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ハルヒ「ちょっと!かがみ!」☆

1 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 19:27:10 ID:mvmC9cgL0
「このスレは涼宮ハルヒの憂鬱とらき☆すたのクロスオーバーSSスレです。」

・初代スレはかが×キョン、今はカップリングは問わずに募集してますよ。 古泉
・これ以上作品をクロスさせるのはよしたほうがいいかなぁ〜。 つかさ
・荒らしには反応しないほうがいい……反応したら情報連結を解除する。 長門
・次スレを立てるときは避難所で確認しなさいよ!立てたら避難所で報告すること! かがみ
・ジャンルは問わないわ! この中にギャグ、シリアス、ラブストーリーが書ける人がいたらあたしのとこまで来なさい!ガチホモ、エッチなネタ、鬱ネタ、いじめ等、特殊なネタの場合は必ず注意書きを書きなさいよ!以上! ハルヒ
・作品は完成したらどんどん投下してくれ。、作品投稿がかぶらないように気をつけてな。あと、長編は書き溜めしてまとめて投下っていうのがいいな。長編投下以外ではコテトリをつけないでくれ。キョン
・作品投下中は静かに支援してあげてください・・・ みなみ
・わからへんことがあったら気軽にみんなに聞いてくれや〜 ななこ
・まぁまぁみんな気軽に投下してくれたまえ〜。まったりといこうヨ、ageないとおちちゃう時もあるから気をつけてネ、あたしもチェックしにくるヨ。 こなた

こちらがまとめです。
http://www36.atwiki.jp/kagakyon/
みゆき

こっ、こっちが避難所でしゅっ!
http://yy55.60.kg/haruhitorakisuta/
みくる

これが携帯用だぜ!
http://same.u.la/test/p.so/yy55.60.kg/haruhitorakisuta/
谷口

・読みたくない文章があっても文句いっちゃだめにょろ〜 鶴屋さん
・AAを大量に使うのはやめてください・・・あきらさまが怒ってしまいますから…… 白石
・最後に、テンプレは常に最新版を確認して貼ってね☆ 間違えたら……わかってるわよね? あきら


2 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 19:42:15 ID:TnHgjPgdO
  _  ∩
( ゚∀゚)彡>>1>>1
 ⊂彡

>>2げと

fateがあれで終わったのかが気になる

3 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 20:52:47 ID:dtJ2lKLD0
>>1

4 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 20:53:10 ID:ywh8W+AS0
>>1
Fate/unlucky night 〜五日目の前スレからの続き投下します
大変読みづらくしてしまって
申し訳ない

5 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 20:54:14 ID:ywh8W+AS0
 月を射抜けとばかりに上昇したソレは、そのまま弧を描いて地上へと翼を返す。 舞い降りてくる彗星。
「騎英《ベルレ》の手綱《フォーン》…………!!!!!」
 それはまさしく、神なる雷そのものだった。
 閃く落雷。
「―――この場所ならば人目につかないと言ったよね」
 風が解かれていく。
 こなたを中心に巻き起こる風は、疾く嵐へと化けていく。
「同感だよ。ここならば、地上を焼き払う杞憂もないし―――!」
 封が解かれる。
 幾重もの風を払い。
 こなたの剣は、その姿を現した。
 ―――嵐が、目の前で巻き起こっていた。
「黄金の――――剣?」
 吹き荒ぶ風。
 箱を開けるかのように展開していく幾重もの封印。
 風の帯は大気に溶け。
 露わになった剣を構え、彼女は舞い落ちる天馬へと向き直る。
 光の奔流となった高良が迫る。
 屋上を包み込むほどに成長した騎英の手《ベルレフォーン》綱は、俺たちはおろかビルそのものを破壊しようと速度を増す。
 騎英の手綱の白光が屋上を照らし上げる。
 黄金の剣に収束する光。
 こなたは宝具を使うつもりらしい
 だが、発動が僅かに間に合わないそうにない
 ならば、俺がその時間を稼ぐまでだ
「―――投影開始」
 魔力回路に全ての魔力を流す
 かなりの痛みを感じるがかまってられない
 投影するのは盾……
「熾天覆う七つの円《ロー・アイアス》冠――――!」
 昼間の内に古泉に見せて貰い解析しておいたおかげでなんとか投影できたようだ
 しかし、本来七つあるはずの花弁は四つしかなかった
 防げたのはほんの数秒だったがそれで十分
「――――約《エ》束《クス》された勝利《カリバー》の剣――――!!!」
 こなたの宝具が放たれた
 ―――それは、光の線、触れる物を例外なく切断する光の刃。
 天馬を一刀のもとに両断し、夜空を翔け、雲を断ち切って消えていく。
 屋上は静まり返っている。
 風は既になく、物音をたてる者もいない。
「――――――――」
 体は立ち尽くしたままだった。
 こなたは剣を振るった姿勢のまま動かない。

6 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 20:54:52 ID:ywh8W+AS0
「ひっ……!」
 悲鳴が聞こえた。
 物陰で何かが燃えている。
 視線を移す。
 そこには火が点き、今にも灰になっていく本と、
「あ―――あ、あああ……! 燃える、令呪が……!」
 ひきつりながら、それを見つめている国木田がいた。
「――――国木田」
「ひ……! は、あは――――」
 サーヴァントを倒され、自分の不利が判ったのか。
 俺の目から逃れるように背を向け、そのまま屋上の出口へと走り出した。
「……!」
 国木田は下の階に続くドアへと飛び込んでいく。
「待て、国木田――――!」
 ここで逃がす訳にはいかない。
 だが、急いで後を追おうとした瞬間。
 立眩みがしてよろけた、無理をし過ぎたようだ
 さらに視界の隅で。
 崩れ落ちるように、こなたが倒れ込んだ。
「――――」
 思考が止まる。
 逃げた国木田と、力なく倒れたこなた。
 ―――こなたを放っておけない。
 国木田の令呪だった本も焼けた。
 国木田にはもうサーヴァントはおらず、令呪も失われたのだ。
 決着はついたと見ていい。
 なら今は、倒れたこなたを優先しなければ……!
 駆け寄る。
 こなたの様子は尋常じゃなかった。
 額には玉のような汗が浮かび、呼吸は弱々しいクセに激しく、熱病に魘されているようだ。
「おい、こなた―――何が、どうしたって言うんだ」
 声をかけるが、こなたは何も答えない。
 ……単純に、意識がないのだ。
 額に手を触れる。
「熱っ……!」
 思わず手を引っ込める。
 じ、尋常な熱さじゃない……!
 熱だとしたら四十度を超えているぞ、これ……!?
「おい、しっかりしろ……!」
 声をかけても、返ってくるのは苦しげな呼吸だけだ。
「――――っ」
 何がなんだか判らない。
 判らないが、このままでいい筈がないのは確かだ。
 倒れたこなたを抱きかかえそのまま走り出す。
 勝利の余韻など何処にもない。
 有るのは俺の腕に抱かれ、苦しげに吐息を漏らすこなたの姿だけだった。

7 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 20:58:27 ID:ywh8W+AS0
以上です
毎度のことですが
間違いやおかい所があったら
よろしくおねがいします
最近、他の投下が少なくて寂しいです

8 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/14(日) 23:15:43 ID:TxxPEspN0
乙っした

う〜む…投下は頑張ってみますwネタが一貫しないから終われないww

9 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 02:14:56 ID:wp3fcCui0
乙カレー
向こうが容量いっぱいになったのにしばらく気がつかんかった



さぁさぁ始まるざますよ

10 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 02:54:28 ID:8PTQIKmrO
遅くなったが…

いくでガンス!

11 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 06:19:12 ID:f2+ELM5D0
>>7
乙でした



長門「ふんがー」

12 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 07:05:10 ID:pQgyeZYs0
乙です

まっともーにはじめなっさーいっよ

13 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 09:06:23 ID:j7xtSSv8O
('A`) アーイマーイ サンセーン

14 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/15(日) 16:07:22 ID:sb/LDQ5sO
>>13
やっちゃっちゃだなぁ……

15 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 02:02:14 ID:xATqeaJpO
前スレいくつまで行った?900ちょい過ぎくらいまでは見たんだけどしばらく見ない間に落ちてた(´;ω;`)

16 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 02:04:45 ID:pnM1TUgNO
>>15
983までだよ

17 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 02:13:35 ID:pnM1TUgNO
まあ、容量オーバーさせたの自分ですけど

18 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 03:59:56 ID:xATqeaJpO
>>16
d

何が投下されたか把握している人がいたら是非

19 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 05:27:51 ID:YMCDeQVf0
BBSPINK、静岡引きこもり協会、およびWebしずおかからのお願いです。
加齢臭、口臭、腋臭、ヲタ臭は、周りのお客様への迷惑になりますので、
掲示板に書き込む前に、体を良く洗い、口の中をきれいするように心がけましょう。
くれぐれも、童貞中年◆DRILL/wwSw (47歳無職童貞引きこもり静岡在住) のように、
風呂に数ヶ月も入らないまま広告貼り付けによる迷惑行為を行わないよう願います。
掲示板マナーにご協力お願い致します。

童貞中年◆DRILL/wwSwによる広告貼り付けの詳細はこちら
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1206193823/

20 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 13:40:16 ID:dZsA4GfFO
>>18
『牽攣-ケンレン-』という5レスくらいのとFate/unlucky〜が三回分だったと思う

21 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 19:56:55 ID:xATqeaJpO
>>20
トンクス読んでくる ノシ

22 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:36:55 ID:zUZDl7HW0
Fate/unlucky night
の続きを投下するッス

23 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:37:56 ID:zUZDl7HW0
「終わったわよ。和室に寝かせてきたけど、あの分じゃしばらく目を覚まさないでしょうね」
「……そうか、助かった。俺じゃ、手当てなんて出来ないからな」
「いくらか宝石の魔力をこなたに移したただけだから、お礼を言われることじゃないわ。こなたの体は良くなるかもしれないけど、もう戦うことは無理ね」
「戦うのが無理って、どういうことだ」 
「今のこなたはサーヴァントなのよ、前に言ったでしょサーヴァントってのは魔力が無くなれば消えてしまうって」
「……消えるって。こなたが消えるっていうのか」
「当然でしょう。こなたの魔力はほとんど空っぽなのよ。こなたの宝具はかなりの魔力を使う物なの
 こなたは自分の中の魔力をほぼ消費してしまった状態よ」
「魔力がないから消える……こなたは傷を負ってもいないのにか」
「ええ。サーヴァントにとっては外的ダメージより、魔力切れの方が深刻な問題よ。
 霊体であるサーヴァントに肉体を与えているのは魔力だもの。それがなくなれば消えるしかない
……もっとも、そんな事にならないようにマスターはサーヴァントに魔力を送るんだけど、キョンにはそれが出来ないのよ
 だからは自分の魔力だけで戦うしかない。それが切れたらそれまで」
「―――けど、今までは大丈夫だったじゃないか」
「それはこなたの魔力量が桁外れだったからよ。
 ……確かに魔力はまだ残ってる。宝石から移した分もあるし、肉体を保つぐらいの魔力は回復できるとは思う」
「けど、結局はそこどまりよ。ずっと今の状態で戦う事になる。
 こんな事になった原因である宝具を使うのなんてもってのほか。次に宝具を使えば、間違いなく消え去るでしょうね」
「……次に、宝具を使えば消える……」
 いや、そもそもあんな状態のこなたを戦わせるなんて出来ん
「理解できた? 結局、こなたを以前の状態に戻す方法は二つだけよ。
 マスターがサーヴァントに魔力を提供するか、自分で魔力を補充するか」
 ……自分で補充する。
 ……無関係な人たちから奪う、という事か。
「無関係な人を巻き込むのは遠慮願いたい」
「なら方法は一つだけよ。キョンが魔力を提供するしかないわ」
「それは―――出来るならとっくにそうしてるさ。けど俺は魔力を提供する方法なんて知らない」
「まあね。共有の魔術を教えても間に合わないし、覚えたところで使えないわ。
 まあ、まだ他に方法が無いわけじゃないけど……」
 その後結局、解決作が見つからずに就寝となった 

 Fate/unlucky night 〜六日目
 
 ……物音を立てないように立ち上がる。
 こなたはいつ目覚めるかは判らない。
 だがそれまでに、俺は解決方法を考えなければならない――――
 まだ誰も起きていないのか。

24 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:38:48 ID:zUZDl7HW0
 家には活気がなく、廊下は廃墟のようだった。
 いや、単に俺が沈み込んでいるだけか。
「……?」
 今、なにか空気を切るような音がした。
「まただ……庭の方からだ――――」
 ……そうだな。
 朝食を作る気分でもなし、散歩がてらに様子を見に行こう。
「……蔵の方からだな、あれ」
 風切り音は定期的に起きているようだ。
 白い息を吐きながら庭を横断する。
 蔵の前には古泉がいた。
 ……驚かなかったあたり、自分でもなんとなく、コイツがここにいる気がしていたのだろう。
 先ほどまで弓を引いていたのか。
 古泉は俺の姿を見るなり、弓を下ろした。
「物騒だな。庭で弓なんて引くな。矢が当たったらどうするつもりだ」
「心配ありません。もとより矢など使っていないのですから。」
「…………」
 そんなこと、言われなくても判っている
 さっきの風切り音は、弓の弦が空を裂く音だ。
 古泉は何のつもりか矢を使わず、ただ弓を引いていたにすぎない。
「ただ何をしているか気になっただけだ」
「見ての通り、調子を計っているのですよ。泉さんもあんな状態ですので」
「――――――――」
 ……そうか。
 こなたが戦えないということは、古泉が先頭に立って戦うことになるのか
「―――残心、という言葉があります」
「は?」
「事を済ませた後に保つ間の事です。弓道の八節の一つです」
「……なんだ。弓道なんてしらないぞ」
「まあ聞いてください。矢を放った後、体は自然と場に止まるといいます。それを残心と言うそうです」
「それがどうしたって言うんだ、おまえ」
「心構えの話ですよ。残心とは己の行為、放った矢が的中するかを確かめる物ではありません。
 矢とは、放つ前に既に的中しているものなのだそうです。射手は自らのイメージ通りに指を放します。
 ならば当たるか当たらぬかなど、確認する必要はありません。
 射の前に当たらないと思えば当たりませんけど、当たると思えば当たっているのですよ」
「―――そんな事あるかハルヒでもあるまいし。どんなに当たるって思っても当たらないことはある。思うだけで当たるっていうんなら、誰だって百発百中だ」
「まあ、そんな話はどうでもいいのですよ。言いたい事は一つだけです。残心とは矢が当たるかどうかを見極めるものではありません。
 残心とはその結果を受け入れる為の心構えの事なのです」
「―――ようするに、結果を受け入れろって言いたいのか、おまえは」
「そういう事ですよ。事情は聞きました。泉さんがこのような状態になるのは初めから判っていた事です。物語の流れを知っていたのですし
 それはもう決まっていた事です。ならば――――」
 ……後は、その結果を受け入れるだけか
「……ああ、それともう一つ。渡しておく物があります」
 古泉は赤い液体が入った小瓶を俺に渡してきた
「なんだ、これは」
「僕の血液ですよ」

25 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:39:43 ID:zUZDl7HW0
 ……なんだって?別に俺は十字架や日光が弱点ではないのだが
「いざという時の切り札ですよ。昨日あの盾をお見せした時、ご説明したでしょう。
 この物語上でのあなたと僕の関係を」
「たしか、俺の役が未来に英霊となったのが古泉の役だって話か」 
「そのとおりです。いわば同一人物、長門さん風に言えば異時間同位体と言えます」
「で、それとお前の血液に何の関係があるんだ」
「血液には魔力が籠もります、なので飲めば魔力の補給になります。
 ですがそれだけではありません。一部だけですが僕の知識や魔術を引き出すことができます」
「じゃあなんだ、俺が他の魔術師の血を飲めばその魔術師の魔術を使えるのか」 
「残念ながらそれはできません、多少の魔力の回復はできるでしょうが」
「じゃあなんで俺とお前ならできるんだ」 
「簡単なことです。異時間同位体といえど要するに自分なのですから、その魔力から情報を読み込むのは簡単です」
「そうかい、よくわからんが有難く頂いとく」
 古泉に背を向け立ち去った
 なんとなく公園にやってきたが無人だった。
 朝早くという事もあるのだろう。
 あたりに人気はなく、出歩いている人間は自分ぐらいのものだった。
「――――――――」
 力なくベンチに腰をかける。
 取るべき道を決めなくてはならない
 これ以上、先延ばしには出来ない。
 他のマスターを倒して聖杯戦争を終わらせさっさと元の世界に戻すのなら、こなたには居続けてもらわなければならない。
 いや、そんな理由なんて関係なしに、友人が消えていくのを黙って見ていられん。
 だがそれは。人を襲わせるという事だ。
「――――っ」
 出来る訳がない。
 唇を噛んで、つまらない考えを振り払った。
 そうして、どのくらいの間ベンチにうなだれていたのか。
「あー!こんなところにいるー!」
 突然、そんな声をかけられた。
「あは、やっぱりそうだ。こんにちはキョンくん。浮かない顔してるけど、何かあったの?」
 妹の声、なぜこんな場所で?
「っ!?」
 顔を上げると妹と目があった
「――――!」
 体が動かない。手足に力を入れるが、一向に動かない。
 いや、むしろ入れれば入れるほど固まっていく気がする。
 ―――あの目だ。
 妹の赤い目を見たとたん、体が麻痺して―――
「あ、もう金縛りになったんだ」
「おま、え――――」
「無駄だよキョンくん。そうなったらもう動けないわ。
 もうじき声もでなくなるけど、心配しなくていいよ。
 ―――わたしはお話をしにきたワケじゃないもの」

26 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:40:50 ID:zUZDl7HW0
 視線に殺気が灯る。
「くっ……! 俺をここで殺す、つもりか……!」
 歯を食いしばって、とにかく全身に力を込める。
 それでも、指先はぴくりとも動かない。
 視界が途切れた。
 手足の感覚はとうに無く、視覚さえ無くなった。
 ……完全な闇に落ちて、どのくらい経ったのだろう。
 自分が生きているのか死んでいるのか判らないうちに、ようやく、意識もブツリと途切れてくれた。
 …………体が熱い。
 意識は闇に落ちても、体は変わらずに生を訴えている。
 ―――そうか。なら、自分は生きているらしい。
 ………気が付くと、何かとんでもない場所にいた。
「――――なんだ、ここ――――」
 見知らぬ部屋、どころの話じゃない。
 豪華な天蓋つきのベッドに、足首まで埋まりそうな毛足の長い絨毯。
 装飾ではなく、今も暖房として使われている石作りの暖炉。
 壁の紋様は壁紙などではなく、直に刻み込まれている。
 ……こういう感想を口にするのは面はゆいが、まるで昔話に出てくるお城のようだった。
「っ…………」
 意識が消えかける。
 体が異様に重かった。
 血の巡りが悪いのか。少しでも油断すると、また眠りに落ちてしまいそうだ。
「―――ええと……何が、どうなったんだ」
 朦朧とした頭で思い出す。
 俺は……そうだ、妹に身動きを封じられて、そのまま意識を失ったのだ。
「……捕まった……ってコトか」
 部屋には誰もいない。
 体は重いが、さっきみたいに指先すら動かない、という事はなさそうだ。
 力を込めれば、片腕をあげるぐらいは出来そうなのだが――――
「縛られてる――――!?」
 惚けていた頭が、途端に覚醒した。
 危機を察して、まず自分の状態を確認する。
「……椅子に座らされて、手を後ろに回されてるのか……これは手錠……じゃないな。縄で手首を縛ってるだけか」
 思ったより酷い状況ではないが、動けない事に変わりはない。
 体はまだ痺れているし、腕が縛られていては立ち上がる事もできない。
「……あれからどのくらい経ってるんだ……時計は……ないか、やっぱり」
 部屋に時計らしき物はない。
 窓は―――後ろか。
 出来るかぎり振り向いたが、カーテンがかかっていたので外の様子はよく判らない。
 ただ、外は既に日が落ちていた。
 朝方に妹と遭った訳だから、少なくとも半日は経過しているという事だ。
「………………」
 こんな事をしている場合じゃない。
 ここが何処だか知らないが、今は一刻も早く帰らなければ。
 俺が攫われたなんて、そんな事で負担をかける訳にはいかない。
「ん――――!」
 座ったまま、後ろに回された腕に力を込める。
 逃げ出すにしても、まずは手首を絞めた縄をなんとかしなければ――――
「!?」
 扉が開く。

27 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:41:52 ID:zUZDl7HW0
「―――無事、キョンキョン……!」
 目が点になる。
 本気で、自分にとって都合のいい幻を見ているのかと、思った。
「縛られてるみたいね、古泉君」
「イエスマスター」
 古泉が後ろに回り縄を切った
「あ……いや、だから。どうして俺が捕まったって知ってるんだ。いや、そんな事よりどうしてここにいるんだ」
「そろそろだと思っていたけど、本当に易々と拉致されて監禁されるなんてね」
「いや、スマン。けど、どうしてこなたがここにいるんだ。満足に動けないんだろ」
「サーヴァントはマスターを守るものだよ」
 きっぱりと言い放つ
「あ……いや。それより元気そうで良かった」
 ……本当に、胸が落ち着いた。
「そこまでよ。今がどんな状況なのか忘れてる訳じゃないでしょう。
 お喋りなんてしてる暇はないわ。さっさと撤退しないと」
「――――――――うわ」
 部屋から出た途端、思わずそんな声が漏れた。
 これは廊下……だろうか。
 この美術館じみた通路からして、この建物はとんでもなく大きいと見える。
「ちょっと、見とれてる場合じゃないわよ。この城から出ても、外は一面の樹海なんだから。急がないと朝になるわ」
「一面の樹海―――? じゃあここ、山の中なのか?」
「そう、この城から出たとしても、わたしたちは何時間もかけて森を抜けなくちゃならないの。今は夜だし、朝日が昇るまでには森を抜けるわよ」
 かがみは迷いなく廊下を走っていく。
 おそらく忍び込んだ裏口にでも向かっているのだろう。
「……今が夜なのは知ってたけど……一体どのくらい捕まってたんだ、俺は」
 半日と思っていたが、実際はもっと日数が経っていたのかもしれない。
「キョンキョンが捕まったのは朝方でしょ。それから半日ぐらいだよ」
「う……そうか、面目ない」
「まあ、決定事項みたいなものだから仕方ないよ」
「――――それは、そうかもしれないけど」
「ちょっと、やる気あるの。もたもたしてると先に行くからね」
 廊下の先、曲がり角から顔を出して怒るかがみ
「話してる場合じゃなかったな。急ぐぞこなた」
 こなたを促して走り出す。
 ……やはり苦しいのだろう。
 気丈なふりをしているが、こなたは満足に動ける状態ではない
 ―――そうして。
 かがみの案内に従って、城の出口とやらに辿り着いた。
「で、出口ってここ入り口じゃないのか―――!?」
「? なに当たり前のこと言ってるのよ。玄関ってのはそういうものでしょう。入る時も出る時もここが一番てっとり早いんだから」
 ほらほら、と階段を下りていく。
「…………………」
 ……まあ、こっちも文句を言える立場じゃない。
 階段を下りて広間に出る。
 ここはロビーらしい。
 なら、あとは通路の先にある大きな扉を抜ければ外に出られる、というコトだろう。
「よし、ここまで来たら大丈夫。問題は森に出てからだけど、まあ夜だし、闇に乗じて国道まで出られるかな。
 とにかく外に出ましょう。帰り道は覚えてるから迷う事もないしね」
 玄関へ足を向ける。
 ロビーからは細長い通路が伸びていて、その先に巨大な扉が見えた。
 呆れた事に、通路は三十メートルほどもある。
 ……なんていうか、本当に城なんだな、と思い知りながら歩き出した瞬間。
「―――なぁんだ、もう帰っちゃうの? せっかく来たのに残念ね」
 くすくすという忍び笑いと共に、いない筈の少女の声が響き渡った。

28 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:44:30 ID:O+fuoZ1P0
支援

29 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:46:42 ID:zUZDl7HW0
 ああ…やっぱりそう、うまくいかないものである
 咄嗟に振り向く。
 全員が足を止めた。
 ロビーの先。
 俺たちが下りてきた階段に、いてはならないモノがいた。
 ―――奇しくも、状況は前回と似ている。
 頭上に佇む妹と、その背後に控える岡部。
 サーヴァントの力が判る今なら、アレがどれほどの化け物か理解できる。
 ……なんて間違いだ。
 アレは、こなたが本調子なら太刀打ちできる、なんてレベルじゃない。
 ……きっと、戦いになどならない。
 アレは戦って勝てる相手ではない。
 つまり。
 死にたくなければ、アレとは決して出遭うべきではなかったのだ。
「こんばんは。来てくれて嬉しいわ」
 妹の声は愉しげに弾んでいる。
 その笑みはあの夜と同じものだ。捕まえた昆虫を串刺しにする、無邪気で無慈悲な裸の感情。
 ―――それで悟った。
 自分たちは、どうあっても逃げられない。
 俺が何をしようが、止められない。
 なんとか注意を引き寄せたところで、それでかがみたちが逃げられる訳でもない。
「あなたたちが来るコトは判ってたもの。
 わたしは主人なんだから、お客さまのおもてなしをしないといけないでしょう?」
 途端、巨体が消えた。
 跳んだのか、ただそこに移動しただけなのか。
 ゴウン、という旋風を巻いて、岡部はロビーの中心に現れていた。
 ……これで詰めだ。
 退路―――玄関へと向かえば、背中を見せた順にあの斧剣で両断される。
 かといって、このままでいても殺される。
 残された道は、無駄死にと知りながらも、あの死の塊に挑むだけ。
「お喋りはおしまい? それじゃ始めよっか、バーサーカー」
 妹は何かの儀式のように片手をあげ、眼下にいる俺たちを見下ろして、
「――――誓うわ。今日は、一人も逃がさないよ」
 そう、殺意と歓喜の入り交じった宣言をしやがった。
 岡部の眼に光がともる。
 ……今まで従っていただけだったサーヴァントは、その理性を一時的に解放され、目前の敵を認めたのだ。
「――――――――」

30 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:47:43 ID:zUZDl7HW0
 ぎり、という音。
「……古泉……?」
 一歩前に出た古泉は、まるで悔いるように、強く歯を鳴らした。
「僕がアイツの足止めをします」
「馬鹿な……! 正気か、一人では岡部には敵うわけがない……!」
「その隙に逃げて下さい。あなた達が逃げきるまでの時間を稼ぎますので」
「だが、それではお前が」 
 古泉は岡部を見据え
「先に逃げてくれれば僕も逃げられます。単独行動は得意なのですよ」
 一歩、前に出た。
 岡部は動かない。
 頭上からは、クスクスと笑い声だけが聞こえてくる。
「へえ、びっくり。バーサーカーを止めるって思ってるんだ」
「――――――――」
 反論する余裕はない。
 そんな事は、誰よりも古泉自身が判っている。
 ずい、と前に出る古泉。
 その姿は、相変わらずの徒手空拳。
「………………」
 かがみは古泉の背中を見つめている。
 ……かける言葉などないのだろう。
「……………古泉君、あなた」
 何かを言いかけるかがみ。
 それを。
「ところで一つ確認してよろしいでしょうか」
 場違いなほど平然とした声で、古泉が遮った。
「………なに」
 古泉は岡部を見据えたまま、
「別に、アレを倒してしまっても構わないですよね?」
 そんな、トンデモナイ事を口にした。
「―――ええ、遠慮はいらないわ。がつんと痛い目にあわせてやって」
「そうですか。ならば、期待に応えるとしましょう」
 古泉が前に出る。
 距離はわずか十メートル。
 その程度の距離、アレは即座に詰めてくるだろう。
「っ、バカにして……! いいわ、やりなさい! そんなヤツ、バラバラにしちゃって……!」
 ヒステリックな妹の声。
 意にも介さず、かがみは背中を向けた。
「―――行くわ。外に出れば、それでわたしたちの勝ちよ」
 かがみは俺とこなたの手を握って走り始める。
 ……背後に古泉を残したまま玄関へと走り始めた。
 その背中に。
「ああ、そうそう、一つ言い忘れてました」
 背を向けたまま、アイツは呼び止めた。
「――――――――」
 かがみの手を解いて振り返る。
 もう、今では手の届かない場所になったロビーには、岡部と対峙する男の背中があった。
「今回もあなたが鍵を握っているようですね」
 岡部が迫る。
 古泉は素手のまま、一歩も引かず迫り来る敵を見据え―――
「余分な事は考えないでください。あなたのする事が正しいのですから」
 古泉の片手があがる。
 その手には、いつの間にか短剣が握られていた。
「僕はあなたならこの問題を解決してくれると信じてますよ。
 また、部室でオセロでもしましょう」
 背中が沈む。
 岡部の剣風が奔る。
 その衝突を、見届ける事なく走り出した。
 ―――振り向く事なく走る。
 背中が、ただ、行けと告げていた。

31 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:48:30 ID:zUZDl7HW0
 長い廊下を抜け、門をくぐり抜ける。
 ―――信じがたい事に、ここは本当に城だった。
 深い森の中に隠れた古城。
 周囲は見渡すかぎりの森で、遠くにはビルはおろか空さえ見えない。
「こっちよ。三時間も走れば国道に出られるから、それまで走って」
「――――」
 ……三時間か。正直、体はそれほど保つかどうか。
 そんなに走ったことはない
 せめて休憩を挟めば走れるのだろうが、今はそんな余裕はない。
「キョン、早く」
 かがみの声にも余裕はなかった。
「分かってる、すぐに追い付く」
 木々の合間をすり抜けてかがみに続く。
 隣りで走っているこなたの息遣いは、目に見えて乱れていた。
 闇で隠れて見えないが、よほど苦しいのだろう。
 ……これ以上はもう、放っておく訳にはいかない。
「ぁ――――」
 がくん、とこなたがバランスを崩す。
 そのまま地面に倒れそうになる体を、横から強引に引き留めた。
「ここまでだ。これ以上は無理だろ」
「だ、だいじょぶだよ」
 引き留めた腕を引く。
 思っていたよりあっさりと、こなたを両手に抱きあげる事が出来た。
「え―――な、何すんのキョンキョン」
「なにって、しばらく休んでろ。そんな顔で走られてちゃ、こっちが先にまいっちまう」
 抱き上げられた状態で暴れるこなた
 だが、その抵抗は微弱すぎた。
 こっちの胸を突き放そうとする手はか細く、あまりにも力がない。
 ……それで、どれほど弱っていたかを痛感した。
 観念したのか、こなたはしぶしぶと黙り込んだ。
 ――――まあ、今はそれでいい。
 暴れてさえくれなければ、なんとか抱えたまま走って行ける。
 視界が点滅する。
 走れば走るほど血の流れが加速するのか。
 のど元までせり上がる吐き気を抑えながら、歯を食いしばって森を抜ける。
 あとの問題は―――こなたの体と、俺の体が保つかという事ぐらいだ。
 ……もうどのくらい走ったのか。
 三十分程度の気もするし、一時間近く走っている気もする。
「はぁ―――はぁ、はぁ、は――――」
 ただ家に帰れば、それでなんとかなるのだと信じて、懸命に足を動かし――――
 倒れそうになって、咄嗟に木に背中をぶつけて踏みとどまった。
「っ――――――――」
「無茶をするのはここで終わりだよ、キョンキョン」
「こなた……?」
 こなたはそんな事を口にした。
「……なんだ。終わりって、何が」
「だから、キョンキョンは一人で逃げて。その体じゃ無理だよ」
「な――――そんな事あるかっ……! 今のはただ転んだだけだ。こんなの、別にどうってコト――――」
「あるわよ。そんな死人みたいな顔でなに言ってるんだか」
 ―――って。
 何を思ったのか、今まで先行していたかがみが戻ってきていた。
「強がるのは勝手だけどね。そんな顔じゃ心配されるのも当然よ。
 いいからこなたを連れてこっちに来て」
 ひときわ高い木々の合間を抜けると、目の前には予想外のモノが佇んでいた。
「……廃墟」
 こなたを抱きかかえたまま、呆然と建物を見上げてしまう。
 どのような由縁なのか、こんな樹海のただ中に建てられたソレは、今では人気の絶えた廃墟となっている。
「ここならしばらくは身を隠せるでしょ。来る時にね、古泉君が見つけたのよ」
 かがみはざかざかと廃墟へと入っていく。

32 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:49:28 ID:zUZDl7HW0
「……まあ、これ以上崩れる事はないか」
 瓦礫を踏み越えて入り口に向かう。
 ……絶えてどれほどの年月が経っているのか。
 建物は、緑に浸食された亡骸のようでもあった。
 ――廃墟の一階は、その全てが木々に浸食されていた。
 部屋として使えるのは二階ぐらいで、その中でも一番まともな部屋がここだった。
 窓は奇跡的に残っている。
 どういう仕組みなのか、ここからは高い夜空が覗けていた。
「割合キレイじゃない。もしかしたら、最近まで誰かが寝泊まりしてたのかもね」
 かがみは瓦礫をピシパシと踏みつけながら、壁際にあるベッドをパンパンとはたいている。
「キョン、こっち。こなたは寝かせないとまずいでしょ。
 人に抱かれているのって、けっこう体力使うのよ」
「あ――――ああ、今行く」
 ベッドまで注意深く歩いていって、静かにこなたを下ろした。
「どう、苦しい? まだ体を動かすぐらいは問題ない?」
「……キョンキョンがここまで運んでくれたから、なんとかだいじょぶだよ」
「―――そう。ならあとはこっちの問題だけね。あれから一時間は経ってるものね。追ってくるにしても
 もう少し時間はかかるでしょう。……ううん、探すのに手間取れば朝方ぐらいまでは隠れていられるかな」
「あ――――」
 その呟きで思い立った。
 俺たちはこうして廃墟まで逃げ込んだが、岡部と古泉はどうなったのか。
 アイツは足止めをする為に城に残った。
 時間的にもう一時間以上は経っている。
 なら、一人で館から撤退している筈なのだが―――
「かがみ、古泉は―――」
「――――――」
 答えない。
 ただ、右手を胸に当てているだけだ。
 ……それで、古泉の運命は判ってしまった。
 かがみの令呪は右手から消えていた。
「…足止めだって言ったのにね」
 ……沈黙が落ちる。
 永遠に続くかと思われたそれは、しかし。
「―――けど無駄になんかしない。古泉君を失った以上、岡部はここで倒す
 悔やむのはここまでよ。悩んでる暇があったら行動。―――ここまできたら、覚悟を決めるしかないわ」
「……? 覚悟って、なんのだ」
「決まってるじゃない。バーサーカー、岡部を倒す覚悟よ。
 こなたを連れてたらこの森からは出られないし、回復させるにしたって時間がかかるしその間に追い付かれるわ
 判る? わたしたちが三人そろって森から出るには、倒すしかない。それが出来なければ、わたしたちも古泉君の後を追うだけよ」
「――――倒す、だって……?」
 あの怪物を?
 あらゆる攻撃を無効化し、触れる者全てを一撃で粉砕する、あの死の旋風を倒す……?
 そんなもの、想像できない。
 戦えば死ぬ。
 それはかがみだって理解している筈だ。
 それを思い知らされた上で倒すというのか。
「―――――――いや、違う」
 何を寝ぼけた事を言っているのか。
 倒せる、と言っているんじゃない。
「ああ――――そう、か」
 そう、勝つために倒す、ではないんだ。
 ……こんなコト、一番初めに気が付くべきだった。

33 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:51:14 ID:zUZDl7HW0
「倒すしか、ないんだったな」
 これは、ただそれだけの話。
 ここで死にたくないのなら。
 世界を元に戻したいのなら。
 俺たちは、あの怪物を倒すしかないだけなんだと。
「そういう事よ。けどそれほど絶望的な状況って訳でもないわ。
 いくら岡部だって、古泉君と戦った後ならなんらかの傷を負っている筈よ。わたしだって切り札の宝石を全部持ってきているし
 こなたさえ回復すれば打開策の一つや二つは作り出せる。逆に言えばね、傷を負っている今こそ倒せる最大の機会だと思わない?」
「……それはそうかもしれないが。肝心のこなたを回復させる方法はあるのか。……悪いけど、こんな場所で治せるとは思えない」
「ううん、治療に場所は関係ないわ。こなたは単に魔力切れで弱ってるだけだもの。
 一定量の魔力さえ補充してあげれば、あとは以前通りの能力を発揮してくれるわ」
「あのな、その魔力の補充が俺には出来ないから困ってたって話、忘れたのか」
「方法はあるわよ。昨日、その時に説明したでしょ。
 サーヴァントに魔力を分け与える方法は、共有の魔術と、それ以外に一つだけ方法があるって。
 あの時は、まあ……こんな状況になるとは思わなかったから言わなかったけど」
「む――――?」
 昨夜の会話を思い出す。
 そう言えば、確かに言っていたような。
「魔力供給に難しい魔術は要らないわ。ようするにエネルギーを分け与えてあげればいいんだから」
 いや、だからその方法が判らないんだ。
「待ってくれ。マスターが活力を分け与えるって言うけど、そんなのどうやって」
 しばらく俺を見ていたかがみは、顔を赤くしながら少し躊躇ったあと。
「抱きなさい。こなたを」
 そんな事を言ってのけた。
「――――――――な」
 抱きなさい、っていうのは、その。
「なっ!!??」
 待て、なんだっていきなり、そんな話になるんだっ!!!!
「……性交による同調は基本なのよ。それに魔術師の精は魔力の塊でもあるの」
「いや、でも、それは」
 そうカンタンに言われてもどうにかなる問題ではないだろう普通……!
「迷ってる暇はないわ。古泉君がやられた以上、すぐに追ってくるわ。わたしたちが生き残るには
 ここでこなたに回復してもらうしかない。三人じゃないと岡部には太刀打ち出来ない、ならやるべき事は一つよ」
 が、そう言われれば言われるほど頭は混乱して、ますます頭が真っ白になっていく。

34 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:52:52 ID:zUZDl7HW0
「――――――」
 古泉がやられた今、本当にそれしか方法がないのか
 まて、古泉がやられたということは……
「そうだ、かがみがこなたと契約し直すってのはどうだ」
「あ……、その手があったか」
 どうやら盲点だったようだ
「じゃあ、さっそくだけど契約し直してもらえるか」 
「わ、わかったわよ。キョン、ちょっと」
 かがみの腕が伸びる。
 それは、一瞬の出来事だった。
 かがみはこっちの顔に手をやると、ぐい、と強引に振り向かせ、そのまま――――
 控えめに、唇を重ねてきた。
「っ――――――――!!!!?」
 息が出来ない。
 混乱は極みに達していて、なにがなにやら考えつかない。
 ―――それでも、それが反則じみた感触なのだと思い知らされた。
 ……かがみの唇は、ただ柔らかかった。
 他人の肌を唇で感じる、というのはそれだけで特別なコトだと思う。
 だっていうのに、今触れあっているのは肌ではなく肉と肉だ。
 唇は柔らかく、味なんてしないクセに、本当に甘く。
 かがみも馴れていないのか、唇はただ触れあっているだけだ。
 ……強くかがみの体温を感じる。
 漏れる吐息が熱い。……唾液、だろうか。お互いの濡れた唇が、かすかに水分を交換しあう。
 こすれあう鼻はくすぐったくて、堪えるだけで精一杯だった。
「――――――――」
 ……唇が離れる。
 呆然とした俺をよそに、かがみはベッドまで体を離す。
「終わったわよ……」
 かがみが真っ赤になりながらそんなコトを言う。
「かがみ、おまえ―――」
「ごめんね、わたしなんかで」
 なんでかがみが謝るんだ。謝るとしたら、それは俺の方だろ。
「と、とにかく成功したわよ」
 言葉のとおり俺の手あるはずの令呪はかがみの手にあったのだった。

35 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 20:54:55 ID:zUZDl7HW0
以上ッス
間違いなどがあったらよろしくお願いするッス

36 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 21:06:16 ID:O+fuoZ1P0
>>35
乙っした!

ああそっか
fateって元はエロゲだからこういう展開があるのか


誤字とかは今回は特になかったと思う
それと前回の分なんだが
>>980
>倒すべき敵であるたからには

→高良には
と直しといた、悪しからず

37 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 21:18:39 ID:pnM1TUgNO
携帯から失礼
>>36
まとめ乙ッス

38 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 23:07:18 ID:JKbon/IX0
test

39 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 23:10:01 ID:pLuOTG4A0
もひとつtest

40 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/16(日) 23:52:47 ID:WM+5PeFD0
書き込めてるな
なんとか出来そうなので投下しようと思います

その前に……
今回は鬱とまではいかないけど暗めです
それからいつか投下した作のif的な話です
簡単に言うと設定を一部使い回したことになるんですが
まぁ懸念されてる投下の少なさをカバーできればこれ幸いということで

41 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:03:59 ID:RBCSQG1h0
遥か上空から草原を見下ろすと、
そこには鎧に身を纏った女戦士が大きな剣を振り回し
大型のドラゴン三匹との激しい戦いを繰り広げていた
その様子を映し出す17インチモニターの光を浴びながら
マウスの上に右手を乗せ、滑らせながら人差し指を押す
そうすることで、ただの空想上のキャラクターに魂が宿り、女戦士は私の分身となる
戦況はあまり芳しくはなかった
一匹だけならたいしたことない敵でもそれが三匹となると話は別
爬虫類の化け物は三本の矢のごとき結束力で襲い掛かかり
健闘も虚しく、鋭い爪の餌食となった私は、悲鳴を上げ力なく倒れてしまった
せっかくいいアイテム拾ったというのに、また『やり直し』か
「……あ、もう行かないと!」
現実世界の時計を見ると、その針は午後2時35分辺りを指していた
今日は徹夜明けで、こんな時間だというのに意識は完全に覚醒してはいなかったけど
パソコンをシャットダウンさせ、欠伸を振りまきながら身支度を始める

『ご乗車有難う御座います』

バスに揺られること数十分
唸るようなブレーキ音と車体の軋む音を発しながら、
バスは目的地である建物のすぐ脇にある停留所に停車した

『お降りの際はお足元にご注意ください』

今まで乗っていたバスが排ガスを撒き散らして去っていく様子をしばらく眺めた後
ゲートをくぐり、もはや通いなれた白く大きな建物を見上げる
同じ間隔で並ぶ窓の中で、一番上の右から五番目にある、
白いカーテンの掛かったその部屋に私を待っている人がいる
だからこうやって毎週休みになるとこの場所へやってくるってわけ

入り口の自動ドアが開き、中からの独特な匂いが私の鼻に触れた
それはこの施設内に数多く存在する、何らかの用途に使われる薬品の匂いかもしれない
私はこの匂いを嗅ぐたびに胸が締め付けられる思いだった
「病院なんてだいっきらい……」
何度そう呟いたことだろう

辺りを見回すと、赤ちゃんを抱く女性や三角巾で腕を縛った男性
その他ここに入院している患者など沢山の人が居る
でもその大多数は、歳を召した老人達だった
備え付けられた椅子に腰を下ろし、ある人は杖に手を掛け
またある人は腕組をして目を瞑り
それぞれが自分の名前を呼ばれるのを静かに待っている
そんな高齢化社会を象徴する光景を横目に通り過ぎると
私は最上階へと向かうべくエレベーターに乗り込んだ
今見た老人達には『若いのだから階段を』と言われるかもしれないけど
人間の楽をしたいという執念が創り上げた便利な道具や機械
その恩恵を幼少の頃から受けてきた私達若者にとって
便利なものを使わずに、わざわざ身体を動かすというのは無駄なこと
『苦労は買ってでも』そんな言葉は到底似合わない
別に全ての若者がそうだというわけじゃなく、ただ私が怠け者なんだろうけど

エレベーターが上昇していく間身体にGが掛かり、一度それが強くなったかと思うと
やがてその感覚が薄れ、電子音声が『五階です』と階数を告げた
扉が完全に開くのを待たずにエレベーターを降りると、すぐに左へ
「やっほーキョンキョン」
少し重たいスライド式の扉を開け、なるべく元気な声をその病室内へ響かせる
すると呼びかけに気付いたキョンキョンが私に眠そうな顔を見せてくれた
でもその目線は私の顔に向けられてはいない
いや、確かに私が立つ扉の方向を見ているんだけど
焦点が定まっていないというか、ただ音のする方を見ただけだった

42 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:12:51 ID:yFcG8vbz0
>>41

「いつもすまないな」
キョンキョンは宙を見つめたままそう語りかけてきた
私が病室に入ってからのキョンキョンの第一声は必ずこの台詞だ
ある意味お約束というか決まり文句というか、これがもはや挨拶代わりになっていた
そして私がここに来て必ずすることは、これまたお約束と言うべきもの
「また林檎剥いたげるね」
「もういい加減飽きたんだがな」
毎週毎週私が来る度に林檎を食べているわけだから飽きるのも当然
でもビタミンAだかBだか知らないけど栄養があるわけだし、いくつ食べたって別に問題はない
それに何と言っても、
「病院に女の子が来たとなれば林檎を剥くのが決まりでしょ」
「誰が決めたんだそんなの」
「細かいことはいーから」
私の拳より大きく、私の身体を流れる血液より赤い
照明の光を反射させて輝く林檎の皮を、果物ナイフで丹念に剥いていく
全て剥き終わると、持ってるだけで果汁が滴り落ちてきそうな
水気を多く含んだ白っぽい果肉が顔を出した
それを食べやすい大きさに切ってキョンキョンの口元へ近づける
「はいアーン」
「アーン」
シャクシャクといい音を立ててキョンキョンが林檎を味わう
ついでに私も一切れ食べたけど、とても甘くて美味しかった
「美味いな」
「飽きたんじゃなかったのかな?」
「そのはずだったんだが」
「切ってくれた人が良かったんだね」
「そういうことにしておこう」
こんな風に二人仲良く林檎を食べるだけなら、
キョンキョンに会いに来るのが楽しみで楽しみで仕方ないはずなのに
今はこうやって病院に通い続けるのが少し嫌になってきている
それは誰のせいでもなく、自分のせいだからどうしようもない

ひとしきり林檎の味を堪能した後、私はキョンキョンにトイレに行くと告げ
ゆっくりとした足取りで扉まで行き、静かに開けて外に出た
そして扉から数歩足を進めると、立ち止まって深呼吸をした
心を落ち着かせるために行う手段なのに、何度繰り返してもその息は震えている
そんな何の気休めにもならない無駄な抵抗を終えた後
トイレには行かず、今度は最初来た時と打って変わって
ドタバタとわざとらしく足を鳴らしながら、扉を勢い良く開けてまた中に入る
それから私は声を張り上げ、いつものようにこう言うんだ
「キョン! 今日もアンタに会いに来てやったわよ!」
若干声色を変えてね


それはあまりに突然であまりにあっけないものだった
今まで当たり前のように存在していた人が一瞬で消え去ってしまうのだから
その様はまるで……まるで今朝やっていたゲームみたい
でも一つだけゲームと現実とで大きく違うことがある
ゲームの世界であれば、一度ゲームオーバーになったとしてもすぐにコンティニューできる
でも現実では、いくらコントローラーのスタートボタンを押しても元には戻らないし
記録してあったデータを読み込み、事の起こる前の段階からやり直すことも出来ない

ここで物語は、まだ寒かった12月にまで遡る

43 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:15:33 ID:s4yDDFyc0
>>42

私がある知らせを受けたのは、家に帰ってしばらく経って
本棚から一冊のマンガ本を取り出し、ベッドに寝転んだ時だった
ページを開き、読んだ文字を脳内でキャラクターの声に変換していると
一日中家に置き忘れていた携帯電話が着信メロディーを演奏しだした
相手をかがみだと確認した後、電話を受ける
「もしもしー? かがみ、どうしたの?」
「こなた今家にいるの!?」
私のユルイ口調での受け答えとは対照的に、かがみは慌てた様子で声を張り上げている
そんな電話越しのかがみの声に、私は何か只ならぬものを感じた
「そうだけど、どうしたのさ?」
とにかく何をもってかがみが慌てるような状況に陥っているのかを聞かないことには
私もそれに対してリアクションをすることも出来ないわけで
かがみと私のテンションが雲泥の差なのは仕方がないと言える
だから一体何があったのかを尋ねているんだけど
「いいからすぐに来て!」
「どこに? どうして?」
慌てた人間との会話は、相手がどうも肝心なところを抜かして話しちゃうから
どうしても質問が多くなってしまう

やっとの事でかがみから聞き出した内容は、私を驚かせるには十分すぎるものだった
まさかそんなことが起こるなんて思ってもみなかったから
百パーセントありえないと言い切れないのは当たり前の事だけど
「病院よ! ハルヒと……ハルヒとキョン君が――」
誰だって急にこんなことを言われたら、まず聞き返すに決まってる
「え、なに?」
「ハルヒとキョン君が事故にあったのよ!」
最初その言葉を聞いたとき、あまり実感が沸かなかった
きっとかがみが嘘を付いてるんだなんてことを考えていた
「今黒井先生がそっち向かってるから!」
でもかがみの声の震えから、これが紛れもない事実であり
そして必ずしも良い状況ではないということがうかがえる

電話を切ってしばらくして、迎えに来てくれた先生の車で病院へ向かった
沈黙の支配する車内で、心臓の飛び跳ねる音だけが激しく響いて
同時に考えてはならないことが次々と頭に浮かんできてしまう
それを振り払うべく頭を揺らすも、蛇のように心に巻きついて離れなかった
不吉なことばかり考えてしまう自分と、それを否定し、打ち消そうとする自分
その二つの自分を何度も戦わせているうちに車は病院に到着し
キーのボタンを押し車をロックする先生を待たずに、私は大急ぎで中へ駆け込んだ
でも結局みんながどこに居るのか分からない
仕方なく、逸る気持ちを押さえながら先生と一緒に治療室へと向かった
治療室には電話をくれたかがみやつかさ、それから……
とにかくみんな集まっていて、それぞれが暗い顔で佇んでいる
あの古泉君でさえ暗い顔をしているというのに、ながもんは相変わらずだった
でも私にはその顔が少し寂しそうに見えた

二つあるベッドの内一つには、まるでドラマのワンシーンのように
鼻と口の間に白い管を付けたキョンキョンが横になっている
たった今まで口をすっぽり覆うマスクを付けていたらしい
『ザクみたいだな……』
こんな状況で、たとえ一瞬でもオタクなことを考える自分に苛立ちを覚える
隣には当然ハルにゃんが寝ていると思っていたけど
ただ白いシーツが掛けられた無人のベッドがあるだけだった
「ね、ねぇハルにゃんは……?」
誰に言うでもなくそう尋ねてみたけど、答えが返ってくることはなかった
そして場の空気が凍りついたことに気付いた私は、それ以上皆に質問を投げかけることが出来なかった
この重苦しい空気に、聞かなくともその答えが予想できたから
それはここへ向かう車内で頭に浮かんできた事と同じだった

44 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:17:35 ID:qN+NCC0LO
シェンムー

45 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:18:07 ID:5bv18U/80
>>43

急に肩を軽く叩かれ、振り向くと黒井先生が外を指差し目配せをしている
「涼宮は別なとこで治療受けとるらしい」
そして先生は私の耳元へ顔を近づけ、さっき私が尋ねた質問に答えてくれた
でも何故別なところに居る必要があるのだろう?
お医者さんが言うには、キョンキョンはとりあえずは命に別状は無いとのこと
そのキョンキョンの隣にハルにゃんがいないということは
……もう止めよう
何事も悪いほうに考えるのは良くない

「ウチの目の前やってん、二人が事故に会ったの」
病室を出てすぐの長椅子に座ると、先生は小さな声で
つい一時間ほど前に目撃した事故の全容を話してくれた
「あん時な……」
コンビニに寄って夕食を買い、止めてある車へ向かっていた先生は
並んで歩くキョンキョンとハルにゃんの姿を見かけ、声を掛けるべく近づこうとしていたという
でも近づいているのは先生だけじゃなく、1台の大型トラックが二人に迫っていた
「なんとかしょーと走ったんやけどな」
ハルにゃんの名を叫びながら走る先生より速く二人へ接近するトラック
その鉄の塊は容赦なく、先に道路に出たハルにゃんと
事態に気付き庇おうとしたキョンキョンに衝撃を与えた

集まった野次馬達の声と、後から聞こえてきたサイレンの音
キョンキョンとハルにゃんが救急車で病院へ搬送される様子を、
先生はただ呆然と眺めることしか出来なかった
地面に落ちた弁当を拾うのも忘れ、それどころか落としたことにさえ気付かずに
「ホンマに申し訳なくてな、何もでけへんで」

後悔に耽る先生の悲しそうな顔は今でも鮮明に思い出すことが出来る
しばらくして、キョンキョンは無事意識を取り戻した
でもその代わりに大切なものを二つも失ってしまった
それは光とハルにゃんだった
でもハルにゃんが居なくなってしまったことを、キョンキョンは知らない
事故の記憶はハッキリとしないらしく、ハルにゃんがどうなったかも分かってないんだ
そんなキョンキョンに、ハルにゃんのことを誰も言い出せなかった……誰も
『事故のショックがある程度収まるまで』
そんな言葉を言い訳にして

46 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:26:24 ID:Bg5Pp/nY0
>>45

「いつもすまないな」
「な、何よ急に」
「忙しいだろうに、毎週欠かさず来てくれるだろ?」
「まぁそうね」
ハルにゃんの口調を真似て、素っ気ない態度で言葉を返すけれど、
それとは裏腹に、私の身体に納まる小さな胃がキリキリとストレスを訴えてくる
私の胸の内なんて知る由も無いキョンキョンは、しみじみとした様子で言葉を続ける
「俺がこうなってからある程度の時間が経ったが、その間不幸だと思ったことは一度も無い
 この退屈な病院での生活に刺激を与えてくれる人達が俺には居るからな」
でも、その中で一番大きな刺激であるハルにゃんはもう存在しない
今キョンキョンの目の前にいるハルにゃんは偽りだった
その字は『人の為』と書くけど、ハルにゃんになりきりキョンキョンを騙すこと
それはキョンキョンの為にはならないし、誰の為にもならない
私の姿を見たキョンキョンは、事実を知ったキョンキョンはどう思うだろう
ずっと秘し隠しにしてきた私達にどんな気持ちを抱くだろう
それはきっと良い方向じゃないはずだ
だからといって隠し通すことが許されるわけないのに……
「ご、ごめん」
「どうした? 何を謝ってるんだ?」
「ちょっとトイレ」
「あぁ」
病室を出て、割とすぐのところにトイレはある
この病室はトイレに近くて本当に良かったと今になって思う
お陰でいくら泣いたって、声を押し殺していれば誰にも気付かれることはない

『いつまで続けるつもりなの?』

本当だよ、いつまでこんなことを続けるつもりなんだろう

『それで彼は幸せなの?』

不幸だと思ったことは一度も無いと言ったキョンキョン
それは『知らない』からそう言えるのかもしれない

『それで貴方は幸せなの?』

幸せ……今の私はその幸せから線を一本抜いた状態
自分で自分を、キョンキョンを巻き込んで今の状況に追いやったのに
こんなところで涙を流して悲劇のヒロイン気取り
私ってどこまで自分勝手な人間なんだろうね


トイレから戻ると同時に私は『涼宮ハルヒ』から『泉こなた』に戻った
二つほど食べ残っていた林檎は、もう既に茶色く変色し始めている
「それじゃ、今日はもう帰るね」
「いつもありがとよ、こなた」
泣いちゃったせいで少し鼻声なのは気付いてないみたい
「うん! じゃーね」
「ハルヒは帰っちまったみたいだから、よろしく言っといてくれ」
「う、うん」
別れ際に見せてくれた柔らかな笑顔
私にとってその笑顔を見るのはとても辛いことだった

47 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 00:56:11 ID:Bg5Pp/nY0
>>46

「こなた」
病室を出て少し歩いたところでふと声を掛けられ
下を向いていた顔を上げると、目の間には紫のツインテールがあった
「あ、かがみ」
かがみの顔は普段私の知るものとは明らかに違っていた
でもそれがどう違うのかはよく分からない
ただ、怒りとも悲しみとも取れるような表情
複雑な感情が混ざり合った、とても形容しにくい表情だった
「ちょっと、いいかしら」
かがみは有無を言わさず私の手を引き、私は屋上へと連れて行かれた

最近少しは暖かくなってきたけど、屋上は風が強く
冷たい空気が私の体温を徐々に奪っていく
「ちょうどキョン君の病室の前まで来たときに、こなたが足を強く鳴らして
 病室に入るのが見えたのよ、だから私も中に入ろうとしたら」
中からハルにゃんの声、正確にはハルにゃんの真似をする私の声が聞こえたんだね
本来なら聞こえるはずのない声が
「それで入るには入れなくて離れたところでしばらく眺めていたら、こなたがトイレに行くのが見えて」
そこまで言った後、かがみは屋上の冷たい手すりにもたれ掛り、空を見上げながら
何度かキョンキョンに会いに来たときの事を思い出しているようだった
「今思えばキョン君が、まるでハルヒが生きているかのように話してた
 その時は事故の影響だと思って、だからまだキョン君にはハルヒのことは知らされていないんだって……」
その先は声に出さなかったけど、かがみが何を思っているのか私にはわかった
まさかこなたが真似していたなんて……そんなことを考えているんだろう
「ねぇこなた、いつまでもキョン君に嘘を付き続けるのはよくないわよ
 私も一緒に行くから本当のことを言おうよ」
「いいよ、一人で言うから」
「……そっか」

真実を嘘で塗り固めても虚しいだけ
そんなことはもちろん分かっていたし、
いくら声が似ていたってハルにゃんの代わりにはなれない
私が真似をしたところでハルにゃんが帰ってくるわけでもない
そんなこともよく分かっていた
ごめんねキョンキョン、ごめんねハルにゃん
許してなんて勝手なこと言えないけど、今本当のことをキョンキョンに伝えて
心の底から謝ろうと思ってるんだ……ホント勝手だよね


「あれ? 帰ったんじゃなかったのか」
「うん、ていうかよく私だって分かったね」
「まぁな」
戻ってきたときには、変色した林檎はもう無かった
何だかんだいって全部食べてくれたのか
今はそんなこと気にしてる場合じゃないけど
「あ、あのさ」
本当のことを言う為に戻ったというのに、いざキョンキョンを前にすると
喉まで出た言葉がそこで止まってしまう
「えっと……その」
代わりに出てくるのは沈黙を埋める為の短い言葉だけで
どうしてもキョンキョンの顔を見ることが出来ない
その顔はきっと私を見つめているから
だからずっと下を向いていた
「こなた」
名を呼ばれたことで初めてキョンキョンを見る
とても真剣で、全てを悟ったような顔をしていた
そしてキョンキョンは本当に全てを悟ってしまったらしい

48 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 01:00:43 ID:RBCSQG1h0
>>47

「何となくそんな気がしてたよ。 ハルヒはもう居ないんじゃないかってさ」
「え?」
「俺が聞いていたのは確かにハルヒの声だったが、どこか違和感があったんだ」
「そっか……そうだよね」
本人にその自覚があったかはさておき、キョンキョンはハルにゃんに一番近い存在だったんだもん
それが私の演じるニセハルにゃんに不信感を抱かないわけがないじゃん
「まぁ確信は無かったが、そんな気がしてな」
そう言ってキョンキョンは小さく溜息をついた
今まで我慢していたけど、キョンキョンの寂しそうな顔を見て感情が一気に溢れ出した
私は涙を流しながら、ただひたすら謝罪の言葉を繰り返すことしか出来なかった
「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」
キョンキョンにしがみつき、そう叫ぶしかなかった
「こなた、もういいんだよ」
そんな私をキョンキョンは大きな腕で抱きしめてくれた
でもそのせいで余計涙が溢れてくるんだよ
「別に恨んでなんかいない。 今まで辛かっただろう? もういいんだ」
「うぅ……キョンキョン」
「もうハルヒを演じなくていい。 アイツとはいつか必ず会える日が来る
 それまでアイツも大人しく……はないだろうが、向こうで待っててくれるはずだ」
「ゴメンナサイ」
「わかった、わかったからもう泣くな」
「だって……だって」
キョンキョンの優しさが逆に凶器となって私に突き刺さる
涙が止まらない、止めることが出来ない
もういっそのことこのまま消えてしまいたかった

『あ〜もう、いつまで泣いてんの!』

それは幻聴と呼ぶにはふさわしくない程ハッキリと聞こえた
涙を流し続ける私の耳が捕らえたのは
今まで真似してた私が言うのも変な話だけど、とても懐かしい声だった
いつもキョンキョンに命令してた時と同じような口調、そして彼女特有の元気な声
その一喝が私の涙を吹き飛ばしてくれた
「気のせいじゃないか?」
「でも確かに聞こえたんだよ」
「きっと疲れてるんだよ。 今日は夜更かしせずによく寝たほうがいいぞ」
「うん、わかってる」
キョンキョンの言うとおり、疲れてるんだろうね
でも自分の過ちを今ここで打ち明けて、一応は許してもらえたことだし
少しは心が軽くなった気はしないでもない
「それじゃーね、キョンキョン」
「あぁまたな」


「終わったみたいね」
病室を出るなり、またかがみが声を掛けてきた
私のことなんて気にせず先に帰ってて良かったのに
かがみは私が終わるのを待っていてくれた
「アンタが心配でね」
「ありがと」
「どういたしまして」
私は本当に良い友人に恵まれているんだって今頃気付いたよ
もしあの時つかさに出会ってなければ、当然かがみと会うこともなかった
もっと言えば、かがみに宿題を見せてもらいに行った時に初めて
かがみと同じクラスだったキョンキョンとハルにゃんに会ったわけだから
もしかすると全てはあの外国人を撃退した瞬間に決まっていたのかもしれない
でも、もしそうだとすれば二人を襲った悲劇も規定事項だったのだろうか

49 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 09:45:31 ID:CkC8paAxO
>>48

そういえば、かがみは折角キョンキョンに会いに来たのに
私のせいで病室に入れなかったんだ
「明日にでも顔を出すからいいわよ」
「あ、良いこと思いついた!」
「何よ?」
皆まで言うなって感じだろうけど、病院に女の子が来たとなれば?
それはもう一つしかない
「キョンキョンに食べさせてあげなよ」
「何をよ?」
「決まってるでしょ、林檎だよ」
「林檎!?」
「果物ナイフなら病室にあるからさ」
かがみが剥いてくれたらきっとキョンキョンも喜んでくれるはず
私ばっかりだと飽きるだろうし……まぁ林檎自体飽きてるだろうけどね
とにかくこれはまたとないチャンスなんだからさ
料理が出来ないとか不器用だとか言わず、林檎の一個くらい剥いて口移しで食べさせたら
そこからあんなことやこんなことになってだね、無事かがみの恋が実るってもんよ
「……こなた」
「なに?」
「やんないわよ」
とか言いつつ、ちゃっかりやるのがかがみなんだよね
まったくかがみのツンデレ精神には日々驚かされる
「やんないって!」

こうやってかがみをからかうのも久しぶりだ
というより、こんな風に笑ったのはいつぶりだろう
これからはもっと笑えたらいいな
いつかハルにゃんに会ったときに暗い顔してたら怒られちゃうよ

「そうだ、つかさは?」
「今日はお留守番」
「そうなんだ、でも――」
とりとめのない会話を続けながら、自動ドアを抜ける
少し歩いて振り返り、来た時のように建物を見上げると、
キョンキョンの居る505号室の電気はまだ赤々と灯っていた
「おやすみ、キョンキョン」
まだ寝るには早い時間だけど、そう言って私とかがみは病院を後にした

50 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 10:11:33 ID:CkC8paAxO
>>49

夢を見たんだ
いや、こなたのことがあったから正直夢なのか現実なのかわからん
だから勝手に夢だってことにしてんだけどな

そろそろ寝ようと思って、MP3プレイヤーの電源を消して
リクライニングさせていたベッドも倒して布団を被ったんだ
何故俺が一度も目にしたことの無いMP3プレイヤーをいとも簡単に操作できるのかというと
こなたに手伝ってもらい、ボタンの位置を完全に暗記したからだ
最初は手こずったが、人間が進化の過程で記憶容量を大幅に大きくしたお陰で
失敗しながら繰り返し操作を続けていく内、たとえ見えないとしても
再生や停止はもちろんのこと、ランダムやシャッフルといった曲選択の細かい設定にいたるまで
全て指の感覚と頭に浮かべるイメージだけで容易に操作できるようになったわけである
……おっと、話が逸れてしまったな

静まりかえった病室で、ふと声が聞こえた
『まったく、私のモノマネなんて100年早いわよ!』
その声は懐かしいものでな、すぐに誰だかわかったんだ
だからごく自然にそいつの声に答えた
「100年たったら死んでるだろ」
『私はもう死んでるわよ』
いくら夢だからって冗談きついよな?
現実であっても夢であっても、やはりアイツは変わらない
「ついでに聞くが、もしかしてそっちでもSOS団なんてのを――」
『当たり前じゃない! まだ団員はゼロだけど』
そりゃそうだろうな、わざわざ死んでからあんなのに入る奴なんていない
『言っとくけど、これはアンタの為なのよ』
「俺の為とはどういうこっちゃ?」
『だって、アンタは団員その1でしょ? だからこっちでも一番に入団するようにしてるのよ』
しかしだからといって俺が死ぬまで待つというのだろうか
それは明日かもしれないし、はたまた何十年後かもしれない
というか既にその時が来てたりしてな
『まだその時じゃないから、せいぜいのんびりしてなさい。 すぐこっちに来ちゃダメだからね』
「のんびりするのは俺の得意技だ、その点は安心してくれ」
『それこそ100年ぐらいかけてもいいわよ』
「わかったよ」
ハルヒにそう言われたのだから、後100年は生きれるかもしれんな
そこまでくれば、いくら怠け者の俺でも天国行きの電車に乗り遅れることはないだろう
遅刻して罰金を命ぜられることもな
『楽しみに待ってるわ。 それじゃ、オヤスミ』

と、こんなやりとりがあったわけだが
やはり夢だったんだろうな

51 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 10:24:05 ID:CkC8paAxO
>>50

目が覚めるともう昼で、僅かに光を感じた
太陽がこの病室内を照らしているようだ
やって来た看護婦さん……もとい女性の看護士さんが
テレビの置いてある棚の、引き出すタイプのテーブルの上に
少し形の歪な、皮を剥いてある林檎が置いてあったと教えてくれたが
こなたなら俺を起こすだろうし、一体誰が来たんだろうな
それとナースステーションに絆創膏を求めて、
俺と同年代くらいの女の子が恥ずかしそうに尋ねてきたらしい
「それで、あげたんですか? 絆創膏」
「私物をあげたの、キャラものだったから余計恥ずかしそうだったわ」
と看護士さんはクスリと笑い、俺に嬉しそうに語るが
そのイタズラ口調は朝比奈さんにちょっかいを出すハルヒを思い出させてくれた
夢ではのんびりしてろと言われたが、俺達がハルヒの元へ行くのはいつになるやら
きっと行った先でも朝比奈さんに如何わしい格好をさせて遊ぶんだろうね
いや、朝比奈さんはこの時代の人間じゃないんだったな
それなら代わりにみゆきさんあたりをとっ捕まえるに違いない
そんなことを考えていると、ハルヒのあのバニーガール姿を想像してしまい
いやらしく緩んでしまった口元に手を当て、必死に誤魔化した
こなたが俺の様子を見たら、きっとナースに介抱されて変な妄想をしてると思うだろう
「やっほーキョンキョン」
噂をすれば、看護士さんと入れ違いにこなたがやってきた別に土日を潰してまで俺に会いに来てくれなくてもいいんだが
折角の休みをこんなヒマな病室で過ごすなんて嫌だろうし
「何をおっしゃいますかねキョンキョン」
「実際ヒマだろ?」
「わかってないなぁ」
見えはしないが、恐らくこなたは両手を広げて肩をすくめ
『あきれた』といったジャスチャーをしているに違いない
確かめようがないが、俺には分かる

52 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 10:30:04 ID:CkC8paAxO
「こなた、今日は林檎はいらないぞ」
「うん知ってるよ。 だってそれかがみが持って来た林檎だもん」
なるほどそういうことか、謎は全て解けた
「かがみに言っといてくれ」
「何て?」
「林檎美味しかった、今度来るときは絆創膏を忘れるな」
「あはは、了解」

俺は夢の内容をこなたに伝えようと思ったが、その夢の中のハルヒの声と
いつもこなたが真似をしていた声とを聞き比べてみたくなった
「なぁこなた」
「んー?」
「もう一度やってみてくれ、ハルヒのモノマネ」
「ヤダよもうやんないよ」
よく考えたら昨日あんなことがあったってのにまた真似をしろはないよな
ハルヒだって言ってたじゃないか、私のモノマネなんて――
「ハルにゃんのモノマネなんて私には100年早かったね」
「あっ」
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
それは夢に出てきたハルヒの言葉と似ていた

こなたはかがみが来るのを知っていながら、ちゃっかり持参してきた林檎の皮を剥いている
一応2つもいらないと断りをいれたが、こなたにとっては食べるより剥くことに意義があるらしく
俺が林檎を口にしようとしまいと、そんなことは関係ないらしい
鼻歌混じりに林檎を剥くその音を聞きながら、俺は顔を窓に向け、見ることの出来ない空を見上げた
そこにハルヒの顔が浮かんでいるような気がして

53 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 10:34:48 ID:CkC8paAxO
お粗末様でした

途中で書き込めなくなったから携帯に移行したけど
なかなか時間がかかりますなぁ
安価付け忘れたりしてるし
最初はなんとかパソコンから書き込めてたのに……

54 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 10:52:45 ID:pGhJFLyFO
乙鰈

投下が途切れてびびったぜ

55 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 11:12:25 ID:qpJYSGfYO
乙ッス

56 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 12:08:55 ID:QaDBWApc0
>こなたにとっては食べるより剥くことに意義があるらしく

で、ちょっとヘンな想像をしてしまいま(ry
スマソ('A`)

57 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 12:58:25 ID:pGhJFLyFO
>>56
想像したものがもげる呪いをかけてやんよ

58 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 13:53:53 ID:qN+NCC0LO
酸素ー

いい話だなー
泣きそうになった

59 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 16:31:17 ID:+Oxn0K4k0
今さらだが

O2=酸素=オーツー=乙

なのか・・・?

60 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 16:49:36 ID:c+e8ea1W0
なんて新しすぐる……!!

61 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/17(日) 23:09:32 ID:uylXNkZD0
ちょいとホロリときちまったよ

62 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:21:46 ID:KDlGFLtu0
Fate/unlucky nightの続き
投下させて頂くッス

63 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:22:24 ID:KDlGFLtu0
 なんとなく空を見上げた。
 ……じき夜明けなのだろうか。
 東の空にはかすかに赤みが差して、森は少しずつ明るくなっている。
 森は静かで、落ち着いていた。
 こうまでゆったりとしていると、自分たちが追われていて、かつさっきまであんなコトをしていたなんて信じられん。
「――――――――う」
 けど、今は忘れないといけない
 ……まったく、こんなコトでやきもきしている余裕はないのだが
 いま俺たちが悩む事は、どうやって岡部を迎え撃つかって事だ
「……そうだ。余分な事を考えるな。古泉が最後にそう言ってたな」
 ……少々癪にさわるヤツだけど、信用できるヤツだったな。
「…………………」
 木の枝を眺める。
 ……自分に出来る事といったら、それこそ数えるほどしかない。
 今はたとえ微力だとしても、それを全力でこなすだけだ。
 形として手頃な枝をもぐ。
 あとはできるだけ直線の枝を数本見繕った。

 Fate/unlucky night 〜七日目
 
「作戦としては単純よ。まともな方法じゃ勝負にならない。
 勝つ為には奇襲、しかも仕掛けたのなら反撃させずに一撃で首を落とすのが絶対条件」
「そだね。打ち合ったところで致命傷を与えられないよ。倒すのならば打ち合いの外からだね」
「……打ち合いの外からって、俺たちに気づく前に先回りして襲うって事か……?
 そりゃあ、あいつと正面から戦うのは無謀だけど、そっちの方はもっと無謀だ。あいつが奇襲なんてさせるタマか」
「わかってるわよ、気づかれずに近寄る、なんて都合のいい作戦は無理よ。
 少なくともこなたとキョンの気配は簡単に感知されるわ。わたしは気配を隠せるから大丈夫だけど」
 ……む。
 どんな理屈か知らないが、妹は俺とこなたの気配が判るのか。
 姿を隠せるのはかがみだけって事は――――
「……まさか。奇襲をするのはかがみだって言うんじゃないだろうな」
「当然でしょ。一番に狙われてるのはキョンなんだし、この中で一番動きやすいのはわたしだもの。隙をついて後ろからバッサリやるのは任せなさい」
「後ろからバッサリって、そんな簡単にいくわけないだろ」
「そりゃそうよ。だからこなたに隙を作ってもらうの。こなた、体はどのくらい回復した?」
「普通に戦うだけなら問題ないよ。だけど、宝具は無理だね。
 たとえ使ったとしても威力が落ちてるから、倒せないと思う」
「ええ、それで十分よ。こなたには岡部と打ち合って貰うわ。もちろんキョンも一緒。
 で、わたしは隠れて様子を見る。キョンの妹から見ればわたしはおまけみたいなものだし、いなければ二人を見捨てて逃げた、とか思うんじゃない」
「だけど、キョンキョンじゃ一撃だよ」
「誰もキョンに殴り合え、なんて言ってないわ。キョンは離れて後方支援。
 こなただけじゃ押し切るのは難しいから、危なくなったら助けてあげて」
「判った。遠くからの援護はなんとかする」
「え、できるの?」
 二人して振り向く。
 いや、そんなに意外なコトなのか、今のって。
「離れたところから援護すればいいんだろう。それならなんとかなる」
 先ほどもいできた木の枝を手に取る。
 長さ的には丁度いい。しなりもなんとか。
 強化の重ねがけをする
 原理は間違っていないと思う。
 要は補強に補強を重ねて、きちんとしたモノに仕上げればいいだけの話。
 あとは工程を繰り返せばいい。
 基本骨子を解明し変更する。
 構成材質を解明し補強する。

64 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:24:30 ID:KDlGFLtu0
 ……目を開ける。
 しなっていた枝は、とりあえず形にはなっている
 弓として問題ない事は実感できる。
 あとは同じ要領で矢を調達すればいいだけだ。
「―――キョン、今の」
「ああ。ちょっとした努力の結果みたいなもんだ」
「…………そう。ま、手段が出来たのはいいことだし、今はいいわ」
「話を戻すけど。
 とにかく、二人には正面から戦ってもらう。わたしは予め木に登って、上から様子を観察してるから。
 で、こなたがなんとか隙を作ったら、死角である頭上から切り札の宝石を使い切って串刺しにする。
 作戦としてはそれだけ、単純な物だけど」
 一際開けた森の広場に出た。
 日は昇りかけ、森は朝靄に包まれて白くくすんでいる。
 木々が乱立した森の中に比べれば、ここは随分と見晴らしがいい。
「ここ、悪くないんじゃないのか」
「……そうね。条件はいくらかクリアしてるけど、見晴らしが良すぎるのがどうもね。これじゃ逃げ道がないわ」
「そうかい」
「他をあたりましょう。大丈夫、まだ時間はあるわ」
 森へと引き返すかがみ。
「……………………」
 が。こなたは遠くを見たまま、一歩も動こうとしなかった。
「こなた? 何してるのよ、早くしないと――――」
 悪寒が走った。
 一度味わったのなら忘れようがない。
 姿さえ見えず、気配さえまだ感じない。
 にも関わらず体を襲う重圧は、間違いなくヤツの物だ。
    ――――ふふ、見ぃーつけた――――
 森に響く妹の声。
 霧の向こう。
 遠く離れた森から、何か黒いモノが一直線に向かってくる。
 ―――待ってて。いますぐ殺してあげるから―――
 ……空が見える広場にいるからだろうか。
 まるで空から覗き込んだ妹が語りかけてくるような、そんな錯覚に捕らわれた。
「やば、もう見つかった!?
 まずい、ここじゃ視界が広すぎる―――って、あのスピードじゃ二分しかかからない……!」
 あたふたと慌てるかがみ
「ちょっと、何のんびりしてるのよ二人とも……!
 ここじゃまずいわ、早く場所を変えないと……!」
 かがみは俺たちの手を握る。
 ―――だが、それはもう間に合わないだろう。
「―――いい。ここで戦おう、三人で戦えるだけでも僥倖だ。これ以上は求められない」
「ばか、それがまずいんだってば……! ここじゃ横幅がありすぎるの……! こなただけじゃ岡部を止められないし、いくら離れてたってキョンも岡部の間合いに入っちゃうじゃない……!」
「心配してくれてるのは判った。けど危険なのはみんな一緒だ。それに、こうなっちゃ逃げ道なんかないんじゃないのか」
「う……それは、そう、だけど」
「こなたもいいな。ここで迎え撃つ」
 こなたは静かに頷く。
「も、もう……! わかったわよ、簡単にやられたら怒るからね……!」
 納得してくれたのか、かがみは霧に身を溶け込ませた。
 広場から離れ、森に隠れてから手際よく木の上へ登り始めた。

65 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:25:20 ID:KDlGFLtu0
「―――来るぞこなた。準備はいいか?」
「キョンキョンも。戦いが始まったら、決してここから前には出ないでね」
 強く静かな声で、こなたはそう答える。
 ……霧がゆらめく。
 朝靄の中。
 黒い闇が滲み出るように、狂戦士が妹に率いられて出現した。
「意外ね、てっきり最期まで逃げまわるとばかり思ってたのに。それとももう観念したの?」
 ……妹との距離は四十メートルほどだろう。
 俺たちは広間の端と端で対峙している形になる。
「……ふうん、セイバーは直ったんだ。そっか、だから逃げまわるのは止めにしたのね。
 ……でも残念ね。ここで死ぬんだもの」
 くすくすという笑い声が森に響く。
「もう。つまんないなあ、ずいぶん無口になっちゃったのね。もしかして殺されるのは怖いの?」
 ……かがみは木を登りきったか。
 仮にあいつが陣取るとしたら、広場の中心付近だろう。
 ちょうど木々の枝が重なり合っているそこなら、人一人が乗っても折れないし気づかれない。
「……ならもうお喋りはここまでね。三人仲良く殺してあげ―――
 ―――あれ、かがみんはどうしたの」
 ……流石、というところか。
 見逃せない事、見逃してはいけない事ってのを心得ているようだ
「―――かがみはここにはいない。あいつと俺たちはとうに別れた」
「別行動をとったの? そっか、足手まといだもんね。一人なら、もっと遠くに逃げられる」
「……そういう事だ。あいつの事だから、もうとっくに森を出たはずだ。今から追っても間に合わんだろう」
「―――そうかしら。この森には結界があるのよ。
 誰が入ってきて、誰が出ていったかぐらいは判るんだから。あれから外に出た人間は一人もいない。まだ森にいるわ。探し出すのはこの後でも十分よ」
「――――――――」
 ……助かった。
 判るのが森への出入りだけなら、かがみの事はバレていない。
 途端。
 広場の空気が、キチリと音をたてて凍り付いた。
「―――遊びは終わりよ。狂いなさい、バーサーカー」
 昏い声。
 それに呼応するように、妹の背後にいた巨人が吠えた。
「■■■■■ーーーー!!!!」
 地を揺るがす絶叫。
 巨人は正気を失ったように叫び悶え―――そのありとあらゆる能力が、奇形の瘤となって増大していく。
「―――ちょ、今まで狂化させていなかったの……!?」
 こなたの声に畏れが混じる。
 戦慄するのも当然だ。
 戦士の力量など計れなくても、アレが触れてはならないモノだと判るの。
「行け……! 近寄るモノはみんな殺しちゃえ、バーサーカー……!」
「――――!!」
 それは爆音だった。
 もはや哭き声ですらない咆吼をあげ、黒い巨人が弾け跳ぶ。
「っ―――、こなた……!」
 応じて駆け抜ける銀の光。
 岡部は広場の中心に着地する。
 舞い落ちてくる巨体と、その落下地点めがけて縦一文字に疾走するこなた。
 ―――大地が振動する。
 落下する隕石を押し止めるように、こなたは岡部を迎え撃った。

66 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:26:17 ID:KDlGFLtu0
朝靄に包まれた森の中、二つの影は絶え間なく交差する。
 岡部は、ただ圧倒的だった。
 薙ぎ払う一撃が旋風なら、振り下ろす一撃は瀑布のそれだ。まともに受ければ致命傷に成り得るだろう。
 それを正面から、怯む事なく最大の力で弾き返すこなた。
 嵐のように振るわれる一撃に対し、全身全霊の一撃をもって弾き返す。
 そうでなければ剣ごと両断される。
 絶え間ない剣戟の音。
 間合いが違う。
 速度が違う。
 残された体力が違いすぎる。
「■■■■■ーーーー!!!」
 雄叫びが大地を揺らす。
 岡部の旋風は大気を裂き、受け流すこなたを弾き飛ばす。
 ……そろそろ限界だ。
 こなたの呼吸は乱れて、体の動きも目に見えて衰え始めている。
 隙を作るどころの話じゃない。
 おそらくあと数撃で、こなたはあの斧剣の前に両断される――――
「っ――――――――」
 握り締めた手には弓がある。
 俺は――――何も出来ない。
 目の前でこなたが力尽きようとしているのに何もできない。
 走って。
 このまま走り寄って、背中を向けている岡部に殴りかかれば助かるっていうんならとっくにしている。
 だがそれも無駄だ。
 俺が何をしようと、それは邪魔でしかない――――
 ―――斬撃。
 一撃を受け流すこなたの足が、踝まで地面に沈む。
 返す刃は疾く重く。
 頭上に踊った斧剣は、落雷の如くこなたを撃つ。
 咄嗟に身をひねったこなたの鎧を削りながら、剛剣は地面を断つ。
「っっっ…………!」
 結局、俺は何も出来ないのか。
 せめて俺にも力があれば……
 ふと、思い出す
『いざという時の切り札ですよ。血液には魔力が籠もります、なので飲めば魔力の補給になります。
 ですがそれだけではありません。一部だけですが僕の知識や魔術を引き出すことができます』
 そういえばあったな切り札が
 小瓶を取り出し中身を飲み干した
 その瞬間、世界が崩壊した。
「、あ」
 秒速百メートルを優に超える超風。
 人が立つ事はおろか、生命の存在そのものを許さぬ強風が叩きつけられる。
 既に風などではない。
 吹き付けるソレは鋼そのもので、風圧に肉体が圧し潰される。
「が」
 眼球が潰れる。背中が壁にめり込む。
 手を上げるどころか指さえ動かない。
 逆流する血液。
 漂白されていく精神。痛みなどない。
「あ、あ」
 白くとける。体も意識も無感動に崩れていく。
 保た、ない。
 どんなに力をいれても動けない、
 拳を握るどころか指先さえ動かない……

67 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:27:01 ID:KDlGFLtu0
 こなたの体が弾け飛ぶ。
 今のは受け流しによる跳躍じゃない。
 まともに受けた。
 あの烈風じみた斬撃が、横腹に直撃した。
 たたらを踏むこなた。
 痺れる指に力を込め、咳き込みながらも岡部へと向き直る。
 その隙を、巨人が見逃す筈がない。
「――――やめ、ろ」
 声なんて届かない。
「く――――」
 ―――頭が痛い。
 吐き気を堪えながら、それでもこなたから目は離さない。
 だが皮肉な事に、こなたが倒れる瞬間を見れば見るほど、気が狂いそうになる。
 スイッチが横にズラリと並んでいる。
 列を成すように次々と撃鉄が上がり。
 それは、ドミノ倒しのようでもあり――――
 一斉に、引き金が引かれた。
「こなた…………!」
 岡部の斧剣がこなたを薙ぎ払う。
 それは致命傷だ。
 こなたの体は腰から両断され、その肉片が宙に舞った。
「いや―――違う……!?」
 宙に舞っているのは銀の鎧だけだ。
 岡部が薙ぎ払ったのは鎧のみ。
 こなたはあえて隙を作り、大振りをさせ―――温存した全ての力で、最速の踏み込みを見せた……!
「――――!」
 迸る黒い咆吼。
 だが、完全に懐に入られたら逃れる術はない。
 こなたは両手で剣を持ち直し、なお深く巨人に踏み込み、渾身の力で岡部を切り払う―――!
 ―――信じられない。
 地面に根を生やしていたかのような巨人が、こなたの一撃で数メートルも弾け飛ぶ。
 そうして、そのまま。
「引いて、こなた……!」
 間髪入れず、本命の攻撃が繰り出された。
 ―――できるだけ至近距離で放つつもりなのか。
 かがみは遙か頭上の枝から飛び降り、落下しながら、宝石を岡部へと投げつけ―――「Neu《九番》n,Ach《八番》t,Sieb《七番》en――――!
 Stil,schiet《全財投入》 Besch《敵影、》ieen ErschieSsu《一片、一塵も残さず……!》ng――――!」 舞い落ちる氷の雨。
 中でも三つ、槍となった巨大な氷塊には、屋敷一つ軽く吹き飛ばす程の魔力が圧縮されている――――!
「だめ、避けなさいバーサーカー……!」
 静観していた妹が叫ぶ。
 それがどれほどの危機か悟ったのだろうが、既に遅い。
 氷の槍は落下しているのではない。
 打ち出されたソレは、岡部を串刺しにせんと“加速”しているのだ。
 避けられる筈がない。
 千載一遇、こなたの決死の一撃と完全に息のあった氷の散弾。
 その威力たるや、岡部を優に殺しきる魔力がある――――!
 が。
「、――――!!!!!!」
 大きく上空を薙ぎ払う斧剣の軌跡。
 岡部は咄嗟に片手に構え直した斧剣で、三つの氷塊を砕いていた。
 ―――零れる鮮血。
 片腕で払った故か、氷塊は壊しきれず、片腕を切り裂いた。
 そればかりではない。
 氷は巨人の片腕で再凍結し、その動きを完全に封じていた。
 しかし、それでも潰したのは腕一本のみ。

68 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:27:40 ID:KDlGFLtu0
「な――――」
 かがみが声をあげる。
 ―――当然だ。
 もう一本の岡部の腕は、そのまま、落下してきたかがみの体を握り止めたのだから。
「っ……!」
 かがみの顔が苦痛に歪む。
 岡部の力ならば、かがみを握り潰すコトなど容易だろう
 腹を圧迫されて苦しいのか、かがみは俯いたまま腕を伸ばす。
 ―――と。
「―――ふん。そんなコトだろうと思ったわ」
 にやりと、不敵に言い捨てた。
「!」
 誰もが息を飲んだ。
 俺も、こなたも、おそらくは岡部すら凍り付いたに違いない。
 ―――人が悪いにもほどがある。
 あいつ、初めからこうなるコトを予測して、それを黙っていたのか――――!
「――――!」
 岡部が力を込める。
 だが、それは一秒の差で遅すぎた。
「取った……!」
 放たれる光弾。
 使った宝石の数は四つ。
 これ以上は望めないという至近距離からのつるべ打ちは、今度こそ本当に、黒い狂戦士の息の根を止めた。
 それは豪快に、文句のつけようもなく、命を弾き飛ばしていた。
 首が跳んだのか。
 びちゃり、と、まだ十メートルは離れたここまで血が飛んできた。
 ……えっと、脳漿か、コレ。
 あきらかに血でないものまで混ざっているのは、どうにも手放しで喜べないというか。
 ……しかしまあ、やりすぎというコトはないだろう。
 相手はあの化け物だ。
 一撃で首を跳ばさなければ、それこそかがみは潰されていたに違いない。
「――――ふう」
 走り寄っていた足を緩める。
 かがみは握られたままだが、勝負はついた。
 岡部の顔は未だ白煙に包まれている。
 ぶすぶすという燻った音からして、よほどの爆発だったのだろうが――――
「――――うそ」
 遠坂の声が聞こえた。
 彼女は呆然と、白煙を眺めている。
 ――――待て。
 気のせい、なのか
 かがみを握った岡部の腕が、動いている気がする、のは。
「――――――――」
 かがみはただ白煙を見つめている。
 ……それも長くは続かない。
 目を覆うほどの白煙は次第に薄れる。
 その後には。
 確かに首を吹き飛ばされた筈の、岡部の顔があった。
「……ふふ。うふふ、あははははははは!」
 笑い声が響く。
「見直したわ。まさか一回だけでもバーサーカーを殺すなんてね。
 でも残念でしたー。バーサーカーはそれぐらいじゃ消えないんだ。だってね、ソイツは十二回殺されなくちゃ死ねない体なんだから」
「……十二回、殺される……?」

69 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:28:57 ID:KDlGFLtu0
 妹の言葉に愕然としていたかがみの眼が、微かな悔いに歪んでいた。
「……そうだった。………命のストック……蘇生魔術の重ねがけ」
「ええ。だから簡単には死ねないの。かつて自分が乗り越えた分の死は生き延びてしまう、神々にかけられた不死の呪い。
 それがわたしのバーサーカーの宝具、“十二の試練《ゴッド・ハンド》”なんだから。
 わかった? バーサーカーは今ので死んでしまったけど、あと八つの命があるの。
 ふふ、惜しかったわね。今のが八倍の宝石だったら、バーサーカーは消えていたのに」
 妹の声は、よく聞き取れない。
 視界の端には、岡部へと駆け込むこなたの姿があった。
「―――かがみ、逃げて!」
 駆け寄るこなた。
 かがみもなんとか岡部の指を引きはがそうと試みるが、一向に解けない。
 そこへ、かがみの前にうるさい邪魔を潰す気になったのか。
「逃げて、キョン――――!」
 ……え?
 こなたの声で顔をあげる。
 瞬間。
 体が、木の葉のように飛んでいた。
「――――、が」
 ゴミのように落ち転がった。
 ―――岡部は凍り付いていた剣で、俺を払ったのだ。
 咄嗟に防ぎに入った弓は容易く砕かれ、こんなところまで、弾き飛ば、さ、れ――――
「が――――あ、は――――!!!」
 激痛にのたうつ。
 折れたのは、弓の音じゃなかったのか。
 片腕がクモみたいに曲がっている。
 息を吸うと、肺がぶち壊したくなるほど痛みやがる。
「は……あ、ごっ……!」
 こみ上げてくる血のせいで、うまく呼吸ができない。
 ああ、だが関係ない。
「はっ――――はあ、は――――!」
 起きあがる。
 今は少しでも早く、あいつ、あいつを――――
 走った。
 今度はこっちの番だ。あいつの腕を折って、かがみを助けるだけ。
 黒い巨人まで、距離にして三十メートル。
 三秒とかからず詰める。
 ―――故に。
 勝敗は、この三秒で決せられる。
 思考は冴えている。
 自身の戦力は把握した。
 創造理念、基本骨子、構成材質、制作技術、憑依経験、蓄積年月の再現による物質投影、
 魔術理論・世界卵による心象世界の具現、魂に刻まれた『世界図』をめくり返す固有結界。
 古泉の戦闘技術、経験、肉体強度の継承。訂正、肉体強度の読み込みは失敗。斬られれば殺されるのは以前のままだ。
 固有結界・“無限の剣製”使用不可。俺の魔力量じゃ無理だ。
 複製できるものは直接学んだものか、古泉が記録した宝具のみ。
 宝具を引き出す場合、使用目的に最も適した宝具を“無限の剣製”から検索し複製する。
 今使える腕は左だけ

70 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:29:50 ID:KDlGFLtu0
 ―――摸索し検索し創造する。
    ヤツに勝てるモノ。
    この場でヤツに太刀打ちできるモノは。
 ―――明瞭だ。
    即ち、ヤツが持つ大剣以外有り得ない―――!
呼吸を止め、全魔力を左腕に叩き込む。
「――――投影、開始」
 凝視する。
 ヤツの大剣を寸分違わず透視する。
 左手を広げ、まだ現れぬ架空の柄を握り締める。
 桁外れの巨重。
 俺ではその大剣は扱えない。
 なら―――この左腕に敵の怪力ごと複製するまで
 創造の理念を鑑定し、
 基本となる骨子を想定し、
 構成された材質を複製し、
 制作に及ぶ技術を模倣し、
 成長に至る経験に共感し、
 蓄積された年月を再現し、
 あらゆる工程を凌駕し尽くし――――
「――――――――、ぁ」
 壊れた。
 パシ、と音をたてて脳の一部が破裂する。
 骨格は流出する魔力に耐え切れず瓦解。リンゴの皮みたいにみっともない。
「――――――――行くぞ」
 一意専心、狙いは―――――――
「!」
 気付かれた。
 収束する殺意。
 こちらの魔術行使を敵と見なし、黒い巨人の眼が動く。
 巨人は咆哮をあげながら、自らの敵を討ちに走る。
 ―――狂戦士。
 走りくる巨人は一撃では止まらず、通常の投影など通じまい。
 投影魔術では届かない。
 限界を超えた投影でなければ、あの巨人は倒せない。
 故に―――
「――――投影、装填」
 脳裏に九つ。
 体内に眠る二十七の魔術回路その全てを動員して、一撃の下に叩き伏せる――――
 目前に迫る。振り上げられる大剣。
 激流と渦巻く気勢。
 踏み込まれる一足を一足で迎え撃ち。
 上腕 鎖骨 喉笛 脳天 鳩尾 肋骨 睾丸 大腿、
 その八点に狙いを定め、
「全工程投影完了――――是、射殺《ナインライブズブレイドワークス》す百頭」
 振り下ろされる音速を、神速を以って凌駕する―――!

71 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:30:29 ID:KDlGFLtu0
「―――、…………!」
 だが倒れない。
 自らの大剣に全身を撃ち抜かれ尚、岡部は健在だった。
「は――――あ――――………!!!!!」
 踏み込む。
 左手には巨人の大剣。
 こちらが速い。
 体の八割を失い、殺された岡部より俺のトドメの方が速い。
 大剣を胸元まで持ち上げ、槍の様に叩き込む。
「――――!!!!」
 貫いた。心臓に大剣を叩き込んだ。
 反撃はない。
 巨人は残る命を使いきり、今度こそ塵に帰っていく。
   ――――戦いは一瞬。
       本当に一息の間に、決着はつけられた。
 狂戦士は最期まで自らの役割に殉じ、白い大気に霞むように、その存在を霧散させた。
 目眩がした。
 度を超えた魔術の代償だろう。暴走した血液が脳を圧迫し、過酸素状態になっている。
 ……加えて、頭蓋を開くかのような頭痛。
 敵が消え、痛みを麻痺させていたものが消えたからだ。
 目眩と頭痛は、今まで溜まっていたツケを払うかのように垂れ流される。
「――――っ」
「キョンキョン……!?」
 倒れかけた体を、無理やり起こす。
「っ……いや、大丈夫だ。ところどころ骨が折れてるけど、命には別状はない。例の自然治癒も働いてるし、なんとかなる」
「―――だいじょぶじゃないよ。あれだけの投影魔術を使ったんだから、今は休まないと」
「……いや、けど」
 俺たちに気が付いていないのか。
 妹はじっと地面を見つめたあと、
「……うそ。バーサーカー、死んじゃったの……?」
 置いていかれた子供のように
 そう呟き。ぼんやりと顔をあげ
「ぁ――――ん、ぁ………………!」
 唐突に。
 スイッチが切れた人形のように、地面に倒れ込んでいた。
「な――――」
 訳が判らず、倒れた妹を見つめる。
「っ……は、つはっ、ごふっ……!」
 それと入れ替わるように、かがみが体を起こす。
 岡部の腕が消えて、ようやく自由になったらしい。
「――――――――」
 かがみの無事を確認して気が緩んだのか。
 くらり、と意識が倒れかける。
 だがそんな弱音を吐いてはいられない。
 岡部を倒したとはいえ、ここはまだ森の中だ。
 俺たちにはこれから、満身創痍の体を押して森を抜けなくてはならない。
 ……明け方の空を仰ぐ。
 街は遠く、無事な仲間も、無事な個所も見当たらない。
 それでも、朝を迎えていた。
 ―――越えられぬと覚悟した夜。
 最大の敵を退けて、冬の森を後にした

72 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:32:37 ID:KDlGFLtu0
以上ッス
間違いとか見つけられた場合は
よろしくッス

73 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 01:48:59 ID:eqw3xEQP0
乙っす
っ旦~

74 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 08:08:43 ID:yVwgt0bd0
乙鰈……がんばってるのう

ワシも見習わんと

75 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 11:28:24 ID:AHn4SnzAO
つかさ傘の人ってどうなった?

76 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 12:31:42 ID:OuFXK+bCO
>>75
今日中にしあげますん

77 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 19:27:18 ID:rgypVmWoO
さて、やるか

携帯なもんで時間かかるかもしれませんが……

78 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 19:32:21 ID:rgypVmWoO
「2001年夢中の旅」


それは将来自分がこうありたいという願望なのか
それとも睡眠時に迷い込む不思議な世界なのか

夢のメカニズムについては既にご承知の通りだと思うので
ここでは割愛させていただくが
その種類は様々であり、ストーリーのあるようでないような
何の取り留めも無い日常を映した夢から
目が覚めて汗を噴出しているほど世にも恐ろしい悪夢
さらには夢の中でこれは夢であると認識し、自由に行動できる明晰夢まで

静かな呼吸に身体を上下させ、その度に黄色いリボンが揺れる
こうして幸せそうに眠るつかさは今どんな夢を見ているんだろうな?
「男の子の前で恥ずかしげもなく眠っていられるなんて、我が妹ながら感心するわね」
妹の顔を覗き込みながら話すかがみの顔は、
我が子を前にした母親のそれと同じだった
隣に立ち、俺もつかさの寝顔を眺める
――なるほど、かがみの気持ちもわかるな
何の穢れも知らない無垢な寝顔
透き通るように白い肌はまさに卵肌という言葉が適当で、
少しふっくらとした頬は林檎のように赤い
こんなに柔らかそうな頬を前にしては触らずにはいられない
「ちょ、ちょっとキョン君!」
かがみは慌てた様子で俺の腕を掴むがもう遅い
その頃には俺の指はすでにつかさの頬を突付いていた
マシュマロのような……とよく表現するが
そんなのとは比べ物にならないほどの柔らかさ
その感触をさらに味わうべく、思わず何度も突付いてしまう

眠っていながらも触れられていることには反応を示すようで
眉を数センチ上に上げたつかさは
「う、う〜ん」
と声を洩らした後、口を大きく開け……
「いってぇー!」
俺の叫び声は聞こえていないのか、つかさは咀嚼を続けその度に人差し指に激痛が走る
きっとつかさは夢の中でお菓子か何かを食べているんだろうな
でないとこんな風に嬉しそうな顔で俺の人差し指に喰らい付くはずがない
何とか引っこ抜くと、第一関節と第二関節の間にくっきりと赤い陥没が出来ており
そこから脈にあわせて痛みが放出されている

「自業自得ね」
「俺に非があるのは認めるが、少しは心配してくれ」
ちくしょう、まだ跡が残ってやがる
こんなことなら触りたいという衝動を抑えておくべきだった

79 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 19:41:20 ID:rgypVmWoO
>>78

「それにしても、いつまで寝てるんだつかさは?」
「誰かに起こされるまでずっとこのままよ」
寝る子は育つというが、寝すぎは悪いだろう
それにあまり長時間寝ると逆に疲れて頭が痛くなる
これは俺の実体験に基づいた証言だから間違いない
「かがみ、そろそろ起こしてあげたほうがいいんじゃないか?」
「そうね……つかさ」
面倒見のよい姉が妹を起こす様を尻目に
俺はいまだにその存在を前面に押し出す痛みと
皮膚にできた赤く深い溝を眺める
「危うく食いちぎられるところだった」
「キョンキョン」
「うわぁ!……なんだ、こなたか」
不気味な声で俺を呼ぶこなたは、左手を顎に当てて
これまた不気味な笑顔で俺の指を眺めている
「つかさの口から指抜いたときさ、咄嗟に自分で咥えたよね?」
「そうか?」
そりゃ包丁で指を切ったり、火傷を負ったりした時にはそうすることもあるが
いかんせん条件反射な為、俺が自分の指を咥えたかどうかは定かではない
しかしこなたが見たというのなら、咥えたんだろうな
「それがどうかしたのか?」
「いや、これがホントの“関節"キッス……なんちゃってー」
「……はぁ」

「つーかーさー!」
「なんだ、まだ起きないのか?」
かがみに身体を揺さぶられながらも幸せそうな寝顔のつかさ
俺も一度眠りに付くとなかなか目を覚まさないほうだが、
ここまで酷くはないと思うぞ?
「ちょっと! つかさ!」
さすがにかがみも段々不安な表情になってきている
そんなかがみの顔を見て、俺とこなたも心配になってきた
「だ、大丈夫なのか?」
「わかんない! でもここまで起きないのはおかしいわよ!」
「どうしよっか!? と、とりあえずどうしよっか!?」
慌てふためく三人の元へ現れたのは、とても心強い人物だった

ふいに扉が開き、三人は一斉に目を向けた
そこに立つのはあの万能宇宙人様だ
「長門!」
「……見せて」
長門は一歩一歩つかさの元へ歩み寄ると、
つかさのおでこに手を当てたり、頬を掴んで引っ張ったり
ついには制服の下から手を突っ込み胸をまさぐったり
「それって必要なのか?」
「問題ない……それから」
「なんだ?」
「見すぎ」
長門の冷たい目線と、同じくらい冷ややかなかがみの目
そしてクスクスと笑うこなたの嬉しそうな目が俺に向けられる
どうやらここに俺の味方はいないらしい

80 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 19:46:36 ID:rgypVmWoO
>>79

「……わかった」
一通りつかさの身体を調べ終わった長門は小さく呟いた
わかったということは、やはり何か原因があって目を覚まさないのだろう
その原因がまさか俺にあるなんて言うんじゃないんだろうな?
「原因はアナタ」
そうだよな、何でもかんでも俺に原因があってもらっちゃ……
「スマン、なんだって?」
「アナタがつかさにしたこと、されたことを思い出して」
俺は寝ているつかさの頬を突付いた
そしてそのあと俺は
「指を噛まれたな」
「そして?」
「いや、それだけだが」
「わかった! キョンキョンその指を咥えたじゃん!」
先程こなたに指摘されたが、余りの痛みについそうしてしまったようだ
しかし俺とつかさが指を通した間接キスをしたことと
こうやって依然として眠り続けるつかさと
一体どう考えればこの二つの事柄が結びつくというんだ?
「……それは」

ここで長門の解説を、分かりやすく諸君等に説明しようと思う

つかさは普段からよく眠る子で、その点は別段悪いことじゃない
しかしその寝すぎるがために、つかさの精神が不安定で
宙に浮かんだような状態になっていたらしい
そこで俺がつかさにちょっかいを出し、指を噛まれ
そして咄嗟にその指を口に入れたことにより、
つかさの精神が俺に流れ込んだというのだ
……まことに信じがたいことなのだが
こんな胡散臭い話を信じてしまうほど、長門の顔は真剣なんだよな
とにかく今俺の中につかさが入り込んでいるというのなら
単純にそれをつかさの身体に戻せばいいってことだ
「どうすればいい?」
「まずはつかさの夢くり目を開けると
俺は全ての予想が間違っていたことを痛感した

81 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 19:48:40 ID:rgypVmWoO
ミスった……

82 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:00:23 ID:rgypVmWoO
>>80の下から2行目から行きます

83 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:06:51 ID:rgypVmWoO
「まずはつかさの夢の中に入らないといけない」
陳家な部室で4人が真面目な顔して夢の中に入るだの何だの
なんともメルヘンな会話をしているのは滑稽だが
つかさが目を覚ます為だというのなら仕方あるまい
どうやって他人の夢の中へ入るのか聞きたいのだが、
聞いたところで俺には理解出来ないだろうから止めておこう
「目を閉じてゆっくり10秒数えて、それから目を開けるだけでいい」
「了解」
これで10秒数えて目を開けたら「ドッキリでしたー」なんてことにはならないよな?
実際ありそうだから疑ってしまうよ
しかし今回ばかりはドッキリではないらしい
5秒まで数えたところで明らかに空気が変わった
そして身体に感じる浮遊感は、まさしく夢の世界に居るような感覚だった

「9……10っと」
俺はまさか遊園地の観覧車にでも乗っていて
ピエロのような顔をした死神に鎌を振り下ろされやしないかと
いい歳こいて戦々恐々としていたのだが
ここはあんなにも愛くるしい顔で眠っていたつかさの見る夢の中だ
きっと可愛い妖精やさえずり回る小鳥たち
綺麗に咲く花に清く澄んだ森の香織……香りな
そんなファンタジーでノスタルジーな世界であるに違いない
と、いろんな空想を巡らせた後ゆっくり目を開けると
俺は全ての予想が間違っていたことを痛感した
意外にも、目を閉じる前と後とで景色は変わっていなかった
変わっていることといえば、ここに長門・かがみ・こなたの三人が居ないだけ
それ以外はまったく同じで、つかさは相変わらず机に突っ伏していた
「キョンキョーン、聞こえるー?」
姿の見えないこなたの声が空から聞こえる
それはまるで俺が水中にいて、外から掛けられたような声だった
「とにかく俺は何をすればいいんだ?」
「えっとね……セックぶっ!」
スパーン! というスリッパで叩いたような音がハッキリと聞こえた
かがみに叩かれたな
「アンタ馬鹿じゃないの!?」
「そんな思いっきり叩かなくても」
「もういいから早くしてくれー」
仲良く喧嘩するのも良い事だが、俺がここに来た目的を考えて欲しいものだ
この眠り姫を目覚めさせるにはどんな処置が必要なんだ?
「いいキョン君? キョン君がされたことと逆のことをしてやればいいの」
「逆のこと?」
つまり俺がつかさの指にかぶり付き、ガリガリと噛み続けるというのか?
それはつかさにとってあまりに酷なことだろう
「涙が出るほど痛かったんだぞ?」

84 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:15:05 ID:rgypVmWoO
>>83

「何も噛まなくていいわよ。 ただ咥えるだけでいいの」
「そうそう咥えるだけ……ってナニを!?」
はいスパーン! 二発目
「こなた、ホントに怒るわよ」
「もう怒ってんじゃん」
懲りないこなたは置いといて、噛まなくていいのは良かった
つかさも痛い思いをしなくて済むし、俺の心が痛むこともない
指を咥えなきゃならんのはちと申し訳ないが、ご了承願いたい
「キョンキョン、間違っても私が言おうとしたことを実行しないようにね」
「……なぁかがみ」
「何よ?」
「こなたにグリグリ攻撃をお見舞いしてやれ」
「もうやってるわ」
「イダイー!ユルジデー!」
自業自得に因果応報、悪いことをすれば天罰が下る
かがみ姐さんにお灸を据えられて、こなたも少しは大人しくなるだろう


永遠の眠りについてしまった王女
そこへ颯爽と白馬に跨った王子が現れて口付けをする
途端に王女は目を覚まし、白馬に乗って城まで行き
永遠の眠りから覚めて王子と永遠の誓いをする

そんな物語はベタというほどありふれたものだが
今回は口付けではなく、ただただ指を咥えるだけという
絵的に地味な方法で王女様に目覚めてもらう
「実はキスすると思ってたでしょ?」
「こなた、それは聞くな」
「やっぱり」
さて、もうさっさと済ましてしまおう
つかさの座る椅子の横に跪き、白くスベスベした手を取る
その格好はまさに王女を前にした王子そのものだ
しかし俺は手の甲にキスをするのではなく、口を開け
つかさの細い指を、棒に付いた飴を頬張るように咥え込んだ
その刹那俺の口元から眩い光が広がり、全体を包み込んだ
目の前に居たつかさも、そして俺自身も見えなくなった

85 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:17:57 ID:rgypVmWoO
>>84

光が薄れていくと、いまだつかさの指を咥える自分が居た
周りにはこなた達三人が俺の様子を見ている
ということは、夢の世界から無事生還したとみて間違いないだろう
これで一安心と言いたいところだが、残念ながらそうではない
「……」
つかさは既に身体を起こしており、
自分の指に起こっている事態を理解しようと
目をパチクリさせながら俺の口元を眺めている
「いや、あの……つかさ」
かがみは何とか説明しようとしているが
どう言えば理解してもらえるのか分からず言葉を詰まらせている
そしてつかさがゆっくりと口を開け、俺は叩かれでもしないかと目を閉じたが
どうやら叩かれるよりもっと酷いことが俺の身に起こるようだ
目の前に居る王女なんて足元にも及ばない、それ以上の権力を持った人物
ヒットラーも裸足で逃げ出す独裁政治のスペシャリストが今
この部室と廊下とを繋げる木の扉をお開けになられた
「……」
その御方はつかさと同じように目をパチクリとさせていたが、
やがて落ち着いた表情で目を瞑った
しかし手は拳が握られており、ワナワナと震えている
そして笑みを浮かべるように開けられた口からは歯軋りが聞こえた

その後俺がどうなったかは、皆さんのご想像にお任せしよう
それぞれ思い思いの展開を頭に浮かべているだろうが
これだけは自身を持って言える
俺が受けた仕打ちは、その想像を遥かに超えるものだろう

めでたくなしめでたくなし

86 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:24:50 ID:rgypVmWoO
お粗末様でした

お見苦しい点はお詫び申し上げます
ではあともう一つ投下します

87 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:31:30 ID:rgypVmWoO
「3001年減量への道」


それは睡眠時に迷い込む不思議な世界なのか
それとも将来自分がこうありたいという願望なのか

それがどんなに小さなものだったとしても、
人が夢に向かって走り続ける姿は美しいものだ
この夢というものは人それぞれ方向性が違うだろう
特に性別によっても大きく変わってくるはずだ
『ダイエット』
よく女性の口からこういう言葉を耳にする
ただこの言葉を述べる女性の大凡は、その必要の無い場合が多い
逆に必要のある人は案外そのことを気にしていないものである

それは夜の公園のベンチで俺の隣に座る、ジャージ姿のかがみにも言えることで
普段制服を着ている様子を思い出してみても
どこをどう見たって太っているとは思えない
「見つかっただけでも恥ずかしいのに、そんなお世辞言わないでよ」
かがみは少しテンションを落とした様子で、口を尖らせ愚痴を述べる
見つかったというが別に悪いことをしていたわけじゃないんだし
そう気を落とさないで貰いたいものだ
それにお世辞というが、俺はあくまで本当のことを言ったまでで
もしかがみがダイエットしないといけないと言い張るのなら、
世の女性は今すぐ入隊を考える必要がある
「煽てたって木には登らないわよ」
さらにテンションを落としてしまったかがみ
こういうときは話を少しずらして気を紛らわせるのが効果的だな
「それにしても驚いた、かがみが夜な夜なランニングをしているとはな」
「私も驚いたわよ、まさかキョン君に見つかるなんて」
俺としてはかがみの貴重なジャージ姿を拝めて嬉しいが
かがみとしては見られたくないものをバッチリ目撃されて
さぞかしネガティブになっているんだろう
「そうね、これ以上無い屈辱を味わった気がする」
まさに穴があったら入りたいといった心境か
「それが入れる大きさだったらの話だけどね」

「で、キョン君は何してたの?」
「そうだな、夜の街をドライブとでも言おうかな」
「なにそれ?」
特にたいした理由があったわけじゃない
ただその辺に飲み物でも買いに行こうと自転車を走らせていたところ
息を切らせて走るかがみを見かけたんだ
だが一目見ても誰だか分からなかった
トレードマークである二つ結びの代わりに
後頭部付近に付いた大きな団子が左右に揺れていたからな
「邪魔になるからまとめてたの」
団子を手で触りながら、かがみは照れた笑みを浮かべる
俺はその様子をジッと眺めていた

88 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:37:17 ID:rgypVmWoO
>>87

「――あっ」
俺の視線に気付いたかがみが、赤い顔をさらに赤くして目を逸らし俯いた
今まで走っていたせいで気持ちが高ぶっているんだろうな

「でもよかったじゃないか、仲間が増えて」
「は?」
きょとんとした顔というのはまさにこれだ
確認の為に一応言っとくが、俺も男の端くれ
女の子が夜道を走るなんて危険極まりないことで
その事実を目の当たりにして黙っている筈が無いだろう?
こんな夜中にいつ何時変質者が襲ってくるかわからないし
もしくは何か霊的なもんが現れないとも限らない
ここは一つガードマンになる人材が必要になってくるだろう
俺にその任務が真っ当出来るか、やってみないことにはわからないが
姫様の為ならこの身を投げ打ってでもお守りしましょう
「そ、そんなの悪いわよ」
「気にするな、俺も運動不足だったから丁度良い」
それに一人寂しく走るより話し相手が居た方が
楽しく運動できて長続きもするだろう
「もう、勝手にして」
では、明日から早速そうさせてもらおう


んで、その明日がやって来た
中学の時に愛用していたジャージをタンスから引っ張り出す
長いこと眠っていたためすっかり防虫剤の臭いが染み付いている
しかしこれしか持っていないのだから仕方がない
まぁ走っていればその内消えるだろうと
ズボンを一度バサリと振りかざし、片足を入れる
そしてもう片方の足を入れようとした瞬間
机の上に置いた携帯電話がその身を震わせ
不覚にも驚いた俺は危うくズッコケル所だった
小さな恐怖に背中が冷たくなるのを感じながら携帯を開くと
その相手はこれから夜のドライブ……ではなく
ランニングに出かけるパートナーからだった
昨日は俺が参加することに肯定的でなかったくせに
『早く降りてきて走ろうよ!』だそうだ
窓から外の様子を眺めると、少しでも身体を動かそうと
その場で足踏みをするかがみが、距離の関係で小さく見えた
『今行く』と手短に返信を打ち玄関へと向かう
「キョンくんどこいくの〜?」
我が妹はどうして俺が出かける頃になると、
それを嗅ぎつけては俺の前に立ちはだかるんだ?
もしかして俺の部屋にカメラでも仕掛けてあるんじゃないか?
さすがにそれはないだろうが、この小学生は侮れんな
「子供は寝る時間だ!」
「こどもじゃないもん!」
今の俺には時間が無いんだ
悪いが今日のところは勘弁願いたいものだな
ボディーガードの対象が増えてもらっては困る

89 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:42:35 ID:rgypVmWoO
>>88

「ようかがみ」
玄関を出てすぐ声を掛けると、かがみは俺の格好を眺める
恐らくかがみの思っていることはひとつだろう
「似合わないわね」
「ほっといてくれ」
このジャージが似合わないのは家の鏡で確認済みだ
だからもう一度かがみで確認する必要はない
つまんないか? つまんないだろう?
「それにひきかえ、よく似合ってるじゃないか」
「なんだか嬉しくないわね」
褒められて喜ばない女性はいないというが
こればっかりはあまり喜ばしいことではないのかもしれん
似合わないと言われると少しヘコムし、かといって似合うといわれても嬉しくない
このジャージというのは難しい立ち位置にいるな
「さ、まずは準備運動も兼ねて歩きましょ」
そう言ってかがみは俺に手を差し出す
「なんだ?」
その行為を不思議に思った俺は意味を尋ねた
途端にかがみの顔が赤く染まっていく
「ボ、ボディーガード……なんでしょ?」
「そうだな」
「手ぐらい……つ、繋ぎなさいよ」
少しサイズの大きなジャージから顔を出したかがみの指を手に取る
俺の冷たい手とは対照的に、かがみの手は温かかった
「ちゃんと守ってね、キョン君」
女の子と手を繋ぐという行為と、その女の子の言葉に
ドキドキしたというのはここだけの秘密にしておいてくれ

「さぁて走るわよ!」
近くの河川敷までやって来た俺達は軽く屈伸をして
かがみなんぞはやる気満々といった様子である
俺はあまりやる気はなかったのだが、自分からやるといった以上逃げられん
かがみより先にバテるという恥ずかしいことだけはないように気をつけよう
「そのときは置いていくわよ」
「それじゃどっちがボディガードか分からん」
川の流れる音を聞きながら、静かな砂利道をかがみと二人で走っていく
どちらかというと運動が嫌いなこの俺がだ
何故かがみのパートナー兼ボディーガードを引き受けたかというと
単純に心配だったのはもちろんだが、それ以外にもう一つ理由がある
それがどんなに小さなものだったとしても、人が夢に向かって走り続ける姿は美しい
そんなかがみの姿を横で見ていたかったからさ
なんてカッコつけてはみたものの
「かがみ、少し休憩しようぜ」
「ちょ、ちょっと! まだ走り出してすぐよ!?」
全く情けないったらありゃしない

90 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:46:28 ID:feRIxs5qO
>>86
酸素と紫煙

91 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:47:45 ID:rgypVmWoO
>>89

「ほらよ」
「ありがと」
ベンチに座り、タオルで汗を拭くかがみに
キンキンに冷えたスポーツドリンクの缶を投げる
かがみはそれを上手くキャッチすると、自身のおでこにあてがった
俺はかがみの横に座ると自分の分を開け、喉を鳴らし飲んだ
「なぁ」
「ん?」
「一応目標はあるんだよな?」
たとえばウエストが何センチ縮んだとか、
たとえば体重が何キロ減ったとか
たとえば約何週間、もしくは何ヶ月だとか
ある程度のゴールを決めておかないと実現するのは難しい
別にかがみのウエストや体重が知りたいわけじゃないぞ?
「目標は体重なんだけど、そこまで言えばいいでしょ?」
「あぁ」
俺もそこまでデリカシーの無い男ではないからな
レディーに対して失礼なことを聞くつもりはない
「ま、頑張れよ」
「なによ、人事みたいに」
「人事だといいがな」
自分の蒔いた種ではあるが、俺も参加を余儀なくされたんだ
お互い頑張ろうではありませんか
「そういえば、誰にも言ってないのか? 家の人にも」
「夜中勝手に外出するのもあれだから、お母さんには言ってるけど」
「それなら安心だ」
「キョン君のことも伝えたし」
なんだか恥ずかしい気がするが、まぁいいだろう
しかしお袋さんの耳にまで届いているとなると、
かがみに何かあったときに示しが付かない
任務の重たさを実感しなおしたよ
「そしたらさ、お母さん『逆にキョン君とやらに襲われないように』ですって」
「随分と俺も信用ないらしいな」
そんな飼い主の手を噛むようなことはしないつもりだ
「でも……キョン君だったら、襲われても……い、いいかなぁ」
俺は自分の耳を疑うと同時に、走ったことで速くなった鼓動が
それ以外の理由で速くなっていることに気が付いた
「な、なに言ってんだよ」
「ねぇキョン君」
かがみの顔が目の前まで迫っており、
その瞳には困惑した表情の男が映っている
「目を閉じて」
まるで催眠術に掛けられたように俺はその言葉に従った
これでは俺のほうが襲われているような形だが、それを気にとめる余裕は無い
俺はこれから起こるであろうことに緊張して唇を震わせていた
目を瞑っているため見えはしないが、そんな俺の唇に近づいてくるものがあった

92 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:50:10 ID:rgypVmWoO
>>91

「えい!」
「冷たッ!」
あまりに急なその感覚に、思わず目を見開くと
かがみが顔の横で青い缶を揺らし、ニヤニヤと微笑んでいた
「やりやがったな……」
「え?」
初心な男心を弄び、有らぬ期待を持たせた後にそれを裏切り
その上悪びれる様子も無くほくそ笑むとは言語道断
この恨み晴らさでおくべきか!
「ちょっと! や、やめなさいよ!」
あくまでも冗談のつもりでかがみに手を伸ばすも、意外と強い力でその手を払われた
あまりに強い抵抗につい俺もヒートアップしてしまい
今の俺は、傍から見れば本当に女性を襲う強姦に見えるだろう
「あっ!」
かがみの手から缶が音を立てて落ち、まだ半分ほど残っていたのか
口から出たスポーツドリンクが地面にシミを作っている
気が付くと、かがみは肘を付く形でベンチに倒れこみ
俺はその上に覆いかぶさっていた
「か、かがみ」
「……キョン君」
二人はお互いの名前を呼び合ってからずっと見つめあっていた
するとしばらくして今度はかがみが目を閉じた
よく見ると唇を少し尖らせているようだった
「かがみ」
もう一度かがみの名を呼ぶと、それが少し動いた
俺はピンク色に染まったかがみの唇に……

その後二人がどうなったかは、皆さんのご想像にお任せしよう
それぞれ思い思いの展開を頭に浮かべているだろうが
これだけは自身を持って言える
俺が唇に受けた感触は、その想像を遥かに超えるものだった

めでたしめでたし

と言いたい所だが、このランニングはこれからも続けていくことになる
恐らくは、かがみの目標が達成されるまでな

93 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:51:57 ID:rgypVmWoO
お粗末様でした

今度は上手くいったな
いやぁ携帯からだと大変だ
なんでパソコンから書き込めないんだろ

94 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:55:25 ID:ixUvsKy40
おつー

95 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 20:59:24 ID:cXsGMRzdO
>>93
CO2ッス

96 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/18(日) 21:01:59 ID:GeG9M2FO0
テラgj!!
照れてるかがみんも小悪魔なかがみんもテラ萌えス

97 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 00:02:41 ID:cXsGMRzdO
ぐはぁ、マジでくたばる5秒前ッス
諸事情によりFate/unlucky nightの次回投下まで間が空きそうッス

98 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 13:46:02 ID:mxOqI7WFO
酸素彼様

99 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/19(日) 16:24:30 ID:z8dmmoQKO
こんにちは。
久しぶりの投下になります。
遅れてすみませんでした。
今回は短いですがご了承ください。

吊り橋
-23-


次の日の放課後。
俺はいつものように部室へと向かった。
昨日の「会議」のことが気にかかっていたが、だからと言って部に出席しなければ『神人』が出かねない。
朝比奈さんのお茶がない放課後なんてイチゴとクリームのないショートケーキのようなものだが仕方ない。
漬け物石より重い足を引きずりながら俺は部室のドアを開けた。

俺は部室の光景に目を疑った。

ハルヒがいる。
古泉がいる。
高良さんがいる。
そして
泉がいる。
長門がいる。
泉の手には長門のセーラー服。
泉は長門を見上げている。
対する長門は無表情ながらも泉を見ている。
どういう状況かって?
泉が長門の胸ぐらをつかんでいるのだ。
「お、おい、どうしたんだ?」
「キョンキョン」
そう言って振り向いた泉の顔はまるで般若のようだ。ここまで怒っている泉の顔も珍しい。
「ながもんが…」
「長門がどうしたんだ?」
泉からの返事はなかった。代わりに長門から手を放すと
「私、帰る」
と言って鞄をひっつかみ、そのまま出ていってしまった。
「な、何だ?何が起こったんだ?」
俺は部室で立ち尽くす、長門と高良さん尋ねる。
「えっと…その…今のはさすがに長門さんが悪いと思います」
俺の質問に戸惑いながらも高良さんは目だけはしっかりと長門を睨みつけていた。
「私は何も悪くない」
長門は静かにー確かに反論した。
「いえ、あれはさすがに長門さんに非があります」
「私は事実を述べただけ」
「なぜ、そう言えるのですか?……長門さん、少しはかがみさんとつかささんの気持ちを考えてください」
段々と高良さんの声が強くなる。それにつられてなのか、長門の声も強くなる。
「私の言動によって柊姉妹に変化が現れることはない。よって私の柊姉妹に対する心情は無くても構わない」
「長門さん…私にも我慢の限界があります」
「あなたの心情を、私が察する必要性はない」
「………!」
まさに一触即発というときだった。
「ちょ、ちょっと待って。何であんた達まで喧嘩してるのよ!」
仲裁に入ったのはハルヒだった。2人はハルヒの方を向く。

100 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/19(日) 16:25:07 ID:z8dmmoQKO
「有希。謝りなさい。今のは確かにあんたが悪いのよ」
「……私は何も悪くない」
「もう、何回言ったら分かるのよ!」
「私はすでに理解しているつもり」
「……いい加減にしなさい!」
という言葉と共にハルヒが動いた。
パシッと軽い音が鳴った。
ハルヒが長門にビンタをしたのだ。
数秒ほど、時が止まった気がした。
だが、長門が起きあがったと同時に俺は我に返った。
「おいハルヒ!何やってんだ!さすがに暴力はないだろ!」
俺は気づかないうちに大声になっていた。
長門はというと無反応で立ち上がり、側には古泉と高良さんが付き添っている。
ハルヒもさすがにバツが悪そうな顔をしている。
「あ、そうね…有希、ぶって悪かったわね…」
「別にいい。気にしてはいない」
「………………」
あまりの事態に全員口をつぐむ。
その時、古泉が俺に耳打ちをしてきた。
いきなりはやめろ。
「部室を出ましょう。お話ししたいことがあります」
奇遇だな。俺もお前と話したかったところだ。
「それは構わんが、どうやって出るんだ?」
「確かシャミセン氏は具合がよろしくないそうですね」
……ああ、そういやそんなことがあったな。すっかり忘れてたよ。
「分かった。それで話を通そう」

俺はハルヒにシャミセンを病院に連れていくと、古泉は急にバイトが入ったという理由を告げた。
「あら、キョンはともかく、古泉君もなの?」
「ええ、誠に申し訳ありません」
「良いのよ、そんなに気にしなくて…仕方ないわ、今日はいっそのこと解散しましょう。有希もみゆきちゃんもそれでいい?」
「私は構わない」
「……私も長門さんと同じです」
「じゃあ今日は解散!鍵は私が返しておくわ」
俺は長門と高良さんに別れの挨拶を告げ、古泉と共に近くの喫茶店へ寄った。
絵面としては全く面白さがないが仕方がない。
店員から少し憐れみの目を受け取った俺は、注文したミルクティーを飲みながら話しかける。
「それで話とはなんだ?今日のことか?」
「まずはそこからお話しましょう」
そう言って古泉はコーヒーを一口啜った。

101 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/19(日) 16:26:53 ID:z8dmmoQKO
ここまでです。
はっきり言ってかなりのgdgdです…。
続きはあまり期待しないでください…説明ばかりの会話シーン(予定)ですので。
ただ、物語としてはそろそろ終わりに近いです。
オチはそこまで壮大なものではありません…長い目で見守ってください。

102 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 16:40:57 ID:Tb4wX0He0
>>101
酸素〜

103 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 16:41:03 ID:Y6z2BAN9O
>>101
乙ッス

104 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 17:31:41 ID:mxOqI7WFO
酸素でーす

105 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 18:35:02 ID:VzQfLRyY0
なんか久し振りにバーローの漫画見てたらヤンデレものが読みたくなってきてしまった。
誰かお願いできますか。

106 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/19(日) 19:54:11 ID:GR+1hVScO
ヤン…デレ……?

107 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:22:35 ID:NsS/cqi4O
ツンデレヤンなんてどうだろう

108 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:38:14 ID:Ce5U8q/N0
それは具体的にはどんなもの…?

109 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:44:34 ID:Zo+OJ7tW0
ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!??????
なにやってんだ俺!!!!????
書き上げるだけじゃなくて投下しないとだめだろうが馬鹿!!
何ネトゲやってんだよ!!



前スレ>>935のお題消化…遅くてスマソ

110 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:45:44 ID:Zo+OJ7tW0
『雨にしのび、何を想う』


「うぉ……」
約一時間半ぶりに顔をあげた俺は愕然とした。
たしか…いつも通りにSOS団に来て、やることもないので昼寝をしていた。
ああ、いつも通りだった。その筈だよな?
いや俺はそんな事で混乱してるわけじゃないし朝比奈さんの淹れてくれたお茶がそのまま冷めてしまったことに悲しんでいるわけでもない。
ズズ、と冷えきったお茶を寝起きの状態のまま啜る。
熱々の煎茶だったと記憶していたが、手の中にある湯のみは既に冷たかった。
そしてやはり中身も相応に冷たい。
冷えた煎茶などあまり好みではないが自業自得だ。
もちろん朝比奈さんの淹れたお茶を捨てるなんて俺にはできない。
一気に喉に流し込むと冷えた液体が喉を通過して胃袋へ辿り着き、その足跡から体が冷えて行くのを感じる。
…よし、少し落ち着いた。
まず現状を整理しようか?
灯りの消えた室内。
どうせハルヒがキョンは〜(俺には分からない超理論が展開)〜だからいいのよ!とか言って消して帰ったのだろう。
「じゃなくてだな…俺…」
まだ混乱してる…いや、現実が受け入れられないのか?
湯のみを再び煽ってみるが、飲み干した湯のみにお茶が残ってる訳がない。
数秒前の自分の行動すら忘れている自分にびっくりだね。
落ち着いて湯のみを置き、現実を直視しよう。
誰もいない室内で一人、ハルヒの珍態に悩むいつものポーズをする。
ハルヒがどうこう言って俺に被害がくるのは当然のことで、灯りが消えてしかも一人ぼっちでいるのは関係ないだろう?
そう。問題はただ一つ。
視線を窓の外へと向け、灰色の雲を睨む。

「…外めっちゃ雨降ってる」

耳障りな音が聞こえる。
空から透明色の使者が特攻して窓に体当たりをする音だ。
ああこれ君タチ。無駄に命は散らすものではありませんよ。
しとしと、などと日本的な音ではなく。
ザーザー、みたいな台風的な音でもなく。
ドタタタタ!!!と破壊的な音をあげて雨粒は玉砕していく。
「マジかよ…」
台風が来てるわけでもないのにこの豪雨はなんだ?
ハルヒか?またハルヒなのか?それともナチュラルメイド天災なのか?
頭を抱え込む俺。
しかしながら再び現実から逃げている自分に気付かず、そのまま十数分ばかり傘を借りようだのを考えもしなかった俺であった。

111 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:46:29 ID:Zo+OJ7tW0

―*―

さて、ぐずぐずと部室で解決案を模索(建前である。実際は現実逃避していたと言える)してても意味がない。
カバンを教室に取りに行き、帰ろうと上履きから靴へと履き替えた。
ところで、俺は朝に家を出る前に天気予報などといったクソつまらないものは見ないし、雨がどうとか親切に忠告する優しい母親もいない。
新聞紙もテレビ欄を見たらハイさようなら、といった風な俺である。
そして置き傘なんて優等生がするものも俺はしていない。
要約すると傘などといったものは持ってきていないということである。
「雨足は弱まったが……まだ厳しいな」
先ほどまでの、殺傷能力を持ちかねない厳しい体当たりを仕掛けていた雨粒は一転して優しげな恵みの雨と表現できそうなまでになっていた。
だからと言って濡れて帰るのはこの季節は少し寒すぎる。
アホの谷口ではあるまいし俺は風邪をひくように構造設計されているのだ。
この今俺の居る昇降口から見える景色は、雨に煙るという表現がぴったり来るようなほど濃い霧に覆われながら雨を降らしている。
霧はさながら本物の煙のように視界を遮っている。
「しかもこんな霧じゃ車に轢かれかねんな…」
空を見上げれば所々太陽が射しているが、霧は晴れる様子もない。
しばらくすれば晴れるのかもしれないが、あいにくと時間が時間なのでこれ以上待っていたら完璧に暗くなる可能性がある。
しかし今帰るなら濡れて帰る必要があるし風邪をひくかもしれんし……
と、飽きずにまた自問自答の現実逃避にハマる俺であった。

「……、ぶえっくし!!」

オヤジ臭いくしゃみが唐突に出た。
雨のせいか周りの温度も下がっているらしく、久しぶりの肌寒さを感じて俺は身震いをした。
いかんな。これではここに突っ立ていても風邪をひくハメになりかねんぞ。
いっそのことやはり走って帰るべきか…?
最初からそう決めれれば風邪をひく可能性を減らせたのかもしれないが、回りくどくめんどくさがりなのが性格なので指摘するのは勘弁願いたい。
一気にこの霧の中を走り抜ける決心をようやく固めると、

「待って〜!」

と後ろから聞き覚えのあるどこか庇護欲を誘うような、言い換えれば見てないと危なっかしいような声が聞こえてきた。
後ろを振り返れば見覚えのある顔が、つかさがこちらに向かって走ってきている所だった。
「あ、あの…キョン君は、いま帰るところ?」
少しばかり走ったからか、息を少し詰まらせながらしゃべるつかさ。
別に逃げはしないから落ち着いて行動しなさい。
「もしよかったら、なんだけど…」
そこで言葉を詰まらせるつかさ。
特に気にとめてなかったが、つかさの手には傘が握られていた。
「こ、こゆぇ…じゃなくてこれ!先生から借りたんだけどキョン君もどうかなって……」
「ふむ」
外はまだ雨。
煙る街並みをとつかさを数回見比べて最後にもう一度つかさを見る。
「スマン、正直ありがたい」
とりあえずそう答えることにした。


112 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:46:54 ID:Zo+OJ7tW0

―*―

異常なほどの霧の中を二人で歩く。
雨はもう霧雨と呼べる程度までに弱まっている。
しかし、俺とつかさは同じ傘の下で歩調を合わせながら歩いていた。
「寒いな」
「あ、うん。そうだね…」
四月を迎えたというのにとても寒かった。
理由は雨のせいなのだろうが。
「……」
「……」
この場の空気は決して雨のせいでは無いだろう。
ありがたく傘に入れてもらったはいいのだが、会話のキャッチボールが続きやしない。
隣を歩くつかさはどこか呆、とした表情でなんだか危うげな感じを漂わせていた。
この異様に濃い霧のせいで周りに人が居ないように感じられて、まるで二人きり(事実そうだが)のようだ。
そんな状態で双方共にほぼ無言というのは如何なるものだろうか?
陽の傾きもかなりのものとなっているし、ますます世界に二人きりで取り残されたあの空間を思い出し―――
「…いやいやいや」
いくらなんでもそれは失礼だろう。
ハルヒとつかさを一緒くたに考えるなんて……その、どっちにも失礼だ。
「……」
ぱらぱらと降る雨は、傘に当たっても音を立てず。
雨でぬかるんだ地面と、立ち込める霧は音を吸う。
ほの暗い辺りの情景は周囲をまったくの無人として演出している。
…つかさがどう思っているかをうかがい知ることはできないが、おそらく居心地の悪さを味わっているだろうとは思う。
かといって、何をすればこの空気を打破できるのだろうか?
ずっと、無言のままで歩く。
歩く。
歩く。
歩く。
肌にまとわりつく湿気に多少の不快感を覚えながらどれほど歩いたのか。
霧のせいで距離感というものが喪失していたのだが、見慣れた三叉路が視界に入った。
「…そろそろだな」
「え?……うん、そうだね」
ここでつかさと別れる。
ただそれだけのことなのだが、どうにも後ろ髪をひかれるのはどういった理由なのだろうか。
それはつかさが憂鬱そうな顔をしているからかもしれないし、それとも俺がつかさにあの時のハルヒを重ねてしまった後ろめたさなのか。
「それじゃあ、な」
その場から逃げるように捨て台詞のように別れの挨拶を残し、傘の下から出る。
俺は首筋に降りかかる雫の冷たさに眉をしかめた。
そして、つかさの顔を振り返りもせずに歩を進めようとする。
「待って!」
しかしそれはつかさの一言で阻止された。

113 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:47:16 ID:Zo+OJ7tW0
袖が引かれた。
子供が親とはぐれまいと握りしめるような形で。
「つかさ…?」
つかさの手が、俺の袖を掴んでいた。
そして、振り返った俺の見たものは、普段よりも近くの距離にあるつかさの顔だった。
距離にしておそらく三十センチも顔と顔は離れてなかっただろう。
その大きな瞳は俺の顔のみを映していて、鏡のように自分の顔を確認できた。
「…」
眼は口ほどに物を言う、とは言うがそれは少し違うのだろう。
おそらくはその場の雰囲気というやつがそうさせるのであって、たまたま目が合っただけにすぎないのだろう。
…今俺が感じてるように。
「あ、の…だな」
静かに音を吸う霧と雨に消えたのか、発した声はとんでもなくか細かった。
向き合ったまま固まる二人。
誰かが通りかかればおそらくばね仕掛けがあるかのごとく離れてしまうのだろうけど。
ここには誰もいないし、霧に隠れて誰も見れない。
まさしく天然の閉鎖空間とでも言ったような環境だ。
沈む夕日を背景にしたつかさは照らされてか、自らの色か分からないが赤く染まっていたのが見えた。
ぽつぽつと体を冷やす雨が降りつけているが、そんなことを構いもせずに暑く体は火照っている。
つかさの手から傘が落ち、自由になった左手が服の裾を掴む。
――ガシャン、
傘はその骨をアスファルトにぶつけて音をだした。しかし、誰もその音を聞いていなかった。
俺はつかさの体が、その身を預けて腕の内に入ってくる事に気を取られ、
つかさは赤く染まった顔をこちらに向けて固定していたからだ。
自然、抱きとめるような形になる。
俺の腕の内にすっかりと収まってしまうとつかさのその小さな手は服から一旦離れ、俺の腰の後ろで再び組まれた。
胸元に密着するつかさの体は、まるで温度を受け渡しているかのように、俺のその部分を熱く、暑く火照らせる。
しっかりと俺を見つめる瞳は、全く動こうとしない。
俺もまた、つかさの瞳に固定されたままである。





――校庭と道路の違いはあれ、この閉鎖された空間…つまり閉鎖空間で俺はあの時の行動をトレースしたのだった。


114 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:47:38 ID:Zo+OJ7tW0



―*―
雨が降っている。
今日は朝から雨だったのでちゃんと持参してきていた。
傘立てに突っ込んだ傘を確認して下校する。
この昇降口から見える色とりどりの傘を眺めながら傘を広げて俺も外へ足を踏み出した。
あの次の日、どんな顔を合わせればいいか戸惑っていた俺につかさはいつも通り…平常通りの態度で接してきた。
もしも、あれが夢だったならフロイト先生はどんな診断を下すのだろうか。
つかさの態度があまりにも普段と同じだったので、本気で夢だと信じてしまいそうだ。
「…」
足元のぬかるんだ地面は音を吸って、雨の降る音の以外一切を遮断していた。
そのせいかいつもより見ることに集中していたのだろうか?
遠くに並ぶ四つの傘が見えた。
そのうちの一つは、何かにぶつけたかのように一部が少し折れていた。







折れた傘。
それはつまり。
「…いやいやいや」
一体俺は何を望んでいるのだろうか?
事実であって欲しいのか?
そもそも傘の骨が折れているのは別の理由があるかもしれないじゃないか。
それにつかさがあんな、
「……」
むこうが触れないならこちらも触れないほうがいいのではないか?
ああそうしよう。いや、そうするべきだ。思い上がるな俺。
「しかしあれだな…この罪悪感はだれに対する罪悪感なんだろうな」
俺の独り言は雨に消えた。
そしてあの傘は、いつのまにか見えなくなっていた。
あの傘はどこでその骨を折ったのだろうか。





115 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 00:55:24 ID:5RtRoMPqO
乙ッス

116 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/04/20(日) 00:55:29 ID:Zo+OJ7tW0
おひさしぶりでございます。
あなたの隣のタキシード仮面ver2でございます。
PC買い換えたけど携帯慣れたら使いづらい使いづらい


それとも昔ほどの情熱が無くなっただけなのか…

117 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 01:42:15 ID:ttzA6ubvO
乙カレーライス


……ヘコむんだよなぁ
他の方の作品見てると自分のがあまりにチンケで
ヘコむんだよなぁ

精進しないとな

118 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 02:01:21 ID:9c6Qs+rZ0
>>117
よくあることさ

119 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 06:22:32 ID:M2lJaM/20
いまさっき俺の母校が落書き事件によってテレビにでた件について
やった奴が知り合いすぎて吹いた




さて、久しぶりの書き込みがこれじゃいかんのだが
ここから離れてまで新しく投稿しようとして書いてた短編オリジナル小説(120kb)が
デスクトップクリーニングで消し飛ばされて、余計に書く気がなくなってる俺です

120 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 08:36:13 ID:Rwq6G7PzO
ここで書いて英気を養うということですね。わかります

121 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 11:37:02 ID:CEfee17hO
つかさ「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ〜」

122 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 17:49:29 ID:+sLz+rTIO
( ゚д゚)やほー

123 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 18:44:54 ID:Zo+OJ7tW0
過疎。それが今の現状である

124 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 21:19:23 ID:f6oNWUhN0
過疎と書けば誰か反応(r

125 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 21:29:56 ID:Zo+OJ7tW0
正直すm(ry

126 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 22:10:08 ID:M2lJaM/20
(ry

127 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/20(日) 22:24:21 ID:Ce5U8q/N0
(

128 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 07:52:20 ID:NCmpNKGhO
そんで月曜日

129 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 09:33:14 ID:t6gQk6a6O
今週もがんばるかぁ

130 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 09:53:35 ID:hOc0QmD10
ちょっと聞きたいんだが
ID:rgypVmWoOと>>41-52の作者ってどっちもどなたさんでいいんだよな?
それと>>41-52に題名があるのならぜひお聞かせ願いたい

131 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 10:22:04 ID:nBtGuNa2O
あーこなたとキョンがキャラ崩壊してるわ

…書き直すか

132 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 10:27:57 ID:yEYRTZ3bO
>>130
イグザクトリー

しまった題名考えてなかった……
『紅い林檎』でいいや

133 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 10:34:33 ID:hOc0QmD10
>>132
把握

なんとなく唇寄せたりなんかしちゃったりしそうな題名だ

>>131
ガンガレ 超ガンガレ

134 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 10:54:53 ID:yEYRTZ3bO
>>133
実は唇寄せてまで入れるか入れないか迷ってたw
まとめ感謝しますm(_ _)m

135 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 12:35:46 ID:t6gQk6a6O
日常からネタを探してみよう

136 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 13:15:22 ID:nBtGuNa2O
それはつまりお題募集を遠まわし且つさり気なく要求してると



猫に構っていたら三匹も集まってきました

137 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/21(日) 23:30:32 ID:K1AgnAr70
避難所が酷いことになってる…

138 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/21(日) 23:49:39 ID:b6BrXXfOO
こんばんは。
こんな流れですが、『吊り橋』の続きを投下したいと思います。
位置的には-23-の続き…後半部分と言うことでお願いします。(短かったので)

「まず、今日のことですが…長門さんがやってくれましてね」
「長門が?確か、泉がかなり怒っていたな」
「ええ。というのも長門さんが柊姉妹の……そうですね、悪口とも言いましょうか、実にらしくない発言をしまして」
「悪口だと?」
俺はミルクティーのカップを落としそうになる。
「長門さんのことですから、何かしらの考えがあっての発言だとは思いますが…」
「長門は何て言ったんだ?」
「そうですね、かいつまんで言うなら柊姉妹の性格を貶すような言葉でしたね。
かがみさんを短気と言ったり…つかささんを馬鹿だと言ったり…」
「マジかよ?」
「ええ…最初聞いた時は信じられませんでしたが…確かにそう言っていました」
「そりゃあ泉も怒るな…いきなり友達をバカにされたんだからな」
「ええ…泉さんや高良さんがあのような態度を取るのも無理はないかと…」
「しかし、何でまた長門は…」
そう呟いた時、俺の携帯が鳴った。
「おっと、すまん」
「いえ、お気になさらずに」
「誰だ…長門?」
ディスプレイの表示を見て驚く。
古泉にも不意打ちだったようだ。
「長門さんですか…」
何となく察しはつくが、出てみる。
「もしもし」
受話口から聞こえた声はいつも通りの声だった。
「…長門か?」
返事はない。だが、それが返事となっていた。
「どうした?また珍しいな」
「あなたがそろそろ私に電話をすると思った」
「ああ…まあそうだ。よく分かったな」
「あなたが聞きたいことを伝える。……その小型通話端末を机上に置いて」
「コガタツウシン…ああ、携帯か…キジョウ…?」
「机の、上」
「あ、ああ、そういうことか」
いくら何でも理解しろ、俺。
自分でダメ出ししながら携帯をテーブルに置く。
「どうなされました?」
「長門が置けってさ」
置いて数秒もしないうちに長門の声が携帯から聞こえてきた。

139 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/21(日) 23:51:11 ID:b6BrXXfOO
はて…?この携帯にハンズフリー機能は搭載されていないはずだが…?
と、少し考えたが、あちらの電話口にいるのが長門だ。これぐらい朝飯前どころか、箸を持つよりも簡単だろう。
それよりも長門の声に集中せねば。
「……今日の私の言動について、あなた達は解せぬ感情を抱いていると思われる」
全く、その通りだ。
「私は柊姉妹に対し、特にあのような感情はない。それは確か」
「じゃあ…何でそんなこと言ったんだ?」
と俺は電話に向かって……喋っていいんだよな?
「問題ない」
長門は俺の心を読む。
突っ込もうとしたが、長門が構わず喋り続けるので俺も黙る。
「あれは情報統合思念体がもたらした結果」
「お前の親玉の命令なのか?」
「そう」
「なるほど…」
何でそう納得できるんだ。
「情報統合思念体の意図は正確に私に伝えられていない」
「つまり、お前も知らず知らずに言わされてるってことか」
「端的に述べるとそうなる」
「お前もよく言いなりになるな」
「それが私の役割だから」
という言葉と同時にプツリという音がした。
「もう伝えるだけ伝えたってことか…」
俺は携帯電話をしまう。
「これで長門さんの言動の意味は理解できましたね」
「意味自体は解っていないがな」
「情報統合思念体が指示した…それだけでも十分ですよ」
「長門の親玉には何か考えがあるんだろうな…」
「そうでなければ、わざわざ泉さんや高良さんを傷つけたりはしないでしょう」
「しかし、いくらハルヒの為だからとはいえ、あの2人を怒らせ、あの2人を貶してはいけないと思うがな」
「それは僕も同感です。なので、明日、各々の家に行きませんか?」
「謝りにか?」
「謝罪と…協力を求めにです。涼宮さんのことを隠し通すのにはそろそろ限界と思われます」
「……そうだな」

140 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/21(日) 23:56:04 ID:giN6jqUr0
パソコンですが、吊り橋作者です。

続き

俺は軽く言った。


正直な所、俺はもう手遅れではないかと思っていた。
長門が情報操作でもしない限り、俺達の関係は戻らないのではないか。
そんな諦めと…一縷の希望…を乗せて言ったのだ。

もしかしたら少しは進展があるかもな…。
そう思いながら俺は古泉と明日の計画を立てた。
朝比奈さんや長門にも連絡を取り、明日に備えた。

最も…その『明日』を迎えることは永遠になかったのだが。



141 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/21(日) 23:56:51 ID:giN6jqUr0
ここまでです。
やっとここまで来た感じです。
それではまた次の投下まで些かお待ちください。

142 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/22(日) 00:06:55 ID:K1AgnAr70
お疲れっす
っ旦~

143 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/22(日) 00:41:35 ID:5pfK63fGO
今避難所に行ってきたがどうなってるんだあれは?

144 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/22(日) 02:16:39 ID:frs8WQcc0
なんじゃありゃ…別の避難所借りるしかないか……?

145 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 00:10:52 ID:sJ6D7DiG0
あれ,せめて掃除できないのかな?

146 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 01:01:43 ID:tvwdrd4L0
なんぞあれ

147 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 10:52:44 ID:YVDkcK1I0
わざわざ避難所であんな行動とらなくてもいいと思うんだがね


148 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 12:20:06 ID:J4J2mwzsO
なんかスクリプトじゃね?

149 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 12:21:47 ID:gfJqhfuoO
避難所なのに避難できない

150 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/23(日) 20:49:47 ID:sJ6D7DiG0
スパムじゃね?

151 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 03:01:14 ID:O2qVH2sM0
『なんでもない日常』

だらだらと放課後にSOS団で暇をつぶす訳でもなく。
ハルヒのわがままに振り回されることもなく。
一直線に我が家へと帰るとそこには珍客が居た。
「やほー」
俺は別段調子が悪いわけでもないのに頭が痛むのを感じて額に手をあてがった。
やれやれ…といつもの調子を吐いて。



「とりあえず布団の上からどけ」
「えぇー?」
不満そうな声をあげてしぶしぶ、といった風な態度を見せながらベッドから降りる。
ベッドに花のように放射状に広がっていた髪もその持ち主に引かれて一つにまとまりベッドから姿を消した。
ちょこん、といった擬音が似合いそうな感じでベッドから立ち上がった"それ"は頭一つ分ほど低い所に頭を持っていた。
その正体は何を隠そうか、泉こなたであった。
「そして部屋からでなさい」
「どんだけー……どれだけ、私を使えば気が済むのっ!?キョンキョン!!私はあなたにとってのなんなの!?便利なだけの女!?」
「服を着替えるから出てけ」
「スルーってひどいよね」
泉の背中を押して部屋の外に出す。
ネクタイをぐいぐいと引っ張りながら外して、泉がドアの向こうに消えたのを確認するとズボンのベルトに手をかけた。
ベルトを引き抜いてチャックを下ろしt
「そしてお約束ぅ!!!!!」
バッターン!!と部屋のドアが開け放たれた。
「む、十秒早かったか……」
バタン!と多少荒っぽくドアを閉めると再び覗かれることのないようカギを掛ける。
カリカリカリカリカリ…とドアをひっかく音がするが無視だ。
制服を脱ぎ、私服へと着替えてからドアをまた再び開ける。
「キョンキョンKY」
「K協力して Yやる理由は無い」
泉を改めて向かいいれた。
そこで初めて気づいたのだが、泉はその手になにやらでかい本を持っていた。
装丁はなにやら丁寧な…
「って、お前なんで俺の卒業アルバムを持ってるんだ!?」
「中学生のキョンキョンは新鮮だったよ♪」
「勝手に人の過去を探るな!」
「この佐々木さんってキョンキョンと一緒にいるのが多いよね」
「邪推するな」
にこにこと笑いながら(しかしどこか怒気を感じさせる笑顔だった)手の中の卒業アルバムの一ページを俺に見せつける。
しかし本当になにも無かったのだからこれ以上の説明のしようもない。
もう俺の部屋にいる理由を尋ねようとする気すら起きなくなってきたところに何度目か、俺の部屋のドアが勝手に開いた。
もちろん、俺も泉も触れてはいない。
「キョンくーん?お義姉ちゃーん?御飯だよー」
「うん、わかったもうすぐ行くヨー」
扉を開けたのは我が妹であった。
そして今ちょっと聞き逃せない事を言ってなかったか?
「ちょっとまて今"義”が付かなかったか?」
「気のせい気のせい」
「こなちゃん、いつキョン君と結婚するの?」
「オイ泉?なにを人の妹に吹き込んでいるんだ」
「将来の予定を少し…」
「今すぐ誤解を解け!!」
「今日はカレーよ」
「はーい、お義母さーん」
「少しは人の話を聞け!!」


誤解を解くのに俺は多大な労力を掛けることになったのだが……泉め、なにが面白くて俺にちょっかいをかけるのだろうか。

152 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/04/24(日) 03:05:36 ID:O2qVH2sM0
酔ってます。
避難、中傷があったらあとで酔いが覚めたころに聞きます。
実は女ですがこらは嘘です。
本当です。本当に嘘です。
実はヒゲ面です。
なんだか過疎化が進んでるのに心を痛めております。
七市早くかえってこい。
I'm lov'in it


何かの間違えがあったら続く。
T-noteの続き?おぼえてる人なんていませんから大丈夫です。

153 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 07:35:52 ID:85mxsBI4O
酸素でーす

154 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 08:21:36 ID:hXAfbaozO
ちなみに1〜2レス完結の短編なんで内容は続かないデス

155 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:10:54 ID:aHBWEDCL0
Fate/unlucky nightの続きッス



156 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:12:07 ID:aHBWEDCL0
「――――――――」
 目を覚ます。
 ―――森から出て、うちに帰ってきたのが昨日の午後。
 かがみは腹の傷が痛むといって部屋に戻り、俺も激しい頭痛が続いていて、とにかくすぐに眠りたかった。
 重い荷物を運んできた、という事もあった。
 その重い荷物であった妹は教会に預けてきた
 妙に神父である泉父が喜んでいた気がしたが…
 そして部屋に戻って横になったら、あとは起きあがる事さえできなかった。
「……半日眠ってたワケか。……ん、さすがに頭痛は治まってるな」
 ほう、と胸を撫で下ろす。
 岡部との一件。
 古泉の血を飲んでから起きた頭痛は半端ではなかった。
 あれがあのまま続いていたら、体より先に頭がいかれていただろう。
 ……と。
 立ち上がろうとした矢先、左腕がずるりと滑った。
「あれ?」
 おかしいな、と触れてみる。
 異状はない。
 痛みもなければ出血もないし、なにより―――今触っている、という実感もない。
「…………む」
 もしかして、と左胸をつねってみると、これまた痛みも感触もない。
「……………」
 痛みは引いたものの、まだ体は回復しきっていない、という事だろうか。
 左腕がまるごと感触がなく、自分の体という実感もない。
 ま、とりあえずちゃんと動くし、時間が経てば元に戻るだろう。
 
 Fate/unlucky night 〜八日目

 時刻は朝の九時過ぎ。
 昨日の朝から何も食べていないので腹は減り過ぎている。
 九時を過ぎてはもう朝とは言えないが
 朝食はわりとがっしりとしたメニューに決めた。
「キョンキョン。かがみを起こさなくていいの?」
「ああ、まだ寝てるんだろ。昨日が昨日だし、無理に起こすコトもない。メシは作っておけば勝手に食べるだろ」
 冷蔵庫から合い挽き肉とねぎ、しめじ玉ねぎ卵を取り出して台所に向かう。
 あとはパン粉と酒とサラダ油と……
 ぺったんぺったん。
 玉ねぎパン粉酒たまご塩、をこねくりまわした物と、挽肉四百グラムをこれまたコネコネとこねくり回す。
 今朝のメニューは、大胆にも和風煮込みハンバーグにしてみた。
「かがみ? 目が覚めたの?」
 居間からこなたの声が聞こえる。
「かがみ?」
 調理をしながら振り返る。
「……おはよ。ごめん、牛乳飲ませて」
 かがみは不機嫌そうな顔でこっちにやってきて、冷蔵庫から牛乳を取り出した。
「あー、寝過ぎて頭いたい……って、あれ? なに、朝から凝ってるじゃない」
 さっきまでの不機嫌っぷりは何処にいったのか、こっちを見るなり目を輝かす。

157 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:13:05 ID:aHBWEDCL0
「へえ、おいしそう。うん、ちょうどお腹も減ってたし、助かったわ」
 そうかい。だが助かったのはそっちで、こっちは手間が増えたのだが。
「……手伝おうって気はないのか」
「私、料理苦手なのよね。それじゃわたしの分もよろしくね」
 ひらひらと手を振って居間に戻る。
 かがみは牛乳をついだグラスを片手に、テーブルにどかーっと陣取った。
 すごい気の抜けっぷりというか。
「だらけてるね、かがみ」
 普段がだらけているおまえが言えることか
 だが。どこ吹く風、まあねー、なんてやる気なさげに受け流されていた。
「そりゃあだらけもするわよ。
 あとはキャスターと谷口とアサシンでしょ? 大した敵じゃないわ、今のこなたなら余裕で撃退できるじゃない」
「それは判んないよ。グッチーはなんとかなるとして、キャスターとアサシンはまだ誰だかわかんないし」
「大丈夫、大丈夫。今までは魔力不足で嘆いてたけどそれも解決したし。いざとなったらキョンがなんとかするわ」
 結局最後は俺なんですか
「そういえば、いつの間にかかがみがマスターになってたけど
 どうやったの?契約し直したつもりないけど」
 ぶっ、と飲んだ牛乳にむせているかがみ。
 びきり、と石化する俺。
「あれ、どうしたの?」
「え?いや、その、共感状態にして略奪の魔術で権利を移しただけよ」 
「共感状態ってまさか……」
「べ、別に疚しいことなんてして無いわよ。ちょっと……キス…した……だけ」
 見事に自爆。自ら地雷を踏んだようなものだ
 その後、言うまでもないと思うがこなたに散々いじられたのであった
 朝食を済ませて道場に移る。
 どのくらい古泉の技術を読み込めたか試しにこなたと打ち合いをするためだ
 随分広い屋敷だと思っていたが道場まであったとはな
 かがみは自室に戻り、こなたは俺に付いて来ている。
 壁に立てかけてあった二本の竹刀を取って、こなたに振り向く。
 竹刀を構えてこなたを見据える。
 二時間に渡った打ち合いが終わって、休憩時間。
 こなたと打ち合っていた足を止めて、竹刀を壁際に置く。
「はあ―――は――やっぱり、七割、ぐらいか」
 水を入れたヤカンを口にする。
 乾いた喉を潤し、汗まみれの首をタオルで拭いて、ようやく体は落ち着いた。
 時計は十二時少し前
「そだね。技術と経験はたしかに上がってるけど勘や体力はそのままだからね」
 ごもっともな意見だ、いくら高性能の戦闘機だって燃料が無かったり
 パイロットが未熟なら性能を100%発揮できない
 まさしく今の俺はそんな状態だ
 のんびりしていると、かがみがやってきた。
「キョン、いる? なるべく早めに顔を出してよね」
 簡潔に用件だけ言って、かがみは別棟に戻っていく。
「……そうだ、忘れてた。かがみに部屋に来るように言われてたな」
 早々に片づけて別棟に行くとするか
「悪い、かがみの部屋に行ってくる」
「いいよ。わたしもなんだか眠いし、少し昼寝してるから」
 眠そうに瞼をこすりながらこなたは道場から出ていった。
「ところで、体で壊れちゃったところとかない?」
 部屋に入るなり、おかしなコトを訊いてきた。
「―――? 壊れたって、何が」
「だから、体で動かない箇所はないかって訊いてるの。
 あれだけメチャクチャしたんだから、神経が焼き切れるてもおかしくないのよ。
 体に異状があるのか調べないといけないでしょ」

158 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:14:35 ID:aHBWEDCL0
 ……どうも、俺の左腕はその後遺症らしい。
「―――いや、動かないところはないぞ。左腕の感覚が無いだけだ
 一晩寝たら頭痛も熱もなくなったし、俺はいたって健康だが」
「左腕の感覚が無いって……」
「別に動かすぶんには問題ないが」
「キョン、ちょっと腕見せて!」
 こっちの返答も待たず、腕を取ってまじまじと見つめるかがみ。
「っ――――――――」
 それで、息が止まってしまった。
 ……いくら親しいとはいえ、こんな近くにこられると、
 その――――この距離は、否応なしにあの夜を思い返させる。
 忘れていた訳じゃないが、アレは俺にとって緊急時の幻に近い。
 思い返してしまえば平静ではいられないが、こんな事でもないかぎり思い返す事はない。
 だっていうのに、こんな近くにこられたら、思い出してしまう。
「……麻痺は一時的なものね。今まで在ったというのに使われてなかった回路に全開で魔力を通した結果、回路そのものが驚いている状態に……」
 ぶつぶつと呟くかがみの吐息がかかる。
「―――――――ちょっ」
 それだけでも顔が真っ赤になるっていうのに、あまつさえ。
 袖をまくしあげ、人の腕にペタペタと手を当てる
「ちょっ、ストップ……! も、もういいだろ、用が済んだら椅子に戻れ……!」
 腕を引いて、離れる。
「? なによ、こっちはアンタの体を看てあげてるっていうのに……って」
 かがみは体を寄せてくる。
「熱は下がったっていうけど、まだあるんじゃない? 顔が真っ赤よ」
 と言いながら額に手をあててきた
「うおっ……! ひ、額に手なんてあてるな……!
 熱なんてないんだから、そんなコトしても意味ないぞ……!」
「ええ、そうみたいね。今度は耳まで真っ赤だもの。熱っていうよりお酒に酔っぱらってるみたいね」
「……わざとやってるな」
「え、ばれた」
 てへっ、と言い頭を小突くかがみ
 かがみの新しい一面を垣間見たような気がした
 その後、かがみはよく判らない薬を処方してくれた。
「気休めだろうけど、もしもの時の痛み止めぐらいは飲んどきなさい」
 なんて言って、薄い緑色の粉薬を用意してくれたのだ。
 薬をお茶で飲み下す。
 かがみは荷物をかきわけて、まだ違う薬を処方しようとしている。
「………………」
 で。
 何種類かの薬を飲まされた後は、体の様子を見るから、と簡単な強化の練習をさせられた。
 身体に魔力を通して支障がないか調べるとかなんとか。
 そんでもって日が落ち、夕食の準備を始めた頃

159 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:15:32 ID:aHBWEDCL0
「!?」
 重い鈴の音が響くのと、屋敷が闇に落ちたのは同時だった。
 場の空気が一変する。
 突然電気が落ちたというのに、俺もこなたもかがみも一言も漏らさず、感覚だけで周囲の気配を察していた。
 重い鈴の音は止んで、居間はひたすらに無音だった。
 だが。
 何か、軽い物がこすれ合うような音が、さざ波のように響いてくる。
「……今の警告音、この屋敷の結界……?」
 無言で頷く。
 今の音は谷口が侵入してきた時と同じだ。
 ならば、これは言うまでもなく――――
「――――!」
 音は多く、近くなってきている。
 ……ガシャガシャという音。
 誘蛾灯に群がる虫を想像させる。
 音がしていないのはこの居間だけだ。
 電気が落ちてから一分と経たず、居間は正体不明の音に取り囲まれていた。
「―――敵か。けどサーヴァントにしては、これは」
 数が多すぎる。
 周りを取り囲んでいる魔力が、複数の人間によるモノだってのは感じ取れる。
 ざっと感じ取れるだけでも二十。
 かがみ曰く、骨だけの兵士みたいなものだそうだ
 カシャカシャと音をたてているソレは、がらんどうの人形じみている
 と―――同時に、耳障りだった音が止んだ。
「――――――――」
 とっさに右手に双剣の黒い方、干将だけを投影した
 ちなみに白い方は莫耶といい対になっていて
 なんでも離ればなれになっても強い絆で結ばれていて
 必ず二本とも揃うとかなんとか
 ってこんな話ししてる場合じゃねえ。
 敵が何者であるかははっきりしている。
 敵のサーヴァント……キャスターが手勢を連れて襲撃してきたのだ
「……ここにいても始まらない。こなた、かがみ」
「判ってる、雑魚はまかせなさい。その間にあんたたちはキャスターを」
「頼む。けど、出来るだけ無理はするなよ。敵を倒す事より逃げる事を考えろ」
 言われるまでもない、と頷いてくれた。
 かがみに背を向けて、縁側に通じる廊下へと急ぐ。
 瞬間。
 我が目を疑った。
 剣が振り下ろされる。
 呆然と立ちつくした俺の脳天めがけて、容赦のない、避けようのない凶撃が炸裂した。
「っ――――――――!」
 それを、咄嗟に体をひねりつつ干将で弾いた。
 自分でも信じられない。
 ただ自然に、死んだ、と思った瞬間、体の方で反応していた。
 ソレは躊躇うことなく次弾を放ってきた。
 なめらかな機械のような動作。
 無駄のない的確な剣戟。
 ―――だがそれだけ。
 的確なだけで洗練されてもいなければ、必殺を思わせる激しさもない。
「――――」

160 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:16:53 ID:aHBWEDCL0
 壁に背を付けながら弾く。
 その、こちらが身を退けて空いた空間に、
 稲妻のような一撃が叩き下ろされた。
「キョンキョン、無事?」
「見ての通りだ。肝を冷やしたけどなんとかなった」
 廊下には何もない。
 こなたの一撃でバラバラに吹き飛ばされたさっきの異形は、幻のように消えていた。
「今のはかがみの言っていた、魔物の体を触媒にして象った兵士だよ」
「…………!」
 どこに隠れていたのか、いや、いつのまにここまで侵り込んでいたのか。
 なにか、出来の悪い積み木じみたソレは、蜘蛛を思わせる動作で集まりだしていた。
 くわえて、質の悪い事に気配はこれだけではない。
 目の前にいる何倍もの骨が、この屋敷を取り囲んでいる――――
「キョンキョン、横!」
「――――!」
 咄嗟に壁から離れる。
「くっ、この――――!」
 にじりよってくる骨を干将で払う。
 その直後、隙だらけの俺の背中を守って、こなたはにじり寄ってきた骨を薙ぎ払う……!
 骨どもは散漫な動きで俺たちににじり寄り、どいつもこいつも同じような動作で襲いかかってくる。
 捌くのは難しい事ではないが、その度に屋敷のあちこちが壊されていく。
 ……それに、まさかとは思うのだが、骨の数はそれこそ限りがないのかもしれない。
 下手をすればこちらが倒れるまで、こんな小競り合いを続ける事に――――
「チッ、どっから沸いてやがるんだコイツら……!」
 こなたに背中を預けながら毒づく。
 俺に寄ってくる骨は少ない。
 ヤツらは室内にも沸いているようだが、だいたい庭から侵入してきている。
 こなたは庭から侵入してくる骨を次から次ぎへと薙ぎ払っていた。
 ……連中の目的は何だ?
「――――」
 こなたは剣を構え直す。
 剣は既に透明ではない。黄金の剣はその真の力を発揮せんと輝いていた。
「―――ま、待て、使うな! うちが吹っ飛ぶ分には構わな……ああいや、構うけど、それでも周りは住宅地だ。ここでそんなものを使われたらどうなるか判るだろう……!」
 目前ににじりよった骨を払いながら叫ぶ。
「これだけの数をまともに相手にするのは面倒だよ。一掃しなきゃそのうち追い詰められるよ」
「分かってる。ようするにアレは使い魔の類だろう。なら操り手を叩けば一網打尽だ。こなた、キャスターは何処にいる?」
「キャスターは庭にいるよ。気配を隠しもしない、という事は、誘ってるみたいだね」
「構わない、誘いに乗ろう。どっちにしたって、こんなコトを続けてたらこっちが先にまいっちまう」
「じゃ、このままキャスターを?」
 ここからなら庭は目の前だ。
 キャスターが庭にいるのなら、辿り着くのはそう難しい事じゃない。
「―――キャスターを叩く。骨の相手をしてるかがみも心配だ」
「じゃあ、行こう。背中を任せるよ」
 群がる骨どもを薙ぎ払いながらこなたは疾走する。
 その様は、雪をかき分ける雪上車のようでもあった。
 骨の兵士は近寄る事も出来ず霧散していく。
 雪花、とはこの事か。
 散らばっていく骨があまりにも多すぎて、まるで吹雪の中にいるようだった。
「――――――はあ」
 背中を任せるとは言われたが、これでは守る必要もない。

161 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:18:08 ID:aHBWEDCL0
 こなたは迷いなく突き進む。
 この骨どもの大本。
 屋敷に侵入した、未だ見ぬ五人目のサーヴァントをうち倒す為に。
 こなたが足を止める。
 あれだけ群がってきた兵士たちの姿もない。
 ここが終着なのか、目前には何かが立っていた。
 歪な人影。
 ローブか何かを羽織ったソイツは、そこだけ黒く塗り潰されたように、姿というものが見えなかった。
 ……黒い影。
「やっとでてきたのです」
 黒く塗り潰されたアレが骨どもの主……その正体は、橘 京子であった
 近くにマスターらしき姿はない。
 こいつも谷口と同じで、マスターから離れて行動するタイプなのだろうか……?
「で、なんのようだ」
「決まってるのです。あなた達を倒しに来ました、と言いたいところですけど」
 ですけど?
「キョン君をいただきに来たのです」
 はい? 朝比奈さんに続き今度は俺を拉致するつもりか
 どうやらこいつは自分の意思や記憶が残っているようだ
「どういう目的だ」
「前にも言ったのです。涼宮さんの力を佐々木さんに戻すのです」
 まだ諦めてなかったのかこいつは
「ちょっと何言ってんの、キョンキョンはかがみのものだよ
 そしてかがみはわたしのものだからキョンキョンはわたしのものでもあるのだよ」
 なんだそのジャイアニズム的な発言は
 それに、俺は人の所有物になったつもりは無い
「ならば、あなたごといただくのです」
 まともに受け取ってるし
「できるものならね」 
 こなたの体が、わずかに傾き
 地を蹴って黒い影へと疾走する。
 歪な影が微笑する。
 橘は走り寄るこなたに慌てた風もなく、
「λαπσδ」
『圧迫』と。
 俺たちには聞き取れない言語で、言葉以上に脳に訴える呪文を呟いた。
 途端、世界が歪んだ。
 いや、こなたの周囲だけ、空気の密度が変化した。
「な――――!」
 ドン、という衝撃。
 地面は沈み、何か巨大なモノが、こなためがけて落下したとしか思えない。
「こなた……!」
 こなたは固まっている。
 その足は地面を蹴ったままだ。
 空間に縫いつけられている。
 いや、周囲の空気が透明なゼラチンのように変化している。
「――――!」
 近寄りたくても、ぶにゃりとした見えない膜に弾かれる。
 この濁りはこなたの周りだけのようだが、地に足がついていない以上、こなたは動けない。
「侮りすぎなのです」
 黒いローブから嘲笑が漏れる。
 こなたは空間に縫い止められたまま、

162 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:18:59 ID:aHBWEDCL0
「なんだ。本当にこの程度なんだ」
 そう、つまらなそうに言い捨てた。
「対魔力……!? そんな!?」
 黒いローブが後じさる。
 一息で橘の魔術を無効化したこなたは、今度こそ、稲妻めいた速度で橘へと間合いを詰める。
「――――――――」
 簡単すぎるいくら有利とは言え
 懐にこうも簡単に入れるわけがない
 こなたが剣を振り上げる。
 胸の動悸に促されるように、必死にこなたへと走り出た
 不意に、こなたの動きが止まった。
「それは――――」
 咄嗟に身を翻そうとするこなた。
 が。
 地中に潜ませていたのか、後退しようとするこなたの両足に、骨の腕が絡みつく――――!
「これで詰みなのです!」
 橘の黒いローブから刃物が飛び出る。
 それはおかしな形の短刀だった。
 細く、脆く、およそ人を殺すには不適切な刃物。
 見た瞬間、その短刀の能力がわかった
 アレはなんの殺傷能力もない、儀礼用の鍵にすぎない。
 けれど、あらゆる契約を覆す裏切りの刃。
 あらゆる法式を破壊する
 マスターとサーヴァントの繋がりさえ完全に断つことができる。
 橘は勝機とばかりに振りかぶる。
 地中から足を取られた、という驚きもあったのか。
 こなたは振り下ろされる短刀を弾く事もせず、呆然とそれを受け入れ――――
「うぉぉぉおお…………!」
「な―――」
 背中で、橘の声を聞く。
 ヤツがどんな顔をしているかは見えない。
 俺に出来る事といったら、こなたの前に立って、代わりに刃を受ける事ぐらいしかなかった。
「ぐ――――痛ぅ…………!!!!」
 ……っ、それにしても巧くない。
 俺には正面から短刀を捉える自信がなかった。
 だから短刀を受けるより、庇った方が確実だと判断して、こなたを隠すように抱きしめた。
 結果として、短刀は俺の背中――――とりわけとんでもなく痛い、背骨をスッパリと抉り切ったのだ。
「っ、が………………!!!!」
 あまりの痛みに泣きそうになるのを堪えて。
「キョ、ン……?」
 耳元の声も、今はなんと言っているか判らない。
「はな、れろ――――後ろ、に」
 声を絞って、跳べ、と言うより先に、こなたはこちらの意を汲んでくれたらしい。
 ひゅん、と大きく体が泳ぐ。
 こなたは両足を掴んだ骨を振り払うように後ろに跳躍し、こなたを抱いていた俺も一緒に運ばれた。
「キョン、傷を――――!」
 切迫したこなたの声。
 優しく地面におろされたものの、背中の痛みは増すばかりだ。
 こう、背骨をハサミでジョキジョキと切られて、むりやり鉛をつっこまれている。
 ゴリゴリとした痛みからして、そうそう、ちょうど携帯電話を押し込まれているような感じ――――
「キョン、しっかりして、キョン――――!」
 ……取り乱しているのだろう。
 それにしても、こなたが普通にキョンと呼ぶのは珍しい、逆にこっちが冷静になる。

163 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:19:56 ID:aHBWEDCL0
「そんな大声出さなくても聞こえてる。こんなの、痛いだけでどうってコトない。今は俺より、橘、を」
 顔を下げたまま、橘がいるであろう場所を指さす。
「――――わかった。すぐに決着をつけるよ。少しのあいだ辛抱しててね」
 ……こなたは橘へと向き直る。
「今のが宝具だね」
 橘は忌々しげに舌を鳴らし、手にした歪な短刀を持ち上げた。
「……ええ。見ての通りナマクラで、人間一人殺せない物ですけど。ある事柄に関してのみ万能とされる魔法の符なのです。
 ……触れたくないのなら、私には近寄らないことです」
 そうは言うものの、橘には先ほどまでの余裕は感じられない。
「……構うな、アイツの種は割れたんだ。おまえなら、あとは問題なく倒せ、るハズ、だ」
 歯を食いしばって指示を送る。
「あら、それでいいのですか? 確かに貴女なら私を追い詰められるけど、その間に誰がキョン君を守るのですか。
 言うまでもないでしょうけど、私の魔術が通じないのはあくまで貴女だけ。貴女がキョン君から離れれば、追い詰められた私が何をするか、予想がつくのではないの?」
 ―――骨どもの音が増えていく。
 地面に膝をついた俺と、俺を守るように剣を構えるこなたを取り囲んでいく。
「残るサーヴァントは私と貴女、それにランサーだけ。貴女たちをどうにかすれば、ランサーなど敵ではないのです」
「―――残り三人? アサシンは既に倒されたの?」
「さあ? 気配が無いのだからランサーにでも倒されたのでしょう」
「――――――――っ」
 アサシンが倒された……?
 じゃあ残るサーヴァントはこなたと橘、それと、あの夜から姿を見せない谷口だけという事か―――
「……ふん。おしゃべりはここまでなのです」
 カシャカシャと蠢く無数の骨たちの音。
 それらを、一斉にかき消すように。
 豪雨じみた弓矢によって、瞬きの間に、骨どもは一掃されていた。
「な――――」
 呆然と立ち尽くす。
 雨のように降り注いだ弓矢は、幻だったかのように消え去っていた。
 だが、それが幻の訳がない。
 数え切れぬほど群がっていた骨どもは、一匹たりとも存在してはいないのだから。
「く、誰――――!?」
 橘が視線をあげる。
「――――――――」
 こなたは既に気が付いていたのか。
 橘より早く、塀の上にいる“ソレ”を、呆然と見上げていた。
「――――――――」

164 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:20:44 ID:aHBWEDCL0
 そこに、予想外のモノがいた。
 月を背にした姿は朝倉 涼子
 存在しないはずの朝倉が酷薄な笑みを浮かべて庭を見下ろしていた――――
「な、何者なのです」
 朝倉が自らの手勢を一掃したのだと直感したのか、橘は声を上げる。
「――――――――」
 朝倉は答えない。いや、初めから橘を見ていない。
 アイツが見据えているのはただ一人。
 俺だけだった。
「答えなさい、何者かと訊いているのです……!」
 感情の高ぶった橘の声。
 それで、朝倉はようやく橘へと視線を向けた。
「っ――――――」
 蒼い瞳に見据えられ、橘は息を呑む。
 視線は、どうしようもなく冷たかった。
 離れた俺ですらそう判る。
 向けられている橘が、あまりの威圧に心を裂かれていても不思議ではない。
「あ、貴方は、なぜ私の邪魔を――――」
 震える声で問う。
「邪魔よ、死になさい」
 朝倉は、死の宣告でそれに応えた。
 パチン、という音。
 それが指を鳴らしたものだと気づいた時には、もう、惨劇は始まっていた。
 突如空中に現れた無数の凶器は、それこそ機関銃のように橘へと叩き込まれる。
「――――――!」
 橘が腕を上げる。
『盾』の概念。
 黒いローブの上空に、ガラスのような膜が作り上げられる。
 ―――おそらく、あの守りは岡部の肉体のそれに匹敵するだろう。
 だが、ガラスというのが不味かったのか。
 水晶で展開されたソレは、降りそそぐ武具の一撃すら防げず、粉々に砕け散った。
「え――――?」
 呆然とした声。
 哀れに首を傾げる橘などお構いなしで、それらは黒いローブを貫いた。
 容赦など初めからない。
 槍に貫かれ、吹き飛ばされるローブをさらに槍が刺し貫く。
 倒れそうになる体を剣が、地に落ちようとする腕を矢が、無惨な痛みを訴えようとする首を斧が、それぞれ必死の断頭台となって斬殺する。
 生き残れる可能性など皆無だ。
 完全に切り刻まれ解体しつくされた橘は、もはや人型ではなく、赤い肉の山でしかなかった。
 ……風が吹いた。
 主を失った黒いローブが散っていく。
 ふわり、ふわり。
 ズタズタに引き裂かれたローブは、それでもかろうじて原型を留めている。
「――――――――」
 あまりの光景に言葉がない。
 張りつめた意識は、ただ哀れに散っていく黒いローブだけを見つめていた。
 その時。
「あら、まだ生きていたのね」
「な―――」
 目の錯覚、ではない。
 黒いローブは蛇のようにうねったかと思うと、黒い翼を生やして飛び去ろうとする。
 だが遅い。

165 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:21:28 ID:aHBWEDCL0
 朝倉が何をしたかは判らない。
 ただ、夜空に亀裂が走っただけ。
 海が割れるように、空に出来た断層は黒いローブを巻き込んでいく。
 その様は、ローラーに巻き込まれていく人間を連想させた。
 黒いローブが落ちる。
 その下には傷ひとつない橘の姿がある。
 そこへ。
 今度こそ、魔剣の嵐が降り注いだ。
 ……雨は止まない。
 凶器はそれぞれ形が違い、同じ物など何もない。
 無尽蔵とも言える宝具の雨。
 ……それで終わった。
 橘の姿を隠していた黒い霧と共に、魔術師のサーヴァントは消え去った。
 際限なく続くと思われた無限循環の拷問は、真実、わずか十秒足らず。
「無駄なの、有機生命体が私から逃げようなんて
 さて、久しぶりねキョン君。私のこと覚えている?」
 親しげに朝倉は言う。
 忘れられるわけがないだろあの出来事を
「覚えてるみたいね。まだ覚悟が出来ていなの?
 忠告したじゃない、またあんな風になるかもしれないって」
 ……胸が軋む。
 今の惨劇を見せられた、という事もあるだろう。
 だがそれ以上に、あんなふざけた事がまた起きるのかと吐き気がする――――
 朝倉は屋敷へと視線を向ける。
「?」
 その先―――居間に続く縁側には、かがみの姿があった。
「あら、柊さんじゃない」
「なんでアンタがここにいるのよ」
 かがみは縁側から飛び出すと、挑むように朝倉を睨む。
「またキョンを狙ってるのね!」
「な――――待て、かがみ……!」
 制止の声も間に合わない。
 かがみから放たれた魔力の塊は、一直線に朝倉へと炸裂した。
 きぃん、という音。
 朝倉は何をした訳でもない。
 ヤツの目前には鏡のような盾が出現し、かがみの放った魔力の塊を反射しただけだ。
「え――――?」
 魔力を放ったのが無我夢中だったのなら、その出来事に反応できる筈がない。
 かがみは自ら放った魔力の塊を前にして、呆然と立ちつくし――――
「ぐっ……」
 咄嗟に割って入って剣で受け流す
 なんとか助けることができたようだ
「へえ。なるほど、おもしろいことができるのね」
 と言って、朝倉は踵を返す。
 堂々と、俺たちなど歯牙にもかけぬと背中を見せて。
「いずれ会いましょ、キョン君
 あの時からの決定は変わらないの。次に会うまでに、心を決めておきなさい」
 朝倉の姿が消える。
 それだけで張りつめていた空気は解け、庭はいつもの静寂を取り戻した。
 ……だが、戻ったのはそれだけだ。
 家は荒らされ、俺達は重苦しい沈黙を背負ったままだった

166 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 13:24:34 ID:aHBWEDCL0
以上ッス
間違いなどがあったらよろしくッス
それにしても過疎ッスね
避難所も酷いことになってるッス


167 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 17:47:39 ID:hXAfbaozO
乙杯


全く関係ないんだがwiki見てたら

関連項目 ヤンデレスキー

ってあってワラタw

168 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 18:44:29 ID:tvvk9oN70
朝倉さんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
いいねいいねぇテンションあがってきた!
ところで
>>165
>まだ覚悟が出来ていなの?

→まだ覚悟が出来ていないの?
でおk?
それとも、出来てないの? とか?

>>167
ホントだwww糞ワロタwwwww

169 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 19:38:37 ID:dTsyZmuCO
>>168
出来ていないの?ッス


170 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 20:51:29 ID:tvvk9oN70
>>169
把握、やっといた

実は一度まとめた後、修正するの忘れてたのに気付いて
急いでやり直したとかはないから安心してくれ

171 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 21:06:41 ID:dTsyZmuCO
乙ッス

172 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/24(日) 23:46:45 ID:O2qVH2sM0
過疎だなぁ…


ちょいとヤンデレちっくな物語考えたので(ただし書くかわからんが)そのヒロイン誰か募集してみる

173 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 00:29:23 ID:/2Ojf5+L0
みなみ

174 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 00:44:08 ID:RqqKMdgk0
そこはあえてゴットゥーザ様だろ

175 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 00:53:19 ID:50XFzYQdO
ヤンデレ→黒い→黒井

176 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 01:12:51 ID:D9ssfdcH0
みなみですかおk
盲点を突かれた感じだ。みゆきでも使おうと思ってたから。



最近昔の小説読んでるけど以外に新鮮な気分。舞姫なんてもろヤンデレだし

177 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 01:20:20 ID:/2Ojf5+L0
wktkして待ってる

178 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 22:02:53 ID:D9ssfdcH0
ttp://a-draw.com/contents/uploader2/src/up0745.jpg

ペンタブ購入したがこれはSSだけ書いてろバカと神様が言っているのですね?

179 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 22:19:37 ID:PMsmDIjuO
流れ関係なしで一言以上。

これから色々追い込まれるので仮引退とさせてもらいまふ
まぁ引退とか何言ってんだとか言われそうだが
学力低下、部活取り組み衰退ときたもんだ
ただでさえ最近投下してないし、一応けじめとさせて頂きます

適当に見には来ますんで、乙やら酸素やら言わせて貰いますわー

では、また                                     雪茶


180 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/25(日) 23:38:20 ID:D9ssfdcH0
雪茶乙

さて過疎に素晴らしくブーストがかかってきたぞ

181 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 05:57:11 ID:fKEPnwi40
雪茶 ばいー
テキトーに頑張れや

俺みたいに留年して学校辞めたりすんなよ
金は入るけどなんかかなりだれた生活になるぞ

182 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:00:14 ID:fKEPnwi40
キョン「…ズズッ」

こなた「何飲んでるの?」

キョン「ん? 緑山」

こなた「私虹のほうが好きだな〜」

キョン「知らん」

こなた「でもさ、エメンテンを緑山って無理ない?」

キョン「そうか? エメラルドは緑だろう」

こなた「なんていうのかな、信号の『青』みたいな感じでサ……青緑的な色じゃない?」

キョン「まぁ本物なんかあまり見る機会ないしな」

こなた「…結婚指輪はダイヤがいいわぁ」

キョン「知らん」

183 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:03:09 ID:fKEPnwi40
キョン「…ズズッ」

こなた「ねぇねぇ」

キョン「なんだ」

こなた「缶コーヒーのブラックってどう思う?」

キョン「高いのは美味い」

こなた「それはどんなものでも同じ、ってかそうじゃなきゃ困るっしょ」

キョン「UCCの50円缶コーヒーは美味いぞ」

こなた「安くて美味しい場合は問題なし」

キョン「そうか……、ん?」

こなた「どしたの?」

キョン「なくなった」

こなた「知らん」

キョン「……」

184 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:06:53 ID:fKEPnwi40
キョン「そういや」

こなた「なんだい?」

キョン「こう…やってさ、缶のふちを噛んでテコの原理的にくわえるじゃないか」

こなた「あぁ、両手をポケットに入れながら格好つけてね」

キョン「あごが疲れるよな…、よいしょっと」

こなた「どこいくのさ?」

キョン「コーヒー買ってくる」

こなた「……どんなのでもいいの?」

キョン「ブラックとか、微糖とか、甘くないのじゃなければ可」

こなた「ならこれをあげよう」

キョン「…これは?」

こなた「聖地のコーヒー」

185 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:11:07 ID:fKEPnwi40
キョン「色々と頑張りすぎだろ聖地」

こなた「買ったわいいけど飲まなくてね〜、6本で680円位だったっけね?」

キョン「ほぅ、そこらの自販機で買うよりは単価安いな」

こなた「あんまり覚えてないけどね、去年の夏コミんときに買った」

キョン「八ヶ月位経ってないか?」

こなた「缶詰だし、大丈夫じゃない?」

キョン「あぁ……そんなもんか」 カシュッ

こなた「まぁまずくは無いと思うよ」

キョン「聖地だからな」

こなた「よくわからない理由だね」

キョン「あぁ」

こなた「あ、そこ認めちゃう」

186 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:15:00 ID:BldPNRtG0
キョン「普通、ちょいと甘め」

こなた「どらどら……、まぁ普通、ちょいと甘め?」

キョン「しかし缶の柄がよろしくないな、……カードついてるぞ」

こなた「あ、それは頂戴」

キョン「ほれ、受け取るがいいさ」

こなた「これはどうもご丁寧に」

キョン「……ズズッ」

こなた「あ、無視しちゃう?」

キョン「丁寧にした覚えは無いぞー」

こなた「超棒読み」

キョン「…突っ込みどころの無いボケってのが往々にして存在することを覚えておけ」

こなた「私も一本飲もう」

187 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:18:59 ID:BldPNRtG0
キョン「大三元」

こなた「裏ドラ」

キョン「え?」

こなた「なにさ」

キョン「……もうこんな時間か」

こなた「風が冷たいッスね師匠」

キョン「マスターってルビ振っていいか?」

こなた「一気にファンタジー性が増すよね」

キョン「止めとくか」

こなた「賢明だね」

キョン「まぁな」

こなた「けっ!」

188 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 07:51:31 ID:9/slMHh+0
突っ込み難いボケってのが一番困る
俺が悪いみたいな空気になるからな

>>178
小泉なイメージだな
以前酷評されてた記憶があるがあの時よか大分よくなった希ガス


189 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 09:19:16 ID:BldPNRtG0
キョン「しかし、二ヶ月くらい前だったらこの時間は真っ暗だったよな」

こなた「移り変わるものなのよ、季節も、人の心も」

キョン「よし、帰るか」

こなた「え!? ちょいと私いまいい事言ったよ!?」

キョン「上手いことの間違いじゃないか? どちらにしろ少し不愉快だった」

こなた「なぜに!?」

キョン「お前だから」

こなた「わたしだもの」

キョン「……帰ろう」

こなた「ちょ! タンマタンマ!」

キョン「…ズズッ」

こなた「あれ、帰らないの?」

キョン「コーヒー、まだ飲み干してないしな」

こなた「ツンデレ乙」

190 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 09:24:48 ID:BldPNRtG0
キョン「ゆうだちに 降られ柳に もたれかる 遠い夕日は いと哀れなり」

こなた「訳 夕立に降られたから木の下に隠れてるよー、太陽はきれいだよー」

キョン「まこと情けない訳だ、翻訳家にはなれん」

こなた「なにをいう、キョンの心の雫を晴らす素敵な訳でしょうて」

キョン「Today is monday」

こなた「東大は問題だ」

キョン「文章にしないとわからないネタは止めないか?」

こなた「まぁまぁ、コーヒーどぞー」

キョン「ズズッ」

こなた「キョンきゅんってコーヒーそんなに好きだっけ?」

キョン「コーヒーを珈琲と書くぐらい好きだ」

こなた「それは相当珈琲好きだね」

キョン「応ともよ」

こなた「私は紅茶派だな〜」


191 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 09:31:39 ID:BldPNRtG0
キョン「あっという間劇場ってのがあってだな」

こなた「いきなりだねキョンさんや」

キョン「ふと思い出してな」

こなた「あぁなんかそういう時あるけどね」

キョン「え? ないだろ」

こなた「え!?」

キョン「でさ、団子三兄弟のシングルが家にあってさ」

こなた「え? スルー?」

キョン「こなた、細かいことを気にしてばかりいると…」

こなた「ん?」

キョン「禿げるぞ」

こなた「な!? なんだってーっ!?」

キョン「うるさい」

こなた「正直すまんかった」

192 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 11:15:00 ID:+wYR9/CtO
>>188
ありがたう。小泉なんだ

193 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 13:51:11 ID:9/slMHh+0
>>192
ん?
それを承知で言ったつもりだったのだが

194 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 13:53:07 ID:YvETu7WQ0
なんと

195 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 14:27:11 ID:9/slMHh+0
ID見れば分かるからな
・・・まぁどうやら日に何度もかわってるようだが

196 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/26(日) 15:03:04 ID:C3lTfmdRO
こんにちは。
短めですが、「吊り橋」の続きを投下します。


-24-


次の日。
珍しく早く起きた俺は出かける準備をしていた。
妹に不思議がられながらも、家を出て自転車に跨る。
いつもよりも重く感じるペダルを漕ぎ、待ち合わせ場所の駅前に着くと、そこには……誰もいなかった。
時間を見ると予定の15分前。
だが、習慣から全員揃っていても何ら不思議はない。
寝坊でもしているのか?そう軽く考えながら俺はしばらく待つことにした。

30分後。
朝比奈さんや古泉はおろか、長門さえも来なかった。
ホワホワ未来人の朝比奈さんは良いとしてあの正確無比な宇宙人・長門が来ないのはさすがにおかしい。
俺は全員に電話をかけることにした。

ツーツーツー

結果は全滅だった。
3人とも電話に出ない。
ただならぬ事態を感じ、俺は泉にも電話をすることにした。
ツーツーツー

しかし、泉も電話に出なかった。
こうなったらかがみや高良さんにも…。

ツーツーツー

非情なもので誰も電話に出なかった。
後はハルヒやつかさがいるが…どうもためらってしまう。
かけるかどうか、悩んでいると携帯が鳴り出した。
画面を見ると、ハルヒだった。
恐る恐る電話に出る。
「もしもし、キョン?」
「…何の用だ?」

197 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/26(日) 15:19:20 ID:C3lTfmdRO
「あんた今暇?」
「いや、今日は…」
「今すぐ来て、いつもの喫茶店よ、じゃ」
というとすぐに切れてしまった。
人の話を聞かない奴だ。
こちとら、お前のせいで重大な用事が………

……………

行くか。その用事が出来ないし、何か打開策が見つかるかもしれない。
すぐに行くと怪しまれるかもしれない。
俺は少しブラブラしてから喫茶店に行くことにした。

喫茶店に着くと、ハルヒはいつもの席に座ってカフェラテを飲んでいた。
ハルヒは俺を見つけると、無言で手招きをして、俺を呼び寄せた。
「……待ったか?」
「すごく」
とだけ言うと、またカフェラテを口に運ぶ。
「……何の用だ?」
「ちょっとね…あんたも何か頼む?」
そう言うとハルヒは俺にメニューを差し出す。
俺はコーヒーを注文することにした。ハルヒもそれを注文する。2杯目か。

しばらくの間、俺達は無言だった。
コーヒーが運ばれてきても、それはしばらく続いた。
もう15分は過ぎただろうか。
たまらず俺は口を開いた。
「なあ、そろそろ呼んだ理由を教えてくれないか?」
ハルヒはちらっと俺を見たが、すぐに視線をコーヒーカップに戻す。
「おい、ハルヒ」
俺は少し強めに言う。
ハルヒは黙っている。
「ハルヒ」
「うるさい!」
ハルヒの大声が響く。
が、幸いにも他に客がいなかったので、注目の的にはならずにすんだ。
「待ちなさいよ…今、整理してるんだから」
そう言ってハルヒはブツブツと呟き始めた。
俺はそんな特異なハルヒの姿をぼんやりと眺めていた。

やがてブツブツが終わり、ハルヒは改めて俺の方を向いた。
「キョン、実はね…」

そのハルヒの言葉は世界のどんな爆弾よりも大きい破壊力を持っていた。

「SOS団を解散させようと思っているの」

「………!」
俺は言葉に詰まった。
「SOS団が出来てから1年半。いろいろあったわよね」
エイプリルフールですら、ハルヒはこんなことを口にしない。
「野球もしたし、孤島にも雪山にも行った」
目の前にいるのは本当にハルヒなのか?そういう疑念も浮かんでくる。
「有希は良い子だし、こなたは楽しい人だった」
だが、残念なことに目の前のハルヒは正真正銘、涼宮ハルヒであり、その他の何者でもなかった。
「みくるちゃんもみゆきちゃんも可愛い萌え要素で良かった」
ハルヒの言葉が耳に入らない。
「古泉くんは頼りになるし、かがみもつかさも良い双子だった」
辞めろ…!


198 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/26(日) 15:20:22 ID:C3lTfmdRO
「でもね…終わりにしたいの」
辞めろよ…!
「この関係を…この状況を…終わらせたいの」
頼むから…!
「別に誰かが悪い訳じゃない…強いて言うなら私が原因」
分かっているなら…。
「だからといって、これを打開するのはもう無理なの」
もう…
「それならばいっそ、精算がしたい。SOS団はなくなり、また新しい道を自分達で作るの」
聞きたくない…!
「別れても…良い友達で入れれば良い」
辞めてくれ…
「でも…でもキ」
「ハルヒ!!」
いつの間にか俺は声に出していた。
いつからかは分からない。
そして、この声は俺が出せる一番大きい声だっただろう。
ここが店内ということさえ忘れていた。いや、どうでも良かった。
ハルヒは驚いた顔で俺を見る。そりゃそうだろう。
「おいハルヒ、お前はそんな奴だったのか?」
確かに俺はお前にさんざん振り回された。
「でもな」
確かに俺はお前の作った団によって悲惨な目に遭った。
「それでもな」
楽しかったんだよ。
あんな団でも、良い友達が出来て、良い体験が出来た。
後悔もしたし、嫌気もしたのだろうが、それでも楽しさが上だった。
「だから…だから…そんなこと言うな」
俺は…涙が出そうになっていた。
「ちょ、ちょっと泣かないでよ」
ハルヒが俺をなだめる。
俺は出かけた涙を止められなかった。

ハルヒが、ハルヒがそんなことを考えていたとは。
ハルヒにとって、俺にとって、この「SOS団」とは何なのか―。

それを考えると分からなくて、分からない自分が悔しくて、泣くことしかできなかった。
ハルヒが俺を必死になだめる。
ハルヒが「なだめる」という行為を知っていたことにも驚いたが、なぜこんなにも尽くすんだろうか…?
考えることが多くなり、一旦整理しようと、とりあえずハルヒを見た時だ。
俺の視界の端に何かが見えた。
人だ。
ハルヒの斜め後ろにいる人。
死角なんだろう。おそらくハルヒには見えていない。
誰だ。
俺はそのにじんだレンズでハルヒにではなく、人にピントを合わせる。
はっきりとその人が見えた時、俺はあまりにも驚いた。
そう、そこにいたのは音信不通だったー。

199 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/26(日) 15:21:14 ID:C3lTfmdRO
今回はここまでです。
近々完成させるので、もう少しお待ちください。

200 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 19:21:19 ID:YvETu7WQ0













ぱい

201 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 19:56:41 ID:9/slMHh+0
>>199
乙でした

>>200
卑猥です><

202 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/26(日) 21:23:47 ID:qxsW2DENO
>>198
酸素

毎回毎回続きが気になる終わり方しやがってこのやろーw

203 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 00:21:46 ID:TZ73ZgstO
激しく過疎

204 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 01:47:34 ID:wZTtKWGf0
そんな中、>>203は自分の握りしめた携帯の画面ではなくその全体に目を落とした。
そしてこう考えた。

「……なら、俺が書けばいいんじゃあないか」

問題は無い。
いくらでも携帯で作品を投下し続けた人は居る。
前例がwikiにこれだけあるのに自分ができない理由は無い。
もっと、まだまだ、全然!俺は読み足りないのだ!!
萌えをよこせ!読んでいるこちらを切なくさせる話は!?口元をにやけさせる甘い、とんでもなく甘い話は!?
後ろに人の気配を感じさせ、恐怖と愛しさを振りまくヤンデレはどこだ!!先の展開の読めないミステリーは!!
このスレはここで終わるような器では無い!
萌え…いや、その単語だけでどうしてこのスレを語れるだろうか?
決して職人が投下するまで眠り続けるコスモス的なスレか!?
否!例えいなくても絶えず脈動するケイオスだ!
書き、描け!
携帯がなんだ!むしろ携帯だからこそだ!!このスレは携帯だろうがPCだろうが等しく活躍できる舞台だ!
その身の激情を抑えられぬ>>203は身体を震わせた。
もう、投下を待つだけのその人では無かった。
その眼は既に”職人”であった。

205 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 01:53:56 ID:TZ73ZgstO
そのうち俺は考えるのをやめ、サンポールを握り浴室へと向かうのだった・・・

206 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 02:19:51 ID:wZTtKWGf0
                   _ ... ... _       /
                , <⌒ヽ、  ヽ  \    /  
              , <  \   ',  i!  ih   i.  …………
                /  \  ヽ  ',  .i!  .i!|ヽ  |   
             i ̄ヽr⌒ヽ、 i  i!  i! ノヘ |  |   
            ┝━{  i   `ー┸┸'  ┝| |   
             jミ、 j i!       ,.   j=i  i キラー・クィーン、こいつを爆殺だ
            f⌒ヽj ノ:::.、.__  _,.:::::::::....:::::|/} ヽ
             ', トィ  ヾ::::::::::::..__  }:::::::::ノ!/    L
            ヽ`ー ヽ ヾ::::::: '"  ゙ヾ'' "/     フ __,.. --- '"
              `T  ヽ    /  i   i     /'"´
              ノ i        、 /   !
             / |  \    -‐‐‐  ./
              /  |    \    ;;: /|
          /i   |、    ヽ _,ィ   ト
        ,. '"  i   i \     /i--i   | \
      ,. '"    !   i   \  ∧} ∵| ./|  ',\
   ,. '"        |   i   \/  T Ti/ |  ', `ヽ

207 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 17:12:38 ID:TZ73ZgstO
俺が死んだらおまいら祝ってやる・・・

208 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 17:33:42 ID:IQOZsWOWO
祝うと呪うって漢字似てるね
ネロの違いか

209 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 20:43:45 ID:Ogc89k7Y0
>>208
ちょっと待て
>>207はそれを踏まえた上でのネタだ

210 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:10:48 ID:vY/DdGa3O
こんばんはノシ
早速ですが「吊り橋」の続きを投下します。


-25-


制服を着た紫系統のショートヘアーのそいつは…。
「つかさ…」
そこにいたのはつかさだった。
1週間ぶりに見たその姿は何ら変わっちゃいない。ニコニコと微笑む顔も。
俺の言葉にハルヒも振り返る。
と、同時につかさの手が上げられ、そして降り下ろされた。
ゴッという鈍い音と共にハルヒは座っていたソファーから落ち、床に倒れる。
俺は何が起きたのか理解ができなかった。
が、つかさの手にある物を見ると理解した。
つかさの手にはハンマーが握られていた。
木製ではなく、鉄製。勿論、人を殴るためには造られていない。
そのハンマーを握りしめたまま、つかさは大きな目に涙を貯めた。
「キョンくん…無事でよかった…」
そう言うと、つかさはまだ視線をどこに合わせればいいか分からない俺に抱きついた。
「うっ…良かった…いたんだ……こなちゃんもゆきちゃんも…お姉ちゃんも皆いなくなっちゃって…」
つかさの言ってることがよく分からない。いなくなった?誰が?皆だと?
いやいや、それよりハルヒだ。
「お、おい…つかさ、落ち着け。色々聞きたいことがあるが、まずこれだけ言わせろ」
つかさは涙目でキョトンとしている。
「なぜハルヒを殴った?」

211 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:11:26 ID:vY/DdGa3O
そこでつかさは真面目な顔になった。
「ねえキョンくん、悪い人には制裁を加えないといけないんだよ」
「制裁?」
「うん。ハルちゃんは制裁を受けないといけないの?」
この時の俺は第六感をビンビンにしていた。
このつかさは怒らせてはいけない。
まずは様子を見るんだ。ハルヒの介抱は早くしたいが―。
「ねえ、キョンくん」
いきなり声をかけられ驚く。
「ちゃんと聞いてるの?」
「あ、ああ…」
「今朝ね、起きたらおねえちゃんがいなくなってたの。おねえちゃんだけじゃない。こなちゃんも、ゆきちゃんも」
俺には心当たりがある。
「その後にもんちゃんやみくちゃん、古泉くんにも電話したのに出なかったの」
やっぱりあの3人+3人に何かあったのか。
俺は横目でハルヒを見ながらつかさの話を聞く。
ハルヒはピクリとも動かない。まさか死んじゃいないだろうな。いくら鉄のハンマーとはいえ…。
「それでね、駅前を歩いていたらキョンくんを見つけて。喫茶店に入っていくのを見たから私も入ったの。そしたら…」
そこでつかさはいったん口をつぐむ。
「そしたら…何だ?」
俺の第六感が「話しかけるな!」と告げている。だが、聞かずにはいられない。
「そこに…」
「…そこに?」
「私達の敵がいたの」
「敵?誰のことだ?」
「いやだなぁ、キョンくん…」
そこで俺は気づいた。つかさの目が澱んでいることを。
口調も違う。これはいつものつかさではない。
「ハ ル ヒ に 決 ま っ て る じ ゃ な い」
いつだったか、朝倉に刺された時に感じた寒気。あれの数倍の悪寒が俺を襲った。
言葉はおろか、何もかもつかさとは別人だった。
「ハルヒはいなくなるべき存在なの。私の大事な友達を消したハルヒは」
そう言うとつかさは立ち上がり、動かないハルヒの方に向きなおした。
ヤバい…つかさを止めないと…。
俺は立ち上がるとつかさを羽交い締めにした。
「やめろ!つかさ!」
動きを止められたつかさは俺を見る。
その目は完全に死んでいた。
「何するの…?」
「辞めるんだ。お前のしていることは間違っている」
「私の何が間違っていると言うの…?」
何を話しても無駄ではないか。そんなオーラをつかさは覆っていた。
だが、そんな悠長なことを言ってられない。
「確かに皆は消えた。だが、それがハルヒのせいなのか?」
「決まってるじゃない…こんな女以外に誰がいるというの…?」
「それは…」
俺は感づいていた。

212 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:12:03 ID:vY/DdGa3O
これはハルヒの仕業ではないかと。
だからといって、それをつかさに言ってはならない。
今のつかさなら平気でハルヒを殺してしまいそうだ。
「でしょ…」
つかさはゆっくりと言う。
「……それとも何?キョンくんはハルヒの味方をするの?」

そう言われて俺は考えた。
俺は…俺は…。

「俺はハルヒの味方だ」
なぜそう言ったのか。
その理由は俺にも分からない。
なぜだろうか?
つかさに危機感を感じたから。
ハルヒが怪我をしているから。
今のつかさが普通ではないから。
今のハルヒが可哀想に見えるから。

いや、そんな理屈や御託ではない。
かといって直感や第六感でもない。
これは……そう言うべき俺の宿命に近い。
いや…それも少し違うな。宿命とは義務であり、果たさなければならないものだ。
俺にとってそう言うことは義務ではない。
だが、言わなければならない。
なぜ、こんな身勝手なハルヒの味方をしたいのか?
先ほども言ったとおり、答えは分からない。
だが、これだけは言える。
俺はハルヒのことが―。
「何で…?」
つかさが少し悲しそうな顔をする。
「理由なんてないさ。ただ、俺は純粋にハルヒの味方をする。それが俺の意志だ」
「そう…」
そう言うとつかさは前に向きなおした。
俺は意外にも静かなつかさに驚き、思わず手を離してしまった。
「キョンくんはハルヒの味方なんだね…」
つかさは肩にかけていたポシェットから何かを取り出す。
その「何か」に俺は恐怖を感じずにはいられなかった。
折りたたみのサバイバルナイフだった。
「辞めろ…つかさ…辞めろ」
「ハルヒの味方は私の敵」
つかさは俺に歩を進める。
後ろに下がる俺。
一歩…また一歩…。
10歩も歩くと背中が壁につく。逃げ場がない。
だが、つかさは近づいてくる。
力ずくならなんとかなるかもしれない。
だが、俺はそんなことが出来なかった。
つかさの攻撃を防ぐ気力が起きなかった。
あれほど素晴らしかった友情が…逆に俺を締め付けていた。
「ごめんね、だけど…おねえちゃん達の敵なの」
つかさはナイフを握り直すと俺に突進してきた。
とりあえず俺は頭だけは手で防いだ。
ああ。そういや毎回、俺は腹を刺されてるんだっけ。
だったら腹を塞ぐべきだったな…。
そう気づいた時、つかさはもう俺と1mしか離れてなかった。
2秒後にはざっくりと刺される。
そんな時に事態は動いた―。

213 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:13:05 ID:vY/DdGa3O
今回はここで終わります。
本当は25というより、25前編という感じです。
近々、後編を投下します。

214 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 22:15:50 ID:Q/eZrhNV0
続きが激しく気になるよ
とりあえず>>1

215 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 22:16:53 ID:Q/eZrhNV0
安価を素で間違えた
>>213
そしてスマン

216 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:42:30 ID:vY/DdGa3O
後半書きあがりました。といっても少しですがw

つかさの動きが止まった。
ナイフは振り上げられていた。俺の判断は正しかったのか。
いや、そんなことはどうでもいい。
なぜつかさの動きが止まったのか―。
よく見ると、つかさは誰かに羽交い締めにされている。俺がやったように。
誰だ。
この喫茶店にいたであろう人は…俺と、つかさと…。
「…や…め…なさい…つか…さ…」
ハルヒだった。
頭から血を流し、フラフラであるだろう、そんな状態から人の動きを止めるハルヒは流石だった。
「何するの…?」
つかさはハルヒを見る。
その目は恐ろしく黒かった。
「私には良いから…キョンには…キョンだけには…」
ハルヒは…泣いていた。
「…良い子ね」
つかさはまるで躾をし終えたトップブリーダーのような声で話しかけた。
そしてハルヒに…。
「おい!辞めろ!」
俺の声は届かなかった。
動けば良かったのに動けなかった。
俺がもう一度叫ぶ頃。
つかさの握るナイフはハルヒの腹部に深々と刺さっていた。
そして次の瞬間に倒れたのは。

つかさだった。
なぜつかさが?
と考える間もない。まずはハルヒだ。
「ハルヒ!」
やっと体が動く。
俺はハルヒに駆けより…何も出来ないが、とりあえず顔を起こさせる。
ハルヒは苦しそうに呻きながらも、俺の顔を見ると、微笑えんだ。
「この…バカキョン…あんたがちゃんとしないせいで…痛い目に遭ったじゃない…」
いつもの口調にも覇気はない。
顔は青白くなり、息も荒い。汗は大量に浮かんでいる。
「ハルヒ…もう喋るな…」
「……ねえキョン」
俺の忠告をことごとく無視してハルヒは話し出す。
「その…えと…何ていうか…ゴメン」
あまりにも小さい声だった。
「…すまん。聞こえなかった…もう一度頼む」
喋らないよう忠告していたのはすでに忘れていた。
ハルヒは
「……もう言わないわよ、バカキョン…フフ」
と言うと、そのまま…目を…閉じた。
「おい…ハルヒ…?嘘だろ…ハルヒ…」
段々と声が大きくなる。
「目を覚ませよ…ハルヒ…いつもみたいなこと言って…俺を困らせてみろよ…ハルヒ…」
もうここがどこだって誰がいたってかまわなかった。



「ハルヒ―――――!!!」

217 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/28(日) 22:42:59 ID:vY/DdGa3O
これだけです。

次回でいよいよ最終章です。

218 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 22:58:55 ID:Ogc89k7Y0
>>217

遂に佳境を迎えたか

てか近々といいつつ30分足らずってはえーよwww

219 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:03:09 ID:X36HEFyZ0
乙ッス
こっちも投下するッス
Fate/unlucky nightの続きッス

220 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:04:14 ID:X36HEFyZ0
「――――つ」
 目を覚ます。
 外から差し込む陽射しは強く、昨日とうってかわって、今日が晴天だと告げていた。
「―――くそ。だっていうのに頭痛がする」
 昨夜の出来事が原因か、寝覚めはいいものじゃなかった。
 よほど魘されたのか、こめかみがズキズキする。
「え?」
 ごろん、と背後で物音がした。
「ん…………」
 小さな吐息。
 朝日が眩しいのか、寝苦しそうに身をよじって、それは、こっちに体を向けてきた。
「――――――――――」
 一瞬で思考が漂白した。
 もう真っ白。
 呼吸なんざ速攻で止まったし、眼球は固定されたままピクリとも動かない。
「っ、――――、っ」
 ごくり、と喉が動く。
 音を立てたらまずい、なんて思わなかった。
 うるさいっていうんなら、心臓の音の方がうるさい。
どのくらい大音響かと言えば、となりで電車が走ってるぐらいだ。
「――――っ」
 いや落ち着け。
 冷静に、冷静に。
 なんでこんな事になっているんだ
 たしか昨日はあの後、背中の治療をするのにかがみの部屋に連れてかれたんだっけ?
 そして……、それ以上記憶がない。
 
 Fate/unlucky night 〜九日目

「ん……ちょっと、キョン……まだだってば……」
「っ…………!」
 びくん、と体が後じさる。
 ……かがみはまだ眠っている。
 眠りは深い方なのか、放っておけばずっと眠っていそうな感じだ。
「――――ふう」
 なんだ、寝言のようだ
 しかし、どんな夢なのやら
 胸を撫でおろして、少しずつ後退する。
 ……その間。
 見るべきじゃないって分かっているのに、視線はかがみから離れなかった。
 寝苦しげにこぼれる吐息と、乱れた寝間着。
 言ってしまえば、極悪なまでの破壊力だ。
 ほとんど反則だろう、これは。
 こんな姿を見たら、もう、今までのように自然に話すことなんて出来なく――――

221 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:04:58 ID:X36HEFyZ0
「あ……ん、まぶ、し ……」
「――――――――っ」
 無防備な寝顔。
 それから視線を外せないまま、じりじりとドアまで後退する。
 ……一体、どのくらいの時間がかかったのか。
 たった二メートルの距離はとんでもなく長く、破裂寸前の心臓を押さえたまま廊下に滑り出る。
「ハア――――――――は」
 そうして深呼吸。
 止めに止めていた呼吸を再開する。
 膝から力がなくなって、ぺたん、と床に座り込んだ。
「――なんなんだ、いったい。……はあ」
 まあ、ともかく。
 窒息死する前に外に出られて、本当に助かった……。
 ……とにかく、朝食を作る事にした。
 細かく手の込んだ料理を作っていれば高ぶった気持ちも落ち着くし、朝飯が美味ければかがみも喜ぶだろうし、一石二鳥だ。
「おはよ、キョンキョン」
「ん? ああ、おはようこなた」
 ジャガイモの皮を剥きながら挨拶をする。
「いや〜、今日も朝からよく働くね。関心、関心。そいえば左腕の麻痺は直ったの?」
「あ、そう言えばそうだったな。寝たら治ったようだ」
 時刻は八時半。
 さっきまで頭にちらついていたかがみの寝顔も、今はじゃがいもと玉ねぎによって薄れている。
 冷静に普段通りに、何もなかったように対応できるに違いな――――
「おはよ、かがみ。昨夜はゆっくり眠れた?」
「……おはよ。陽射しは眩しいし、零時過ぎてもごそごそやってるヤツラはいたし」
 ……こなたに答えながら、かがみは居間に入ってくる。
「――――――――」
 さあ、正念場だ。
 落ち着け、落ち着け。
 やる事は簡単、とりあえず三人分のお茶を汲んで、おはようと挨拶しながら顔を合わせればいいだけ。
「――――――――よし」
 盆に湯飲みを乗せて、最後の深呼吸をする。
 台所から居間へ。
 団欒するテーブルにお盆をおいて、
「よ、よう。今朝はじゃがいもと玉ねぎだ」
 自分でもよく分からない挨拶を口にして、顔をあげた。
 だから落ち着け。
「違う。訂正すると、今朝は和食って事だ。
 もう少しかかるから、とりあえずお茶でも飲んでろ」
 どん、と湯飲みをかがみとこなたの前に置く。
 ―――と。

222 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:06:19 ID:X36HEFyZ0
「なにのんびりしてるのよ。今日は出かけるんだから、早く用意しなさい」
「は―――? えっと、出かけるって、何処に」
「隣街までよ。ほんとは遠出したいけどさすがにそこまでの余裕はないでしょ。だから妥協案ってコトで」
「……?」
 新手の先制攻撃か。
 意図が、俺にはどうも掴めない。
「はあ。妥協案はわかったけど、何しに?」
「何って、遊びに行くに決まってるじゃない」
「遊びに行くって―――何でだ」
「気晴らしよ、気晴らし」
 何か言い返したいところなんだが、朝の事があってか反論しづらい。
 そして
「なんだなんだ。朝から夫婦喧嘩か」
 呆れかえった声が、玄関から響いてきた。
「!?」
「いつぞやの夜以来だな。お互いしぶとく生き残っているようで何よりだ」
「た、谷口……!?」
 神経を一気に束ね、魔術回路を繋いでいく。
 現れた男は紛れもなく谷口だった。
 ……八日前の夜、俺はあの男に胸を貫かれた。
 アレを再現させられる訳にはいかない。
「ああ、待て待て。こっちに戦う気はない。少しばかり手助けしてやろう、とでしゃばりにきたワケだ」
「な――――に?」
 ちょっと待て。
 あいつ、今なんて言った――――!?
「……聞き違いかしら。今、手助けをするって聞こえたけど」
「なんだ、判りづらいか? なら言い直すか。オマエたちでも朝倉には分が悪い。だから、オレが手を貸してやると言ったんだ」
「――――――――」
 目が点になる。
 その横で、かがみはいち早く事態を掴んでいた。
「そう。ホントにでしゃばりね。それはあんたのアイディア?」
「いや、オレのマスターからの指示だ。俺は人生の勝ち組だから聖杯に興味が無いんだとよ。
 それはキョンのおかげだからキョンを手伝ってやれとさ」
 何の事だ?そんな人助けのような事をした記憶は無いのだが。
「……待て谷口。俺はおまえに二度も殺されかかった。だっていうのに、おまえの言葉を信用すると思っているのか」
「さぁな、どちらにしろ俺はただ戦えればいいだけだ」
「―――いいわ。わたしは賛成。けどまだ決定じゃない。
 キョンが信用できないって言うんなら、この話はなかった事にするけど」
「だそうだ。どうするキョン。おまえしだいぞ」
 くく、と谷口は俺を見る。
「――――――――」
 ……受けるしかないだろう。
 あいつの言い分は正しい。
 俺たちだけでは朝倉を倒せるかわからない。
 だが谷口の協力があるのなら、少しは確立が上がる
「……わかった、おまえの言い分は信じる。
 けど条件付きだ。朝倉を倒す為に手を貸してもらうし、俺たちもおまえを信用する。
 その代わり――――」
「その代わり、なんだ? 柊に気安く近寄るなってか」
「はぁ?」 
「――――! な、ななナニ言ってんのよアンタ、わたしとキョンはそんなんじゃないわよぅ!
 その……そう、わたしたちはただの協力関係なんだからっ……!」
「えー、そうかあ?」
「っ……! なんかムカツクわねアンタ、なによその見透かしたような顔は……!
 ほら、キョンもなんか言いなさいよ、わたしたちはただの協力関係だって!」

223 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:07:15 ID:X36HEFyZ0
「いや、なんだその」
 …………………………………………。
「ちょっ、なんか言いなさいよばかぁ……!
 こ、これじゃホントに、その、わたしたちが好きあってるって……」 
「だからあ、ホントも何もとっくに出来あがってんだよオマエたち。端から見てるオレでさえ判るのに、当の本人たちが誤魔化してるとはな。ああ、こりゃこの先もタイヘンだな」
 同情するぜ、なんてジェスチャーをする谷口。
「二人ともツンデレだからね、素直じゃないんだよ。見てるぶんには面白いんだけどね」 
「なんだそりゃ? それで結局、条件はなんだキョン」
「いや、いい……何でもない」
「んじゃあまあ、とりあえず握手と」
 谷口は丸ごしのままやってきて、ぎこちなく差し出したオレの右手を握る。
 全身に繋げた魔術回路をオフにして、肩の力を抜く。
 ―――それが自分に出来る精一杯の誠意だ。
 戦う気はない、と。
 共闘する以上は、こちらも無防備に背中を見せるという意思表示。
 ―――不安要素はあるが、この上なく頼りになる協力者を得た。
 後は、
「くっ、このアッタマきたーーーーーーっ!!!
 いいわよ、アンタたちなんてこっちから願い下げよ、こうなったらわたし一人で朝倉をとっちめてやるんだからーーーーーぁ!!!!」
 いい感じに激昂してるかがみを、どうやって落ち着かせたもんだろう……?
 その後、急遽現れた谷口を交えての作戦会議
 それから作戦を練り直す事数時間
 状況はいいものじゃない。
 最後のサーヴァントとして現れた朝倉。
 そして、谷口曰く聖杯を持っていると
 ヤツが聖杯を所有しているかぎり、俺たちはヤツと戦うしかない。
 ……打開策はなく、考えれば考えるほど勝ち目がないと思い知らされる。
 言葉が少なくなるのは当然と言えた。
「――――――――」
 けれど、口を閉ざしている理由はそれだけではないと思う。
 ……おそらく、これで最後なのだ。
 こうして戦いに臨むのはこれが最後。
 うち倒すか倒されるか、結果がどちらになろうと、待っている物は変わらない。
 聖杯戦争はこれで終わる。
 しかし倒されればこうして話し合う事も出来なくなる。
 振り返れば十日ほどしかない時間だった。
 昨日の事など思い返す余裕はなく、次から次に起こる出来事に翻弄された日々。
 ……けど、苦しい事ばかりじゃなかった。
 こうして思い返せば、かけがえのない思い出になっている。
「―――――よし!」
 座布団から腰を上げて台所に向かう。
 かけてあったエプロンを装備。
 きっちりと紐を結んで、気合いをいれて腕まくりをする。

224 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:09:15 ID:X36HEFyZ0
「キ、キョンキョン?」
「な、なに? 何かいいアイデアでも思いついたの?」
「え? いや、飯作ろうと思っただけだ。腹減ってるだろ」
 呆然とする二人を余所に、テキパキと夕食の支度をする。
 ちなみに谷口は暇だったのか寝てやがる。
「話は決まったんだ。なら、あとはいつも通りにでいいだろう。
 夕食をとって、その後で朝倉を倒しに行けばいい」
 ボウルとフライパンを出す。
 冷蔵庫の食材は全部使ってしまえ。
 今日は無礼講だ、思いっきり豪勢に行こう。
「そだね、いつも通りでいいよね」
「そうね。じゃ、わたしも手伝おっかな。あ、こなたはお風呂沸かしてきて」
 さっきまでの深刻な空気は、そんな事で消えてくれた。
 居間はとたんに明るくなる。
 いつも通りに過ごす為に、精一杯騒々しく、夕食を迎えられるよう張り切るのだ。
 ――――で。
 和洋中と節操のない夕食を片づけた後、作戦タイムの続きが始まった。
「で、山の寺に聖杯がある、と?」
「……寺か……厄介だね。あの山には山門からでしか侵入できないよ」
「そうね。けど逆に言えば位置が特定できて助かるわ。朝倉も厄介だけど、まず聖杯の召喚を止める事のが先決だもの。
 こなたと谷口には朝倉の足止めをしてもらって、その隙にわたしたちで聖杯を壊す……っていうのが理想でしょうね」
「待った。聖杯を壊すって、それはサーヴァントじゃないと出来ないんじゃないのか? 俺たちじゃ聖杯には触れないんだろ」
「そうね、わたしたちに呼び出された聖杯を壊す事はできない。けど、その前に聖杯の器を壊す事はできる。正確には聖杯が発動する前に停止させるって事だけど」
「だが、それを朝倉が許すわけないだろ。聖杯を止める、という事は朝倉を倒すという事だ」
「……そうだな。アイツが聖杯を守っているのは明白なんだから、まずアイツをどうにかしないと話にならない」
「そうね。けどアイツ、山門でわたしたちを待ち受けてると思うのよ。サーヴァントが山門からしか入れない以上、それ以外の突入経路はないんだもの。だから――――」
「……なるほど。俺と泉が山門から突入する。柊とキョンはその隙に裏から寺に侵入するのか。
 マスターである二人なら、寺の結界も意味はないか」
「そういう事。……二人には頑張ってもらうしかないんだけど、とにかく朝倉の足止めをして。わたしたちも聖杯を止め次第、すぐに駆けつけるから」
「―――待って。それは無茶だよ。わたしたちじゃ足止めなんて出来ないよ、きっと」
「え? なによ、やけにアイツの肩を持つわね、こなた」
「まったくだ。確かに強敵だが、それでも防戦に徹すれば簡単には負けん。 その根拠を言ってみろ、泉」
「だから、英霊である限り勝てないんだよ。
 ……そうだね、もし同じ宝具しか持ってないのなら、簡単に負けることはないよ。能力は同じぐらいなんだから」
「なるほど、アイツの強さはそういう『個人』としての強さじゃないんだな。どんなに優れた兵士でも、戦争そのものには勝てない。
 アイツはそういう類の強さか。対抗するには、おなじ戦争じゃないと飲み込まれるということだな」
「そゆこと」

225 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:10:39 ID:X36HEFyZ0
「……?……つまり、俺や泉だと相性が悪い、と言いたいのか?」
「ああ、そういう事だ。だから、なんの策もなしで二人を戦わせられない。せめて突破口ぐらいないと勝ち目がないんだ」
「むっ……そんなコト、言われなくてもわかってるわよ。だから、いまからそれを考えようって言ってるんじゃない」
「まあ、策はあるといえばあるんだけどね」
「あのね、そう都合よく思いつく筈ないでしょ。
 キョンの言った通り、朝倉の宝具は戦争だもの。戦争っていうのは戦力をどれだけ整えたかで勝敗が決まる物でしょ。
 いかに上手に兵器を扱えるかじゃなくて、どれだけ相手と同じ戦力、を――――」
「……? なんだよかがみ。いきなり黙り込んで」
「……そっか。そうよね、あ……待てよ。それって、つまり」
「……柊? どうした、電波でも受信したか?」
「な、なんでもないっ……! ちょっとこなたこっちきて、あとは二人でかってに会議してて……!」
「?」
 谷口と二人、顔を見合わせる。
 ……まあ、アイディアがあるっていうんなら、放っておくけど。
「お前の槍で心臓を一突きというわけにはいかないのか」
「そりゃ無理だな、いくら矢避けの加護があるとはいえ攻撃を避けつつ狙うのは難しい
 まあ死ぬ覚悟でやれば出来んこともないかもしれないがな」
 やはり、勝機は朝倉にあるようだ。
 ああもう、考えが纏まらない。
 なにしてんだあいつら、さっきから様子がおかしいぞ。
 なんだってそう、じろじろとこっちを見たりするんだ。
「おいかがみ。言いたい事があるなら言えよ。アイディア、あるんだろ」
「――――な、ないわよっ! こんなところで言えるわけないでしょ、バカ!」
 などと、よく分からない罵倒を返し、気まずそうに視線を逸らす。
「……ほっといて話を進めよう」
 そんなこんなで、二人だけで作戦会議を進める。
 ……が、ブレインを欠いた俺たちに有効な打開策はなく、
「――――無いんならさっきの案でいいでしょ。
 決行は夜明け前だから。それまで各自、十分に休みをとっておくように」
 かがみの独断で、方針は決定してしまった。
 ――――時間が過ぎていく。
 時計の針は、じき日付を越えようとしている。
「………………」
 かがみは仮眠でもとっておけ、なんて言っていたが、とても眠れる状況じゃない。
 あと数時間であのサーヴァントと決着をつける。
 夜明け前という事は、日が昇る頃には何もかも終わっているという事だ。
「………………」
 じっとしていられる訳がない。
 俺は――――
「かがみ、起きてるか」
 ドアをノックする。
「っ……! ちょっ、ちょっと待った、絶対入るな!」
 ……む。
 かがみの事だからきっちり仮眠をとってるかと思ったのだが、まだ起きていたらしい。
 くわえて、ひどく慌てている。
 バタバタという音が続くこと数分。
 ようやく落ち着いたのか、はあ、と。
 ドアごしでも聞こえる深呼吸をして、かがみはドアを開けた。
「で、なによ」
 顔を合わせるなり、睨み付けてきた。
「いや。なにって話の続きだよ。朝倉への対抗策をもう少し考えたいんだ」
「――――――――」
 ……って。
 なんでそこで俺を睨むんだ、おまえは。

226 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:11:59 ID:X36HEFyZ0
「もしかして、今すごく不機嫌か?」
 判りきったコトを訊いてみる。
 あったりまえじゃない!
 なんて怒鳴ってくるのは目に見えているが、それでも気になったものは仕方がない。
 が。
「……ううん。別に、そういう訳じゃないわ」
 なんか、さらに正体不明な回答をしやがった。
「おまえ、熱でもあるのか」
「ないわよっ! ……ああもう、いいから入ったら? 朝倉をどうこうするかって事なら、こっちから行こうと思ってたんだから」
 かがみは俺を引き入れるなり、がちゃん、と鍵をかけて、ずかずかと奥に戻る。
「…………?」
 とりあえず、部屋の中央へ移動。
 椅子に座ったかがみに合わせて、クッションに腰を下ろす。
「――――――――」
「――――――――」
 そうして、沈黙。
 そっちから来るつもりだった、なんて言っておきながら遠坂は黙っている。
「……かがみ。怒らないで聞いてくれ。
 朝倉の相手は、俺が」
「アンタがするって言うんでしょ。
 ……なんだ、やっぱり気づいてたんだ。朝倉の天敵は、キョンなんだって」
「え?」
 ぽかん、と口を開く。
「え? って……、アンタ気付いてなかったっていうのに、そんなふざけたコト口走ったワケ?」
「う―――いや、それは確証がなかっただけで、俺たちの中なら一番俺に可能性があるかな、と」
「……ふうん。誰に入れ知恵されたか知らないけど、それは間違いじゃないわ。
 朝倉を最強たらしめているのは宝具の数でしょ。けど、逆に言えば同じ数の宝具さえ持っていれば力は拮抗する」
「――――同じ数の、宝具」
 それはつまり、ヤツが繰り出した分だけ、片っ端から複製すればいいという事。
 それは、そうだろうけど。
「……けど無理だ。あんな、次から次に宝具を出されたら投影も間に合わないし、魔力も持たない」
「キョンの魔術が今までと同じならね。
 けど、古泉君の宝具がなんだったかわかるでしょ。
 固有結界さえ使いこなせるようになれば、朝倉に対抗できる」
 かがみはじっと俺を見据えてくる。
 が、その期待には応えられない。
「それは無茶だ。世界を作る時に使う魔力は俺の数倍だぞ。そもそも無理なんだ、それは」
「……そうね。無理なのは判ってる。けど、やり方なら知ってるんでしょ。必要な魔力さえあれば、驚くぐらい簡単に出来るはずよ」
 無茶を言う。
「……はあ。けど無理な事に変わりはない。今の俺には結界を張る魔力も、維持する魔力もないんだ」

227 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:12:34 ID:X36HEFyZ0
「わかってる。だから、その……ほら、自分で補えないんなら余所から持ってくればいいのよ」
 ぼそぼそと言う。
「……? たしかにそうだが、それがなんだって言うんだ」
「ああもう! ……だから、つまり、足りない分は、わたしがなんとかするしかないでしょう」
 頬を染めて、横目で、しおらしい小声で、かがみはそんな事を口にした。
「ま――――――――」
 分かる。
 かがみが何を言ったのかぐらい、判る。
「――――それは」
「……方法なんて一つか二つぐらいでしょ。わたしたちは性別がアレだし、時間もないし、契約みたいなものだから一番効果的だし」
「……あ、う?」
 頭が、一撃で粉砕された。
 かがみの言う方法を頭に思い描いた途端、ここ数日分の記憶と一緒に粉砕された。
「……なによ。殺し合いよりはずっと楽だと思うけど」
 そんなの、殺し合いのほうがよっぽど楽だ!!
「ち、ちょっと待て!!
 それはヘンだ。おかしいぞ、いくらなんでも話がとびすぎだ。騙されんぞ」
 かがみはじっとこっちを見ている。
 それはどんな言葉で説明されるより真実味のある仕草だった。
「あ、ぐ――――――――」
 ぼっ、と茹だっていた頭が、さらにグツグツと煮込まれていく。
 かがみの仕草は、その、サッカーならイエローカードをダースで突きつけるぐらい、反則だった。
「ぐっ――――待て、待て待て待て待て…………!
 手は汗でびっしょり濡れていて、視界はもう焦点があってない。
 だっていうのに、その。
「…………………………」
「あ――――う」
 ごくり、と喉が鳴る。
 ……かがみの目が痛い。
「……………………」
 気まずくなって、目を逸らして頬をかく。
 ――――と。
「な――――」
 不意に、唇に何かが触れた。
「えへへ。キス、しちゃった」
「っっっっ……!!!?  かかかがみ……!」
 あわてて首を引く。
 俺の慌てっぷりがおかしかったのか、軽く唇を重ねてきたかがみは、
「―――うん。それじゃ、そういうのを抜きでしよ」
 いたずらに、これ以上ないって仕草で笑って、こっちの頭をグラグラにしてくれた―――

228 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:14:05 ID:X36HEFyZ0
以上ッス
間違いなどがあったらよろしくッス


229 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/28(日) 23:46:00 ID:ZSn6KXGNO
>>228
今回はざっと見た限りでは違和感はなかった。
とにかく乙。続きがいろんな意味で気になる

ところで俺これ見てから原作やってみたんだ、とりあえず一周
そうしてからunlucky読み直したら二度楽しめた
特に設定とか原作を踏まえた上ですごく練られてると思ったよ

230 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 00:01:46 ID:GxPlx4ETO
>>229
恐縮ッス

231 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 01:07:29 ID:Wy0WveJk0
>>228
乙!

ところでなんたって!憂鬱はどうしたんだ!!

232 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 08:27:23 ID:MS6xiN+AO
>>228
乙ぱい!

233 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 09:04:15 ID:03Bu962MO
いや俺の方が乙ぱい!

234 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 12:11:04 ID:7ormXz0NO
まぁ俺の乙ぱいに勝てるやつはいないだろうがな

235 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 12:25:35 ID:03Bu962MO
「のどかわいた…」
「そうかそうか」
「ねぇキョンキョン」
「なんだ」
「そのお茶飲んでいい?」
「別にいいぞ」
「ありがとー」
「いえいえ」
「……」
「どうした?」
「間接キス」
「もう二度とやらん」
「あ、待って待ってあとひと口」

236 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 12:45:42 ID:03Bu962MO
「あ、キョン君」
「おう」
「さっきまで体育で喉がもうカラカラ…」
「体操着着てるしそりゃそうだろうな」
「…」
「ん?このポカリ飲むか?」
「えぇ!?……いいの?」
「まぁ別に」
「じ、じゃあ遠慮なく…///」
「やっほー!キョンキョンにかがみん!」
「!?」
「よう、泉」
「あー暑い暑い…もうすぐ夏だね」
「……」
「そうだな…ってどうしたんだかがみ?飲まないのか?」
「え?それキョンキョンの?」
「う、うん」
「やらんぞ」
「ケチ!…っていうかかがみんが私にパスすれば」
「あ、うん。パス」
「なぁっ!?」
「さんきゅーキョンキョン」



「……はぁ、何やってるのかしら私」

237 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 13:03:15 ID:03Bu962MO
「おはようございます」
「おや、みゆきさん。おはようございます」
「最近はいい天気が続きますね…コホッ」
「風邪ですか?」
「いえ、少し夜が寒かったのでエアコンを使っていたら喉を傷めてしまいまして」
「それは大変でしょう」
「水を飲んでも渇いた感じがするのは嫌ですね…」
「ええ」
「患部を直接治せればいいのですが」
「指先とかなら舐めればいいですからね」
「えっ…!?」
「?」
「そ、そそそそれはっ///!?」
「俺なにか変な事言いました?」
「その、舐めるとか…」
「変ですか?普通だと思ってたんだがなぁ…」
「じ、じゃあ!頼まれたらキョンさんは舐めてくれるのですか!?」
「みゆきさんなら構いませんよ」
「では、あの……お願いします///」

「……………ん?」

238 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 14:18:43 ID:POSzd+om0
このスレはタイトルに題名入れれないのか。不便だな

239 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 14:20:57 ID:7ormXz0NO
つかさもお願いします・・・

240 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 14:39:36 ID:HKChhNU60
>>237
「人目のあるところではあれですね。ちょっと、着いてきてくださいませんか」
「ええ、分かりました」
「…ここなら誰も来ませんね。では、お願いしますね。キョンさん」
「ええっとみゆきさん…何でスカートを捲り上げていらっしゃるのですか」
「舐めてくれるって言ったじゃないですか。ふふっ…」
「いや、みゆきさんの患部って喉ですよね」
「私としたことが…それじゃ、キスの方が先ですよね」
「いや、だから流石に、俺の舌はみゆきさんの喉までは届かないから」
「ですから唾液を下されば結構です」

続く?

241 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 14:55:47 ID:uI4BOTRZ0
エロとか書いてもいいのかね?

242 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 16:16:52 ID:RATKz9lK0
いいよ
ただし投下する際はエロ注意の報告くらいは。

243 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 16:37:58 ID:03Bu962MO
講義を受けている間に続きが…?

244 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/29(日) 23:58:48 ID:MS6xiN+AO
今日街でツインテールの女の子の後ろ姿をみてかがみんのことを思い出した

245 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 00:22:33 ID:pnMbB/lV0
この流れが途絶えたのはきっと俺のせい

246 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 00:23:17 ID:pnMbB/lV0
俺←リロードし忘れたボケ

247 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 01:57:23 ID:vVNnmEe9O
>>246
( ゚∀゚)o彡°しゅーちしん( ゚∀゚)o彡°しゅーちしん

248 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 03:46:20 ID:pnMbB/lV0
とある日のことである。
俺は何気ない平和な日常に感謝しながら机の上で、腕を枕にしながら寝ていたのだ。
窓から射し込む午後の光が特にまどろみを誘うので、逆らわずに素晴らしき午睡に身を任せていた。
意識がほわほわと消えかける直前に俺の目が捉えたのは長く、それでいて全く傷みの見えない艶やかな青髪。
目を輝かせてこちらを見る泉の瞳。
その小さな手に握られた「メガネ男子」という本─────────本?
……というか泉がこちらを見ている?
腕の上で眠気に身を任せていて頭が働いていない俺であるが、ここ最近出番の無かった危機感知能力が警報をあげた。
それによって眠気が潮の引くような感覚で一気に消えていく。
「………」
泉は俺の様子をうかがっている。
このまま寝たふりをすれば謎の、外れたことのない俺の危機感知能力が報せる危険を回避できるかもしれない。
しかし泉の観察眼も侮れたものでは無く、寝たふりがバレない可能性もまた低いかもしれない。
どうする?いきなり立ち上がって帰るのもありだろうか?
正解はどれだ…?
危険を感知できても正解を知ることはできない俺の中途半端な第六感を恨みつつ、二択の問題に悩む。
依然として腕に頭を乗せて寝ているようにしか見えないだろうが、俺はこんな風なことを考えていたのさ。
「……グー」
あくまでもわざとらしく過ぎない程度に寝息を立てる。
感じる…奴は今、俺に視線を固定して真偽を確かめているのだろう。
泉にも人としての良心があるならば寝ている人を無理やり起こす筈は無い…と思いたい。
顔は腕に隠れて見えない筈だしこのままでいればやり過ごせる…か!?
何を考えているのかわからんが、俺の二十年足らずの人生で育て上げた虫の知らせが危険を予知しているのだ。
特にあの顔を伏せる直前に覗かせたあの瞳の輝き。
あれは人で遊ぼうと画策する意志が見えていた。
よーく知ってるぞ。ハルヒもよくあんな目をしているからな!
「キョンキョーン…」
ぼそり、と俺を呼ぶ泉。
しかし俺は寝ているという設定を維持するので返事をする訳がない。
そのまま無視して寝ていると
「ふぅー」
泉の野郎は丁寧に擬音付きで息を吹きかけやがりました。
だが流石にここまでして起きないなら諦めて……
と、その時。ふたりきりで残っていた俺たちに声がかけられた。

「こなたー?帰らないの?」

こ、これは天の助け!?
おそらく声からしてかがみ。
たぶんいつまでたっても降りてこない泉を不審に思い、迎えにきたのだろう。
「おや、かがみん」
「おや、じゃないでしょうが!一体いつまで教室に残ってるつもりなのよ!」
「うーん…」
いいぞ柊!そのまま泉を連れて帰ってくれ!
やはり端から見れば居眠りしてるだけなのだが、内心はガッツポーズなどしてたりする。
聞き耳だけはしっかりとたてて、行く末を見守る。
「でもキョンキョンがさぁ」
「キョン君?……いや、寝てるんだからそっとしてあげなさいよ」
ナイスだ柊!!お前に惚れた!勿論嘘だが!



249 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 03:46:41 ID:pnMbB/lV0
「実はキョンキョンに用事があってサ」
待て。初耳だぞ?
思わず声をあげる所だったが、ギリギリで押さえ込む。
どうにも俺の立ち位置というのはツッコミのようで、泉の珍態にはついツッこむ癖が付いてしまった悲しい俺のサガである。
「用事?…って何?」
うむ。俺の心の代弁感謝する。
そんな俺らの疑問をよそにすんなりと答える泉。

「放課後に少し一緒に遊ぼーねって」

……………。
「…………」
オイ、少し待て。
初耳に初耳を重ねた話題だぞ?
嘘か?お前何嘘吐いてるんだコラ!?
「あ、あっそうなの?…ゴメン。お邪魔だったよね」
待て待て待て!!!??絶対誤解してるぞ!?
なんだお邪魔って!?
むしろ助けに…あぁぁ!!!足音が段々離れていくのが聞こえる……。
…って待てよ!?柊が居るのに何故俺は寝たふりを続けているんだ!?
パッと起きて柊に泉を任せてそのまま帰って昼寝の続きを満喫すればいいんじゃ
ないか!
なんという馬鹿か……俺って奴は……。
柊が完全に去る前に起きて任務を達成できれば全て丸く収まるじゃないか!
……いや、もう遅いか。
足音が離れていくのをこの耳で聞いたのだ。
ならここで立って逃げようとしても泉に起きていることを教えるだけに終わるかもしれん。
ならこのまま寝たふりでやり過ごすのが最善な
「ふぅー」
「うぉああ!!!????」
ガタン!と椅子を倒しかねない勢いで後ろに推しながら立ち上がってしまった。
それは耳に吹き込まれた息のあまりの不快感によるむず痒さが襲ってきたからで。
「何をする!?」
「あ。やっぱ起きてたんじゃん」
いけしゃあしゃあと自分に非が無いような態度を示しながら俺を指さす。
そしてわかりやすいように頬を空気で膨らましてなんぞいる。
「寝たふりとか女の子にしたら傷つくよ?」
「一応言っておくと普通に眠かったからな?」
「ところでキョンキョン暇だよね」
「全く話を聞こうとする姿勢を見せる気は無いのか」
「ないよ」
そう宣言すると手に持っていた本…"メガネ男子"を俺の机に置く。
ふむ。
「ところでさ、」
「そうか」
机の横に掛けてあったカバンを取り、立ち上がる。
ガンガンガンと警鐘をならす俺の第六感が今ここで抜け出さなければ危険なことになると叫んでいる。
なのでいささか強引であるがスルーして帰ることにしたのだ。


250 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 03:47:05 ID:pnMbB/lV0
「ってなんで帰ろうとしてるのさ!!」
教室の扉に手をかけた所で俺の両肩に抵抗がかかった。
肩に視線をやってみればそこには白い指が全力で俺の歩みを止めようと頑張っていた。
しかし悲しいかな、体重差がありすぎるのでろくな抵抗にすらなっていない。
「……」
「ぬぁーっ!!??」
ずるずるとそのまま進む。
後ろから変な鳴き声が聞こえるが気のせいだろう。
廊下にも温かな日差しは射し込んでいて体をゆるやかな温かみを与えてくれる。
こんな日は布団にもぐりこんで惰眠をむさぼるのもいいしシャミにかまってやるのも楽しめるだろう。
おや、あんなところにスミレが咲いてら。なんともささやかな平和だなぁ。
あのフェンスの向こうには犬がいてこちらを見つめている。
うーむ、野生動物のあの感の良さってなんなんだろうな。

「無視反対!!!!!!」
「うおっ!?」

ドーン!!と今度は背中全体に重い衝撃がのしかかった。
「ぐぅっ!」
ゴキン、と嫌な音が腰から脳に響いたような
「う、お、ぉ………?」
「いや直球で言うけどメガネかけよーよ!メガネメガネ!!」
「腰が、痛…」
「キョンキョンもメガネ絶対意外と似合うって!」
先ほどまで俺の肩に添えられていた手はがっちりと首の前で交差して、泉の腕はがっちりと首をホールドしていた。
つまりそれは泉が俺に飛び乗ったわけで、三十キロ超の物がいきなりのしかかってきたのと同じである。
そりゃ腰を痛める筈である。
「…どしたの?」
「いいから、降りろ」
なるべく眉をしかめるような顔を作り、怒りと痛みを表現してみせる。
しかし全く通じてない。泉は俺におんぶされたような体勢のまま動こうとせずにそのまま話を続ける。
「降りたらキョンキョン逃げそうだし…」
「腰を痛めた。俺は帰って湿布を貼って寝る」
「またまた、本当に痛かったら立ってられないってば」
「あ」
どうやら通じてないという話ではなく見透かされていたという話だったか。
策を色々弄してみたが、これですべて無駄に終わった訳で、泉は恐らく俺がつきあわん限り背中から降りようとしないだろう。
「ああわかったわかった。暇つぶしに付き合ってやるから降りろ」
「だが断る。私の最も好きなことは土壇場で逆転しようとする奴の策を踏みつぶしてやることなのさ!!」
街をこの恰好(見た目幼女をおんぶ)で歩けと?
一体どんな羞恥プレイだ…

思い返せば、頭のなかの天然危機感地装置はすさまじく音量を増しながら鳴っていた筈なのだがあんないい天気のせいか、それとも少なからず泉を憎くは思ってなかったからか。
このときの俺は別にいいか、と思ってしまっていてのさ。

251 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 03:49:05 ID:pnMbB/lV0





「この黒ぶちの太いフレームがいいね!萌えるよ!さっすがキョンキョン!」
「あまり耳元で息を荒げるな」
「御兄妹ですか?」
「いえ恋びt」
「ただの友達です」
「お似合いですね」
「そうでしょう!」
「いや、少しは俺の話を」
「あ、いらっしゃいませー」
「あの店員さん?俺の声は聞こえてますか?」
「あらキョン、……と泉さん?」




さて、この会話で何を想像されるかは各人の自由である。
客観的な事実とハルヒがここに来た理由だけをここに記しておく。
皆はハカセ君を覚えているだろうか?
そう、俺と朝比奈さんがカメをあげたあの少年だ。
彼は視力が落ちてきたために眼鏡を新調するので、ハルヒにセンスのいいフレームを選んでもらおうと頼んだらしいのだ。
その下見をしていたらしく、俺が教室で惰眠をむさぼってられた…つまりハルヒが俺をひったてに来なかったのはそれが理由だったらしい。
顔を見合わせた後、数瞬だけフリーズしたハルヒは俺たちに満面の笑みを向けた。
そして…その、だな……実はこの書いている文章はハルヒによる強制的な『泉と俺のデート』についてのレポートなのだ。
あんな事になった経緯を書き記せと言われたのだがもうここらでいいだろう。
もちろんこのグダグダと書いている部分は後で消してハルヒに渡すつもりだ。
つまり俺の現状を客観視したいがための部分である。
はぁ、なぜ俺はこんなことを書かなきゃならんのだ?
俺に罪は無いし、あの虫の知らせに従っていればこんな文を打たずに済んでたしハルヒの大暴れの被害も受けなかっただろう。
ああちなみに大暴れってのは店でjなnハルヒが後ろにいt








252 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/04/30(日) 03:52:03 ID:pnMbB/lV0
さ、最後のは別にめんどうになったからあんな形にしたわけじゃないんだからっ!
あと携帯で暇つぶしに書いてた奴の続き書いてた人!構わずやっちまってくだしあ!






最近文を書く能力が落ちたとしか思えないさみしがり屋の兎より

253 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/30(日) 12:10:37 ID:dCKoTPypO
こんにちはノシ

『吊り橋』最終章を投下したいと思います。
色々都合があって短くまとめられてますが、一応結論って事で。
そのうち、後日談でも載せます。


-26-


……目を開けると白い天井が見えた。
ん…どういうことだ?
しばらくして俺はベッドに寝ていることに気づいた。
………夢?
まさか…それはないだろう…夢ならどこからが夢なんだ。

「お気づきになられたようですね」
誰かの声が聞こえる。
声のする方を見ると、古泉だった。隣には長門もいる。
どちらも入院している人の格好だ。
……うん?ということはここは…。
「心配しましたよ。あなたが一番最後まで目を覚まさなかったのでね」
「古泉…ここは…」
「僕の叔父が経営している…という設定の『機関』の病院です。あなたは一度お世話になっているので馴染み深いでしょう」
「どういうことだ…?そうだ…ハルヒは?ハルヒはどこだ?」
「涼宮さんなら泉さん達の病室にいます。彼女もつい先ほど目を覚ましました。」
「ハルヒの腹や頭の傷は無事なのか?」
「傷?……ああ、なるほど…ご心配なく、涼宮さんはどこも怪我をしていません。至って健康体です」
古泉と話すほどに分からなくなってきた。
「古泉…これは一体…」
「あなたが感じている疑問は分かります。ですが、それは今は置いときましょう」
という言葉の後に病室のドアが勢い良く開いた。

254 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/30(日) 12:11:20 ID:dCKoTPypO
「キョンのやつ、具合はどう?」
その声の主は返事も聞かずに俺の顔をのぞき込む。
「あら、目を覚ましてるじゃない。なら気分は上々ね」
「んな訳ないだろ」
俺も仕方なしにハルヒの顔を見る。よく見ると目が赤い。それに頬には涙の跡がある。
「ハルヒ…お前泣いてたのか?」
「え…そ、そんなわけないでしょ!」
図星だろう、ハルヒは慌てて俺から視線を逸らす。
「し、仕方ないじゃない!だって、みくるちゃんがずっと目を覚まさなかったのよ、そりゃ泣きたくもなるわ」
「朝比奈さんも入院しているのか?」
「みくるちゃんだけじゃないわ。事もあろうにSOS団全員よ。全く…みーんな、毒ガスで倒れたって笑えないよね」
「毒ガス?」
「あら?あんた、古泉君から聞かなかったの?」
「ああ、すみません」
古泉はバカ丁寧に頭を下げる。
「僕達は山登りに行った際、山から出る毒ガスにより、全員昏睡状態に陥ったようです。そのままだと危険な状態でしたが、運が良く鶴屋さんがすぐに発見してくれまして…手配が素早かったので全員、大事にいたらずに済んだというわけです」
と長々説明した後に古泉は
「ということにしておいてください」
と声に出さずに口を動かした。
「ま、そういうこと。私の運が強いおかげで助かったんだから、感謝しなさいよ」
と誇らしげに言うハルヒ。
お前のおかげじゃないし、そもそも今の話自体ウソだからな。
とは言いたいが、これだけは口が裂けても言えん。というわけでここはおだてることにした。
「ああ、そうだな」
「ふふん、もっと褒めなさい!」
………おだてなきゃ良かったな。

ハルヒは泉達の病室に戻っていった。
さて…あのことを聞くか。
「古泉、一体どういう事だ?何が起きた?」
「何がですか?」
「とぼけるなよ、今までいたつかさがハルヒを……ってそうか、お前達はいなかったし、そもそもこれは夢かもしれないんだよな…」
「おや、あなたの中ではすでに解決しているようですが?」
「いや、何でもない。ただの戯れ言だ」
「そうですか。ならばご説明いたしましょう。あなたの聞きたいことはわかっています」
こういうことになるとやはり古泉は生き生きとしているな。
「僕達もあなたと同じような体験をしています。最も、あなたより早く目覚めているため、途中退場してしまったわけですが」
「ということはお前等にも夢の中の記憶があるのか?」
「ええ、しっかりとね」

255 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/30(日) 12:11:59 ID:dCKoTPypO
「でも待てよ、それにしてはハルヒの態度は不自然に感じるぞ」
「涼宮さんは…というより、この記憶があるのは僕とあなたと長門さん、朝比奈さんの4人だけです」
「泉達にも記憶はないのか?」
「本人に確認したわけではありませんが、長門さんによると」
俺は長門を見る。
長門は顔を上げると、5mmほどうなずいた。
俺は別の質問をぶつける。
「あの世界は何だったんだ?俺達の夢か?」
「夢…とは少し違いますね。あれは涼宮さんの頭の中、と言った方が的確と思われます」
「……頭の中…?」
「あれは涼宮さんが意図的に作り出した思考の世界…いわば涼宮さんの想像世界といったところでしょうか」
「『閉鎖空間』とは違うのか?」
「ええ、『閉鎖空間』は曲がりなりにも現実世界です。しかし、今回僕達がさまよったあの空間は現実には存在しません。あくまで涼宮さんが涼宮さんの中で創り出した世界です」
「ということは俺達はハルヒの脳内で踊らされたのか」
「そうとも言えますね」
何てこった。ハルヒ(正確に言うとハルヒの力やハルヒの周りの生命体)によって摩訶不思議な空間には幾度となく連れられたが、まさかハルヒの脳内にまで行くとはな。
あいつの脳内を解剖したらノーベル賞並みの発見はあるに違いない。
「ハルヒは何がしたかったんだ?俺達をわざわざ自分の妄想に呼び込んだりして」
「それは…涼宮さんの脳内世界…『想像世界』とでも言いましょうか、そちらでお話しした通りです」
「友情を壊すとか何とかってやつか?」
「ええ。涼宮さんは何かの影響で友情の崩壊に興味を持っていたのでしょう。だが、それをここでやるわけにはいかない。
あくまでそういったのは想像の話であり、現実に起きてはいけないと、涼宮さんは少なからず思っていた。
だから『想像世界』を構築し、我々をその世界に誘った…。
こんなところだと思われます。僕と長門さんの推測ですがね」
「……本当に迷惑なやつだな」
とぼやきながらも、俺はあの世界が全てハルヒの妄想だということに安堵していた。
あの世界での俺達は苛立ち、不安、焦り…とにかくマイナスの感情ばかり持ち合わせていた。
ガキっぽいかもしれないが、俺はあの惨劇を二度と繰り返したくない。
SOS団はいつまでも不滅なのだ。
時には喧嘩や衝突もあるだろう。だが、それを乗り越えられる友情を俺達は確実に持っている。どんな敵にだって立ち向かってきた。
それだけの絆を俺達は持っている。

256 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/30(日) 12:27:48 ID:dCKoTPypO
もし、これからあんなことが起きたら、俺はそれこそ命を懸けて事態を止めてやる。
俺は心に誓った。

その時、コンコンとノックの音がした。
続いてドアが開く。
「キョンキョン起きたんだって?」
泉だった。
「なんだ、結構元気そうじゃない」
かがみもいる。
「お元気そうで何よりです」
高良さんもだ。…そして…
「キョンくん…よかったぁ…」
つかさもいた。目覚める前に見た狂気の沙汰は微塵も感じられない。いつものつかさだ。
「よぉ、みんなも元気そうだな」
「本当、一時期はどうなるかと思ったけどね」
「目覚めて病院だったことは驚きましたけどね」
「かがみは寝ぼけてたよね」
泉がニヤニヤとかがみを見る。
「う、うるさい!それを言うならつかさもそうだったのよ!」
「おねえちゃ〜ん、それは言わないでよ」
「全くお前等も相変わらずだな」
「キョンキョンもね」
笑いが病室を囲む。

しばらく談笑をしていると再びドアが開いた。
この遠慮のない開け方は…やはりハルヒだった。朝比奈さんもいる。
「みんなー!差し入れよー!」
「飲み物とお菓子買ってきましたぁ。…あ、キョン君、起きたんですね。本当に良かったです…」
そういうと朝比奈さんは涙ぐむ。
「お、女を泣かすなんてキョンキョンも罪な男だねぇ」
「な!俺のせいじゃないぞ!朝比奈さんが勝手に…」
「朝比奈さんのせいにするの?さいてー」
「かがみまで泉の味方かよ…」
また病室で笑いが飛ぶ。
朝比奈さんも泣いたり笑ったりと忙しそうだ。

かくしてハルヒと朝比奈さんの持ち込みにより、病室で小宴会が催された。
乾杯の音頭はハルヒだった。
「危ない目にもあったけど、全員無事で本当に良かったわ。引き続きSOS団の活動も出来るし、今日は言うことない日ね」
音頭がそれを言っちゃいかんだろう。
そう思いながら俺は全員を見渡す。
笑顔だった。長門は表面はいつも通りだが、心の中では笑っている。そんな雰囲気だった。
「でも何か言わないとね…う〜ん…」
ハルヒは数秒考えた後に高らかに宣言した。
「それじゃ…ありきたりだけど、このSOS団の友情に乾杯!」



fin

257 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/04/30(日) 12:30:40 ID:dCKoTPypO
これにて『吊り橋』は終了です。
執筆期間半年と長い間、飽きもせずに見てくださった方々、ありがとうございました。

これから細々と書きますのでよろしくお願いします。


よければ感想とか批判とかお聞かせください。
初執筆なだけに色々と意見が聞きたいものなので。

本当にありがとうございました。

258 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 12:37:47 ID:MgqLQf81O
超絶に乙華麗

259 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 14:56:07 ID:xmbLdSjP0
>>257
酸素!おもしろかったよー
これからも投下を楽しみにまってまーすよ

260 :抜いたら負けかなと思っている:2008/04/30(日) 23:44:59 ID:f06YyCqy0
>>257

っ旦~

261 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 00:02:50 ID:0pNY1WMYO
五月病の季節がやってまいりました

262 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 00:19:28 ID:Zg5S7sckO
ついにきてしまったか

263 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 08:55:45 ID:bf9B1IWkO
おうごんしゅうかん を となえた!

しかし だいがく は れぽーと の じゅもん の こうか で うちけした!

おれ は しんだ ! すいーつ (笑)

264 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 19:29:54 ID:i7euzMyF0
おうごんしゅうかん を てにいれた

しかし こうか は なかった

おれ は ばいと に むかった

265 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 22:19:42 ID:MD5OxFXhO
おうごんしゅうかん を てにいれた

ラムウは SS を かく げんき が でた

ラムウ は ひげ の おていれ を はじめた

FFで何か作れないものか…

266 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/01(日) 23:16:55 ID:gf6b9kNH0
FFをやる

こなた「このキャラ萌えるよネ。キョンキョンはどう?」

キョン「まぁ、悪くないとは思うが…」→こなた「キョンキョンの好きなタイプは○○だってぇ!!!!」→キョン「何叫んでやがる!?」

こなた「じゃぁこのキャラ(ロリ系)は?」

キョン「いいんじゃないか?」

こなた「キョンキョンはロリコンd



……あれ?俺の思考回路は似たような方向にしか向かないらしい

267 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:30:19 ID:wifLBpan0
Fate/unlucky nightの続きッス

268 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:30:41 ID:wifLBpan0
 午前四時。
 夜明けまであと数時間をきり、俺たちは家を後にする。
 段取りは決まっていた。
 これ以上話す事はない。後は戦場に赴き、それぞれの責務を果すだけだ。
 ……無事に帰ってこられる保証はない。
 いや、今までだってそんな事の連続だったか。
 ――――静かな夜。
 方針は決まっている。
 こなたと谷口は正面から突入し、俺とかがみは山の裏側から侵入する。
 二人には俺たちより少しだけ早く境内に踏み込んでもらい、朝倉の注意を引く。
 俺たちはその隙に裏山から寺に侵入、出来るだけ早く聖杯を停止させて加勢に入る。
 ……そうして俺が朝倉の宝具を投影してヤツを封じ、その隙にこなたと谷口はヤツを倒しきる―――
 それが現状における、俺たちの唯一の作戦である。
「――――――――」
 裏山にはかろうじて道があった。
 夜の山は暗く、不気味だ。
 霊地であり不可侵であるお山が人を拒むのは当然だ。
 山の闇は人間にとって脅威であると同時に、清浄さを持つ神域の具現でもある。
 だが――――

 Fate/unlucky night 〜十日目

「……尋常じゃないわね。生臭すぎて吐き気がする」
 生臭い、というのはかがみの表現にすぎない。
 山頂から放たれるモノに、生臭さなどない。
 ただ奇怪なだけだ。
 空気はじっとりと湿り、粘膜のように肌にまとわりつく。
 満ち溢れる生命力はあまりにも生々しく、自分が息をしているのか、山が息をしているのか判らない。
 山ではなく、巨大な臓器を登っているような錯覚さえする。
「……今更だけど。キョン、体の調子はどう?」
 ―――と。
 唐突に、かがみはそんな事を訊いてきた。
「え……? いや、調子はいい、正直、持て余してる」
 素直に白状する。
 この魔力なら、投影の十や二十は軽い。
「ちゃんと成功したのね。……その、初めてだったから心配だったけど」
「――――――――」
 思い出した途端、冷静だった頭が火照る。
「待て。頼むから、今はそういう事を言わないでくれ」
「わ、わかってるわよっ。そんなのこっちだって同じなんだから。……わたしが言いたかったのは別のコトよ。
 キョンに分けてる魔力とこなたに取られてる魔力のバランス。二人分の掛け持ちなんだから、こなたの出力が落ちてるのは判るでしょ」
「あ―――そうか、そうだな。じゃあこなたは思うように戦えないのか?」
「あのね、こなたに比べたらキョンに分ける魔力は小さいからなんとかやっていけるわ。
 ただ、無理は利かないの。今のこなたは、一回しか聖剣を使えない」
「――――聖剣が一度しか使えない?」
 ……となると、朝倉に聖剣は使えない。
 こなたの宝具は聖杯を壊す為にとっておかなければならない。
「じゃあ、こなたは切り札を封じたままで朝倉の足止めをするのか!?」
「ええ。だから少しでも早く合流しないとまずいわ」
 獣道を駆け上がる。
 やるべき事は判っている。
 一秒でも早く聖杯を止め、朝倉と決着をつけるだけだ――――

269 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:32:46 ID:wifLBpan0
 山が鳴動している。
 見上げる空には暗雲が立ちこめ、木々は山の胎動に震えるようにざわついていた。
 二人はその様を、山門の入り口で見上げている。
 寺が形容しがたい毒素を孕んでいる事は、訪れた瞬間に判った。
 この階段を上った先にいるのは朝倉 涼子だけではない。
 何か異質なモノが、待ち受けている。
「―――――――」
 スウ、と大きく息を吸う。
 この先、一手たりとも誤る訳にはいかない。
 聖剣は打てて二回。
 二度目の一撃を放った瞬間自分が消滅する事を、良く理解している。
「おいおい、なんかやばそうだな」
「元より、捨て身じゃなきゃ敵わない相手だよ」
“―――じゃあこなた。三十分経ったら始めて” かがみの言葉が思い出される。
 指定された時間まであと一分。
 深く吸い込んだ息を吐いて、体調を整える。
 ――――山頂より風が漏れる。
 その魔風に木々が一際震え上がった時、石段に足をかけた。
 一息で駆け上がる。
「おい、泉。ったく、合図ぐらいしろ」
 石段に踏み込んだ時点で、襲来は悟られただろう。
 境内には倒すべき最後のサーヴァントが現れる筈だ。
 山頂より漏れてくるモノが汚濁なら、石段を行く二人は汚れを切り払う突風だった。
「ハッ―――――!」
 山門より滲み出る悪寒を堪えて走る。
 そうして、ついに山門を目前にした時。
「な――――」
 決して止まらぬ筈の足が止まった。
 額には汗。
 驚愕に満ちた顔で山門を見上げる。
「―――待って―――いた」
 流麗な声が響く。
 五尺を超える長刀が月光を弾く。
 山門に至る階段。
 そこに、いる筈のない敵がいた。
 いる筈のない敵、いてはならない障害。
「不思議?―――私は――門番」
 アサシンのサーヴァント、それは九曜 周防であった 

270 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:33:22 ID:wifLBpan0
「……馬鹿な。何故ここにいる……! てめえはキャスターが呼び出したサーヴァントだ。キャスターが消えた今、留まっている筈がない……!」
「私は特殊……マスターは―――山門」
「な――――土地が、依り代だと……?」
 呆然と剣士を見上げる。
 長刀から放たれるモノは、殺気でもなければ敵意でもない。
 ただ、戦え、と。
 勝利も敗北も介さぬ、意味のない殺し合いを求めていた。
 だが、今はそれに付き合う時間はない。
 急がなければ、自分が境内に到達する前に、二人は朝倉 涼子と対決するだろう。
「そこを退け。お前に門番を命じたヤツは消えた。もはや門を守る意味などないだろ」
 じり、と一歩踏み込んで谷口は問う。
 だが――――
「―――否……もとより戦う意味など―――ない」
 それ以上進めば始める、と。
 長刀の切っ先を谷口に向け、九曜は言い捨てた。
「上等だ」
 長刀が揺れる。
 九曜はその役柄を貫き通さんと立ちはだかる。
「泉、ここは俺に任せて先に行け」
「たのんだよ、グッチー」
「させない――――」
 こなたへ長刀が奔る。
 谷口の槍が、月光の如き一撃を受け流す。
「へっ、お前の相手は俺だ!」
 翻る長刀。
 長刀は一撃毎に鋭利さを増していく――――

 ―――山頂が近い。
 裏山から登れば、境内の裏側につく。
 そこには確か、人の手が入っていない大きな池があった筈だ。
「見えた、あともう少し……!」
 かがみは枝をかきわけて斜面を上がっていく。
 周囲に気を配り、かがみの背中を守りながら後に続く。
 そうして。
 長い斜面からようやく平らな地面に出た瞬間、ソレが、俺たちを出迎えた。
「―――――――――――なんだ、これは」
 境内の奥。
 寺の本堂の裏には、大きな池があった。
 人の手は入れられず、神聖な趣きをした、龍神でも棲んでいそうな池。
 澄んだ青色の水質は清らかで、濁りのない綺麗な池だった。
 だが、それは昨日までの話。
 池は、もはや見る影もない。
 目前に広がるのは赤い燐光。
 黒く濁ったタールの海。
 ――――そして――――
 中空に穿たれた『孔』と、捧げられたハルヒの姿。

271 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:33:57 ID:wifLBpan0
「――――朝、倉…………!」
 冷静を演じてきた思考が、一瞬にして通常値を振り切る。
 駆けてきた足を止め敵を凝視する。
「よく来たわね」
 皮肉げに口元を歪め、ヤツは両手を広げて俺を出迎える。
 ……ここが、決着の場所。
「―――ハルヒに何をした」
 目前の朝倉を睨む。
 ……ヤツまでの距離は十メートルほど。
 これ以上先に踏み込めば、戦いが始まるだろう。
「おい。聞こえなかったのか。ハルヒに何をしたんだ」
「ふふふ、聖杯と涼宮さんを繋げてみたのよ」
「な!? それって」
「そうよ、今の涼宮さんは聖杯の一部になっているの」
「な―――んだと?」
 ふざ、けるな。
 全力で地面を蹴った。
 ヤツまでは十メートル弱、このまま一直線に間合いをつめて、そのまま――――
「――――――――」
 真横に跳んだ。
 横っ滑りで地面に転がる。
 それもすぐに止めて、すぐさま顔を上げた。
「っ、今、の――――!」
 さっきまで自分が走っていたルートを見据える。
 地面を焼く音。
 じゅうじゅうと湯気を立てているのは、池から伸びてきた黒い泥だった。
 ……まるで黒い絨毯だ。
 泥は鞭のようにしなり、朝倉に迫った俺を迎撃し、そのままだらしなく大地に跡を残している。
「言い忘れてたけど、コレは魔力に敏感なの。動き回るのは勝手だけど、不用意に動くと死んじゃうわよ」
「――――っ!」
 容赦なく伸びてくる黒い泥を跳んで躱す。
 不用意に動くもクソもない、あの野郎、殺る気満々なんじゃないか……!
「く―――この……!」
 池に気を配りつつ態勢を立て直す。
 ……朝倉までの距離は依然変わらない。
 この十メートルが、あいつにとって近寄らせたくないラインって事だ。

272 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:34:26 ID:wifLBpan0
 ……だが考えている時間はない。
 とにかくハルヒを引きずり出して、聖杯だけでも止めないと……!
「かがみ。あの泥、なんとかできるか。凍らせちまえば上を歩けそうだけど」
「無理。ただの水ならいけるけど、アレはもう呪いに加工された魔力なのよ」
「――――そうか。なら、あとは」
 運を天に任せてつっこむしかない。
 あの呪いに汚染される前にハルヒを連れ戻すだけだ。
「ちょっ、そのままで行く気!? 無理よ、いいとこ真ん中で飲み込まれるってば!」
「やってみなくちゃ判らないだろ。ここで躊躇している暇は――――っ……!?」
 咄嗟にかがみを庇い、背後に振り向く。
「――――投影」
 剣が翔ぶ。
 放たれた一本の剣は、無防備なかがみの背中を串刺しにしようと打ち出され――――
「――――完了…………っ!」
 瞬時に割って入った、俺の干将によって弾き落とされた。「は、ふっ――――!」
 肩で息をする。
 間に合った―――用意していたとは言え、これだけ速く投影が出来たのは初めてだ。
 かがみの魔力のおかげだろう。
 それにしてもいつの間に背後に回りこまれたのやら
「そんなこともできるんだ」
 瞳に殺気が籠もる。
 ……投影は、朝倉を本気にさせた。
 朝倉の背後に浮かぶ宝具は、際限なく数を増していく。
「――――キョン」
 背後では、俺を気遣うかがみの声。
 振り返る事なく、干将を構えたまま敵を見据える。
「かがみ。ハルヒを頼む」
 それだけを口にした。
「―――任せて。すぐに連れ帰ってくる!」
 水の跳ねる音。
 あの泥の海に、躊躇なくかがみは飛び込んだ。
 なら、守る。
 これより後ろ、かがみに向けて一本たりとも宝具を通しはしない。
「おまえの相手は俺だ。かがみに手を出したかったら、まず俺を倒しやがれ」
 一歩踏み出す。
「じゃあ、そうさせてもらうね」
 切っ先を向ける宝具の群。
 ヤツは、刃のような殺気を灯し、
 自らの財宝を、惜しげもなく展開した。

273 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:34:58 ID:wifLBpan0
 ―――腐肉の海を進む。
 池の水深は一メートルもない。
 底にはべったりと泥が広がっており、実際沈むのは膝もと程度ではあった。
「っ―――この、気持ち悪いにもほどがあるってのよ、もう……!」
 乱れた呼吸のまま悪態をつく。
 一歩進む度に、大量の虫を踏み潰すような悪寒が走る。
 肌にまとわりつく腐肉は腐肉以外の何物でもなく、立ち止まれば彼女を取り込もうと固まりだす。
「っ……! ああもう、こんちくしょう……!」
 それを力ずくで振り払って前に進む。
 ぞぶ、ぞぶ、ぐちゃり。
 臓物をかき分けて進む作業は、とても正気ではやっていられない。
 この分なら精肉店のアルバイトだって怖くない。
 牛一頭を捌く作業だって簡単だ、と開き直る。 そんなワケで、この作業にも慣れた。
 作業と思わなければ動けなくなるほど切迫していたが、とにもかくにも精神的なダメージは負わなくなった。
「っ……ぁ、はあ、あ、っ――――」
 だが、これだけは気持ちの持ちようなどでは耐えられない。
 一歩進む度、体の熱が上がっていく。
 足にまとわりつく腐肉は、その瞬間に神経を侵しにくる。引き剥がしたところでとうに毒は回っているのだ。
 触れれば発病する。
 神経を侵し体力を奪い脳を茹でるソレは、一歩歩いた時点で致命的となる。 常人なら二歩で動きが止まり、腐肉に倒れ込む。
 その後どうなるかなど知らない。
 窒息死するのか、自分も腐肉の一部になるのかなど考えたくもない。
 そんなもの、既に四十度を超える頭で想像できる筈がなかった。
「ぐ――――あ、こ、の――――」
 止まりそうになる足、よろけそうになる体を必死に踏ん張って、前に進む。
 何の策もなしで腐肉に飛び込んだ訳ではない。
 あと二つしかない切り札の宝石を飲み込んで、ため込んだ魔力の全てを防御膜に充てている。
 この呪いが純粋な魔力が結晶化したモノならば、単純に強い魔力を纏っていれば弾ける筈―――
「く――――、ま、ず――――」
 ……視界が歪む。

274 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:35:40 ID:wifLBpan0
 その予想は正しかったのだが、規模が違った。
 飲み込んだ宝石など紙にもならない。
 これは人間が抵抗できるモノではない。
 熱に浮かされた頭で、背後の剣戟に耳を向ける。
 ……二人の姿はもう見えない。
 誘導したのか、それとも為す術もなく追い込まれているだけなのか。
 どちらにせよ、両者の戦いは境内へと移ったようだ。
「――――あと少し。一気に行くから、それまで」
 
「つぁ……!」
 繰り出される剣を弾く。
 展開された宝具は十を超え、その全てが矢となって俺を砕きにかかる。
「く、っ……!!!!」
 砂と散った剣を投げ捨て、次弾に備える。
「は、はあ、は――――」
 乱れた呼吸を一息で正常に戻す。
 息吹が乱れれば投影は出来ず、武器がなければ、この体はたやすく串刺しにされるだけ。
「はっ、づ――――!」
 この戦いは、朝倉との戦いじゃない。
 自分の体との戦い、
 投影の速度と精度が落ちた時こそ、俺が消える時だ。
「ふふふ、休んでいる暇はないわよ!」
「っ……!」
 朝倉の声に応じ、見たこともない直刀が切っ先を返す。
 ぎちん、と音をたてて装填された宝具は、そのまま必殺の速度をもって――――
「――――投影……!」
「――――ぐ、づ――――!」
 衝撃を殺しきれず、背中から地面に倒れ込む。
 咄嗟に横に転がり、態勢を立て直しながら立ち上がる。
「どうしたの、疲れた?」
 朝倉は明らかに楽しんでいる。
 背後にゆらめく宝具を一斉に放てば、俺に防ぐ術などない。
 だというのに一本ずつ、こちらの限界を試すように手を抜いている。
「は――――はぁ、は――――」
 ……だが、今はそれが幸いしている。
 いくらかがみにバックアップして貰っているからといって、相手の武器を見てからの投影は困難すぎた。
 似せられるのはカタチだけ。
 その内面にある能力までは設計できず、こうして一撃防ぐ度に砕かれる。
 ヤツの宝具を防ぎ、踏み込んで一撃食らわせる事もできない。
 二つ。最低でも二つの武器が必要だ。
 が、一本でさえこの始末だっていうのに、同時に投影する事なんて出来るものか……!

275 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:36:08 ID:wifLBpan0
「ふふふ、がんばるのね」
 転がりまわる俺の姿が気に入ったのか、朝倉はあくまで愉しげだ。
「は――――あ」
 ……呼吸を整える。
 満悦している分にはいい。
 それならまだ勝ち目はある――――
「――――投影、開始」
 内界に意識を向ける。
 限られた僅かな回路。
 そこに、限界まで設計図を並べていく。
 ……視認できるヤツの宝具は十七個。
 その外見から内部構造を読みとり、創作理念を引き出し構成材質を選び出す――――
「ごぶっ―――…………!」
 吐血する。
 通常一つか二つしか入らない回路に、複数の魔術を走らせている代償だ。
 投影を始めてから神経は傷つき、体は内側から崩壊している。
 胃には血が溜まり、食道はポンプのように、血液を外に吐き出させようとする。
「――――憑依経験、共感終了」
 それを飲み込んで、工程を押し進める。
 干将莫耶ではヤツの宝具は防げない。
 俺が宝具を防ぐ方法はただ一つ。
 放たれた宝具とまったく同じ宝具をぶつける事で、単純に相殺するしかない――――!
「ふ――――ふう、ふ――――」
 魔力ならまだ保つ。
 かがみからの供給は半端じゃない。
 ……ただ、それを動かす回路自体が、根本から倒壊しかけている。
 終わりは近い。
 朝倉が本気になった時、同じ数の剣を投影をしなければ生き残れない。
 だがそれだけの数を投影すれば、間違いなく、この体は破裂する。
「――――工程完了。全投影、待機」
 溢れ出すイメージを保存する。
 ……外に出ようとする剣は、そのイメージ通り中から体を串刺しにするモノだ。
 回路が焼き切れ制御できなくなれば、俺は内から突き出される刃によって、それこそ針千本と化す。
「へえ。今度は多いのね。十、十五、十七……目に見えるのを全て複製したのね」
「な――――に?」
「あなたに働く魔術の数なんて、それこそ手に取るように判るのよ」
「――――――――」
 その台詞に、不意をつかれた。
 視ただけでこちらの魔術を把握できるのか。

276 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:36:39 ID:wifLBpan0
「全て止められるかしら?」
 朝倉の腕があがる。
「く――――!」
 反応が遅れた。
 言葉に気を取られたその隙が、絶望的なまでに後手――――!
 放たれる十七の宝具。
“王の財宝”。その一部が、遊びは終わりだとばかりに雪崩こむ……!
「っ―――停止解凍、全投影連続層写………!!!」
「は――――ぐ――――!」
 体がブレる。
 内面から打ち出す剣と、外界から打ち出される剣とが衝突し、衝撃が内と外を震わせる。
「あ――――が――――…………!!!!」
 防ぎきれない。
 十七個の宝具を投影したところで、自分に出来るのは一本ずつカタチにするだけ。
 いかに連続といえ一本ずつしか出せない自分と、
 その全てを一斉に放ってくるヤツとでは、初めから火力が違いすぎる――――!
「ふふ、よく持ってるけど、それもあと数撃ね。ほら、急いで真似ねしないと八つ裂きよ」
 剣戟の向こうで、朝倉の嘲笑う声がする。
 敵宝具、残り十二――――!
「つ――――!」
 前面に突きだした指先が焼ける。
 自ら放出する魔力と、その寸前で衝突し、弾け合う宝具の熱が、指を容赦なく灼いていく。
 残る宝具、あと七つ――――!
 ……切れる。
 回路が、完全に焼き切れる。
 足りない。こんな僅かな回路だけじゃ、この男には敵わない――――!
「く――――そ、なん、で…………!」
 なぜ防げないのか。
 残る宝具、あと三つ。
 それを防ぎきるまで体は保つのか。
「――――――え?」
 瞬間、あらゆる感覚が停止した。
 迫り来る残り三つの宝具さえ目に入らない。
 朝倉は、一つの剣を取りだしていた。
 奇怪な剣。
 石柱ともとれるソレを見た時点で、思考が白熱したと言っていい。
「そろそろ、終わりにするね」
 剣の咆哮に乗って、嘲笑う声が響く。
 回路に残る三つの魔術を全て破棄し、全速でヤツの剣を解読する。
 だが。
“――――読め、ない……?” 今まで、それが剣であるのならどんな物だって読みとれたというのに。
 あの剣だけは、その構造さえ読みとれ、ない。
「――――“天地乖離《エヌマ》す開闢《エリシュ》の星”――――」
 ――――風が、断層を作り上げる。
 朝倉の剣から放れた斬風は、自らの宝具さえ蹴散らして俺に襲いかかる。

277 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:38:12 ID:wifLBpan0
「――――――――」
 思考は白いまま。
 対抗策など何も考えられず、ただ、残った魔力を叩きつけた
 ここまで複製してきた内、最硬の物を前面に展開した。
 だが、そんなものは盾にもならない。
 乖離剣。
 ヤツの手にした正体不明の剣は風を断ち、都合六つの宝具を粉砕して、俺の体を切断した。
 消えていく。
 回路は断線していき、かがみから貰った魔力は行き場をなくして戻っていく。
「く―――――――そ」
 不甲斐なさを呪う。
 なぜ、俺の回路はこれだけなのか。
 もう少し多く。
 もう少し多く、あの闇の先に手が伸ばせたのなら――――
 ――――地面に落ちる。
 衝撃を殺しきれず、何十メートルと吹き飛んで、背中から地面に落ちた。
 落下による痛みはない。
 そんな感覚はもう残っていない。
 この意識さえ、白く洗浄されていく。
 ……死に行く直前。
 最後に思った事は、よく手足がついているな、という驚きだけだった。
 ……鼓動が小さくなっていく。
 肺は動かず、呼吸をする為の気管は、そのどれもが固まっていた。
 何も見えないのは、目が壊れたからではないらしい。
 今はただ、中がグチャグチャで、人間としての機能を忘れている。
 それは幸いと言えた。
 なにしろ痛みさえ忘れているんだから、このまま放っておけば、簡単に死ぬことが―――
 ―――それは、できない。
 このまま正気に戻れば痛みで発狂するとしても、意識を取り戻して立て、と。
 ……動かない筈の腕を、上げた。
 倒れた体と、死に至る直前の意識。
 ……何がおかしいのか、誰かが笑っている。
 俺はなんだかんだ言いながら今までの日常が好きだった
 微妙に非日常的な日常を
 そう、剣の丘で独り思った。
 自分にできる事が些細なことでも、戦おうと。
 こんなこと、考えるまでもなかったんだ。
 ――――そう。この体は、硬い剣で出来ている。
 ……ああ、だから多少の事には耐えていける。

278 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:38:50 ID:wifLBpan0
 体を起こす。
 意識が戻った途端、手足は言うコトを聞いてくれた。
 勢いよく起きあがった体はまだ動く。
 あの剣の一撃を受け、生きているばかりか立ち上がれる事が不可思議だが、そんな事はどうでもいい。
 助かったというのなら、何か助かる理由があったのだ。
 単にそれが、俺の預かり知らぬ物であっただけ。
「直前に盾を敷いたの……? 出し惜しんだとは言え、致命傷だった筈なのに。存外にしぶといのね」
「出し惜しみ……? は、そんだけ山ほど持っておいて、今更なにを惜しむってんだ」
 呼吸を整えながら距離を保つ。
 やり方は判っている。
 かがみのバックアップがあるんなら、きっと出来る。
 問題は詠唱時間だ。
 一応暗記したとは言え、どれだけ速く自身に働きかけられるかは、やってみないと判らない――――
「これならどう?」
 無数の宝具か出現する。
 が、それは全て三流だ。
 先ほどの剣を見た後だと、格の違いは明白すぎる。
 かといって楽観できるものではない。
 本来、俺を殺すにはそれで十分すぎる。
 ―――実力差は変わらない。
 あの一撃から奇蹟の生還を遂げたところで、敵うべくもない。
「あら、真似ごとはおしまい? ようやく無駄と判ったのね。―――なら、潔く死になさい」
 中空に浮かぶ宝具が繰り出される。
 それを、
「キョンキョン……!」
 俺たちの間に割って入った、青い突風が蹴散らした。
「こなたか……!」
 咄嗟に後方に跳ぶ朝倉。
 いかにヤツとて、こなただけは警戒している。
 剣技で劣るヤツにすれば、こなたとの白兵戦は避けたいのだろう。
「―――良かった。なんとか無事みたいだね。
 遅くなったけど。二対一ならなんとかなるよ」
「いや。朝倉は俺一人でなんとかできる。こなたは境内の裏に急いでくれ。
 かがみが一人で聖杯を止めてる。けど、アレを壊せるのはこなただけだ」
「無理だよ、一人じゃ」
「いいから行け」
「……わかったよ。―――かがみは、私が必ず」
 振り返らずに走っていく。
 颯爽としたその姿は、一陣の風のようだった。
 こなたは去っていった。
 疑いなど微塵もなく、朝倉に勝つと言った俺の言葉を信じて、かがみを救いにいった。
 ――――さあ、行こう。
 ここから先に迷いなどない。
 あとはただ、目前の敵を打ち倒すだけ。
「ふふ、ふふふふふ。正気? ただ一つの勝機を逃すなんて」

279 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:39:33 ID:wifLBpan0
 宝具が展開される。
 ―――数にして三十弱。
 防ぎきるには、もはや作り上げるしかない。
 片手を中空に差し出す。
 片目を瞑り、内面に心を飛ばす。
「―――?」
「……勘違いしてた。剣を作る事じゃないんだ。そもそも俺には、そんな器用な真似はできない」
 そう。
 かがみは言っていた。もともと俺の魔術はその一つだけ。
 強化も投影も、その途中で出来ている副産物にすぎないと。
「……そうだ。俺に出来る事は唯一つ。自分の心を、形にする事だけ」
 ゆらり、と 前に伸ばした右腕を左手で握りしめ、朝倉を凝視する。
「――――I am the《体は》 bon《剣で》e of m《出来ている》y sword.」
 その呪文を口にする。
 詠唱とは自己を変革させる暗示にすぎない。
「そうか。世迷い言はそこまでだ」
 放たれる無数の宝具。
 ――――造る。
 片目を開けているのはこの為だ。
 向かってくる宝具を防ぐ為だけに、丘から盾を引きずり上げる――――!
「ぐ――――!」
 乱打する剣の群。
 盾は俺自身だ。
 七枚羽の盾がひび割れ、砕かれるたびに体が欠けていく。
「―――Steelismyb《血潮は鉄で》ody,and fireism《心は硝子》yblood」
 導く先は一点のみ。
 堰を切って溢れ出す力は、瞬時に俺の限度を満たす。
「なんで?」
 驚愕は何に対してか。
 たった一枚の盾をも突破できぬ自らの財宝に対してか、それとも――――目前に奔る魔力の流れにか。
「―――I have created o《幾たびの戦場を越えて不敗》ver athousand blades.    Unaware of lo《ただ一度の敗走もなく、》ss.     Nor aware of《ただ一度の勝利もなし》 gain」
 壊れる。
 溢れ出す魔力は、もはや抑えが効かない。
 一の回路に満ちた十の魔力は、その逃げ場を求めて基盤を壊し――――
「―――突破出来ないなんて―――? 」
 血が逆流する。
 盾は、もう所々虫食いだらけだ。
 今までヤツの宝具が届かなかったにせよ、その時点で俺の体は欠けている。
 それでも――――
「―――Withstood pain to cr《担い手はここに孤り。》eate weapons.    waiting for one's 《剣の丘で鉄を鍛つ》arrival」
 魔力は猛り狂う。
 だが構わない。
 もとよりこの身は『ある魔術』を成し得る為だけの回路。
 ならば先がある筈だ。
 この回路で造れないのなら、その先は必ずある。
 回路の限度など、初めからなかったのだ。

280 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:40:05 ID:wifLBpan0
 せき止めるものが壁ではなく闇ならば。
 その闇の先に、この身体の限度がある――――
「――I have no《ならば、》 regrets.This《我が生涯に意味は》 is《不要ず》 the only path」
 一の回路に満ちた十の魔力は、その逃げ場を求めて基盤を壊し―――百の回路をもって、千の魔力を引き入れる。
「―――Mywholelif《この体は、》ewas“unlimited blade 《無限の剣で出来ていた》works”」
 真名を口にする。
 瞬間。
 何もかもが砕け、あらゆる物が再生した。
 ――――炎が走る。
 燃えさかる火は壁となって境界を造り、世界を一変させる。
 後には荒野。
 無数の剣が乱立した、剣の丘だけが広がっていた。
「――――――――」
 その光景は、ヤツにはどう見えたのか。
 朝倉は鬼気迫る形相で、目前の敵と対峙する。
「……そうだ。剣を作るんじゃない。
 俺は、無限に剣を内包した世界を作る。それだけだ」
 荒涼とした世界。
 生き物のいない、剣だけが眠る墓場。
 直視しただけで剣を複製するこの世界において、存在しない剣などない。
 固有結界。
 術者の心象世界を具現化する最大の禁呪。
 ここには全てがあり、おそらくは何もない。
 故に、その名は無限《アンリミテッド》の剣製《ブレイドワークス》
「―――固有結界。それがあなたの能力……!」
 一歩踏み出す。
 左右には、ヤツの背後に浮かぶ剣が眠っている。
「驚く事はない。これは全ておまえの言う、取るに足らない力だ」
 両手を伸ばす。
 地に刺さった剣は、担い手と認めるように容易く抜けた。
「だがな、俺がお前に敵わない、なんて道理はない」
 前に出る。
「いくぞ朝倉――――武器の貯蔵は十分か」
「ふ――――思い上がるのもいい加減にしなさい――――!」
 敵は“門”を開け、無数の宝具を展開する。
 荒野を駆ける。
 異なる二つの剣群は、ここに、最後の激突を開始した。

281 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:40:58 ID:wifLBpan0
「なに、アレ――――」
 境内を迂回し、池に辿り着いたこなたが見たものは、巨大な孔だった。
「かがみ……! 何処にいるの、かがみ……!」
 池に駆け寄り、対岸に声を上げる。
 池の中、黒い泥に足を入れる事は躊躇われた。
 不快だからではない。
 半霊体であるサーヴァントは、コレに触れてはならないと知っているのだ。
「――――!?」
 呼び声がする。
 微弱だが確かに、マスターからの命令が届いている。
 彼女は目を凝らして様子を探り――――
「かがみ……!?」
 その状況に、迷わず足を踏み出した。
『―――待った……! ダメ、こなたは入ってこないで……!』
「っ……!」
 こなたの体が止まる。
 踏みだしかけた足を引き、剣を構えたままで肉塊を凝視する。
「だけど……!」
『いいからダメ……! その泥に触れたらどうなるかわかってんでしょ。いいから、こなたはそこで宝具の準備をして……!』
 緊迫した主の声に、こなたは頷く事が出来ない。
 がふり、と吐き出す泥の量は増え続けている。
 池は黒く濁りきり、黒い泥は地面に溢れ出している。
 ……つまり、成長しているのだ。
 あんなものをこのままにしておけば、それこそ世界がおかしくなる。
 その前に聖剣を以って破壊するのは当然だ。
 だが―――それには。
「かがみ、外に……! 池にさえ出てれば、あとは―――!」
『……よね。オッケー、任せた。けど、もし間に合わなかったら、間に合う方をとって』
「ちょっと……! 構わないよ、何に変わろうがこんな呪い、蹴散らして――――」
 聖杯を目ざし、黒い泥へ走り込むこなた。
 が、その体はどうしても動かない。
 池に近づこうとするだけで、彼女の体は停止するのだ。
「かがみ、令呪を――――」
『……当然でしょ。聖杯を壊せる唯一の人材を、むざむざ死なせる訳にはいかないもの。
 それに心配無用だってば。この程度、簡単に振り切って逃げ出すから。そこで、大船に乗ったつもりで聖剣の準備をしてなさい』
 命じてくる思念は、いつもと同じ余裕に満ちた物だった。
「――――かがみ」
 だが、それが強がりである事は言うまでもない。

282 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:41:59 ID:wifLBpan0
彼女のマスターには、とうに逃げ道などないのだから。
「―――なんてね。まあ、言うは易しってヤツだけど」
 奇怪な肉の腕に囲まれながら、ぽつりとかがみは呟いた。
 ―――状況は、一言で言えばお話しにならない。
 ハルヒは救えた。
 無理矢理引きちぎって聖杯から取り出した。
「……問題はその後か。そりゃあ核とられちゃ暴れるわよね。ハルヒを返せば見逃してくれるかな、コレ」
 蠢く無数の触手を見据えながら、少しずつ外へと移動する。
 だが出口などない。
 既に触手によって網が張られている。
 巻き付き、肉塊に取り込もうとする触手たちをやりすごしたところで、壁と化したアレは突破できないだろう。
「っ……まず、力、が」
 肩に支えたハルヒごと倒れそうになり、懸命に持ちこたえる。
 呪いの海を越えて、ハルヒを聖杯から引き離す為に神経手術まで行った。
「……く……もう、あのバカ。遠慮なしで人の魔力もってくんだから。……おかげで、こっちはもうすっからかん、じゃない……」
 目眩を堪えて、そんな文句を言ってみる。
 もちろん本気ではない。ただ言ってみただけだった。
 それに、魔力が残っていたところで変わらないのだ。
 彼女を取り囲む触手たちは、獲物が大人しいからこそ停止している。
 体内に侵入したモノが毒と判れば、即座に行動に移るだろう。
 二人が無事なのは、エサとしての魔力が残っていなかったからである。
「……っ……けど、ここまで、かな……いい加減、立ってるのも辛く、な――――」
 視界が霞む。
 足場があるとは言え、ここも泥の上である事は変わらない。
 かがみの神経は秒単位で熱に侵されている。
 そうして倒れ込めば、ずぶずぶと音をたてて、今度は彼女自身が聖杯の核となるだろう。
 ――――その前に。
「……ごめんこなた。言うこときかないだろうから、無理矢理聞かせる」
 残った令呪は二つ。
 それだけあれば、対岸で待機するこなたに聖剣を使わせる事ができる。
「っ…………あと、アンタにも謝っとかないと。
 ハルヒ、助けられ、なかっ――――」
「さっさと走れ」
「――――え?」
 倒れかけた体が止まる。
 その声。
 間違いなく、彼女達に協力している谷口のもの
 いつの間にか隣に今にも消えそうな谷口がいた

283 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:44:46 ID:wifLBpan0
「ちょっ――――」
 戸惑っている暇はなかった。
 走れと言ったからには、そいつはもう走らないと間に合わないコトをしでかした―――!
「――――刺《ゲ》し穿《イ》つ」
 紡がれる言葉に因果の槍が呼応する。谷口は弓を引き絞るように上体を反らし
「死翔《ボルク》の槍――――!!!!!」
 怒号と共に、その一撃を叩き下ろした――――
 それは、もとより投擲する為の宝具《モノ》だった。
 狙えば必ず心臓を穿つ槍。
 それがゲイボルク、生涯一度たりとも敗北しなかった英雄の持つ破滅の槍。
 全魔力で打ち出されたソレは防ぐ事さえ許されまい。躱す事も出来ず、防ぐ事も出来ない。
 ―――故に必殺。
「っ…………!!!!!!」
 走り抜ける。
 谷口が放った魔弾が造っていく道を
 触手だろうが網だろうが、行く手を阻む全てを粉砕していく――――!
「あ、くっ――――!」
 振り返る余裕などない。
 かがみはハルヒを抱えたまま、全力で走り抜けた。
「っ――――!」
 池に飛び込む。
 彼女の逃げ道になるであろうそこは、一掃されていた。
 ほんの僅かな時間ではあるが、黒い泥は弾かれ、汚れた水だけが岸へと続いている。
「はっ、は――――!」
 ハルヒを抱えたまま池を走る。
 自分でも呆れるぐらいの底力で、もうぐちゃぐちゃに濡れながら岸まで走る。
「こなた、お願い……!」
 叫ぶ声を、彼女の魔力が受け止める。 もはや確かめるまでもない。
 振り上げられた黄金の剣は、その圧倒的な火力を以って目前の全てを薙ぎ払う。
 黒い泥は蒸発し、光の帯は池そのものを、真っ平らな荒野へと変えていく。
 一人の英雄と共に……

「はっ――――!」
 繰り出される長刀に長刀を合わせる。
 互いの剣は相殺し、大気に破片をまき散らす。
「調子に――――」
 ヤツの背後に曲刀の柄が出現する。
「乗らないで!」
 より速く、
 足元の曲刀を抜き、一文字に薙ぎ払う―――!
「っ――――!」
 後退する朝倉。
 その間合いに踏み込み、すぐさま剣を引き抜き一閃する。

284 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:45:31 ID:wifLBpan0
「何故……!何故打ち負けるの……!」
 矢継ぎ早に現れる宝具に剣を合わせる。
「はぁ――――はぁ、はぁ、はぁ、は――――!」
 何も考えていない。
 体も心も立ち止まれば止まる。
 だから前に進むだけだ。
 ヤツの宝具を見た瞬間、手元に同じモノをたぐり寄せ、渾身の力で打倒する――――!
「うそ?―――押されているの、私が……!?」
「ふっ、は――――!」
 剣戟が響き渡る。
 ヤツは俺の一撃を捌ききれず、その宝具を相殺させる。
 ―――それが、ヤツの敗因になる。
 ヤツはあくまで“持ち主”にすぎない。
 たった一つの宝具しか持たぬが故、それを極限まで使いこなす“担い手”ではない。
 相手が他のサーヴァントなら、こんな世界を造ったところで太刀打ちできない。
 無限の剣を持ったところで、究極の一を持った敵には対抗できない。
 朝倉にはあるのだろうが、それだけの身体能力が俺にはない。
 同じ能力、同じ“持ち主”であるのなら、既に剣を用意している俺が一歩先を行く……!
「もう一回使うことになるなんてね……!」
 朝倉の腕が動く。
 その背後に現れた剣の柄は、ただ一つこの世界に存在しないあの魔剣――――!
「させるか――――!」
「っ――――!?」
 走る双剣。
 咄嗟にたぐり寄せた干将莫耶は、剣を掴もうとしたヤツの腕を切断する――――!
「な――――」
 剣戟が止まる。
 片腕を失い、愛剣さえ取り落としたヤツは完全に無防備だった。
「は、あ――――!」
 思考より先に体が動く。
 勝利を確信した手足は、なお鋭く踏み込み、その体を両断する――――!

285 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:46:05 ID:wifLBpan0
「―――――――っ」
 その異変は、一瞬だった。
 背後―――池の方から走り抜けた閃光が、剣の丘を消していく。
 強大な魔力が、消えかけていた固有結界を消し飛ばしたのだ。
 ――――それはどうでもいい。
 勝負はついていた。
 風の音だけが、境内に響いている。
「――――――――、」
 朝倉は息を漏らした。
「―――まさか、あなたに負けるなんてね」
 朝倉が薄れていく。
 血を流し、肉の感触を持っていた存在が消えていく。
「また失敗しちゃった」
 そうして、最後に。
「じゃあね、キョン君。―――また会えるのを楽しみにしてるわ」
 朝倉はかき消えた。
 呆然と立ちつくす。
「…………はあ。ともかく、これで」
 全て、終わったんだ。
 双剣が消える。
 体を占めていた魔力は急速に薄れていき、同時に、
「あ――――やば」
 疲れという疲れが一気にやってきた。
「……くそ。まずいな、これじゃ歩けない」
 今すぐかがみの様子を見に行きたいのに、体が動かない。
 ……まあ、こなたが行ってくれたんだから今頃ぴんしゃんしてるとは思うんだけど。
「――――そうだな。こっちも、少しは」
 休んでいいのかもしれない。
 そうして、ほう、と大きく呼吸をした時。
 空に亀裂が入った。鳥がつついたようなひび割れ。
 そして、天頂の一点から明るい光が一瞬にして円形に広がった。

286 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:48:00 ID:wifLBpan0
以上ッス
もう一話だけ続くッス
間違いがあったらよろしくッス

287 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:48:24 ID:RPMN4EKMO
さるは怖いぜパープルヘイズ

288 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 00:53:16 ID:RPMN4EKMO
/(^o^)\


乙ぱい

289 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/02(日) 15:57:26 ID:xKtFePXG0
過疎区カナシス

290 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 02:20:32 ID:+nJKSVxFO
なんという過疎・・・


それは本当かね!?
それは・・・気の毒に・・・

291 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 11:58:19 ID:msfFHWSS0
過疎なんぞ気にせず皆乙だぜ
吊り橋ついに終わってしまったか
てか半年も経ってたのか、何か感慨深いものがあるな
またの投下を楽しみにしてます

さていくつか報告を・・・
「Fate/unlucky night」で
>>226
>そっちから来るつもりだった、なんて言っておきながら遠坂は黙っている。
を修正
それから>>276
>足りない。こんな僅かな回路だけじゃ、この男には敵わない――――!
これは朝倉の事と思われるので「この女」に修正

あと>>279の「そうか。世迷い言はそこまでだ」 って朝倉の台詞なんだろうが
口調からして元のキャラのままっぽいがどうする?

あと小泉の人や
>>248-251には題名はあるかい?

292 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/05/03(日) 12:03:50 ID:OLkDFWOu0
「the report of …」で、ここはひとつ。題名忘れてた


頭の中に文はあるのに打ち出す作業のやるきが出ないお・・・

293 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 12:11:06 ID:ry+TMErRO
>>291乙ッス

>>279は「なにをしても無駄よ。諦めなさい」 でお願いするッス


294 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 12:28:59 ID:msfFHWSS0
どっちも了解した


にしてもやれやれ、だ。
一からdat上げてくのも楽じゃねえなまったく

295 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 15:58:54 ID:qDDF0Ie9O
このスレまだあったのか……


GW暇だしなんか考えてみるわ(´・ω・`)

296 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 18:18:55 ID:UPFGgPXc0
ところでT-NOTEはいつになったら続きがくるのかね?

297 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/03(日) 18:29:00 ID:OLkDFWOu0
>>296
すいませんしょっと今酔ってるんで
いま頭にあるみなみの短編書いたら続き書くky

298 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/04(日) 15:19:07 ID:uBubgIHYO
wktk

299 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/04(日) 21:45:58 ID:CLlD7PwU0
こなちゃんのくせにこなちゃんのくせにこなちゃんのくせにこなちゃんのくせにこ
なちゃんのくせに_ちゃんの/^l にこなちゃんのくせ/|こなちゃんのくせにこな
ちゃんのくせにこヽ.    ヽ、 _|   j_なちゃんのく  / /なちゃんのくせにこなち
ゃんのくせにこなち \__>{_∠..,_:::::::ゃんの:::::::`(  /_ちゃんのくせにこなちゃ
んのくせにこなちゃ /:::l/::::ハ:::::::_::::::::::::の : : :-=千</ ̄>)くせにこなちゃん
のくせにこなちゃ.//:::::.r:|:::/ハ:::ヽ`::::::::::::::..: /.:.:.:.:.:/.:∧`ー<)くせにこなちゃんの
くせにこなちゃん ̄/::::::::::/V l  \|\ ::::::::::::/::/⌒イ::/ |:l_:::::::ヽにこなちゃんのく
せにこなちゃんの,'.::::::l:::::|      ○ヽ::::::: W  .j:/  j∧`::: ハ .なちゃんのくせ
にこなちゃんのく |/{:::::\|、○     │:::: |  ○     j::/:/::::なちゃんのくせ(
こなちゃんのくせに.ヽ::::::::ハ   t'ヘ   |:::::: |      ○ん|/∧|ちゃんのくせに
なちゃんのくせにこな.\ `:ゝ .__n_ イ-:|:::::: ト、  `‐'-'  ノ::::: /.ちゃんのくせにこ
ちゃんのくせにこなちゃ \lV\| Kr-} \_ |-f`_r―ァ≠!:::::/ちゃんのくせにこな
ゃんのくせにこなちゃんのく ./ { ノY  /、\「`}ヽ// j::;:ちゃんのくせにこなち
んのくせにこなちゃんのくせ.ト/ l\j//(   \{: リ ∧ ちゃんのくせにこなちゃ
のくせにこなちゃんのくせ く∨ ノ\j∠-、ノ  _,}V/ } ゃんのくせにこなちゃん
くせにこなちゃんのくせに.. レ{ /⌒¨ヽ  〉彡={レ'=ミ、{ んのくせにこなちゃんこ

これ見たら元気がでたぞー
GW頑張ろう

300 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 06:14:34 ID:snh9CmGY0
>>299
今更だが一応言わせてくれ
どんな元気の出し方だwwwこえーよwwww

301 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 09:28:06 ID:D8PwgGvI0
>>299
携帯でみると意味不明だったwww
これは怖いww

302 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 17:50:53 ID:6qRZPHl20
>>299
一番右下!
こなちゃんこ吹いたwww

303 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:26:02 ID:Fh/hstpw0
>>300-302

なんで理解されないのか不思議でたまらないじゃないか…

それはそうと紅蓮裸眼見てたせいでめっちゃ遅くなったけどみなみ短編いくでー
甘い展開がみたいのなら俺以外に頼むんだな!!

304 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:26:49 ID:Fh/hstpw0
恋愛というものに特別な憧れはある。
しかし一方的な想いがたとえ実っても、通じ合うことが無ければそれは不幸だろう。
例えば後輩がその一途な感情を先輩に向けて発したとしても。
その感情が素通りしてしまえばそれはもう、独り芝居でしかない。
もしかしたら、こんな考え方をする俺は本気で人を好きになったことがないのかもしれない。
だから、
「…好き、です」
普段その感情を表に出さない物静かな後輩――岩崎みなみが俺に対して告白してきたとき。
顔を朱に染めながら必死に紡ぎだしたその言葉に。
どれだけの気持ちが詰まっていて、どれほどの重さがあったのか。
きっとわかっていなかったのだ。
「…ありがとうな、岩崎」
だからこんな言葉を吐けたのだろう。
一度でも本気で人に恋い焦がれていたなら岩崎の気持ちを1%位はくみ取れた筈だ。
無神経な俺の言葉を受け止めた岩崎は顔をあげると、その涙をたたえた眼を細めて。
「ありがとうございました……」
と、感謝の意を述べて頭を下げたのだった。
俺は非難されこそすれ、こんな事をされる理由は見当たらない。
混乱する俺をよそに岩崎は再び顔をあげると背を向けて去ってしまった。
ただ、これだけの話である。
岩崎は俺を好いてくれたが俺は岩崎と付き合いたいとは思っていなかった程度の想いしかもっていなかった。
それだけの、話だった。
もう終わった話。

305 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:27:10 ID:Fh/hstpw0





人のざわめきが其処ら中に沸いている。
夏本番の暑さには及ぶべくもないが、湿気と人の体温によって不快な暑さを演出しているこの場にはそれでも人がひしめき合っていた。
道の両側には色とりどりの屋台が割高で主に軽食を売っている。
風船にでも空気を入れているのかコンプレッサーの音も喧騒に紛れて聞こえてきた。
道はいつもの街灯のような味気ない光ではなく、今日ばかりは提灯による少し薄ら暗い暖色で道々を照らしている。
そしてちらほらと視界の端に映る浴衣。
つまり夏祭りがこの場で開催されているのであった。
その入口のあたりに男が三人、待ち合わせていた。
「…それでだな、なんで俺まで駆り出されなくちゃならないんだ?」
と、男三人が集まっている内の不愉快そうに顔をしかめているのが俺である。
この目の前にいる馬鹿面をした友人を軽く睨んでみるがこの友人は特に堪えた様子は無い。
「いーじゃん。どうせキョンのことだからこんな日も家でゴロゴロしてる予定しか無かったろ?」
この人の予定というものを全く考慮しないで、人を呼び出したのは谷口である。
「まぁまぁ、この僕を助けると思ってさ。キョン?」
ひとのいい笑顔で微妙に押しの強いこいつは国木田。
というか何故俺がいるとお前の助けになるんだ?
俺の不可解を示す視線をどう受け取ったのか谷口はその人一倍軽い口を開き、
「ナンパは基本三人だろ?イケメンとフツメン×2で一人がお笑い担当!俺の完璧なシュミレーションデータによると」
「このバカとずっと二人きりだと僕は発狂する」
その隣の国木田は…なんだか今、凄まじい毒を吐かなかったか?しかもめっちゃ笑顔で。
聞いてない事をべらべらべらと話しまくる谷口を無視して国木田と肩を並べて祭りの喧騒へと入り込む。
谷口はまだ入り口の辺りでまだ何かのたまっているが気にしない。
あいつの目的はどうやらナンパらしいが成功率はゼロ。
ちなみにこれまでの経験から導き出された完璧な結論であるので、付き合うだけ時間の無駄であることは国木田との間ではすでに意見の一致がみられている。
あっと、誤解してほしくは無いのだが別に谷口は嫌われている訳ではないぞ?
俺らは少しでも有意義な時間を過ごすために最善を尽くしているだけであって、その過程に谷口が含まれていないだけで。
……ぶっちゃけるならナンパなんかに付き合ってられるか!!ってことなんだがな。
「どうせ失敗するからね」
「十中八九な」
「谷口のナンパに付き合うならキョンの傍にいたほうが彼女できるだろうにね」
「…待て国木田。お前は何を言っている?」
「ひーふーみーよー……わぁ、手の指だけじゃ足りないや」
「こらこら何を数えているか知らんがとても失礼なオーラを感じるぞ」
そんな事を話しながら俺たちは熱の発信源である祭の中へ入っていった。

306 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:27:37 ID:Fh/hstpw0



そして少し時間が過ぎた頃。
それはほんの一時間ほどである。
もちろん、国木田と二人で祭りを楽しむために人混みに入ってからのことである。
「……」
「……」
今、俺たちは雑踏を離れて道端っこで休憩している。
しかし隣にいるのは国木田では無く。
「あの…」
「……ん?」
目の前を行きかう人たちを見ていた筈のその眼は、いつのまにか俺を見据えていた。
薄く藍色に染まった生地に、花をあしらった浴衣をまとったその姿はどう見ても男ではなく。
ということはさっきから隣に居たのは国木田では無かったということである。
「先輩、」
それはまさしく、後輩である岩崎みなみであった。
国木田と二人して屋台を冷やかしながら覗いて、祭りをそれなりに楽しみつつ中学時代の友人にでも出くわせば少しつきまとってみようかと考えていたのだ。
それなり数の店を巡って、おおよそ五店目くらいだったろうか?
俺が向い側の店のリンゴ飴に目を奪われていると国木田が誰かに声をかけた。
財布の中身を思い出しながらその人に目を向けると、浴衣姿の二人組が居た。
いつもは制服姿しか見ていないので一瞬、誰だか分らなかったのだがすぐにその正体は知れた。
「キョン、高良さんと岩崎さんだよ」
「…言われなくても見ればさすがにわかる」
分からなかったのはほんの一瞬なので嘘ではないと思いたい。
みゆきさんはその髪を軽く結い、岩崎はヘアピンを使い左右に分けてそれぞれ二人とも髪型を日常のそれとは別物にしていた。
そのまま四人で祭りを見て回ることになった。
と、言っても花火も神輿もなくただ神社だかなんだかにお参りするだけのしょぼい祭りである。
見て回るのは並んでいる屋台とそこらでやっているストリートパフォーマンス等だ。
まぁそんなちっぽけな祭りだったがそれなりに楽しめはした。
国木田はみゆきさんと楽しげに話してはいたし、そのみゆきさんも射的やボールダーツなどではしゃいでいた。
先日の事が尾を引いて気まずい空気であった俺と岩崎だが、みゆきさんや国木田と遊ぶときはそれなりにはにかんだ笑顔を浮かべていたのだ。
つまりその、俺だけがこの空気に馴染めずに独りはしゃぎきれずに居たのだった。

307 :抜いたら負けかなと思っている ◆HUzS3tdQ/A :2008/05/05(日) 20:28:02 ID:Fh/hstpw0
そして何故、俺達がこの場に取り残されたのか。
一通り屋台を回り、ダンスや歌っていた人たちに拍手などしながらそろそろお開き、という空気になっていった。
しかし、みゆきさんと国木田は何が面白いのか勉強の話で逆にこれからが本番みたいな盛り上がりを見せていった。
国木田は元々理系志望であり、みゆきさんは頭のつくりから凡人より少し出来の怪しい俺とは別次元である。
岩崎はと言えば学年が違うので全くと言っていいほど話にはついていけないだろう。
数学の話なんぞ休みの日にまで聞いていたら俺は血を吐きかねないほど嫌いな科目なので俺もノータッチだ。
なので自然と二組にわかれてしまう結果になった。
むこうが盛り上がっている一方、こっちらと言えばひたすらに気まずい。
前と後ろで二組に分かれ、後ろのほうで話に入れない俺はつかず離れずの距離を保ちながら岩崎と歩いていた。
その岩崎はとても居心地が悪そうに、先ほどまで少しでも笑っていたのが不思議だとさえ思えるような顔をして視線を下に落としながら横を歩く。
挙句に足元しか見ていなかった岩崎と、ちょろちょろとよそ見していた俺が二人とはぐれてしまったのは必然だったろうか。
いつの間にか姿を消した二人を捜したが見つからず。
電波が悪いのか携帯にも返事は無かった。
そして特に行くあてのない俺たちは道端に座り込んだのだ。
つまりここまでがついさっき一時間ほどの事の顛末である。
「先輩…?」
「あ、あぁスマン。ボーっとしてた」
いつからそうしていたのか、岩崎は俺の顔を覗き込むような形で心配そうに俺の顔色をうかがっていた。
俺がそう答えると再び、気まずいような沈黙が二人の間にたちこめる。
会話の糸口が全く見えない。
こんな時は谷口みたいのが空気をかき乱してくれると助かるのだが、そんな都合よく谷口が現れるわけもない。
ただ座って道行く人を気まずさから逃れるように眺めているだけだ。
「先輩」
だが岩崎は口を開く。
言いたいことがあるのか、それともこの沈黙に耐えられないだけなのかは分からないが。
「なんだ?」
とりあえず聞くだけならどちらも傷つくまい、と思った。
しかし、岩崎の口からでたのは耳が痛い批判だった。

308 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:28:25 ID:Fh/hstpw0
「先輩は卑怯です」
俺は耳を疑った。
何が一体卑怯だというのだろうか?
俺は特に岩崎に何をしたというわけでもない。
だというのに何故、卑怯者と言われたのだろうか。
その理由はほどなく岩崎自身の口から更に痛烈な批判となって聞かされることとなる。
「…俺は何か岩崎にしたのか?それが不快だったら謝るが、」
「わからないのですか?」
もう一度言うが、俺は岩崎に何かした覚えは無い。
二重人格でも無いし、あの時の告白の事を言っているというならそれは筋違いというものだろう。
「どうして…」
どうして、と言いたいのは俺のほうだ。
なんで、そんな泣きそうな顔をしているんだ?
俺はそんなひどい事をしたのか?

「…先輩は、好きでもない女について嫉妬するのですか?」

ギクリ、と心臓が鷲掴みにされた気分だった。
確かに俺といても全く笑わないが、国木田やみゆきさんとなら笑える岩崎をど思っていたかなんてそんなことは語るまでもない事だ。
つまり俺は岩崎に何をしたというわけでもなく。
あの二人に嫉妬していた。
そう言いたいのか。
しかも好きだとは言えない自分に関して。
「それは、私には残酷です」
その通りだよ。
自覚はしていなかったかもしれないが俺はきっと嫉妬していただろうさ。
だが、それを俺に言うのか?
それもまた、残酷だろう……岩崎。
きっと岩崎のほうが傷ついたのかもしれないが、俺も俺でこれは手痛い言葉だったぞ。
「……もう夜も遅いので私は帰ります」
「……ああ。またな、岩崎」
送っていくとは言わなかった。
それは岩崎にとって更に残酷な言葉でしかないだろうし、あの言葉はもう変に希望を持たせないでくれという遠まわしな要望なのだろう。
ひとり、道端に座りながら夜空を見上げてみた。
提灯の光に慣れた目にはただの一つも星は見えなかった。
「……」
もしも。本当にもしもの話だが岩崎の告白に応えていたらどうなっていたのだろうか。
どうあっても今さら撤回できるような事実では無いのは百も承知だ。
だが、
「だが……だが、なんだって言うんだ?いや、言いたいんだ俺?」
逆に地面を注視した。
勿論何もそこには有りもしなかったのだが。

309 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/05/05(日) 20:33:16 ID:Fh/hstpw0
はい、ということで俺でした。もっと気軽に皆が短編を投下できるスレに戻れますように…

共通お題もリレーも最近はすっかり影をひそめてしまいました脳。
ちなみにこの短編はとある小説のあるセリフをオマージュ……じゃなくパクってます。ヒントは四文字。
それを酉にしてもし当たったらお題を二、三個受け付けてやんよ!




以上、百面相の人でした。

310 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 20:45:26 ID:pqGIde0A0

っ旦~

四文字…なんだろう?

311 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 21:17:45 ID:Fh/hstpw0
ちなみに酉にすると>>307になる筈だと書き忘れました


ド、ドジっ子じゃないんだから!!

312 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/05(日) 22:50:09 ID:snh9CmGY0
>>309
乙ー
むぅ・・・不勉強な俺には分からん。誰か、誰か勇者はいないのか!
小泉の人の書く甘い展開が見たいんだ・・・小泉的なものを

それはそうとちょっとドジっ子な小泉の人萌え

313 :抜いたら負けかなと思っている ◆MILKELR6d6 :2008/05/06(日) 09:45:24 ID:+MlD7y1K0 ?DIA(120275)
かがみん可愛い愛してる

314 :抜いたら負けかなと思っている ◆MILKELR6d6 :2008/05/06(日) 13:51:55 ID:+MlD7y1K0 ?DIA(120275)
おお  コテってこうなるんだ!

315 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/06(日) 16:03:49 ID:TgXxid3yO
名前は入らんよ

316 :抜いたら負けかなと思っている ◆MILKELR6d6 :2008/05/06(日) 19:20:50 ID:+MlD7y1K0 ?DIA(120275)
知ってるよ

317 :抜いたら負けかなと思っている ◆kagamilkEg :2008/05/06(日) 22:01:45 ID:+MlD7y1K0 ?DIA(120275)
うそだけど

318 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/06(日) 22:14:33 ID:OOcTqCw+0
スポポポポポポーン!!!
 。 。。 ゜。。 ゜
  。。゜。 。。 。゜
  。。。゜。゜。゜。。
 / // / /
( Д ) Д)Д))

319 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/06(日) 22:20:06 ID:2SepxazN0
 | 三_二 / ト⊥-((`⌒)、_i  | |

 〉―_,. -‐='\ '‐<'´\/´、ヲ _/、 |

 |,.ノ_, '´,.-ニ三-_\ヽ 川 〉レ'>/ ノ 

〈´//´| `'t-t_ゥ=、i |:: :::,.-‐'''ノヘ| 

. r´`ヽ /   `"""`j/ | |くゞ'フ/i/ 

. |〈:ヽ, Y      ::::: ,. ┴:〉:  |/ 

. \ヾ( l        ヾ::::ノ  |、     …

 j .>,、l      _,-ニ-ニ、,  |))

 ! >ニ<:|      、;;;;;;;;;;;;;,. /|       ___,. -、

 |  |  !、          .| |       ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、

ヽ|  |  ヽ\    _,..:::::::. / .|       `''''フく _,. -ゝ┴-r-、

..|.|  |    :::::ヽ<::::::::::::::::>゛ |_   _,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ

..| |  |    _;;;;;;;_ ̄ ̄   |  ̄ ̄ / _,. く  / ゝ_/ ̄|

:.ヽ‐'''!-‐''"´::::::::::::::::: ̄ ̄`~''‐-、_    / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ

  \_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /  /  .(_ヽ-'__,.⊥--t-⊥,,_

\    ̄\―-- 、 _::::::::::::::::::::__::/  /  /   ̄   )  ノ__'-ノ

  \   \::::::::::::::`''‐--‐''´::::::::::/  / / / ̄ rt‐ラ' ̄ ̄ヽヽ

ヽ  ヽ\  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/      /    ゝニ--‐、‐   |

 l   ヽヽ   \:::::::::::::::::::::::::::::::/           /‐<_   ヽ






昔のスレを見直したら恥ずかしいやらなにやら。DIOも出すぎって位居たな

320 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/06(日) 22:20:30 ID:2SepxazN0
【AAのズレ審議中】
逆に考えるんだ・・・                    Not Exactly                     う、うろたえない!
〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡/ミ;j〃゙〉 }| } ハ ヽ、}  ,. ‐'''""~´ ̄ ̄\  ,. -‐'''''"⌒>\丶\ヽヽ ',!|/〃/ //,. ゙ : ' .: ゙
ノ丿川j !川|;  :.`7ラ公 '>了|   ∠ノ乂 {ヽ ヾ丶ヽ/             }(.___,,,.... ⌒丶\丶ヽ`、', 《〈 〃ノ/. ' . '_;.,;._ ;.' ,
ノ _ノノノイシノ| U 〈八ミ、、;.)_\ { j∠=, }、 l \ヽヽ ', ,,. . -一ァ',二二二{|i i|    }! }} /.__\ヽヾ:ヾ_ヾミ[]―‐[〕-''''"~´ 彡 . ゙
ノ‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)=一`'´__,.イ<::ヽリ j `、 ) f==<r'二二二{|l、{   j} /,,ィ/⌒\ ミ|{「己川ロ后叨:.: し___! 彡 ;' . ゙
U ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~__,. イ |{.  |::::ヽ( { 〈 (   弋ッ-ミ"テ~ナ/i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ. ヾレュ三<´{(厶ニニ-‐、>ヽ ; : . ,゙i
    `二´/' ; |丶ニ  ノノ ̄ u  小, |:::::::|:::l\i ', li{ u',..`二/ =|/' |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ | ,{ {(j  } }==Y∠r:ュ.ヾ,  く;/^ヽ!
ヾ、     丶 ; | ゙U イ:}. u   `ヾ:フ |::::::::|:::|  } } |ヽ    {   =|/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人{ ト >-<ン ,'  ~厂 ̄´`ヽ  ,ィ个 }
. ` U    ,.__(__,}   /ノ.     ∠ニニ} |:::::::::|/ / / / u   u  丶,-‐ ,>. ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽト{〔!厂〈ー‐、 '":::...  u  }  )丿,ハ
 U    ,.,,.`三'゙、,_  /l、.u'  {⌒ヽr{ |:::::::::|,///  u' 、____`7" ゙/ )ヽ iLレ  u' | | ヾlト. )|h `-'"       / (__/,/
    /゙,:-…-…、 ) ト、丶、. u ヾ二ソ |:::::::/∠-''´ l>、   ヽ`,二/|/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V::!|  「r三三ヽ J   l  /⌒l !
.\   `' '≡≡' " ノ\\丶、 `''''''′!:::::::レ〈 ´"''ー-L__\  ∠三ノ// 二二二7'T'' /u' __ /:::! |    } ,. ―-| u   ,/ 、_,ノj
 ヽ\    彡  ,イ   〉:: ̄::`'ァ--‐''゙:::::::/::::ヽ      ``ヾニ='゙./'´r ー---ァ‐゙T´ '"´ /::::::!.ハ  ノノ二ニ二!     ノ `7〈
             キミの意見を聞こう!               あ、ありのまま・・・・

321 :抜いたら負けかなと思っている ◆kagamilkEg :2008/05/06(日) 22:26:33 ID:+MlD7y1K0 ?DIA(119579)
非常に残念極まりない

322 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/07(日) 06:16:52 ID:xbdQDQQb0
吹いたwwwww
最近はもう全く見なくなったもんなぁ
そういえばこなたがキョンのことを「前の席の人」って呼ぶのももう半年以上見てないな


さて、今日からまた陰鬱な日々が始まる・・・

323 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/07(日) 09:12:09 ID:vSl+rsKqO
俺は今日まで休みだ

324 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/07(日) 12:00:57 ID:EvU6bZL30
俺は毎日アルバイトだ
だけどある意味毎日休みでもある、学業的な意味で

325 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/07(日) 21:07:26 ID:ayH8uh+a0
t-noteって一か月近く八話を書いてなかったのか・・・

326 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/07(日) 21:22:38 ID:xbdQDQQb0
そんな経ってたのか
早いもんだ

・・・気付けば俺もかなり長い事書いてないな
勘が鈍ってそうで怖いぜ

>>324
そういや日本沈没はどうなった?

327 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 06:08:25 ID:otv1+doR0
>>326

ねぇ…そうやって言葉尻捕まえて正体明かすのやめにしないか?



最近は新聞以外にバイトを二つ入れてるのであんまり暇が無かったためほとんど手付かず
まぁ昨日片方を無断欠勤したからそっちは首だろうし、少し暇も出来てきたから書く


過疎レベルも上がってるし

328 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 08:25:36 ID:j/YyJafZ0
過疎もあるが雑談が更に少なくなったからもっと過疎に見えるんだよな…

329 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 08:40:29 ID:viaGUyD00
>>327
いやすまんかった。
久々に見かけた気がしたもんでついつい・・・

330 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 09:11:48 ID:pSOM3XE00
長編の再開を強く希望なのですよ
短編の投下も強く希望なのですよ

331 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 18:10:40 ID:otv1+doR0
>>330

再開=いままで休止
まったく面目ないというか、この間の自分の言葉に赤面する勢いだ


332 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:19:32 ID:otv1+doR0
「こなたもん」 適当三話



「もぐもぐ」
「……」

「妹ちゃんそれとって〜」
「はい、こなちゃん」
「……」



「キョン君このハンバーグおいしーよ!」
「そだね、これが手作りの愛情の味だねキョンキョン」
「そりゃ……どうも」
「私も結構料理はするほうなんだけどね〜」
「こんどこなちゃんの料理も食べたいな!」
「ん〜いいよ」
「やったぁ!」

「…………」



「キョン君こなちゃんおやすみ〜」
「おやすみ妹ちゃん、キョンキョンもそろそろ部屋に戻ろうよ」
「ん、…あぁ」


「いんやぁ〜、机からでてきて押入れで寝るってのもなかなかない体験だね〜」
「…………」
「最初はどうかなとも思ったけど結構寝心地も悪くないしね、真っ暗だけど」
「…………」
「キョンキョン、さっきからどうしたの? やけに静かだけど」
「…いや、いやいやいやいや。おかしいだろこの状況」

333 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:20:48 ID:otv1+doR0
 泉こなたというミニマム少女が机からでてきてから、まだ翌日である。なの
に、この俺の生活空間への進入度は凄まじいものだ。既に俺の部屋の押入れに
は自分の生活空間を別途確立してすらいる、二十四時間でだ。妹とはずいぶん
と仲良くなった様子だし、気がつけばこいつがこの家を支配する日も遠くない
のではないか。

「ん? キョンキョンは何がご不満かな?」
「なにもかもだ、突っ込みどころが多すぎてどこから突っ込めばいいのやら…」
「達人同士の戦いで隙が多すぎるとむしろ攻撃できないのと同じだね」
「よし、そこの馬鹿、とりあえずその押入れから頭を下にして落ちてみろ」
「いや…痛いっしょ」

 しかしこなたはニッと笑って、乗り出していた上半身をぐっと下げて貞子の
ような状態になり、よいしょと押入れから落下した。頭がつく寸前に両手で床
をついて、でんぐり返しの要領で俺に向かって転がってきた。

「何点?」
「0点」
「ロボコンだね〜」

 俺の返答に頷きながらしみじみと呟くこなた、こいつさっきの失敗したら下
手すれば首を挫傷するところだったのをキチンの理解してるのだろうか? 多
分できちゃいないんだろうな。

「で、さっきから気になっていたことの一つに呼び方があるわけだ」

 俺はとりあえず無視して別の方向に話を逸らす、というか本筋から離れない
ように先んじて戻した。

334 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:21:15 ID:otv1+doR0
>>333


「呼び方? キョンキョン?」
「それだ、なぜ初対面から二日目でそこまで馴れ馴れしく出来るのか甚だ疑問だ」
「いやぁ私の希望の呼び方ッスよ、でも了解なんてとろうとしても即座に却下ジャン?」
「当然だ」
「だから事後承諾的に先に広める感じでヨロ」
「お前の希望は俺の絶望に繋がるわけだが」

 これ以上変なネーミングを広められれば、たかがあだ名と馬鹿に出来ない影
響を俺のスクールライフ等に与える結果になろう。ただでさえキョンという動
物の名前(まぁそれは名づけの理由には関わってないだろうが)一つで中途半
端に変な扱いを同輩達から受けている。

「よく言うじゃん、幸せの総和は零で誰かが幸せになれば誰かが不幸になるって」
「またずいぶんと至近距離で帳尻を合わせようとしたもんだな?
 アホの谷口あたりでもそんな迷惑なもんくれてやればいいのに…」
「おやおや、キョンキョンはお友達を売るのですね?」
「だからやめろっての」
「へいへい、おやすみ〜キョンキョン」

 …寝よう、果報は寝て待てだ。




-----

335 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:22:19 ID:otv1+doR0
>>334


 NEXT DAYだよ byこなた
 なぜ素直に翌日という言い方が出来ん! byキョン


 朝っぱらから猛ダッシュ末、点呼直前に教室内に文字通り滑り込んだ俺は机
にへばり付き額に感じる汗に不快指数をあらわすゲージをチマチマと上昇させ
ていた。廊下側の席の特権である窓の開閉の自由権を行使して全開にした窓か
らゆっくりと流れる風も大した効果をあげず、むしろたまに吹く強い風がカー
テンをはためかせ、俺の顔をぺたぺたと叩いて来るのがまた不快だ。この状態
になるとなにからなにまでが自分を不快にさせるために試行錯誤してるのでは
ないかと疑いたくなる。

「あんた、今日はいつにもましてスレスレね。
 成績的にも時間的にももっと余裕と計画性を持ちなさいよね」
「昨日から面倒ごとが相次いでな、寝るのが遅くなっていかん」

 クラス委員長という己の職務を全うするに当たって、一番近い障害である俺
に釘を刺しにきたのだろう、正反対双子姉妹の姉こと柊かがみ(説明口調)腰
に両手を当てて俺に詰め寄るようにする姿はまったく様になってる、素敵。

「面倒事って何よ? 適当に言い逃れしようとすんじゃないわよ?」
「えぇい疑い深い奴め、将来禿げるぞ?」
「残念私は白髪の家系だし、そもそも私は女です。ご愁傷様」
「女だってごちゃごちゃ頭使ってたら禿げる時は禿げるんだよ。
 よかったな、お前の家系初の禿はなんと女性だ」
「へぇ、頭使うと禿げるんだ? ならあんたの髪の毛は一生安泰ね。おめでとう。」
「ありがとさん。俺が老衰で床に伏すときは長い前髪をかき分けて死ぬさ」
「あんたみたいなか弱い女の子に暴言吐く人の風上にも置けない人間に
 死に際を見取ってくれる人が居るといいわね〜」
「いやぁまったく、風下でカツラを抑えるお前の壁になれないのは残念至極だが、
 お前こそ髪の毛が全部抜け落ちる前にどっかの男をむりくりとっ捕まえたほうがいいんじゃないか?
 そうも口も性格も悪ければ早々見つからないだろうがな」
「あんた喧嘩売ってんの?」
「お前こそ」

 売り言葉に買い言葉だった。っていうかこの時点で既に口喧嘩だ。実に見る
に耐えない。というか聞くに堪えない。むしろ両方。

336 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:22:56 ID:otv1+doR0
>>335


「まったく成績不振の上に素行不良なんて、それこそ最悪。三年のこの時期に退学にならないといいわね」
「その素行不良な一男子学生と口論して優秀なクラス委員長の立場を壊さないように気をつけろよ?
 というか本性がばれない様にと言った方が正確かな」
「お生憎様、私はあんたと違って立ち振る舞いに気を使ってるの。先生達にも評判いいのよ」
「はっ、つまりただ単に面の皮が厚い猫かぶりだろ? 猫かぶるなら可愛く男を立ててみたらどうだ?」
「私そういう前時代的な風潮って大嫌いなのよね、別に男女平等なんていうつもりは無いけど
 だからって男に媚びるつもりも毛頭無いわ。特にあんたみたいなダメ男なんかには絶対嫌」
「ま、俺も概ね同意するな。デートでは男が奢りなんてあってたまるか、
 まったく…驕った女に奢るなんてなんの言葉遊びだろうな?」
「さぁね、私には皆目見当がつかないのだけれど。それでも言わせてもらうなら
 あんたにそんな心配は徹頭徹尾ご無用と言う事だけね」
「その言葉お前にもそのまま返させてもらおうか」
「私は見てくれがいいからいいの。高校に入ってからラブレターどれくらい貰ったか教えてあげようか?」
「け、俺はお前なんかに大きな勇気を振り絞った男子生徒に心底同情するぜ」
「なら私はあんたなんかに同情された彼らに同情するわ」

 机にぶっ倒れていた俺は起き上がり。かがみは片腕を腰からはずし俺に鋭く
指を向け、最初にあった数歩分の距離を詰め。ふと周囲に気を巡らせればクラ
スの連中は大方が席につき、数学の眼鏡教師が呆然とキスできそうな至近距離
で言い合う俺達を眺めていた。

「……よぉ委員長」
「あによ」
「よくお前それでうまく立ち回ってると言えるな」
「は? ………あちゃ〜」

 俺に向けていた腕で頭をかいてつめてた距離を離しながらかがみは困ったよ
うに苦笑いを浮かべた。俺はそれを尻目に中腰になっていた体制を整え、椅子
に座りなおして。

「いつまで立ってるんですか。委員長さん?」


337 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:24:38 ID:otv1+doR0
>>336

―――

 世界のためにお前を一人を失おうとも
  お前のために俺は俺の世界を失いたくは無い byキョン

 はっきり言ってお互い様よね byかがみ


「で、あんたの面倒事って実際何なのよ?」

 もぐもぐと弁当のおかずを箸でつまみながら後ろからかがみは俺に質問の形
をした詰問を口にする。食べ物を口にしながら言葉を口にするとは、行儀が悪
いこのこの上ないでござる。の巻き。

「いや、昨日から家に居候ができてな」

 俺は背中合わせに感じるかがみの体温を感じつつ自分のおにぎりのラッピン
グを1→3→2の順番で剥がす。海苔の端が千切れる。許せんぞツナマヨ。

「居候? ………ふーん、どんな?」
「いや、それが変な奴でよ。まだ二日しかたってないのに完全に馴染んでやがるんだよ」
「あんたが変な奴って言うんだから相当よね」
「言ってろ」

 さぁ、と風が俺達の居る中庭の人工でない芝を揺らして流れる。かがみは弁
当に砂が入らないように蓋をして、風がやんでから食べ始める。

「んで、今はなぜか知らんが俺の部屋の押入れに自分の生活空間を確立していやがる」
「なに? 青い狸な訳? それはびっくり玉手箱ね」
「ひっくり返すな。……まぁ確かに青くはあるが外見は普通の女の子だ」
「女の子があんたの部屋に住んでる……?」

 しまった、薮蛇だった。

「ん、まぁ、あれだ、子供だよ。女の子だ、まさに女"の子"だ。邪推するな」
「それはそれで問題よね」
「なんで?」
「ロリコン」

 どちらにしても人間性を疑われてしまった。口は災いの元。

「あんたがどんな子と寝起きをともにしてようが勝手だけど
 警察沙汰はやめてよね、私のところに事情聴取とかで警察がきたら迷惑もいいとろろよ」
「とろろは美味しいよな」
「絞めるわよ?」
「もぐもぐ」

 あっ、辛子明太子を買ったつもりが焼き明太だった。不覚。

「まぁいいわ、口からでまかせだったら困るし。どうせ暇でしょ?
 今日放課後あんたの家寄ってくからね」
「…了解」

 …まぁ、こなたの外見年齢は本当に"子"だから大丈夫だろ。


338 :抜いたら負けかなと思っている ◆7SHIicilOU :2008/05/08(日) 21:28:50 ID:otv1+doR0

コメディ分が多い気がする 三話 面倒事に首を突っ込むのではなく面倒事が突っ込んでくるのだ
をお送りしました

その場のノリで書いていったらこうなった

339 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/08(日) 21:30:41 ID:j/YyJafZ0
久々に見たぜ…乙



















ぱい

340 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 00:17:14 ID:DU2oSjC20
教師キョンキョン物語とTnoteは完全にこのスレから忘れられてる気がする
ぶっちゃけ今やってるfateのやつが終わったらマジでどうなるんだろう……読んでないけど
他に何があったっけ・・・? 吊り橋が終わって・・・

341 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 00:21:51 ID:Wu+JOb+z0
なんてったって☆憂鬱のひとはどうしたのだろうか…。

342 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 00:58:58 ID:5+i1z2c30
ずいぶん古いが、柊かがみの学園生活、明日を取り戻すんだシリーズ、日本沈没
などもいまだに期待してるんだが・・・。

343 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 01:44:16 ID:eMlPJuNw0
>>340
ちょっとアウトプット中・・・この土日以内には・・・・

344 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 12:49:46 ID:HpvZYyQC0
というか未完作品の作者達はまだこのスレにいるのか?

345 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 12:56:57 ID:414GMG57O
VIPでしか書かない人はもう無理だろうなぁ…

346 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 13:55:50 ID:wXs+2zDc0
今残ってる作者なんて片手で数えられる程度だろ

347 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/05/09(日) 20:40:20 ID:ZvPUjXXwO
こんばんは
吊り橋作者です。
この前、長編を書いたばかりですが、また長編を書こうと思っています。

まだ構想段階ですが、二つの案を考えています。
ですが、二ついっぺんはさすがに死ねるwのでどちらかを書こうと思いますので意見。
一つは推理物、一つは憂鬱再構成物です。
どちらが良いかご意見ください。

348 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 20:52:27 ID:eMlPJuNw0
ひとつやったら次にもうひとつやるんですね、わかります。

349 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 20:53:56 ID:FtXaciXm0
憂鬱再構成物の中に推理物を入れたらどうなんだ

だめなら推理もので

350 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/05/09(日) 21:03:24 ID:fsMEeKxe0
>>348
それは考えていますw

>>349
再構成は原作をあまりいじるつもりがないので、あまりオリジナルを入れる余裕がないです…。

351 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 22:07:46 ID:zB/zXdXP0
一冊の本を手に取る。
人があまり踏み込まないムズカシイジャンルの本が飾られた本棚の間。
人が通らないから静かで良い。
世界に私しかいないという感覚。
孤独であり、心地良い空間。
放課後となれば尚更。
未読の分厚い本を立ったまま開く。
目次という目次は無く、一文字のタイトルが刻まれただけの一枚目。
一文字だけのページ。
今の私のような雰囲気。
真っ暗な暗闇で手を伸ばす。何も掴めない無常さ。
そんなのだろうか。
ページを捲っていっても紙には手垢も傷んだ跡もない。
"可哀想"な本。
私が惹かれるのは同情なのだろう。
一枚一枚ページを左から右へ流していく。
「……痛っ」
小さく声が漏れた。
右手の人差し指の腹に一筋入ってる。
紙で切ったようだ。
指を伝う血が一滴、木製の床に落ちた。
上靴で擦り伸ばす。
"赤"が伸びる。
舌を少しだけ出して舐める。
鉄の味がする。
私の体を循環する物質。
私の体は鉄で、無機質な"ロボット"で出来ているのだろうか。
だから暴走する、彼に迷惑掛ける、観察者として儘成らない
だから私は―――

352 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 22:08:44 ID:zB/zXdXP0
「あれ、誰かいる。こんにちわー」
横から声がした。
反射的にそっちを見ると、私と同じくらいの身長の女の子が立っている。
「……こんにちは」
こくりと会釈する。
「もしかして、ここらへんの本全部読んでます?」
私の近くまで寄って来る。
「…全部までとは言わないが大体は」
「…あなただったんですね、私の先に読んでた人って!」
勝手に目を輝かせてはしゃぎ始める。
意味が解らない。ここらへんの本は誰も読んでない筈。
「いや、最近手出したんですけど面白いですね。ここの本。
   誰かが読んだ形跡はあっても貸し出しカードには名前が書かれてないから誰か気になってたんですよ」
「…私は大体ここで読んでるから」
ぴちょん、と血で出来た小さな溜まりに血が重なる。
気付けば人差し指は紅く染まっている。
「へっ、ってちょっ!血!血出てますよ」
「問題ない」
淡々とそう答えて指をまた舐める。
「問題ない訳ないですよっ、えっとちょっと待って下さい…あ、あった!」
彼女はポケットから絆創膏を取り出す。
「ほら、指出して下さい」
「大丈夫、じき治る」
舐めた血を唾液と一緒に喉を通す。
しかし、彼女は私の手を取って、無理矢理貼って来る。
「だから大丈夫じゃないって!いい?こういうのは空気感染が一番危険で……」
それは知ってる。
けど、人間じゃない私はすぐに皮膚細胞が引っ付き、血管も修復される。
故に「問題ない」のだったのだが。

353 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 22:11:50 ID:zB/zXdXP0
指先に一周貼られた絆創膏を眺める。
「…綺麗に貼られてる」
ぽそっと呟くと彼女は薀蓄雑じりの説教を止める。
「え、ああ。ウチの妹も怪我し易いから…。だから持ってたんですけど」
照れ臭そうに答える。
私はその顔を見てから、開きっ放しの本を閉じる。
「あ、それ、私も読んでないやつ」
彼女は本のカバーとタイトルを見て、すぐさまそう言う。
「…読む?」
私は本を彼女につきつける。
「え、でも、あなたが読んでたんじゃ」
「いい。まだ読んでない本はある。それに――」
そう言いながら、私は指についた絆創膏を見せる。
「―お礼」
「…それじゃ、先に読ませて頂きますね。…えっと…」
嬉しそうに笑いながら、頬を掻く。
言語化されてないセリフを理解し、私はアンサーを告げる。
「長門有希」
「ナガトユキ…って同学年の人じゃない」
「そう、だから敬語は使わなくて構わない」
「あら、そう? あ、私はかがみよ。柊かがみ」
彼女は右手を前に出して。
「それじゃ、ヨロシクね。有希?」
「…よろしく」
絆創膏のついた右手を出して、彼女―かがみの手を握った。
夕陽の斜光が本棚の隙間を抜けて私達を照らす。
「あ、もう下校時間じゃないっ。んじゃ、帰ろっか」
彼女は手を握り続けて、私を引っ張って外に出た。
眩しかった。

354 :抜いたら負けかなと思っている ◆yukichanHA :2008/05/09(日) 22:13:39 ID:zB/zXdXP0
以上。ありがとうございました。

かがみって使い易いなぁとか思ったり。
まぁ何で来てるかとか言ったらソイツの家に襲いにいくからな!

ではでは。
タイトルどうしよっかwまとめてくれる人に任せます

355 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 22:35:26 ID:eMlPJuNw0
乙π。




え?俺のことが忘れられないからまたここに来たんだろ?
にぎわうことは嬉しいことだぜ。

356 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/09(日) 23:48:31 ID:FtXaciXm0
乙円周率

357 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 00:14:31 ID:DS++onyQ0
>>354
読んでないが乙
まとめられてから読むぜ

まとめも最盛期はいつも千人超えてたのにな・・・

358 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/05/10(日) 00:45:59 ID:118JiEa80
>>354
乙でした。

こんばんはノシ
推理物を書くことに決めました。

プロットはおろか、構想すらほとんどない状況ですが、最初の35行だけ投下します。



突然だが。
俺は今、船の上にいる。
船といっても、そんじゃそこらの船ではない。
見上げるほどの豪華客船だ。
俺は甲板にいて、谷口や国木田、古泉とひとときの会話を楽しんでいる。
時間は午後九時。
波は穏やかで、照る月がますます穏やかさを引き立てる。
少し離れた所で、泉やら小早川やら女性群が固まって楽しそうに話している。
その中には我らが団長、涼宮ハルヒがいた。

俺達がこんなにすばらしい豪華客船にいる理由はもちろんこいつだ。

「キョンく〜ん、こっちに来てよ〜」
不意に名前を呼ばれた。誰かと思ったら妹だった。
「古泉先輩も来て下さいよ〜」
メンバー唯一の二年、八坂が古泉を呼ぶ。
「国木田くんもこっちに来て〜」
こっちは妹は妹でも、柊家の方、つかさだった。
「谷口さんも来て下さ〜い」
谷口を呼ぶとはよほどの物好きだな…と思ったら高良さんだった。
面倒見が良い性格だからか、と俺は自答する。

「おや、呼ばれていますね」
不意な呼びかけにも冷静な古泉。
「おお、おお、高良さんが、高良さんが、俺を呼んでるううううう!!!」
古泉を少しは見習え。古泉。
「馬鹿はほっといて、行くか、国木田」
「そうだね」
俺と国木田は馬鹿踊りをしている谷口の横を素通りし、女子グループの方へと歩き出す。
こんな時間から何をやるのだろうか。
まあ、何でもいいさ。
この楽しい、すばらしい船旅、思い出作りも明後日までだ。
それまでせいぜい楽しむか。

早く来い、と喚き立てるハルヒに嘲笑を浮かべながら俺はゆっくりと歩いた。

359 :抜いたら負けかなと思っている ◆qX1JPEBqE2 :2008/05/10(日) 00:55:49 ID:118JiEa80
これだけです。
妙に期待をかけていますが、そんなに大それたものじゃありません。
ただ、今回「大勢出す」つもりです。
と言っても、分裂メンバーはいませんが…。

また長い目で見てやって下さい。

360 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 01:32:06 ID:LyJBnuxB0
約束通り土日に投下、T-NOTE。
覚えていたあの人とあの人に向かってトウカイテイオー発信!

361 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 01:32:42 ID:LyJBnuxB0
『t-note』第八話


「さて、困りましたね」
まったく困ったような顔色を見せずに古泉は言う。
「情報が少なすぎるのよ!絶対に生徒会はまだ私たちに話してないことがあるわね!」
そう言いながら朝比奈さんの淹れたお茶を味わいもせずに一息で飲み干すのはハルヒ。
「おかわりを今淹れますね」
ハルヒの傍若無人な飲み方にも丁寧に対応するのは朝比奈さん。その姿はまるで天使だ。
「生徒会が私たちの行動を妨害して得は無い。よってその可能性は低いと思う」
膝の上に置いてある本からはわずかも視線を動かさず、たまに動く手だけが本を確かに読んでいることを示す長門はそう言った。
謎の愉快犯"K"を追い詰めるための対策本部としてSOS団が機能し始めてから三日。
ハルヒの機嫌は良くなる一方で、団員の一番の下っ端である俺はただただ迷惑である。
なんの役にも立たない俺は非常に肩身の狭い思いをするばかりで、ここで朝比奈さんの淹れる甘露をすすっているだけのオブジェとしてしか存在していない。
古泉はずいぶんと精力的に捜査を進めており、愉快犯は女子しか狙わないことや脅している事、更にどう調べたのか実行犯(脅された被害者でもある)の起こした犯罪についても調べ上げていた。
まったく、ごくろうなことだ。
机の上の、最近持ち主が手を触れてくれない将棋の駒を弄びながらそんな事を考えていた。
「ちょっと!キョン!!あんたも少しくらい古泉君を見習いなさい!!」
そんな俺の行動にいいかげん耐えられなくなったのか、ハルヒはいきなり立ち上がると俺を指さして怒鳴りつけた。
「おいおい、俺が手伝うのはいいが何をするんだ?肝心の資料はお前らが『どこから情報が漏れるとも限らないわ!とりあえず私と古泉君だけで管理するからね!』って」
「そんな言い訳してるなら聞き込みでもなんでもすればいいでしょ!!全く頭が働かないんだから…」
「……」
さすがに少し言いすぎだと思ってくれてるのか、朝比奈さんは慈しむためにあるようなその瞳で、困ったように眉を寄せながら見ていた。
大丈夫です。慣れてますから。
そう言う代わりに少し笑顔をみせると朝比奈さんも笑顔を返してくれた。とても癒された。
あの優しさの3%でもハルヒに備わっていればもうすこしあの
「何グズグズしてんの!?さっさと聞き込みに行きなさい!!!!」
「へいへい」
そのまま部屋にいたら湯のみが飛んできかねない雰囲気を察知して俺は部屋の外に出る。
確かに、これはハルヒの望んでた非日常の手がかりなのだ。
俺が脚を引っ張る事は本当に許せないのだろう。
窓の外の空気はいささか冷たく、雨を予感させた。
「さて、形だけでも聞き込みをするか…」

362 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 01:33:50 ID:LyJBnuxB0
>>361


さて、少し整理をしよう。
今するべきこと。そして優先して解決すべき問題と。
まず優先するべきはハルヒと長門だ。
ハルヒの機嫌が損なわれれば世界そのものが終わるため、ハルヒを敵にするのは得策ではない。
SOS団団員である俺が団長であるハルヒに嘘をつき、裏切っていた(ように見えるだろう)事を知ればその怒りがどんな結果を生み出すのか想像もできない。
なので、ハルヒをどうにかしてこの件から手を引かせることが重要である。
次に長門だが、もしこのままハルヒが捜査の手がかりを得ることができなくなり長門に聞いて、更にもしもを重ねるが俺だとバラしてしまう可能性もある。
そして長門は非常に危うい立場であり、敵対する宇宙人とやらへのカウンター(これはダイレクトに俺の危機に直結する)なので長門に俺のことを………?
あれ?まてよ。長門は今どういう状況なんだ?俺も混乱したぞ。
TFEIでありながら確か情報統合思念体との接続を切っていたはずだ。
その長門は超宇宙的パワーで今の俺の状態を知っているのか?
まぁ、その辺は後で調べるとして次は古泉だ。
古泉本人が驚異なのではなくその背後の機関が厄介なのだ。
古泉の口ぶりから察するにおそらく俺には少なからず監視の眼が光っている。
しかし、それは四六時中ではない。
なぜならずっと監視しているなら俺のことももう既に知っているはずであり、あんな会話を交わそうとは思わないだろう。
しかし用心するに越したことはない。
古泉と長門とハルヒ、とくれば朝比奈さんであるが朝比奈さんは別に問題はない。
ハルヒをどうにかしてこの捜査から引き剥がしたあとは機関の動向を探りたいが…となると鶴屋さんに接触するか?
鶴屋さんは確か(本人が知ってるとは限らないが)機関との繋がりがある。
そこから機関に……いや、それだと逆に俺の監視率が高まるだろう。
できれば女子の中のリアルタイムな情報も知りたいし一石二鳥かと思ったんだが、これはいただけない。
ハルヒはそこまで女子のなかで人気や、地位、人脈があるとは思えないので情報も期待できない。
朝比奈さんは鶴屋さんの近くだし機関の目…それにうっかり口を滑らせられたら致命的なのでできれば聞くことも避けたい。
長門は題外だろう。
「…ということは、やはり泉に手伝ってもらうか」
まだまだ表面化してない問題は山積みだろう。
とりあえず、一つずつ消化していかないとな。
放課後を迎えた学校はまだ騒がしく、部活の掛け声や教室に残って談笑している声も聞こえた。
"K"という隣人を疑わせるような存在があっても、人というやつはきっと独りではいられないのだろう。
だからこそ情報は流通するし、"K"はまだまだ成長するのだ。

363 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 01:34:40 ID:LyJBnuxB0
>>362

ちなみに俺の足取りに迷いはない。
そこらの女生徒に聞き込みをしようかと少し考えもしたが、ただ不審なだけに終わりそうだったからという理由が少し。
ちなみにあと二つ理由がある。
そんな無駄な時間を過ごすなら先ほどの山積みの問題を解決するすることに労力を使ったほうがいいし、そんな些細なことでもKだと疑われる可能性もゼロでは無いからだ。
すなわち、そんな聞き込みは無駄以外の何物でもない。
もちろん俺が今から向かう場所はそんな無駄な結果しか生まない所では無い。
俺が会いたい人はいない可能性もあるが、そうでなくても少しは価値がある。
そして居なかったら居ないで次の手も考えてある。
古泉の手腕は意外とたいしたもので、あのハルヒの手綱をどうにかとりつつ俺(K)に段々と近づくための情報を着々と集めているのだ。
おそらく、なんの手も打たないとすぐに捉えられる可能性がある。
そのためには俺は無駄にできる時間は無い。
あぁ、ちなみにSOS団でだらだらしていたのは無駄な時間ではないぞ?
むしろ有意義な時間だった。
俺が先送りにしようとしていた問題を繰り上げないと間に合わなくなるほど、古泉は有能だと知れたからだ。
それに今の捜査の進捗情報もリアルタイムで知れたしな。
だが、さすがに三日もあそこに居たのはまずかったかもしれん。
二日目に機関が調べたのか、生徒会の調べあげた結果なのか、膨大な量の資料が手に入った。
あの時の俺はやはりまだ古泉をどこか侮ったままだった。
機関も、生徒会も俺個人で簡単にさばき切れるものではないと少し考えればわかっただろうに。
しかしもう過ぎたことを悔やんでも仕方がない。
俺には宇宙的パワーも、願望実現能力も、TPDDもありもしないので誰にも知られずに過去を改変する事はできないのだ。
せいぜいこの失敗を糧に新しい失敗をせず、そして逆に利用できることはないか考えるだけだ。
「……、と」
だいぶ考え込んでいたらしい。
もう目的地に着いていたのにしばらく棒のように突っ立ていた。
周りに人がいなくて良かったと本当に思う。こんな何を考えているのかも分からずに立っているのを見られたら本格的に変質者か痴呆かと心配されただろう。
やれやれ、と自分の額に指をあてて自分に落胆する。
そして頭上のプレートを見上げるとそこにはこう書いてある。

『生徒会室』

さて、気を抜くなよ俺。
もう失敗はしちゃいけない。
俺はドアをコンコン、と叩くとそのまま手を掛けて開いた。
「失礼します」
開けたドアの向こうからは声はかえってこなかった。

364 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/05/10(日) 01:39:14 ID:LyJBnuxB0
どうも凡作者です。
最後改行ちょっとミスった。
あと>>359乙。
七誌と雪タンも久々な気がするぜ。


雑談もないと、やっぱり少しサミシイ……な、なんて思ってないんだから!一人でもさみしくないんだから!
ちなみにドジっ子って過去ログみたら言われてたのは秘密なんだからね!ドジっ子って言ったら怒るから!

365 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 07:39:00 ID:/4GIRdLG0
ドジッ子のヤンデレってなんだよ…

鉈持ちながら
「えへっ、骨を切り落とすのって大変だね!」
とか言うのか?

366 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 07:43:07 ID:9m3RO/NF0
書いた人乙ー

「あっ、手首やろうと思ったのに間違えて肘からイっちゃった☆」
とかじゃね?

367 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 08:01:03 ID:9m3RO/NF0
「あら、キョンくんおはようございます」
交差点の曲がり角から現れたのはみゆきだ。
みゆきの声で俺はやっと気付き、挨拶を返す。
「おう、こんなとこで会うとは珍しいな。買い物か?」
俺はぶらりと街中散策、簡単に言えば散歩だ。
みゆきは右手を頬に当てて、
「いえ、実は歯医者に行け、と再三言われまして…」
と言った後、眉をハの字にして溜め息を吐く。
「まぁ、それも試練だろう。頑張って行って来い」
「家出る前は"今日は行こうっ"って思うんですけど…、やはり踵を返したくなりますね」
「気持ちは解るけどな」
俺は軽く笑ってやる。
「何なら歯医者まで一緒に行ってやろうか?」
「え? ああ、別にいいですよ。キョンくんもお暇ではないでしょうし」
「残念ながら暇なんでね。ま、みゆきが虫歯から重大な病気にかかられても困るし、ほら行くぞ」
俺はみゆきの手を取って、歯医者に向かう。
手を掴んだ瞬間にみゆきは痴漢に会うような声を出しそうになったが、それからは終始俯いて無言だった。



――――というストーリー案があるんだけど?

却下だ

――――えー、なんでー?

駄々を捏ねるな。みゆきだってほら頬を赤らめてるじゃねぇか。

そんな恥ずかしい事やって需要は誰にあるんだ。

――――ぶー、んじゃあいいよもう。あ、ハルにゃんハルにゃんっ

――――この前の日曜日ね、キョンキョンとみゆきさんが――

ふざけんなコラァァァァァァ!

368 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 08:01:42 ID:9m3RO/NF0
言っとくけど、続かないんだからねっ

最近名前のないキャラ使おうかしら

369 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 08:35:46 ID:7agDwcalO
お疲れ様ルトリア
起きるの早っ

370 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 10:34:28 ID:VEViElVR0
少しだけ書き込みも増えてきたな

371 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 12:01:45 ID:/4GIRdLG0
>>370
そんなことなくね?

372 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 12:54:52 ID:LyJBnuxB0
>>371
そんなことなくなくなくなくない?

373 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 13:20:49 ID:vzD+JyFN0
>>372
そんなに泣くなよ

374 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 14:05:18 ID:/4GIRdLG0
ラフメイカー冗談じゃない

375 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/10(日) 22:36:28 ID:4nKhOBXp0
>>374
お前なんか呼んだ覚えないんだぜ

376 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/11(日) 02:11:38 ID:OZ5RfOdV0
>>375
こんなもん呼んだ覚えもない

377 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/11(日) 13:23:10 ID:oWSehZ1D0
>>376
こなたもんに見えた

378 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 10:33:12 ID:UnaUrfyVO
谷口は考えた。
キョンは何故モテるのか。
俺がキョンならハーレムを築くのにアイツは誰一人として手を出そうとしない。
そこで、俺は『キョンが周りの女に手を出したらどうなるのか?』という疑問をもったのだ。
これは学術的な興味から端を発しているわけで、決して自分がキョンみたいな立場になってみたい欲求から考えついた訳では無い。
本当だぞ。昼食を賭けてもいい。
ちなみに俺の昼食はあんパン(\90)だけだが。



……さて、この日のために金を貯めて特殊メイクを頼んだのだ。
今日は忙しくなりそうだ。

379 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 10:46:38 ID:UnaUrfyVO
─ターゲット1─
柊かがみ。
アイツに気がありそうな女子の筆頭。
ハルヒに似た気質の持ち主でいわゆるツンデレ。


「あ、キョン君おはよう」
「……(し、しまった!?そういえば声は変えられ無い事に今気づいた!)」
「…どうしたの?風邪?喉が痛いの?」
「……(どうする、俺!?いやしかし何気なく下から覗き込むかがみって可愛いな)」
「ねぇ、ほんとに大丈夫?しゃべれない程喉が痛いなら」
「……(ええい、ならば最終手段!!)」
「保健室に連れて行っ……キャア!!!???」
「……(胸を揉む!コレだけでも十分なデータとして)」
「なにすんのよ!?」バシンッ!!
「ぐはぁ!?」
「さ、触りたいなら言ってくれれば………………あれ?今の声はキョン君じゃないような」
「…(マズい!退却だ!!)」
「え?キョン君なんで逃げ……一体何なのよ」




結論:押せば落ちる

380 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 11:04:33 ID:UnaUrfyVO
─ターゲット2─
柊つかさ。
かがみの双子の妹で微天然。
頭も体もまだ未発達な少し残念賞。
でも顔はAマイナーといった所で庇護欲をそそられる兄貴気質なやつならきっと惚れるだろう。


「キョン君おはよー」
「……(さっきのビンタがまだ痛むぜ…とりあえず身振り手振りだけで挨拶だ)」
「さっきお姉ちゃんが怒ってたよ?でも微妙に嬉しそうにも見えたけどなんだったんだろ?」
「……」
「…キョン君眠いの?なんかしゃべらないけど」
「……」コクコク
「あ、そうなんだ…じゃああんまり喋ってるのもアレだし」
「……(今だ!ごく自然に胸を揉む!)」
「ふぇ?」
「……」モミモミ
「え?え?」
「……(揉むほど胸が無い)」
「な、なんでキョン君肩を落とすの?」



結論:つかさは天然。胸は結構残念。

381 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 12:46:31 ID:UnaUrfyVO
─ターゲット3─
泉こなた。
見た目幼女なオタク。その筋の奴らに人気があり意外とファンがいる。
キョンに対しスキンシップが些か過剰なためにおそらくそのファンは殺意を向けているだろう。


「…(しかし泉の姿が見えん。何処にいるんだアイツは)」
「キョンキョーン!!」
「!?」
「いや最近は暑いねぇ。だったら抱きつくなって言いたい……あれ?」
「…(こ、コイツはなんでいきなり背中にのしかかるんだ!?お陰で声が出そうに)」
「なんか肩幅が違う…」
「…(分かるほど頻繁にキョンに乗ってるのかい!!)」
「そこの偽者!正体を表せ!!」
「バレたか!ならば逃走!!」
「あっ!?待てこのショッカー戦闘員!!」


あててんのよと言えるほどの胸すら無かった←結論

382 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 17:28:40 ID:BPGRbwn40
あれ・・・みwikiは・・・?

383 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 17:49:06 ID:UnaUrfyVO
─ターゲット4─
朝比奈みくる。
SOS団のマスコットである。
巨乳といえばこの人であろう。
天然な上に巨乳でどれだけの萌えを詰め込めば気が済むのだろうか?
まさしく萌えの塊、歩く萌えである。


「キョンくんこんにちわ。紅茶と緑茶のどっちがいいですか?」
「……(初めて間近で見たが…これほどの迫力だとは!)」
「あの…キョンくん……?」
「辛抱たまらん!!」
「え?あれ声が違っ…きゃああああ!!!??」
「みくるちゃん!?」
「!?(しまった!?ここが文芸部室だと忘れていた!)」
「す、涼宮さぁん」
「キ、キョン!!あんたナニやってんのよ!?弁解する時間を二秒あげるわ!」
「あ、(今キョンに化けていることを言っても何も言わなくても死ぬ!!)」
「2、1、0!!死になさいバカキョン!!」







結論。乳は人を狂わす魔力がある。

特殊メイク  \約200.000
入院費   \ 25.000
キョンの入院費\ 30.000
乳を揉んだ幸せ\ priceless...
失った名誉 \ priceless...
忘れられた人…誰ですか?

384 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 17:52:18 ID:PqSrCiU30
─ターゲット4─
高良みゆき。
泉曰く「歩く萌え要素」
品行方正、文武両道、そのうえ高校生離れしたグラマラスボディの持ち主。
男どもからは、うかつに接触できない高嶺の花と思われているが、例外もいる。キョンだ。
こいつは高良にもごく普通に話しかけている。ホントに空気の読めないヤツだ。

「キョンさん、どうなさいました?」
「…い、いやなんでもかんでも」
「?」
「…(いけねぇ。キョンは高良に話しかけられてもこんなにうろたえたりしないな)」
「廊下を走ってはいけませんよ」
「(まてよ…今の俺はキョンだ。ヤツに成りすまして高良みゆきの巨乳をこの手に…)」
「キョンさん?」
「なななんです?」
「あなた、キョンさんじゃないでしょう? 一体誰ですかっ!」
「…(げげっ、高良、見かけによらず鋭い)」

「こらーっ、待てーっ! アンタ実はキョン君じゃないだろー」
「キョン君、私が胸ないの知っててバカにしたでしょ」
「この偽者めっ! 神妙にお縄を頂戴しろいっ!」

やややべえっ。柊姉妹と泉が追ってきやがった。ここはひとまず退…
「そうはいきませんっ、ええいっ」
逃げようとしたところを、手首を掴まれ、足をかけられて床にうつぶせに大の字、そして…

「この偽者〜、よくも私の胸を〜!」
「あはは〜、バルサミコ酢〜♪」
「くらえ、こなた拳!」

アッー!!

385 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 17:53:42 ID:PqSrCiU30
うわー…勝手にみwiki編書いてオチ着けたら被っちゃったお(´・ω・`)
スマソ

386 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 18:11:07 ID:UnaUrfyVO
>>385
いやいや投下すんのに滅茶遅れた俺の責任やん


gjさ

387 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 20:47:51 ID:lOPN/jwyO
あはは、バサル酢〜〜

388 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:17:34 ID:3WK2B9MM0
お待たせして申し訳ない。全然待ってないっていう突っ込みはやめてほしいんだぜ。
なんてったって☆憂鬱その11をお送りさせていただくんだぜ。
今回はかがみ視点。短いんだけどご了承していただきたい。

389 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:19:11 ID:B2RGgCvu0
しえn

390 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:20:17 ID:3WK2B9MM0
 【なんてったって☆憂鬱・その11】

  まあ、私が間違っていたのは認めるわ。
 
 気付いたらハルヒの世界。こなたの妄想…実際は妄想じゃなくて現実だったけど…を聞かされたときは、そんなマンガみたいな話
あるわけないでしょと思ってたんだけど、私は実際に彼らに会ってしまった。そして、自分の間違いに気付いた。人間っていうのは
つい数時間前まで「ありえない」って否定していたことでも、それを覆せるだけの出来事があれば、案外すんなり受け入れられる
ものなのね。ま、ここまで来てまだ「これは夢よ」と現実を見つめられないほど、私は愚かじゃないつもりだけど。
 とにかく、私が間違っていた。それは認める。でもまだ、分からないことはある。

 「ねえこなた、さっきのは結局なんだったのよ?」
 
 登校の時は、うんざりするくらいの長い上り坂。だけど今は、長い長い下り坂。太陽は西へ傾きかけて、夕暮れが近いことを
教えている。
 私達は「用事が出来た」という永森さんと校門で別れ、それぞれの家路をあるいているところ。こなたが教室で言い逃げした
「街を見て周る」なんてのはもちろん嘘。そんな約束、これっぽっちもしてないもの。
 
 「んー?さっきのって?」
 途中のコンビニで購入したアイス(ガリ○リ君ソーダ)をちまちま食べながら、隣を歩くこなたは呑気に口を開いた。
 
 「教室の話よ。突然叫びだすわ、嘘ついて逃げてくるわで全く訳分からないんだけど」
 はあ、とこれ見よがしに息を吐いて、アイスに齧りつくこなた。な、何か言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ…。
 
 「…かがみんってさ、賭け事に向いてないよね。トランプとかもすごく弱そう」
 う、ま、まあ否定はできないけど…
 
 「そういえば、この間いのりお姉ちゃん達と大富豪で遊んだときも、お姉ちゃんそんなに勝ってなかったよね」
 後ろでみゆき、ゆうご君と歩いていたつかさが、何の気なしに口を開く。あ、あんまり余計なこと言わなくていいの!
 
 「かがみんと今度、透け透けトランプでポーカー勝負してみようかなあ。いいカモになりそうだネ」
 くっくっくと、不敵な笑いを浮かべるこなたを横目に、一瞬どす黒い感情が浮かんだけど、あえて触れずに私は先を促した。
 
 「で、なんで叫んで私の話を遮って逃げてきたわけ?」
 アイスを全部食べきって、残った木製のバーを見ながら「ハズレかぁ」と残念そうに一言呟いて、こなたは私の方を向いた。

391 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:23:05 ID:3WK2B9MM0
 「ジョーカーだよ、かがみん」
 「は?」
 
 訳が分からない。ジョーカーって、トランプのアレよね。ババともいう、あのカード。それとなんの関係が──
 
 「この世界は、涼宮ハルヒの作品世界。それはかがみんも納得してるよね?」
 ここまで来れば、納得せざるを得ないでしょ。
 
 「そして私達は、涼宮ハルヒの世界で起こった数々の出来事を知っているんだよ。これから起こるはずの、未来の出来事も含めてね。
例えば、ゆきりんの暴走とか、世界改変とか、映画撮影とかね」
 
 こいつの言いたいことが、だんだん分かってきたわ。
 
 「…つまり、そのような事を言外に匂わせれば、涼宮さんとその周りの方たちを揺さぶることが出来るかもしれない。そうすれば
私たちの立場を優位にすることが出来る可能性がある。そういう事ですか、泉さん」
 
 「さっすがみゆきさん。私が言いたいことはそーいうコトなのサ」
 腰に手を当て、鼻高々なこなた。
 
 「超能力集団やら宇宙人やら未来人に対する、俺たちの唯一のアドバンテージってことか…」
 ゆうご君が、納得したように呟く。
 
 「その最大の切り札が自分の手元にありますよーって、かがみんバラす気満々なんだもん。全く困ったもんだ、やれやれ」
 こなたの指摘に顔が熱くなるのが、嫌というほど分かってしまう。わ、悪かったわねっ!どうせ私はそこまで頭の回らない女よ。
 
 「ですが、泉さん。もしあの方達、例えば長門さんや古泉さんが実力行使に出られたら、その切り札も…」
 「ゆきちゃん、実力行使って…」
 つかさが不安そうに、みゆきに問いかける。無理もないわね。みゆきの少し低くなった真剣な声に、私も気圧されそうになっている
もの…。
 
 「…その時はその時だね。ハルにゃんに全部バラしてでも反抗するよ。好きな作品をめちゃくちゃにしたくはないけど、無抵抗で
やられるのは、私の主義じゃないからね」
 
 ハルにゃん、つまり涼宮ハルヒにバラす。それはこの「涼宮ハルヒの世界」の、最大の禁忌。古泉君や長門さん達と対立する状況に
なっても、容易に涼宮さんと接触できるとは思えないけど、私は何も言えなかった。いつものようにのほほんとしたこなたの表情だけど、
その目には、私が見たこともないような何かが宿っていたから。こんな真剣な眼差しは、コミケの時でさえ見たことがなかった。
 
 …が、それもあっけなく崩れた。いつものように目を細め、呑気な口調で。
 「ま、そーいうことにはならないと思うけどネ。古泉君達も話し合いを求めてたしさ」
 
 こなたの言葉に、つかさははっきりと分かるくらいに安心していた。みゆきもさっきの張り詰めた表情も影を潜めている。ほんと、
いい意味でも悪い意味でもムードメーカーね、こなたは。一言でここまで空気が変わるんだから。私もこなたの言葉に安堵を覚えていた。
認めるのもなんか癪だけど。

392 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:26:23 ID:3WK2B9MM0
 「と、言うわけで。朝も言ったけど、とりあえずこの世界の予習をしないと。みゆきさん、かがみからラノベは借りたんだよね?」
 みゆきはこくりと頷く。
 「あ、はい。かがみさん、では少しお借りしますね」
 「うん。私はもう読んじゃってるし、返すのはいつでもいいから」
 
 「つかさは…かがみから借りて読んだりしてる?」
 問いかけられた本人は、あたふたしていた。
 
 「え、えっと、うーんと」
 「この子は活字読むと眠くなるタイプなのよ。ね?」
 「え?えーと、あはは…」
 困ったように笑うつかさに、こなたは自分のバッグを漁って、中から1冊の漫画本を取り出して手渡した。
 
 「んじゃあつかさは漫画でお勉強だね、はい」
 ありがとう、と受け取るつかさ。それもいいけど、明日から授業始まるんだから、それも忘れないようにね。
 
 「ゆー君は貸したDVD、全部見たんだよね」
 「え、ああ。全部見たよ。結構おもしろかったよ」
 「ぬふふー。ゆー君も結構オタク色に染まってきたみたいだネ」
 あんた、ゆうご君までそっちに引き込むんじゃないわよ…。
 
 「朱に交われば赤くなる。私やかがみんと過ごしていれば、そうなるのは必然なのだよ」
 ちょっと待て。なんで私が出てくるの。私は関係ないでしょ!
 「見苦しいよかがみん。なんだかんだでいろんなネタ知ってるし、ねえ?」
 「私は普通よ!でしょ!?」
 こなたと私がゆうご君に向き直る。空気読みなさいよ、ゆうご君…
 
 「え、えーと。そ、そうだ。こなたさん、借りたDVDどうすればいい?」
 ちょっと!なんで目を逸らすのよっ!男の子なんだから、女の子をフォローしなさいよね!今のちょっと、傷ついたわよ…。ゆうご君、
私のことオタクだと思ってるのかなぁ。ううっ。
 私の肩をぽんぽんと叩き、悟った表情で、こなたが口を開いた。
 
 「まあまあ、オタク同士で相性もバッチリだし。めげるなめげるな」
 あ、相性ってどーいう意味よ!っていうか私はオタクじゃないっ!

 とんでもない事に巻き込まれていても、やっぱりいつもの私たち。こなたに私が突っ込みを入れて、みゆきとつかさが笑っている。役割
分担がおかしいような気もするけど、これがいつもの私たち。最近はそれにゆうご君も加わって、ますます賑やかになって。
 
 しかし賑やかすぎるのも考え物ね。
 SOS団入団希望者に仕立て上げられていた事について、こなたに問いただそうと思っていたのに。それを思い出したのはうちの神社の
鳥居が見えてからだった。
 しょうがない、あとで電話でもしよう。

393 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:28:11 ID:3WK2B9MM0
投下終了。諸般の事情により投下できなくてスマソ。
またちょくちょく投下させていただくよ。

394 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:30:02 ID:0D76EmR70
乙っす

395 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:50:18 ID:1SvEUzi+O
甲乙

396 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/12(日) 22:54:51 ID:PqSrCiU30
乙。続き楽しみにしてるお( ゚∀゚)

397 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 03:25:13 ID:RU5WMOB70
wktk


398 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 11:11:29 ID:JVwYn2aF0
みんなでしりとりをしてみた

こなた「んじゃ、しりとりのしからね」

キョン「初っ端から無茶いってんじゃねぇ、りから始まるのが基本だろうが」

こなた「じゃそういうことで、最初はつかさ!」

つかさ「え!? え〜と、り、りんご」

こなた「また無難というかむしろ王道にいったねぇ」

ハルヒ「ご…ご…ゴ、ゴゴゴ」

キョン「お前もいいから」

ハルヒ「ゴーストバスターズ!」

キョン「いや! お前もアクセル前回すぎるだろ!」

ハルヒ「なによ、文句ある? 掃除機で幽霊すっちゃうのよ!? すごいと思わないの!?」

キョン「お前の言い分はわかるが、今は彼らがすごいか否かは議論してねえ!」

かがみ「ず…、逗子」

こなた「え、なにそれ」

かがみ「地名」

399 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 11:12:32 ID:JVwYn2aF0


ハルヒ「いっそ地名しりとりにすればいいじゃない」

キョン「お前は俺の地理の成績知ってんだろ!」

こなた「塵のごとく!」

キョン「うっせぇ!」

かがみ「はいはい、次は古泉君ね」

古泉「七転八倒」

キョン「はい、古泉の今年の目標は七転八倒に決まりました」

こなた「パフーパフー」

古泉「え!?」

キョン「まず一転一倒!」

こなた「とう!」

古泉「ギャッ!グワッ!」

みゆき「えぇと、う、紆余曲折」

みくる「痛快無比?」

あやの「悲喜交々」

鶴屋さん「問答無用!」

キョン「いやいや! 勝手に流れを四字熟語にするんじゃねぇ!」

こなた「大丈夫次の人が元の流れに戻してくれる!」

キョン「なんだって!? 次は…みさおか!」

みさお「えっと…えっと…、ウーパールーパー!」

キョン「意味がわかんねぇ!」

ハルヒ「あんたさっきから人に突っ込んでばかりだけど、自分はどうなのよ」

こなた「そういやキョンキョンてば、まだ順番きてないね」

キョン「なんだって!? 次は…みさおか!」

みさお「えっと…えっと…、ウーパールーパー!」

キョン「意味がわかんねぇ!」

400 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 11:13:01 ID:JVwYn2aF0


ハルヒ「あんたさっきから人に突っ込んでばかりだけど、自分はどうなのよ」

こなた「そういやキョンキョンてば、まだ順番きてないね」

キョン「ぱ……だと………っ!? 」

鶴屋「キョン君いまなにを想像しちゃったのかな〜?」

キョン「なっ!?」

かがみ「下品なのは却下よ、たとえ王道のあれでも」

つかさ「あれってなに〜?」

みゆき「さぁ、なんでしょうね〜?」

キョン「いや!俺は毛頭そんなこと考えてないぞ、このままだと当然のように俺が言おうとしてた流れになるから言うが」

ハルヒ「じゃあ早くしろ」

キョン「パ、パ、パ…パントマイム」

こなた「よし! キョンキョンがパントマイムをやるそうなのでみんな拍手!」

古泉「ワーワー」

キョン「貴様! あと六転七倒残ってる事を忘れるな!」

古泉「……ごめんなさい」

こなた「いいから早くやれー」

あやの「パントマイムってどんなのだっけ?」

みゆき「えぇと、ですね。少し長くなるんですが……」

つかさ「あれってなに〜?」

かがみ「いいから!」

ハルヒ「ゴーゴー!」

キョン「誰がんなもんやるか!」

こなた「あっ! 逃げた!」

鶴屋「全員で追うっさ!」

ハルヒ「目標を完全に沈黙させなさい!」

かがみ「殺してどうするのよ!」




結果:一回り持たない

401 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 13:25:14 ID:JVwYn2aF0
童謡を歌ってみた

その1 メリーさんの羊

こなた「メーリさんの棺ー可愛い棺ー」

キョン「いや意味わかんねぇし」



その2 手のひらを太陽に

こなた「僕の血潮ー! 血潮ー!ちしおー!」

キョン「そこだけか!」

こなた「アメンボだって、トンボだって、虫けらー」



その3 アブラハムリンカーン

こなた「アブラハムには7人の子」

キョン「一人はちびで後は普通」

こなた「そのちびは私のことかな? かな?」

キョン「さぁて」



その4 大きなのっぽのフル時計

こなた「おじいさんは〜とけい〜」

キョン「世界観がひっくりかえるぞ」



402 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 14:00:04 ID:JVwYn2aF0
その5 チューリップ

こなた「裂いたー裂いたーちゅーりっぷの花をー」

キョン「まさに外道」

こなた「しかしちゅーりっぷ、いやらしい花である」

キョン「なんと、それはまことか」

こなた「チュー、つまりコレはKISS、ペーゼ、接吻を表す」

キョン「それは驚き桃の木」

こなた「リップ、これはそのまま唇をあらわす」

キョン「なるほど!」

こなた「つまり、ちゅーりっぷは唇同士の一時的接触を露骨なまでに表した花だったのだ!」

キョン「な、なんだってー!」




403 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 22:28:42 ID:JVwYn2aF0
なんか…ごめんなさい

404 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 22:42:53 ID:bEi7nphY0
何故謝るか

ネタなんとかせな…

405 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/13(日) 23:59:05 ID:T/xH7p2TO
ヒント:世界のキョン

406 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/14(日) 16:26:49 ID:5XM+B98RO
キョン「教えてやろう…我がスタンド ザ・ワールドはまさしく世界を制するスタンドだと」

407 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/14(日) 19:36:08 ID:BG0Xzc4d0
古泉「精神世界なんてありませんよ・・・メルヘンやファンタジーじゃあるまいし」

408 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/14(日) 23:06:34 ID:ngGnkiAt0
佐々木「また君も一辺倒なことを言うんだね。自分自身がファンタジーでありな
がらいや、君のことだから自分自身の存在はここにこうしてある現実で真実だ
と最低限確信を持っているんだろう? つまり物事を観測し認識すると同時に
それはそこに存在する現実となる。だからこそ、自分が目にしたことの無い認
識観測の出来ないものをないと断ずる気持ちもわかる。うん、大いにわかるよ。
僕も神に等しき、ともすれば全知全能になりうる力を手にしてしまうまでは想像
こそすれそれを現実のものとしてそれが存在するとは露ほども思っていなかっ
たしね。しかしここで思うのだよ、逆にいまの僕達は不安定であると。なぜなら
今僕達は現実の既存としてファンタジーな世界と呼ばれる一片に触れている、
ならば目の前に怪しいとしか形容できない新しい不思議があらわれても僕達
は『あぁ、こういうものもあるのかも知れない』もしくは『こういうことがあるんだ』
と納得し間違った解釈をつけてしまうかもしれない。知ってるが故に無知をさら
すかもしれない、なぜなら僕達はそれが絶対にないと決していえない立場にあ
るのだから。するとどうだろう、他の人より多くの現実を認識するということは。
逆に確固とした足がかりを失った宙吊りの状態に程近いのではないかと」


409 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/14(日) 23:47:53 ID:vfLaWWVa0
こなた「意味☆不明」

410 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 02:20:59 ID:byOEI+ip0
佐々木「ん、無学な泉さんにもわかるように噛み砕いて説明すると……
     例えば霊体験に自分があってしまったから、それ以降変な現象が起こるたびに
     また幽霊じゃないかっていう疑心暗鬼に陥ってしまうってことだよ
     知ってしまったがために身の回り全ての事象にそれを当てはめてしまうんだね」

411 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 07:56:50 ID:SBkU1wGY0
キョン「おい佐々木、わざわざうちの学校に来て何を言ってるんだ?
    まさかそんなことを言うために来たんじゃないだろ?」

412 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 08:30:18 ID:ooyDwnUj0
ななこ「水中のための青緑の波紋疾走(ターコイズブルーオーバードライブ)!!・・・あれ?まさか三部の話やったとか?」

413 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 09:11:19 ID:nEgnrQdwO
谷口「あ、ありのままに今起こった事を話すぜ……
   "キョンを日曜日に遊びに誘おうと思ったら俺は寝ていた"
   "目を覚ますとハルヒと泉に挟まれているキョンがいた"
   願望実現能力だとかご都合主義だとかそんなチャチなもんじゃねぇ…
   職人のストーリーというもっと恐ろしいものの片鱗を見たぜ……」

414 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 10:51:58 ID:hDbwONmwO
国木田「ハハッワロス」

415 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/15(日) 22:35:30 ID:rba2rEp40
谷口「Hall 2 U!」

416 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 00:26:20 ID:YEE1QODV0
こなた「なぁにこの流れぇ」

417 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 00:32:18 ID:O+Rq+zzEO
かがみ「さぁね、少なくとも最初からこの流れを予見してた人は居ないでしょうね。みんなにとってイレギュラーな状態よ」

418 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 00:35:51 ID:hBHHVD5k0
なんか最近異様に忙しい・・・SS完結に向けて書きたいのに

419 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 00:41:41 ID:cs5bw/H+0
>>418

まぁばんがれ


と言っておこうかな

420 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 11:34:30 ID:Pi/5Vqc20
息を切らすつかさを励ましながらこの長い長い坂を毎朝登るようになったのは1年と少し前のこと、隣で寝不足の目を擦らすこなたと出会ったのも同じくらい前の話だ。
毎日毎日変化は少なくとも、この子たちと一緒にいるのは楽しい。学校についてHRが始まるまでいつものようにくだらないお喋りをして過ごす時間は私の中でかけがえのない心の栄養になっている。
時計を見るとあと5分ほどでチャイムが鳴るのがわかった。少し後ろ髪を引かれながらも彼女たちに声をかけて教室に戻る。クラスに入る前に少し制服を整えて軽く深呼吸する。そして必ず後方の扉から自分の席に向かう。…これは私の毎日の習慣みたいなものだ。
目線を軽く上げてなるべく綺麗な足取りで。
「ああ、柊、おはよう」
―トクン―
少しだけ心臓が跳ねる。
「おはよ、まーた眠そうな顔してるわねぇ」
彼の前を上手に通る癖を覚えたのはもう随分前の話だ。深呼吸のおまじないも、わざわざ後方の扉から教室に入るようになったのも同じくらい前のことだ。
「ああ、昨日もまた訳の分からないドタバタに付き合わされてなぁ、やれやれだ」
気だるそうな雰囲気に2割くらいの苦笑を浮かべて、いつもの優しい顔をして彼は言う。
「あんたも毎日大変ねぇ、怪我とかには気を付けなさいよ?」
そう、この癖は彼の視線の先に必ず、居る。ヒマワリのように元気なあの子の前を通りすぎてることで、私に気付いて欲しくて。
「ありがとうな、全く、アイツも柊くらい気遣ってくれる奴ならこっちも疲れずに済むんだけどな」
―チクリ―
嬉しいのに、少し痛い。ほら、やっぱりあの子のこと見てるもの。
「はいはい、、楽しそうで何よりですよー」
「なんだそりゃ、柊もたまによくわからんことを言い出す奴だな。」
鈍感…。呆れて自分の席に向かう。HR、HRと頭の中をどうでもいいことで埋めないと心臓を弱く締め付けてくるモヤモヤに飲み込まれてしまう。でも…
「悪いのは彼の鈍感さだけじゃないんだよね」
結局、その日の午前中の授業は弛い痛みに苦しみながら、その痛みの原因となる感情の1%だって言葉に出せない私の性格を呪ううちに過ぎていった。


421 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 22:52:06 ID:W3yJX69e0
支援

422 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/16(日) 23:41:11 ID:cbjmbDqcO
投下は終わったのか?


それはそうとあと二ヶ月位で一周年だな

423 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/17(日) 03:11:20 ID:pgvFWeXEO
パーテーやるかパーテー


424 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/17(日) 20:59:22 ID:TUbvUy260
できれば投下パーティーになりますように!

425 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/17(日) 23:49:27 ID:y+GRNwse0
明日は暇になりますように・・・

426 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 01:31:48 ID:WvJPKC/70
>>420の続きが気になる件

427 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 03:05:40 ID:Yw3bpeWo0
行けトウカイテイオー!
この過疎区を止めるんだ!

428 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 03:09:01 ID:Yw3bpeWo0
さて、僕は手紙というものを初めて書くようなきがします。
確か時候の挨拶を最初に書かなければならないような決まりがあったように思いますが、なにせ初心者なので大目に見てください。
まず、お詫びを言うべきなのかもしれません。
しかしそれと共に僕は言い訳も言いたい気持ちが多分にあるのです。
なので、直接話す事を避けてこんな手紙という形であなたに話す事になったことをまず謝らせてください。
ごめんなさい。
どこから話せばいいのか僕自身にもわかりません。
もしかするとあの夢のような高校生活を最初から語るべきかもしれませんが、そんな長く文章を書くことに慣れていません。
なので僕の思い出したことや書くべきことをつらつらと書かせてもらいます。
高校以前の生活については僕よりも、僕の主観を取り除いた極めて客観的な資料がおそらく存在するので書く必要も無いでしょう。
今のうちに書きますが、僕はいわゆる学校生活というものにあこがれていました。
そして出会った彼は、僕にとってかけがえのない友人でした。
無論のことながら彼以外にも友人といえる人もいるにはいましたが、それは僕の上辺だけでしか付き合えない友人ばかりでした。
僕の、超能力者であることを打ち明けても変な顔をせずに、そのまま付き合ってくれた友人は生涯彼ひとりでした。
しかし、あなた方の事を軽視してるわけでもありません。
あの生活から引き上げてくれたのはあなた方で、感謝してもしきれませんし同じ境遇の仲間もいました。
しかしあくまで対等な友人は彼ひとりでした。
僕は彼に惹かれていたのかもしれません。
上辺の仮面をなかなか外そうとしなかったのは、彼に嫌われることを極端に恐れていたのだろうと今では思います。
友人というものがこんなにも愛おしく、大切な存在だと初めて知った僕でしたから。
それからの三年はとても大切なもので、なににも変えることのできない僕の輝かしい宝石のような日々でした。
友人というものを知っていた彼からすればおそらくなんでもなかった日常も僕には忘れられない楽しい日々でした。
こんな世界を守るためならいくらでも僕はこの力を奮うだろうと思えるような心地でした。
実際そうだったのですが、今はそんなことを言える立場でもないのかもしれませんね。
僕は日記をつけるという習慣がないので正確な日付を覚えてはいませんが、確か三年次の春のことでしたでしょう。
凉宮さんは彼に告白しました。
おそらく貴方はこの部分は蛇足にしか見えないでしょう。
しかし、手紙の内にこの部分が蛇足ではないことだけは書き記そうと決めています。
なのでもう少しこの手紙を破り捨てる前にその部分まで読んで欲しいのです。
ただの馬鹿としか認識されないより、どんな馬鹿であったかを知られる方がまだ気が楽なのですから。
この手紙は懺悔であり、そして言い訳を綴っただけの紙屑以下の価値しかないのでそのあとは破り

捨ててほしいと思うのは傲慢ですが。
そして結果といえば貴方のご存じのように成功しました。
僕たちは諸手を挙げて喜びました。
すべてはハッピーエンドに向かっているのだとあの頃は恥ずかしげもなく思っていました。
おそらく彼に知られれば唾を吐きかけられるような、彼の周囲の女子たちへの工作も、このときばかりはようやく実を結んだのだと満足さえしてました。
彼は女子の間での噂というものに無頓着でしたが、彼のそばの谷口さんは恐らく僕を見下していたのでしょう。
僕は女の子をとっかえひっかえしている……しかも自分の友人の友達に狙いを絞って。
そういう噂を耳にしていた筈ですから。
もちろん貴方がたはそれが事実だと知っていたでしょう。
世界と僕の醜聞とではどちらが重いかなどとは考える必要もありません。
しかし僕は彼女らに申し訳ないと思う気持ちはひとときも忘れたことはありませんでした。
特に、彼を慕っていた筈の女性を口説き落としてそのくせ僕が振ったのは今さらながらもうすこしマシな方法は無かったのかと後悔することもあります。
泉さんやかがみさん、そして高良さん等々。
おそらく死ねば地獄以外には行けないような外道としか彼女らには映らなかったでしょう。
しかし、例外が一人いたのです。

429 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 03:11:02 ID:Yw3bpeWo0
柊つかさ。
彼女は僕のずっと好きだという言葉を信じたのです。
おそらくそれは、他人や冷徹な社会というものから見れば愚鈍ともつかない、決して美徳とはいえない彼女の特性でしょう。
それでも僕はそんな彼女を言葉という刃で再び彼女を傷つけることをためらってしまったのです。
この繊細な彼女は再び倒れたらもう起き上がれない。
そんなことを思わせたのです。
僕は彼氏として彼女を傷つけるか、他人として彼女を傷つけるかの二択しかありませんでした。
やるべきことのある僕は、他人として彼女を突き放したほうが傷は浅いと知っていた筈なのです。
それなのに、彼女に彼とはまた違った人としての魅力を見つけ出してしまった僕は彼女を迎え入れてしまったのです。
おそらく何度となく彼女は泣いたはずです。
それでも僕は世界のために。凉宮さんのためにという大義名分をむりやり自分にいいきかせてずっと仕事をこなしていました。
そして彼と凉宮さんは無事、うまく付き合いながら卒業しました。
これでようやく肩の荷がひと段落したのだと思っていました。
隣の、僕の彼女ももう泣かせる必要はなくなったのだと。
SOS団もほぼ解散状態になり、風の噂で彼と凉宮さん達の付き合いもうまくいってるのだと聞きました。
僕の初めての、唯一の友人である彼との疎遠は悲しいものでしたが、隣の彼女との生活がそれを補ってあまりある恵みをくれたのです。
麻薬におぼれるように、僕はその生活におぼれて彼女から離れることはできなくなっていました。
彼女もまた、僕と居ることを幸福と受け取っていてくれてまさしく僕らは最も幸せな付き合いをしていたと宣言できます。
始まりは歪であったとはいえ、川底を転がる石が角を取るように僕らの付き合いは円熟になっていきました。
幸せの絶頂に常にいたといっても過言ではありませんでした。
そんなときに彼が僕のもとに訪れました。
それは普通に友人を尋ねにきた態度であり、なにも問題はなかったように思えました。
成人していた僕たちでしたから、思い返せば初めて彼と二人でお酒を酌み交わしました。
二人とも長く付き合っている彼女がいれば当然、そのことにも話が及びました。
彼の口から語られる凉宮さんは一層、あのころよりも魅力にあふれて彼を包んでるように思いました。
僕が彼女の事をどう話したかはあまりにも恥知らずな行為だったのでここで書くのはためらいました。
なので割愛させてもらいます。
日付が変わって終電も無くなったころです。
彼は酔いが回りきったその顔で真剣に僕に聞くのです。
もしも僕が凉宮さんに惚れていたら俺はどうするべきだ? と。
もちろんそんな事はありませんが、僕は少し考える仕草をしてから最初から考え付いていた答えを口にしました。
僕を殴り飛ばし、お前の彼女を泣かせて何が楽しいんだ?
そうするべきだと答えました。
僕は過去の自分の行為を棚に上げてそう答えたのです。
そのときは僕はそうやって、心から思っていたのは嘘偽りないことです。
彼はその答えを聞くと満足したようにうなずき
「俺は馬鹿だな」
と言いました。

430 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 03:11:24 ID:Yw3bpeWo0
その馬鹿という言葉がそぐわないようには聞こえていたのに僕は心地よい酔いに身を任せてそうですね、と答えてしまったのです。
もう一度彼は言いました。
「本当に俺は馬鹿だな」
かみしめるように言ったその言葉はなぜか僕の耳を素通りしていて、何も答えずに僕はグラスの中身を飲み干していました。
そのまま何時間が経過していたのでしょうか。
酔いつぶれた僕たちはタクシーで帰ることにしたのですが彼は雑司ヶ谷に行かないといけないと言って聞き入れないのです。
僕の部屋に泊まればいいじゃないですかと言っても聞き入れませんでした。
そこに何があるのかと聞けばただ行かなければならない、と言うなかりです。
仕方なく僕は彼をそこに降ろし、僕は彼女の居る部屋へともどったのです。
それが一昨日のことでした。
おそらく貴方はもう気づいてるでしょう。
あの問いは僕の事を聞いたのではなく、自分のことを鏡に映して聞いたということを。
最初に書いたとおり、これは言い訳と謝罪の手紙です。
凉宮さんが心の平穏を手に入れたあの日から、数年も機関の仕事を離れていたとはいえこれは僕が招いたミスです。
凉宮さんは今、取り乱して彼の行方を捜していることでしょう。
僕が付き合った彼女はどうしているのでしょうか。
もしも、あの告白があと一か月遅ければ、などといまさら考えましたが僕はそれを改定する手段はありません。
そしてそれを改定するということは、残された僕の幸せを完膚なきまでに破壊することと同義なのです。
彼があの物語の友人であるならば、僕は何に殉じて死ねばいいのか考えました。
そしてこれを丁度書き上げている最中にあの懐かしい感覚が甦ってきました。
世界を救うためにやってきたことが、世界を滅ぼすためのきっかけになるんだとあの頃の僕に聞かせたらどういう顔をするのでしょうね。
成程、先生はこんな心持ちだったのでしょうか?
それにしても彼は雑司ヶ谷、などとよく覚えていたものですね。
丁度おあつらえむきに彼はKですし。
あの神人に立ち向かうのは僕の世界を救うことで贖罪しようとする気持ちからでた行動です。
もう時間がありませんね。
どうしましょうか。
あの頃から数えて何年のブランクでしょうか。
おそらく僕は死ぬでしょうね。
でもそれがあの物語に沿った結末でしょう。
なにがいいたいのかももうわかりませんし、手の震えも止まらないのです。
遺書を書いている最中に死んだような気持ちになる、と聞いたことはありますが嘘ですね。
僕は怖くてたまりません。
彼女を残して死ぬことが、彼女を不幸にするのだと思うと死にたくない気持ちがあるのです。
しかし彼を、自分で友人を死に至らしめたこともまた大きく僕を責めるのです。

死ぬ事でこの苦しみから楽になろうとする僕をどうか、地獄に落ちるように祈っていてください。
僕はただ馬鹿でした。

431 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/05/18(日) 03:16:25 ID:Yw3bpeWo0
後半がグダグダになるのは俺の特徴ですね。
もちろんこれはあの「こころ」のオマージュですyp
そして前回のみなみの短編は「彼岸過迄」からの引用でした。
書きなぐりたくなって時計を見たら三時過ぎ。
まさしく惨事すぎ。ギャグがつまらないのはわかってるのであまり怒らないでください。





t-noteが実は隔日で一話ずつ書こう、と最初に思ってた事はいまさら口が裂けても言えない・・・

432 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 22:55:52 ID:WvJPKC/70
一気の投下乙wwwwwww

433 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/18(日) 23:04:24 ID:+LaCrL3H0
乙です。
これから少しずつすごく短い短編を投下していきたいと思っています。
まだ書くのに慣れてないないけどよろしく(^^)/

434 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 01:01:02 ID:TYcXKmEDO
そして壊れる俺のパソコン

435 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 01:04:35 ID:ggMa3gRW0
そして壊れた俺の創作意欲















冗談だけどね

436 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 01:18:22 ID:EI7v8LZUO
そして壊れた俺の家庭とパソ

437 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 07:41:31 ID:nu9OEg5w0
萌え上がれ!私の小宇宙!

聖闘士此方〜冥王ハルヒ陵桜編〜
聖闘士此方〜冥王ハルヒ北高編〜
聖闘士此方〜冥王ハルヒ閉鎖空間編〜

とあるシーン

キョン「つかさ!お前なんで双子座の聖衣はずしてるんだ!
生身で俺に勝てると思っているのか!」
つかさ「ううん、返したんだよ。お姉ちゃんに。
これで閉鎖空間の壁の前に黄道12星座の聖衣が揃うはず。」
キョン「何を考えているんだ、おい!」
つかさ「もちろん、キョンくんに勝とうとは思ってないよ・・・。」
つかさがキョンを羽交い絞めにして空に舞う。
つかさ「でも、道連れならできるよ!これで全ての罪は清算したし、
あとは一緒にギャラクシアンエクスプロージョン食らおうね。キョンくん。」

438 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 10:46:23 ID:LEqUFFbiO
>>437
吹いたwwwww



さて、俺の大好きなアルデバランは誰かね

439 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 11:49:05 ID:FXW035paO
らき☆すたはセイントで、ハルヒはスペクター

みゆき「黒井先生が立ち往生を・・・」

ふゆき先生
「沙羅双樹の花が・・・散った・・・。」

>>436のつかさとみゆきの設定からサガの乱は誰が誰を殺したか?

440 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 19:38:40 ID:RhgBRUZ60
今長編書いています。
初めての長編なんで少しずつ書いています。
しかしらき☆すたの設定があまり理解できていないので、悪いところがたくさんありますが、ぜひ読んでください(投下するのが少し遅くなると思うけど)。タイトルは未定です。
もし悪ければスルーしてください。
よろしくお願いします。

441 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 19:43:48 ID:ggMa3gRW0
>>440
いいのかい?このスレは投下してるやつならなんでもホイホイ読んじまうんだぜ

442 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 20:04:42 ID:RhgBRUZ60
みんなが楽しめるように善処したいです。

443 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 21:26:54 ID:TFNqFskr0
>>442
そうかそいつは楽しみだ…とでもいうと思ったかこのぼけがぁ!
sageろ!ちね!

444 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 21:45:47 ID:wTgBxp760
もう2週間以上まとめを放置してたことに今更ながら気づいた今日この頃
まぁ誰かがちゃんとやってくれてるようだが

さて小泉の人、毎度聞いてる気がするが
>>304-308>>428-430のタイトルがあれば教えてくれ

>>443
ここはsage推奨じゃねーぞ

445 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 21:57:50 ID:RhgBRUZ60
443

すいません〜。
まだ始めたばかりな初心者なんで。

446 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/19(日) 23:38:45 ID:yGlem7230
>>445
E-mail欄にsageと入力して書き込むだけだぞ

あと長編期待してます

447 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/20(日) 00:31:55 ID:Mos1maiI0
再構成物成分が足りないッ!

448 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/20(日) 02:05:40 ID:2X3X9mmw0
眼鏡は再構成しなくてもいいよ

449 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/20(日) 03:10:36 ID:VHn94ov8P
>>448
なんだと!表に…

と思ったがながもんはメガネあってもなくてもいいんだよなぁ

450 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/20(日) 04:17:10 ID:fqMGanzQ0
>>444
彼岸過迄の由来に倣ってみなみは"立夏過迄"でどうか
古泉?えーと……"告白"でいいや

あとwikiで俺を変態と編集した方(イケメン・美女限定)は尻を差し出すように

451 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/20(日) 05:50:46 ID:TneqVkVN0
>>450
なんか古泉投げやりだなwww
ともあれ把握した
変態〜ってテストページのあれか
今見たらいつの間にか文面増えてやがるww

あとこれは愚痴だが
しばらく見ない間に編集するときとかのフォームのレイアウトが変わってた
やりにくくってしょうがねえや

452 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 07:38:40 ID:F7t5PGE/0
本当だ変わってるね

453 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 08:09:01 ID:ixMTSLp70
やりづらいですね・・・

454 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:34:04 ID:F7t5PGE/0
まぁもしかしたら俺が変えたのかも知れんがな

ちょくちょく弄ってた名残かも






いや! まったくすまんかったな
時と場合によっては謝罪の意を示すのもやぶさかではない

455 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:49:22 ID:F7t5PGE/0

------

第四話 誤解は解いても解かれるな byゆいおねいさん 


 あ、やべぇこれおもしれぇ。それが今回俺が最初に思ったことだったりした
りする。で、じゃあなにが面白いのかというとだ……。

「始めまして。私柊かがみといいます」
「ん、わたしは泉こなたっす」

 そう丁寧な口調で会釈をするかがみと、それに応対する青髪少女こなたの二
人の事だ。かがみは三つも四つも年下(と俺が偽った)の少女に対しやや大げ
さな感じの挨拶をしていて。こなたのほうはまぁ外見はともかく俺達より実際
年上だという風格を漂わせてるつもりなのかやけに尊大な態度で。いやいや非
常にちぐはぐでお笑いの情景だった。変に笑いを堪えようとして鼻から変な息
が漏れる始末。

「んふ〜? この子がキョンキョンの言ってた口煩い委員長?」
「俺はそんなことを言った覚えはねぇ!」

 酷い捏造であった。笑いがどこぞにすっ飛んでいった。大切なものはなくし
てから始めてわかると婆ちゃんがよく言ってたな。ありがとうお婆ちゃん、僕
は今、笑うという感情の大切さをよくわかったよ、だからもういいよ、うん、
早く返して。

456 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:49:47 ID:F7t5PGE/0
>>455



「はぁん? あんたなに、家で他人の陰口を言う様な陰険悪辣な奴だったわけ?」
「俺には欠片も見に覚えが無いな! 初対面の人間の言葉を信じて俺の言葉を
 無視するとは俺達の間に信頼関係は無いに等しいな!」
「あたりきでしょうが。そもそもあんたの言葉を信用できないから
 わざわざ家まで私が足を運んだんじゃないの。馬鹿?」
「とことん殺伐とした関係だな! 高校入って初めて家に上げた同級生がお前だということに
 俺は最大級の後悔と自責に駆られることになりそうだ!」
「私も初めて家に上がったのがあんたの家って事に吐気がするわ、トイレ借りていい?」
「お前は初めて人の家に上がってトイレに吐瀉物を蒔く気か!?
 最低だ! 史上最低の来訪者だ!」
「蒔いたからには芽吹くのよね? 若葉が萌えるわ」
「お前には最高に萌えねぇ!」

 馬鹿みたいなやりとりだった、むしろ馬鹿そのものだった。特に俺が。世の
中は非情だ、非常に非情だ。憎まれっ子世にはばかるのだ。
 俺は一方的に会話を切って部屋に入る、実は部屋の入り口で先ほどの言葉の
応酬は行われていたのだった。自室(押入れ)に腰掛け中空でぷらぷらさせて
るこなたの足をどかしつつ押入れの下の段から座布団を二つ取り出して部屋中
央に置き、片方に自分が座りもう片方をかがみに座るように促す。かがみは扉
を一瞬迷った後に閉めてから、座布団を引っ張り―――つまりは俺から少し距
離を取りそこに座った。……えっ、なに? 売り言葉に買い言葉じゃなくて本
当にそこまで俺嫌われてんの? 軽くショック。

「結構片付いてるのね」
「いまさらそんな定型句を平然と平坦な口調で言われても反応に困るがな」
「結構汚れてるのね」
「だからっていきなり反転させなくても」
「結構汚れてるけど思ってたより片付いてるのね」
「フォローになってないし、どうせならさっきのままのほうがよっぽどマシだな!
 どんだけ汚れてると思われてたんだ!」


 まぁ実際は俺の部屋は大して汚れてるわけじゃない、こなたが押入れに入る
様になってから―と言ってもまだ二日なのだが一体なんでこんな実は結構経っ
てるみたいな表現をしてしまうのだろう―より気を使うようになった。見られ
たくないものは思春期の男の子のお部屋には色々あるのだ。当然。


457 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:51:01 ID:F7t5PGE/0
>>456 78 ストレート

「なんか新生物でも発生してるんじゃないかと…」
「とんでもねぇ!まぁよくわからない生物なら押入れに住み着いてるがな!」
「おいおい、わたしの部屋に変な生物が居るなら退治しといてよ!」
「お前のことを言ってるんだよ!」
「え!? 可愛らしい生物!?」

「いやさ、柊。やっぱブラジルの豆は酸味が強いと思うんだ」
「私酸味が強い珈琲好きよ」
「いや苦味も酸味も抑え目がいいだろ、ブラックでも飲みやすい」
「安心してキョン君。あなたは格好つける必要ないから」
「そのままで十分と?」
「なにをしても変わらないと言ってるのよ」
「え? いきなり普通に会話をしてわたしを無視しちゃう?」
「いやいや、お前さっきの台詞に罵詈雑言で返さないだけありがたく思え」
「あぁ、わたし気付かないうちにそこまでのことをしでかしちゃった?」
「かなりの大暴投だったわよ」
「あぁ、なんかショートの辺りにデットボールをしてたな」
「それ暴投ってレベルじゃないよね、完全故意入ってるね」
「故意に恋焦がれてるのね」
「いみわかんねぇよ」

 本当に意味がわからなくなってきた、収集がつかないとはこの事だろうか?
しかし、同年代―片方は同年代だと思えないが―の趣の違った女子が二人も俺
の部屋に居てこうやって和気藹々とオブラートに毛頭包んでいない言葉の全力
投球を交わすと言うのは相手が誰であれそれなりに非日常の感覚で新鮮だった
。というかそもそも俺は小中学生時代ともに友達と遊んだりという記憶がほと
んどない、といっても俺の海馬が正常に動作してないわけじゃなくてただそう
いう行動をとってないだけなのだが。

 あぁそうか、俺はこの遠慮の無い会話を楽しんでいたわけだ。いや、被虐嗜
好とは離れての事で。しかしそういう目線で見るとなるほろかがみがいきなり
いい奴に思えるから不思議だ、これからも仲悪くこの関係を続けたいとも思え
る。立ち位置や思考思想でこうも見方が変わるとはな。

458 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:52:35 ID:F7t5PGE/0

「ちょっと口開けてボーっとしてるとあんた薬キマッてる人みたいよ」
「腹立つ奴に変わりは無いな!」
「ちょっとキョンさんや、女の子にそんな口の利き方はないよ」
「だがこいつの台詞は女の子どころか全ての人間に対してやってはいけない口の利き方だぞ!」

「とと、ちょっとまって」

 かがみが座布団からすこし身を乗り出して再び行われかけた舌戦を両手で制
する。こなたは一瞬訝しげに眉をしかめてから押入れから降りて自分の(文字
通り自分専用の座布団をこいつは既に所有している!)座布団を取り出してな
ぜか体育すわりをした。かがみは本当に咄嗟の行動だったのか少し気まずげに
拳を口に当ててわざとらしい咳払いを一つついて、俺を軽く睨み付けてからこ
なたに身体ごとむいて話しかける。

「そういえばなんか当初の目的を忘れて遊んでたけどさ」
「お前の遊びは少々俺には過激だぞ」
「こなた……さん。って年幾つなんですか?」
「ん? 18だよ」
「あっ」

 俺は 現実逃避を 試みた!
 しかし 現実は まわり込んだ
 現実から 逃げられない!

「へぇ…この私のクラスメートはあなたが12歳の従妹だって言ってましたけど?」
「ん、女ってとこ以外かすってないね」
「あ! いっけね、スパゲッティ茹でてるの忘れてたぜ!」

 しかしオーガ(悪魔)はまわり込んだ!

「やっぱりね、私のこと女の子って言ってたしね。それに親戚の小さな女の子が
 部屋に来るからって部屋の片付けに力を入れるようないいお兄さんじゃなさそうだし」
「それは悪意と偏見に満ち満ちてるな!」
「わたしが12歳…」
「いやこなたさんそれは言葉の綾で、それぐらい幼く―否、若く見えると……」

 一撃必殺!


 とわかりやすい落ちがついたので本日は閉店なりと

459 :抜いたら負けかなと思っている ◆7SHIicilOU :2008/05/21(日) 19:54:56 ID:F7t5PGE/0

ただこんな感じのキャラ同士のやりとりが書きたくて勢いのみで書いてるSS
それがこなたもん

落ちがつけにくいのが特徴



460 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:57:26 ID:E/nAcLuO0
>>459
乙っぱい



か、帰ってきて嬉しいだなんてこれっぽっちも思ってないんだから!!

461 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 19:59:13 ID:fQZDtDXqO
>>459
乙ッス

462 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:03:15 ID:F7t5PGE/0
>>460

へへ、だが身体は正直みたいだぜ……

463 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:08:46 ID:E/nAcLuO0
>>462
い、いやぁ!この純潔はあの人のために・・・助けて雪茶ぁ!!

464 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:16:36 ID:F7t5PGE/0
>>463
お前もかよ!?

畜生! どいつもこいつも雪茶だ小泉だって………

くそっ… もうどこにでも行っちまえ、白けちまったよ

465 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:18:46 ID:E/nAcLuO0
まぁ俺が紳士その人なんだがね。
この流れが懐かしかった。今は反芻している。これからは自嘲したい。


七誌が北んなら俺も続き書いてくるかな

466 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:22:07 ID:F7t5PGE/0
>>465
自嘲しなくていいから自重してください

しかし……なるほどあんたが変態紳士その人だったとは
通りでいいケツしてるわけだ…

467 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:25:02 ID:E/nAcLuO0
人. 食 か .俺 |  / 褒 ホ よ
間 っ ま は |  l め イ か
な ち わ 七 !  〉 て ホ っ
ん ま な 誌 |  | き イ た
だ う い で |  | て    の
ぜ   で さ |  ヽ       か
ヽ        え !   l \    /
ノ!\__     /   |  〃''7´
  {  l ̄`ヽ(  ヽ ! / ,;〈
     j| /     `ヽ;;,,   ヽ
  / / l!        ',;    ',
  / /         | 
  /   l          !    l
,.イl!    l!         /,    l!
ゞ{l       , , ,;;;ノ、,,,
r''l      ' ' ' ' ''l;;;''''''
、 |           |;;
.ヽ!   !         |;
__」   l        |ヽ
<!  ヽ      | ヽ

468 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:34:14 ID:F7t5PGE/0
            
    僕、小泉さんみたいな人好きですから…        
            
            
     _ -      
    , '"        
  /           
  ん | !''! !'''、ヾ "!、     
 //ル |.! | | 人 ヽ,,''!,,弋 
 〃;;;i '!!, 代 !i、\|ヽ!ヾ  ! 
 !! ;;;|.  'ヾ、゙ ゙.:;;;;iiiiiiii!!!!!!"" ヾ, 
  !  !,;;ii||i;,  ゙ 〃;杰;"ヽ    "、 
    "!?段;,    ._ヾシ-      !. / 
    ":;i|i;  ,,// ///"      !/ 
     ;;/ 
     / 
     ヾ;;;:- 
      i、  _,, - _=- 
       i、ヽ-'''  
        i、 -‐'' '      / 
         i、       ,,-' 
.     /    i、    _,.-i;; 
    〃     ヽ--‐=|!!!;: 
               !!;: 
               !"

469 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 20:37:49 ID:E/nAcLuO0
   ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,  消 公 二 そ
 ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.   え 園. 人 う
 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  た の は し
 }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|  の  ト そ て
 ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_   だ イ  の 
 ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''"_|_|  っ. レ  ま
  └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''"_|_   た に ま
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
    |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
    |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
  -,-=''┷━━|┬ニエ ┬--  .|__|__| _|_|_
   ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
  二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
  二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__

470 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:14:31 ID:LLOe58e50
この流れにちょっと笑ってしまった自分がなんかくやしい
久々に見たから・・・? はっ、まさかな

471 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:36:12 ID:Cl0NjAexO
起承転尻か

472 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:40:09 ID:F7t5PGE/0
>>471

尻穴腰胸?

473 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:46:48 ID:E/nAcLuO0
>>472

男是度胸?

474 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:53:11 ID:F7t5PGE/0
穴倉性活?

475 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 22:55:02 ID:E/nAcLuO0
男狩良男?

476 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:00:17 ID:F7t5PGE/0
男入男穴?

477 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:00:56 ID:E/nAcLuO0
僧衣脱日?

478 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:02:08 ID:fQZDtDXqO
=ふんもっふ

479 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:03:41 ID:E/nAcLuO0
〜ここまでテンプレ〜

480 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:05:54 ID:F7t5PGE/0
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/'''  )ヽ  \_________
||__|        | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\  /   ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/        = 完 =

481 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/21(日) 23:57:52 ID:cgrpky4YO
まともに始めなさいよ!

482 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:46:40 ID:Tfi2KkgpO
いくでガンス

483 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:47:42 ID:3Uxu5NnW0
がんふー!

484 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:49:01 ID:a1kCyBTk0
Fate/unlucky nightの続きを投下するッス

485 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:49:55 ID:a1kCyBTk0
「う……」
 目を覚ますとそこは夕暮れの部室であった
 元の世界に戻ってこれたのだろうか?
 もしかしたらまた別の世界なのかもしれない
 もしくはまたこの十日間を繰り返すはめになる可能性だってある
「確かめる方法は……」
 迷わず長門に電話を掛けた
「長門、俺だ」
 ――沈黙。
「今回の出来事についてなんだが……」
「私の家に来て。それから説明する」
「ああ。わかった」
 どうやら元の世界にちゃんと戻ってきたようだ
 これでようやく一安心できそうだ
 ……なにやら物凄い足音が聞こえてくる
 今度は何だ?
 こんな時間に鬼ごっこするような奴はいるわけがない
 そうこう考えているうちに勢いよくドアが開けられた
 とっさに身構えた、って別に必要ないか
 現れたのは息を切らしたかがみとデフォルトスマイルの古泉であった
「キョン無事!?ってアンタその手に持ってるのって」
「ん?」
 そう言われ手を見るといつの間にかここ数日で使い慣れた双剣が……
 ちょっと待て、元の世界に戻ったんだよな?
 ならば何で俺がまだ魔術を使えるんだ?
 だが考えても答えは出るはずもなく
 とっとと三人で長門の家に向かうことにした
  
 Fate/unlucky night 〜その後
 
 俺は玄関入り口のパネルでテンキーを708と押してからベルのマークが付いたボタンを押した。
 数秒の間があって、ぷつんとインターホンが繋がった。

486 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:50:08 ID:zgNvI8Au0
              ,,===、、
              //    ヾ、
                 l:|      ヾ.
              __!__/:ヽ、___l|_
      ,. -‐_´:-: : : : : l: : : : : : : : : : :`: .、
      /‐/: :,: : : : : :, :l: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
      /: : /: : : : : /: /l: : : : ハ: l: : : : : : : l: :`、
     /: ,//: :/ : : :_LL_l: : : l:l レA、:_: : :、: l : : l あーいまーいさんせーんち
   ////: : :l : : : ∧/ l: : : リ l: |丶:`: : l: l: : :l
  / //l: : : l: : : /_V_ヾ: : |l _ヾ__ヽ: : : l:ll: : :l
      /│: : ,、: : :lT亦テl ヾ: l  T示┬l: : W :、:l
      l : ハ: : ハ`、'::,┤ ヾ   P:,:::ノ'lヽ: ト`,:x
       V  ヽ:l: :l `''´  ,   `''´'.: ヽl_ノ: N
         `  N: :ゝ、_, ‐"` 、    ノ: : N : : l
         │: : :,‐´`   `l-イニ: /: : :ハ: : :l
             l : ,亠    ‐、l  `〉/: : : l: l: : :l
            ハキ  _     ヒ、、/ /: : :/彡l、: l
         l//)、 (:::::`:::、 ,'、゙、l Y : : /〃彡l l
         /l´ l '`,‐ニ┬┤l `,.l l /,´/  |l

487 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:50:26 ID:3Uxu5NnW0
支援ッス

488 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:50:29 ID:a1kCyBTk0
「入って」
 お馴染みとなった708号室へ
「やほー」
 どうやら先客がいたようだ
 まあ、こなたも関係者だからいてもおかしくないか
「さて、今回はどういうことなんだ長門」
「今回の原因は急進派の独断専行。以前、私が異常動作を起こした時のことを参考にして
 涼宮ハルヒの力を使い情報爆発を起こしたものと思われる
 だが発生した情報は拡散せずに世界を変化させ始めた。そしてその世界はあるものの影響を強く受けていた」
「それがFateだったってか」
「そう。最近、涼宮ハルヒが強い興味を示していた。
 よって発生した情報に影響を与えていたと思われる」
「なるほどな。だいたいはわかった。ああそうだ、これを見てくれ」
 長門に剣を投影して見せる
 長門は僅かに驚いたような表情をした。まあ、俺にしかわからんような変化だが
「改変された世界で俺が使っていた魔術なんだが、なんでまだ使えるんだ?」
「原因は不明。おそらく発生した情報の一部が完全に身体に取り込まれたのだと推測される」
 ああ……、とうとう俺も一般人ではなくなっちまったようだ
 よりによって魔術使いなどというかなり特殊な属性をつけられたようだ
「だがな、なんで俺だけなんだ」
 長門の言うとおりならかがみや古泉だって魔術が使えるはずなのだが
 使うどころか、使う感覚すら覚えてないと言っていた
「…………」
 ――沈黙。
 長門にもわからないことがあるとはな
 この謎は墓の下まで持っていくのか等と考え始め、諦め始めた頃
「少し僕なりに推測してみたのですが、よろしいでしょうか」
 古泉が何か思いついたようだ
「かまわん、言ってみろ」
「それでは。僕が考えるにはあの世界でいつから魔術を使えたかです。
 僕達は世界が変化した時に能力が与えられ魔術が使えた。しかし、あなたは
 一部だけしか能力を与えられなかったので突発的にしか使えなかった。
 けれども後に完全に使えるようになった。これが原因です」
 ……何が言いたいのかさっぱりわからん
「僕達の能力はあくまでも与えられたものです、だから世界が戻れば消えてしまいます。
 あなたは能力を一部しか与えられず残りを自分で手に入れた、よって世界が戻っても 
 消えるのは与えられた部分だけで自分で得た部分が残っているのです」
 確かにそれなら説明がつく、確かに投影は出来るが強化は出来なくなっていた
 だが正解なのかどうかはどうでもいい

489 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:50:39 ID:zgNvI8Au0
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ


ゴメン

490 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:52:18 ID:a1kCyBTk0
 判っているのは俺が妙な能力を手に入れたことだ
「長門、お前の力で消せないのか」
「不可能。それに情報統合思念体が興味を持った。
 可能だとしても許可されない」
 とうとう長門のパトロンにも興味を持たれるとはな
 その後、ハルヒや関わった奴らは無事やら
 いろいろと話した後、解散した
 そして、帰り道。
 かがみと一緒に歩いている
 家の方向が同じなので普通のことだ
「キョン、ちょっといい?」
「何だ?」
「ちょっと話があるから公園に寄ってかない?」
「ああ、構わんが」
 そして近くの公園に行きベンチに座る
「で、なんだ話って?」
「まだ言ってなかったわね」
「何をだ?」
「もう、こんな所でこんな時に言うようなことは決まってるでしょ。
 まあ、キョンらしいけどね」
「なんかすごく酷いことを言われている気がするのだが」
「気のせいよ。ちゃんと聞いてなさいよ」
「はいはい」
「あたしはキョンのことが好きよ。キョンはどうなの?」
「――――――――」
 一瞬で真っ赤になる。
「あら、突然だんまり? 答えを聞いてないんだけど」
 いだすらな微笑み
 俺の答えなんて分かってるクセに、更に追い討ちをかけるとは
「ね。キョン、答えは?」
 囁くような、穏やかな声
 …………まいった
 たった一言、たった一度素直に頷くのって、こんなに難しかったのか
「……そんな判りきったコト、訊くな」
 精一杯の本心を口にする
 その言葉だけで、微笑みは笑顔になった
「うん。じゃ、これからもよろしくねキョン」
「ああ、よろしくな」
「そろそろ帰りましょ。そうだ、あたしの家で晩ごはん食べてって」
「ちょ、人の手を引っ張って走るな」
 その後、柊家で起きたことや後日ハルヒが騒いだことは別の話だ

 Fate/unlucky night End

491 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 00:57:58 ID:a1kCyBTk0
以上でFate/unlucky nightは終わりッス
MHP2ndの称号集めに躍起になっていたら随分と間が空いたッス
いつもながら間違いがあったらよろしくッス
称号集めも無事終わったので次の作品も書き始めるッス

492 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 01:00:46 ID:zgNvI8Au0
乙ッス・・・・まさか一分前後であんな事がおころうとは思わなんだ…

493 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 01:06:27 ID:nCuIPZkNO
>>492
気にすることじゃないッス

494 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 02:22:12 ID:3Uxu5NnW0
乙ッス

495 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 22:59:30 ID:3Uxu5NnW0
 小さなハムスターが道路を歩いていた。猫
や犬が野良で道端をうろついてるのはよく見
るが野生のハムスターなんて聞いたことが無
い。俺は別に愛護派じゃないし博愛主義を気
取るつもりも毛頭ないが…しかしこうも小さな
、まさしく小動物がちまちまと歩いてるのを見
るとどうにも手を差し伸べたくなる、なんだが
朝比奈さんを見てる気分になるしな。俺は進
行方向を直角より少し鋭利なほどまげてその
ハムスターの中でも普遍的な種類であるとこ
ろのジャンガリアンに向かって歩く。ハム公は
どこかから逃げてきたのだろうか近づいてくる
人間に前足を上げひげをもさもさ動かして見
上げてきた。

あぁなんか、かまぼこの板をそっとあげたくなる。

ちぅちぅとか細い声を上げて俺に近寄ってくる
小動物に俺はしゃがんで手を伸ばして――
指を思いっきり噛まれた、痛いです。

「あぁ、小さいとはいえ動物に不用意に手をだしてはいけないという事を痛感したぜ」

文字通り、見たとおり。
俺は無理に引っ張って傷を広げるような不
様は見せずに反対の手をそっと伸ばして。



ハム公の胴体をおもっくそ(げふって言うまで)掴んで
全力で改築工事中の家に向かって投球した、闘魂。


「ちくしょう、明日朝比奈さんにこの傷心を慰めてもらおう」

痛みを和らげるため指の付け根を反対の手で押さえて俺は愚痴っぽく帰宅した




496 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/22(日) 23:00:42 ID:3Uxu5NnW0
今回の教訓


原稿用紙の20文字改行はこういう場では読みにくい

497 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/23(日) 14:46:08 ID:2TbyImgYO
携帯でも丁度最後の一文字が改行されてて見にくいっていう


乙πは偉大なり。繰り返す。乙πは偉大なり。

498 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/24(日) 19:00:01 ID:5jlTp5afO
おつぱいってなんですか?><

499 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/24(日) 19:14:54 ID:YOtvqerKO
「おつぱい」と「おっぱい」のことだとおもってたけど違うんだ・・・
これは意味を知っておくべきだ。誰かkwskたのむ

500 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 01:01:45 ID:Bey732q90
今長編を書いています。やっとプロローグができてきたんで明日辺りには投下できそうです。
ちなみに私が書くものはたいていギャグとハーレムが中心ですのでご了承を・・・。
それでは。

501 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 01:05:16 ID:Tc/HCKMT0
ヤンデレと暗いのしか書けない俺にはうらやましいことだよ。待ってる。

502 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 07:48:09 ID:q+YKtQ7K0
まとめのほうは久しぶりに500超え?

503 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 13:43:40 ID:Ieueg15t0
最近は少しずつ右肩上がり?

それでも最ピーク時の四分の一程度だがな


504 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:35:10 ID:Bey732q90
ここはあまり賑やかではないけど・・・。
とりあえず、プロローグができたので投下。
なお設定は進めながら説明します。
誤字はすいません。
初めての小説なので、温かい目で見てください。それではどうぞ!

505 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:36:12 ID:Tc/HCKMT0
【●】 【●】  ←温かい目

506 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:43:54 ID:Bey732q90
「おやおや、どうやら僕の負けですね」
古泉がそう言いながら黒が多いオセロの盤を見た。
というかお前弱すぎだ。どうして何度も戦っても勝てないんだ?
お前には学習能力がないのかと思いながらオセロを元の場所に戻した。
もう二年生の二学期も終わりに近づいてきて普通の人は進路について本気で考え出す時期だが今俺がいるのは、言わずと知れたSOS団の部室だ。今ここにいるのは、無口に本を読んでいる長門にさっきまで俺とオセロをしていた小泉、隣にはそれを眺めていた朝比奈さん。
そして長門と同じように本を読んでいる我らが団長涼宮ハルヒだ。
ちなみに今ハルヒが読んでいるのは、「らき☆すた」というマンガである。
らき☆すたというのは、今、かなり人気なマンガで、アニメ化までされている。俺も読んでいるがなかなかおもしろいマンガだと思う。
パタン
長門が本を閉じた。終了の合図だ。
ハルヒはすぐ部室を出て行った。
しかし、らき☆すたの世界は羨ましいね。
俺の現実より日常的だからな。
そう呟くと古泉が、
「そうかもしれませんね。もしかしたらこのマンガの世界もどこかの並行世界では現実であるかもしれませんね。もしかしたらどこかの並行世界では僕たちのことがマンガや小説になっているかもしれませんね。」と言った。
そうだな。少なくともこんな神やら宇宙人やら未来人やら超能力者などがいるこの世界のほうがマンガやアニメでありそうだ。
だがいくらこの世界が非日常でもここが現実で、「らき☆すた」の世界が架空の存在なのだ。
仮に並行世界にこういうことがあったとしてもこんなところ行くなんてまだ月に宇宙旅行に行くことや巨大ロボットで戦争しない我々人類では夢のまた夢の話である。
まあ、この現実も夢のようなことだと言ったらそれまでだが。俺が荷物をまとめながら言うと、
「そうですね」と、古泉は相変わらずのスマイルで言った。
まぁ、この日常が現実なのはもう認めた(というか諦めた)からな。
もし今までのことが夢だったらフロイト先生も裸足で逃げ出すほどわけわからん夢になるぞ。
「では、また明日」と、古泉が言い帰って行った。
さて、俺も帰るか。

507 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:47:04 ID:Bey732q90
今、私たちがいるのは、近くのファミレスだ。
そこで私は、こなたにつかさ、みゆきと話していた。
一年の時からみんなとこういう風に話している。
今、私たちが話していることはいま、私たちがはまっている小説のことだ。
「やっぱりさ、彼はツンデレだと思うのよ。たとえば・・・」と、こなたが熱弁している。
今、私たちがはまっている小説は「涼宮ハルヒの憂鬱」というライトノベルだ。
この物語は涼宮ハルヒをという女の子をを中心に起こる非日常な事件をその周辺の人たちががんばって解決するという内容だ。
今、マンガやアニメ化されているすごく有名なマンガなんだけど、
「かがみんや、同じツンデレとしてどう思う?やはりなにか感じるものがあるか?」
「何度も言うけど私はツンデレじゃないわ!それに実際に会ったことのない空想上の人物のことなんてわからないわ!」
「いやいや。もしかしたらいるかもしれないヨ?どこかの並行世界に」
「ゲームのやりすぎよこなた。現実を見なさい!」
私はため息をついた。
「でも、もしあったらすごく楽しそうだよね〜。SOS団」
「でしょでしょ!?つかさももそう思うよね!?」
つかさまで!?…まあたしかに私もそう思う。たしかにこのラノベに登場している彼にはなんか親近感を覚える。何故かは知らないけど・・・。たぶん実際にいたら相性が合う気がするけど現実に宇宙人や未来人、超能力者はいないわ。
もし本当にいたらこの世界はとんでもないことになってるるわ。
こなたはまた彼はフラグクラッシャーやらさまざまなことを話している。
他愛のない会話だけどこういう風にみんなと話していると平和な感じがする。
こうして時間は過ぎていった。
「そろそろ帰りませんか?」
みゆきがそういうと、
「そうだネ」とこなたも言った。
「明日から二年生か〜」
「みんな同じクラスになるといいね〜」
こなたがそう言いつかさが続いた。…しかし何故かしら?またみんなと同じクラスになれない気が…。まあ、そんなこと明日になんないとわからないわね。
「じゃあ、バイバイ」
「バイバ〜イ」
私たちは別れて私はつかさと家に帰った。

508 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:48:27 ID:Bey732q90
「ふぅ・・・」
俺は家に帰った後、夕食を食べた。冬は寒いので風呂に入った後すぐ、ベッドによこになった。
そして、らき☆すたのアニメを見ているうちに意識が朦朧としてきた。
意識がどこかに飛ぶ前、世界が歪んだ気がしたが、気のせいだと思う。

509 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 14:50:31 ID:Bey732q90
ここまで!
まぁがんばっていくのでこれからよろしく。

510 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 15:24:43 ID:Ieueg15t0

ここは比較的ゆるくて、前に言われたことがあったように馴れ合いも多いところだが
『がんばる』とか『いま書いてる』とかは言わないでおけ
かまって君と思われるぞ。

あと『初心者』ってのもNG
そんなの見る側は興味ないしな

ゆるいからこそ最低限のラインは知っておけ




511 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 21:27:13 ID:hHdO96ok0
>>509
乙ー
さてさて明日からどうなるか・・・って感じか
楽しみにしてるぜ

ああそれと、こだわりとかが特にないならもうちょっと改行に気を使うといいと思う
少し読みづらい、50〜60文字ぐらいを目安に改行するといいかも


それはそうと七誌や
まとめに関することなんだが
>>457の文頭にある「78 ストレート」ってのはSSの一部なのか?
それとも何かのミスか?

512 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/25(日) 21:38:45 ID:d/YSpmrs0
>>509
新職人乙
期待してます

513 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 03:06:46 ID:1VI7a6jW0
面白そうだな〜
ってかさすがにこの時間はksk

514 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 06:01:33 ID:0q6JOJQT0
>>511
ミスでもSSの一部でもないぜ
それがどこにあったのかよく見てみるといいぜ
数字と ストレートの意味な


ヒント:ポーカー


ってかいまバイトから帰ってきたんだが
右足折れたかも知んね

515 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 08:02:53 ID:VTenAL4X0
>>514
つまりただのちょっとした遊び心だったってわけか
把握した

痛い部分が腫れてたりしたらひょっとするかも
ま、そうでなくても万が一を考えるんならとっとと病院行ったほうがいいかもな

516 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 08:05:35 ID:yBNUDrd40
IDのJOJQを見て一瞬JOJOだと期待したのは俺だけじゃないはず

517 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 08:41:31 ID:0q6JOJQT0
>>515
めっちゃ腫れてて
いま包帯とシップで応急処置中w
どこかくるぶしかわからないぜ!


>>516
考えるんじゃない感じるんだ

518 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/26(日) 23:22:29 ID:VTenAL4X0
まとめが編集しにくくなった、といってた件だが
編集エディタを『HTMLワープロエディタ(旧通常版)』に変更すれば以前のものが使えるようだ
大したことじゃないけど一応報告しておく

>>517
悪いことは言わん、早めに病院に行っとけ
それとももう行ったか?
骨が変な形のまま固まると後で大変だぜ


どうでもいいがJOJOは俺も思った

519 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/27(日) 22:26:32 ID:iJgDzsQ/O
神人がドーン!!
http://imepita.jp/20080527/797680

520 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/27(日) 22:34:19 ID:J+gvJZvi0
>>519
突拍子もなさ過ぎて吹いたwww
てかそれどういう状況だwwwww

521 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/27(日) 23:57:57 ID:gQ0AYJkB0
>>519
心なしかハルヒの左腕が細いような……いや、眼の錯覚か

522 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 09:16:30 ID:h7RPgPfIO
錯覚ではありません
あとハルヒに比べてこなたが小さいかな

自力で描けないもんでいつもトレースしてんだけんど
腕だけ手を加えたからバランスが……お許しを

523 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 09:18:23 ID:TUlGNMHE0
サクサカー?

524 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 12:22:01 ID:NOCajNXV0
そういえば今日は俺とこなたの誕生日な訳だが……

525 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 12:57:40 ID:r9Tc/erbO
おめでとう
プレゼントは俺です

526 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 13:18:03 ID:rnjjeW8t0
俺もプレゼントだぜ

527 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 14:20:09 ID:r0+fCorp0
>>524
       (゚∀゚ )   プレゼントだ。遠慮なく挿し込め
      (⊃⌒*⌒⊂)
       /__ノωヽ__

528 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 14:26:53 ID:NOCajNXV0
なんだお前らwwww


…ではありがたくいただきます

529 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 22:16:36 ID:mDkpPM8H0
今日だったのか・・・
ちくしょう、すっかり忘れてたぜ


それにしてもホントここは変態が多いなwww

530 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/28(日) 22:19:33 ID:dWP4/WNz0
ホントだ、俺を見習え

531 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/29(日) 00:30:30 ID:Zhnm0afmO
>>530
よう、変態

532 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/29(日) 00:36:48 ID:eCnvWPwi0
>>530-531
変態どもの五十歩百歩だな

533 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/29(日) 01:32:30 ID:YNd6yJpS0
>>524-528
ワラタ( ゚∀゚)





…アッー!

534 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/29(日) 03:17:54 ID:OXViTAFuO
腹の中パンパンだぜ

535 :抜いたら負けかなと思っている ◆Q3Rf0rNBGY :2008/05/29(日) 14:54:01 ID:AkZ6q5/2O
てす

536 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/30(日) 13:12:17 ID:WEcr0zMO0
あわてたあひるが あ!

537 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/30(日) 16:29:24 ID:mxCqPvtiO
いっちゃんもうだめ・・・イグッー!

538 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/30(日) 16:38:19 ID:mv9xN/jM0
相変わらず変態ばっか…

539 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/30(日) 16:50:35 ID:XCVKN1lT0
やれやれだぜ

540 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/30(日) 17:15:23 ID:WEcr0zMO0
あれ?
予定と大幅にずれた展開に…ww

541 :抜いたら負けかなと思っている ◆kagamilkEg :2008/05/30(日) 18:08:44 ID:adZqD3D90 ?DIA(123555)
ワラタwwww

542 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/31(日) 18:26:51 ID:xdeRCNRNO
5月も終わりか

543 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/31(日) 20:59:35 ID:AMUH9m1u0
あと約三時間で・・・。

544 :抜いたら負けかなと思っている:2008/05/31(日) 21:36:31 ID:Al3X4IN2O
もう5月病から目を覚まさなければいけないのか・・・

545 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 01:58:06 ID:sIMwdQ/PO
6月が始まるザマスよ

546 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 02:04:27 ID:eWBxrIOM0
鬱でガンス

547 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 02:12:02 ID:PcsuUk890
ぷぎゃー

548 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 02:57:06 ID:KiwRkz2aO
ここで今日誕生日俺に一言

549 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 06:34:58 ID:JXW8iBKgO
>>548
おめどっ・・・
・・・おめでとう

プレゼントは俺の○○です

550 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 14:57:00 ID:KiwRkz2aO
噛むなwww

プレゼントはSSですねわかります

551 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 15:20:16 ID:eWBxrIOM0
だ…誰を望む気だ……

552 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 19:12:42 ID:KiwRkz2aO
>>551
では甘甘のみなみ×キョンを書いてもらおうか



















書いてください

553 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 19:15:47 ID:se2VF24rO
四位死ね

554 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 19:40:21 ID:JXW8iBKgO
>>552
ごめん、文才の無い俺には無理だ

代わりに俺のSSをあげるので許してください
つ[白い下着]

555 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 20:33:42 ID:sIMwdQ/PO
ガチ甘のかがキョンss希望

556 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 21:28:53 ID:MVSZc/Ll0
>>554
文才がないと嘆く前に一度書いてみるといいんだぜ
例え下手でも気にすることはない
初めは皆素人さね

ところで554のいうSSって何だろう

557 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 21:57:22 ID:eWBxrIOM0
││┝┥┌──────────────────┴┐<  明日は月曜日
│││┝┥┌──────────────────┴┐\  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
││││┝┥┌──────────────────┴┐< 明日は月曜日
│││││┝┥        .明日は月曜日          [×]|  \/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┤│││││┝━━━━━━━━━━━━━━━━━━| \カチ<  明日は月曜日
└┤│││││    |      ̄ ̄ ̄    ヽ         ヽゝカチ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  └┤││││    | ̄ ̄ ̄月曜日 ̄ ̄ ̄)           │ カチ <  明日は月曜日
    └┤│││    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.\           | カチ   \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      └┤││    |ヽ-=・=-′ ヽ-=・=-  / やあ       | カチ   < 明日は月曜日
        └┤│    |::    \___/    /          | カチ    \___________
          └┤    |:::::::    \/     /           | カチ
            └─────────────────――┘ カチ

さて、SSに取り掛かるか……しばらく待ってたけど書き込み無くて寂しく、なんて無かったんだからね!!勘違いしないでよね!

558 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:28:40 ID:PcsuUk890
>>556

S しろい
S したぎ


どぅーゆーあんだすたん?

>>552
誕生日おめ
俺もプレゼントやろうか、どんなのがいい?
ヤンデレはNGな

559 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:36:09 ID:rI50Z4Fl0
昼休み、ただ四角いだけの部屋で対面する。
あるのは、パイプ椅子が向かい合わせに2個ずつ。そして、その間に長机があるだけだ。
俺は迎え入れる側だ、…迎えたくはないんだがな。面倒くせぇ。
ここんとこ3日間、喜緑君に頼み込んでいるらしい。
少し疲れの色が出てそうなので、仕方なく時間を削った訳だ。
「タバコ吸っていいか?」
扉からこっちに向かって来るソイツに聞く。
仕事上、我慢ばっかで欲求不満になってるからだ。
コイツになら吸ってる事は既にバラしてるしな。
「どうぞ」
「ありがとう」
礼は言う。仕事柄の礼に等しきモノだがな。
「…ただ、窓開けていいですか?俺苦手なんで」
パイプ椅子の横で、座らずに聞いてくる。
「どうぞ」
すいません、と言って窓の方へ歩いて行き、窓を開ける。
反対側の窓も開けると、一陣の風が俺の髪を靡かせる。
灰色の煙が風に流されて行く。
あの野郎は、一度伸びをしてから俺の前に座った。
「――で、何の用だ?」
時は金なり。更に俺はメリットにならん慈善作業はしない。
学校業務?生徒会長としての信頼を得るべく作業だ。メリットはあるぞ。
「俺が来た時点で解ってるんじゃないですか?」

560 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:37:14 ID:rI50Z4Fl0
どうやら先輩としてみてないようだな…、ぎこちない敬語使いだ。
「敬語使わなくてもいいぞ」
「ありがとうございます。 で、返事は?」
人差し指と中指で挟んだ煙草を口に持って行く。
咥えた侭、長机の端にファイルに挟んだだけのプリントの山に手を出す。
『問題者』と書かれた付箋より上をどけてそれから、プリントに目を通して行く。
「んー… ほら、あったぞ」
クリップで挟まれた5枚程度のプリントをソイツに渡す。
一仕事を終えた俺は、一息煙を吸って吐く。
「――破っても無駄だからな」
衝動的に破かれたらたまらん。コピーはあるが、仕事は増やしたくない。
「解ってますよ」
俺はただソイツがプリントを眺めてる間、足を組んで背凭れに身を任せていた。
「………本当にこの事実はあってるのでしょうか」
「さぁな、目撃者なら断言してやるが。複数人に主張されたら、な」
「証拠は無いんですよね」
「ああ。……だが、2人とも何も言わなかったさ。
    1人は外見で見る限り、何も言わなさそうだが…。
    ―――もう1人は違う事は違うって言う奴、だろ?」
「………はい、そんな奴です」
ソイツが元気を無くしていく。
当然だ、……というか俺すら意味が解らん。

561 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:37:46 ID:rI50Z4Fl0
「えー、尚そのプリントに書かれている事は極秘事項を含んでいるので、他人には話さないようにな」
「…そんなモン俺に見せて大丈夫なんですか?」
きょとんとした目で見て来る。
「大丈夫じゃねぇのか?」
「いえ」
「ならいいだろ」
また煙を噴かす。
「ありがとうございました」
ソイツは椅子から立ち上がり、頭を深く下げて来る。
「止めてくれ、気色悪い」
「そうですか?」
「ああ、真面目にそんな事やる人間か?」
「やる時はやりますって」
「そいつぁ知らなかったな。  ま、俺もまだやる事があるから、早く出て行ってくれ」
「ぇ、ああ。すいません。 失礼しました」
やっと出て行ってくれた。
零れそうな灰をポケット灰皿に捻じ込んで消火して、気を取り直し仕事に取り掛かった。

562 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:39:04 ID:rI50Z4Fl0



「「どうだった?」」
生徒会長がいた小会議室を出て廊下を暫く歩くと、泉こなたと柊かがみが駆け寄って来る。
俺は首を横に振って、結果を告げる。
「ダメだ、やっぱり相応の処罰になっちまってる。……退学じゃないだけマシかもな」
「なに言ってんのよっ、あの二人が処罰を受けるような事すると思う!?」
柊が少し度を強めた声を俺に嗾ける。
「そりゃあわかってっけどさ…」
泉が柊の横で腕を組んで、悩み始める。
「ふぅむ…どうしたのかなぁ」
「……つかさは」
そう柊に聞くと、少し目線を下にする。
「ダメ。ご飯は食べてくれてるけど…、喋らず閉じ篭っちゃってる」
壁に掛けられた時計を見ると、午後の部の授業が始まりそうだ。
泉と柊に言って、教室に歩き始める。
「待ち伏せたり部屋に入ったりはしないの?」
「したくないわよ……」
そりゃそうだな。
「理由も言ってくれないのか」
「………うん…」
尋問してる気分になってきちまった。
「俺達移動教室だから、また放課後」
淡白な言い方だったかも知れん…。すまん、口下手で。
「あ、うん。それじゃ」
「またネー」
俺と泉は柊と別れ、教室に入って行く。

563 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:39:58 ID:rI50Z4Fl0
「3日目、か……」
「連絡付かずだもんね…」
泉が自分の机から教科書や筆記用具を取り出す。
泉が出してから、俺も自分の机に行く。
何気なく見た柊つかさの机の中は、何も入っていない。
勿論、俺の席の後ろもただのスペースみたいになっちまってる。
「ハルヒが反論しないってどういう事なんだよ……」
自然に拳が固まっていく。
不思議で仕方がない。

3日前、学校が下した問題児処分。
先程会長に見せて貰ったプリントには以下の事が書かれていた。
対象者 … 涼宮ハルヒと柊つかさ 2名
処分理由 … 『万引き未遂』
未遂理由 … 『店員が気付き捕まえた』
『涼宮ハルヒが柊つかさに命令して万引きをさせた』
『柊つかさが万引きをしようとしたのも事実である』
『従って、涼宮ハルヒ・柊つかさ両名を"停学処分"にする』

大雑把に表すとこんな内容だった。
ハルヒに関しては書面だけでは停学で済んでよかったとは思ってしまう。
だが、やはり不満がある。
ハルヒがつかさにそんな事させる必要がない。
「キョンキョン、何か怖いよ?」
泉が眉をハの字にする。
「ん、ああ。すまん」
それからは沈黙だった。
5分前予鈴が鳴り、授業の準備をして移動する。
俺は授業中ずっとハルヒと柊つかさの事で頭がいっぱいだった。
授業中当たらなくて良かったとつくづく思う。

564 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:40:13 ID:k8uPx5570
>>552
誕生日おめでとう
久しぶりにSSを書こうとしていたところだ

565 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:40:32 ID:rI50Z4Fl0



そして放課後。
俺と高良が横並びに教室を出ると、柊が廊下の正面に立っていた。
柊かがみの方がウチのクラスより早く終わったってか。
「こなたは?」
やはり普段は先頭歩くアイツがいないのは珍しいか。
「泉は黒井先生直々の呼び出しで下校時間まで補習だそうだ」
「アイツは…、だから勉強しときなさいって言ってるのに」
柊が呆れ溜め息を吐く。素に戻ってる感じがしてどことなく俺は安堵してしまった。
「先生が『コイツは待たずに早よ帰りや』って俺と高良に言って来たし、帰るか」
「そうね…」
因みに団長不在の為に休部、という判断で団長様が帰って来るまで文芸部室は閑散としてしまってる。
朝比奈さんも長門も古泉とも過度に接してない。言い方が悪いかも知れんがなんとなく、だ。
「柊は今日も買い物なのか?」
「ん、うん。まつりお姉ちゃんも心配で家から出たくなさそうだし…お母さんもね」
無理して元気な素振りをする。
「付き合うぞ?男手は要るんじゃないか?」
「えっ、いいわよ別に。わざわざ電車代出して貰うのも気が引けるし…」
そうか?心配なんだけどな。
「そうですよ、キョンくんは涼宮さんの家にも行かないといけないのですし」
高良が間に入って来る。
俺は渋々了解した。
「つかさの様子はメールするから、ね?」
「解ったよ」
俺は柊・高良と別れて、ハルヒの家路を歩き始めた。

566 :抜いたら負けかなと思っている ◆yukichanHA :2008/06/01(日) 22:42:59 ID:rI50Z4Fl0
とりあえず以上なんだぜ。
誰か脳で考えた事をそのままタイプする機械を寄越しやがれ下さい

なんか「こなた」「かがみ」「みゆき」「つかさ」という呼び方を止めてみたら、えらい癖あったw
つーわけで所々「泉」「柊」「高良」ではない描写があるかも知れん


タイトル未定。落ち着くのが思いつかないので。以上!>>552におめでとうの言葉を!

567 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 22:57:23 ID:PcsuUk890
オツー

雪茶帰ってきたのか?

568 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 23:13:19 ID:rI50Z4Fl0
一応そうなるんかねー
それでも間隔は開くだろうし…忙しいのは相変わらずっス

569 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 23:44:58 ID:eWBxrIOM0
>>552
夏である。
地球温暖化がどうのこうの、といった話が毎日のようにTVで取りざたされる昨今。
暑さから逃れるためにプールに行こうと思わない人がいるだろうか?いや、いない。居てたまるか。
幸いなことに我々のような真面目な学生は補習を受けることもなく、夏休みを謳歌している。
妹のプールに連れて行けという立案を却下し。
ハルヒによる謎探しという不快指数をあげるだけの行動を退け。
馬鹿(これで谷口と読む)の意味のないナンパを拒否し。
鶴屋さんwith朝比奈さんの超魅力的な高原へのお誘いを非常にもったいないのだが断り。
泉の言う超巨大なお祭りの準備とやらから逃げ。
かがみとつかさの勉強会すらまた今度、と言って。
みゆきさんの胸……ではなく歯医者への同行の願いも断ち切り。
俺は今、プールに来た。
そう、プールに来たのだ!!
大事なことだから二回言った。
テンションが高いのはきっと夏のせいだから。
なので気にしないでもらうとありがたい。

570 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 23:45:19 ID:eWBxrIOM0







「……年、だな」
あんなに意気込んでいたものの、たった一時間で疲れ果てた。
クロールやバタフライなどで約一キロほど泳いだ為とも思われるが、それとは別だ。
ぷかぷかと流れるプールの水面で、顔と胸の上部を晒しながらただ流れに身を任せている。
ゴーグルをサングラスの代わりに太陽を見てみるがあまりのまぶしさに目を閉じる。
流される感覚と、水に浸かる体の感覚がただ心地よい。
体は成長して、体力もついた。
背も伸びたし筋肉も昔とは比べ物にならない。
だが、こうやってがむしゃらに遊んでいられたのはやはり昔の方だっただろう。
そんな事を考えながらチャプチャプという水の音を聞き、そのまま流れていく。
塩素の匂いと体の疲れが子供のころを思い出させる…
このまま眠ってしまってもよさそうな心地よさ。
夏の匂いとでも言えるような、毎年覚えるのに秋には忘れてしまうこの匂い。
肺いっぱいに吸い込ん

「あ!?」

何かを顔に受け、その衝撃で俺の体は水中に没した。
突然の事態に俺の体は反応して、力が入った体は水中でもがく。
ガバガボゴボ、と口と鼻から気泡を出して視界を白く染めながら水上へと顔を出す。
「ブハッ!ゴホッ!!!ゴホ!!」
どうやら水か気管に入ったようで異常なまでにむせる。
「ガハッ……ゴフッ!」
鼻の粘膜を刺激する水によって、鋭い頭痛を感じながら周囲を見渡す。
いきなり溺れた(ように見えたであろう)俺に多少の注目が集まり、その横をビーチボールが流れに乗ってするすると通過していく。
おそらくこのビーチボールが俺を襲撃した犯人だろう。
しかし、それを投げた人物がいる筈だ。と考える一方でぶつかる直前に聞こえた声を思い出していた。
あれは注意を促していたのかもしれないし、ただ受け取るのに失敗して叫んだのかもしれない。
とりあえずこのボールを持ち主に渡すときにその犯人がわかるだろう。
…に、してもだ。
あの声にずいぶんと聞き覚えがあるような気がするのだが。
「あの、すいません…」
流れゆくボールを掴み、それを少し回転させて遊んでいると背中から声がかかった。
やはり聞き覚えのある声だ。
夏休みをはさんでいるので顔とか名前と声を直結させることもできないが、さすがに顔を見れば思い出すだろう。
そしてゴーグルを取って振り返る。
果たして、そこにいたのは。
「「キョン先輩…?」」
「ゆたかちゃん、…と岩崎?」

571 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 23:47:30 ID:eWBxrIOM0

「今日は疲れました…」
「俺もだ…」
帰りの電車の中。
俺とゆたかちゃんと岩崎は並んで座っていた。
この様子だけを見れば中の良い兄妹たちにもみえるだろうか。
その体に見合った程度の体力しかなかったのだろうか、ゆたかちゃんは数駅しかないというのに眠ってしまっていた。
水泳というのは見た目よりもはるかに体力を使う競技なので当然、俺にも睡魔は襲ってきている。
だが寝過ごすのが怖いので俺は眠りたくは無い。
なにより、知りあいがこんな様子を見たら何を言われるかもわからんのでそこに気を配ってもいるのだ。
変な噂が広がる前に、
「先輩?」
「お、おお…?」
下から覗きこむように岩崎が俺の顔を窺っていた。
自分では起きていたように思っていたのだが眠っていたのか?
いくらなんでも全く気付かないのはおかしいだろう…
「あの、降りる駅になったら起こしますので…」
寝ても大丈夫です、ってか……
「スマン…」
無理だ無理。
こんな眠気に耐えられる奴は校長とかの演説を一時間聞いていても飽きない奴だ…
そういえば子供のころもプールの後は眠かったな…
意識を保つことを諦め、背もたれに体重を預ける。
おやすみなさい、と岩崎の声が聞こえたような気がしたが夢か現実かなんてもう区別はつかなかったさ。










後日。
岩崎の肩に頭を乗せ、岩崎はその頭に頬を寄せながら寝ている画像を俺に突き付ける奴の姿があった。
奴、と言っても男ではないし一人でもない。
彼女らは口々に罵声を浴びせるようなことは(一人を除いて)しなかったが、辛辣な目線を投げかけてきた。
鶴屋さんまでそこにいたのはベクトルの違う恐怖を覚えたね。
岩崎はあの後、ちゃんと起こしてくれたのだがそれまでの記憶が無いのでそれまで起きていたかは知らない。
そして、この写真が撮られた日に。
撮ることができて。
なおかつ俺に誘いを持ちかけた人物たちにこの写メールを見せることができたのは…


…まさか、な?
だいたいそんな事をしてあの子に何かメリットがあるかと言えば無いだろうし。
それに岩崎と
「ちょっと!キョン!!聞いてるの!?」
「へいへい…」
ああもう謎だらけだ。
大体プールに誰と行こうが俺の勝手じゃないのだろうか……?






全員との色々な約束でどうにか解散。
そしてきっと俺の夏は拘束されて終わるだろう、と半ば確信したのだった。

572 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/01(日) 23:49:44 ID:eWBxrIOM0
しばらく書いてないと色々おかしくなるなと確認。
会話だけの形式でスレ立てたり色々やってたらあっというまに時間がすぎた!不思議!








PS:新ジャンルとか考えてるとあれだよね。続きものの設定忘れるよね。




紳士より

573 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/02(日) 00:08:07 ID:ffJexDHC0
乙ー

俺も書く気がわいてきたぜ!
よし、今から書こう!

574 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/02(日) 00:43:08 ID:hyZ2wPw0O
>>572
べっ別にすごい良かったとかまた書いてほしいなんて思ってないんだからね!






…ありがと///

575 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/02(日) 00:43:45 ID:j9SQatPh0
↑はツンデレ

576 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/02(日) 04:56:01 ID:SCV6UcwIO
みんな酸素です
6月始まってるな
俺もいろんな人のss参考に書いてみるかな

577 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/02(日) 17:51:07 ID:zQ7Na7Qk0
>>570の冒頭辺りに凄く同感しつつも乙

578 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/03(日) 00:34:56 ID:qaOMDWD/O
やあ久しぶり

579 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/03(日) 14:24:04 ID:SBo4xwAM0
>>578
やぁ
最近景気はどう?

580 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 00:07:23 ID:mbspUIPJO
いかほどー

581 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 00:46:11 ID:HlbLfrUE0
たこほどー

582 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 17:07:38 ID:Zyjc/s4HO
するめほどーって


ルーター壊れてパソコンでネットできん/(^o^)\

583 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 20:00:42 ID:g4YawTHd0
SOS団と知り合いのほとんどがネトゲをプレイしている様です。1

kyon「それなりに育ったな。俺」
konakona「もうレベル100だネ〜流石! 兄者!」
kyon「誰が兄者だ。それにしても健康に3敏捷に1の剣士って堅いが一人だと辛いな」
konakona「まー普通だと、健康固定にカリスマ固定つけて力3で敏捷に1が主流だネ〜金ある人は」
kyon「まぁ、スキルレベル上げれば攻撃威力あがるからどうでもいいんだがな」
konakona「キョンキョンのステ振りは、ギルドバトル向きっサ〜」
kyon「何処のギルドにも所属してないけどな」
こなたん「パーティー狩りじゃ壁剣士は、結構必要なんだゼ? コロとかだとサマナ・テイマーだけどー」

Cagami「何の話してるのよ?」
kyon「柊か。いや、俺のステータス振り分けについての話をしていただけ」
konakona「そそ、キョンキョンのステ振りだとギルドバトル向きだよねって」
Cagami「まぁ、たしかに……ギルドバトル向けよね。でもキョン君。ギルド所属してないんじゃ?」
kyon「その通りだ。いつの間にかこなたとかとパーティー組んで狩りするだけだからな」
konakona「そういやーそうだねー。いっそうの事私達のギルド作るかい?」
Cagami「別にいいんじゃない? 資金なら皆で寄せ集めれば十分貯まると思うけど?」
konakona「んじゃ、ギルドの名前を決めないとねー」
ハルヒ「話は聞いたわ! もちろん! SOS団よ!」
kyon「うわ、ハルヒ!?」
マッガーレ「僕も居ますよ。つい先程ログインしました。ギルドを作るのでしたら資金繰りは、僕にお任せを」
Yuki.N「……私も居る……銀行に預けているアイテムを売れば……資金は容易に」

konakona「およよ〜皆乗り気だねぇ〜」
Cagami「乗り気と言うより、決定事項ね」
kyon「やれやれ……」






「うー……この時代のパソコンは、なんでこう……うーうー……やりずらいですぅー。私も参加したいのにー」

584 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 20:52:31 ID:NmGmdZ/N0
>>583

乙ー

続きが楽しみ。

585 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:01:55 ID:HlbLfrUE0
よーしリハビリになんかお題くれい。
甘いかがみは書けないんでそこんとこヨロシク!パティもな!

586 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:06:47 ID:+wjjhmGD0
『迫り来たる夏を告げる風車』

メインはゆーちゃんあたりで

587 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:08:13 ID:HlbLfrUE0
このロリコ(ry

書いてくゆよ

588 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:09:40 ID:+wjjhmGD0
喧しい ド 変態

んじゃあ俺はキャラ(♀)安価でもしときたいと思います↓1〜3くらいで

589 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:17:09 ID:20V0oqhn0
ひなた
ひかげ
八坂こう

590 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:25:03 ID:+wjjhmGD0
てめぇ………                                                           いつになるかわからんぞ

591 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:26:32 ID:20V0oqhn0
>>590
VIPで忙しい俺に代わってがんばってください><



(笑)

592 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:27:33 ID:+wjjhmGD0
じ ゃ あ お 前 書 け

593 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:29:15 ID:HlbLfrUE0
 じ ゃ あ お 前 も 書 け 

594 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:30:03 ID:+wjjhmGD0
いや、やりますぜ?いつか

595 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:39:35 ID:mbspUIPJO
 い い か ら み ん な 書 け よ

596 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:42:44 ID:HlbLfrUE0
書くための英気を養うために一旦眠って(ry

597 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 22:59:26 ID:20V0oqhn0
俺 は い ま V I P で エ ヴ ァ ネ タ の ハ ル ヒ と ら き す た のク ロ ス を 書 い て る

598 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:00:00 ID:HlbLfrUE0
 特 定 し た

599 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:03:28 ID:20V0oqhn0
( ・ω・) や る じ ゃ ん

600 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:05:22 ID:HlbLfrUE0
三日落ちか…さてそろそろ書かないと菊門が誰かに狙われかねんな。三十分とか一時間で書いてた昔が信じられんな

601 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:08:00 ID:20V0oqhn0
>>600
確かにw
前のノッてた時の速度は今思えばなかなか凄かったな

いまはたまにしかそんな風に書けないぜ
一時期は速さの化け物と呼ばれたというのに……ふふふ

602 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:09:41 ID:HlbLfrUE0
携帯の魔力はげに恐ろしき…ところで

>速さの化け物

この早ろ(ry

603 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:12:17 ID:20V0oqhn0
>>602

うるさい!うるさい!うるさい!

そんなにいうなら試してみるか?

604 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:15:43 ID:HlbLfrUE0
この変態!バカ!そ、そんなことされたら書けなくなっちゃ……








こういう反応が欲しかったんだろ?ウン、って言ってみろヒッヒッヒ
この変態め

605 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:27:04 ID:+wjjhmGD0
(∩゚д゚)アーアーきこえなーい

606 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:29:12 ID:20V0oqhn0
>>604

( ・ω・)

|・ω・),,,

|ω・),,,,

|・),,,




607 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:37:25 ID:hNANgnNoO
>>606
こっち紹介しようと思ったらここの住人だったかww
wktkしてる

608 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:40:15 ID:20V0oqhn0
>>607
って事はあのスレにここの住人がいるということだな!?

609 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:40:28 ID:HlbLfrUE0
あっちでは騒がないように自重しとこう。キメェキメェ言わないように…

610 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:42:13 ID:20V0oqhn0
>>609
しかも酉ださないうちにバレてる…
いや、こっちでのやりとりみればわかるか

611 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:43:28 ID:HlbLfrUE0
このスレで紳士の相手と言えば変態に決まってるから特定は簡単さ

612 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:44:35 ID:20V0oqhn0
あ、あれ?

変態って……

あぁ俺が紳士って事か
いやぁ照れるなw

613 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:44:59 ID:+wjjhmGD0
なぜ酉出たし

614 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:45:53 ID:20V0oqhn0
バレたし、もう、いいよね?
僕、がんばったよね?

って事で
どっちにしろ続けてけば必要になるしいっかなと

615 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:46:42 ID:g+aGWZTr0
>>612
とりあえず全力でいわせてくれ

ねーよwwwwwww

616 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:46:48 ID:HlbLfrUE0
この変態め…そんなに羞恥プレイがしたいか

617 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/04(日) 23:48:57 ID:20V0oqhn0
>>616
恥ずかしい…でも感じちゃうっ!  ビクンッビクンッ

618 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 00:19:56 ID:+tgOH52N0
酉をググるとこのスレのまとめが……



さてどうなることやら

619 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 00:46:08 ID:N8joacI4O
ふんもっふ

620 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 02:22:14 ID:Smb+P1/rO
俺は紳士より変態のほうが好きだわ

621 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 06:25:51 ID:jHxCNiwd0
>>620

(ドキンッ)
え…、そ、それってどういうこと?

622 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 09:01:50 ID:8FHej87VO
な、なによあなたばっかり!私だって…

623 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 09:07:59 ID:jHxCNiwd0
>>622

…え?

624 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 15:26:16 ID:Smb+P1/rO
>>622
ま、まさかお前も変態なのか?

625 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 15:59:15 ID:fYTYhlX8O
すぐそっち方面へもっていくのはや め な い か

626 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 22:40:00 ID:CqyfAXSoO
もうこの流れはいいわ

627 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 23:14:41 ID:jHxCNiwd0
なんでこうなるんだろ…

628 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/05(日) 23:32:25 ID:N8joacI4O
俺に文才が有れば投下しまくるんだけどな…。


629 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:01:13 ID:gPgkkq6k0
>>506の続きを投下します。

第1話です。

630 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:03:31 ID:gPgkkq6k0
第一話
〜はじまりはじまり〜


「キョン君朝だよ〜!」ドゴッ…
妹の朝のダイビングで目が覚めた。毎朝のことだがもっとマシな起こし方がないか疑問に思う。
そして、俺にダイビングしなおかつキョンというまぬけなニックネームを広げた張本人である妹は、
「新年度早々遅刻したら笑われるよ〜」と言ってきた。
確かに妹の言うことも一理ある。新年度早々遅刻したらまずいな…。
「じゃあ、早く降りてきてね〜」と言って妹は部屋を出て行った。
さて、早く降りて朝食を済ませないと新年度早々遅刻して…
……
ここで完全に覚醒したのか頭の中でいくつかの疑問が浮かんだ。
なぜ、妹は新年度とか言ったんだ?
プロローグでは二学期も終わり…つまり十二月といった筈だ。
俺は携帯を確認した。
携帯には四月という月を表示していた。
そういや寒いはずの冬の朝がかなり暖かい…温暖化にも程があるくらい。
俺は窓の外を見た。
そこには俺が毎日見ている景色とは全く違う景色が見えた。
…よし夢だ。間違いなく夢だ。
と、思いもう一度寝ようと思ったが、シャミセンがその爪のある足で俺の足を踏み現実を告げた。
まぁ、また何か神がかったパワーが起こったんだったんだろう。ハルヒとかハルヒとかハルヒとかがな。
今回は二回目なので結構落ち着いていた。
まぁ、今回も何とかなるだろう。
そう思い、下に降り朝食を済ませ、制服に着替えた…
?何かおかしい。この制服は世間で言う学ランである。
我等の北高の制服はブレザーのはずだ。
俺は母に、なぜ学ランなのか聞いた。
すると母は、
「何言ってるの?北高は前年度で閉校して生徒は近隣の高校に編入されるでしょう。先月から知ってるでしょう?」
と言われた。

北高が閉校?知らねぇよそんなの。やっぱり夢なんじゃねえのか?
しかし、時は待ってくれず、時間はやばい状態だ。
一年の冬の時の忘れたい大変な三日間がよみがえる。
何があったのかは知らんが一大事であることは確かだ。
ハルヒがやったにしろ、長門がやったにしろ、今、俺がやるべきことは1つ。
SOS団の全員の状況を確認することだ。
俺はカバンと母が書いた高校への地図を持ち、玄関を出て走って行った。

631 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:04:50 ID:gPgkkq6k0
朝、何か違和感を感じる朝だが、特に気にすることなく朝食を食べ支度をして、つかさとともに学校に向かった。
毎日変わらない学校への道…が、今日は違和感を感じた。
そう思うとつかさが、
「あれ?なんか見たことがない家があるよ」と言った。
「確かにそうね…。何か違うねぇ…」
「もしかして、建て替えしたのかなぁ?」
「普通一週間で建て替えなんてできないわ」
「でもいつもと違うよぉ」
確かによくまわりをみると、いつも見ている景色と微妙に違うわね。それも一軒だけならまだしも何軒もある。
うーん、どうして…ってもう時間ギリギリじゃないの!
「つかさ。時間がやばい。急ごう!」
そう思い私は急いで走った。
「お姉ちゃん。そんなに走ると転ぶよ〜」
そうつかさが言った瞬間、
「キャア!」
思いっきりつまづいた。まずい!このままだと地面に衝突…
「うおっ!」
と思った瞬間他の人の声も聞こえた気がする。
「お姉ちゃん。大丈夫?」
「ええ…大丈夫だわ」
そう言いながら立ちあがった…あれ?なんであまり痛くないんだろう。
そう思った瞬間、今の状況に気づいた。
「イタタ…」って声が下で聞こえた。
どうやらその人がクッションになって助かったようだ。
って他の人も巻き込んでんじゃないの!
「すいません!大丈夫ですか!?」
私はその人に謝った。
「ああ。大丈夫だ。すまない。俺が気をつけなかったせいで」
「い、いえ!こちらのせいなんで!そちらこそ大丈夫ですか?」
「(何度も同じこと聞かれても…)ああ、大丈夫だ。ケガもないしな」
彼はそう言いながら立ちあがって、
「本当にすまない」と言って走って行った。
よく見たらあの人、私たちと同じ高校の制服だった
「あの人カッコよかったなぁ〜…」
つかさが何か言った気がするが、よく聞こえなかった。

632 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:05:37 ID:gPgkkq6k0
そう考えているうちに、
「やっほー」とこなたが来た
「こなちゃんおはよー」
「おはよう」
「おはようかがみにつかさ」
こうあいさつを交わした。登校中こなたが、
「そういえばさ、今日行く途中見たことがない家があったよ」
「あっ、こなちゃんも?わたしもあったよー」
「あれ?かがみん、なんで汚れているの?」
「それは…」
理由は省略するわ。え?誰に言ってるかって?知らないわ。
説明し終わるとこなたが、
「ほぉ〜。かがみんフラグ立ったネ」
「はぁ?なに言ってるの?フラグなんて立つはずないでしょ!」
「いや、このシチュは間違いないよ。つかさ、顔はどうだった?」
「え?う〜ん…かっこよかったよ。それにやさしそうだし」
そういえば顔を思い出してみる。顔は悪い方じゃないわね。どっちかと言うといい方だわ。
「よかったねかがみん。これは確定だよ」
「ゲームのやりすぎよこなた」
「あと、どこかで見たことがある気がするよ〜」
「おや?つかさにもフラグ立った?」
「つかさに変なこと教えないで!」
そういう会話しながら歩いて行った。
そういえばあの顔私もどこかで見たことがある気がする。
まぁ同じ高校だからだと思うけど。
え?時間?私の確認ミスよ。
======================俺は走って学校に向かった。
正直さっきの衝突はすごく痛かった。
というか右手の甲からブラッドが出てる。
しかし、さっきのツインテールの人やショートカットの人、どっかで見たことがある気がする。
だがとりあえずブラッドや二人の人のことはは後にしとく。
今はもっと解決するべき問題があるからな。
俺は走って学校を目指した。

633 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:08:29 ID:2zg+IgVF0
終わりです。

携帯からなんでうまく書けない・・・。

読みづらかったら、教えて下さい。


一応タイトルは
「すばらしいかな?この世界」です

634 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:12:28 ID:SS0HPEp2O
>>633
乙です。続きが楽しみです。

635 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:13:34 ID:qeYhyWaZO
酸素ー
携帯で大変かも知れないが頑張ってください

636 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 00:25:57 ID:3l+WAmFAO
>>633
長編キター
酸素です。続き楽しみにしてます

637 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/06(日) 20:38:59 ID:K838VXQB0
>>633
遅くなったが乙ー
続きも楽しみにしてる


まとめはやっといたが何か不満な点があれば言ってくれ
出来ることならやる

638 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 01:05:07 ID:id7mY19L0
例年通りにこの狭く暑っ苦しい室内で回る扇風機の音を聞くだけ。
……だったんだがな。今日の昼までは。

「わ゛れ゛わ゛れ゛わ゛う゛ぢゅう゛じんだぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「いい加減そこをどけ」

この劣悪な環境でけなげに頑張っている電動風車君。
その前に居座り、俺への送風を邪魔しているのは誰であろう、泉こなたである。
長い青い髪が風に流れ、その様相が涼しげな小川を連想させる。
しかしそんな涼しげな様子も、実際の涼をコイツが奪っているのでむしろ腹立たしい。
「わ゛れ゛わ゛れ゛わ゛た゛ん゛こ゛と゛し゛て゛〜〜」
「少しは持ち主に風を送ろうという考えはないのか?」
「も゛ち゛ろ゛ん゛あ゛る゛よ゛〜〜〜〜〜?」
だが実行はしないと。なるほど。
確かに昨日の落雷で停電した上に、クーラーがうんともスンとも言わなくなったお前の境遇は同情しよう。
しかしだからと言って俺の涼を奪う理由にはならんぞ。
いきなり家に来て「クーラー壊れたから涼みにきたヨ」とか言ってきたのも許せる寛大な俺でも、だ。
居間ならクーラーも効いてるのにわざわざここに来てまで嫌がらせがしたいかそうか。
正直に言うなら暑さのせいで布団は汗でぐしゃぐしゃ。
そして思考も全くまとまらん。ああもうこの髪に手を入れたら冷たそうで気持ちよさそうだな。
この扇風機を独占してる少女の目的は一体なんなのやら。
ベッドから上半身を降ろし、ただ冷たさを求めてその冷ややかそうな髪に手を伸ばす。
「うわひゃぁ!!??」
「……あ」
「いきなり何すんのさ!?」
「いや、気持ちよさそうだったんでつい…」
「……キョンキョンって意外と変態だよね」
失礼な。
確かにこなたはポニーにした方が可愛く……ってそんな話じゃない。
「いいからそろそろ風をよこせ」
「がめつい男は嫌われちゃうよ?」
「うっさい」
風は吹かないし気温は上昇するばかり。
人口密度がわずかに上がった今、扇風機の独占権は生死にかかわるのだ。
よってその場所をどけ、と言葉に出せないあたり俺の優しさ(へたれでは決してない)が見えるだろう。



「キョンキョン、ジュース…」
「少しは遠慮を覚えろ」
だが麦茶を持ってきてしまうあたり、俺は甘いのだろう。
夏の昼下がりはこうして過ぎていく。

639 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 01:05:33 ID:id7mY19L0
ミスったorz

640 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 01:07:19 ID:id7mY19L0
あああああああああああああああああああああああああああああああああ……………………………………


メモ帳で失敗した・………消えた・・…………………





ああもう俺何やってんだ・………

641 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 01:08:08 ID:id7mY19L0
「あ゛〜ぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜」

夏。
夏は暑い。
暑くない夏はそれはもう夏ではないだろう。
まぁそんなことはどうでもいいのだが。
どうでもいいついでだが、俺の部屋にはクーラーなどという金食い虫は設置されていない。
半分以上、年代物の様相を見せている電動風車があるのみである。
俺の夏は窓を開け放し、このボロい扇風機をフル回転させてどうにか涼をとるという、とても庶民感あふれるものなのだ。
いや、庶民でもクーラーはあるかもしれないのでそれ以下かもしれないのだ。
ろくに涼しさが手に入らない室内で汗だくになりながら窓の外を見る。
アルミサッシ越しに聞こえるセミの輪唱。
白々とした立派な入道雲。
風は吹いていないのか、窓の両脇のカーテンは全く動かずに日の光を浴びているのみだ。
(こんな日にはプールや海がいいな…山の木陰も虫が寄らなければ気持ちいだろうに)
そんな事を考えてはみたが、ハルヒあたりが強引にでも誘わないと行きはしないだろう。
自分で行動を起こそうにも気力もなければ金もない。
例年通りにこの狭く暑っ苦しい室内で回る扇風機の音を聞くだけ。
……だったんだがな。今日の昼までは。

「わ゛れ゛わ゛れ゛わ゛う゛ぢゅう゛じんだぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「いい加減そこをどけ」

この劣悪な環境でけなげに頑張っている電動風車君。
その前に居座り、俺への送風を邪魔しているのは誰であろう、泉こなたである。
長い青い髪が風に流れ、その様相が涼しげな小川を連想させる。
しかしそんな涼しげな様子も、実際の涼をコイツが奪っているのでむしろ腹立たしい。
「わ゛れ゛わ゛れ゛わ゛た゛ん゛こ゛と゛し゛て゛〜〜」
「少しは持ち主に風を送ろうという考えはないのか?」
「も゛ち゛ろ゛ん゛あ゛る゛よ゛〜〜〜〜〜?」
だが実行はしないと。なるほど。
確かに昨日の落雷で停電した上に、クーラーがうんともスンとも言わなくなったお前の境遇は同情しよう。
しかしだからと言って俺の涼を奪う理由にはならんぞ。
いきなり家に来て「クーラー壊れたから涼みにきたヨ」とか言ってきたのも許せる寛大な俺でも、だ。
居間ならクーラーも効いてるのにわざわざここに来てまで嫌がらせがしたいかそうか。
正直に言うなら暑さのせいで布団は汗でぐしゃぐしゃ。
そして思考も全くまとまらん。ああもうこの髪に手を入れたら冷たそうで気持ちよさそうだな。
この扇風機を独占してる少女の目的は一体なんなのやら。
ベッドから上半身を降ろし、ただ冷たさを求めてその冷ややかそうな髪に手を伸ばす。
「うわひゃぁ!!??」
「……あ」
「いきなり何すんのさ!?」
「いや、気持ちよさそうだったんでつい…」
「……キョンキョンって意外と変態だよね」
失礼な。
確かにこなたはポニーにした方が可愛く……ってそんな話じゃない。
「いいからそろそろ風をよこせ」
「がめつい男は嫌われちゃうよ?」
「うっさい」
風は吹かないし気温は上昇するばかり。
人口密度がわずかに上がった今、扇風機の独占権は生死にかかわるのだ。
よってその場所をどけ、と言葉に出せないあたり俺の優しさ(へたれでは決してない)が見えるだろう。



「キョンキョン、ジュース…」
「少しは遠慮を覚えろ」
だが麦茶を持ってきてしまうあたり、俺は甘いのだろう。
夏の昼下がりはこうして過ぎていく。

642 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/06/07(日) 01:10:42 ID:id7mY19L0
ああもうごめんなさい。
なんかもうパニクっていますんでちょっと落ち着けって話なんだがゆたかの部分が丸々きえた。
けどもうこなたの短編で見えるしいいよね?


風車とゆたかであと二つばかり考え付いたやつがあったんでそっちをお題消化に使わせてもらいますんでどうか容赦。

643 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 05:54:17 ID:SnDfDezn0
>>642
乙ーで、いいのか?
消えたのは残念だがこなキョンが久々に見たかった俺としてはそれなりに満足だったり・・・


やっぱりドジっ子な小泉の人萌え

644 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 06:09:35 ID:Do8AbeF50
>>642
m9(^Д^) プギャー


645 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 08:03:49 ID:tJQXtlb9O
>>642
m9(^Д^≡^Д^)9m

646 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 19:31:30 ID:id7mY19L0
>>644-645
(´;ω;`)

647 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/07(日) 22:17:05 ID:EJbcif200
>>646
( ;Д;)ヽ(´v` )ヨシヨシ

648 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 11:57:30 ID:6xa1AKRrO
そろそろ容量か

649 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 12:42:30 ID:d5kVL8u40
>>642
タイトルお願い
http://www36.atwiki.jp/kagakyon/pages/1077.html

650 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 14:13:47 ID:TQdLtpak0
タイトルとか思いつかんので前に書いたなんでもない日常に追加って形でお願いしてもいいかな

651 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 16:34:20 ID:DtYAcV5m0
タイトルといえば>>569-571にはあるのか?
それとも>>552に捧ぐってことで無しか

652 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 18:08:33 ID:TQdLtpak0
捧げる、ってことでひとつ。




夏でも半裸でいると身をもって知った最近。

653 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 20:40:16 ID:DtYAcV5m0
把握した。ちと残念だがな
まったく>>552が羨ましいぜい


はてさて一体何を身をもって知ったのやら

654 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 20:40:26 ID:8xmhbEUe0
もう夏か・・・
何も無かった俺の青春・・・

655 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 21:21:32 ID:TQdLtpak0
風邪をひくという一文が抜けていたなんて今さら言えない。
本当にドジっ子化してしまったのか俺。

656 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 22:25:14 ID:DtYAcV5m0
一体俺は何回小泉の人に萌えればいいんだ?
男は願い下げなのだがな

夏といえばハルヒ側にとってもらき☆すた側にとっても特別な
七夕まであと一月ほどか

657 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/08(日) 23:45:08 ID:CJNSWoqx0
このスレもあと少しで一周年だな…。

658 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 00:47:22 ID:BNFEbA+ZO
(U≡ω≡.)

659 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 10:26:51 ID:/GNANB8vO
>>656
ポニーテールの日ですね

660 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 10:46:50 ID:5sFSEvo+0
最近VIPのスレに投下しっぱなしで
こっちにほとんどこれてないからイベントの日だけでも確実に参加したいな…

byもういい加減受け入れることにしたよ変態

661 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 12:42:19 ID:LE+DBZFKO
よし出来た 最後に見直そう

少し修正しようよぅ〜

もう一度見直そう

投下する前はやっぱ修正が必要DAZE!

念のため再度見直そう

投下前修正の法則は絶対あるって、これ宇宙の心理ね!

オワラナイ\(^o^)/

662 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 13:00:56 ID:LNCzIdzz0
投下する
  ↓
見…直し……?
  ↓
修……正……?
  ↓
 黒歴史

663 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 14:06:45 ID:5sFSEvo+0
俺の場合

書き終わる
  ↓
見直さない
  ↓
修正しない
  ↓
 投下
  ↓
あー疲れた

664 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 15:26:54 ID:Iy5fvpcKO
書き終える

恥ずかしいので確認しない

投下しようとする

投下の仕方がわからない

俺涙目

665 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 15:40:51 ID:LGVF/EqiO
\(^O^)/
 ↓
読むよ!
 ↓
おかしいよ!修正だよ!
 ↓
読むよ!
 ↓
できた!
 ↓
くぁw背drftgyふじこlp;@:「
 ↓
  V
(=ω=.)これが〜僕の〜全て〜

666 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 18:28:17 ID:ZArlAVJy0
お題もらったよ!

冒頭の時点で中二病満載だよ!

書き始めが大事だって聞いたことがあるよ!

だから冒頭を優先するよ!

いつまで経っても完成しないよ!

だから新しくお題もらうよ!

以下無限ループ

667 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 22:09:10 ID:/GNANB8vO
>>666
お題ならいくらでもあげますよ

668 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/09(日) 23:32:16 ID:3EFmlc9E0
>>667
すいませんがください。すばらしいかな?この世界の第二話からの大まかなあらすじを書いたメモが消えてしまって、ネタに詰まって・・・(泣)


>>637

ありがとうございます。これから頑張ります。

669 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 00:25:34 ID:4KyP1L5aO
>>668
柊姉妹とデートなんてどうだろう

670 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 09:02:26 ID:Av/+H1GLO
性格が対極的な鶴屋さんとみなみを組み合わせを所望してみるテスト

671 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 12:39:43 ID:pw+JyUYb0
妄想シリーズ「オットセイ談義」


谷口「桜庭先生、オットセイのアソコは精力剤になるって本当ですか」
桜庭「初っ端からセクハラかますなバカモノ」


※しばらくお待ちください※

神人「ガッシ! ボカ!」
古泉「ギャ! グッワ!」


谷口「すみません、取り乱しました」
桜庭「そりゃ私は生物教師だがな……だからといって買いかぶってもらっても困るぞ」
谷口「じゃあ、知らないんすか?」
桜庭「いや知ってる」
谷口「是非詳細を教えてください!」
桜庭「でかい声を出すな鼻息を吹きかけるな顔が近いぞ気色悪い」


※お見苦しい場面をお見せしたことを、深くお詫び申し上げます※

神人「ドッガ! バキ!」
古泉「バニンハッー!」


谷口「すみません、取り乱しました」
桜庭「じゃー、まずはオットセイのことから話そうか」
谷口「うぃーっす」
桜庭「オットセイのオスのうち、群れの中で一番大きいハーレムを作った者をハーレムブルと呼ぶ」
谷口「ハーレム……」


キョン『キバッていくぜ!』


谷口「一瞬で擬人化できました」
桜庭「奇遇だな。私もだ」

672 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 12:40:36 ID:pw+JyUYb0
>>671
桜庭「ハーレムブルは常にその座を狙われている。他のオスと戦わなければならない」


白石『今年こそは目にものを見せてやる!』
国木田『年貢の納め時だよ、キョン』
キョン『フッ、すごいのが来るぜ!』
白石『ギャッ!』
キョン『こういうときはコイツだ、シャミセンバー!』
国木田『グッワ!』


谷口「仮面ライダーばりの大活躍だ!」
桜庭「そして、もうひとつの務めといえばもちろん……」


キョン『今日の俺は上機嫌だぜ?』
こなた『それってつまり――』
キョン『噛ませろぉん♪』
こなた『やん☆』
キョン『ガブッ』
こなた『変身ッ!』


谷口「すいません、18禁シーンが変なのに差し替えられるんですが」
桜庭「配慮だ」
谷口「誰への!? 俺にとってエロ描写は自分への御褒美なのに!」
桜庭「そりゃ残念だったな」
谷口「くぅ……っ、またキョンばっかいい思いをするのか……!」
桜庭「それはどうかな?」


キョン『ふぅ……』
かがみ『終わった? じゃあ、次は私ね』
キョン『……え?』
つかさ『あ、私もー』
みゆき『私もお願いします』
キョン『よーし……ウェイク、アッープ!!』


桜庭「ハーレムブルは、メス全員の相手をしなけりゃならん」
谷口「やり放題かよ! 羨ましいなあオイ」
桜庭「本当にそう思うか?」
谷口「え? もしかしてメス同士が修羅場になっちまうとか?」
桜庭「いや。オスが全員の相手をしなけりゃならないのは承知だから喧嘩も起きない」
谷口「ますます天国なんですが。土見ラヴァーズかよ」
桜庭「まあまあ、よく聞け」

673 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 12:42:37 ID:pw+JyUYb0
>>672
キョン『ガブッ、ガブッ、ガブッ!』
かがみ『あっ……あん……変身!』
つかさ『ら、らめぇ……変身……っ』
みゆき『へ……へん、しぃぃん!』


谷口「変身をエロく言わせられるようになりました」
桜庭「くだらんこと報告しとらんで最後まで聞け」


キョン『ふう……さすがにちょっとキツイな』
ハルヒ『休んでるんじゃないわよ!』
長門『……許可を』
みくる『なななんですかここ!?なんであたし着ぐるみ(ry』
鶴屋さん『あっはっはー! キョンくん入れ食いだねっ!』
キョン『うはwwwww』


桜庭「相手は群れのメス全員だからな。ほぼ休みなしだ」


キョン『……終わったか』
こなた『はい第2ラウンドー』
キョン『ちょwwwwおまwwww』


桜庭「メスは出産すると、すぐに発情してもう一回求めてくる」
谷口「出産したのか!?」
桜庭「妄想にツッコミを入れるのは野暮だぞ?」
谷口「そういう問題すか」
桜庭「かくして、ハーレムブルは3ヶ月間、飲まず食わずでメスの相手をしなきゃならん」
谷口「……ゴクリ」
桜庭「その間に、体重は3分の1にまで落ちるという」
谷口「監禁されてんのと同じじゃねーか……とんだヤンデレイベントだ」
桜庭「それでもムスコは衰えないことから、精力剤のウワサが生まれたのだろうな」

674 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 12:45:25 ID:pw+JyUYb0
>>673
桜庭「さて、繁殖シーズンが終わると、今度はオス同士が集団を作る」


白石『お疲れっしたー』
キョン『おー、お疲れ』
国木田『今回もハーレムブルはキョンだったねえ』
キョン『ああ……そろそろ交代してくれないと、俺マジで死ぬぞ』
谷口『死んじまえ。腹上死は男のロマンだろ』
キョン『そいつはいい。ぜひ変わってくれ』
谷口『いや、お前を見てたら考えが変わったわ。俺は細く長くやっていこうと思う』
キョン『やれやれ……』


谷口「仲直りか。意外にあっさりしてんだな」
桜庭「メスがいなくなってしまっては、争う理由もないからな。しかし……」
谷口「どうしたんすか」
桜庭「私はな、彼らが寄り添うのには、別の目的があるように思えるんだ」
谷口「何すかそりゃ」
桜庭「メスがいない。精力絶倫同士。あとは……わかるな?」
谷口「……」


キョン『キバッていくぜ!』
白石『アッー!』
谷口『アナルだけは!アナルだけは!』
国木田『ンギモッヂィィ!』


谷口「……」


キョン「よう谷口」
谷口「よ、よう……なんだ、今日は一人か」
キョン「一人だとも。ハルヒの気まぐれでSOS団は休みだ」
谷口「そ、そうか」
キョン「それでまあ、どう時間を潰したもんか、とな」
谷口「泉とかでも誘ったらいいだろ」
キョン「連中も捕まらないんだ」
谷口「ほ、ほう……」
キョン「そうだ、これからカラオケにでm」
谷口「いけねえ!WAすれモノしちまったぜ、じゃあな!」
キョン「おい谷口!?」
谷口「WAWAWA忘れモノーーーーッ!!」
キョン「お前何か変だぞ、おい!」
谷口「近寄るなッ!」



桜庭「フヒヒwwwサーセンwww」 ←趣味:BL



おわり。
妄想シリーズも間が開いちゃったけど、
実を言うとキョンキョン物語書いてるのも俺なんだ……富樫にならないようにがんばります

675 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 17:13:03 ID:hkQhV8NrO
なんと!
キョンキョン物語楽しみにしてるよ!
でもあなたはちゃんと練って書いてそうだから、大変なのはわかる。
あなたが書きたいときに書いてくだされ。


で、久しぶりに「高良みゆきの交際」読んだ。
萌え死んだ俺に誰かみゆきさんモノを供えてはくれまいか。

676 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 17:34:54 ID:fzBzfxEN0
ドSなみゆきを思いついた

677 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 18:43:51 ID:LNu1338I0
>>674
GJ!

なんとキョンキョン物語もあんただったのか!?
どっちも好きな作品だから楽しみにしてるんだぜ

678 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/10(日) 19:02:03 ID:IjhF5teHO
ちょうどみゆきさんネタ書いてるとこだった

679 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 00:49:36 ID:c0XNbcOSO
書きたいが始めてだから簡単なお題をくれないか

680 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 00:50:20 ID:X17LX9sT0
キョンが
こなたと
デート!?

681 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 01:05:27 ID:kh8PLJtl0
キョンの本当の名前を探すために
旅に出る

682 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 06:31:52 ID:X17LX9sT0
だいぶ間が開いたがT-Note。
投下しますんよ。

683 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 06:32:14 ID:X17LX9sT0
「どうぞ」
長机に湯のみが置かれる。
この場には三人の人影があるが、湯のみはひとつしか置かれていない。
お茶を出されたのは普通の人間だが、SOS団という特殊な環境では逆に異質に映るアイツである。
俺はただ奴の向かい側に座ったまま眼鏡越しに見つめているだけだ。
おそらく喜緑君の親切心で出されたお茶を、コイツは飲みもせずに俺に問いかける。
「なんか情報はありませんかね」
「無いな」
一瞬の間も開けずに切り捨てる。
ここに来たのは古泉か、あの馬鹿の差し金だろう。
こっちは暇じゃないのだから、さっさと帰ってほしい。
奴はどうやらその答えを予想していたらしく、
「そうですか」
の一言だけを残して窓の外に視線を移した。
…もしかしたらあいつらの指示は無くて、自発的にここに来たのかもしれんな。
なら理由は二つほど考えられる。

@ただ情報を捜して来いと言われてここにたどり着いた。
A俺に何か用があり、喜緑君が邪魔である。

前者ならもう帰っても問題はないだろうし、となるとやはり俺に用事があるのだろうか?
この生徒会室には基本的に俺と喜緑君、そしてたまに先生がいるだけだ。
行事の話し合いなどで会計や書記などが居る場合もあるが、ここしばらくはそんな話し合いもない。
副会長は特に生徒会や学校についての興味はなく、内申のためだけに入ったような人間だ。
生徒会が行事で駆り出される度に文句を漏らしていた。
まぁ、この喜緑君がここによくいるのは俺との色っぽい話があるわけではなくてただ居心地がいいのだろう。
俺さえいなければこの生徒会室はかなり便利なのだ。
給湯室がついてるのは職員が利用する場所を除けばここだけだし、日当たり良好でエアコンも付いている。
プロジェクターに、DVDデッキもあるとくればだいぶなものだろう。
だがいかんせん普段の俺は眼鏡をかけた冷徹な生徒会長という仮面をかぶっており、一般生徒には畏怖の対象でしかないだろう。
そんな俺を恐れずに生徒会室でお茶をのほほんと飲んでいるのはこの喜緑君くらいなものだ。
そして俺の本質を知っているのはほんの数人であり、こいつもその一人である。
で、だ。こんな俺に用があるなら喜緑君は邪魔だろう。
俺は喜緑君に退室してもらおうと手でその旨を示そうと
「ああ、あのとりあえず喜緑さんにも聞きたい…というよりそっちが本命の話なんですが」
「…?」
全くなにがコイツは目的なのかわからん。
目的を失った右手をとりあえず机の上に置き、手を組んで落ち着かせた。
なんだか不格好だが、あのまま所在なく漂わせた方がもっと不格好だったろう。
一般生徒である喜緑君がいるので、体裁を整えなければならんのはなんとも面倒だ。
全く、生徒会長というのも楽ではないな。

684 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 06:32:44 ID:X17LX9sT0
なんというか、あれだ。
お茶でもあるなら飲んで一息入れられるのだが、喜緑君が淹れたのはコイツの分だけだし。
なんか身動きが取りづらいな…。
「ええと、その前に会長にお茶を淹れてもよろしいですか?」
「はい。どうぞ」
俺の意思がまるで通じたかのように給湯室に消える喜緑君。
俺はその隙をついて仮面を外した顔で話しかける。
「…いったい何の用でここに来たんだ?あの馬鹿の差し金か?」
「半分正解なんですが、もう半分は聞きたいことがあったからですよ」
「それは俺にか?」
「それもまた半分です。喜緑さんにやはり聞きたいことがあったので」
「ふん…で、何が聞きたい」
口調を荒荒しくすると一旦眼鏡をはずし、少しキツいこの目つきでコイツを睨む。
もっとも、こっちが本当の俺なのだが。
しかし俺が予想していた質問はひとかけらも出ず、
「ですが、もう殆ど会長には聞く事はありませんね」
「…は?」
「テープ、」
と言ったところで丁度喜緑君が戻ってくるのが見えた。
もう聞くことは無い?そのくせ喜緑君に聞くことがある…?
まだ俺は殆どなにもしゃべっていないはずだが。
「どうぞ、会長」
「ああ。ありがとう喜緑君」
コトン、と置かれた湯のみの中には熱いお茶が注がれている。
口をつけたら火傷しかねない暑さが、陶器越しにでも感じられる。
とりあえず茶が冷めるまでこいつらの会話を聞いていようか。
「とりあえず座りましょうか?」
「立たれているとこっちも話しにくいですしね」
ズズ、とそれなりに安っぽい椅子が摩擦に悲鳴をあげながら動く。
「それで聞きたいこと、とは?」
「ええ、それなんですが…」

685 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 06:33:10 ID:X17LX9sT0







「では、またお会いしましょう」
「それ、なんか変なニュアンスを含んでませんか?」
「別に他意は無いのでご安心ください」
「そうですか…」
ほんの数十秒のやりとりを介して二人の会話は終わった。
しかし、その内容は会話というより相手の腹を探るようなどこか尋問めいたような会話であった。
俺が喜緑君に淹れてもらった茶が冷める間もなく終わった。
「SOS団に任せたとはいえ、それは勝手を許すということにつながらないという事を肝に銘じておきたまえ」
会長としての仮面を被りなおし、この男に一応の別れの挨拶をしておく。
どうやらコイツにはそれがわかっていたようで、薄ら笑いなどを浮かべながら軽く会釈をして部屋を出た。
「失礼しました」
ドアが閉まる。
部屋には喜緑君と俺のみが残り、再びあの静寂が戻ってくる。
喜緑君は長椅子の端っこに座るとノートパソコンをどこからともなく取り出してカチャカチャとキーを叩かせた。
どこからともなく、とは言ったが長机の下の収納スペースにでも置いてあったのだろう。
俺はその様子を横目に、長机の下に隠した(アイツが来たときにしまった)資料を取り出す。
その資料に紛れた一つの黒い塊。
これは放送室でどさくさ紛れに押収したテープだ。
おそらくあの男が少し口に出した"テープ"とはこのことを指していたのだろう。
確かに、SOS団が要求した今までの資料のなかにこのテープは入れていなかった。
「古泉の野郎も気づかなかった…いや、見逃したのか?それを自分で取りにきたアイツ……」
アイツが意外とこのクソったれな犯人を捕まえる手がかりを手に入れるのかもしれないな、と一人ごちた。
「会長」
「うむ?」
喜緑君がPCを操作する手を止め、俺に口を開く。



「音声の復元が終わったようです」


俺はまだ自分の手で捕まえるのをあきらめたわけでもない。
生徒会は独自に動いている。

686 :抜いたら負けかなと思っている ◆FLUci82hbc :2008/06/11(日) 06:37:23 ID:X17LX9sT0
短いくせに時間をかけすぎT−NOTE。第九話。
あらすじは頭にあるけどアウトプットがままならぬ。
今回はなにもドジしてない筈だからドジっ子の名は返上させてもらうからな!何が萌キャラだ!




次に投下すんのは貰ったお題であるゆたかの短編だとおもうんでよろしく。
最近は活気あっていいことだ。あともうすぐ一周年万歳。

687 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 06:44:37 ID:X17LX9sT0
今気づいたがT−note月刊ペースになっとる……
最初は日刊ペースで書こうと思ってたなんて今さら言えない

688 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 07:49:22 ID:Yl08ubpy0
朝から乙ー
返上? いやいや遠慮せず受け取っとけよ


一周年か、7月9日ってことでいいのか?

689 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 08:06:06 ID:sk29GEbdO
>>687
乙カレーライス
俺なんて某漫画家並のペースさ……

>>688
そうみたい

690 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 18:21:40 ID:kh8PLJtl0
書きながら投下すればいいと思うよ

691 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 18:55:39 ID:sk29GEbdO
うちそない器用なことでけへん……

訳あって携帯から投下します
一レスごとの文字数が少なくなるのと
全部終わるまで時間がかかると思うけど許してけろ

692 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 19:15:58 ID:sk29GEbdO
背の高い人低い人、髪の長い人短い人、太った人に痩せた人……
この地球上には沢山の人があちらこちらで生きていますが、誰一人として同じ人は居ません。
私たちは数多くの特徴を持っており、その一つ一つが個人を形成するパーツとなって、
それら全てが合わさったものが、この世界に唯一無二の自分という存在になるのです。
例えるなら、真っ白なキャンバスにいろいろな絵具を用いて一枚の絵を完成させるようなものでしょうか。
どの箇所に何色の絵具を使用するかによって、絵の雰囲気はガラリと変わります。
空を描く際に、青い絵具を使えば朝や昼の景色になり、オレンジ色だと夕暮れに、黒や紺なら夜に……。
この絵画は一度完成させたとしても、何度でも塗り替えることが出来ます。
その人が長かった髪を短くしたり、着る服の系統を変えてみたりすることで、
たとえばそれまで赤く塗っていたところが青や黄色に塗り替えられ、
『自分』というタイトルの絵が、また違った印象のものになるのです。


「あう〜」

初めまして、高良みゆきと申します。
突然ではありますが、白昼の本屋さんでの唸るような声はこの私です。
今日は休日でしたので、久しぶりに本屋さんで参考書と小説を一冊ずつ購入しました。
新しいものを買ったりするとなんだか嬉しくなりますよね。
そんな満足感で胸を一杯にして店を出ようとしたところで、事件は起きました。


お日様は熱心にも、満面の笑みを浮かべて莫大なエネルギーを放出しています。
しかし今はお昼をとるにはまだ早い比較的日差しの弱い時間帯です。
「僕の出番はまだ当分ないだろう」とお月様も眠っていることでしょう。

ゴツン!

「きゃ!」
そんなお月様が慌てて飛び起き、ベッドから転落してしまいそうなほど
とてつもなく大きな音がこのお店中に響き渡りました。
続けて店員さんの「お、お客様! 大丈夫ですか!?」という慌てた声が耳に入りましたが
今の私にそれに答えるほどの余裕はまったくありません。

雲ひとつ無い空は青々としていて、その上今は室内に居るというのに、
私はキラキラと光り輝く星々を確かに目にしました。

693 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 19:31:35 ID:sk29GEbdO
>>692

私がぶつかってしまったのは、本屋さんの出入り口、四角い取っ手の付いたガラス戸でした。
店に入る際には、きちんと表示してある通りに扉を押して入ったのですが
買いたい本を探してレジへと持っていくうちに頭の隅へ追いやってしまい
店を出ようとした頃にはそのことをすっかり忘れておりました。
そして勝手に自動ドアだと思い込んでいた私は、扉の前で一度立ち止まりました。
しかし、もちろんセンサーの類など一つも付いていないガラス戸が自動で開くわけありません。
よくよく考えればその時点で気付くはずなのですが……
学校で何か考え事をしていて教室の扉にぶつかってしまったり、
お勉強の最中、飲み物をレンジで暖めたことを忘れて何度も暖めなおしたり
ある一つのことに集中していると、それ以外のことが考えられず失敗することの多い私です。
今回もその例に漏れず、既出の通り小さな満足感で胸が一杯だったため
何の躊躇も無くぶ厚いガラスにぶつかった私は、お店中の視線を釘付けにしてしまいました。
まったくお恥ずかしい限りです。

道を歩いていて壁や立て看板などにぶつかるという経験は何度もあります。
しかし今回はそれだけでは終わらなかったのです。
もう一つ別の事件が発生していたことに気付いたのは、
慌てて傍まで駆けつけたくださった女性店員さんに声を掛けて頂いた時でした。
「お怪我はありませんか?」
「えぇ、大丈夫で……あっ」
心配してくれた店員さんのお顔を見上げたのですが、そのお顔はぼやけてよく見えません。
それどころか総ての景色が、水彩絵具で描かれた風景画を水で濡らしたように
ピントのずれたカメラのレンズを覗いているかのように、滲んで、ぼやけて見えなかったのです。
ご存知かどうか定かでないので補足いたしますと、私は幼い頃よく暗い中で読書をしていたので、
それによって視力が低下してしまい、以来ずっと眼鏡をかけております。
一度「コンタクトレンズにすれば良いのに」と泉さんに……
あっ泉さんというのは私の友人の「泉こなた」さんです。
彼女はとても個性的な方でして、日本が世界に誇る文化のうちの一つである
ゲームやアニメといったもの対する愛情を人一倍持っており、知識の豊富さには感心いたします。

694 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 19:42:27 ID:sk29GEbdO
>>693

その泉さんにアドバイスしていただいたこともあるのですが、
お恥ずかしながら、目に物を入れるという行為に抵抗がありまして
他の眼鏡をかけていらっしゃる方々と同様、私にとって眼鏡は
命の次に大切だと言っても過言ではないほど、生活に欠かせない必需品です。
極端に言うと、眼鏡が無いと命の危険に晒されることもあるかもしれませんね。

ハッとして地面に目を向けると、ぶつかった拍子に落ちてしまった、
購入した本を入れたバッグ(であろう物体)のすぐ近くに、眼鏡(であろう物体)が光って見えました。
安心した私はその眼鏡を掛け直そうと手を伸ばしたのですが……。
私が手にした物、それは“たった今まで眼鏡の一部だった金属”
つまりテンプルと呼ばれる眼鏡の側面部分でした。
椅子に置いたのを忘れて、その上に座っただけで割れてしまうこともある眼鏡は
結構衝撃に脆いものでして、時としてこのように簡単に壊れてしまうのです。
店員さんが拾ってくれたバッグを受け取りながらもう一度お顔をよく見ると、
その方も眼鏡を掛けていらっしゃるようで、ことの重大さに気が付いた様子でした。
「大変……ご自宅まで帰れますか?」
「は、はい」
咄嗟にそう答えたものの、実はかなり不安でした。
ですが恥ずかしさで一刻も早くこの場を去りたい一心でしたので、
眼鏡の残骸を店員さんから受け取り、会釈してガラス戸へ小走りで向かったのです。
しかし――
「きゃ!」
「おっと!」
またしても衝撃を受けた私は後ろ向きに倒れそうになりましたが、
ぶつかった相手の方が咄嗟に腕を掴んでくれたので事なきを得ました。
「すいませんすいませんすいません」
その方の声が男性の声だったものですから、
なんだか怖くなってしまって何度も何度もお辞儀をしつつ謝っていると、
相手の男性はそんな私に向かってポツリとこう言ったのです。
「あれ? 高良、どうしたんだ?」
「ふぇ?」
どうやらぶつかった男性はお知り合いだったようです。
しかし私には相手のお顔はよく見えませんし、あまりに慌てていたので
声でその人物を判断することが出来ませんでした。
「あの、もう少しお顔を近づけて頂けますか? 眼鏡が壊れてしまいまして……」
「あっ悪い」
近づくに連れて段々ハッキリとしてくる男性の顔
腕を伸ばせば触れることの出来る距離まで接近したところで、
ようやくどなたか判別できました。

695 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 20:09:14 ID:sk29GEbdO
>>694

「あっ! キョ――」
「お知り合いの方ですか? よかった」
私がその方の名を呼ぶより先に、店員さんがホッとした様子で声を掛けてこられ、
私たち二人の様子を眺めていたのですが、しばらくしてお客さんが待っていることに気付き
「ではお気をつけて」との言葉を残して、急いでレジへと戻って行かれました。
残った私たちはレジから視線を戻し、もう一度向き合いました。
今目前で少し恥ずかしそうにハニかんでいるのは、同じクラスのキョンさん。
キョンというのは彼のニックネームです。
いつからそう呼ばれているのか存じ上げませんが、友人はもとより、
教職員や親族の方に至るまで、彼のことをニックネームで呼んでいます。
本人はそれを嘆いているようですが、私は皆から親しまれる良いニックネームだと思います。
「眼鏡が壊れたのか?」
手のひら上に置かれた“元眼鏡”を見たキョンさんは
若干眉を動かして私の顔と手のひらとを交互に眺めています。
「えぇ、先程扉にぶつかってしまって……」
「そうらしいな、デコが赤いぞ」
「ひゃぁ!」
キョンさんはそっと私の額に手を触れました。
そして、それがあまりに急だったので私がひどく驚き、
つい気の抜けた声を挙げてしまったことはお構いなしといった風に
今度はその手を動かして額を擦っています。
「コブが出来てる」
「そ、そうですか」
私はよく泉さんなどから「天然だ」「ドジっ娘だ」などと言われます。
最初にそう言われてよく意味の分からなかった時分、泉さんが私に
「歩いていて電柱にぶつかるのがドジで、さらにその電柱に謝ってしまうのが天然」
このように説明してくれたことをよく覚えています。
「ドジっ娘」と言われることについては、今回も経験したような
店の扉にぶつかるなどということはまさにその典型ですね。
なので何となく自分でも「ドジだ」と言われても仕方ないと思っています。
しかしながら「天然だ」と言われることに対しては、少し疑心暗鬼でした。
常軌を逸した行動を無自覚に行ってしまう人のことを差す言葉ですので、
そう思ってしまうのも当然といえば当然でしょう。
今こうして、仮にも異性である私の身体に触れるという、
普通なら恥ずかしくて出来ないような、常軌を逸しているとも言える行動を
当然のように、何の抵抗も無くやってのけるキョンさんは、ある意味天然だと言えると思います。

696 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 20:38:45 ID:sk29GEbdO
>>695

そんなキョンさんもきっと、自分が天然だという自覚は無いのではないでしょうか。
もっとも、私をそれほど異性として意識してないのかもしれませんが……。
もちろんキョンさんに触れられたからといって不快感はありませんでした。
ですがその代わりに、私は自分の身体が熱くなっていくのを感じていました。
今の私は、おでこだけでなく顔全体が赤くなっていることでしょう。


本屋さんを後にした私たちは「とりあえずどこかに座ろう」というキョンさんの提案で
近くを流れる川沿いの小さなベンチへと向かっています。
前を向いてひたすら歩いている、寝癖を立てたキョンさんと
その後ろであたふたと視線を右へ左へ移動させている、困り顔の私
二人は第三者の目に一体どんな風に映るのでしょう。
それにしても、ここまで視力の低下が進行していたとは思いもしませんでした。
眼鏡を掛けると目が悪くなるというのは迷信だと思っていましたが、
実際にこうやって辺りを見回すと、確かに悪くなっているような気がします。
これは恐らく矯正した視力に慣れてしまったからでしょう。
ですから今日みたいにふと眼鏡を外した時に「視力が落ちている」と感じてしまうのです。
と冷静に語っていますが、そうでもしてこの不安を誤魔化さないと歩けないんです。
「あ、あの……」
前を行くキョンさんに恐る恐る声を掛けました。
すると立ち止まったキョンさんが振り返りこちらに顔を向けます。
「どうした?」
「えっと…その……て、手を握ってもらえないでしょうか? やはりよく見えないと不安で……」
普段であればこんな恥ずかしいこと、面と向かって言えるわけありません。
でも今は幸いにも(といっても不幸中のですが)面と向かったその顔はよく見えないのです。
シドロモドロにはなったものの、何とか伝えることが出来ました。
「そうだよな、スマン」
「いえ、私もご迷惑を掛けてしまって……」
「ま、少なくとも猫の手よりは頼りになると思うぞ」
目の前に差し出された手をそっと握ると、キョンさんの手はほんのり温かく、
そのお陰で不安という名の氷が段々と解けて水になり、私の心を満たしていきます。
やがて溶け水はさらに熱を持ち、私の心は温かくなりました。
今の私は、遊園地などで迷子になった後、無事に母親と再会できた子供のようです。
私はそんな子供と同じように、繋がれた手がもう離れないようにと強く握っているのでした。

697 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 20:57:03 ID:sk29GEbdO
>>696

手を繋いでしばらく歩くとベンチへ到着し、キョンさんに、すぐ傍に立つ大きな木から
雨風に吹かれて落ちたであろう葉や小枝を払っていただいた後、腰を下ろしたわけですが
そこで私はあることに気付いて、思わず大きな声を出してしまいました。
「あっいけない!」
「こ、今度はなんだ?」
「キョンさんせっかく本屋さんへいらしたのに……」
自分のことに精一杯で、キョンさんの予定を崩してしまったのです。
どうして気が付かなかったのでしょう……ホントに私はドジですね。
ドジという言葉の語源には諸説があるのですが、もうそんなことはどうでもいいです……。
「申し訳ありません」
「そう気を落とすなよ、どうせ何も買う予定なかったんだ。
 それより眼鏡はどうすんだ? 買わないといけないだろ?」
「使い古していたものはもう処分してしましたので……」
私がそう答えると、キョンさんはなにか考えているようで、やがて私にある提案をしました。
「今持ち合わせあるか?」
「ありません」
実は私は物を紛失することが多いので、必要最低限のお金を、
普段使っているものとは別の、少し小さなお財布に入れて外出するようにしていました。
「んじゃ一度高良の家までお金を取りに行って、それから眼鏡を買いに行こう」
「で、でも迷惑ですし」
「普段から高良には世話になってるんだ、今日ぐらい恩返しさせてくれ」
「キョンさん……」
キョンさんの優しさに思わず涙が出てきそうになりました。
少し大げさに思われるかもしれませんが、誰かに優しくしていただくと、
しかもそれが自分招いた失敗に対する手助けであれば尚更
嬉しさと申し訳なさの入り混じった気持ちになります。
人に無条件で、見返りを求めない無償の優しさを与えてくれる
さらにそれをごく自然に出来るキョンさんはとても素敵な方です。
キョンさんにそう伝えても、恐らく「そうか?」と首を捻られるでしょう。
過度の謙遜は時として嫌味に聞こえてしまうこともありますが、
決して驕ることの無いキョンさんは、そんな嫌味をまったく感じさせないお方です。
自分の為に親切にしてくれる方の好意を断っては、逆に失礼に当たりますよね。
「では、お言葉に甘えて……」
「そうと決まれば、さっそく行くぞ」
キョンさんはすっくと立ち上がり、私に握手を求めるように手を差し伸べました。
たったそれだけなのに、どうしてこんなに胸の鼓動が速くなるのでしょう。

698 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 20:57:35 ID:Yl08ubpy0
今気づいた
支援

699 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 21:22:16 ID:sk29GEbdO
>>697

自宅まではそれ遠くありません。
でもこの道のりを眼鏡を掛けずに一人で歩くことを考えると……。
偶然とはいえ、キョンさんにこうして来て頂いて本当に助かりました。
「しかしちょうど良かったな、タイミング的に」
「そうですね、でもこんなことにも付き合わせてしまって……」
「まぁ俺としてはこうやって手も繋げるし」
「え?」
「な、なんでもない!」
小さな声で何か仰ってたので、すぐに聞き返したところ、
途端にキョンさんは身体を震わせて、やけに慌てた様子でした。
一体何と仰ったのか気になりましたが、キョンさんはそれ以上何も言いません。
私もそれ以上尋ねませんでしたので、二人の間にしばし沈黙の時が流れました。
でもすぐに私の家が見えてきたことで、変に意識して気まずくなるようなことはありませんでした。
お家の前まで来たところでキョンさんは顔を上へ向けボーっと眺めています。
「どうしました?」
「いや、こんな立派な家に住んでる友達は高良ぐらいだと思ってな」
「そんな、立派だなんて……お褒め頂いて光栄です。
 少し待っててくださいね、すぐ準備いたしますので」
キョンさんに玄関で待ってもらい、急いで靴を脱いでリビングへ向かいます。
そこでもキョンさんは、まるで別世界に迷い込んだように顔をして
靴箱の上に置かれた花瓶に刺さる花などを眺めておられました。
ここで生まれ育った私にとってそこまで珍しくはないのですが……。
リビングには、テーブルに両肘を付いて座り、お煎餅を咥えているお母さんの姿が見えました。
「あふぁ、おふぁえんあふぁい」
恐らく「あら、おかえりなさい」と言いたかったのでしょう。
このようなことはよくあるので、聞き取るのも慣れてしまいました。
「あの、実は……」
私が眼鏡を掛けていないことにまったく気が付かないお母さんに
かくかくしかじかと経緯を伝え、何とかお金を用意していただきました。
キョンさんにもお家にも迷惑を掛けてしまって……反省しないといけませんね。
その前にキョンさんにもう少しだけ迷惑を掛けてしまいますが。
「お待たせしました、行きましょう」

700 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 21:25:29 ID:sk29GEbdO
携帯だと時間かかるなぁ…
ペース遅くてスイマセン
ちょっと中断します

701 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 21:48:25 ID:Yl08ubpy0
やっぱ携帯からの投下ってのはコツみたいなもんだあるのかね
以前小泉の人だったかが1レス分ごとにメールの下書きに保存しておく、とか言ってたような気がするが

702 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 21:50:02 ID:X17LX9sT0
メール作成→1レス分書く→未送信フォルダ

の流れだね。覚えていてくれたなんて嬉しいことしてくれるじゃないの

703 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:05:43 ID:sk29GEbdO
保存はしてはいるんですけどね……

>>699

照明によって煌びやかに輝く店内は、清々しく目覚めた朝のように爽やかで
吊り下げ式のスピーカーから流れるクラシックが心地良い、とてもリラックスできる空間でした。
もっとも、今の私にはよく見えないのですが……。
壊れた眼鏡は長く使用していたものなので、こうやってお店に来るというのもしばらくぶりです。
「俺はショッピングセンターとかに構えてる店に面白半分で立ち寄ったくらいで、
 こうやって眼鏡屋さんに入って真剣に見るのは初めてだな」
キョンさんはテーブルの上に沢山並んだ眼鏡のうち一つを手に取り、クルクルと回し見ています。
私も一つ一つ手に取って見てはいるのですが、色だけでも数種類、また形も多岐にわたり
同じようなテーブルがあと4つほど備え付けられていて
それぞれにもまた沢山の眼鏡が綺麗に列を成して並んでいます。
「良くも悪くも、選り取り見取りだな」
「これほど種類があると迷ってしまいますね」
今まで掛けていたものと同じような形のほうが良い気もしますし
逆にそれだと代わり映えしないとも言えますし……。
そんなことを顎に手を当てて考え込んでいる間に、キョンさんは殆どの眼鏡を見終わっており、
することがなくなってしまって少々手持ち無沙汰を感じているようでした。
私はどちらかというと優柔不断な性格なので、こういうときは困ってしまいます。
「……あっ」
「ん?」
こういう体に身につけるものを選ぶときには、自分を客観視することが大切だと思うんです。
他人の意見を参考にすることも良い手段だと言えるでしょう。
そして今、私の隣にはキョンさんが立っております。
「あの、お願いがあるのですが」
泉さんがよく仰っていた「困ったときの人頼みぃー」ですね。
私はキョンさんの耳元へ口を近づけ、そのお願いを囁きました。
「い、いいのか?」
「はい」
キョンさんは少し困った顔をされたようですが、すぐ納得してくれました。
そして小さく「わかった」と言って、またテーブルへと視線を落としたのです。
私は目を懸命に細めて、何とかその横顔を確認しようとしましたが、やはりよく見えませんでした。

704 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:10:27 ID:sk29GEbdO
>>703

「ではここに顔を乗せてください」
大きな装置の横に店員さんが立ち、私をその装置の前に座らせました。
巨大な双眼鏡とも見て取れそうな装置には、窪んだ形の顎当てが付いており
そこに顎を乗せた時に、ちょうどおでこの位置にも当たる箇所があります。
これによって顔が動かないように固定するわけですが、
その顎の当たる部分とおでこの当たる部分には、同じ大きさの薄い紙が何枚も重ねてついています。
これは恐らく沢山の人がそこに顔を乗せることを考慮して、
一人測定するごとに紙を一枚破っているのでしょう。
店員さんに言われるがまま顔を乗せますと、目前には覗き窓があります。
そこに映し出されるのは、牧場のような芝の中に走る一本の砂利道と
その道の先、雲ひとつ無い青空に浮かぶ大きな気球の写真です。
気球をジッと見つめていると、装置が音を発して、ぼやけたりはっきりと見えたりします。
この装置はレフラクトメーターと言いまして、目の奥の網膜に光標を映して
その結像の状態から近視や遠視、乱視の屈折の度合いを推測する為の装置です。
気球の写真は、正確な測定を実施するため、測定中に視線を固定するためにあり、
メーカーや機種によってはその写真が蝶々であったり田園風景であったりするそうです。
もちろん一般的な視力検査も行いました。
皆さんにも馴染みがあるかと思われますが、検査に用いられる
あの「C」のマークはランドルト環と呼ばれるもので、
フランスのエドマンド・ランドルト(Edmund Landolt)医師によって考案され、
1909年にイタリアの国際眼科学会で国際規格として制定されました。
円環全体の直径:円弧の幅:輪の開いている幅が5:1:1となっています。
国際眼科学会では、
『直径7.5mm・円弧の幅1.5mm・輪の開いている部分1.5mmの切れ目を200ルクスの明るさで
5mの距離から見分けられる視力を1.0』としています。
本来ならランドルト環はそのままの大きさで、距離を変えることによって測るのですが、
それだと時間が掛かってしまうので、ランドルト環自体の大きさを変えることで測定します。
だから視力表には大小様々なランドルト環が並んでいるんですね。
……っと、そんなこと聞いてませんでしたね。 つい悪い癖が出てしまいました。

705 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:21:15 ID:Yl08ubpy0
眼鏡屋ってそんな面白そうなもんがあんのか
一度やってみたいな

>>702
印象的なことは覚えてるもんさね
それにいつか役に立ちそうだったしな
・・・まだその時はきてないが

706 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:23:17 ID:sk29GEbdO
>>704

その後もちょっとした検査を行いまして、無事新しい眼鏡を購入することが出来ました。
最近は眼鏡を作るのにもあまり長い時間を要することは無く、こうやって即日購入することができるのです。
「ありがとうございましたー」
店員さんの元気の良い声を背中で聞きながら店を後にします。
新しい眼鏡を掛けたことでやっとキョンさんの顔がよく見えるようになりました。
これで一安心なのですが、少し残念なことがありますね。
それは私の視界が鮮明になったことにより、キョンさんと手を繋――
「さ、行こうぜ」
「え?」
私の目の前にはまたキョンさんの手が差し伸べられています。
もしかして、もうその必要が無いことに、キョンさんは気付いていないのでしょうか。
「どうした?」
「いえ」
私より少し大きな手に自分の手を重ねます。
そして軽く握ると、キョンさんもそれに応えて握り返してくれました。
「行きましょうか」
私はもう手を繋がなくても大丈夫だなんて言いません。
……話したくないのです。
二人の手は今までそうしていたように、キッチリと握られていました。
もちろん私はその手を離したりなんかしません。
……離したくないのです。
日曜日の午後に、まるで恋人同士のように歩く私とキョンさん
今日はなんだかとても幸せな休日でした。



翌日
私の周りにはいつもと変わらず泉さんや、ツインテールのよく似合う柊かがみさん
かがみさんの双子の妹であるつかささんが居ます。
この中でいつもと変わっているのは私だけですね。
「みゆきさんイメチェン?」
「眼鏡が割れてしまったので、昨日新しく購入しました」
「今までのに見慣れてたから最初ゆきちゃんだって気付かなかったー」
「それはないでしょつかさ、でもやっぱりイメージ変わるわねぇ」
実は今朝、恥ずかしいという気持ちを隠して登校したのですが、
皆さんは私の顔を見るなり、このように予想通りの反応を示しておられました。
しかしただ一人だけ、私には予想しえなかった反応をする方がいらっしゃいました。
「見て見てダンチョー、みゆきさんイメチェンしたよー」
泉さんがそう呼ぶのは、SOS団団長という肩書きを持つ涼宮ハルヒさんです。
涼宮さんは泉さんに負けず劣らず個性的な方で、入学時の自己紹介で
担任の岡部先生を含めた、クラス中の人を唖然とさせたのは、この学校では有名です。

707 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:36:16 ID:sk29GEbdO
>>706

今ではキョンさんと一緒に創設したSOS団という、
「宇宙人や未来人・超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」
を目的としたクラブで様々な活動を行っています。
前の席であるキョンさんがまだ登校してませんでしたので、涼宮さんは外を眺めていましたが
泉さんの声に気付き、私を見るなりニンマリとした表情を浮かべました。
その笑顔を見ていると、なんだか嫌な予感がするのですが……
「みゆきー、これを機にメイド服なんて着てみない?」
「え? あ、あの……」
私は返答に困ってしまいました。
メイド服というと、この学校ではやはり、SOS団のマスコット的存在である
朝比奈みくるさんのメイド服姿が思い浮かびます。
SOS団の活動の拠点である旧文芸部室によく顔を出させていただいているのですが、
初めてお伺いした際にその姿を拝見したときには驚きました。
最近では「もう慣れました」と言っておられましたが、
最初に着せられたときはとても恥ずかしかったそうです。
もし私が着たとしても、ずっと着ていれば慣れてくるのでしょうか……?
泉さんは私が部室内で衣装を着用することに肯定なようで
「いや、むしろナースでしょ!」
「そうね、メイドだとみくるちゃんと被っちゃうし」
お二人で怪しく笑いあいながら嬉しそうにお話しています。
「ナース……」
私は自分の看護士姿を想像して、思わず赤面して俯いてしまいました。
それを見たかがみさんは「ちょっと二人とも!」と二人の会話を中断させようとしていますが
そんなことはお構いなく、泉さんと涼宮さんの計画は着々と進んでいるようでした。
つかささんはというと、皆の様子をただ目を丸くして眺めておりました。
「みゆきは確か医者になりたいんだったわよね?」
「そ、そうですが……」
「それじゃナース服で決定ね! 今日の放課後が楽しみだわ」
「止めんかハルヒ、嫌がってるだろ?」
少し眠そうな声でお二人を止めに入ったのは、登校してきたばかりのキョンさんでした。
右手で鞄を肩に担いで、左手を涼宮さんの肩に乗せています。
「げぇ、キョンキョン!」
「露骨に嫌そうな顔すんな」
と言いつつ露骨にめんどくさそうな顔をして、キョンさんは大きな欠伸を振りまき
自分の机の上に鞄を置くと、椅子を引いて腰を下ろしました。
「それはそうと見てよキョンキョン」
キョンさんが席に座るや否や、泉さんは私の後ろへ付いて、両肩に手を置きました。

708 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:48:19 ID:sk29GEbdO
>>707

「何か気付かない?」
「あ、そういえば何も言わなかったわね」
かがみさんは腕を組みながら私を見た後、答えを待つようにキョンさんの様子を伺っています。
当のキョンさんは私の顔を見ていましたが、やがて泉さんの顔に視線をずらすと「別に」と呟きました。
その答えに泉さんが「嘘だ!」と大きな声を出したので、私も身体を震わせ驚いてしまいました。
「眼鏡だよ眼鏡!」
泉さんは私の目元を指差して言います。
それを聞いたキョンさんは若干表情を変えました。
私以外には誰もその「しまった」といった表情には気が付かなかったようですね。
「あれ? あんまり驚かないね」
「そ、そんなことはないぞ? いやー驚いたなぁ」
「なんかワザとらしいわねぇ」
涼宮さんは首を傾げて、キョンさんに疑いの目を向けています。
それを受け、慌てた様子のキョンさんは誤魔化そうと必死です。
しかしその行動が逆に不自然さを強調しています。
そして必死になったキョンさんは私にとんでもないことを言ったのです。
「い、いつ……買ったんだ?」
「え?」
その瞬間私は時が止まってしまったのではないかと思いました。
それくらいキョンさんの口から出た言葉がショックだったんです。
「き、昨日です!」
「みゆきさん?」
「あ……いえ、その……」
いつ買ったかなんて、それをよく知ってるのは質問者であるキョンさんではないですか。
正直言って私はキョンさんに対して少し残念な気持ちを抱いてしまいました。
だって……昨日の事をそんなに必死になって隠さなくてもいいでしょう?
恐らくキョンさんは私と一緒に眼鏡を買いに行ったことが皆さんに、
その中でも特に涼宮さんにバレてしまうのを恐れているのでしょう。
からかわれるから? それとも勘違いされるのが嫌だから?
ただ話がややこしくなっては困るのでそうしただけなんだと思います。
もちろんキョンさんに悪気があったわけではない、というのも理解できるのです。
でも、この感情をどう説明したらいいのか分からないのですが、とにかく残念だったのです。
だから……
「まぁいいわ、それよりアンタも楽しみにしてなさい!」
「何を?」
「もちろんみゆきのナース服姿よ! アンタも見たいでしょ?」
「そりゃ見た……いけど。 でも嫌だよな? 高良」
そう尋ねられた時……

709 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 22:57:41 ID:sk29GEbdO
>>708

「いえ、眼鏡も新調したことですし、一度着てみます」
こうして普段の私なら絶対に口にしないようなことを言ったのでしょうか?
それは自分でもよく分かりません。
私がまさか承諾するとは思っていなかったのでしょう。
私の予期せぬ返答に、キョンさん・かがみさん、それからつかささんが驚き
涼宮さんと泉さんが喜び勇んでハイタッチをしています。
そんな皆さんの様子を尻目に、私はおもむろに眼鏡を外してよく見てみました。
手に持った真新しい眼鏡を見て私は思ったんです。
先ほどはついキョンさんに対しあんな気持ちを抱いてしまっいましたが、
昨日の事は私とキョンさんだけの秘密、二人だけが知っている事実……ただそれだけ。
手を繋いだのは私の視界がぼやけていたからで、手を離したくなかったのも、
心臓の鼓動が速くなったのも、そうしてぼやけたままの世界をたった一人で歩くことが不安だったから。
それ以上でもそれ以下でもなく、ただそれだけのことなのです。
ただそれだけ……それだけでいいのです。
もう一度眼鏡を掛けなおしますと、皆さんの顔が一斉に私を見ていました。
涼宮さんも、かがみさんも、つかささんも、泉さんも、キョンさんも
必死で何かを読み取ろうとしているように真剣な顔をして、私を黙って見つめています。
「どうしました? 私のイメージ、そんなに変わりましたか?」
私がニッコリ微笑んでそう言うと、皆さんは余計混乱したような顔になりました。
その反応が、質問に対する答えをそのまま表しているようでした。

キョンさんの選んでくれたプラスチックフレームの眼鏡はピンク色で
私の生まれつき少し癖のある髪の毛と同じ色をしています。
この眼鏡によって、私の「高良みゆき」という名の絵画は新しく塗り替えられたのでした。

710 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:07:15 ID:sk29GEbdO
>>709

ttp://www.vipper.net/vip541523.png


「やややっぱり恥ずかしいですね」
「イヤイヤ、みゆきさんGJ! 萌えの化身だね」
「ゆきちゃんホントの看護婦さんみたーい」
「流石みゆきね、似合うじゃない」
「………」
「仲間が増えてよかったぁ」
「キョン、古泉君! 入っていいわよー」

ガチャ……

「ど、どうですか?」
「とても似合ってますよ、高良さん」
「……恐縮です」
「それにしてもピンク一色だな」
「チガウチガウ、下着はねぇ……」
「い、泉さん!」
「赤白水色黒ピンク、縞々イチゴにクマパンダ……さてどれでしょう?」
「ん〜と」
「悩んじゃダメです! 想像しちゃダメです!」
「正解は……」
「長門さんも! 言っちゃダメです!」

「ちなみにみくるちゃんはし――」
「す、涼宮さん! だめぇぇぇ!」

711 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:10:42 ID:sk29GEbdO
お粗末様でしたm(_ _)m

今度からはもちっとペース早めていきたいッス

712 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:13:40 ID:X17LX9sT0
乙。鰈。

713 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:17:30 ID:Yl08ubpy0
乙っしたー
面白かったぜい


妄想シリーズをまとめようと思ったら
今までのまとめ方に若干の癖があってどうしたもんかと。
やはり素直に作者氏に任せるか

あっとそうだ、タイトルあれば是非教えて欲しい

714 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:40:02 ID:sk29GEbdO
タイトルか……考えてなかった
無難に「イメージチェンジ」で

それはそうと↑の絵を描いてると
いつのまにかフレームメガネverに慣れちゃってて
逆にデフォのみゆきさんに違和感が……

715 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/11(日) 23:50:24 ID:Yl08ubpy0
完了した
ttp://www36.atwiki.jp/kagakyon/pages/1079.html

もうちょい画像小さいほうがいいかな

716 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 00:10:50 ID:W6ZtbMxvO
まとめサンキューです
最初より今ぐらいがいいですかね

あつかましいお願いですが、
ついでにどなたのとこにおいてもらってよかですか

717 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 00:24:44 ID:YaCTf8OT0
了解した
多分そうかなとは思ってたがやっぱりそうだったのか
文体微妙に違ってたから確証がもてなんだ

718 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 01:26:20 ID:W6ZtbMxvO
>>717
と言いますと?

719 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 06:39:18 ID:YaCTf8OT0
んー、見分けてる要素自体はいくつかあるけど
確証が持てなかった原因ってのは句点とかかな
いつもは無いわけじゃないけど数はかなり少なかったし
・・・といってもそういや前に、単に忘れてるだけだって言ってたっけか

あと携帯からだったから一番分かりやすい七変化が無かったってのも要因の一つといえるかも

720 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 09:25:41 ID:W6ZtbMxvO
なるへそ
タイトルも忘れがちだしなぁ……

IDはパソから書き込めなくなったから
七変化はもうすることはないと思う

721 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 11:21:19 ID:AeU+xxho0
気付いたらたくさん投下あって
自分がこのスレから結構はなれてるなと吹いたww

あれだ!
エヴァ終わったらめちゃがんばるから!


ってかもしかして俺忘れられてる!?
やべぇ、なにか投下しなくちゃじゃん

722 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 15:50:00 ID:kBk4QBIN0
佐々木とみゆきの雑学合戦が見たい

723 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 16:48:17 ID:zlbvkw3o0
佐々木は雑学とはちょっと違うんじゃあないかな……

724 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 18:44:52 ID:AeU+xxho0
雑学と博学は違うぜ

725 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 19:45:36 ID:YaCTf8OT0
う〜む一応予想はしてたがやはり消えてるな、
「イメージチェンジ」の挿絵
やはりまとめのうpろだに一旦upしてからにするべきだったか

それと昨日うっかりしてたんだが誤字の報告と修正をしてなかった。
>>706
>……話したくないのです。
これって離したくないの誤字ってことでいいんだよな?
>>709
>あんな気持ちを抱いてしまっいましたが

挿絵の分も含めてまとめてこっちでやっちゃっていい?

726 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 21:20:25 ID:W6ZtbMxvO
ありゃ? 誤字ってましたか

えっと最初の「話したく――」は
手を繋ぐ必要が無いことを言いたくないってな意味だったんだけど
たしかに分かりにくですね……スイマセン

とりあえず挿絵だけお願いしてもよろしいかしら

727 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 21:59:36 ID:YaCTf8OT0
>>726
いや、俺の読解力不足だろう。正直、すまんかった

ともかく完了したぜい
挿絵だけとのことだったんで他は触ってないっす

728 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 22:43:44 ID:W6ZtbMxvO
>>727
サンキューです

729 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 22:45:37 ID:+EQGDrM+0
うわ!いつの間にこんなに・・・
うわああああ!早く書かないと!

730 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/12(日) 23:33:05 ID:AeU+xxho0
さて、現在全26+α話のうちの7話かいた段階でエヴァの奴が200kb行った

あぁぁぁ、これじゃ本気で終わるころには一周年記念が過ぎてるぅぅ

やべぇ!! 本気でやばくなってきたと実感!

731 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/13(日) 00:52:46 ID:tulDP2m20
SOS団と知り合いのほとんどがネトゲをプレイしている様です。2


Sasaki「やぁキョン。君のレベルがとうとう100になったそうだね」
kyon「ん? 佐々木か……まぁ、このレベルで受けれるクエスト全部おわったから敵倒すだけの毎日だけどな」
Sasaki「そんな君にお祝いのアイテムをあげよう」

 アイテム取引中。

kyon「なぁ」
Sasaki「なんだい?」
kyon「剣士の装備一式もらったのはうれしいんだが」
Sasaki「それを装備してよりいっそう狩りに励むといいさ」
kyon「これ、露店で数千万ゴールドついてたヤツじゃないか? しかもまだ装備できないぞ?」
Sasaki「まぁ……お祝いと言って置いてなんなんだが……僕の剣士のお古さ。つい最近新しいキャラクターを作ってね」
kyon「……これ転売したら」
橘「あら……佐々木さんのプレゼントを転売するつもり?」
kyon「おk。ありがたく使わせてもらう……が、当分は銀行だな。てか、橘お前いつから居た?」
橘「先程ログインしましたが? なにか?」
kyon「いや……なんでもねぇ」



「おぼえてきましたー! えっと……皆がやってるネットゲームは…………作品名聞くの忘れました。うー」

732 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/13(日) 10:41:04 ID:Z3hy7QIcO
エロネタをいつか書こうと決めたあの日…

733 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/13(日) 12:29:20 ID:Ln79QMcSO
>>732
今からでも遅くは無いぞ

734 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 00:20:53 ID:QO/V22Xw0
その通り。

735 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 05:16:49 ID:dpJnovi+0
過疎ってるなぁ

ん? 

736 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 08:03:47 ID:jU7H1toV0
容量落ち直前だから遠慮してんじゃね?

737 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 08:36:11 ID:28M+jANG0
う〜ん…。
長編の続編ができたがら、投下したいけどどうしようか。

738 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 09:09:47 ID:R7gqJ7oZ0
まずは芯スレを立てる
話はそれからだ

739 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 09:16:20 ID:28M+jANG0
ならば、その大任誰がやるべきか。

740 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 11:20:21 ID:jU7H1toV0
建ててきた
大任というほどのもんでもないさね
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/neet4pink/1213496335/

741 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 18:20:30 ID:f11paZRI0
こっち埋めるか?

742 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 18:50:32 ID:jU7H1toV0
そうだな

しかし埋まってるかどうかがわかり難いな・・・

743 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 19:00:50 ID:f11paZRI0
埋め用の奴持ってきてうめるわ

744 :抜いたら負けかなと思っている:2008/06/15(日) 19:03:34 ID:f11paZRI0
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