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保健室の死神でエロパロ 入室者1人目

1 :名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 23:49:06 ID:3fEkEWKO
神来ないかなぁーw

2 :名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 23:55:33 ID:GjOty5c1
          _人人人人人人人人人人人人人人人_
         >      ごらんの有様だよ!!!  <
           ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______  _____  _______    ___  _____  _______
ヽ、     _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、   ノ    | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ  、  |
  ヽ  r ´           ヽ、ノ     'r ´           ヽ、ノ
   ´/==─-      -─==ヽ   /==─-      -─==ヽ
   /   /   /! i、 iヽ、 ヽ  ヽ / / /,人|  iヽヽ、   ヽ,  、i
  ノ / /   /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、  、 ヽ
/ / /| /(ヒ_]     ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_]     ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '"   ,___,  "' i ヽ|     /ii""  ,___,   "" レ\ ヽ ヽ、
  '´i | |  !    ヽ _ン    ,' |     / 人.   ヽ _ン    | |´/ヽ! ̄
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    '"  ''  `ー--一 ´'"  ''   ´    ル` ー--─ ´ レ" |


3 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 00:58:49 ID:tCBijy2f
舎弟もえ

4 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 19:07:29 ID:+NKnObHp
死神さんが投下するのを待つw

5 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 19:36:21 ID:ZRMOIikh
シンヤとかロリ婆先生が可愛い。
というか「圧倒的な力」ってw

意外と小さい体にコンプレックス持ってるんだろうか。

6 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 20:41:52 ID:ciV/mUzP
このスレを待ってたんだよ
シンヤタソ(;´Д`)ハァハァ

7 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 23:10:30 ID:JPBIl6Rt
あのスパッツを破りたい……

8 :名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 23:22:46 ID:ciV/mUzP
今週号のシンヤは必死感があって良かったと思う

9 :名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 01:22:33 ID:973QO11r
とりあえずチキンの世界はエロ向きだと思う

10 :名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 18:58:35 ID:YWsYBu3B
>>9
女の子が自分を好きになるまで犯すんですね。

11 :名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 19:35:59 ID:jr6fvkxi
これはSSが投下される流れだ。

12 :名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 12:31:34 ID:rPWAgcfg
犯しまくる五分間を何度もやり直せばいつか屈伏するだろう
そうなりゃ実時間数分で性奴隷ゲット

けど性欲強い娘をウィッシングに連れて行って、愛液大量に噴き出してるのを前から眺めるのも捨てがたい

13 :名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 17:17:33 ID:I3B1kRKO
>>12
犯り放題の世界を見た方が早くない?

14 :名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 23:07:55 ID:Z5ZyDooZ
誰かロリ先生×ハデス先生お願いしますw

15 :名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 05:51:49 ID:iiA4Swfi
寝てる間なにしても起きないってのが女の子を連れ込むのに向いてる

16 :名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 16:33:51 ID:8UhhXjAn
シンヤ凌辱物でも投下しようかな

17 :名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 18:07:03 ID:0hwsH4nT
>>16
期待

18 :名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 18:47:16 ID:8UhhXjAn
今週の最初の方囲まれる後の凌辱物書けるかも

19 :名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 20:27:42 ID:ybZEXhMe
ksk

20 :名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 08:32:14 ID:71plzvj2
投下wktk

21 :名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 21:18:47 ID:pScmmk5G
何でもいいからシンヤで抜きたい

22 :名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 01:01:42 ID:ZcpRr/6h
何でもいいのか

23 :名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 07:34:16 ID:Xrs7PLJF
ハデス×シンヤ

24 :名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 21:35:00 ID:Zk8HL7vU
受付の女×トウヤ
三途川先生×ハデス

だろjk

25 :名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 17:45:57 ID:1dfNKV+f
>>24
今の二人は、上司と部下。
でも呼び方は、くん付けと先生。
なんて萌えるんだ。

26 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 02:12:37 ID:JgU5wile
弟の夢の中にダイブして
弟に組み敷かれてよがりまくってる自分を見せ付けられるプレイに一票

27 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 16:25:18 ID:7QFD2mbS
>>26
よがりまくってる自分にダイブしちゃうに一票。

28 :名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 12:51:59 ID:4KfYJ7tZ
輪姦きた!

29 :名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:16:01 ID:u1p7Q4lb
人質とられて強制ストリップ、放尿というのを受信した

30 :名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 18:17:08 ID:sHLhfgo6
よしそれを文章にするんだ


31 :名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 18:27:07 ID:Tz7N96Lq
普段冷静な女性が焦ってるのは実にいい。

32 :名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 03:19:27 ID:o8TefkUR
伸びないね

33 :名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 11:10:37 ID:AqGLchaL
姉ちゃんたち可愛いよな
一度しかでないとか勿体無さ杉

34 :名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 20:54:18 ID:Nlrsvd1s
早売り読んだが
泣いてるねーちゃんが後ろから突かれまくってるようにしか見えなかった

ちょっと保健室行ってくる

35 :名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 15:07:45 ID:Jb8RSx3p
いくらマイナーだとてバレするなよ

36 :名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 15:41:13 ID:fqVfVxV3
>>34
バレ厨死ね

37 :名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 21:34:17 ID:I7W2n1EJ
やはり鏑木さんのスパッツはいい素材使ってる

38 :名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 19:40:12 ID:8yUKMi8+
スパッツといえば、素股。

39 :名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 15:48:20 ID:GZsy2KWO
事件を解決した報酬はロリ婆先生の体で。

40 :名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 21:42:00 ID:j28yL7ze
>>39
同じく

41 :名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 18:14:00 ID:zpkGSPAO
調教部屋、怖ぇw

平和な覗き万歳

42 :名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 17:16:26 ID:IL5b4j1y
シャーペンの芯折っちゃうの解ってるのに、鉛筆使わない花巻は間違いなくドM。

43 :名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 22:04:36 ID:dIbxxBT+
花巻が恥ずかしがりを克服したがる→病魔に憑かれてストリップ→自慰
誰か頼んだ

44 :名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 13:25:15 ID:E1W7Dd3G
サンタさんお願いします。シンヤで抜かさせてください。

45 :名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 02:31:30 ID:imD0tfub
今書いている途中なんだけど、難しい。
どうもエロを喚起させるネタが少な過ぎてさ。でも完成させたら投下する。

46 :名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 02:08:59 ID:U0fqfMKG
新聞部コンビいいなあ。

「山田さんは淀橋君にエロい写真を撮られて無理矢理入部させられ、
日夜いじめられたりコキ使われたり犯されたりしてるうちに、
ドMな天性が開花して積極的に従うようになった」という電波を受信した

47 :名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 00:51:38 ID:9WK1qxh2
角煮より転載
ttp://cap.in.coocan.jp/s/1263650056375.jpg

48 :名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 10:55:46 ID:03hLj1wJ
>>47
うっひょおおおおおおおぉ
この絵で四姉妹エロ見てえ!!

49 :名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 20:28:56 ID:0FiXYLWY
ツンデレ巨乳女教師とは、またいいキャラが出てきたものだw
来週は修学旅行の王道・女湯覗きがあるようだし、
この作者は実に読者のツボを心得ていると思う。

50 :名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 22:43:31 ID:VuyEGsXn
スパッツと足と体のラインが実に卑猥だ

51 :名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 05:29:24 ID:UiN/sqHv
花巻さんがせっけんをすべらせて体中泡だらけにして上から落ちてきたアシタバと絡むのですね

52 :名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 22:13:09 ID:sHvF7yQv
単行本では是非、みのり先生の乳首加筆を!

53 :名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 12:53:05 ID:TB6Etvw4
そのまえにシンヤだ

54 :名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 00:20:36 ID:4abVQxlw
みのり先生の体つきエロ過ぎだろ
久々にジャンプ読んでて勃起したよ

55 :名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 03:40:36 ID:7q39cXYt
鏑木さんをバックから突けないのか…orz

正常位はおk?

56 :名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 04:40:45 ID:kCM9YhAY
校長は騎乗位
花巻さんも騎乗位で
みのり先生…やっぱ騎乗位で

57 :名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 19:10:05 ID:NRYGfib5
校長に足コキされるハデス先生

58 :名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 18:28:23 ID:ZuOxoGz7
淀橋さんとM田さんは、羞恥プレイとかいろいろできる


59 :名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 20:25:56 ID:ySVq0VQx
刀哉を人質にとられて不良どもにされるがままのシンヤ

60 :名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 03:49:00 ID:XKhaB2Ro
なんやかんやあって閉所に閉じ込められるアシタバと美玖

61 :名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 04:12:32 ID:BkX8NoAj
そしてアシタバに病魔色欲(ラスト)が…

62 :名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 17:00:03 ID:XjjdbkDf
色タバ「ハデス先生に浄化される前にみのり先生の体も楽しんでおこう…」

63 :名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 18:41:36 ID:oy/LZAD1
スレあったのか
今まで気付かなかった

64 :名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 00:04:52 ID:Vgxjl3SJ
体育の授業
山田「あのー鏑木さん、走ってる所写真にとってもいいですか?」
鏑木「え、いいけど… また変なこと企んでるんじゃないでしょうね?」
山田「い、いや、体育祭に向けて特集の記事を作るためで、私は変な事なんて企んでないですよ、ホントに…!(企んでるのは淀橋さんだし…)」
鏑木「そう。 今度はしっかり作ってね」
山田「は、はい…(何か心が痛むなぁ…)」

山田「で、今度はどういう計画ですか?」
淀橋「フフ…あの事件で僕も一回り成長した
「五月蠅」は僕に報道の神髄を垣間見せてくれたんだ 「捏造」「脚色」は文章に留める必要がないんだ
   コラージュだよコラージュ! 
   鏑木は手強いし非の打ち所が殆どない、だからコラージュで鏑木の痴態をでっちあげるんだ!」
山田「うわぁ…器は一回り小さくなってる…」
淀橋「そういうわけで程よく上気した鏑木の顔がここにある あとは痴態…姦通してる男女の写真が必要だ」
山田「かっ、かか姦通って……! そ、そんなの撮るの鏑木さんの生痴態より難しいんじゃないですか…?」
淀橋「お前は本当に間抜けだな! 僕とお前、なんのための二人きりかわからないのか!」
山田「えっ…」
ビリッ
山田「きゃああ!」
淀橋「おっと、いい具合に服が破れたな… いいぞ、そうやって抑えてろ… 裸の女なんぞどこでも撮れる、「常中の女子」であることが写真の信頼度を増すからな」
パシャッ パシャッ
山田「さ、最低…! 最低です! 淀橋さんは最低の変態です!」
淀橋「はは! いいね! 人の気持ちを踏みにじるのは最高だよ! お前のプライバシー、奥まで覗いてやる!」
山田「いやあ! やめて下さい!」
淀橋「オラッ 僕の上に馬乗りになれ!」
山田「こ、こんな格好…!ひどい!鬼畜!」


65 :名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 21:07:41 ID:t9kltWJr
>>64
GJ!

M田こと山田は、なんだかんだ言いながら、体を許してしまうタイプw

66 :名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 23:10:27 ID:DplZ3YzB
GJ! 良かった

67 :名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 12:46:03 ID:dedBhfwv
ハデス先生とみのり先生で校内エロを書きたいが、おそらくガチ童貞であろうハデス先生が攻めてる姿を想像出来ないというジレンマ。

68 :名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 22:22:37 ID:n6Zomk5a
>>67
別にハデス先生が攻める側とは限るまい。
ツンデレしつつ、みのり先生が優しくリードでも
いいのではないか?

69 :名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 22:32:36 ID:oXh7eKf5
童貞だな

70 :おっちゃん牛乳 ◆2nkMiLkTeA :2010/02/21(日) 00:38:13 ID:+MZvoVeM
今週の運命によるTSネタいきます。
NGワードは、私のトリで。


消える――
『それ』は、今まさに消えようとしていた。
自然に迎えた消滅ではない。圧倒的な、自分よりも上位の存在に、咀嚼されつつあった。
助かる術はない。しかし、
――なんだって!?なんで早く教えてくれないんだよ!そうしたら俺も熱子と――
一筋の光が見えた。助かるかもしれない。
――ああ、くそ!いいなあ、あいつら!つうか花巻!俺も熱子に――
かもしれないではない。運命の名を冠した病魔は、自らのもとに訪れた幸運に飛びついた。

◆◇◆◇◆

「くっくっく――」
薄暗い部屋の中、一人の少年が不敵な笑いを漏らしていた。少年の名は、安田貢広という。
『まだか、旅人よ……』
「ああ、もういいぜ。早速頼む」
今、安田の目の前には、車輪に絡まった女がいたが、それはそもそも人ではなかった――病魔
という存在なのだが、ここでは説明を割愛させていただく。
安田はこの病魔『運命(フォルトナ)』と、昼間、AKYのライブ会場近くで出会った。
病魔には、それぞれ特殊な能力があるが、フォルトナには、人の魂を入れ替える力があるらしい。
力については、安田がフォルトナと出会う前に、安田が憧れているアイドルと、
安田のクラスメイトを入れ替えたらしいので、確かなものだ。
問題は、誰と入れ替わるかだが――
「頼むフォルトナ!俺と、熱子の体を入れ替えてくれ!」
望むは、安田が憧れているアイドル後前田熱子(18)だ。
誰と体を入れ替わるかについては、安田も相当悩んだ。クラスメイトのイケメンになって
女にもてもてだとかも考えた。しかし、
(どうせ明日にはハデス先生が無理矢理戻すだろうし、一晩で楽しみまくってやるぜ!)
そう、イケメン藤はもう既にこの病魔のことを知っている。入れ替わってもそんなに
遊べないだろう。
ならば、量よりも質。自分自身が女の子になり、ありとあらゆる姿を記憶におさめてくれるわ。
他にも、女の体を一晩楽しむならと、鏑木や才崎先生といった選択肢も浮かんだが、
やはり人間――いや男として、これから一生お目にかかれないであろうものを選んでしまう。
もちろん、上記の女性たちの、具体的には全裸等を拝む機会も、今のところは予定にないが。
(見る!俺は見るぞ!そして焼き付ける!)
「さあ!フォルトナ!さあ!」
ばっちこい。安田は思わず、右拳を左手の平で受け止めたりしていた。

71 :TSネタ ◆2nkMiLkTeA :2010/02/21(日) 00:40:49 ID:+MZvoVeM
『わたしも、その願いを叶えたいのはやまやまなのだが……入れ替わる相手はどこだ?』
「は?」
肩がこける。まさか。おい、まさか?
『相手がいなければ、わたしは力を使えない……』
がくん。あまりの失望に、全身が脱力する。床に這いつくばりながら、安田はなんとなく、
この展開を予想していた気になっていた。
(そうだよな……そんなうまい話ねえよな……)
しばらく、その体勢のままで時が過ぎた。一気に力が抜けたため、立つ気力がわかない。すると、
『た、旅人よ、案ずるな……おまえが真に願うならば、わたしは必ず叶えてみせよう……』
「……ほんとか?」
がばっと起き上がる。顔はマジだ。
『う、うむ……たぶん……』
「よし、絶対だぞ!」
再び安田の瞳に闘志が燃えた。彼の親御さんは、このエロに対する情熱を少しは
勉学なりスポーツなりに燃やして欲しいと思っているはずだろう。
「うおおおお!俺と!熱子の体を!入れ換えてくれぇぇえええ!」
こんなに叫んで、親御さんは気づかないだろうか?そんな疑問は、今の安田には浮かばなかった。
そして、例え彼の両親が怒鳴り込んできても、もうそこにいる彼は、“彼”ではなかった。

◆◇◆◇◆

「――で、なんでこうなるんだよ!」
薄暗い部屋の中で、一人の少女が叫んでいる。少女の名は、花巻美玖という。
しかし、今彼女の体の中にある魂は、本来あるべきものではなかった。当然、安田だ。
「俺は熱子を願ったんだぞ!」
『どうやら、なれない遠隔入れ替えのせいで、昼間の組み合わせが混ざったらしい……すまない』
花巻という少女は、とても恥ずかしがり屋で優しい。だから、普段はこんな怒鳴ったりは
しないし、怒りをあらわにした表情はしない。
彼女の両親に今の怒鳴り声が聞こえたら、心配して部屋までやってくるかもしれない。
安田は少し声を潜めた。
「たくよー……こんな子供っぽい――」
ぶつぶつつぶやきながら、おもむろに胸に手を当てる花巻(IN安田)
途端に広がる、男の体には有り得ないほど柔らかい感触。
確かに、花巻は子供っぽい。子供っぽいが――これはこれで。

72 :TSネタ ◆2nkMiLkTeA :2010/02/21(日) 00:44:13 ID:+MZvoVeM
それに、彼女は結構、いやかなりかわいい。にやっと、花巻の顔が、普段の彼女では
想像もできないいやらしいものに変わった。
「ま、いっか」
『そうか、では旅人よ……この車輪が――』
「あーはいはい。じゃ、おつかれさん」
安田は、フォルトナが完全に居なくなったのを確認すると、部屋を見回した。目当ての物を探して。
「鏡、鏡っと。あ、あった」
それはすぐに見つかった。都合がいい、全身が写る姿見だ。
「ふんふーん」
安田の機嫌は最高潮だった。鼻歌など歌ってみたり。
それにしても、普段はあまりちゃんとした声が聞けないから知らなかったが、
花巻は結構かわいい声だ。
これでカラオケに行ってAYKの曲でも歌ったら楽しいかもしれない。
(明日学校ふけようかな)
割と本気で翌日の予定を立てながら、ついに安田は花巻の体を鏡の前に晒した。
「へへへ……あ、あー……安田くん……好きです」
上気した頬。潤んだ瞳。両手を前で組んだりしつつ、安田は思わずつぶやいた。
やっぱりこういうことはやっちゃうらしい。
(うわ!かわいい!)
パジャマ姿というのがまたそそる。
(つ、次は……)
もう心臓はバクバクだ。あと、股間が熱い。今の安田に竿はないのだから、
熱を発してるのは当然――じゅんっと、何かが溢れ出す感覚がした。
「ねえ、安田くん……見たい?」
何をだこのスケベ女!少しにやけた顔がいやらしいわ!花巻がこんな淫らな女だったなんて……
(まあ、全部俺がさせてんだけどな)
そのことが、ますます安田を興奮させる。今、鏡の前に写っている少女は、
自分の思い通りになるのだ。彼女のすべてが、自分のものだ。
そう意識した瞬間、頭がかっと燃えた。
まずは、パジャマのズボンを脱ぐ。白い太ももが目にまぶしい。
それに、今の自分の手足が、すごく小さく、可愛らしいものになっているのが、さらに興奮を促す。
鏡を見ると、パジャマの上着の裾に、ちらちらと花巻のパンツがちょっとだけ見えた。エロい。
上半身は――パジャマ姿とはいえ――普段の可愛い花巻なのに、下半身はすっごくエロい。
これだけで向こう半年は、おかずに困らない気がする。
だが、今の自分はこれ以上のものを拝めるのだ――むふーっと鼻息が出る。
鏡の中の花巻は、もはや顔までエロエロだ。
焦りながら、パジャマの上のボタンを外す。なかなかスムーズにいかないのがもどかしい。

73 :TSネタ ◆2nkMiLkTeA :2010/02/21(日) 00:46:46 ID:+MZvoVeM
やっと終わり、それを脱ぐと、下着姿の花巻が鏡に写っている。
(こうして見ると、やっぱガキっぽいな。下着もガキだし。でも)
視線を下に移す。そこには、ささやかながらも立体的な膨らみが!
この角度から胸を見ることなど、普通の男にはできないだろう。あの藤だって。
(ふふん、ざまあみろ)
さて。下着を見て、それでおしまいというわけでは、当然無い。もっと先、
神秘な女体の奥地まで、足を踏み入れる気まんまんだ。
(というわけで第一歩!)
下着の上から、わずかな胸に触れ、撫でてみる。なかなかのさわり心地だ。
だが、そのまま撫でていたら、なんだか物足りない気がしてきた。
「んっ……」
(やっぱ、直接……)
胸を撫でながら、下着を押し上げ、取っ払う。改めて上から胸を見てみると、
(乳首……立ってる……)
はぁはぁ。じっと、その勃起した部分を見ていたら、それに誘われている気がした。
触ってほしい、ひねってほしい。すり潰してほしい。そう言っている気がする。
なら、やらいでか!安田は本能のままに動いた。
花巻の乳首をつまむ。ひねる。つぶす。ひっぱる――
「ひゃう!ひん!くぅ!やん――」
何かするたびに、体は敏感に反応した。すべて気持ちよかったことには、変わりないが。
――もう、立ってられない。
(でも、その前に……)
身をかがめ、体を隠す最後の一枚を脱ぎ捨てる。既に濡れている陰部から、
パンツに伸びた銀色の掛け橋がいやらしい。
これで、正真正銘、全裸だ。視線を上げると、直立不動の花巻がいた。いつものように
顔を真っ赤にして、初めて見る裸体まで真っ赤。
その場で一回転してみる。ぷりぷり揺れるお尻が可愛らしい。
(裸エプロンとか、いいかも)
あとで着てみようか。期待に胸膨らむが、今はとにかく、股間の切なさをなんとかしよう。
鏡の前に座り込んだ花巻の体に、M字開脚をさせる。まだ毛が生えていないそこが、少し開いた。
(うわ、すっげ)
こんなものを見るのは当然初めてだ。もちろん触るのも――恐る恐る、安田は手を伸ばした。
両手を割れ目の左右にあてて、引っ張る。くぱぁ――中はサーモンピンクだ。
「これが……ま○こ……」

74 :TSネタ ◆2nkMiLkTeA :2010/02/21(日) 00:51:36 ID:+MZvoVeM
ま○こなんて、花巻は言ったことないだろう。一生言わないかもしれない。なら、
花巻がこの言葉を言ったのを聞いたのは、自分だけだ。
「え、えへへ」
思わず笑顔になる。変態だ。だが、変態でかまわない。
安田は、今度は右手の指をま○この真ん中に添えると、上下運動を始めた。
既にとろとろと溢れてきていた愛液が、絶好の潤滑油だ。
「んんっふぅ」
――ああ、あの花巻がオナニーしてる。
最高だ。病魔さまさまだ。安田は、鏡に見せつけるように腰を持ち上げると、
次第にこする手を激しくしていった。
「あんっあんっあんっあんっいいっ!オナニーってさいっこう!」
エロくていやらしくてオナニーだいすきないんらん女――それが花巻美玖。それが今の自分。
最高だ――
いつの間にか、安田は膣内に指を入れていた。おそらく処女であろうそこはせまく、
きゅうきゅうに指を締め付けてくる。
最初は単なる出し入れだったが、動きに変化を加えるともっと気持ちいい。少し指を曲げてみたり――
「ひゃううっ!」
瞬間、今まで以上の快感が、稲妻のように全身をかけめぐった。
「いっ今のはっ、たしかっこの――きゃう!」
見つけた。ここに間違いない。
安田はそう見当をつけると、そこを重点的に攻め始めた。
「ひぃ!あんっ!あへぇここっ!すごいぃぃぃ――」
次第に、指を早めていく。そして、ついに――
「いっひゃあああああああ――」
はじけた。

◆◇◆◇◆

一方――
「これは夢これは夢これは夢これは夢――」
寝る直前だったのと、あまりの混乱に昼間のことなどまるで思いつかず、正真正銘の
花巻美玖は現実逃避していた。自分の体がどうなっているかも知らずに。


翌朝。変質者扱いされながらも、花巻家に安田(IN花巻)と鏑木を連れて突入した
ハデス先生により、二人の姿はもとに戻った。
その際、まだ寝ていた花巻(IN安田)のあられもない姿を見てすべてを悟った返し刃により、
安田は本気で殺されかけたのだが、まあ、自業自得だろう。


以上。
勢いだけで書いたので、誤字脱字は許してください。
最近の保健は面白くなってきているので、連載が続くことを祈って。

75 :名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 00:57:57 ID:VR+lxCoF
GJGJ!
文章も上手いし何よりエロくていい!
オチも笑わせて頂きましたw

76 :名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 12:41:56 ID:ky7Rs22S
GJ!!!!!!
涙目になった花巻さんにポカスカ殴られる姿が目に浮かぶw

77 :名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 01:30:02 ID:al6NFE3L
みのり先生がすっかりレギュラー化したな。
しかし、なんであんな胸元を露出したウェアでマラソンをw

78 :名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 05:43:33 ID:WTegLyjo
だってそれ以外みつからなかったんだよ

79 :名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:35:37 ID:WIN6JlGN
一応あげとく

80 :名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:44:24 ID:8Y4Mhtkf
もっと露出していいんだよ

81 :名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 19:23:15 ID:EtanXFKr
夏になればプール開きという絶好のイベントがあるけど、あの学校ってプールあるのかな?

82 :名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 11:25:49 ID:70y7I76T
>>81
そりゃあるだろうけど

進級しないでサザエさん方式じゃないとファッションリーダーの水着が見られないという地獄

83 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 00:24:47 ID:A7Tj1m91
今週藤でシメたのがなんか勘繰ってしまう

84 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 02:10:14 ID:usdlZ1Gg
多分サザエさん式だから心配要らないだろう
みのりちゃん好きな先輩も特に「今年が最後なんだ〜」みたいなこと言ってなかったろ

85 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 03:48:15 ID:/3DDfLrM
そういや三年は卒業間近か。バレンタインの後だから二月の中旬以降だし
三年キャラが高校受験でドタバタしてない様子だと確かにサザエさん方式かもな

86 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 05:59:50 ID:1ANyPoBa
どうかんがても次は、藤でしょう

87 :名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 00:06:19 ID:siHlMiIa
花巻は藤が好きなのは確定?主人公はハデスなのかアシタバなのか

88 :名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 21:01:02 ID:rQyMpI/8
サザエさん方式だと新入生がなぁ

89 :名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 02:15:07 ID:Dibi8pYx
どっちが主人公なのかは、のび太とドラえもん的な感じだな
違うのは主人公を中心に事が動いてないことだけど

90 :名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 04:25:29 ID:GKfqOu4p
ホワイトデーは、やらないのかな…
先生は返さないといけないでしょ?

91 :名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 09:16:42 ID:vexyipcV
もうしばらく藤だろ

92 :名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 03:34:06 ID:Kytylr3G
何で花巻さんも連れてってあげなかったのさ

93 :名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 21:08:17 ID:A5et1U6a
>>92ショック死したら困るだろ?

94 :名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 20:44:19 ID:cjypjdwU
兄が婚約の説明をすると「憤怒」が一気に好きな娘がいるって叫んじゃう展開
八人目の「欲望の麓介」が登場、一切の自制心なしに花巻かシンヤをメッタメタに
犯している展開


エロパロ的にはこんな感じか

95 :名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 18:54:39 ID:U4yciUJD
美玖ちゃんが藤をおかずに一人エッチ

96 :名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 00:53:35 ID:oZccRPQe
ちょっと聞きたいんだが、おまいらはエロだけあればいい?
それとも、あったらあったで前後の流れも読みたい?
>>94じゃないが、欲望の麓介設定で妄想が広がりんぐしたから書き始めたらクソ長くなってどうしようかと
板的にはエロだけありゃいいような気もするんだが
ちなみに麓介×花巻・熱子

97 :名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 20:47:29 ID:em1gFFvp
>>96
何レスくらいかな。適当に端折ることはできないの?
あまり長いようならエロだけでもいいかな…。
とりあえず任せるから、投下を待つ。

98 :名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 22:04:29 ID:BGrNpAtP
>>96
全部読みたいかな

99 :名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 22:35:48 ID:HrrBH5ne
>>96
全部にもう一票


100 :名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 17:27:26 ID:rlTFvIST
>>96
全部がいいです

101 :名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 17:44:09 ID:JBKqx16Q
>>96
全部で。
エロだけがいい人は自分で読み飛ばすと思うし

102 :名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 23:51:40 ID:McyvVru2
期待

103 :名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 18:36:08 ID:iMm7WvlN
亀姉さんの加筆修正は必要だったのか?

104 :名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 01:22:21 ID:/XyKagdi
必要でした

105 :名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 10:00:17 ID:w+ERaMP6
俺は縞パンだけあればいいや

106 :名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 22:46:00 ID:m1cX3yDW
麓介兄嫁が気になる
美人だろうか?
猫かぶりでシンヤみたいなガサツタイプだと楽しそう

107 :名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 12:57:13 ID:P0q/HfXw
家のこともあるし表紙の子とは結婚できなかったんだよね?


108 :名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 21:48:03 ID:liwAMjkr
本当に兄は既婚者なのってくらい家の中に兄嫁の影がなかった
外出中だったのか、とんでもなく大人しい人なのか義弟に全く興味ないのかどれだよ
兄と兄嫁政略でもなんだかんだで仲良いと良いな…

109 :名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 22:08:46 ID:q3r8kNeP
ふむ

110 :名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 01:24:38 ID:s9PBmvpN
なかなか次のお誘いができないみのり先生に病魔が取り付いて、
妙に積極的になったみのり先生にハデス先生たじたじ
病魔の仕業と気づくもみのり先生に押し倒されて性的に咀嚼される
という展開だな、この次は

111 :名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 00:34:58 ID:HIEbOag6
ツンデレに拍車がかかるみのり先生に惚れたw
>>110のように、再度病魔に罹患してエロく迫ってほしい。

112 :名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 12:35:16 ID:vGYSbP09
今週ラスト、自分ちでやけ酒のみのり先生を見て
酔った勢いでオナニーするみのり先生を想像した
エロ安田がバッチリ覗いてるわけだが

113 :名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 21:50:20 ID:zxbooSbk
「病魔を一度克服した人間は、精神的に成長するので二度はかかりにくい」
という設定も、全く成長の見られない安田にはほぼ無効。
3度目のエロ病魔にとりつかれる日も近いなw

114 :名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 23:32:28 ID:63VFdkOU
今度は生徒避けに居酒屋にハデスを誘うみのりちゃん。
ふだんの一人酒で鍛えてある為、つぶれたりはしないはず。
大丈夫、今度こそお礼を…
(ちなみにハデスは「同僚と飲みにいく」事にも憧れてたのでまた感涙)

それでやっぱり予想通り(酒を間違えるとかで)
みのりちゃん酔いつぶれる。
とりあえず介抱しなくては…
というわけで困惑しながらも夜の保健室へ連れてくハデス。

という電波を受信した。

115 :名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 00:30:48 ID:JkT2jTqS
藤が自分に正直になって保健室に花巻ちゃんを連れこむのはまだ?

116 :名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 00:56:57 ID:d8t1cG1W
>>115
いいな、それ

117 :名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 20:34:50 ID:HtKNK8fT
>>115
花巻さんを押し倒した藤
見つめ合う二人

その時、隣のベッドには酔いつぶれたみのり先生を寝かせるハデス先生が

118 :名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 16:58:58 ID:fzTG9y3I
>>113
スピンオフで毎回安田がエロ病魔にかかって女生徒たちがいやーんな目に会うトラブルみたいなマンガ始まらないかな

119 :名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 16:30:01 ID:izJDW/tr
それよりも刀哉が四姉妹…は無理でも竜美さんから雀ちゃんを攻略するギャルゲがでないかな

120 :名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 00:17:01 ID:WBji73ip
今回見ると藤×花巻は公式カップリングなんかな
影薄いアシタバにも誰か宛がってください
主役?なのに最近出番的に不憫だ

121 :名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 04:37:51 ID:urRlkFCo
まだ×の公式確定ではいんだろうけど、藤←花巻がはっきりしてる上に
今までの描写から考えたら、この組み合わせの可能性はかなり濃い気がする

122 :名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 04:59:05 ID:akKYYUWd
花巻人気だの

てか雀ちゃんは常伏じゃないのか

123 :名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 15:34:58 ID:ELU2QdpK
ハデス先生にはみのりちゃんが出て来たわけだから、アシタバにはシンヤ?
けど、シンヤとのこれまでの絡み考えると、美作や龍黄の方がピンと来るんだよな・・・。
本屋回で花巻フラグが立ったと思ったのは一瞬だったしな。

124 :名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 21:57:10 ID:DXOj/MVJ
>>123
本編では一瞬だったけど2巻の嘘予告みたら
アシタバと花巻もアリだと思った

125 :名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 22:58:02 ID:KftBCh4W
>>122
制服違うからな
常伏でもシンヤが元いた中学でもない

龍黄→シンヤは恋愛には発展しなさそうだなあ

126 :名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 01:34:20 ID:sBDRx4gP
リュウキは「学ランあるから…」といったときの様に
好きだけどそれを隠してる、みたいなキャラで行くべきだった

127 :名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 03:12:26 ID:C5JQjDYH
>>114
保健室じゃなくてみのりちゃん家に行って思いっきりギシアンすればいいんだよ

128 :名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:02:31 ID:p8LfWKWC
全くだ、さっさとやることやっちまえよ!飲ませて酔わせてギシアンだろうが!!

129 :名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 09:50:22 ID:D9kAbGAd
安田
自重

130 :名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 20:29:03 ID:8+3rzaCX
今週目玉の病魔に罹ってた女の子がめちゃくちゃかわいい
あの悲痛そうな表情がそそる

131 :名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 00:14:59 ID:P6CG/LY/
鈍が足も抑えてと注文してる辺り、騎乗位固定して自らを逃げられないようにした後に子宮をガン突きされるのが好きなのだと

それ以前にビアンかもしれない
「男の子は初めてなのよねぇ」とか言いながらアシタバ君に膜破られるお話希望

132 :名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 07:36:45 ID:juwXEiLM
花巻さんはまだ?藤とイチャイチャでも病魔にグチョグチョでもいいから

133 :名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 11:15:30 ID:53PONKj1
今更思ったけど、ちょっととろくさい花巻さんがあんな上手い具合に持ち上げられるわけがない
絶対体勢崩れて藤がスカートに顔つっこむオチになるだろ

134 :名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 01:36:58 ID:dwIKR0Vl
ちょっと頼み込めば保健室の鍵くらいすぐ借りれそうだな

135 :名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 23:27:25 ID:HJPrZEKx
>>133
しかも、藤に抱え上げられていることで緊張して、体勢保てないだろうな。

136 :名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 21:05:56 ID:ho4Us0r+
早売り買ったが、エロパロ向け過ぎで笑ったww

137 :名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 09:27:31 ID:08y7FW5c
花巻ちゃん期待

138 :名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 07:12:29 ID:ZOxHD+rU
アシタバって主役だったんだ・・・・・・
相手が花巻さん以外適役いなさそうだけど、藤がいるし・・・どうしたことか

139 :名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 13:51:57 ID:Gp1FNSU/
>>139
一応シンヤがいるぞ
現状お互いに脈ゼロではあるが

140 :名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 17:54:02 ID:Dr8KYK5J
アシタバは年上のお姉さんが合ってると思う

花巻の手帳の中身、最近は藤関連どんなことが書かれてるんだろう
めくるめく妄想してたりして

141 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 03:05:19 ID:jSFF7nqV
先生の前で脱ぎ始めるシンヤはまだか
途中で藤が乱入な

142 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 04:18:33 ID:lcHssFqc
>>138
アシタバは三女がいいな。花巻さんもいいけど

143 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 04:50:35 ID:8Tvl84sD
鈍ハデスかみのりハデスの騎乗位が見たい

144 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 09:04:34 ID:LusbETRK
今週号見たけどシンヤと藤いいなぁ
お互い普段から異性としての意識に人一倍欠けてそうだから面白そう
アシタバは花巻さんだと絡みが見てみたい

まあ一番エロシチュとしてありそうなのはハデみのだなw

145 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 12:59:48 ID:/xFs9TBz
ハデ+みの←シンヤ

この図がたまらん。あれは凶器ですとかかわいすぎるww

あと藤と花巻はもっと絡め

146 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 13:45:58 ID:Kc4gvI7Q
ああ ハデみの書きたいなあ。
でも、この2人おそらく初めて同士だし、性格的にもなかなか進展しなさそう。
ハプニングや酒など何かの力添えがないと書きづらいな…

147 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 15:17:14 ID:Ur0awEb9
>>146
26の童貞と22の処女か・・・こう書くだけでも難しさが伝わるな
俺はエロシーンより前後に力入れるタイプだから余計につらい
病魔の憑いたレイプ犯に襲われそうになったところをハデスが助けるとか・・・
レイプモノなら容易に書けそうなんだがな

148 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:54:16 ID:OWkBTL1N
みのりんの年齢はまだ出てない気が

149 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 23:07:28 ID:Ur0awEb9
>>148


150 :名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 23:09:36 ID:Ur0awEb9
>>148
あれ、そうだっけ?
勝手に勘違いしてたみたいだ
あと>>149
気にしないでくれ

151 :名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 00:20:37 ID:f1NuURwW
藤、主役回終えてから年相応の好青年になってきたなぁ…
以前はどうせ女性読者受け狙いだろと思ってたけど最近なんか好きだ
ところでアシタバの主役回はいつ来ますか?…あれ?

152 :名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 10:50:24 ID:C+x3YKW6
普通に女に興味もあるみたいでよかったよ。だから花巻さんと絡め。消しゴムを挿したりしろ

153 :名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 14:35:41 ID:bVy4wcDI
藤とか他のメンバーは服脱ごうとしたのにアシタバだけ影響されてないのは伏線かな

154 :名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 17:37:07 ID:gypuDg/f
藤来いや
まだ1つしかない

155 :名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 18:40:32 ID:dcGEj9LU
やけに藤藤うるさいスレだな

156 :名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:29:32 ID:CJnM43RK
本屋の幼女の手が滑ってアシタバと花巻さんが
大変なことになるのマダー?

157 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 03:14:45 ID:gOt4OVdC
一瞬レンチン爆発のことかと思ったじゃないかw

158 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 15:37:39 ID:lT/kVRVW
もちろん手が股間に滑るTo Loveるとかのことだよ

159 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 17:39:39 ID:mdNXMtkr
打ち切りの線ってないよね?
安心していいんだよね?

160 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 18:01:05 ID:rC4YIVx/
>>144に完全に同意!!

残る議題は千歳校長の主役回構想だが……

161 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 18:44:00 ID:aHfVBO++
シンヤと龍黄に期待しとるやつはいないのか…

162 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 22:55:36 ID:lGr6t0wt
>>142
虎子はゲーム好きらしいから案外気はあいそうだな

163 :名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 23:54:27 ID:LH5Bm0H5
アシタバは年上キラーだから長女か三女を…もしくは校長を…

164 :名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 14:31:08 ID:ajcqyFTV
鈍くんを仕留めます

165 :名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 15:30:26 ID:CUYur29X
もしかして
アシタバ→花巻→藤なんだろうか
いやまさかな
妄想だが、さらに
アシタバ→花巻→藤→シンヤ→ハデス→校長→伊賦夜→鈍→アシタバ
だったらおもろい

166 :名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 19:13:50 ID:H54qhLz5
「姿が見えないのでおかしいと思ったら…!」

ハデスの姿探してたのかみのりん

167 :名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 19:29:41 ID:kWs4S1HD
本当にアシタバと競技交換してたら、藤は花巻と卓球だったのか

それはそれでおいしいな

168 :名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:07:54 ID:zU79DXlT
消しゴムあげたり熱子の時に心配したりと、藤は病魔にかかる前から花巻さんに対して妙に積極的だと思う
恋愛感情とまでは行かないけれど、無意識のうちに気になる異性なのかも、と妄想。

169 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 01:15:11 ID:Ol5Jstgk
>>166
いい兆候だな

170 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 02:08:01 ID:jOWeOF15
今週のラストでアシタバと花巻の組み合わせも
なかなかいいと思った

ただエロどころか手を繋ぐまでも道が果てしなく長そうだが

171 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 14:04:53 ID:MwZbVFw3
一つ書いた
チャレンジは認めて欲しい

172 :生徒Sの恋慕 1:2010/05/25(火) 14:05:59 ID:MwZbVFw3
騒ぎが収まって数日。
ある日の放課後、シンヤは保健室の前を何度もうろうろしていた。
以前は気軽に扉を開けて中に入って行けたのに、今は何だか気まずい。いくら病魔に罹って
いたからといっても、ハデスに『私の裸を見て下さい』なんて言ってしまったのだ。
幸い、ただの冗談のように取られただけだったが、あれからずっと顔が見られないままだ。

その後も保健室の前でたっぷり五分悩んだ。
これでは何も変わらないのは分かっているし、自分の柄ではない。
ええい、なるようになれと意を決して勢いをつけて扉を開けた。
「…あれ、鏑木さん?」
「あ、あははは」
力余るあまりに扉は物凄い音を立ててしまって、さりげなくいつものように入るつもりがすっかり
タイミングが狂ってしまった。どうしようと内心極限までパニクっているシンヤに、ハデスは全く
変わらない様子で笑いかける。他の生徒たちには怖いといわれる笑顔だったが、恋する乙女の
シンヤにとっては神の微笑だ。
「あの、私、私…」
「今、お茶淹れるよ。このところ顔を見なかったから気になってたし」
「え?」
「そうだ、昨日買ってきたお菓子があるから…」
シンヤがこの数日悩んでいたことも、何一つなかったことのようにしているのがほんの少しだけ
癪に障った。この優しい、いつも生徒たちのことを気にかけていて病魔が現れれば人が変わった
ように毅然と対処してくれる人の心の中には、シンヤのことなど微塵もないのだと知らされている
ようで。

173 :生徒Sの恋慕 2:2010/05/25(火) 14:07:06 ID:MwZbVFw3
「先生!」
シンヤは思いきって、湯呑みを用意しようと棚に近付いたハデスの正面に回った。
「どうしたの?具合が悪いんなら診るけど」
「お話しておきたいことがあって…」
「うん、何かなあ?」
最初に病魔から助けてくれた時からずっと思い続けている人は、やはりシンヤの態度からは何も
感じ取ってはいないようだ。
「この間の、裸を見て欲しいって言ったことは…」
「ああ、あの時は大変だったよね。結局それほど大したことにならなくて良かったけど、ああいう
病魔は」
「本当なんです!」
つい言葉を遮るようにして叫んでしまったせいで、驚いたのか棚に伸ばしていた手が並んでいた
湯呑みに当たって床に落ちていく。
「あっ!」
「おっと」
割れる、と思った湯呑みはひょいと大きな手に掴まれて無事に済んだ。
「割れたら大変だからね」
ハデスは何ということもないように笑う。偶然のこととはいえ、また聞かなかったことにされたと
思った。
「先生!」
せっかく決心してここまで来たのにと急に腹立たしくなって、思いきり抱きついた。ほんの少し
だけエタノールの匂いがした。
「か、鏑木さん…?お茶が淹れられないんだけど」
「先生、私の話をスルーしないで下さい」
「え、ちょっと言ってる意味が…」
これだけは言おうと何度も練習したのに、肝心なところで思ったように言葉が出ないもどかしさで
涙が零れる。

174 :生徒Sの恋慕 3:2010/05/25(火) 14:08:14 ID:MwZbVFw3
「…バレンタインデーに、チョコを贈ったの私です」
しばらく言わずにいようと思っていたことを、遂に言ってしまった。また顔を見られなくなって抱き
ついたまま胸に顔を埋める。
「ええと、鏑木さん。ちょっと落ち着いてくれないかな」
こんな時でもハデスの口調は変わらずに優しいままだ。その優しさは今、決して受け入れては
くれない強固な壁となっているのが悔しい。
「あれは確か石炭だったよね。誰かから物を貰ったことなんてなかったから、まだ飾ってあるん
だけど…」
「私が作ったんです」
「あ、そうか。すごく立派に出来たから見せたくなったとか?だよね」
「あれはホントはチョコだったんです!」
また涙が溢れた。激情が胸の奥から突き上げてきて、抱きついたまま力の限りとばかり思い人
の身体を揺さぶる。
「鏑木さん?」
突然のことで驚いたのか、手にしていた湯呑みが落ちて割れる音が室内に響いた。
「あ…」
「やだ、ごめんなさい…すぐに片付けますから」
「欠片を触ったら怪我をするから、手は出さないで。ここは僕に任せなさい」
こんなことには慣れているのか、欠片を拾って片付ける手つきは妙に素早い。そんな様子を傍ら
で眺めているうちに次第に冷静さを取り戻していく。悩んだ挙句にこんなところまで来て、一人で
わがままを言って、大好きな人を困らせていることに今更ながら気がついて顔から火が出るほど
だった。

175 :生徒Sの恋慕 4:2010/05/25(火) 14:09:07 ID:MwZbVFw3
湯呑みの欠片を片付けた後、すっかり萎縮して椅子に座るシンヤの前にお菓子の箱と淹れた
ばかりのお茶を置いたハデスは、テーブルを挟んだ向かい側に座るとやっぱり泣きたくなるほど
優しく話しかけてきた。
「さあ、これ飲んで」
「…ごめんなさい…」
いつも保健室に入り浸っているバカ三人は、どうしてこんな時に限って入って来ないんだろう。
気まずい気分のままシンヤは湯呑みを手にとってお茶を一口飲んだ。
「僕が勝手に勘違いしていただけだったんだね」
チョコのことを言っているのだろう。
「そりゃ、食べられる代物じゃなくなったから、仕方ないです」
「それって、都合のいい解釈をしてもいいのかな」
「…えっ?」
「いや、バレンタインデーにチョコだっていうなら…」
これで何もかもおしまい、と思っていたのに展開が思ってもいなかった方向に進んでいる。シンヤ
は頭がついていかなくなっていた。けれどこれは喜ばしいことなのだろう。
「え、そ、そうです。私…そのつもりでチョコを作ったんです」
言いたいことは山ほどあった。病魔から救われたことで長年抱え込んでいたコンプレックスからも
少しは開放された感謝や、日々積み重なっていく思い。それらが頭の中でごちゃごちゃと交じり
合って何を言えば一番良いのか分からない。
そんな極限カオス状態の頭を抱えているシンヤの前で、長身の身体を折り曲げて俯いたハデスが
ぽつりと呟く。
「嬉しい、と言っていいのかな」

176 :生徒Sの恋慕 5:2010/05/25(火) 14:10:03 ID:MwZbVFw3
「…先生」
やっと思いが伝わった。それだけしか心に伝わって来なかった。けれど舞い上がりそうに嬉しい
気持ちを次の言葉が牽制する。
「今の僕は病魔を宿していて、生徒たちを助けられる僕の力はそのせいでもある…。そうしたいと
思ったから後悔は一切ないけど、こんな僕では人を愛することは叶わないんだよ。でも、あれが
チョコだって分かったのは本当に嬉しかった」
「そんなこと言わないで下さい!」
思わず立ち上がってしまった。
どのみち成就する可能性を考えない方がいい恋だった。それでも思いが届いたことだけで嬉しい
と思わなければ報われない。今はこの優しい人を少しでも傷つけないようにしたかった。
「私、助けて貰ったことは忘れてません。他のみんなもきっとそうです。そんなすごい力、誰でも
持てるものじゃないでしょう?先生を思うのは私のわがままです。ご迷惑ならもう言いません。
でも、これからも思い続けることぐらいはいいですよね?」
驚いたのか目を見開いていたハデスが、再びいつもの表情にゆっくりと戻っていく。そしてシンヤ
の方に手を伸ばしてきた。
「僕は僕がやりたいことをやってるだけだよ。だから君もその気持ちは持ち続けて欲しい。そう
したらいつか…」
指先がかすかに頬に触れた。
「いつか…?私は待っててもいいんですか」
「ごめんね、それは保障出来ない。ただ、病魔が根絶される時が来ればその時は」
それは決して約束ではないが、遥か遠い先のことでも希望がある。色恋沙汰に疎いハデスに
とっても、これが最大級の言葉なのだろう。
「先生、私も嬉しい…と言っていいですよね。もう治らない病気に罹っているけど、それはいつか
ちゃんと診て貰いますから」
「えええっ!??鏑木さん病気って?」
「大丈夫、本当の病気でも病魔じゃありません…でも先生じゃなきゃダメなんです」

177 :生徒Sの恋慕 6:2010/05/25(火) 14:10:53 ID:MwZbVFw3
保健室の中では静寂が続いていた。
他の生徒たちの元気に張り上げる声があちこちから聞こえてくる。
「病気では、ないんだね?」
「病気だけど病気じゃありません。お医者様でも治せない病ですから」
何故かバレンタインデーとチョコとこの病気の因果関係が頭の中で全然繋がらないらしく、本気で
思案しているハデスが何だか子供のように見えた。喉がカラカラになっていたのですっかり冷めた
お茶を飲んでしまうとシンヤは立ち上がってハデスに近付いた。
「『いつか』の時が来たら、分かると思います」
勿体をつけるように耳元で囁いてみた。どんなに焦っても先を急いでも、この人に普通の手段は
通じる筈がない。けれど望みが叶う時までは待っててもいいのだ。思えばハデスのこの鈍感さは
そう悪くない。きっと他の誰かが入り込む隙には決してならないだろうから。
今はそれでいいかと納得をするだけだった。
その時、廊下の方から賑やかな声が聞こえてきた。あの三人がやって来たのだろう。
立ち去り際に思いのありったけを込めて頬にキスをした。
「忘れませんからね」
驚いて固まったままのハデスを視界の隅に残して、シンヤはスカートを翻した。







178 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 14:11:55 ID:MwZbVFw3
エロくならなかった敗因はハデスを出したことかも知れない

179 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 14:16:34 ID:uN+6u6Xc
リアルタイムGJ!
シンヤがいい子すぎて
ハデスが性別・教師すぎて泣けた

180 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 20:01:32 ID:bGnKpgMZ
うおおGJすぎる!
こういう感じは原作の雰囲気が出てて好きだよー

181 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:55:58 ID:8fJsv+aR
エロくなくてもほけがみキャラがいれば良い!
ハデス先生もシンヤもらしかった、GJ!!

182 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:42:44 ID:qT1T3qj5
>いつも保健室に入り浸っているバカ三人は、どうしてこんな時に限って入って来ないんだろう

この一文で噴いたw いかにも原作で言いそうだw
しかし切なくてGJ!

183 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:30:03 ID:o4Vn8r1a
こんな素晴らしいのが来た直後に恥ずかしいモノを少しだけ




「どうかしましたか?」
三途川校長は養護教諭派出須逸人をじっと眺めた。昼休みに保健室に貯蔵され
た菓子を取りに来てから、かれこれ一時間ほど居座っている。
「しかし君は本当に残念だな」
「…開口一番がそれですか?」
「才崎君とはうまくいっているのか?」
「えっ?才崎先生…ですか?」
どうやら質問の意図を全く理解してないようだ。深くため息をつくともう一度
残念だなと呟いた。
「君が悪食に罹った際も快く助けてくれただろう」
「あ、まぁ…」
「春酔が蔓延したときも、懸命に鎮火に協力していたぞ」
「それは…確かに」
「こんなに協力してくれる異性(ヒト)を放っておくだなんて…教師間で孤立
無縁になってしまうのもそう先の事でもないかもしれないな」
「そ、それは…!!」
派出須は急に嫌な汗をかき始め、頭を抱え込んだ。一見狂気に満ちた科学者の
ようでもあるがどうということはない。職場の人間関係を深刻に考えすぎてい
るだけなのだから。
「ぼ、僕はどうすれば…!?」
「ふふふ、そうだな…」
相変わらずいじりがいのある教え子だ。三途川は小さな笑みを浮かべた。



最近、珍妙な事件が増えている。指導が行き渡っていないのか…才崎みのりは
教師の鏡のような悩みを抱えていた。
(この前だって…)
男女関係なく突然脱ぎはじめる生徒たち。自分も危うく裸体を晒す羽目になり
そうだった。不幸中の幸いか、派出須は何も見ていなかったようだが。
(不幸中の…幸い…?もし…見られていたら…派出須先生もやっぱり…男性と
して………って何考えて…)
「才崎先生」
「キャアッ!!」
あらぬ事を考えていた最中、その妄想の対象だった派出須が後ろから声をかけ
て来るから、ついつい正拳突きをだしてしまった。ただそれだけの事だ。

184 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:30:40 ID:o4Vn8r1a
「……」
風を裂く音を響かせた拳は派出須の寸前で止まってくれた。
「ス、スイマセン!!わ、わ、私ったら!!」
「い…いえ。瞬発力のある良い筋肉だと思います…」
引こうとした拳に一枚の花びらが乗った。見れば派出須は右手に花を抱えてい
るではないか。実に似合わない。みのりはそう考えてしまった自分を叱責した。
「花…ですか…」
「えぇ、そう。それで声をかけたんです。才崎先生の机の花、枯れてきてたで
しょう。ですからこれを代えにと」
決して素敵な笑顔とは言えないが、思わず胸が高鳴る。交換する備品をくれた
だけだ。そう言い聞かせようとすればするほど、この花に他意があるのでは、
と勘繰りをしてしまう。
「どうぞ?」
「あ!ありがとうございます」
「あ、それとですね…」
「な、なんでしょうか?」
「最近才崎先生にはお世話になっていますから、お礼にと思いまして…」
白衣のポケットから取り出したのは映画のペアチケット。
(こ、これは…本当に…!!)
「三途川先生が教育者として勉強なるからと下さったのですが、今度の日曜日
あたりいかがですか?」
「は、はい!!是非…!」
いやぁ、良かった。と派出須は嬉しそうにしてから保健室に戻ると言って立ち
去った。恐らく向こうは、こちらが教育に熱心であることと思っているのだろ
う。勿論みのりは真剣に生徒の事を考えているが、今回の快諾の動機かと言う
と大いに怪しい。
(ち、違っ…!!私はさっきから何を…これは教師として成長するための…)
必死に心を隠そうとした。
一人、渡り廊下であたふたとしている様を、見られているとも知らずに。

185 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:33:11 ID:o4Vn8r1a
花は渡した。映画にも誘った。言われた通り、大人しくスマートな服を着た。
(これで助かる…のか?)
派出須が真剣なのはもうひとつ理由があった。



「30才になると死ぬ!?」
「普通は死なん。永続的に病魔に罹っている君の場合は、だ」
「どうしてです!?」
「魔法使いになるからだ」
「そんな無茶苦茶な…」
「三十路までにある経験を持てない男は、その経験で失われるチェリドテリン
という成分が体内で変容してしまい、一種の超常的な能力を獲得するのだよ」
「聞いたことありませんよ、そんな話…
「当たり前だ。それこそ保健室勤めの君すら知らない、表に出ない内容だから
こそ異端とされ『魔法』と呼ばれるんだ」
「それで…なんで僕は?」
「それでその魔法の成分は病魔が大変嫌うのだそうだ。体内で拒絶反応が出て
しまったら…と言うことさ」
「……じゃあ、僕はどうしたら…!?」
「安心しろ。私の言う通りにすれば助かるさ」
………
……


およそ信じがたい話だ。しかし万が一真実だったなら、と思うと心配性な派出
須は従わざるをえない。曰く、『とにかく才崎君と仲良くなること』だそうだ。
「お、お、お、お待たせしました…!!」
(ここは、言われた通り…)
「いえ、僕も来たばっかりですし。その服、お似合いですね」
典型的な無難な挨拶。ただ派出須もみのりもそれぞれの思惑からそんなことを
気にかけることもない。
「あ、ありがとうございます…」
(『似合ってる』って…!!ちょっとだけ頑張って良かった…!!)
様々な思いと建前が交わりながら二人は映画館に向かった。


186 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:34:05 ID:o4Vn8r1a
『メモ4、可能ならば手を繋ぐこと』
三途川の表現はもっと積極的であったが、派出須が可能な範囲でまとめるとこ
うなった。
「あっ!」
「ど、どうしました!?」
「いえ、階段が。濡れてますし、転びやすく…」
我ながら良い口実だ。さりげなく、自然に(メモ1)を心掛けながら、みのり
に手を差し延べる。
「危ないですから…」
「!!?…あ、ありがとうございます……」


 一体今日の派出須先生はどうしたのだろうか。そっくりな別人なのでは、と
すらみのりは疑った。
遠目で見つけたときの紳士然としたたたずまい。気配りが出来て優しい態度。
どれもがみのりの心を掻き乱す。
出来るなら、ずっと階段が続けば良い。繋いだ手を離したくない。そう言いた
い衝動に駆られたが、羞恥心か何かが喉まで来た言葉を押し返してしまった。
『言っちゃいなさいよ…!!抱いてほしいって!向こうもその気なんだから!!』
「だ、誰!?」
「才崎先生?」
『恥ずかしいからやめてよ。私は貴女の協力者よ…はしたなくて、卑猥で、背
徳的で、何よりも甘美な色欲(ラスト)…』
「才崎先生…!?大丈夫ですか?」
「え、えぇ…大丈夫です」
頭の奥から響く声。明らかに異常な事態なのに、声の主を心が受け入れようと
している。
(気のせいか?才崎先生から病魔の気配がした気が…)
『そう♪素直になって、昨夜のベットで何をしたの?あの指は誰を想って動い
たの?ねぇ?ねぇ?ねぇ?ねぇ?ねぇ……』
心が、理性が溶ける。息苦しいはずなのに、頭がぼんやりとして気持ちが良い。
もうこの時みのりは病魔に罹っていたが、心を蝕まれている罹人が理解する術
もない。
「本当に大丈夫ですか?なんだか熱もありそうですよ?」
「大丈夫です…それより……」
「それより?」
「まだ手を繋いでいて頂けないでしょうか…?」

187 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:35:06 ID:o4Vn8r1a
『何だそれはぁぁ!!がっつきなさいよ!ヤリたいって!寝たいって!!!いくら2●歳
で0人だからってアンタねぇ!!』
先程の声が、頭の内側から罵倒して来たが、みのりは幸せだった。色欲の力を
借りてか、映画が終わったあとも派出須に身を寄せ、ささやかな恋人気分を満
喫していた。
「あのぉ…才崎先生…?」
「はい?」
「いえ…今日は楽しんで頂けましたか?」
「はい勿論♪……派出須先生とでしたから」
(やっぱり何か変だ。♪なんて付けて話すキャラではなかった筈……)
しかし、人より強いみのりの精神が中途半端に病魔を抑えているために、派出
須も感知出来ずにいた。
「派出須先生」
「はい?」
少しだけ甘えた声でみのりが尋ねる。いつもなら考えられないことだ。
「二人きりのときは、下の名前で呼んでも良いでしょうか?」
「え…えぇ、構いませんよ才ざ」
「私のことも『みのり』と…」
『あああ!!!じれったいの!!あんたのプロポーションなら一発なんだから!』
みのりの眼球を通して色欲が見つけたのは、曲がり角のラブホテル。
『な〜んだ。あんたも上手いこと誘導するじゃない…愉しみましょう♪』
淫靡な協力者が、侵略者に豹変する一瞬を浮ついたみのりが捉えられるはずも
なく。
「良かった。これで少し親しくなれた気が!?かはっ!!?」
「才崎先生!?」
(な、何!?体が…熱い…!!やだ…何!?…痛い…こわ…い…た、助け…)
「逸人さん…」
「分かりますか!?頭痛は?」
胸を抑えてしゃがみ込んだみのりがぼそぼそと喋るのを、派出須は一言一句聞
き逃すまいと神経を集中させた。
「すいません…さっきから心配してくださって……少し、疲れてるみたいで…
ちょっとだけそこで休んでいきたいのですが…」
健気に、はかなく、弱々しく。先程の品のない罵声とは打って変わって、みの
りの体を支配した色欲は男心をくすぐる女性を見事に演じてみせた。
「それは大変だ!!すぐにいきましょう!!」
(ほ〜らね♪こんなにすんなり喰いついたゃってこの身体が欲しくて仕方なか
ったのよ)

188 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:38:13 ID:o4Vn8r1a
「代金は僕が払っておきますから、気にせず休んで下さい」
部屋についても派出須は一向に手を出す気配もなく、慌ただしく水やらタオル
やらを用意して回った。
(…こいつ、何なの?)
「才ざ、みのり先生、何か欲しいものとかはありますか?」
(やっとかよ…ま、その分しっかり愉しんじゃお♪)
みのりの身体を借りた色欲は、眼を潤ませて喋る。
「逸人さんが隣にいてくだされば…他には何も」
「僕…ですか?」
誘導されるがままに、ベットの側まで行くと、駄目押しの一手を繰り出した。
「逸人さん…身体が、熱い…」
ゆっくりと胸元のボタンを外し、その豊かな胸が露わになっていく。派出須は
いつもより眼を開いている。色欲は勝ったと悟った。
「手伝ってくださる…?」
「い、いけません!!」
「既成事実…作っちゃいましょう?私と逸人さんで…。二人だけの…秘み…」
「熱があるからといってむやみに身体を冷やすのはよくありません!」
「…はい?」
「今は苦しいかも痴れませんが、濡れタオルだけで冷やしましょう。…?みの
り先生?震えてますけど、もしかして吐き気が!?」
「こっの…くそ馬鹿がぁあ!!!」
叫び声は色欲のものか、みのりのものか。インターハイ経験者の投げ技を綺麗
に食らった派出須には考える余裕もなく…


「…でもさすが才崎先生ですよね。自身の精神力で打ち勝っちゃうんですから。
僕も形無しですよ、ははは……?三途川先生?」
「………もう死んでしまえ」

189 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:39:42 ID:o4Vn8r1a
おしまい。
アシタバ君と花巻さんのペアが素晴らし過ぎて書いた筈が、こんな馬鹿らしいものに…
では。

190 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:52:35 ID:xdFLQVT8
ハデみのキタ!GJ!!

191 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 02:08:11 ID:vOADxNIe
>>189
みのりちゃんをずっと待ってた…GJ!

192 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 02:19:52 ID:TdEGj0dz
GJ!
さすがはハデス先生、リアクションが期待を裏切らないぜ!
確かにこのままいったら魔法使いになるだろうな

193 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 18:16:18 ID:HByg+jMS
>>189
色欲がアシタバではなくみのりちゃんに…?
素晴らしい

194 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 19:09:47 ID:LaXURv5U
>>189
騎乗位は…騎乗位はないんですか!?

195 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 19:51:56 ID:tAKoFTw5
>>194
病魔『深酒(ヘビードリンク)』に取り憑かれたみのりちゃん。
救おうとするも酒に弱いハデスは飲まされて早々にダウンし、
それをいいことにみのりちゃんが騎乗位逆レイプ・・・
とまでは考えたが、文章にまとまらぬわorz

196 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 22:45:46 ID:G55eXuC9
ハデス先生もみのりちゃんもらしすぎて笑った!
メモ・・・メモって・・・酷すぎる・・・www
みのりちゃんドンマイだw

197 :名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:18:29 ID:d3bOoarG
微エロでも中々良かった、gj

198 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 03:50:23 ID:ggOPyNVa
>>195
出来る限り課題を取り入れようとしたのだが、どうしてこうなった
とりあえず、別物になったけど書いた。

199 :カラマワルカラ 1:2010/05/27(木) 03:51:29 ID:ggOPyNVa
とある日の夜、繁華街の居酒屋の一角にどう見ても不釣合いな二人の姿があった。
「だからぁ、私はいつもこう言ってるんです。なのに誰も…」
「ええ、そうですね。才崎先生」
「でしょおお?そう思いますよねえ」
一人はモデルと見まがうばかりの輝くような美貌の女性、しかも男なら思わず目を奪われてしまう
素晴らしい巨乳の持ち主だ。そんな美女がずらりと空になったビールのジョッキを並べてすっかり
酔っ払い、くだを巻いている。
もう一人は、男だ。若いのだろうがどうにも顔つきが不気味で、普段はこういう店に立ち入るとも
思えない。ソフトドリンクを口にしながら、もう出来上がってしまっている美女の言葉にいちいち
頷いて不気味に笑っている。黒ずくめの服装も不気味さに拍車をかけている。
正直、その一角はカオスと化していた。

「ねーちょっと!」
気分が良いのか、才崎先生と呼ばれた美女は側を通りかかった店員を呼ぶ。
「ちょっとこのジョッキ片付けてよー、それと新しいジョッキもう二杯ね!」
「そ、それはいけません。飲み過ぎですよ」
「いいじゃない、あんまりこういう店に入らないんだもの。ねえ派出須先生」
派出須先生と呼ばれた不気味な男は、それでも止めようとしていたが無駄だったようだ。その
後もどんどん追加されるビールジョッキの数は途方もないものだったと、その店の店員たちの
間では都市伝説化したほどだ。

200 :カラマワルカラ 2:2010/05/27(木) 03:52:24 ID:ggOPyNVa
「…うーん、気持ちいい」
久し振りに好きなだけ飲み、日頃腹の中に溜め込んでいたストレスを全部吐き出したお陰で
珍しくすっきりした気分になったのか、才崎美徳は店を出てからも浮かれていた。こんな美女が
踊るように歩いているだけで、擦れ違うカップルの男がことごとくしばし見蕩れては足を止めて
いる。
「それは良かったですね、やはりあのような場は必要なのでしょう」
隣では、結局ドリンク一杯だけしか飲まなかったにも関わらず快くワリカンを申し出た派出須逸人
が、傍目にはすごく分かりにくいが優しく微笑んでいる。
「そうかも、今夜は思ったよりたくさん話せて嬉しかったー」
「ええ、僕も才崎先生と腹を割って話す機会を持てて光栄です」
「それホント?」
「ええ、それはもちろん」
「本当なら、もっとお話がしたいの…」
「それは嬉しいですね」
「…でも、その前に…」
普段は常に張り上げている美徳の声が、夜に溶ける蜜のようにとろりと揺れている。随分飲んで
いたことで足がふらつくのか派出須に縋りつく。
「大丈夫ですか?」
「ええ、やっぱり少し飲み過ぎたかも…少し気分が…」
ふらふらと近くの路地に入り込んで座り込む美徳を心配して、派出須がしきりに声をかけた。
「ご気分が悪いのでしたら薬を買って来ましょうか、それとも冷たいものでも飲みますか?」
「…いいえ、どうぞお気になさらず…こうしていれば楽になりますから」
ゆっくりと立ち上がった美徳の目の奥が鈍く光った。
「こうして側にいて欲しいんです、いいでしょう?」

201 :カラマワルカラ 3:2010/05/27(木) 03:53:30 ID:ggOPyNVa
「さ、才崎先生!?」
何か手助け出来ることがあるかと近付いた派出須の胸にするりと寄り添い、背中に腕を回して
潤んだ目で見上げる美徳の声が震えていた。
「今晩は側に…ね。私のお願いを聞いて頂けるのでしょう?」
ウェッジソールのサンダルの爪先を立てて、キスをねだるように目を閉じる表情は完全に恋する
女だった。
「才崎先生…」
これほどの美女を前にして落ちない男などいない。なのに派出須は躊躇している。
「いけません、僕たちは教師で」
「私が構わないと言っているのに?」
「いえ、そういう訳では…」
「今夜だけは忘れて下さい、お願い」
男なら誰でも真っ先に目を奪われる巨乳をぐいぐいと押し付けてせがむ美徳にようやく観念した
のか、派出須の両手が頬を包んだ。
「才崎先生、いいんですね」
「ええ、この時を『ずっと待って』いましたから」
唇が触れ合う寸前、美徳の声が何者かの声とブレた。
「待っていたのはこっちの方だ、正体を現すんだな『深酒(ヘビードリンク)』!」
急に声を張り上げた派出須につられるように、美徳が頭を抱えるように悶絶して倒れ込んだ。
その身体から何かが幻影のように現れる。これが美徳に取り憑いて悩ましい言動をさせていた
病魔なのだろう。
『…くそっ、いつから勘づいていた?』
『深酒』は悔しげに顔を歪ませて派出須を睨みつける。
「最初からさ。とはいえ隙がなければお前に攻撃が出来ないし、下手をすれば才崎先生の精神
が病む危険もあったから言うなりになってただけのことだ…相手が悪かったな」
スウ、と派出須の手が禍々しいものに形を変えていく。
『フン、俺は人の本心を引き出すだけだ。お前も満更じゃなかっただろう』
「それが望まざることであるなら、それはただの害悪で罪だ!」
『やめ、やめろ!俺はこの女の望みをヲをを……!!』
『深酒』は罹人の力を前にして、凄まじい叫び声を上げて抵抗しながらもあえなく吸収されて
いった。

202 :カラマワルカラ 4:2010/05/27(木) 03:54:25 ID:ggOPyNVa
美徳はしばらく目を覚まさなかった。
隣に座った派出須は普段の癖が出て色々と考え込む。
どうしてこんな強い女性が、あんな病魔に罹ってしまったのかはどう考えても分からない。酒の
力を借りなければ言えないほどのことなど、特になさそうに見えるのだ。これほどに美しい女性
でも悩みがあるというなら、それは派出須の考えが及ぶものでもない。
「さあ、どうして帰ろうか…」
呟いた時、声が聞こえたのか美徳が目を開いた。
「…ん」
「あ、目が覚めたようですね」
「……えっ」
「はい?」
「派出須先生?私、どうしてこここ…」
動揺しきっている美徳は、どうやら泥酔してからのことを全く覚えていないようだった。
「え、あの、才崎先生…」
「いやあああーーーーー!!!」

その後、悲鳴を聞きつけた通行人が通報するやら警官が駆けつけるやらで派出須は帰るどころ
ではなくなってしまって、すっかり酔いが醒めて少し思い出した美徳によって誤解が解けたのは
明け方のこととなってしまった。
美徳はそれからほんの少しの間、反省の意味を込めて禁酒したという。






203 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 03:56:05 ID:ggOPyNVa
今後の課題はエロだな。

204 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 07:12:29 ID:C9bh4hW/
GJ!いいぞ、もっとやれ

205 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 11:33:36 ID:yc+1/KL/
最近の賑わいはどうしたんだww
いいぞ、もっとやれ!

藤と花巻来い!

206 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 12:27:09 ID:FsyCEEET
ハデスとみのりちゃんGJ!!

>>205
同じく藤と花巻待ちだ

207 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 17:45:48 ID:ybmMneYC
アシタバと美玖ちゃんの間には何か芽生える気がする

208 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 18:16:09 ID:AlzP84uA
>>198-203
ハデみのGJです

209 :名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:05:12 ID:/XFGWtYB
ハデみのをありがとう。
楽しませて頂いたよー

しかしやっぱハデス先生はなかなかエロにいかないね。
そこが、らしくて良いんだけど。
ガンバレみのりちゃん!

210 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 03:55:01 ID:wIxvvefQ
>>205-206
書いたよ。これでいいかな。

211 :女の子ってなんでできてる? 1:2010/05/28(金) 03:59:59 ID:wIxvvefQ
「わ、きれーい…」
放課後、文房具屋に行く為に商店街を歩いていた花巻美玖は、数日前にオープンしたばかりの
ブライダルショップの前で思わず足を止めた。
ウィンドウの中には、夢見る少女なら誰でも憧れるような美しいドレスがディスプレイされていて、
誰もがいずれ訪れる日に胸をときめかせるのだ。
「あ、でも」
脳裏をよぎる面影が、そんな日は来ないと告げる。
そんなことは嫌というほど分かっている。でも夢を見るぐらいはいいじゃない。もう書く欄のなく
なったノートを鞄に忍ばせた少女が、そういった半分諦めの色を表情に浮かべてしばらくドレス
を眺めていた。

保健室では、すっかり一角に居住区を作ってしまった藤が今日も煎餅を齧りながら漫画を読み
耽っていた。
「そーだ、先生。悪いけどアレ捨てといて」
「アレ?ああ袋の中のものだね」
お茶をもう一杯と催促されて早速新しいお茶を淹れていたハデスが、床に置かれたままの袋の
中に乱雑に折り重なっているものをちらりと見る。それは手紙のようだった。
「藤くん、これもしかして…?」
「あ?ああ…気にすることねーよ。どうせ読まないし」
そう、手紙とはラブレターだった。しかしどれも開封すらされていない。さすがにこれはとハデスが
躊躇していると、面倒臭そうに頭を掻いた。
「いや、しかし折角書いてくれた子たちの気持ちも…」
「最初は読んでた。でも大体文章同じだし、飽きた」
「そう…?じゃあ誰にも見つからないように捨てておくからね」
「サンキュー、自分で捨てるのも面倒でさ」

212 :女の子ってなんでできてる? 2:2010/05/28(金) 04:01:09 ID:wIxvvefQ
ハデスがとりあえず人目につかない物影に律儀に袋を隠していると、物凄い勢いでドアが開いて
美作が駆け込んで来た。何があったか知らないが、やたら怒っている。
「藤、オマエなあ!」
「何だようっせーな」
相変わらず気のない返事をするだけの藤に、掴みかかりそうになってハデスに止められながらも
美作は更に声を荒げる。
「オマエB組の佐伯を振っただろ。今佐伯が泣きながら帰ってったぞ。あんな可愛い子に何てこと
すんだよこのド鬼畜!」
「あ、ま、まあ落ち着いて…お茶でも飲まない?」
ハデスが仲裁にもならない仲裁を懸命にしている傍らで、藤は嫌そうに方眉を上げただけだった。
「振ってなんかいねーよ、手紙ぐらいはあったかもな。読んでないけど」
「返事も出してないのか。で、どうする気だよ」
「別にい。放っておけばそのうち諦めるだろ」
「…今更だけど、ホント最低な、オマエ」
あまりにも気のない藤の態度に、さすがの美作も毒気を抜かれたようだ。頭を抱えてソファーに
座り込むと、淹れたばかりのお茶が置かれる。B組の佐伯という少女は、藤のファンの中でも
かなり熱心にアピールしていたから美作も覚えていたのだろう。どうして泣いていたのかは定か
ではないが、彼女の恋が成就することがないのは確かだ。
「んじゃ、俺はそろそろ帰るわ」
「言っちゃ何だけど、今のうちにその性格は矯正しといた方がいいな。女の子っつーのは男と
違ってデリケートなんだからよ」
「んー、覚えてたらな」
藤は居住区に放り投げていた鞄を抱えると、大あくびをしながら保健室を出て行く。そのだらり
とした後ろ姿を眺めて、美作が呆れたように呟く。
「イケメンの持ち腐れだな、ありゃ…」

213 :女の子ってなんでできてる? 3:2010/05/28(金) 04:02:13 ID:wIxvvefQ
家に帰って文房具屋で買った新しいノートに真っ先に花巻が書き込んだのは、少しでも親しくなる
きっかけの計画だった。
「大丈夫、藤くんだって別に私のこと嫌いじゃないんだから…好きでもないだろうけど…」
子供の頃から極度のあがり症の為に、何かにつけて計画を立てていかないとテンパって大変な
ことになってしまう。ずっとそれで慌ててきて、長い間随分損な思いもしてきているからノートだけ
は手放すことが出来なくなっていた。
「初めは朝の挨拶で、次はお天気の話題…っと。これぐらいなら出来るよね」
机に向かってノートにペンを走らせている花巻の姿は、明日実現するだろう予定を夢想して幸せ
そうだった。放課後に見た純白のドレスのことは、もうすっかり忘れていた。

翌日。
何度もシミュレーションしたのに、朝の挨拶は言えなかった。
何か話題を出すどころか、話しかけることすらいつものように出来ないまま遂に放課後を迎えて
しまい、またいつものように落ち込む。
毎日、このいつものようにを繰り返すだけだ。何も変化はない。何かきっかけがあればまた違う
のかも知れないが、飛び越えることが出来ないでいる。
「私、ずっとこのままなのかなあ…」
もう何もする気がなくなって、誰もいなくなった教室の中で机に突っ伏してぼんやりしているだけ
だった。
どのぐらいそうしていたのか。
しばらくすると教室に誰かが入って来る足音が聞こえた。
「お、花巻。お前何してんの」
「え、藤…くん?」
昨日からずっと話すきっかけをシミュレーションして、ノートに台本を何度も書いて、それでも全然
何も出来なかったのに、今になって藤の方から現れたのだ。
テンパらない方がおかしい。

214 :女の子ってなんでできてる? 4:2010/05/28(金) 04:03:21 ID:wIxvvefQ
「あ、あの、あの、藤くん…どうして」
「重いんで教科書は置いてくつもりだったけど、家の奴が持ち帰れってうるせーからさ」
さっさと自分の机から教科書を取り出して鞄にしまう藤をただ見ているだけで、言葉の続きが
出て来ないのがもどかしい。
「あ、藤くん。私…」
どもりながら何度も言葉を搾り出していると、どうした訳か教室を出ようとしていた藤がくるりと
踵を返して花巻に近付いてきた。そして額が触れるほどの至近距離でじっと顔を見つめてくる。
「…あの…」
ここまで近くに来られたのは初めてのことで、それだけでも舞い上がりそうに嬉しい。ここでもっと
気の利いたことを言わなければ、と気ばかりが焦る。
しかし藤の方はいつものつまらなそうな顔で何度か首を傾げ、周囲を見回し、何事かを決心した
ように微かに笑った。
「お前でいいか。少なくとも知ってる奴だし」
「え?」
一体何を、と言えないでいるうちに唇に柔らかい感触を感じた。キスされているのだと知覚した
時はもう床に押し倒されていて、制服の上から胸を掴まれていた。まさかこんなことがある筈
ないと思っていたのに。
花巻の頭は状況に全くついていかなくなって、瞬時にしてショートしてしまう。
「え、ちょっと…」
「嫌か?」
「あの、私こんなこと初めてだから…」
「嫌、じゃないみたいだな」
鼻を擦り合わせるほど近くで囁かれる声は、ずっと聞きたかった優しいものだった。心がどうで
あってもこの場からは絶対に逃げたくなかった。

215 :女の子ってなんでできてる? 5:2010/05/28(金) 04:04:10 ID:wIxvvefQ
こんな、いつ誰が入って来てもおかしくない教室で突然こんなことになってしまったのはもちろん
予定外だったけれど、今は素直に受け止めようと花巻は目を閉じた。
「よし、そのままじっとしてろよ」
抵抗すらしないことをどう思ったのか、藤の態度は素っ気無いままだ。ゲームでもしているように
あっさりとショーツを脱がせ、あらわになった秘部に指を差し入れてくる。自分でも触ったことが
ない部分を乱暴に擦られて、痛みだけではない奇妙な感覚から声が上がった。
「あっ…」
「痛いのか?まあ慣らすだけだから我慢しな」
「…ン」
指の動きは乱暴だったが、決して内部を傷つけるものではないのは経験のない花巻でも何故か
分かった。それが本能というものなのだろう。今はただその本能に従っていればそれでいいと
思った。
そのうちに、指が擦る部分が熱を持って疼いてくるのが感じられるようになった。恥ずかしいほど
ぬめりを持った音もそこから聞こえる。
「藤くん…」
両手で顔を覆ったまま、もう花巻は何も出来ない。消えてしまいたいほど恥ずかしいのに、まだ
その先に何があるのかを知りたくなっているのだ。
「悪いな、花巻。お前がここにいたからなんだよ」
散々内部を掻き回した指が抜かれて、指先から何か透明なものが滴っているのが指の間から
見えた。
「もうちょっと、我慢してろよ。なるべくゆっくりするから」
藤の声音はわずかだが上擦っている。それなりには興奮しているのだろう。ジッパーを下げる
音が鈍く響く。
「ぁあっ…」
それをはっきりと見ることは出来なかった。
けれど、きっとこういうものだとイメージしていたものが、ずっと指で蕩かされた秘部に押し当て
られる。信じられないほど熱くて、何もかも飛んでしまいそうだった。

216 :女の子ってなんでできてる? 6:2010/05/28(金) 04:05:11 ID:wIxvvefQ
「よし、いくぞ」
両脚を抱え込んだ藤の声が届く。はいと頷く前に熱の塊がずるりと内部を強引に這いずった。
「うっ…い、た…」
「だろうな、でも声はあんま上げんなよ」
「あぁあ…」
指とそれは質量があまりにも違う。経験がないのもあって簡単にいく筈がない。それでも言った
通りに何度も退きながらゆっくりと、藤は汚れざる聖域を犯していった。
「へえ、血は出ないモンなんだな」
変なことに関心したような声を上げはしても、互いの粘膜が馴染むまでは細心を払っているのが
伝わってくる。だから激痛に心が軋んでも耐えられた。
ようやく根元まで収めて、ぬめる愛液の助けでそれなりに痛みを忘れるようになる頃、それぞれの
快感にけりをつける為に藤が動き出した。
「もうちょっとだから、声殺してろよ」
「…!あぅうう…」
それまでとは全然違う、内部を打ち壊そうとでもするような激しい突き上げに花巻の意識は遂に
ぶつりと切れた。後は何も覚えていない。

目が覚めた時には、窓の外がわずかに翳っていた。
「あ…」
突然、全てのことを思い出して飛び起きる。制服もショーツも何もかもが元通りで、藤は自分の
席に座って何食わぬ顔で漫画を読んでいた。
「あ、藤くん、私…」
気を失うまで何をしていたのか考えると恥ずかしくて、やっとのことで声を出した。藤はその声に
反応して近付く。

217 :女の子ってなんでできてる? 7:2010/05/28(金) 04:06:18 ID:wIxvvefQ
「やっと起きたか」
「う、うん…」
「じゃ、もう帰ってもいいよな。起きるまでは待ってやったんだからさ」
「うん、ありがとう…」
「中には出さなかったから、気にしなくていい」
気になることを言い残して、藤は来た時と同じように帰って行った。本当ならああいうことは相思
相愛じゃないと意味がないのは花巻にも分かっている。それでも、こんなことがなければ巡っても
こなかった機会でもあった。
だから幸せなのだろう。
色々と思考が乱れるのは事実だけど、今はそれだけ考えていればいい。それでいいと思える
ようになったことが花巻のわずかな進歩だった。
「ありがとう、藤くん」
何だか、明日からは新しい自分になれる気がした。

翌日の放課後、保健室は相も変わらず騒がしい。
美作がまた女がどうのと講釈を垂れている。
「女ってのはこう、守ってやりたいモンなんだよ。いいか」
「うっせーなぁ」
藤はやはり退屈そうに出されたお菓子を食べ尽くし、お茶を啜っている。ただ、時折何かを考える
ように窓の外に目を向けていた。
「あんな柔らかいんなら、そりゃすぐに傷もつくよなあ…」
ぼそりと呟いたそんな言葉は、美作にもハデスにも聞こえることはなかった。






218 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 11:31:24 ID:4/UBdYyG
藤鬼畜だなww
GJ!ハデスも見習え。

219 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 11:42:35 ID:TGybIdt2
まさにイケメンこじらせて死ねだなwww
いやしかちょっと見ないうちに作品が4つもあるなんて
胸(ry股間が熱くなるな

220 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 18:06:00 ID:8jrUo3wP
>>210
乙乙。

221 :藤花1:2010/05/28(金) 21:22:53 ID:EZqywSE5
オナニー×オナニー。藤→←花?


「じゃーな、花巻」
 すれ違いざま、藤に肩を叩かれて、美玖はどきりと体を強張らせた。
 もつれる舌でなんとか「さ、さようなら……!」と返して、真っ赤になった顔を隠すように伏せて足を速める。
 その慌てた背中に藤は呆れた表情で「コケんなよ」と声をかけた。しかしその言葉はかえって美玖を驚かせ、美玖は自分の足につまずいてしまう。
「ふわっ!?」
 ノートを胸に抱えこんで、手すら前に出せずにつんのめる美玖を、藤は後ろから抱きとめた。
 長身に見合うしっかりとした二本の腕が美玖の胸元と腹を締めつける。
 服越しとはいえ人肌と密着する独特の触感に、美玖の体が震えあがった。
「ひあ……っ! お、おなか……ぁ」
 腕の中で身をよじった美玖の弱々しい声に、藤は慌てて彼女を放す。自分の頬も彼女ほどではないものの赤いことは自覚していた。
 そのことがまた恥ずかしくて、思った以上に厳しい言葉が口をつく。
「い、言うそばからコケてんじゃねーよ!」
「すみません……」
「……気をつけて帰れよ」
 しょげてしまった美玖を慰めるつもりで、できるかぎり優しい声音で藤は言った。
 改めて二人は別れのあいさつをし、あとはただ、何事もなかったかのようにそれぞれの帰途につく。
 表向きは。

222 :藤花2:2010/05/28(金) 21:29:11 ID:EZqywSE5
 美玖も藤も、あの一瞬の抱擁を、無かったことにはできなかった。
 家に着いても、夕食を終えても、入浴を済ませ、布団に入っても。常に意識の傍らにはあの瞬間が寄り添い、時折隙をついてすり寄ってくる。
 藤の、筋肉のついた、硬くて熱い大きな体と太い腕。すべてを隙間なく包みこみ締めつけられる息苦しさと安心感。
 美玖のか細い体は回した腕が余るほどで、しかし痩せぎすに骨ばっているわけではなく、むしろその肌のやわらかさに驚いた。
 布団の中で美玖は、藤は、身じろぎをした。時が経つほどに膨らんでいく胸の疼きが、熱とともに体中に巡っていくのを、感じていた。
 美玖は気付けば掛け布団を股に挟み込んで、内腿をこすりつけていた。布地が肌とすれあって、疼きは収まるどころか増していく。
 やがてこらえきれずに、美玖は細い指先をするりと下着の中に滑りこませた。
 藤は暗闇の中で起き上がり、硬くなった自身を取り出した。指で包みこむようにして、きゅ、と握り締める。ぞくりと背筋が震える。
「ふっ……」
 指の腹でくびれをなぞるようにこする。この指がもしも美玖だったら、と思う。
 ノートの細やかで整った丸文字。それを書き出す彼女の指は、自分の不器用な指と違って、器用に細やかに動けるのだろう。
 あの細くてやわらかいきれいな手指が、小刻みにこの欲を愛撫する――そう思い描いた途端、背筋を抜ける快感が強さを増して、藤は思わず声が漏れ出た。
 美玖は左手の指を口にくわえこんで声を抑えながら、慣れない手つきで自分を慰めた。
 愛液を指にからめてぬるぬるとぬめらせながら、小刻みに陰核を愛撫する。
 びくびくと痙攣する脚はつりそうなほどぴんと伸びていた。
 右手で耐えず敏感な箇所を刺激しながら、唾液にぬれた左手はそろそろと腹部に移動していった。
 おへそのあたりに触れると腰がふるえるほどくすぐったく、そのもどかしい疼きは性感にとてもよく似ていた。
「ふぁっ、んん……っ」
 腹痛のときのように撫でさする。この掌がもしも藤だったら、と思う。
 男の子らしく、大きくて少し武骨で熱い彼の掌。あの掌がこの腰を掴み、手首から一の腕がこの腹をぐいと締めつけた――あの一瞬を思い出した途端、腰にたまるくすぐったさが刺激を増して、美玖は思わず泣きそうな嬌声をあげた。

223 :藤花3:2010/05/28(金) 21:30:11 ID:EZqywSE5
 藤は、美玖の感触を思い出しながら、掌全体で自身をしごきあげていた。
 腕を回した細い胸元と腹。
 胸元はノートに阻まれていたが、腹のふくふくとしたやわらかさと、それを象徴するようなやさしい体温は今なおじんじんと藤の腕に残っていた。
 弾力のあるその感触は、藤の腕を押し返すようでもあり吸いついてくるようでもあった。
 そこに触れた途端、彼女は甘い声で鳴いた。腹が彼女の弱点なのだろうか。
 藤は想像の中で美玖を後ろから抱きしめ、ふっくらとあたたかい腹を掌でくすぐるように撫でさする。
 彼女はいつもの甲高い、泣きそうな嬌声をあげるだろう。顔はいつもの困り顔よりきつめに眉を寄せた、苦悶の表情だ。
 彼女の声は絶頂が近づくにつれて、いつも以上に切羽詰ってくる。すがりつくように何度も呼ぶのだ、藤の名を。
「ん、やっあ、あぅ、んっんっんぅ……っふ、じく……ふじくん、藤くん……っ!」
 美玖は激しく陰核を摩擦しながら、すがりつくように何度も彼の名を呼んだ。
 想像の中では、藤が美玖を後ろから抱きしめ、絶頂へと誘ってくれている。
 けれど現実には熱にうかされながらもベッドに自分ひとりしかいないむなしさを知っていて、自分の体温が移っただけの羽毛布団に彼の熱さと硬さを求めて抱きしめた。
 藤の、美玖の指が、互いを求めて自身を刺激し続ける。相手を思って昇りつめる。
「藤く、あぁっや……っ!」
「花、巻っ……」
 二人が絶頂を迎えたのは、図らずも全くの同時だった。
 くったりと脱力して、まどろみに似た倦怠感に沈む。
 体を突き動かしていた熱が引いていき、ゆるゆると理性が帰ってきた。
 それとともに、今まで自分が一体何をしていたかを自覚して赤面した。
 美玖はぼふんと枕に顔をつっこみ、藤は力いっぱい布団握り締めて悶絶する。
 二人とも、自分を慰めること自体は初めてではない。
 けれど、身近な誰かを思いながら耽ったことはなかった。
 暗い部屋でふたりともひとりきり、ぐるぐると焦っている。
 体のほてりが冷めても、頬の熱さは一向引かない。
 どうしよう。明日、どんな顔で会ったらいい?

終了
花巻の性感帯を一発で探り当てたアシタバは天才

224 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 22:50:07 ID:fF16MRql
藤花が2つも!
どちらもGJ!

225 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 23:14:13 ID:Ru5cUo9t
一日に二つだと…?GJ

226 :名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 23:43:44 ID:6zh7CLii
>>210>>223
ナイスデース

227 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:49:54 ID:+4EHFs0+
一体今週のこの勢いどうしたしww
GJ!!

228 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 01:28:05 ID:5fYg1E6g
先週今週と、神的に面白かったので創作意欲が刺激された。とか。
自分はそのクチ。

229 :凶器と戦う女 1:2010/05/29(土) 04:12:32 ID:5fYg1E6g
鏡の前で、才崎美徳は悩んでいた。
数日前に買ったばかりの新しいブラのサイズが何となく合わない。もちろん何度も確認したし、
表示に間違いはない。
けれど実際に着けてみるとキツいのだ。
「…また大きくなった?」
考えられるのは、それしかない。
日頃の忙しさにかまけて、つい試着の時間を惜しんだのがまずかったらしい。とはいえデザイン
が気に入ったのも事実だし、これ以上のサイズとなると急にオバサン臭いものばかりになるから
嫌だった。
「仕方ないな、明日はこれで我慢しよう」
鏡の中の美徳はブラにギュウギュウに収められた豊満過ぎる胸がやたら窮屈そうで、苦しそうに
見えた。
「こんなモノ、いらないのに…」
そんな自分の姿がひどく不恰好に思えて溜息をつく。

思春期を迎えた頃から、何故か胸ばかり異常に発達した。牛乳も煮干もあまり好きじゃないのに
だんだん胸が重くなってきて中学生にして肩が凝るようになった。体育の時間は男子がいつも
いやらしい目で見ているから嫌だった。そのうちに制服の上からでもはっきり大きさが分かるよう
になってきて、ますます悩みが大きくなった。
夏は薄着になりたいのに、それが出来ない。うっかり選んだブラが小さかったりすると、すぐに
ホックが壊れる。道を歩いているだけで胸が揺れて、通りすがりの男たちがみんないやらしい目
で見ているように思えてしまう。
胸が大きいことなんて、全然嬉しくなかった。
それでも、重くて邪魔な胸があるなりに学生の頃は柔道で活躍出来た。さすがに何かの縁で
体育教師になった今、また中学時代のように男子生徒にそういう目で見られる羽目になったのは
予期すらしていなかったけれど。
「あー、明日も気が重いなー」
美徳の悩みは大人になっても増すばかりだ。

230 :凶器と戦う女 2:2010/05/29(土) 04:13:21 ID:5fYg1E6g
失敗だった。
キツいブラのせいで胸が苦しい。
普段の動作なら問題はないのだが、少しでも運動をすると無理に押し込めた胸がはちきれそう
になるのだ。
それでも何とか六時間目までの授業は無難にこなしたのだが、放課後ともなるともう無理が
きかなくなりそうで、いつになく焦ってしまう。
「…どうしよう」
こんなキツくて苦しいものは、早く外してしまいたい。もう少しの辛抱をすれば済むことだとは思う
のに、そのもう少しが出来そうになかった。運動部の顧問をどこもやっていなかったことに、この時
ばかりは感謝するしかない。
「才崎先生、どうされました?」
体育館の壁にもたれたまま動けないでいる美徳の前に、偶然ハデスが通りかかった。またいつも
のようにうろうろと怪我をした生徒を探していたのだろう。
「…派出須先生。いいえ別に何も」
締め付けられた胸が苦しくてどうかしてしまいそうなのに、それでも普段から作り上げている虚勢
が邪魔をしていた。
「でも、苦しそうですよ。具合が悪いのでしたら少し休まれては如何でしょう」
「え、だけどご迷惑では…」
「遠慮なさらず」
最近、ようやく見慣れてきた顔が笑う。この機会に以前助けて貰ったお礼も言っておこうと思い
直して、素直に保健室に連れられて行った。

231 :凶器と戦う女 3:2010/05/29(土) 04:14:20 ID:5fYg1E6g
「さ、どうぞ横になって下さい」
保健室に着くと、ハデスは真ん中のベッドに導いた。
「すみません、では…」
やっと楽になれる。そんな開放された気分でカーテンを引いて一人きりになってしまうと、急に
胸を締め付けているブラが邪魔に思えてきた。横になっている間だけ、こんなものはもう外して
しまおう。そんな気持ちになってジャージを脱ぎ、ブラを外そう…とした時に一日中負担をかけて
いたブラのホックが壊れて弾け飛んだ。
「きゃあああっ!」
思ってもいなかった事態にすっかりパニックを起こしてしまい、外と遮断していたカーテンを渾身の
力で開けてしまう。
「何かありましたか?」
テーブルの上を片付けていたハデスが、固まっていた。美徳は自分がどんな姿でいるのか思い
出して、真っ赤になってカーテンの陰に隠れるしかなかった。
「ご無理は禁物ですよ。後でお茶を淹れますから」
一旦固まったものの、ハデスはすぐに復活していつもの穏やかな口調だ。内心どうかはともかく、
いやらしい目で見もしなければ特に関心を持たれていない様子なのも何となく腹立たしい。
女心はかくも複雑だった。





232 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 06:17:43 ID:6HXarSES
ハデみのGJ!
みのりちゃんかわいいよみのりちゃん

マジ最近賑わい過ぎだろこのスレ

233 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 09:09:25 ID:nN2vkYzC
ハデス先生は変人と言う名の紳士だよ!!

234 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 12:17:29 ID:5Efmn85F
ハデスでエロは難しそうだなw
アシタバもラッキースケベ以外は難しそうか?
本好は病魔の力を借りない限りは板違いの方向にしかいけないし
エロだとやっぱり安田と藤か
美っちゃんや1年コンビもありか
でもやっぱり安田に期待

235 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 14:58:23 ID:zfNMsIMh
安田が病魔の力でハーレムをry

236 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 15:17:12 ID:h+v/Udbz
>>235
という夢を見たってオチなら

237 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 19:01:50 ID:Fgdv7bkC
精気をくれる代わりに見たい淫夢を自由に見せてくれるサキュバス型病魔とか……どう考えても安田さんは精気をあげすぎて枯死しそう。

238 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 21:54:14 ID:Mv8lK0o9
先週号の話で、既に安田は3回目の罹患だからな。しかも全部エロ絡み病魔w
藤みたいに、安田の内なるエロワールドを旅するシリーズが出てきてもおかしくはない。

239 :名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:17:04 ID:8HDRaLMy
はでみのGJ
スレが賑わってきて嬉しい
安田でハーレムとか面白そうだなw
あと色欲の麓助がくると信じてる!

240 :名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 09:12:40 ID:JDCj3rb+
シンヤも花巻もみのり先生も校長も鈍も妹尾姉妹も
全員安田の奴隷に…

241 :名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 10:38:19 ID:J+NAe1AX
なる寸前で目が覚めて、安田をボコボコにする訳だ

242 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 04:11:20 ID:z75cFxTg
藤×花巻 続き

243 :悪戯 1:2010/05/31(月) 04:13:13 ID:z75cFxTg
吹く風は夏の匂いがする。
まだ梅雨の時期でもないから本格的な夏はまだまだ先だけど、来たる季節の予感は毎年何故
か胸をワクワクさせた。
花巻は駅前にある銅像の前で、蓮向かいのショッピングセンターの屋上をぼんやりと眺めては
頬を紅潮させていた。子供たちが賑やかに騒ぐ声が微かに聞こえてくる。あの賑やかさはどこか
懐かしい思い出を記憶の奥から連れ出してきた。
幼い頃は毎週両親に連れられてここに来たっけ、と感傷に似た気分に浸っているうちに、つい
ここで待ち合わせをしていることを忘れていたらしい。
突然後ろから肩を叩かれて、身が竦む。
「…うひゃっ!」
「なに呆けてるんだよ、腹でも減ったか?」
特に気を悪くもしていないように呟いたのは藤。今日の昼休みが終わる頃に廊下で擦れ違い様、
『放課後にちょっと付き合わね?』と言われたのだ。急なことだったので、嬉しかったのは事実だ
けど、どんな反応をしたかまではよく覚えていない。
きっと、さぞかしテンパっていたに違いない。

「ど、どこ行くの?藤くん」
「漫喫」
「…え?」
時刻は夕方に近い。少し混み始めた駅前の商店街の中、後ろを振り返りもしない藤を見失わ
ないように花巻は必死で後を追う。藤との繋がりは細い糸のようにほんの些細なものでしか
なく、追いかけ続けなければ簡単に切れてしまうと思った。
「着いたぞ」
すぐに藤は足を止めて振り返る。早くも息が切れ始めていた花巻を無表情で眺めながらも待って
いる。

244 :悪戯 2:2010/05/31(月) 04:13:51 ID:z75cFxTg
「あ、ご、ごめんね…」
「お前大丈夫か?駅前からそんなに距離ねーぞ」
「…うん、私体力ないから…」
「ま、いいや。入るぞ」
漫画喫茶の入口の階段の前で、花巻は手を握られた。びっくりしているうちにどんどん階段を
昇っていく藤に引っ張られるように、今まで立ち入ったこともなかった店の奥に足を踏み入れる。
はぐれたりしないで本当に良かった、と心から思った。

「お席はどこになさいますか?」
フロントで藤から会員カードを受け取った店員が、事務的に尋ねてくる。
「二人用の席で」
「それではxx番のお席でよろしいですね。場所はこちらです」
やはり事務的に、店内の見取り図に座席番号が振られたリーフレットを差した。花巻は自分が
一体どこにいるのかあまり理解出来ないまま、きょろきょろと周囲を見回している。すぐ側には
漫画の単行本がぎっしりと詰まった棚が幾つもあり、反対側の壁に沿うように小さく仕切られた
部屋のようなものがある。
こんなところでみんな何をしているのだろう、と分かりきったことを考えた。
「行こうぜ」
また手を握られて促されるまま歩き、店の一番奥の席に入って更に驚くことになった。
「…ここ?」
席にはデスクにパソコンが一つ。椅子が二つ。そして身長ほどの高さの仕切りのドアを閉じて
しまえば個室になってしまう作りになっている。一応は外から遮断された空間にこれから二人
きりでいるのかと思うと、嫌でも意識してしまうのは当然だ。教室でのことがあったのはほんの
数日前でもある。
「この店は全室個室になってるから、仕方ないだろ」
「それはい、いいんだけど…」
「…そっか、女は気にするよな」
口にした言葉こそ殊勝だが、鞄も置かないままドアの側で立ち尽くしている花巻に焦れたように、
さっさとドアを閉じた藤の手が花巻の肩を掴んだ。

245 :悪戯 3:2010/05/31(月) 04:15:07 ID:z75cFxTg
挑むように見つめてくる表情は、怒っているように思えて恐怖が湧き上がってくる。藤をこんなに
不機嫌にさせるほどの何をしたのか、全く分からないまま花巻は心までが竦み上がった。
「何怖がってんだよ、花巻」
「怖いなんて…そんな」
目を逸らせない。怖いのに、こんな時にも関わらず涙は一滴も出ずにいる。
「私はただ、藤くんが行くところはどこでもついて行きたかった。それだけだから…」
そして、言いたかったことがどもりもせずにするりと口から出る。それを聞いて、藤は急に勢いを
なくしたように視線を落とした。
「…じゃ、この前のことは怒ってないんだな」
「そんな、全然怒ってなんか…」
「そっか」
気が抜けたような声を出して顔を上げた藤に何か言おうとしたが、何も出て来ない。あわあわ
しているうちに唇を塞がれた。
目を閉じた方がいいのかどうか目眩を覚えながら考えているうちに、短いキスは終わった。
「…ヤリ捨てるような奴だと思われてたら嫌だからさ」
「考えたこともなかったよ、私…」
「そっか、なんかカッコ悪いよな、俺」
「そんな、こと…」
花巻にとって、この間のことは一度きりの奇跡だと思っていた。仲良くなれたらと思ってはいた
けど、まさかそこまでは考えていなかったし、あれがその後に続くものという思考には至って
いなかった。だから、目の前で一人で怒っていたり、うろたえたりしている藤なんて見たことが
ないだけに不思議な心持ちになっていた。
まさかとは思うが、あの時も終始平気そうな態度だったのに、少しは動揺していたりしたのだろう
か、と。

246 :悪戯 4:2010/05/31(月) 04:15:45 ID:z75cFxTg
ドアのすぐ外側を、誰かが通り過ぎる。
「やっ、ここで…?」
花巻は精一杯声を殺して、仕切りにもたれていた。
「声出すと聞かれるぞ。あと、たまに店員が覗きに来る。変なことしに来る客ってのも中にはいる
しな」
耳元で藤が囁く。その手はショーツの中に潜り込んでいた。
「こんなトコ、じゃ…」
声が漏れてしまわないように、花巻は両手で口を押さえて耐えている。全意識を手に集中して
いなければ、今にも快感に負けてしまいそうだった。
「最後まではしない、この前ン時、お前はイってなかっただろ」
「だ、からって…」
「イっちまえよ」
性感帯を探り当てた指が、執拗にそこを攻めてくる。既に硬くしこっているそこを指先で擦られ、
爪でつつかれるだけで気持ちが良くて腰がもじもじと動いた。だからこそこんなところで立った
ままされているのが苦しくて仕方がない。膝がもう崩れてしまいそうだった。
「そんな、の、嫌…っ」
「嫌だったら、そんなに濡らすなよ」
「…んっ」
指先が内部を強く抉った。どこをどうすれば喘がせ乱せるのかを見知った悩ましい動きが更に
花巻を悩ませた。
こんなところでは嫌なのに、それでかえって追い上げられてしまう。もうどこにも欲望の逃げ場は
なかった。追撃するように、指が奥深くまでを激しく擦り、引っ掻く。身体の中を渦巻く血流が音を
たてて一点を駆け上がる。
「あ、ぁ…やぁ…」
両手で押さえている筈の口から細い声が漏れる。もうダメ、そう思った途端に頭の中が真っ白に
なるほどの衝撃が襲いかかった。まるで凄まじい波に飲まれるようだ、と思った。

247 :悪戯 5:2010/05/31(月) 04:16:59 ID:z75cFxTg
「…何がいい?」
「…え?」
床に崩れ落ちた花巻を近くの椅子に座らせて、藤は尋ねる。
「飲むモンだよ。ここはフリードリンクだから何でもあるぜ。喉渇いただろ?」
「あ…じゃあアイスコーヒー」
「よし」
早足でドリンクコーナーに向かう藤の足音が遠ざかっていく。のろのろと身支度をしながらも、少し
ずつ頭の中がはっきりしていくに従って、ここで何をしていたのか思い出して顔から火が出るほど
恥ずかしくなった。
同時に、少しはこの恋は報われるのかも知れない、とも思った。






248 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 19:51:14 ID:skva+08g
乙×10

249 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 20:22:59 ID:eoFM8O5r
藤花GJ!
職人さんがんばってくれて嬉しい!

250 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 20:50:12 ID:3nzOvfI3
まさかの続きGJ!!!

藤が鬼畜で終わらなくて尚更嬉しい

251 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 22:39:29 ID:IclnrTrA
藤、イケメンじゃなきゃただのレイプなのに…くそっ、イケメンこじらせて死ね!

藤花GJ!!!

252 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:42:39 ID:UHeeokaB
>>242-247
わしの乙は108まであるぞ

253 :名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:54:02 ID:6UKGOfWa
最近職人GJすぎる
今週の読んだが最近神回(女子が可愛い回)が続くなぁ
しかし今回こそアシタバ主役回かと思ったがそんなことなかったんだぜ!

254 :名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 02:38:58 ID:3SJEGLLA
久しぶりに来たら作品増えてて嬉しい、全て職人さん乙です

それにしても、もし藤が中で出して花巻さんがにんっしんっしたら14才の母か…
ちょっとゾクゾクするね

255 :名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 09:07:40 ID:NkFUVnn0
毎回思うが病魔のエロパロに対する適応性と応用性が異常。

256 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 17:23:08 ID:MmnlFfWS
職人GJすぎる
最近面白いからかな
読んでる人が増えたって意味でも嬉しい

257 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 18:44:16 ID:pdSYR+QK
マジで最近は面白い話が続いてる。
軌道に乗ってしまえば、作品的にも勢いがつくんだけどな。
てなことで祈願を兼ねて投下。

258 :魔女が囁く 1:2010/06/02(水) 18:50:45 ID:pdSYR+QK
昼休みの校長室、昼食後に暇を持て余してしまった三途川千歳は何か面白そうなものかないか、
そんな勢いで窓から身を乗り出さんばかりに校庭を眺めていた。目を皿のようにするまでもなく、
退屈しのぎのネタはすぐに見つかった。
「…ほう、これは使えるな」
三途川が見つけたのは、今にも頭から火を噴きそうに怒り狂いながら校庭を物凄い勢いで直進
していく才崎美徳だった。
「また逸人くんと喧嘩でもしたか…やれやれ」
とは言いつつも、黒手袋の指を頬に当てる表情は明らかに何かを企んでいる。

「全く、あの人は何度言っても…」
校舎に入ってからも美徳は怒りが収まらないままだ。
別にいつも怒りたい訳じゃないが、ハデスに対してはいつもこんな風になってしまう。ついさっきも
掲示板に無許可のポスターを貼っていたところに遭遇したばかりだ。とはいえ、それぐらいでいち
いち目くじらを立ててしまうのも大人気ないのは分かっている。
なのにどうしても理解できないことをしていると、つい声が荒くなってしまうのだ。
こんなやたらとうるさい女は誰だって嫌だろう。そう思ったら急に気分が落ち込んでしまう。外見
からは決して分からないが。
「才崎先生」
肩を何か硬いもので叩かれた気がして振り向くと、杖を持った三途川がいた。
「…校長先生。何か?」
「相変わらず威勢のいいことだな」
ピンクのウイッグの下の童女のような顔がにやりと笑う。突然のことで、何を言われたのかすぐ
には分からなかった。
「な、何のことだか」
「逸人くんを許してくれたまえよ、あれで悪気はないのだ」

259 :魔女が囁く 2:2010/06/02(水) 18:51:37 ID:pdSYR+QK
「御覧になっていらしたのですか」
「うむ。しかし職員同士の交流がスムーズにいかねば何かと支障が出る。早急に仲直りをして
貰いたいのだ」
「はあ…」
やはり外見からは分からないが、美徳は更に落ち込んでいた。衝動的で短気なのは早く直して
おかないと、教職に就いている以上は確かに色々とまずい。そんな心の隙を突くように、三途川
は魔性の囁きを告げた。
「良いことを教えてやろう。逸人くんは深酒をすると記憶が飛ぶことがあるぞ」
「…は?」
「君も大人なら多くを言わずとも察せられるだろう。健闘したまえ」
それだけ言い残すと、三途川は何やら意味ありげな微笑を浮かべて立ち去ってしまった。
「な、何だろう今のは…」
ハデスといい三途川といい、この学校には何故か美徳の理解を超える者がいる。暗喩のような
言葉が頭の中で融けていくに従って、とんでもないことを言われていたのだと理解した。途端に
思考がパニックを起こしかける。
「それって、つまり…ああもう!」
どのみち悩んでいるだけでは今の状態から一歩も抜け出せない。ここは目上の意見を聞くべき
だという結論を持ち前の律儀さから導き出して、まだどこかで迷っている心に言い訳をした。

清水の舞台から何度も飛び降りるイメージで心を決めながら保健室のドアを開けると、昼休み中
にはいつもここでだべっている生徒三人が珍しいものでも見るような目で迎えた。中でも美作は
真っ先に声をかけてくる。
「よー、みのりちゃん。何か用か?」
「ハデス先生がいると思ったんだけど。さっき勝手に保健室のポスターを貼ってたので」
「だったらまたすぐに分からないところに貼りに行ったんじゃね?変なトコに労力使ってるしさ」
「あ、僕ポスター書くの手伝ったけど、悪かったかな…」
並んで弁当を開いていた藤とアシタバもどこに行ったか本当に知らないようだ。せっかく決意
して来たというのに早速挫かれるのも癪で、美徳は気が逸ってしまった。
「…もう、許可も得ずに勝手なことをして貰っては困ります!探さなきゃ」
保健室を出たところで、ハデスが別棟の視聴覚室の入口にいるのが窓から見えた。五時間目
の授業の予鈴まであと五分。
それまでに言っておかなければいけないことを懸命に頭の中で反芻しながら、追いかける足が
次第に早くなっていく。

260 :魔女が囁く 3:2010/06/02(水) 18:52:34 ID:pdSYR+QK
「ハデス先生!」
「…あ」
「あ、じゃありません、何ですか。こんなところで」
別棟三階の視聴覚室のドア前にポスターを貼ろうとしていたハデスは、美徳に見つかって驚いて
いるようだ。まさかここまで追って来るとは思ってもいなかったらしい。
「見つかりましたか」
「見えました」
「じゃ、これは諦めます。残念ですが」
がっくりと長身を屈めて、見るからに落胆した様子で引き下がろうとするハデスに、美徳はここ
に来た理由を思い出して近付いていく。
「…私も、このようなことは言いたくないのです。うるさいと思われても仕方がありません。そう
いう自分があまり好きではないのですけど」
「うるさいなんて、そんな。才崎先生はいつも常識的な方ですよ」
「それでしたら…ご相談に乗って、頂けますか?よろしければ今夜にでも」
「あ、はい。僕はいつでも構いませんが」
ハデスは何も知らずにすぐ了承をした。何か言われたら返すつもりだった幾つもの言い訳を頭の
隅に押し込めて、美徳はまっすぐに見つめる。
「嬉しいです、断られるとばかり思っていましたから」
「才崎先生の頼みを断る男なんて、いませんよ」
「そうなんですか?」
これはあくまでも三途川の助言に従っただけ、何の他意もないのだと自分に言い聞かせる美徳
の気も知らず、ハデスは無邪気に問いかけてくる。
「あ、ついでにこのポスターは貼ってもいいですか?」
「それはいけません」

261 :魔女が囁く 4:2010/06/02(水) 18:53:15 ID:pdSYR+QK
三途川に言われるまで、ハデスは全く飲めないのだと思い込んでいた。多分調子に乗って飲み
進むタイプではないのだろう。
「…という訳なんです。私、どうしていいのか分からなくて…」
相談事の内容が内容ですから出来るだけ静かな場所でと言ったお陰で、二人が今現在いるのは
随分落ち着いた雰囲気のバーだ。美徳はグラスを傾けながらも待ち合わせの時間まで何とか作り
上げた嘘の相談事の辻褄を、一生懸命合わせながら言葉を続けていく。
その間ハデスにもしきりに酒を勧めた。カウンター席ということもあって、随分二人の距離の近い
ことがどんどん美徳を大胆にさせていく。
「こんなこと、とても素面じゃ言えませんもの。分かって頂けますね」
「ええ、もちろん。才崎先生にそんなお悩みがあったなんて存じ上げませんでした」
ここに来てから美徳と同じだけ、いやそれ以上に飲んでいる筈なのに、ハデスの様子は普段と
少しも変わらない。いや、変わった部分があるとすれば、年齢なりの大人の男性らしさがこの夜
の雰囲気に合っていることぐらいだ。そう思えてしまうのは、ほんの少し酔っているからなのかも
知れない。
「分かって頂けて嬉しいですわ」
嘘を見抜かれないようにと気を昂らせているせいか、それとも出来るだけ共感させようとわざと
話を大袈裟にしているせいか、美徳は涙を滲ませている。それが余計に悲しむ女に見せている
のだろう。
「よくお話をして下さいましたね」
危惧する必要はなかったのか、ハデスはやたらと真剣に聞き入り、美徳の作り話をそのまま受け
入れている。罪悪感さえ覚えるほどに。
「それはハデス先生だからですわ」
もう一押し、とばかりにグラスを握っていた手を取る。一瞬驚いたような顔がすぐに柔和に戻ると
強めの力で握り返されてきた。
「冷たい手ですね…」
「そんな…女だったら多分誰でも」
「いいえ。才崎先生の手はびっくりするほど冷たいですよ。今までお辛かったことでしょう」
身を寄せて見つめてくる表情はひどく真摯だった。

262 :魔女が囁く 5:2010/06/02(水) 18:53:57 ID:pdSYR+QK
「僕はいつでも味方ですから、ご安心下さい」
「ええ、ありがとうございます…」
あまりにも事が上手く進み過ぎていることに疑問を持つこともなく、美徳は涙を拭った。思えば
この場の雰囲気に呑まれていただけなのだろうが、企みと酒の力が思わぬ相乗効果をもたら
している。
「才崎先生、僕は…」
「ハデス先生」
その時。
何か言おうと至近距離で顔を寄せていたハデスが突然がくりと頭を垂れたかと思うと、美徳に
倒れ込んできた。
「きゃ…!」
幸い、咄嗟に抱き留めたのでバランスを崩すことはなかったが、ハデスは眠り込んでしまっている。
いつも深酒をしがちな美徳以上に飲んでいたのだから、今夜はよほどのことだったのだろう。
「こんなところで眠っては困りますわ」
突然のことに、他の客たちがちらちらとこちらを見ている。その視線に辟易しながらも何とか体勢
を立て直そうと足掻く。けれど無駄だった。長身のハデスは美徳の胸元に頭を預けている。今夜
着ているワンピースは思い切って胸元の開いたものにしていた。
傍目からは随分関係の進んだカップルに見られていることだろう。そこまで考えて、美徳ははっと
自分のしようとしていることがどんなものか、改めて気付かされた。
「まさか今夜…いいえまさか。そんなすぐには」
最初こそは三途川にそそのかされたと幾らでも言い訳が出来た程度のものだ。しかし全くの作り
話を相談事と言ってこんな妖しい場所に誘い出したのは、間違いなく美徳の意思だ。そこまでして
欲しいものがあるとすれば、それはもちろんたった一つだ。
「ハデス先生、こんなところじゃ何ですから、場所を変えませんか?」
とにかく何にしても、この体勢ではいられない。必死で身体を揺さぶり続けるうちにようやくハデス
は目を覚ましたようだ。

263 :魔女が囁く 6:2010/06/02(水) 18:54:51 ID:pdSYR+QK
「お目覚めになりました?」
がばっと身を起こしたハデスは、幼児のようにきょろきょろ周囲を見回した。
「あの、ここは…。僕はどうしてここにいるんですか?」
「はあ?」
あまりのことに美徳は呆然とするしかなかった。そういえば三途川は深酒をすると記憶が飛ぶ
ことがあると言っていたが、まさか今ここで全部が飛んでしまうとは思ってもいなかった。
「あー…何か失礼なことを言ったりしてたら謝ります」
「あ、あ、あなたという人はあーーー!!!」
今日一日、一人で色々と気を揉み、策略を巡らせていた美徳のどこにも行き場のない怒りは
凄まじいもので、遂にメルトダウンを起こした。

数日後の昼休み、保健室でアシタバは妙にびくびくしながら弁当を開いていた。食欲もあまり
ないようだ。
「才崎先生、最近どうしたのかなあ。なんか怖いよ」
「イライラする女ってのは、大抵アレだろ。じゃなきゃ更年期が来たとかさ」
弁当を食べ終わり、ちゃっかり用意されているお菓子にも手を伸ばしていた藤が興味なさげに
吐き捨てるついでに、隅でどんよりと落ち込んでいるハデスに問う。
「あんた知ってる?理由」
「多分僕が才崎先生を怒らせたと思うんだけど、何がどうなってそうなったのかさっぱり分からな
くて…」
「自覚がないってのは最悪だな。いくらみのりちゃんでも、意味なく怒っているとは思わないけど」
美作の一言が更に追い討ちをかけたのか、ハデスは更に身を屈めた。
顔の怖いデカい男がめそめそしているのは非常に鬱陶しい。短い昼休みでもあるし、関わらない
方が良いと判断したのだろう。生徒たちは空気を読んで黙り込んでしまった。

264 :魔女が囁く 7:2010/06/02(水) 18:55:28 ID:pdSYR+QK
美徳の悪いのは、意識してしまうとかえって墓穴を掘ってしまうところだ。事実、最初に助けて
貰ったお礼を何だかんだでハデスにはまだ言ってもいない。謝ろうとしてうっかり背負い投げを
したり、些細なことで腹を立てたりとろくな結果になっていないのがいい証拠だ。
この前のことも元は美徳が下手な策略をしたからで、忘れてしまったからといってハデスには
何の罪もない。それは分かっている。
「だからといって!」
生徒は立ち入り禁止の屋上で一人で弁当を食べながら、美徳は長い間つらつらと考え、悩み、
落ち込み、立ち直りを何度も繰り返していた。
あの夜、一度は貞操の危機を覚悟しただけに、すぐに元には戻れない気持ちが怒りのフィルター
をかけ続けているのだ。けれどさすがにこのままでは生徒たちの教育にも良い筈がない。教師
がこんな八つ当たりをするものではないのだ。
「…やっぱり私が謝らないと」
今回のことは、似合わないことをしたから罰が当たった。次があるとしたら正攻法で当たってみる
しかないと何度目かの立ち直りでようやく心が決まった。
「よし、放課後にでも」
立ち上がった美徳の表情は見違えるほどすっきりとしていた。

「…やれやれ」
校長室から双眼鏡で屋上を見ていた三途川は、興をそがれたような顔で窓から離れた。魔女
の一言程度では人の心は操れない。それがいたく不満のようだ。






265 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 18:57:14 ID:pdSYR+QK
さっき貰い物のチーズケーキ食ってたら、使っている牛乳の名前が「乳しぼり」
だった。ホントにこんな名前あるんだな。

266 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 19:06:45 ID:FkDi7GMd
なんなんだこのゴールデンウイークはww

267 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 21:16:34 ID:Z9TBLdQj
乙牙天衝ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

268 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 21:56:15 ID:nUubmq1d
GJ!
ハデみの増えて来て嬉しい!!
職人さんありがとう!

しかしやっぱりハデス先生は落ちないなw
自分も書いてみようと構想練ってるが、どうしてもエロまで持っていけん。

269 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 22:28:34 ID:565dFWrW
ハデみのGJ!!

270 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 23:21:25 ID:akrIytSO
職人さんマジGJですわ

271 :名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 23:39:39 ID:XBeXkeJH
職人だがごめん。ホンマごめん。
勿体をつけている訳でも何でもなく、ハデスはエロに持っていき辛いキャラ
なんだ。知っての通り、設定そのものがエロ耐性ありすぎで。
でも、だからこそどうにかしてエロにするつもりはありありなんで、もう少し
頑張ってみる。

272 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 00:37:28 ID:gE6hRm1O
自分はその落ちそうで落ちないところも楽しんでる。
ハデスらしさが失われず、みのりらしさも合わせていくと
なかなか難しいよね。
職人さん無理せんでな。

273 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 21:53:24 ID:1lTs4XmI
久々に来たらなんてこった!
GJGJGJGJ!!!!!!

274 :某スレの残念絵師:2010/06/03(木) 22:07:21 ID:UdNGNFsA
くそっ! くそっ! 自分もハデス×みのりんを書きてえっ…!
しかも校長を絡めた奴を!
だが規制が! 永久規制という名の病魔が!
だが手ぶらなのもなんなので、ちょっとこのスレをいやらしい雰囲気にしてきます!

「ハァハァ…、んっ!」
 ビク、と美徳の体が、歓喜に震える…。
「こ、こんなことっ…、しちゃいけないのに…」 
 荒い息と快楽の余韻の中、透明な液体が滴る自らの指を見つめる。
 彼女は夜、自室で一人寂しく火照る自分の秘部を慰めていたのだ。
 夢想の相手は「保健室の死神」とまで呼ばれる顔の怖い養護教師…。
 彼に抱かれる自分を想像して昇天してしまったのだ。
「…逸人さん…、私…」
 ぎゅ、と相手の名を呼び、自分の体を抱きしめる。
 彼の事が気になってから、やるせなくて、愛しくて、ついには夢にまで見てしまうようになった…。

 ちくしょう仕事の時間だ 続きはWEBで!
 暇つぶしにでもしてくだされノシ


275 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 22:40:05 ID:D+h74Qj9
GJ!もっとエロくなっていいんだぜ…

276 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:18:01 ID:b8DBXUVD
ちょww

脳内メーカーみたいなやつの広告のバナー、彼氏と彼女の誕生日がアシタバとシンヤだったという奇跡

http://imepita.jp/20100603/836700

277 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:30:32 ID:ab+1uT9U
>>274
GJ…自慰というてもあるな…

278 :名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:52:18 ID:vIOJP6zA
みのりちゃんの自慰でもいいよホント

279 :名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 02:39:05 ID:SEUKS2fW
シンヤ自慰あり。
訳あって続いてる。

280 :ナイトメア 1:2010/06/04(金) 02:39:57 ID:SEUKS2fW
午後九時半。
入浴を終えて部屋に入った真哉は、何気なく入口の鏡を眺めた。
いつもの顔、いつもの自分。
「…こんなものなのかなあ」
この頃、真哉は出来るだけ早く大人になりたくて仕方がなかった。その原因はもちろん例の養護
教諭にある。
いつも保健室に行けば優しく迎えてくれるその人は、顔は怖いけれど不思議な力があった。その
力で真哉も救われた。
それから恋をして、ずっと想い続けてきた。オバケ先生と他の生徒たちには怖がられているから、
きっと誰にもこの恋は邪魔されることはないと思っていたのに、到底適わなそうなライバルが出て
きたから正直を言えば焦っている。
年齢も近い、同僚同士で色々と話すこともあるだろう。ちょっとしたきっかけでいつ急接近しても
おかしくない。だけど生徒の立場でそれを見ているだけになるのはどうしても嫌だった。
「何で私、まだ子供なんだろう…」
鏡の中の真哉は何度眺めても大人にはならない。焦っても、ハデスとの年齢差は一秒たりとも
縮まらないのだ。どんなに好きでも、たとえ想いを告げたとしても、ハデスの性格を考えるなら
お互いの立場を考えて諭されるだけだろう。
「もっと早く生まれて来れば良かったのに…」
自分ではどうしようもないことに悩んでいるのは、解決法がないだけに頭が疲れるだけでとてつ
もなく空しい。
することもなくベッドに寝そべっているうちに、一日の疲れがとろりと意識を押し包んでいく。心地
の良い眠気の中で、突然聞き慣れた優しい声がした。
『鏑木さん』
「…ハデス先生?」
はっと起き上がっても、もちろん誰もいない。ただ、幻聴のような声だけが響くだけだ。けれど、
それだけで身体の芯が何故か熱く疼いた。

281 :ナイトメア 2:2010/06/04(金) 02:40:42 ID:SEUKS2fW
胸が痛い。
あの一見怖い、だけどどこか寂しげな顔を思い出すと切なくて鼓動が早まるばかりだ。ベッドに
横たわってタンクトップに手を差し入れ、乳房に触れてみる。
「あ…」
身体に篭っていた熱が一気にそこに快感となって集中した。これまであまり自分でも触ったこと
などなかっただけに、こんなに気持ちがいいものだと思ってもいなかった。
『綺麗な身体だね』
声はまるで耳元で囁いてでもいるように近い。あの穏やかな声音が更に真哉を煽る。育ちかけて
いる膨らみを揉み、興奮の為か硬く尖っている乳首を指先で撫でているうちに、すっかり行為に
没頭してしまう。
「先生…そこがいいの、もっと触って…」
真哉の意識の中では自分の指が完全にハデスのものとなっていた。いつも憧れを持って眺めて
いるあの細くて長い指が、今はこうして身体を這い回っていると思うだけで嫌なことは全て忘れ
られた。
『ここだけでいいのかな?』
「ううん、もっと別のところも…」
真哉はもうすっかり湿っているショーツを足から抜いて、ずくずくと疼いて刺激を欲しがっている
陰部の中心に指を滑らせた。
「…あっ…」
乳首と同じぐらい硬くなっている芯が、爪先が掠めるだけでも痺れるほどの快感を生む。今の
姿を恥じることもなく、真哉はただ快感の中に浸っていた。声は一層優しく、甘く、耳を蕩かす
ほどに魅惑的になった。
『随分、いやらしいね。鏑木さん』
「そんな…私先生だからこんな風に…」
『それは嬉しいよ、じゃあもっと感じてくれないかな』
幻の声に誘惑されて、真哉は一人ベッドの上で身悶える。こんなことはないだろうと思っていた
ハデスとの情事を夢想して、膣壁を擦る指の動きが一層早くなった。

282 :ナイトメア 3:2010/06/04(金) 02:41:18 ID:SEUKS2fW
「あぁ…先生…」
真哉の頬は紅潮し、唇はわなないている。そろそろ絶頂も近いようだ。
『いい子だね、鏑木さん』
あと少し、というところで糖蜜の毒のような声がじんわりと脳髄に沁みた。途端に凄まじい快感が
背筋を駆け抜け、愛液でびしょ濡れになった指が思いきり膣内を抉る。
「うあああっ!!」
これほどに激しく感じたことはなかった。
全てが終わって熱が引いてからも、真哉はしばらくベッドの上で身を屈めていた。自慰をしている
間ずっと聞こえていた声は確かにハデスのもので、だからこそ自分の指をハデスのものと認識
することが出来た。
現実で叶わない夢なら、夢想するぐらいは構わないだろう。
真哉はささやかな悲しい幸せの方を真実だと思い込もうとしていた。
何が夢で何が現実でも、確実に得られるものの方がましだからと。

翌日から真哉が保健室に現れることはなかった。
そうして三日後の昼休み、美作がしきりに首を捻る。
「シンヤの奴どうしたんだろうな」
「どう…って?色々と忙しいんじゃないのかなあ」
相変わらず保健室に集まっている生徒たちのお茶汲みをしていたハデスが、別段何の疑問も
持たないまま答える。
「んな訳ないだろ。あれだけ何かにつけて来てたのによおっ」
奇妙なこともあるものだと、美作も不思議がるばかりだ。

それが何だか心に引っ掛かっていたハデスは、放課後に真哉の姿を見かけたので話しかけて
みた。
「鏑木さん」
「…はい?」
声に振り返った真哉の表情は、いつもの生き生きとしたものではなかった。まるで人形のように
表情が貼り付いたような、奇妙な顔。その異様さに息を呑んだ。
たちの悪い病魔に罹って、心を失っている。

何が夢で、何が、現実……?




続く

283 :名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 02:42:40 ID:SEUKS2fW
次はようやくエロが書けそうなので、続けてみた。

284 :名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 18:11:04 ID:YdV3s7Nw
みのりちゃんの年齢25歳だってよ
25歳であれだと・・・・サイコーじゃないか
あとどうでもいいがシャドハーツのカレン思い出した

285 :名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 19:23:42 ID:O1MA1Fdb
GJが追い付かんww

286 :名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 23:58:27 ID:fTpcxpwY
コミックスはまだ買っていないのだが、みのりちゃんの
乳首が加筆されているそうだな?なぜ売り切れなんだ近くの本屋www

287 :名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:18:03 ID:9Zo18kXM
鈍ちゃんのエロエロを全裸待機!

288 :名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 02:07:30 ID:enqs1+Zm
相手はハデス?経一?

289 :名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:12:38 ID:o0OTnwBH
いつの間にたくさん来てるーGJ
花巻ちゃんもみのりちゃんもしんやも可愛いよ

290 :名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 15:03:26 ID:3H55cB3g
続きを書いた。

291 :ナイトメア 4:2010/06/05(土) 15:04:45 ID:3H55cB3g
三途川は校長室にやって来たハデスを苦々しげに眺めている。
「君がそこまで不甲斐ないとは思わなかったぞ」
「…こればかりはどうしようも」
ハデスは俯いたままだ。
「鏑木くんが罹った病魔がどういうものかは分かっているのだろう」
「ええ…瞬く間に精神を食い尽くし、廃人化させる私利(リターン)だと思います。ただ、この病魔
の厄介なところは、憑いた人間そのものがその状態を望むが為に、精神の根深くまで支配され
やすいことにあります。どうして鏑木さんがそんな病魔に…」
「心当たりはあるのか?」
「ありませんよ。もし何か糸口でもあれば、すぐにでも対処するところです」
万事休すといった態のハデスを見遣りながら、三途川は長い間何事かを思案していた。そして
口を開く。長い睫の下の瞳が鈍く光る。
「その手の病魔の特徴とよく似た罹患例を見たことがあるぞ」
「本当ですか?」
「ああ。そういう病魔に罹る人間というものは決まってある種の強い欲を持っている。だからこそ
最悪の場合は死に至るまで自分から病魔を逃さない…たとえ病魔を退治したとしても精神的に
かなりの悪影響が残りかねない。分かるな」
「何が仰りたいのです」
普段以上に言下に意味を含める三途川に、ハデスはいぶかしみながらも続きを促した。直接的
なことを言われているのではないだけに、解釈を間違えたりしたら大変なことになるとでも言い
たげに。
「ただ、私は君がそれによってどのように対処を決めようとも、それが決して正しいことでなかろう
とも、反対をする気は一片たりともない。それは誓ってやろう」
三途川はあまりにも曖昧なる謎めく言葉で持論を締めくくったきり、後はもう何も余計なことを言わ
なかった。
そして、そういう言い方をするしかなかったことも、ハデスには分かっていた。

292 :ナイトメア 5:2010/06/05(土) 15:05:30 ID:3H55cB3g
時刻は午後五時をとうに過ぎている。
もう少しで部活の時間が終わる頃で、下校を急ぐ生徒たちが廊下を行き来するだろう。今日の
うちに何とかしなければと気が急くハデスの前に、探すまでもなく真哉が現れる。
「鏑木さん?」
「先生…」
微かに笑う顔は明らかにいつもの表情ではない。

真哉の意識は夢と現実の挟間にあった。
最初にハデスの声を聴いてからずっと、醒めることのない長い夢を見ているような心地が続いて
いる。それで幸せだった。
今、目の前にハデスの姿があるのは分かっているが、現実でなくても構わなかった。
「ここにいたんですね、先生」
「鏑木さん、正気に戻るんだ」
何を言っているのかはっきりとは理解することが出来ない。ただぼんやりと立っている真哉の目
の前で、ハデスの手が異形のものになる。
「さあ、出てくるんだ私利(リターン)!」
「えっ…いやああっ!!」
異形の手が目前に魔物のように襲い掛かり、真哉を包み込んでいた甘い夢が一瞬にして崩れ
去る。耳元で囁いていた優しい声も、幸せな記憶も、全てが凄まじい地獄の咆哮を上げて手の
中に吸い込まれていく。
病魔が咀嚼されてしまった後の世界は漆黒の闇となってしまった。
「あ…」
全てを失って、真哉は床に倒れ込んでしまった。
「…鏑木さん、大丈夫?」
抱き起こされても、まだ目の焦点が合わないままだ。ハデスはいつも優しい筈なのに、どうして
こんな意地悪をするのだろう。たった一つ、真哉が掴まえていた幸せをここまで残酷に潰し去って
まで。それが信じられなくて、涙が溢れた。
「ハデス先生は、こんなひどいことしない…」

293 :ナイトメア 6:2010/06/05(土) 15:06:28 ID:3H55cB3g
冷たい床に座り込んで真哉は泣き続けた。もう誰も助けてくれない、この報われない心は二度と
救われることがないのだという深い絶望しか残されてはいなかった。
「落ち着くんだ、鏑木さん」
「私は、私は…ただ先生が…」
現実のハデスの声は忌まわしいものでしかなくなっていた。真哉は錯乱の極みの中で、狂気の
淵を覗いていたのだろう。
「とにかく、気を落ち着けないと。さ、保健室へ」
駄々っ子のようにかぶりを振る真哉に業を煮やしたのか、ハデスは軽々と抱き上げると保健室
へと向かった。タイミングが良かったのか、廊下には他に生徒の姿もない。

ソファーに座らされて、真哉は室内の様子を伺った。テーブルの上が散らかっている。いつもここ
で自由にくつろいでだべっている三人は、もう帰ったのだろう。
「先生」
落ち着かせようとお茶を淹れていたハデスに声をかけるが、返事がない。声が小さかったので
聞こえなかったのだろうが、無視をされたようでまた悲しくなった。
「先生!」
「ん?ああ…ごめんね。はい、お茶」
湯呑みがテーブルに置かれるが、そんなものは見えていなかった。少しでも気にかけて欲しい、
壊れてしまった夢の代わりに何か確かなものが欲しかったのだ。湯呑みから離れた手を掴んで
引き寄せる。
「えっ?」
「私、先生が好きなんです」
もう、どうなっても構わなかった。大事な夢を失った今、あれ以上に幸せなことなどもうないように
思えたからだ。
「うん、ありがとう…でも僕はここに勤めていて」
「分かっています、でも先生は私が何より大切にしていた夢を壊した…それは絶対に許せない
から埋め合わせをして欲しいんです。でないと私、きっとおかしくなる…」
再び目の焦点が合わなくなってくる。ハデスの声をした病魔に完全に心を奪われていた為に、
容易には正気に戻れそうもなかった。

294 :ナイトメア 7:2010/06/05(土) 15:07:35 ID:3H55cB3g
長い沈黙が続いた後、ハデスが口を開いた。
「それは僕でなければダメかな」
「もちろんです」
「それで本当にいつもの鏑木さんに戻る?」
「私にも分かりません、ただ、他に方法を知らないのです」
答えてから随分時間が経ってから、迷い続けただろうハデスの手が髪を撫でる。
「…何もかも僕が至らないせいだから、君は何も気に病むことはないからね」
穏やかな声音が耳元で囁かれていた病魔のそれと重なった、と思っているうちに大きな影に
視界が閉ざされて唇を塞がれる。
「ン…」
何が起こっているのか、最初は分からなかった。夢と同じことが現実でも起ころうとしているの
だと悟った時、ようや病魔に浸食されて曖昧にブレていた意識が覚醒する。
「…先生」
触れていただけの唇が離れてから、また涙が溢れた。さっきとはまた別の涙だった。
「悪いのは僕だ、いいね」
「先生は、ずるい…わがままを言ったのは私なのに」
また唇が重なってきた。今度は唇の間から舌が入り込んでくる。何も知らないまま応えている
間に抱き上げられてベッドに運ばれた。ずっと憧れていた場面に、胸がときめく。
「病魔の悪影響が残っているなら、きちんと対処するのも僕の責任だからね」
やはり大人はずるい、と思った。どのみちこうなるにしても、いちいち理由をつけたがる。けれど
そんな無駄なほどに律儀なこの人だから好きで堪らないのだろう。

295 :ナイトメア 8:2010/06/05(土) 15:08:49 ID:3H55cB3g
シーツの白さが目に眩しいほどだ。
横たわった真哉を見下ろしているハデスの大きな手が、制服の上からまだ迷ってでもいるように
ぎこちなく身体を撫でている。
「先生、ここ」
手を取って胸に押し当てる。
「鼓動、聞こえるでしょ?こんなにドキドキしてるの…」
布越しではない手の温みをもっと感じたかった。ベストとシャツのボタンを片手で外して、ブラを
ずらすと直に乳房に触らせる。心なしか、手に力が篭ったように感じた。それがようやく決意を
したように思える。
「ずっと、こうなりたかった…嬉しい」
ハデスは何も言わなかった。あくまでも壊れかけている真哉の心を救う為だと心中で言い聞か
せているのかも知れない。それでも良かった。夢に現実が追いついてきているのが嬉しくて堪ら
ない。どんな形であろうと、望んだ結果になっている。それが大きな喜びになった。
夢の中で触れられた箇所をそのまま追うように、現実のハデスが指を這わせる。肌身を合わせ
ていることで記憶を覗かれてでもいるのかと思えるほどに、そっくり同じだった。
「先生、あれはやっぱり先生だった、の…?」
愛撫を受けて燃え上がりながらも真哉は何度も錯乱した。夢の中に立ち現れて囁き、身体中を
探り尽くして指で犯したのは、紛れもなく現実の中にいるこの人だったのではないかと。夢と憧れ
と現在のこの状態が頭の中で形もなく混ざり合ってしまい、目眩がするほどだった。
「嬉、しい…」
下腹を撫でていた手がショーツに触れた。一瞬戸惑ったように止まったが、すぐに隠されている
奥へと滑っていく。
「あ、んっ…」
思えば当然のことだが、ここからは現実の感触の方が夢想していた時よりも生々しくて、わずか
ながらに恐れを覚えるほどだった。手管そのものは別段慣れているように感じられなかったが、
それがまた別格の快感を生み出す。

296 :ナイトメア 9:2010/06/05(土) 15:09:33 ID:3H55cB3g
現実の指がゆっくりと硬く充血した女の芯を撫で、擦り、すっかり濡れきっているだろう陰部の
襞をなぞる。力は決して強いものではないだけに、じらされているようで余計に待ち焦がれている
内部が熱くなった。
「そこがいいの…もっと触って」
夢うつつに声を漏らす真哉の表情はとても幸せそうだった。現実でもこうして膣内を探られている
悦びが溢れている。行為を始めてからずっと無表情、無言のままだったハデスの顔がわずかに
苦しげに歪んだ。
その顔に一瞬だけ正気が目覚める。腕を持ち上げて硬くひび割れた頬を撫でると無理に笑って
見せた。
「先生、お願い…私を負担に思う必要はないの…今だけでいいから…」
「鏑木さん、本当にいいんだね?」
「…はい、私この時をずっと待ってました」
ハデスの顔は更に泣いてでもいるように変化した。ショーツを足から抜いてしまうと、真哉の目に
決して映らないようにした男の圧倒的な熱を塗れそぼった膣に押し当ててくる。
「責められるべきは、僕だ」
「うっ…」
経験のない真哉の身体を気遣うように、少しずつ浸入してくる硬いものの圧迫感が凄まじくて
息が途絶えそうだった。初めて男を怖いと思った。それでも必死に両手で白衣を握り締めて耐え
続ける。
「あ、ぁ…」
こればかりはさすがに、夢の中でも知らなかった。だから確かに今が現実の中なのだとはっきり
認識出来る。真哉はようやく現実を取り戻した。
ゆっくりとながら、全てを収めてしまったハデスが哀れむように見下ろしている。そんな顔は見たく
なかった。気遣わせているのも心が苦しい。
「苦しく、ない?」
「気にしないで…下さい、先生」
「君は強いね…」
顔が近付いてきてキスをされた。疼き続ける内部が互いに馴染んだ頃合を見計らって緩やかに
動き始めると、また圧迫感が蘇ってきて鈍く声が漏れる。

297 :ナイトメア 10:2010/06/05(土) 15:10:26 ID:3H55cB3g
「んっ、うっ…」
「苦しいなら、声を出していいから」
次第に早まる動きに耐えきれずに漏らす声があまりにも苦しそうに聞こえるのだろう。実際に
ひどく苦しい。ハデスは少しでも心身の負担を軽減するようにと促す。
「大丈夫、です…」
滲んだ涙が頬に流れ落ちた。
どんなに苦しくても、それがこの人に与えられているものなら何でも受け止めたかった。それが
一人で夢の中に閉じ篭っていた自分の務めのように思えた。真哉にとってはこうしている今の
時間が全てとなっていた。
背中に腕を回して必死で耐える真哉の耳元で、夢でも幻でもない本物のハデスの声がした。
「いくよ」
次の瞬間、それまでの感覚を一気に粉々に砕くほどの激痛が襲いかかった。行為に慣れても
いない膣内を一杯に満たすものが更に激しく内部を擦り上げる。
「んんっ…」
あまりの衝撃に懸命に声を殺したまま達してしまった真哉の内部から、ハデスは愛液でぬめる
ものを抜き出した。それをどうするのかと思う間もなく、限界まで張り詰めきっていた精神が安堵
に包まれて、ふっと意識を手放してしまった。

窓の外がもう暗くなっていた。
気がつくと、真哉は濡れタオルで身体を拭われている最中で、そのせいか、妙にさっぱりとした
気分だった。
「…先生」
「あ、目が覚めた?良かった…元に戻ったみたいだね」
あんなことがあったばかりなのに、ハデスの様子は何も変わらない。それが何だか微笑ましく
なって真哉はくすくすと笑った。

298 :ナイトメア 11:2010/06/05(土) 15:11:23 ID:3H55cB3g
「何?」
「いいえ、何も。ただ、私先生を好きになって良かったなって」
その言葉で、またハデスの表情がわずかに曇る。成り行きが特殊なものとはいえ、教職員が
生徒を抱いたことを気にしているのだろう。
「…言ったじゃないですか。私の為にここまでしてくれる先生だから、その負担には絶対なりたく
ないんです。このことは誰にも言わないし、先生だけが責を追う必要もありませんから」
「だけど…」
「いつか私が大人になって、その時にまだ先生が一人だったらもちろん再アタックしますけど」
濡れタオルを持っているハデスに抱きついてキスをすると、真哉はさっさと制服の乱れを直して
ベッドから降りた。
そして今までになかった大人の顔で笑う。
「お腹空いちゃったから、帰ります。じゃあまた明日」

翌日からの真哉は何事もなかったように保健室を訪れ、例の三人と他愛もない話をしては笑う
いつもの日々をまた繰り返すようになっていた。ハデスへの恋心はもちろん続いている。だけど
妙な焦りやこだわりはなくなっていた。
何かが綺麗さっぱり吹っ切れたのだ。
大人になった自分なら、好きな人をきっと逃がさない。そんな自信も芽生えていた。

「はい、鏑木さん」
当然のようにお茶が目の前に置かれる。
「ありがとうございます」
他の三人には知られないようにアイコンタクトを送る真哉に、ハデスはちょっと困ったような笑みを
浮かべた。本当に、どこまでも律儀で真面目な人なのだろうと笑みが漏れる。
だからこそ、大人になるまで忘れません。
真哉は改めて決意して、湯呑みを手に取った。




終わり

299 :名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 15:14:52 ID:3H55cB3g
正直、こんなことでもない限り、ハデスはエロを絡められない。
今後どうなるかはまた別として今の段階では。

300 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 01:07:03 ID:CAh5JJIn
GJでしたー。
ハデスのエロ、特にシンヤ相手は想像しづらいっすよね。
上手い展開だったし、シンヤ切ないけどかわいい。

301 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 09:25:44 ID:GAkWF3is
すげーよかった

302 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:01:16 ID:DRM5TEJo
だから俺はアシタバ君と美玖ちゃんのびくびくしながらエッチするのを書きたかったはずなんだが…

無理矢理が苦手な人はスルーでお願いします。



「まだ、ハデス先生なの?」
「えっ?」
二人きりの保健室、鏑木真哉はアシタバの突然の質問にあっけを取られて、簡
単に押し倒されるのを許してしまった。
「きゃ!!?」
恥ずかしいほどかわいらしい声をあげてしまったが、真哉はそんなことを気に
している暇は無かった。
「ちょっと!放してって!これはやり過ぎだって…!!」
「…本当に嫌なら、僕なんて簡単にどけられるでしょう?」
確かにそうだ。下に敷かれ、両手首を掴まれていたが、この体勢からアシタバ
相手に逃げることは容易い。だが、目の前のアシタバの悲痛さが見え隠れする
表情のせいなのか、真哉の抵抗する気持ちが萎んでいた。


「アシタバくん…ちょっと落ち着こう?お願い…おかしいよ…」
「おかしいのはシンヤの方じゃないか…!!先生との恋愛なんて…そんなの…変
だって分かってるだろ!?」
情けないと思ったが、涙が止まらない。明らかに動揺した真哉の顔に、粒にな
って落ちるたび、申し訳ないと思う一方で征服したような錯覚に興奮していた。
「前からずっと見てた!シンヤの事…でも……一度くらい気づいてくれたって…
良いじゃないか…!!」
呆気に取られているのを良いことに、強引に唇を奪った。押し付けすぎたせい
で唇の内側を切り、じんわりと血の酸味が広がる。それどもアシタバは止まら
なかった。
「っう…ん…!」
真哉の柔らかな唇を、何度も何度も口に入れる。ただ苦しいだけであろうが、
真哉が漏らす小さな声が、官能的でアシタバの身体を熱くした。
「はぁっ…や…ってやる……!」
意を決して右手を離すと、ブレザー越しに胸をわしづかみにしてやる。何層か
重なった布の上からでも伝わる、未知の柔らかさ。ドクドクと脈打つ感覚まで
伝わってくる。


303 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:01:46 ID:DRM5TEJo
ブレザーを広げ、シャツをたくし上げると、真哉の胸元はブラジャーが乳房を
守るだけになった。
「駄目だよ…アシ…タバ君!!ねぇ、もうやめよ!?」
真哉の落ち着かせようと冷静さを装う声も、今のアシタバにとっては神経を逆
撫でする以外の何物でもなかった。
「僕だってッ!」
乱暴にブラジャーを引っ張ると、真哉の胸が露になる。肩紐が食い込む痛みと
恥ずかしさと恐怖。それらが入り混じり、真哉は泣きそうになってしまった。
「…マヤ」
「えっ?…ぁく…!!ア、アシタバ君!!?」
アシタバは大胆にも真哉の胸に顔を埋め、赤子のように乳房をしゃぶった。
「っあ…な、な、な…」
「はっ…!!んむ、ちゅっ…ん…ぱはっ!!」
出るはずもない母乳を求めるかのように、先端を何度も吸う。真哉が気持ち良
いかは気にしない。ただ、身体の奥から沸く劣情のままに動くだけだ。
「マヤ」
何度かアシタバは真哉をマヤと呼んだ。真哉の正式な名前なのだが、真哉自身、
身内以外からもあまり呼ばれないせいか、不気味ささえ感じた。
「っあ…!!」
そんな思考も、アシタバの粗雑な愛撫であっても徐々に蓄積される性的な感覚
に焼き切られていってしまう。
「〜っふぅ〜っ…!」
恥ずかしさに紅くなった顔を両手で隠した。口をふさぎ、声が出ないよう尽く
す。
「もっと聞かせてよ。可愛いよマヤ…先っぽ、硬くなってる」
歯で擦るように充血した乳首を噛むと、真哉の視界は真っ白な光に包まれ、何
もかもを忘れた。
「っは!!あぁぁんん!!」
ソファーの上でよじれて叫んだ。何かが消えた気がしたが、今は考えていられ
なかった。

304 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:02:58 ID:DRM5TEJo
「マヤ、イっちゃったんだ…可愛いよ」
真哉は頭がうまく働かず、全身が痺れている。アシタバは荒い息遣いで真哉の
唇を貪ると、頬へ、頬から耳たぶへ舌を這わせた。
「気持ち良かったんだよね?」
耳たぶを甘噛みする合間にかけられる言葉を真哉は否定出来なかった。
気持ち良かったのだ、信じられないくらいに。自慰をいつから始めたかは覚え
ていないが、今までのどれよりも、アシタバの強引な愛撫は気持ち良かった。
「ひっ!?」
「んっ…ず…」
尖らせた舌が、耳の穴に侵入してくる。全くの予想外な行動と、その異常さ。
真哉は恐怖で何も出来なくなった。
ずぽずぽと聴覚が犯されるような錯覚が、さらに真哉の感覚を壊す。
「あっ!…だ、駄目」
アシタバの指がスカートをめくる。何をされるのか、男女の仲に疎い真哉でも
察して手で股を隠した。
「マヤ、いい子にして」
驚くほどすんなりと、真哉の精一杯のガードは破られた。身体がまるで言うこ
とを聞かない。
「素直になってよ、こんなに濡れてるんだから」
いきなり、指が直に触れた。愛液を垂らしている自分の身体が恐かった。
「っあ…あぁ…やめ…ん!!」
「凄い…あったかい……。マヤ、こんなに感じてくれてたんだ。嬉しい…」
「恥ずか…しい……ひぃ!…も、もう…」
初めてのはずなのに、真哉は随分と感じ、アシタバは手慣れたように指を抜き
差しした。
「僕もマヤと一緒に…」
アシタバが、目を血走さらせながらズボンをガチャガチャといじる。ベルトを
外し、パンツごと一気にズボンを下ろすと、張り詰めたモノが外気に晒される。


305 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:03:58 ID:DRM5TEJo
「マヤ…マヤッ!!」
入る訳がないと思った。挿れられてしまえば、あとは流れで奥まで突かれた。
必死に叫んで誰かに知らせようとしたが、『死神』が居ると恐れているのか、
誰もいないのか、保健室のドアを開ける者はなかった。もうこの口は助けを叫
ぶこともなく、今はなされるがままに喘ぎ声をあげるだけだ。
「うぁ…あ、あぁん!!ひぅ!!」
一度、膣内に射精されると、何かが壊れた。もう何もないのだ。虚しさに近い
何かが心をさらい、代わりに目の前の快感に見を委ねてしまおうと、諦めがつ
いてしまった。
二発目のときに精を飲むよう口に捩込まれても抵抗はさして感じなかった。
いまも、精液と愛液でぐちゃぐちゃに濡れた秘処をアシタバが乱す。求めるら
れればキスをして、声を聞きたいと言われたら抑えることなく鳴いた。
従順でしとやか女になりたい−コンプレックスから来ていた願いが、皮肉にも
こんな形でなされるとは、思ってもみなかった。
「あん!!ぃ、あひぃ!!あああ…!!」
「出すよマヤ…!!」
まどろむ。溶けていく。熱い奔流を感じながら、真哉は意識を手放した。

306 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:04:39 ID:DRM5TEJo
「………えっ?」
気がつくと、服は綺麗に整っていた。それどころか、押し倒された跡も、犯さ
れた痕跡もない。真哉は行儀良く座ったままだ。すると今までのは…
「病魔だったの?」
アシタバの背から、何かが抜けていくのが見えた。アシタバの精神力が追い出
したのだろう。本当ならば退治すべきだろうが、生憎派出須は出払っているの
で、どこかに逃げて行くのを見ているしか無かった。
「アシタバ君…わ、私は気にしてないから…!!」
アシタバは顔を手で覆って泣いた。ひそかな恋の相手に、嗚咽を漏らしながら
泣く様を、歪んだその恋心をさらけ出したのだ。
「最低だよね…友達だと思ってた相手がこんな目で見てたんだ……っ…うぐぅ」
「でも病魔…」
「嫌じゃなかった!!利用しようとしちゃったっ!!……全部本音だったんだ…」
畳みかけるように叫ぶアシタバは、自己嫌悪で今にも命を絶たんという勢いだ。
「でも……本当のアシタバ君は泣いてくれてるよ…」
「…?」
「私は大丈夫だから…」
同情したつもりはない。泣く姿が、貧弱だが可愛い弟によく似ていたからかも
しれない。案外、こういった優男に弱いのだろう。
真相は自分も知らない。ただ、たった今まで自分を犯していたアシタバに魅力
を感じていているという事実が残るだけだ。
「ゴメンね…私、見てあげられなかった……。アシタバ君が、こんなに思って
くれてたのに」
「シンヤ…」
赤くなったアシタバの目の周りを指で拭ってやると、少しだけ冷静さを取り戻
したようだ。
「…だから、その……」
「…?」
「…………お、おち…大きくなってるから…隠してくれると………嬉しいかな」
「え?…!!〜っ!!」
いつもよりズボンが張っていることに気づき、アシタバは慌てて飛びのいた。
「ごめん!」
「う…ううん…そんな」
やはり気弱で優しいアシタバだ。真哉は慌てて股間を抑えるアシタバを見て、
おかしさすら感じていた。

307 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:06:26 ID:DRM5TEJo
「今まで、女の子として見てくれる人そんなにいなかったから…嬉しいかった
って言うか、ほっとしたな…うん」
真哉は続けた。妄想での勢いはどこへ行ったのか、アシタバは赤面して股間を
抑えている。
「あ〜…けどまぁ、もうちょっと力の加減とかね。や、やっぱり、男の子に優
しくして欲しいとか、そういうのあるから…」
「…」
「あとさ…マヤって言う呼び方なんだけど…シンヤよりマヤ?」
「そっちのほうが、可愛いから…」
可愛い−そう言われるとやはり胸が高鳴る。そして素直に嬉しかった。
「じゃあ二人の時だけ、ね?郁くん」
不意打ちを狙ってアシタバにキスをしてやる。夢の中での乱暴で血の味がした
ものよりをずっと稚拙なものだったが、どこまでも甘い。
「じゃ!じゃ、じゃあ、帰ろっか!!」
もっとゆっくりだが、自分は女の子らしくなれるかも知れない。そして、それ
は甘く楽しい時間になるだろう。
小柄で力もなくて、でも誰よりも優しい男と手を繋ぎ、真哉はひそかに胸を膨
らませた。



(い、今の子はやっぱり進んでる…!!)
手を繋ぐ二人を見かけた体育教師が、妙な焦燥感を感じたのはまた別の話。

308 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:07:47 ID:DRM5TEJo
>>299GJ!!

なんで初志を遂げられないのか…
今度こそは小動物交尾を

309 :名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:14:40 ID:VmtBSwLh
GJ!!にやにやがとまらん
小動物も期待

310 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 01:20:44 ID:OYx2cT2x
まさかの強引アシタバ、しかもかっこええ・・・GJでした!

311 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 03:35:24 ID:PnC43ChD
GJ!
小動物可愛いだろうなあ、今から期待。

そしてこんな時間に投下。
一回エロ書いたらなんか平気になったけど、続けざまはどうかとも思うので
また続く。

312 :約束 1:2010/06/07(月) 03:36:24 ID:PnC43ChD
昼休み、校内を巡回していた美徳は体育館の脇を通り過ぎようとした時に、入口側で何人もの
男子生徒が集まって騒いでいるのを見つけた。
休み時間にはよくあることだし他愛もないものだと見過ごそうとしたのだが、中心にいる生徒が
持っている本は持ち込み禁止にしている類のものだと気付く。
『巨乳女教師調教』と下品で派手なロゴが踊っている、所謂エロ本だ。
「あなたち、そこで何をしているんです!」
さすがに見過ごしておくことは出来ず、声を上げて近付いていく。
「あ、みのりちゃん…」
生徒たちは美徳を見た途端、バツの悪そうな顔をして急に元気をなくしてしまった。まだ数に勢い
づいて食ってかからないだけ可愛いものだと思う。その辺はやはり中学生だ。
「こういう本は学校に持って来ないこと、と校則にはありますね。これは没収します!」
言うなり、本を取り上げてしまう。
「今度からは気をつけること、いいですね」
「…はい」
本を丸めて小脇に抱え、遠ざかりかける美徳の耳に小声で呟き合う生徒たちの声が微かに聞こえ
たが、反応はしないことにした。そういうことに興味の出る年頃だ、いちいち気にしていたらキリが
ない。
「相変わらずお固いなあ、みのりちゃん」
「あれで案外まだバージンだったりしたらヤベーよな」
「有り得たりして」
全くもう、と途中で立ち止まって深呼吸をする。気にしないようにしているものの、やはり自分が
そういう目で見られていることには我慢ならない。体育館の角を曲がったところで生徒たちに見え
なくなってから、どんな本かと表紙を改めて見てみると、嘘のように巨乳の若い女性が全裸に近い
姿で挑発的なポーズを取っている。
「うわ…」
さすがに中まで見る勇気はなかった。


313 :約束 2:2010/06/07(月) 03:37:09 ID:PnC43ChD
あの生徒たちにとって、自分はこの扇情的な女性と同じように見えているのかと屈辱的な気分に
なる。学生の頃からそういう目で見られてきただけに、いい加減慣れたつもりになっていたがそう
ではかなったようだ。むしろ不快感と男性不信が増すばかり。
美徳はこれでもかと存在を誇示している大きな胸を見下ろして、溜息をついた。好きでこんな風に
生まれた訳ではない。こんな大きなものはただ邪魔なだけだ。
せめて普通のサイズならこれほど嫌な思いをしなくて済んだのにと思うと、つい両親に恨み言の
一つも言いたくなるが、それはもちろんお門違いなのも分かっている。
「あーあ…」
雲のない青空を見上げているうちに、何となく空しい気分になってまた溜息をつく。せめてもっと
普通ならと望んでももう仕方がない。とはいえこれからもずっとあの視線に晒されることに開き直れ
もしない。美徳の気分は八方塞がりになっていた。
「…あの人なら、どうなのかな」
何の意味もなくハデスの顔を思い浮かべてしまう。全てのことにおいて深い欲求のなさそうなあの
男なら、こんな気分にはならないのだろうかと。男なんてみんな同じと決め付けてしまえば簡単な
ことだが、それでは美徳自身が惨めなままだ。
せめて一人ぐらいは何も思わずにいて欲しかった。それがハデスだったらと想像するのは、美徳の
希望でしかないが。

「えっ…?」
その日、ようやく周囲に人がいないのを何度も確認して話しかけた美徳に、ハデスは心底驚いた
ように目を見張った。
「ですから、もしお時間があればと…」
これまで何度も二人きりで話しがしたくて食事や映画にハデスを誘ってはみたものの、何故か
事が上手く運ばない。その度に嫌われているのではないか、あまりしつこくしても逆効果ではと
迷い続けた。
迷った上で、何度目かの清水の舞台である。


314 :約束 3:2010/06/07(月) 03:38:00 ID:PnC43ChD
「…嬉しいです、才崎先生にはきちんと謝らなければと思っていましたから」
「そんなこと…」
「正直、嫌われていると思っていましたので」
「それは仰らないで。何か不愉快な思いをさせたことがあるとすれば、私が悪いのです。謝る
べきは私です」
ここまで上手くいかないのは、きっとこの変に頑固で頑なな性格によるものなのだろう。ある程度
は自覚しているからこそ、素直に吐き出してしまえた。
「…そうですか、嫌われていないのであれば幸いです」
ハデスの表情は、相変わらず怖いが随分柔らかく見える。
「私には、教師として足りないものがあり過ぎるのです。ですからハデス先生の教育方針には
興味がありまして…是非ともまたお伺いしたいのです」
「ええ、それはもちろん。才崎先生の為になることがあるかは分かりませんが」
「では今夜…よろしいですね」

金曜日の夜ということもあり、待ち合わせの時間は少し遅めの午後八時にした。
その時間が来るまで美徳はどれだけ必死で服を選び、化粧に気を遣い、身だしなみを整えたか
分からない。これまでの重なり続けた失敗がより慎重にさせているのだ。これでまた上手くいか
なかったとしたら、次はもうない気がした。
三十分早く待ち合わせの場所に着いた美徳は、行き交う人の波や他の待ち合わせをしている人
たちをただ眺めていた。誰かを待っているのはそう悪い気分ではない。自分にも、これから連れ
立って一緒に歩く人がいる。そう考えるだけで心が躍った。
「待ち合わせですか?」
時々、一人で立っている女にナンパ目的なのかそんな声をかける輩もいる。美徳にもそんな男が
近付いてきた。
「お気遣いなく、もうじき来る筈ですので」
だが、男はにやにやしながらも立ち去らない。待ち人来たらずだったりしたら、すかさず腕を取って
どこかへ連れて行く気なのだろう。

315 :約束 4:2010/06/07(月) 03:38:31 ID:PnC43ChD
「あの、迷惑です」
以前よりも少し着飾っているせいもあって、強引に振り払うことが出来ない。それをいいことに、
男は馴れ馴れしく腕を引いた。
「離して!」
「どうかしましたか?」
堪らずに叫んだ瞬間、背後から聞き慣れた声がした。
「あっ…」
美徳の腕を引いていた男が、ハデスの姿に言葉を失った。慣れていなければ昼間でも怖いと
思う顔が、夜目では更に怖くなる。男は威勢をそがれて慌ててどこかへ逃げてしまった。状況が
良く分かっていないハデスは、男が逃げた方向をずっと見ている。
「僕は、何かしましたか?」
「…いいえ、助かりました」
危機を脱して思わず胸を撫で下ろしている美徳を、改めて眺めたらしいハデスはなぜか急に無言
になった。
「どうかしました?」
「いえ、何だかいつもの才崎先生とは違うように見えまして」
「そんな、いつもと変わりませんわ」
「いつも以上にお綺麗ですよ」
「えっ…」
まさかハデスがそんな気の利いた台詞を言うとは思ってもいなかった。確かに今夜はお洒落も
化粧も随分気を遣ったし、綺麗だと思われたいとは望んでいた。だけどこんな言葉をかけられる
ことは全くの予想外で、思わず頬が染まる。
それは夜の雰囲気が言わせているのだろうかと思うほどだ。
「嫌だ、そんな…」
はにかむ美徳に、ハデスは手を差し出す。
「さあ、行きましょう」
「…はい」
今夜は絶対に失敗なんかしない。ハデスの隣に寄り添いながら、美徳は星のない夜空を一瞬
振り仰いだ。




続く

316 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 03:41:38 ID:PnC43ChD
前にも書いたように、ハデスは過去に例を見ないほどエロ書くのが難しいキャラ
なんだ。でも、意外に慣れたら何とかなるかもだ。

317 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 04:29:53 ID:XDVECl4m
ハデみのキタ!GJ

318 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 05:49:43 ID:zoF20TRA
乙です。ハデみの待ってましたです

319 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 13:40:53 ID:Z9icSEGJ
きちんと鈍好きなんだね

320 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 18:55:42 ID:mmG076xw
ハデみのwktk

経一→鈍が確定したな
こいつら同居してんだっけ?

321 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 19:58:48 ID:Z9icSEGJ
多分?

朝っぱらから裸でうろついてたの注意してたし、ユグドラシルに住んでんじゃないかな

322 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 22:08:51 ID:S22zaVOF
>>316
みのりちゃんきたか。乙

323 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 23:26:16 ID:u7Th4nKd
全裸でハデみの続き期待

324 :名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 23:35:36 ID:RYOVFnLD
続き楽しみに待ってます!!

325 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 04:30:19 ID:WWGSNzpF
書いた、眠い。

326 :約束 5:2010/06/08(火) 04:32:03 ID:WWGSNzpF
決して粗相などないようにと気を張っていたせいで、入ったレストランでも料理の味などほとんど
感じられなかった。食前酒も軽く口をつけただけだった。これまでのように慌てたり怒ったりする
みっともない姿を見せたくなくて、美徳は慎重に話題を選び、話を進めていく。
ハデスは料理も酒もほとんど手をつけないまま、美徳の言葉にただ穏やかに頷いて的確な返事
を返すばかりだ。
もしかしてハデスの方も気を遣っているのだろうかと考えると、妙に心苦しい。こうして一緒に同じ
時を過ごしているだけで楽しいと思えるだけに、もしもそんな気遣いがあるのなら一切忘れて欲し
かった。
緊張で喉が渇く。
会話が途切れてしまうのが怖くて、グラスワインを一杯頼んだ。
「ごめんなさい、いつもの癖で」
「いいえ…才崎先生はそうして普段通りにしている方がいいですよ」
ハデスは優しく微笑む。それが他人には寝付けなくなるほどの恐ろしい笑みでも、美徳にとって
は癒しの微笑となった。
本当に、どうしてこれほどまでにこの人に魅かれるのかと不思議なほどだった。ほとんどの生徒
たちにはオバケ先生だと、死神だと怖がられるほど怖い顔をしているのに、人当たりは驚くほど
優しく異常なほどに周囲を気遣う。その為に数多の奇行もあるが、数は少ないもののハデスを
慕って保健室に入り浸る生徒がいるぐらいだ。
美徳も最初は怖い人だと思うあまり意識的に避けていたように思う。
それが、一度助けられた時に優しさや不思議な力を持つことなど色々な面があることを知るよう
になってから、否が応でも気にかかるようになった。気になるからこそ目に留まれば突っかかった
し、数々の無体なこともしてしまった。
私はきっと、この人が好きなのだろう。
恋など今まで淡い片思いしか経験がないだけに、今まで何も分からないまま失敗ばかりを繰り
返していたのだと二杯目のグラスワインが空になる頃にようやく思い至った。

327 :約束 6:2010/06/08(火) 04:33:44 ID:WWGSNzpF
夜空はやはり地上の煌きのせいか星が見えない。
けれど美徳の心には星よりも小さく眩い煌きがあった。
レストランを出るとワインで火照っていた頬に微かな風が当たって心地が良くて、つい微笑みが
漏れた。
「…ふふっ」
「才崎先生?」
ハデスが不思議そうに見る。
「いえ、何でもありません」
言葉だけで誤魔化しながらも、美徳は楽しそうに行き過ぎる恋人たちを眺めてはますます気分が
高揚していく。こんなにたくさんの恋人たちの中に紛れている自分たちも、他の人には同じように
見えているのかと思うと恥ずかしくも嬉しい。
「今度は、どこに行きましょうか」
時刻はまだ深夜にも差しかかってはいない。もっと話がしたかった。
「どこでもよろしいですよ。僕はどこにでもお付き合いしますから」
「じゃあ…側にいて下さい」
ほんのりと酔っているせいで、口が勝手に本音を乗せる。
「えっ…」
その言葉に、あくまでも柔和に従順に、今夜の美徳のペースに合わせていたハデスが絶句して
いるのが伝わってきた。
「すみません、仰っていることが良く…」
その対応は、聞こえなかった振りをしてなかったことにしようとしているように思えた。それだけ
で、これまで少し浮かれていた楽しい気分があっさりと消え去っていく。
「私の側に、いて欲しいんです…分かって頂けますよね?」
「それは…」
必死で言葉を繋ごうとする美徳の努力をあえて無にしようとでもいうように、ハデスの態度は妙に
曖昧なままだ。ここで腹をたてたら、またいつものようにダメになってしまう。何とかここで全てを
終わらせないように、その一心で美徳は遂に核心の言葉を口にした。

328 :約束 7:2010/06/08(火) 04:34:46 ID:WWGSNzpF
「ハデス先生、私、ずっとあなたのことが気になっていたんです…でも素直になれなくて、思った
ことが言えなくて…自分でもどうしていいのか分からなくて…」
「僕を?」
突然の告白に、ハデスは本当に驚いているようだった。
「そうです、何故そうなったのか私にも…ただ、今の本当の気持ちを言うのであれば、あなたの
ことがとても好きなんです」
「そんな…」
清水の舞台どころか、ナイアガラの滝から落下するほどの勇気で告白したというのに、ハデスは
ますます浮かない表情になっていく。
「いけません、才崎先生。あなたにはもっと相応しい人がいます。僕なんかを相手にしては…」
「お分かりになって頂けないのですか?私は、誰にどう言われようとも、あなたのことが誰よりも
…」
急に道の真ん中で立ち止まり、言い争いを始めた二人に構うこともなく他の恋人たちはそれぞれ
の思いを抱えて通り過ぎていく。人並みの中洲の中で、どうしてもここから先には進めないのか
とひどく悲しくなって涙が溢れた。
「私は、どんな人よりもハデス先生の方がいいんです…ただそれだけです」
美徳には分からないことではあったが、美女の涙というものは男にとって絶大な武器になるもの
のようだった。現に、涙に暮れる美徳の姿に目を奪われたらしい男がちらちらと盗み見ている。
もちろん、それはハデスも同様らしい。
「…泣かないで下さい、才崎先生にそんな顔をされると僕は…」
ためらうようにぎこちない指先で涙を拭われた。はっとして見上げると顔が近付いてくる。
「ハデス先生…」
さっきとは別の意味の抑えきれない涙が零れ落ちた。痛いほどに噛み合わされた唇の温みと
感触だけで、怒りも悲しみも全てを忘れることが出来た。これを人は幸せというのだろう。
唇が離れてから、道の真ん中でこんな振る舞いをしていたことに今更気がついたのか、ハデス
はやたらと神妙な顔になった。美徳はもう、まともに目を合わせられなくなっている。


329 :約束 8:2010/06/08(火) 04:35:26 ID:WWGSNzpF
「こんなところで、すみません」
「…いいえ」
恥ずかしさで目を逸らす美徳の耳に、信じられない言葉が飛び込んできた。
「場所を変えましょう、いいですね」
「ええ、もちろん…」
紆余曲折はあれ、男と女がここまで来たなら行き着く先はもうひとつしかない。ハデスにもやはり
普通の男の部分はあったのだと嬉しく感じながら、美徳は恋の炎に髪の先を焦がすほどの思い
を抱えて促されるままに歩を進めていった。

いつもは冷たい指や爪先が、今夜はひどく火照っている。
ほとんど水のように冷たいシャワーを浴びながら、美徳の心だけが少しも冷えることなく燃え上
がっている。ここから出たら間違いなく何度も想像していた場面が実際のものになるのだと思う
と、胸が震えた。シャワーの冷たさすらほとんど感じないほどだ。
このホテルの部屋に入ってから、ハデスはやたらと饒舌になった。ベッドが丸くて回るもので、
部屋の中にはプールやブランコがあると思っていたとか、一体いつの時代の情報なのかと思う
ことを早口でまくし立てた挙句、冬眠前の熊のようにうろうろしながら珍しそうに部屋の中を見回
しては落ち着きなく振舞っていた。
さすがに切れそうになるのを何とか堪えて、クールダウンする為にシャワーを浴びに来たのだが、
それは正解だったようだ。今はこんなに気分が落ち着いている。
「やっと…私これから…」
シャワーを止めて簡単に身体の水滴を取ると、ぎゅっと自分を抱き締めた。何も知らないからこそ
怖い気持ちもあるが、多分武者震いというものに違いない。

330 :約束 9:2010/06/08(火) 04:36:32 ID:WWGSNzpF
ガウンを羽織って部屋に戻ると、ハデスは傍らのソファーで眠り込んでいた。
擁護教諭なのだから保健室にいさえすればいのに、何かと動き回っているから当然かも知れ
ない。けれど、何もこんな時にとも思う。
「…ハデス先生」
遠慮しながら揺り動かしても、目覚める気配はなかった。
「こんなところで、眠らないで下さい」
思い切り強く揺さぶって、ようやく死人のような瞼が開く。
「…ああ、才崎先生。つい…」
また癇癪を起こしそうになるのを耐えながら、美徳は慎重に声をかける。
「お疲れなのですか?」
「ええ、まあ…だけどそれよりも」
完全に目が覚めたらしいハデスは、美徳と並んでベッドに腰を下ろした。間近で見つめてくる顔に
何を言われるのかと身構えていると、不意に視線を逸らされた。
「…やはり僕では…才崎先生は間違いを起こしてはいけない」
「何を仰っているんですか?一体まだ何を迷っているのです?」
ようやくここまで漕ぎつけたというのに、ハデスにはまだ迷いが残っている。部屋に入ってから
少し時間が経ったことで冷静さを取り戻したのだろう。根気良く待って次の言葉を引き出そうと
しているうちに、とんでもない言葉が出た。
「僕は人を愛せません。誰かを大切に思うことがあれば、必ず不幸にさせるでしょう」
「…そんなこと…」
まさかこんなところで、そんな告白を受けるとは思ってもいなかった。先ほどまでの高揚した気分
が一気に冷めていくのが分かる。
「僕には、あなたにはまだとても言えないことがたくさんあります」
「それは、私を助けてくれた、そして生徒たちを助けている、あの力のことですか?」
「…そうです。御覧になりますか」
そう言うと、ハデスは黒いシャツのボタンを外して普段は服で隠されている身体を晒した。顔に
深く入っている亀裂が身体にも走っている。まさかここまでは、と思っていただけに美徳は息を
呑んだ。それをどう捉えたのだろう、ハデスは哀しそうに笑う。

331 :約束 10:2010/06/08(火) 04:38:12 ID:WWGSNzpF
「僕は普通ではありません。この亀裂はその力ゆえのものです。関わればあなたも辛い目に遭う
かも知れません。そんな事態に立ち会わせたくはないのです」
ハデスはますます哀しそうな顔になった。そんな様子に、つい腹立たしさが先にたって声を上げて
しまう。
「私を見くびらないで下さい!」
「才崎先生?」
「そんなに普通の人がいいと思うなら、最初からハデス先生には目もくれません。ハデス先生に
何か秘密があることなんて、何となく察していました。多分これから先に新たに知って驚くことも
あるかも知れませんけど、私、決して怯みませんから。不幸になんか、なるならなれです!」
決してもう目を逸らされないように間近で目を見つめると、どこか色を失っていた目に再び生気が
宿ったように思えた。
「それだけは、絶対に誓えますから」
「才崎先生…」
「約束しても、構いません。それでハデス先生が孤独でなくなるのであれば」
聞き分けのない子供に言い聞かせるようにして互いに額を合わせると、ハデスは軽い溜息と
共に小さな笑い声をたてた。
「…あなたには、適いませんね」
「ハデス先生?」
「僕が思っていたより、才崎先生は随分変わり者のようです」
「ええ、今頃お気付きでしたか?ハデス先生をこんなに好きになれるのは、私ぐらいのものです」
「かも、知れませんね」
ようやく元気を取り戻したのか、額が離れてすぐに唇を啄ばまれた。何の前置きもないうちだった
ので、内心で驚きながらもまた鼓動が高まる。触れては離れを繰り返していた唇の感触に酔い
かけているうちに、舌先が唇の形通りにじっくりと撫で、心地良さに開きかけていた唇の間に入り
込んでくる。

332 :約束 11:2010/06/08(火) 04:39:03 ID:WWGSNzpF
「…っ」
口腔に入り込んだ舌はハデスのものとは思えないほど淫らに内部を探った。唇にしたと同じよう
に巧みに歯列をなぞり、動かないままの美徳の舌を探り当てて撫でながらも絡ませ、柔らかい
口腔内の粘膜の隅々までを犯していく。
頭の中が蕩けてしまうようだった。生徒に童貞と揶揄されるほど女性経験はなさそうだったのに、
こればかりは予想を外れていたようだ。
その間にも、留守になっている両手はガウンの胸元から乳房に触れている。
最初からあまりにも濃厚なキスは、思わず呼吸さえ忘れるほどだった。唇が離れてからようやく
大きく息をつく。
「…はっ」
「大丈夫ですか?」
「ハデス先生が、随分慣れてらっしゃるので驚いています」
「それは…才崎先生がそう思っただけでしょう」
一瞬だけ言葉を濁したのを美徳は聞き逃さなかったが、この場で追求するのはやめた。まだ知ら
ないことばかりがあるのは当然のことで、それを今どうこう言っても仕方がない。
「そうかも知れません」
呟いて身を預けながら目を閉じると、ガウンが肩から滑り落ちた。瞬時にして緊張した気配が
伝わってくる。最初は遠慮がちに乳房に触れていた手の動きが、次第に強まっていく。同時に
瞼や頬に落としていた唇が顎の線から耳、そして首筋へと下がっていく。
「あ…」
軽く首筋を吸われて、未知の感覚に自分のものとは思えない声が漏れた。大胆になっていく手
が形を愉しみでもするように、ゆっくりと揉み始める。時折指先が悪戯でもするように乳首を弄ぶ
ことすら感じ入ってしまってどうかしてしまいそうだ。
「やっ、そんな…」
無意識に緩く身を捩って逃れようとするも、既に身体は疼き始めて思うようにはいかなかった。
まだ何も知らないのに、たやすくこんな風になってしまうことが自分でも信じられなかった。そして
世の中の女はみんなこうして男を知るのだろうと思うと、何だか不思議だった。

333 :約束 12:2010/06/08(火) 04:41:22 ID:WWGSNzpF
「横になって貰えますか」
耳を蕩かすような声が響く。頷いてベッドに横たわると、もう用を成さないガウンの紐が解かれた。
それを恥じる余裕はもうなくなってしまった。包み隠すものがなくなった途端に乳房を大きな手で
鷲掴みにされ、舌でなぞりながらも噛みつきでもするように歯を立てられて、その激しい刺激に
あられもない声が上がる。
「やあぁっ…」
シーツを握って耐えながらも身悶え続ける美徳の肌の上を、ハデスの長い指が這い回る。その
指先が臍からまっすぐに下がって陰部の中心にある女の核を捉えた。反射的に閉じようとした
膝の間にはハデスの身体が挟まる形になっていて、叶わなかった。
「…やだ」
まるで戯れるように核をいじり、爪の先で引っ掻いては指の腹で撫でる。そのわずかな動きが
凄まじく強い刺激となって身体がびくびくと震えた。こんなに感じている姿を見られることに何度も
恥ずかしさが湧くのだが、それ以上に快感を煽られて全てが無駄になっていく。
「そこは、もう…いやぁ…」
「では、ここならどうですか?」
あまりにも感じ過ぎてしまう核をいじっていた指が更に移動する。もうどうしようもなく濡れきって
いる膣に軽く指先が差し入れられた。
「ひゃっ…」
ほんの入口で軽く抜き差しをしながらも滲み出す愛液を襞に絡め、わずかずつ浸入する深さを
変えていく指が急に膣壁を強く擦った。
「あんっ!」
「才崎先生、ここならどんなに声を上げても他人に聞かれることはありません。どうぞご存分に
愉しんで下さい」
指であられもなく美徳を乱れ狂わせながらも、乳房に吸いついていたハデスが満足そうに声を
かけてくる。
「あ、ぁ…ハデス、先生っ…」

334 :約束 13:2010/06/08(火) 04:42:18 ID:WWGSNzpF
髪を振り乱しながら悶える美徳は、もう意識が飛んでしまいそうだった。自分ですら触れたことの
ない女の敏感な内部が、男の指先で巧みに切り開かれて淫らな快感に馴染んでいく。まだ頭の
中で理解しきれていない部分が砂糖菓子のように溶けていった。頑なな女でしかなかった自分
がこうして変わっていく。
「はぁ、ぁ…んっ…」
何本もの指が膣内で蠢いてそれぞれが自在に快感を引き出しているのが分かる。柔らかい壁が
馴染んでいく度にまるで生き物のように悦んで指に絡みついていることも。ほんの短い間にここ
まで身体が変化しているのだ。
乳房を波打たせながら大きく喘ぐ美徳の目に、異様なものが飛び込んできた。スラックスをくつろ
げたハデスが握っているものは、紛れもなく彼自身だ。全てにおいて欲求の薄いイメージがある
ハデスのそれとは思えないぐらい、硬くそそり勃っている。
「もう、いいですね。才崎先生」
平然としているように見えてもやはり同じだけ興奮をしていたのだと嬉しくなって、微笑む。
「…はい、いらして下さい」
「嬉しいです…」
存分に指で蕩かされたそこに、今見たばかりのものの圧迫感を感じた。来る、と思った途端に
粘膜が悲鳴を上げるほどの衝撃が走る。
「ああああっ!!」
これまで想像していたよりも遥かに大きな激痛だった。無理もない。そこに触れたのはさっきまで
の指だけだったのだ。今内部を犯そうとしているものは、指など比較にならないほどに大きく張り
詰めている。
「うぁあ…」
喉を絞るように苦しい声を上げる美徳の唇が塞がれた。宥めるように絡み付いてくる舌に頭の
芯がぼんやりと霞んでくる。そうしているうちにも、痛みで軋む膣内は異物を少しずつ受け入れ
ていった。
やがて根元まで収めてしまってから、ハデスは安堵したように息をつく。その吐息に唇を撫で
られて涙が零れそうになった。痛みではなく、嬉しさの涙だ。

335 :約束 14:2010/06/08(火) 04:43:23 ID:WWGSNzpF
「苦しいでしょうから、ゆっくりします。我慢出来なければ、殴ってもいいですよ」
「そんな…大丈夫ですから」
髪を撫でられる。そのタイミングでようやく馴染み合ってきた内部がまた引き攣れたように痛んだ。
圧倒的な質量で膣内を犯すものがずるりと蠢き出す。
鈍い痛みを耐えきれずに、思わず声が漏れた。
「んっ、い…たっ…」
「我慢は、なさらないで下さい」
「い、いんです…耐えられます…」
女なら誰でも知る時が来るこの苦しくも幸せな感覚を、今こうして自分も経験しているのだと思え
ば幾らでも我慢が出来た。軋むように引き攣れた痛みは動きが早まる度に少し薄れていく。痛み
はもちろん続いているものの、擦れ合う粘膜の刺激で愛液も充分に溢れているからだろう。その
うちに行為にも慣れていく、痛みも消える、身体が馴染み合っていく。
本当に一人の為の女になっていくのだ。
「ハデス、先生…」
息も絶えだえに、美徳は心に決めた人の名を呼んだ。
「ここにいますから」
空を探る指が長い指に絡められる。そろそろけりをつけようとするように、内部を擦る動きが更に
早くなった。また声が痛みで掠れる。
「や、あぁぁ…」
まるで津波に襲われたように激しく身体が揺さぶられた。膣の奥まで深々と突き立てられて、
なけなしの声すらも途切れる。内部を犯しているものは一層大きさを増して侵略の限りを尽くし
ていた。痛いのに嫌じゃない、それよりもむしろ気持ちがいい。こんな風にめちゃくちゃに突か
れてすべてを奪われているのに。
これが絶頂なのだと認識するより先に、美徳は気を失ってしまった。

336 :約束 15:2010/06/08(火) 04:45:03 ID:WWGSNzpF
「…あ」
目が覚めると、ハデスの腕に抱き締められていた。
「ハデス先生…」
「どうしました?」
あやすように髪を撫でられ、頬に手を添えられる。今はそれだけで不思議と安心出来た。
「さっき言った約束、有効、ですよね…?」
「ええ、とても嬉しかったです。あなたのような方にそう言って貰えて」
「では、一緒にいてもいいのですね」
「僕でよろしければ」
ここに至るまでに、何度も醜態を晒した。失敗もした。慌てたり怒ったり取り乱した。それらが全て
ようやく今夜報われたと思った。思いが叶うまで諦めなくて良かったと心から嬉しかった。
「…もう一つ、私の願いを聞いて頂けますか?」
「ええ、構いませんよ」
今夜のハデスはいつにも増して優しい。せめて今だけは世の中の恋人同士のように甘えきって
わがままを言ってみたかった。
「二人でいる時は、逸人さんと呼んでもいいですか?」
「もちろん…では僕も美徳さんとお呼びしましょう」
「…嬉しい」
本当に、こんな素晴らしい夜はなかった。幸せだった。急にひどく泣き虫になった美徳の涙を
長い指が何もかも心得たように拭う。

数日後、また凝りもせずに集まってエロ本を回し読みしている男子生徒たちがいた。こればかり
はもうどうしようもないと呟きながらも、美徳は近付いていく。
「あななたち!」
「うわ、みのりちゃん、鋭すぎ」
生徒たちの顔にはまたうるさいのが来たと書いてある。構うことなくその手から本を取り上げると、
パラパラ一通りめくってからぽんと突き返した。
「こんなものは、隠れて見るものよ。よく考えなさい」
今度は特に没収することもなく、注意だけをした。唖然とする生徒たちの視線を浴びて立ち去る
美徳の後ろ姿からはもう怒りも焦燥も感じられなかった。




終わり

337 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 04:47:02 ID:WWGSNzpF
今週の話で占い師が大切な人をどうこう言っていたので、急遽内容に絡めてみた。

338 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 06:38:16 ID:4nKfq/E8
マジGJ!

339 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 07:14:12 ID:qIpaGX08
>>337
ハデみのGJでした!

340 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 07:30:04 ID:6TBxqTgu
出勤前に、間違い発見。
ガウン→バスローブだった。
なんかああいう形状のもの、で書いてる時に言葉が出てこなかった。
どっちもあまり変わらないものみたいだけど、一応訂正。

341 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 18:34:41 ID:Fb3HkTAz
そんくらいいいってことよ
乙した!

342 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 18:41:26 ID:aUieXW+o
>>340
出勤前にGJ!!

343 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 19:45:48 ID:BWlKtM9D
出勤前てwとにかくGJ

344 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 20:20:14 ID:gHeJwE0o
GJ!!
ハデみの自体も嬉しかったけど、文章そのものが凄いレベル高いな

345 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 20:59:45 ID:5mXWDe3C
帰って来た。
そしてまた再チェックしたら自分で間違いを見つけた。
15での美徳の台詞「あななたち!」…orz

やっぱ眠くて朦朧としながら書くと、こんなもんだな。他にも間違いがあったら
こっそり笑ってくれ。

346 :名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 23:50:31 ID:rpMgY0mG
雰囲気にひたってるからちっとも気付かんかったよ、GJでした!
みのりちゃんの芯の強さが素敵だ!

347 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 00:17:27 ID:6iQtKpJ1
>>345
細けぇ事はいいんry乙!

348 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 00:20:50 ID:BMJ4lekA
今週のジャンプ
「待ってイくイくイきます!!」
「フッちょろい娘だこと」
「シンヤはここ刺激すっと弱いよね」
すみませんでした

349 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:10:30 ID:Negr2UQK
>>348
大丈夫俺も同じこと思った

ところでハデス先生はちんこにもヒビ入ってるのか?
もしそうだとしたら挿れられた女はヒビがこすれると痛いのか気持ちいいのか。

350 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:12:24 ID:UINTsGlZ
ヒビだと痛そうな気がする
その前に普通に勃起できるんだろうか?

351 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:23:08 ID:9smEiZV5
実際、好きな食べ物も特にないぐらいだ。
三大欲求全般に渡って興味が薄いと考えられる。
とはいえ、アラサーにしてバレンタインデーのチョコをまだ一個も貰えてない
ことは気にしていた様子なので(石炭は貰ったが)ある程度の欲求ぐらいは
あるのかも知れない。

下の話になるが、男が気にするほど女はナニの大小長短にこだわってない。
そして形状もこだわらない。
真珠とかリングとか色々施したとしても、それほど感覚的には変わらない。

352 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:29:29 ID:UINTsGlZ
真珠埋めた先生想像してドン引きしたw
鈍ちゃんを喜ばそうと勘違いしたパチンカー経一なら…

先生一応生理現象あるんだよな

353 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 02:22:09 ID:AzxYxZ/i
>>345
神様有難う。お仕事頑張って下さい。おやすみ

354 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 02:39:23 ID:IReASuf2
みのりちゃんのエロあったのか
職人GJ

355 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 02:51:36 ID:jVBQtCug
ハデみのたまらんですGJ。本誌でもはよ絡んでほしい。
そっけない鈍ちゃんを辛抱たまらん経一が襲うシチュも見てみたい。


356 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 02:59:18 ID:45fnpONN
こんなスレがあったとは…。
鈍ちゃんにどっぷりハマったのと、神SSの数々に触発されて数年ぶりにSS書き始めてみたんだが、
割りと甘々な経鈍って有りかな…

357 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 03:03:57 ID:jVBQtCug
このスレ初の鈍ちゃんSS投下の予感にwktk
全裸で待機してます

358 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 15:22:42 ID:45fnpONN
よし経鈍頑張ります。
今日は休みなんで夜にはうp出来ると良いな…

それにしても勘違いパチンカー経一に吹いて萌えたw

359 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 15:37:24 ID:vhAd7GdM
「鈍ちゃん聞いてくれよ。指輪はまだ先になりそうだけど、その代わりもっといいこと
考えてさ。実は今日アレに真珠埋めたんだよ。これでもっと鈍ちゃん喜ばせてやれると
思うんだ、だから結」
「帰ったらすぐ荷物纏めて出て行ってね」
ピッ
ツーツーツー

こうですねわかります

360 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 22:03:27 ID:Y6LLIQVX
遅ればせながらハデみのGJ!!
しかもかなり幸せな話で読後感も良かった。
心に決めた人、とか言い回しも好きだ。

361 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 22:30:42 ID:OGorViWI
>>359
GJ過ぎる。後半はこれを糧に頑張りました。
経鈍完成したので今から投下します。
しかし凄い長いかも知れんこれ…

362 :甘々経鈍 1:2010/06/09(水) 22:36:06 ID:OGorViWI
鈍ちゃんまさかのMっ子注意報。
経一もあんまりヘタレてない。二人はセフレ。
美っちゃんの『ああいうのに限って気を許した相手にはry』な内容です。


時は夕刻、サロンの営業時間も終わり一段落着いたものの彼女にはまだ仕事が残っていた。
夕食の支度。洗濯や風呂掃除といった物は同居人の男に頼めるが、こればかりは彼に任せる事は出来ない。
特別料理好きという訳では無いが、手先が器用な彼女は料理の腕も素晴らしい物だった。
今日のメニューはハンバーグ。下拵えを済ませ、後は手作りのタネを焼くだけといった所でタイミング良く男が帰ってきた。

「にっぶるちゃーん!ただいまー!」
「…お帰り。その様子じゃ今日は勝てたみたいね…」

居間に勢い良く帰ってきた男は片手に菓子の入った袋、もう片方にも紙袋を持って満面の笑みを浮かべている。
今日は元々、訳有りでは無い普通客の予約しか入っていなかった為朝からずっとパチンコ屋に入り浸っていたのだろう。
わざわざ聞かずとも結果は明白だった。

「そりゃあもう、今日は大勝ちだぜ!充電切れちまって連絡出来なかったんだよなー。んで、今日の土産はと言うと…」

まだ興奮が冷めていない彼は楽しそうに瞳を輝かせながらテーブルに荷物を置く。
金が完全に無くならない限り何かしら土産を買ってくる彼の今日の土産はどうやら紙袋の方で、ガサガサと其れを漁る小さな音が聞こえた。
傍から見たら全く興味無さそうな無表情のまま、それでも内心気になっているのか彼女はキッチンを出て彼の傍にやってきた。

「何…?」
「じゃーん!新しいエプロンだぜー。これ絶対鈍ちゃんに似合うと思ってよォ」

両手で広げ目の前で掲げてくる。その手に持つのは真っ白なエプロン。…しかし一般的な普通のエプロンでは無い。
ヒラヒラとフリルが付いた、肝心な手を拭く部分もやたら短く丸い物で、どう見てもメイド喫茶の店員が身に着ける様な物であった。

「何よこれ…。あんた私にメイドにでもなれって言うの?ふざけないでよ」

少しでも期待した自分が馬鹿だった。可愛い女の子が好きでこう言った類の物も勿論好きだが、自分自身がと言うと話は別。
甘ったらしい物は自分には似合わないと、可愛い物を身に着ける事は避けてきた。
彼女は盛大に溜息を吐いたが、彼は柔らかい表情で同じく小さく息を吐きエプロンをテーブルに置いた。

363 :甘々経鈍 2:2010/06/09(水) 22:39:44 ID:OGorViWI
「まぁ鈍ちゃんが俺のメイドになってくれたらすげー嬉しいけど、そうじゃ無くて……ほら、エプロンっつーとアレだろ?…裸エプロン」

大きな身体との距離が近くなったと思った頃にはもう、彼女の身体は彼に抱きすくめられていた。柔らかかった笑みが邪な物に変わる。
ニヤリと口端を吊り上げた男が耳元で直接囁いた言葉に、彼女はビクリと小さく身体を震わせた。

「なっ…!…何言ってんのよ馬鹿…。冗談言ってないで、早くご飯……あっ」
「…だからこれ着て飯作れって。鈍ちゃん普段すっげーエロい下着付けてる癖に、可愛いモンって着ねぇんだよな。たまには良いだろ…可愛い鈍ちゃんが見たい」

最初こそ声を上げてしまったものの、冷静に、普段通りのトーンで呆れ気味に言いながら両手を彼の胸板に当てて離れようとするがびくともしない。
男と女、只でさえ差があると言うのに体格の良い彼相手ではこうなってしまうと自らの力で逃げる事は出来ないのだ。
彼は彼で彼女が逃げられない事を充分知っていて、意地の悪い笑みを浮かべながら片手で彼女のズボンのファスナーを下ろす。
彼女が今身に着けているエプロンを捲くり隙間が出来たズボンの中に両手を忍ばせ、彼は彼女の尻をやわやわと揉んだ。殆ど覆う物が無い状態。
予想通り紐の様な下着を穿いているであろう彼女の生尻をさすりながら、情欲的な目で男は彼女の瞳を見つめた。

「や……ぁ、んんっ…」

その熱い視線と手の動きにドクンと胸が鳴り彼女の頬は微かに赤みを帯び身体の力が抜けた。そんな彼女を見過ごす訳も無く、彼はすっと瞳を細めて彼女の唇を奪った。
ぎゅうっと瞳を閉じて再び力が入ってしまった彼女が可愛く、一度は緩んだ表情を押さえ小さなリップ音を立てながら彼は彼女の唇を愛撫する。
舌を口腔に優しく挿し入れ、何時の間にか両手はズボンの中から離れ彼女を優しく抱いていた。

温かい彼の唇と舌の熱、そして己を抱き締めるその温もりが心地良い。普段外では冷たい態度を取っているが、彼の事が嫌いなのでは無い。
外では素直になれないが、プライベートの時間、彼と二人きりの時だけは甘えてしまいたくなる。何だかんだ言いつつも、彼の事を好いているのだろう。
彼女もまた、彼の背中に腕を回し自ら舌を絡ませた。

「…ん、ぁ…。…もう、経一のばか。今日だけだからね…着替えてあげるから待って…」
「んーにゃ。俺がやる。俺が着替えさせてやるぜー」
「………好きにすれば」

緩慢に顔を離す。唇はどちらの物か分からない唾液で濡れていて、頬の赤みも先程より若干濃くなっている様だ。
濡れた唇をぺろりと一舐めし、ほんの少しだけ恥ずかしさを滲ませた視線を外しそのまま彼に背中を向けたが、待っててと言い終える前に再び彼に捕らわれてしまった。
すり、と首筋に顔を擦り付けられる。触れる髪が擽ったい。くすくすと笑いながらじゃれてくる彼はまるで大きな犬の様。
小さく溜息を吐き肩を落とすもそれは嫌な物では無く、彼に見られていないのもあってか彼女の口許は無意識に小さな笑みを浮かべていた。

364 :甘々経鈍 3:2010/06/09(水) 22:41:58 ID:OGorViWI

己の腕の中でおとなしく身を任せてくれる彼女が愛しくて仕方が無い。甘やかし甘えてくれる可愛い彼女の姿は自分しか知らない事に優越感を覚える。
髪や耳に触れるだけの優しいキスを降らせながらエプロンを解くと、そのままシャツのボタンも一つ一つ外し彼女の衣服を脱がして行った。

「久しぶりだからか?鈍ちゃんのおっぱいが前よりでかくなった気がする」
「…っ、知らないわよ…。もう成長期は終わってるんだから、気の所為でしょ…」

脱がした服と下着はテーブルの前の椅子に掛け、露になった彼女の乳房を両手で持ち上げる。
大きい掌だと言うのに、零れ落ちそうな其れには男の夢でも詰まっているのだろうか。
そんな馬鹿な事を考えながら柔らかい胸をそっと揉みしだくと、彼女の吐息に熱が篭るのが分かった。
このまま今直ぐにでもベッドに連れ込んで可愛がってやりたい衝動に駆られるが、それでは今日の野望が達成出来ない。
お楽しみはこの後に…と彼は己自身に言い聞かせ、その後は特に悪戯はせず全てを脱がし新しいエプロンを着せてあげた。


「随分短いのね…」
「……やっべ、鈍ちゃん凄ぇ可愛い。半端無く可愛い。可愛すぎて俺死ぬかも…」
「じゃあ死になさいよ」

着てみると、予想以上にエプロン部分が短い。胸が大きい分そちらに取られてしまっている様だ。
フリルの下に隠れてはいるもののそれはギリギリのラインで、彼女は恥じらいながらエプロンの裾を引っ張った。

彼はと言うと、これまた予想以上に彼女の裸エプロン姿が可愛く恥らう姿もあって思わず片手を口許に当て感動した様に呟いた。
その呟きにすかさず反応し唇を尖らせた彼女がまた可愛い。

「……私お腹空いてるの。いい加減ご飯にするから…手出してくるんじゃないわよ。火、使うんだから…」
「分かった分かった」

これで満足しただろうと、己の姿を食い入る様に見つめてくる彼の視線から逃げ彼女はキッチンに戻ってしまう。
腹が減っているのは彼女だけでは無い。ロクに食事を取らなかった彼もまた空腹で、それでも普段の様に椅子に座って待っているのでは無く、
裸エプロンを堪能しようと彼女の元にやってきた彼は食器類が入ったキャビネットに背中を預けた。

「後ろで見てるだけなら良いだろ?その姿で料理してる鈍ちゃんが見たかったんだしな。裸エプロンは男のロマンだぜ!」
「女の子に夢見過ぎね…」

呆れながらも、楽しそうに話す彼が何だか可愛くついふふっと小さく笑ってしまった。
フライパンを火に掛け油を薄く引き、ハンバーグのタネを二人分其処に入れるとパチパチと小さな音が聞こえ始め、次第にジュージューと大きな音が二人の耳に届く。
食欲をそそられるその音に機嫌を良くしながら焼いてる合間皿に野菜を盛ったりと彼女は黙々と食事の準備をしていたが、彼はむずむずと身体を疼かせながらその後ろ姿を眺めていた。

365 :甘々経鈍 4:2010/06/09(水) 22:43:46 ID:OGorViWI

流石裸エプロンと言った様に後ろは殆ど裸状態で、彼女が動き長い髪が靡く度可愛らしくいやらしい尻が形を主張して己の理性を刺激する。
好きな女が裸エプロンで料理をしていると言う事実。男に取ってはこの上ない幸せだ。まるで新妻のよう、彼は食欲よりも性欲が高まって行き爆発しそうだった。

「あー…ホント、すっげー可愛いしすっげーエロい。鈍ちゃん新妻みてぇ…。俺鈍ちゃんのその格好見てるだけでイっちまうかも」
「…馬鹿な事言ってないでよ……経一のえっち」

つい、頭の中で考えていた本音を口にしてしまう。強すぎる欲求。また冷ややかな悪態を吐かれてしまうと思った彼の耳に届くのは予想外の物だという事が、この後直ぐに分かる。
ハンバーグを焼き終え、火を止めた彼女はそのまま手を洗い小さな笑みを浮かべたままポツリと呟いたのだ。

その言葉を聞くなり彼は一瞬瞳を見開いて、何かがぷっつりと切れてしまった。

「鈍ちゃん…!もう駄目だ我慢出来ねぇ。飯より先に鈍ちゃんが食いたい。つーか食う!ベッド行くぞベッド!」
「何!?やだ、ちょっと待ってよ…経一…!」

興奮した男は彼女の身体を担ぎ有無を言わせぬ勢いで居間の扉を開け一直線に自室に向かう。
突然の事に瞳を丸め声を上げるも、彼女はやはり逃げられない。じたばたと両足を動かし抵抗するだけしか出来ない彼女を、彼は強引に自室のベッドに連れ出した。

「ちょっとぉ〜〜…」

流石に強引過ぎたか、むっと小さく頬を膨らませながら彼女は不満そうに彼の目を見つめる。
しかし仰向けに下ろされた身体を隠す様にエプロンの裾を引っ張りながらのその姿は、またそそる物だった。
彼は我慢ならずベッドに上がり、彼女の上に跨いで性急にズボンのファスナーを下ろすと、既に充分な熱を持ち雄雄しく猛る肉棒を露にさせた。

「見ろよこれ…。鈍ちゃんの姿見てただけでこんなになっちまったんだぜ…?我慢汁だって、ほら」
「…やだ、やめ…」

熱っぽく吐息混じりの低音で言いながら、彼は根元を掴み先端を彼女の頬に擦り付ける。
尿道から滲み出た透明な先走りの所為で彼女の頬を滑る彼の性器、そしてこの行為がいやらしくて仕方無かった。
瞳を細め小さく抵抗を口にするも、こんな事をされては彼女もどうにかなってしまいそうで。
思考が鈍り始めてきた彼女の口許にそれは滑り込んできた。

「鈍ちゃん…舐めて。先に食わせてやるから。俺のザーメンで腹一杯になれよ…」
「…うん…。ん…経一の…本当におっきぃ…。そんなに興奮した…?」
「興奮しねぇ訳ねーだろ?鈍ちゃんがこんな格好でよ…。…可愛い格好も似合うぜ、鈍」
「ぁ…。ばか…」

366 :甘々経鈍 5:2010/06/09(水) 22:45:29 ID:OGorViWI


雰囲気に飲まれ、彼女ももう余計な事は考えられなくなっていた。促されるままに、するりと両手を伸ばし彼の代わりに根元にそれを沿え、舌が届く範囲から先端までを舐め上げる。
ちゅうっと先端を唇に挟むと、その大きさを実感した。くすりと小さく笑みを浮かべ彼を見上げる。
揶揄かったつもりだったのに、同じ様に笑みを浮かべた彼の最後の言葉に、トクンと胸が疼いて恥ずかしくなってしまった。
目を逸らし頬を染めながら、彼女は彼のモノを本格的に愛撫し始める。
竿から先端へを何度も舐め上げたり雁首を舌先でチロチロと刺激したり、何時の間にか質量を増した気がするその先端を、再び咥えて舌をねっとりと絡めた。

彼女の舌遣いはとても巧みでゾクゾクと快感が押し寄せてくる。しかし体勢的に動き難いのだろう。決定的な刺激を求め、彼は上着を脱ぎ捨て彼女の顔の両脇に手を付いた。

「…鈍ちゃん、すっげぇ気持ちいい…。もうイキそうだから、動くぜ?全部受け止めろよ…」
「んっ…ぁ、あっ!んん…っ…」
「っ…は、やべ、マジ鈍ちゃんの口ン中気持ち良過ぎッ……イクぞ?…くっ、出る…!!」
「っ、ん!んーーッ…!」

ガンガンと遠慮無しに肉棒で喉奥を突き上げてくる彼の行為にキツく目を瞑りながら、もう自分から舌を絡める余裕は無くされるがままに口腔内を犯される。
歯を立てない様にするのが精一杯で、ゾクゾクと身を震わせながら頭の中はぼうっとし、彼女は吐き出されるであろう彼の熱に備えて身体を緊張させた。
ビュルっと舌の上に吐き出された精液を、彼女はぶるりと大きく震えながら飲み込んだ。

「んっ…は、はぁ…苦いぃ…」

独特な味を咥内に広げた其れは飲み込んでも尚彼女の中に名残を残す。肉棒を引き抜いて彼女の上から退くと、隣に座って彼女を慈しむ様な目で見下ろした。
彼もまだ、達した余韻で若干胸を上下させている。

「…ごめん、鈍ちゃん。でもすげー良かった。今度は俺が気持ち良くさせてやるぜ。沢山乱れろよ…?」

彼に良い様に扱われた後の余裕そうなその視線。ほんの少しだけ悔しさを覚えるが、悪態を吐ける余裕はもう残っていない。
彼女の膣からは愛液が滲み、身体も心も、彼が欲しくて堪らなくなっていたのだ。

「うん…。気持ち良くして…経一…」

とろんと惚けた表情で見つめられ、それだけでまた下半身が反応してしまいそうになった。ドキドキと胸を高鳴らせながら、彼は彼女の上に覆い被さりエプロンの下に隠れた乳房に片手を忍ばせる。
隠れた、と言っても大きすぎる其れはエプロンを少しずらすだけで乳首を露にしてしまう物だった。
片胸をやわやわと揉みしだき、指先で乳首を弄りながら、もう片方の胸に顔を近付け露にさせた乳首に舌を押し付ける。
手と舌の両方で弄ってやると、小さな身体がびくびくと震えるのが分かって思わず表情が緩んだ。

「ぁん……あ、経一…気持ちぃ…こっちも…して…?」

367 :甘々経鈍 6:2010/06/09(水) 22:46:58 ID:OGorViWI


相変わらず動きを止めず、硬くなった乳首を指では強く擦り、舌では熱い粘膜で刺激を与える。
我慢出来ずに下半身を捩らせた彼女は、もじもじと太股を擦り合わせながら片手でエプロンを握り締めていた。

「…こっち?…あぁ、鈍ちゃん。こんなに濡れちまってたんだなァ…。ホント、エロくて堪ンねーぜ。…淫乱」

可愛らしくお願いされては断る事等出来る筈が無い。彼女に促されるまま身体を移動させ両足を広げてみれば、膣口は愛液でテラテラと濡れ煌き、足を広げた衝撃で穴の方までとろりと垂れて行きそうになった。
すかさずそれを舐め取り、味わうように舌を咥内へ擦り付けてからニヤリと意地悪そうな笑みを浮かべ呟くと、彼は改めて彼女の膣口に熱い舌を押し付けた。

「やっ、あんっ…あ、ぁ…淫乱じゃ…ないわよぉ…」

入口を擦る様に強く押し付けてくる舌がやたらと熱い。敏感な陰核にまでその舌が伸ばされると、彼女の身体は大きく震え更なる愛液を滲ませた。

「淫乱だろ。只でさえエロい身体付きしてんのに、直ぐ濡れちまって…。普段冷てーくせにセックスしようとすると簡単に流されちまうもんなー…今だってほら、腰動いてんじゃねぇか」
「えっ…や、ばか…っ!嘘言わないで…」

嘘では無い。彼女は無意識に腰を揺らしていた。ヒクヒクと震える膣口や彼女の口から溢れ出る甘い声、素直に感じてくれているのが嬉しく、可愛すぎる彼女にもっと意地悪してやりたくなってしまった。

「…あんまり馬鹿馬鹿言う奴には、これ以上してやらねぇぜ?」
「へ?…あ、やだ…そんな、止めないで…。私…こんなになってるのに…ちゃんと最後までシてよぉ…」

離れてしまった彼を見て、彼女は戸惑い眉を垂れ下げた。中途半端に止められてしまい、どうしようも無く疼く身体。
もじもじと蹲り太股を擦りながら、彼女は切なげに彼を見つめる。その視線に負けそうになりつつも、彼は彼女の身体を抱き上げ優しく退かし、代わりにその場に座ってベッドの端に背中を預けた。

「じゃあほら、自分で挿れてみろよ。可愛くおねだり出来たら、これで鈍ちゃんの中ガンガンに突いてやるぜ?」

そう言って意地の悪い笑みを彼女に向けながら、再び熱を持って勃ち上がる肉棒を片手に彼女に見せ付けた。
我慢が出来ない彼女は、その熱に誘われ彼に近付く。邪魔なズボンと下着を引っ張り脱がせると、彼の上に跨り肩に片手を置いた。もう片方で根元をそっと掴む。
彼の瞳を見つめながら、彼女は先端を入口に擦り付けた。

「おねだりするから…いっぱいシて…。私…経一がしてくれないとイけないもん…。…ぁ、あん、んんっ…」

全く可愛い事を言う。そんな可愛い事を言われながらの挿入に、彼の熱は簡単に質量を増してしまった。

「あっぁ、おっきい……経一ぃ…」
「っ…鈍ちゃん…ッ…」
「ひあっ、あぁん…っ…!」

368 :甘々経鈍 7:2010/06/09(水) 22:48:15 ID:OGorViWI

先端を膣内に埋め、彼女は両手で彼の肩に縋る。硬く大きな其れを緩慢な動きで埋めて行くと、我慢出来ずに両手で彼女の腰を掴んだ彼が思い切り奥へと突き上げた。
いきなり奥を刺激され彼女は大きな嬌声を上げる。身体全体も膣壁も、ビクンビクンと激しく震え肉棒をキツく締め付けた。

「あんっ、あ、経一…きもちぃ…凄い気持ち良いの……経一は…?経一も気持ち良い…?」
「…あぁ。凄ぇイイぜ。鈍ちゃんン中…俺のに絡み付いてくる…凄ぇビクビクしてんな…」

彼女はいやらしく惚けた表情で笑みを浮かべながら、自ら腰を動かし始める。
はぁはぁと熱い二人の吐息が絡み合い、それに加え、ベッドが軋む音と繋がる秘部からの水音に二人の気持ちはどんどん昂って行った。

「経一ぃ…もっと、もっと気持ち良くなって…。私のエッチな姿を見て…もっと興奮して…?」

彼の両手で尻を揉みしだかれる中、彼女はペロリと舌舐め擦りをし、艶やかな表情で彼を見つめながら両手を離しエプロンを捲くり上げる。
妖艶な彼女、隠れていた下半身を見せ付けられれば彼の余裕は一瞬にして消え去ってしまった。

「鈍っ…!っは、もう余裕ぶってらんねぇ……お前ン中犯しまくってやるから…覚悟しろよ…!」

完全に理性が無くなり、獣の様にギラ付いた瞳で彼女の身体を見つめながら、彼は口端を吊り上げた。
勢い良く身体を起こしそのまま彼女を押し倒すと、両手で太股を掴み大きく足を開かせながら力任せに腰を打ち付けて行く。
激しい動き、限界まで膨れ上がった肉棒で膣内を犯され、彼女の中は悲鳴を上げる様に愛液を溢れさせながらぎゅうぎゅうに彼を締め付けた。

「ひぁぁあっ!あ、あっ…!激しっ…経一っ、そこ、だめぇっ…」
「…くっ、ハハッ、俺の喰いちぎりそうな程締め付けてくるぜ、鈍ン中…」
「あう、あっ…あぁんっ…も、もうイっちゃう……イクっイクっ…あ、あっ!あぁぁーッ…!」
「…ッ…!!!」

369 :甘々経鈍 8:2010/06/09(水) 22:51:16 ID:OGorViWI

乱れきって惜し気も無く声を上げる。涙目の彼女が限界に達し絶頂を迎えるとビクンビクンと快感に支配され痙攣した膣壁がより一層彼に絡みついた。
その強い快感に堪えられる筈も無く、彼も直ぐに絶頂を迎え彼女の中に熱い欲望を吐き出した。
ビュル、ビュル…っと残った精液を全て注ぎ込む。あぁそう言えば、今日は安全日かと確認する間も無く中に出してしまったと、そう彼が思ったのは一瞬で、達した余韻に飲まれ直ぐにまた頭の中は真っ白になってしまった。

「ん…ぁ、経一…。凄い気持ち良かった…」
「鈍ちゃん…俺も、興奮したぜ…。エロくて可愛い鈍ちゃんを堪能出来て、すげー腹いっぱい…」

胸を上下させ余韻に浸り、まだ繋がったまま二人はぎゅうっと抱き締め合った。ふふっと小さな笑みを浮かべながら彼女は彼に擦り寄る。
そんな彼女を愛しそうに見つめながら、彼はゆっくりと身体を離す。ずるりと肉棒を引き抜き、彼女の身体も起こそうと手を伸ばしたその時、予想もしない音が二人の耳に届いた。

…ぐう。…ぐうぅ。

それは紛れも無い、彼の腹の音。一瞬にして雰囲気を打ち壊したその音は一度では終わらなかった。

「あー…やっぱ腹減ってるみてー。ははは」

彼は片手を頭に乗せて髪を掻き乱しながら、バツが悪そうに笑みを零す。

「……最低」

そんな彼に対し、彼女は盛大に肩を落とし溜息を吐いた。





終わり。

370 :名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:12:29 ID:jVBQtCug
ありがとう!ありがとう神!!こういうの求めてた!!

本誌の経一は可哀想なのに、こっちの経一は美味しすぎるw

371 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:51:51 ID:Lqh6ri8v
乙乙!

372 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 02:28:41 ID:pZu/Ay28
GJ!
エロ甘くていいね。>>359を勝てにしてくれてありがとう。

何かが降ってきたので投下する。

373 :それでも空回る女 1:2010/06/10(木) 02:34:29 ID:pZu/Ay28
入浴を終えるといつものように冷たいものが欲しくなった。
冷蔵庫を開けて500mlのロング缶を取り出し、歩きながら空けて一口飲む。
「はー」
満足そうに声を上げると、ベッドの淵に腰を下ろした。まだ火照っている身体にビールの冷たさが
心地良く沁み込んでいく。この部屋の中では毎日のように繰り返されている光景だ。
しかし、今夜はどこか違っていた。
一缶飲み干してしまうと、美徳はベッドにごろんと転がる。
「…こんな筈じゃ…」
声は空しかった。

思いを遂げる為に散々慣れないことに苦闘した挙句、ハデスとの幸せな夜を過ごしたのはもう
かれこれ一週間前のことだ。あの時は本当に幸せだったし、それでずっと二人の関係は上手く
行くに違いないと思っていた。
しかし、相手があの鈍いにも程があるハデスだからこそ何かと勝手が違う。美徳も恋愛経験値の
圧倒的な少なさから、なかなか心の中を察することが難しい。
要するに、簡単に言えば、ぶっちゃけ、次に会って一緒に過ごす予定を聞けないままなのだ。
学校では決して公私混同などしてはいけない、というポリシーを持ってこれまできただけに、完全
な私情になってしまうような事柄をあえて尋ねることは出来そうもなかった。
なら、今までのことは何だったのかというのは、もちろんすっぱり美徳の頭の中から消えている。
我ながら面倒臭い女だとは思う。
また二回目の約束を取り付ける為にドタバタ慌てなければいけないのかと思うと、溜息が出そう
になった。
ハデスは相変わらず何も変わらない。目が合えば会釈をするし軽く言葉も交わす。ただ、その先
にどうしても言葉が続かないのだ。恋愛は緩やかなスロープではなくて、一段一段悪戦苦闘しな
がら昇っていく高い階段のようなものなのだろうか。
息を切らしてやっと一段昇ったばかりの美徳には、まだまだ遥か先が見えないままだ。
考えてもこんがらがるばかりで、もうどうしようもない。
「もう一本、飲もうかな」
答が見つからないことに悩んでいるうちにまた喉が渇いた気がした。それを言い訳にして、また
本数を重ねてしまうのだろう。

374 :それでも空回る女 2:2010/06/10(木) 02:35:19 ID:pZu/Ay28
「才崎先生、おはようございます」
翌日、出勤してすぐにハデスが声をかけてきた。
「あ…ええ、おはようございます」
不意を突かれてすぐに対応出来なかったせいで、変な返事になってしまった。慌ててしまう美徳
だったが、ハデスは特に気にならないらしく平然としている。
「今日は朝からとても日差しが強いですね、お気をつけて下さい。では」
「…はい、そうですね…ありがとうございます」
遠ざかる後ろ姿を見送りながらも、慌てているせいで定型通りの言葉しか出て来なかった堅物
の自分を殴りたくなった。
こういう時にこそさり気なく空いている時間を尋ねて約束を取り付けるのが恋愛上手の女という
ものだろう、とどこかのマニュアル本に書いてあるようなことで頭の中が一杯になった。一応は
それなりの仲になったというのに、また元通りじゃ話にならない。
美徳はまた焦り始めていた。

昼休み。
表面上は何も変わらないように思えても漂う空気感で察するものがあるのか、凡庸な見た目
に寄らずやたらと洞察力のあるアシタバは不思議そうに首を捻った。
「なんかこう…みのり先生って最近変わったよね」
「そうかー?相変わらずうるせーしいちいち迷惑なんだよ全く…あれってマジ若年性の更年期
入ってんじゃね?」
隣で今日も豪勢な弁当を掻き込んでいる藤は面倒そうに吐き捨てた。
「そうかなあ…」
何となく解せない顔をしながらも、確証のないことにこだわる気はないらしくその場は追求する
ことをやめた。こんな時間は甲斐甲斐しく生徒たちのお茶汲みをしているハデスもこれといって
何も変わった様子がない。ただの気のせいかとも思っているのだろう。

375 :それでも空回る女 3:2010/06/10(木) 02:36:10 ID:pZu/Ay28
美徳は今日も屋上にいた。
悩みは日毎に募るばかりで、下手に誰かの顔を見たら八つ当たりの一つもしそうになってしまう
のが嫌だったのだ。人から見ればこの悩みなんてほんの些細なものでしかないだけに、そんな
嫌な自分にはなりたくなかった。
「あーあ」
ろくに食べないままずっとつついているだけだった弁当をまた包み直して、美徳は壁にもたれる。
もう昼休みが終わるまでこのまま眠ってしまいたかった。
「…ここにいたのですね、美徳さん」
うとうとしかけていたのに、突然耳にあの声が飛び込んできた。反射的に飛び起きると目の前に
ハデスが立っている。
「…えっ?」
「探しました、三途川先生がきっとここにいると言うので来てみたんです」
「そんな…逸人さん。わざわざそんなことしなくても…」
「いえ、きっと美徳さんがお悩みになっているのは僕のせいだと思いましたので」
驚いて立ち上がると、泣きたくなるほど優しい顔が間近にあった。側に寄ろうとする間もなく強く
抱き締められて息が詰まりそうになる。
「…あれからあまり話が出来なかったのは、僕の不徳です」
「そんな、お気になさらないで」
「そして美徳さんを苦しめたのも僕のせいです」
「ですから…」
「今日は何曜日か、分かりますね?」
「…あ」
そういえば今日が金曜日だったことを思い出す。あれからちょうど一週間だ。
「ですから、今夜は僕からお誘いをしようと思っていました。でも、つい言えずにいて…それが
あなたを悩ませていたなら謝ります」
「逸人、さん…」

376 :それでも空回る女 4:2010/06/10(木) 02:37:01 ID:pZu/Ay28
堪えていた涙が溢れた。
何もあれほどまでに悩む必要などなく、以前のようにしていれば良かった。けれどそんなことは
こうして言葉を交わしてみなければ分からなかったことだ。
「や、やだ、私ったら…」
涙は見られたくなくて、思わず腕の中から離れてしまう。
「美徳さん?」
「私、みっともない女なんです。ずっと一人で足掻いていました、そして悩んでいました。本当は
そんなことしなくて良くても、あなたのことを思うと…」
言いながら涙を拭う美徳を、優しい目が見ていた。
「そういう美徳さんだから僕は」
「えっ?」
言葉の続きは残念ながら聞こえなかった。ただ、別の言葉が勢いを継ぐ。
「本当はいけないことですが、ここでしてもいいですね?」
驚くほど真剣な目の色が心を射る。そのまま近付いてくる顔に無言のまま反射的に目を閉じた。
こうしてキスをされただけで、これまでずっと悩んでいたことが綺麗に消えていく。
この人を好きでいられる気持ちがあれば、どんなに悪戦苦闘しながらこの恋の階段を昇ろうとも、
一番上に広がりゆく世界が自分にとって望むものであろうとなかろうと、構わないと思った。
真昼だというのに、心が蕩かされていく。

屋上の出入り口で、無粋な物音がした。
はっとその方向を向いた二人の目に、段差につまづいたのか転んで顔をしかめているアシタバが
映った。
「あ」
「「えっ」」
三人三様に声が上がったのは、ほぼ同時だった。次の瞬間、何かに弾かれたようにアシタバは
言葉を濁し始める。

377 :それでも空回る女 5:2010/06/10(木) 02:37:41 ID:pZu/Ay28
「ぼ、ぼ、僕は何も…何も見てません、ここにはいませんでしたからっ…ごめんなさいっ」
そして転がるように階段を下りていく。
「ちょっ、アシタバくん…待ちなさい!」
さすがにこのまま放っておくことは出来ないのだろう、ハデスは慌てて追いかけて行った。一人
残された美徳は呆然としながら、それでもあの生徒が不用心に二人のことを誰かに話すことなど
決してないのだろうと何故だか確信していた。
今は、それよりも。
「これから先、何段…あるのかなあ…」
梅雨間近の青空は心が痛むほどに澄んでいる。どこまで昇れば望む未来が待っているのか、
今はそれだけが気になっていた。

余談

美徳がしばらく屋上で空を眺めている頃、ハデスとアシタバは体育館の影に並んで体育座りを
していた。
「…ごめんね、えらいもの見せちゃって」
「いいえ、先生がどこに行ったのか気になったので、後をつけた僕が悪いんです」
「ホントは学校じゃ出来ないのに…つい」
「いや、そんなに気にしないで下さい。まさかみのり先生までいたのはびっくりしたけど…」
そこに根が生えてしまったように落ち込んでいるハデスを、アシタバは何となく状況の流れから
励ましたり慰めたりする羽目に陥っていた。






378 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 04:45:52 ID:pFx3TMpv
おお、経鈍もハデみのもGJ!

379 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 06:39:46 ID:MMfgh8VD
鈍ちゃん、みのりちゃん両方きてるとは俺歓喜

380 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 12:57:33 ID:hGglTMAV
経鈍書いた者です。読んでくれた人ありがとう!

>>370
いつか本誌の経一も報われる日が……………来ると良いなwこのままでも良いけどw

>>372
>>359は本当に最高でした。テンションが上がりまくったw
でもってハデみのGJ!!初々しいの凄くきゅんとくる…!



ドSな鈍ちゃんも書きたいな…経一に内緒で副業風俗嬢とか。
うっかりバレて嫉妬に狂った経一に犯ry

それかハデ鈍…鈍ちゃんの一方通行襲い受けで。
そんで嫉ry



鈍ちゃん絡みの神が現れるのを待ってます…

381 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 22:21:11 ID://aEg7tf
経鈍もハデみのもGJ!!

経鈍、エロくてイイよイイよー
男くさい経一イイ!
まともに本誌見られないw

ハデみの職人さんの書かれるハデス先生が
優しくて紳士で好きだ。


382 :名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 22:58:45 ID:1sgM8FIx
>>380 ぐあっ!ハデ鈍が未遂に終わった後で
嫉妬に狂った経一→鈍とみのりちゃん→ハデスのお仕置きエロが読みたくなった!

つーか嫉妬のあまり涙目でハデス先生を責めちゃうみのりちゃん騎乗位とか
嫉妬のあまり涙目で鈍ちゃん縛ったりしちゃう経一とか、誰か書いてくれ

383 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 02:08:45 ID:VD5ztK1Z
>>380
>>382
さあ、その素晴らしい妄想を書いて形にする作業に入るんだ!

エロなし安田×熱子なんつーヘタレなモンが出来たので投下しておく。

384 :未来のアイドル(幻) 1:2010/06/11(金) 02:10:00 ID:VD5ztK1Z
『新曲、50万ダウンロードおめでとう。すごく素敵な曲だから私も着メロにしてます』
都心のライブが終わった後、何気なく携帯を見たら花巻美玖からのメールが届いていた。
「花マッキー、いい子だなあ…」
今をときめく国民的アイドルグループ、AKY108の後前田熱子はとあるきっかけで出来た友達の
メールに感動していた。
忙し過ぎて生まれ故郷の幼馴染や学校の友達にもなかなか会えない今の状況の中、花巻だけ
が熱子にとって日常を思い出させてくれる普通の友達だった。
「そういえば…」
あと数日後に、また花巻のいる街でライブが行われることになっている。その時にはまたちょっと
でもいいから会えると嬉しいと思いながら、その旨をメールした。

「時間が欲しい?ダメだ」
マネージャーの青山はさらりと断る。
「10分、いや5分でいいの。友達と会いたいんだからっ」
懇願する熱子だったが、無駄のようだ。
「以前お前が勝手に抜け出したせいで、どれだけ周囲に迷惑をかけたと思っているんだ。それで
なくても今のスケジュールは秒刻みなんだぞ。余計な時間を捻出することは出来ないな」
「何よケチ。この間のことだって、精神的ストレスが元になったってカウンセラーの先生にも言わ
れたじゃない。あんまり負担をかけられたら、また何するか分かんないからね!」
青山がこういう反応をするのは分かっていた。言ってもダメだったらどうするか。
もう熱子にはある計画があったのだ。

ライブ当日の午後。
『ちょっと出かけるね☆』と書置きをして外出した熱子は浮かれていた。
髪はすぐに落ちるスプレーで染めて、メガネをかけて、服はちょっとダサめにしたら案外誰だか
分からなくなる。先輩アイドルが遊びに出る時、よくそんなことをしていたのを覚えていた。
「あたし地顔は地味だからなあ。メイクしてなきゃバレっこないよね」
とは思っていたものの、わざと変なカットソーを着て変な帽子を被っているせいもあるのか、本当
に誰も熱子に気付く様子がない。

385 :未来のアイドル(幻) 2:2010/06/11(金) 02:10:35 ID:VD5ztK1Z
メールによると花巻は今日のライブを見に来てくれるらしいが、その前にどうしても普通の女の
子として会いに行きたかった。
「さて…花マッキーの学校は、と…」
この街はそれほど小さくもない。駅前の交番で場所を尋ねてみると、ここからは少し歩くことに
なりそうだった。道はそれほど複雑ではないので迷うこともないだろうと思いながら、てくてくと
歩いていく。
「最初の曲がり角を左、か」
きょろきょろしながらも進もうとしていたら、突然角で誰かと出会い頭にぶつかってしまった。
「いったー」
「あ、悪ぃな」
制服からしてぶつかったのは中学生だ。
「ちょっと、痛いじゃないの!」
思わず声を上げた熱子に、相手は何となく面倒臭そうな顔をしている。早くここから離れたがって
いるのだろう。
「だから悪ぃって言ってんじゃん」
「そんなの謝ってることにならない、怪我してたらどうすんの、あたしア…」
アイドルなんだから、とうっかり言いそうになった熱子の顔を、相手は急にはっとしてまじまじと
覗き込んできた。
「…誰かに似てるって言われない?」
「え、さ、さあ…こんな顔、どこにでもいるでしょ」
「そうか、だよなあ…」
まさか後前田熱子と気付かれたのではと冷や汗がどっと出たが、それは何とか上手く誤魔化
せたようだ。しかし、次の言葉に思わずキレそうになる。
「熱子はこんなダサくないしな」
「なっ!」

386 :未来のアイドル(幻) 3:2010/06/11(金) 02:11:20 ID:VD5ztK1Z
何て失礼な奴だろう。熱子は変装しているのも忘れそうになった。
「でもなんか似てんなー」
「だからー、こんな顔よくあるってば」
「じゃあさ、痛い思いさせたみたいだから何か奢るよ。それでいいだろ」
中学生は熱子の手首を掴むと、側にあったカフェを目指して大股で歩いて行く。
「ちょちょっと、何であたしが…」
強引に引っ張られていく熱子は、全く訳が分からなくなった。

店内は涼しくて気持ちが良かった。
少し日差しの下を歩いていたので暑かったから、それは有り難かった。ただ、目の前に座って
いるのは名前も知らない中学生だ。それだから居心地が何となく良くない。
「昨日小遣い貰っといて良かった」
中身の少なそうな財布の中を覗きながらぶつぶつと何か呟いている姿が滑稽だ。
「あの」
「あ、アンタ…好きなの注文していいよ」
「じゃ、アイスティー」
「分かった、あ、俺安田。よろしくな」
注文を取りに来た店員に二人分のオーダーを頼んでから、急に馴れ馴れしくなった相手に熱子は
戸惑った。一体どういうつもりなのだろうと。つられて間抜けな返事になる。
「…はぁ?」
「アンタ、そのうちアイドルになるつもりだろ。そういうの、何か分かるんだよ。そしたら俺が一番に
ファンになってやるよ」
「いや、別にそういう気はないけど…」
「そうかぁ?後前田熱子って知ってるだろ、AKY108の」
「ああ…まあ知ってるような、知らないような」
「アンタやっぱ似てるんだよ。俺、熱子の一番のファンだからさ、アイドルで光る子にはそういう
オーラがあるんだよな!」

387 :未来のアイドル(幻) 4:2010/06/11(金) 02:12:01 ID:VD5ztK1Z
急にやたら饒舌になったかと思ったら、熱狂的なファンの一人だったかと熱子は呆れた。この手
のファンは飽きてしまうほど見ている。それでも、ファンでいてくれる気持ちは素直に有り難い。
こんな風に熱っぽく語られるほど自分は大層なものじゃないけど、と熱子は運ばれてきたアイス
ティーを飲みながら少し申し訳ないような気分になった。
「…あの」
調子付いたのか延々AKY108の話をしている安田の話を遮って、熱子は尋ねてみる。
「後前田熱子の、どこが好きなの?」
その質問に安田は何の疑問を持つこともなく、当たり前のように胸を張った。まるで恋人の自慢
でもしているようだ。
「そりゃ、何でも一生懸命だからだよ。レコーディングも一発でOKが出るように何度も一人で練習
するし、踊りも何時間だって満足なものになるまで稽古をする。だからあんな人数いるのにセンター
張ってるんだろ?大変だよな」
以前どこかのアイドル誌の取材で言った大嘘を、安田はそのまま信じ込んでいる。忙し過ぎる
のもあって、実際はそこまで練習や稽古に時間を掛けていない。だから失敗もよくある。
熱子はますます申し訳ない気持ちになった。

「じゃ、頑張ってすごいアイドルになれよ」
店を出て別れるまで、安田は熱子の正体を知らずにいた。一人で笑って、一人で盛り上がって、
一人で目の前にいる未来のアイドルがどれだけ輝く原石であるかを語った。
「ええ、まあその時があったらね」
「アンタならきっとすぐだから!」
安田はぶんぶん大袈裟に手を振って、帰っていった。
そうだね、もう少ししたらすぐにまた会えると思うよ。言葉には出さずに口の中で呟く。
「…帰ろうかな」
花巻に会いに来たつもりだったが、こんなところで大分時間を食ってしまった。それに、ファンの
あんな純粋な顔を見てしまったら、ちゃんとアイドルとしての仕事をしなければ申し訳が立たない。
「うん、帰ろうっ」
熱子の二度目の冒険は、こうして終わった。

「なあなあ、今日の熱子メチャ目が合う気がすんだけど、気のせいじゃないよな。こりゃやっば
俺の思いが通じたかぁ…どう思う?」
「あ、あの…」
ライブ会場で偶然安田と顔を合わせた花巻は、その後もずっとそんな妄想を語られ続けて拒否
することも出来ず、しかも会場の異様な熱気もあって今にも倒れそうになりながら、熱子が元気
に歌い踊るのを見ていた。






388 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 02:21:47 ID:VD5ztK1Z
>>381
ありがとう。
キャラ的にも設定的にもエロは無理だろうと思ってたハデスだけど、書いたら
なんか慣れた。じぶんなりに書くとあんな感じになった。
結果的に生徒と教師の二人食ってるけどなw

389 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 03:05:11 ID:/1cABJYD
>>384
なにこれ、2人ともかわいいw



390 :アシタバ×花巻:2010/06/11(金) 10:58:39 ID:Qy+sW4Yc
ドクン、ドクン。
どちらの鼓動かわからないくらいに高まる心音。
お互いに正座をして向かい合ってから何分位過ぎたのだろうか?
握る拳に汗をかきながら、アシタバは目の前に居る花巻を見た。
正座に両手は拳。顔を真っ赤に染め、俯く姿は自分ときっと変わらないであろう。
(男の僕がリードしなきゃ…っ)
緊張でガチガチの身体。なんとか立ち上がり花巻へと近付いた。

「花巻さん」
「は…ははははい!」

小さく身体を震わせる彼女はまるで小動物。その姿を可愛いと感じながら、アシタバは花巻の肩に手を添えた。



391 :アシタバ×花巻2:2010/06/11(金) 10:59:21 ID:Qy+sW4Yc
「その…始めよっか」
「…っ。よ、よろしくお願いします」

きっとお互いがファーストキスであろう。歯を当てないように気を付けながら、アシタバは震える唇を花巻の唇へと重ねた。

2人は付き合っている訳ではないし恋愛感情を抱いているかもわからない。じゃあ何でこんなことを?
それはコンプレックスだった。周りに居る人達に比べて幼い身体と顔立ちの2人。小学生に間違われる時もあった。
早く成長したい。大人になりたい。その大人に近付く為の第一歩として。2人はこの行動を選んだのだった。

(花巻さんの唇…すごく柔らかい)
(ど…どうしよう。恥ずかしくて目が開けられない)
舌を入れることなんて知らない。ただ唇を重ね合わせるだけのキスを数回。



392 :アシタバ×花巻3:2010/06/11(金) 11:00:11 ID:Qy+sW4Yc
「つ…次に進むね」

アシタバは確認するように告げると花巻の制服へと手を伸ばした。
年中発情期の安田が普段から色々喚いているおかげか。アシタバにもそれなりに知識はあった。
ベストを脱いでもらい、震える手でシャツのボタンを外していけば、薄いピンク色のブラジャーが目に入る。これはどうやって外すのだろうと戸惑っていれば、
「う…後ろにほほほホックが…っ」
赤かった顔を更に真っ赤にしながら、花巻がそう教えてくれた。
言われた通りにホックを外せば、お世辞でもあるとは言えない程の小さな胸が露になる。だけど形はよく乳首の色もとても綺麗なピンク色だ。


393 :アシタバ×花巻4:2010/06/11(金) 11:00:50 ID:Qy+sW4Yc
「さ…触るね」

その光景に。思わずゴクリと唾を飲むアシタバ。言葉と同時にそっと触れれば、花巻の身体がピクンと跳ねた。

(安田君の言ってた通りにすればいいんだよね)

安田の発言にはいつもヒヤヒヤしているアシタバも、この時は安田のお陰で助かったと思った。数回胸を揉んだ後、ピンク色の先端に唇を寄せた。そっと口へと含めば今までよりも大きな花巻の声。

「ん…っや…」

その声が可愛くて。アシタバは夢中で乳首を愛撫し続けた。

「あ…アシタバ君っ」

花巻の太ももがもじもじと揺れてる。これは次へと進んだ方がいいのだろうか?
手を下へと伸ばしたアシタバは、スカートの中へと差し入れショーツを撫でてみた。

「ひゃぁっ」

しっとりと湿ってる気がする。確認するかのように数回上下に撫でれば花巻の反応も強くなっていった。

「濡れてる…」

無意識に出たアシタバの言葉に。恥ずかしさから顔を両手で隠した花巻は今にも泣きだしそうだった。

「脱がすよ花巻さん」

その状態で何度も頷いた花巻。アシタバが脱がせやすいようにお尻を軽く浮かせれば、みるみるうちにショーツが脱がされた。


394 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 11:03:02 ID:Qy+sW4Yc
頑張って書こうとしたが限界だった。
中途半端ですまない…orz

395 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 18:49:47 ID:/4wYYAB8
なんつー放置プレイwww
だがGJ

この2人はコトが終わるまで何度もゴメンを連発しそうだな

396 :名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 20:27:15 ID:pje6YJdK
経鈍からしばらく時間おいて覗いて見ればまた色々とGJなことで・・・

397 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 02:54:08 ID:hYIP768+
>>382
>嫉妬のあまり涙目でハデス先生を責めちゃうみのりちゃん騎乗位

書きたくなったので書いてみた。
最初から書こうとするとえらく長くなるので、ここは省く。

鈍がハデスとの再会をきっかけに何か変なドーパミン分泌
「話したいことがある」とか何とか上手いこと言って夜の保健室で落ち合う
ガンガン言い寄られて、ハデスは拒むものの(ry
その頃、鈍の不在を不審に思った経一が手当たり次第に探しまくって学校へ
同じ頃、都合良く虫の知らせを感じたみのりちゃんがやっぱり学校へ
知らない同士が落ち合って保健室へ行くと、鈍がハデスにのしかかっている状況
幸い、キスと身体のあちこちを触ったぐらいで済んだ

この前提があって、続いてる話ということで。

398 :保健室の夜 1:2010/06/12(土) 02:55:21 ID:hYIP768+
急に不安を感じた美徳と、経一と名乗る謎の男が深夜の保健室に乗り込んだ時、そこには信じ
たくない場面があった。
ベッドの上で寄り添っている二人の男女。
ハデスと、経一によれば鈍という名らしい美女だ。
「美徳さん…どうしてここへ…」
二人の姿を見つけたハデスは呆然としていた。
「ふふっ…」
美女は駆けつけてきた二人の姿を見ても全く動揺することもなく、いとも妖艶に笑う。切れ長の
目とミステリアスな雰囲気が女から見ても魅力的だ。
「…逸人さん…」
美徳は頭の中が真っ白になった。
「お嬢さん」
美女はベッドから降りると美徳に近付いてきた。そして繊細な指先が顎を撫でてくる。挑発する
ような微笑は男なら誰でも心を蕩かされるだろう。それほど完璧だった。
「逸人は、とても素敵だったわ…じゃあね」
「待てよ鈍ちゃん!」
風のように軽やかに去っていく女の後を、経一は慌てて追い掛けていく。
残されたのはハデスと美徳の二人だけだ。

「あなたという人は…」
美徳はもう何もかも信じられなくなっていた。ハデスは隣で懸命に宥めている。
「弁解をするつもりはありません、ただ…鈍は昔からの友人で…」
「ただの友人と、あんなことをするのですか?」
「ですから、それは謝ります」
美徳にも本当は分かっているのだ。二人の着衣には少しの乱れもない。危惧することなど何も
ない筈だと。それでも、知らないうちにハデスが他の女とこういう行為に及ぼうとしていたのが
やはり許せない。

399 :保健室の夜 2:2010/06/12(土) 02:55:59 ID:hYIP768+
「私、嫌なんです…逸人さんが私に少しでも秘密を持つことが。そしてもっと嫌なのはそうやって
何もかも知りたがっている私自身です。そうやってどんどんあなたにとっての嫌な女になっていく
のは耐えられません」
「悪いのは全て僕です。美徳さんが思い悩む必要は」
「そりゃ…私はあの人とは全然違います。私はあの人みたいに大人じゃありません。すぐ怒るし
すぐ手が出るし…逸人さんをまだそんなに悦ばせられないし…」
こんな時に上手い言葉がなかなか出て来ない。いつもなら抱き寄せられるだけでも舞い上がる
ほど嬉しいのに、今夜に限っては心のどこかが凍てついている。
「つまり…怒っているんです。とにかく我慢出来なくて」
「美徳さん、本当に申し訳ありません…」
「ですから、お詫びの気持ちがあるのでしたら私の気が済むようにさせて下さい」
ほんのわずかな時間とはいえ、ここに他の女といたことは許すことが出来ない。顔を合わせて
いるととんでもない罵倒の言葉が出て来そうになるのを堪えて、美徳は着ているものをかなぐり
捨てるように脱いでいった。ハデスは驚いたように目を見張っている。
「美徳さん、何を…」
「あの人ほどにはなれなくても、私は逸人さんの為ならどんなことでも出来るでしょう。ただ、私に
隠し事をしようとしたあなたに罰を与えたいのです」
最後の一枚を足から抜くと、恥ずかしさで頬が熱くなる。けれど、こうして包み隠すことなく裸体を
晒すことで、どれだけ本気でいるのかだけは分かって欲しかった。
「ベッドに…寝て下さい」
命令をする声が不覚にも震えた。ハデスは何も言わずに素直に従っている。これから何をしよう
としているのか自分でもはっきりしてはいない。あるのはただ怒りの芯となる熱い情だけだ。それ
が絶え間なく燃え盛っている。今となってはもう止められそうもなかった。
「そうです、これから言うことを聞いて下さいね」
美徳の声は更に震えていた。

400 :保健室の夜 3:2010/06/12(土) 02:56:44 ID:hYIP768+
おぼつかない手で探り出したものは、既に熱を帯びていた。
これまでに全く経験はないものの、これも互いに高まる為には必要なことだという知識ぐらいは
あった。さすがに間近で目にすると完全に欲望の塊のようで、怖気を催してしまう。そんな気持ち
を懸命に堪えて先端に舌を這わせた。
「くっ…」
その刺激にハデスが耐え切れずに声を漏らす。
「まだです、まだこれから…」
握り締めているものは生き物のようにひくひくと脈動している。わずかな刺激に反応しているの
だと嬉しくなった。手管など何もないひどく拙い愛撫ではあるが、形に添うように丹念に舐め上げ、
舌先でつつくだけで充分なほどに手の中にあるものは大きくなる。
「逸人さん…」
これが、いつも自分の中に入っているのかと思うと不思議なほどだった。
逸る心がぶるっと身を震わせる。掴んだまま意を決して跨り、先端をまだ全然慣らしてもいない
膣の入口に押し当てた。
「美徳さん、いけません…まだ」
さすがにハデスが驚いて起き上がろうとするのを制して、美徳は婀娜な笑みを漏らした。
「いいんです、私がそうしたいんですから」
息を吐きながら腰を落としていくうちに、濡れてもいない粘膜が引き攣れる痛みで肩が微かに
震えた。少しずつ収めていくだけでも脂汗が滲むほど辛い。けれど決してそれだけは言いたく
なかった。
「あ、ぁ…」
「美徳さん、無理をなさらないで下さい。痛いでしょう?」
「こ、んなもの…痛くも何ともありません…それよりも…」
シーツに投げ出されていたハデスの手を取り、割れそうなほどの鼓動を刻んでいる左胸に押し
付けた。
「私が痛いのはここです。逸人さんを好きになったから感じる痛みです。でも、私は決して後悔
なんてしてませんから…隠し事だけは、嫌…」
「美徳さん、僕は何てことを…」

401 :保健室の夜 4:2010/06/12(土) 02:57:19 ID:hYIP768+
見交わす目が様々な色を宿した。言葉にならない思いだけがその中で弾け、霧散していく。
やがて、時間をかけてようやく全てが膣内に収まった頃、美徳の心身は異様なまでに高揚して
いた。
「逸人さん…ここにいる私は、あなたが作り上げた女です。あなたと出会わなければ、もっときっと
つまらない女でいた筈…」
はらりと涙が零れた。内部が馴染み始めると同時にゆっくりと腰が蠢く。
「ぅあっ…」
その刺激はひどく激しく、背がしなって膣内が驚くほど熱くなった。痛みよりも熱に支配されて
身悶える度に髪がふわふわと舞い上がる。まるで何かに操られてでもいるように男の上で腰を
振る美徳の表情は、それでもまだどこかに苦悶を残していた。
「美徳さん、そのまま…もっと罰して下さい」
「あっ…逸人、さんっ…」
いつの間にか膣内は愛液で潤っていたのだろう。もう痛みはそれほど感じない。むしろ、熱だけ
が更に身体の昂りを増させていく。もう、何も分からなくなりそうだった。不意に内部が締まった
のか、ハデスが低く呻く。
「やっ、あ…あぁ…!」
いつにない体位が性感を倍増させたのか、美徳は呆気なく達してしまった。
「あ…」
肩で息をしていると、ハデスが腕を伸ばしてくる。咄嗟のことにまだ頭がついていかないうちに
体勢を変えられ横たえられた。まだ膣内のものは収められたままで、相変わらず硬く大きい。
腕の中に抱き竦められながら、美徳は戸惑う。
「逸人さん…は?」
「僕はまだ、いかないですよ。美徳さんにお詫びをし足りていないですからね。さっきの言葉の
通りにあなたの気が済むまで幾らでもお詫びをして差し上げます。いいですね?」
こうして間近で見る顔は、今まで以上に優しく温かい。もう何に対して怒っていたのかどうでも
良くなってふっと微笑んだ。

402 :保健室の夜 5:2010/06/12(土) 02:57:55 ID:hYIP768+
「はい…もっとたくさんお詫びを下さい」
腕を回して抱きつき、身体の力を抜くと大きな手が頬を撫でて涙の跡をなぞる。
「では、愉しみましょう。美徳さん」
二人にとっての夜は、これから本格的に始まった。

「うふふっ…」
同じ頃、鈍はグラスを傾け、謎めいた笑いを漏らしていた。
久し振りに会った変わり者の友人は昔と随分様子が違っていると思っていたら、思った以上に
美しい娘と相愛関係になっていることを知った。
面白そうだからちょっかいをかけてみたものの、あの二人にとっては冗談で済まなそうなものが
あったので、早々に手を引いたのは正解だったようだ。
「逸人、なかなかやるじゃない…まあ、本当の試練はこれからだけど」
過酷極まりない罹人の運命に屈してしまわなければいいわね、と呟きながら飲み干してしまった
グラスを爪で弾いた。






403 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 04:16:35 ID:AAlny3VL
…神!

404 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 08:34:28 ID:2BRetIVZ
ハデみのGJ!!

405 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 10:10:49 ID:nhqGVVqB
なんだ、ただの神か

406 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 14:03:56 ID:X9I52rnR
騎乗位キタアアアアアアアア

407 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 16:09:49 ID:vP8SI7k+
保健室のエロ神がわんさかいるスレですね

先生に妖しく絡む鈍ちゃんを見て
先生への恋心を自覚するみのりちゃんとか本誌でも来てほしい

408 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 17:11:37 ID:dIzOPdb5
>>397-402
騎乗位神様、乙です

409 :名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 19:11:43 ID:4elBkKCi
>>407

連載が続いたらそういう場面もあるかも知れない
ただ、今のところは全く自覚すらしそうにない状況だ

410 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 00:22:52 ID:9IKF1+7L
3巻表紙も良かったけど、髪切った校長も可愛い

411 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 02:42:07 ID:14aFtDG4
梅雨入り記念投下。

412 :雨に抱かれる 1:2010/06/14(月) 02:43:11 ID:14aFtDG4
一日中曇り空だったのに、天気予報が外れて夕方からは雨が降り始めた日曜日。
日付も変わる頃、一つの傘の下で寄り添う二つの影があった。
「…それでは、また明日」
「はい、おやすみなさい。今日は楽しかったです」
「僕もですよ、美徳さん。おやすみなさい」
「あっ…」
傘を美徳に握らせると、ハデスはそのまま濡れながら立ち去ってしまった。住んでいるアパート
まではあとほんの少し。別に雨に濡れたとしても大したことはない。それなのに、と申し訳ない
気分になった。
ハデスには、終始こういうところがある。
いつもこちらが恐縮してしまうほど細やかに気を遣う。それをさらりとやられるから、いつも気付く
のは事後だ。あの優しい男には無論何も不満はない。強いて挙げるとするならやはりそこまで
気遣われるのが心苦しいことだけだ。
「私、そこまでの価値はないんだけど…」
美徳はしばらく男の姿が消えていった方向を眺めていた。

部屋の明かりをつけると、もう何もしたくなくて服を着たまま乱暴にベッドに倒れ込んだ。せめて
入浴ぐらいはしておかないと疲れが取れないような気がするけれど、今日の楽しかった気分が
全部消えてしまいそうで怖くもあった。
「逸人さん…」
見慣れた部屋の中で一人きりになって思い出すのは、やはりあの男のことばかりだ。抱き合う
ようになってから、どんどん気持ちが傾倒していくのが自分でも分かる。むしろ、あまり良く知らず
にいた頃にきっと怖い人だと敬遠していたことすら今となっては惜しい。
他には誰も知らないことだ。性の匂いどころか普段の生活臭すら一切感じさせないハデスが、
二人きりになるとどれだけ優しくしてくれるのかを。それは学校での生徒たちに対するものとは
明らかに種類の違うもので、それを甘受しているのが自分一人だけであることを声高らかに自慢
したいぐらいなのだ。
「…っ」
抱き締められる感覚を思い出すだけで、胸がじんわりと熱くなる。

413 :雨に抱かれる 2:2010/06/14(月) 02:44:08 ID:14aFtDG4
あまりにもリアルな記憶とは逆に、先刻まで一緒にいたのに今はここに一人だけでいるのが妙
に寂しく感じて、両腕を回して自分を強く抱き締めた。出来れば今すぐ会いたい、あの声が聞き
たい、息が詰まるほど抱き締めて欲しい。
「…やだっ…」
一度思い出すと、脳裏に先刻までの出来事が止め処なく溢れ出してくる。つられて身体の昂り
も蘇ってきた。
「逸人さん…」
美徳は横たわったまま服を脱ぎ、熱を帯びた指先で身体を撫で回した。ハデスにされたことを
そっくりそのままなぞるようにブラのホックを外し、豊かに張り詰めた乳房に触れ、痛いほど強く
揉みしだいた。
「あっ…」
気持ちが良かった。ハデスは決して強引なことはしない、卑猥なことを言ったりもしない。だから
こそ抱き合う時には緩やかに燃え上がってしまう。そのようにして煽られた身体の熱はなかなか
引かずに篭り続ける。
今の美徳は、二人きりでいた時間の埋み火で寂しい気持ちを支えていた。
『綺麗な肌ですね、美徳さん』
囁かれた声を思い出して、探る手が一層熱っぽくなる。指先が乳首を弄ぶようにくるくると撫で
回し、摘まみ上げ、押し潰すように力を加えた。
「もっと…触って下さい…」
ここには一人しかいないのに、触れられる感覚だけが生々しく身体の上に残っている。行為を
追うように焦る指先がまだ身につけていたショーツを引き剥がした。
「そこです、もっと強く…」
自分ではあまり触ったことのない場所ではあったが、既に男の手によって隅々まで探られ尽くし
ていることが大胆さに拍車をかける。別にそう難しいことではない、ただされたことの通りに真似
をすればいいのだから。何ひとつ迷うこともなく、指は触れられるだけで痺れてしまう核を擦り上
げる。
「ぁっ…」
声が甘く蕩けた。
それでも、すごく気持ちが良くて夢中で真似をしても、あの繊細ながら的確に快感を引き出して
くれる指遣いにはどうしても辿り着けない。

414 :雨に抱かれる 3:2010/06/14(月) 02:44:40 ID:14aFtDG4
「どうして…」
こんなに恋しいのに、どうしてあの男はここにいないのだろう。そんな理不尽な寂しさに負けて
しまわないように、指の動きを早めていく。膣の入口の襞を撫で、様子を伺うように少しずつ浸入
させていく度に身体がおかしいほどに跳ねた。
「あ、ぁ…逸人さん…」
いつもされているように指先で内部の壁を擦り、爪の先で蹂躙し、出来うる限り奥まで抉っていく
うちにシーツをびっしょりと濡らすほどの愛液が溢れていた。それほどまでに感じやすい身体に
なっていることに恥じ入る余裕もないまま、空いている片方の手で乳房を揉む。
すっかり快楽の虜となった美徳の頬に涙が伝っていく。
「いい、とても…嬉しい…」
今はここにいない男に抱かれている。そう思い込むことで必死で寂しさを紛らわせていた。今は
もうそうするしかなかったのだ。

翌日、何事もなかったように美徳は出勤して来た。
昨夜の孤独な姿など一切感じさせない凛とした立ち姿に声をかける者がいる。
「おはようございます」
「あ、おはようございます、ハデス先生」
誰も昨日の二人を知る者はいない。特に後ろめたいものではないが、今はまだ秘密にしておく
方が何かとお互いに都合がいいだけのことだ。
「あ、袖口」
ふと、ハデスのシャツに目を留め、袖のボタンがひどく緩んでいるのを目敏く見つける。
「そんなことではいけませんよ、後で付けて差し上げますからお昼休みにでも持って来て下さい
ね」
「あ、すみません。才崎先生」
そんな、ごく当たり前の教職員同士としての遣り取りをしながらも、周囲の人目を盗んでそっと
近付いてみる。
昨夜のことは忘れていないというように、微かな雨の匂いがした。






415 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 04:10:21 ID:qt4qFRN8
騎乗位の次は自慰か
GJが尽きんな

416 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 06:11:20 ID:RKwRoFVW
みのりちゃんのオナニーか…股間が熱くなるな

417 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 06:21:40 ID:LChCnvdJ
朝からいいもん見させてもらった!GJ!

418 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 12:50:10 ID:DJknSHX5
経鈍きてたー!
マジGJ

419 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 22:25:30 ID:laHzvDmP
ハデスの病魔は感情を食うらしいけど、性欲は辛うじて食われてないといいな。
エロが成り立たなくなったら困る。

420 :名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 22:47:11 ID:5nhBt0Kd
食欲は既にやられてるっぽいし危ないな。

421 :名無しさん@ピンキー:2010/06/15(火) 02:42:36 ID:jECC6jVD
病魔にどの感情が食われているかは今後ある程度明かされるだろうけど、さすがに
性欲は出てこないだろうな。
気にしてても仕方がないので、今まで通りに書くことにする。

422 :男嫌い 1:2010/06/15(火) 02:43:30 ID:jECC6jVD
放課後の人が出払った職員室。
そろそろ校内を巡回しようと準備をしていた美徳は、ある若い教師に呼び止められた。
「…はい、何か?」
教師は何かを言い淀んでいる。なにか伝達があるのであれば早くして欲しいと軽く苛々しながら
も、決して顔に出さないように堪えている美徳に、彼は一大決心をしたような顔で告白してきた。
「才崎先生、僕と付き合って頂けますか?」
「はあ?」
「ですから、これから僕と…」
一体何を言われたのかすぐには分からず、首を捻ったまま考え込んでしまった。それを困惑と
捉えたのだろう、彼は更に具体的なことを言ってくる。
「あなたが好きなんです、才崎先生」
「困ります」
今度は即答した。もちろんハデスが心の中にいるからこその拒絶だったが、もしそうでなくても
誰かと交際することには抵抗を感じて断っていただろう。今になってもまだ男というものはどこ
か怖いと思っているのだ。
「好きな人がいるんですか?」
諦めきれないのか、彼は縋るように尋ねる。酷とは思ったが変に期待を持たせて焦らす気も特に
ない。
「はい…今とても好きな人が」
誰かを思って微笑む顔は、彼にとってとても残酷に見えていることだろう。そんな面をも持ち合わ
せていることに美徳は初めて気がついた。
それも恋の成せる技なのだろうか。

「そうですか…分かりました」
明らかに落胆した様子で職員室を出て行く彼を見送りながら、美徳は短く溜息をつく。誰も悪く
ないのだ。ただ誰が思いを寄せてきても受け入れる気持ちが美徳には一切ない。
「男なんて、嫌…」
無意識に呟いた言葉に自分自身驚く。随分長い間、男嫌いのまま過ごしてきて、それを当たり
前と感じていたのだ。誰も愛さなくても愛されなくても決して寂しいと思わず、このまま一人で
生きていくのだとばかり。
ハデスに恋をしたことでそんな感情は消えてしまったが、どうしてそれ以前の自分はそんな頑な
で嫌な女になっていたのだろう。
どう考えても分からなかった。

423 :男嫌い 2:2010/06/15(火) 02:44:29 ID:jECC6jVD
校内を巡回していると生き生きとそれぞれの部活動に精を出している生徒たちや、どこにも所属
せずに帰途につく生徒たちをいつものように目にした。みんなそれぞれに夢があり、恋をしている
のだと思うと感慨がある。
同じ年頃だった時、美徳には何もなかった。機械のように両親の言う通りに勉強をして、部活動
をして、帰るだけの日々。誰かに恋をして胸をときめかせたり、友達と遊びに行って羽目を外す
ほど楽しんだりといった記憶はない。
思えばつまらない毎日を過ごしていたようだ。そして、楽しみの蓄積のないまま大人になった今、
まともに恋と向き合うことになったのだから悪戦苦闘してもそれは当然だったのだろう。
「会いに行こうかな」
わずかに迷う心に言葉でけりをつけ、美徳は保健室に向かった。

保健室のドアを開ける。
「あ…」
中にはアシタバがいた。生徒は他にいないらしく室内は静まり返っている。
「才崎先生、いらっしゃい」
ハデスは今日も何一つ変わらない。あくまでも穏やかで優しい笑みを浮かべている。それが肝を
冷やすほどに怖いものであろうと、美徳にとっては心を蕩かすほどの微笑だった。
「校内巡回していたら喉が渇きまして。お茶を一杯頂けますか?」
「ええ、もちろん。すぐにお淹れしますからお待ち下さい」
急に緊張した顔になったアシタバの隣に座ると、ちらちらと何事かを伺うように目線を送られる。
少し前にある出来事があったせいだと思うが、今更それでどうこう言い訳をするのも変な気が
するので、とりあえずなかったことにしようと思った。
生徒たちに見せるいつもの顔でにっこりと笑いかける。
「何ですか?アシタバくん」
「…い、いえ、特に何も…」
アシタバは困り果てたようにしどろもどろになって目を伏せた。そして慌てて腰を浮かす。
「あの、僕ちょっと急用を思い出して…帰りますっ」
「じゃ…アシタバくん、そこのお菓子持ってってもいいよ」
丁度お茶を淹れ終わったハデスが声をかけたが、アシタバはカバンを抱えるとぺこりと頭を下げ
て、逃げるように出て行った。
「先生、じゃあさようならっ…」

424 :男嫌い 3:2010/06/15(火) 02:45:15 ID:jECC6jVD
「用事があるなら、仕方がないですね」
ハデスはわずかに寂しそうな声だった。
「ええ、本当に…」
あの真面目で小心な少年はこの場の気まずさに耐え切れずに帰ったのだと、ハデスも当然気付
いているだろう。だが、それについてはお互いの口から何も出て来なかった。その代わりに腹を
読み合うような応酬があった。
「ではお茶をどうぞ、才崎先生」
「ありがとうございます」
テーブルに置かれた湯呑みを手にする。一口飲むと気持ちがすうっと落ち着いてきた。そんな
美徳の様子を眺めながら、ハデスが静かに口を開く。
「珍しいですね、こんなところにおいでになるとは」
「そう、でしょうか」
「単なる僕の主観です、お気になさらず」
「会いたいから来たのです、いけませんか?」
二人きりでいるといっても、職場である保健室の中ではハデスの態度も口調もどこか他人行儀
に見える。それも当然のことだろうが、わずかに不満を感じた。
次の言葉を聞くまでは。
「いいえ、嬉しいです」
口調がわずかに変わる。その変化を感じ取って美徳は心が震える思いだった。もう誰もここには
入って来る気配がないのをドア際で確認してから、ハデスは隣に座る。
男という男はみんな嫌いな筈だった。なのにどうしてこの人だけは平気になったのだろう。それを
今更ながらに不思議に感じて、美徳は笑った。
「逸人さん、私…最初の頃はあなたを敬遠していたんです」
「もちろんそれは存じ上げていましたよ、美徳さん」
見交わした目にはお互いの姿しか映ってはいない。男嫌いでも、怖いと思う気持ちが残ってても、
目の前にいる男には決してそんな気持ちを持つことはないのだ。それが美徳にとっての幸せと
いうものなのだろう。





425 :名無しさん@ピンキー:2010/06/15(火) 02:57:27 ID:jECC6jVD
色々と気にしてたらエロ入れるの忘れてた。

426 :名無しさん@ピンキー:2010/06/16(水) 02:59:18 ID:SvXcniDy
久しぶりに覗いたら100近く伸びててワロタ

427 :名無しさん@ピンキー:2010/06/16(水) 20:31:55 ID:UfKNch84
操くんなのか操ちゃんなのか……正直あれだけ可愛ければもうどっちでもいい気すらしてきた。

428 :名無しさん@ピンキー:2010/06/17(木) 00:06:56 ID:Fk11QD5m
>>427
あの腰周りの露出具合、登場時のガキ扱いフラグからして、
8割以上の確率で女だと思うのだが。

429 :名無しさん@ピンキー:2010/06/17(木) 01:41:06 ID:PrZxQ0sG
アシタバに色欲の魔物が取り付いて校長から姉妹まで全て食い散らしてほしいものだ

430 :淫感覚 1:2010/06/17(木) 02:55:13 ID:tMDuFuDE
最初はわずかな異変を感じただけだった。
新しい服の生地が少しごわついていたか、季節の変わり目で一時的に敏感肌にでもなったのか
と思ってしばらくは軽い不快感を抱えたまま過ごしていた美徳だったが、ある日の朝に出勤して
きてから明確な感覚に襲われた。
誰かに身体を触られている。
もちろん直接ではない。そんな感覚を覚えているだけのことだ。けれど、はっきりと胸を触られて
いることが不快でならない。
そうは言っても仕事は疎かに出来ない。持ち前の責任感の強さで何事もないような顔を作って
遣り過ごすことにした。これはきっと何かの精神的ストレスか何かだとしか思えない不可解な
感覚だとしても。

「顔色が優れないですよ、どこかお加減が悪いのでは」
三時間目が終わった後の休み時間、美徳の変化を目敏く察知したハデスが廊下で擦れ違い
ざまに声をかけてくる。
「大丈夫です、少し眠れなかっただけですから」
咄嗟の嘘で誤魔化して急いで通り過ぎたが、何故かその時だけはあの不快な感覚は綺麗に
消え去っていた。
やはりあれはただの気のせいか何かの間違い。
そう思いたかった美徳の思いを裏切るように、授業を担当している間ずっと見えない何者かに
胸を揉まれ、下腹部を探られ続けた。そんなことは今までなかっただけに、原因は何かと勘ぐる
ことすらも出来ない。
焦りだけが大きくなるまま時間だけが無駄に過ぎていき、あらぬ刺激で身体に蓄積されていく
熱は考えられないほど膨れ上がっていった。

昼休み、ハデスは校長室に呼ばれていた。
三途川はデスクの上でいとも優雅に指を組んで、皮肉っぽく笑う。
「さて逸人くん、最近はプライベートも順調なようで何よりだ」
「茶化さないで下さい、わざわざその為に呼んだわけではないでしょう」
不愉快顔を隠すこともなく、ハデスは吐き捨てる。
「当然だ」
「…穏やかではありませんね」
不愉快さは一瞬にして消え失せ、神妙な表情へと変化していく。多少人の悪さのある恩師では
あるが、核心だけは外さない。何かまた一大事でもあったのだろうと容易に推察出来た。

431 :淫感覚 2:2010/06/17(木) 02:56:00 ID:tMDuFuDE
「実はな、このところ女子生徒に異変が起こっている。先々週は三年C組の村井、先週は二年
D組の伊藤という生徒が授業中に倒れて入院した。二人とも原因はと尋ねてもなかなか答えよう
とはしなかったが、検査の結果とんでもないことが判明した」
一息に言い切ってしまうのもためらわれることなのか、傍らにあったティーカップを持ってお茶を
飲む。
「何が、あったのですか?」
「奇妙なことに、性行為の痕跡と思しき傷のようなものが確認されたのだ。無論、両者共にその
ようなことをしでかすような生徒ではないと聞いている。共通しているのは朝から具合が悪そうに
見えたこと。そして授業中に突然面妖な声を上げて失神したことだ」
「面…妖?」
何事かと聞き返したハデスを眺め、空になったカップの陰で三途川はわずかに笑う。
「今の君なら分からんでもないだろう。まあその辺は察してくれたまえ」
「…そうしておきます。で、結論としては、そこに病魔が介在していたのですね」
「その通りだ。ごく最近まで大層微弱な気配しか感じなかったのでそこまで凶悪なものとは察知
出来なかった。だが、生徒二人を襲ったことで勢いづいたのだろうな。昨日今日になってやたら
はっきりと感じられるようになったぞ。ただ、気配を隠す為に拡散する性質もあるようだ。くれぐれ
も舐められるなよ」
「まあ、心しておきますが…僕にはまだ察知出来ていないのです」
実際、生徒に被害者が出ている以上、悠長に構えてもいられないだろう。手掛かりになるもの
は、と考えているうちにあることに思い至った。
「まさか…いや、聞いてみるだけでもやってみることにします」
「まあ、しっかりやってくれたまえ。期待してるぞ」
ハデスの口調に好転の兆しがあると見たのか、ほっとしたような顔になった三途川は無理矢理
に会話を締めた。

職員室で昼食を終え、手持ち無沙汰を隠す為に小説の文庫本を開いていた美徳は突然ハデス
に声をかけられた。
「才崎先生、ちょっとよろしいでしょうか」
「…はい、何でしょう?」
正直、身体に異変が起こっている今はあまりハデスに関わりたくなかった。言えばどのみち心配
をさせてしまうし、こんなことは些細なものに思えたのだ。

432 :淫感覚 3:2010/06/17(木) 02:56:51 ID:tMDuFuDE
「率直にお聞きしますが、今朝方から何か不調を感じていませんでしたか?」
廊下の隅で、ハデスは声を潜めながらそんなことを尋ねてきた。もしや何か気付いたのではと
危惧しながらも、あくまで平然を装った。
「…いいえ何も。どうしてですか?」
「このところ不審な出来事が校内で起こっているようですので、ご存知のことがあるのではと」
「さあ、私は全く…」
「そう、ですか」
ハデスの言う不審な出来事には心当たりがない。女子生徒が二人入院しているとは職員同士
の会話で知っていたが、もしかしてそれなのだろうか。だとしても、美徳には関連性が全然分か
らない。
「分かりました、お時間を取らせて申し訳ありませんでした」
名残惜しそうに背中を向けたハデスの姿が消える間もなく、しばらく収まっていたあのリアルな
感覚がまた蘇ってきた。
「あっ…」
突然のことだった。膣内に指を挿入されている。
今までにない感覚に、思わず座り込んでしまった。目に見えない、物質でもないだろう指が思う
ままに内部を探り尽くしている。少しでも身動きをすれば変な声が漏れてしまいそうで、美徳は
ただ身を硬くしているしか出来なかった。そのうちに、指どころではないものが押し当てられて
強引に突き進んできて、両手で必死に口を押さえながら声を堪えた。
「…っ、ぅう…っ」
きっちりと着ている服は少しも乱されていない、何も周囲には不審な者などいない。なのに確実
に犯されていることが信じられなかった。もしかしておかしくなったのではとも思った。いつ誰が
通りかかるか分からないところで、どうしてこんな目に遭っているのか考えるだけで本当におか
しくなってしまいそうだった。
「ダ、メっ…」
ズブズブと鈍く濡れた音が体内で響いている。角度を変えて突き上げてくるものが容赦なく美徳
の精神までを攻めたて、この苦しい責め苦から逃れようもなかった。
苦しい。
そう、こんな空虚な行為にはわずかの快感も感じない。悦びも達成感も微塵もない。ただ強引に
何者かに身体を侵食されているだけだ。

433 :淫感覚 4:2010/06/17(木) 02:57:33 ID:tMDuFuDE
「ぅ…」
この苦しみから逃れる為に、もう美徳は考えることをやめた。見えない何者かが満足してしまう
まで、されるに任せてしまった。
午後の授業はまだこれからだ。きっとまた同じような感覚を繰り返しながら何度も犯されるに違い
ないと、今から心が押し潰されそうになる。
「先生、どうかしたんですか?」
自分で身体を抱き締めたまま耐える美徳の前に、心配そうな声と共に手が差し出された。そこ
にいるのは鏑木真哉だった。
「…いえ、何でもないの…すぐ収まるから」
「お加減が悪いのでしたら、保健室に行きましょう。お手伝いします」
「本当に、いいの…大丈夫だから。ありがとう」
こんな状態の自分をハデスに見られたくない。ここまで追い詰められているのに、何故か変な
プライドが邪魔をしていた。ここは何としても誤魔化さなければいけない、と無理に立ち上がって
見せた。
「ね、大丈夫でしょ?」
「そう、ですか…」
出来るだけ平気な顔で歩き出した美徳に、最後まで心配そうに見ていた真哉もようやく諦めが
ついたようだ。
そのまま廊下をまっすぐに進み、角を曲がったところで再び耐えられなくなる。こんな時までどう
して意地を張ってしまうのだろう。素直に保健室に行けば良かったと心のどこかで自分を責める
声がする。
それでも、どうしてもこんな風になった自分をハデスに知られるのは嫌だったのだ。
見た目には何もされていなくても、身体の内部はもう汚れてしまったのだと悲しくなる。
しかし、本当の責め苦はまだこれから延々と続いていくのだ。




続く

434 :名無しさん@ピンキー:2010/06/17(木) 13:05:19 ID:/93mgW0A
不気味エロくていい!!
けど幸せになってほしいのも確かで胸にズンと来るな…

435 :名無しさん@ピンキー:2010/06/19(土) 03:56:26 ID:470CT1NW
続き書いた。

436 :淫感覚 5:2010/06/19(土) 03:59:26 ID:470CT1NW
昼休み終了の予鈴三分前に保健室にやって来た真哉は、いつもの元気溌剌とした様子とは
どこか違っていた。
「才崎先生を助けて下さい!」
「…どういうこと?詳しく話すんだ」
入って来るなり穏やかではない口調に色めき立つハデスだったが、つい先程の出来事を聞くに
つれて疑惑が核心に変化していくのを感じていた。
「何てことだ…」
「ハデス先生、これも病魔なのですか?」
「だと思う。ただ、才崎先生には何らの気配も感じなかった。多分別のところで病魔は遠隔操作
的に人を操っているのだろうね」
「ひどい…」
真哉は純粋に同じ女としての義憤を感じているようだ。それもそうだろう。ある日突然見えない
何者かのあらぬ欲望を叩きつけられたら、ただ困惑するだけだ。もし心が弱ければ発狂しかね
ない。そういう意味でも、この病魔の性質は女性に付け込む分悪質と言える。
「とにかく話は聞いたから、鏑木さんはそろそろ教室に戻りなさい。才崎先生は僕が必ず助ける
から」
「…本当?」
心配そうな顔が一瞬だけ輝いた。
「安心しなさい、僕はこの学校の皆を守る為にここにいるんだから」
「はい、じゃあ後は全てお任せしますね」
深く頭を下げて、真哉は教室に戻って行った。その直後に予鈴が鳴り渡る。
生徒が誰一人いなくなった後の廊下は驚くほど静かだった。この平穏を壊す者がいるとすれば
全力で阻止をする。改めてその決意を固めた。
この学校で、病魔などに勝手な振る舞いをさせる訳にはいかない。今回は既に被害者が出て
いる上に現在進行形で被害を受けている者がいる。いくら拡散して存在を隠していたからとは
いえ、明確に気配を感じることが出来なかったのは迂闊だったとしか言いようがない。そのせい
でもし取り返しのつかない事態になったらと思うと気が逸った。
「美徳さん、すぐに助けるから…」
普段生徒たちの前で見せるものとは全く別の厳しい顔で、ハデスは空を睨んでいた。

437 :淫感覚 6:2010/06/19(土) 04:00:08 ID:470CT1NW
五時間目の授業は体育館で三年A組を受け持つことになっていた。
学期末に行われるバレーのクラス対抗試合に向けて、どのクラスも繰り返し練習試合を行わせて
意識向上を狙っているつもりなのだが、正直はかばかしいとは言えない。まだどこか遊び半分で
参加している生徒が中にいるのだ。
「そこ、ボールをしっかり見なさい。トスが遅いですよ」
満遍なく目を運んでいる間も、あの淫らな感覚は絶え間なく続いていた。ある程度の慣れもあって
授業中は何とか誰にも知られることなく誤魔化せるつもりでいたのだが、そんな美徳のなけなしの
思いを見透かすように断続的に感覚は激しくなる。
「ぅっ…」
まただ、また犯されている。
急に眉を顰めて声を殺したことを誰かに知られないように、あまり動き回ることをやめて壁際に
寄って凌いだ。せめて授業だけは最後まで続けたいのに、もう身体がついていきそうにない。
「先生、どうしたんですか?」
側にいた生徒が異変に気付いて駆け寄って来る。
「大丈夫よ、少し休めば…」
そう言っている間にも、身体が震え出して止められなくなる。まるで何人もの手が一斉に身体中
を探っているような、凄まじい感覚に襲われたのだ。思わず目を見張って身体を硬直させている
美徳を見て、生徒の一人が保健室へ走って行ったようだ。
「何で、こんなことに…」
息を荒げながら何とか立ち上がろうとしたのだが、もう我慢の限界だった。気力を振り絞ろうと
足掻いたまま、美徳は気を失ってしまった。

それより少し前のこと。
昼休みが終わってすぐに、再び校長室へと呼び出しがあった。
「才崎くんは今朝から体調不良らしいな」
「あの状態は明らかに尋常ではありません。恐らくは病魔かと」
「それでだな、先だっての二人と、才崎くんの共通点が分かったぞ」
「それは何ですか?」
全く手掛かりは掴めないものの、恐らくは美徳の周囲の誰かに病魔は憑いているものと踏んで
見張るつもりでいたハデスは苛々と言葉を促す。そんな教え子を面白そうに眺め、三途川は口を
開いた。

438 :淫感覚 7:2010/06/19(土) 04:01:12 ID:470CT1NW
「村井と伊藤、この両者は大層容姿端麗でよく男子生徒からの告白を受けていたそうだ。だが、
当然ながらまだ早いということで全て断っていた。ストーカーに至るほどの直接的な執念を持つ
輩はいなかったというが…どうかな。思う女子生徒に思いを遂げられない鬱屈を抱えた者が複数
いたとして、同時多発的にその欲求を噴出させるきっかけになったのが病魔とすれば」
その線は正直考えてもいなかった。いや、あえて考えないようにしていたのは美徳の男嫌いという
性質もあっただろう。まさかそれが美徳自信の弱みになってしまうなど理解の範疇を超えていた。
「まさか…それが本当だったとして、身体に実害を及ぼすほどのものがあるとは」
「他に説明がつくのか?才崎くんも時々生徒や職員からの告白を受けては全て断っていたという
じゃないか」
その言葉に絶句していた時、美徳が気を失って倒れたという知らせが届いたのだった。

保健室に収容した後も、意識を失っている筈の美徳は苦しみ続けた。しかし気にはなるものの
側についていることは出来ない。病魔の炙り出しと始末があるからだ。
「う…」
夢の中でも美徳は陵辱されている。全てが終わって目覚めた後、この生真面目な女性がどれ
ほど深く苦悩するのだろうか。
「すぐに終わりますから、それまで少し我慢をしていて下さい」
ハデスは冷たい汗の浮いた額を撫でてわずかな安堵の表情を確認した後、大股で保健室を
後にした。
この病魔が憑いているのが複数いるとしても、先刻まで美徳が担当していた授業を受けていた
生徒の中に必ず一人はいる。一人判明すれば後はたやすいことだ。拡散して気配を薄める性質
の病魔であれば最初の一人がまずは肝心なことだと当たりをつける。
すぐに体育館に入るなり、思った以上に強い病魔の気配を感じた。やはりここにいるのだと脇目
も振らずに気配の根源である人物を追う。
「な…何ですか、先生」
美徳がいなくなってほぼ自習状態になっていた生徒たちは、てんでに話し込んだりしてまともに
バレーの練習をしていない。そこに突然現れたハデスの姿を見て、一体何が起こったのかとどよ
めきが起こっていた。
そんな周囲に構うことなく、気配を追っているうちに、ある一人の男子生徒に辿りつく。
「…君に聞きたいことがある、ちょっといいかな」
「何ですか、いきなり」

439 :淫感覚 8:2010/06/19(土) 04:02:21 ID:470CT1NW
彼はハデスの容姿に恐れを抱いているようだ。
この生徒に間違いない。しかしさすがに大勢の生徒たちがいる場所で咀嚼する訳にはいかない
ので、何とか体育館の外に誘い出すことにした。
「才崎先生のことなんだけど、ちょっといいかな」
「…知りません。気にはなるけど僕は何も…」
見た目にはっきり分かるほど動揺している。やはり彼の何らかの意識が美徳の症状に作用して
いるのだ。妄想だけならそれは男として共感するしかない。ただ、今回の場合は被害者が出て
いる。妄想に収まりきらない欲望というものの恐ろしさをしかと自覚して貰う必要があった。
「心当たりはあるんだね?」
「知…りません」
彼は尚も首を振って否定する。それを無視して強引に体育館の外へと連れ出した。普段は決して
生徒たちに手荒なことなどしないハデスだったが、こればかりは迅速に事を進めないといけない
とばかりに妙に対応が荒っぽい。ましてこの容姿のせいか、彼はすっかり萎縮している。
「…さあ、詳しい話を聞こうか。才崎先生は今、苦しんでいる」
確かに病魔の気配は彼の中にある。それを確信してハデスは手を禍々しい異形へと変化させて
いった。
『それは…何だ』
ようやく事態を悟ったのか、深く潜伏していた病魔が姿を現す。残忍な笑いを浮かべた男の姿を
していた。この病魔の名は実存(エグジスト)だったか。
「説明するまでもない。おまえを食ってやるからな」
『フン、ようやくまともな餌にありつけたと思ったのになあ』
この期に及んでも病魔はうそぶいた。
「餌だと?」
『ああ、餌さ。くだらない肉欲で悶々としている奴らの欲を叶えてやる代わりに、何が起こったか
分からないまま犯される女たちが感じる恐怖は、俺にとって最高の御馳走だったぜ』
「女性たちの恐怖が餌か…なるほど。拡散して気配を消している間に、一度に何人もの相手にも
憑いていたという訳か。まあいい、まとめて始末してやろう」
こんな卑劣な病魔などこれ以上関わっているつもりもなかった。

440 :淫感覚 9:2010/06/19(土) 04:02:59 ID:470CT1NW
凶器と化した手を振り上げるハデスは、病魔よりも恐ろしい顔になる。
「覚悟しろ!」
『やめろ、俺はただ、餌を食ってただけだ、待…!』
一切の言い訳も許されず、実存(エグジスト)は地獄の入り口と化した手の中に吸収され、咀嚼
され尽くしてしまった。
「あ、あ…」
この全てを見ていた生徒は、声もないままへたり込んでいた。ハデスは立ち上がらせる為に手を
貸そうとしたが、やはり恐怖心が強く残ってしまったようだ。そんな彼に仕方なく声をかける。
「君だけが悪いとは決して言えないけど…才崎先生の具合が悪くなったことに君が少なからず
関係しているのは間違いないんだよ。それだけは覚えていて欲しい」
「あ…は、はい…」
まだ彼は呆然としていたが、何とか宥めて体育館の中に戻した。随分大人しそうに見える上に
病魔を見てしまったこと、自分が美徳を傷つけた原因でもあることにショックを受けている様子
なので、あまり余計なことは言わないだろう。
病魔も始末したことだし、今回の件はこれで終結した。
残るは一つ、しかし最も大事になりそうな一つだった。

保健室に戻った後も、美徳は時折うなされていた。時折様子を伺いながらも雑務をこなしている
うちにようやく目が覚めたようだった。
「…私、どうしてここに?」
ベッドから起き上がった美徳は、しばらく何も思い出せないほどに疲弊していた。
「授業中に倒れたのです」
「えっ…」
しばし目を泳がせていた美徳は、倒れた原因をやっと思い出してさあっと顔色を変える。
「あ…私…」
あまりの混乱振りに、ハデスは宥めようと側に近寄っていく。しかし手が頬に触れかけると美徳は
びくっと身を竦ませて振り払ってしまった。
「美徳さん?」
「ごめんなさい…でも、触ってはいけません。私なんかに…」
ぽろぽろと涙を零して、美徳はシーツを被った。触れられることを頑として拒んでいる姿は頑なな
子供のようだ。

441 :淫感覚 10:2010/06/19(土) 04:04:16 ID:470CT1NW
「何を言うんです、一体」
「私は汚れています、もうおしまいなんです」
駄々をこねるように泣く美徳に業を煮やしたのか、ハデスは被っているシーツを乱暴に引き剥が
した。
「…そんなことは、二度と言ってはいけません。いいですね」
頬に当てられた手はとても温かかった。それだけで何も言えなくなってしまう。
「随分大変な目に遭ったのですから、身体は疲れているでしょう。もう少し休まれてはいかがで
すか?」
優しい目に見つめられているうちに心も温まってきた。そういえばあの不快な感覚はもうすっかり
消え失せている。口調からして、また不思議な力で助けてくれたに違いないのだと思った。だと
したら美徳の災難の詳細ももう分かっているのかも知れないが、それは考えないことにした。
「そう、ですね…ではお言葉に甘えて、もう少しここで休みます」
「それがいいですね、ではごゆっくり」
引き剥がしたシーツをもう一度丁寧に掛け直して、ハデスはまた雑務に戻って行った。身体を
横たえて目を閉じているうちにまた眠気を覚えて、余計なことを考える間もなく眠りに入る。

再び目覚めた時には、もう窓の外は真っ暗だった。
「あ…今、何時ですか?」
慌てて起き上がる美徳に気がついたハデスは、窓の側から声をかけた。
「七時半ですよ、とてもよく眠っていました」
「やだ、私ったら…」
「それだけ疲れていたということですよ。ご気分はどうですか?」
そう言われれば、長い間眠っていたせいかとてもすっきりしている。最近こんな風に時間を気に
せずに眠ったことなどなかっただけに、余計に爽快感があった。
「とても、良い気分です」
「それは良かった」
美徳が起きたことで、ハデスはいつも着ている白衣を脱いで傍らのハンガーに掛けた。
「それではもう遅くなりましたし、送って行きますから帰りましょう」
「あ…」
もう少しここにいたい、とは言えなかった。今日はずっと迷惑のかけ通しだった。とんでもない
姿も見せてしまったし、変なことも言った。そのせいで何となく素直になりきれないでいるのは
良くないことだと分かっているのに、何をどうすれば一番効果的なのかが分からない。
「…分かりました。支度をして来ますので、もう少しお待ち下さいね」
ベッドから降りると、美徳はもう誰も残っていないだろう職員室に向かって歩いて行った。薄暗い
廊下が何故か今日は少しも怖いと思わなかった。

442 :淫感覚 11:2010/06/19(土) 04:04:52 ID:470CT1NW
寄り添う夜道はいつも以上に心を燃えたたせていた。今日ずっと感じていたあの不快な感覚は
まるで夢か幻のように思えていた。もちろん抵抗出来ないまま好きなようにされる恐怖は完全に
消えた訳ではないが、ハデスと一緒にいるだけで緩和されていくのが分かった。
なのに、もうアパートが近付いてくる。
「美徳さん、そろそろ着きますよ」
そんな声も聞かない振りをして腕にしがみつく。
「…今夜は一緒にいて下さいませんか?」
「美徳さん?」
「一人になるのが怖いんです。せめて今夜だけは…嫌ですか?」
「そんなことは、ありません」
また嫌な女の面が出てしまった、と思った。一人が怖いのは本当だけど、ハデスの優しさに付け
込むような真似をしてしまう自分の弱さや狡さが何となく許せない。けれどそれがなければ今夜
一人で寂しさに泣くことになる。それもまた嫌だった。
遂に部屋のドアの前まで来てしまった。ドアの鍵を開けると、美徳は縋るような目をしてハデスを
見上げた。
「一緒にいて欲しいんです、一人でいるのは嫌…」
「美徳さん」
ハデスは大きな手で髪や頬を撫でてきた。まだわずかな迷いがあるらしかったが、すぐに抱き
寄せてきた。
「…困った人ですね。僕は大概堪え性があるものと自負してきましたが、あなたを前にすると
堪えきれなくなります」
「じゃあ…」
抱き込まれたまま、言葉を促した。今の美徳にとっては、たとえ笑顔や温もりひとつであっても
与えられるもの全てが愛を渇望している心にすんなりと落ちていく。
「そんな美徳さんを放っては帰れません」
「逸人さん、嬉しい…」
本当に、今日は何という日だろう。良いことも悪いこともあまりにも色々とあり過ぎて、とても一人
では抱えきれないでいた。そんな負担がたった一言で驚くほどに軽くなる。まだドアの外側にいる
というのに、いつ誰に見られるかと危惧することも忘れて美徳は頼れる腕の中で心からの安堵を
感じていた。

443 :淫感覚 12:2010/06/19(土) 04:05:43 ID:470CT1NW
部屋に招き入れてからも、狭い玄関で靴さえ脱がないまま長い時間舌を絡ませ合った。不安も
恐怖もこうしていることで急速に幸せな記憶に上書きされていく気がした。
極限までひそめた低い声が唇を撫でる。
「今夜は歯止めが利かなくなるかも知れません、いいですか」
「…はい、どうぞご存分に」
靴を脱ぐことすらももどかしく、美徳はハデスの手を引いて奥のベッドを目指した。もう躊躇する
必要もないほどに早く欲しくて仕方がない。
上着も脱がないまま抱き合って倒れ込むと、目眩がするほど優しい目に見つめられた。それだけ
で心が蕩けてしまいそうになる。
「美徳さん、素敵ですよ」
身体を探る手はあくまでも穏やかだ。一つも乱暴な動作などない。なのに今夜はそれすら焦れっ
たく感じて、自分で手を動かしてショーツを脱いだ。
「慣らさなくてもいいんです…逸人さん、そのまま来て下さい」
「苦しいですよ、無理はいけません」
「構いません、すぐに欲しいんです」
美徳はわざと見せつけるように大きく膝を開いて、指先で限界までそこを開いた。見えないもの
に汚された身体が少しでも元に戻る手立てがあるのなら、それは今すぐに抱いて貰うしかない
のだ。
「今日のことは、もう忘れたいんです…お願い」
「分かりました。では少し我慢をしていて下さい」
ハデスは余計なことを何も聞かなかった。ただ美徳の望む通りに男の切っ先を押し当ててくる。
膣の入口を開いて待ち構えていた指先に熱くて硬く滾るものの感触が触れた。
「早く…いらして」
呼吸を整える間もなく、一気に奥まで突き入れられてあまりの衝撃に目を見開いた。
「ひっ…」
これは決して目に見えない誰かではない、美徳が唯一心を許す男だ。そんな男がもたらしてくる
凄まじくリアルな性感に意識が飛んでしまいそうだった。
「ぅ、あ、あぁ…」
全く慣らしてもいない膣内の粘膜は、擦れる度に鈍い痛みを伝えてくる。まだ決して快感は完全
なものではないが、それでもここで抱かれていることだけで最高に燃え上がれた。

444 :淫感覚 13:2010/06/19(土) 04:12:24 ID:470CT1NW
「あ、あ…逸人、さん…」
服ひとつ脱がないままベッドの上で悶え狂っている美徳の指は、しっかりとシーツを握って離さ
ない。突き上げられる度に甘く苦しい快感が押し寄せてきて、手放したらこの凄まじい波に呑ま
れてしまいそうな気がしたのだ。
「美徳さん、もう平気のようですね」
「ん…大、丈夫…」
今度は声に縋るようにしっかりと腕を回して抱きつきながら、出来る限り最大の笑みを浮かべる。
身体の奥底に刻み込まれる波のうねりが大きく、小さく渦を巻いて堪らないほどに翻弄されていく
のがとてもいい。
声もなく耐えているうちに、膣内を掻き回していたものが一層熱くなった。
「あっ…」
快感の不意をつかれた途端に、快感が背筋を駆け抜ける。美徳は名残を惜しむこともなくあっと
言う間に達してしまった。予期もしていなかったのはハデスも同じだったようで、強く締め上げて
くる膣壁の動きに抵抗しきれなかったようだ。
「くっ…」
いつにない焦ったような声がする。どうやら中で出されてしまったらしい。これまでお互いの間で
は禁止していたことだった。
「美徳さん、すみません…」
気の毒になるほどうなだれるハデスの頬を、気にしなくていいからと撫でて宥める。何だか今夜
ばかりはどんなこともやれてしまいそうだった。
「…今夜は、不問にしましょう。実は安全日ですから」
「本当、なんですね?」
「私、女です。自分の周期ぐらい知っています。それよりも、もっと下さい」
今達したばかりで息が荒いままだが、気分は悪くなかった。もっとたくさん時間をかけて、今日の
忌まわしい記憶を消してしまいたい。
もうただの言い訳にしかならなくなっていることを考えながら、美徳はまだ着たままだった上着を
始めとして身につけていたものを次々と脱いでいった。
そして全て捨ててしまってから二度と離さないように強く抱きつく。
「私は自分の身は自分で守ります、大人ですから。それでも今日のようにどうしようもない時は
あると思います。その時があるとしたら、守って下さいますね?」

445 :淫感覚 14:2010/06/19(土) 04:13:08 ID:470CT1NW
まるで子供にするように、すぐに背中がぽんぽんと叩かれてから抱き締められた。
「もちろん、あなたでも対処しきれないものはあるでしょう。その時は幾らでも守ります。今日の
ようにね」
「約束ですよ」
抱き締められる腕の力が強まっていく。これから先、感じることの出来る淫らな感覚の全てが
この人から与えられるものであればいい。他に望むものは何もないから、ただそれだけが叶え
られれば幸せでいられる。
再び熱を帯びて昂っていく身体を誇らしく思いながら、美徳は目を閉じた。






446 :名無しさん@ピンキー:2010/06/19(土) 12:36:28 ID:x3XFE+SQ
ハデみのGJGJ!!
レベル高ぇ…!

447 :名無しさん@ピンキー:2010/06/20(日) 00:02:15 ID:45mOM3/h
これは…上手い。GJ!
大人な二人の会話にゾクゾクした


448 :名無しさん@ピンキー:2010/06/20(日) 03:54:10 ID:2lgHovdQ
昨日投下したのはバランス的にエロ少な目になったけど、なんか書き足りない
のでエロ場面だけ番外編で書いた。

449 :淫感覚 番外編 1:2010/06/20(日) 03:55:02 ID:2lgHovdQ
ベッドサイドの置時計が時を刻んでいる。
そのわずかな音に、時間なんてもう止まってしまえばいいと思った。
再びベッドに身を横たえた美徳は、まるで焦らすように緩やかで優しい愛撫を受けて熱い吐息を
漏らした。さっきまでの激しい行為の名残がまだ身体の中にじりじりと燻っていて、妙にむず痒い
ような感覚に囚われている。
不意に首筋から胸元に唇を落としていたハデスが顔を上げて正面から美徳の顔を見た。ほんの
少しのきっかけでまた燃え上がりそうな身体を持て余しているのに、それだけで一気に火がつい
てしまいそうに思える。
「…何ですか?」
「僕は、誰かとこんな風に過ごすことなんて有り得ないと思っていました」
こんな時に急に一体何だろうと考えてから、懸命に回らなくなりつつあった頭を巡らせて最適と
思える返事を探す。
「それは、私がまだ聞かずにいるあなた自身のことに関係があるのですね?」
「ええ、そうです」
「でしたら、それはまだしばらく秘密になさって下さい。いずれ明かす時が来れば喜んで伺いま
しょう。あなたにどれだけの秘密があろうと、本当のあなたがどんな方であろうと、それは些細な
ことに思えます。私は、今ここにいて私を愛して下さっている逸人さんが好きなのですから」
自分でも愚かだと思えるほど、美徳は嘘がつけない性格だった。それで空気が読めずに随分
損な思いもしてきた。けれど今はそれで良かったのだと思える。
心を許せる相手に本音を言えずに、いつ言えるというのか。
ハデスはほんのわずかに表情を歪めた。見ようによっては泣き顔にも似ている。
「ですから、今はまだその時ではありませんから何も仰らないで」
「…あなたは不思議な人ですね、美徳さん」
女というものはすぐに人の事情を詮索しがちだ。恋をすれば尚更相手のことを知りたがってしまう
だろう。だが、それはまだハデスにはしてはいけないように思った。この話はもう終わり、と目を
閉じてすぐに愛撫は再開された。
「今夜は『存分に』、してもいいんですよね。ではそのように致します」
ハデスの声音が微妙に変わった。押し殺していた欲を垣間見せるような熱っぽい声に、肌の内側
がざわめく。

450 :淫感覚 番外編 2:2010/06/20(日) 03:55:44 ID:2lgHovdQ
「あ…」
両手で捏ね上げるように乳房を揉まれて、耐え切れない声が漏れた。肌の感触を楽しむように
指先が絶えず蠢いている。しばらくは乳房の形をなぞりながら巧みに肌を吸い、歯を立て、舌を
這わせていたが、柔らかな感触が次第に胸元から下がっていくのに気付いた。
未知の感覚に思わず不安な声が出る。
「何…?」
返事はなかった。その代わりに力の抜けていた膝が限界まで開かされて、疼いている中心に
顔を埋められる。
「や、ぁっ…」
まさかそこを舐められるとは思ってもいなかった。なのに指よりも柔らかく繊細な感触に現金な
身体はすぐに反応して、声はより甘くなる。ダイレクトにその反応を感じて喜んだのか、ハデスは
憎らしいほど落ち着き払って宥めてきた。
「怖がらなくてもいいですよ。あなたに痛い思いをさせないようにしているだけですから」
「だって…だって、そんなトコは…」
「とても、可愛いですよ。こことか」
言いながら硬く充血しているだろう核をいじる。
「あああっ!」
元々そこを指で探られたら、すぐに感じてしまうほど弱いのは知られている。これで『存分に』され
たらどうなってしまうのか今夜ばかりは本当に分からない。しかしその先をもっと知りたいという
期待もあった。
「そう、感じた通りに振舞って下さい」
指で悪戯をしながら舌先で丹念に膨れ上がった核やその周囲を舐め尽くされ、やがて膣の入口
の襞を分けるように広げられた。あまりにも感じ過ぎている為に一切の抵抗も出来ないまま震え
ていた美徳の耳に、ごく冷静な声が届く。
「内部に幾つか軽い擦り傷がありますね。後で処置しておきましょう」
「えっ…」
「気にされることはありません、僕のせいですから」
もしかしたら見えない何者かにつけられた傷では、という思いはハデスの言葉に打ち消された。
もちろんどちらかには間違いないが、ハデス自身も今日の事件はなかったことにしておきたいの
だろうと判断した。
そんな感傷めいた気持ちは、すぐに掻き消された。

451 :淫感覚 番外編 3:2010/06/20(日) 03:57:37 ID:2lgHovdQ
「やあああっ」
すぐに処置出来ないから、というのはただの言い訳だろう。舌先が膣内に潜り込んできた。
「ダ、ダメ…そんなの」
少し前に中に出されたものが愛液と混ざり合って溢れている。それを舐められていることに頬が
熱くなる。
「綺麗にしているんです、後で治療する為ですから」
また言い訳めいた言葉と共に一番感じるところを直接舐められ続け、もう胸の鼓動が痛いほどに
なっている。感度が上がったせいもあるのか、舐め取る音が卑猥に変化しているのがはっきりと
分かった。
「あ、あ…あ」
爪先が何度も空しくシーツを蹴る。もうおかしくなってしまいそうなほど乱れ悶えていた美徳の
目に、ようやく顔を上げて口元を拭うハデスが映った。
「逸人さん…」
「今度は痛くないと思います。美徳さんには傷一つつけたくありませんから」
霞みかけた視界を補足するように、今の感覚の全てが散々舐め尽くされて十二分に蕩かされた
そこに集中している。ずっと待ち侘びていたものの感触がようやく与えられようとしていた。灼熱
の先端が襞を擦るだけでも、肌が震えるほど感じる。
「…あぁ…」
感嘆のような声が漏れた。それが合図のようにずぶっと一切の躊躇もなく、膣の奥まで突き立て
られる。
「ああんっ!」
凄まじい感覚だった。ついさっきの行為がまるで別のことに感じるぐらいに気持ちがいい。わずか
の隙間もなく擦れ合っているお互いの粘膜越しに思いが伝わってくるように思えた。何もかもが
ぴったりと馴染んでいることも快感に更に拍車をかける。
「逸人さん、もっとぉ…」
もはや性感の虜になった美徳を満足そうに眺めて、ハデスは突き上げを一層激しくしていった。
「幾らでも差し上げます、『存分に』愉しんで下さいね」
「はぁううっ…」
もう苦しくも切なくもない、脳髄を蕩かしてしまうほどの全てを越えた特別の感覚がそこにあった。
心を許し身体を許し全てを明け渡したその先にある法悦。その境地を見た美徳はようやく女に
なったような気がしていた。

452 :淫感覚 番外編 4:2010/06/20(日) 03:58:16 ID:2lgHovdQ
「うっ…」
あと少し、というところで突然体位を変えられた。動物のように後ろから突き上げられて、必死で
シーツを握って耐える。膣内で当たる場所が変わったことも、ますます快感を増大させた。身体の
中を行き場のない熱が巡って、熱くて苦しい。けれどこの感覚はとても心地がいい。
高く上げた腰を支えるように掴んでいた手が、綺麗に反る背中を撫でてから無防備だった乳房を
強く握ってきた。覆い被さって耳を舐めてくる舌に、甘い呻き声が漏れる。
「本当に、素敵ですよ…」
「あ、ぁ…逸人さん…」
もう美徳の目にはハデスしか映っていない。無粋な時を刻んで二人のひとときを阻む置時計など、
もう存在をすっかり忘れていた。
女の意識の中で時が、止まる。






453 :名無しさん@ピンキー:2010/06/20(日) 13:47:16 ID:+wcmcovO
このハデス、雄だ!!
美徳ちゃんは大人の恋愛可愛い

454 :名無しさん@ピンキー:2010/06/21(月) 22:14:51 ID:hbnJmdFi
いやはやいやはや。
ちょっと遅れたけどGJ!

455 :名無しさん@ピンキー:2010/06/22(火) 15:21:21 ID:++oyiJT+
みのりちゃん可愛いよみのりちゃん

やっぱりアシタバ×鈍もありなんじゃないでしょうか

456 :名無しさん@ピンキー:2010/06/22(火) 23:31:05 ID:qYXMA65P
いやいや鈍×アシタバもありだ。

457 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 00:06:36 ID:Pq6oHxZO
鈍×みのりもアリじゃね
鈍百合っぽいし「逸人のこと教えてあげる」とか言って釣って。

458 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 00:15:12 ID:K/tdK6X5
さあ、その勢いのままに何か書いてくれよう

459 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 08:57:31 ID:DfmmubpM
ここは百合SSの投下も可なんだろうか?
まだ接点無いけど鈍×花とか結構好きなんだ。
もし可なら書いてみたい。

460 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 11:12:17 ID:EjOV1KIr
百合そのものは問題ない
ただ、今現在作中で接点がないキャラ同士っていうのはどうなんだろう

461 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 13:42:01 ID:vXrujX3h
いいんじゃないか?特に不自然なシチュエーションでなければ。

例えば、普通の美容院と思ってサロン・ユグドラシルに行った花巻が
例のごとくドジ連発で、保管していたエロ病魔を逃がしてしまい、
花巻をかばって取り憑かれた鈍が、花巻を食ってしまうとか。

462 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 13:52:24 ID:EjOV1KIr
それもそうだな
エロパロなんだから、不自然にさえならなければありかも

463 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 20:25:39 ID:5wax509V
>>457
こんな感じか?

「離して下さい!」
美徳は慌てて身を捩った。ここに来たのは自分からとはいえ、こんなたやすい罠にかかったこと
が悔しくてならない。
「あら、どうして?」
罠を張った女は平然として穏やかな微笑を浮かべるのみだ。
そもそも、ハデスと学生時代に親友だったというこの女に関してあまり良い感情は持っていない。
今になってもまだ何かと関わりを持とうとしてくるのが、美徳自身の足元を脅かされているようで
不安になるのだ。
「逸人のことが知りたいんでしょ?だからわざわざ来たのね。可愛いわあ〜」
「う…」
決して否定は出来ない。ハデスのことはほとんど何も知らないに等しいのだ。あえて詮索しない
ことを旨としているだけに、情報には飢えている。だからつい、鈍という名のこの妖艶な女の誘い
に乗ってしまった。
「ホント、逸人には勿体無いぐらい綺麗なお嬢さんねえ…妬けるわね〜」
艶やかに彩った爪がするりと頬を撫でる。身動きすら出来ないほどの恐怖を感じながらも、美徳
は何とか逃れようと足掻いていた。

464 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 22:56:32 ID:DfmmubpM
百合可なんだな。二人ともレスありがとう!
不自然じゃ無いシチュでやってみる。

>>463
GJ!ちょっとこれ続きが凄く気になるよ…!

465 :457:2010/06/23(水) 23:17:05 ID:IPXZ26+o
>>463
GJ!!!超滾った。
なんという俺得!

466 :名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 23:32:37 ID:5wax509V
百合は書いたことないから、試しにざっくりやってみた。
今度はちゃんと書き直してみる。

467 :名無しさん@ピンキー:2010/06/24(木) 03:11:53 ID:WnwJ1yf5
書いた。
そういや、美徳と鈍も今のところは接点ないな。
それ考えると、いかに自然なシチュでエロを書けるかってのは大事なこと
だと改めて思った。

468 :蛇の罠 1:2010/06/24(木) 03:12:51 ID:WnwJ1yf5
「ようこそ、ユグドラシルへ」
暗い店内に一歩足を踏み入れた途端に、絡みつくような声が聞こえた。
好奇心だけならこんなところに来たりはしなかった。美徳は懸命に目を凝らして店内に目を配る
うちに、ここが普通のサロンではなさそうなことに気がつく。
「奥へいらっしゃいな、お嬢さん」
声はどこか面白そうな、からかうような口調だ。

前日のこと。
帰宅する為に校門を出たところで一人の女に声をかけられた。
それは以前、あまり思い出したくもない出来事で顔を合わせたことのある女で、それがあるから
こそあえて無表情を通していたのに女の方は至って穏やかな顔をしている。何度見ても妖しい
魅力を漂わせている美しい女だ。側にいると余計な嫉妬心が起きそうになるので足早に通り過ぎ
ようとしたその矢先のこと。
「お久し振り〜、この間は悪いことしちゃったわねえ…」
「…何のことでしょうか」
「うふふっ、まあそれはいいわ…お近付きの印に明日うちの店に遊びにいらして。逸人のことも
幾つか教えて差し上げられるかも知れないし」
とんでもないことを言い出す女に無視を決め込もうとした美徳だったが、素早く小さなメモを握ら
されてしまった。
「あっ、ちょっと」
「その時間にお待ちしているわね、ふふっ…」
追いかけて返そうとしたのだが、用件を果たした女の姿は呆気ないほど早く消えていた。メモを
開くと簡単な店の地図と時間が書かれていた。

店の奥は普段休憩室として使っているのか簡易ベッドが置かれていて、店内の様子とは違って
妙に殺風景な印象を受けた。鈍という名らしい女は休憩室の照明をつけると艶然とした微笑を
漏らす。
「ごめんなさいねえ〜、さっきまで予約のお客様がいて立て込んでいたの」
「…そんなことは、どうでもいいんです」
わざわざこんなところまで来たのだ、少しは何か得るものがないと無駄足になる。そればかりが
頭の中にあった美徳はその時まだ気付いていなかった。この鈍という蛇のような女の危険性を。

469 :蛇の罠 2:2010/06/24(木) 03:13:31 ID:WnwJ1yf5
「何かお飲みになる?この時間からお酒でもいいのよ…」
「いえ、お気遣いなく」
休憩室は殺風景な上に狭かった。他に座る場所もないということで簡易ベッドをソファー代わりに
座ってと言われ、仕方なく腰を下ろした。好きで訪れた場所ではないだけに、何となく居心地が
良くない。それに、鈍の雰囲気が妙に気になるのだ。
それは本能が危険を知らせているのだと気付けば、まだ結果は違っていたかも知れない。

いきなり首筋に何かが触れてきた。
「えっ?」
振り向こうとして、それが鈍の指先だと気付く。その指が胸元に落ちてくるのを感じ、慌てて振り
きろうとしたのだがわずかに遅かったようだ。物凄い力で両手首を一纏めに掴まれて身動きが
取れなくなる。
「離して…!」
美徳は精一杯身を捩って抵抗した。ここに来たのは自分からとはいえ、こんなたやすく罠にかか
ったことが悔しくてならない。
「あら、どうして?」
罠を張った鈍は平然として穏やかな微笑を浮かべるのみだ。
そもそも、ハデスと学生時代に親友だったというこの女に関してあまり良い感情は持っていない。
今になってもまだ何かと関わりを持とうとしてくるのが、美徳自身の足元を脅かされているようで
不安になるのだ。
そんな心中を見透かしたように、鈍は罠を念入りに強化する。耳元で囁く声が猛毒のように甘くて
おかしくなりそうだ。
「逸人のことが知りたいんでしょ?だからわざわざ来たのね。可愛いわあ〜」
「う…」
決して否定は出来ない。ハデスのことはほとんど何も知らないに等しいのだ。あえて詮索しない
ことを旨としているだけに、情報には飢えている。だからつい、鈍という名のこの妖艶な女の誘い
に乗ってしまった。
「ホント、逸人には勿体無いぐらい綺麗なお嬢さんねえ…妬けるわね〜」
艶やかに彩った爪が弄ぶようにするりと頬を撫でる。心さえ縛られるような凄まじい恐怖を感じな
がらも、美徳は何とかここから逃れようと必死に足掻いていた。

470 :蛇の罠 3:2010/06/24(木) 03:14:29 ID:WnwJ1yf5
「あら、ダメ…おいたはいけないわ…」
子供をたしなめるような優しい声を出しながらも、鈍は掴んでいた美徳の両腕をようやく開放した
かと思うと今度は後ろ手に縛り上げた。そのあまりの早技に、すぐには何をされているのか分か
らなかったほどだ。
「や、やだっ!」
もう心底恐ろしくなって、身が竦んでしまう。だが、鈍は相変わらず穏やかに美徳を眺めている。
まるで鼠をいたぶる猫か獲物をなぶり殺す蛇だ。
「ごめんなさいね〜威勢のいいお嬢さんの扱い方はよく分からないの…だからちょっと我慢して
てね。暴れると腕に痣がつくわよ…」
目を細めて笑う鈍の表情は、こんな時でも魂を抜かれるほど綺麗だった。もしも美徳が男であれば
全てのプライドをかなぐり捨ててその足元に膝まづくことだろう。
「ふふっ…」
一層細めた目が蛇のようにぎらりと光った。全身を舐めるように見られるのは嫌で仕方ないのに、
何故か視線に晒されているだけで身体が熱くなってくる。ハデス以外の誰かにまで、まさかこう
なってしまうとは思いたくもなかった。
なのに、否定しようとしても一度着火した身体の熱はどんどん燃え上がり始めている。
「あっ…」
疼きを察したように、白い手がゆっくりと身体を撫で回し始めた。その間にするすると服が脱がさ
れていく。とはいっても、後ろ手に縛られたままの体勢なので、シャツがはだけられてブラが引き
上げられるに留まった。
それでも直に乳房を撫でられて、恐怖と快感がない交ぜになった悲鳴に近い声を上げる。
「やだ、やめてっ…」
この女は一体何をいるつもりなのだろう。これからどうなってしまうのだろう。考えるだけで美徳
は軽率な行動をしてしまったことを悔いた。
こんな女の誘いなんかに、最初から乗るんじゃなかったと。
「まあ、とても綺麗な肌ね〜、何を使っているのかしら…」
そんな美徳の気持ちにも構うことなく、鈍は面白いオモチャでも手に入れた子供のようにとても
嬉しそうだった。わざと力を入れて乳房を揉んだり握ったりして手に伝わる弾力を愉しんでから、
じっくりと唇や舌を這わせてくる。

471 :蛇の罠 4:2010/06/24(木) 03:15:12 ID:WnwJ1yf5
ハデスにされている時とは全く違う、最初から性感を鷲掴みにされるようなダイレクトな感覚に
肌が粟立った。
「やめてったらぁ…」
美徳の声はもう懇願になっていた。これ以上何かされたら本気でおかしくなりそうで、自制出来る
自信が持てない。なのに、鈍はますます楽しそうだ。
「ホントに綺麗な肌ね…逸人ったら、跡一つつけてないなんて随分律儀だこと…うふふ」
「うっ…」
鈍の口からハデスの名を聞きたくはなかった。耳を塞ぎたいのに、わざとなのか何かにつけて
その名前を出すこの女の残酷さに涙が滲んだ。
「あらあ〜、そんなに気持ちがいいのねえ…じゃ、ここもかしら」
細く綺麗な手がジーンズ生地の上から一度するりと股間を撫で、ファスナーを開くなりショーツも
一緒に脱がしてきた。すっかり身体の力が抜けきっていた美徳には、もうどうすることも出来なか
った。こんなことは本当に嫌なのに、抵抗さえ封じられているのが悔しい。
「そんな顔、しないの」
あらわになった箇所に滑らせた指が、びっくりするほど優しい仕草で感じ入っている核をなぞる。
二本の指を擦り合わせるようにして核を挟み込んでは、時折刺激を与えるように摘まみ上げられ
て、その度に肌がざわりと波立った。
「ねえ、お嬢さん…ここ、逸人はどうやって可愛がってくれるの?教えて…」
「や…そんな…」
激しい快感に、息が上がっていく。とてつもなく気持ちがいい。けれどこれはまやかしの快感で
しかなかった。美徳が心から燃え上がれるのはハデスが与えてくれるもので、それ以外は一切
受け入れたくない。それが本心だ。
それでも、今は自分を守る為にひとまず鈍の手に落ちることを選択するしかなかった。この快感は
それほどまでに逃れ難く、心を切り離さなければ壊れてしまいそうだったのだ。
「あっ、あぁ…」
身体が震え出した。もう限界を迎える時が来ている。
「うふふふっ、こんなに濡らして…素直でいい子ね…さあ、いっちゃいなさいな」
内部を掻き回す指の動きが早まっていく。思うように操られて、ギリギリのところまで追い詰めら
れて、美徳にはもう何も残されてはいなかった。細い指がぐいっと奥までを深く抉り抜いたタイミ
ングで、身体中の意識が束になって天へと駆け上がっていく。
「ああああっ!」
室内を震わせるほどの絶叫を上げながら美徳は達してしまった。

472 :蛇の罠 5:2010/06/24(木) 03:15:48 ID:WnwJ1yf5
しばらくは身体を動かすのも億劫なほどだった。
「…ちょっと遊びすぎたかしらね〜、ごめんなさいね…」
後ろ手に縛られていた手首はすぐに開放されたが薄く跡が残っていた。すぐに消えてしまう程度
のものでも数日は人目から隠しておかなければいけないのだろう。
鈍は簡易ベッドに横たわったままあまり反応のない美徳の髪を撫でてきた。
「逸人のことを教える約束だったわね…そうね、逸人はいつでもとても寂しそうだった…だから、
この間再会した時は別人だと思ったほどよ。それはお嬢さんのお陰かしら…」
「…それだけ?」
事後、初めて美徳は口を開いた。
「ええ、そう。今はね」
「…そう、それで充分よ。私その為にここに来たんだもの…」
それだけを言うと、美徳はずっと張り詰めきっていた意識を手放した。

「三途川先生ですか?実は才崎先生がこちらにおりまして、訳あって迎えを頼みたいと思うの
ですが逸人を呼んで貰えますか?はい、ありがとうございます…」
携帯を切ると、鈍は眠り込んでいる美徳の頬を撫でた。
「お嬢さん、今日は楽しかったわよ…あなたは後で逸人にたっぷりと慰めて貰えるんだから、
忘れてしまいなさいな」
その声はとても楽しそうだったさっきまでの調子とは全く異なっていて、軽い羨望の混じった苦い
ものだった。きっと鈍自身も意識していないものだったに違いない。






473 :名無しさん@ピンキー:2010/06/24(木) 20:28:03 ID:98WeyYlq
>>467
GJ過ぎるありがとう神…!!
投下の早さに感動した!
二人とも可愛いよー。
鈍ちゃんが悪女のままで終わらず切ないのがいい!

474 :名無しさん@ピンキー:2010/06/26(土) 01:48:34 ID:hSpkEyFE
GJ!百合もいいな


シンヤ分が足りないので誰か頼む

475 :名無しさん@ピンキー:2010/06/28(月) 18:32:56 ID:vkPktBKU
ハデス先生がすごく興奮すると黒髪になるのか……。

476 :名無しさん@ピンキー:2010/06/28(月) 18:55:25 ID:yKyV8vvK
いい設定が追加されたな。
それだけでも、今後色々書けそうな気がするよ。
とりあえずエロなしシンヤが出来たので投下。

477 :ifで逢いましょう 一:2010/06/28(月) 18:56:57 ID:yKyV8vvK
土曜日の午後九時半、真哉は賑わう繁華街にいた。
午後から封切りになった映画を観に行き、それから買い物がてらしばらくぶらぶらして食事をする
といういつものコースを辿っていて、もう少ししたら帰るつもりだった。
本当なら弟の刀哉を連れて来るつもりだったが、映画の内容が好みではなかったようで、今日は
ずっと一人で行動していた。だからなのか、あまり気分は盛り上がらないままだ。
「…そろそろ帰ろうかなあ」
コーヒーショップの席からぼんやりと行き交う人々を見るともなしに眺めていると、そこに良く知る
人の姿を見かけた気がした。人違いかと目を凝らしても見間違いなどではない。
「先、生…?」
真哉は反射的に立ち上がると、慌ててバッグを抱えてショップの外に出た。姿を見失ってしまって
は何もならない。人影に紛れそうになってはいるが、見慣れた後ろ姿は確かにハデスだ。そして
隣には女がいる。それもまた良く知っている人物に間違いない。
「どうしてこんなところに」
思わず呟いてしまう。
別に何かやましいことなどある訳でもない。ハデスも職務を離れれば普通の若い男なのだし、
プライベートで何をしようと自由ではある。ただ、その隣に美徳がいたのが意外だと思っただけ
のことだ。
学校では何かとハデスに突っかかっている美徳が、今は随分親しそうに話し、そして屈託なく
笑っている。その笑顔が観たこともないほど柔らかく穏やかなものだったことも手伝って、急に
嫉妬心が湧き上がってきた。
あんなに幸せそうに振舞うことなど、真哉には許されてはいないのだ。

最初はそのつもりもなかったのに、いつの間にか二人の後をつけていく形になっていた。
二人は真哉がつけていることなど全く知ることもなく、談笑しながら街の中を歩いていく。一体
どこまで行くのか分からなかったが、こうなったら意地だった。
やがて街の中心部を離れてきた頃、とあるアパートの前で立ち止まった二人は低い声で何か
しばらく話していた。美徳が引き止めているような素振りを見せている。どうやらハデスの方は
送って行ってすぐに帰るつもりだったらしい。だが、それもわずかの間のことだった。
声など聞こえて来なくても分かる。二人の間にある濃密な恋人同士の雰囲気は、些細な仕草
だけで全てを伝えているのだ。見つめ合う表情そのものが誰も立ち入らせない。
やがて二人はアパートの一室に入って行った。多分今夜はそこで過ごすのだろう。さすがにそれ
以上追求するのは憚られた。あまりにも分かり過ぎていることで、自分が惨めになるだけなのは
明らかだったからだ。
「…何してんだろう、私」
一人残された真哉は街灯の下で呟く。
今日は本当につまらない日だったけれど、最後の最後でとどめを刺された気がした。

478 :ifで逢いましょう 二:2010/06/28(月) 18:57:39 ID:yKyV8vvK
あの夜の二人の姿がいつまでも頭の中に残っていたせいか、月曜日になっても真哉の気分は
優れないままだ。そのせいか三時間目の体育の授業で柄にもなく派手に転んで膝を擦り剥いて
しまった。
「あ…」
傷は浅いものの、結構大きく擦っている。放っておいてもすぐに治りそうなものではあったが、
クラスの友人たちが余りにも痛そうだと騒ぐこともあって、仕方なく授業を中断して保健室へと
向かう羽目になった。
「跡が残ったら大変だから、すぐに行きなさいね」
怪我の状態を見て、美徳もあっさりと促した。
本当はこんな重い気分を抱えてハデスの顔を見たくはなかったのだが。

「珍しいね、鏑木さんがこんな怪我をするなんて」
ハデスはいつもと全く変わりがなかった。いつものようにとても優しく、いつものように適切に傷口
を消毒してから処置を施す。何もかもが変わらなさ過ぎて拍子抜けするほどだ。
あの夜美徳を見ていた愛しそうな表情ではなく、生徒の誰にでも見せるただの養護教諭としての
笑顔を向けられても、それはもう巧みに本音を隠す大人のずるさにしか思えなくなっていた。
「鏑木さん?」
椅子に座って処置を受けている真哉の反応が全くないせいか、ハデスは不思議そうな顔をして
いた。
「あ、私…ちょっとぼんやりしていて…」
「女の子なんだから、気をつけないとね」
「先生」
ずっと静かだった真哉は急に語調を強めた。
「今、好きな人がいるのですか?」
「何を…」
予期もしていなかったことを聞かれて、ハデスは面食らっているようだ。
本当なら、こんなつまらないことでこの優しい人を困らせたくはないのに、どうしてもあの夜の表情
がちらついてしまう。真哉などただの生徒の一人でしかないのだと思い知らされるのなら、いっそ
困らせてでも少しでも長く側にいたいと思ってしまう。
「聞きたくなっただけです」
「…うん、いるよ」
嘘がつけそうにないハデスがどんな言い訳をするのかと思いきや、さして迷うこともなくそんな
言葉を返してきた。そこに軽い驚きを感じた。

479 :ifで逢いましょう 三:2010/06/28(月) 18:58:35 ID:yKyV8vvK
ずるい大人ならば、たかだか生徒のそんな質問などには適当な嘘を与えておけば済むことと
高を括る。実際にそうした方が世間的にいえばずっとスマートだろう。
なのにハデスは嘘すらも言わなかった。それほどに美徳の存在が心の中で大きくなっている
のだろうか。
「…どんな人なのですか?」
「とても可愛い人だよ。脆くてすぐに傷だらけになっても、決して挫けない強さもある」
それは間違いなく美徳のことだ。何にでもすぐに欲情する男子たちは美徳の顔に、胸の大きさ
やスタイルに、いつもいやらしい妄想絡みの話をしている。だが、もちろんその程度のくだらない
女性ではないことなど同じ女だから分かる。
だからこそ悔しく、また焦りにも似た気持ちがあった。
別に真哉には何の約束があった訳でもない。ただ十年経って大人になった頃にまだハデスが
一人でいるのであれば、遠慮なく近付けると思っただけのことだ。当然気持ちは変わらずにいる
つもりだったし、きっと願いは叶うだろうと根拠もなく信じていた。
なのに、こんなに早く覆されるなんて思ってもみなかった。
最初から真哉の一人相撲だったのは分かっている。分かっているからこそ余計に悔しいのだ。
「そうですか…そんなにその人を」
膝に巻かれた包帯の下で、擦り傷がじくじくと痛む気がした。こんな子供にまで嘘も言えない
ほど好きなのであればもう第三者がどうこう言える筈もない。

授業が終わって家に帰って来てからも、気分は最悪なままだ。
あれほどはっきりと好きな人がいると言われるとは思ってもいなかったのもある。もしかしたら、
それは変に期待を持たせてせっかくの時間を無駄にさせないようにというハデスなりの配慮だった
のかも知れないが、もうどうでも良いことだ。
真哉に出来るのはこれから十年、思い続けることだけ。
こんなことを考えるのはいけないのだろうが、あの二人が今後上手くいくかどうかは当人同士でも
分からないことだ。十年の間に真哉が目論んだ通りになっている可能性だってある。わずかでも
可能性があるのであれば、決して諦めることなど出来ない。
身体の中に、ハデスがしてくれたことが刻み込まれている。それがある限りは望みを繋げることは
出来るのだ。
「絶対、待つんだから…」
男勝りでさっぱりした気性だとよく人には言われる真哉だが、やはり根は女だった。望むものが
あればどんなことをしてでも手に入れようとする。その為の情熱や時間は惜しまない。
それで万に一つでも願いが叶うのであれば安いものだと思っていた。

480 :ifで逢いましょう 四:2010/06/28(月) 18:59:12 ID:yKyV8vvK
時は緩やかに過ぎていく。
真哉もまた、何事もなかったように昼休みには保健室に行く。何もかもがいつもと変わらないと
ハデスは思っているのだろう、相変わらずの笑顔を見せている。
変わらない筈がないじゃないですか。
素知らぬ顔でお茶を受け取りながら、真哉は胸の内で呟いた。
変わらないものなどこの世に何一つないし、もしかしたら考えもしなかった事態が今すぐに起こる
ことだってあるだろう。
そして。
いつものように開く保健室のドアが、ある日わずかだけ違う世界に繋がっていることだって有り
得るのだ。その世界の保健室にいるハデスなら無条件で真哉を受け入れてくれるかも知れない
と妄想するだけで、毎日の希望が持てる。
先生、私を愛してくれるあなたにいつか逢いに行きますね。
その日は遠い未来かも知れない。明日か、明後日なのかも知れないけれど。






481 :名無しさん@ピンキー:2010/06/29(火) 01:12:21 ID:gj+B6rcI
おおおおおGJ
切ないw

482 :名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 03:11:13 ID:S8NyulKl
日本代表ベスト8ならず。
試合見ながらこんなの書いてた。

483 :その気になりたい 1:2010/06/30(水) 03:12:09 ID:S8NyulKl
「あなたという人はあああーーーっ!!!」
五時間目が始まって十分ほどした頃、突如として保健室の方から絶叫が聞こえてきた。
「お、今日は随分派手だな」
校長室で食後のお茶を嗜んでいた三途川がしみじみと呟く。多分時間的にいって生徒も教師も
誰一人聞いてはいないだろうが、一体何があったのかそのうちハデスにからかいがてら尋ねて
みようとほくそ笑んだ。

保健室で髪を逆立てているのはもちろん美徳だった。
今日は五時間目に担当するクラスもないことだしとハデスの顔を見がてら保健室にやって来た
ものの、そこであるものを見つけてしまったからこその逆上だ。
「こ、こ、こ…こんなものが何でここにあるんですか?」
震える手が握り締めているのはエロ本だった。恐らく昼休みに入り浸っている生徒たちの誰か
が悪ふざけで持ち込んだのだろう。
「…いや、それは僕にも分かりませんが、とにかく落ち着きましょう」
保健室に来てすぐにこんな感じで劣化の如く怒り狂っている美徳に、ハデスも及び腰になって
必死で宥めている。
「た…たとえ生徒が持って来たものだとしても、それを指摘するのも教師の役割でしょう。しかも、
こ…こんなものを…」
エロ本は言わずもがなの巨乳女教師ものだ。以前ならその類のものは見る度にいちいち勘に
触って仕方なかったものの、さすがに今はまあ隠れて見るぐらいなら、と寛容な気持ちになって
いる。
ただし生徒限定でだ。
こんな下品なものをハデスが目にしたかも知れないと思うと、どうしようもなく怒りが湧いてきて
止まらない。
「とにかく、こんなものがここにあることが嫌なんです」
「分かりました、分かりましたから…落ち着きましょう。お茶を淹れますから」
やや腰が引けていながらも、ハデスは何とか美徳をソファーに座らせてお茶を淹れに行った。
まだ怒りは収まらないものの、一人でぷんぷん怒っているのも何だか滑稽に思えてきて少し
だけ落ち着きを取り戻してくる。
手持ち無沙汰なせいもあってまだ手にしていたエロ本をぱらりと開いてみると、目も眩みそうな
刺激的な写真がずらりと並んでいて、思わず呆気に取られてしまった。

484 :その気になりたい 2:2010/06/30(水) 03:12:51 ID:S8NyulKl
以前なら目の毒過ぎて絶対に見られなかった、そんなあまりにもエロティックな場面の写真の
迫力にすっかり怒りも忘れて見入ってしまう。
若く美しく巨乳の女教師が場所も時間も憚らず生徒たちや同僚教師との情事に耽って歓喜して
いる。男子生徒たちはいつもこんなものを眺めて発散出来ない欲求の憂さを晴らしているのだと
思うと、少しだけ気の毒に思えてしまう。
それは少しだけ美徳が大人として成長したということだろうか。
しかし、それよりも困ったことが起こってしまった。

「はい、どうぞ」
熱い湯呑みを置いたハデスは、すぐに異変に気付いたのか奇妙なものでも見るように美徳の
顔を覗き込んだ。
「何か、あったんですか?」
「…ええ、まあ…」
美徳は頬が熱くて堪らず、俯くしかなかった。エロ本を見ただけで身体の奥が疼き始めている
なんて、自分でも信じられないほどだ。男たちに貫かれながらも悦びに打ち震えている女教師
の姿に一瞬にして共感してしまったのだ。こればかりは理屈でも何でもなく、女の本能ともいう
ものだろう。
あんなに放埓に、好き放題に快感に浸れたらどんなに素晴らしいことか。
そう思っただけでも、身体の奥を叩き続ける熱が止められなくなってしまった。
「…ハデス先生…いいえ逸人さん」
「何でしょうか」
急に呼び方が変わったことで、ハデスは更に何かあったのかと首を傾げている。そんな様子に
構うことなく、美徳は立ち上がって側に駆け寄った。
「…あの、美徳さん…?」
「したくなりました」
「えぇ?ちょっと待っ…」
とんでもない展開に驚いているハデスを壁際まで追い詰めると、美徳はぴったりと身体を寄せて
抱き着いた。教師の癖に授業時間中にこんなことをしようとしているなんて、以前の自分なら考え
もしなかったに違いない。
「あ、あの、いいから落ち着きましょう。ね?」
ハデスはしどろもどろになりながらも何とか宥めようとしているが、熱情に突き動かされている今
の美徳には全く効果がなかった。

485 :その気になりたい 3:2010/06/30(水) 03:13:25 ID:S8NyulKl
「逸人さん、私をこんなに変えてしまったのはあなたです。あなただけに、こんなにいやらしい女
になってしまったのです。だから…付き合って下さいね」
「え、いや。せめて夜まで待って貰えれば」
「嫌です」
至近距離でガン見している美徳の目は完全に据わっている。どのみち授業時間中に生徒や他の
教師がここに立ち入ることは滅多にないし、あるとすれば各種学校行事が絡む時ぐらいのものだ。
それを見越しているからこそ、ここまで大胆になれる。
「もう身体が熱くて堪らないんです、六時間目が始まるまでに鎮めて頂かなければ…私、仕事に
なりそうもありませんわ。ね、お願い…」
追い詰めながらも更にじりじりと身体を密着させてくる美徳の気迫に、ハデスは戸惑いつつもまだ
宥めようと無駄なあがきを見せる。
「学校の中ではさすがにまずいですから…」
「生徒たちや職員の怪我、病気、体調不良に対処するのは養護教諭の仕事ですよね?だったら
今の私を何とかして下さるのも仕事の一つなのですよ」
もう逃げ場のないハデスの股間を、熱を帯びた手がすりすりと擦る。さすがにそこを刺激されたら
どんな男でも適わない。ましてその気バリバリに漲っている見るからに肉食女子な美徳に対して、
普段から三大欲求ことごとく希薄な草食男子ハデスでは絶対に勝ち目はない。
「あ…それはちょっと…」
声を荒げることなど、そして突き放すことなど出来ないハデスは、心底困り果てたように美徳を
見ている。万が一、気が変わってくれることを期待しているようだ。
絶対に相手が逃げないと知った上で物凄くいい顔でにっこりと笑いながら、ファスナーを下げて
勃ち上がりかけているものを取り出している美徳の姿は肉食獣のメスそのものだった。
「癒して、頂けますね?」
愛撫を覚えきった手が丁寧に形をなぞりながら指を這わせる。既にぬめりを滲ませている先端を
撫でながら、全体に塗り広げていく。それを潤滑材にして扱き始めた。
「う、ん、んっ…」
直接握られて愛撫されるのはさすがに感じ入るのだろう。ハデスが懸命に声を堪えている。その
顔をうっとりと眺めながらも、美徳の手の動きが少しずつ早くなっていく。身体を密着させて囁く
声が一層熱っぽくなった。
「嬉しい…私にもっと感じて下さい、もっとです…」
少し上擦った声は本当に嬉しそうな響きを持っていた。

486 :その気になりたい 4:2010/06/30(水) 03:14:00 ID:S8NyulKl
やがて充分な硬度を直に感じたのか、声が更に上擦る。
「…もう、欲しい…」
一度背伸びをしてキスをした後、長身の身体をゆっくりと床に倒させてからジャージとショーツを
足から抜いた。ハデスはもう覚悟を決めたのか黙ってされるがままになっている。
「逸人さん、軽蔑しないで下さいね。私、こんなに狂おしくなれるのはあなただけなんです…」
ふうっと息を吐いて馬乗りの体勢になる。片手で勃起しているものを握りながら、もう片方の手で
それを受け入れる膣を探った。
「んっ…」
ただ触っただけなのに、自分の指に感じてしまう。
何もされていないのにもう内部はすっかり濡れそぼって柔らかく蕩けていて、膝まで愛液が垂れ
落ちてきていた。これならこのまま挿入しても大丈夫かも知れないと口元が緩む。ここまで快楽
に従順な身体になってしまっていることはきっと喜ぶべきことなのだろう。こんな戯れなど、たった
一人とだけしか行わないのだから。
「あぁ…逸人さん…」
濡れたものが擦れ合う音がする。そこに押し当てた硬い一物の先端に、襞が歓喜してきゅっと
吸いついているのが分かった。
「もう…ダメ…」
身体を支えている膝に力が入らなくなってきている。快感に後押しをされて、美徳は緩やかに
腰を沈めていった。もちろんすぐに欲しい。すぐに激しい快感をもっと知りたい。けれど今のこの
じれったい感覚も味わっていたかったのだ。少しずつ内部を擦り上げていくものの硬い感触に、
逸る膣壁が絡みつく。
形さえ分かるほどにぴったりと纏わりついて離さない熱い内部の蠢きが、お互いをますます追い
上げていく。
「あ、あぁ…すごい」
根元まですっかり呑み込んでしまっても、まだ足りないと言わんばかりに盛んに腰を捩る美徳の
表情はとても幸せそうだった。夢でも見ているように閉じた瞼が、わななく唇が、染め上がる肌が、
どれだけこの交わりで深く感じているかを伝えている。
「は…うっ」
最初はゆったりと腰が動き始める。掻き回すように緩くグラインドした後で不意を突くように激しく
揺れながら、翻弄してでもいるように不規則な動きを繰り返していった。決して意図している訳
ではないのだろう。ただ、より快感を得る為の本能がそう動かしているのだ。

487 :その気になりたい 5:2010/06/30(水) 03:14:40 ID:S8NyulKl
「あんっ…すごいぃ…」
漏らす声が甘く濡れている。もう何も考えられなくなりそうだった。少しでもこの快感を長引かせる
為に先端が内部で擦れる位置を変えながら、激しく腰を振りたてる。緊張で張り詰めきった背中が、
動きを変える度に大きく震えた。
「もっと、もっと欲しいっ…」
男の上で跳ねながら、美徳は声をも震わせて深い歓喜に浸っていた。
「もっと、おっ…」
奥の奥、子宮口までを何度も突きながら声を絞り上げる美徳の嬌態に、ずっと押し黙ったまま
だったハデスが慌てて身体を引き離そうとする。
「…いけません、中で出したら…」
その突然の動きがまたとない刺激になった。膣内が恐ろしいほどの力でぎりっと締め上がって
美徳は絶頂を迎えてしまった。
「あ…!」
「ちょっ…ダメです…」
膣壁に絞られて、抵抗も空しくハデスは中に放ってしまったようだ。
時と場所を憚って、大きな声が上がらないように咄嗟に両手で口を押さえた美徳は、それでも
達した後の倦怠感を伴う感覚にしばらく放心していた。その間に少しずつ甘く蕩けていた表情が
変わっていく。
「…逸人さん、ごめんなさい…私、何てことを」
快感から開放されて、美徳はようやく正気に戻った。一人で勝手に欲情した挙句、最初から最後
まで強引にしてしまった。こんな乱暴な女は嫌われるに決まっている。そう思うと悲しくなってきて
まともにハデスの顔が見られなくなった。
「美徳さん」
「ごめんなさいね…」
どうすることも出来ないでいると、宥めるように頬を撫でられた。
「びっくりしましたけど、気にすることはありません。こうしたかったのは本当のことでしょう?」
「ええ、そうです…すぐに、したくなって…」
「ならばその通りにしていいんです。僕はいつでも受け入れますから」
まだ繋がったままハデスは身体を起こした。すぐ近くに顔が見えて、収まった筈の鼓動がまた
激しくなる。

488 :その気になりたい 6:2010/06/30(水) 03:15:17 ID:S8NyulKl
「そんな…今日のことは私が勝手に」
そこまで優しい言葉をかけられて、もうどう答えていいのか分からない。もごもごと口の中で言い
たいことを咀嚼しているうちに、また頬を撫でられる。
「僕の前では、あなたは幾らでもやりたいようになさって下さい。ただし、ここ以外のところでね」
「逸人さん…」
本当に、この人はどこまで甘やかしてくれるのだろう。もう何も見えなくなりそうに嬉しくて、美徳
は思わず抱き着いてしまった。
「で、あの…」
そんな耳元に、幾分困ったような声が届く。
「はい」
「そろそろ五時間目が終わりますので、抜いて欲しいのですが」
「あ」
こともあろうに、まだ繋がっていたことをすっかり忘れていた。それを思い出すとまた感じてしまい
そうで、出来るだけ中のものに刺激を与えずに抜き出すことに一苦労をしてしまった。
あまりにも気持ちが良かったせいでつい中に出させてしまったけれど、それは後でアフターピルを
飲めば何とかなることだ。
そうこうしているうちに、めくるめくような五時間目が終わる。

それから後、保健室に生徒たちがエロ本を持ち込むのを禁止されたのは言うまでもない。






489 :名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 07:22:27 ID:oIUm8JYK
>>488
GJ!みのりちゃんがエロいっていいね!
ここの職人さんはマジで巧い

490 :名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 08:21:04 ID:oIUm8JYK
>>480
うわスマン最新投下しかみてなかった、GJだ!
真哉の芯のつよさがかえって切ない
10年待つって決意できる彼女に惚れた

491 :名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 22:57:48 ID:/itc7U3J
GJ!
なにこの投下ラッシュ
みのりちゃんがだんだんエロくなってるよ
いいぞもっとやれ

492 :名無しさん@ピンキー:2010/07/03(土) 21:04:55 ID:oP7cLqiA
GJ!みのりちゃん確実にツンからデレに移行してるwww

493 :名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 21:17:12 ID:KZJysgxE
「ああいうのに限って気を許した相手にはスゲー可愛くなっちゃったりするモンだぜ」
美作談

てなことでデレ進行中なみのりちゃんなのであった

494 :汝のこゑ 1:2010/07/06(火) 02:55:15 ID:YwF1sJMf
日曜の夜、賑わう街の中で美徳は前後不覚の状態に陥りそうになっていた。
「…こんなところで…」
「いけませんか?」
「いえ…ただ、せめて私の部屋でなら」
激情に流されそうで、吐息のような声が漏れる。
二人が声を潜めているのはほんの少し路地の奥に入っただけの場所だ。すぐ側の大通りを何も
知らない人々が行き交っているというのに、いつ誰が入り込んで来るか分からないのに、こんな
ところで行為に移るのはどうしても憚られる。
なのに、いつもは無理なことなど決して言わないハデスが何故か今夜ばかりは妙に強引で、
戸惑っているのだ。
「ここではちょっと…」
「待てないんです」
ワンピースの裾はたくし上げられて、既にショーツの中に手が潜り込んでいる。思う存分指先で
感じる部分を掻き回されて、今にも意識が飛んでしまいそうだった。膣内から指を伝って溢れて
いる愛液が膝から踝までを濡らしていて、膝に力が入らなくなってきている。
壁に押し付けられたまま欲望を引き出されて、美徳はもうどうしていいのか分からなかった。
「気持ちがいいんですね?」
唇も舌も痺れてろくに動かなくなるほど長いキスの後、耳に流し込まれる低い囁きが心まで一気
に麻痺させてしまう。
「はい…」
焦点の合わなくなっている目の前に、愛液で濡れた指先が突き出される。
「こんなにして、本当に可愛い人ですね」
「あ…逸人さん…」
身体の奥がずっと熱く疼いている。膝どころか身体の力も抜けてしまいそうで震える美徳の片足
が突然担ぎ上げられた。
「…あぁ、ダメっ…」
わずかにずらされたショーツの脇から強引に突き入れられ、声を失うほどの快感に襲われながら
も必死で縋りつく。まさかこんな賑やかなところで本当に事に及ぶとは考えてもいなかったので、
身体の反応に頭がついていかない。
それでも、一度感じた快感は抱かれることで際限なく膨れ上がっていく。

495 :汝のこゑ 2:2010/07/06(火) 02:55:54 ID:YwF1sJMf
「幾らでも、差し上げますから…もっと感じて下さい」
「逸人、さん…あああっ」
激しく揺さぶられて、一気に極限まで追い上げられていく。もう美徳にはここがどこなのか、何で
事に至ったのか、分からなくなっていた。

「…?」
気がつくと、見慣れた自分の部屋にいた。
どうやらうたた寝をして夢を見ていたらしい。
まだ夢の中の生々しい光景が頭から離れないせいか、ベッドから起き上がることもせずにしばらく
時を過ごした。
まさかあんなエロティックな夢を見てしまうなんて、一体何があったのだろうと自分ながら不思議
に思うほどだ。あれは隠された願望なのだろうか。強引にされることを本当は望んでいるのだと
したら、それは決してハデスに知られてはいけない気がした。
あんな夢を見て感じてしまうような淫らな女など、きっと男は引いてしまうに違いない。そう思うと
心に迷いが生じてしまう。
「どう、しよう…」
夢の中で印象に残っているのは、あの魅惑的な声。普段でも心地良く聞こえるのに、二人だけ
でいる時に耳に響くあの声音といえば、もうそれだけで心が蕩けてしまう。心を奪われた相手の
声であればどんなものでも例えようもない魅力を感じるものとはいえ、あの声だけは本当に特別
だった。
「…逸人さん」
急に寂しくなって名前を呟いた途端、枕元に置いた携帯が鳴る。時計を見れば時刻はもう午後
八時を過ぎている。一体こんな時間に誰だろうと思いながら取ると、夢の中でも焦がれていた声
が流れてきた。
『こんばんわ、美徳さん』
「…逸人さん、どうしたのですか」
『今、駅前の電話ボックスにいます。これからそちらに伺っても宜しいですか?』
「えっ」
信じられないことが起こった。もう明日にならなければ会えないと思っていたのに、ハデスの方
からここに来るという。しかも、あまり好きではないという電話を使って連絡をしてきたのだ。
それは自惚れても良いのだろうか。
『ご都合が悪いですか?』
「いえ…お待ちしています」

496 :汝のこゑ 3:2010/07/06(火) 02:56:33 ID:YwF1sJMf
携帯を切った後、美徳はざっと部屋の中を見回した。別に散らかっているところや見苦しいものは
ない。このまま迎え入れても構わないだろうと思えることが嬉しい。
もう、ここで会うことに理由などなくなっているのだ。
ハデスにとって、まだ美徳は至らないことばかりある女には違いない。それでも歩み寄って来るし
こちらからも歩み寄りたい。そして普通に恋人と言えるようになったらまた女として一段踏み出せ
るのだろう。
あの優しい声に導かれれば、どんな風にでもなれる。今は心からそう思えた。






497 :名無しさん@ピンキー:2010/07/06(火) 02:59:06 ID:YwF1sJMf
今回は短いけど、これだけ。
デレ進行してるよ。

498 :名無しさん@ピンキー:2010/07/06(火) 19:19:51 ID:H5J/ux4a
GJ!最初らへん一瞬クルエルが抜けたハデスかとオモタw

>>493
案外鋭いこと言うよなーさすがみっちゃんwww

499 :名無しさん@ピンキー:2010/07/06(火) 21:32:23 ID:MncL/z2p
GJ!
まだ知らない大人の世界を見られるのはいいね

>>493
やっぱり美っちゃんは言うことが違う、さすがだよ

500 :名無しさん@ピンキー:2010/07/07(水) 07:12:13 ID:g2KRwiAo
本好、こんなとこにまで来んなw
中学生の来るところじゃない

501 :名無しさん@ピンキー:2010/07/08(木) 09:10:40 ID:pSkg/BuT
>>499はあのごうm……勉強部屋に入ってしまったんだよ……。

そしてデレ進行中のみのりちゃんGJ

502 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:41:02 ID:DX9F6wZW
美っちゃん凄いよね。投下すりタイミング失ってもチャンスを作ってくれたり
そういう細かい所にこそ美っちゃんの優しさっていうのかな?そういうものが表れてると思うんだ


というわけで次レスよりようやっとアシタバくんと花巻さんの触りまで書けたから投下

503 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:42:14 ID:DX9F6wZW
もとより臆病であるから、必要以上に疲れることが多い。
夏と言うには随分と過ごしやすい爽やかな休日というのに少年−明日葉郁は背
に汗が伝うのを感じていた。
いくら図書委員が推薦しようと、夏休みに読書をする生徒は、言われなくても
本を読むし、読まない生徒はいくら訴えかけようと読まないのだ。学校も分か
ってはいるだろえが、教育機関という手前、健全な建前を、無駄だからと一蹴
するわけにもいかなかった。もっとも我らが常伏中学の校長に限っては、そん
なことも簡単に無視しそうではあったが。
図書委員と言うのは、概して休日を学校に献上せねばならぬ事態に愚痴を漏ら
さないような従順な生徒がつく役職である。アシタバもそうであり、いま慌てて
駆けてきたクラスのもう一人の図書委員−花巻美玖も例外でない。
「ご、ごめんなさい!!遅れちゃ…ひゃう!?」
何もないのにところで足を絡めて転びそうになり、美玖は素っ頓狂な声をあげ
た。
「危な…!!」
「ひっ!」
−どすっ…−
転びはしなかった。飛び出したアシタバに寄り掛かる形で美玖は止まった。
すこししてからそれが一体どんな絵なのか、パニック気味の頭で思い描くと、
美玖は慌てて身を離した。すでに心臓が苦しい。
「ほ、本当にごめんなさい!!」
「えっ、いや…ぜ、全然。花巻さんは大丈夫?怪我はない?」
「う、うん。だ、だ、大丈夫!ありがとう…」
「じゃあ…うん。い、行こうか?」
「うん…」
この町で一番人通りが多い駅前で、周りの目から逃げるように二人は目的の本
屋に向かった。

504 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:43:21 ID:DX9F6wZW
〜〜〜〜

一体自分はどういう状況にいるのか。アシタバは何度も何度も頭の中で整理を
続けた。
図書委員の仕事として、花巻美玖と二人で町の本屋に向かった。緊張こそした
が、問題なく仕事も終わり、解散にしようとした。その時美玖がアシタバの袖
を掴みながら言ったのだ。
−もうちょっとだけ、一緒に…−
学年で、いや恐らくは学校で一番アガリ症な美玖からの予想外の提案に、戸惑
いは隠せなかった。
「アシタバくん…」
「な、何?」
「ご、ご、ゴメンね。無理言っちゃって…」
喫茶店で向かい合って座った二人は、お互いに視線を合わせられずに、びくび
くと震えながらカップを手に取る。喫茶店などアシタバは滅多に行かない上、
女の子と二人きりなど人生で初めてのことだ。
「そんな!もう予定もないし、全然気にしないで」
「アシタバ君には、お礼言わないとって思ってて…」
「お礼?」
「うん…ほ、ほらっ!私あんまり友達いないから…」
確かに美玖が友人と一緒にいるところを、アシタバは見たことがなかった。
ルックスもかわいらしいのに、男が積極的にアプローチしている様子もない。
全ては極度の引っ込み思案からなのだろうか。
「そ…それで、えと、それなのに、ほら…アシタバ君は嫌な顔出さないで接し
てくれて。それが、私にとっては凄い嬉しかったから…」
「嫌じゃないよ!」
あまりの消極的な思考に驚きを感じつつ、アシタバは続けた。
「もっと花巻さんは自信持っていいと思う」
「自信なんて…」
「ぼ、僕は花巻のこと可愛いと思うよ…すごく…」

505 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:44:12 ID:DX9F6wZW
「はひぇっ!?そ、そ、そ、んな…」
一度言葉にしてしまうと、普段は言えなかったものが平気で口から出て来た。
「花巻さんって頭も良いし、性格だって優しいし。僕は…」
「ま、待って……!!こんなこと初めてで……」
パニックになりそうな美玖の手の平を握ってやる。思っていたよりもずっと小
さな手だった。
「僕は花巻さんの味方だから」
「…アシタバ君」
心臓が痛くて仕方がない。離すタイミングを失った手が机の上で宙ぶらりんに
なっている。目が合うと逸らすことが出来なくなり、ただじっと見つめ合った。
「…………お客様」
「たひゃう!!?」
ウェイトレスが咳ばらいをして存在を告げると、二人は慌てて手を離した。ど
こまでいこうと、所詮は小動物。木葉の擦れる音一つで不安になってしまうの
だ。
「チョコレートケーキをお持ちしました」
「えっ?」
「べ、別のお客さんじゃ…」
「毎月第三日曜日は学生のカップルのサービスデーとなっていますので」
カップルという単語に、顔を真っ赤にしながら二人はケーキを丁重に受け取っ
た。弁解する冷静さも、断る勇気もない。
「では、ごゆっくり」
ウェイトレスは足早に立ち去る。別の客に呼ばれたのだろう、こちらから見え
ない所に消えた。
「う、運良かったね…私知らなかった……」
「そ、そうだね…」
冷静になってしまった。決して嘘ではなかったが、あれだけのことを言った直
後に冷めてしまったために、ひどくぎくしゃくしていた。

506 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:47:52 ID:DX9F6wZW
「なんで話しかけちゃいけないのでしょうか?」
「愚物か、本当に神経が通っているのか?」
アシタバ達が喫茶店に入っていた時、喫茶店にはもう一組の男女がいた。
「しかし、あの花巻君が選ぶだけのことはあるな、客が全然いない」
「三途川先生、声が大きいです…」
男は長身。恐ろしい容貌に似合わぬ柔らかな物腰で、向かいの女に振り回され
ていた。
もう一人は、男とは対照的な小さな女。人形のような容姿と格好をしているが、
何一つ憚らぬ言動だ。全てが対照的な二人たが共通して『奇しい』。
「あ、君」
男の諌言を無視して女はウェイトレスを呼び付ける。
「はい、ご注文ですか?」
「あっちの二人にケーキを。できるだけ甘い奴が良いな」
杖でアシタバ達の方を指し示す。
「カップルにサービスをしている、と言っておけばいい」
「はぁ…」
「お代はこちらから出す。あ、あとこっちにマロングラッセとカプチーノ」
どうも解せぬといった表情のまま、ウェイトレスは奥に消えた。
「三途川先生」
「どうした逸人君?」
「一体何を?」
「私が甘いもの好きなのは知っているだろう?」
女は小さく微笑んだ。この女が雲霞のような掴みきれないもので構成されてい
るのは、男も重々承知している。
「じゃあもう一つだけ…」
「なんだ?」
「ここの支払いは…」
「勿論君に決まっているだろう」

507 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 22:52:17 ID:DX9F6wZW
以上。
「おせーよ、この馬鹿。ヒーロー気取りか」
某ヒゲのコラムの一節がずんと来るほどに遅れてしまいました…
しかも触りだけとかね…。出来次第持ってきます。期待せず待つべし

508 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 17:32:00 ID:Buh2kKr/
即GJしようと思ったら規制されてた……
GJ!!小動物組めちゃくちゃ可愛い
続き期待!

509 :名無しさん@ピンキー:2010/07/14(水) 01:13:55 ID:fUdj76Wl
ふと思ったんだけど、ハデスってクルエルで感情食われてんだろ?
勃つのか?

・・・・・・・・・・・・・・・って思ったら、
ハイジの『立った立った!! クララが立った!!』を即思い出した orz..

510 :藤花:2010/07/15(木) 00:27:13 ID:Fmqyy9e6
・今更「春酔(ヌーディズム)」ネタ
・エロなし



「……さん! どうしたのあなたまで!」
 才崎の叫び声が聞こえる。また誰かが服脱いでるんだろう。
 ハデスは才崎の声がする方に走る。俺たちもそれに続いた。
 才崎はこちらに背を向けて、誰かを羽交い絞めにしているようだ。
 生徒の姿は見えないが、ニーソックスを履いてるようだから女子だろう。……ニーソックス?
「才崎先生!」
「あ……は、ハデス先生。ちょうどよかった」
 才崎がこちらを振り向く。抱え込んだ生徒が見えた。
 しぶしぶとスカートを腰の高さで押さえている女子は、どう見ても花巻だ。
 花巻はいつも以上に真っ赤な顔で泣きそうになりながらホックを留めようとしている。もう正気に戻ってるのか?
「う、ううう……」
 ホックを留めきらないまま、花巻が硬直してうめきだした。なんだどうした? なんか後ろで男の興奮した声と「あれは凶器です」って鏑木の声が聞こえたけどそれどころじゃない。
「どうした」
 俺が声をかけると、花巻は首をぶんぶん振って「やっぱりだめぇ!」と叫び、――履きかけていたスカートをぐいと下ろした。
 こいつまだ罹ってやがる!
「しっかりしろ花巻!」
 俺は花巻を押さえつけるように壁際に追いやり、他の男子の視線から花巻を隠した。
「はっ! ふ、藤くん!?」
「ばか服着ろ……」
 下着を見ないようにして、俺は花巻のスカートを引き上げた。きちんとシャツの裾まで入れて、ホックを留めようとする。
 初めは驚いて硬直したまま俺のやることを見ていたが、はっと我に返るとむずかる子供のようにいやいやと体をよじった。
 目じりに涙をためて、頬を真っ赤にそめて上目遣いに訴えてくる。
「やあっ……恥ずか、しいの……っ」
 おい、と俺が押さえつけると更に嫌がって俺の手を振り払い、スカートをずり下ろしてシャツの裾をたくし上げた。
 ほっそりとした白いもも、淡い紫色の下着、ふっくらとした腹――が、俺の目の前にある。
「……っ!」
 無意識に俺は花巻の両手首を強く握って、縫いとめるように壁に拘束していた。
 頭が熱い。
「花……っ」
 そのとき、花巻の表情が、すっと呆けたような無表情に戻った。
 それから俺を見て飛び上がり、自分の姿を見て悲鳴を上げた。
 花巻から病魔が抜けたことで俺も頭が冷える。
 俺は、俺はなんてことをしようと……!
 しかし恥と後悔に浸る間もない。目を離した隙に、花巻は服を整えながら窓枠によじ登ろうとしていたのだ。
「なんてことをしようと……! 私、私もう生きていけない!」
 俺は引き戻そうと、花巻の腰を後ろから抱きしめる。
「しっかりしろ花巻、はやまるな!」
 廊下に引きずり下ろすと花巻は、真っ赤な顔をノートで隠して駆け去った。あいつこういうときだけ足速いな……。
「いやーっ! ぴーちゃん巻き戻してえええ!」
 後姿から聞こえた悲鳴がなんとも不穏だった。

511 :名無しさん@ピンキー:2010/07/15(木) 00:28:47 ID:Fmqyy9e6
いつかやろうと思ってたらこんなに遅くなってしまった。
えろなしですまん。

512 :名無しさん@ピンキー:2010/07/15(木) 00:47:42 ID:CB9yAfM+
>>511
GJです!
オチが好きw

513 :名無しさん@ピンキー:2010/07/16(金) 00:31:33 ID:67cKJQr7
GJ!
花巻可愛いな。

ところでようやく規制から開放された。
遅ればせながら>>498
それはちょっと狙ったw
クルエル抜けた黒ハデスとみのりちゃんが出会う日はいつだ。

てなことで規制明けの喜びで小品書いた。予告を見てからwktkが止まらないw

514 :あんなの:2010/07/16(金) 00:32:31 ID:67cKJQr7
とあるのどかな日の休み時間、エロリスト安田がとんでもないことを言い出した。
「やっぱ保健室の先生ってのは男の夢だよなあ。前は良かったのに」
「はあ?」
席の近い美作が呆れたように声を上げる。
「お前、相変わらずな。何しに学校来てんだよ」
「んなもん、決まってんじゃん。女子の萌えるベストタイミングだよ。いつそれが拝めるか分から
ないワクワク感っての?それがなきゃつまんないだろ」
当然のようにさらりと言ってのける安田に更に呆れ返ったのか、美作はもう何も言う気がなくなっ
てしまったようだ。間髪入れずに言ったところを見ると、本当にそう思い込んでいるのだろう。
「あーあ、せめて保健室の先生が前みたいに女だったらどんだけいいか」
一度口に出したことで調子が出たのか、安田の妄想劇場が始まった。若くて美人で巨乳で、
その上優しくてエロくて時々保健の授業をプライベートでしてくれるような、そんな理想の女性へ
の妄想は膨れ上がるばかりだ。
さすがに何も言う気がなかった美作も、適当なところで止めておかないととんでもないことになる
と危惧したのだろう。既に女子たちが遠巻きに白い目で見ている。とっくに変態認定された安田は
もうそんな周囲の目も気にならないのだろうが、そんなのと仲間だと思われたら困るどころの騒ぎ
ではない。
「どこのエロゲーキャラだよそれ、もう休み時間終わるぞ」
「…ちぇっ、萌えぐらいいいじゃんか」
調子良く萌えを語っていたのに、突然冷めるようなことを言われたのが気に障ったのか、安田は
口を尖らせてぶーぶー文句を言う。
「あーあ、保健室にいるのがあんなのじゃなくて、エロいお姉さんだったらなあ」
その声が、偶然廊下を歩いていた美徳の耳に届いた。
午後からは体育の授業があったのだが、不用意な一言のせいで安田は地獄を見たという。






515 :名無しさん@ピンキー:2010/07/16(金) 23:47:45 ID:upUyxro6
GJ!
みのりちゃんの怒りは天の怒りだな
明日のジャンプが楽しみだ

516 :名無しさん@ピンキー:2010/07/17(土) 04:56:15 ID:Hqo2YQwL
鈍ちゃんガチレズくさいな

517 :名無しさん@ピンキー:2010/07/17(土) 11:05:45 ID:gpKBFkN+
ジャンプにエロパロが載ってた…だと…?

518 :名無しさん@ピンキー:2010/07/17(土) 11:41:58 ID:nSbeSoTy
間違いなくあれはエロパロです
作者自ら空耳プレイとおっぱい×おっぱいを描いてくれるなんて眼福や

519 :名無しさん@ピンキー:2010/07/18(日) 13:39:39 ID:lWUh45sw
鈍はファッションとして「お姉さま」な雰囲気を強く出してるけど、バイっぽい感じがあるなあ。

あと安田のカード出す姿が無駄に凛々しくてクソワラタ

520 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 01:20:21 ID:mXoMKN+k
ハデ鈍を見るために覗いたらハデ鈍がマイナーだと知った
そうかハデみのか…その発想は俺にはなかった…

誰かハデスを強引にアレする鈍ってシチュでエロパロ書いてくれー!

521 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 03:04:25 ID:R6nNlKdh
よし分かった。
明日投下するよ。

522 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 11:35:48 ID:mXoMKN+k
>>521
神と呼ばせてくれ

523 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 14:09:11 ID:T77/XWVM
>>521
あなたが神か

正座して待ちます

524 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 16:36:40 ID:5YtkKpA7
「…」
男が通るだけでざわめきたった。もともと怖面であると言うのに、幽鬼なよう
に力無く歩く姿は、生徒にとって白昼の悪夢だった。
「お、おはようございますハデス先生」
そんな彼に臆することさえしないが、どこか緊張した様子で同僚の才崎美徳が
声をかける。渡り廊下で待ち構えていたわけではないと自分に言い聞かせた。
「…あ、才崎先生……」
どうしたことだろうか。普段の彼なら挨拶など、こちらが恥ずかしくなるくら
い丁寧に返してくる筈だ。それが今日はまるで虫か何か関心の無いものを見つ
けたかのように声を出すだけ。
「ハデス先生?」
「はい、何か…?」
「少し、痩せられました?」
「ハハハ…」
「いや笑うところじゃ…」
「ちょっと私事で、節約していまして」
美徳は何か好機だと直感した。そして、自分でも驚くほど早くに動いていた。
「食べていないのですか…?」
「え?えぇ少し…」
間違いなく好機。直感は確信に変わり、女の研ぎ澄まされた眼光が光る。
「迷惑でなければ、私がお弁当作りましょうか?」
「えっ!?宜しいのですか!?」
想像以上の食いつきには流石に動揺したが、ここで退く訳にはいかない。
「えぇ、毎日作っていますから。一人分増えるのなんて」
「助かります!!本当に何と言えばいいのやら!」
ぎゅっと手を握られ、全身が冷たいやら熱いやら、とにかく美徳は正常な判断
が出来ないほど高ぶっていた。


「ほう…もう少し無給でいたほうが良いかも知れないな」
クスクスと笑いながら、校長室より眺めている魔女がいるのを、二人は気づく
由もなかった。

525 :名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 16:39:10 ID:5YtkKpA7
減給となったオチから、今週はこうなると思っていたが、藍ちゃんに想像を越える公式をやられた…
というかこんなんやるならさっさとアシタバナの続きを書けというね…

526 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 01:00:21 ID:r2mWh4zQ
>>524
神ありがとう!

みのりちゃん、可愛いよみのりちゃん!
うきうきしながらお弁当作っているのが
目に浮かぶよ、みのりちゃん!

527 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 03:22:08 ID:9jNyzA2j
>>524
みのりちゃん可愛いなあ。
きっとお揃いだよ、慣れない星型とかハート型のおかず作ったりするんだよ。

ところでハデ鈍書いた。
投下するよ。
相変わらずタイトルがダサくて泣けるよ。

528 :シザーレイパー 1:2010/07/20(火) 03:23:14 ID:9jNyzA2j
突如として保健室にやって来た女に、ハデスは目を見開いた。
「…鈍、どうしてここに」
「ふふっ…」
鈍と呼ばれた女はなかなか用件を言わずに、ただ保健室の様子やハデスを眺め回しているだけ
だった。しかし元々の不審さにどことなく異様な雰囲気が加わっている。
「わたし、あなたに会いに来たの…普段どうしているのかと思ってね」
「だったらもう充分分かっただろう。帰ってくれないか」
「あら…嫌よ〜、だって」
あの娘をまだ見ていない、と言いかける寸前で止めた。孤独で人を遠ざけていた昔の友人の姿
からは想像も出来ないぐらい幸せそうなハデスの様子に、その遠因である筈のあの美しい娘を
思う。
壁を作られてあえて遠ざかっている間に、この不器用な友人がそれなりに葛藤しながらも幸せを
掴もうとしているのが何となく癪に感じていた。その上で、まだ相変わらず自己犠牲的な生き方を
しているのもまた何となく気に入らない。それでは結局、いずれあの娘も巻き込まれて不幸にして
しまうだけだ。
周囲の人間にはやたらと気を遣ってばかりだというのに、どうしてそこに考えが思い至らないのだ
ろうとあまりの迂闊さに溜息が漏れる。
一体どこまでこの身勝手な男は浅はかな自己判断で人を振り回し続けるのだろうと思うと、つい
たちの悪い悪戯心が湧くのもこの女の性根ゆえか。

結局、埒も明かないままああだこうだと言い争う形になっている途中で乱入者があったせいで、
室内の空気は一気に変わった。
顔を見た途端に不機嫌になった例の娘と、いつものことのように保健室に集ってくる生徒たちの
様子から、今のハデスの居場所は確かにここなのだと知れたのは収穫だったと思うべきなのだ
ろう。それでも、このまま大人しく引き下がるつもりもなかった。
「今日はこれで帰るわ…じゃあね」
立ち去り際、娘や生徒たちに気付かれないようにハデスに一言二言告げてみる。それで応じな
ければそれだけのこと。ただ、やたら律儀なこの友人の気性上、決して応じない筈はないだろう
と踏んでいた。

529 :シザーレイパー 2:2010/07/20(火) 03:23:48 ID:9jNyzA2j
午後九時、学校近くの公園に鈍はいた。
確率は今のところ五分五分、といったところか。まあ来なければそれで良しと思うつもりでいた。
どのみち昔のことでもある。
そんなことを考えているうちに、出入り口に人影が見えた。
「…何のつもりだ、鈍」
「さあ…」
誤魔化しながら近付いていくと、ハデスは夜目で一層不気味に見える顔を曇らせた。
「随分変わったと思ったけど、そういう律儀なところは同じね…あのお嬢さんを泣かせることに
ならなければいいいけど、ふふふっ」
「冗談のつもりなら、帰るぞ」
「ダメ」
警戒しているのか、ハデスの表情は硬い。周囲の街灯だけが光源となっているこの場所では、
何を言ったとしてもただの痴話喧嘩にしか聞こえないだろう。それも狙いだった。
「じゃあ、もう一度言うわね…あの時の返事、もう一度聞かせてくれないかしら」
「だからそれは」
顔を逸らして言葉を濁すずるい男の頬に、鈍の手が触れた。
「わたしたち、あまりにも子供だったわよね〜、だからわたし、振られても額面通りにしか受け取
れなかったの…でも今なら多分」
病魔に罹った中学生の頃のハデスが選んだのは、自らを犠牲にする罹人の運命だった。そんな
ものに負けた鈍はその選択を表面上受け入れるしかなかった。なのに大人になった今、ハデス
は昔のことなど全て忘れてしまったように別の女と恋をしている。
それが今でも納得出来てはいない。
「よさないか、鈍」
「…ホント、綺麗なお嬢さんよね〜、あの人。生まれてこの方、この世の醜いものや悪いものを
一切知らずに大人になったのかしら…羨ましいわ。そんな風に育っていたら、逸人、あなたも
わたしを最初から選んでいたのかしらね」
言葉もないまま立ち尽くしているハデスの側に更に近付き、首に腕を絡めた。唇が重なる寸前、
それを遮るように手が当てられる。静かな拒絶を受けてもなお、挑もうとする心積もりが挫ける
ことはなかった。
「そう…それが逸人の本心ってことね、でもね〜」

530 :シザーレイパー 3:2010/07/20(火) 03:24:28 ID:9jNyzA2j
蛇のような執着心を一気にあらわにして、鈍は渾身の力を込めてハデスの鳩尾を突いた。女の
力を侮っていた訳ではないだろうが、不意を突かれたせいで声を上げることも出来ずに長身の
身体が地面に崩れ落ちる。
気を失ったハデスの頬を撫でながら、鈍は慈母のように優しい表情と凍りつくほど恐ろしい声で
語りかけた。
「わたしが許さないの。分かる?女の情が冷えたらどうなるか、思い知らせてあげる…」

ハデスが目覚めたのはそれからものの数分後のこと。
しかし、様相は完全に変化していた。
両手、両足は紐で縛り上げられ、両手の先はベンチの足にくくりつけられてほとんど身動きが
取れなくなっている。
「ふふふっ…逸人、ようやくお目覚めかしら。気分はいかが?」
楽しそうに話しかける鈍の手には、スラックスを開いて取り出したハデスの一物が握られている。
最初からこうして事を進めるつもりで公園に誘い出したのは正解だった。ここならば、誰がどの
ような振る舞いに及ぼうとも、また他者の目に触れることがあろうとも特に問題はない。
警戒しながらでも、わざわざここに来る方が悪いのだ。
「に、鈍…何をするつもりだ」
「うふふっ、さあどうして差し上げましょうか…」
鈍の指先は勃ち上がりかけて粘液を滲ませているものの先端をくるくると撫でていた。ダイレクト
な刺激ではないが、触られているというだけで昂らせる効果ぐらいはある。
「そんなことをしたところで、僕が」
「黙って!」
気分良く遊んでいたのに無粋な言葉で邪魔されて、妙に気に障った鈍は上着の内側に装着
されたホルダーから鋏を取り出した。月のない夜ではあったが、街灯の明かりを受けて銀色の
鋏はぎらぎらと恐ろしく輝いている。
「美容師を怒らせるものじゃないわよ…怪我をしたくなければね」
冷たく哂う鈍は、力任せに鋏を振り上げて地面にざくりと突き立てた。ハデスの黒いシャツが
一点で地に縫いつけられる。
「お嬢さんに見つかって咎められるような怪我をしたくなければ、従うことよ」
「鈍…お前はそんな奴だったのか?」
「それは逸人の認識不足というものだわ…関心がないから見落としていたのね」

531 :シザーレイパー 4:2010/07/20(火) 03:25:10 ID:9jNyzA2j
どうあってもこの男の心は傾かない。
今更ながらにそれを感じて、鈍はぎゅっと唇を噛んだ。だからといって始めたことを中断する気
などない。心がなくても身体がこうして反応しているのなら、それで首尾は上々というものだと
手の中に握ったものに徐々に力を強めていった。ぬるつく粘液を手に纏わりつかせて、そそり
勃つ幹全体をゆっくりと扱き上げていく。
「うぅっ…」
その刺激が堪らないのか、ハデスが呻く。
男なんて生き物は一皮剥けばこんなものだ。ここでものを考えて、ここで行動する。それならば
もっと狂わせてやればいずれ心も落ちるかも知れないのだと悪魔の考えが頭をよぎった。
あの、内も外も綺麗で一点の汚れもない娘に対抗出来る目があるとすれば、まさに今夜しか
ないのだ。
「鈍…や、めろっ…」
「嫌よ」
あくまでも抵抗の意を示しているのか、ハデスは必死で腰を捩って愛撫を加える手から逃れよう
としている。そんな哀れな奴隷に再び慈愛の笑みを注ぐと、鈍は握ったままの一物に舌を這わせ、
先端を舐め上げ、口腔内に含んだ。
「やめろぉっ…」
病魔に感情を食われているせいで、何事にも関心がない、性的なことなど全くの蚊帳の外とでも
言いたげな普段の冷淡なハデスの態度からは想像も出来ないほど、鈍が玩具にしているものは
欲望を生々しいほど剥き出しにして収まる場所を求めていた。
「ふふっ…」
夢中でフェラを続けながらも、鈍は笑いが止まらなかった。
もう心なんかいらない。身体さえ自由に扱えるのであれば、どう足掻こうが男は陥落するだけの
ことだ。こうして玩具のように手慰みに出来るだけで嗜虐心は満足する。
鈍の異様なまでの様子に、ハデスの表情が凍りついた。
「やめろ、鈍。これで止めれば忘れてやる。だから」
「…嫌」
もちろん言いなりになるつもりはない。むしろ、本番はこれからなのだ。身の内を焼くほどの熱に
突き動かされながら、鈍は腰に纏わりついているパンツと下着を脱ぎ捨てた。
「鈍!」
男の声など、もう耳には入らない。指で探り当てた膣からは既に充分過ぎるほどの愛液が溢れ
ていた。これからこの男を征服するのだという興奮が余計に昂らせたのだろう。

532 :シザーレイパー 5:2010/07/20(火) 03:25:53 ID:9jNyzA2j
「ふふふっ…」
逃れることも出来ずにただ目を見張っているばかりのハデスを見下ろして、鈍は薄い笑いを唇に
浮かべた。また何か余計なことを言い出して興がそがれないうちにと、跨って腰を落とす位置を
決める。再び握ったものは、さっきよりも大きさを増していた。
的確に先端が膣内へと潜り込んでいく。じゅぶ、と濡れた音が響いた。
「あぁ…」
不覚にも濡れた声が漏れる。膣内を擦り上げてくる男の欲望の感覚があまりにもリアルで、これ
までの経験が全て吹き飛ばされてしまった。性急にするには何となく惜しくもあり、殊更ゆっくり
腰を沈めていく。
時間をかけて全て身の内に取り込んだ後、鈍は腕を伸ばして地面に突き刺さっている鋏を取り
上げた。
「あーあ…刃先がボロボロ。でも、研ぎに出すつもりだったからいいか」
そして、腰を揺らめかせながら嬉しそうに欠けた鋏の刃を舐めた。深まる歓喜が膣内の蠢きを
更に淫らなものにしていく。
「ふふ…うふふっ、素敵よ逸人…これが欲しかったんだから…」
鋏がまるで先程まで弄んでいた一物ででもあるように舌先でじっくりと舐めずりつつも、腰の動き
は次第に早まっていく。その癖、膣壁が引き入れた獲物を決して逃すまいと巧みにうねり、絞り
上げていく。
それが快感となっているのだろう。反応をするまいとしているハデスが時折顔を歪めて低い声を
漏らしている。
「逸人、気持ちがいいならお言いなさいな、そうすれば、もっと良くしてあげる…」
何か言おうとすればあらぬ声になってしまうのだろう。ハデスは頑固に口を結ぶだけだ。別に
それでも構わなかった。膣を通して快感は直に伝わっている。陥落するまいと耐えることが既に
この性の奈落への入口に立っている証だ。
何も気を遣う必要はない。今はただ互いに欲望のままあればいいのだ。どのみち男と女など、
そのように出来ている。心があろうとなかろうと。
「あ、ああ…本当に、すごい…」
鈍は身体が疼くままに身悶え、激しく腰を振って奥へ奥へと獲物をいざなった。衣服に包まれて
いる豊満な乳房が動きに合わせて重そうにゆさゆさと揺れる。
手にした鋏の刃先は一体どこを向き、何を傷つけようとしているのか皆目見当がつかない。あまり
にも美しく、また恐ろしい狂女の如き鈍の姿にハデスはひたと目を据えている。
引いているのかも知れないが、それは今どうでもいいことだ。

533 :シザーレイパー 6:2010/07/20(火) 03:26:37 ID:9jNyzA2j
すっかり快感に没頭してしまったのか、鈍は獣のような声を上げながら腰を振りたて、不規則に
蠢く膣壁を駆使して獲物を攻めたてていく。
「ぅああ…いい、逸人が、こんなにいいなんて…!」
身も世もない濡れきった声を上げて、鈍は思い切り膣内を締め上げた。焦らすようにゆっくりと
この行為を愉しむつもりが、思った以上に良かったせいで結局は性急なものになってしまった
ようだ。
「ダメだ、鈍…離れろ!」
もう射精感がせり上がっているのか、ハデスが焦ったような声を出す。しかし、もちろんそんなこと
でこの快感を簡単に手放す鈍ではなかった。膣内を凄まじい力で絞りながらも、ぞっとするほど
艶っぽい表情で笑って無視をしただけだ。
「逸人、わたしを狂わせるあなたを今だけは許してあげる…だから、出して」
その表情のまま、もう一度鋏の刃を舐めた。
「鈍!」
「出しなさいな、逸人!」
その途端、これまでのことがまるで児戯かと思えるほどに絶妙なタイミングで膣壁が獲物に絡み
つき、全体で擦り上げた。一足先に鈍が達したようだった。
さすがにその絶技に抵抗出来る筈もなく、哀れな獲物もまた呆気なく精を吐き出して果てた。

「うふふっ」
月も見下ろすことのない夜、鈍はまだ鋏を玩具にしながら上機嫌だった。ベンチの側ではようやく
拘束を解かれたハデスが憮然として座り込んでいる。色々思うところがあるには違いない。この
友人の性格は嫌というほど分かっている。どうせあの娘への罪悪感で一杯なのだろう。
本当に面倒臭い男だと思った。こんな男とまともに付き合っていけるのは、やはりあの娘だけ
なのかも知れない。
「逸人、まだそんな顔をしてるの?」
「お前には、分からないよ…」
「分かるわよ…ふふっ」
隣に座って顔を覗き込むと、露骨に嫌そうな表情になった。まあそれも無理はない。女に犯される
とは思ってもいなかっただろうから。ただ、今夜のことは鈍自身の気持ちのけりをつけるには丁度
良かったとも言える。

534 :シザーレイパー 7:2010/07/20(火) 03:27:31 ID:9jNyzA2j
どんなに思っても応えない男を追うのは辛い。
その男が愛した娘にただ嫉妬しただけと捉えてくれてもいい。この混沌とした気持ちに最初から
理路整然とした筋道などはないのだ。鈍自身にも説明は出来ない。
ただ、側に誰がいたとしても幸せにはなって欲しいと思った。それだけは真実の感情だ。
「ねえ逸人」
まだ黙り込んでいる友人に、鈍は声を潜めて囁く。
「病魔の呪いがかかった王子様を助けて、元の姿に戻してくれるお姫様は誰なのかしらね…」






535 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 06:14:33 ID:8mBnniem
なにこの予想外。。。 GJ!!

536 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 08:08:22 ID:aZMwX0qN
切ねぇぇぇええええ
GJ!

537 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 20:13:20 ID:8mBnniem
むしろ、ハデス先生はイった瞬間だけ、もとの健常な姿に戻るのかもしれないな。

って、おもた。

538 :名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 23:30:30 ID:D+nvJ5JK
相変わらず素ん晴らしい腕前wグッジョブっす!

539 :名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 03:57:47 ID:N7Hg+3ku
直接は続いていないけど、後日談のようなもの。
一応ハデみの職人なんでフォローはしとかないと、と思った。
鈍はもちろん嫌いじゃないよ。

540 :アフターケア 1:2010/07/21(水) 03:59:05 ID:N7Hg+3ku
部活に勤しむ生徒たちもほとんど帰宅してしまった時刻、人が少なくなったことに乗じて美徳は
保健室にいた。
鈍というあの女が乗り込んで来たのは昨日のことで、正直まだハデスに対しては怒りを覚えた
ままだ。突然のことで対処も出来なかったのは仕方がないだろう。それでも、以前にも深夜に
呼び出されていたことがあるというのに、危機感を持たないにも程があると。
「…まだ怒っていますか?」
お茶を淹れてくれたハデスは、美徳の様子を伺うように声をかけてくる。妙に疲れてでもいるのか
今日は何となく元気がないように見えた。その原因を美徳は知らないし、知ってはいけないとも
感じていた。何故だかも分からないけれど。
「別に、とは言えません」
「そうですか…」
もう来客もない時刻でもある。ハデスは一度ドアを見遣ってから美徳の隣に腰を降ろして大きな
溜息をつく。やはり今日の様子はいつもとは明らかに違っていた。怒りはもちろんまだ残っては
いるが、そちらの方に気が逸れてしまう。
「あの、お具合でも悪いのですか?」
「…いいえ、どうしてですか?」
「今日は朝から何となく違っているようでしたので」
いよいよ本気で何かあると心配をし始めた美徳に、ハデスは誤魔化そうとでもいうのか下手な
笑い顔を作った。
「私はそんなに頼りになりませんか?」
「美徳さん?」
普段の顔とは違う表情を見て、頭に血が昇った。
「嫌なんです…私。あなたが自分で何もかも背負い込んで、一人で解決しようとしているのは。
もちろん、それで済むのなら何も言いません。でも荷が重い時だってあるでしょう?そんな時に
頼ってはくれないのですか?」
「…そうではありません、ただ…」
ハデスは何か言いかけて、やはり途中で止めた。女の勘ならずともいぶかしむには充分過ぎて
かえって不安になる。この男に一体何が起きたのだろうと。
本来、もう少しずるく立ち回ろうとすればこの程度のことなら平気で嘘をつく筈だ。それも出来ず
にただ下手な誤魔化しをしようとするばかりなのは、それだけハデスが根っから善良な気性で
ある証拠なのだろう。だから今日までの間に何かがあったことで、一人で悩み苦しんでいる。

541 :アフターケア 2:2010/07/21(水) 03:59:45 ID:N7Hg+3ku
「…もう、いいのです」
まだ今の時点で美徳の中で解決しているものは何一つない。怒りも心配も言いようのない感情
も全てひっくるめて心にわだかまったままだ。
それでも、目の前で懊悩しているハデスの姿はあまりに痛々しく、わずかでも責めるようなことは
言えなくなってしまった。
「私はただ、あなたのことが心配で…どうすれば良いのでしょう」
理由を詮索することなど尚更出来ない。だとすれば少しでも気が晴れるようなことがあればとも
思うが、混乱しているせいか少しも思いつかなかった。
「…では」
不意に俯いていたハデスが口を開いた。
「今夜お伺いしてもよろしいですか?」
「…え?ええ…それはもちろん構いませんけど」
ハデスなりの言い回しではあるが、それは『泊まりに来る』ということだ。しかし、これまでは週末
だけのことで、翌日も出勤する平日に言い出すことなど決してなかった。律儀なこの男があえて
自分で取り決めたことを破るほどのダメージを受けているのであれば、黙って要求を呑むのも女の
役目なのだと思う。
「ありがとうございます、美徳さん」
顔を上げたハデスは、間合いを詰めて手を握ってきた。白髪の奥から覗く眼差しがとても真摯で、
視線を逸らすこともなく見入ってしまう。この男の真実を知りたいのならいつでもそこにあるのだと
思えた。
「そんなことで少しでも癒せるのであれば、嬉しいのですが」
「…美徳さん」
視線に絡め取られてしまったように身動きが出来ない。息を呑んでいる間に寄せられた唇が耳を
撫でた。それをきっかけにして戯れるように形をなぞられる。
「あっ…」
ただ、それだけなのに身体がざわめいた。最初の夜からこれまでの間に延々と蓄積され続けて
いる莫大な快感はいつ露出するのか美徳にも分からない。些細なことでスイッチが入ったように
この男の為の身体に変貌するのだ。
今この時に、そうなってしまいそうなのが怖かった。
「ああ…逸人さん…」
「もう少しで帰宅時間になります、一緒に帰りましょう」
「…はい」

542 :アフターケア 3:2010/07/21(水) 04:00:36 ID:N7Hg+3ku
軽く耳を愛撫されているだけなのに、身体だけが勝手に暴走を始めてもっと強い刺激を待ち望ん
でいる。完全にスイッチが入ってしまったようだ。
「身勝手なわがままを聞いて頂けて嬉しいです」
美徳が昂っているのを察しているのか、ハデスはなおも緩い愛撫を続ける。間近で聞くだけで
心が蕩けきってしまうほど大好きな声が産毛を撫で、煽るように歯が敏感になっている耳朶を
微かに噛む。
「…っ、あの…」
これ以上されたらここでして欲しいと形振り構わずねだってしまいそうで、美徳は強く目を閉じて
その甘い誘惑を振り切った。
「私、職員室に戻ります…支度します、からっ…」
抱き込もうとする腕から逃れるように慌てて立ち上がり、ドアを目指す。約束を取り付けたことも
あるのか、ハデスは先程より生気を取り戻したように見えた。

今夜は帰途の足がとても軽く思える。
いつも平日は一人で帰るのに、今夜は隣にハデスがいるのだ。学校での他愛無い出来事など
を話したりしながらも、思いはその先へと繋がっていた。ようやく少しだけ鎮まった身体の熱は
依然として美徳を悩ませている。
早く人目の届かないところで互いにゆっくりと愉しみたい。それだけが頭の中を占めていた。
アパートまではそれほどの距離もない。程なくして部屋に着いた二人は開いたドアの前で黙った
まま目を見交わし、中へ入る。
ドアの内鍵を掛けるなり、美徳の身体は玄関の壁に押し付けられた。
「逸人さん…?」
「すみません、ずっと我慢をしていたんです…少しこのまま…」
驚いたものの、口腔内に捻じ込まれた舌に応えているうちにまた頭の芯が蕩けてくる。そうして
いる間にもハデスの手は美徳の服をはだけてブラを引き剥がし、剥き出しになった乳房を両手で
ぐいぐいと揉んでいた。
「ぁふっ…」
息もつけないほどのキスの合間に酸素を求めて喘いだ喉が引き攣れる。
「あぁ…こんなところじゃなくて、ベッドで…」
そんな美徳の声もまるで聞こえていないのか、ハデスは乳房に齧りつくように歯を立て、乳首を
中心に舐め回していた。いつになく強引で執拗な遣り方に、身体はどうしようもなく追い上げられ
ていく。

543 :アフターケア 4:2010/07/21(水) 04:01:37 ID:N7Hg+3ku
「はぁんん…ダメ、です…そんな…」
乳房への愛撫が続けられている間、美徳は必死で膝が崩れそうになるのを耐えていた。まさか
こんなところで立ったままされるとは思ってもいなかった。それでも、経験のない行為のせいで
余計に昂ってしまうのは確かで、今日はまだ指一本触れられもいない体の中心が疼いて仕方が
なかった。ショーツの感触が不快になってきたのは、もうはしたなく濡れているからなのだろう。
「…逸人さん」
懇願するような美徳の声に、ハデスはようやく乳房から顔を上げた。
「…取り乱しまして、申し訳ありません」
「いえ…」
今夜のハデスを怖いと思わない訳ではない。それでも、こうしていることで少しでも救われること
があればいいと美徳は一度も拒絶の言葉を口にしなかった。いつもどことなく人を避けている
様子のハデスが、ここまで人を求めていることに意味があるのだから。
「ベッドに行きましょう…」
「はい、逸人さん」
ようやくのことでベッドに辿り着いた美徳は、乱れた服を脱ぐこともままならないうちに抱き締め
られて気が遠くなった。
「早く、私を思う存分抱いて下さい…」
頭の芯がぼんやりしている。ジーンズの生地が肌に貼り付くほどに溢れた愛液のせいで、足
から抜き去るのが大変だった。ショーツも正視できないほどびしょ濡れになっていて、恥ずかしい
ほどだった。そんな思いをも越えて、今夜は最高に高まり合いたかった。
「随分濡れてますね、慣らさなくてもいいですか?」
あの声が耳を撫でる。もちろん美徳もそのつもりだった。安全日に入ったのも好機だ、今夜ばかり
は二人を縛るものは何もない。
「はい…そのまま来て下さい」
そう答えるか答えないうちに、膣内を侵略してくるものが美徳を喘がせた。
「あぁあっ…」
その途端に身体が悦びに溢れた。女としての快感を得て愛される実感で肌も髪も見違えるほど
に潤み輝く。
「美徳さん…」
「逸人さん、もっと…」
もう二人とも我慢出来なかったのだ。一切の躊躇もなく激しく突きまくられながら、美徳もまた心
置きなく甘い声を上げ、悶え狂った。愛される一人の女として色鮮やかな美しい花を咲き誇らせる
姿は眩いほどだった。

544 :アフターケア 5:2010/07/21(水) 04:02:11 ID:N7Hg+3ku
その夜は二人とも何かに憑かれたように時間を惜しんで抱き合った。
体位を何度も変えながら交わった為か膣内で擦れ合う場所が微妙に変化していて、それがまた
新しい昂りを呼ぶ。
「上に、乗って頂けますか?」
最後にはその要求通りに馬乗りになって腰を振った。他の体位とは全然違って、最も奥までを
自分で導く体勢に肌が染まり上がったが、それ以上に激しい快感が身の内を突き上げて何も
かも分からなくなってしまった。
何度抱かれたのかも、もう分からない。

「もう朝ですから、僕は帰ります」
明け方、しっかりと抱き合って眠っていた男がそう告げた。
幸せな眠りの中から目覚めた美徳の唇にキスをすると、耳元で囁く。
「昨日は無理をさせてしまいました。この埋め合わせはまた週末に」
「…少しは私、お役に立ちました?」
ずっと気にかけていたことを尋ねると、男はいつもの優しい微笑を返してきた。
「もちろん、嬉しかったですよ」
美徳はただ、立ち去る後ろ姿を眺めるばかりだった。結局のところ、ハデスが抱えている問題が
こんなことで解消した訳ではないだろう。美徳もほとんどのことは知らない。それでも、少しは
気の晴れる手段としてでも繋がりを持っていたかった。
「また学校でね、逸人さん」
最初から艱難のある恋なのは美徳も承知の上だ。今更些細なことで手放す気になどとても
なれない。






545 :名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 19:13:46 ID:C7HtN22e
GJ!
やっぱりハデスはみのりちゃんに癒しを求めたかw

546 :名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 19:36:50 ID:rKAT2atz
ハデスがこんなにオッパイスキーだったなんて・・・・・w

547 :名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 23:49:45 ID:C7HtN22e
そりゃ、ハデスも男だ。
その上みのりちゃんのおっぱいならもう…。

548 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 06:07:31 ID:HH765HEb
みのりちゃんお誕生日おめでとー

逸人さん美徳さんの関係でもなく、エロもないけど
電波受信したのではじめての作文置いてみる

549 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 06:08:48 ID:td2zfjWO
夏休み――
チャイムに縛られていない校内の見回りは学期中以上に気を使う。
いつものように「私がしっかりしなくちゃ」と
張り切って校内を回っていた才崎美徳は、
ふと、ある部屋の前で足を止めた。
トントン…
返事を確認して、引き戸を開ける。
「こんにちわ。見回りですか?才崎先生」
くるりと振り返ったのは相変わらず不気味な顔の養護教諭。
「ええ。」

ただ。
不気味は不気味だけれど。
彼の今の表情が、彼なりの笑顔だということはわかる。
…わかるようになった。いつの間にか。

閑散とした保健室の片隅には、給水用のポットが山盛りになっている。
「今日も暑いですからね。生徒たちが熱中症にならないように
準備しているんです」
美徳の視線に気付いたハデスが、拳を握って力説する。
「いつ生徒たちが来ても平気ですよ。才崎先生も一杯…」
「それで、今日は何人が?」
食い気味で質問をすると、びくりとハデスの肩が震える。
「………………」
「ハデス先生?」
保健室に立ち寄ったのは、怪我の生徒がいないかの確認のためだ。
ちゃんと答えを聞かなければならない、と美徳は口調を強めた。
「何人、ここを訪れたのですか?」
「……才崎先生が一人目です」
「そう、ですか……」
気の毒なくらいに肩を落としているハデスに美徳は一瞬かける言葉を失った。

もうすぐ17時になる。
部活動の生徒も撤収を始めている。
今日はもう生徒は来ないだろう。

「子供たちがみんな元気なのは素晴らしいことです」
慰めにもならない言葉をかけて美徳は苦笑する。
「ポットの片づけ、お手伝いしましょうか?」
「いえ、それは大丈夫です。僕が自分で片付けます。それより才崎先生」
ハデスが、優しく笑った。

「コーヒー、飲んでいかれませんか?」

550 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 06:10:37 ID:Lh0WRJ5B
(何やってんの、私ってば…)

うきうきとコーヒーを淹れるハデスの背中を見守りながら
美徳は少しふくれていた。

(確認だけ取ったらすぐに退散するつもりだったのに)

(ついうっかり頷いただけなのに、あんなに嬉しそうな顔をするんだもの)

(仕方なくよ、仕方なく。だって誰も来てないのは可哀想だもの)

(職場の人間関係を良好にするために、私は社会人として…)

「…んせい…才崎先生?」
「え、あ、はい。…きゃっ」
目線をあげると、至近距離で、ハデスの顔。
「お疲れですね」
「いえ…その…」
(近い、近い、近い!)
白髪が頬に触れた気がして美徳は思わず仰け反った。
「こころなし顔も赤いですね。大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です!!」
「そうですか、あまり無理はなさらないように」
訝しげな顔をしながら向かいのソファに腰掛けるハデスをみて、
美徳はほっと息をついた。
「どうぞ、召し上がれ」
テーブルにコーヒーと、ピンポン玉より少し大きいくらいの白い和菓子が二つ。
「…これは?」
「まずは、一口」
促させるままに手に取ると、ひんやりしている。
「アイス、ですか?」
黙って、にこにこと見守っているハデスを軽く睨んで美徳はそれを口に入れた。
シャリ…シャリ…
(冷たくて、美味しい。これは、いちご?)
確認するように二つ目を頬張ると、そちらにもアイスに包まれたいちごが入っていた。
凍りついたいちごを舌の上で転がすように味わう。
甘くて、ほのかにすっぱい。でもそれが美味しい。
美味しそうに頬張っている美徳を満足げに見つめながらハデスが口を開く。
「好きなんです」

(……な、何を突然…)
美徳の動きがぴしりと止まる。
「いちご大福、子供たちが」
咽そうになりながら、美徳は口の中のアイスいちご大福をなんとか嚥下した。
「こ、子供たち…そうですか…」
(び、っくりした…)
「どうですか?」
「美味しい、です」
「それはよかった。これは才崎先生のために買ってきたものですから」
美徳をまっすぐに見つめながらハデスが微笑んだ。
その視線の強さに、胸が苦しくなる気がして美徳は小さく喉を鳴らす。
「私の…?」

「誕生日には、いちごでしょう?」

美徳は息を飲んだ。

551 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 06:14:40 ID:PZNbs5Am
ちらりと横目でカレンダーを確認する。
今日は7月22日。
間違いなく、自分の誕生日だ。

「どう…して?」
「この前の健康診断のときに、全校生徒を覚えていたんですけれど
 校長先生に先生方も覚えろと指導されまして」
(校長先生に…?)

ちょっと、胸が、ちりっとした。
自分の誕生日を知っていてくれていたことに喜んだ気持ちが
急速にしぼんでいくのがわかった。
しぼんだ気持ちは、そのまま怒りに変換されていく。
「先生方全員に贈られているの?大変ね」
つん、と横を向きながらコーヒーを一気に飲む。
「いや…それは…その…」
「ごちそうさまでした」
あたふたしているハデスを後目に、美徳はすっと立ち上がった。
「戸締り、忘れないようにしてくださいね。お疲れさまでした」
「あああああの、さ、才崎先生!」
「なんですかっ!」
一瞬前まで美味しそうにお菓子を頬張っていた女性が、今では何故だか怒っている。
呼んだはいいが、次が出なくてハデスは途方にくれたまなざしで美徳を見上げた。

「お誕生日おめでとうございます」

しばらく迷った末に、一つ息をついてハデスが言った。
一つしか返答の選択肢のない言葉に、美徳はいちごの酸味の残る唇を一度きゅっと閉めて、開いた――







552 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 06:16:38 ID:6/2C5lvr
おそまつさまでした。


神様がエロくて幸せなみのりちゃんを落としてくれますよーに

553 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 17:03:00 ID:Vv6ysfOy
GJ!!すげえにやにやしたww
好きなんです〜校長に のあたり原作でもありそうで上手いと思った。
これ読むまでみのりちゃん誕生日って知らなくてごめん

554 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 20:17:04 ID:+KZkvj1C
GJ!
そういやそろそろみのりちゃんの誕生日だなと思ってたけど、すっかり忘れてた。
思い出させてくれてありがとう。
何か書きたいけど、エロくならないかも。

555 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 22:32:22 ID:AIeaHocI
カモン!

556 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 22:45:22 ID:3kiSNKSS
オ〜ゥ イエス イエス! カマァ〜ン!!

557 :名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 23:55:49 ID:eu6092jp
何とか今日中に間に合った。
みのりちゃん、誕生日おめでとう。
こんなもので良ければ進呈するよ。

558 :真夏の夜の薔薇 1:2010/07/22(木) 23:56:50 ID:eu6092jp
「才崎先生」
ここ数日は真夏日が続いてうだるような午後の廊下で、美徳は思いがけなくハデスに話しかけ
られた。
「…何でしょう」
たまに羽目を外すこともあったりなかったりするが、職場である校内では他の職員と同じように
一線を引いた付き合いを素知らぬ顔で続けている。この関係は校長の三途川(と、アシタバ)
しか知らないことだ。別に後ろめたいことは何一つないのだが、何となく自然とそういう感じに
落ち着いている。
ハデスとの関係は相変わらず良好なのが何よりのことだ。
「今日はお誕生日でしたね」
「……あ」
期待していなかったこともあって、自分の誕生日などすっかり忘れていた。しかし異常と思える
ほどに周囲の人に気を遣いまくる性格のハデスが、美徳の誕生日を忘れる筈もないことをことも
あろうに失念していたようだ。
思わず嬉しくなってしまったのだが、次の台詞で脊髄反射してしまう。
「確か」
「それは言わないで下さい!」
「…は?」
マッハの速さで言葉を返した美徳に、ハデスは唖然としている。
きっと年齢のことを言われると思ったのだ。
年齢、それは世の女性たちにとっては現実という地獄の入り口である。
二十代前半までならまだ若さを誇って浮かれていてもいいだろう。しかしそれを過ぎれば愕然と
するばかりだ。
四捨五入するなんてもってのほか。
両親がそろそろ結婚しろとうるさくなってくる。
鏡を見るのが辛くなってきた。
など、悪いことばかりが見えてくる。正直誕生日が来るのはあまり有り難くないのだが、ハデス
がこの日を覚えてくれていたことだけは純粋に嬉しい。
それでも年齢の話題だけは避けたい。
そんなことばかりが頭の中をぐるぐる回っていて、また一人だけで空回っていた。

559 :真夏の夜の薔薇 2:2010/07/22(木) 23:57:35 ID:eu6092jp
「あの…それでですね」
美徳の反応に驚きながらも、ハデスは話を続けようとしてきた。
「以前、薔薇がお好きだと聞いたことがありましたので、これをどうぞ」
「…え?」
「たくさん差し上げられないのが心苦しいですが」
そう言って、白衣の陰に隠し持っていたものを差し出してきた。一輪だけラッピングされた真紅の
薔薇だった。
「これ、私に?」
「ええ、どうぞ。僕が不甲斐ないせいで今はこれしか…でも来年はもっと」
「そんな…とても嬉しい…」
ハデスが今、経済的に余裕がない事情はある程度知っている。だからまさかプレゼントなんて
想像もしていなかった。少ない中からわざわざこうして捻出してくれた心遣いが嬉しい。この男が
花屋でどんな顔をして薔薇を買ったのだろう。その場面を考えると微笑ましくも思えた。そして、
恐らくハデスは何も知らずにいたのだろうが、一輪の真紅の薔薇には意味がある。千も万もの
豪奢な薔薇の花束よりも価値があるものが隠されている。
女なら誰でも心から欲しいと願うそれを、美徳は確かに貰うことが出来たのだ。嬉しく思わない
筈がない。
「大事にしますね」
受け取った薔薇はまさにこれから咲かんとしている状態で、色鮮やかで艶やかな花弁がとても
綺麗だった。
「喜んで頂けたようで、嬉しいです」
「それで、ですね…」
よほどうっとりした顔をしていたのだろう、ハデスがその瞬間引いたように思えた。以前、突然
欲情した時のことを思い出したのかも知れない。EDにならなくて良かった、と今この場ではどう
でもいいことを考えてしまう。
「キス、して貰えますか?」
幸い、時期は夏休みに入ったばかりで生徒も部活で来ている者しかいない。こんなところで長話
をしていても誰も咎めないし知ることもない。
「それで、よろしければ」
何となくほっとした様子のハデスが、廊下の端から端までを見渡してから身を屈めて唇を重ねて
きた。来年も、再来年も、こんな日が来るのであれば年齢のことなんて忘れてしまえるほど瑣末
な問題だ。この男ならば何年経とうと変わることなく誕生日には一輪の薔薇をくれるのだろう。

560 :真夏の夜の薔薇 3:2010/07/22(木) 23:58:16 ID:eu6092jp
保冷材のお陰か、帰る頃になっても薔薇は綺麗なままだった。すぐに水に挿せばしばらくは目を
楽しませてくれる。いつでも一番大切な人が側にいてくれるように思えるのだ。
しかしその後数日に渡って、薔薇を眺めてはニヤニヤしたり急に顔を赤くしてベッドで物凄い勢い
で転がり回る美徳がいたことを誰も知らない。
ハデスもそんな姿をうっかり見たら、また引いたかも知れない。






561 :名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 00:28:53 ID:NuY9LFuZ
あ、まーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!
GJ!!

562 :名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 01:06:52 ID:zDSxbpv/
ちょっみのりちゃん可愛いな・・・!!
ベッドで物凄い勢いで転がりまわったのは俺だ!
GJ!!!

563 :名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 06:24:40 ID:uEYFLRun
GJ!
ニヤニヤした!
ニヤニヤしたよう〜
みのりちゃん幸せそうでこっちまで嬉しくなります

ハデス先生、一輪の薔薇が様になりますね。

564 :名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 22:47:34 ID:n5HfxKG1
誰かシンヤと鈍で描いてくれる神はいないものか

565 :名無しさん@ピンキー:2010/07/25(日) 03:21:03 ID:JQjm4qqN
ハデシン…

566 :名無しさん@ピンキー:2010/07/25(日) 07:46:55 ID:C/hWPi7U
一巻から読み直したら、アシ花と藤シンが見たくなった

567 :名無しさん@ピンキー:2010/07/25(日) 14:43:38 ID:40iAtusG
シンヤ厨って必死だな
悲壮感すら漂っているよ…

568 :名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 12:15:35 ID:9ZDrFNHi
だけど俺はシンヤを支援しつづける!
藤シンも案外いいと思うんだ

569 :名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 12:27:57 ID:MuTWAnMw
その熱意を作品として文章にしてみると、もっといいと思うよ

570 :名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 20:52:20 ID:AlMjY26s
アシタバと校長が良い

571 :名無しさん@ピンキー:2010/07/27(火) 00:16:43 ID:Pmmhn20r
アシタバと校長は俺も考えたことはある
校長と生徒ってのと、更にそれと矛盾したあの体型からくる背徳感がいいよな

572 :名無しさん@ピンキー:2010/07/27(火) 11:43:19 ID:QPWRMvdI
>>567
頼むから煽らないでくれ

573 :名無しさん@ピンキー:2010/07/30(金) 00:37:51 ID:LH7YOygD
ちょっと不思議な感じを狙っただけなんで、エロなし。

574 :透明夜:2010/07/30(金) 00:38:50 ID:LH7YOygD
「今夜も送りますよ、美徳さん」
この頃は帰途につこうとすると、当たり前のようにハデスが促す。
もちろん拒むつもりなど微塵もない。
学校では一緒にいる時間などなかなか取れないのだ。職務を離れた時ぐらい共に過ごす機会が
あってもおかしくないだろう。ハデスの方にばかり負担がかかるからと最初こそ抵抗があったの
だが、それは穏やかに受け流された。
「あなたに何かあってはいけませんから」
確かに一人で帰る夜道は暗がりから何かが出て来そうで怖い。学生時代から柔道を続けてきて
体力にも自信がある美徳でもそう思うのだ。普通の女性であるならどれほどの恐怖を感じること
だろう。
「…私も女なのですね」
「あたら危険な目に遭わせたくはありませんので」
決して押し付けがましくなく、寄り添う影のようにアパートまでの道をただ付き添っているだけでも
守られている実感がある。そして大切に思われている喜びがある。
泊まりには来ない平日でも、その充実感があれば寂しいとは感じずに済んでいた。

途中の歩道橋の上でふと足を止めると、夜間でもひっきりなしに流れる車の波が流れる閃光の
ようで、見慣れているとはいえしばらく心を奪われてしまった。どの光の中にもそれぞれの一日
がある。喜びも悲しみも感じながら生きている。
けれど、この夜の中ではただの光の一つになって流れていくだけだ。
美徳もまた、今こうして夜目に紛れている限りはどこの誰とも知れない存在だ。中学校の教員で
あることなど通り過ぎる人は誰も知らない。ただの若い女であるという、それだけ。
「どうかされましたか?」
立ち止まったまま絶え間なく車が流れる道路を眼下に眺めている美徳を不思議に思ったのか、
ハデスが尋ねた。
「今の私は、誰でもないのですね…あなたも」
「それは一体」
あまりにも抽象的に過ぎるその言葉の意味を表情から察したのか、愛しい男は黙ったまま隣で
同じように車の流れを眺め続けた。
「綺麗…ですね」
「そうですね、美徳さん」

575 :透明夜 2:2010/07/30(金) 00:39:31 ID:LH7YOygD
歩道橋の上で、ただ流れる光を眺める美徳は無心になっていた。
「逸人さん、もし私があなたの知る女ではなく、他の何者でもなかったとしても…同じように側に
いて下さいますか?」
それはまるで禅問答だ。あまりにも現実味のない光景を前にして、魂が浮世へと剥離している
せいで口から出る言葉も普通であれば到底まともに捉えられなくなっている。
しかしそれでもハデスは馬鹿正直に言葉を返す。
「もちろんです、美徳さん。それがあなたの望むことであるのならば」
「決して強制ではありません。それでも」
「ええ、それでもです。そうして欲しいと思うのでしょう?」
「……はい、きっとそうです」
この世ならぬ光に釣り出されて浮遊しかけていた魂が、現実に立ち戻る。あまり長くここにいたら
いけない、そんな気がした。
「さあ、行きますよ」
危険な気配を察したのか、再び光に魂ごと連れ去られそうな美徳の肩を抱いてハデスが囁く。

奇妙な夜だった。
歩道橋から離れてしまっても、まだ瞼の裏にあの絶え間ない光の明滅と流れが焼きついている。
忘れてしまおうにも、激しい閃光を眼前で見たように決して消え去らないのだ。時折立ち止まって
目頭を押さえる美徳に、影のように寄り添う男が労わるように何かと気遣う。
「お疲れになったのですか?」
「いえ…何でも」
「何か冷たいものを買って来ますから、ここに座っていて下さい」
そう言って、傍らにあったベンチを差す。
お願い離れないで、と言おうとした口は何故か動かなかった。
こんな感覚は今までになかった。
以前の自分なら有り得ないことで、恋を知ってから目に見えて弱くなっていることを自覚するしか
ない。誰かに心を許し、全てを任せることがこれほど人を弱くするのならば、以前の自分は決して
恋を選択しなかった。孤独でも一人でいることを望んだだろう。
それを知っていながら、今の美徳は迷いもなく手中にした恋を選ぶのだ。どれほど心弱くなろうと、
それは単なる今後の試練でしかない。
だから怖くはないのだと未知の恐怖に震え上がる心に必死で言い聞かせる。

576 :透明夜 3:2010/07/30(金) 00:40:13 ID:LH7YOygD
「お待たせしました」
ベンチに座ったまま身を竦めている美徳の隣に、ハデスが腰を降ろした。そして水滴の浮かぶ
冷たいミルクティーの缶を握らせる。
「…冷たい」
「夜になっても暑いですからね、体調も悪くなるでしょう。気が済むまで休んでいていいですよ、
付き合いますから」
「はい、ありがとうございます」
体調そのものは別にどこも悪くない。ただあの光に目が眩んだだけだ。それでも、こうして少し
でも一緒にいられる機会が出来たのであればそれは美徳にとって喜ばしいことだ。本当に、
学校では接する時が少な過ぎる。
ハデスがこの間初めて携帯を買ったという知らせは、生徒たちの間で一通り伝わってからよう
やく耳に入ってきた。それは詮索しない主義を通しているのでまあいい。けれど番号を教えて
貰った今でも、一体いつかければ良いものかと躊躇している。
こういう仲になった今でも、きっかけが掴めないでいるのだ。
あれこれと迷うのも変な感じで、結局まだ一度も電話をしてはいない。そうしてただ偶然の機会
があればこうして嬉しくなるだけの日々を繰り返している。
本当に、面倒臭い女だと嫌になるほどだ。
「美徳さん?」
決して答えもあてもない思案に耽っていると、心配をしたのかハデスが話かけてくる。驚くほど
顔が近くてその分真剣な目の色が心をぐさりと射る。つまらない考えに陥っていることに罪悪感
を覚えるほどに深い色をしていた。
「…いえ、何でもありません…逸人さん、一つわがままを言ってもよろしいですか?」
「ええ、どうぞ」
片時も離れたくない、ずっと側にいて安堵を感じていたい。思いが深まる度にそんな不安感が
募るばかりだ。そんな子供じみた独占欲など馬鹿げたことだと思ってはいても、心が次第に蝕ま
れていくのを感じている。
恋とは、本当に厄介なものだ。
「私は、あなたを愛しています」
「嬉しいですよ、美徳さん」
「私にも、そう言って貰えますか?たった一度でいいのです…」

577 :透明夜 4:2010/07/30(金) 00:40:43 ID:LH7YOygD
思えば、最初の夜から今まで、ハデスからその類の言葉を聞いたことはない。一緒に過ごせる
ことが嬉しくて言葉をねだることもなかった。だけどやはり女なら思う男から直接心からの告白を
聞きたい。
そんなわずかな鬱積が今、心の隙間から突然口を突いて出てしまった。
「そうですね、まだあなたに言っていませんでした…僕の不覚です。それでは」
ハデスは慌てることもなく、頬に寄せた唇をそのまま耳元に滑らせて美徳が一番欲しい言葉を
告げた。
「…嬉しい」
「お望みであれば、幾らでも…」
不安やら、渇望やら、そういった負の感情が簡単な言葉一つで霧散していく。恋は厄介なもの
には違いない。それでも、互いの心が伴ってさえいれば様々な面倒事は越えられるのだ。
先程まで瞼の裏で明滅していた、美徳の心をあらぬ世界へと剥離させていくあの妖しい光はもう
消え失せていた。
それでも、光の支配そのものはまだ続いていて存在を隠す。
その夜、誰でもない男と、誰でもない女が、無言のまま睦まじく寄り添い、囁き合う姿を見た者は
誰一人いなかった。






578 :名無しさん@ピンキー:2010/07/30(金) 20:41:46 ID:geN/pXck
GJ!
いつもの感じで終わるのかと思いきや、変化球できたか

579 :名無しさん@ピンキー:2010/08/02(月) 02:26:50 ID:zOtkyGvw
アシタバと花巻の話のつもりで書いたけど、まだ照れがあったので方向性を
間違った。なのでエロはない。

580 :初恋未満 1:2010/08/02(月) 02:27:44 ID:zOtkyGvw
夏休みに入ってから、何となくつまらない。
そんな気持ちがアシタバにはあった。
元々それほど学校が好きという訳ではない。自分なりに勉強はしているが特に目立つ成績でも
ない。それでも毎日学校に行っていれば友達もいるし毎日楽しく過ごせていたのに、それがなく
なっただけで妙に空虚な気分のまま過ごしているのだ。
家の中にいても自分の居場所はそこにはない気がする。だから日のあるうちは近くの図書館に
行って宿題をするなり本を読んだりして時間を潰す毎日を送っている。
しかし、昼近くになってから行ったことも関係しているのか、今日はいつも以上に人がいて、とても
落ち着ける雰囲気ではなかった。仕方ないので家に帰る途中の公園でよく知る少女の姿を視界
の端に見つけて驚く。
「あれ花巻さんじゃ…」
まさかこんな猛暑の屋外で会うなんて思ってもいなかったので、興味を引かれて近付いてみた。
花巻は日陰のベンチに座り、膝にいつも抱えているノートを置いて眠っている。わざわざこんな
暑いところにいるなんてと思ったものの、大分長い間ここにいるのか左腕が日陰の位置から出
そうになっている。女の子が変な日焼けをしたら嫌だろうなと可哀想になって、色々迷った末に
揺り起こすことにした。額に玉のような汗が浮いているので、これ以上ここにいたら熱中症になり
かねないことも心配だった。
「花巻さん…」
呼んでも起きない。肩を軽く揺すっても起きない。あまり乱暴なことも出来ないのですっかり困り
果てているうちに、眠れる姫がゆらりと瞼を開いた。
「あ、良かったぁ」
「…ひゃっ」
目を覚ました花巻は目の前にいるアシタバに驚いて小さな声を上げ、膝の上のノートを落としそう
になっていた。咄嗟にそれを拾い上げて手渡しをする。
「ごめん、はい」
まだ花巻は驚いて固まったままだ。もしかして、ノートの中を見られたと思っているのだろうかと
つい気になってしまう。しかし単にどうお礼を言っていいのか分からないで戸惑っているだけの
ようだった。恥ずかしがりでテンパりがちなこの少女の目の中で、明滅する感情の光が驚くほど
多彩なのが目を引いた。きっと口には出せないだけで、信じられないほどたくさんの言葉や感覚
が詰まっているのだろう。

581 :初恋未満 2:2010/08/02(月) 02:28:25 ID:zOtkyGvw
「あ、あ…りがとう」
ようやくぎこちなく唇が動く。
「どう致しまして。でもここにいたら暑くない?」
「暑いけど…図書館が混んでいたから」
どうやら花巻も今日の図書館の混みように閉口したクチのようだった。何となく同士が見つかった
気がして、気が楽になったアシタバはこの少女ともっと話をしたくなった。
「今が一番暑い時だし、長い間ここにいたら大変だよ。喉渇いてない?何か奢るよ」
「あ…でも」
自販機がすぐ側にあるのは知っている。何がいいのか聞かなかったが、缶コーヒーやジュース
よりはお茶の方がいいだろうと判断して同じものを二つ買った。
「はい、どうぞ」
「…ありがとう、アシタバくん」
やはりとても喉が渇いていたのだろう。花巻は遠慮しながらも缶入りのお茶を一口飲んでほっと
したように息をついた。
「美味しい…」
ベンチの隣に座って冷たいお茶を喉に流し込んでから、アシタバもようやく人心地がついた気が
した。本当に、この夏の暑さは異常というしかない。既に今朝のニュースでも熱中症で何人も倒れ
たと言っていた。
中身がなくなってもまだ冷たさの残っている缶を手の中で転がしている花巻の横顔が、今日は
妙に綺麗に見えて仕方がない。会わない筈の場所で顔を合わせたからだろうか、それとも見慣
れないシンプルなワンピース姿だからなのかと胸がドキドキしてくる。
そんな気持ちを誤魔化すように、平静を装って話しかけた。
「ここじゃ暑いから、家に帰った方がいいね。図書館はまだ混んでいるだろうし」
「…うん、調べものがあったんだけど今日は諦める…今日はありがとう」
そう言って、花巻は立ち上がった。
「あの、缶…」
「え?」
「それ、一緒に捨てとくから」
「…うん、ありがとう」
空き缶を渡してくる手と受け取る手がほんのわずかに触れる。その瞬間、まるで電流でも走った
ように感じたのはアシタバだけだったのだろうか。

582 :初恋未満 3:2010/08/02(月) 02:29:03 ID:zOtkyGvw
花巻と別れた後、アシタバ自身は家に帰る気がしなくて結局足が向いたのは学校の方向だった。
部活などの用事がない限り、休みの期間は校内に足を踏み入れてはいけないことになってはいる
のだが、普段の慣れがどうしても出てしまう。
保健室の入口で立ち止まると、二回ノックをした。
「はい、どうぞ」
いつもと変わらないハデスの声が中から聞こえてくる。
戸を開けて中に入ると、机に向かっていたハデスが驚いたように目を見張っていた。生徒は休み
でも教職員に休みはない。部活で学校に来ている生徒たちに不測の事態があるかも知れない
ので、ハデスも待機しているのだ。
そういう、いつもと変わりない雰囲気が今は嬉しかった。
「アシタバくん?どうしたの」
「図書館が混んでいたんです。なんか家にも帰り辛くて…」
「そう、じゃあ少しここにいなさい。外は暑いから熱中症になったら大変だしね」
机の上には保健関係の資料らしい書類が山積みになっている。直接生徒たちに接する職務では
ないが、大事な役目を担っているのは同じだ。やることなど幾らでもあるのだろう。つまらないこと
でここに来てしまったことを少しだけ後悔したが、ハデスの言葉で少し救われた気がした。
「ちょうどいい、夏休み中の日射病と熱中症対策の保健便りをまとめていたんだ。少し手伝って
くれると嬉しいんだけど」
「そんなことで良ければ」
「じゃあ、この中から該当する文章を書き出して」
渡された十枚ほどの資料の中から側のメモ帳に書き写していく仕事を与えられた。量としては
大したことはないのだが、ここに自分はいても良いのだと思うと少し気が楽になる。
言われるまま作業をしているうちに、ふと花巻の顔を思い出していた。あれから無事に家に帰り
着いたのだろうか。あのノートの中には一体何が書いてあったのだろうと。
思い出すとまたドキドキしてきた。きっと花巻にも好きな相手がいるに違いない。あれだけ可愛い
のならもしかして両思いだったりするかも知れない。そんな幸せな相手は誰なのだろうと。
「アシタバくん」
再び机に向かっていたハデスが突然口を開いた。
「はい」
「二学期になったら、数回に分けて全学年全クラスで保健指導の授業を受け持つことになった
からね」

583 :初恋未満 4:2010/08/02(月) 02:29:40 ID:zOtkyGvw
「え…そうなんですか?」
「夏休みが明けた頃は普段の生活習慣が変わっている場合があるし、その際にきちんと指導
しておく必要性があるからね」
今度はアシタバが驚いた。
元々ハデスは養護教諭という職務に熱心に取り組むたちではあった。しかし微妙に空回りする
こともよくあった。なのに最近は随分言動が的確になってきている。
それも全て好きな相手がいるからなのだろうか、と思い至れば何もかもが符合する。
正直、アシタバは他人の色恋に興味を持つことは一切ない。経験がないだけに想像することが
出来ないのだ。なので以前、屋上で一度だけ見た光景が目の前にいるハデスと結びつかない
でいる。その先にあるものも当然全く想像がつかないし、今はまだ知らなくてもいいことなのだと
思っている。
ただ、恋すら知らないことは何となく損をしているような気がした。
「先生」
「何?」
「人を好きになる気持ちって、どんな感じですか?」
唐突にそんなことを言い出したアシタバに、ハデスは何を思ったのかわずかに顔を顰めた後で
答にもならない言葉を返した。
「僕じゃ、参考にならないと思うよ」
確かに、こればかりは人によって異なることで参考にはなりそうもない。けれど、たかが子供の
言うことだからとハデスは誤魔化すつもりはないのだろう。
やはりこの人は自分にとって尊敬出来るのだと思った。






584 :名無しさん@ピンキー:2010/08/02(月) 15:36:16 ID:+2/0dBU5
グッジョブ

今週の病魔は口にチンコ突っ込みたくなるな

585 :名無しさん@ピンキー:2010/08/03(火) 05:07:04 ID:M9Hdy0x0
脳にも突っ込めそうだ

586 :名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 01:37:02 ID:W4fVPvIQ
最近、ギャグは面白いんだけどエロ魂を喚起させるネタが薄いかな。
もっとエロが欲しい。

587 :鬼の霍乱 1:2010/08/06(金) 01:37:50 ID:W4fVPvIQ
猛暑の最中の夏休み。
日頃から鍛錬を怠っていないと自負していた筈の美徳が、体調不良で学校を休んで三日目に
なろうとしていた。

「…最悪」
その日も朝から熱は下がらなかった。
体温計を何度も見直しても平熱とはとても言えない体温のままだ。教師がそんなことではいけ
ないとは思うものの、まともに動けそうにもないので今日も休むしかなかった。夏休み中だった
のが不幸中の幸いと言うべきなのだろうか。
夏風邪をひいたのは初めてだったが、まさかここまで長引くとは思ってもいなかった。小学校に
入学して以来、風邪もほとんどひかなかった。当然休むことなど滅多になかっただけに、大人に
なってからこうなるなど信じられなかった。
熱のせいであまり物も食べられない成果、少し気弱になってしまって、ただベッドで臥せっている
だけの自分がこの上なく情けない存在に思えてしまう。
今日も無為に終わるのかと思い始めた夕方、枕元の携帯が鳴った。
ハデスからだった。
「…はい」
『お加減はいかがですか?』
「ええ、あまり芳しくはありません」
声も嗄れているのが自分でも分かった。
『そうですか、今年は暑さが厳しいですからね。体調を崩されたのですから無理をされてはいけ
ませんよ。それで今夜、様子を見に伺いますがよろしいですか?』
「えっ…」
それは困る、と正直思った。何日も熱で寝込んでいたせいで、今の顔はとても人前で見せられる
ものではない。
「それ…は…」
『では、また後で』
どう上手い返答をしようかと回りきらない頭で思案しているうちに、今日は妙に押しの強いハデス
の方から電話が切られた。
「ああ、もう…」
どうすれば良いものか分からず、美徳は困り果てたまましばらく携帯を握り締めるばかりだった。

588 :鬼の霍乱 2:2010/08/06(金) 01:38:25 ID:W4fVPvIQ
日が暮れた頃を見計らうように、ハデスは部屋を訪れた。
「…わざわざいらっしゃらなくても」
一応出迎えはしたもののあまり顔を見られたくない美徳の気も知らず、大きな手がいつものように
頬を撫でた。
「少しやつれましたね、食べていないんじゃないですか?」
「まだ、微熱があるものですから」
パジャマ姿でいることを恥じるようにただ俯いている美徳の前に、近くのスーパーの袋が突き出
された。
「何がお好きなのか分からなかったものですから、果物や飲み物を見繕って来ました。早く回復
して元気な姿を見せて下さい。では」
体調を慮っているのか、ハデスはそのまま玄関先の会話だけで帰ろうとしている。今の顔を見ら
れたくなかったこともすっかり忘れて、美徳は咄嗟に引き止めた。
「嫌…お帰りにはならないで…」
「美徳さん、熱があるのでしょう?お休みになられていた方がよろしいですよ」
「今の私では、何のおもてなしも出来ませんけど…側にいて欲しいのです」
この数日、美徳には何もなかった。
誰と会話することもなく、ただ体調の回復だけを願いながら横になっているだけの時間が堪らなく
退屈で、いつもの毎日が恋しかった。ハデスの顔を見た途端に、そんな寂しさが一気に噴出して
しまったのだ。
「それでは、しばらくお邪魔をします。でも、きちんと寝ていて下さいね」
さして迷うこともなくハデスがそんな言葉を返したのは、少しは会いたいと思っていてくれたから
なのだろうかと、こんな状態でも余計な期待をしてしまう。

結局、食欲のあまりない美徳の為にと、ハデスは袋の中に入っていた桃や林檎を器用に剥いて
皿に盛った。
「少しでいいから食べた方がいいですよ。それと、この季節に関わらず大量に汗をかくと脱水症状
を起こしやすいので水分も充分に摂って下さい。スポーツドリンクとお茶は冷蔵庫に入れておきま
した。それと、塩分も必要ですから塩飴もここにありますので」
サイドテーブルに果物の皿を置くと、大人しくベッドに横になっている美徳の傍らに腰を降ろす。
「他に、何か食べたいものがあるのでしたら作りますが。ただし、今日のところは消化の良いもの
にして下さいね」
ハデスの態度はあくまでも養護教諭としてのものだ。夏風邪をひいた相手に対してのものだから
それも妥当なのだろう。普段ならそんな素っ気無さに不満を覚えるかも知れないのだが、それほど
嫌な気もしないのはやはり心が弱くなっていたからに違いない。
少しだけ口にした桃は泣きたくなるほど甘かった。

589 :鬼の霍乱 3:2010/08/06(金) 01:38:57 ID:W4fVPvIQ
「今夜はあなたが眠るまで側にいますよ、いいですね」
額に当てられた手は冷たくて心地良い。それだけで何だか安心出来る。このまま眠ってしまえば
少しは楽になりそうに思えた。
「ありがとう、逸人さん」
「どう致しまして」
額や頬を滑る指の感触が催眠術のように眠気を誘った。子供の頃、初めて風邪で寝込んだ時に
母親に見守られていた懐かしい記憶と重なる。目覚めたら一人になっていたとしても、今夜の
心地良さがあれば平気に思えた。






590 :名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 02:25:54 ID:W4fVPvIQ
ついでに今週の小ネタから思いついたこと。

591 :金やら銀やらの話:2010/08/06(金) 02:26:19 ID:W4fVPvIQ
常伏中2年A組の藤がある朝、遅刻しそうになったので思わず持ち出した箸とご飯茶碗を(中身は
完食済)うっかり通学路のドブ川に落とした時のこと。
突然、そのドブ川が光り出して変なオバ…女神様が現れてこう言った。
『あなたが落としたのは、この金の箸と金のご飯茶碗ですか?』
女神様を見た藤が咄嗟に考えたのは(面倒臭ぇ)だった。大抵こういう場面に遭遇すると、ろくな
ことがないに決まっている。何もないとしても、とりあえず今日は確実に遅刻する。
なのでこう返事をした。
「落としたのはフツーの箸と茶碗だから、そっちにしてくれ」
『では銀の箸と銀のご飯茶碗ですか?』
女神様は藤の言うことなど全然聞いちゃいなかった。というよりも定型通りの受け答えをした方が
この手の話の歴史的にも楽だったからだろう。
「いいから、返してくれるんなら金でも銀でもないフツーの箸と茶碗返せよコラ。そもそも何でドブ
に女神がいんだよ」
トイレに女神様がいるぐらいなので、ドブにいてもおかしくはない。しかし正直者だが面倒臭がり
の藤に鷹揚に対応していた女神様も軽くブチ切れたらしい。
『……分かりました。ではあなたが落としたのはこれで間違いないですね』
そう言い残し、藤が落とした箸とご飯茶碗を置いて消えていった。
しかし、女神様の腹いせなのか箸と茶碗には残念な感じで微妙な金メッキが施されていて、物を
粗末にするなと兄の山蔵からブン殴られたのは言うまでもない。






592 :名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 17:22:35 ID:IDl4wIJF

誰か藤と花巻さん頼む

593 :名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 00:45:35 ID:K1HF33T/
>>589
GJ!
やっぱハデス×みのりんは良いなぁ……

ところで今週の話から
安田とふるえが偶然街でばったり→ミスター&ミスポジティブで街を楽しく遊覧→色々あって想像がエロ的にぶっ飛んだ2人→ホテルへ
という電波を受信したんだけど形に出来ない……

594 :名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 01:21:02 ID:ZRax9AhD
>>593
それ楽しそうでいいな。
書けそうな気がするよ、明日投下する。

595 :名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 15:32:12 ID:s9HAb7rs
この暑さなら全裸待機も平気だね
正座して待ってる

596 :名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 17:15:50 ID:K1HF33T/
>>594

超ありがとう
俺も全裸で待つわ

597 :名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 22:29:06 ID:mXCzpDh/
お前ら、暑くてもポンポンは大事だから腹巻ぐらいしろw
夜中は意外と冷えることがあるぞ

598 :名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 03:40:31 ID:ydPc8dxe
書いた。
なんか方向性がおかしくなったけど。

599 :ポジティブな夏のエロい二人 1:2010/08/08(日) 03:41:31 ID:ydPc8dxe
夏休みに入って一週間ほど経ったとある日。
毎日課された宿題以外は特にすることもなく、暇を持て余していた日暮ふるえは真昼の繁華街
で何となくぶらぶらしていた。
家にいてもそれほど面白くない、出かければきっと何かあるかもと思ったのだが案外それほど
都合良く目的のものが落ちている筈もなく、つまりは街にたむろしているほとんどの人々と同じ
ようにただ漂流している気分を楽しんでいたのだ。
別にそれでも良かった。以前のように何の根拠もなく自分で怖いことを探し出して怯えていたこと
を考えれば、今の方がよっぽど発展的に思える。
コーヒーショップで涼みながら道を往く人々を眺めているだけでも、旺盛なる想像力を刺激されて
面白い。今日もまた、そうして過ごしていくつもりでいた。
「あれ?何してんのこんなトコで」
ぼんやり窓の外を眺めていると、背後で素っ頓狂な声が聞こえた。驚いて振り向くと安田が興奮
したように突っ立っている。
「あ…この間はどうも」
「ここ、座っていいかな。ちょうど混んでいて席がなかったんだよな」
「…どうぞ」
そういえばこの間のお礼はまだ言ってなかったことを思い出して、ふるえは口篭りながら向かい
の席を指した。
「助かったー、サンキュ!」
「い、いえ…」
安田は小脇に抱えていた本の包みをテーブルに置いて、暑いのかぱたぱたと手で顔や胸元を
あおいでいる。涼もうとしたものの座れそうな席にたまたま見知った顔がいたので近寄って来た
だけなのだろう。でも、何となく気が紛れて楽しくなった。
「ちょっと荷物見ててくれないかな、注文して来るんで」
「あ、ええ、どうぞ」
荷物というのはテーブルの上に置いてある本のことだろう。ビニール袋からうっすらと背表紙が
見えるが、まさかエロ本だったりしたらベタだろうなと考えると笑えてきた。エロいのが良いこと
なのかどうかはともかくとして、退屈を知らずに過ごせるのはやはり羨ましい才能だ。
そんなことを考えているうちに、飲み物とベーグルを手にした安田が戻って来る。
「いやー、やっぱ夏休みになるとどこも混むよな」
また、賑やかな空気が蘇った。

600 :ポジティブな夏のエロい二人 2:2010/08/08(日) 03:42:36 ID:ydPc8dxe
混み合っている店内はとても落ち着ける雰囲気ではなかったが、そこで他愛もないことを話して
いるうちに、いつの間にか二人は打ち解けていた。夏休み明けまで続く退屈を本当は持て余して
いたことも同じで、その流れから近くのカラオケ店に行くことにまで話が落ち着いていた。
それまで誰かとこんな風に一緒にいることなどなかっただけに、ふるえは今日の怒涛の展開に
自分でも驚いていた。これではまるでデートだ。
「さー、何歌おっかなー。やっぱAKY108は外せないよなっ」
コーヒーショップを出てからも、安田は相変わらず呑気にそんなことを言っている。気楽そうな後ろ
姿を眺めているうちに、別に余計なことなど何も考えなくてもいいのだと開き直るような気持ちに
なってきた。どんなことであれ、ポジティブでいる方がいいに決まっている。
「日暮は何歌いたい?」
「えっ?」
「やっぱアイドルかな。何でもリクエストしてくれよ」
「う、うん。ありがとう」
ネガティブだった頃の癖がまだ抜け切らず、口篭ってしまうと突然安田がぐいっと顔を近付けて
きた。
「なに…?」
「今日の服、イケてるじゃん。姫ワンピって奴?可愛いんだからその方が制服より全然いいな」
「あ、りがと」
途端に頬が熱くなって、胸がドキドキしてくる。可愛いなんて言われたのは今まで両親以外には
なかった気がする。ネガティブな自分のままだったら、きっとこんな嬉しいことは聞けなかったの
だろうと思うと、改めて安田が救世主のように見えてきた。
「さっ、あそこ。入ろ入ろ」
安田はふるえの手を握ると、さっさと目的の店を目指して歩き出した。カラオケには慣れてそうな
ところを見ると、いつもヒトカラをしているのだろう。
デートじゃないけど、そう思ってもいいかなとまた頬が熱くなった。

カラオケ店の個室内では安田の独断場だった。
AKY108のヒット曲からアルバムに収録されているようなあまり知らない曲まで、全部きっちりと
振りつきで歌いまくって一人で盛り上がっていた。普通であればそんな姿はひたすら寒いと思う
だけなのだが、あまりにも安田が楽しそうなのでふるえも思わずつられてしまった。
「よし、じゃあ『真夏HANABIガール』は日暮が歌ってくれよ」
「えー、私一回しか聞いたことないよお」
「大丈夫、一緒に歌うからさ」

601 :ポジティブな夏のエロい二人 3:2010/08/08(日) 03:43:55 ID:ydPc8dxe
エキサイトしきった安田は、画面を見ながらノリノリでふるえの拙い歌い方をサポートというか、
ほとんど邪魔しながらもやっぱりきっちりと最後まで歌いきった。カラオケはこれまであまり経験
がなかったふるえも、こんなに楽しいものだったのかと目から鱗がポロポロ落ちる思いだった。
カラオケに限らず、気の合う相手となら何をしてもきっとこんな風に楽しいのだろう。
ほとんど歌ってもいないのに喉がすっかりカラカラになって、注文したジュースを飲み干しながら
目はずっと安田を追っていた。
知り合う前は色々な噂があったからずっと変な人だと思っていたのに、こうして親しくなってみると
特別変でもエロくもない。いや、エロいのは間違いなくても噂で聞くほどの物凄い奇行があるとは
とても思えない。どこにでもいるごく普通の男子だ。
「あー歌った歌った。日暮」
全曲コンプリートを果たしてようやく休憩を入れる気になったのか、安田は満足しきった顔でどさり
とソファーに座り込んだ。
「え、あ、はいっ」
「好きなの入れて歌っていいよ。俺ばっかじゃ不公平だろ」
「え、でも私音痴だから…」
「んなの気にしてたら俺なんてどうなるよ。それに」
喉を鳴らしてコーラをごくごくと飲んでしまってから、安田は言葉の続きを継いだ。
「いい声してんじゃん」
「そんな…」
今日は一体どうしたというのだろう。今までになかったことばかり、しかも嬉しくて楽しいことが
立て続けに起こっている。また顔が赤くなったふるえの反応が気になったのか、安田が隣に
寄って来た。さっきまで賑やかだった個室内が一転して静まり返る。
「俺、何か悪いこと言った?」
「う、ううん」
「日暮が可愛いからさ、つい悪ノリしちまったかもな」
もう何も言えなくなってしまった。覗き込んでくる顔がとても近くて、顔が熱い。
「キス、していいかな」
だからもう訳も分からなくなって、つい頷いてしまった。そのまま接近してくる顔に目を逸らせなく
て瞼を閉じることも出来ずに唇が重なった。それはほんの少しの間のことで、触れただけだった
けれど紛れもなくふるえにとっては初めてのキスだった。

602 :ポジティブな夏のエロい二人 4:2010/08/08(日) 03:45:06 ID:ydPc8dxe
室内は静かなままだ。
何かの話で聞いただけだが、密室状態だからとこんな場所でアレとかコレなことをするカップル
もいるらしい。もしかしたら今日ここでそうなってしまうかも知れないと思いながら、ふるえは声も
出ない状態でずっと安田を見ていた。
「…ヤベ」
何故か妙に切羽詰った様子で、安田が声を漏らす。
「なんか最後までヤりたくなったかも」
「……え?」
「いいかな」
「うん、いいよ」
「だよなー、会っていきなりってのはちょっと…って、えええーーー!」
こんなことは当然断られると思っていたのだろう。言い出したのは安田の方なのに面白いほど
動揺していた。
「私いいよ。考え方を変えられたのは安田くんのお陰だし」
「…マジで?」
「うん」
驚きでしばらく目を見張っていた安田は、気を取り直したのかまた近付いて来た。今度こそ最後
までいってしまうかもと感じてはいたが不思議と不安は感じなかった。
「じゃあ、いただきます」
もう一度顔が近付いてくる。期待を込めて目を閉じたその時、室内の電話が鳴った。せっかくの
雰囲気をそがれてがっくりと肩を落とした安田が仕方なさそうに電話を取る。
『そろそろお時間になりますが、延長はなさいますか?』
どうやらフロントからのものだったらしい。もちろん延長はせずに出ることにした。

「さーて、どこに行きますか?」
カラオケ店を出てから、二人ともテンションがおかしくなっていた。いい雰囲気になりかけたところ
で突然寸止めを食らったせいなのだろう。
「それは、やっぱり…」
「だよねー、ホテルとか」
「私、行ったことないよ」
「俺もないけど、何とかなるだろ」
閉じられた室内ならともかく、そんな話題を口にしながら歩いている中学生というのは随分異様
に見えたのだろう。通り過ぎる人々がどことなく遠巻きにしているように思えた。しかし今の二人
にはどうでもいいことだった。

603 :ポジティブな夏のエロい二人 5:2010/08/08(日) 03:45:43 ID:ydPc8dxe
一番の問題があるとすれば、それは料金のこと。
二人合わせても数千円しか持ち合わせがなく、まずは安いところを探すしかなかった。とはいって
もあまり長いこと中学生同士がホテル街をうろうろするのも格好がつかない。なので一巡りして
ある程度目星をつけてから一番安いホテルに決めようと、周囲の通行人たちが眉を顰めるのにも
気付かずに声高に話し合った。
「じゃ、そういうことで。行こうか」
大体話がまとまったところで、ホテル街へと歩き出そうとした安田の足が止まる。何が起こった
のかと様子を伺ったふるえが見たものは地面にボタボタと垂れ落ちる鼻血だった。
「…大丈夫?」
「じゃ、ないかも…」
興奮していたからなのか、それとも暑いからのぼせたのかは分からないが、とにかく今までエロい
方向に盛り上がっていた気分は一気に萎えた気がした。さすがに血を見るのは穏やかではない。
さすがに今日はもう無理だろう。

結局、事は後日に持ち越しとなったまま実現はされずじまいになっている。
もちろんお互いに携帯番号は交換したものの、その場の勢いがなければ何となく気まずいもの
があって、なかなかあの日の続きについて切り出せない。
お互いに勢いづいてエロい方に突っ走っていたその時がまた来るまで、待っていてもいいかな
とふるえは思っていた。
安田はといえば、エロリストの本領発揮でデリカシーの欠片もなく毎日のように誘ってくるだけ
なのだが。






604 :名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 07:57:41 ID:cN3t8qKF
>>598
朝から神降臨しなすった
GJ

605 :名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 14:36:36 ID:kGQuyLbQ
>>603
素晴らしいGJ!

606 :名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 21:49:32 ID:kUNDb3ce
>>589>>603もGJ!

安田とふるえ、いい組み合わせだな…
ところでここってイラスト貼るのおk?

607 :名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 01:42:12 ID:cj7J5cCU
エロパロの趣旨に合ってれば、いいと思う

608 :名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 16:58:14 ID:pk88intD
ほけがみ男女はもっと語る場所あってもいいと思うんだ…
ここエロ板だからエロ無しの男女話は気が引けるしさ…

609 :名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 21:28:52 ID:VnFzQ32f
男同士の萌え語りも、キャラ語りも、他の作品同様完全に住み分けは出来ている
んだし、男女であればここでもいいと思うよ
てか、そこまで規定を細かくする必要性を感じないし

610 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 01:12:50 ID:44xO1pNI
今週のような、ものすごくアホなことを、ものすごく真剣に、
それも一大軍事作戦のような勢いで悪ガキどもが行なうというのは
昔、押井守が好んで使った展開だが、個人的には大好きだ。安田偉いw

エロパロ的には、まず男子総がかりで敵の最強の武将(鏑木)を討ち、
その上で大将(みのりちゃん)を仕留める展開に持っていってほしかった。
もちろん性的に。

611 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 02:04:37 ID:5claF66Z
>>608
スレ立てれば?

612 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 02:26:49 ID:vDQNWiDX
>>608
既存のスレでは語れないものがあるのなら、スレ立てて思う存分語ってくれ

613 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 08:28:09 ID:zUd9zlnG
そりゃ正論だが、実際どこに立てるんだ、って話で
週漫に立てりゃすぐ消えるだろうし、だからって漫画サロンじゃ過疎るだろうし
漫画キャラ板なんかに立てたら下手したら凄い荒れそう

614 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 08:44:23 ID:BPdNW49S
まあ、過疎ると誰もが思ってるから誰も立てないわけであって。
信者わらわらいる漫画とはわけが違う。

615 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 15:06:58 ID:zE7KP3Vp
まだ現時点じゃ腐人気くらいしか無いからなー
これがもうちょっと人気出ればノマカプ人気も付くんだろうが

616 :名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 18:21:58 ID:GPzSeyuN
SS投下を邪魔しない範囲でなら、多少のカプ談義も問題はないと思うがな

617 :名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 01:50:11 ID:2IhTaDaR
テス

618 :名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 01:53:15 ID:2IhTaDaR
おっ!解けてた

というわけで自分を追い込むために、一週間以内に花巻さんの続きを投下するって宣言
追い込まなくてもこなす美っちゃんはやっぱり凄いよね。

619 :名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 11:41:34 ID:LD7MLVHR
本好乙wwwww
楽しみにしてるよー。

620 :名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 19:12:08 ID:4gwyn7LC
本好のエロって想像できないな…
春酔も効いてなかったみたいだし

621 :名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 21:58:57 ID:sgUA9RGl
z

622 :名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 22:14:00 ID:sgUA9RGl
あ、書き込めた。
本好のエロってのも、難易度高いから書き甲斐があるかも。
ただし、今のところ良さげな相手がいないからなあ。

美っちゃんだと板違いになるし。

623 :名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 03:46:49 ID:KPxJKRMN
本編が夏でプールで水着だったので、ついエロ魂に火がついてこんなものが
出来た。
生まれ変わりがどうとかってのは、単なる雰囲気作りなのであまり深く考えず
読んで欲しいと思う。

624 :夜光人魚 1:2010/08/14(土) 03:47:45 ID:KPxJKRMN
「今夜九時、プールに来て頂けますか?」
いきなり切り出した誘いに、携帯の向こうで息を呑む気配がした。
とんでもないことをと思っているのだろう。もちろん美徳も以前ならそんな非常識な振る舞いなど
思いつきもしなかった。言い訳などするつもりもないが、恋が全ての感覚を支配してしまった今、
どうすれば恋うる相手と少しでも長く過ごしていられるか。そればかりが頭の中を占めている。
それだけなのだ。
『あなたはいつも突然ですね』
苦笑する声には柔らかい響きがある。驚き戸惑ってはいながらも、きっと時間通りに来るに違い
ない。
「そうです。お嫌でなければいらして下さい。お待ちしています」
通話を終えても、あの特徴のある優しい声が耳に残っている。思い出すだけで自然と身の内が
熱くなった。
恋に魂が焦げていく。いっそ全てを投げ打ってもいい。
これほどに身を灼くほどの恋をした最初のきっかけがそもそも何であったかは、もう何も思い出せ
ない。それほどに人は一気に気持ちを傾けて溺れていくものなのだろう。

誰にとっても、誰か特別の人がいる。その人は別の時代からやってくる。時間の海を越えて、
天の次元の深みから、あなたと再び一緒になるためにやってくるのだ。

学生時代に読んだ本の一説を不意に思い出す。
その著者はアメリカの精神科医で、患者の治療に退行催眠を使ってみたのがきっかけで生まれ
変わりを研究するようになったという人物だ。
物語としてならとてもドラマティックで面白かったが、それ以上の感想は特に持たなかった。ただ、
死などでは切れない繋がりをもって人は何度でも生まれ変わり、またいつか出会うという奇跡は
素晴らしいと感じた記憶がある。
さすがにハデスと遠い昔に何らかの因縁があるとまで痛いことは考えていない。それでも、次に
また生まれ変わったとしてもやはり同じように出会いたいとは思った。

午後九時の校内に、他の教職員たちは誰も残ってはいなかった。
夜間の定期巡回の時間は決まっている。入口の門は固く閉ざされていて、夏休み中の浮かれた
生徒たちが立ち入ることもない。
調べものがあるからと理由をつけて保健室に残っていたハデスは、備え付けの懐中電灯を片手
に暗い廊下を歩き出した。
程なくして近付いたプールからは密かな水音がする。見れば、暗い水面にゆらゆらと見え隠れ
している人影。

625 :夜光人魚 2:2010/08/14(土) 03:48:28 ID:KPxJKRMN
「美徳さん」
声をかけると、人影は水中からゆっくり立ち上がった。
「来て、下さったのですね」
「あなたに誘われたのですから、断る訳はないでしょう」
ずっと一人で泳いでいたのだろう、美徳はプールから上がると身を震わせた。真夏とはいえ夜の
プールは水温がぐっと下がっている。泳ぎ疲れたのか、どこかとろりとした眼差しはこの世ならぬ
者のように思える。その姿はまるで永遠なる混沌の海を泳ぎきって、ただひとつの真実として目の
前に現れた人魚のように美しかった。
「どうしても、今夜ここで会いたかったのです…逸人さん」
髪から滴り落ちる水滴を払って嫣然と微笑む美徳が、猫のようにしなやかな動作で腕を回して抱き
ついてきた。間近で見る双眸は妖しく煌いている。
「この間の夏風邪からずっと控えていましたからね。寂しかったのですか?」
「…当たり前じゃないですか。私だけが焦れているようで、それが悔しかったんです」
「それは申し訳ありませんでした」
「逸人さん」
美徳は昼間の溌剌とした様子からは想像も出来ないほど、妖艶な眼差しを向けたままハデスの
手を取って身体に触れさせる。
「私は、綺麗ですか?」
「ええ…今夜のあなたはとてもお綺麗です」
「では」
ハデスの返答に、ふわりと淫蕩な笑みが美しい顔に浮かんだ。濡れて身体にはりついた水着を
両の肩から滑り落とす。途端に薄い布地では収まりきれないほどのはちきれそうな乳房があらわ
になった。
「抱いて下さいますね?」
「もちろんです、美徳さん」
わずかにさざなみの立つ黒い水面を背後にして妖しく微笑むこの女性は、いつも側にいてハデス
自身も見知っている女性に間違いはない。しかし、このような面も持ち合わせていたのはこれまで
知ることがなかった。いや、美徳本人も意識はしていなかっただろう。
ともすれば度を越すほどの真面目さで職務をこなす美徳を、夜の媚態とはいえここまで変えてしま
ったのは紛れもなく自分なのだ。
人を求めながら特定の誰かと深く関わることは避けてきたが為に、心中を察することに疎くなって
しまったのはハデスの不覚だ。けれどそれでも構わずに追ってきたこの女性を愛しいと思わない
筈がない。

626 :夜光人魚 3:2010/08/14(土) 03:49:17 ID:KPxJKRMN
夏の夜は肌に纏わりつく空気が随分ねっとりとしている。
そんな隠微さが美徳の心を惑わせたのかも知れない。それでも目の前にいるこの男とどうしても
ここで会いたかった。それだけは決して衝動などではない。
「身体が冷たいですね、唇も」
頭の芯が痺れて機能しなくなるほど、長いキスを繰り返してから心配を滲ませる声音でハデスが
囁く。冷たいのは待っている間ずっと泳いでいたからだろう。それなのに身体の奥はどうしようも
ないほどに熱い。唇に触れてくる長い指先を噛むように言葉を刻む。
「私は、とても熱いのです…あなたにもすぐに分かるでしょう」
ハデスの黒いシャツの襟元を、熱を帯び始めた指がなぞった。もどかしくボタンを一つ一つ外して
いき、次第に露出してくる身体のひび割れに舌を這わせる。
「気持ちがいいですか?」
「…よく、分かりません」
「そうですね、まだ始めたばかりですから」
美徳の手は休むことなく、シャツのボタンを全て外し終えてから次はベルトを外しにかかる。固い
バックルに手間取りはしたものの、何とかベルトを緩めてスラックスをくつろげさせた。下着の中
から目的のものを引き出した途端に、ずっと無抵抗だったハデスがためらうように制止させようと
してきた。
「美徳さん、それは…」
「させて下さい、私、今夜は何でも出来る気がするのです」
美徳は床に膝をついて行為を続けた。手に握ったものは既にある程度の硬さがあった。言葉や
態度では伺いにくいことでも、性感にダイレクトに繋がることであればこれが直接教えてくれる。
先端を一度舐め上げてから慈しむように全体を口腔内に含み込むと、さすがに感じ入るものが
違うのかわずかに反応があった。
やはり気持ちが良いのだと嬉しくなって、そのまま知る限りの舌技と手技を尽くして愛撫を続けて
いるうちに、手もなくその一物は見事に反り返るほど硬くそそり勃った。
「ふふっ…」
その成果を間近にして、美徳の微笑は一層妖艶になった。挑むようにハデスを見上げてから豊か
に張り詰めた乳房を両手で押し上げ、勃ち上がったものをその間に挟み込んだ。これにはひどく
驚いたのだろう、男の声が明らかに上擦る。
「…美徳さん、そんなことをしては…」
敏感になっている一物を滑らかな二つの乳房で擦られている感触は、口でするのとはまた違った
快感があるに違いない。辛うじて冷静さを保っていたハデスの様子が変わった。

627 :夜光人魚 4:2010/08/14(土) 03:49:55 ID:KPxJKRMN
存在を確かめるように何度も髪が撫でられる。
「あなたにそこまでさせるなんて…」
もう美徳にとってお互いに感じ合う行為に一切の抵抗はなかった。傍目にはどれほど淫らなこと
をしているかなど、もうどうでも良かった。思う男が悦んでくれるのであれば、それでどんなことも
してしまえる潔さを知ってしまっている。その先に身も心も蕩けてしまうほどの快感が待ち受けて
いるからだ。
「逸人さん…もっと感じて下さい」
上気した表情で擦り続ける美徳に、切羽詰った声が降ってきた。
「もう、離れた、方が…!」
限界が近いのだろう。乳房に挟まれた一物はひどく熱くなっている。懇願にも似た声を無視して
更に続けるうちに、それは突然大きく震えて勢い良く精を放出した。乳房だけではなく髪や顔に
まで白い飛沫が満遍なく飛び散り、重く流れ落ちた。
「気持ち、良かったのですね」
美しい顔に似つかわしくない淫らな微笑を浮かべながら美徳は呟き、頬に散ったものを指で拭う
とぺろりと舐めた。
「…美味しい」
夢を見ているように微笑む頬に、長い指が滑り落ちる。
「すみません…今夜はあなたにして貰っているばかりですね。すぐに差し上げますから」
「はい、逸人さん。たくさん下さい。私、その為にここにいるのです」
上半身だけ脱いだ水着はそのままにして立ち上がると、やんわりと金網まで追い込まれて抱き
締められた。もう何も考えられなくなりそうで、思わず背中に腕を回して白衣を掴む。
「ぁ…」
水着の端が押し広げられて、まだ触れられてもいなかった敏感な箇所に指が差し入れられる。
既にすっかり蕩けてしまっていることは指先に感じる粘膜の柔らかさと潤みですぐに分かるのだ
ろう。ここまで簡単に快感に陥落する身体に仕立て上げられたことは、誰かの為にある女として
嬉しくも誇らしかった。
もう受け入れるに充分なほど濡れきっている内部を探られることすらもどかしく感じて、無意識に
ねだる声がわずかに掠れる。
「逸人さん、早くいらして下さい…」
股間を探ると再び勃ちかけているものが一気に熱を帯びて硬度を増した。もうすぐこれによって
狂おしく乱されるのだと思うと身体中すべてが疼き出す。髪一本ですら口付けられれば達して
しまいそうなほどだった。

628 :夜光人魚 5:2010/08/14(土) 03:50:54 ID:KPxJKRMN
「今、差し上げます…美徳さん」
口腔内をひとしきり舌で探られて貪り尽くされた後、熱の篭った言葉が唇を啄ばんだ。そこから
じんわりと甘い痺れが伝わってくる。
「あぁ…ん、早、くっ…」
次第に身体に力が入らなくなって、必死でもたれていた金網に縋りつく。その背後から抱き締め
られて水着を腰に纏わりつかせたまま、熱い塊が押し入ってきた。
「んんっ…!」
待ち続けた刺激を与えられて、快感のあまり背中がしなる。金網に絡ませた指に力を込めなけ
れば、身体が崩れ落ちてしまいそうだった。途切れてしまいそうな正気を懸命に繋いで突き上げ
てくる動きに合わせながらも、時折ずれるタイミングが更なる刺激を呼ぶ。
「…素敵、逸人さん…もっと…」
男の動きに翻弄されてこれ以上ないほどの法悦を感じながら、美徳は滴るように甘い声を落と
して暗くうねる女の奥底へと誘うようにねだる。
思う存分快楽に浸りきって淫らに身悶える姿に誘発されたのか、ハデスは無防備になったまま
ふるふると揺れていた乳房を鷲掴みにしてきた。
「あなたは本当に、素晴らしい人ですね」
耳元で囁かれる低い声が堪らない。金網が軋むほど激しくなっていく動きに目が眩んでしまい
そうで、力が抜けきった右腕を愛しい男の首に絡める。そのまま引き寄せると間近で熱を孕んだ
視線が絡み合った。
「もっと、もっと私を見て下さい…私だけ、こんなに夢中なのは、嫌…」
「そう見えていたのなら、申し訳ありません…けれど、あなただけが僕を」
引き寄せられてバランスを崩しそうな体勢を立て直すように、右足が抱え上げられてぐっと腰が
深く入る。膣の奥の奥までを犯されて、一層掠れた声が上がった。
「ひぁっ…」
「ただの男として混沌から引き摺り出すんです。普通でいることを諦めた僕を」
「あ、ぁ…それは、お嫌なのですか…?」
「いいえ。こうしている時であれば、僕は喜んであなたの望むものになりましょう」
二つの視線が一つとなり、瞼を閉じることも忘れて美徳は差し入れられる舌に夢中で応えて付け
根が痛くなるほど強く絡ませ合った。翻弄される、もう何も考えられなくなって頭が霞む。最初に
望んだ通りの素晴らしい時を過ごしていることが幸せで、知らず知らずに涙が零れた。

629 :夜光人魚 6:2010/08/14(土) 03:51:46 ID:KPxJKRMN
もうお互いに限界が近い。
内部で擦れ合う粘膜が只ならぬ熱をもたらして、激しい快感を生む。声を上げることすらも忘れ
果てたように最後の追い上げを仕掛ける男と、少しでも長くこの戯れを継続させたい女の吐息
だけが肉を打つ行為の合間に響いていた。
「…や、あああっ!」
唐突に一声叫んで、先に美徳が頂点へと駆け上がってしまう。
反射的に膣内が締め上がって射精を促される前にハデスは一物を引き抜き、咄嗟の難を逃れた
ようだったが、達した直後のことで記憶がブレていてあまり良く覚えてはいなかった。

プールの黒い水面がわずかに波立っていて、生き物のように不気味に見える。
行為を終えても二人はしばらく座り込んだまま動かなかった。
どの恋人たちにとってもそうであるように、夏の夜は殊更離れ難いものがある。誰にも咎められる
ことのないまま恋をする危うさが美徳にもやはりある。一切脇目も振らず相手のことだけしか見え
ずに突っ走るこの逸る心の暴走は、果たしてどう思われているのだろう。
今になって後悔めいたものを感じ始めた美徳の身体を、白衣が包んだ。隣でハデスが穏やかに
微笑んでいる。
「あなたは、あなたのままが一番なのです」
「逸人さん」
抱き寄せられるままに身を預けると、それまでになかった充足感が心の中に波のように満ちて
きた。さすがに疲れを覚えて目を閉じる。
生まれ変わりは今でもそれほど信じてはいない。けれどこの男との縁は今生で終わらせたくは
なかった。それが執着というものであるなら、どんなものにでもなろう。
今の人生で女として生まれたのはまさしくこの男と出会う為だったのだと、美徳は肩を抱かれな
がら小さく笑った。


誰にとっても、誰か特別の人がいる。その人は別の時代からやってくる。時間の海を越えて、
天の次元の深みから、あなたと再び一緒になるためにやってくるのだ。

―ブライアン・L・ワイス






630 :名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 11:08:51 ID:3EguEBXF
GJ!

きれいでエロくてドキドキした〜
最後ちゃんと抜けるハデス先生の
冷静さがなんだかニクいw

631 :名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 01:22:33 ID:66zg98fa
GJ!
みのりちゃんをどう思っているのか、今までよく分からなかったけど
それなりの気持ちはあるんだろうな

632 :名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:17:14 ID:2zWkf74C
先生は温泉好きか、ニヤリ

633 :名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 01:34:02 ID:Dx6BJOUc
例の聖地でみのりちゃんがヤラれまくってる本探したけど、案外ないもんだな
思ったほど買えなかった

634 :名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 13:02:05 ID:BmKicj2v
自分は2サークルしか見つけられなかったけど他にもあった?

635 :名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 01:23:14 ID:kYeK54Mn
いや、やっぱサークルは2つしか分からなかった

636 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:41:55 ID:SYjT2Rjq
まにあった!
このままにげたんじゃあ かっこわるいままれきしに のこっちまうからな!


間に合ってません。
約一時間四十分遅れで>>506の続きを投下します

637 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:43:18 ID:SYjT2Rjq
「花巻さんは、ここによく来るの?」
「えっ!?う、ううん!初めてで…ごめんなさい、気に入らなかったかな…」
「あ、いやそういうことじゃなくて…。凄い良いお店だと思うよ」
(良かった…!!)心の底から安堵したようで、美玖はほっと息をついた。店内
に流れるコーヒーの香りと、穏やかな音楽にようやく気がついた。今の今まで
頭が真っ白だったのだ。湯気が薄くなってきたコーヒーにやっと口を付けた。
砂糖も何も入れていない事に気がついたのは、口に充分含んでからだった。

「もう夕方だね」
入店してから数時間、ハプニングが立て続けに起こり、店を出てみればすっか
り空が燃えていた。
「ご、ごめんなさい!私のせいで」
「ううん、楽しかったよ」
それでもアシタバに無理をさせている気がしてならなかった。心が重くなる。
「また…」
「?」
「また、二人で来ない?」
全ての音がやんだ。
美玖の意識は、必死に落ち着きを保とうとするアシタバにのみ向けられていた。
「二人、で…?」
「う…うん。駄目…かな?」
「ううん…!!アシタバ君からそんなこと言ってもらえるなんて…」
(多分、アシタバ君もきっと…私のこと…)
らしくもなく自信があったが、アシタバの心を聞くのを恐れた。嫌われたくな
い。そんな気持ちが先立って、少女に二の足を踏ませていた。
千載一遇の好機だ。血が出るほど握りしめて、意を決した。
「じ、じゃあ。また明日、学校で」
「あ、アシタバ君!!」
自分でも信じられないほど大きな声が出た。アシタバが驚くのも仕方ない。
「…今日はありがとう」
転ぶように
踏み出した一歩。ファーストキスはコーヒーの香りがしたが、苦いとは感じな
かった。走り去る美玖を呆然と見つめたアシタバはその場でしばらく立ち尽く
していた。

638 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:44:04 ID:SYjT2Rjq
「あっ…おはよう」
「!お、お、おはよう」
翌日、顔を合わせる事も出来ない二人を、見た人間は大きく三つに別れた。
勘繰る者・まさかあの二人が、と信じぬ者・他人事ながら応援したくなる者で
あった。残念ながら擁護教諭はこの三つに属さぬ「何も分からぬ者」であった
が、彼に恋する鏑木真哉は「応援したくなる者」だった。
「アシタバ君」
「どうしたのシンヤ?」
「ちょっと話が…」
昼休み、いつものように保健室でたむろするアシタバに真哉が話しかけた。
「どうしたの?そんな改まって」
「い、いや。あのあんまり人に聞かれたくない…って、私がじゃなくて…えっ
と…その方がアシタバ君の身のためだよ?」
「何言ってんの!?」
「い、いいから!!」
肩が抜けるほど力強く腕を引っ張られ、アシタバは倒れそうになりながら保健
室を抜けた。
「な、何!?」
わざわざ体育倉庫の裏まで走らされたアシタバは、膝に手をつき大粒の汗を浮
かべている。
「アシタバ君と花巻さんって、図書委員で一緒だったよね?」
「えっ?う、うん…」
美玖の事を聞かれると、昨日の事で頭がいっぱいになり、アシタバは酷く動揺
した。
「な、な、仲良いの?ほ、ほら私花巻さんとあんまり喋ったことないから…ア
シタバ君から聞いといたら話しやすいかな〜ってね?」
「僕と花巻さんが!?ど、どうかな…」
「図書委員って休日も一緒に活動するから、結構…つ、付き合ったりしちゃう
って聞いたけどな〜」
えらく不自然に真哉は話題を変えていったが、動揺しているアシタバはそれに
気づけず、完全に真哉のペースに飲まれていた。
「んな、なに言ってんのさ!?」
「いや〜アシタバ君と花巻さんって似たところあるからさ〜気が合ったりする
んじゃないかなぁってね」
余裕が生まれたのか、真哉は悪戯っぽく笑ってみせた。ご自慢の冷静さも欠い
てアシタバは目を走らせる。
「誰にも話さないからさ…デートとかしたの?」「そ、そんな訳……」『無い』
と言って良いのだろうか。アシタバは喉元まで迫った言葉を馬鹿正直に押し返
した。昨日の喫茶店での時間は、紛れも無くデートではないのか。
「……したの?」
「ふ、二人で…喫茶店に入っただけ…うん。それだけ…」
「キ、キ……キスは?」
「………」
「したの?」
「…」
「した…のね?」
ごまかしきれない。アシタバは一度小さく頷いた。

639 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:46:28 ID:SYjT2Rjq
三ヶ月ほど経った日のこと−


「ん…」
美玖がアシタバにすがりつくように寄りかかる。重ねた唇が、ゆっくりと離れ
る。アシタバは真っ赤になった美玖の頬に手を添えた。
誰もいないからと言って、保健室でこんなことをしているのは、我ながら異常
だと、こんな時でも幸か不幸か明晰な脳は自嘲気味に考えた。
「もう、一回…いい?」
「うん…」
頭が蕩けたように現実味がない。布の擦れる音は、二人の服が奏でているのだ
ろう。密着し、抱きしめて、求めあった。
なんでこんなことになっているのか。もう当人たちでもわからない。
「好き」
そう言ってもらえるのが嬉しくて、美玖は彼の胸に顔を押し付けて泣いた。
「アシタバ君…」
「うん…」
「する…の…?」
何を−
そんなことは言葉に出せるわけもない。
「だめ、かな?」
ダメなわけがない。初めて好きになった男から求められているのは心から嬉し
かった。ただ、少しだけ…
「怖い…」
のだ。
「大丈夫だよ」
彼は強がっている。それは普段の彼を見て入れば簡単に分かる。瞳も震えてい
るし、背中を抑えるアシタバの腕は力んでいた。それでも、こんなことを言っ
てもらえると、不思議と安心感がこみ上げてきて、美玖は身を委ねようと決心
がついた。
「うん…アシタバくんのこと信じてるから」
服がまくられ、冷たい感覚が生々しい。美玖はぎゅっと目をつむって待った。
アシタバの荒くなる息が聞こえて、こちらまで鼓動が早くなる。
前戯などしらぬ稚拙な情交であったが、美玖の秘所は確実に濡れていった。
「アシタバ君…」
「…何?」
「私も好き」
今言う事なのかはわからない。どうしても伝えたくなって、言葉を抑えること
が出来ない。
「僕もだよ」
目を開いて、もう一度キスをすると、どちらが言うでもなく、アシタバはズボ
ンを引き下ろした。
「じゃあ…」
「うん」
今日自分は女になるのだ。美玖はアシタバの手を強く握った。


640 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:49:54 ID:SYjT2Rjq
痛い。
深く入り込んでくるアシタバのモノは異物感の塊であったし、純潔の証
はこんな時にひどい痛みを与えた。
「っつふ…」
「無理しないで。み、美玖ちゃん」
「いいの、続けて…」
下の名で呼ばれるのは、くすぐったいがやはりうれしい。不快感以上につなが
った喜びに涙が頬を伝う。そして、純粋に気持ちいという感覚。
「ねぇ…」
「どうしたの?」
「ありがとう」
それだけいうと美玖はこみ上げてくる快感に体をよじらせた。……
………
「すごいこと…しちゃったね…」
「う、うん…」
あれほどまでに頼れる男だったアシタバも、あれほどまでに女としての悦び
を甘受していた美玖が、そろって真っ赤になりながら、保健室のシーツを直
していた。
―がらっ…!―
「ひゃい!!」
「あれ?アシタバ君に花巻さん。どうしたの?」
「ハ、ハデス先生!?」
「ど、ど、ど、どうして…」
「どうしてって…ここは保健室なんだけど…えっと、二人は何を?」
二人して額に汗を浮かべながらベットメイキングにいそしむ様を、ハデスは
凝視した。バレたとしても、この男なら
「はっ!ま、まさか…!!」
「ひぃ…!」
「藤君が使ったベットを綺麗にしていてくれたの!?」
この学校の養護教諭が、とことん鈍くて本当に良かった。このときばかりは
おとなしく優等生な二人も、教員の鈍感さを利用しつくそうと目で合図を送っ
て結託した。


「ふむ…今日のことで、随分と互いの呼吸を心得たか」
優位に立つ二人よりもさらに上、魔性の女が笑っていたのは、誰ひとりとして
知らない。

641 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 01:54:12 ID:SYjT2Rjq
以上です。
かなり時間がかかってしまった。
では

642 :名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 22:43:46 ID:H+vHynj8
>>641
GJです本好くん!!
本屋さんの話の影響で前から明日葉×花巻のラブイチャ見たかっただけに余計続きが楽しみになるぜ。

643 :名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 18:46:20 ID:yZikO4Wa
GJ
この2人かわいすぎてニヤニヤしてしまった自分きもい

644 :名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 12:25:14 ID:tH2dE7n2
アシタバはシンヤ呼びしない
サブメインキャラでシンヤ呼びするのはみっちゃんだけ

645 :名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 20:13:58 ID:WsffPang
>>641
投下お疲れ様
GJ!

646 :名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 17:22:34 ID:8mikiCsd
てすてす

647 :名無しさん@ピンキー:2010/08/24(火) 05:15:17 ID:Fw+TWjKQ
しおりちゃん再登場記念上げ

648 :名無しさん@ピンキー:2010/08/24(火) 20:42:45 ID:KVi1Zelb
じゃあアシタバでガッチュンガッチュンするのを

649 :名無しさん@ピンキー:2010/08/25(水) 19:55:41 ID:5AhAaMp6
今週の扉絵いいなすごく萌えた
浴衣でグループデートとかウマーだろ

個人的には小動物コンビのデートを再び見たい

650 :名無しさん@ピンキー:2010/08/25(水) 23:45:30 ID:cd6ksf24
アシタバが奥で赤面してるのが意味深だ

651 :名無しさん@ピンキー:2010/08/26(木) 07:43:15 ID:/U2d51Ey
扉絵の藤が花巻さんを見てるように見えた

652 :名無しさん@ピンキー:2010/08/26(木) 19:12:09 ID:3QnIH6ew
>>650
「ゆ、浴衣の下って下着つけないんだよね? つまり花巻さんも鏑木さんも
 今はノーパ・・・うあわわわ、鼻血が!」
こんなところだろうなw

653 :名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 00:43:50 ID:pM1a7sAO
むしろ美っちゃんがそういうことを考えてそうな

654 :名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 02:49:15 ID:pM1a7sAO
ちっこいネタが降ってきたので書いた。エロは入れられなかった。

655 :夏祭り小景:2010/08/27(金) 02:49:41 ID:pM1a7sAO
夏祭りは楽しい。
いや、楽しかった。
子供の頃は両親が連れて行ってくれるのが嬉しくて、指折り数えて待っていた。
そんな時期を過ぎた今はといえば、一人で大通りを往く御神輿や屋台を眺めたりして、やっぱり
それなりには楽しいと思う。幼い頃のワクワク感は特別のものがあるとしても。

今夜、花巻は一人で夏祭りに来ていた。母親が着付けてくれた浴衣は帯が苦しいけれど、今年
デパートで見つけて買って貰った浴衣を着られる喜びがある。特別の日に着るものを着て、普段
の静けさとは打って変わった賑わいを見せる神社の境内を何とはなしに歩いているだけでも、
心が浮き立つのを感じている。
わたあめやいか焼きを食べて、屋台でおもちゃの指輪を買って、金魚すくいをして。
結局、金魚は全然すくえなかったけど、一匹サービスで貰ったので手元ではビニール袋に入った
赤い金魚がすいすい泳いでいる。
「明日、金魚ばち買おうっと。他に必要なものあるかな」
楽しそうに行き交う浴衣姿の人々の中にいて、花巻は小さな金魚 に見入っていた。二時間ほど
ぶらぶらしながら屋台を冷やかしていたので、そろそろ帰ろうかなと思っていた頃。
「あれ、花巻じゃん」
後ろから声をかけられた。
聞き間違える筈もない、この声は藤だ。偶然にしてもこの人込みの中から見つけてくれたのかと
嬉しくなって振り向くと、思わず声を上げそうになった。
「…っ!」
「そんな驚くかぁ?」
甚平姿の藤は狐のお面を被っていた。花巻を見かけたので、ただの悪ふざけのつもりだったの
だろう。
「…ごめんなさい」
うっかり取り落としそうになった金魚入りのビニール袋をしっかりと握って、花巻は思わずぺこりと
頭を下げた。せっかくこんなところで会えたのに、変な反応をしてしまって気を悪くしたのかなと
思ってしまったのだ。
「謝ることなんか、ねーよ」
狐面を取った藤は、相変わらず見蕩れてしまうほど秀麗だった。

656 :夏祭り小景 二:2010/08/27(金) 02:50:20 ID:pM1a7sAO
「一人で来てたのか?」
「う、ん…藤くんは?」
「ハゲとハゲの娘と一緒だったんだけど、はぐれちまった」
「??あ、そ…そう」
何を言っているのかは良く分からなかったが、とにかく藤は一人ではなさそうだ。少しがっかり
した気持ちを押し隠して、花巻は無理矢理会話を繋ぐ。
「じゃあ探さないと。はぐれたままじゃ困るでしょ」
「…いやー、別に。あいつらなら、先に帰ってるだろ。いつものことだし」
藤の方は、他人事のように飄々として全く意に介していない。それでも、と気が逸ってしまった
花巻の手を取ると強く握ってきた。
「今は俺も一人だから、同じだ。それに」
にっと邪気もなく笑いかけられて、途端に心臓が跳ねる。元々付き合えるとは思ってもいないの
だが、やっぱりこうして接していると心が弾む。
「こんなトコに一人でいると、誰かに連れ去られるぞ」
「…えっ」
そのまま手を引かれて、二人は人気のない木陰へと歩を進める。これから一体どうなってしまう
のかは考えないことにした。それがこんな夜には相応しいと思えた。
その後の出来事は、一匹の金魚だけが知ること。






657 :名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 01:06:43 ID:wyqKz3lh
やっと書き込めるようになった
遅ればせながらGJ

658 :名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 02:18:25 ID:CCUCb79a
藤と花巻さんやっぱいいな
乙です

659 :名無しさん@ピンキー:2010/09/04(土) 11:01:17 ID:7d4jNsdz
花巻兄がなかなかの良キャラだったので、何か書いてみたい

660 :名無しさん@ピンキー:2010/09/04(土) 22:42:54 ID:AfB+P4Ea
>>659
オナヌーしている最中に妹の悲鳴を聞きつけ、下半身むき出しのまま
駆けつけてみると、妹もオナヌー中。しかもペットボトルがアソコから
抜けなくなってしまっていた。
「待ってろ、今助けてやる!」と駆け寄ろうとするも、つまづいて
妹に抱きついてしまい、その勢いで顔射


くらいのことはありうると思う。あのドジっ子兄妹ならw

661 :名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 00:13:08 ID:u+JJmnXc
それはさすがに無理だわww

662 :名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 22:28:40 ID:FNAIMIx6
こういうスレもあるんだ
藤シンお願いします
なんだかんだでけっこうフラグはあると思うんだよね

663 :名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 00:42:07 ID:fP6guI9X
何度か書き込んでいる例の人か?
ネタが気に入ったらすぐに書いてくれる職人さんもスルーしてるんだから、
君が自分で書いたらどうだろう

664 :名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 12:27:38 ID:uAsS9HN/
ところで藤とシンヤのフラグってあったっけ?
そりゃメインキャラ同士だからそれなりに接触はあるだろうが、藤自身は女とも
思ってないような気がする

665 :名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 12:40:40 ID:l8RtZpUv
シンヤに関してはアシタバかリュウキか弟の方がフラグあるかも
藤に関しては花巻さんが藤用のキャラだと思ってるが

666 :名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 13:21:17 ID:oDTQwSOx
ま、エロパロ板だし、何でもありでしょう。
周りがだらしないので、男らしい美作に惹かれるとか、
それに嫉妬した本好に監禁陵辱されるとか。

667 :名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 16:34:46 ID:XrQ2X771
藤花も藤シンも大好物です

668 :名無しさん@ピンキー:2010/09/08(水) 03:10:27 ID:iPsXPTsp
結局男に萌えてる感じが何とも

669 :名無しさん@ピンキー:2010/09/08(水) 06:17:45 ID:OlLGtNhl
んなこたあない

670 :名無しさん@ピンキー:2010/09/08(水) 14:49:12 ID:9kIbhso3
>>659
兄が風呂に入ろうとバスルームへ行ったら全裸か半裸もしくは下着姿の妹に遭遇
この兄妹なら日常茶飯事でやってそうだw

671 :名無しさん@ピンキー:2010/09/09(木) 02:29:54 ID:ty+YFNPu
山蔵は学生パパなんだな。奥さんも同年代くらいかな
保健は十代後半女性が薄いから登場楽しみ
名前だけでも出てくれ

政略結婚でこども有り
夫(ああ見えて)大学生
家は老舗料亭(=布団派)
とかわくわくする設定だわ
ハゲ意外と他人にも情に厚そうだし元彼女と別れて結婚→子作りの過程で色々煩悶してそうで良い

672 :名無しさん@ピンキー:2010/09/09(木) 18:45:35 ID:xMyvOeDk
藤と花巻で1日嶺々の世話する話こないかな
最後に山蔵の嫁も出れば尚良し

673 :名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 01:54:04 ID:nEVydq+x
花巻が藤の屋敷上がって無事でいられるわけがない
(罠除けあるとはいえ嶺々は小さいのによくあの罠だらけ平気だな)

まぁ花巻だから怪我でなくラッキースケベか

674 :名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 00:24:42 ID:HCZy1u9H
飛んできた弓矢がスカートに刺さって、俯せで腰突き上げた状態でパンツめくれまま動けなくなっちゃうんだな

675 :名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 03:19:16 ID:xwX86Uvv
通り魔に犯されるとかで充分だよ

676 :名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 11:25:38 ID:lAIvVqIZ
>>675
それはさすがに気の毒だけど、似た感じでなら書けるから今夜投下する。

677 :名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 12:20:52 ID:fY5HV0MU
>>676
全裸体育座りで待機しとく

678 :名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 04:42:14 ID:6kuVYOyi
書いた。
なんかエロくならなかった。
>>45でグダってた時に書きかけて、そのまま中断していたものを再利用した。

679 :恐怖の降る街 1:2010/09/12(日) 04:43:44 ID:6kuVYOyi
どこまでも、どこまでも。
何かが追いかけてくる気配を感じて、花巻は必死で帰宅の足を早めた。なのに街は陰湿に
ゆうらりと陽炎の如く揺らめくばかりで怪しい何者かからの距離を広げてはくれない。いつもなら
あと少しで家の灯りが見えるというのに、目の前に広がるのは虚無のように暗く果てしのない
景色だ。
怖い、怖い、怖い!
息を切らして走り出そうとしても、その足は逆に動きを止めてしまった。
どうして、怖い!
叫びたいほどの恐怖に身が竦んでしまう。

そこで全てがドラマの終わりのように途切れてしまった。
額にじっとりと嫌な汗をかいていて、不愉快な気分ばかりが長いことねっとりと糸を引いている。
こんな嫌な目覚めはこれまで経験したことがなかった。
「夢…かあ」
気持ちの悪い嫌な夢だ。だが、同じ夢をこの三日ばかりずっと見続けているのは何かの因縁で
でもあるように感じていた。このまま放置していたらあの恐怖が現実になりそうで、不安で仕方
ない。けれどどうして良いものか全く分からないままだ。

「…確かに顔色が良くないけど、どうしたの?花巻さん」
最近ようやく怖いと思わなくなった保健室で、養護教諭のハデスが心配そうに顔を覗き込んで
くる。
「最近あまり眠れてなくて…でも大丈夫ですから」
「そう?でも」
「…ご心配をお掛けしました。でもホントに大丈夫なんです。ありがとうございました…」
あまり眠れていないのは正直キツい。本当は少しこのまま眠ってしまいたいところだが、またあの
夢を見てしまうのは嫌だ。けれど人に心配させてしまうのはとても心苦しい。こんな性格が過剰に
ブロックをかけて余計に花巻自身を追い詰めていく。
なのに、花巻本人が何一つ気付かないまま事態は深刻化していくことになる。

680 :恐怖の降る街 2:2010/09/12(日) 04:44:36 ID:6kuVYOyi
また追いかけられている。
何度か同じ目に遭ったことで、あの夢の続きがまた再開しているのだとはっきり知覚はしていた。
ノートを抱き締めて花巻は恐怖に襲われながらも、本能的に少しでも灯りのある方へと近付いて
いく。追いかけてくるのが何者かは分からない。
そして、何故逃れようとしているのかも。
ただ、逃げなければならないことだけが頭の中を占めている。その思いだけが恐怖で竦む気力を
奮い立たせて足を進ませるのだ。息を切らして暗がりの道を早足で進む花巻は、どこまでも一人
きりのままだ。
もうすぐ、住宅街に入る。
そう思った瞬間、背後の何者かとの距離が縮まったことを忘れてしまう。
「あ…ぁっ」
わずかな油断が隙を作った。足元も見えない闇の中、何かに足を掬われて花巻はあえなく転んで
しまった。途端にどこから湧いたのか知れない何者かが無数に襲い掛かってきた。形も知れない、
顔も知れない者たちは意思のない人形のように、てんでに動き回る。
「い、いやぁああっ!!」
怯えきってもう逃げることも忘れてしまった花巻の身体を何者かの手が這い回り、纏うものを引き
剥がしていく。怖くて、嫌で仕方がないのにここから逃れるすべなどなかった。これから何をされ
ようとしているのか、考えることなどおぞましいだけだ。
そんな目に遭うぐらいならいっそ死んだ方がましなのに、それすらも遮られる。
「お願い…やめて、やめてよお…」
弱々しくも必死に懇願する声に構うこともなく、闇が具現化したような者たちは花巻の最も敏感で
薄く形作られた部分に触れ、強引にこじ開けた。

「…っ」
夢が、唐突にまた終わった。
カーテンの隙間から漏れる明るい光がいつもの現実に戻してくれる。しかし心は日に日に重くなる
ばかりだ。
毎日毎日、黒く悪い夢が断続的に続いていく。次に眠り込んだら、もうこの世界に戻れないような
気がして怖くて仕方がない。
なのに、誰にもこんなことは話せなかった。家族にすらも。

681 :恐怖の降る街 3:2010/09/12(日) 04:45:29 ID:6kuVYOyi
「花巻さん」
体育の時間、あまりにも気分が悪そうに見えたのだろう。体育教師の才崎が呼び止めた。
「あなた、もう無理はしなくていいから保健室に行ってらっしゃい」
「あ、でも…」
「そんな真っ青な顔して、何言ってるの。倒れてからじゃ遅いのよ」
促されるまま、また保健室に行く羽目になってしまう。昨日よりも顔色が悪いと傍目からも分かる
のなら、ハデスはもっと心配をするだろう。しばらく保健室で休むように言うかも知れない。だが、
今の花巻にとっては眠ることなど更なる恐怖の入り口だ。
「じゃ、俺も行くわ」
「…えっ?」
どうやって断ろうと考えあぐねていた時、背後から思いがけない藤の助け舟が出された。才崎が
呆れたような声を漏らす。
「藤くん、あなたには関係ないと思います」
「こいつまだ保健室には慣れないみたいだからさ。付き添うぐらい、いいだろ」
「…すぐに戻って来るのですよ」
何を言っても無駄だと思ったのか、意外にあっさりと才崎は引き下がった。
「じゃ行こうぜ」
「あ、あ…うん」
体育館から出て後ろも振り向かずにどんどん歩いて行く藤に着いていくと、廊下の曲がり角で
急に立ち止まられた。
「…?」
一体何事かと首を傾げた花巻の前で、藤は何故かひどく苛ついたように吐き捨てた。
「俺はそんなに頼りにならないかよ」
「え?」
「そんな具合悪そうなのに、何で誰にも言わねーんだよ!」
「…だ、だって…そんなのは」
どんなに嫌な夢でも、たかが夢だ。そんなことでいちいち人に頼るのは気が咎めた。それに、
人に話せる内容でもない。
そんなことを考えながらもじもじしている花巻に更に苛立たしさを感じたのだろう。藤は乱暴に
手を取るとそのまま黙って保健室に向かって歩き出した。

682 :恐怖の降る街 4:2010/09/12(日) 04:46:19 ID:6kuVYOyi
ハデスは昨日よりも顔色の悪い花巻を見て、顔を顰めた。
「花巻さん、君はしばらく休んでいた方がいいね」
「…でも、私は…」
たとえ少しでも休んで、もし眠り込んでしまったらまた夢の続きが始まる。二度とこの現実に戻れ
ないかも知れない夢など見たくない。なのにそんなことは誰にも話せなかった。丸椅子に座って
身を硬くしている花巻の横で、藤はハデスと話していた。
「先生、こいつに何か憑いてるってことはないのか?」
「生憎と、病魔の気配はないね。花巻さんが一体どうしてこんな状態になっているのかは僕にも
…」
曖昧に言葉を濁しかけたハデスは、ある一点に気がついたのか物凄い勢いで花巻に近付いて
尋ねてきた。
「花巻さん、君は以前病魔に憑かれていたことがあったね。僕が咀嚼したけど」
「…は、はい」
「まさか罪悪感なんて、持ってないよね?」
「はぁあ!?んな訳あるかよ」
藤が素っ頓狂な声を上げた。
「ぴーちゃん…に?」
以前、花巻は藤に対して何も出来ない臆病な気持ちに付け込まれて、何度も時間を巻き戻す
病魔に憑かれたことがあった。あの病魔は花巻の味方だとうそぶいていた。だがその力を借りて
甘え続けていたら、きっと今でも何一つ前に進めないままだったに違いない。
それでも、もう必要ないからといって最後の最後に見捨てた形になったことを思い出した。今まで
すっかり忘れていたけれど、心のどこかでハデスの言うように罪悪感を持ち続けていて、それが
あんな夢を見せていたのだろうか。
「私、ぴーちゃんにひどいことした…」
目を見開いてうわ言のように呟いた花巻は、魂が抜けたように丸椅子から崩れ落ちていった。

闇の街に花巻は囚われている。
蠢く闇に犯され続けている。一人しか受け入れたことのない膣内をありったけの闇が突き上げ、
好き勝手に蹂躙していた。身動きすることも出来ずただ受け入れるしかないことに絶望しながら、
もうこの夢から逃れられない恐怖で涙を零す。
「助けて…誰か助けて」
懇願しながら蠢く闇の間から必死で伸ばした指が、何かに当たった。

683 :恐怖の降る街 5:2010/09/12(日) 04:47:18 ID:6kuVYOyi
「始めっからそう言えばいいだろ、全く」
花巻の手を取ったのは、藤だった。
「…どうして、ここに」
「そりゃあ、夢だからだろ」
花巻の、無意識のうちに増大していた恐怖が支配していた世界は、その瞬間に闇の均衡がぼろ
ぼろと崩れていく。そしてあっと言う間に現実と同じ景色に立ち戻ってしまった。
「つまんないことをいつまでも悩んでんなよ。ほら」
藤は夢の中でも変わりがない。素っ気なく握った手を引いて立ち上がらせようとしている。何となく
胸の中が暖かくなった。

すうっと現実に戻っていく。
次に花巻が目覚めたのは、保健室のベッドの上だった。慌てて壁の時計を見るとどうやら一時間
ほど眠っていたらしい。でももうあんな夢は終わった。何もかも終わったのだ。
「あ、起きたんだね」
気配を聞きつけたのだろう、ハデスがカーテンの向こう側から声をかける。
「あ、は…はい。ど、どうも…ご迷惑をおかけしました…」
「少し休めたのなら良かったよ。さっきまで藤くんが付き添っていたんだけどね」
「えっ?」
「戻るのが遅過ぎるって才崎先生に引張られて行ったよ」
「そ、そうですか…」
藤にはいつも醜態を見せてばかりだ。でも今日ばかりはどうしてもすぐにお礼とお詫びを言わな
ければいけない。どんなに恥ずかしくても。
ベッドから降りた花巻は、一大決心をしていた。

ジャージから制服に着替えて教室に戻ろうとする途中、廊下で偶然藤と出くわしてしまった。
決心をしてはいたものの、突然顔を見てしまうとどう言っていいのか分からなくなる。
「お、少し顔色は良くなったようだな」
「あ、う、う…ん。あの、あのね」
今日はありがとう、そしてごめんなさい。
それだけ言えばいいだけなのに、何故か口が動かなくなっていた。だが藤は別に気を悪くした
様子もなく、手を差し出してきた。
「お前も色々難儀だよな。でもさ」
「えっ…」
「つまんないことをいつまでも悩んでんなよ」
その手があの黒い悪夢を崩壊させてくれた。つられるように花巻は手を取る。そこでようやく夢と
現実の均衡が取れたような気がした。
怖い夢など、きっともう見ないだろう。






684 :名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 04:52:34 ID:6kuVYOyi
途中まで書いてはみたもののタイミングを逃したとか、ネタがかぶったりして
続きを書く気が失せたりしたものがまだ幾つかある。
せっかく書いたものだし勿体無いので、また何とか再利用したい。

685 :名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 23:11:08 ID:BLVVgjQ6
>684
GJ!
面白かった!
ぴーちゃんに罪悪感抱くのが花巻らしいし
そっけないけど何だかんだと優しい藤がよかった
他のも膝抱えて待ってます

686 :名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 03:31:30 ID:xZ4dlad3
今週はシンヤずばっといったなぁ
校長と花巻さんが輝きすぎ

687 :名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 12:31:00 ID:SHpdc7M7
校長、無敵すぐるw

688 :名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 14:38:42 ID:35u2S5gh
今週は親指立てる本好が大好きなんだけどw

689 :名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 22:29:59 ID:e1kkclGf
ロリっ子先生にドッサリキノコで「たくさん食べてね」…とはな・・・

690 :名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 00:57:41 ID:nURMXt2v
>>684
GJ!!
繊細な花巻と神経太い藤がいい感じ

今週は、
花巻さん限定でうろたえる藤とか、
アシタバゲットな勢いの校長とか、
鈍ちゃんと婚約旅行なつもりの経一とか、
色々とおいしかったww

691 :名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 12:09:41 ID:yWduvoiR
鈍ちゃん、服がはだけてたわけじゃないのにあのエロさ。

692 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 22:11:26 ID:V5zAKscl
操SSまだきてないのか

693 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 22:29:21 ID:OrEcv3/c
操かわいい
だれか書いてくれ

694 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 23:11:34 ID:JKgN5OSq
今、別ジャンルのを書いてる最中だけど、それが終わったら書けるかも

695 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 23:41:36 ID:OrEcv3/c
ありがたや〜

696 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 23:47:15 ID:iRSFz90v
9歳だからな、オパーイがわずかながら膨らんでくる時期ではないかな?
一緒に風呂に入った経一が、不埒な出来心を起こす展開で是非。

697 :名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 23:48:53 ID:JKgN5OSq
残念、ハデス絡みなら書けるんだ

698 :名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 04:36:59 ID:uMQ1esXQ
初カキコなんですが、ココって今までうpされたストーリーの
踏襲しないと書いちゃだめって事はない?
暗黒面に堕ちたハデス×みのりの構想があるんですけど・・。

699 :名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 05:16:28 ID:UQFCni/D
>>698
誰でも何でもOKですよ。待ってます。

700 :名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 05:17:45 ID:uMQ1esXQ
返答ありがとう。頑張ってみるw

701 :名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 14:45:34 ID:nvS2E8OB
操を書いた
エロ展開は自粛しておく

702 :少女毒 1:2010/09/19(日) 14:46:45 ID:nvS2E8OB
それは突然のことだった。
「おひさしぶりです」
目の前に現れた幼い少女に、ハデスは声を失った。
いや、今日のこの時まで何故か少女ではなく少年だとすっかり思い込んでいた。それほど以前
対峙した時には手こずった相手でもあったのだ。結局は異常な父親に振り回されて心身の健康
を損なった犠牲者でもあった訳だが、今こうして眺めれば、随分と回復しているようだ。
やはりあの父親が最大のガンだったのだろう。
このまま何事もなく成長して普通の少女になっていければいいのだが、と思わずにはいられな
かった。

「あの子はカオスね」
鈍がぽつりと呟く。
「父親の呪縛が完全に解けきれているとは言えない。開放されるまでにはまだ随分時間も手間も
掛かるわね…とても厄介だわ」
蛇の女が出来るだけ感情を消して続ける言葉が気になった。しかしまだ今はこれ以上、他者が
何かを助力出来る時期でもない。ゆっくりと、ただ確実に魔毒のように浸透した呪縛が解けるのを
待つしかなかった。

操は一人で石を積み上げている。飽きもせず。
「操ちゃん」
「ハデス先生」
「それは、何?」
「すとーんへんじを作っています、操はいま超こだい文明にこっているのです」
「そう、面白そうだね。手伝ってもいいかな」
「…はい」
まだ人と接することに慣れていないのか、ぎこちない言葉が痛々しい。それでも、失われた子供
の時間を少しずつ自力で取り戻してきている。それは無残なほどに損傷してしまったと思われて
いた柔らかい心の、奇跡的に目覚しい復活でもあった。

703 :少女毒 2:2010/09/19(日) 14:47:31 ID:nvS2E8OB
石を持つ手が配置に迷っている。
まだ完成しない小さなストーンヘンジは、それでもなかなか良く出来ていた。どこで見て興味を
持ったのかは知れないが、操の知能や感性そのものは人並み以上であることが分かる。九歳
という年齢を考えれば驚くべきことだろう。
そんな幼い横顔がぽつりと呟く。
「いつか、ブリテン島にいって本物をみたいのです」
「そうだね、いつかきっと行けると思うよ」
「…本当?」
ぱっと顔を上げた操の表情は今までにないほど輝いていた。本来の子供らしさが大分戻ってきて
いることを感じて、つられるように笑みが漏れる。
「操ちゃんならね」
「ハデス先生がいうことなら、しんじます」
恥らうように染まる頬がとても愛らしい。なのにあの父親はこんな風に娘と普通の会話を交わした
ことすらなかったのか、一体この子の何を見ていたのだろうと今更ながらに憤るばかりだ。
積み上げた石がバランスを崩して一つ落ちた。
「操ちゃんは、今幸せなんだね」
「はい、ここはみんなとてもやさしいです」
「それは良かった」
しかし操は一瞬、表情を曇らせる。
「でもおとうさんはどうして操になにもおしえてくれなかったのでしょう」
「えっ…」
「操はわるい子だったのですか?」
見上げる瞳が微かな不安に揺れていた。あれだけ強く洗脳されきっていても、やはり心の隅には
疑念が残っていたのだろう。それだけはまだ解決されていないまま残っていたのだ。
「だからおとうさんは操がきらいだったのでしょうか」
「…そんなことはないよ、操ちゃん」
ハデスは言葉を濁すしかなかった。操は何も悪くはない。ただ、あの父親が只の自分の自尊心
を満たす為の道具としてだけではなく、純粋に娘を愛していた部分が少しでもあったのかどうかは
まだ誰にも分からないことだ。
願わくば、もし残酷な結果であったとしてもこの少女が傷つきはしないようにと祈るしかない。

704 :少女毒 3:2010/09/19(日) 14:48:16 ID:nvS2E8OB
「みんなが優しいのは、操ちゃんがいい子だからだよ」
その言葉に、あどけない綺麗な瞳が潤んだように見えた。
「では、みんな操がすきなのですね」
「そうだよ」
「いい子でいれば、いつかおとうさんにも会えますね」
「…それはまだ保証出来ないけど、多分ね」
少し考えていたのか、時間を置いてから再び操が恥らいながら口を開く。
「ハデス先生も、操がすきでいてくれますか?」
「うん、もちろん」
「じゃあ、操ははやく大人になります」
言ったと同時に持っていた石を放り出して、ハデスに抱きついてきた。突然だったので振りほどく
ことも出来ないままでいるうちに、安心したように操が少し笑った。
「そしたらおよめさんにしてくれますか?」
「それは」
「やくそくですよ、ハデス先生」
「操ちゃん…」
操の変貌に戸惑いながらも、ハデスは考えを巡らせる。どのみちこんなものは他愛ない子供の
言葉だ。父親という大人の男の愛情が完全に欠乏していたから、本能が闇雲に求めているだけ
のことでしかないのだろう。
「そうしたら、操はもうさびしくなりません」
縋るように腕を回してくる操の華奢な身体から、体温が伝わってきた。幼いながらに必死で自分
を再構築しようとしている。そして居場所を探している。決して安易な返事などは出来ないと思い
つつも、何が最善の言葉なのかは分からずにいた。

そんな危うい雰囲気を、つんざくような美作の叫び声が打ち消した。何か異変が起こったらしい。
思わず声が響いた場所に駆けて行こうとしたハデスに、再び一人残される操が声をかけた。
「やくそく、わすれないでくださいね」






705 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 00:08:27 ID:8OAuF2xX
とても良かったです
ありがとう

706 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 17:51:05 ID:GdgYjYIN
一通り見た感じ、操はハデスかアシタバと絡むのか
女の子だとバレたあたりの描写から経一とのカプを想像してた

707 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 18:50:24 ID:S/lf/WBe
エロパロでエロ自粛する意味がよく分からん

708 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 19:26:09 ID:YJkHMKDx
操の年齢考慮しただけじゃね?
俺もロリは好きだけど、ストレートにエロにいかれると萎える

709 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 20:03:26 ID:eKpYLFHO
>>708
ストレートとは、本番のことかな。
例えば

操と一緒に風呂に入り、体を洗う経一
子供だと思って、無造作に操の股間もゴシゴシ
「あ…」と頬を染める操
彼女の中の女が目覚めたのだった

くらいならどうかね?

710 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 20:44:31 ID:YJkHMKDx
うん、それぐらいなら大丈夫かな
>>696の不埒な出来心ってのも、経一のキャラからするとちょっとどうかと
思うし

711 :名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:38:24 ID:S/lf/WBe
いや、エロパロだからストレートいってなんぼだと思うが…
過程はまぁ書く人がそれぞれ工夫するだろし

712 :名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 00:46:18 ID:yZWZuzUr
アシタバは将来ロリトリオに逆レ4Pされる、間違いない

713 :名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 03:34:45 ID:fuP5Oxqz
>>712
ロリトリオって誰だよw
操と人形の女の子と…三途川先生?

714 :名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 08:54:06 ID:I8+bavpT
6年…いや3年後ぐらいなら操もエロでいける

715 :名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 09:07:47 ID:yZWZuzUr
>>713
妹・操・しおりの3人

716 :名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 21:37:10 ID:QFRkFPmR
>>714
今がド真ん中だぜ?

717 :名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 12:03:39 ID:7CV/tsre
保健室に住みたい

718 :名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 19:02:59 ID:LA+RIPRq
みのりちゃんのファスナーがどんどん下がってる

花巻さん「服着てるの恥ずかしい」
みのり「その趣味は否定しない」

Σ( ゜д゜) はっ…!

719 : ◆rnZrKZqoCA :2010/09/22(水) 22:46:22 ID:eDwYj5JH
>>700ですがなかなかすんなり書けないw
しかも長くなりそう・・・。

>>718
おみやげドゾー
http://chan.sankakucomplex.com/post/show/735649

720 : ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:04:37 ID:7y5Ea8jb
書き上がりましたー。が、導入部分がちょっとあるのでいらない方は3章からどうぞ。
一応、1・2章のあらすじを。

ハデスがアシタバと看板立ててたらみのり先生に怒られた。
アシタバにも注意がいったので「冷血」使ってみのり先生の「怒り」を吸収。
アシタバに悟られ、注意されたのでお詫びにみのり先生を食事に誘う。

ここから3章です。

721 :悪の罠 序章 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:05:31 ID:7y5Ea8jb
俺の本性は何だ?

子供の頃は泣き虫だった。
それが原因でよくいじめられていた。
いくら泣いてもいじめられ続けた俺は些細なことでも怒るようになった。
感情の発露が止められなくなり普通なら気にならないような事でも見咎め、煽り、怒りをぶちまける。時には暴力も。
辺りかまわず感情を爆発させ続ける俺から人はいつしか離れていった。
いじめはなくなったが代わりに俺は孤独になった。

悔しかった。辛かった。誰かに助けて欲しかった。
そんな時、ヤツに出会った。
「冷血(クルエル)」
コントロールできない感情を喰ってくれるという言葉に乗り、更なる悪夢に迷い込んだ。
地獄から救ってくれた4人の恩人。

僕は今、善人でいられる。

722 :悪の罠 1章 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:06:28 ID:7y5Ea8jb
「ごめんね、アシタバくん。手伝って貰っちゃって」
校庭横の手洗い場でハデスはデカイ看板を立てていた。
木枠にブリキ板を釘で打ちつけたそれには、
【水は浄水器から飲みましょう。生水を飲むとおなかを壊します。】
と、白地に赤ペンキでデカデカと書かれていた。
「いやぁ運ぶだけなら・・。でも、こんなのいつ作ったんですか?」
「勤務の合間にね。簡単な物だからすぐに・・・」
答えかけた時、背後から大声が飛んできた。
「ハデス先生!!」
「さ、才崎先生?」

ハデスが何かを作ってみのりに注意されるのはいつもの事である。
アシタバが(またか・・・)と思うのも無理も無い事であった。
「いったい何を作っていらっしゃるんですか!?」
「いえ、ここの所かなり気温が上がってきてますので生徒達が水の飲み過ぎで腹痛など起こさないようにですね・・・」
「でしたらプリント也を配って注意喚起して頂ければ結構です。勝手に看板を設置されては困ります!まして風で倒れて生徒が怪我をしたら・・・」
「そ、それは確かに・・・」
ハデスがみのりに怒鳴られている間、特大看板を支えていたアシタバは「いつまで持ってたらいいんだろう・・」等と他人事であった。
しかし、
「だいたいアシタバ君もいけないわ。ハデス先生が変な事を始めたら何故私に報告しないの!?」
この一言で風向きは急変した。

それから怒涛の攻撃が始まった。普段から藤に「口やかましい」等と言われているみのりだが基本的にお説教の時でもちゃんと生徒のフォローをしている。
だが今回はハデスの行為のおかげでヒートアップしているのか、フォローも無い上にかなりキツイ口調だ。
「あの・・、才崎先生・・・?悪いのは僕ですから・・・。アシタバ君は何も・・・・」
ハデスは懸命に助け舟を出そうとするが、それが癪に障ったのか全くの逆効果であった。
「ハデス先生は黙ってて下さい!アシタバ君の担任は私です!!それからアシタバ君。用もないのに保健室に入り浸る事がいけない事ぐらい君なら分かって・・・」
自分にとって最悪の話題が出始めたところで、ハデスはみのりの肩に手を置いて言った。
「才崎先生。下校時刻も迫ってますし、もう、この辺にしませんか。悪いのは僕です。アシタバ君に責任はありません。」
「え・・ええ、そうですね。では、ハデス先生。今後、何かを設置するときは職員会で許可を得てからにして下さい。アシタバ君も早く下校するように」
不思議な事にあれだけ熱くなっていたみのりが急におとなしくなり、その場を去っていった。
「????」
「さ、アシタバ君も帰りなさい。後片付けは僕がキチンとしておくからね」
「・・・は、はい」

その日の夜中、ハデスは腹の奥底で違和感を覚えた。だが、それはまどろみに紛れ夢か現実か判断できなかった。

『美味ェ・・・』

723 :悪の罠 2章1 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:08:01 ID:7y5Ea8jb
看板騒動から数日後、ハデスは自身の変化に気付き始めていた。元々食への興味など無いに等しかったが、あの日を境に翌日の献立を考える様になっている。
睡眠時間も普段は6時間前後、最低限休まなければならない程度だったものが昨日の休日など昼過ぎまで寝ていた。
前日に酒を飲んだわけでもなく、特に疲れていたわけでもない。
だが変化に気付いても、それをどうこうしようという意識はなかった。食事に気を遣う事が悪いわけでは無し、休みに少々寝過ごす事等、誰にでもあるだろう、と。

午前中は保健室に来客は少ない。
いや元々終日利用者は殆どいないのだが、いつも集まってくれるメンバーは大体、昼休みと放課後だ。
しかしこの日は珍しく1時間目が終わって早速生徒がやってきた。
「失礼します・・・」
とはいえ、いつものメンバーの一人に変わりはないのだが。
「やぁ、アシタバ君。どうかしたの?」
「はぁ・・その・・・」
「?」
何か言いにくい事を切り出そうとしているのは容易に分かったが、それが何かは気付かなかった。
しかし、それが分かった途端、背筋に寒気がした。
「この間、みのり先生に何かしませんでしたか・・・?」
「!?」
「おかしいですよね?あんなに怒ってたのに急に・・・」
「相変わらず・・・・鋭いな・・・・君は・・・・」
観念したのかハデスは事のあらましを語りだした。

「僕の力は病魔だけを喰うわけじゃないんだ。人の精神、感情を喰うんだよ。病魔は感情の塊だ、だからこそこれで退治できる」
「じゃあ、あの時はみのり先生の・・・?」
「そう。怒りの感情を少しね。本来絶対にしちゃいけない事だった・・・。才崎先生に謝らないと」
「いや、それを本人に言うのはどうかと・・・。病魔の事も知らないしバカにされてると思って逆に怒り出しそうですよ?」
「そ、それは困るな。どうしよう・・・?」
「お詫びの印に何か送ればいいんじゃないですか?病魔云々は伏せておいて、看板の事だけ謝るとか・・・。あ、もう時間が・・・、じゃあ僕はこれで」
「うん、何か考えておくよ。あ!アシタバ君!!」
退出しかけたアシタバをハデスが呼び止めた。その顔は本当に辛そうな、切なそうな表情だった。
「ごめんね。本当に・・・ありがとう・・」

本当に嬉しいのだった。

724 :悪の罠 2章2 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:10:05 ID:7y5Ea8jb
(2−1最後の「本当に〜」はコピペミスですorz)

アシタバが去った後、ひとしきり自己嫌悪に陥ってから意を決して引き出しを開ける。
アシタバは何かプレゼントして、と言ったが女性が好む物どころか世間の流行すら全く知らないハデスに「みのりが貰って喜ぶ物」など見当がつくはずが無い。
下手なものを送って激昂させては詫びどころか嫌がらせである。しかもそれは不本意ではあったものの以前にやらかした事だ。
二回も繰り返せばどうなるか、考えるまでもない。
ハデスが手に取ったのは、備品のカタログに付いて来たフリークーポン誌だった。
近場で予算ギリギリのなるべく女性受けしそうな、更に言えばどこを選んでも自分も初めての店になるので注文で悩まないようコース料理のある店を片っ端から探しまくる。
散々迷った挙句、なんとか店を選び予約を入れようとした所で、ハタと手が止まる。
(才崎先生の予定も都合も聞かずに予約していいのだろうか?)
生まれて初めて女性を誘い、店の予約をしようとしているハデスである。
「キャンセル」などという単語が思い浮かぶはずもない。
「先に聞いてから電話しよう・・・」

「え!?」
授業後、職員室に戻る途中で呼び止められたみのりは真っ赤になって聞き返した。
「いえ、ですから、先日・・というか最近ずっと大変な御迷惑をお掛けしていたお詫びと以前、食事に招待して頂いたお礼をですね・・・」
欠片も予期していなかったハデスからの誘いである。耳元で自分の心音が聞こえるほど舞い上がったが、勤務中の校内ゆえ努めて冷静に振舞う。
「こ、光栄ですけど、そ、そ、そのようなお話は勤務後に、な、なさ、なされりゅ・・」
冷静に対応していると思っているのは本人だけなのだが。
「そ、そうですよね。申し訳ありません。全く僕は・・・」
いや、ここにもいたらしい。みのりの動転ぶりに全く気がついていない。
「あ、いえ、お誘いは本当に・・。きょ、今日は予定もありませんので・・・」
「え?では・・?」
「は、はい。あの、詳しい事は放課後に・・」
「はい!ありがとうございます!」
「あら、そんな・・・」
その後は頬が緩みっぱなしであった。帰りのHRの時など美作から「みのりちゃん、なんか良いことあっただろ?」と詮索される始末である。
自分がハデスに対して四苦八苦していた事をハデスが自分にしてくれている事がとても嬉しかった。
見た目はさて置き、絶えず何かを作っては騒動を起こす人物だが、一部とはいえ生徒からの信頼は誰よりも勝ち得ている。
生徒からちゃん付けで呼ばれている自分にはない、ある種のカリスマ性があるのでは?そう思う事も多くなってきた。
それに常中史上最大の問題児とまで言われる安田を一時とは言え別人のように更生させたのは後にも先にもハデス唯一人である。
どんな指導をしたのか想像もつかないが今の自分では絶対にできない事だ。
「それに・・・」
(優しい)
慈愛という言葉がこれほど似合う人物もそうはいないはずだ。
誰に対しても平等に接するハデスが自分に対して特別な事をしてくれているというのが本当に嬉しいのだった。

725 :悪の罠 3章1 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:11:21 ID:7y5Ea8jb
異変を感じたのは店を出た後の事だ。
昼間に返事を貰い、すぐに予約を取った。放課後、落ち合って店に行き食事を堪能し、アルコールも入った。
あまり飲まなかったハデスに対し、緊張していたのかみのりは結構なペースで杯を重ね、今はハデスの腰に手を回し支えてもらって歩いている。
学校ではないのだからと「逸人さん」と気さくに名前で呼びかけられ少々驚きはしたものの、自分も思い切って「みのりさん」と呼ぶ事にした。
ここまでは良い。上出来である。しかし・・・。
「逸人さん、ちゃぁんと部屋まで送って下さいね。途中で帰っちゃ嫌ですよ。とっておきの紅茶、ご馳走しますわ」
(いくら酔っているとは言え、才崎先生はここまで明け透けだったか??)
「もちろん、きちんとお送りしますよ、さい・・みのりさん。ですが、少しどこかで休まれた方が・・・」
「ま、どこに連れ込む気ですか、いやらしい」
「え!?いやいや、そのような事は決して・・・ぇ!?」
紳士の務めとして車道に近い左側を歩いているハデスの右わき腹辺りに、「明確な意図の元」胸の膨らみが押し付けられてきた。
これだけならみのりは酔うと変わる、で終わるのだが問題はこの先にある。
(・・・・・・・・・・・!!!!!!)
制御しきれないほどの劣情がハデス自身を襲い始めたのである。自分が酔っていれば多少理解もできようが、ハデスが口にしたのはグラスワイン1杯だけだ。
いくらなんでも、これで酔うほどの下戸ではないのは自分が一番よく知っている。
「嘘。嘘です。知ってます、逸人さんがそんな事考える人じゃないことぐらい。言ってみただけですわ」
上目遣いで胸を押し付けられながら囁かれると、そのまま押し倒してしまいたくなる。
実際、肩を抱いている手の指先には知らず力が込められていた。
「冗談は止めてくださいよ・・・」
「ふふ。でも私の部屋ならいいですわよ?他に誰もいませんし」
「才崎先生・・・、本当にもぅ・・・」
「みのり。そう呼んで下さらないともっと言いますわよ?」
「ああ、すいません。でも、もう困らせないで下さい、みのりさん」
「普段いつも困らせて頂いてますもの、お返しです」
「これは・・・参ったな・・・・」
自然と二人とも笑い出す。しかし、あの劣情は消えない。

みのりが部屋着に着替え、紅茶を用意する間、ハデスは考えていた。
(どう考えてもおかしい。何かが変だ。病魔?違う。そんな気配は全然・・・)
「お待たせしました。さ、どうぞ」
着替えたみのりの姿を見るや、ハデスの目が見開いた。
「な・・・・な・・・・・・」
シースルーではないが肩紐のネグリジェというかミニドレスというかそんな姿なのだ。
(どうなっている!?夢か、これは!??)
狼狽するハデスの前に紅茶が並べられる。
飲んで少しは落ち着かなくてはと思い、口を付けるが動悸は早まるばかりだ。
「逸人さん・・・」
左隣に座ったみのりが潤んだ目で見つめながらしな垂れかかってきた。
(!!!!!!!!!!!!)
「ちょ、ちょっと、みのりさん!?」
「魅力・・・ないですか・・・?」
「とんでもない!あり過ぎて困ってるんです、僕は・・・」
「良かった・・・。嬉しい・・・・」
言うが早いか、みのりの両手がハデスの頭を捕らえ、唇を重ねてきた。間髪入れず舌を絡めてくる。
(!?・・・・才崎・・・・せん・・・)
頭の中が真っ白になり、疑問も不安も罪悪感も快楽の前に吹っ飛んだ。冷静さなど、とうに消えている。
「ふぁ・・・」
みのりが唇を離すと二人の舌に唾液の糸がひいた。
惚けているハデスの左手を取って微笑む。
「触って・・・・下さい・・・・」
そのまま胸元に手を導いた。
手の平に吸い付くような瑞々しい肌と大きさ、何よりその柔らかさ。全く未経験の触り心地であった。
「みのりさん・・・」
指先に力を込める度、みのりの息が大きくなる。
無心になって感触を楽しんでいた時だ。

726 :悪の罠 3章2 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:13:30 ID:7y5Ea8jb
『羞恥心の無い女は大胆だねぇ』
(!?)
声が聞こえた。みのりではない。自分の中からだ。
(貴様!?どうして?何故!?)
声の主は「冷血」。ほぼ完全にハデスの意思でコントロールしていたはずが、その呪縛を解いていた。
『何故もなにも。腹が減った。それだけだ』
(ふざけるな!病魔(ごちそう)はやってるし、僕の感情(エサ)も食わせているだろう!)
『まぁな。だがエサに飽きた』
(なんだと・・・・?)
『前に喰った安田とかいうガキの感情はテメーのエサと大して変わらなかったがな。この女の「怒り」ってのは抜群に美味くてなァ』
(!??)
『網張って待つのは得意だからな。テメーの感情をあえて喰わずにしたりよぉ。こんなに早くありつけるとは思ってなかったがな』
(き・・・さ・・・・ま・・・・!!)
『この女の羞恥心と自制心はかなり美味かったぜェ?快感はもっと美味そうだ。早く食わせろ!』
(ふざけるな!!誰がそんな真似!!)
『そうかい。じゃあ好きにしな』
感じるのは「冷血」の声だけだ。しかし、ハデスははっきりと分かった。ニタニタしながら笑う「冷血」を。
『俺が喰わなかった「欲望」をお前が自分でどうにかできるもんならなぁ!』
「グッ!」

「冷血」との会話中に肉体の自由を奪われたわけではない。だが、ハデスの手は休むことなくみのりの乳房を弄んでいた。
そればかりか、さらに奥へ手を差し込み、指先で探り当てた乳首もいじくり始める。
「・・・あっ?」
硬くなったそれに触れられた瞬間、みのりが声を上げた。
「あ、あの、みのりさん・・・」
「嬉しいですわ・・。邪魔だから、脱ぎますわね・・・」
ハデスの手を抜き取り、手早く服を脱ぎ落とす。二つの白い乳房を隠すものは無くなった。
(よせよせよせ。やめろやめろやめろ!!)
頭でいくら叫ぼうが声にならない。体は本能の向かうまま動き出す。
今までハデスがどんな事態でもほぼ冷静に対応できていたのは自身の精神が優れていた訳ではない。
全て「冷血」がその時の障害となりうる感情を喰らっていたからこそなのだ。
そのブレーキ役が職務を放り出し、自分の感情が暴走しかけている今の現状はペーパードライバーがアクセル全開で高速道路を走るに等しい。
コントロールなぞ、できるわけがないのだ。

727 :悪の罠 3章3 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:14:21 ID:7y5Ea8jb
「んっ・・・」
乳首を口に含み、舌先で転がすように舐めまわす。両手はもちろん柔らかい塊を優しく揉みほぐし続けている。
舌を突き出し乳首の根元を掘るように動かす。歯で軽く刺激を与える。乳輪を舐め、乳首を吸う。
「んっ・・・くぁ・・・・あぁっ・・・・」
何かをする度、押し殺したように甘い声を漏らし、それが更にハデスを興奮させた。
自分から唇を求め、舌を絡め、唾液を啜る。耳たぶを噛み、首筋を舌でなぞった。
「ひゃうっ・・・・。い、逸人さ・・・ん・・・・」
「みのりさん・・・・、し、下も触って・・・?」
「えぇ・・・・。もち・・・ろん・・・・」
一応、確認してから最後の下着の中に手を入れる。茂みをかき分けトロトロになった亀裂に指を這わせた。
「んきゅっ・・・」
胸とは違った柔らかさの箇所を体液を絡めながら刺激しているとみのりの声が明らかに変わってきていた。
「んあっ!・・・そっ・・・こっ・・・・ひぅあ・・・んっ!んっ!んっ!」
手を引き抜いたハデスは今度は了解を得ずに、みのりを全裸にした。そのままさっきまで指で弄っていた所に口を付ける。
「いっ、逸人さん!そんな、汚い・・・」
「気にしません」
舌先を亀裂にねじ込んだ直後は刺激が舌に伝わったが、奥の肉穴から次々溢れ出す液体がすぐさまその刺激を中和していった。

「やあぁ・・・・あんっ!・・・・んっ!あぁっ!・・・はぁっ!・・・う・・・そ・・・何で・・・」
「嫌ですか?」
「違ッ・・!気持ち・・いい・・・。私・・・こんな・・・・」
肯定の言葉を聞くとハデスは行為を再開した。電気は付いたままなので色艶、形もハッキリ見て取れる。
肉穴に舌を差込んで愛液をかき出し、尿道を舐め、唇で陰唇を刺激してクリトリスを舌で押し潰す。
一連の動作を延々としていると、みのりの腰が跳ね上がり中断してしまった。
「みのりさん・・・。じっとして・・・」
「ご、ごめ・・・なさ・・・。でっ!・・でもっ!・・・か、勝手にぃ!」
「仕方ないな・・・」
両手でみのりの腰を持ち上げ、そのまま抱え込んでから股間に口を付けた。
「ひんっ!・・・や・・・ぁあ・・・」
しかし、その内これでも暴れ始めてしまった為、ハデスは諦めてみのりをベッドまで連れて行き、横たわらせた。

「い、逸人さん・・・、ごめんなさい・・・」
「気にしないで下さい。僕が・・・しつこ過ぎましたね」
「そんな・・・」
衣服を全て脱いだハデスはみのりの上に覆いかぶさった。
「指なら大丈夫ですかね?」
「・・え?・・・・うんっ!」
右手の中指を一本、膣口に潜り込ませる。十分に濡れていた穴はすんなりと異物を受け入れた。
中は狭く、大量の愛液と相まって肉壁の凸凹が指に絡みつくような感覚を覚える。
「すごいな・・・。締め付けてるのが分かりますよ・・・」
みのりの返事は無い。息を荒げてしがみついてくるだけだ。
「・・・動かしますね」
「っっっっ!!」
抱きついたまま、頷くのが今の精一杯の返事のようだ。
指を出し入れし、一番奥でかき混ぜる様に動かす。そんな事を繰り返している間、みのりは必死で声を抑え、ハデスにしがみ付いていた。
だがそれも束の間。すぐに声が上がり始める。
「いっ・・ひと・・・さっ・・・!。わっ!わたっ・・。もう・・・」
「・・・いいですよ。一度・・・終わらせましょう・・・」
口づけをしたまま、指を激しく動かし続ける。膣口が締め付けられるのと背中に爪を立てられたのは同時だった。

728 :悪の罠 3章4 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:15:11 ID:7y5Ea8jb
柔らかい体を抱きしめる。汗ばんでいた。
「大丈夫ですか?」
「は・・・い・・・。あの、背中・・・・ごめんなさい・・・」
「傷にもなってないですよ。平気です」
みのりの額に軽くキスをする。
「次・・・、いいですか・・・?」
「・・・はい」
「じゃぁ・・・いきますよ・・・」
すっかり準備のできていた自身をみのりの体内に埋め込んでいく。
「んっ!ぐっ!逸人さん、・・・痛い」
指一本でも狭く感じたところに明らかにそれより太いものを挿入しているのだから、痛みも当然であろう。
「ゆっくり・・・します・・から・・・。我慢・・・して下さい・・」
返事は無い。それどころかハデスの腰に手を回し引き付けてきた。
「・・・みのりさん?」
「痛く・・なくなりました・・・。平気です・・・」
(・・・・また貴様か!!)
『御名答。「苦痛」もいけるなぁ』
(二度と手を出すな!)
『いいのか?その女の「苦痛」と「嫌悪感」「羞恥心」が出てきたら困るのは誰だ?』
(だまれ!!)
『ヒヒャハハハハハ・・・』
「逸人さん・・・?」
形相のハデスを見て、みのりが心配そうに声をかける。
「だ、大丈夫です。痛みがなくて・・・良かった。・・・動いても?」
「ええ・・・」
初めはゆっくりと、そして段々と加速していき数分後、みのりがまた声を上げた。
「あっあっあっあっ!んっくっ!あっあっあっ!!」
声が一気にうわずり、間隔が短くなったと思った瞬間パタリと止んだ。
「みのり・・・さん?」
果てたかと思って顔を覗き込むと、不思議そうな表情で見つめ返された。
「逸人さん・・?今、私・・・その・・・イキそうになって・・でも・・・」
すぐに理由がわかった。「快感」を喰われた、と。
(二度と手を出すなと言ったぞ・・・)
『これが目的だってのに引っ込むバカがいるかよ。心配するな、お前の「快感」も摘んでるから女より先に果てる事はないぞ。女に負けちゃカッコつかねえだろォ?』
(こ・・・の・・・)
『何、普通より少し長めに時間かかるだけだ。誰も損しねぇよ。アハハハハ!』
「逸人さん・・・ごめんなさい・・・。私、もう大丈夫ですから・・・。動いて・・・」
「え?あ、はい。・・・わ、わかりました」
みのりが声を上げ、果てる直前ふいに黙り込む。そんなやり取りがもう5、6回も繰り返された時だろうか、叫び声が上がった。
「逸人さん!私、私イキたいッ!お願い、イキたいのッ!イカせてッ!お願い!・・・助けて・・・」
「みのりさん!」
(いい加減にしろ!もういいだろう!!)
『ゲェ〜ップ・・・。狂われても困るな。お開きにしてやるよ』
(クソッ!!この・・・!!!)
「お願い、早く!お願い・・・お願い・・・・」
「みのりさん、大丈夫ですから!落ち着いて。すぐ、終わらせますから・・・」
思い切り抱きしめ、メチャクチャに動いた。
「きひっ!?アッ!クァッ!アッアッアッ!!やぁっ!こわっ・・・れ・・・、ぅああああああああ!!!」
みのりの全身が硬直し直後、弛緩した。だが、余韻が残っているのか太ももは痙攣し続け、時折体も震わせている。
少し経って体を離すとドロリとした液体がみのりの膣内から太ももを伝いシーツに流れ落ちた。
「逸人さん?」
「あ・・・・あの・・・」
困惑しきりのハデスをみてみのりは優しく微笑んだ。
「平気ですわよ。嬉しいです、とても。もう一つ、お願いいいかしら?」
「・・・なんでしょう?」
「朝まで一緒に・・・。お願い・・・」
「・・・・・もちろんです」

729 :悪の罠 4章 ◆rnZrKZqoCA :2010/09/23(木) 05:16:20 ID:7y5Ea8jb
翌朝。
ハデスは目を覚ました瞬間、戸惑った。上半身だけ起こし、辺りを見回す。
(・・・そうだ、ここはみのりさんの・・・)
近くにあった時計を見ると午前5時半。外がようやく明るくなり始めていた。
隣に目をやると裸のみのりが幸せそうに眠っている。その寝顔を見つめていると体が震えだした。
(僕は・・・・なんて事を・・・・!!)
『おいおい、言い訳は男らしくねーぜェ?』
(全て貴様のせいだろうが!!!)
『・・・寝ぼけんなよ?』
「冷血」が今までのチャラけた物言いとは打って変わってドスの利いた口調になった。
『俺が喰ったのは女の「羞恥心」「警戒心」「恐怖」「嫌悪」「自制心」「苦痛」「快楽」。お前の「快楽」だけだ』
(な・・・に・・・?)
『お前の「自制心」やら制止、抑止型の精神には一切手を出してない』
(で、でたらめを・・・・!)
『あの女をお前が抱いたのはな、お前が抱きたかったからだ』
(!!!!!!)
『言ったハズだ。俺が喰わなかった「欲望」を自分で制御できるならやれ、とな。結果は?見ての通りだ。お前はガキの頃から変わってない。俺の喰った残りカスの感情を制

御していたくらいで「大人」になれたと思っていたか?お前が俺を制御していたんじゃない。俺がお前を制御してたんだ』
(やめろ・・・)
『ああ。・・・・いつでも助けてやるぜェ!?ヒャハハハハ!アハハハハハハハ!!』

笑い声が耳に残った。頭を抱え込み、声を押し殺して・・・・・、泣いた。

(僕は・・・・・、悪人だ・・・・・)



730 :名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 07:22:28 ID:AtMpbuzr
GJ!
こういうハデみのもいいね


731 : ◆rnZrKZqoCA :2010/09/26(日) 01:26:39 ID:I/pjiNk0
>>730
お褒め頂き恐縮です。
暗黒堕ちとか言った割には、ハデスが常識的な言動で堕ちる前って感じになってしまいました。
続き考えようかどうしようか迷ってたりしますw

732 :名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 21:28:35 ID:ov8jXPJF
こういうの・・・待ってました!!
GJ過ぎてGJだぜ

733 :sage:2010/09/26(日) 23:09:41 ID:bioyWV8Z
萌えたぜ!
先生の過去設定が好きだっ
是非続き書いてほしい

734 :名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 23:41:35 ID:ov8jXPJF
おっと、テンション上がり過ぎてageちまった。
すまねぇ。 新たな職人の誕生を心から祝います!

735 :藤花:2010/10/03(日) 05:19:43 ID:hm7N0jgS
空気を読まず投下
覗き注意

『うっ……は、ぁ…もーちょい強くできる?』
『…こう…ですか?』
『おぅ…いいぞ花巻……っ』
『あ…かたい……』
『うぉっ!そこ、ヤバっ……』

安田貢広、通称希代のエロリスト。彼は今、普段ではありえない事態に遭遇していた。
放課後に何気なく立ち寄った保健室。扉の向こうからは藤らしき人物の声と、状況から推測するに、花巻の声が聞こえる。

(うほっ、ラッキー!誰も来るんじゃねえぞ……)
安田のエロ魂を煽るように、二人の声はだんだんと盛り上がってくる。

『ふぅ。変わってやるよ』
『え…あの…あ、ありがとう』

(変わるだとぉぉ!けしからん!けしからんそ!)

「おい、安田」
「うわっ……ってなんだよ美作かよ」
いきなり声をかけられたので繕う暇も無かったのか安田の表情は変質者のそれに近かった。
さすがの美作も若干引き気味である。
「うるせぇな。お前、遠目で見ても気持ち悪かったぞ。何やってんだよ」
「俺は今、股間のセンサーがビンビンである」
「だから?」
美作がそう切り返すと、安田は不愉快なポーズをとりつつ答えた。
「わからんのか性少年よ。保健室の中は今、俺たちの癒しという名のエロティシズムに満ち溢れている。この声を聞きたまえ、哀れな子羊よ」
「いや、意味わかんねぇよ」
「正直俺もわからん」
二人は保健室の扉に耳を近づけ、教室内の音を探る。

『あ…藤くんっ、ふ……ぁっ、イヤっ』
『イヤ?花巻の嘘つき』
『ひゃあぁ!』

「これ、藤と花巻じゃねーか!」
「うおおおお!ムカつくぜイケメン!でも俺たちに癒しをありがとぉぉ!」
「ちょ、安田うるせぇぞ!中に聞こえる!」

そんな二人をよそに、保健室からの声は大きくなるばかりだ。


736 :藤花2:2010/10/03(日) 05:24:47 ID:hm7N0jgS
『はぁ……んっ…んぅっ』
『ここはどう?』
『…ひゃあ!…あ、…あっ』
『気持ちいい?』
『あっ……気持ちぃ…です』
『こういうのは?』
『痛ぁ…あ、ごめんなさ……やっ!』
『イヤ?ほんとに?』
『んんっ……ふっ、あっ!』

安田も美作も、何かに取り憑かれたように聞き入る。
美作は普段の彼らの関係からは想像できないような色っぽい関係に軽く混乱状態に陥る。
「お、やるじゃんイケメン。イケメンはイケメンなだけじゃなくテクニシャンなのか。けしからん!」
安田は一人で何かつぶやいていた。鼻血を垂らしながら。
「ふ、藤のナニって、でかいのかな」
「はぁ!?何言ってんだよアホか!」
「いや、美作……貴殿も生粋の男子ならば気になるはずだ。藤のナニの大きさがな!」
「オイィ!…でもまぁ、気にならないわけでもない」
「だよな。コレで藤のナニが俺らのナニよりもでかかったら俺は本気で落ち込むぞ」
一瞬の沈黙。先に口を開いたのは美作だった。
「さすがにドアを開けるのはマズい。結構音が鳴るからな。なんか状況証拠的なやつで何か無いのか?」
「……そういえば、お前が来たのって交代した後だったな」
「は?なんだよ交代って」
安田の目が、ありえないくらいに見開かれる。
「それはその……アレだよ」
あの安田が言葉に詰まるなんてよっぽどのことだろう。美作は期待に胸を膨らませながら話すように促す。すると、安田も決心したように目をつぶる。
「おそらく最初に、藤は花巻に自分のナニをその、アレさせてたわけだが……」
「えええ!マジかよ!」
「気が済んだ藤は花巻のナニをアレし始めたと……こういうことではなかろうか」
「えええええぇぇぇえぇえ!!!」
「ちょっと!うるさいぞみまさ『うるせぇよお前ら』
「え?」
安田と美作の前には、冷たい目つきで二人を見下ろす藤が仁王立ちしていた。

「全部聞こえてんだよ。特に安田。お前の頭は全部そっち方向にしか変換できねぇのかよ」
「だって花巻喘いでたじゃん」
「喘いでねえよアホが。俺が花巻の肩を揉んでただけだ」
「十分エロいじゃねぇかぁぁぁイケメンコルァァ!」
「す、すまねえ藤……」
申し訳なさそうに侘びを入れたのは美作だ。
「あぁ。美作は特別に許してやるよ」
「俺は!?俺はぁぁぁ!?」
美作は安田をずりずりと引きずりながら下駄箱へと向かった。


737 :藤花3:2010/10/03(日) 05:34:30 ID:hm7N0jgS

『悪い花巻』
『ううん、大丈夫…だよ』
『変なとこで止めちゃってごめんな。続き、やろうぜ』
『うん』

安田は、実は自分の推理が当たっていたことなど知る由も無い。





例の安田の覗きに便乗してやってしまった。
なんかすっきりしないのでその後も作るかもしれません。


738 :名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 08:19:43 ID:pPAttCn1
乙です!
途中まではマジで肩もみオチなんだろうなーとか思ってた

739 :名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 14:02:29 ID:lPLiAnOB
乙!藤花いいな!

740 :名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 14:30:54 ID:h09UhVkt
乙〜
やっぱり藤花っていいよな

安田と美作は本当にこんなことしてそうだな。

741 :名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 21:22:01 ID:x5m1kpWT
しばらくネット落ちしてたら素晴らしい作品が二作も!
>>720
ハデみのごちです。
超良かったので、是非とも続きを希望。

>>735
藤花いいなー。
安田は絶対いつも覗いてるだろw

藤花に刺激されたので、リハビリがてら書いてみた。

742 :すぐに届かなくてもいい 1:2010/10/03(日) 21:23:39 ID:x5m1kpWT
花巻家は毎日朝から慌しい。
大抵家族の誰かが絶叫する声から一日は始まる。

「やあああーーー!!!」
その日は妹、美玖の声で始まった。
「…るっせーな、まだ5時半だろが。時間考えろ時間」
隣の部屋から兄の満が寝ぼけ顔で出てきて、美玖の部屋のドアを叩いた。すっかり慌てふため
いている美玖は、ドアを開けると縋るような目で見上げて声を絞り出した。
「…お兄ちゃん…宿題しておくの忘れちゃった」
「はぁあ??んなのお前だったら今からだって出来るだろ。落ち着けって」
100人が100人、この二人を見たら必ず兄妹だと判断するぐらいそっくりな兄は、それでも何とか
テンパっている妹を落ち着かせようとしていた。
「ほら、椅子に座る。それから教科書とノート開け、時間はあるから出来るだろ…」
「うん、ごめんね」
半べそになりながらも宿題に手をつけ始めた美玖は、一日の始まりがこんな風に始まったことに
ちょっと不吉なものを感じていた。

「…はあ…」
登校の足取りはいつも以上に重い。
少し寝不足になりながらも、何とか宿題は完成していた。ただ、そのせいか朝からすっかりペース
が狂ってしまっている。朝食のミルクは床にこぼすし、目玉焼きはすっかり焦げてしまった。これ
ではきっとこれから一日中何かが起こるに違いないと今からびくびくしているのだ。
「よっ、おはよ。どうした?」
「えっ…?」
お腹が痛いとぐずって学校へ行きたがらない小学生のように、道端で足を止めたままの花巻の
肩を誰かが後ろから叩いた。
「…藤くん…」
最近何かと声をかけてくるようになった藤が、相変わらずぶっきらぼうに顔を覗き込んでくる。それ
だけで鼓動が乱れてしまいそうだった。
「なあに朝っぱらから暗くなってんだよ。らしくねーぞ」
「えっ、そんな…」
どう言おうかと考えるだけで、顔が熱くなる。言葉が出なくなる。

743 :すぐに届かなくてもいい 2:2010/10/03(日) 21:25:42 ID:x5m1kpWT
「まさか腹が痛いとか、じゃないな。顔色は悪くねーしさ」
「う、うん…全然大丈夫。大丈夫、だから…っ」
「そっか。じゃあな」
花巻の動揺を気にも留めないように、藤はさっさと離れてしまった。それでようやく気分が落ち着い
てくると、さっきのことはもしかしたら大変な一瞬だったのではないかとまた慌ててしまいそうになる
のだった。
しばらくはつかず離れずでようやく最近少し進展したかも、ぐらいの感覚だったのに、いきなりさっき
のようなことがあったら、心が追いついていけそうにない。
世の中の片思いをしている女の子たちは、本当にどうやって段階を踏んでいるのだろう。それが
本当に分からない。人によっても違うことだからおいそれと聞けない。
だから自分からどう出ればいいのか、全然分からないままなのだ。

ここ数日、常中の女子生徒たちの話題の中心はこの間公開された恋愛映画の話題ばかりだ。
不器用で感情表現の苦手な少女と、女の子たちの憧れの的の少年の優しくも爽やかな恋愛を
綴った物語だ。
その少年とはあまり共通点がないと思うのだが、映画を見たばかりだということで、藤とダブらせ
て興奮したように話している女子生徒たちがやたら多い。
「ねっ、そう思うでしょ?」
花巻の友人たちも何人か映画を見たらしく、同じようにダブらせているようだ。
「う…うーん、そうかなあ」
映画に興味はあるのだが、さすがにあの映画の少年と藤は似ていないと思う。確かにかっこいい
し、憧れてはいるけど、藤はあんな風に女の子の理想そのもののようには優しくない。漫画の中の
世界と現実は違うのだ。
だからこそ花巻にとっては都合がいい。
もしも藤があの映画の中の世界にいるように、優しく、思い遣りに溢れていて、花巻の気持ちをも
察してくれたとしたら、それこそどうしていいのか分からなくなるに違いなかった。今の自分にも
出来ることで、少しずつ、ゆっくり理解をして、もし進展する関係であるなら着実に進めれば良い
ことだから、とても急ぐ気分にはなれなかった。
「藤くんかっこいいもんねー、やっぱ○○くんみたいっていつも思うよ」
友人たちは花巻が返答をしなくとも全く構わず、話に花を咲かせている。声も大分大きかったの
だろう。
藤が一瞬不愉快そうにちらりとこちらを見た気がして、身が竦む思いだった。

744 :すぐに届かなくてもいい 3:2010/10/03(日) 21:26:45 ID:x5m1kpWT
「花巻、一緒に帰ろうぜ」
「えっ」
放課後、帰り支度をしていた花巻に近付いてきた藤がそう言い放った。何となく怒っているようで
ずっと気になっていたことは本当だったのだと思い知った。
「あの、藤くん…」
まだ教室には他に何人もの生徒たちがいる。普段花巻と藤はこれといった接点を持たないでいる
ので、突然のことだとその場にいる誰もが思っているだろう。
「他に用事があるのか?」
「ううん、ないけど…」
「じゃ、帰ろう」
もう教室にはいたくないのか、藤は花巻の手を引いてもう一歩を踏み出そうとしていた。慌てて
その後をついて行く花巻は、一体何を言われるのかと嬉しさよりも不安で心が弾けてしまいそう
だった。

「…藤くん」
押し黙ったまま校門を出て商店街まで進んだ藤は、そこでようやく手を離した。
「怒ってるね、怖いよ…」

「怒ってなんかない」
「じゃ、何で?」
「何でだか、なんて分かるかよっ」
怒っていないと言いながらも、藤は不機嫌な顔を隠すこともなく顔を背けている。拗ねた子供の
ようだと思いつつも下手に何か言葉をかけることすら出来ず、花巻もただしばらくの間黙り続ける
しかなかった。
夕方の商店街、そんな二人を買い物に来た人たちが邪魔そうに避けながら通り過ぎていく。
「…お前は、そう思ってないんだろ?」
「え?」
「だ、だからっ、あの映画の、○○とかいう奴がっ…」
やはり映画の中の少年と藤をダブらせている多くの声が藤自身にも聞こえていたようだ。花巻も
同じだと思っていたのだろう。それで怒る理由は分からないままだが。
「だって、私まだ映画見てないもの。原作も読んでない。だから分からないよ、そんなの」
「…そっ、そっか…」

745 :すぐに届かなくてもいい 4:2010/10/03(日) 21:30:31 ID:x5m1kpWT
ようやく少しだけ藤は態度を軟化させた。
秋の日暮れはとても早い。もう周囲は薄暗くなってきている。家に帰らなければと思う反面、何故
だかこんな藤を放ってはおけないような気がした。
本当に、全然優しくはない。勝手に勘違いして怒るし、いつもこんな風に振り回されている。けれど
それだからこそ映画などではない生身の感情であることが分かる。
「私何も知らないんだけど、多分映画を見たとしてもきっと似ているとは思わないよ。きっと」
「…当たり前だ、あんな気色悪い奴現実にいる訳ないだろ」
すっかり機嫌を直したらしい藤は、また何も言わずに花巻の手を取って夕暮れの商店街の中を
進み始めた。
「あの、藤、くん…」
「こんな時間になっちまったし、腹減ってるだろ。コロッケぐらいは奢るさ」
いつもの素っ気ない声が、わずかに揺れていた。
散々通行人の邪魔をしていたことに心を痛めながらも、花巻はこれがまた二人の関係を少しだけ
進めたことを感じていた。
「うん、ありがとう…」
二人はきっと、これでいいのだ。
現実は夢でも映画でもない。性急に事が進んでしまっては大切なことを幾つも置き忘れてしまう
危険がある。だからすぐにお互いの気持ちが届かなくても、いい。






746 :名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 07:17:51 ID:KzVUFG/9
乙!
可愛えぇー!!
藤花はエロもいいけどほのぼのもいいよな!

747 :名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 08:42:49 ID:l1VwvUpo
超乙です!
藤が違和感ないなw
ほんとにこんなことでムシャクシャしてそう

748 :名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 22:45:27 ID:mUgh3+u/
映画って君に届けか?w
藤花はいいな、エロもいいけどほのぼのも読んで和む。
乙!

749 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 20:06:34 ID:a3I70cwt
藤花が増えて嬉しいぜw
自分も刺激されてオリエンテーションネタを思いついたんだか文章に出来なかったorz

750 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 20:15:39 ID:y6GPrwA9
そろそろ保管庫欲しいよね

751 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 20:45:15 ID:QFtiAUWd
でも非エロばっかよ

752 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 20:51:20 ID:Gwsw80QK
シンヤにも日の目を…

753 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 21:06:05 ID:KH7WYL8R
龍黄とシンヤが読みたいが…なんかエロは似合わない気がするな

754 :名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 21:11:13 ID:e721gl5T
シンヤ厨は自分で書けよ
面白かったらGJするからさ

755 :名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 21:12:42 ID:fpB/0kuf
シンヤはパンチラすらないからネタにしにくい

756 :名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 21:45:21 ID:r9LJTBjX
やっぱネタになりやすいのは、ちょっとエロいか隙のあるキャラだよな

お硬いのに胸の谷間丸見えなみのりちゃんや、天然でパンチラ要員の花巻が
登場回数多いのは当然のような気がする
シンヤは可愛いけど隙がなさすぎるんだよ
スパッツで完全防御の下半身も、強すぎるところもエロ的にはマイナス

757 :名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 21:59:02 ID:5Lu9zSVz
>>756
まあ、そういう守りの堅いキャラだからこそ、修学旅行で乳揉まれたり、
イカレたコスチュームにチェンジさせられるという、時々来る
強烈な場面を任されるのかもしれんなw

758 :名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 23:43:26 ID:RgbV6Uxm
鈍ちゃんと安田を密室に二人きりで
閉じ込めたらどうなるか観察したい

759 :名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:03:04 ID:zFGEwH69
>>758
安田は手も足も出ないまま食われる。もちろん性的な意味で。

760 :名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:29:24 ID:yje/zVqx
エロ妄想だけが肥大してるだけの、所詮は中学生だ。
鈍にとっちゃちょろい相手だろう。
ちょこっと挑発してやりゃあっさり鼻血拭いてブッ倒れるオチになるだけ。



761 :名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 14:27:45 ID:tVi0tBKN
>>752
と言った途端に、風呂上がりタオルブラで登場w

762 :名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 11:52:01 ID:mncVp9BH
あのタオルのかかり方がいいよな

763 :名無しさん@ピンキー:2010/10/12(火) 22:21:28 ID:qfOvduRS
本好母の霞さんがかわいすぎる件について、なんかエロいww

764 :名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:13:39 ID:cMtwj49W
本好家はなんか変な色気があると思う

765 :名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 03:14:22 ID:2stbig/Y
>>756
妹尾姉妹を忘れないで下さい。

766 :名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 03:05:34 ID:wqWxUrBI
最近、身辺が色々と落ち着かないのでこんなネタが降ってきた。

767 :シュラバル 1:2010/10/18(月) 03:06:16 ID:wqWxUrBI
「んっ…っ」
突き上げられる快感に負けそうになって、ずっと抑えていた声が漏れた。
思わず手で口を押さえて頬が熱くなる。
校内で、というのはもう珍しくないことになっていたけれど、まさかここでそうなるなんて思っても
いなかったので、花巻はまだ何がどうなってこうなったのか、頭が全然ついていかなかった。
「我慢するなよ、どうせ誰もいないんだから」
膣内を存分に犯しながら、藤はいつものようにしれっと言い放つ。
「でも…誰か入って来たら…」
「この時間、わざわざ来る奴はいないだろ。よっぽどドジ踏んだ奴なら別としてさ。先生は相変わ
らず屋台かリヤカー引いてほっつき歩いてるだろうし」
「ん、うん…」
藤にそう言われると、そうなのかなと思ってしまう。つくづく意志薄弱だと思いながらも、こんな風
に抱かれたら女なら誰でも流されてしまうに違いないのだと思うのは、決して間違っていないよう
に感じていた。

ここ、とは放課後の保健室のベッドだ。
この場所の主である養護教諭のハデスがいようといまいと、藤はお構いなく立ち寄っては小腹を
ふさぐお菓子を食い漁るのが習慣になっている。今日もそのつもりでたまたま廊下で出くわした
花巻を伴って立ち寄ったものの、何となくそういう雰囲気になって事に及んだ。
つまりはそういうことだ。
こんな慌しい、いつどうなるか分からないハラハラするばかりの場所でなんて怖いし恥ずかしい。
そんな花巻のなけなしの理性をあっさりと押し流して、藤は欲望を叩きつけてくる。そこまで求め
られては、もうどうでも良くなってしまいそうだった。
「ぁあんっ…も、もうっ…」
限界を感じて、思わず声が甘く上擦る。つられるように藤の動きが早まってきた。ずる、とベッドに
押し付けた頭の位置がずり上がる。
「いくぞ、花巻っ…」
「…うん、藤、くんっ…」
その瞬間、凄まじい衝撃が走った。

768 :シュラバル 2:2010/10/18(月) 03:06:57 ID:wqWxUrBI
夏と比べてもすっかり日の短くなった放課後、既に窓の外は陰影が濃くなっている。
「…大丈夫か?」
「あ、ありがとう…大丈夫、だから…」
事の最中、保健室に誰も来なかったのは本当にラッキーだったと思う。ベッドの上で半端に脱が
された制服を調えながら、花巻は今までかなり危ないことをしていたのだと改めて肝を冷やして
いた。
「腹、減ってないか?」
そんなことも別に意に介していないのか、藤はどこからか持ち出した袋菓子を口にしながら、花巻
にも盛んに勧めた。
「私は、いいの…それよりも」
「ん?」
ハムスターのように頬いっぱいにお菓子を詰め込みながら、藤は子供のように振り向いた。
「藤くんはどうして私に構うの?」
その質問にしばらくの間、藤は突拍子もないことを言われたような顔で口をもぐもぐさせながら黙り
込んでいた。それもそうだろう。こんな愚問にまともに答える必要など微塵もない。
だが。
「んー…別にない。強いて言うなら、気になるかもって感じかな」
「気になる?」
「だって花巻のリアクション、有り得なさすぎだろ。それが面白いっていうか、他の奴にはないトコっ
ていうか」
別にからかっている風でもなく、藤はさらりと言う。これまで花巻が藤に対して取ってきた、テンパ
り過ぎる態度には特に悪い印象を持っていないようだった。それはずっと気になっていたことだった
ので、ほっとしたのが本音だったが、逆に罪悪感のようなものが湧いてくる。
「あ、ご、ご…ごめんなさい。私、そんなこと、思ってもいなくてっ…」
「だーかーら!」
一人でまたテンパってしまった花巻を、強引に抱き締めてきた。
「別に大きく考える必要ないじゃん、花巻はそのままでいいんだよ」
「…え」
「誰かと比較してもつまんないだけだし、私は私って笑ってりゃそれでいいってこと」
「…う、ん…」

769 :シュラバル 3:2010/10/18(月) 03:07:30 ID:wqWxUrBI
抱き締められたまま、まるで夢の中にいるような心持ちになってしまった。
まさかこんなことを藤が言うなんて思ってもみなかった。他の女の子たちのように花巻が一方的に
思っていただけで、決して進展なんかないと諦めていただけに、こんな風になることなど期待すら
していなかったのだ。
「藤くん、私…」
怖い、恥ずかしい、ここから離れたい。
何故かそればかりが頭の中を占めていて、搾り出す声はろくに喉を通らなかった。
「…しっ、静かに」
突然、藤が口を押さえる。今になって、保健室に誰かがやって来る足音が聞こえてきた。二人は
咄嗟にカーテンの陰に隠れて様子を伺うことにした。
入って来たのは二人だった。

「何度言ったらお分かりになるんですか、あなたという人は!」
保健室に入っても声を張り上げているのは、二人のクラスの担任でもある才崎だった。その前に
いる長身のハデスはいつものことだと思っているのか、宥めるように時々声をかける。
「申し訳ありません、でも、こればかりは」
「ハデス先生、私だってこんなこと言いたくて言ってる訳じゃありません」
「…まあ、お茶を淹れますから落ち着きましょう」
この二人の諍い(というよりは才崎の一方的な注意)は今に始まったことではないし、校内のどこ
でも見ることが出来る珍しくもないものだ。藤はやれやれと溜息をついたが、今日は様子が違って
いた。
「…わ、私は…あなたが他の誰かに少しでも悪い印象を持たれるのが我慢ならないのです…」
お茶の用意を始めたハデスを見遣りながら、いきなり才崎の声が震えた。
「それだけは、分かってくださいね…逸人さん」
「…ええ、分かっています、美徳さん」
俯いた才崎を緩く抱き締めたハデスの指が、綺麗に切れ込んだ目尻を撫でていた。
「泣かないで下さい」
「あなたが突飛なことをする度に、私はハラハラします。誰かが悪く言う度に、どうすれば良いか
考えてしまいます」

770 :シュラバル 4:2010/10/18(月) 03:08:03 ID:wqWxUrBI
はらりと頬を流れ落ちた涙を長い指が払った。
とんでもない方向に話が進みそうになっていた。思わずカーテンの奥に更に身を潜めた二人は、
成り行きを伺うしかない。
「美徳さん…僕はあなたをそんなに悲しませていたのですか?」
「いえ…いいえ…ただのお節介な危惧でしかないのかも知れません。でも、私は…」
「申し訳ありません」
隠れている二人にからはよく分からなかったが、声が途切れたところからしてどうやらキスをして
いるようだった。たまたま長身のハデスの背中に遮られて何も見えないが。
しかも、随分長い。
そうこうしているうちに、また声が聞こえてくる。
「ごめんなさい、逸人さん。取り乱して」
「いいんですよ」
いつも顔を付き合わせれば諍っている様子の二人が、まさかこんな関係だったとは二人とも予想
すらしていなかった。誰もいない場所ではいつもこんな風に接していたのだろうか。生徒たちに
対してはただ優しく、穏やかなハデスがこんな場面にだけ密かに見せるだろう意外な包容力が
新鮮に思えた。
「…私、戻りますね」
「そうですね、また次にお伺いした時にでもゆっくりと話しましょう」
「ええ、では後ほど」
気持ちがようやく落ち着いたのだろう、才崎は鮮やかな笑みを浮かべながら保健室を出て行った。
少ししてから用意しかけていたお茶の道具を片付けているハデスの隙を伺って、こっそりと出よう
と無言で示し合わせた二人だったが、それは無理だったようだ。
「…ぅわっ!」
まるでコントのように、藤がカーテンに絡まって派手な音をたてて転んでしまったのだ。一緒にいた
花巻も、巻き添えになった。
「どうしたの、君たち!」
背後の物音に、ハデスが驚いて駆け寄って来る。
「あ、あははは…ちょっと腹減っててさー、でも誰か入って来たから隠れてた」
「…もしかして、見てた?」
才崎との例の場面を言っているのだろう。
「不本意だけど、見た」
何でもないことのように平然と言葉を返している藤とは対照的に、花巻はもう何を言っていいの
か分からずにいるばかりだった。
これが夢だったらどんなにいいだろうと、何度も願った。
これが修羅場というものなのかと、目の前が真っ白になりそうだった。






771 :名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 07:00:22 ID:GwB2E9r1
乙!

やっぱり藤花とハデみの好きすぎる…!

772 :名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 12:12:26 ID:DX9DsigM

乙!

みのりちゃん可愛いよみのりちゃん

普段怒ってるのがそんな理由だとしたら萌える

藤花もGJです!

773 :名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 20:45:48 ID:ERuxmqBk
乙!そしてGJ!!

774 :名無しさん@ピンキー:2010/10/25(月) 12:56:16 ID:DvHCGvtK
今週の扉の煽りで一本つくれるな

775 :名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 04:22:51 ID:kjGgbzAO
花巻さんもシンヤもエロすぎだろ

アシタバとか藤あたりにいたずらされればいい
もちろん性的な

776 :名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 22:44:26 ID:kjGgbzAO
コミック読み返してたら安田が化学部で媚薬つくるのが夢っていうの見てやった
勢いだけで書いたので無駄に長いし変なところがありますがそこはご勘弁を。

最初、安田×花巻でやったんだけど、なんかお互い可哀想になったので、結局藤花になってしまいました。

空気読んでなくてすみません

777 :化学部の実験1:2010/10/26(火) 22:46:18 ID:kjGgbzAO
「ついてないなぁ…」
本当に自分は運が悪い。濡れた制服を見てため息をつく。別に今日は雨だったわけではなく、むしろ清々しいほどの快晴だ。こうなってしまったことには、安田絡みのある事情が関係しているのだが、花巻は知るわけもない。

事情というのは、1時間前にさかのぼる。
『ムフフフフ…これで常中、いや全国の女共は俺にひれ伏す!』
理科室では、化学部の生徒が集まり、各々が実験や薬品の調合などに取り組んでいた。
その中でも一際目立っていたが、安田貢広その人である。
なにやらバケツに怪しい薬品を大量に投入している様は、西洋の魔女を彷彿とさせた。しかも、なにやらぶつぶつと呟いている。
『何言ってんの?安田お前キモいよ』
露骨に顔を歪めるのは、学年一の秀才、本好である。
『フッフッフ…本好。お前は何も分かっちゃいねぇ。これは、俺の俺による俺のための楽園を創るために必要不可欠なものなんだ!』
『馬鹿じゃない?みっちゃん見習えよ』
『美作だって喜ぶに違いないぜ!俺の楽園は美作の楽園。…そうだろ?』
安田の、にやりと上がる口角に、バケツの中身を理解する。
『安田…!お前まさか、そのバケツの液体は…!』
『おっと、それ以上言っちゃいけないぜ…!?本好、みっちゃんの為だ…俺に協力しろ!』
『みっちゃんの…為…!?』
みっちゃん。その名前を聞いた瞬間にあの日の決意を思い出す。そう、俺はみっちゃんの為になることは、なんでもする。それが例え、安田のクズが考えるような下劣なことでも…。
『そうだ…!ちなみに俺も貢広だからみっちゃんだけどな!…なぁ、いいだろ?』
『お前とみっちゃんを一緒にしないでくれる?それで俺は何をしたらいいの?』
『この薬を、より強力にしてくれ!』

それから30分ほどかかり、安田の作った原液に本好が手を加えた、安田いわく『女にしか効かないエッチな薬』が完成した。

『して、本好よ。効果はいかほど?』
『みっちゃんの為だからね。頑張っちゃったよ』
『え!?それって、どれくらい効くの?』
本好の本気は、どれくらいのものなのか。安田は興奮を抑えきれず声を荒げる。
『俺もわからないなぁ。だから誰かで実験してデータを取らないと。とりあえず被験者に塗るという方法を取りたいと思います』
『うっひょぉおおぉい!誰?誰でやんの?やっぱ俺みのりちゃんがいい!』
安田のその発言に、本好は冷静な判断を下す。
『才崎先生は運動神経もいいし、これを使おうとしても躱されるのがオチだよ。それにデータも取りにくい』
『トロいやつのほうがいいってことか…』
ふと窓の外を見ると、花巻が歩いていた。
『なぁ、花巻は?』
『彼女なら尾行も楽そうだよね。よし、決めた』
丁度窓の下あたりを歩いていたのが彼女の運の悪いところだ。次の瞬間、本好は窓から花巻の真上でバケツをひっくり返した。
『ひゃぁぁぁぁああ!』
断末魔が聞こえる。おそらく、彼女はびしょ濡れになっているだろう。
『お前、案外容赦ねーのな…』
『みっちゃんの為だから』


778 :化学部の実験2:2010/10/26(火) 22:49:09 ID:kjGgbzAO
そんな事情を知るわけもない花巻は、なぜ自分がいきなりこんな風にずぶ濡れになってしまったのか。そもそも、なぜ今日は晴れているのに空から水が降ってきたのか。なんで自分のところにだけ降ってきたのか。
慌てて胸に抱いていたノートを開くが、台本にはこんなことが書いてあるはずもなく、いつものように混乱するだけだった。

「……寒い…とにかく着替えないと…」
昼間は暑いくらいなのだが、夕方になれば気温もぐっと下がる。濡れていればなおさら寒く感じられた。
「教室にたしか、体操服があったはず…」
早くこの寒さから逃れたくて急いで教室に向かう。
途中階段でこけそうになったがなんとか持直し、やっとたどり着いた。

「花巻?なんで濡れてんの?」
「ふ、藤くん!なんでここに!?」
教室にいた藤は、驚いたように濡れた花巻を見つめる。
「いや、教室にカバン忘れてて。お前は、水遊びでもしてたの?」
「いや…あの…上から降ってきて…水が…」
藤は、あまりにアバウトなその答えに思わず吹き出してしまう。それに気付いた花巻は顔を真っ赤に染める。そして、取り繕うかのようにロッカーを開けて、目的のものをさがす。
「あれ…?」
ない。もしかして持って帰ってしまったのだろうか。こんな時に限って…!
冷や汗がだらだらと背中を伝う。どうしようどうしようどうしよう…
「俺のジャージ使えよ」
「へっ?」
「いや、ジャージ無いんだろ?」
さも、当たり前とでも言いたげな表情だ。
顔だけじゃなくて、こういうところもモテる要因なんだろうなぁ、と妙に納得してしまう。
「でも…あの、私なんかが藤くんのジャージを着るなんておこがましいというかっ……恐れ多いというか…」
別に放っておいてもよかったのだが、ずぶ濡れの花巻を見ていると、なんだか不憫になってきた。

「んー、そのままじゃ、お前可哀想だしな。保健室に予備の制服があったはずだけど…でも今日は」
「あ!なら借りてきますね!藤くん、あ、ありがとう!」
「あ、ちょっと話聞けって……あーあ、行っちまった…」
今日はハデス先生居ないから保健室は入れないぞー、と去り際の背中に一声かけるが、聞こえた気配はない。
「チッ、めんどくせー…」
頭ではこのまま帰ろうと思っているのだが、体がなぜか言うことをきかない。
気付けば、花巻の背中を追って保健室へと向かっていた。

「うぅ、鍵が閉まってる…」
ついていない。本当についていない。基本的に自分はドジだからこんなことはしょっちゅうだし、自分のせいだから納得はできた。でも今日は自分のせいではないのだ。
やり場のない気持ちを持て余していたときだった。

――ドクンッ!

「あ、れ…?」
急に脚の力が抜けて、へなへなと座り込んでしまう。その割に、心臓はドクドクと、早鐘を打つように音を立てた。
ハァハァと息が荒くなり、身体中から汗が噴き出る。
「な…に、これ……」
体の変化についていけない。気持ちが焦るのに比例するように体温も上昇していく。
丁度その時に、追い付いてきた藤が肩に触れた。
「おい、大丈夫か!?」
「ひゃぁぁあ!」
ビクンッ!と体が跳ねる。その反応に藤は驚いたが、それ以上に花巻が驚いているらしかった。
「ハァ…ぁ、おねが…します。さわらないでぇ…」
頬を紅潮させ目を潤ませる。鈍感な藤でも、さすがにこれはおかしいと感じた。

779 :化学部の実験3:2010/10/26(火) 22:51:02 ID:kjGgbzAO
「とりあえず中入るぞ。立てるか?」

藤は、なぜか持っている保健室の鍵を使いドアを開ける。手を差し伸べるが、花巻はうつむいたままで、一向に手をとる様子はない。
「仕方ねぇな」

脇に手を入れ、幼児を抱き上げるようにして花巻を持ち上げソファーまで運ぶ。それから、制服の予備を探しに棚の方へ向かった。
「ほら、あったぞ。着替えろ」
着替えを渡すが一向に反応はない。ただうつむいて、荒い呼吸を繰り返すだけだ。

まさか、熱があるのか?

「お前、熱あるの?」
ふるふると首を振る。
「嘘だろ」
額に手を当てると、かなり熱い。手を離そうとすると、熱い小さな手で、手首を抑えられる。
「ぁ…冷た…気持ちぃ…」
花巻のその反応にモヤモヤしたものが込み上げるような、変な気分になる。

「っ花巻…!とにかく着替えろ」

誤魔化すようにそういうと、素直に手を離し、あろうことか、そのままシャツを脱ぎはじめた。

「ちょ、お前!」
「ぁ、下着まで…濡れてる…」
藤は普段からは想像できないような花巻の痴態に釘づけになる。
ブラを外した花巻はスカートにも手をかけた。

「花巻!」

藤も男だ。トロンとした目で見つめてくる花巻を押し倒す。

「ふぁああ…あ!」
首から鎖骨へと手を滑らせると面白いように体が跳ねた。ほんのりと赤く染まり、濡れている花巻を、何かに取り憑かれたように触る。
「あああぁあ…ひゃぁっ!」
胸の頂点を触れば声が一際大きくなる。おもしろくなってそこばかり触れていると、花巻が太ももを擦り合わせていることに気付く。
「どうした?」
「いやぁ!止めないでぇっ!」
「いやでも、股擦り合わせてるし…」
なぜかは分かっていた。しかし、花巻が乱れるところをもっと見たい。本心からそう思ったのだ。
「や…なんでもなぃです…だから、早くぅ…」
顔をさらに赤くし、ハァハァと息を吐く。
そんな彼女を見て何を思ったのか、藤は赤子のように胸を吸い上げた。
「ぁぁああん!」
そして、スカートの中に手を忍ばせる。
布ごしにスリスリと撫でると、花巻の方から指に腰を擦り付けてきた。
「ぁぁあああ!ダメぇ!もぉだめぇえ!」
半ば絶叫しながら藤の頭を押さえ付ける。どうやら吸われるのが好きらしい。もう片方の乳首は、摘んでコリコリといじめてやる。
そうすると、狂ったように腰を振り出し、一瞬ビクッと痙攣したかと思えば、糸が切れたように脱力した。「うわー、すげー…」
激しく上下する胸は、汗や、俺の体液で濡れて、眉根を寄せ目を瞑り、だらしなく開いた口からはだらだらと唾液が零れている。こんないやらしい花巻は初めてみた。

780 :化学部の実験4:2010/10/26(火) 22:53:01 ID:kjGgbzAO
「ふじくん…もっとぉ……」
そう言って花巻は藤の手をパンツの中に導く。
一番最初に触れた、豆のような場所をコリコリと転がすと、びくびくと体を震わす。
「あ…あ…気持ちっ……はぁあ…ん!」

指を下に移動させると、ぬるんとナカに入り込む。
あー、ここに入れるんだなと、なんとなくわかった。
よくわからないので、入れたり出したりしていると、いいところを擦ったのか、一際声が大きくなった。

「なに?ここがいいの?」
ひたすらそこばかりを攻めると、花巻は頭をぶんぶんと振り、藤の制服を握り締めた。

やがて絶頂が訪れる。

「ふっ…あぁああー!!」
指を引き抜くと、花巻の体液がドロドロとまとわりついていた。

ふと様子を伺うと、どうやら気絶してしまったようだ。ぺちぺちと頬を叩くが、反応はない。

「なんだよ…生殺しじゃねぇか…」

今までの行為を思い出し、頭をボリボリと掻き毟る。
「あー、やっちまった…」

ソファーを見ると、見る人が見ればわかるくらいに汚れていた。
とりあえず花巻を着替えさせ、掃除をする。
それでもまだ起きる気配がなく、ぐったりとソファーの背もたれに体重を預けていた。

「こんにゃろ…」

ちょっとしたイタズラ心から、無防備に開いた唇にキスをする。それでも、起きない。

「仕方ねぇなー」


起きる気配のない花巻を、家に送るためにおんぶし保健室を出る。
「俺、花巻のこと好きなのかな…」
なんかよくわかんねー、と思いながら、薄暗くなった通学路を歩む。

その時、藤は気付いていなかった。自分が花巻の家を知らないことに…


781 :化学部の実験5:2010/10/26(火) 22:56:58 ID:kjGgbzAO

実験データ
被験者…花巻美玖
15分くらいで効いてくる
効果はかなり強い

安田作『女にしか効かないエッチな薬』に俺が手を加えたものですが、
安田や藤は、ああいう薬品を使わないとコトには及べないと思いますが、俺の尊敬するみっちゃんはあんなものを使わなくても大丈夫だと思いました。
とにかく、安田にはもう手は貸しません。
ごめんなさい花巻さん。

本好暦





782 :名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 00:03:28 ID:VXBk8xRP
GGGGJJJJJJJ!!!!
花巻さんすごい可愛かったし
本番まで行かないってのがやりきるより余計に萌えた…!!
本好のレポート吹いたww
GJでした

783 :名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 00:17:46 ID:YMb132Mw
GJ!
徹頭徹尾冷静な本好が、らしくていいな。
確かに美っちゃんは薬に頼るなんてせずに、正攻法でいくだろう。
花巻もエロ可愛かったので満足。

784 :名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 01:03:25 ID:rmypidzl
>>775
トリックオアトリートで藤にいたずらされる花巻さん…かわいいな

>>776
GJすぎる
本好が冷静w

785 :振り向いてくれたら良いのに:2010/10/28(木) 20:12:46 ID:EjAgfXKz
シンヤ少なすぎてもう泣いた
無理やり藤シンでよければ投下!


「あ…っ、く、ふ、」
「う…きっつ……」
ぬるぬると濡れた其処にそそりたった自身を突っ込む。
きゅうきゅうと強く締め付ける其処は指一本で慣らしたくらいじゃまだまだ足りなかったらしい。
「や…っ!な…、んで…っん!」
ねじこむようにして奥へ、奥へ。
いやあ、と途切れ途切れに言うものの、動かしてみるとびくりと震えるから、感じている様子が伺える。
「や…っあ、ふじ…く…も、やめ…っ」
いやというなら俺を殴ってでも止めればよかったのに。
てっきり、自慢の腕っ節で俺を殴り飛ばすのかと思いきや、俺の下で鏑木は瞳に涙を浮かべてか細い声でやめて、と俺に訴えかけるだけだ。

押し倒した瞬間の鏑木から香ったあの甘い香りが、まだ俺の鼻を擽っている。
とん、とその身体を押しただけなのにいとも簡単にベッドに倒れた鏑木の唇を奪うことなんて簡単だった。

「や、やめて…よ、ふじく…っ」
生意気だ、なんて思いながら突くスピードを速めた。
「あっ、はっ…あっ!」
シーツを鏑木の両の手がぎゅっと握る。
「感じてる癖に」
「ちが…っ」
やめて、藤くん、ねえ、と繰り返す鏑木の口を自分の唇で塞ぐ。
鏑木の口内に舌を進入させて、逃げ惑う鏑木の舌を捕まえて絡めて。
苦しそうに漏れる鏑木の吐息が、心地よい。


786 :振り向いてくれたら良いのに 2:2010/10/28(木) 20:13:55 ID:EjAgfXKz
これで静かになるか、と唇を離した瞬間、(喘ぎ声なら聞いてやってもいいのだが)
鏑木の口からは尚もやだ、という言葉が出る。
「藤く……あっ!」
「…うるせえよ」
いい加減、俺も我慢ならなかったのだ。
もう、見たくなかった。
先生先生と嬉しそうに跳ね回るあいつを、柄にもなく顔を赤くするあいつを。
ああ、思い出すだけでも苛つく。
あいつは口を開けば先生、先生と。

恋する輝く瞳、
俺が、見てもらえたなら。
恋する熱い視線、
…俺が、受けられたなら。


鏑木は熱っぽく潤む瞳で俺を見て、押し出すように言った。
「なんで…ぇ…?」

「なんで」だって?

(そんなの、)
乱暴に動かす。快感を我慢するように硬く閉じた目からは、溢れ出る涙が鏑木の頬をぬらす。
ああ、綺麗だ。
俺は顔を鏑木に近づけ、その涙を舌で掬い取った。
それにびくりと震えた鏑木が、おそるおそる目を開けた。
(お前が好きだからに決まってんだろうが…)
涙にぬれるその瞳が見たくなくて俺は目を閉じる。
「あ、ん…っあっ!は…あ、も…だめ……っ!」
荒々しく息をする鏑木に、そろそろ限界かと心の中で思う。
鏑木の切ない喘ぎ声は俺をも切なくさせると同時に興奮を誘う。どうしようもないのだ。
下半身に感じる締め付けがよりいっそう増した。


ああ、これが終わってしまえばどうなってしまうんだろう
敵意を露わにした鏑木の瞳に、あの強い眼差しに射抜かれたなら、俺の心はどうなってしまうんだろう

さまざまな不安要素を残したまま、しかし快感の波が俺を襲ってくる。
逃げようもなかった。


続…かない

駄文でスマン

787 :名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 20:44:59 ID:T0rxLlJ7
校長にいたずらしたくなった強者はいないのか

788 :名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 20:51:38 ID:6UqRsFwh
GJです!
藤花も藤シンも大好物!


校長は、アレだな…
後が怖そうw

789 :名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 19:33:46 ID:TXzvexGq
校長にいたずらしに行ってきた
気づいたら吊るされてた

790 :名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 19:53:46 ID:n/xZLKx5
藤シンGJー!
夏から全裸待機してた甲斐がありました

791 :名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 21:48:02 ID:boJ0Sre8
ところでそろそろ次スレの時期なんだが。

今書いてるハデみのを投下したら、次スレも立ててないうちに埋まりそうなので、
比較的短いものを投下してからスレ立てに挑戦してみる。
テンプレ案があったらよろしく。

そんで、もし出来なかったら誰か頼む。



792 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 02:03:13 ID:VM2e+GSg
>>791
任せた!


そういえばここって強姦モノとかないけど、おkなのかな?
今ちょっと、シンヤと花巻さんで考えてるんだけど、
保健室常連組だと無理矢理襲ったりしなさそうだしな…
相手はクラスの男子とかになりそう。



793 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 02:05:42 ID:gsiYbX61
クラスの男子なら、いいんじゃないかな
期待してるよ

794 :君が大人になる前に 1:2010/10/30(土) 02:27:28 ID:gsiYbX61
日の暮れかけた河川敷の道を、花巻は藤の後ろについて歩いていた。
何だか、頭の中がぐるぐる回って考えがまとまらない。
「どうした?」
珍しく藤が振り向いた。
「えっ…あの、何、でもないの…」
「何でもないって感じじゃ、ないよな」
「えぇっと…ホント、何でもないから…」
周囲にはもうあまり人はいないとはいえ、あまりに距離が近いと動揺してしまうのは以前も今も
変わらない。

あれから、特に何があったという訳ではない。
ハデスは困ったように笑いながらも、特にあのことを誤魔化すでもなくありったけのお菓子でもて
なしてくれたし、藤もそれが当たり前のように食べ続けた。花巻の方は出されたお茶すら一口も
喉を通らないままだったのだが。
知っている大人たちの恋を目の前で見てしまったことは、想像以上にショッキングだった。明日
から才崎やハデスの顔をまともに見られそうにない気がして、今から頭の中がぐるぐるしそうに
なっている。
けれど、大人になれば何でも自由になると思い込んでいたのは間違いだったようだ。大人には
大人の悩みがやはりあって、誰もがそんな風に人知れず解消したり積み重なったりしながらも
胸の中でずっと抱え続けているのだろう。いつも毅然としていて美しく、きっと悩むことなどない
ように見えた才崎もまた同じなのだ。
そう考えるだけで、何となく大人になることはそう怖くないことのように思えた。もしかしたら今
から覚悟をしておけば、もっと自信の持てる自分にもなれるかも知れない。
いつもただ憧れるだけの藤の後ろ姿を眺めながら、花巻は小さな、本当に小さな決意をした。

「…あのね、藤くんっ」
時々足が止まる気配につられるように、藤も何度か立ち止まる。
「どうした」
「わ、私…ね、もっと頑張るの。大人になるまでに」
「頑張るって、何を」
「う、ん…色々…かな」
「ふぅん」

795 :君が大人になる前に 2:2010/10/30(土) 02:28:39 ID:gsiYbX61
今、決めたばかりのことだ。何も具体的なことなんてまだ一切考えていない。それでも、大人に
なるまでの数年間の間にきっと何か出来る筈だと思った。もっと藤にふさわしい存在になる為に
でも、自分自身の人生に有利になることでも、これから幾らでも可能性はある。
藤はそんな花巻の決意に気付いている訳もなく、ただ立ち止まって珍しく思案でもしているように
頭を掻いただけだった。
「…まあ、それなりにやればいいんじゃね?」
「う、うん…」
「行くぞ」
「あっ…」
たびたび立ち止まる花巻がまどろっこしいのか、藤は強引に手を繋いできた。突然のことで、どう
反応していいのか分からないまま、また頭がついていかずに手を引かれながら花巻も頬を火照
らせながら歩く。
こんな毎日は果たして前進なのか後退なのか。それはまだ分からない。そもそもこの世の中は
分からないことばかりで構築されている。それを少しでも知ることで切り崩していくのが大人になる
ということなのだろう。それによる結果はそれぞれの資質や考え方によってももちろん変わりゆく。
喜ばしいものか、そうでないかはまた別のこととしても。
だからこそ、人生は面白いと大人になってから言えるのだろう。

「花巻」
不意に、藤が足を止めた。
「…え、え?」
ただ手を引かれて歩いていた花巻は、考え事をしていて少しぼんやりしていたせいで藤にぶつ
かりそうになった。
もう辺りはすっかり暗くなっている。
「どんな風になっても、お前らしさだけは忘れんなよ」
「あ…」
その言葉がどういう意味か、分からずにいるうちに抱き締められて息が詰まりそうになった。それ
でも何となく嬉しさが込み上げてきたのは間違いではないのだろう。







796 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 02:30:05 ID:gsiYbX61
以上。
一応この前の話の続き。
さくっと書いたのでエロは入れられなかった。

797 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 02:39:03 ID:gsiYbX61
そして次スレ

http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288373776/

798 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 08:15:06 ID:VM2e+GSg
藤花GJ!



799 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 08:44:00 ID:KMyIl0FM
藤花の後日談待ってた!
ほのぼのして癒されるな藤花は
乙でした

800 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 09:10:38 ID:VM2e+GSg
>>797


801 :名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 09:54:53 ID:9RHuCsVv
GJです!

便乗して続き投下。
エロくしようとしたらgdgdになりました。

藤花です

802 :本好的後日談1:2010/10/30(土) 09:56:21 ID:9RHuCsVv
こんにちは。俺こと本好暦の身に起きたあるできごとを話そうと思います。


例の、保健室での事を藤はハデス先生に相談したそうなんです。ふざけるなって感じだよね。
でも、たまたまその場に居合わせた美っちゃんが俺にそのことを相談してくれたんです。
こんな残念なイケメンの為にいろいろと奔走してくれる美っちゃんって本当に器が大きくて、人間的にも素晴らしいよね。
なかなか真似できないことだと思います。


それで、その相談の内容を簡潔にまとめると、花巻さんが病魔にかかってるかもしれないってことらしいんだよね。
なんでも、昼休みに藤が『花巻って病魔かかってんのかな?すごいエロくなるやつ』とか言ってたらしくて。
本当にアイツは余計なこと言うよね。イライラします。

今日、花巻さんは学校を休んでいました。
悪いことしちゃったなぁ。花巻さん、本当にごめんなさい。
でも、これって7割は安田が悪いよね。俺は美っちゃんの為になるって言われてやらされたんだから。つまり、俺は安田に騙されたんだよね。
そんな俺がこれくらい真摯に謝ったってことは、安田は一万回くらい土下座しないといけないって計算になるよね。
でも、日頃の行いが悪すぎるから五万回くらいは必要だと思います。


そういえば昨日、藤と花巻さんが保健室に入ったあたりで、
安田は『イケメンなんてこの世から居なくなればいい!』と叫びながら途中で居なくなりました。
ふざけてるよね。なんで当事者が途中で帰るんだよって突っ込みたくなるよね。

俺は、科学者的な興味とデータの取得のためにずっと二人の行為を見てました。

俺の個人的な感想を言うとしたら、藤のどや顔に多少苛つきました。

最後らへんは、なんだか眠くなっちゃって、花巻さんが気絶したあたりに帰っちゃったんだけど、
ちゃんとデータは取れたしいいよね。

憶測だけど、藤はヘタレだから花巻さんの貞操もちゃんと守られたと思います。


803 :本好的後日談2:2010/10/30(土) 10:02:45 ID:9RHuCsVv
大分話がそれちゃった。ごめんなさい。
昼休みが終わった後に心配になったハデス先生が
花巻さんに電話したそうなんだけど、
自宅用の電話だったから花巻さんのお母さんが出たらしいんだよね。

呼吸が苦しそうで顔も真っ赤だったから休ませたって話だけど…。

まさか、薬の効果が抜けてないのかな。それはすごく可哀想だよね。

だから俺はこっそり解毒剤を作ろうとしたんだけど、それには安田が必要だよね。
でも、なかなか安田が捕まらないんだよね。
エデンが終焉を迎えるなんて嫌だとか言って俺の前からすごい速さで逃げて行くんだ。
最終的には、放課後にエロ本で釣れたんだけど、本当に手間かけさせるよね。美っちゃんを見習うべきだと思います。

それから、安田を罵倒するのに40分、解毒剤つくるのに20分、計一時間かかり本当に疲れました。


学校からそのまま直行で花巻さんちに行って(めんどくさくなりそうなので安田は追い払いました)、
インターホンを押したら、花巻さんによく似た男の人が出てきました。
たしか運動会のときにドジ巻さんって呼ばれてたような気がする。
彼は、俺の顔を見て『えー!また男だ!』って思いっきり顔をしかめました。
俺は少し不快になりましたが、『また』ってことはすでに誰か来たのかな?
そう思ったので、『友達が来てるはずなんですけど』ってカマをかけました。
そしたら、ドジ巻さんは『あぁ、なんだ。』と頷いて
『あいつもあんたも一人で来るから彼氏かと思っちゃったじゃねーか』とぼやいていました。
あいつって誰だろう。玄関の靴を見ると、美っちゃんのサイズの靴はありませんでした。

じゃあ、藤かアシタバくんだよね。でも可能性としては藤の方が濃厚だと思います。


これはすごく拙いよね。花巻さんの貞操がかなり危ういよね。
家族を除けば美っちゃん以外のことは至極興味ないんだけど、
俺のせいで、花巻さんがあの残念なイケメンの好きなようにされるのは少し胸が痛むよね。
だからドジ巻さんに『美玖さんの貞操が危ないんです。早く美玖さんの部屋を教えてください!』って頼んだら
『なんだとぉおお!』って叫んで階段を上がって行っきました。
俺も後に続くと、ドジ巻さんが階段から落ちてきて、思わず避けてしまったんです。
だって転けたら痛いよね。みんなそうすると思います。




804 :本好的後日談3:2010/10/30(土) 10:09:52 ID:9RHuCsVv
とりあえず、花巻さんの部屋が二階ということがわかったので、階段を上がってそれっぽい部屋を探しました。
奥の方の部屋から、かすかに『あぅ…』とか『はぁあ』とか聞こえてきたので、適当に見当を付けてノックをしたけど、返事はありませんでした。

念のため、よく集中して耳を傾けると、花巻さんの『あー!』という悲鳴じみたものが聞こえてきました。
しかし、その後藤の声が聞こえてきて『止めてやらねーぞ』やら『足も感じるの?』やら、いろいろ聞こえてきました。

これはもう、確定だよね!
ドアをあけたら、予想どおりビンゴでした。

花巻さん上半身はパジャマがたくしあげられてて、下半身は藤で隠れてるけど、おそらく裸だと思う。

藤は全部服着てた。なんでだろう、そんなに自身に自信がないのかな。あ、ダジャレだ、
とか考えてたら、周囲の空気が凍っていることに気付きました。

思わず口をついてでた言葉は『お盛んだね』でした。

すると、藤は露骨に嫌そうな顔をして『ノックぐらいしろよ!』って怒ってました。
いや、したけど気付かなかったのお前じゃん。と言い返そうとしましたが、
背後から殺気を感じたので振り替えると、ドジ巻さんが立ってました。

『イケメン、この野郎…』

その声に反応したのか、花巻さんが虚ろな目をこちらに寄越してきました。
その瞬間、思い切り目が見開かれます。
『へ?お兄ちゃん…!?』
妹のあられもない姿を見たからでしょうか。ドジ巻さんは卒倒してしまいました。
しゃがんで確認してみると、泡を吹いて気絶してました。
俺は、『気絶してる』と言いながら花巻さんに目を向けると、彼女も泡を吹いて気絶していました。
俺は、やっぱり兄妹なんだな、としみじみと感じました。

藤は『また寸止めかよ…』と呟いていました。


念のため、藤にこんな行為に及んだ経緯をを聞いてみると、
『最初は見舞いに来たんだけど、昨日と同じで様子がおかしくて』と、珍しく話しはじめました。
要約すると、昨日よりも症状が酷くなってる花巻さんが、
藤に『昨日の…してください…』って言ったらしくて、
『俺なんかでいいのかよ?』って問い返したら
『藤くんじゃないと嫌なのぉ…』と潤んだ目で見つめられノックアウトというわけらしいです。

本当に藤は本能だけで生きてるよね。
普段から好きなときに寝て、好きなときに食べたりしてたから、まさかとは思ってたけど、予想どおり過ぎて笑っちゃうよね。
美っちゃんを見習って、奥の深い男になるべきだと思います。

心の中で、美っちゃんと藤を比べて、美っちゃんのすごさに感動していると、
『俺、よくわかんねーんだ』と、藤が投げやりに言いました。

無視しても良かったけど、何故かそんな気にもならなかったので
『何が?』とだけ問うと、
『俺、花巻とこういうコトできるの嬉しいんだけど、いつもと様子が違うからさ』
なんかスッキリしねーんだよ、と言って、藤は俯きました。

『なら、いつもの花巻さんに戻ったら、自分でその気持ちを伝えればいい。』

俺は解毒剤の入ったビンを渡して帰りました。

『ありがとな!』と聞こえたような気がしたけど、気のせいだということにします。



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