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To LOVEるでエロパロ part12

1 :名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 15:35:36 ID:s99SEqoN
前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250685824/
前々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1226940515/
前々々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1218692526/
前々々々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214847441/
前々々々々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1210229426/
前々々々々々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205054359/
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http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1183904182/
前々々々々々々々スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177506260/
前々々々々々々々々スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1146845418/
前々々々々々々々々々スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1236709008/
保管庫
http://www30.atwiki.jp/to-love-ru-eroparo/

2 :名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 15:38:21 ID:s99SEqoN
すみません容量のことを全然考えていませんでした。申し訳ありません
もう一度、最初から投下します

3 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:40:30 ID:s99SEqoN
 いつもは人が疎らな神社から、櫓や露天を組み立てる人達の威勢のいい声が聞こえてくる
神社に続く道――――陽炎が立ち上るアスファルトの上を、競い合うように自転車を漕い
でいる、夏休み真っ盛りの小学生たち
ミーン、ミン、ミン、と響くうるさいセミの鳴き声に混じって、カラン、コロン、と下駄が鳴る音
そう、今日は、年に一度の彩南町の夏の風物詩、盆踊りの日


 お風呂の湯船にチャプン、と両手を浸けてお湯をすくい、そしてまた湯船の中へ
お昼過ぎからそんな事を繰り返していた唯は、「はぁ」と溜め息をついた
「結城くんと、夏祭り、か…」
正確には、リトといつものメンバーなのだが
あいにく今の唯の頭の中には、リトの顔しか浮かんでこない
「……そういえば…、去年も一緒だったのよね」
 去年――――初めてリト(達)と廻った夏祭り
そして、初めてリトに出会った年
"いろいろ"と思い返している内、唯の顔が苦くなる
「きょ…去年は散々なお祭りだったわね…! 今年こそ―――…」
そう今年こそ―――
その先の言葉を頭の中で唱える前に、唯の顔が朱色に染まる
「って、また私ったらハレンチなコトをっ!?」
湯船の中で自分の頭をポカポカと叩く唯
お気に入りのネコの形をした石鹸の泡を、お風呂場いっぱいにしながら
唯の一人にぎやかなお風呂は、まだまだ続く

 その頃、結城家では

 「まうっ」
部屋のドアを開けたセリーヌの目に、ベッドの上で気持ちのよさそうな寝息を立てるリトの
姿が飛び込んでくる
セリーヌは、ぱぁっと顔を輝かせた

 午後から突然、姿が見えなくなったリトを探して家中、大冒険
キッチンの棚の中も、お風呂場の浴槽の中も、あっちもこっちも探し回ったセリーヌ
一番遊んでほしい人をようやく見つけたセリーヌは、うれしそうにベッドに駆け寄った

 「まうー」
小さな手足を一生懸命、使ってベッドによじ登る
何とかベッドの上に辿り着いたセリーヌ。熟睡中のリトは気づかない
セリーヌは、リトのTシャツをクイクイ、と引っぱってみる
「まう、まう」
「んーー…」
何度か引っぱっていると、寝苦しさを感じたリトがセリーヌの手を振り払うようにゴロン、
と寝返りを打った
「まうっ!?」
セリーヌは指を咥えながら、どうやって起こそうか考える
リトは夢を見ているのか。時折、顔をニヤけさせている
セリーヌは仰向けに寝ているリトのお腹の上にピョンっと飛び乗った
そして、お腹の上でぴょんぴょん、と飛び跳ねる
"起きて、起きて"と何度も、何度も
「まう、まうっ」
「ん…んっ」
さすがに苦しくなったのか、気持ちよさそうだったリトの顔が歪む

4 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:42:12 ID:s99SEqoN
「まうー」
セリーヌはリトの顔を真上から覗きこむと、両手でリトの頬をムニっと挟んだ
「…っん…」
「まう? まう! まうー!」
顔を近づけて何度も呼びかけるセリーヌ
そんなセリーヌの一生懸命な気持ちとは裏腹に、リトは目を覚ますどころか、また夢の中
へと戻ってしまい、すーすー、と寝息を立て始めた
さすがにセリーヌの愛らしいほっぺが、ぷっくりと膨らむ
セリーヌはリトのほっぺをペチペチと叩き始めた
「まう、まう!」
「ん、んん…」
セリーヌの「起きるまう! あそんでほしいまうー!」という気持ちがやっと伝わったのか
夢の中から無理やり現実に呼び戻されたリトは、重たそうに瞼を持ち上げた
まだ半分以上眠っている、とろけきったリトの顔を、セリーヌのクリクリお目目が覗きこむ
「っん…セリー……ヌ? どした…?」
「まうー♪」
やっと声を聞けたセリーヌは、大喜び
大輪の花を咲かせると、また、ピョンピョンと飛び跳ねる
「お、おい!?」
「まう♪ まう♪」
ナナやモモから解放され、そして美柑の頼まれ事を済ませ、やっと久しぶりの昼寝がで
きたというのに、すぐに無理やり起こされる
せっかくの休みの日だというのに……
けれどもリトは、怒るどころかセリーヌの頭を"よしよし"と撫でた
ふぁ〜、っと大欠伸をするリトに、キャッキャと楽しそうに笑うセリーヌ
目に涙を浮かべながらリトもセリーヌにつられて笑顔になる
セリーヌのうれしそうな顔には、やっぱり敵わない
「よし…! じゃー起きるか」
「まうっ!」
枕元の時計を見ると、時刻は夕方の四時半を廻ったところ
「もうこんな時間か…。そろそろ祭にいく用意しなきゃな」
ようやくリトは、祭の仕度をするために重い体を起こした

 そして、唯は――――

 すでに日は、すっかりと傾き
真っ赤な日の光が差し込んでいる部屋の中
唯は、いつも以上に念入りに髪のお手入れに勤しんでいた
 ミニテーブルの上には、買ったばかりのアウトバス用のトリートメント他
鏡を見つめる目は、どんな時よりも真剣、そして気合いが入っている
「って何をそんなに必死になってるのよ! お祭りにいくだけじゃない!」
と、鏡の中の自分に言い聞かせながら、唯はドライヤーのスイッチを入れた
 ドライヤーを持つ手先、そして足先は、キレイに整えられた爪が輝いている
ドライヤーの風で舞う髪からは、お気に入りのシャンプーの香りがほのかに香っている

 『古手川、今日はいつもよりもずっと! ずっとキレイだよ!』

「……ッ」
頭に浮かぶリトの笑顔にブラシを持つ手が止まる
ボっと火がついたように赤い顔をブンブンと振って雑念を追い払う
唯は、ベッドの上に仰向けに寝転がった

5 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:43:45 ID:s99SEqoN
「もう! また私ったらあんなコト考えて…」
それでも、振り払った想いが後から後から溢れだしてくる

 『古手川』

と、ニッコリほほ笑むリトの顔に顔が熱くなって仕方がない
「…うぅ…」
夕日色に染まる唯の顔
 唯はそばにあった枕を抱きしめて、丸まった
「…なんでもぅ」
枕を抱っこして、左にゴロゴロ
「結城くんのことばっかり」
右にゴロゴロ
「しっかりしなさいよねっ」
どうにも調子が狂ってしかたがない唯は小さく溜め息をつく
そして、目の前にあるケータイを手に取ると、ポチポチと操作し始める
「……」
ケータイの画像フォルダの中のたくさんの猫達。その中の一枚、リトとセリーヌに目が留まる
ボタンを操作していた指が思わず止まった
それは数日前――――

 散歩中のリトとセリーヌに偶然会った唯は、そのまま二人の散歩に付き合う事に
 他愛無い会話をしながら立ち寄ったのは、とある公園
 砂場で砂のお城を作るセリーヌと、それを手伝うリト
 服や顔に砂を付けながら、それでも楽しそうに遊ぶ二人
 その光景に唯は、カバンの中からゴソゴソとケータイを取りだした
 「……その…ちょっと撮っていい?」
 「写メ? 別にいいぜ」
 「まうー!」
 スコップを手に楽しそうなセリーヌと、頬に砂をつけたリトに、唯はケータイを向けた
 夕日よりも赤くなった顔をしながら
 そして、カシャ―――と、一枚

 何度も待ち受けにしたいという衝動に駆られながらも、結局はできなかった、とっておきの一枚
「だって……だってそんな事…!?」
ケータイの中でニッと歯を浮かべて笑うリト
そして「まうー」と元気いっぱいの笑顔を見せるセリーヌ
「…………」
しばらく二人の顔を見ている内、あれほど固くなっていた表情がふっと緩む
「…お祭り、楽しみね」
そう呟きながら唯の指先が二人の顔に触れる
唯はセリーヌ宛てにメールを送ると、ケータイと一緒に目を閉じた

 時間は少し戻り、結城家のリビング――――

 「まうー」
「コラ、セリーヌ! ちゃんと着けないとダメだって!」
浴衣の帯を持った美柑からセリーヌは逃げていた
初めてする帯の締め付けが不快だったらしく
せっかく着けてもらった帯を自分で解いてしまったセリーヌは、それ以降、ずっとこの調子
「セリーヌ!!」
「まうっ!」
セリーヌはリトの後ろに隠れた

6 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:45:59 ID:s99SEqoN
「リト、ちょっとセリーヌ捕まえて! これじゃ、いつまで経っても着替え終わらないよ」
腰に手を当てる美柑は、すでに浴衣姿
ちょっと大人っぽい紫の生地に夏の花が涼しげに咲いている、美柑のお気に入りの一枚
「セリーヌ! そんなんじゃ、いつまで経ってもお祭りいけないよ? いいのっ?!」
「まう…!」
リトのズボンの裾を握りながらセリーヌは、ブンブンと頭を振った
だけど、浴衣の帯だけは、どうしても着けたくない
「セリーヌっ!」
「まァ、ちょっと落ち着けよ、美柑」
「リト!?」
敵になってしまった兄に美柑は、驚きの表情を浮かべ
味方を得たセリーヌは、ぱっと顔を輝かせる
「まう、まう」
足にぎゅ〜っと抱きつくセリーヌをひょいっと抱き上げるとリトは、苦笑した
「だって、こんなイヤがってるのに、ムリやりしてどーすんだよ?」
「そんな事言って! それじゃ、セリーヌの浴衣どーするの? この日のためにわざわざ
買ったんだよ!」
「そりゃ、まあ…」
美柑の言っている事はもっともだが、すがる様な目で見つめてくるセリーヌを見ていると、
気持ちがどうしても引けてしまう
妹と娘、二人の眼差しがリトに集中する
眉間に皺を寄せて悩んでいると、渡りに舟と言った具合に、ポケットのケータイが音を立てた
「ん、メールか…?」
ポケットからケータイを取り出し、新着メールを開く
「…古手川からだ」
「まう?」
セリーヌもリトに習ってメールの中身を覗き見る
そこには、シンプルな文章でこう書かれていた

 『こんにちは、結城くん。今日はお祭りね。
 6時に神社の鳥居前に集合。ちゃんと覚えてる? 遅れない様にしなきゃダメだからね? 
 それと、今日はセリーヌちゃん、浴衣なのよね? 私も浴衣着ていくから、セリーヌち
 ゃんの浴衣姿、今から楽しみだわ。 唯』

「だってさ」
リトはセリーヌに読み聞かせる様にメールを読み上げた
「どーする? 古手川は楽しみにしてるみたいだぜ? お前の浴衣姿」
「まう…」
セリーヌはもう一度メールを覗きこむと、リトの腕からぴょん、と飛び降りた
そして、美柑の前にやってくる
「まうっ!」
「やっとカンネンしたか…! いいコにしてね? セリーヌ。苦しくないように着けてあげるから」

セリーヌは両手をバンザイすると、素直に美柑に帯を着けてもらった
出来上がった帯の結び目や巻き心地に最初こそ戸惑っていたけれど、それも次第に忘れた
のか、今では初めて着る浴衣にはしゃいでいる

「…にしても古手川、助かったよ」
浴衣の裾を翻しながらリビングを走り回るセリーヌの姿に、リトはケータイの向こうの唯
の顔を思い浮かべながら"サンキュー"と言葉を送った


 それから時間は立ち、約束の待ち合わせ時間から遅れること、十数分

 祭の行われる神社へと続く道に、赤い鼻緒をした下駄の音が鳴る

7 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:47:39 ID:s99SEqoN
「まったく私ったら、何考えてるのよ…! 遅刻じゃない!」
急ぐ足を止めないまま、唯は自分に向かって怒りをぶつけた
実はセリーヌにメールを送ったあと、唯は寝てしまったのだった
それはもう気持ちよさそうな寝息を立てて
とってもとっても、幸せな夢を見ながら

 夢の内容は、自分とリトとセリーヌが家族になる話
純白のウエディングドレスに身を纏った自分が、教会でリトと式を上げるところから
仕事から帰ってきたリトに「おかえりなさい」を言い、三人で和やかな夕飯を食べるところまで
きっちり! ばっちり! 完璧に見てしまった

 最近、特にリトの夢が多くなってきたとは言え
まさかそんな夢に現を抜かしていたなんて、唯にはまだ認めることができない
ケータイを取り出し、時刻を見ると、待ち合わせ時間からすでに十数分の遅刻
「ホントにバカなんだからっ!」
自分への怒りが収まらないまま、唯はケータイを開いた
そこには遅れる事を詫びたメールに対してのリトからのメールがあった

 『わかった。もう人も多くなってきたし、暗くなってるから、気をつけてこいよ。 結城』 

正直、遅れても自分の身を案じてくれるリトの優しさよりも、怒っていない様子に胸を
ホッと撫でおろしてしまう
「早く…早く行って、そして謝らないと!」
 神社はもう目と鼻の先
そろそろ人通りも多くなり始めた頃。唯は一先ず、急いでいた足を緩めると息を整えた
いつリトに会ってもいいようにと、ミラーで簡単に髪と顔のチェック
「よし!」
自分が誰よりも恋する女の子の顔になっているだなんて、まったく気づいていない唯は、
逸る気持ちを抑えながら最初の鳥居をくぐった

 「あれ? 唯!」
「え、お兄ちゃんっ!?」
祭の本会場がある神社の境内へ続く長い道の途中、突然、遊に呼び止められた唯は、立ち止った
「お前、何やってんだ? 昼ぐらいからフロ入ってたりしてたじゃねーか。とっくに祭
始まってるぞ?」
「う…うるさいわね」
まさか寝過ごしただなんて口が裂けても言えない唯は、バツが悪くなった顔を見られまい
と、胸の前で腕を組んで遊からぷいっと顔を逸らす
「わ、私のことよりも、お兄ちゃんこそ何してるのよ」
「あ、オレ? 女待ち」
唯の表情が露骨に歪む

8 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:49:34 ID:s99SEqoN
「…言っとくけど、お祭りだからってハレンチなマネはやめてよ? みっともないんだからね!」
「はいはい、こんな時までうるせーこって!」
「お兄ちゃん! 私はね…」
「お前はどーなんだよ?」
「え…」
遊の意味深な眼差しにさっきまでの勢いを奪われてしまう唯
「な…何がよ」
「やっぱ"結城くん"か」
「うっ」
唯の顔が祭の提灯の様に赤く染まっていく
その様子に遊は笑みを深くした
「ったく、オレの事よく言えたもんだぜ」
「ち…違っ…! きょ、今日はそう言うのじゃなくて」
「今日"は"かよ」
「くぅ…」
リンゴ飴の様に唯の頬が真紅に染まる
そんな唯の様子にニヤニヤと遊び心満載の笑みを浮かべる遊だったが、内心は別の事を考えていた
(―――コイツが男、ね…)


 『おにいちゃん、待ってー』
 トコトコ、とどこまでも遊の後を付いてくる幼い唯
 初めての浴衣と、いつまで経っても穿きなれない下駄
 何度も転びそうになりながらも唯は、必死に遊の後を追いかける
 『おにいちゃん、おにいちゃん』
 『……』
 小さい頃の遊は、ソレがひどく煩わしく思えたようで
 イラつく気持ちを抑えながら、唯の声をどんどん背後に追いやってしまう
 そして――――

 『わーん! おにいちゃんどこー! どこいったのーっ!!』
 祭会場の真ん中、唯は大声を上げて泣いた
 どこを見渡しても"おにいちゃん"の姿はない
 周りは知らない人に、知らない景色ばかり
 不安と寂しさで、小さな胸が塗りつぶされる
 『あーん! あーん! ひっぐ…うぅ…』
 手に持った綿菓子が、ひどく重く感じる
 袖で何度もゴシゴシと擦った目は、もう真っ赤に腫れていた
 それでも涙は止まらない
 あとからあとから溢れてくる寂しさが止められない
 何度も目を擦っていると、ふいに唯の手が掴まれた
 『へ…?』
 『何やってんだよ』
 と、ぶっきら棒に言ったのは遊だった
 唯の大きな目に遊の顔がいっぱいに映る
 そして、唯の目から遊の顔が映る大粒の涙がポロリとこぼれ落ちた
 唯はまた泣き出してしまう
 今度は、寂しいからじゃなくて、うれしさと安心感で
 『おにい…ちゃん…うぅ…うう…』
 『泣くなって! こんなトコで恥ずかしだろ…!』
 『ひっ…ぅ』
 ガンバって、ガンバって、嗚咽をこぼしながら涙を止める唯
 真っ赤に腫れた目で遊の顔を見つめる

9 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:51:15 ID:s99SEqoN
 『おにぃ…ちゃん』
 『何だよ』
 唯の小さな手が遊の手を握りしめる
 握りしめられた手から涙の感触が遊に伝わる
 その手を遊は一瞬、躊躇い、握り返す
 そして、恥ずかしそうにそっぽを向く
 『…ほ、ほら、とっとと行くぞ? オレから離れるなよ』
 『う…うん』
 まだ慣れない下駄を鳴らし、唯は遊に引っ張られるように後を付いていった


(―――ま、コイツも変わったってことだよな…。アイツのおかげで)
ムスっとしたままの唯の隣にリトの顔を思い浮かべる遊
ポケットのケータイが鳴りだす
「お、やっと来たみたいだな」
「お兄ちゃん!」
「わかってるって! しつこいヤツ!」
「あのね…」
遊はメールの文章を追っていた目をふいに唯の方に向ける
「…唯、あのさ」
「何よ」
「手、ちゃんと握ってもらえよ? リトのヤツに」
「なっ…何言って…!?」
「迷子にならないようにな」
「なるわけないでしょ! バカっ!」
ツンと明後日の方向に顔を背ける唯
そんな唯に遊は、久しぶりに兄らしい顔をして、そして、苦笑した


 「古手川、遅いな」
「まう…」
"遅れます。ゴメンなさい"のメールを受け取って、すでに二十数分
そろそろ到着してもいい頃合いなのに、境内に通じる参道のどこにも唯の姿は見当たらない
「何やってんだ…」
鳥居にもたれながらリトは溜め息をつく
祭会場は、神社の本殿に奉納する神輿が近付いていることもあり、ますます人が増えている
「何かあったのかな?」
「まう…っ!?」
何気なく言った一言
はぐれない様に繋いでいたセリーヌの手が、わずかに震えたことにリトは気づかなかった
鳥居の向こう――――灯りのついた提灯に照らされる参道に向けられるセリーヌの視線にも

(どこにもいないまう…)
(セリーヌに会いたいっていってたまう)
(セリーヌの浴衣、みたいっていってたまう…)

セリーヌは大きな目を忙しなく動かした
あっちにキョロキョロ、むこうにキョロキョロ

(どこまう? どこにいるまう? セリーヌはココにいるまう)

やがてセリーヌの目がお目当ての人を見つけ出す

10 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:52:27 ID:s99SEqoN
「まうっ!?」
「ん? どした? セリーヌ」
「まう、まう!」
セリーヌは指差しながら自分が見つけた"人"の所へ、リトを引っぱっていこうとする
「お、おい、セリーヌ? ダメだってココにいないと!」
「まうー!」
まるで言う事を聞く様子がないセリーヌ
ついにはリトの手を振りほどき一人で走り出してしまった
「セリーヌ!!」
セリーヌの背中が見えなくなる前にリトも走り出す
が、ちょうど境内に入ってきた神輿の喧騒に運悪く巻き込まれてしまう
「うわっ!? ちょ…セリーヌ! 待てって! セリーヌ!!」
後ろから聞こえてくるリトの声
セリーヌは走るのをやめない
危ない足取りで階段を降りながら、向かう先は、さっき見つけた"人"のところ――――


 「まったく! いつまで私を子供扱いすれば気がすむのよ!」
さっきのやり取りにまだプンプンと頬を膨らませながら唯は、露天の数が増えてきた参道
を歩いていた
すっかり人の波に呑まれてしまったこの場所からは、待ち合わせ場所の鳥居は見えない
その長い長い道のりに溜め息をつきつつ、唯は、まだ姿が見えない二人に想いを馳せた
(結城くん、セリーヌちゃん。待っててね!)


 「まう…」
境内から少し歩いたところ、小さな広場になっている場所でセリーヌは、立ち止った
キョロキョロと首を動かして、さっき見つけた"人"を探す
(ココでまちがいないはずまう! セリーヌは見たまう!)
いつもリトの隣にいて、怒っていることが多いけれど、ホントは、とっても優しくて
抱っこされた時の優しい匂いがとっても! とってもとっても大好きで! あったかくて!
(……いないまう…。どこにいったまう?)
セリーヌは再び唯を探し始める
浴衣の裾を踏んでしまい、転びそうになりながら
知らない人とぶつかりそうになりながら
自分よりずっと大きな大人たちを見上げながら
トコトコ、トコトコ、大勢の人の中、唯を探す
(どこまう? どこにいるまう?)
ずっと上ばかり見ていたセリーヌ
前方の注意がつい疎かになってしまい――――

 ドンっ!!

「まうっ!?」
知らない人にぶつかったセリーヌは、冷たい石畳の上に尻モチをついた
「…ってぇ、なんだこのガキ?」
「ま…まう」
「やめとけって! 怖がってるじゃん」
目尻に涙を浮かべるセリーヌに悪態をつきながら中学生ぐらいのグループが横を通り過ぎていく

11 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:54:11 ID:s99SEqoN
セリーヌは立ちあがった
いつもならこんな時は、リトや美柑が助けてくれるのに、今は、たった一人
その事が今になって、セリーヌの小さな胸を締め付ける
「まう…」
右を見ても左を見ても知らない人ばかり
たくさんの人の中でセリーヌは、一人ぼっち
「ま…ぅぅ」
目にいっぱいの涙が込み上げてくる
大粒の涙が目からこぼれ落ちそうになる瞬間、セリーヌの耳に聞き慣れた、一番聞きたか
った声が届く
「セリーヌちゃん」
「まう!?」
セリーヌは後ろを振り返った
手に巾着を持った唯が、目を大きくさせてそこにいた
その姿を見るや否や、セリーヌは唯に駆け寄ってその胸の中に飛びつく
「まうー!」
「セリーヌちゃん…!?」
 小さな衝撃が胸に伝わってくる
セリーヌは唯の胸に顔をうずめたまま、しばらく顔を上げなかった
「セリーヌちゃん、こんなところに一人でどうしたの? 結城くんにみんなは?」
周りを見渡してもリトはおろか、美柑やナナ達の姿がいない事に唯は、怪訝な顔を浮かべる
セリーヌは何も応えない
応えない代わりに、胸から顔を上げると満面の笑顔を唯に向けた
「まうー♪」
「……っ」
セリーヌの顔は、本当にうれしそうで。溢れだす気持ちを顔と、声と、唯から決して
離そうとはしない小さな手に込めて唯に伝える
そんなセリーヌの無垢で純粋な姿に唯は、思わず小さな笑みをこぼす
「セリーヌちゃん」
「まう、まう」
ぷにぷにの柔らかいほっぺを唯の白い頬に当て、何度もすりすりさせるセリーヌ
セリーヌなりの最高級の出迎えに、唯はくすぐったそうに笑みを浮かべると、セリーヌを
抱っこして立ち上がった
「まったく、セリーヌちゃんを一人にして! あなたのパパは何をしているのかしら?」
「まうー」
にぱぁっと笑うセリーヌは、すっかりご機嫌そのもの
さっきまでの寂しさいっぱいのキモチも、キレイに吹き飛んでしまっている
「とりあえず、行きましょっか?」
「まう!」
セリーヌを抱き直し、境内に向かおうとした時、前の方から唯を呼ぶ声
「おーい、古手川ー!」
「え?」
人の波の中に目を凝らすと、リトが大きく手を振りながら、こちらへと駆け寄ってきていた
「結城くん」
唯とセリーヌの前で停止。そして、息を切らせながら額の汗を拭う
「よかった! セリーヌを見つけてくれたんだな。ホント、助かったぜ! 急に走って
いなくなったからどーしよーかと思…」
「ジーーー」
「え…」
凍える様な唯の視線
リトは反射的に後ずさりしてしまう
「な…何んですか?」
思わず敬語を使ってしまうリトにさらにジト目を深くさせ
唯はセリーヌを抱き抱えたまま、リトにジリっと詰め寄った

12 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:55:25 ID:s99SEqoN
「それ、どういう事なの?」
「ど…どーゆーって……」
「急にいなくなったとか、あなた何やってたの?」
「何って、古手川を待って…」
唯の瞳が祭囃子の光に照らされて赤く光る
「…私を待つって……それでセリーヌちゃんを一人にして一体、何考えてるのよっ!!?」
「うわっ! ご、ゴメンなさい!!」
その場で正座させそうな勢いでガミガミとお説教を始める唯
そんな二人に周りの人達は、立ち止まったり、ニヤニヤしたり、興味津々な眼差しを送ったり
いつの間にか、ちょっとした人だかりができた輪の中心、唯のお説教はしばらく続いた


 「ゴメンなさい…」
コッテリと唯にしぼられたリトは、心身ともにげんなりしながらペコっと頭を下げた
まだまだ言い足りない唯だったが、「…もういいわよ」とだけ言うと、ツン、とそっぽを向ける
(古手川ってセリーヌといる時、なんかいつもより怖いんだよな…)
と、リトは頬を掻きながら溜め息をついた
唯は今、セリーヌとおしゃべりの最中
祭の賑わいのせいで、二人の会話は聞こえてこないけれど、楽しそうに話す二人にリトの視線が注ぐ
(でもなんかこう……ん〜…怖いってゆーより……)
お互いの浴衣を見せ合いっこしている光景
セリーヌと目の高さを合わせて話している姿
セリーヌの頭をナデナデしている横顔
口に手を当てて、ほんのりと小さく笑う仕草
(……なんなんだ? コレって…)
元気いっぱいに話すセリーヌに「うんうん」と頷いたり
さっき露天で買ってあげた綿菓子をセリーヌに「あ〜ん」して食べさせてもらったり
(古手川って…)
自分が今、どんな顔をして唯のことを見ているかなんて知るはずもなく
いつの間にか、リトは唯に釘付けになってしまっていた
「…………」
その時、一人ボーっとなっているリトの元に、祭の喧騒からこぼれた二人の会話が聞こえてくる
「…まったく、あなたを一人にするなんて困ったひとね」
「まうー」
(うぅ…まだ怒ってる…)
ちょっとしゅん…、となるリト
「―――でも、パパを許してあげましょうね?」
(オレ、パパなのか!?)
驚くリトの前で唯は、セリーヌのぷにぷにほっぺをそっと両手で包みこむ
そして、真っすぐにセリーヌを見つめる
「だって、あんなに必死に走って、あんなに息を切らせて。あなたのためにあんなに一生
懸命なカオするんだもの。だから、今日だけ、特別に許してあげましょうね」
「まうっ!」
唯はセリーヌの頭をよしよしと撫でた
その感触がうれしいのか、セリーヌはヒマワリの様な笑顔を咲かせる
そして、唯も
小さな、ホントに小さな笑顔だけれど――――

13 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 15:58:39 ID:s99SEqoN
(古手川…)
その横顔にリトは、今度こそ、見惚れてしまった!
唯の笑顔。初めて見た時の事が頭の中を過る
二人で街中を走って逃げた時の事を


 咄嗟に握った唯の手。その手の感触を感じるのも忘れるほどに、必死に走った
 息を切らせながら、繋いだ手を決して離さないまま
 そして――――
 
 『…ぷっ…あはは』
 『…取り乱しすぎよ。カッコわる』

 初めて見た唯の笑顔はちょっとした衝撃だった
 だってあまりにも普通な、本当に普通の女の子が見せる、自然な笑顔だったから
 その時、見た笑顔は、今もリトの胸の奥にしっかりと刻み込まれている


 少し前の事を振り返っていると、突然リトのケータイが鳴りだした
ケータイの画面は、美柑からの着信を告げている
リトはケータイを耳に当てると唯が来た事、花火の事、どこでみんなと待ち合せるかを
美柑と相談した

 「―――花火が始まる10分ぐらい前でいいんじゃねーか? …ああ。心配すんなって。
セリーヌのメンドーはちゃんと見てるから。こっちは古手川もいるし。お前は、モモたち
と遊んでてくれよ。あいつら祭初めてだろ? ……だいじょうぶだって! …うん。じゃ、
広場で集合な」
リトはケータイを切った

「なんて言ってるの?」
「ああ、花火までまだ時間あるから、それまでいろいろ見て回ろーって事になった。古手
川、悪いんだけどセリーヌの事よろしく頼む。オレ、一人じゃムリっぽいし」
両手を合わせてお願いするリトに唯は、ツンとそっぽを向ける
「わ…私は別にいいわよ? セリーヌちゃん、大事だし。それにあなただけだと心許ないしね!」
「助かるよ! サンキュ、古手川!」
うれしそうな顔を向けてくるリトから唯は、ますます顔を遠ざける
(…そんな顔…私にしないでよ)
 いつからだろう。リトの笑顔にとっても弱くなったのは
リトの浮かべる笑顔を正面から見られなくなってしまったのは
この笑顔を前にすると、どうやっても、何をしても勝てなくなってしまう
それは本当に『魔法』のようで
初めて見た瞬間から、唯に決して解けない『魔法』をかけてしまっていた
「古手川? どしたんだ?」
「なっ、何でもないわよ!」
腕を組んでぷいっと明後日の方へ
なんだかわからないリトは、「また怒らしちまった」と頭をポリポリ
綿菓子をキレイに完食したセリーヌがリトのズボンを引っぱる
「ん?」
「まうー、まう」
セリーヌが両手を伸ばしてリトに抱っこのおねだり
「ちょっと待ってくれな」
ひょいっとセリーヌを抱き上げるリト
リトに抱っこされてうれしそうなセリーヌ
まるで最初から家族だったかのように二人は、仲睦まじく笑い合う

14 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 16:00:31 ID:s99SEqoN
「じゃ、行こうぜ。古手川」
「まうー!」
出発進行! とリトに肩車されたセリーヌは、腕をあげた
唯は、リトとセリーヌ、二人の顔を交互に見つめると短く「ええ」と返し、リトの隣に並んだ
こうして、三人の夏祭りがようやく始まる


 「まう、まうー」
「あれはお面っつって、顔に被るんだよ。なんか欲しいのあるのか?」
「まうー!」
頭の上で、「あれは何まう?」「あっちに行きたいまうー」と賑やかなセリーヌに、リトは
笑みをこぼしながら付き合う
(本当に親子みたい…)
セリーヌの生い立ちを聞いているとはいえ、すっかり親娘の様な二人の雰囲気に、つい表
情を崩しそうになってしまう
そう、リトとセリーヌは、見ているだけであったかくなるような、少しだけ、うらやまし
くも思えてしまうような、不思議な気持ちにさせてくれるのだ
「古手川」
「え…!?」
「セリーヌのヤツ、お腹空いたみたいでさ。何か食おうかなって思ってるんだけど。古手
川は、どーする?」
「え、ええ、そうね。私も少し…」
「じゃー、そこのたこ焼きでいい?」
急に話をフラれて戸惑い気味の唯とは違い、リトは至っていつもの調子
唯の視線や気持ちに、まったく気づきもしない
リトはセリーヌを下に下ろすと、早速、たこ焼き屋のおじさんに注文を言いに行った

 「はい、たこ焼き二人前ね」
「どうも」
熱々のたこ焼きを受け取ったリトは、一つを唯に、そしてもう一つをセリーヌに
「熱いからよく冷まして食べような」
「まうー♪」
立ち上る湯気と一緒に、おしそうな匂いが三人の食欲を刺激する
リトは爪楊枝をたこ焼きに刺すと、それを「ふーふー」する
「まう、まう」
「ちょっと待ってろって」
セリーヌはもう待ちきれないのか、まだ少し湯気が出ているたこ焼きに口を近づける
「ほら、まだ熱いかもしれないから、気をつけて食うんだぞ?」
「まう!」
大きな口を開けて、たこ焼きをパクっ!
「うまいか?」
「はふ…ふっ…うま、うま♪」
たこ焼きの様にほっぺを丸くさせながら、セリーヌはおいしそうに笑みをこぼした
「そっか。よかったな!」
リトの少し大きな手がセリーヌの頭をナデナデする
初めて食べるたこ焼きよりも、リトの"ナデナデ"がうれしいのか、セリーヌはさっきの笑顔の
数倍も輝く笑顔を浮かべた
「……っ」
二人の光景にすっかり目を奪われてしまった唯は、冷たくなったたこ焼きをようやく口にする

15 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 前編:2009/11/15(日) 16:02:10 ID:s99SEqoN
「セリーヌ、あーん」
「まーう」
「……」
リトが「ふーふー」してたこ焼きを冷ましてあげる度に、セリーヌに「あーん」して
食べさせてあげる度に
唯の胸の中である想いが強く強く、芽生えていく
(結城くんってやっぱり優しい…)
リトの優しい表情に、見ているだけで胸があったかくなっていく
たこ焼きを手に持ったまま、ぼーっとリトの横顔に見蕩れていると、唯の視線に気づいた
リトが振り返る
「あれ? 古手川、食わないのか?」
「えっ、ち、違…」
「ん? もしかして……熱くて食えないとか? 古手川、ネコ舌?」
「なっ、何でそうなるのよ!?」
本当は、リトに言われた通りネコ舌なのだが、リトに知られる事に恥ずかしさを覚えた唯
は、つい全力で否定してしまう
ツン、と顔を背ける唯の浴衣の裾をセリーヌの手がクイクイ、と引っぱる
「セリーヌちゃん? どうしたの?」
「まう、まう」
セリーヌは唯の浴衣を引っぱりながら、反対の手に持ったたこ焼きを唯に差し出す
「え…、もしかして…私に?」
「まう!」
コクン、と頷くセリーヌ
唯は膝を屈めると、セリーヌと視線を合わせる
「まう!」
「……っ」
目の前にあるたこ焼きは、さっき、リトが「ふーふー」してくれたばかりのもの
自分の顔がどうにも熱くなってしまうのを感じながら、唯は、恥ずかしそうに口を開けた
「あ…あーん」
「まーう♪」
セリーヌの笑顔と一緒にたこ焼きは、唯の口の中へ
さっき食べたたこ焼きと違って、何だかずっとおいしく思えるのは、やっぱりリトのおかげ?
「……っ!?」
赤くなった頬をたこ焼きの熱さのせいにしながら、唯は、お礼も込めてセリーヌをナデナデする
「まう、まう♪」
リトと唯。二人からナデナデをもらったセリーヌは、それはもううれしそうで、その場を
ピョンピョンと飛び跳ねる
「セリーヌちゃん、何だかうれしそうね」
口に手を当てながらジッとセリーヌに視線を注ぐ唯の横顔に、リトはハッとなる
(古手川、笑ってる…!)
セリーヌを見つめる唯の顔は、学校でも休みの日に会った時にも見た事がない、ずっと
ずっと柔らかい表情で、その口元に淡い笑みを浮かべていた
トクン、とリトの胸が鳴った
(……な…なんだこの感じ…!?)
ソレがなんなのか、リトにはまだ理解できない
「次はどこに行きたい?」
「まうー」
唯に駆け寄ったセリーヌは、唯の手を取ると、甘いシロップが並ぶカキ氷屋に引っぱっていく

16 :名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 16:04:11 ID:s99SEqoN
前編終わり

誘導もできずに申し訳ありませんでした!
投下する際、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまって、いろいろと注意が疎かになってました
以後、気をつけます!

後編は今夜にでも投下します

17 :名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 00:20:41 ID:AKA670Rv
では、後編を投下します

18 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:23:09 ID:AKA670Rv
「カキ氷が食べたいの? どれにする?」
「まう♪ まう♪」
「イチゴ味? じゃあ、ちょっと待っててね。……って結城くん、何してるの!? 私た
ちだけで食べちゃうわよ?」
「わ、わりぃ!」
リトは慌てて最後のたこ焼きを口に入れると、二人の元に走った


「まうー!」
セリーヌが次に指を差したのは、金魚掬い屋さん
初めてみる水槽の中の金魚たちにセリーヌの目がキラキラと輝く
「まうー! まう、まう!」
早速、リトの服を引っぱっておねだり
「どした? 金魚掬いしたいのか?」
「まうっ!」
「古手川はどーする? 一回やってく?」
「私は別にかまわないわよ」
唯もセリーヌに習って、セリーヌの隣で膝を屈めて水槽の中を見つめる
「いっぱい泳いでて、キレイね」
「まうー!」
水槽の中を行きかうたくさんの金魚に、唯とセリーヌはうっとりとした顔を浮かべる
そんな二人の様子にリトは、こっそりと心の中で一つ気合いを入れた
「おっちゃん、三人分!」
「へい、毎度っ!」
金魚掬い屋のおじさんから"ポイ"をもらうと、リトは唯とセリーヌにポイを渡した
「古手川、セリーヌ! ガンバって掬おうぜ!」
「…いいの? ありがと…」
「まうー♪」
早速、ガンバル唯の隣でセリーヌは、うれしそうに"ポイ"を眺めると、いきなり水槽に
腕ごとポチャン、と浸けてしまった
「セリーヌちゃん!?」
「何やってんだよっ?!」
唯は慌てて浴衣が濡れないように袖を捲り、リトはセリーヌを水槽から下がらせた
「まう?」
キョトンとするセリーヌにリトは溜め息、唯はおじさんにペコっと頭を下げる
「ダメだろ? いきなりそんなコトしちゃ!」
「まう…」
怒られてしゅん、となるセリーヌのポイは、すっかり破れてしまっている
そして、隣にいる唯のポイも
「あれ…? 古手川も?」
「えっ、だ、だって金魚掬いとか私、あんまりした事なくて…」
破れたポイを後ろ手に隠し、唯は頬を赤らめた
「へー、古手川って意外と不器用なんだな」
「なっ!? 何よ! いいでしょ別にっ!」
腕を組んでツンと顔を背ける唯にリトは苦笑
そして、ポイを手に水槽の前で腰を屈める
「ま、見てろって! オレが取ってやるから!」
「まうー♪」
「だいじょうぶなの?」
「任せとけって! こーゆーの得意なんだ」
唯の見つめる前でリトは、ニッと歯を見せて笑った
それは普段、体育の授業などに見せる、リトのまだあどけなさと屈託なさが混じった男の子の顔
屋台を照らす赤提灯の下で唯の胸がトクン、と音を立てる
(ってまた私ったら…!)
ハッとなって慌てて首をふるふると振る唯
そんな唯に追い打ちをかける一言が

19 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:24:14 ID:AKA670Rv
「アンタいいカオしてんな〜! よし! ここは一つ、嫁さんにいいとこ見せてやんな!」
「えっ!?」
「よ…嫁!?」
唯とリトは二人揃って声を上げ、そして、赤い金魚のように顔を真っ赤に染めた
「ちっ…ちち、違います! 私と結城くんは別にそんな仲じゃ…!」
「オレたち、フツーのクラスメイトってだけっスよ!?」
「……むっ」
リトの一言に唯は、あからさまに頬を膨らませた
「クラスメイトなんだ…」
「え? だって……あれ? なんかおかしな事言った?」
「知らないっ!」
唯は腕を組んだまま体ごとリトからそっぽを向けてしまう
そんな二人の様子にセリーヌは、なぜかニコニコ顔
そして、金魚掬い屋のおじさんは、豪快に笑いだしてしまった

結局、それからいまいち調子が出なかったリトは、金魚を一匹も掬えないままに終わった
「ま、気にすんな! カレシ!」
と、たっぷりニヤニヤさせてもらったお礼という事で、金魚掬い屋のおじさんから、透明の
ビニールの袋に入れられた金魚を一匹、プレゼントされた

「なんかゴメン…」
「どうしてあなたが謝るのよ?」
頭を掻きながら申し訳なさ全開なリトに唯は、苦笑をこぼした
セリーヌの手には、さきほどリトからプレゼントされた金魚
幽かな月明かり下、優雅に泳ぐその姿をセリーヌの大きな瞳が見つめる
「その…古手川、楽しみにしてたから…」
「!? そ、それはっ……だって……結城くんが取ってくれるって言うから、私は…―――」
唯の声はどんどん小さくなり、最後は、祭の喧騒の中に消えていってしまった
「まうー♪」
唯とリトの足元、二人に挟まれながらセリーヌは、金魚にうっとり
唯は膝を屈めると、水をいっぱいに湛えたビニールの袋の向こう、顔がぼやけているセリ
ーヌに小さく笑った
「金魚よかったわね」
「まうー!」
金魚から顔を離したセリーヌは、花火のように輝く笑顔を唯に浮かべる
唯は指でツンツンとビニール袋を突いた
「カワイイ」
「まう〜♪」
二人の視線は、水の中でクルリと華麗に方向転換した真っ赤な金魚へ
金魚をキラキラお目目で見つめるセリーヌは、本当にうれしそうで、それでいて抱きしめ
たくなるほど可愛くて
けれど、そんな気持ちとは別に、一つの感情が芽生えてしまう
(…ちょっとうらやましいな)
"オレが取ってやるよ"、と言われた瞬間、期待とうれしさで胸が高鳴ったのは、紛れもない事実
そして、一匹も掬えなかった結果にリト以上に落ち込んでしまったのは、唯だけの秘密
(こんな小さなコにうらやましいだなんて、何考えてるのよ…!)
唯は立ち上がると、まだ金魚に夢中なセリーヌの頭をよしよしと撫でた

20 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:25:03 ID:AKA670Rv
「それで、この後、どうするの? 何か行きたいところとかないの?」
「そろそろ花火も始まるし、集合場所に行こうかなって思ってるんだ」
時計の針は、いつの間にか、花火が始まる二十分前を差していた
露天でにぎわう境内の人の流れも、少しずつ、花火会場へ向かう流れに変わってきている
唯はセリーヌがはぐれない様に手を取った
「じゃ、そろそろ行き――――っ!?」
歩き出そうとした足がふいに止まる
まるで時が止まったかの様に唯の視線は、ある一点を見つめたまま、動かない
「どした? 古手川」
「まう?」
二人の視線に唯の目が忙しなく瞬く
「えっ!? な、何でもないわよ!」
どう見てもそうは見えない顔をしながら唯は、一人歩きだしてしまう
「え、ちょ…! 古手川、そっちは集合場所じゃねーって!」
「わかってる。ちょっと見るだけ!」
少し早足気味に唯は一軒の露天の前へとやってくる
「どしたんだ? 古手川のヤツ…」
「まう?」
キョトンと首を傾げる二人の視線の先で、唯は、露天の前を行ったり来たり
途中、立ち止まっては、ジッと露天の中の一点を見つめ
また思い詰めたように歩き出し、チラチラと露天の棚に視線送る
そんな事を繰り返していた
「ん〜…」
リトは頭を掻くと、セリーヌの手を取って唯の背中に近づく
「古手川」
「ひゃっ!?」
急に背中越しから声をかけられた唯は、つい高い声を上げてしまった
そんな自分に恥ずかしさを覚え、コホンと、咳払い
「…何よ?」
「いや、さっきから何してるのかなーって思ってさ」
少しほっぺが赤い唯に、リトは興味津々な笑みを浮かべる
「そ、そんなの、私の勝手じゃない!」
何かを悟られたくない唯は、強烈にリトから顔を背ける
リトは苦笑しながら頬を掻くと、唯が気になっている露天の看板に目を向けた
そこは射的屋だった
店の中にある棚には、お菓子屋やらおもちゃやら小物といった、いろんな景品が並べられている
(ふ〜ん…まあ、フツーの景品だよな? 特に……ってあれ…!?)
店の景品を上から順に目で追っていくと、その中の一つに、リトは早くもピン! ときた
「もしかして、古手川…」
ある景品にリトは指を差した。すると、途端に唯の表情が変わる
まるでおねしょが見つかった時の子供の様に、華奢な両肩が小さく震えた
「…アレがほしいのか?」
リトが指差したのは、茶色のネコのぬいぐるみだった

自分が可愛いモノを――――特にネコが好きだという事は、とっくにリトには知られて
しまっているけれど
だからと言って、面と向かって「ネコが好き」とか言えないし、「ネコ好きなのか?」なん
て訊かれたくはない
それがリトなら尚更だ! 

21 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:26:18 ID:AKA670Rv
(だって……だって、だって、そんなっ……結城くんにおかしなイメージを持たれたくないもの…)
どんな時でも真っすぐ、正しく、清廉潔白なのが信条
そんな自分が「ネコが好き」だなんて、リトはどう思っているのか?
それでなくても、最近は、「結城くん、結城くん」ばかりな自分
いろいろと気になるけれど、聞けない。だけど、知りたい
そんな初めて抱く感情に、まだ全然慣れる様子がない唯の女の子心は、毎日がそれはもう
大変な事になっている

キュッと下唇を噛み締めたまま、紅潮した顔を見せまいと唯は、精一杯、強がってみせる
「そ…そんなわけないじゃない! 何言ってるのよ? バカバカしい!」
と、胸のあたりで腕を組んでツン、とぬいぐるみから視線を逸らす唯
どう見ても無理しているのが見え見えの唯の顔に、リトは噴きそうになるのを喉の奥に無
理やり押し込めた
「取ってやろーか?」
「えっ!?」
何気ないリトの言葉に、平常を装っていた唯の顔が一変、小さな驚きに変わる
「な…何を?」
「何をって、ぬいぐるみ!」
「!!?」
コクン、と唯の白い喉が音を立てる
「い…いらないわよ! 急に何言い出すのっ?!」
「でも、古手川、ネコ好きだよな?」
「……っ!?」
胸の奥がキュッとせまくなる
まるでリトに手で触れられたみたいに
「だっ、だからってそんなっ……い、言ったでしょ? 別にほしくなんて…」
「そーじゃないって! オレがあげたいんだ! 古手川に!」
「え…」
キョトンとする唯の横を通り過ぎ、リトは射的屋のおじさんに一回分のお金を払う
「ちょ…ちょっと!?」
「いいから! 今度は、ちゃんと取ってやるよ!」
"今度"――――それは、さっきの金魚掬いでの失態
男としての意地とプライド、そして――――唯に渡せなかったプレゼントを渡したい、という想い
もしかしたら、「プレゼントを渡したい」という理由だけなのかもしれない
自分がどうしてそこまで"プレゼント"に拘るのかリトは、まだわからなかった
わからないままに、リトはぬいぐるみに狙いを定める
「…………」
その真剣な横顔に、唯は喉の奥まで出かかっていた言葉を呑みこんだ
唯の見つめる先でリトの目がすぅっと細くなっていく
「結城くん…」
「……」
唯の呟きにリトは何を思うのか、ブレる銃身を安定させると、引き金を引き絞った

「ほら、コレでよかった?」
「あ…ありがと」
笑顔のリトの手から唯の胸へ、ネコのぬいぐるみが収まる
「ほ…本当に貰ってもいいの…? 別に私、ほしいとかそんなんじゃないって言うか…」
胸の中の"ホントのキモチ"とは裏腹に、いまだに素直になれない口
それでも唯の手は、貰ったばかりのぬいぐるみを、まるでずっと大切にしてきた宝物の様
に、胸に強く抱きしめる
うれしさがほのかに滲む表情と、ほんの少し窺うような視線を向けてくる唯に、リトの顔
が得意げだった顔から、少し照れくさそうな顔に変わる
リトは赤くなった頬を指で掻いた

22 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:27:22 ID:AKA670Rv
「…な…なんつーか、その、古手川にお礼がしたかったんだ」
「お礼?」
「ああ。その……毎日、メンドー事に巻きこんだりして古手川には、なにかと迷惑かけてるしな」
「そんな…!」
ちょうど二歩分しか離れていなかった二人の距離
唯の足が一歩、リトに近づく
「それに今日だって、セリーヌのメンドー見てくれただろ? だから、そのお礼がしたかったんだ!」
リトはここで言葉を切った
言っている言葉も、気持ちも間違ってはいない
間違っていないのに、なんだか胸の奥がムズムズする
喉の奥に言葉が閊えている様な、あと少しで手が届くのに届かない、そんなむずがゆい感
覚に眉間に皺を寄せる
(なんだコレ…?)

ぬいぐるみを取ってあげたかった理由
それはさっき言った、いつも何かとトラブルに巻き込んでしまう事への申し訳ない気持ち
と、セリーヌの面倒を見てくれた事への感謝の気持ち
そして、もう一つ――――
ぼんやりと霞みがかっていたリトの頭の中に、あの時の光景が映し出される

『――――…取り乱しすぎよ。カッコわる』

そう言って、唯は笑った
恥かしそうに、だけど、うれしそうに
自分に。自分だけに、笑った

(……オレ…もう一度、見たいのか? 古手川の笑ったとこ…)
彷徨わせていた視線を目の前にやると、唯が自分の次の言葉を待っている
唯の表情からは、感情を読み取れない。ただ、自分の事を真っすぐな瞳でジッと見つめている
(古手川……!)
胸の中にようやく芽生えた感情
まだ薄く霞がかかっている気持ち
(……って笑ったところが見たいとか、そんな事言えるワケねー)
ぷんぷん、と怒った唯の顔が鮮明に頭の中で浮かぶ
指をビシッと突き付けて怒っている声も
続きを待っている唯の訝しむような視線が、リトに乾いた笑みを浮かべさせる
リトは胸の中の"気持ち"を無理やり奥へ奥へと押し込めてしまった
「―――そ、それに…」
「それに?」
やっと口を開いたリトに対し、唯は、即座に相槌を返す
リトの喉が小さく音を立てる
「…いつも古手川を怒らしてばっかだろ? オレ…。だからそのお詫びにって思ってさ…!」
「…お詫…び?」
「ああ。いつもゴメンな」
「……っ」
リトには他意はなかった。声も普通だし、言った内容も別段、怒らせる様なものでもなかった
けれども、何も"なかった"からこそ、余計にリトの言った言葉は、唯の心をざわめかせる
(…怒ってばかりだから―――そっか…!? そうなんだわ!! やっぱり私、結城くん
にはあまり良いように思われて…)
唯には、そこまでしか言えなかった
例え胸の中だけの言葉であろうと、それ以上言う事に耐えられなかった
白い手を赤くなるまで握りしめると、唯はポツリポツリと口を開く

23 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:29:13 ID:AKA670Rv
「そ…そっか。そう…よね。私…すぐ怒るから…」
「古手川?」
俯いた唯の表情をリトは窺い知る事はできなかった
微かに震える睫毛の下の瞳が濡れていることも
「怒りっぽい私のために結城くん、こうやっていろいろ…気を……気を…遣ってくれたのね」
唯の声はもう隠しきれないほどに震えていた
そして、その声は、鈍いリトでもわかってしまうほどに寂しげなものだった
「古手川…!」
「……っ」
唯はリトの視線や、その優しい気遣いから逃げるように、半歩、後ろに下がる
「……これ、大事にするわね。それと……それと…今日は、一緒にお祭り回れてうれしか
った! ありがと…!」
「ちょ…」
「そろそろ、みんなのところに行きましょ。もう、集合時間でしょ?」
リトの優しさが今は、胸に堪える
伸ばした手に触れるのも躊躇ってしまう
セリーヌの視線すら辛く思えてしまう
唯はリトに背を向けた。そして、セリーヌの手を握ると歩き出してしまう
「行きましょっか? セリーヌちゃん」
「古手川…!」
「ほら、あなたも早く! みんな待ってるんでしょ?」
唯の顔はリトには見えない
その背中を見つめながら、リトは拳を握りしめた
そして、一歩を踏み出す
「ま、待った!」
咄嗟に伸ばした手が唯の腕を掴む
その手は、「これ以上、行かせない!」と思わせるほどに力強いものだった
「何…よ? そろそろ行かないと…」
「聞いてくれ!」
リトの声は唯から周囲の雑音を追いやってしまう
「そんなふうに"ありがと"なんて言わないでくれよ! ……だって、オレのほうこそ今
日、古手川とこーやって一緒に祭、回れて楽しかったんだから!」
「…楽…しい? 私といると? だってさっきあなた、私は怒ってばかりだって言ったじゃない」
「そーじゃない! そーじゃねーって!」
リトは全力で否定した
そして、胸の奥にしまい込んだ"気持ち"に手を伸ばすと、それを握りしめ、唯の背中に
向かって想いを口にする
「今まで言う機会なかったけどさ、オレ、古手川と一緒にいると、安心できるっていうか、
その、自然な感じで付き合えるっつーか、えっと…」
「えっ…!?」
全然うまくまとまっていないリトの言葉。それでもその言葉の断片の一つ一つが、唯の頬
を赤く染めていく
「…と、とにかく! 古手川と話したりするのがスゲー楽しいんだ! 一緒にいると時間
も忘れそーになるぐらい! だから怒りっぽいとか、気を遣うとか、そんな事全然思って
ないから!」
「そ…そんな事っ…だって…」
リトに代わって今度は、唯の方がうまく言葉が出てこなくなる
うれしいはずなのに驚きの方が上回って、胸の中で言うべき言葉がうまく組み上がらない

24 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:29:50 ID:AKA670Rv
(…何…よ…。何…よ。何よ…! そんな事っ…急に言い出したりなんかして……!?)
リトはいつも唯に、心の準備をさせてくれない
突然、驚かす事をしてきたり
突然、怒らせる様なマネをしてきたり
突然、慌てさせる事を言い出したり
突然、胸がキュッと熱くなる様な顔をしたりして――――
いつも、いつも
「……っ」
唯は、ようやく乱れた動悸を抑えると、まだ赤いままの顔をリトに向けた
「な…何言ってるのよ…! また…おかしな事言って…!」
それだけ言うのが精いっぱい
あとは下を俯いて、赤くなった顔をなんとかやり過ごす事しかできない
だって今は、リトの顔を真っすぐに見ることなんてできない
それだけリトの声も、言葉も、表情も、気持ちも、唯の初な恋心を締め付ける
胸がキュンとせまくなる
「まうー」
セリーヌはリトと唯をどこか楽しそうに見つめていた
まるで、「セリーヌはみ〜んな、お見通しまう♪」とでも言うように
真っ赤に染まった顔を俯かせたままの唯と、そんな唯を同じだけ赤くなった顔で見つめているリト
月の光に照らされて浮かび上がる二人の影が、少しずつ、重なろうとしていた
「古手川」
「何…よ」
「その…ぬいぐるみ」
「……」
「もう一度、ちゃんと受け取ってほしいんだ! 古手川に! 今度は、笑顔でさ!」
「笑顔…?」
「ああ。だって、古手川には、笑顔が一番似合ってるから!」
本当は「天使のような」を付けたかったのだけれど、生憎、リトにそんなセリフが言えるはずもなく……
恥ずかしさで沸騰しそうになる自分をなんとか抑えるだけで精一杯

そして、唯は、と言うと
(え? ちょ…ちょっと待って! 何て言ったの? 笑顔? え? 笑顔が一番…!?)
リトの言葉に目が点になる
頭の中ではさっきから、何度も何度もリトの声がリピートされている
そして、その声に負けないぐらい大きな音が胸の中で鳴っていた

ドキ ドキ ドキ ドキ
ドキ ドキ ドキ ドキ

音が一つ鳴る度に、唯の頬の赤い色が濃くなっていく
見つめられる時間だけ、何も考えられなくなっていく
唯はリトの顔を見つめた
息をするのも忘れてしまうほどに、強く
「どうかな…? 古手川」
「……っ」
リトの声に火が噴き出そうなぐらい顔が熱くなる
返事ができない
そればかりか言葉がまったく浮かんでこない
言うべき言葉がたくさんありすぎて、どれを言っていいのかわからない
見つめられれば見つめられるだけ、唯の頭の中がグルグル廻る
それでもリトの真っすぐな視線が唯を見つめ続ける
(うぅ…そんな見つめないでよね)
リトに手を取られたまま、唯は飴細工のように固まって動けなくなってしまう
「まうー」
そんな唯の呪縛を解いたのは、セリーヌだった
唯の浴衣の裾をクイクイ、と引っぱる

25 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:31:26 ID:AKA670Rv
「まう、まう」
「せ、セリーヌちゃん…? ど、どうしたの?」
セリーヌはビッと指を指した
「まう!」
「え…」
セリーヌの指さした方向に目を向けると、まったく知らないお姉さんと目が合った
そして、その隣にいるお兄さんとも。さらにその隣にいる同じぐらいの年の女の子達とも
「な…何よ…コレは……」
いつの間にか、三人を取り囲む様にして、ちょっとした人の輪が出来ていた
輪の中心、唯達に向けられるたくさんの好奇の視線
どうやら一部始終を見ていたらしく、顔をニヤけさせたり、囃し立てたり
ただでさえ、カップルに見えるリトと唯。今は、二人の子供の様にも見えるセリーヌの存在もある
野次馬達の想像を刺激するには、もってこいなシチュなわけで……
唯の真っ赤になった頬が引きつる
「と、とにかく! 一旦、場所を変えましょ!? いいわね?」
「あ、ああ」
「って、いつまで手握ってるのよっ!? バカっ!!」
「わわっ! ゴメンなさい!!」
と、情けない声を上げるリトを後ろに残し、セリーヌを抱っこした唯は、逃げるようにその場を後にした


――――境内の外れ
暗がりの中、唯は腕を組んだまま、リトに横顔を向け続けていた
乱れた息は整え終わり、頬を流れる汗も拭いたのに、二人の間に会話はまるでない
先ほどの気恥ずかしさがまるで抜けず、おかしな緊張が二人を包みこんでいた
そんな雰囲気の中、唯はチラっ、とリトに視線を向けた
その視線にリトも気づき、二人の視線が月明かりの中、交わる
が、すぐに唯はぷいっ、と目を逸らしてしまった
そして赤くなった自分を誤魔化す様に、慌ててリップを塗り直した唇を開く
「……さっき、すごく恥ずかしかったんだからね…!」
「うっ…ご、ゴメン! オレの気持ちを知ってほしかったつーか、わかってほしくて…。
あんな感じで伝えるしかなかったんだ! ホント、ゴメン…!」
「だからって…」
と、横目をリトに向けるも、しゅん…、と肩を落とすリトにそれ以上何も言えるはずもなく
唯は小さく溜め息をつくと、再び視線を逸らした
(……笑顔、か…)
頭の中で、さっき言われた言葉が甦る
それと同時に、うれしさと恥ずかしさが同じ量、込み上げてくる

26 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:32:37 ID:AKA670Rv
(うぅ…)
俯きかけた頭をふるふると振る唯
ココに来るまでの途中、買ってあげたヨーヨーで遊ぶセリーヌの姿を視界の中に入れなが
ら、唯はまた溜め息をついた

 『笑顔が一番似合うよ』

そんな事、急に言われてもどうしていいのかわからない
どんな風に笑えばいいのか、どうやって笑えばいいのか
リトを前にすると、"よけい"にわからなくなってしまう
「ホントの言葉」も「ホントの気持ち」も

(……私、もっと素直になれたらな…。もっと笑って…。そしたら、結城くん…)
悩む唯に、雲間から覗いた月の光が降り注ぐ
暗がりの中、神秘的な光の輪に包まれる唯
幻想的な横顔と表情が、リトの前に浮かび上がる
その顔に少し見蕩れながら、リトは緊張しすぎてカラカラに乾いてしまった口を開いた
手に持っているのは、さきほどココに来る前に唯が落としたぬいぐるみ
「古手川、コレ」
「あ…それは…」
「さっき、落としたやつ…その……改めて受け取ってほしいんだ! 古手川に!」
「……ッ」
リトの手から唯は、おずおずとぬいぐるみを受け取った
受け取る時、わずかに触れ合った指先の感触に、唯の心拍数が跳ね上がる
唯は咄嗟に口を開いた
「あ…ありがと!」
思わず早口でお礼。そして、すぐにツン、と横を向いてしまう
(って何やってるのよ私は!? ぬいぐるみプレゼントされて、ホントはすごいうれしい
くせに! こんなにうれしがってるくせに!)
自分の中にある確かな気持ち
それがわかっていながら相変わらず素直になれないでいる自分に、唯の顔が苦くなる
そんな唯の心の内を知ってか知らずか、リトは少し表情を引き締めた
「古手川」
「……何よ」
「さっきの話なんだけどさ。オレ、やっぱ、古手川には、笑顔が一番似合うと思うんだ!」
唯の胸の音がまた一段階高鳴る
まるでリトに直接触れられているかのように
熱くなって、締め付けられる
「ウソとか、冗談とかじゃなくて! ホントにホントに、そー思うんだ!」
「……」
唯はたこ焼きのタコの様に顔を赤くさせながら、何も応えない
応えない代わりに、リトの顔を横目でジッと見つめる
普段のリトならこの視線に「怒られるっ!!」と、尻ごみしてしまったかもしれない
けれども、今日のリトは違った
唯を前にして、初めて自分の気持ちをちゃんと話せた! 初めて二人の距離が縮まる!
そんな予感に不思議と気持ちが奮い立ってくる
だからリトは、このまま尻ごみしないよう、勢いのまま前に踏み出した
「だから、オレ、また古手川の笑顔が見たくて、笑顔にしたくて、それで…」
リトの手が握り拳を作る
「オレ、古手川の笑顔、もう一度見たい!」
リトはそこで言葉を切ると、真っすぐな眼差しを唯に送る
唯はその視線を真正面から受け止めた。そして二人は、見つめ合った
それは時間にすれば、ほんの一〜二秒だけの短い交わりだった
ふっと唯の視線が外れ、桜色の唇が薄く開く
「―――…悪いけど、できないわ」
「え…」
唯の言った一言は、とっても簡潔だった。返すリトの反応も

27 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:34:33 ID:AKA670Rv
唯は腕を組むと、はぁ…、と溜め息をつく
「……だって、そんな、笑顔が見たいだなんて言われて"ええ、わかったわ。今からやる
わね"じゃないでしょ? そんな事できないわよ」
「う…そりゃまぁ」
唯はぬいぐるみを胸に抱き寄せると、ぬいぐるみに顔をうずめた
そして、とても小さな声で、だけど、リトにはっきりと届く声で、想いを口にする
「だから、あなたが私を笑顔にしなさいよ」
「え、オレが?」
「見たいんでしょ? 私の笑顔…! だったら笑顔にしてくれなきゃ。あなたが」
「そりゃ…まあ、そーだけど…」
唯の声はさらに小さくなっていく
「一緒にいなきゃ……ダメ…だからね」
「え?」
「い、一緒にいなきゃ、私のこと笑わせられないでしょ! って言ってるの?!」
思わずぬいぐるみから顔を上げ、声を荒げる唯だったが、ポカンとしたリトと目が合うと、
ぬいぐるみごとぷいっと明後日の方向へ
「ど…どうなのよ?」
「えと、その、つまり……一緒って事は……な、なァ、古手川」
「…何よ?」
「オレ、古手川と一緒にいてもいい…のか? その、オレって古手川の事怒らしてばっかだから…」
「…何よそれ……バカ!」
「ば…バカ?」
「もう! ……い、一度しか言わないからよく聞きなさいよ!」
唯は体を正面に向けた。そして、その黒い眼差しでジッとリトを見つめた
すっかり乾いたリップを塗った唇が、唯にしては珍しい、震えた声を紡ぎ始める
恥ずかしさと緊張をたっぷり湛えた声音で、リトに想いを届けるために
「…確かにあなたは、私に対して"いろいろ"するけど! だけど!! …だけど……そ
れでも私は、あなたと一緒にいたのよ…! その、一緒にいると楽しい…から」
最後の方はうまく言えないどころか、ゴニョゴニョ口調になってしまった唯
そんな唯の不器用な気持ちがどこまで届いているのか。リトは思わずうれしそうに声を弾ませた
「古手川!」
「だ、だからって変な勘違いしないでよ? あくまで学校とかで一緒って意味だから、こ
れから先もずっと、ずっと一緒にいたいとかってワケじゃなくて…」
ぬいぐるみを抱きしめる腕に力がこもる
月夜に浮かぶ唯の顔は、いつの間にか、もうこれ以上はムリ! とでもいうほどまでに真
っ赤に染まっていた
「…ワケじゃなくて――――……だから…だから、え、えと、た、たまにと言うか、と、
時々でいいから、その…」
「ん?」
「…わ、私のそばにいてほしいのよ…! その…結城くんに!」
「古手…川…」
(うう…また私ったらちゃんと言えなかった…)
だけど、これが今の唯の精一杯
初めてリトが見せてくれた、自分への想いに対する、精一杯の返事だった
唯の返事の内容に目をまん丸にしていたリトの口が、少しずつ笑みを浮かび始め、ついに
は顔いっぱいの笑顔になった。込み上げてくるうれしさを隠しきれなくて
「わかった!」
「や、約束だからね?」
「約束な!」
指きりはない。言葉だけの約束が二人を紡ぐ
ニッと笑みを浮かべるリトと、そんなリトに思わず気が緩みそうになってしまい、ハッと
なって慌ててそっぽを向く唯
そんな二人の顔を特大の音と共に赤い光が染める

28 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:35:34 ID:AKA670Rv
「うわっ、ヤバっ!? 花火始まっちまった!」
「ちょっと何やってるのよ! 集合時間に遅れちゃったじゃない!」
さっきまでの雰囲気が一変、焦るリトと、怒る唯
セリーヌの目にいつもの光景と、いつもの二人が映る
「と、とにかく早くみんなのところに行こーぜ!」
「ええ。セリーヌちゃん、行くわよ」
「まう!」
ヨーヨーでポンポン遊んでいたセリーヌを唯が抱っこするのを確認すると、リトは集合場
所に足を向ける
「あ、ちょっと待って!」
「ん?」
背中越しに掛けられた声にリトは、首だけを後ろに向ける
「何だよ? 早くしねーとみんな待って…」
「そうじゃなくて!」
「え?」
「……手…」
「手?」
ポソポソと小声で話す唯にリトは体を向けた
いつの間にかセリーヌは、唯の肩に抱き付いている
唯はゆっくりとリトに手を差し出した
「手、握ってって言ってるの! ……その…、いいわけ? 私が迷子になってどこかに行
ってしまっても! そしたら見られなくなるわよ? 私の笑顔…!」
月がまた隠れてしまい夜の闇があたりを包んでも、唯の頬が紅く染まっている事は、
一目瞭然だった
リトは苦笑を浮かべ、すぐに表情を切りかえると、唯の手を取った
唯の手がリトの手の中で小さく震える
震えながら唯は、リトの手をキュッと握りしめる
そして、リトも握り返す。唯の手をギュッと
震えはすぐに収まった

"離さないでよね"
"離さねーよ"

と、声のない会話と共に、二人の指と指が絡み合い、より強く、深く、二人を繋いだ
「じゃ、いこっか」
「うん」
「まうー!」
唯の肩に抱きついているセリーヌが、うれしそうな声と共に腕を振り上げた

雲間からひょっこり顔を出した月が再び淡い光を降ろし、地上を照らす
その時、リトは何気なく隣の唯に目を向け――――息を呑んだ

29 :リトと唯 第−10話 夏のプレゼント 後編:2009/11/16(月) 00:37:29 ID:AKA670Rv
唯が笑っていたからだ
楽しそうに、うれしそうに、幸せそうに
(古手川…)
リトは何も言えないまま、しばらくの間、その笑顔に見蕩れた
まさか、こんなにも早く望みが叶うとは思わなかったからだ
そして、何よりその美しい横顔に――――
「……っ」
初めて見た笑顔の時よりも、ずっとイイ笑顔だと思えるのは、浴衣を着ているから? 髪
形がいつもと違うから? 祭の雰囲気のせい? それとも他の理由で?
そんな問い掛けすらどうでもいいと思えるほどに、唯の笑顔は、リトの心を鷲掴む
瞳の中にその顔を焼き付けるほどに見蕩れていると、リトの視線に気づいた唯が訝しむ様
な視線を向けてくる
「…何?」
「い、いや…!」
「さっき、私のこと見てたでしょ?」
「見てたっつーか…」
「……」
唯の顔からは、すっかり笑顔は消え去り
代わりにいつものちょっと怖い顔に戻ってしまっていた
唯のジト目にリトの頬が引きつる
「結城くん!」
「ううっ……ゴメンなさい!」
「何で謝るのよ」
「な…なんとなく…!」
「なんとなく?」
ジト目のまま、ジリジリと詰め寄ってくる唯に、リトの頬に冷や汗が伝う
「どういう事なのか、後でちゃんと説明してもらいますからね!」
「は…はい」

情けなさ全開のリトに、少し離れたところからすっかり機嫌を損ねた美柑の声が飛んでくる
そして、どこかツンツンしているナナと、楽しそうな笑みを浮かべるモモの姿
三人だけだった楽しそうな声は、交わり、大きくなり、いつしか花火に負けない大きな笑い声になる
その中でリトは、また唯に視線を送った

 いつか、いつか、ゼッタイに笑顔に!

そう心の中で誓いを立てると、胸に強く強く刻み込んだ
さっき見た"とびっきりの唯の笑顔"と一緒に


30 :名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 00:42:49 ID:AKA670Rv
終わり
今回の「リトと唯」は、唯スレ476の>>622さんのトラブル○○話「プレゼント」を読んで、逆リクして書かせてもらったものです

>>622さん、「書かせてください」と言ってから、かなり日は経ってしまいましたが、どうしょうか…?
前半と後半は、ほぼオリジナルをいれたりで、好き勝手書いてしまいしたが…
もっと、もっと、話を膨らませることもできたと思いますが、これが私の限界でした。もっとうまく書けるようガンバらなくては
また唯スレの方でもSSお願いします!

もう今年も終わりですが、年内にあと一つ投下できたらいいな、と思っています

31 :名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 02:06:40 ID:eLzBL9oE
>>30
一番槍GJ
リトと唯はシリーズ物だけど、これナンバリングタイトル?

32 :名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 19:40:23 ID:dTrHBEWc


33 :名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 03:18:09 ID:Zmn/8jDw
次ぎスレから、テンプレとかに

> ※投下される方へ
> 壱).オリジナルキャラ有り等の理由で人を選ぶ作品を投下する場合には
必ず本編投下前に注意書きとして明記し、NG指定推奨の単語等を提示して下さい。
> 弐).エロパロ板では1レスあたり、最大約2,000文字(4KB)、最大60改行、1行最長128文字が基準になっています。
> 参).総書き込み容量は500KBとなっておりますので、総書き込み量が480KBを超えた後に最初に書き込む人は、スレ立て宣言をした後、新スレを立てて下さい。出来ない場合は、その事を書いてその次の人に引き継いで下さい。
> 四).書き込み件数は>>1000レスまでです。 >>980レスを超えた後に最初に書き込む人は、スレ立て宣言をした後、新スレを立てて下さい。出来ない場合は、その事を書いてその次の人に引き継いで下さい。

とか

> このスレのお約束
> (読む人)
> 書き込む前にリロード、過剰な催促をしない、好みに合わない場合は叩かずにスルー
> 荒らしはスルー マジレスカッコワルイ。例えば、み付く前に専ブラであぼーん、特定の作品or作者をマンセーしない
> sageる(メール 欄に sage と書く)。age(無記入や、「sage」を含まない言葉を書くなど)行為は荒らしとします

> (書く人)
> 出来れば書きながら投下しない(一度メモ帳などにまとめ書いてからコピペ投下推奨)
> 連載形式の場合は一区切り分まとめて投下する、投下前に投下宣言&投下後に終了宣言
> 誘い受けしない(○○って需要ある?的なレスは避ける)
> 初心者を言い訳にしない(スレが荒れます)
> 内容が一般的ではないと思われる場合も閲覧注意を呼びかけること、感想に対してのレスは控え目に
> 作品か意見の区別上、投下時以外のコテは非推奨
> sageる。ageは荒らしとみなします

等を書いた方が良いのでは?

34 :名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:00:56 ID:8iuS4u3N
>>30
もうすっかり3人家族な感じっすねw

では、前スレの遊園地デートの続き行きます
里紗×(リト+リコ)、前半非エロ、後半エロあり

35 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:01:34 ID:8iuS4u3N
「じゃーね、里紗! 約束だよ!」
「分かった分かった。じゃ、またね」
今日はまあ、普通の日曜日。
未央と買い物に行って、ファーストフード食べて。
で、丁度今お別れしたとこ。
「ふぅ……」
ちょっとため息をつく。
約束ってのは、未央が働いてる妹カフェと、最近流行ってるのかどうかしらないけど、
執事喫茶? って奴の合同企画。
メイド服の女の子と、執事服を着て男装した女の子がペアになって、
そういうカップルのコンテストをするんだって。
なんつーか、世の中乱れてるよねぇ。
で、未央がメイド服で、私が執事服の役だってさ。
未央は、
『里紗なら絶対似合うから! 優勝狙って行こ!』
とか言ってたけど。どうなんだか。
そんなことを考えながら歩いてると、ちょっと離れた所に知った顔が歩いてる。
(あれ……唯?)
なんだかボーッとした感じで私のことが目に入ってないみたい。
ちょっと近寄って声をかけてみようとしたんだけど……
(ん……?)
なんだか、様子がちょっと変。
ウツムキ加減で嬉しそうな顔して、時々唇を手でさすったりしてる。
(ははぁ、これは……)
ピンと来た私は、唯の目の前に立って声をかけてみる。
「ハーイ、唯!」
唯がビクッと驚いたように顔を上げて私の方を見る。
「あ、も、籾岡さん……」
まだなんだかボーッと夢うつつな感じ。
私はちょっと唯をからかってみたくなってきた。
「なんだか嬉しそうにしてるじゃない。なんか良い事でもあったの?」
「えっ!? べ、別に、何も……」
「ふふーん、誰かさんとデートしてたとか?」
「えぇっ!? そ、そんなの……」
「キスしちゃってたりしてー」
「えっ!!」
なんかもう、こっちが呆れるくらいにお決まりの反応。
「そ、そんなのあなたに関係ないでしょ!!」
顔を真っ赤にして、大慌てで誤魔化し始める。
本当にもう、こいつといい、結城といい、なんつーか、ババ抜きは一緒にやりたくないタイプだね。
勝ち過ぎちゃって、かえって気を使わされちゃうから。
でも、もう一回だけ遊んでみようかな。
「へぇ……。でも、口紅、ちょっとニジんでるけど?」
「えっ!?」
唯が慌てて自分の唇を押さえる。
それを見た私はクスッと笑って、
「じゃねー、唯。お幸せに」
そう言って手を振って、呆然としてる唯を尻目に立ち去っていく。
本当にまったくもう、自分が何付けてるかも忘れたのかよ。
あんた、クソ真面目に透明なリップしか着けない風紀委員様だっつーの。

36 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:01:59 ID:8iuS4u3N
そんなこんなで家に帰って来た私。
ドアを開けて、日本人のお約束を口にしてみる。
「ただいま」
少しだけ待ってみる。
家の中は、物音一つしない。
もう一つのお約束は、破られちゃったみたいだ。
まあ、それは別に構わない。
この家では、お約束が破られるのがお約束なんだから。
私は靴を脱いで揃えてからスタスタと家に上がる。
ふと、居間を見てみる。
誰もいない。
テーブルがあって、ソファがあって、誰も見ていないガラクタのテレビがあって。
「……」
なんとなくそこで立ち止まって、じっと真っ黒な液晶の画面を見つめる。
ふと、この間の結城との会話を思い出した。

 『テレビとか見る?』
 『結構見るな』

「……」
ちょっとうつむいてから顔を上げる。
なぜかソファに結城の奴が座ってた。
液晶に映ってるのは、なんだっけ。
男共が玉をおっかけて必死で走り回る奴。
結城の奴、テレビ画面に夢中になっちゃって、まぁ。
私は肘を結城の肩に乗っけて、からかってみることにした。
『あんた、こんなの何が楽しいの?』
『うるせえな。今いいとこなんだから邪魔すんなよ』
なんだ、その言い方。ムカツク。
もうちょっと私のことを構いなさいって言うんだ。
『まったく、ガキだねー、あんたも』
私は肘で結城の肩をグリグリしながら言った。
『うるせーって……おおっ! そこっ! そこだっ! 行け……
あーっ!? 何やってんだよ! ったく……』
結城は立ち上がってテーブルに手を付いて、テレビと喧嘩し始めた。
私はその後ろで、手を組んでフッとため息をついた。
『まったく。男って奴は……』

「……」
そんなバカな妄想を、首を振ってフッと笑い飛ばす。
(ったく、何やってんだか、私は……)
私はスタスタと自分の部屋に向かった。

37 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:02:20 ID:8iuS4u3N
しばらく聞いてなかったCDをなんとなく掛けてみて、ベッドの上でボーッとしてみる。
「ふぅ……」
なんか最近、ため息が多くなった気がする。
なんでだろ。
自分でも良く分からない。
ふと、さっきの唯の態度を思い出した。
(あいつ、結城とキスしたのかな……)
「……」
なぜか、寝返りを打って顔を横に向けてしまう。
どうしたんだろう、私。
最近なんか、結城のことを考える時間が多くなってきた気がする。
「……」
(まさか、ね……)
おっと、CDが止まったみたい。
また、私の周りが静寂で包まれる。
「……」
そう言えば、しばらくやってなかったっけ。
(やってみようかな、ヒマだし……)
私は上着のシャツとスカートを脱いで、下着姿になる。
ネタは……温泉旅行の時のこれでいいかな。
結城と私と、春菜と未央とララちぃが写ってる写真。
ま、結城と私は反対側にいるんだけどね。
結城の所をじっと見て、念を込める。
むん!
結城が私を攻めてるとこ、結城が私を攻めてるとこ……
で、私の頭に思い浮かんだのは、結城がやられてる女みたいな顔して……
『ダ、ダダ、ダメぇ……』
プッ!
「ギャーッハッハッハ! 無理、無理! 絶対無理だって!
あいつが攻めてるとこなんて、絶対想像できねー!」
私が一人でそんなバカをやってると、ケータイから未央の着信音が鳴り出した。
「ハーイ、何?」
「あ、里紗? さっきの話だけどさ。私、あの日ちょっと用事が出来ちゃって、
行けなくなっちゃったんだ」
「ふーん。じゃ、止めにする?」
「うーん、仕方ないねえ。せっかく、里紗なら良い線イケると思ったのになぁ」
「ま、私は別にどうでもいいけどさ」
「うーん。誰か代わりの娘がいないかなぁ」
「代わり、ねぇ……」
その時。
私の頭に電光の様にキラめく、スーパーナイスアイディア!
私は口元にニヤリと笑みを浮かべて未央に告げた。
「いるよ、代わり。最高に可愛いのが、ね」
「え! 誰、誰? 私の知ってる人?」
「うんうん。えっとね……」

38 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:02:43 ID:8iuS4u3N
さて、『執事とメイドコンテスト』の日になった。
私は未央からもらった執事の衣装を着けて、リコりんと会場の前で待ち合わせ。
話によれば、未央から衣装は渡しておいてもらえる手はずだけど……。
お、来た来た。
「う、うぅ……」
おお、予想通り良く似合ってるぅ!
今にもパンティが見えちゃいそうなミニスカメイド服。
おーリコりん、パンティが見えないように前を押さえながら歩いてるよ。
立派に女の子してんじゃん。
あんなに顔を赤くしちゃってまぁ。
「ハーイ、リコりん」
今日の私の彼女に声をかけてみる。
「も、籾岡……」
恥ずかしそうに顔を赤くしたままリコりんが返事をする。
「いやあ、似合ってるねえ。ほんと。予想以上だね」
「う、うるさいっ! こ、こんなことさせやがって……」
私はクスッとリコりんに笑いかける。
「あーら、そんな言葉使いはダメよ。リコりん、女の子なんだから」
そう言って、リコりんのあごにスッと手を当てて、ちょっと顔を近付けてみる。
「な……?」
女になったリコりんと私だと、私の方が少し背が高いみたい。
んー、背の釣り合いもちょうどいい感じじゃん。
「リコ。今日はお前と会えて嬉しいよ」
「は!?」
眉をひそめて変な顔してるリコりん。
「ダーメ。今日は私は執事であんたはメイド。
あんたは私の彼女なんだから、そういう言葉使いしてみなよ」
「うー……」
イヤそうな顔してるリコりんだったけど、冷や汗をタラしながら、
「も、籾岡くん。り、リコ、籾岡くんに会えて、嬉しいな」
ちょっと震えながらなんとか言えたみたい。
(プッ……)
思わず吹き出しそうになるのを堪えて続けてみる。
「リコ。おはようのキスしてもいいかい?」
「な!?」
私はリコりんの肩をグッと両手に持って私の方に引き寄せる。
だんだん近付いて行く、リコりんと私の顔。
「お、おい、ちょっと……」
リコりん、目を見張って冷や汗をダラダラ流してる。
「リコ、キスの時は目を閉じるもんだぜ」
私、リコりんのまぶたに手を当ててスッと閉じさせた。
「……!」
リコりんびっくりしたみたいで、なんか顔を赤くしてプルプル震えてる。
私はクスッと笑うと、バッと思いっきりリコりんのスカートをめくってやった。
「!?」
おー!! さっきから私達に注目してた周りの通行人から声が上がる。
「きゃっ!?」
顔を真っ赤にして慌ててスカートを押さえるリコりん。
「な、な、なにすんだー!?」
その大慌ての顔を見て、私は思いっきり笑ってしまった。
「あーっはっは! ほ、本当立派な女の子になっちゃったねー! ぎゃっはっは!」
「うーっ……」
膨れっ面で私を睨みつけるリコりん。ほんっと、可愛い彼女だね。
面白いからもうちょっとイジメてたい気もするけど……。
「ま、とにかく入りましょうか。そろそろ始まるから」

39 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:03:06 ID:8iuS4u3N
私達二人、ステージの袖で出番を待ってるとこ。
「はい! 次はエントリーナンバー14番、籾岡里紗、夕崎梨子ペア!」
どうやら私達の出番のようだ。
「じゃ、行こっか」
「うぅ……」
リコりん、まだなんか躊躇してるみたい。
「ほらっ」
「お、おいっ……」
私はリコりんとグッと腕を組んで、リコりんを引っ張ってステージに歩いて行った。
「オーッ!!」
私達が現れた途端、客席から歓声が上がった。
執事服に白い手袋を着けて颯爽とリコりんをエスコートしてる私と、
私の腕にもたれかかって頼りなげにヨタヨタ歩いて来るミニスカメイド服のリコりん。
「あ、あの執事の人カッコよくない!?」
「カッコいいーっ」
なんだか女子どもが私を見てキャーキャー言ってる。
「おいっ! あのメイド少女、可愛くないかっ!?」
「おうっ!! 一体、どこのメイドカフェの娘だ?」
「いや……データにないなぁ」
なんか男どもがリコりんにチェック入れてる。
司会役の男がマイクを持って私の所にやってきた。
「はいっ! 自己紹介をお願いします」
私はマイクを受け取って答える。
「執事の籾岡です。ご主人様、よろしくお願いします」
胸の前で白い手袋をはめた右手を平行にかざして恭しくお辞儀をする。
きゃー!
一部の女の子から声が上がったみたい。
で、リコりんにマイクを渡したんだけど……
「うぅ……」
リコりん、ぷるぷる震えてなかなか声が出て来ない。
(ちょっと手伝って上げようかなぁ……うふふ……)
私はペロリと唇を一舐めして、リコりんのお尻に手でスッと触ってみた。
「ひゃんっ!」
ビクン! リコりんの体が跳ねる。
ニヤッと笑ってリコりんに囁きかける。
「ほらほら、はやく言わないともっとしちゃうよ?」
スリスリとお尻を触ってみる。
「ううぅ……わ、分かったから、止めて……」
リコりん、なんとかマイクに向かってしゃべり始める。
「は、初めまして……め、メイドの、夕崎、梨子です……ご、ご主人様、よろしく……ひゃんっ!?」
私はリコりんの台詞の途中でまたリコりんのお尻を触ってみる。
ピクンッとリコりんが反応して、顔が赤くなって手足がピンとなっちゃった。
「も、もう止めてよ! 籾岡くんのエッチ!」
「あはは、ごめんごめん。リコがあんまり可愛いからさ」
クスクス……。会場から笑い声が上がる。
そこに司会役の人が上手い事合わせてくれる。
「おーっと! これはまた、仲睦まじいお二人ですねぇ。
お二人が付き合い始めたきっかけはなんですか?」
おお、そう来るのか。
ニヤッと笑って私は返事する。

40 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:03:29 ID:8iuS4u3N
「オレ達、高校の同級生なんです。それでオレ、リコのこと一目見て気に入っちゃって……」
おー! 歓声が上がる。
「なんと、一目惚れですか! イヤー、素晴らしい。で、リコさんは?」
マイクを渡されたリコりんがちょっと動揺してる。
「え!? わ、私は、その……」
どう反応していいか分からずに、私の方を見て助けを求める。
クスッと笑って、私は助け舟を出してやる。
「リコ。ありのままに答えればいいんだよ」
そう言われてリコりん、しぶしぶ話し出した。
「え、えっと……私……さ、最初はそういう気、なかったんですけど、
も、籾岡くんにアプローチされて、断りきれなくて……」
「ほう! じゃ、今はどうですか? 籾岡くんの事、好きですか?」
「えっ!?」
会場の視線がリコりんに集まる。
リコりん、顔を真っ赤にしてビクビクしながら答える。
「え……き、嫌いじゃないですけど……だ、だって、も、籾岡くん、すっごく意地悪で……」
ドッと会場から笑いが起きる。
私はクスッと笑って、リコりんの肩に手を置いて言う。
「リコ。オレが君に意地悪してるのは、オレが君の事愛してるからさ」
おーっ!!
一際大きな歓声が上がる。
「あ、う……」
リコりん、私にそう言われてタジタジになっちゃってる。
そこでまた司会の人がうまくまとめてくれた。
「はいっ! まだ発展途上みたいですが、これからの二人の恋愛に期待したいですね!
じゃ、籾岡・夕崎ペアでしたー」
パチパチパチパチ!
私は一礼した後、拍手の音を聞きながらリコりんと腕を組んで舞台袖に歩き出した。
で、ようやくふぅ、と一息ついたリコりんの足に、チョンと足を引っ掛けてみる。
「わ!?」
いきなり足を掛けられて転びそうになるリコりん。
「危ない!」
言いながら、リコりんの腰の辺りを支えてリコりんが転ばないようにすると……
オオオッ!!
男共の歓声が上がる。
だって、リコりん4つんばいになって、
リコりんのパンティ、ミニスカがめくれて丸出しになっちゃってるんだもん。
「おーっと!? これは、白だーっ!!」
司会の人が絶妙の間の手を入れる。
「キャッ!?」
慌てて手を後ろにやってスカートを押さえてるリコりんが、
「うー!」
なんか顔を赤くして私の方を恨めしそうな目で睨みつけてる。
私はその顔を見てプッと吹き出して、リコりんを立たせて舞台の袖に引っ込んだ。

41 :逆転カップル:2009/11/23(月) 01:03:50 ID:8iuS4u3N
「な、なにすんだよっ! みんなの前であんなことしやがってぇ!」
真っ赤な顔で私に抗議してくるリコりん。
「あはは、ごめんごめん。ちょっと観客にサービスしようかと思ってさ」
「うー!」
出番が終わった後、私とリコりんは人気の少ない女子トイレの個室に入ってた。
リコりんの話によれば、どうやらそろそろ男の体に戻る時間らしい。
おっ、なんかリコりんの体から煙みたいなのが出て来た。
パッ!
「へぇ……」
あっという間にリコりんの体が結城に戻った。
「ふーっ。やっと、元に戻れたぜ……」
結城がなんだか一息ついてるみたい。
トイレの中には便座に座った結城と私の二人だけ。
なかなかの危ないシチュエーションなんだけど、
結城はメイド服を着てて、私は執事の服を着てたりするんだけどね。
「で、これからどうするの?」
はぁ、と結城がため息をつく。
「やっぱ、また女になるしかないのかなぁ……」
そう言いながら、懐から光線銃みたいなのを取り出した。
ああ、これが例の男と女を入れ替える銃か。
結城は浮かない顔をして、自分に銃口を向けた。
「……」
それを見た瞬間、なぜか私はその結城の持ってる銃をそっと両手で包み込んでいた。
「へ?」
結城が意外そうな顔をして私を見る。
「そんなに急がなくてもいいじゃない」
私は結城から銃を取り上げて、棚の上におく。
「そ、そんなこと言っても……ここで、何すんだ?」
私は執事服のズボンを脱ぐと、便座にまたがってる結城の太ももの上に
自分の太ももを乗っけて向かい合って座った。
「おいっ!?」
驚いた顔の結城。
私はクスリと笑みを浮かべて結城に告げた。
「ナニ、しない?」

42 :名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:04:04 ID:8iuS4u3N
つづく

43 :名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 00:10:06 ID:9kgxTqjg
GJ!
原作ではリトと里沙の話があまりなかったから、こういうのがあると読んでて楽しいです。
続きも楽しみにしてます。

44 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:13:53 ID:J63dRIYM
「な、ナニって……何だよ!」
「あーら、男と女が狭い個室で二人っきり。やる事なんて、決まってるじゃない? ダーリン……」
私は人差し指で結城の乳首を服の上からツツッとなぞって挑発する。
「あっ! な、なな、何言ってんだよ! 冗談はよせ!」
もうちょっとだけ、結城に顔を近付けてみる。
「なんで冗談って決めつけるの?」
「な、なんでって……」
「あんた、唯とキスしたんだってね」
「へっ!? な、なんで……」
「唯とあんた、本気なんだ」
「ほ、本気って……」
スッ。
そっと、手を結城の頬に当ててみる。
「じゃ、私があんたに本気になっちゃいけないの?」
「えっ……」
「この間の、あんたの告白相手の話……」
少し間を置いて、ゆっくりと告げた。
「やっぱり、私、ってことにしてくんない?」
「お、お前……」
「今だけで、いいからさ……」
ゴクリ。
私の顔を見た結城が唾を飲み込む音が聞こえた。
私はじっと結城の目を見つめた。
結城は私に見つめられるのに耐えられなくなってきたみたいで、私から目を反らしてしまう。
「目を反らさないで」
「えっ」
「どうしても反らしたいなら」
一呼吸おいて、私は告げる。
「目を、閉じて……」
一瞬目を見張って私の瞳をジッと見つめていた結城が、怯えるように目を閉じた。
私は結城に顔を近付ける。
「結城……」
私の声の温度すら、結城の唇に伝わってるだろう。
「私、あんたの事……」
結城の顔は、私の態度に混乱しているのか、怯えているのか、その両方なのか。
その中に、私への気持ちは入ってるのか。
まあ、こいつの顔見てたらなんとなく分かっちゃうよね。
顔を赤くして、キュッと唇を固く閉じてプルプル震えてる……。
ま、そうだよね……。
(ダメ、か……)
……。
ま、分かってたけどさ。
分かってたけど……。
(なんで、こんなに、私……)
……。
フッ。
自分があんまり可哀想で、ちょっと笑ってしまった。
だから、私は……
ムギュ!
「んっ!?」
思いっきり、結城の鼻をつまんで言ってやった。
「大バカ、って思ってるわよ」

45 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:14:26 ID:J63dRIYM
「んーっ!? んーっ!?」
鼻をつままれた結城が、痛そうに涙目になる。
「ギャハハハ! まただまされてやんのー! バーカバーカ!」
私は思いっきり涙を流しながら大笑いしてやった。
「にゃ、にゃにすんにゃー!!」
必死の顔で結城が私に抗議してくる。
それを見た私が、ますます涙を流しながら結城のことを笑い飛ばす。
「ギャハハハハ! アハハハハ! ヒーッ、ヒャハハハ!」
ああ、笑うってのは本当に便利だな。
どんな涙でも、笑い涙のフリが出来るから……。
「アハハハハ……アハハハ……アハハッ……アハッ……」
あれ? おかしいな。
「アハ……ハ……ハ……ヒッ……」
どうしたんだろう、私。
「ヒック……ヒック……」
笑いだけ収まって、涙が止まらないなんて……。

「籾岡……?」
結城が私のことを心配そうに見つめて来る。
あーあ、私。同情されちゃってんのかな。
「ちっ。ちっと笑い過ぎちまったい!」
涙を手で拭って、無理矢理笑いを浮かべて見る。
あ、ダメだなこりゃ。
多分、目は赤くなってるし、声がちょっと震えちゃってる。
うー、止まれ! 私の涙!
「お前、まさか本気で……」
なんか生意気なことを言って来る結城。
そのまま私の目をじっと見つめて来る。
うっ……。
これじゃ、さっきと逆転しちゃったみたい……。
あっ!
結城の奴、私のほっぺた触りやがって!
結城のくせに!
結城のくせに!
結城のくせに、私の唇を奪いやがって……。

結城の唇が、私の唇に触れてる。
ああ、こいつらしい、優しいキスだな。
それにしても、結城。
こいつがこんな強引なキスの仕方をしてくるとは。
結城リト、意外に男だったんだな。
私としたことが、油断してた。
チキショー。
あ、なんかムカついてきた。
よし。仕返ししてやる。
その計画を練ってるうちにリトが私から唇を離した。
私は、素直に感想を述べる。
「リト、あんた意外にやるじゃん」
「そ、そうか」
リトは照れたように鼻の頭をポリポリと掻いた。
「じゃ、ご褒美あげようか」
「えっ?」
私は、リトの腰から下りると、リトのミニスカメイド服のスカートに右手を入れて、
パンティの中からリトのモノを取り出した。

46 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:14:50 ID:J63dRIYM
「お、おいっ!?」
リトの声を無視して、リトのモノをしごき始める。
「んっ……うっ……あっ……」
んー、さすがにここは敏感に反応するなあ。
だんだんとリトのモノが大きくなってきた。
モノが、リトの履いてるパンティからはみ出して、ニョキッとそそり立っちゃってる。
私はリトのモノに顔を近付ける。
「お、おいっ」
パクッ。
「うっ!」
右手で棒を持ちながら唇でくわえた。
で、右手の3本の指で棒をこすって、ついでに左手で袋を優しく揉み揉みしちゃったり。
「はうっ! あっ!」
でもって、先っぽの傘の根本を唇でくわえてキュキュッと唇で締め付けてみたり、
口の中の先っぽを舌でペロペロなめ回してみたり。
「あうっ! はんっ! ぐっ……!」
おお、なかなかの反応。
実際にやるのはこれが初めてなんだけど、私ってなかなか才能あるじゃんっ。
ニヤッと笑って続けてみる。
今度は唇で棒を締め付けながら上下に擦ってみる。
ついでに口の中で動いてる先っぽを舌で擦ったりね。
「うっ……はぁっ……あっ……!」
だんだん、リトの息が荒くなり始めた。
棒がもうギンギンになって、手がピンッと伸びてて、腰がブルブル震えて、
あ、なんか左手で持ってる玉が、ちょっとキュンッてして来た……。
「う……で、出るっ……籾岡っ……」
なんかリトの奴、一生懸命必死な顔してる。
うふふ。そろそろ頃合いね。
私は棚から例の銃っぽい奴を手に取って、
「出るっ……出るぅっ……え? お前、な……あーっ!?」
ニヤリと笑いながら、出す寸前のリトに向けてビームを発射してやった。

「は……ぅ……ぐぅっ……」
リコりん、顔を真っ赤にして、あそこを押さえて悶え苦しんでる感じ。
「な、何すんだよーっ!! 今出るとこだったのにーっ!!」
涙目でプルプル震えながら抗議して来る。
まあ、そりゃねえ。
今出そうとしてたものが、いきなり出せなくなっちゃねぇ。
私はククッと笑いながら言い訳してみる。
「あはは、ごめんごめん……。でも、今出したら未央から借りた衣装が汚れちゃうでしょ?」
「うぅ……」
リコりん、まだ苦しそうにあそこを押さえてる。
なんか自分の中のモヤモヤが行き場を失ってあそこの中でグルグル回ってる、って感じかな。
ニヤリと笑ってリコりんに告げる。
「でも、女の子にだって付いてるじゃない。ア・レ」
そう言ってリコりんのスカートをめくって、パンティを見てみる。
おっ。
なんか、クリトリスがちょっと大きくなってるみたい。
男だった時のが残ってるのかなぁ。
私は右手の指先でそれをパンティ越しにそっと触ってみる。
「ひいいぃっ!!」
ビクビクッ!!
リコりん、体中に電撃が走ったみたいに大きく飛び跳ねた。
「あああぁ……」
体がガクガク震えて、歯がかみ合ってないみたいにカチカチ言ってる。

47 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:15:13 ID:J63dRIYM
(ウ、ウソ……なんか、ムッチャクチャ感じやすくなってない?)
うーん。もう一回試してみよう。
クニ。
「いひゃああああぁんっ!!」
ビクビクビクッ!!
もう、リコりん体がガクガク震えて、よだれ垂れ流して、顔はもう真っ赤っかで……。
「や……やめへぇ……そこ……さわんないれぇ……」
マジ?
もしかしてリコりん、一回触られただけでイッちゃうの?
じょ、冗談キツイよ……。
「ククク……」
私は手を顔にやって、笑い出しそうになるのを必死で堪えていた。
な、なんでこう、こいつは私を笑わせずにはいられないんだろう。
私はリコりんに向かってニヤリと笑って言った。
「そんじゃ、天国に連れて行ってあげるよ」
「や……や……やめ……」
ツン。
「いひゃあぁんっ!!」
クニ。
「ひいいいぃんっ!!」
コリ。
「うっ……ひいいいぃっ!!」
何度も何度も、私に触られるたびにイッちゃうリコりん。
もう体はビクンビクンしっぱなし。
よだれをダラダラ垂らして、だんだん目の焦点が合わなくなってきたみたい。
(じゃ、そろそろこの辺にしといてやるか……)
私は最後にキュッとリコりんのクリトリスをつねってみた。
「いっ……いいいいいいいいぃぃぃっ!!!」
もう、すんごい大声上げて体が弓なりにビクンッ! て仰け反って……
「あ……は……は……」
顔を上に向けたまま……あ?
「れ……れちゃう……れちゃうっ……」
プルプルッてリコりんの腰が震えたかと思ったら、
もう濡れ濡れだったパンティにだんだん染みが出来てきた。
(え……ちょっと……マジ?)
染みはどんどん広がって、パンティの横からリコりんのおしっこがはみ出して来た。
「うわっ!?」
ビックリして思わず手を離す。
リコりん体に力が入んなくなっちゃったみたいで、
涙目で顔を真っ赤にして震える手で一生懸命パンティを押さえるんだけど、
「ら……らめぇ……と……とまんにゃいよぅ……」
パンティを履いたまま、ボーゼンとした表情でオモラシしちゃってる。
シトトトト……。
パンティからおしっこが染み出て落っこちて、太ももからもリコりんのおしっこが伝い落ちてる。
(あちゃー。ちょこっと、やり過ぎちゃったかな?)
「あ……はぁん……」
ボーゼンジシツでプルプル震えながらオモラシしてるリコりんを見て、
私はちょっとだけ頭を掻いて反省するフリをしてみた。

48 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:15:33 ID:J63dRIYM
オモラシをし終わったリコりん、顔に手を当てて泣き出した。
「ぐすっ……ひ、ひどいよぅ……籾岡のバカぁ……」
さすがの私も、ちょっとだけ罪悪感を感じてる……かな?
「あ、ははは……ごめんごめん、こんな風になるなんて思ってなくてさ……」
男の時に出せなかったのが、こんな形で出て来るなんてねぇ。
いやー、ビックリビックリ。
「じゃ、私が悪かったから、洗って来てやるよ。さ、パンティとタイツ脱いで。
あと、ハンカチ持ってたら貸してくれる?」
「うー……」
リコりん、なんか不満そうな顔して、便座の上で
おしっこに濡れたパンティとタイツを脱いで私に手渡した。
「じゃ、ちょっと待ってて」
リコりんを個室に残して洗面台に向かう。
で、パンティとタイツをよーく洗って、奇麗にたたんで両手のひらで挟んで水を押し出して、
私とリコりんのハンカチで挟んで水気を出来るだけ吸い取ってやる。
(ん、こんなもんかな……)
それが済んだら、ハンカチをお湯で濡らしてリコりんの所に戻る。
便座の上で、下半身丸出しで体育座りしてるリコりん。
「じゃ、拭くから。足上げて」
「あ、ちょ、ちょっと……」
リコりんの足をVの字に上げさせる。
おお、御開帳ーって感じね。
「ううぅ……」
リコりん、なんだかすっごく恥ずかしそうに顔を赤くしてる。
私はまず、太ももに暖かいハンカチを当ててそっと汚れを拭き取る。
「あっ……」
私に太もも触られて、リコりんちょっと感じてるみたい。
ほんと、感じやすい体ねぇ……。
そのまま足の先まで拭き取って、もう片方の足も拭いてやる。
次はお尻。
「んっ……」
リコりん、目を閉じてなんかプルプル震えてる。
お尻もやっぱり、敏感なんだねぇ。
で、最後はリコりんのあそこに暖かいハンカチを当ててみる。
「は……んっ……」
暖かい感触にうっとりするみたいに、リコりんが目を閉じて感じてる。
ハンカチがリコりんのチョー敏感なクリトリスに当たる。
「んっ……はぁ……」
また、リコりんの体がプルプル震え出した。
おいおい。またイッちゃうんじゃないだろーな。
で、一回拭いて、もう一回。
「い……ひぃ……」
あーあ、ヤバいな。
リコりん、私のハンカチですっかり感じちゃって、
せっかく拭いたのにあそこがまたトロトロになってきちゃった。
キリが無いので、この辺にしとくか。
「はい、おしまい。じゃ、これ履いて。ちょっと濡れてるけど」
リコりんに洗ったパンティとタイツを履かせてる間に、
私はもう一度ハンカチを洗いに行った。

49 :逆転カップル:2009/11/24(火) 00:15:54 ID:J63dRIYM
「ふー。まったく……人の体、オモチャにしやがって……」
リコりん、ため息をついて私に文句をつける。
私はちょっとムッとして言葉を返す。
「あーら。私のファーストキスに比べたら、安いもんじゃない」
「ファースト……ええっ!? お、お前、初めてだったのか!?」
リコりん、ギョッとして私に食ってかかる。
その様子を見た私は、クスッと笑ってリコりんに告げる。
「バーカ。冗談よ」
「な、なんだ……。ビックリさせるなよ……」
リコりん、ホッと胸を撫で下ろしてる感じ。
それを見て私はフッと鼻で笑った。
(ほんっと、冗談と本気の区別が全然つかないんだな、こいつ……)
『冗談よ』なんて、冗談なのにねぇ。うふふ……。

「じゃ、そろそろ出ましょうか」
「はぁ……またあそこに戻るのか……」
ガックリ肩を落とすリコりん。
私はその様子を見て、クスッと笑って言った。
「そうだね。もう面倒くさいから、このままフケちゃおうか」
「え!?」
「せっかくだから、このままデートしない?」
「デートって、この格好でか!?」
私はスッと手をリコりんのあごに当てて言った。
「リコ。今日は忘れられない一日にしてあげるよ」
唇をリコりんの口に近付ける。
「お、おいっ! 今は女同士……」
「あれ? 前言わなかったっけ。私、どっちでもイケルから」
「えーっ!?」
大慌てでオロオロし出すリコりんを見て私はクスッと笑いながら考えていた。
(ほんと、遊びがいのあるオモチャよねぇ……)
ずっと、遊んでいたいな。
できれば、一生ずっと。
(終)

50 :名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 00:16:49 ID:J63dRIYM
ううぅ…
里紗視点でリコをイジメるのが楽し過ぎて楽し過ぎてw
んじゃ

51 :50:2009/11/26(木) 22:59:49 ID:eMcEbiIb
うっ…。スレが凍ってしまった…
ちょっとネタが微妙過ぎましたかw

んじゃ、お口直しにフツーなネタを一つ
リト×美柑(エロ)行きます

52 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:00:26 ID:eMcEbiIb
「はぁ……。まったく、リトの奴……」
結城家の台所を取り仕切る私は、今日の夕食の準備を終えると椅子に座って、
食卓のテーブルに頬杖をついてため息をついた。
あの日、プールで春菜さんに告白するのをミスって他の女の子たちに告白してから、
リトってばずーっと女の子たちと遊びっぱなし。
私のことなんか、ちっとも構っちゃくれない。
「ったく、もう……」
(それにしても、なんでこうイライラするんだろ。まったく……)
「本当に、なんで私に告白しないで、他の女の子に告白するんだろ」
本当にまったく。
「あーあ。私だって血の繋がった妹じゃなかったら、リトに迫ってエッチしたりできるのになあ」
そうよねえ……って、ええっ!?
「わ、わ、わ……」
わ、私、何を……じゃなーいっ!!
「モモさんっ!!」
振り向くと、椅子の後ろにニッコリ笑ったモモさんが立っていた。
「こんにちは。美柑さん」
「こ、こんにちはじゃないでしょ! 人の後ろで、私が喋ってるみたいに話し掛けないで!」
「ウフフ……きっと今の美柑さんならこう思ってるだろうな、と予想してみたんですが。
違いました?」
「そ、そんなわけないじゃないっ! な、なんで私がリトと……!!」
(え、エッチ、なんて……)
私、顔を真っ赤にして思わずモモさんに怒鳴りつけちゃった。
「あらあ、ごめんなさぁい♪ てへっ」
モモさんってば、全然反省してない様子で私にニヤリと笑いかけて来る。
まったく、なんて人なのっ!
「一体、私になんの用なの! わざわざからかいに来たわけ!?」
「あら、そうでした。実は、美柑さんをお誘いしに伺ったんです」
「誘いに?」
「私、お姉様が途中で放り出した発明品をついさっき完成させたんです。
それがあれば、美柑さんの夢も叶うかもしれませんよ」
「わ、私の夢?」
「リトさんが帰って来るまで時間もありますし。ちょっとだけ見に来ませんか?」
「う、う……」
な、なんか、すっごくアヤシイけど……。
「み、見るだけ、だからね……」
なんか、モモさんの唇の端っこがちょっとだけ釣り上がった気がした。

53 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:00:49 ID:eMcEbiIb
「これって鏡……よね」
「はい」
モモさんたちの研究室に連れて来られた私は、
2つの大きな姿見の鏡が向かい合わせになってる変な道具を見つけた。
鏡の間には赤い絨毯が敷いてあって、それが鏡に反射されて、鏡の中の鏡にも反射されて、
ずーっと長い道が続いてる様に見える。なんだか、不思議な光景。
「これ、なんなの?」
「この機械は宇宙船のワープ航法の技術を応用して作った、平行世界体験システムなんです。
お姉様風に言えば『ぱられるワープくん』ってとこでしょうか?」
「平行世界?」
「知ってます? 美柑さん。この宇宙は、いま私達が存在するここだけではないんですよ」
「えっ!?」
「私達のいる世界の他にも、良く似てるけど違う世界が無数に存在してるんです。
この機械は、そんな平行世界と私達の世界を結んでくれるんです」
「へぇ……」
感心してる私を見て、モモさんがクスッと笑いを浮かべた。
「以前お姉様がリトさんと喧嘩した時、『平行世界のリトなら私のことが好きになるんじゃない
かな』って言って5分くらいで途中まで作ったんですけど、その時にリトさんが謝りに来たんで
あっさり投げ出しちゃったんです。それを完成させるのにまる一ヶ月かかりましたけどね」
「はは……」
ララさんって、凄いのかなんなのか……。
「でも、やっぱり私が作るとどうも不完全で、ようやく一時間だけ平行世界に行けるように
なったんです。だから、夕食までにちょっとお試し気分でやってみませんか?」
「え……」
説明を聞いてるうちに、私はなんだかちょっとドキドキして、不思議な気分になってきた。

「こ、これでいいの?」
「はい」
2つの鏡の間に立った私は、鏡に映った私の姿をじっと見つめた。
「じゃ、行きますよ」
モモさんが何かレバーをグイッと倒すと、鏡の枠がキンッと不思議な光を放ち始めた。
「美柑さん、鏡に触ってみて下さい」
「か、鏡に?」
恐る恐る鏡の中にいる私と手を合わせてみる。
すると……
「あっ!?」
まるで水面に触れたみたいに鏡の中にズッと手が入っちゃった。
「さ、中へどうぞ」
モモさんに促されて、鏡の中にズ……と入ってみる。
で、鏡の向こうにはまた鏡があって、鏡の中から出て来てキョロキョロしてる
私の不安げな姿が映し出されてる。横には、またモモさんがいる。
「どんどんイッちゃって下さいね」
「へぇ……」
私は不思議な気分に浸りながら赤い絨毯の道をズーッと歩いて、
いつまでも繰り返す新しい鏡の中に入って行った。
で、どれくらい鏡を通り抜けただろ。
急に目の前にある鏡の中の私が、ニッコリ笑いながら両目を閉じてウインクしてみせた。
「えっ!?」
そして……
ガッ!!
「あっ!?」
鏡の中の私が、鏡の中から手を伸ばして私の手を掴んでグイッっと引っ張って……
バチッ!!
体中に電撃が走るみたいな感触があって、私は気を失った……

54 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:01:13 ID:eMcEbiIb
「ん、うーん……」
目を覚ますと私はパジャマを着て布団の中にいた。どうもここは私の部屋みたい。
「夢……だったの?」
なんか不思議な気分で、ちょっとボーッとしてた。
ここは、平行世界? それともいつもの私の部屋?
周りを見ても、いつもと全然変わらなくて実感が湧かない。
コンコン。
ドアをノックする音がする。
「はーい」
って返事したけど……あれ?
リトって、いつもノックなんかしたっけ?
そんな軽い疑問が頭をかすめてる時、キィと軽い音を立てて扉が開いた。
「おはよう、美柑」
なんかリトの奴、パジャマ姿でやけに明るくてニヤけた表情で私に笑いかけて来る。
「お、おはよう」
とりあえず返事をしたけど……え?
リトの奴、そのままスタスタ歩いて、ベッドに乗ってきて、私に覆い被さって来て……ええっ!?
い、いきなり、キスの体勢!?
「ちょ、ちょっと!? な、なにあんた、いきなり!?」
驚いて思わず叫んでしまう。で、リトは澄ました顔して、
「美柑。おはようのキスしに来たよ」
はぁーーーっ!?
「な、なに言ってるのよ、リト!」
「ん? いつも通りじゃないか。今日はキゲンでも悪いのかな、美柑?」
あ……。
なんとなく分かって来た。
ここ、やっぱり平行世界なんだ。
で、この世界の私とリトは、毎日こうやってキスしてるんだ……。
私、リトにじっと見つめられて……。
あ……か、顔が、真っ赤っかに……。
そしたら、リトの奴、ニッコリ笑って……
「そろそろ、準備オッケーかな」
そう言って、私に唇を重ねて来た。
あぁ……私、リトと、キスしちゃってる……
もう、私の胸、ドキドキしっぱなしで……
えっ、ウソ!?
リトの奴、私の口の中に、舌入れて……あっ……リトの舌と私の舌が絡み合って……あああぁ……
リトの唇から暖かい感触が頭の中に染み渡っちゃって……
私の頭、なんだかボーッとして来ちゃった……。
ピチョ……。
軽い音がして、リトが私の唇から少しだけ離れた。
で、またニッコリ笑って……
「じゃ、次はおはようのセックスだね」
そう言われて、私はハッと正気に帰った。
「わ、私達、兄妹でしょっ!!」
大声を上げてリトを制する。ところが、リトは……
「そうだよ。だからじゃないか」
「えっ!?」
リトはまたクスッと笑いを浮かべて、私に言って来た。
「知ってるだろ? 兄と妹は、オレ達くらいの年齢になったら朝の挨拶にセックスする事くらい」
「えええっ!?」
な、なにそれっ!? それがこの世界の決まりなのっ!?

55 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:01:34 ID:eMcEbiIb
あたふたしてる私を見ながら、またリトがクスッと笑う。
「ふふ……。今日の美柑、いつもより新鮮で面白いね」
そう言いながら、リトが私の乳首にパジャマ越しに手を触れて来た。
「あっ……」
私の乳首の辺りがジン……としちゃう。
て、ていうか、な、なに、この感じ?
なんか、すっごく感じるんだけど……。
「でも、こっちの感度はいつも通りだね」
リトがニヤリと笑った。
あ……!
もしかして、こっちの私って毎日リトとヤッちゃってるから、凄く感じやすくなってるとか?
ってことは……この体ってこっちの私の体で、向こうの私の体とは別なのかな……。
そんな私の思考を掻き消すように、リトが私の胸を揉みしだく。
「あ……あぁ……あぁん……」
だ……ダメ……すごく、感じちゃって……。
「ふふ……美柑、可愛いよ……」
あっ。
リトが私のパジャマのボタンを上から順番に外して、私からパジャマ脱がせちゃった。
私の胸、リトに全部見られてる……。
「だ、ダメ、見ないで……」
私は両手で自分の胸を隠す。
「どうして?」
「わ、私、胸もちっちゃいし……」
リトがニコッと笑いかけて来る。
「美柑。オレは美柑のちっちゃい胸も、さくらんぼみたいな可愛い乳首も大好きだよ」
「え……」
「だから、ほら」
リトが、私の脇の下に手の指先を軽く触れさせた。
「あっ……」
そのまま、ススス……と指先だけを私の肌に触れさせながら二の腕の裏側をなぞってくる。
くすぐったいみたいなすっごく微妙な感覚に、腕がぷるぷる震えちゃう……。
「あ……はぁ……」
思わず、腕のガードを緩めちゃう。
そしたらリト、私の腕をそっと脇にどけて、乳首にチュ……と軽くキスをしてきた。
「はん……」
唇を乳首の周りに当てて、舌の先っぽで私の乳首を柔らかくコリコリと刺激してくる……。
「は、あんっ……」
そして、今度はチューッと吸って、
「んっ!」
また優しくコリコリして、
「は……ん……ん……」
その間にも、私の脇腹辺りに手の指先を当てて、ススス……と軽くなぞってくる……。
「ん……んん……!」
今度は乳首からもう一つの乳首へ、ゆっくりと舌先だけを胸に当ててズラしつつ、
何度もキスを繰り返して、
「んっ……んっ……んっ……!」
もう一つの乳首にも優しく唇と舌で愛撫しながら、仰け反った私の背中に手のひらを当てて、
ス……と背筋に沿って優しくさすりながら撫で下ろしてくる……。
「は……ああ……あぁ……!」
す、すごい……。
こっちのリトってば、むっちゃくちゃテクニシャン……。
私のパンティ、もう濡れ濡れになっちゃってるのが自分でも分かる……。

56 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:01:55 ID:eMcEbiIb
リトが私の顔の前に来て、またニッコリ微笑んだ。
ドキッ!
私の心臓が、もうすっごい速さで波打ってる……。
「じゃ、行くよ」
「え……」
行くよって……行くよって……えぇっ!?
「ちょ、ちょっと待って!! ま、まだ、心の準備が……」
ウロタえまくってる私の顔を見て、リトが余裕の笑みを浮かべる。
「大丈夫だよ。全部オレに任せといて」
リトはそう言いながら、私のパジャマのズボンを脱がして行く。
で、濡れ濡れになっちゃったパンティも脱がせて、私の足をMの字に広げさせる。
「あぁ……」
(リトに……私のあそこ、見られてる……)
私、もう恥ずかしくて、恥ずかしくて……。
「可愛いよ、美柑」
リトは私のあそこに顔を寄せて、はぁ……と熱い息を吹きかけて来た。
「ふ……ぁ……」
私の腰がピクピク震えちゃう。
で、舌先を私のクリトリスに触れさせて、クリクリ……と柔らかい刺激を与えて来る……。
「ん……はぁ……」
ううぅ……。
やっぱりこの体、感じ過ぎちゃうよ……。
(こっちの私、一体どれだけリトにやられちゃってるんだろ……)
「もう、トロトロだね……」
リトが私のあそこに手を当ててくる。
「あ……」
私のあそこ、あっさりリトの指を飲み込み始めた。
「んっ!」
私思わず、リトの指をあそこでキュッと締め付けちゃう。
「!」
それを感じてちょっとびっくりした様子のリトが、またニヤリと笑みを浮かべて
私のあそこをゆっくりと指で掻き回して来る。
「は……あぁ……」
私、腰をピクピク震わせちゃって、太ももがなんだか落ち着かなくなってきて……。
そしたらリト、指をスッと引き抜いて、自分のパジャマを全部脱ぎ捨てた。
「あ……」
リトの、すっごく大きくなってる……。
リトは私のあそこの前に腰を下ろして、アレをあそこに押し当てて来た。
「あっ……!」
私のあそこに、リトのアレの感触がはっきりと伝わって来る。
「入れるね……」
優しくそう告げて、リトがグイッとアレを私の中に押し込んでくる。
「んんっ……!」
あ……。
全然、痛くない……。
すっごく、いい感じ……。
リトが私の中にどんどん入って来て、熱いリトの棒の感触が私の中に伝わって来て、
とうとう私とリト、すっかり一つになっちゃった……。
「ああっ……」
私はたまらなくなって、声を上げちゃってた。

57 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:02:17 ID:eMcEbiIb
すっごい……。
私のあそこ、リトのサイズにぴったりになっちゃってる……。
「んっ……」
私の中に入ったリトも、すっごく気持ち良さそうな声を上げてる。
リトが私の方を見て、顔を赤くしたままニッコリ笑いかけて来た。
「はぁ……美柑の中、最高だよ……熱くて、ぬるぬるして、サイズもオレにぴったりで……」
「り、リト……」
「オレ、こんな可愛い妹がいて、世界で一番幸せだよ……」
カーッ。
私の体、リトのアレが入ってるあそこだけじゃなくて、
胸の奥からじんわりとすっごく熱くなってきた……。
「リト……」
「愛してるよ、美柑」
あ……。
もう、私の中の熱いのが頭まで来て、私の体全部アッツアツになっちゃった……。
「リトっ」
私、リトと繋がったまま、リトに頭を埋めて両手でリトの体を抱きしめちゃった。
リト、私の頭に手を当てて、いっぱいナデナデしてくれた……。
あ……私、気持ち良過ぎて、嬉し過ぎて、涙が出てる……。
しばらくナデナデしてくれた後、リトが言った。
「行くよ、美柑」
「うん……」
涙で潤んだ目でリトを見つめながら、私も返事した。
リト、私の体をそっとベッドに下ろして、私の両足を持って腰をグッと引いて、
勢い良くパン! って私に叩き付けた。
「あんっ……!」
す、すごい……!
私のあそこから、ジーン……て熱い感触が広がって来る……。
リトは何度も何度も私に腰を叩き付けてくる。
パン! パン! パン! パン!
「あっ! あぁっ! あっ! あんっ!」
太ももをしっかりと腕で支えて、私の体を貫くみたいに。
パン! パン! パン! パン!
「んっ! ああっ! あんっ! うんっ!」
そうしてる内、今度はリト、私の上半身を引き寄せて立たせて、
腰を突き上げながら私の体を上下させた。
ズン! ズン! ズン! ズン!
「んっ! んぐっ! んあっ! あっ!」
自分の体重がかかってる分、さっきよりリトのが奥深くまで刺さってる気がする。
私、倒れないようにリトの背中にしっかり手足を巻き付けて、
あそこから頭のてっぺんまで突き抜けて行くリトのアレの感触を体中で感じてる。
「あぁっ……いいっ……良過ぎるよ……リトっ……!」
リト、私の背中に手を回して、ギュッと私を抱きしめてくれた。
「ああっ……リト……リトっ……!」
リトに抱きしめられたのが嬉しくって、嬉しくって、私……
「あっ……リト……あぁっ……大好きっ……!」
そんなことを口走ってた。
「はぁ、はぁ……オレも……んっ……美柑……んくっ……大好きだよ……うっ……」
リトまでなんか気持ち良さそうな声を上げながら、そんなこと言ってくれた。
それがもう私、嬉しくってたまらなくって……
「あああっ……リトっ……リトっ……来てっ……お願いっ……!!」
リトの背中をギュゥッと抱きしめて、オネダリし始めた。

58 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:02:38 ID:eMcEbiIb
「よしっ……行くぞっ……美柑……」
リトは、私の腰を少し持ち上げて……
ズンッ!!
「キャッ!!」
「んくっ!!」
私達が声を上げた時、私の体の中心でリトの熱いのがビュッ、ビュッと出て来てるのが分かった。
(あぁ……私、リトに出されてる……)
すっごく、幸せ……。
こんなに幸せで私、いいのかな……。
でも、ま、いいか。
これ、本当の私じゃないんだもん。
(たまには、こんなことがあってもいいよね……)
そんなことを思いながらリトに胸を預けて、激しくドクンドクン言ってる
リトの心臓の鼓動の音を聞いてみた。
あ……。
リト、また私の頭ナデナデしてくれた……。
「良かったかい? 美柑」
私、心から嬉しそうに感想を言った。
「うん……」
そしたらリト、クスッと笑って。
「じゃ、またおいでよ」
「え……」
そのリトの言葉を聞いた瞬間、私の体全体がドクンッ! と波打った。
グン!!
なんて言うんだろう。
シートベルトを付けて、いきなり車が猛スピードでバックし始めた感じ。
目の前にいるリトと抱き合ってる私が、あっと言う間に遠くに飛んで行く。
私の周りが真っ暗な闇に包まれて……
また、私は意識を失った。

59 :ぱられる:2009/11/26(木) 23:03:01 ID:eMcEbiIb
気が付くと、私はまたベッドの上にいた。
ガバッと起き上がって、周りを見てみる。ここは……
「リトの部屋?」
なぜか私はリトの部屋にいる。しかも、なぜか知らないけど素っ裸で。
(帰って来た、のかな……)
そんなことを思いながら横を見てみると、またなぜか知らないけど、モモさんまで素っ裸で寝てて、
なんだか顔をピンク色に染めてハァ……ハァ……と息を荒くさせてる。
(な、なにこれ……!?)
意味が分からずに呆然としてる私に向かって、モモさんがまだ少し息をハァハァさせながら
艶かしい声をかけてきた。
「うふふ……。美柑さん、お帰りなさあぃ……」
「お、お帰りなさいはいいんだけど、な、なにしてるの、モモさん」
モモさんそう言われて、ポッとほっぺたをピンクに染めた。
「本当に、さっきはどうも有り難う御座いましたぁ」
「はあ!?」
(い、一体、何言ってるの?)
ま、待って。
私が平行世界に行ってる間、こっちの私はどうしてたんだろ。
あ……!
「も、もしかして、あっちの私がこっちに来てたの!?」
も、もしそうだとしたら……!
モモさんがまた、なんかすっごくエッチな声で……
「私、美柑さんにすっごく勉強させて頂きました……。
あんな技があるなんて、知りませんでした……。うふふ……」
(え、ええぇっ!?)
「い、一体私と何してたの!!」
モモさん、照れたみたいな顔して私の手を取って、
「この、美柑さんの手で……私、何度も何度も……キャッ」
そんな事言いながら、私の顔の前に持って来た。
見ると、なんかベットリ……濡れてる!?
「も、モモさんっ!!」
私達がそんなこと言ってるとき、
カチャ。
いきなりドアが開いた。
「あ……」
「い?」
「うふふ……」
裸のまま二人で、リトのベッドの上で手を取り合って見つめ合ってる私とモモさん。
それを見てオロオロしてるリト。
こ、これは……
「ご、誤解よ! リト! 私達、そんな事してないんだからっ!!」
「あらあ、美柑さん。さっきはあんなに凄かったのに……」
「あわわ……」
ああ、もう何がなんだか……。
まったくもう、モモさんってば、最悪ーっ!!!
(終)

60 :名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 23:04:03 ID:eMcEbiIb
美柑age

61 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 00:16:59 ID:aaIu71r5
ぐっじょぶ
向こうの美柑猛者だなw

62 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 04:11:14 ID:5CNgfhVc
百合豚がスレにいついてうぜえわ

63 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 05:09:58 ID:BPqHlQ6S
いいねいいね盛り上がってきてるね〜
この調子でどんどん投下してもらいたい。

64 :名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 17:19:32 ID:lnnobKVp
やっぱり連載終了してから寂れてきたな・・・

65 :名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 09:27:19 ID:1FblgY/6
レズ入れたくて仕方ないんだな上の奴

66 :名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 06:45:00 ID:zvuC4k0p
そういや保管庫ってどうなってんの?
しばらく編集されてないっぽいが…

67 :名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:44:45 ID:/3qh/bNZ
しかし連載終了するとやっぱり過疎るな
次スレからスレタイは矢吹総合スレにするか?

68 :名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 12:33:12 ID:TDre8pFW
それでいいんじゃね?

69 :名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 22:26:01 ID:i9CrTEQ1
編集してほしい

70 :名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 03:46:29 ID:PMIENl9s
ってか保管庫編集できなくね?

71 :名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 20:44:21 ID:D9xNS8eQ
うん

72 :名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 08:41:46 ID:PLLbnlox
ヤミたんニュルニュル責め

73 :名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 04:43:55 ID:oFmfaUnw
そういやリトと唯の人が年内にもう1つ書けたらみたいなこと言ってたけどどうなったのかな〜


74 :名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 00:40:56 ID:1WPwsvI0
>>35-41 >>44-49 のつづき投下します
リト×春菜(前後編ともエロ、後編キスシーンあり)
今回は百合ネタはなしなのでご安心をw
最初春菜視点ですが途中で一回視点が変わります

75 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:41:27 ID:1WPwsvI0
私が結城君に、精一杯告白したあの日。
あれからしばらく経ったんだけど、私達の関係にはなんの進展もない。
『オレ自身がけじめを付けるまで……本当のこと言うの、待ってて欲しいんだ』
私の頭に今も響く、結城君の言葉。
(結城君、いつになったら私に告白してくれるのかな……)
はぁ……。ため息をついちゃう。
そんなことを考えながら今日もお姉ちゃんと朝ごはんを食べてた。
そしたら、
「ふぅ」
なぜか私の向かい側に座ってるお姉ちゃんまで軽くため息をついた。
(あれ、珍しいな……)
いつも自信満々なお姉ちゃんがため息なんて。
なんだか気になった私は、お姉ちゃんに尋ねてみた。
「お姉ちゃん、どうかしたの?」
「んー……」
お姉ちゃん、なんだか遠くを見つめながら、
「15勝1敗」
変な事言い出した。
「は?」
私が聞き返すと、お姉ちゃん、フッと笑みを浮かべて、
「フラれるのって久々だけど、やっぱりあんまり良い気はしないもんね」
そんな事言い出した。
「え……お姉ちゃん、フラれたの?」
「んー、まだ分からないけど、それっぽいね」
「誰? 私の知らない人?」
「んー、春菜にも関係はあるかな。古手川君なんだけどね」
「あ……」
そう言えば、お姉ちゃん今古手川さんのお兄さんと付き合ってるんだっけ。
「なんかいきなり私とのデート断って来て何かと思ったら、
遊園地でびっくりする位可愛い娘とデートしてた。多分高校生くらいじゃないかな」
「へー、そうなんだ」
「男って、やっぱり浮気する生き物なのねぇ……」
ドキッ。
私はお姉ちゃんの言葉を聞いて少し不安になっちゃった。
(浮気……)
また、あの時の結城君の言葉が頭をよぎる。
『古手川のことはきちんとしたいと思ってるんだ』
(結城君……もしかして、古手川さんのこと、好きなのかな……)
でも結城君、ララさんに言われて私達みんなと結婚できるって思ってるみたいだから、
本当はちょっと浮気とは違うかもしれないんだけど……。
「それにその娘、すっごくスタイル良かったんだよねー。胸も大きかったし」
ドキドキッ!
(ま、また、胸……)
「男ってのはやっぱ、体の魅力には勝てないのかねー」
そう言われて、体育の時に見た古手川さんのおっぱいを思い出しちゃう。
『ちょっとキツくなったかしら……』
ううぅ……。
どんどん不安になって来るよう……。

76 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:41:48 ID:1WPwsvI0
そんな事があって、またしばらく時間が経ったある日の放課後。
(結城君……一体私、いつまで待ってればいいの……)
そんなこと考えながら結城君の横顔を伺ってたんだけど……。
あ、あれ? 里紗?
「はーい、ダーリン♪」
「うわっ? も、籾岡!?」
あっ!?
り、里紗が、結城君に『ダーリン』って……!?
あっ! 腕なんか組んじゃってる!
そこにすかさず古手川さんが里紗を叱り付ける。
「こらっ! そこ! 教室で何ハレンチな事してるのっ!」
里紗ったら、なんかニヤッと笑っちゃって……
「あーら。経験者の唯じゃない」
そんなこと言いながら古手川さんに投げキッスを送った。
「なっ……!?」
古手川さんの顔が真っ赤に……って……
(そ、それ、どういう意味!? まさか……)
「でも、私達も負けてないわよ。ね、ダーリン」
「こ、こら……う!?」
ああああぁーっ!?
り、里紗、教室の真ん中で結城君と……!!
キス!!!
(な、な、なんてことを……!!!)
古手川さんが私と同じ顔して、真っ赤になって震えてる……。
「ハ、ハ、ハ……」
古手川さんが声を上げそうになった瞬間、
「里紗っ!!!」
私が先に大声を上げちゃった。
結城君と、キスをした……里紗が、ペロッと唇を舐めながら私の方を向いた。
「ん、春菜? どうかしたの?」
「そ、そ、そんなこと、きょ、教室でしちゃダメでしょ!」
いつもなら古手川さんが言う台詞を、私が言っちゃった。
「あーら、春菜、嫉妬してんの?」
「え!?」
そんなことを言ってるうちに、結城君が……
「お、オレ、親父の手伝いがあるからっ! さ、さいならっ!」
里紗の手を振り切って、ダッと外に逃げ出した。

77 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:42:10 ID:1WPwsvI0
「あらら、逃げられちゃったか」
里紗が手を頭の後ろに組んであっけらかんと言った。
私……ちょっと、里紗に一言言ってやらなくちゃ!
「ちょっと、里紗っ!」
「籾岡さんっ!」
私と古手川さんが一緒になって里紗に詰め寄る。
「どうしてあんなことするのっ!」
里紗は相変わらず飄々としてる。
「あはは……実は私、この間リトの奴にファーストキス奪われちゃってさ。
だから、これはそのお返しってワケよ」
「「ええっ!?」」
大声を上げて驚く私と古手川さん。
(ファ、ファーストキス!? ゆ、結城君がっ!?)
里紗のあまりの発言に私が目を丸くしていると、
「なんだ、リトの奴。籾岡と古手川の二股かけてやがるのか」
後ろから猿山君がやってきた。
「この間古手川とキスしたばっかりなのになあ」
「ちょ、ちょっと!」
(や、やっぱり!!)
もう間違いない。
結城君ってば……里紗だけじゃなくて、古手川さんとまでキスしちゃったんだ……!!
ガーン、ガーン、ガーン……。
あまりのショックで、地面がグニャリと歪んだような気がした。
その時、猿山君が照れくさそうに鼻の下を指でこすって、
「ま、オレもリコちゃんとキスしたんだけどさ」
追い打ちを掛けるように告げた。
「「「えぇっ!?」」」
私と古手川さん、それに里紗が同時に声を上げた。
「ほ、本当にっ!?」「り、リコさんも……?」「プ……ワーッハッハッハ!!」
3人ともちょっとずつ反応は違うんだけど。
(そんな……そんな……)
あまりの事に動揺した私は、思わず猿山君の肩に手を当ててグイグイ詰め寄ってしまう。
「ウソっ! ウソよねっ! ウソって言って、猿山君っ!!」
必死で猿山君に向かって叫んだんだけど、
「ん? 本当だぜ。いやー、あの燃える様な熱いキスの思い出は、一生忘れられないな……」
猿山君は顔をポッと赤く染めて、うっとりと遠くを見るような目をした。
「そ、そんな……」
私の手が猿山君の肩からズルズル滑り落ちていく。
「ん、どうしたの、春菜?」
もう、ガックリ来て、ズーンとしちゃって、
はあぁ……。
すっごく大きな、ため息を一つついた。
「ちょ、ちょっと、春菜っ?」
あぁ……目の前が暗くなっていく……。
(私、男の子の猿山君にまで、負けちゃった……)

78 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:42:34 ID:1WPwsvI0
私が机に突っ伏したまま呆然としていると、いつの間にか他のみんながどこかに行ってしまい、
教室には私だけが取り残されてしまった。
(結城君……私、いつまで待てばいいの……!?)
本当に、このまま待ってるだけでいいのだろうか?
私の胸に強い疑問が沸き上がって来た。
『男って、やっぱり浮気する生き物なのねぇ……』
お姉ちゃんの言葉が胸をよぎる。
(もう……結城君の、浮気者ーっ!)
思わず叫び出したくなっちゃう。
そんな悩みで悶々としてる私のところにララさんがやってきた。
「どうしたの、春菜。また元気ないねー」
「ララさん……」
いつも私を励ましてくれるララさん。
すごく良いお友達。
それに、いつもすごく積極的で、きっと今の私みたいな思いなんてした事ないんだろうな……。
ララさんが私の悩みを真剣に聞こうとして、一生懸命目を輝かせてくれてる。
その目に見つめられて、私はつい……
「ララさん、うらやましいな」
本音を口に出してしまった。
「え? なんで?」
「いつも結城君に、素直に自分の気持ちを打ち明けられて……」
私は自分の想いを打ち明けられるまでに、中学校の時から今まで何年も時間がかかったのに、
ララさんは会った次の日にはもう思いを告白しちゃってた。
今でも、私は結城君に待たされてるっていうのに、ララさんはいつも結城君を追いかけ回してる。
(うらやましいな……)
心の底から、そう思った。
「え? 春菜だって、自分の思ってること素直に言えば良いんじゃない?」
「そ、そうなんだけどね……」
それが出来れば、こんな苦労は無いよね。
「うーん。春菜って、いつも色んな事を考え過ぎなんじゃないかなあ」
「えっ」
いきなりのララさんの言葉にとまどってしまう。
「私はいつも、自分の思ってること言ってるよ。それで他の人とケンカしちゃう事もあるけど、
結局お互いに分かり合えるためには、それが一番良いんじゃないかと思うんだ」
「あ……」
「でも、リトはそれがちょっとイヤみたいなんだけどね。エヘヘ」
舌をペロッと出して照れ笑いするララさん。
ララさんの言葉は、私の胸にズンと響いた。
(そうかも、しれない……)
結城君のことを思って何かしようとする時、私はいつも結城君本人の気持ちとか、
断られたらどうしようとか、お友達との関係とか、色んな事を考えてしまって、
身動きが取れなくなってる気がする。
いっそ、何も考えずに行動することが出来たら……そう思うこともある。
(でも……)
「そう、したいんだけど……」
それをするには、すごく勇気が必要で、今の私にはなかなか……。
そんな私の様子を見て、ララさんが眉をひそめて何か考え込んでる。
「むー。なんとかならないかなあ」
ちょっと考えた後で、
「あっ、そっか! アレを使えばいいんじゃない!」
何か良いアイデアを思いついたみたい。
「春菜! 今から、ヒマだったら遊びに来ない?」
「え、い、良いけど……」
なんだろう。
もしかして、私に勇気を出させてくれる発明とかあるのかなぁ。
ちょっとドキドキしながら、私はララさんと一緒に結城君のお家に向かった。

79 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:42:56 ID:1WPwsvI0
####### リト視点 #######

その日の夕方。
父親の才培の手伝いを終えたリトはトボトボと家に向かって歩いていた。
ふと放課後の出来事を思い出す。
(ああ……春菜ちゃんにマズイとこ見られちゃったな……)
唯と里紗に思わずキスしてしまった自分の責任とは言え、あんな所を見られてしまっては……。
(春菜ちゃん、怒ってるかな……)
そんな事を考えながらリトが歩いていると、少し離れた所に見知った顔を見付けた。
(遊さん……)
遊は何やら髪の長い女性を追いかけているようだった。
遊が女性に声をかけて、何かを説明しようとする。
女性がしばらくそれを聞いた後、ため息をついてまた歩き出す。
また女性を遊が追いかける。
(遊さんも、大変なんだな……)
その原因が自分であることに全く気が付いていないリトは、
同情すら覚えながら再び家に向かって歩き出した。

そんな事のあった後、ようやく家に帰り着いたリト。
「ただいまー」
玄関で声をかける。
返事がない。
「あれ?」
土間を見ると、いつもは見かけない女物の靴が置いてある。
(この靴……あっ! 春菜ちゃんっ!)
毎日、ヒマがあれば観察している春菜の靴。
リトはすぐにそれが分かって、あわてて靴を脱いで家に上がる。
「春菜ちゃん! 来てるの?」
声をかけながら居間を見てみるが、そこには誰もいない。
(2階……オレの部屋?)
タタタ……と階段を駆け上がって、
「春菜ちゃん!」
自分の部屋のドアを開けた。
その時。
「は……!?」
信じ難い光景がリトの目に入って来た。

80 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:43:17 ID:1WPwsvI0
「あーら、お帰りなさい、結城君……」
そこにいたのは春菜だった、のだが……
「は、春菜ちゃん……そ、その格好……!?」
布地の少ない黒いレースの透け透けランジェリーの上下に、
黒い手袋とガーターで吊り下げられた黒タイツ。
さらに右手に黒い鞭を持った、アブナイ雰囲気たっぷりの黒一色の衣装。
そんな春菜が椅子に座って右足の太ももを左足に乗せて脚線美を見せつけるかのように足を組み、
ペロリ……と鞭を舌で舐め啜りながら吊り上がった目でリトを見つめていた。
「うふふ……どう、結城君。私、セクシーでしょ……?」
そう言いながら春菜は右足をゆっくりと下ろし、今度は左足を右足の上へと乗せて
足を組み換える。触れ合って柔らかくひしゃぐ春菜の白い太ももを目の当たりにして、
ゴクンとリトはツバを飲み込んだ。
(い、一体何が……?)
セクシーであることは間違いないのだが……到底日頃の春菜からは想像できない
その危険極まる出で立ちを見て、リトは言葉を失ってしまった。
そこへ……
「答えなさいっ!!」
ピシッ!!
リトの足下に春菜の鞭が飛ぶ。
「ひぃっ!?」
リトは思わず飛び退ってしまう。
キィ……。
椅子が音を立てて、黒尽くめの春菜が床にスト……と降り立った。
ギロリ、と目尻を鋭く吊り上げてリトを睨みつけながら春菜がゆっくりと威圧的な声で呟く。
「ふーん……私のこと、セクシーと思ってないんだ……」
そう告げながら、春菜は一歩一歩リトに迫って行く。
「ひ、ひいいいぃ……」
信じ難いような変貌を遂げてしまった春菜に迫られながらリトがふと机の上を見ると、
何やらイヤな笑顔が描かれたスプレー缶に気が付いた。
(あ、あれは……!)
『ワルクナール・S』。
かつて彩南高校でルンが春菜に使ったために、高校中を震撼させた忌まわしいスプレーが……
(な、なんでこんな所に!?)
場のあまりにも危険な状況を理解したリトは、口に手を突っ込んでガクガクと震え出してしまう。
ス…… ス……
一歩、また一歩、黒いオーラを放ちながら春菜がリトに近付いて来る。
「あわわわ……」
その恐ろしさについに耐え切れなくなったリトは、
「さ、さよならっ」
振り返ってダッシュで逃げ出そうとする。
ところが……
「リト、逃げちゃダメだよ!」
いつの間にか後ろに立っていたララが、ドンッとリトを突き飛ばしてドアを閉めてしまう。
「おいっ! 開けろっ! 開けろって、ララーっ!!」
必死でリトが懇願するが、ララの怪力で押さえられたドアはビクともしない。
そうこうする内に……
ヒタ。
「……っ!!!」
春菜の右手が肩に当てられた。

81 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:43:39 ID:1WPwsvI0
リトは春菜に背を向けたまま、滝のように汗を流していた。
「結城君……?」
「は、はいっ!」
思わずピンっと直立不動になってしまうリト。
「あなた、今なんで逃げ出そうとしたの……?」
「え、え、えっと……」
ス……
春菜の両手がリトの両側の頬に添えられ……
「いっ!?」
グリッと首を無理矢理曲げさせられる。
「いっ、いてっ、春菜ちゃんっ!?」
たまらずに、リトは春菜の方に振り返ってしまう。
「うぐ……!」
蔑みと訝しみの入り交じったジットリした視線で見つめられ、
ゴクリ、とリトはまたツバを飲み込んだ。
自分より背の低いはずの春菜が、ずっと自分よりも大きく見える。
冷えきった口調で春菜が告げる。
「あなた私のこと、セクシーさのかけらもないみじめな貧乳女って思ってるんでしょ」
「え!?」
「だから胸の大きい古手川さんなんかに走ったんだ」
「えっ!?」
そう言われて、リトは唯の胸のことを思い浮かべる。
最近特に著しく成長して、もうララと比べてもそう遜色の無い、唯のたわわに実った豊満な乳房。
「言われてみると、確かに大き……はっ!?」
その言ってはならない台詞を口にしてしまったリトに向かって、
春菜が怒りで顔を真っ赤にして唇をギュウッと噛み締めて肩を震わせていた。
「そ、そんなことないよっ! ぜんぜ……」
「うるさいっ!!」
ピシッ! と鞭を床に打ち鳴らす春菜。
「ひいっ」
その剣幕に怯えて、思わずドアにもたれてへたり込んでしまうリト。
春菜はそんなリトを蔑んだ目で見下ろしながら告げた。
「あなた、私が結城君のために、どれだけ苦労してるか知ってるの……」
「えっ?」
「毎日毎日腕立て伏せしたり、牛乳をいっぱい飲んだり……」
「は、春菜ちゃん……」
春菜は相変わらず厳しい目付きで、しかし少し顔を赤らめながら告げた。
「ゆ、結城君の写真を見ながら、いっぱい胸をモミモミしたりしてるのよ……」
「へっ!?」
思わぬ春菜の恥ずかしい告白に、リトの顔まで赤く染まってしまう。
それに反応してますます顔を赤くしてしまった春菜が、リトをキッと睨みつける。
「あなた……よくも私にこんな恥ずかしい事言わせたわね……」
「ええっ!? は、春菜ちゃんが勝手に……」
「うるさいっ!!」
また春菜がピシッと鞭を打ち鳴らす。
「ひっ!」
リトが思わず目をつぶる。
すると……
パサッ。
リトの頭の上に何かが振って来た。
「え……?」
頭に手をやってそれを取ってみる。それは……
「ブ、ブラジャー!?」
ついさっきまで春菜が身に着けていた、黒いレースのブラジャーだった。

82 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:44:02 ID:1WPwsvI0
リトが見上げると、そこには恥ずかしげに両手で胸を覆い隠す春菜の姿があった。
「は、春菜ちゃんっ!?」
春菜は顔を真っ赤に染めて、高圧的な、しかし戸惑ったたどたどしい口調でリトに告げた。
「だから、きょ、今日から、あなたが私の代わりに、私の胸を揉みなさいよ……」
春菜の言葉に、リトは驚愕のあまり目を丸くしたまま言葉を失ってしまった。
「え、えっと……」
固まってるリトの頭を春菜がペシッと引っ叩く。
「何ボサっとしてるのっ!! はやくやりなさいっ」
「は、はいっ」
そう言われて、リトは春菜の胸に手をやろうとしたのだが……
「え?」
言葉とは裏腹に、春菜の手は胸から離れようとしない。
「は、春菜ちゃん? 手を離してくれないと……」
「私に命令するなっ!!」
「ひっ!」
そう言いながら、春菜はス……と手を胸から離す。
興奮のためか、少しピンク色に染まった春菜の白い胸は、
鼓動の高鳴りを示すかのように微かに揺れていた。
それを見たリトがまたゴクリとツバを飲み込む。
震える喉から春菜が言葉を紡ぎ出す。
「わ、私にこんな恥ずかしい思いをさせて、ただで済むとは思ってないでしょうね……」
「え……」
春菜はリトの両手を取り、自分の胸に当てた。
「あっ……」
甘く甲高い春菜の声が上がる。
リトの手に、ささやかながらも形の良い、柔らかな春菜の乳房の感触が伝わって来る。
(春菜ちゃんの、おっぱい……)
偶然に触れたことはあったが、直にはっきりと見ながら触るのがこれが初めてだった。
「あ……」
ピクン。
リトに触れられた春菜も、少し上半身を仰け反らせる。
そして、はぁ……と少し荒くなった息を吐きながら赤い顔でリトに告げた。
「せ、責任持って、私がイクまで、やるんだからね……」

リトの両手のひらが春菜の乳房を覆っている。
何度も女の子の胸を事故で揉んでいたリトだったが、
相手に性感を与える愛撫として、というのはこれが初めての経験だった。
(どうするんだろう……)
とりあえず、リトは春菜の乳首の先端をキュ……と軽くつまんでみた。
「ん……」
ピクン、と春菜が軽く反応する。
(春菜ちゃん……)
恥ずかしげにその様子を見つめるリト。
と、その時。
リトの体に変化が起こった。
(え……!?)
乳首を刺激された春菜の体。
その感覚が、自分の体にダイレクトに伝わって来る。
(こ、これって……!?)
里紗、猿山、セリーヌ。
女になった時、度重なる乳首への愛撫を受け続けたリトは、
乳首の感覚を体で理解してしまっていた。

83 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:44:25 ID:1WPwsvI0
(こ、これは……)
リトは、春菜の乳首にほとんど力を込めずに軽くつまみ、
親指と人差し指の指先だけでクイ、クイ、と軽くこね回した。
「あ……」
それと同時に、残った指と手のひらで乳房の表面を軽く撫でる。
「ん……」
今度は手のひらに乳首の先端だけを当てて小さく回し、
「は……」
だんだんと勃起して来た春菜の乳首をコロコロと転がして弄ぶ。
「あ……はっ……」
少し長くなってきた乳首をキュッとつまんで引っ張り、
「んっ……!」
ピン、と爪で弾いて新鮮な刺激を送り込む。
「あはっ!」
はぁ……はぁ……はぁ……。
次第に春菜の息が荒くなり、上半身がプルプル震え出す。
(お、オレ、すげえ……)
リトは自分自身のテクニックに戸惑ってしまっていた。

リトの春菜の乳首への愛撫はまだ続いていた。
「はぁ……あぁ……結城君……結城君……!」
春菜はもう震える体を支え切れずリトの肩に手をついて、
我を忘れて自分の部屋でするときと同じようにリトの名前を呼び始めていた。
もう完全に勃起してしまった春菜の乳首。
それをどれだけの力でつまめば気持ち良いか、リトは完全に把握していた。
キュッと強い力で乳首をひねる。
「んあっ!」
春菜が頭を仰け反らせる。
乳首を引っ張りながら、ギュッ、ギュッとダイヤルを回すように乳首をひねり回す。
「んっ……んっ……ああぁっ……」
乳首から一度手を離し、爪先で乳首の先端をカリカリと引っ掻いてやる。
「あああああっ……!」
乳房全体を手で包み、優しく絞り出すように、キュッ……と手を窄めて愛撫する。
「はあぁ……あぁんっ……!」
緩急自在のリトの攻めに春菜はすっかり虜になり、
無意識の内にリトの手に乳房を押し付けてしまっていた。
「そぅ……よっ……んっ! うまいじゃ……ない……あっ! 結城……くんっ……んっ!」
春菜の腰がぷるぷる震え、太ももを落ち着かな気に擦り合わせてしまう。
「あぁ……もぅ……我慢できなぃ……」
春菜はガーターの留め金を外してランジェリーのショーツを脱ぐと、
ポフッ。
「んぐっ!?」
リトの顔面に自らの秘所を押し付けてしまっていた。

84 :悪い娘:2009/12/19(土) 00:44:48 ID:1WPwsvI0
「はぁ……私のあそこが結城君のお口に……私のおっぱいが結城君の手に……あぁっ……あぁっ……!!」
いつも春菜が夢見ていたその光景が、今まさに春菜の前で現実となっていた。
春菜は自ら股間をリトの口に押し付け、机の角でオナニーでもするかのように
グイグイと秘所を口に擦り合わせた。
「はぁっ……結城君……いいのっ……結城君……!」
快感に顔を火照らせ、涎を垂らしながら人差し指を噛んで快楽を貪る春菜。
「ほら……舌も……使うのよ……はやく……!」
春菜に促されたリトは、舌を伸ばして愛液でビチョビチョに濡れた春菜の割れ目へと差し入れた。
「んあっ!」
ビクンッ!
春菜の体が跳ねる。
「ゆ……結城君が……私の中に……ああっ……!」
歓喜に震える春菜がリトの舌に秘所を押し付けて、より深く自らの内奥でリトを味わおうとする。
「あぁっ……もっと……結城君……もっと……奥まで……んんっ……!」
自らの欲望を惜しげもなくさらけ出す春菜の声を聞いて、リトは胸がドキドキしっ放しだった。
(は、春菜ちゃんって、いつもこんな風にオレを思ってしてるのかな……)
リトは舌をより深く膣内に差し入れながら、鼻の頭でクリトリスをこすった。
ビクッ!
「んっ! そ、そこは……」
それに味をしめた春菜が、自らクリトリスをリトの鼻に押し付けて悦楽に感じ入る。
「ああっ……結城君……結城君の顔に……私の感じるとこ……ああっ……!」
ズリッ、ズリッ……
もはや春菜にとって、リトの顔面はオナニーの道具そのものになっていた。
「ああっ……いいのっ……結城君っ……いいのぉ……たまんないっ……ああんっ……!!」
淫らな腰つきで何度もリトの顔面に腰を押し付ける春菜の顔は桃色に紅潮しきり、
唇の端、額と頬、そして淫らな秘唇からは、悦楽の滴がとめどなく流れ落ちていた。
快感を堪え切れずに、春菜の腰の震えが次第に大きくなっていく。
「ああっ……好きっ……結城君……好きっ……好きなのっ……大好きっ……ああっ……」
春菜はリトの頭を抱え込んでギュッと自分の秘所に押し付けていた。
体全体をブルブル震わせて春菜がせがむ。
「私……イキたいっ……結城君で……イキたいのっ……ああっ……イカせて……イカせて……結城君……
お願いっ……お願いだからっ……私を……イカせて……結城君……大好き……大好き……大好きっ……!」
春菜の限界を悟ったリトが、春菜の両方の乳首に爪を立てながらクリトリスに前歯を当て、
乳首とクリトリスを一斉にキリッ! と噛んでつまんで刺激する。
「い……いいいいいいいあああああああぁぁぁぁっ!!!」
ガクガク!
春菜の腰が震え、
「あ……ああ……あぁ……」
体の力が抜けてリトの口に秘所を押し当てたまま前に倒れそうになる。
リトは春菜が倒れないように手で体を支えてやった。

「はぁ……はぁ……はぁ……」
しばらく絶頂の余韻を味わいながら呼吸を整えていた春菜がようやく告げた。
「結城君……あなた、最高ね……」
「え……」
そう言われて照れてしまい、リトは思わず頬を赤くしてしまう。
そんなリトを見下ろしながら、真っ赤に染まった汗だくの顔で春菜が告げる。
「本当、最高のオナニー道具ね……」
「え!?」
その言葉に、リトが動揺して春菜の顔を見つめる。
春菜の顔には、またさっきまでの侮蔑に満ちた不敵な表情が浮かんでいた。
「うふふ……結城君。私あなたの事ますます気に入ったわ……。
一生、私のオナニー専用の道具にして使ってあげるからね……」
(ひ、ひえええええ!?)
春菜は紅潮して汗にまみれた顔でリトを見下ろしながら恍惚の表情を浮かべ、
ペロリ、と唇を舌で一嘗めした。

85 :名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 00:45:05 ID:1WPwsvI0
つづく

86 :名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 09:37:49 ID:q4BkdY1a
まあ「わるくなーる」ですからね。使ったかどうかは判りませんけどね。
クスリで別人格になった と言い訳できますからね。
たとえ、使っていなかったとしてもね。

学校内でなくて、リトの部屋なので、被害が広がりにくいのが救いでしょうか?

でも、たしか、わるくなーるで変わっている間のことって戻ると忘れてしまうのでは?
だとしたら、使わないほうが幸せだと思いますが、
でも、彼の部屋だとは言え、昼間、全裸にストッキングで攻めるというのは通常の西連寺では出来ない行動だし。


87 :sage:2009/12/19(土) 11:14:20 ID:J3Tdt3zU
>>85
GJ!!
続きは…続きはいつですかっ…

88 :85:2009/12/20(日) 00:55:27 ID:GsEcQFR1
>>86
戻った後のことは原作でははっきりと描写されてないので
この話では「記憶は残る」って設定にしてます
まあ、そういうパラレル世界の話だとでも思って下さい

では、つづき行きます

89 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:56:00 ID:GsEcQFR1
「ちょ、ちょっと待って! そ、そんなの……」
慌てて反抗しようとするリトだったが、
「あら。私に逆らおうっていうの?」
春菜に冷たくあしらわれてしまう。
ズイ、と上から顔をリトの顔に寄せて春菜が呟く。
「大体あなた、なんで私が今こんな風になってるのか分かってるの?」
「え……えっと……」
「分からないって言うの……」
「あ、あの……その……」
ジットリした侮蔑の眼差しでリトを睨みつける春菜。
「ちっとも反省してないのね……この浮気者」
「あ……」
ようやくリトは春菜の言いたい事を理解した。
(や、やっぱりさっきの事で……)
「ご、ごめんなさい……」
不満げな顔でリトを見つめる春菜。
「それにあんた、なんで私が裸になってるってのに服なんか着てるのよ」
「え……」
「脱ぎなさいっ!」
「は、はいっ」
慌てて立ち上がって、リトは春菜の前で服を全部脱ぎ捨てた。
裸に黒い手袋と黒タイツだけを身に着けた春菜の前で、
恥ずかしげに顔を赤らめて股間を手で隠しながらモジモジしているリト。
それを見た春菜はペロリと舌舐めずりをして、
「うふふ……なかなかいい体してるじゃない……」
指先でリトの乳首をクリクリと刺激した。
「あっ!?」
ピクン、と体を震わせてしまうリト。
春菜はそれを見てクスッと笑う。
「男のくせに、こんなに乳首の感度が良くなっちゃって……。
もう、ずっと女になってた方がいいんじゃない?」
「そ、そんな……」
「この、変態男女」
「ひいっ!?」
「あのエテ公とまでキスしたって言うじゃない? 何考えてるのよ、この変態!」
「ひ、ひいいぃ……」
タジタジになってしまったリトに春菜が告げた。
「さ、その辺の話をゆーっくり聞かせてもらうから、ベッドに上がってくれる?」

90 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:56:23 ID:GsEcQFR1
「ううぅ……」
春菜に命令されたリトは、股間を押さえて顔を真っ赤にしながら仰向けにベッドに寝転がっていた。
「うふふ……」
春菜はリトの頭をまたいで立ってリトを見下ろすと、
「ん、んーっ!?」
リトの額の辺りに秘所を当て、ベッドに手を着いてリトの顔面を太ももで抑え込むように
腰を下ろした。
「も、もがーっ!?(い、息がーっ!?)」
口を太ももで塞がれてジタバタ暴れ出すリト。
春菜は太ももを少し開き、リトの顔面を踏みつけにしたままリトの顔を上から見下ろす。
女の子に踏みつけにされたリトの情けない姿を見た春菜が、ペロリと唇を一嘗めして告げる。
「うふふ……いい格好ねえ……」
それを下から見たリトは……
(は、春菜ちゃんのあそこが……オレの目の前に!)
春菜の秘所がリトの目前にあり、横には春菜の白く柔らかな太ももが、
上には春菜の細い腰の真ん中に絶妙のアクセントをつけるへその窪みと、
ささやかながらも美しく均整の取れた胸の膨らみが見える。
その向こうからリトの憧れの女性である春菜の顔が、ニヤリと笑ってリトを見下ろしていた。
(エ、エロ過ぎ……)
リトは春菜に踏みつけにされて屈辱感を覚えつつも、男なら誰もが夢見るその絶景に反応し、
次第にペニスを勃起させ始めていた。

しばらくその様子を見下ろしていた春菜がようやく口を開いた。
「さて、結城君。正直に言いなさい?」
「え?」
「あなた、一体古手川さんと何したの?」
「え……えっと……キ、キスを……」
「ふーん……」
「んっ!?」
春菜は太ももを再びリトの口に乗せ、リトの口をふさいだ。
「んん……んんーっ……んぷぷぷぷっ……」
(ううぅ……春菜ちゃんの太ももの感触……く、苦しいけど、気持ちいい……!?)
リトが窒息する寸前、春菜は足を開いてリトの口を解放した。
「ぷはーっ!! はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ……」
ようやく息が出来るようになって、必死で呼吸を繰り返すリト。
さらにギロリと春菜はリトを睨みつける。
「里紗とは?」
「あ……キ、キスと……」
「と!?」
「あ……」
うっかり口にしてしまったその一文字の言葉に春菜が激しく反応する。
「他にも何かしたのっ!?」
「あ……あの……その……く……くわえてもらっちゃったりなんかして……ひっ!?」
春菜の顔は、もはや情け容赦が微塵も感じられない絶対零度の表情になっていた。
「チッ……里紗の奴……」
悔しそうにそうつぶやくと、春菜はリトの顔面にあぐらをかいて両足でペニスをギュッと挟んだ。
「あっ!?」
「もう、あんな奴がくわえたモノなんて、手で触りたくもないねえ……」
春菜は足を上下させ、リトのペニスを乱暴に擦り始めた。

91 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:56:44 ID:GsEcQFR1
「ああっ!?」
「うふふ……」
まるで子供がオモチャでも弄るかのような乱暴な扱いを受けるリトのペニス。
(うああ……オレのアレ、春菜ちゃんの足で……!)
今度は、春菜は右足を前にやると同時に左足を後ろに引き、その逆の動作、そのまた逆と繰り返し、
リトのペニスを火でも起こすかのようにゴリゴリと擦り始めた。
「ひ、ひいぃっ!?」
ペニスの皮の先端を右足の指で皮をつまんで引っ張り上げてから皮の中に親指を突っ込み、
そのまま右足の親指でペニスの先端を刺激しつつ左足の親指と人差し指でペニスを擦り上げる。
「う、うああああぁっ!?」
顔面に憧れの春菜の柔らかな太ももの感触を受けながら蔑んだ目付きで見下ろされ、
快感よりも屈辱感の方が大きいその攻めを受けていたリトは、ついに……
「うああぁ……あっ……!?」
危ないシチュエーションに興奮を覚えてペニスをギンギンに勃起させていた。
それに気付いた春菜がせせら笑う。
「なに……? あんた、こんなので興奮してんの……? あっはっはっは!
男女の上に浮気者でマゾのド変態なんて、最低もいいとこね!」
「ひ、ひいいいぃ……」
「さあ、結城君……? 私にもキスしてちょうだい……?」
春菜は手をベッドに着いて、腰を少しずらして尻をリトの口の上に持って来ると……
「ここに、ね」
リトの口を思い切り生の尻で踏みつけた。
「んーっ!?」
「あーっはっはっは! 嬉しいでしょ! この私とキス出来て!」
高らかな笑い声を上げて春菜が告げる。
「もう、あんな奴らとキスした穢らわしい口なんて、ここで十分でしょ?
あー、変態マゾの結城君だから、こっちの方が嬉しいのかなあ。あーっはっはっは!」
言いながら、足でグリグリとリトのペニスを上下に擦る。
「んーっ! んーっ!」
ニタリと笑みを浮かべて春菜が告げる。
「さーて、これで誓いのキスも終わったし。結婚しましょうか、結城君」
「んんっ!?」
「分かってるわよね? あんた、一生私の尻に敷かれるのよ? このままずっと」
「んーっ!?」
「うふふ……一生奴隷にしてこき使ってやるからね……。
それとも、ベッドに縛っといてオナニー専用の道具にしようかしら……」
「んーっ!? んーっ!?」
ペロリと舌なめずりしながらゾクゾクと体を震わせて春菜が告げる。
「あーっ……それにしても、浮気者のド変態の顔面を尻で踏みつけるのが、
こんなに気持ちいいなんて……。はぁん……もう、病み付きになっちゃうじゃない……。 
あーっはっはっは……あーっはっはっはっは……!」
高らかに笑いながら春菜は尻をグリグリと動かしてさらにリトの顔面を踏みつけ、
足でゴリゴリとリトのペニスを擦り上げる。
「んっ……んんんっ……んんんんんっ!」
「あははは……あーっはっはっはっは……は?」
その時。
春菜の笑い声がピタリと止んだ。

92 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:57:08 ID:GsEcQFR1
####### 春菜視点 #######

(え……私……?)
一体、どうしたんだっけ。
確か、ララさんに誘われて、結城君のお家に遊びに来て。
ララさんから、
『これ使ってみよ!』
って言われて、なんだか変なスプレーを吹きかけられて。
それから。
……。
え……!
ええ……!?
ええええぇーっ!?
(わ、私……そ、そんなこと、しちゃったの……!?)
そ、そ、そんなことって……!?
私の顔が、真っ赤なのか、真っ青なのか、とにかくすんごい色になっちゃってる……。
そして……え!? 私、いま……!?
裸の結城君の上におっぱいとあそこ丸出しでっ!?
結城君のおちんちんを足ではさんじゃって!?
生のお尻で結城君の顔踏んづけちゃってる!?
え、ええええぇーーーっ!!!
私、結城君の上で、
「きゃあああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
結城君のお家の屋根が吹っ飛ぶんじゃないかっていうくらい大声で叫んじゃった……。

「だ、大丈夫、春菜ちゃん!?」
わ、私、もう、恥ずかしくて、結城君の顔見られない……。
結城君のベッドの隅っこで丸くなって、ズーン……って落ち込んじゃってる……。
「どうしたの、春菜?」
「ララさん……」
さっきの大声で、ドアの外にいたララさんが部屋に入って来て声をかけてくれた。
「もう私、お嫁に行けない……」
「え、どうして?」
ララさんがキョトンとした顔で声をかけてきた。
「だって、どうせリトのお嫁さんになったらあれくらいの事するんでしょ?」
「そ、それはそうなんだけど……って! ら、ララさん、見てたの!?」
ララさん、ニッコリ笑って言った。
「うんっ。全部見てたよっ」
「えええっ!?」
私が、結城君を使ってエッチな一人遊びしてたのも!?
私が、結城君のおちんちんを足でいじってたのも!?
私が、結城君の顔をお尻で踏んづけて気持ち良くなっちゃってたのも……!?
「あ……あ……あ……」
もう、私の顔真っ赤っかになっちゃって……でも、そんな時にララさん、
「春菜、すごく気持ち良くって幸せそうだったよ」
「え……?」
「春菜って、ずっとあーゆー事したかったんでしょ? 良かったね、夢が叶って!」
って、それって……えええっ!?
カーッ! 私の顔が恥ずかしくて真っ赤になっちゃった。
「わ、わ、私、あ、あんな事、やりたかったなんて思ってないもんっ! 
結城君、忘れてっ! お願いだからっ!」
必死で手を振り回して言い訳するんだけど、結城君ちょっと苦笑しちゃった。
「わ、分かってるよ、春菜ちゃん……」
ううう……。信じてくれてるのかなあ……。

93 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:57:30 ID:GsEcQFR1
「えー? でも、あの浮気者ーっ! って言ってた春菜、すごく本気っぽかったけどなあ」
(あ……)
そうだった……。
結城君、古手川さんや里紗と……。
あ。
なんか、また私の中に、さっきまでのイケナイ気持ちが、ちょっとだけ……。
むーっ。
「は、春菜ちゃん……?」
また結城君がちょっと怯えた顔してる。
私はニッコリ笑って結城君に言う。
「結城君? ここに座ってくれる?」
「は、はいっ」
「んー」
そこにララさんが声をかけた。
「別にいいんだけど……二人とも裸だよ?」
「えっ」
そう言われてハッと気が付くと、まだ私、裸のままで……結城君も……
「きゃああああぁっ!!」
バシッ!!
「おぶっ!?」
何故か私、結城君のほっぺたをビンタで叩いちゃった……。

「ご、ごめんね、結城君……」
「べ、別に、気にしてないよ……」
私はベッドの上にあった枕で前を隠して、結城君もタオルであそこを隠して、
二人でベッドの上で向かい合って座った。
私は恥ずかしいのを一生懸命我慢して、結城君に言った。
「な、なんで古手川さんや里紗にキスしたのに、私にキスしてくれないのっ」
「え……」
本当にもう、結城君、私の気持ち知ってるくせに……。
「春菜ちゃん……」
結城君は少し考え込んでから言った。
「オレ、春菜ちゃんのこと、誰よりも一番大事に考えてるんだ。
だから、いい加減な気持ちでキスなんかしたくない」
「え……?」
ちょっと間を置いて、結城君が続ける。
「オレ、いま古手川と付き合い始めたんだ」
「……」
「それに籾岡の奴も、オレの事からかってるだけかと思ってたんだけど、
一瞬だけ、なんかあいつの事がすごく愛おしくなっちゃって、それで……」
二人の間に何があったのか、私には分からない。
だけど、結城君の顔からは、それが結城君が本当に良く考えた結論なんだって事は伝わって来る。
「とにかく、オレは古手川に告白した責任は取ろうと思ってる」
前にも聞いた台詞。責任感の強い結城君らしい言葉なんだけど……。
「だけど、春菜ちゃんは絶対に幸せにするよ」
「え……」
結城君はキッと私の顔を見据えて言った。
「オレ、もし古手川との事に結論が出た時は、必ず春菜ちゃんの事も言うよ。
それで、古手川が許してくれたら、きちんと春菜ちゃんに告白しようと思う」
許してくれたら……。
それって、私と古手川さんと一緒に結婚するって事、なのかな……。

94 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:57:54 ID:GsEcQFR1
でも……
「もし、許してくれなかったら?」
「え?」
結城君が意外そうな顔してポカンとしてる。
「あ、それは考えてなかった……」
(えーっ?)
そ、そんなので大丈夫なのかなあ……。
ちょっと不安になっちゃう。
急に結城君がニッコリと笑った。
「でもオレ、大丈夫だと思うんだ。きっと、古手川なら許してくれるよ」
「そ、そうかな……」
「うんっ!」
横からララさんがニッコリと笑って言った。
ララさんの太陽のような明るい笑顔を見てると、なんだかなんでも大丈夫な気がして来ちゃう。
ああ、そうか……。
結城君っていつもララさんと一緒にいるから、この明るさが移っちゃったのかな。
そんな事を考えてたら、なんだかそれが私にまで移っちゃったみたいで、
クスッと少し笑っちゃった。
「うん……分かった」
「春菜ちゃん……」
「でも」
(ああ……こんなこと言っちゃって良いのかな……)
私は恥ずかしくなって真っ赤な顔して、ちょっととまどいながら言った。
「約束の印に、キスしてくれる……?」
「えっ……」
私達二人の間に沈黙が訪れた。
トクン、トクン。
私の胸が、ドキドキしてかすかに揺れてる。
私、こんな大胆なこと言っちゃうなんて……
(もしかして、さっきのスプレーの影響がまだ残ってるのかな……)
あ……。
結城君、私の肩に手を当てて来た……。
結城君の顔が私に近付いて来る……。
もう、私の鼻と結城君の鼻が触れ合う距離まで……。
あぁ……。
結城君の息使いが、私の唇に伝わって来る……。
そこでいったん止まって、結城君……
「約束するよ。オレ、春菜ちゃんの事、絶対幸せにする」
すっごく、嬉しいことを言ってくれた。
「結城君……」
あぁ……胸がじーんとして、暖かくなって……
それと同じ暖かさを持った結城君の唇が近付いて来て……
とうとう、私の唇に重なった……。
(私、結城君と、キスしてる……)
私はそっと目を閉じて、枕を横に置いて手を結城君の後ろに回した。
結城君もそれに答えて、裸の私の体をギュッと抱きしめてくれる。
(うわ……私と結城君……裸のまま抱き合っちゃってる……)
トクン、トクン、トクン……。
ドキン、ドキン、ドキン……。
どんどん速くなってる二人分の鼓動が、私の胸に直接伝わって来る……。
私、もっと深く結城君と繋がりたくって、舌を結城君の口の中に差し入れてみた。
「!」
結城君がピクっと反応する。

95 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:58:15 ID:GsEcQFR1
あ……。
なんだか私、すっごく大胆なことしてるみたい。
(やっぱり、さっきのアレのせいなのかな……)
なんだか、少し恥ずかしくなっちゃう……。
……。
(ま、いっか……)
今まで私、あんなに結城君に放っておかれたんだから。
今日くらい悪い娘になっちゃってもいいよね。
(だって、結城君のせいなんだからね……)
心の中でクスッと笑って、私は結城君と舌を絡め始めた。
ニチャ、ニチャ……。
私と結城君の唇の間で、エッチな音が鳴ってる……。
私、もっと結城君のお口の中で舌をあちこちに動かして、結城君のお口を味わってみた。
舌の上側のザラザラした所、下側の柔らかい所。
ほっぺたの内側、歯ぐきの前、後ろ。
結城君のお口の中、みんな味わっちゃった。
あっ……。
結城君の舌も、私の舌と唇の隙間をぬるっと滑り込んで私の口の中に入って来た……。
私の舌の上とか、下とか、暖かくてぬるっとした結城君の舌が一生懸命舐め回ってる……。
うふふ……。
ちゅうっ……
「ん!」
ちょっと唇を窄めて、結城君の舌を吸い取ってみた。
窄めた唇で結城君の舌を丸く包み込んでキュッて優しく締め付けて、
「ん……ふ……」
微妙に顔を前後に動かして結城君の舌を唇でしごいてみる……。
「んん……ん……」
ちゅぱ……ぷちゅ……
私達の唇が柔らかくぶつかって水っぽい音が出て、涎がタラ……とあご伝いに滴り落ちてる……。
ちゅうっ……
あ……結城君も、私の舌を吸い取ろうとしてきた……。
ちゅうっ……ちゅっ……ちゅぷっ……
二人で一生懸命舌を吸い合って、エッチな音がいっぱい鳴ってる……。
私達の唇がぴったりくっついて、柔らかくってあったかい感触がいっぱい伝わって来て……
あぁ……なんだか、夢を見てるみたい……。
だんだん頭がボーッとして来ちゃった……。
(あぁ……もっと、結城君と一つになりたい……)
私、もっともっと結城君とくっつきたくって、結城君の腰の上のタオルをどけて、
「んっ!?」
裸のまま結城君の太ももの上に乗っかって、
手足を結城君の後ろに巻き付けていっぱいきゅうっと抱き着いちゃった……。

96 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:58:37 ID:GsEcQFR1
ドクン……トクン……ドクン……トクン……
私のおっぱいが結城君の胸にぴったりくっついて、
二人分のドキドキがすっかり混ざり合っちゃってる……。
お尻からは結城君の太ももの感触が伝わって来て、
(私、重たくないかな……)
ちょっとそんなことを心配しちゃう……。
「ふーっ……ふーっ……」
結城君の鼻息が荒くなってきた……。
(あ……)
目を開けてみたら、結城君も目を開けて真っ赤な顔して汗をタラタラ流してる……。
(結城君も私の体で興奮してるんだ……)
そう意識したら、なんだかすごく恥ずかしくなってきて……。
それに、私のあそこ……もうすっごくおっきくなってる結城君のおちんちんに当たってる……。
結城君のおちんちん、固くって、熱くって、ビクンビクン言ってて、
その感触が私のあそこに直接伝わってくる……。
そしたら、私……
『あぁっ……もっと……結城君……もっと……奥まで……んんっ……!』
(あっ……)
さっき、いっぱい結城君に気持ち良くしてもらった時のことを思い出しちゃって……
どんどん恥ずかしくなってきて……あそこがジンジンして来て……腰がぷるぷる震え出して……。
(あっ……!)
結城君のおちんちんとくっついてる私のあそこから、トロ……とエッチなお汁が垂れて来た……。

ドクン! トクン。 ドクン! トクン……
おっぱいから伝わって来る私達二人のドキドキが、ますます速くなって来た……。
(私……結城君とこんなにくっついてる……)
私の唇と結城君の唇。
私のおっぱいと結城君の胸。
私のあそこと結城君のおちんちん。
みんなくっつき合って……よだれと、汗と、エッチなお汁でぬるぬるしてて……
私達二人の体、溶け合って一つになっちゃったみたい……。
「んふーっ……ふーっ……」
もう、結城君すっごく興奮してる……。
結城君の汗の匂いが伝わって来る……。
(あぁ……結城君……)
私、腰を少しクイっと動かして、あそこを結城君のおちんちんにこすり付けてみた。
じゅり……
「んふーっ!?」
「んっ……」
結城君の体がビクンって跳ねて、私も……
(これ……すごく、いい……)
大好きな結城君のおちんちんで、私のエッチなクリトリスがこすられて……
嬉しくって……恥ずかしくって……気持ち良くって……あそこが、すっごくジーンとして来て……。
(ああっ……結城君……!)
私、もっともっと結城君の体を両手でギュッと抱きしめて、もう一回……
じゅる…… ぷにゃ…… ぷちゃ……
「んんんーっ!?」
「んふっ……」
あそこも、おっぱいも、唇も……みんな結城君にくっつけちゃうつもりで、
みんないっぺんに動かしてみた……。

97 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:59:00 ID:GsEcQFR1
あぁ……。
体全部から、ぬるっとした感触が伝わって来て……結城君の暖かさが伝わって来て……
あそことおっぱいから、ジーンとした熱くて気持ち良いのが広がって……
エッチな匂いで包まれて……結城君の広い胸に包まれて……
もう私……夢の中にいるみたい……。
「んふーっ……んーっ!」
あ……!
結城君興奮して、私のお尻を手で掴んで来た……。
もう結城君のおちんちんすっごく固くてビンビンになってて、腰がプルプル震えてる……。
私、ちょっとビックリしたけど……少し微笑んで、
(いいよ、結城君……)
その気持ちを込めて、手でキュッと結城君の体を抱きしめてみた。
そしたら結城君グッと手で私のお尻を持ち上げて、おちんちんの先っぽを私のクリトリスに当てた。
そして……
じゅりゅっ! ぺちょっ!
「んふっ!」
「んっ」
おちんちんを私のあそこに沿って滑らせながら、私のお尻を結城君の太ももの上に落とした。
あぁ……私のクリトリス、おちんちんにこすられて……
ジーンって熱いのがお腹から広がって来て……すっごくいい……。
結城君、もう一回私の体を持ち上げて……あそこをおちんちんでこすりながら……
「んふっ!」
ぺちょ、と音を立ててお尻を太ももに落とす。
「んっ……」
持ち上げて……こすって……
「ふんっ!」
ぺちょっ、と落とす。
「んふ……」
何度もそれを繰り返してる内に、だんだんと結城君の動きが速くなって腰も使い出して、
私の体を落とすのと一緒におちんちんを突き出して、私のあそこを強くこすり出した。
ぺちょっ! ずりゅっ! ぺちゃっ! ぷにゃっ!
私の唇が結城君の唇にぺちょぺちょぶつかり合って舌と舌が絡み合って、
私のおっぱいが結城君の胸にぷにゅぷにゅ押し付けられて乳首と乳首がこすれ合って、
私のあそこが結城君のおちんちんにずりゅっ、ずりゅってこすられて、
体中がみんなジンジンして、気持ち良いのが私の中にいっぱいになってく……。
「んふっ! んっ! ふんっ! んっ!」
「んっ……んんっ……うんっ……んっ……」
ずっとキスしたままの私達の鼻から、気持ち良い声がいっぱい漏れて来る……。
お口の中も……おっぱいも……あそこも……みんな色んなお汁でぬるぬるしてて……
結城君とぶつかり合って……くっつき合って……一つになって……
(ああっ……結城君……結城君っ!)
私、もう頭が白くなってきて、結城君のことしか考えられなくなってきた……。
「んふっ……んっ……!」
結城君のおちんちんもだんだん震え出して来て、もう我慢できなくなったみたい……。
(来て……来てっ……結城君っ……!)
その思いを込めて、結城君の背中をキュッと強く抱きしめてみた。
「!!」
私のおっぱいがぷにゅって結城君に押し付けられて、結城君すっごく興奮して、
私の体を少し高く持ち上げて、おちんちんの先っぽをクリトリスに当てて……
ズッ!!
私の体を落としながら、一気におちんちんで私のあそこを全部こすり上げた。
「んふーっ!!」
「んっ……ふ!」
一層高い声が私達の鼻から漏れて、結城君の腰がブルブルッ! て震えて……
ビュッ! ビュッ!
結城君のおちんちんがビクンッ! ビクンッ! てして、
抱き合ってる私達のお腹の間に精液を出し始めた……。

98 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:59:23 ID:GsEcQFR1
(あぁ……これが、結城君の……)
ビュッ! ビュッ!
まだ結城君の射精は続いてるみたい。
初めて私の体に出してもらった、結城君の男の人の汁……。
(すっごく……熱い……)
結城君の体の熱さがそのまま私のお腹に伝わって来る……。
私、キュッと結城君の体を抱きしめて、一生懸命射精してる結城君のおちんちんの感触を
全部味わってみた……。

しばらくして結城君の射精が収まって、ようやく……
ちゅぱ……
小さな水音を立てて、私達の唇が離れた。
(一体、どれだけの時間キスしてたのかな……)
キスし始めてから、抱き合って、体をこすり合って、射精までしてもらって……
(やだ、私ったら……)
初めてのキスなのに、こんなエッチなことしちゃうなんて……
ちょっと恥ずかしくなっちゃう……。
トス……。
(あ……)
「はぁ……はぁ……」
いっぱい出しちゃって、ちょっと疲れちゃったみたいで息を荒くしてる結城君が、
頭を私の胸にもたれかけて来た。
(なんだか、可愛いな……)
私ちょっとだけクスッと笑っちゃった。
そしたら、横からララさんが声をかけてきた。
「んーっ! すごかったね! 春菜とリトのキス!」
「あ……」
私、エッチなことしてたの……全部、ララさんに見られちゃってたんだ……。
(やだ……)
そう思ったら私、もっと恥ずかしくなって……顔がポッと赤くなっちゃった……。
「良かった? 春菜」
ララさんがニッコリ笑って私に聞いて来た。
本当に、心の底から嬉しそうなララさんの笑顔。
そっか……。
こうやって、私が結城君にワガママを言えてキスできたのも、ララさんのおかげなんだよね……。
やり方はちょっとだけ乱暴だったけど……。あはは……。
(ありがとう、ララさん……)
だから私、
「うん」
ニッコリ微笑んでララさんに返事してから、
「んっ……」
もう一度結城君の顔をスッと持ち上げて唇を重ね合った。
(あぁ……暖かい……)
いつまでもしていたい、結城君とのキス……。
そんなキスをララさんがじっと見てくれてて……。
このキスの暖かさは、私達3人分の暖かさなんだよね……。
結城君、ララさん、私……。
いつまでも、ずっと一緒に仲良くいられたらいいな……。
(大好き……結城君も、ララさんも……)

99 :悪い娘:2009/12/20(日) 00:59:46 ID:GsEcQFR1
次の日の朝。
いつもみたいに、私はお姉ちゃんと朝食を取ってたんだけど……
「んー♪ んー♪」
なんだか今日のお姉ちゃん、すっごくキゲン良さそう。
「どうしたの、お姉ちゃん? なんか良いことあった?」
お姉ちゃん、すっごく嬉しそうにニッコリ笑った。
「あらら、分かっちゃった?」
「もしかして……古手川さんのお兄さんと仲直りした、とか?」
「すっごい、大正解! さっすが我が妹!」
で、嬉しそうに、
「んー、やっぱり男女の誤解を解くためには、体のお付き合いが一番よね」
そう言いながら、なんだか嬉しそうに腰をフリフリするお姉ちゃん。
(か、体のお付き合い……)
カーッ!
私、昨日の結城君とのエッチを思い出して、顔が真っ赤になっちゃった。
「ん、どうかしたの春菜? ははあ……もしかして、結城君と……」
「お、お姉ちゃんっ」
相変わらず、お姉ちゃんには私の考えてることみんなバレちゃうんだから。もうっ。
でも、バレちゃったんなら、いっそ……
「あ、あの、お姉ちゃん」
「ん?」
私、下を向いて顔を真っ赤にして、小さい声でお姉ちゃんに聞いてみた。
「お、男の子とエッチする時のやり方、お、教えて欲しいんだけど……」
「へ?」
一瞬、お姉ちゃんキョトンとしたんだけど、クスッと私に微笑みかけてきた。
「ふーん、春菜もとうとうそんな年頃かあ……」
カーッ……。
私の顔、ますます真っ赤っかになっちゃったよう……。
お姉ちゃん、私の所まで歩いて来て、私の耳元で囁いた。
「じゃ、今晩教えてあげる。お姉ちゃんの必殺テクニック! 遊君もメロメロだったんだからね」
「え……!?」
え、えっと、私が教えて欲しかったのは、エッチする時のマナーとか、
そういうのだったんだけどな……。
……。
(お姉ちゃんの必殺テクニックって、ど、どんななんだろう……)
私はニッコリ笑うお姉ちゃんの顔を見て、胸がドキドキしっぱなしになっちゃった……。
(終)

100 :名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 01:00:19 ID:GsEcQFR1
注:春菜はリトが帰って来る前にシャワーを浴びて体の隅々まで洗ってますw

で、も一つおまけです
秋穂×遊(非エロ)

101 :喫茶店にて:2009/12/20(日) 01:00:50 ID:GsEcQFR1
「だからっ! 待って下さいって!」
古手川君が私を追いかけて来る。
私は聞こえないフリをしてさっさと歩いて行く。
ま、さすがにあれだけ私をコケにしてくれた人は初めてだしね。
「待って! お願いですから!」
それにしてもあの娘、ボーイッシュで、明るくって、胸もおっきくて、
どこかのアイドルみたいだったよね。
結局古手川君も、若い可愛い娘が好きなフツーの男の子だったってワケだ。
ちょっとだけ、他の男の子と違うかな、って思ってたんだけどな……。
ガッ。
私の肩に古手川君の手がかかる。
あー、追いつかれちゃったか。
「だから、あの娘はオレの恋人でも、浮気相手でもないんですっ」
「へー。古手川君はそう思ってるんだ。あの娘、すっごく嬉しそうな顔してたけど」
「あれは、そういう意味じゃなくて……」
「じゃあ、どういう意味?」
「え、えっと……」
まったく。言い訳も出来ないなんて。あーあ、古手川君もその程度ってことか。
「じゃ、ね。私、時間は無駄にしない主義なの」
手を振ってさっさと家に帰ろうと思ったんだけど……。
「待って下さいっ!」
まだ追いかけて来る。
「古手川君。あんまりしつこいと、嫌われちゃうわよ」
「オレの話を聞いて下さいって!」
「あの女の子に聞いてもらえばいいんじゃない?」
「な、何言って……」
「あーんな可愛い娘なんだもん。逃がす手は無いんじゃない? 色男の古手川君」
「なっ……」
あ、ちょっと怒らせちゃったかな。
「話を聞けって言ってるだろっ!」
「だから言ってるじゃない。あの女の子に……」
「だから!」
古手川君、私の肩をガッと掴んで叫んだ。
「あいつは、男なんだっ!!」
「へ?」

102 :喫茶店にて:2009/12/20(日) 01:01:12 ID:GsEcQFR1
ここは私の行きつけの喫茶店。
熱いコーヒーをすすりながら、古手川君のなんだか信じられないくらいに
バカバカしい話を聞かされて、さすがの私もちょっと唖然としちゃってた。
「ふぅ……」
コーヒーカップをカチャリとお皿に乗せる。
「ちょっと整理していいかしら」
「はい」
「あの娘は女の子だけど、本当は男の子で、しかも結城リト君なのね」
「はい」
「で、古手川君はその事を知ってて、でも妹さんはそれを知らなくて、結城君とデートしてた」
「はい」
「古手川君は妹さんの事が心配で、私とのデートを蹴ってまで見張りに出かけた、と」
「す、すみません……」
古手川君、申し訳なさそうに頭をポリポリと掻いた。
「信じてもらえませんよね、こんな話……」
「そうねえ……」
私はもう一度コーヒーカップを手に取ってコクッと一飲みしてから、
カップを手に持ったままニッコリと笑った。
「信じるわ」
「えっ!?」
古手川君、信じられないみたいな表情をした。
「な、なんで……」
あらら。自分で説明しておいて、『なんで』はないんじゃない?
ま、いいけどね。
「理由その1。言い訳にしては、あんまり現実離れしてるから。
本気で言い訳するなら、もっとマシなの考えつくでしょ」
「は、はあ……」
「その2。私、その結城君って子、知ってるもの」
「えっ!」
「私の妹の同級生なのよ、その子」
「あ、そう言えば……」
ま、本当はただの同級生ってわけでも無いんだけどね。
そこまでは言わない方がいいかな……。
「なんだか宇宙人の子と一緒に住んでるらしいじゃない。
だったら、そのくらい変な事もあってもおかしくないかな、って」
「そ、そこまで知ってるんですか……」
もう一度、コーヒーに口を付ける。
で、カップをお皿において、
「その3、は言っちゃっていいかな……」
ちょっともったいぶってみた。
「な、なんですか。言って下さいよ……」
クスッと笑みを浮かべてから言ってみる。
「古手川君、シスコンでしょ」
「えっ!?」
「妹さんの事話してる時、いつもなんか目の色が違うのよね」
「そ、そうですか……」
あ、なんか照れちゃってるみたい。意外に可愛いとこあるんだ……。
「そんな大事な妹さんの事で、ウソついたりしないでしょ」
「……まいりました」
ウフフ。なんか私は名探偵で、古手川君が犯人になったみたい。

103 :喫茶店にて:2009/12/20(日) 01:01:35 ID:GsEcQFR1
「妹さん、可愛い?」
「うーん……」
あら、また古手川君ちょっと赤くなって考え込んでる。
「可愛いっていうかなんていうか……ほっとけない奴なんですよね。
すっげークソ真面目で、純情で」
「ふーん……。じゃ、結構似てるじゃない、古手川君と」
「えっ!? オ、オレ、そんな真面目っすか?」
「うん。ある意味、ね」
ま、フツーの男なら、自分のデートを反故にしてまで妹を見張りに行こうなんて思わないよね。
私はまたクスッと笑みを浮かべた。
「ま、お互い、妹の事では苦労するよね」
「そ、そうっすか」
「うん。私の妹も、ただいま絶賛恋愛中」
「へー! そうなんすか」
「そ。まあ、毎日落ち込んだり喜んだりするの見てるのは結構楽しいんだけどね」
「へえ……」
古手川君もその辺は同じなのかな?
ま、でも兄と姉じゃちょっと違うんだろうけどね。
「それにしても、結城君って子も罪な子よねえ。古手川君の妹さんだけじゃなくて、
私達まで引っ掻き回してくれるんだから」
「まーったく、そうっすよ。あいつがもっとしっかりしてくれれば……」
はあっとため息をつく古手川君。
ほんとに、ねえ。
結城君がもっとしっかりしてれば、春菜だって……。
おっと、古手川君のお節介がちょっと移っちゃったかな。
「ま、いいわ。それで、古手川君」
「はい?」
「私、この間から古手川君のせいで、ずっと悩んでたんだけどな」
「えっ!?」
「私、もうオバサンだから古手川君にフラレちゃったのかなって。
女としての魅力なんてないのかなーっ、てね」
古手川君、立ち上がってバンッとテーブルに手を着いて叫んだ。
「そんな事ないですっ! 秋穂さんはすっごく魅力的ですよっ!」
おーっ! 言ってくれるじゃない。
周りの人がみんな古手川君の方を見てる。
「あ、す、すみません……」
古手川君、ちょっと顔を赤くして席に座り込んだ。
私はクスッと笑って、熱血青春野郎の古手川君の顔をじっと見つめた。
「じゃ、証明してくれるかな」
「えっ」
「古手川君が本当に私を魅力的だって思ってる証拠、見せて欲しいんだけど」
「あ、秋穂さん……」
私はコーヒーの最後の滴を飲み干すと、カチャリと音を立ててカップの上に置いた。
「さ、行きましょうか」
立ち上がった古手川君の体を見てみる。
うーん、なかなかのスポーツマン体型。悪くないじゃない。
私はテーブルに乗ってる伝票を取って、レジまで歩いて行った。
「あ、オレが払います!」
「良いって良いって。その分後で払ってもらうから」
「へっ!?」
私はレジのお姉さんに伝票と千円札を渡しながら、
ちょっと驚いた顔してる可愛い古手川君にクスリと笑いかけた。
うふふ。今夜は楽しくなりそうね……。
(終)

104 :名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 01:02:06 ID:GsEcQFR1
んじゃ、皆様よいお年を
そしてリトと唯の人にwktk

105 :名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 01:11:15 ID:oaj+mX+0
おつ〜

106 :名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 19:45:52 ID:D+hfk7WO
GJです。これで一難解決ですな。

107 :名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 04:16:34 ID:q+GH/TQA
クリスマスイブだし誰かクリスマスネタで投下しないかなぁ…

108 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 00:52:27 ID:UTHBsVbl
だれかヤミの書いてください

109 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 11:04:42 ID:E2dbsAB5
では、今から投下します

110 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:06:56 ID:E2dbsAB5
十一月最後の日曜の午後
久しぶりに一人で彩南町の商店街へとやってきた唯
街の景色は、すでに秋が終わり、すっかり冬の景色に変わっていた
ウインドウショッピングを楽しんでいた唯の元にも、冬の風がやってくる
しっかりと首に巻いてあるはずのマフラーの隙間から忍びこんできた木枯らしに、肩を震わせた
「うう…すっかり寒くなったわね」
「今日の午後は暖かくなります」という天気予報を信じて手袋を着けてこなかった唯の
白い手は、白を通りこして真っ白になってしまっていた
テレビの向こうの予報士に顔をムッとさせると、唯は両手を擦り合せながら、はぁ、と息を吹きかける
これ以上寒くなる前に今日はもう帰ろう、と歩きかけた唯の足がふいに止まった
唯の前方に人だかりができていたのだ
唯は眉を顰めた
「何かしら?」
新しく買ったブーツを石畳に鳴らしながら近付いて、輪の外からひょい、と覗きこむと、
サンタの格好をしたケーキ屋の従業員が子供達に風船を配っていた
風船は、トナカイに星に雪だるまといった、クリスマスをモチーフにしたものばかり
「…そっか、もう、そんな季節なんだ」
よく耳をすませば、街の雑踏にまぎれて聞こえてくる、定番のクリスマスソング
目をキョロキョロさせると、クリスマスケーキの予約タペストリーに、クリスマスプレゼ
ントのセールの張り紙
毎日のドタバタで、すっかりクリスマスの存在を忘れてしまっていた唯は、そんな自分に
苦笑を浮かべると、少しの間、サンタと子供達のやり取りに見入ってしまった
サンタに風船をプレゼントされた小さな子供たちが「サンタさん、ありがとー」「クリスマ
ス、いい子にしてるから、ゼッタイゼッタイおウチにきてね」と、キャッキャと騒いでいる
「クリスマスか…」
頭の中に自然と浮かぶのは、大切な人達の顔
「…………よし!」
唯は小さく気合いを入れると、冷たさで真っ白になった手をキュッと握りしめた
頭の中でどんどん溢れる妄想に顔が緩みそうになるのを、なんとか我慢しながら向かった
先は、ケーキ屋の向かい側にある本屋だった


「でもプレゼントって何を贈ればいいの…?」
本屋の中を一回りした唯は、「クリスマス特集」と題したコーナーの前で悩んでいた
手に取った本は、「我が子に贈る、とっておきのクリスマスプレゼント」
パラパラと捲ってみるものの、イマイチピンとこない
自分の時はどうだったのか、唯は少し記憶を巡らせてみる

真っ暗な部屋の中にクリスマスソングが流れていて
ロウソクの炎がケーキの上で揺れていて
プレゼントの箱を手に喜んでいる小さい自分
プレゼントは毎年、ドールハウスだったり、絵本だったり、お人形だったり、etc.…

「う〜ん…」
誰かの、それもとっても大切な人へ贈るプレゼントとなると、いろいろと考えてしまう
考えて、悩んで、考え過ぎてしまう
「ん〜…」
唯の顔色は中々、晴れない

111 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:08:18 ID:E2dbsAB5
「……こんな時、結城くんがいてくれたらな…」
隣にいつもいる、だけど今日はいない相手に一瞬、寂しさを募らせる唯だったが
ガンバって、ガンバって、なんとかデートの誘いを言えたのに、丁重にお断りされてしま
った時の事が頭の中で甦り、唯は頬を膨らませた
「…まったく! どこで何してるんだか?!」
ブツブツと呟きながら唯の指が一冊の児童書を選ぶ
唯はページを捲りながら頭の中を高速回転させた
…………
………
……

「…よし」
唯は本をパタンと閉じた
そして、歩き出す
頭の中に描くのは、セリーヌのプレゼント
そしてもう一つの大切なプレゼント
セリーヌと同じぐらい大切で、だけど意味が少し違っていて
「ふ…ふん! セリーヌちゃんのついでに作ってあげるだけなんだからっ!」
精一杯の強がりを口にすると、唯は目的の場所へとやってきた
「えっと、どれがいいのかしら?」
本棚を埋め尽くす本、一冊一冊に、唯の真剣な目が向けられる
しばらく悩んでいた唯は、一冊の本を手に取った
本の表紙には『初めての編み物』と書いてある
「わ、私だって編み物ぐらいできるんだから!」
と、自分を鼓舞すると、唯は足早にレジに向かった


夜、自室に戻った唯は、早速、買ってきた本を広げてみた
「えっと…これがこーなって…」
床に転がるいくつもの毛糸に、木製の棒針
家庭科の授業ぐらいでしか使った事がないモノ達に囲まれて、唯の手がギコチなく動く
「それから…次は…ってあれ? なんで!?」
本に載ってあるお手本と自分の編んでいるモノのあまりの違いに、思わず唯は絶句した
慌てて本と手元とを何度も見比べる
「だって、時計周りの反対って書いて……うぅ…」
いつも強気な唯にしては珍しい弱気な声
自分のあまりの不器用っぷりに、歪に歪む裏目だけのマフラーを思わず床に投げ出そうと
して、唯は慌てて制止をかける
「だ、ダメよ! ダメ! しっかりしなさい! これは大切なモノなのよ!」
頭の中に浮かぶ二人に「ごめんなさい」と謝りながら、唯はまた黙々と棒針を動かしていく
「次は表目ね。右手の針に糸をかけて……あぁ!? また間違った…うう」
カチコチ、カチコチ、時計の針の音だけが鳴る部屋の中に、何度、唯の悲鳴が響いた事か
何度も間違えて、編み直して、不器用な自分への苛立ちを口にする唯
けれども唯の手は止まらない
一編み、一編みに想いを込めて棒針を動かしていく
「…針を抜いて……出来た! これであとは色を変えて…」
クリスマスまであと数週間
この日から、唯の寝不足な毎日が始まる事になる

――――そしてクリスマス、当日

「まうー!」
いつもとは違う家の中の様子にセリーヌは、朝からワクワクしっぱなしだった
見慣れたリビングの天井や床には、ガーランドやいろんな色のクリスマスボールが飾られている
キラキラと輝くクリスマスボールにセリーヌが手を伸ばしかけた時、キッチンの方から声が響いてきた

112 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:09:45 ID:E2dbsAB5
「まう?」
セリーヌはクリスマスボールを手にキョトン、と首を傾げた
朝からクリスマスのケーキ作りや料理の仕込みと
今や結城家のキッチンは、ちょっとした戦場になっていたのだ

「美柑ちゃん、イチゴってあと何個必要?」
「ああ、えっと…ケーキの上にのせるだから……10個かな」
昼過ぎから結城家にやって来た唯は、早速ネコ柄のエプロンに身を包むと、テキパキと手
を動かしていく
唯にいろいろと指示を飛ばすと、美柑はリビングの方を振り返る
「リトー! ちょっとこっち来て手伝ってよ!」
キッチンの主の声がいつもより大きく響く
それだけ今日という日に気合いが入っている証拠なのだが
朝早くから美柑に起こされたリトは、キッチンに入ってくるなり、小さく欠伸を噛み殺した
「リビングの飾りつけ終わった?」
「ああ。あとはツリーだけなんだけど…。なんかモモとナナが『私たちがやります!』って
言ったっきりなんだよな」
「ふ〜ん」
そう言えば昨日から部屋に籠ったきり、中々、姿を見せなくなった二人の顔を思い浮かべ、
美柑は小さく眉を寄せた
「ま、料理が出来たら、下りて来るんじゃない? それよりリト、買い物行って来てくれ
る? いろいろ足りなくなっちゃって」
気合いを入れ過ぎてしまい、予定より料理のレパートリーが増えてしまったのだ
美柑は両手を合わせると可愛らしく「お願い」をした
リトは快く「いいぜ」と頷くと、美柑から買い出しメモを受け取った
「何かあったらケータイに連絡してくれな。ララも来る?」
「うん。行く行く!」
リトと同じくリビングの飾り付け担当のララは、ひょっこり顔を覗かせると、元気に返事を返す
「気をつけてね。結城くん」
「ああ。唯もガンバレよ。楽しみにしてるからさ」
「ええ」
なるべく唯と美柑の邪魔をしないように、リトはそれだけ言うと足早にキッチンから出た
「じゃ、行くか!」
「ほーい」
リトは上着を羽織るとララと一緒に玄関を出た

「ん〜…どれどれ」
手慣れた手付きでオーブンから天板を取り出す美柑
天板の上には、ふわふわのスポンジケーキが乗ってある
美柑は「よいしょ」とケーキクーラーの上に天板を乗せると、新しいクッキングシートを
スポンジケーキの上にかぶせた
「あとは冷めれば完成っと。唯さん、そっちはどう?」
「ええ、こんな感じでどうかしら?」
まな板の上に並べられているのは、唯らしい、キレイに切り揃えられたフルーツたち
美柑は一目見ると、笑顔と一緒にOKサインを出した

113 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:12:08 ID:E2dbsAB5
「じゃあ、このスポンジが冷たくなったら、さっき作ったココアクリームを塗ってほしい
んだ。で、それがおわったら、今度はそのフルーツを上に適当に散らして…」
わかりやすくテキパキと教えてくれるのはうれしいのだけど、初めてのケーキ作りに唯の
顔から不安と心配は消えない
メモを取りながら難しい顔をする唯に、美柑はニッコリと笑いかける
「だいじょーぶだって! すっごく上手にできてるよ。唯さん、筋がいいから!」
「そっ、そんな事…!?」
と、全否定の唯だったが、美柑は知っている
唯がどれだけ一生懸命なのかを

「美柑ちゃん、お願いがあるの」
ある日、突然、唯にお願いされた事。それは料理を教えてほしい、というものだった
「暇なときでいいから。お願い!」

両手を合わせて、ずっと年下の美柑にペコ、と頭を下げる唯
そんな必死な姿を裏付けるように、唯はみるみると腕を上げていった
最初は大きさを揃える事どころか、ちゃんと切る事もできなかった包丁捌きは、今や時々、
美柑の目を瞠るものまでになっていた
そして今日も
ギコチなかったクリーム作りは、もうすっかり一人前の手付きに
ケーキの焼き加減、甘さの調整等、美柑があまり口を挟まなくてもいいレベルにまで成長している
ケーキ作りをする唯の目付きは、いつだって真っすぐで、真剣で
「うん。そうだよね。当たり前だよね」と美柑は、心の中で唯に話しかけた
そう、だって今日は、恋する女の子なら誰だってガンバル、特別な日なのだから
「私だって!」と美柑はこっそりと心の中で言ってみる
が、「違う! 違う! なんでそーなるのっ!?」と慌てて修正
そんな一人ツッコミをしていた美柑の目がふいに陰る。視線の先にはエプロンに身を包む、
いつもよりずっと魅力的な唯の姿

もし…もし、リトと唯さんがケッコンしたら、私は、こんな風にガンバらなくても
いいのかな…? 今日みたいにずっとガンバッたりなんかしないで―――

一生懸命な唯の横顔にふとそんな事を考えてしまう美柑
手がまったく動いてないボーっとしている美柑に、唯はパレットナイフをガラスボールの上に置いた
「どうしたの? もしかして私、何か間違ったとか…」
「ん…ん〜ん、そーじゃないよ…!」
少しだけ寂しさを覚えたことを悟られまいと、美柑は子供特有のあどけない笑みを浮かべて見せた
「よかった。何か失敗したんじゃないかって思って……それにしても、美柑ちゃんってや
っぱりすごいわね」
「え? 何が?」
「今日の事」
テーブルの上に所狭しと置かれている、具材や調味料、調理器具等々
それらを見渡しながら唯は、エプロンの腰に手を当てると小さく溜め息をついた
「私だとこうはいかないもの。きっと大失敗に終わっちゃうわ」
「そんな事ないよ! だって、私は小さいころからずっとやってきたからで…だから…」
「やっぱりすごい。美柑ちゃん」
と、唯はクスっと笑った
それはリトが見ればとろけるような笑顔
「……私、今よりゼッタイに上手くなるわ! そしたら来年のクリスマスは、もっとすご
い事したいなって思ってるのよ」
「来年?」
「ええ。美柑ちゃんと二人ですごいケーキを作って、結城くん達を驚かすの」
「私と…二人で…」
唯の初めて見せる、あどけない子供っぽい笑顔
せっかくのとっておきの瞬間だったのに、美柑の心は違う事に囚われていた

114 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:13:19 ID:E2dbsAB5
「それって……じゃ…じゃあ、これからも私と一緒に作ってくれるの? 唯さん」
「それはもちろん! と言うか私の方からお願いしたいぐらいで……その…これからもよ
ろしくお願いね、美柑ちゃん」
「……ッ」
一瞬、感じた寂しさ
それがキレイに胸の中から消えている事に、美柑は屈託ない、いつもの笑顔を浮かべた
「うん。こちらこそ! これからもよろしくね! 唯さん!」


セットしたタイマーのベルと、玄関のドアを開ける音が同時に鳴った
早速、帰ってきたリトに飛びつくセリーヌに続いて、エプロン姿の唯と美柑が遅れてリトとララを出迎える
「おかえりなさい。結城くん」
「おかえりーリト」
「ただいま」
外はかなり寒いのか、フル装備で出かけたはずのリトの顔は、白を通りこして赤くなっていた
「じゃーん!」
リトの隣でケロっとした顔のララは、両手いっぱいの紙袋を高々と掲げる
「見て見て! いっぱい買ってきちゃった!」
「いっぱいって…あなたね」
呆れ顔の唯の前にララは、「ほいっ」と、いかにも重そうな紙袋をドスンと降ろした
玄関マットの上にコロン、と転がるリンゴに続いて、袋の入り口にお菓子の箱が覗く
それも一つや二つではない
「って、これ全部お菓子なの!?」
目をパチクリさせる美柑に、リトは苦笑交じりに頬を掻いた
「クリスマスだし、今日ぐらいいいんじゃねーかと思ってさ。ちょっと多目に買って来たんだ」
半分以上はララのおねだりだけどな、と心の中で付け加えるリト
美柑は「ま、いつもの事だしね」と苦笑すると、紙袋の中から欲しかった食材を取り分けていった
「まったく、勝手なことして」
「ま、まァ、大目に見てやろーぜ、唯。ララだって盛り上げるために買って来たんだからさ」
「…ふん」
と、嫉妬混じりのジト目を必要以上にリトに送りつけると、唯は美柑と一緒にキッチンに戻っていった
「な、なんか唯のヤツ、怒ってる…? なんで?」
冷や汗が浮かぶ頬を指で掻きながら、この後に待っているであろうご機嫌取りに小さく
溜め息を吐くリトの足元で、ガサゴト、と物音
「なんだ?」
見ると、いつの間にかリトの腕の中から下に下りていたセリーヌとララが、お菓子選びに
夢中になっていた
「おお! コレおいしそーだね! 開けてみよーっと!」
「まうっ♪」
「やめなさい!」
キラキラと瞳を輝かせる二人からリトは、クッキーの箱を取り上げた

115 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:15:38 ID:E2dbsAB5
「あー!?」
「まうー!?」
「これは後で!」
手を伸ばしてくる二人からクッキーを遠ざけながら、リトは何気なく唯がいるキッチンに
視線を送った
「……なんとか渡すタイミング作らねーとな」
リトの視線は再び尚も諦める様子を見せないララとセリーヌの二人に、気持ちはクローゼ
ットの中に大切にしまってある、あるモノに向かった

その後、結城家の中は、一層の慌ただしさを見せた
キッチンの中は、すでに美柑と唯が牛耳る戦場と化している
摘み食いをしそうとしたララとセリーヌに唯の声が飛ぶ
「ちょっとダメよララさん! セリーヌちゃんも! めっ!」

一方、飾りつけが終わり、クリスマス一色に染まるリビングでは、リトが後片付けに追われていた
掃除機をかけ、テーブルの上をキレイに拭き、ゴミを一つにまとめていると、ひょっこり
とモモが顔を覗かせにやってきた
「リトさん、お疲れ様です」
「モモ! 中々、下りてこないから心配してたんだぜ!」
「すみません。いろいろ忙しくって」
「もうじき始まるからナナにも下りてくるように言ってくれよ。あ、そーいや、ツリーは
どーなったんだ?」
「ふふふ、秘密です。楽しみにしててくださいね」
と、ニッコリ笑顔を残し、モモは再び自室へと帰って行ってしまった
「ま、まァ…だいじょうぶ、だよな…?」
モモの妖しい笑顔に一抹の不安を覚えてしまうリトであった

そして、全ての準備は整い
いよいよ結城家のクリスマスが始まる――――

真っ暗な部屋の中に、いくつものロウソクの炎が浮かびがる
「それじゃあ、セリーヌちゃん」
「まうっ!」
唯に抱っこされながらセリーヌは、ケーキの上のロウソクに顔を近づける
ゆらゆらと揺れ動く炎たちが、セリーヌのキラキラお目目をますます輝かせる
セリーヌは目いっぱい息を吸い込んだ。そしてロウソクに向かって吸いこんだ息を吹きかける
「ふーーっ!!」
ロウソクの炎がみんな消えると、クラッカーが一斉に鳴りだし、みんなの声が唱和した
「「「「メリークリスマス!!!」」」」
リビングに灯りが灯ると、テーブルの上のモッツァレラチーズのサンドイッチや、ロース
トビーフにお馴染みのローストチキン、キッシュにホタテのソテー入りのサラダ、温かい
スープ等々に、みんなの歓声が上がる
唯と美柑は、顔を見合わせて頷き合うと、キッチンに入って行った

少しして、二人は大きなトレイを手に戻って来た
トレイの上には、二人が昼過ぎから頑張って作った、ブッシュ・ド・ノエルに、イチゴの
タルト、ビスキュイにマカロンetc.が乗ってある
甘い匂いに包まれるリビングにまた大きな歓声があがると、早速、美柑は手慣れた手付き
でケーキを切り分けていく
「コレって唯が作ったのか?」
「え、ええ。そうよ」
リトの皿に盛られたココアパウダーたっぷりのブッシュ・ド・ノエルに、唯の心拍数が早鐘を打つ
ブッシュ・ド・ノエルは美柑の監修があったとはいえ、唯がほぼ一から作ったケーキだ
自分の皿にあるケーキの存在も忘れて唯の目は、フォークで切り取った一欠片を口に入れ
ようとするリトから離れない
リトはワクワクしながらケーキを口にいれると、モグモグモグモグ、とたっぷり時間を
かけてケーキを味わう
唯の白い喉が緊張で小さく音を立てる

116 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:16:28 ID:E2dbsAB5
「……ん?」
「な、何よ…。お、おいしくなかったら別にムリして…」
「す…スゲーうまいじゃん!」
「え…」
思わず余計な一言を言いかけた唯の口をリトの満面の笑顔が封じる
リトはどんどんケーキを口にしていった
「うん…うまい。ホントにうまいぜ! 唯」
「そ…そう…なの?」
皿の上のブッシュ・ド・ノエルは、あっという間になくなってしまった
リトは早速、お代りをお願いする
再び皿の上に盛られたのは、フルーツとココアクリームたっぷり、そしてお菓子の家付きだ
「いっただきま〜す!」
口の中に入れたリトの顔が幸せいっぱいに緩む
「うん。うん。やっぱうまいよ、唯の作ったケーキ」
「……っ」
「毎日食べたいぐらいだぜ! また作ってくれよな!」
「…まっ、まったく大げさなんだから……そ、そこまで言うなら、べっ、別に考えてあげても…」
赤くなった顔をふぃ、と逸らす唯の胸にセリーヌが「まうー」と抱きつく
「セリーヌちゃん!? どうしたの?」
「まう♪」
顔を上げたセリーヌの口周りは、ココアクリームですっかり汚れてしまっていた
唯はテーブルの上のティッシュで手早く拭いていく
「もう、こんなに汚して」
「まう〜♪」
とってもうれしそうなセリーヌは、唯のほっぺにすりすりと顔を寄せる
「セリーヌちゃん?」
「セリーヌも、唯のケーキ食っておいしかったんだよ」
「そ、そうなの?」
「まうっ!」
にぱっと笑うセリーヌの屈託ない笑顔に、唯はホッと安堵の溜め息をつく
そしてセリーヌの頬にそっと唇を当てた
「セリーヌちゃんに喜んでもらって、私、すごくうれしいわ」
「まう♪」
(なんかオレの時と態度が違うよな…)
フォークを口に咥えて、深い溜め息を吐くリト
みんなお腹が空いていたせいで、テーブルの上の料理たちは、みるみると姿を消していく
と、突然、イチゴのタルトを頬張ったまま、ララが立ちあがった
「じゃー、そろそろプレゼント交換しようよ! まずは唯から!」
「ちょ…!? なんで私から!?」
心の準備がまったく出来ていなかった唯は、あわあわと慌てながら、ソファーに置いて
いたピンクのリボンとネコのシールで可愛くラッピングされた真っ白な箱をリトに差し出した
「え、オレに?」
「う、うん」
一同の「おおー」という声に二人の顔が真紅に染まる
「あ、開けてもいい?」
「……っ」
恥ずかしさでもはや声すら出ない唯は、コクコクと首を振って返事を返す
リトの手が丁寧にラッピングされた紙包みをはがし、蓋を開ける

117 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:17:46 ID:E2dbsAB5
「お!」
「まう?」
リトとセリーヌは箱の中を覗いた
箱の中には、毛糸で編まれたもこもこのモノが入っていた
リトは早速、取りだして広げてみる
「これって…」
「え、えっと……あなたとセリーヌちゃんのなんだけど」
リトには真っ白なマフラー
セリーヌには赤い手袋とセーター
「これ、唯が編んだのか?」
「ええ…まぁ…そうだけど」
俯き気味にポソポソと小声で話す唯
ケーキの感想を聞く時よりも、なんだかずっと緊張してしまう
セリーヌは唯から貰う初めてのプレゼントを手に、大喜びで何度も飛び跳ねた
そして、もう待ちきれないと言った顔をしながら、美柑に「着たいまうー!」と駆け寄った
「セリーヌちゃん、外で遊ぶのが好きだから、冬でも元気に遊べるようにって思ったの。
ど、どう…かな?」
「まう♪!」
セリーヌは着せてもらったセーターと手袋をみんなに披露する様に、その場でクルっとタ
ーンを決めた
「まうー♪」
拍手喝采に包まれるリビング。やっと堅くなっていた唯の顔が少しだけ綻ぶ
それでもまだまだ恥ずかしさと不安と緊張でいっぱいの唯
リトを見つめる目は今にも、泣き出しそうなほどだ
「ゆ…結城くん…」
「ああ。じゃ、早速」
リトはすでにうれしさでいっぱいに緩みきった顔で、マフラーを首に巻いた
はたしてリトが巻いたマフラーの付け心地は――――
リトはマフラーの端を手になんだか、言い難そうな顔を浮かべた
「……な、なァ」
「……」
「えと……これってもしかしなくても…」
「…うっ」
「ちょ…ちょっと長く…ないか?」
「ううっ…」
リトの巻いたマフラーは、長かった
あまりにも長過ぎて、もう一人ぐらい巻けるんじゃないか、と思うほどに
唯は顔を苦くさせたまま、何も言い返せなかった

言えない
最初は悪戦苦闘を繰り広げたマフラー編みも、慣れてくるにつれ、楽しくて、そして妄想が
止まらなくなって
リトの喜ぶ顔を想像しながら編むと、どんどん編めちゃって、止まらなくなってしまったなんて
とてもじゃないけど、言えない

落ち込む唯に美柑は、手を差し伸べる
「ま、まあ、長いマフラーだと、いろんな巻き方できるからいいと思うよ。うん」
なんだか苦しいフォローでも美柑はへこたれない
「それに、セリーヌのセーターと手袋すっごく温かそうだよ。セリーヌも大喜びしてるじゃん」
「まうー♪」
セリーヌは再びターンを決めると、うれしそうに唯に抱きついた

118 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:18:52 ID:E2dbsAB5
「セリーヌちゃん……う、うれしい?」
「まう!」
「うん。よかった。…結城くんは…?」
「えと…」
まだ若干の戸惑いがあるリトの脇腹に美柑の肘が入る
「ってぇ!? あ…ちょっと長いけど、けどスゲーうれしいぜ! 大事にするよ! ずっとな!」
最後の「ずっと」の部分に特別なニュアンスを込めて言ったリト
その気持ちが通じたのか、唯の顔にようやく晴れ間が差してくる
リトはホッと安堵の溜め息をつくと、美柑に目配せした
「うん。じゃあ、今度は私たちの番かな」
「お、次は美柑とリトか」
ターキーを頬張るナナの期待に満ちた目に、少しドキドキしながら、美柑はキッチンから
チェック柄の紙袋を取ってくる
「はい。私とリトから、みんなにだよ!」
美柑とリトが取りだしたのは、いろんな柄や形のティーセットだった
「ほら、リト」
「あ、ああ」
美柑に責付かれてリトが一歩前に出る
「えと、唯。クリスマスプレゼント」
「え、私に?」
リトが唯に手渡したのは、両手に乗る程度の箱だった
箱の表面には、二匹のネコがじゃれ合っている絵が描かれている
「開けても…」
「ああ」
ドキドキしながら箱の蓋を開けた唯の目が大きくなる
「コレって…」
「どうかな? その使ってくれるかな…」
照れくさくて顔が真っ赤なリトと箱の中身を唯の目が何往復もする

真っ白いティーカップの取っ手はネコの尻尾
カップの外回りには、二匹のカップルのネコの様子が、物語の様にして描かれている
ソーサーにもカップと同じ二匹のネコが顔を寄せ合っている絵がある

「か、カワイイ…」
思わず呟いた唯の一言にリトの固くなっていた顔が緩む
「ほら、唯ってネコ好きだから、唯にぴったりだなって思って」
「じゃあ、これって結城くんが私のために選んで…」
そうわかると、不思議なことにティーカップがさっきよりもほんのりと温かくなったような気がした
まるでいつも温かくさせてくれるリトの笑顔みたいに
「ありがと…!」
「ああ」
二人だけの世界を作り出してしまうリトと唯に美柑は、「やれやれ」と苦笑を浮かべると、
みんなにティーセットを渡していく
「じゃ、みんなにも配るからね」

ララには、恋の天使「キューピット」が可愛く描かれた純白のものを
ナナには、デフォルトされたいろんな種類の動物が描かれたものを
モモには、バラの花に金の模様が施されたちょっと豪華な感じのものを
セリーヌには、真っ黄色のヒマワリが描かれたものを

実はティーカップをプレゼントしよう、と言ったのは美柑だった

119 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:20:46 ID:E2dbsAB5
美柑曰く「ウチの中に、みんなの"専用"の食器があるってなんかイイと思うんだ」
美柑が人一倍、みんなの事を大事に想っている事は、リトにもわかっていた
美柑がどれだけ"家族"と過ごす時間を大切にしているのかも
誰よりもガンバリ屋で、そして寂しがり屋な美柑の一番の宝物だから
リトは、快く頷くと、休みの日に美柑と一緒に選びに出かけたのだった

「おおー! 私のカップだァ♪」
と、初めての専用カップに声を弾けさせるララの横でナナは、プレゼントされたばかりの
カップをクルクル回す
「へー。チキューってまだあたしが知らないヤツらがいるんだな。お、このツノ生えたヤツは、
サイって言うんだろ?」
セリーヌは早くもジュースを淹れてもらって「うま、うま」とおいそうに口にしている
「ありがとうございます。美柑さん」
モモはカップを手に美柑に笑顔を送った
「いいって。そんな畏まらなくたって…」
「でも残念ですね…。これで、もう間違えてリトさんのコップを使えなくなってしまいま
した。好きだったんですけどね、リトさんのコップ」
「なっ!? ちょっとそれどーゆー事っ!? モモさん!」
美柑の表情が一変。いろんな意味にも取れるモモの発言に、思わず声を大きくさせてしまう
「モモさん、いったい、どーゆーつもりよ?!」
「さァ、私は、特に」
「特にって、もうっ!」
モモに詰め寄る美柑の横顔は、少しだけ怒っていて、それでいてとっても楽しそうで、うれしそうで
二人きりのクリスマスの時には、見られなかった顔だった
美柑のすぐ近くでは、唯のカップを「見せて、見せて」とお願いするララの姿
また賑やかさが増したリビングの光景にリトは笑みを浮かべた
「よかったな。美柑」

「じゃあ」
「今度はアタシたちの番だな」
ナナとモモは、ちょっと得意気な顔で頷き合う
モモはどこにしまってあったのか、大胆に開けた服の胸元に手を入れると、デダイヤル
を取りだした
「それではお庭を見てください。ナナ?」
「オッケー!」
庭に通じる大きな窓のカーテンを開けると――――そこには何もなく。ただ夜の闇が
広がっているだけだった
「えと…何もないけど?」
「これからでよ。リトさん。ふふ」
妖しげな微笑みを浮かべながらモモのキレイな指がデダイヤルを操作する
操作はすぐに終わり。そして転送ゲートが庭の真ん中に現われる
「なんだっ!?」

まばゆい光の中、一同が見たモノは、大きなモミの木に星屑がいっぱいに散りばめられた
巨大なクリスマスツリーだった
ツリーの一番上には大きな星が乗ってあり、色を変えながら、辺りに星屑を降らしている
そして一体どういう仕組みなのか、サンタやトナカイのイルミネーションが飛び跳ね
動き回り、みんなの前でダンスをし始める

「す…スゴーイ!!」
「キレイ…!」
「まうー!」
みんなの反応にモモは口に手を当てて、満足そうに微笑む

120 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:21:44 ID:E2dbsAB5
「コレがあるからツリーの用意しなくてもよかったのか!?」
「そういう事です。お気に召しましたか? リトさん」
「ああ。もちろん! サンキューなモモ!」
飾りつけを頼んだ時のモモの何かを企んでいる様な顔に、ほんの少しの不安を覚えていたリト
けれどもそんな不安なんて消し飛ばしてしまうほどの光景が目の前に広がっている
リトは素直な気持ちと共に、笑顔をモモにプレゼントした
モモの白い頬が赤く染まり、年相応の子供らしい笑顔が浮かぶ
赤や青の光で包まれる幻想的な光景に、ツリーを作ったモモを含めみんな見蕩れていた
そんな中、ナナが意気揚々とデダイヤルを取りだす
「まだまだこんなモンじゃないぜ! よっと!」
ナナの指がデダイヤルの上を走り、再び庭に転送ゲートが出現する
ただし、今度は一つだけではなかった
庭に現われた十数個の転送ゲート
その中から現われたのは、地球では見た事もないような動物達だった
「じゃーはじめるぞ!」
ナナの掛け声と共に動物達は一斉に鳴き声を上げ、動き出す

白クマ(の様な)がボールに乗ったり、ペンギン(の様な)が優雅に空中を飛んだり
ライオン(の様な)が火の玉でお手玉したり、まるでサーカスの一団がやってきた様な喧
騒が庭に訪れる

「ナナちゃん、これって…」
「へへーん! すごいだろ? こいつらみんなあたしのペットなんだ」
と、唯に胸を張りながらナナは得意気に笑う
「クリスマスってよくわかんないけど、パーティーならやっぱ賑やかじゃないとな! 
でも、なんかこんなコトやってると、城でやってたパーティー思い出すなァ」
「城…ってナナちゃんの家の?」
「ああ」
ナナは腕を組むと、唯に可愛い八重歯を見せた
「と、言っても、城でやるパーティーとかもっとスゴいんだぞ! 姉上とか大張りきりだしな!」
「で、でしょうね…」
「はは…」
どれぐらい「大張りきり」なのか、怖くて内容を訊けなかった唯とリト
乾いた笑みを浮かべる二人の前でセリーヌとララは、うれしそうに動物たちと一緒に飛び跳ねていた

「ほーい。最後は私からのプレゼントだね」
リビングの真ん中でララが取り出したのは、デダイヤル
ポチポチ、とボタンを押すと、急に外が白みを帯びた
「な、なんだ!?」
一同が外を見ると、どうやったのか、いつの間にか空から雪が舞い降りていた
美柑はポカンと真っ白な空を見上げた
「雪…!? で、でも天気予報じゃ今日は…」
「うん。私が降らせたの。この『こんこんスノーくん』で」
(『こんこんスノーくん』…?)
美柑の脳裏に少し前の、久しぶりにリトと二人でデートした時の事が甦る

121 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:22:32 ID:E2dbsAB5
(…そっか。じゃあ、やっぱりララさんが…!)
ふっと顔がゆるむ美柑とララの視線が交わる
"あの時はありがとう"と視線を送る美柑に、ララはキョトンとした顔を浮かべた
「ん? 何? 何?」
「いいから、いいから。続けて」
と、一人うれしそうな顔をする美柑
「う〜ん…じゃー、次! やっぱりクリスマスと言ったらコレだよね!」
「何すんだ? 姉上」
デダイヤルを覗きこむナナの前で、ララの指が楽しそうにデダイヤルのボタンを押していく
「ん〜♪ ほいっ!」
いきなりリビングに眩い光が走り、みんなの体が淡い光に包まれる
光は一瞬で収まり、現われたのは――――
「なんだっ?」
「ええっ!?」
「な、何よこれは!?」
リビングにいたみんなの衣装がいつの間にか変わっていた

セリーヌは、羽根の生えた天使
女の子達は、ブーツを履いたサンタの衣装
リトは、頭から足の先まで、ただし顔だけは出ている、トナカイの着ぐるみを着ていた

「えへへ、クリスマスと言ったらやっぱりサンタさんだよねー」
「まうー♪」
羽根の効果なのか、セリーヌは光の粉を巻きながらリビングの上を飛んでいた
「へー、これがサンタってヤツのカッコか」
「たまにはこういう格好をするのもいいですね」
初めて着るサンタの衣装にナナは興味津々、モモは大胆に開いた胸の谷間にまんざらでもない顔を浮かべる
「うわっ…なんかみんなすごいってゆーか…」
「ちょ…ちょっと!? 何なのよ! コレはっ!!」
顔を赤くするリトの隣で唯は、スカートの裾を引っぱって下半身をガードさせながら声を大きくさせた

唯のサンタ衣装は、上半身が赤をベースに白いファーが付いたチューブトップ
下半身は、黒のハイニーソックスにブーツ、そして超ミニのスカート
どれぐらいミニかというと、あまりにも短すぎて、タータンチェックのショーツが露わになるほどだった

「ララさん! 今すぐ、元にもどして!!」
「えー。せっかく用意したのに。それに今日は、クリスマスだし」
「そんなの関係ないわよっ!!」
真っ赤になって叫ぶ唯だったが、急に何かを思い出したように、口を噤んだ
そして、すぐ隣にいるリトに鋭い視線を飛ばす
「な、何だよ」
「……ジロジロ見たりしたら許さないからね!」
「み、見ないって!?」
トナカイの格好で言われても説得力がないのか、唯のジト目はさらに深くなる
「じゃーみんな! クリスマス、もっと楽しもーっ!!」
「そんな事より! 服、早く戻してッ!!」
と、トラブルの張本人であるララの元気な声に、唯の悲鳴にも似た声が応え
結城家のクリスマスは、ますます賑わいを増していくのだった


「まう…」
唯の膝の上で大好きなお菓子を食べていたセリーヌだったが、ここにきて睡魔がやってき
たのか、大きな欠伸をした

122 :リトと唯 第十話 ハートの夜 前編:2009/12/25(金) 11:23:52 ID:E2dbsAB5
「ん、セリーヌちゃん、眠くなったの?」
と、チョコを一口ぱくっ、と食べながら、唯はセリーヌの顔を覗きこんだ
セリーヌは目尻に浮かぶ涙を両手で擦ると、唯にもたれかかる
「時間も時間だしな」
リトは苦笑交じりに、すっかりとろけきった目をするセリーヌの頭をよしよしと撫でた

時刻はすでに10時を廻っている
いつもなら、とっくにおやすみしているセリーヌだったが、今日だけ特別、という事で起きていたのだ
けれど、それももう限界の様子

「じゃ、オレが二階に寝かしにいってくるよ」
「いいの?」
「ああ。唯はチョコでも食ってろって。好きなんだろ? 甘いお菓子」
「むっ…」
隣でイタズラっぽく笑うリトに思わず言葉を詰まらせてしまう唯
テーブルの上に一箱だけ残っていたチョコを開けてから、まったく止まらない
口の中でほのかに香る甘さと苦さが唯の食欲を刺激しっぱなしだ
他にもマカロンやビスキュイ等。テーブルの上の甘いお菓子は、ほぼ唯の独壇場になっていた
「セリーヌ、おいで。そろそろ寝にいこうな?」
「まぅ…」
セリーヌは唯の顔を見つめると、その胸にギュッと抱きついた
ギューっと抱きついて、再び天使の様な顔で見つめる
「まうー」
「うん。おやすみセリーヌちゃん。また明日ね」
「まうっ」
唯に頬ずりするとセリーヌは、リトに抱かれて二階へと上がっていった
リトに抱っこされながら、「おやすみまうー」と、手を振るセリーヌの姿が見えなくなる
まで唯は手を振った
「唯ー!」
「わ、ちょ…ララさん!?」
体中から甘い匂いをさせるララに突然、抱きつかれた唯
セリーヌのいなくなった分を埋め合わせるかの様にララは、唯の膝で頬杖をついてニッコリと笑う
「何よ?」
「ん、唯が寂しそーな顔してたから! どーしたのかなって!」
「…してないわよ。そんな顔」
ララなりの気遣いに胸の中でクスっと笑みを浮かべつつ、唯はぷいっとナナ達のいる外に
視線を向ける
そんな唯にララは、テーブルの上のポッキーの箱から一本を取り出すと、それを口に咥え
て唯に迫ってきた
「唯、ん!」
「なっ!?」
「んー!」
「もう! ハレンチなマネはやめて!」
リビングに響く唯の声に、「何? 何?」と再び家の中に入ってきた美柑達
静かだったリビングは再び、クリスマスの喧騒に包まれる事になる

賑やかな声を子守唄にセリーヌを寝かしつけたリトは、トナカイの着ぐるみを脱ぐため(律
義にずっと着ていたのだ)自分の部屋にやってきた
ファスナーを下ろすと、汗を掻いた素肌に窓から吹き込んだ夜の風が心地いい
「ったく、ララのヤツは」
楽しそうなララの顔に苦笑を浮かべながら、ズボンを穿くと、ふいに背後に足音がした
「結城くん」
声のした方を振り返ると、部屋の入口に唯の姿があった

123 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 11:24:44 ID:E2dbsAB5
前編終わり
後半のエロパートは、ちょっと間をあけて、今日の夕方過ぎぐらいに投下します

124 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 12:18:37 ID:HAENfyQ5
乙です
くそ…夕方まで全裸か…

125 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 17:08:40 ID:aAMx4CTa
では、後編投下します

126 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:10:40 ID:aAMx4CTa
「あれ、唯。どーしたんだよ? みんなは?」
「下は相変わらずよ」
唯はさっきのララとのやり取りを思い出したのか、憮然とした顔をしながら真っ暗な部屋の
中に足を踏み入れた
どういうわけか、少しぼろぼろになっている唯の有様にリトは眉を顰める
「それよりもセリーヌちゃんは?」
「ああ、セリーヌならもう寝たよ。遊び疲れてたのかな。今日はすぐに寝たんだ」
「そうなの」
唯は持ってきた本を所在無げに彷徨わせた
「セリーヌちゃんのために本を持ってきたんだけど、いらなかったみたいね」
「本?」
「ええ。あの子、この絵本を読んであげると、寝付きがいいから」
と、パラパラとページを捲ったのは、セリーヌの好きな動物の絵本
唯は部屋の真ん中にあるミニテーブルの上に本を置いた
「ま、ちゃんと寝たんならいいわ。ちょっと心配してたのよ」
「そっか」
何気ない会話の中、リトは内心、心を弾ませていた
唯が、本当にセリーヌの事を大事に想っていてくれるからだ
自分と同じ、もしかしたらそれ以上かもしれない愛情を注いでくれる
「なんか、急にお母さんって感じになったよな。唯って」
「えっ!? お、お母っ…!?」
「いつもありがとな! スゲーうれしいぜ! オレもセリーヌも」
「そ、そんな事っ……あ、当たり前じゃない! だって私にとってあなた達は―――って、
は、裸っ!?」
唯は言葉を呑み込むと、真っ赤に染まる顔を両手で隠した
窓から差す月明かりが部屋にほのかな灯りを灯し、リトの上半身を浮かび上がらせていた
暗がりで気づかなかったとはいえ、リトの裸に顔が熱くなるのを覚えると、唯は慌てて後
ろを振り返る
「何やってるのよ!? バカっ!!」
「う…ご、ゴメン」
特に悪い事をした覚えはないのに、唯の大声につい謝ってしまうのは、もうクセなのかもしれない
リトは頭をポリポリと掻くと、手早くクローゼットを開けた
「と、とにかく、私の用事はそれだけだから、早く下に来なさいよね!」
と、言葉も短く、唯はその場から逃げるように部屋を出ようとする
リトは、慌てて振り返ると、小走りで唯に駆け寄って腕を掴んだ
「待った」
「え」
リトがまだ服を着ていない事に唯の顔は、苺みたいに赤くなる
間近で見るリトの胸板に顔がますます熱くなるのを感じると、唯は慌ててぷい、と明後日の
方を向く
「…何よ」
「ちょ、ちょっと待っててくれ」
「え?」
「すぐ終わるから」
そう言うと、リトは再びクローゼットに戻ってしまった
そして一分も待たない内に再び唯の前に戻ってくる

127 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:11:37 ID:aAMx4CTa
「何なの?」
「えと…」
後ろ手に何かを隠しながら、リトは必死にいいセリフがないか頭を巡らせる
何か、とっても大切なモノを渡すために
「結城くん?」
「その……あ、あのさ、ちょっと後ろ向いてくれないかな?」
「後ろ…?」
さっきから挙動不審なリトに怪訝な思いになるも、唯は言われた通りにリトに背中を見せた
「これでいいの?」
「ああ。で、ちょっとの間、目を瞑ってくれ」
「目を? …わかったわ」
言われた通りに唯は目を瞑った
真っ暗な何も見えない世界の中で、ごそごそ、と何やら物音だけが聞こえる
(……何なの? もしかしてハレンチな事なんじゃ…!?)
いろんな事が頭を過り、思わず眉間に皺が寄ってしまう唯
少しすると、急に胸元に冷たい感覚を感じた
「え…!?」
冷たさは一瞬。肌の温度で温められたのか、すぐに冷たい感覚は消え去った
けれども首筋から胸元にかけて、何かの感触がある
唯は小さく震える手でそっと、その"感触"に触れた
「何…コレ」
ソレは、小さな、金属の様な感触
「もういいよ。目開けて」
「え…ええ」
リトの声に唯は、恐る恐る、ゆっくり目を開けた
目を開けると、手の平に乗る小さな金属が飛び込んでくる
唯の手の平の上で光っているモノは、二つのハートが鎖の先で揺れる、ペンダントだった
「こ…コレ」
「その、プレゼント。クリスマスの」
「え、プレゼ……そ、それならさっき下で貰ったじゃない?」
驚きを隠せない唯に、リトは照れくさそうに頬を指で掻いた
「下で渡したのとは別ってゆーか、その……特別って意味で」
「特…別」
特別、という言葉に胸の奥が熱くなるのを感じる
「父さんのトコでちょっとバイトしてたっつーか……どーしても唯に何か特別なモノあげたくて」
「あ…」
リトの言葉で唯はある事を思いだした

「え、明日? わりィ。ちょっと用事があってさ」
クリスマス前、唯がせっかくデートのお誘いをしたのに、リトは来る日も来る日も、断り
続けていたのだ
「ゴメンな!」
「ま、まあ…いいわよ。ええ、気にしないで…」
と、なんとか気丈な態度を崩さなかった唯だったが、内心は、寂しさと不安で、いっぱい
だったのだ

「じゃ…じゃあ!?」
「プレゼント買うためとはいえ、いろいろゴメンな唯」
と、両手を合わせてペコっ、と頭を下げるリト
申し訳なさ全開のリトの弁明を唯は、腰に手を当てて黙って聞いていた
やがてポソっと口を開く

128 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:12:46 ID:aAMx4CTa
「……バカ」
「ご、ゴメン」
「…もう、本当にバカなんだから!」
「うう…」
「…………でも…ありがと!」
「…唯」
リトの目に、月明かりに照らされた唯の極上の笑顔が映し出される
張り詰めていたモノが一変、リトはやっと安堵の溜め息をついた
「よかったァ。喜んでくれて」
魅力的な胸元で輝く二つのハートに満足そうに頷いていると、急にそのほっぺをムギュっ、と
抓られてしまう
「ほへ?」
「…言っとくけど、デートに行けなかった話は、まだ終わってないんだからね?」
「へ…」
「結城くんがいないと寂しいし、いつもよりなんだか寒く感じるし」
リトの目に一瞬、唯の瞳がうるうると揺らいだ様に思えたのは気のせいだろうか?
唯の表情はすぐにムッとしたものに変わってしまう
「許さないんだから!」
「ご、ごめんなひゃ…」
と、ほっぺを抓られた情けない顔のまま謝ろうとした時、ふいにリトの唇が塞がれてしまう
(――――え?)
目の前いっぱいに映る唯の顔
そして、唇に感じる柔らかい感触と、甘い香り
真っ暗な部屋の中で、月明かりに照らされた二人の影が重なる

きっかり五秒後、唯の唇がおずおずと離れていく
「え…えと…唯」
「……っ」
リトの声に唯の華奢な両肩が震えた
唯は両手を握りしめると、キッとリトに視線をぶつける
「す…すっごく寂しかったんだからね! 不安だったし! それなのに一言ぐらい……も
う、バカ! ホントに結城くんのバカっ!」
「わ、悪かったって! ホント!! 唯のこと驚かしてやりたかったから…」
「ふん」
「…どーやったら許してくれる?」
「そんな事…自分で考えなさいよ」
唯は消え入りそうな声でそう呟くと、赤くなった顔をふいっとリトから遠ざけた
もうお互い答えは出ているのだ
何も訊かずとも、何も答えずとも
やがて、リトが半歩、唯に近づく
「あ…」
と、短い呟きのあと、唯の唇にリトの唇が重なった

最初は軽いキス
唇と唇が重なるだけの、クリスマスケーキよりも甘いキス
「ん、んっ…」
何度も交わしていると、離れていくリトを追っていくように、唯はリトに抱きついた
体を密着させ、腕を首筋に回し、さっきよりもずっと深いキスを贈る
「…ン…っ」
唯の甘い匂いがリトの理性を溶かしていき、リトの熱い吐息が唯の鼻をくすぐる
やがて、どちらともなく舌を出して絡ませ合っていく
舌は二人の真ん中で絡み合い、時には唯の口の中を、リトの口の中を、蹂躙し、いっぱい
にしていった

129 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:13:50 ID:aAMx4CTa
たっぷり数十秒のあと、息継ぎを兼ねて唇を離した二人の間に銀色のアーチがかかる
「はぁ…ぁ…」
「唯の口、なんかすげー甘い」
「そ、そうなの?」
「さっきチョコ食ってたせいかな?」
「……甘いのはキライ?」
上目遣いでそう訊いてくる唯にリトは、「スキだよ」とだけ呟くと、再び唯の口に吸い付いた
舌を絡ませ合い、唾液を交換し合い、さっきのキスとはまるで違う、まるで貪る様なキスを
二人は繰り返す
「ンン…っ…ちゅ…ンくっ…ン、ンッ、ンン」
唯の細い腰に回していたリトの手が唯の体をさらに抱き寄せると、唯の口元で唾液が妖しく輝く
リトは薄目を開けると、もう片方の手で唯の頭に触れた
「や…っ!」
と、まるで鈴が鳴った様な可愛い声と共に唯の口がリトから離れていく
リトは一瞬目を丸くさせた後、苦笑した。それを見て、唯の頬が膨れる
「何したの?」
「何って頭触っただけだけど…ダメだった?」
唯はリトが触れたところと同じところに触れる
毎日触っている自分の髪なのに、リトが触ったところだけ何だか暖かい、不思議な気持ち
を抱かせてくれる様な……
唯は髪に触れたまま、ぽそぽそと口を開いた
「…ダメ…じゃない」
唯の言葉にリトはうれしそうに顔を綻ばせると、また髪に触れる
「やっ…ン」
うれしさと恥ずかしさでどうすればいいのかわからなくて逃げる唯をリトの手が優しくひき止める
そして、長い髪を手櫛で何度も何度も梳いていく
「唯の髪ってすげーキレイだ! オレの自慢の一つだぜ!」
「!!?」
リトの何気ない言葉に唯は、一瞬、自分の息が止まるのを覚えた
リトは唯の頭を撫で続ける。うれしそうに、幸せそうに
「ホントにキレイだよな…いい匂いもするし! って唯…?」
唯はリトの手にいいようにされながら小さく震えていた
ぷるぷる、ぷるぷる、顔を真っ赤にさせながら
「えと…なんかオレ怒らす様なこと…」
さっと顔から血の気が引いていくリト
逃げ腰になるリトの胸板に唯はとん、とおデコを当てた
「え? え…?」
唯の行動に訳がわからないリトは、行き場を失った手と同様、目を彷徨わせる
そんな情けない態度のリトの胸板に唯は、じっと顔をうずめていた
「…どきどきしてる」
「え?」
「結城くんのムネ…。私と同じ」
唯はうずめていた顔を上げると、上目遣いでリトを見つめた
長い睫毛の下で濡れた瞳が、ジッとリトの顔を見つめ続ける
一秒…二秒…三秒……リトの胸に両手を当てたまま、唯は小さく笑った
「…私も自慢よ」
「な、何が?」
「ヒミツ」
一人意味がわからず、目をパチクリさせるリトに笑みを深くさせると、唯はベッドに腰掛けた

すらりと長い脚は、今は、黒のハイニーソックスに包まれ、ブラウンのブーツを履いている
唯はブーツのジッパーに手を伸ばすと、時計の針の音しかしない部屋に、ジジジ、と
ジッパーを下げる音を加えた

130 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:15:09 ID:aAMx4CTa
ブーツは簡単に脱げ、唯の形の良い長い脚が現われる
唯はブーツをベッドの隣にキレイに並べると、やっとリトに向き直る
いつも隣にいる唯。改めて見ても唯は、キレイだと思った
長い髪も、黒い瞳も、白い肌も、そしてサンタの衣装を完璧に着こなしているスタイルの良さも
けれどもリトの視線は、別のところにあった
赤いミニスカートの裾周りの白いファーと黒のハイニーソックスの間
すなわち唯の太ももに
その視線に気づかないのか、唯は座り心地を直すために腰を捩った
すると、ぴったり閉じていた両腿がほんの少しだけ開き、その奥にあるショーツを覗かせた
リトの喉に生唾が落ち、心拍数が急上昇を始める
「何よ…。どうしたのよさっきから」
「い、いや…」
唯の両腿は閉じてはいない。なので、リトの位置からは、スカートの奥が完璧に覗ける事
ができた
きっとクリスマスに合わせて穿いてきたのだろう。タータンチェックのショーツ
「変な結城くん」
唯はクスっと笑うと、ベッドの上に女の子座りをした
そしてジッと見つめてくる
怒っているわけでも、睨んでいるわけでも、訝しんでいるわけでもなくて
ただ、リトに、大好きな人の顔に、唯は視線を送り続ける
その視線にリトの心臓は早鐘を打つ
「本当にどうしたの? 変よ?」
スカートの中が丸見えになってるよ、なんて言えないリトは、なんとかスカートの中から
視線を逸らす努力をしてみる
けれどもその姿は、唯からしてみると、どう見ても挙動不審に見てしまうわけで
「ん?」
唯はコクン、と首を傾げた
赤い衣装が唯の白い肌をさらに際立たせ、そしてリトの視線を逃がさなくする
リトは、喉の奥に唾が落ちていくのを感じながら、やっと口を開いた
「に…似合ってるなーって思ってさ」
「え? 似合う?」
「その、唯のサンタのカッコ」
「えっ!?」
リトの言葉の意味を理解した唯は、サンタの衣装と同じ、真っ赤に染まる
「普段、そんなカッコしないから、なんか新鮮だなーって」
「なっ、何言ってるの!? もう…!」
唯は腕を組んでふい、とそっぽを向いた
ははは、と苦笑いを浮かべるリトだったが、視線は唯から離れない
唯が動くたびに揺れるスカートの裾が絶妙なポジションとなって、リトを誘惑する
リトのリミッターは、今や、限界寸前まで上がっていた
「…ま、まったく、またそんなおかしな事言って…! そんな事言っても誤魔化され
ないんだからね!」
どう見ても顔が緩んでいる唯だったが、それでも最後の一線だけは死守なのか
唯は両手をベッドの上に置くと、さっきから口が止まってしまったままのリトに視線を向けた

131 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:16:21 ID:aAMx4CTa
「結城くん? まだ何かあるの?」
「……っ」
リトの顔を下から覗きこむように、少し前のめりになっている唯の肩から、長くて柔らかい
髪がサラサラと落ちていく
続いて真っ赤なチューブトップから覗く大きな胸の谷間がリトの視界の中いっぱいに飛び
込んでくる
思わずリトは、唯の両肩に両手を置いた
「唯っ!」
「な、何?」
オウム返しに訊く唯だったが、すでに唯の心の中では、これから何が起こるのか答えが出ていた
その証拠に、これから始まるコトに、期待とうれしさで、胸の中が熱くなって仕方がない
近づくリトの顔に唯の胸がドキドキ、ドキドキと高鳴る
「唯…」
「ゆ…結城…くん」
リトの体温と息遣いが直接伝わってくる
そして、その事が唯のドキドキに拍車をかける
両肩に置いたリトの両手がほんの少し力をいれただけで、唯の体は簡単にリトに傾いてしまった
目を閉じる瞬間までリトを見つめ、唯はリトと唇を重ねた

何度もしたキス
いつも想う――――幸せだな、って
唇の柔らかさも、舌の感触も、唾液の味も、息遣いも、みんなみんな
唇が離れた時、唯の顔はもう完全に溶けていた
肩から離したリトの手が、唯の下腹部に触れる
クチュ、という水音と一緒に、唯の吐息のような声がこぼれる
ずらしたショーツの間から入ったリトの指が割れ目を広げ、二度三度と秘所を掻き回していく
「んっ…あっあ、ン、ンっ」
ぐっしょりと濡れた秘所から、シーツの上にポタポタと蜜が落ちていく
あっという間にシーツに水溜りが生まれる
唯は両腕をリトの首に回すと、リトの顔をぐいっと引き寄せた
「唯…」
「結城くん…っ」
熱でしっとりと濡れた、懇願するかのような唯の瞳がリトを見つめる
唯の桜色の唇が震えながら、吐息混じりの言葉を紡いでいく
「…ン…っ…して」
「え?」
「ッ!?」
真顔で訊き返してくるリトに思わず、唯は辛辣な視線を作ってしまう
顔が引きつるリトが何か言う前に、首に廻っていた唯の腕がリトの顔を抱き寄せた
「…本当に鈍いんだからっ」
「え、何が…ンン!?」
唇が重なり、そしてキスの嵐
口の外に出したリトの舌を、唯は口を窄めて丹念にしゃぶる
舌を愛撫されたリトが「お返し」とばかりに唯の秘所を掻き回していく
上の口と下の口、両方がリトでいっぱいになる
次第に、二人の体が縺れ合ったまま、ベッドの上に沈んだ

132 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:17:02 ID:aAMx4CTa
「ぷはっ」と息継ぎを兼ねて顔を離したリトを唯の腕が捕らえ、引き寄せる
「イヤっ!」
「って、息が…!?」
「イヤなの! 離れちゃダメ!」
甘えた声にリトの心拍数が強上昇を始める
「うう…」と涙を滲ませながら見つめてくる唯
いつか唯が小さくなった時の姿と、今の姿が重なる
リトはすぐ真下で、なんだか拗ねた様にほっぺを膨らませている唯にふっ、と笑みを浮かべた
そして、膨らんだ頬にそっと手を触れた
「離れねーよ! 絶対!」
「ぜ…絶対?」
「絶対!!」
リトの力強い返事に唯は、「うん」とだけ返し、そして、体の力を抜いた

軋むベッドの上に広がる、唯の長くてキレイな黒い髪
夜の光に照らされた髪は真珠のような輝きを見せる
それはまるで、胸元で光るハートの輝きの様に
「すごいキレイだ」
「何よ急に」
柔らかい笑みを浮かべる唯にリトは軽い口づけをした
それと同時に、ミニスカートから伸びる、白い太ももに手を置いた
「んっ」
唯の体が強張る
それを解きほぐす様にリトの手が優しく唯の頬を撫でる
「唯」
「……ッ」
「スキだ」
「……ッ!?」
湯たんぽの様に唯の顔が熱くなる
真上でニカっと笑うリトを唯のうるんだ瞳が見つめる
「…バカ」
と、リトの少年の様な笑顔に応えるように、唯はうれしそうに表情を崩した
心の準備が出来た唯の折り曲げていた膝が、シーツに沈む
無防備になる下半身に、止まっていたリトの手が動き出す
タータンチェックのショーツの上からリトの指が割れ目に触れた
「んっ」
ピクン、と腰が小さく震え、それに連動して胸がぷるん、と揺れる
暗がりの中、リトの指の動きに合わせて、唯の乱れた息遣いだけが、部屋にはあった
やがてリトの指が割れ目に沿って、何度も擦っていく
「あっ…ぁ」
可愛い声が大きくなり、ほどなく、卑猥な水音が下腹部からなり始める
リトを見つめる唯の視線が強くなる。その視線を横顔に感じながら、リトの息遣いが興奮
で荒くなっていく
割れ目をなぞる指に少し力が入る
「んっん、ん…」
ショーツはみるみる、とおねしょをしたみたいに濡れていく
「唯のココ…もうびっしょりだ」
「やっ…違っ…そんなワケなぃ…んだからっ」
言葉とは裏腹に下腹部を覆う熱の正体は、唯自身が一番わかっていた
リトの手が動くたびに聞こえてくる水音もはっきりと耳に届いている
「直接触ってもいい?」
「……ッッ」
リトの顔を真っ直ぐに見つめながら、真っ赤に染まった唯の顔が縦に揺れた
ミニスカートを捲り、そしてショーツを脱がしていく
リトの手が唯の肌に、一番大事なところに触れた

133 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:17:58 ID:aAMx4CTa
「んんんっ…」
恥ずかしさと、リトに触れられている、という事実が唯の体をますます熱くさせていく
唯は思わずリトの腕にしがみ付いて、しっとりと濡れた目を向けた
普段の唯からは想像もできない、弱々しくて、そしてドキドキとさせる顔
唯の吐息とぬくもりを直に感じながら、リトは割れ目に中指を当てた
「ひゃんっ!?」
聞いているほうがこそばゆくなる様な声を出しながら、唯の腕がまた強くリトに抱きつく
ぷっくりとした入口を親指と人差し指で広げ、露わになる膣内に、リトはゆっくりと中指を入れていく
指に絡みつく、ざらついた肉と熱い蜜の触感
欲望を刺激するソレらは、リトの指の動きを激しくさせるには十分すぎる
一本だった指は二本に増え、唯の膣内を責め立てる
「あっあ、ん…んッッ―――ッ!?」
体の中から込み上げてくる堪える事のできない感覚
ぎゅ〜〜っとリトにしがみ付く唯
リトの横顔に寄せていた半開きになった口から、小さな舌が伸びる
「なっ!?」
ふいに耳に感じるぬらっとした肉感
秘所を責め立てるリトに「お返しよ!」と言わんばかりに、唯なりに精一杯の反撃をしてみる
耳の穴を中心に弧を描くように舌を這わせ
最後は耳たぶをカプっと甘噛み
熱い吐息が耳にあたり、睦言が耳元で囁かれる
「ちょっ…唯…!?」
背中にブルっと電流が走り、リトの指が唯の一番弱い部分を擦った
「くっ…ん、んんん―――ッッ!!」
キュッと膣内が狭まり、リトにしがみ付く唯の両腕に力が入る
噛み締める様な声と、断続的に吐かれる荒い呼吸が耳をくすぐる
お漏らししたみたいな水たまりがシーツの上に広がっていき、次第に唯の全身から力が抜けていった
濡れた瞳は、とろけきった瞳へと変わり、唇が小刻みに震える
リトは唯の顔をジッと見つめた
自分の痴態を一部始終見られたことに恥ずかしさが込み上げてきたのか、唯はリトの視線
から逃げるように顔を背ける
リトは唯の横顔を見つめながら、赤く上気している頬に触れた
そして、耳や耳たぶ、鼻や唇を愛しむように手で触れていく
「や…ンっ」
ずっと声を出すまいと我慢していた唯だったが、それもすぐに限界にきてしまう
ついに声を上げてしまうと、ムッとほっぺを膨らましながら、ようやくリトと視線を合わせた
「何よ…」
「すごい可愛かったなって!」
「……ッ」
唯の頬が、さきほどまで浮かべていた赤とは違う意味の赤を浮かべ始める
(カワイイ…!)
リトは唯を両腕でギュッと抱きしめた
リトの腕の中で、唯の肩が小さく震える
震えながら、唯は、リトの胸にそっと頬を当てた
頬からリトの体温が伝わってくる。耳にリトの鼓動が伝わってくる
唯は目を瞑って、体いっぱいにリトを感じた
「結城くん…」
唯の頭にリトの手が触れ、優しく髪を梳かしていく
リトは唯の前髪を手で上げると、おデコにキスをした

134 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:18:39 ID:aAMx4CTa
「…唯。その、挿れてもいい? そろそろガマンできなくて」
「……ッ」
二人は今、密着状態
いろんな部分が触れ合って、互いの体の状態を相手に伝えている
もちろん、さっきから自己主張しっぱなしのリトの下腹部も唯には筒抜けだった
唯はリトから顔を離すと、少しうれしさが滲む声でポソっと呟く
「…ハレンチな!」
「ゴメン」
申し訳なさそうにリトは苦笑した

ヌプヌプッ、先端が膣壁を押し広げながら奥へ奥へ挿っていく
すっかりリトの形になっているとはいえ、唯の中はリトをギチギチと締め付ける
気を抜けばすぐにでも射精してしまいそうなほどに
「挿っ…た!」
「…ん…っ」
体の中でリトをより強く感じる。唯の瞳が切なそうに揺れる
唯の手がベッドの上のリトの手を探し、そして手繰り寄せるように絡み、ギュッと握りしめる
「動くな?」
「うん」
コクン、と唯の頭が縦に動いた

ゆっくりと、リトの腰が後に引いていく
リトを離したくない膣壁が竿に絡みつき、後を追っていく
「あぁあっ」
背筋にゾクゾク、と日常では感じ得ない快感が生まれる
思わず唯の爪がシーツの上を走り、シーツをクシャ、と握りしめた
リトは、腰を打ち付けた
絡みついた膣壁が、今度は押し戻される
さっき感じた以上の快感が唯の背中を走り抜けていった
「あぁ…あっああ」
たった一往復しただけなのに、唯の膣内は悦びの声を上げる
「もっとぉ…もっと…してぇ」
唯のお願いにリトの腰の動きが増していく
膣内で生まれた蜜は、たっぷりと中で掻き回され、より濃くなって結合部から溢れだす

パチュパチュ、と肉を打ち付ける音と水音が混じり合った音が、今は心地よく感じる
普段なら決して、許す事のできない事でも、今はとても幸せに思える
リトをずっとずっと近くに、強く、感じることができる
誰にも邪魔されない、二人だけの幸せの時間
もっと長くこうしていたい、と唯は想う

「ゴメンっ…もう」
膣内でパンパンに膨らんだリトの竿は、もういつ暴発してもおかしくはなかった
歯を食いしばるリトの顔に、少し残念そうに顔を曇らせる唯
けれども、コクコク、と首を振った
「口…開けて」
言われたままに唯はあーん、と口を開く
間髪入れずに秘所から引き抜かれたリトの竿が、唯の口の中に入ってくる
「んっ、んっ」
「…飲んで」
唯の返事を訊かないうちに、リトは唯の頭を掴み、喉の奥まで竿を押し込んだ

135 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:19:57 ID:aAMx4CTa
「んっ!? んん、んぅっ!」
呻き声と睨みつける様な視線に冷や汗が浮かびそうになるが、今は、とっくに限界を迎え
ている射精感の方が優先
「ゴメン…出っ…!!」
鈴口から熱い欲望が喉の奥まで流し込まれる
「んんっ…んんううぅ!!」
口の中いっぱいの濃くて、鼻に付く強烈な牡の臭い
舌を襲う決して慣れないプリプリの体液が生む嫌悪感
唯の端整な眉が歪み、目尻に涙が浮かぶ
それでも唯は、少しずつ喉を動かし、精液を嚥下していく
射精の快感で腰を振るのを止められないリトの顔を見つめながら、少しずつ、少しずつ
竿を咥えている口元から溢れた白濁液が、唯の白い喉を伝い、汚していっても
「んく…ちゅる…ぱっ…んん…ぅ、んっ」
リトの腰の動きに合わせて唯は口を動かしていく
舌で竿を舐め取り、裏筋に刺激を送り、口をすぼめて鈴口に残った精液を吸い出す
「ちゅぱ…ちゅ…ん、んん…ん」
「すごっ…唯の口の中…っ!」
上目遣いで見つめてくる唯とリトの視線が交わる
端整な顔立ちが淫らに染まっている姿にリトは息を呑んだ
口の中で萎えかけていた竿が、再び元気を取り戻し始める
唯は、口いっぱいの肉棒を咥えるのをやめると、亀頭の先端に軽くキスをした
そして鈴口を舌を使ってチロチロと舐めていく
「…ン…ンっン…」
リトの下腹部から背中を電気の波が走り抜けていった
「ど…どーしたんだよ今日。なんかいつもと違って積極的っつーか」
「クリスマスだからかしら?」
裏筋に舌を這わせるのを一旦休憩すると、唯はクスっと笑みを浮かべた
灯りがとぼしい夜だからか、唯の笑みがリトには蠱惑的に映る
「毎日がクリスマスだったらいいのに」なんてバカな事を思っていると、すっかり復活を
果たした肉棒を前に、唯はすっとベッドの上に立ち上がった
「え、何?」
「…して」
「へ?」
「もっとして…結城くん」
口元を白濁液で汚しながら、唯のとろけきった瞳がリトを見つめる
いつもの漆黒の瞳が今は、赤く輝いている様な錯覚すら覚えるほどに、唯は、熱い視線を
送り続ける
送り続けながら、唯はリトの膝の上に跨った
「え、ちょ…」
「してくれないの?」
「そ、そーじゃなくて…!」
泣きそうな顔で見つめてくる唯にリトは、息を呑んだ。言葉がうまく出てこない
唯は自分で割れ目を広げると、位置を確かめながら、ゆっくり腰を落としていった
先端が入口を掠り、何度もすれ違いが続く
「ん、く…」
それでも唯はやめない
何度も位置を確かめながら、リトを求める
ふるふると震える唯の体。端整な顔は、火が付いた様に朱色に染まっている
羞恥と欲望の狭間で揺れているのか、唯の瞳はリトの顔を捉えたまま、ゆらゆらと揺れ動く
その正体が涙だとわかるのにそんなに時間はいらなかった
リトは唯の細い腰に腕を回すと、唯を導く
「もうちょい、こっち」
「こ…ココ?」
やがて、先端が入口を捉え、クチュ、と水音が鳴った
不安げだった唯の顔に、柔らかい笑みがこぼれる
目からこぼれた涙がつう、と頬を伝っていくのを、リトは指で拭き取った

136 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:21:02 ID:aAMx4CTa
「ムリしすぎだって」
「だって…」

これで終わってしまうのがイヤだったから
離れてしまう事が、寂しかったから
あんなにギュってくっ付いていたのに
一緒にいても、こんなにも想ってしまうほどに、想いが込み上げてきて、止まらない

リトの顔を見つめながら唯の腰がゆっくりと沈んでいく
割れ目にキスをしていた先端は、入口を押し広げ、膣内へ挿っていく
コツン、と子宮の近くで音がしたのを感じると、唯の動きが止まった
「感じる…結城くんが私の中にいるの」
「オレも。唯のことすごく感じる」
「うん」
唯はふっと笑みを浮かべた
誰が見ても見惚れてしまう様な笑顔を
その笑顔を独占している事にリトは、誇らしさとうれしさをまったく隠そうともしない満
面の笑顔を唯に返す
唯はリトの頬にキスをした
「…動いて」
リトの耳元をネコが甘えた様な声がくすぐる
リトは腰に回していた手を離し、唯と両手を繋いだ
普段なら思わず「痛い」と言ってしまうほど、強く強く、握る
そして二度三度とキスを交わす
キスが終わらない内にリトの腰が唯を突き上げた
「あぁああっ」
キスを終えた唯の口から甲高い声が上がる
カリ首が膣壁を擦り、先端が子宮口を押し上げる
「奥ぅ…そんな奥ばっかりしたらも、もう、イッ…うぅ」
リトの腰の動きに合わせて唯の体が上下に弾む
パチュパチュ、と肉と肉がぶつかり、唯の長い髪が乱れ、踊る
リトは唯の手を離すと、チューブトップの胸元に手をかけ、一気に裾をズリ下ろした
プルン、と震える大きな胸がリトの目の前に現れる
胸の動きと一緒にペンダントのハートが揺れ、鎖が音を立てる
リトは吸い寄せられるように、胸に口を近づけていった
「唯のココ…すごいイイ匂いがする」
「そんなわけっ……汗掻いてるのよ?」
リトは桜色をした突起を口に含んだ
唯の口から高い声がこぼれ、背中がのけ反る
唯の反応を上目で窺いながら、リトは、首筋から胸の谷間を伝い落ちていく汗の雫を舌で
舐め取った
「んっ…く、汚いわ…よ?」
「そんな事ねーよ。汗の匂いだって唯は、すげーイイ匂いだよ」
「や…っめ…もぅ、何言っ…てるのよ!?」
口ではそんな事を言いつつも、唯はリトを両腕で抱きしめた
唯の柔らかい胸に顔をうずめるリト
その感触をもっと堪能しようと、リトの両手が唯の腕の隙間から胸に伸びていく
柔らかい。本当に手に吸いついてくる胸の感触にリトは、完全に虜になってしまう
両手いっぱいを使って唯の胸を上下左右に弄るリト
唯の両肩がふるふると震え、唯はリトの首筋近くに顔を寄せた

137 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:21:56 ID:aAMx4CTa
「もっと」
「へ?」
「もっとして……もっと動いてくれないとイヤっ」
唯の長い脚がリトの腰をキュッと掴み、下腹部がもぞもぞと動く
「切ないの」
膣内がリトをキュンと締め付ける
「して」
唯の声はネコの鳴き声の様にこそばゆくて、ハチミツの様に甘く、リトの頭の中をとろけさせていく
リトの顔を真っすぐに見つめる唯の黒い瞳は、涙でいっぱいで、今にもこぼれそうだった
「唯がもっとって言うなら…!!」
リトの両腕が唯の腰に回り、体を抱き寄せる
リトは杭を打ち付けるように腰を突き上げていった
先端がコツコツ、と子宮口を責めるたびに、唯の体がリトの腕の中でのけ反る
「あぁああ…ン、ンっン―――ッッあぁあ…んっく」
二人は強く抱き合ったまま、息遣いを、腰の動きを合わせていく
キスを繰り返し、顔を離したリトの口が唯の胸に吸い付く
手は汗で濡れる背中を撫で、反対の手は頭に、愛おしむ様に髪をクシャ、と掴む
「結城くん、すごいハレンチな顔してる」
「唯だって」
「見ちゃダメ」
「なんで? ハレンチな顔してたって唯は可愛いと思うけどな」
と、唯の赤い頬にリトはキスをした
もっと顔を赤くさせる唯の「ば、バカ!」という声に苦笑を浮かべながら、リトは、唯の唇にキスをした
「…唯」
「ん?」
「出していい? もう…」
リトの頬を流れる汗を舌で掬いながら唯はコクン、と返事をした
そして、リトの首筋に腕を回して抱きつくと、ぽそぽそと囁く
「ちょうだい結城くんの。結城くんの子種、私の中に」
「!!?」
リトの腰の動きが一瞬、止まる
「欲しいの。結城くんのでいっぱいにして」
ゴクリと唾を呑みこむ事よりも速く、リトの腰が動き出す
今度はさきほどまでよりもずっと速く、激しく
首筋に抱きつく唯の腕に息苦しさを覚えるも、今はそんな事すらどうでもよく思えてしまう
リトは一心不乱に腰を突き上げていった
「唯、唯、唯」
「…城くん、結城くん、結城…」
お互い名前を呼び合いながら互いの顔を見つめ、そして、キスを交わす
下腹部を襲う刺激とは違う、甘い蜜の様な感覚が口の中いっぱいに広がる
舌を出し、唾液を呑み込み、口内を貪る
「ん…くちゅ…ン…ンン…むっ…ぷっはぁ…は…ぁ」
たっぷりキスを交わし終えたお互いの顔は、すっかり溶け崩れている
「唯っ…もうっ…!!」
コクコク、と頷く唯の口は、もう返事すらまともに返せないほどに震えている
リトは唯の体を目いっぱいに抱くと、最後の仕上げと、竿を一番奥に向かって突き上げた
「唯!!」
「あぁ―――ああぁああッッ!!?」
リトの腰がぶるぶる震え、唯の子宮に欲望を吐き出していく
子宮を満たしていく熱い奔流に、唯の爪がリトの背中に食い込み、唯の腰が二度三度と大きく震えた

138 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:22:42 ID:aAMx4CTa
「はっ…ああ…ぁ…はぁっ…ン…ッッ」
ぐったりとリトにもたれる様に抱きつく唯
断続的に吐かれる乱れ切った息がリトの耳をくすぐる
リトは唯の頭を撫でながら、汗で濡れる横顔を心配そうに見つめた
「へーきか?」
「……ッ」
唯は何も応えない。応えられない
下腹部を襲う強烈な波で口が言う事を訊いてくれない
だから代わりに唯は、リトの頭をクシャクシャになるまで抱きしめる
抱きしめながら、リトの射精を、ぬくもりを体いっぱいに感じる
子宮の中に広がる感触――――それが唯にとびきりの幸せを味わわせた

どれぐらい抱き合っていただろうか
唯はゆっくりと体を離すと、恥ずかしそうに顔を俯かせながら、上目遣いでリトを見つめた
「…いっぱい出したわね」
「え、そ、そうかな?」
コクン、と真っ赤に染まった顔が縦に揺れる
「だって私の中いっぱいになってるもの」
唯はそう言うと、リトの手を取って、ちょうど子宮があるおヘソの辺りに触れさせた
白くて柔らかい肌触りにリトの顔が赤くなっていく
「ね、わかる? ココにいっぱい出したのよ」
「あ、ああ」
おかしな緊張を滲ませるリトに唯はクスっと小さく笑みを浮かべた
そして甘〜いクリームの匂いで惚けた様な目をしながら、唯はリトのおデコにコツン、とおデコを当てた
「セリーヌちゃんの妹か弟ができるかも」
「えっ!?」
「もしそうなったら責任取ってくれる?」
「そ、そりゃ、その時は…」
「…ぷ…はは…冗談よ」
どう返していいのか困っているリトに、唯はおかしそうに笑みを浮かべた
サンタの格好をした黒ネコの困ったイタズラにリトは、頬を赤くさせたまま頭を掻いた
「……でも、いつかほしい、かな」
「え?」
唯は一瞬、真面目な顔をするも、リトの視線にすぐに表情を崩してしまった
そんな唯を真っすぐ、ジッと見つめ続けるリト
見つめ続け、やがて、リトは想いを口にし始める
「…去年のクリスマス、オレの言ったこと覚えてる? 『来年のクリスマスはもっとお前
のこと好きになってる。もっと気持ちが大きくなってる』って」
「ええ」
と、唯は頷く

初めて二人で過ごしたクリスマスなのだ
忘れた事なんてない。みんなみんな覚えている
カッコわるかったところも、情けなかった顔も、うれしくて涙が溢れてきた言葉も

近づく二人の顔
唇と唇が触れ合う寸前でリトは再び想いを口にする
「唯が好きだ」
その一言だけで唯の胸がキュンと音を奏でる
「去年よりも、昨日よりも、今日の朝よりも昼よりも、ずっとずっと唯の事が好きだ!」
リトはそっと唯の頬に触れた

139 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:24:29 ID:aAMx4CTa
「唯、オレ、今日すげー幸せだった。お前がいて、みんながいて」
「わっ、私…も」
震える口がようやくそれだけを呟く
「オレ、来年は今年よりももっとお前を幸せにする! その次の年はもっともっと! その
次の年はもっともっともっと!!」
リトの両手が唯の両肩を掴む
「唯とこの先もずっと一緒にクリスマスしたいんだ! お前の事が大好きだから!」
「……っ」
あまりにも真っすぐで純粋な言葉が唯の胸を直撃する
リトらしい、飾りっけもカッコよさもなにもない、だけど一番欲しい言葉が
唯は胸で輝くペンダントを指で掴んで持ち上げた
キラキラと輝く、二つのハート
ゆらゆらと揺れるハートは、重なっては離れ、重なっては離れてを繰り返す
まるで自分たちと同じように
唯はペンダントとリトの顔を重ねると、小さく笑った
「ねェ、結城くん」
「ん?」
「来年は……指輪がほしい、かな」
「え、それって…!?」
目をパチクリさせるリトに今度こそ唯は、口に手を当てて笑った
そして、またリトに顔を近づける
「私も好きよ。結城くんが、大好き」
「ゆ…」
リトの言葉を遮るように、唯の口がリトの口を封じる
あわあわと両手を宙でバタつかせるリト
(…好き、大好きだからね、結城くん)
大慌てなリトに心の中で苦笑しながら、唯は想いをいっぱいに詰め込んだキスを送り続けた
二人の想いが混じり合って、溶け合って、一つになっていく
長い長いキスを終えると、リトと唯は見つめ合った
「唯…」
「ん?」
「もう一回しよっか。ダメ…?」
「ハレンチなんだから」
唯は微笑むとリトの左頬に甘いキスをした


それから数時間後、唯はベッドの上で目を覚ました
重い瞼を持ち上げて、どんな寝顔をしてるのかしら? と見ようとした相手――――リト
の姿がない事に起きたばかりの胸に不安が過る
だって、腕枕をしてもらって、それで頭をいっぱい撫でてもらって、ギュって抱きつき
ながら寝て、さっきまでそのぬくもりをいっぱい感じていたのに
「結城…くん?」
全裸のまま、唯は体を起こした
真っ暗な部屋の中は、しん、と静まり返っている
唯はキョロキョロとリトを求め、首を動かす
その時、冬の夜の冷たい風が唯の髪を撫でていった
「キャ!」
と、髪を手で押さえて、風が吹いてきた方を見ると、窓の向こう、ベランダにリトの姿を見つけた

「何してるの?」
「ん、空見てた」
「空? 何よそれは…」
声に少しトゲを含ませながら、唯は纏っていた毛布を広げ、リトの肩にかけた

140 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:25:29 ID:aAMx4CTa
「もぅ、風邪ひいたらどうする気よ」
「ごめん…」
「まったく…」
一枚の毛布に包まりながら、二人はぼーっと外を眺める
外はまだ薄暗く、空には星が瞬いている
朝の冷たい風が唯の長い黒髪にいたずらをする
「ん…」
髪を右手で押さえながら、唯はリトの横顔を見つめた
相変わらず頼りなさげで、優柔不断そうで、少し眠そうで、そして――――
「なんだよ」
「えっ!?」
いつの間にか自分を見つめるリトの視線に、唯は慌てて視線を逸らす
「べ、別に何でもないわ」
「ん?」
コクン、と首を傾げるリト。やがて、手摺から手を離すと、唯に毛布を預けた
「あ、ちょっと!」
「いいから。ちょっと待っててくれ」
「え…」
リトは唯をベランダに残すと部屋の中に戻って行った
「何なのよもう…」
勝手にベッドからいなくなるし、一人でどこかに行くし
あんなに一緒にいたのに……
ほっぺを膨らませる唯の首に、ふわり、と柔らかい暖かいモノが触れた
「え、何!?」
咄嗟に首に巻かれたモノに触れると、それは自分が一番知っているモノだった
「マフラー…」
「そ、毛布一枚じゃ寒いと思って」
と、ニッと歯を見せて笑うリトの首にも同じマフラーが巻かれている
「コレ長いからさ。こーやって二人で使えるんじゃないかって思ってさ! ぴったしじゃん!」
「あ…」
思わず唯は目を丸くしてリトを見つめてしまう

考えもしなかった。だって作っている時は、本当に夢中で、一生懸命で
出来上がってからは不安で、そわそわしっぱなしで、何度も見直しとかもして

唯は、自分とリトを繋ぐマフラーをギュッと握りしめる
白いマフラーは、庭に降り続ける雪と同じ真っ白で
ピカピカと輝くモミの木の灯りに照らされたすっかり赤くなった顔を唯は、白いマフラー
の中にうずめた
「うん…」
囁くような声で返事をする唯
すこしもじもじ、そして、リトに体を寄せた
ピトっ、と肩が触れ、触れ合う部分がぽっと温かくなる
(あったかい……結城くん)
マフラーのぬくもりと肌のぬくもりが、二人を包みこむ
そんな幸せなぬくもりを感じながら、二人はそれ以上何も言わず、ぼーっと外を見つめ続けた

しばらくそうしていると、ふいにリトが空にむかって腕を伸ばした

141 :リトと唯 第十話 ハートの夜 後編:2009/12/25(金) 17:26:42 ID:aAMx4CTa
「唯、あそこ」
「え?」
「あそこ見てみろって!」
リトが指さす方向
一つの流れ星が星空の中を流れていく

「あっ…」

唯は急いで目を閉じた
そして、慌てて願い事を心の中で呟く
「…………」
目を開けると、リトが自分の事を見つめていた
「結城くん…?」
「願い事」
「え?」
「願い事、なに願ったのかなって」
唯の頬に瞬時に赤が射す。唯はぷいっとそっぽを向けた
「そ、そんな事言えるわけないじゃない! だ、だいたい…願い事とか話しちゃったら…
もう叶わないとか言うし…だからその…」
「だな…」
気まずそうに頭を掻きながら、リトは「ゴメン」と苦笑した
「でもさ、オレたちおんなじ願い事ならいいよな?」
「え…」
リトの声に何を感じたのか。唯はムッとしていた顔を改め、リトに向き直る
「同じ…?」
「ああ。オレと唯の願い事が一緒ならイイなって思ってさ!」
「……ッ」
唯は目をパチパチさせながらリトの横顔を見つめた
そして小さく「うん…」とだけ返すと、また体を寄せた
さっきよりももっと、ギュッとくっ付く
(願い事が一緒か…)
頭の中で、願った事をもう一度、言ってみる
何度も何度も言っている内、唯の手は、自然と柵の上に置いてあるリトの手に重なっていた
リトの手が冷たくなった唯の手を掴み、握りしめる
「ちょっと寒くなってきたな」
「うん…。でも…もうちょっとだけ…」
唯の指とリトの指が絡み合い、恋人繋ぎとなって、お互いの手を温め合う
唯は少しだけ高い位置にあるリトの肩に頭をトン、と乗せた
「……」
「……」
どちらも一言も話さないまま
ジッと朝焼けの空を眺めていた

"これから先もずっとずっと一緒にいられますように"

200%の気持ちを込めてそう願った
唯は願い事をした時の気持ちと同じ強さで、リトの手を握りしめる
クリスマスは終わっちゃったけど、また来年
これから先、何度だって一緒に過ごせるのだ
そう約束してくれた
「離したら許さないんだから…」
心の中だけで唯は、そう呟いた
けれどもその声に応える様に、リトは唯の手をもう一度、握りしめた
唯と同じぐらい、強く、強く

142 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 17:31:18 ID:aAMx4CTa
終わり
もっといろいろなシチュを考えていたんですが、今日に間に合わせるだけでいっぱいいっぱいでした…
一応、今年ラストのSSになります。来年は、「リトと唯」はもちろん、美柑やモモも書いていきたいなぁ、とか考えてます
それではみなさん、メリークリスマス&よいお年を!

最後に、イラスト集でも唯が大活躍しますよーに!!

143 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 23:32:08 ID:bNki6u7G
GJ

144 :名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 23:44:17 ID:KJAIf69w
GJ

いらすとやばい

145 :名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 09:39:44 ID:E7OMHu5A
GJ!!
人も大分少なくなりましたが、あなたみたいにコンスタントに作品を投下してくれる人がいればまたスレも盛り上がると思います!これからも頑張ってください!!

146 :名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 18:49:01 ID:Gu3KqIIT
>>142
なんて萌えハレンチな
良いお年を

147 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:30:43 ID:zWHpSL1/
間に合いませんでしたがリトララのクリスマス投下します

148 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:33:08 ID:zWHpSL1/
「まいったなぁ……」

ベッドの中でリトはため息をついた
一体自分はこんな日に何をしているのだろう
こんなにいい天気なのに、特別な日なのに
せっかくあの子が楽しみにしていたというのに


タンタンタンっと軽快に階段を駆け上る音が聞こえる
少し間違えばただの騒音になってしまうそれも、彼女にかかればまるでタップダンスのようだ

「リト、替えのタオル持ってきたよっ」

ドアを開けると同時に明るい声が弾け飛ぶ
その透き通るような声は体調の悪い今のリトが聞いても頭に響くということは無く、心地よいものだ
彼女――ララ・サタリン・デビルークを見ていると、さっきまでの沈んだ気分もいくらか晴れてしまう

「ララ……美柑は?」
「友達とお買い物だって。夜には戻るってさ」
「そっか」

あいつなりに気を遣ってくれたのだろう
家から出られない自分を、せめて2人きりにしてあげようと
そんな心遣いが嬉しくもあり、少々気恥ずかしくもある

「さ、タオル替えないと」
「ああ。サンキュ……っへ」
「へ?」

リトの頭に乗せられたタオルを新しいものに替えようとララが手を伸ばす
だがそこでふとリトの表情が固まり、それに合わせてララの動きも止まる
そして……

「ふぇっくしょいっ!」
「わっ」

ひときわ大きなくしゃみが部屋の中に響き渡る
前方に飛び散った多量の唾液
それを間一髪かわすと、ララは心配そうにリトの顔を覗き込んだ

「だ、大丈夫?リト」
「ああ、大丈夫大丈……ぶぇっくしゅんっ!」
「きゃっ」

二発目
今度は至近距離だったため避けきれず、布団だけでなくいくらかララの服にかかってしまう

「す、すまん……」
「いーよ気にしなくて。それより鼻水……」

申し訳なさそうに頭を下げるリトの鼻からは、だらしなく粘液が垂れ下がっている
ララはそばにあったティッシュを一枚取ると、手際よくそれを拭き取った

149 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:34:48 ID:zWHpSL1/

「……これでよしっと♪」
「あ、ありがと……」

小さい子がお母さんに世話をしてもらっているような気分になり、恥ずかしさから目を逸らす
そんな様子を見てクスッと笑ララ

「笑うなよ」
「だってリト、可愛いんだもん」

そう言ってまたニコニコ笑顔になるララに、お前のほうが数百倍可愛いと言ってやりたくなる
だがそれより先に、ララに悪いことをしたという思いも込み上げる

「ごめんな、ララ。せっかくクリスマスだってのに、こんな……」
「リトのせいじゃないよ。元はと言えば私がリトの布団を全部取っちゃったから……」

ララの言葉を聞きながら頭を掻く
そう、今日は12月24日――クリスマス・イヴだ
そんな日になぜ恋人同士の二人が家にこもっているかというと、原因は昨晩にさかのぼる

夜中に目を覚ましたリトが用を足して戻ってくると、掛け布団はすでにララが独占
地球人より数倍力のあるララから奪い返すことなどできるはずもなく、仕方なく毛布にくるまってリビングのソファで寝ていたのだが
いつの間にか床に転げ落ち、そのまま朝まで眠っていたらしい
思えば昨夜は今年一番の冷え込みだった
そんな中で掛け布団もなしに床で寝ていたのでは、風邪をひかないほうが無理というものだ

「だから今日は一生懸命看病するね。はやく良くなって、また今度遊びに行こっ」
「……そうだな。はやく治さないとな」

ねっ、と微笑むララに、リトも出来る限りの優しさを込めて微笑み返す
風邪をひいていても、ちょっとくらい体調が悪くても、ララとこうして穏やかな時間を過ごせることにたまらない幸せを感じて――

ぐぅ〜

いるところに、間抜けな音が水をさす
発生源は案の定リトの腹だ

「……リトのおなかの虫は元気だね〜」
「わ、悪い……」

赤くなるリトを茶化すように、ララが悪戯っぽく笑う
すると嬉しそうにリトの腹に耳をあてた

「もうすぐ生まれるかな〜?なーんてね♪」
「妊婦じゃないんだから」

苦笑するリトを尻目にララは立ち上がると、扉のほうに向かった

「どこ行くんだ?」
「ふふ♪おなか空いてるみたいだから、ちょっとはやいけど夕ご飯にしようと思って」
「飯か……そうだな」
「美柑に教わっておかゆ作ってみたの。結構うまく出来たと思うんだけど、普通のご飯とどっちがいい?」

少々自信ありげにララが訊ねる
リトの答えは決まっていた

150 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:35:39 ID:zWHpSL1/

「ララが作ってくれたんだから、食べたいな。おかゆ」
「……うん♪ちょっと待っててねっ」

ぱあっと明るくなるララ
本当に感情表現の豊かな子だと、リトは思う
同時にそれをたまらなく愛しいとも思う
楽しいことを楽しいと言い、嬉しいことを全力で喜び、悲しいことや辛いことに時には涙する、何事にも素直でまっすぐなララ
彼女はいつもありのままを受け入れる清さを持っている
その魅力にどうしてもっとはやく気付かなかったのかと、少しだけ後悔することもある
知っても知っても知り足りないほどだ
もっとはやくに気付いていれば、今よりもっとララを深く知ることが出来ていたかもしれないのに……
そんな宛のない想いを抱きながら、彼女の運んでくる自信作を待った


「はい、あーん♪」
「……いや、ちょっと待て」

開口一番にツッコミを入れるリト
その目の前には、ほかほかと湯気の立つレンゲがララの手によって運ばれている

「どーしたの?」
「どうって……」
「あ!そっかそっか、そーだよねっ」

何かを閃くララ
漫画やアニメであれば「ピコーン」という効果音と電球のマークで表現されそうだ
するとララは何を思ったのか、レンゲを今度は自分の口許へ運び

「ふーっ、ふーっ」

と、息を吹きかけ始めたのだ

「……何してんの?」

一応聞いてみる

「ふーふーして冷ましてるの♪そのままだと熱くて火傷しちゃうもんね。気付かなくてゴメンね」
「……」

恥ずかしいやらくすぐったいやら
どちらにしても体温が一気に上がったリトは、顔面を布団に埋めて鎮めようとする
どうやらすでにララの中では、自分の手でリトに食べさせることが規定路線となっているらしい
それが嬉しいようでもあり、恥ずかしげもなくやってのけようとするララにしり込みもしてしまう

「あ、あのさ……オレ一人で食べられるし、そこまでしてもらわなくても」
「え?でも地球じゃ病人さんにはこうやって食べさせてあげるんじゃないの?」

ちょくちょくララに間違った地球の知識が備わっているのは何故だろう
おそらく半分以上はあのメガネっ娘と金髪娘のせいなのだろうが、今は関係ない

「あ、遠慮なんてしなくても大丈夫だよ!リトに食べてもらえるの嬉しいもん♪」

いやなにも遠慮してるわけじゃないんだけど、と心の中で呟く
確かに、こんな可愛い女の子にご飯を食べさせてもらえることが嬉しくないはずがない
まさに男の夢と言っても過言ではないだろう
しかしこれはあまりにも、恥ずかしすぎる

151 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:38:19 ID:zWHpSL1/

「いいからさ、ほら。ララは自分のご飯用意して食べろって」
「私はあとでいいよ。そんなにおなか減ってないもん」

ララもなかなか退こうとはしない
どうあってもリトに食べさせてあげたいらしい

「とにかく、自分で食うからいいって!茶碗とレンゲ貸してくれよ」
「むー……どうしてもダメ?」
「ダメっていうか……照れくさいだろ?気持ちは嬉しいけど」

頬を掻きながらボソッと呟く
あまり大きな声ではないが、ララの耳にも届いたらしい
すると少しだけ、ララが眉をひそませる

「……んー、そっかぁ。迷惑なら仕方ないよね」
「えっ!?ま、別に迷惑なんて一言も……」
「だって、リトは恥ずかしいから困ってるんでしょ?だったら……同じじゃないかなぁ」
「それはっ……」

何も言い返せない
考えもしなかった、ララがそんな風に受け止めることなど
彼女の好意を大した理由もなく断ること
それは、その行為を迷惑だと言っているに他ならないのかもしれない
たとえ本人がそう思っていなかったとしても

「そんな顔しないで。リトが恥ずかしがり屋さんなのは、ちゃんとわかってるから♪……でもね」

明るいはずの笑顔に、ほんの少しだけ陰りが見える
ちょっとだけ寂しそうなララの笑顔

「リトはいつも私のわがままに付き合ってくれるから……たまにはね、甘えてほしいって思うこともあるんだよ」
「ララ……」
「……勝手なこと言ってごめんね。私洗濯物たたんでくるから、食べ終わったらお盆に乗せといてね」

おかゆの入った茶碗をベッドのそばの棚に置き、その場を離れるララ
向けられた背中が、先ほどおかゆを取りに部屋を出た時よりもずいぶんと小さく見える

「ララ」
「え?」

無意識に名前を呼んでいた
ララに離れてほしくないと、素直に甘えたいと思った

152 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:39:10 ID:zWHpSL1/

「やっぱりさ、食べさせて……くれないか?」
「え……でも」
「考えてみたらさ」

わざと大きめの声を出してみせる
恥ずかしい気持ちを隠すように、そんなこと顔に出てしまうのだからできるはずがないとわかっていても

「今この家にいるのはオレたち2人だけなわけだし……恥ずかしがるのもなんか変かなって」
「リト……」
「それに今日はクリスマスだしな。プレゼント代わりにララに甘えるのも悪くないかも」

冗談めかして笑うリト
つられてララもクスッと笑う

「もー……クリスマスプレゼントはちゃんと用意してあるよ」
「じゃあダメか?」
「ううん、そんなことない。リトがもらってくれるなら、いくらでもあげるよ」

目を細めて喜びを見せるララ
そんな表情を見せられるとこっちまで嬉しくなってしまう
ララの笑顔にはいつも人を幸せにする力がある――そんな気がした


「どうかな?おいしい?」

興味津々といった様子でララが尋ねる
その瞳に、少し驚きの混じった笑顔でリトが応えた

「ああ……やわらかさも丁度いいし、初めて作ったとは思えないよ」
「やった♪」

絶賛するリトの言葉に、ララが子どものように飛び跳ねて喜ぶ
お世辞を言ったわけではないのだが、褒めて良かったと心から思える

「普通に美味いし、何と言ってもララが食べさせてくれるからかな……一層おいしく感じるよ」
「そ、そうかな?えへへ……もっと食べる?」
「うん。食べたい」

やってみるもので、一口、二口と進むうちに恥ずかしさが何とも言えない心地よさへと変わっていく
すっかりリトもララの愛情を受け入れ、自ら積極的にララからの受け渡しを求めていた

「ふー、ふー……はい、あーん」
「ん……モグモグ」

差し出されたおかゆを頬張る瞬間、ララとバチッと目が合う
嬉しさと恥ずかしさと幸福感が混ざり合い弾け、口に入れたおかゆよりもずっと熱いものとなってリトの中を駆け巡る

「好きだよ……」
「えっ?」

気がつくと、自分でも知らないうちにその熱い気持ちを口にしていた
突然の言葉に言われたララはもちろん、言ったリト自身もこれ以上ないほど顔を赤らめている
ほんの少しの沈黙の後、先に口を開いたのはリトだった

153 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:40:06 ID:zWHpSL1/

「あのさ、ララ」
「な、なに?」
「最後の一口、なんだけど……」

見れば茶碗によそわれたおかゆはすでにそのほとんどがリトの胃袋に収められ、残りはレンゲ一杯分ほどしかない
それを見たリトがある提案をする

「その……口でってのは……ダメかな?」
「えっ……えぇ!?」

さすがのララも目を丸くして驚いている
当然だ、言った本人ですら自分が何を言っているのかわからない
ただ、ララに甘えると言った以上はそれを貫かなければ気が済まないわけで
その中で最上級のものと言えば、それしかない……そう思ったのだ

「えっと……つまり」
「だから、ララがおかゆを口に入れて、それをそのままオレに……」

リトの顔がみるみる真っ赤になっていく
自分で言っておいて、これはかなり変態チックな要求ではないかと今更になって後悔し始める
というかまるっきり変態の発想だ
しかし、やってほしいのも事実
ここまで来てしまったらもう後に退くことはできない

「頼むよ、ララ……」
「……えっと」

戸惑うララ
無理もない、いくらララと言えどリトに口移しなど一度もしたことはない
そもそもそんな発想がララには無いのだから
しかし、リトの頼みとあらばララの頭に拒否の二文字は出てこなかった

「……いいよ」
「えっ!?いいのか?」

興奮気味に身を乗り出すリト
ララはそんな様子にまた少し驚いたようだ

「そ、そんなに嬉しいの?」
「あ、いや……うん、まぁ……」

ララの問い掛けに情けない相づちを打つことしかできない
だがリトの心はまさに天にも昇るような気持ちだった
好きな女の子から、口移し
考えただけで体が震えてしまう
自分に素直になるということがこれほどまでにすばらしいことだといつ想像しただろうか

「じゃ……いくね?」
「う、うん」
「はむっ……ん」

リトが凝視する中、ララが残ったおかゆを形の良い唇に収める
レンゲを置き、両手でリトの頬を優しく包む
それだけでリトの胸ははち切れそうなほど鼓動していた

154 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:40:39 ID:zWHpSL1/

「ん……」
「ララ……」

ゆっくりとララの顔が近付く
心なしかとろんとしているような瞳が自分との距離をどんどん縮めていき、それに従うように鼓動もさらに速さを増す
リトの吐息が顔にかかると、ララもピクッと肩を震わせた
そして……

「んっ……」
「……んぐ……ちゅる……」
「ちゅ、ぅ……ん、ふぅあ……」

ララからリトへ
繋がれた口内を通じて流体状のおかゆが受け渡された
口の端から液体が一筋零れ落ちるが、気にせずリトはそれを受け止めている
ララの舌に自分を絡ませながら、全て舐めとるように吸い尽くす
そうして入ってきたものを二、三度口の中で転がしたあと、ごくりと飲み込んだ

「……ぷはぁ」
「ど、どうだった?」
「……やばい」
「え?」
「信じらんねーくらい、美味かった……」
「も、もうっ……ばか」

ゆでダコのように顔を上気させ目を逸らすララ
こんな風に恥ずかしがる彼女はすごく新鮮だ
いつも積極的なララがしおらしい一面を見せると、ギャップの効果もあって愛らしさが倍増する
そんな姿を見せられたリトは、当然のごとくララをもっと愛したくなる

「わ、私食器洗ってくるね」

下手な照れ隠しでその場を離れようとするララだが、リトの腕はそれを許さない
ララの腕を掴み自分にグイッと引き寄せた

「きゃっ」

案の定バランスを失ったララはリトの胸の中に倒れ込む
もちろん嫌がる素振りはなく、腕に抱かれたままリトの顔をぽーっと見上げている

「り、りと……」
「行くなよ……ララ」

うなじを掻き上げるようにララの頭を撫でる
するとララはより気持ち良さそうに震えながらリトのシャツを握った

「めちゃくちゃ可愛いよ……」
「ん……やぁ……」

耳元で囁かれ、ララの全身が髪の色よりも濃い桃色に染まる
付き合い始めてから気付いたことだが、ララは思っていた以上にこういうことに対しての耐性が無い
自分からキスをしておきながら恥ずかしさで俯いてしまったり、今のようにリトから気持ちを伝えると真っ赤になったり
初夜の時など、普段あれほどオープンな性格のララが頑なに裸を見せようとしないのだ
その時の恥じらった表情をリトは一生忘れることはないだろう
リトといるとき、ララは一人の奥手な女の子でしかなかった

155 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:49:59 ID:zWHpSL1/

「ララ……オレやっぱ熱あるみたいだ。ララにずっと看病しててもらわないと」
「えっ。じゃあ氷枕で冷やさないと」

素直に驚いて立ち上がろうとするララ
しかしリトはさらに力を込め、ララを逃がそうとしない

「そんなんで治まらないよ……ララじゃなきゃダメだ」
「どういう……っ!」

わけがわからないララの手を引き、自分の股間へと誘導する
そこはすでに爆発しそうなほど熱が集まり、リトの意思と関係なく硬く隆起していた
それが示す意味を瞬時に理解し、ララはまた言葉を失ってしまう

「な?ララ……オレこんなになっちゃったんだよ」
「で、でも風邪ひいてるんだし、休まないと……」
「ガマンするほうが体に悪いと思うんだ」

無茶苦茶な言い分ではあると思う
しかし、沸騰してしまったララを崩すには十分すぎる言葉だ

「ララ、お願い。もうガマンできないよ」
「……りと」

とろんとした瞳を引き寄せ、熱くなった唇を重ね合わせる
すぐさま舌が交わり、くちゅくちゅといやらしい音が部屋の中に響く

「ん……ふぅ、ちゅう……」
「くちゅ……ちゅるる」

リトの舌が必死でララを求め、ララはそれに応えるのが精一杯だ
互いを愛し合う感覚で脳が痺れ、相手のこと以外何も考えられなくなっていく
貪るようにキスを交わしながらベッドに倒れこんでいき、リトがララを抱きしめるように仰向けになる
唇を離してしばし見つめ合うと、今度はララのほうから軽く口付けをした

「リト……えっちなんだから」
「ごめん」
「でも嬉しい……リトが私のこと欲しいって思ってくれるの、すごく嬉しいよ」

頬を染めたままニッコリとララが笑う
普段の可愛らしさと求愛する女性の色っぽさが入り混じり、余計にリトを興奮させる要因となる

「だからね、私もリトのこと……欲しくなっちゃった」
「ララ……うぁっ」

覆い被さるようになっていたララが硬くなったリトのものをズボンの上から優しく撫でる
あまり厚い生地ではなかったため、急な刺激に表情を歪ませるリト
他人に触られるというのはどうしてこうも気持ち良いのだろうか

「すごい……硬いよ」
「なんか、いつもより興奮してるかも」
「どうして?」
「ララに甘えたいって思ってるから、かな……?」

リトがそんなことを言うと、ララは一瞬キョトンとしたあと喜びをかみしめるように微笑んだ

156 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:50:40 ID:zWHpSL1/

「そっかぁ……リト、甘えたいって思ってくれてるんだ」
「ララがそう言ったんだろ」
「うん。でも、嬉しいなぁ。えへへ」

白い歯を見せてはにかむララ
先ほどとは打って変わって無邪気な笑顔に、リトはどこまでも溺れていく
この子はどこまで自分を夢中にさせれば気が済むのだろう
再びララの頭を引き寄せて唇を塞いだ

「ふぅ、んん……」
「ララ……好きだよ」
「ん、私も……大好き」

甘い囁き合いを繰り返しながら、何度も何度も口付けを交わす
互いの体が十分に上気してきたところで、ララが体を起こす

「ララ?」
「リトが私に甘えてくれるなら、私もいっぱい応えてあげなきゃいけないよね」

言いながらおもむろにリトのシャツをたくし上げる
リトは慌てたようにララの手を掴んで止めた

「な、なんだよいきなり?」
「リトにしてあげたいなって思って。リトはあまり動かなくていいように、私が全部してあげるよ。ね?」

うっ……と言葉を詰まらせるリト
わかっているのかいないのか、ララの言葉は想像を絶する破壊力だ
上目遣いでそんなことを言われてしまっては従う外に選択肢がない

「お、お願いします」
「はーい♪」

ララは元気よく返事をすると、リトによって中断されていた行為を続行する
リトの服を首の下辺りまで捲くると、また顔を上げて尋ねた

「大丈夫?寒くない?」
「うん。ララが布団あったかくしてくれたし、さっきのでも大分あったまったし」
「そっか。じゃあ、触るね?」
「お、おう」

一度確認したあと、ララが白い指をそっとリトの上半身に沿わせる
そんなところをあまり触れたことのないリトにとっては、くすぐったいような何とも言えない感覚だ

「ふわぁ……リトの胸、硬いんだね」
「これでも一応男だからな。女の子よりは筋肉も多いだろうし」
「ふーん……ここかな?」
「うぁっ……!」

しなやかな指先がリトの左胸の頂点の、薄く色づいた部分を掠める
リトの口からため息にもにた吐息がこぼれた

「やっぱり男の子もここが気持ちいいの?」
「……なんか、変な感じだな」
「じゃあ、これはどうかな」

言いながらララがリトの胸に顔を埋める
リトが反応する間もなく、突起を口の中に含んだ
するとリトの反応も先程より大きなものになる

157 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:51:18 ID:zWHpSL1/

「うく、はぁっ……!」
「ん……リトの声、かわいい♪」
「ちょ、やばいって……なんか変……!」

ララが舌を動かす度、電流のような刺激がリトの体に走る
今まで感じてきたものとはベクトルの違う快感に、否応なく息を乱す
リトの反応に気を良くしたララはどんどん責め方を変え、舐めるだけでなく舌先で突いたり周辺を包むように愛撫したりする
甘く切ない快感がリトの思考力を奪ってゆく

「ララ……よすぎっ……うぅ」
「すごいね……リトのここも硬くなるんだ」

いったん唇を離し、指先でリトのそこを摘んでみる
突起は触る前よりも明らかに硬度を増し、リトがしっかりと感じていることを示していた

「気持ちよかった?」
「う、うん……乳首舐められるってこんな感じなんだな」
「ふふ♪でも、リトがしてくれるときはもっと気持ちいいと思うよ」
「そ……そうか?」

今ララにしてもらったのでもずいぶん気持ち良かったと思うが、自分がする時はそれ以上だと言うのだろうか
確かに考えてみれば、いつもララにする時の反応はこんなものではない
シーツを握り目をギュッと閉じ、涙を浮かべながら快楽に堪えている、そんな印象だ
もしかしたらララに比べてその部分の性感がまだ開発されていないのかもしれない
とは言え自分がそんな風になるところなど想像もしたくないが

「でもリトもすっごく感じてくれたんだね。ほら」
「え?あ……」

ララが指し示す部分
そこにははちきれんばかりに血液が集まり、自己主張をしているリトの分身があった

「ずーっと私のおなかに当たってたよ」
「な、なんか恥ずかしいな」
「苦しそう……ちゃんと楽にしてあげるからね」

慈しむような母性を含んだ笑みを浮かべ、ララがリトのズボンを脱がせにかかる
脱がされることに多少気恥ずかしさもあったが、せっかくのララの好意なのだからと抵抗せずそれに従う
一刻もはやく解放されたいという想いを感じ取ったのか、トランクスごと一気にズボンを下ろす
すると、中に鉄の塊でも入っているかのごとく硬化したものが元気よく飛び出した

「わ、ぁ……すごぉい」
「自分でもビックリするな……これは」

リトのものは今まで見たことがないほど肥大化していた
全体に血管が浮かび上がり、先端部分が痛々しいほどに膨れ上がっている
見た目にも辛そうなほどだ
おまけに鈴口からは透明な液体がにじみ出て、トランクスとの間に糸を引いている

「すっごくえっちな形になってるね……えっちなお汁も出ちゃってるよ」
「気持ちよかったんだ……ララ」

自分のものを凝視しているララの頭を、そっと撫でてやる
すると我に返ったようにララが目をぱちくりさせた

「そんなに見とれてたの?」
「だ、だっておっきいんだもん」
「挿入れるとこ想像しちゃった?」
「ば、ばかぁっ……!」

158 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:52:17 ID:zWHpSL1/

軽口を叩くリトを恨めしげに見つめる
しかし迫力はまるでなく、リトからすればさらなる劣情を誘う表情でしかない
否定しないところを見るとあながち外れていたわけでもなかったらしい

「そんなこと言う悪い子は……こうだもんっ」

パクッ

「おわっ!?」
「んふふ……れる、りゅるん……」

不意打ち気味にリトのものを頬張り、いきなり舌で責め立てるララ
これには余裕の表情を浮かべていたリトも一転、強烈な刺激に歯を食いしばる
唾液をいっぱいに含ませたララの舌が撫でる度、リトは背中をゾクゾクと震わせる

「ららっ、いきなり……そんなっ……!」
「んく、はむん……ちゅるちゅる、くちゅぅ」

リトがララの頭を掴んでも、ララは責める姿勢をやめようとしない
まずい、このままではすぐに果ててしまう
そう思った時にはすでに遅かった

「うあっ!?」

ララの舌がリトの裏筋を舐め上げた瞬間、溜まっていたものが一気に尿道を駆け上がり暴発する

びゅく、びゅるるるっ!

「んん、んぐっ」

いくらなんでも早すぎだろうと思った
そしてその量は一瞬失禁したかと思うほどだ
ララの口に収まらなかった精液が端から流れ落ち、さらに第二、第三の波がララの顔を汚す
その勢いにララは半ば呆気にとられ、付着した精液を指で拭き取る

「ふわぁ……たくさん出たね〜」
「ララがあんな責め方するからだろ……」
「でも気持ちよかったでしょ?」
「う……そりゃ、まあ」

聞かずともその量を見れば一目瞭然だ
さらにリトのものは一度精を放った後も硬度を失うどころか、汚れてしまったララを見て益々大きくなっている
ララはそれをウットリした様子で見つめ、つんつんと指先でつついてみたりする

「りとぉ……」
「ん?」

こつん、とリトの肩にもたれ掛かるララ
そんな仕草が可愛くて、ララの体を抱き寄せてキスする

「変な味」
「そうかなぁ?私は好きだけどな〜」
「……マジ?」

159 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:52:59 ID:zWHpSL1/

嘘を言っているとは思えないが、とても信じられない
自分の出したものなど臭いも嗅ぎたくないというのが本音だ
しかし好きな相手のものならどんなものでも受け入れられてしまうのかもしれない
いつもララを愛撫している時のことを思い出しながら、そんなことを考えてみる

「リト……なんかね、リトの熱……私にも移っちゃったみたいだよ」
「そりゃ大変だ。どうすれば鎮まりそうなんだ?」

答えはわかっていながら、また意地悪な質問をしてしまう
こうやってララをいじめることが染み付いているらしい
しかし今度はララも困った様子はなく、熱のこもった瞳でじっとリトを見つめている

「んとね、リトにギュってしてほしいな」
「今してるじゃん」
「もっと強く、だよ」
「……ん」

言われたとおり、ララの体をより強く抱きしめる
それだけでララは本当に気持ち良さそうに腕の中で震えた
抱きしめているリトも、ララのやわらかさを体全体で感じる心地よさに身を任す
自分とは何もかもが違うララの身体
本当に同じ人間なのかと疑ってしまうほどだ(確かに種族は違うが)
そしてその意識は自然とララの首より少し下、腰よりも上の部分に集中してしまう

「あぁ……ララのおっぱいやわらけー……」
「あ、ちょっと……また大きくなってる」
「なー、触ってもいいよな?」

リトのおねだり
いつものララなら照れながらも快く応じるのだが、今日は少し勝手が違う
少し考えたあと、小悪魔の笑みを浮かべて言った

「触るより、もっといいことしてあげる」
「いいこと……?」

言うなりララは着ていた服を一枚一枚丁寧に脱ぎ始めた
リトを焦らすようにゆっくりと
下着だけになったララの姿に、興奮を隠しきれない

「ララ……オレもうしたいんだけど」
「焦っちゃダメだよ……もう少しリトを良くしてからね」

するとララは再びリトの股間の辺りに顔を近付ける
また舐めるのかと思いきや、今度は先程より少し上の辺りに顔がある
不思議がるリトをよそに、ララはブラのホックを外したわわな双実を露にした

「リトの隠してた本読んで、勉強したんだよ」
「へ?オレの本って……おわっ」

目を丸くするリト
なんとララは、自らの乳房の間にリトのものを挟み込んだのだ
一見するとまるでララの谷間から卑猥な物体が生えているようにも見える

「男の子って、こういうのが夢なんだよね……?」
「ら、ララ……」

確かに夢かもしれない
しかしそれは漫画やアダルトビデオの中だけの話で、よもや現実に自分がそのような体験をするとは思っても見なかった
まさか女の子のおっぱいに自分のものを挟まれる日が来るなどとは

160 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:53:35 ID:zWHpSL1/

「どうかな?」
「想像してたより、凄いかも……てかやわらかすぎ」

リトのものに与えられる刺激はとてつもないものであるはずなのに、圧迫感はそれほどない
どちらかというとララの胸が吸い付いているような感触だ
ほんの少し汗ばんだララの谷間がリトのものと密着し、呼吸に合わせて締め付けている
じっとしているだけなのにたまらなく気持ちいい

「動くね?」
「ちょ、ちょっと待った!」
「どしたの?」
「嬉しいんだけど……これじゃまたすぐにイッちまう」

返事を待たずに上半身を動かし始めたララを慌てて制止する
情けないが、少し動かれただけで熱いものが込み上げて来たのは事実だ
それほどにララの豊満な胸の感触は凄まじい

「私は構わないよ?何度でもリトに気持ちよくなってもらいたいもん」
「そ、そうじゃなくてな……」
「?」

怪訝そうに首を傾げるララ
彼女からしてみれば、なぜリトが自分の愛撫を妨げるのかわからない
喜んでいるのは間違いないのだが
そんなララを諭すようにリトが口を開く

「今いっぱい出して、ララとする時ちょっとしか出なかったら嫌だろ?オレはララにたくさん受け止めてほしいし」
「えっ……」

先ほどあれだけの量を出したのだ、次で枯れてしまっても不思議ではない
自分で言っていて思わず赤面してしまうような内容だが、これくらいハッキリ言わないとララは納得してくれそうもなかった
案の定リトの言葉を受けたララは谷間にものを挟んだまま固まってしまっている

「だから……な?」

そう言って右手をララの頬に優しく沿わせる
ララもそれに左手を重ねた

「……そうだね。先走っちゃってごめんね」
「ララが謝ることじゃないよ。嬉しかったのは事実だし。ただそれ以上に、ララと一緒に気持ちよくなりたいんだ」
「うん……リト」
「ん……ちゅ」

ララのほうから身を寄せて唇を押し付ける
それに応えるように肩を抱き、ついばむようなキスを何度も繰り返す
唇とともに想いが重なってゆく感覚が、たまらなく心地好い

「それじゃ、挿入れるね?」
「ああ……頼む」

リトの胸に手をつき、腰の上に跨がる
女の子がこれから交わろうとする姿はなんとひたむきさが伝わってくることだろうか
騎乗位は今までも何度か経験があるが、何度見てもその光景には情欲を掻き立てられる

「んっ……」

ララが腰を落とす
リトの先端と蜜壺の入り口が触れ合い、くちゅりと卑猥な水音を立てる

161 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:54:10 ID:zWHpSL1/

「いつの間にこんな濡れてたんだ?」
「リトの触ってたら、勝手に……」

ゾクゾクと肩を震わせながらララが言う
どうやら快楽に溺れるリトの姿を見ながら自分もひどく興奮してしまっていたらしい

「んっ、んっ……あれ、おかしいなぁ……」
「ちょ、ララっ……」

必死にリトのものを食わえ込もうとするララだが、粘液が滑って上手く挿入できない
性器と性器が擦れ合い切ない快感が何度も電流のように走る
特にリトは最も敏感な部分を刺激されているのだ
このままでは外に暴発しかねない

「ララ、押さえててあげるからちゃんと入れて……?」
「あ、ありがと……」

堪えかねたリトが自分のものを動かないようにしっかりと手で固定し、ララに挿入を促す
器用なようで不器用なララ
そんなところもリトがララを好きな部分だ

ぬちゅ……

「んく、ぁ……」
「ララっ……」

リトの助けを借りて、やっとララの秘部がリトのものを飲み込んでゆく
他のどんなものにも例えがたいその感覚
互いの体が一つに融け合うその瞬間、頭の中は真っ白になり相手を求める本能だけが全身を支配する

「り、とぉ……っはぁ」
「すっげ……!」

まだ半分ほどしか入っていないというのに、全身を貫く快楽で天に昇りつめてしまいそうだ
そのままズブズブと腰を沈めていき、ララの一番奥の深い部分とぶつかる
少しざらざらとした感触が広がるそこは、リトのものにも極上の快感を与える

「んはぁ……ぜんぶ、はいったよっ……」
「うん……なんか、すげー深いよ」
「りとの、奥にこつんって当たってるのぉ……!」

まだ体を動かしてもいないというのに、はやくもララの腰は痙攣を始めている
重力がかかっている分いつもより挿入が深くなっており、リトのものが子宮の入り口まで届いているらしい
呼吸をするたびララは奥のほうでリトを感じる

「なんか、ふぁっ……奥がきゅんきゅんするよぅ……」
「感じてるララの顔、すごく可愛いよ……」

ララの腰に腕を回して抱き寄せ、目の前の果実の突起にしゃぶりつく
するとララは本日一番の甲高い嬌声をあげた

「ひあぁっ!」
「む、ちゅぷ」
「ん、んっ!りと、だめぇ……!おっぱい吸っちゃ……んひゃうぅ!」

下半身と上半身が同時に刺激され、いよいよララの余裕は無くなる
目尻からは玉の涙が零れ、口の端からは涎が伝っている
もう自分で動くのが無理そうだと判断したリトは、下からララの体を突き上げてやる

162 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:55:12 ID:zWHpSL1/

「あぁうっ!り、とぉっ」
「ララっ、いいよ……可愛いよ、ララ」
「はあぅっ……あた、あたってるぅぅ……!りとのが、おくにずん、ずんって……!」
「オレも感じるよ……ここがララの、女の子の一番深いところなんだな」

絶えず腰を打ち付けながら、感心するようにリトが呟く
本当に女の子の体は不思議だ
こんなに狭いのに、こんなに太いものが入っているのに
中は拒むどころか逃がすまいと吸い付いて、奥にはこんなにも気持ちいい場所が広がっている
そこからは溢れるほどに愛が滲み出る

すごくいやらしいはずなのに、どこか包み込むような優しさを持っていて
きっとそれは、そこが新たな命を紡ぐ場所だからなのだろう
そんなことを考えると、自分の上で無意識に腰を上下させるララが一層愛しく思えてしまう

ララもいつかオレの子を宿し、お腹を痛めて生んでくれる日が来るのだろうか
いや、絶対にその未来を現実にしたい――してみせる

絶頂への階段を登りながら一人誓う
必ずララを幸せにするのだと

「んぁあ、りと!りとぉっ……もう、だめ、もう……もうぅ……っっ!」
「ララっ……」
「ふ……ぇ……?」

上半身を起こしララの頭を抱き寄せる
耳元にかじりつくほどの距離、聞こえるか聞こえないか程度の声で囁いた

「元気な赤ちゃん……期待してるな」
「りっ……」

ララの返事を待たぬうちに、クリトリスを親指と人差し指で刺激する
それが最後の引き金となり、ララを快楽の頂へと羽ばたかせた

「んぅああああああっ!」
「う、ぐぁっ……!」

ララが絶頂に達した瞬間、内壁が幾千もの舌のように絡み付く
それと同時にリトの中を熱いものが駆け上がり、ララの中に全ての想いをぶちまけた

「あ、あぁ……出てるよぉ……っ」
「ララ、ララ……っ!」

発射してもなおララの膣内は収縮を続け、リトの精を泉の底まで吸い上げようとしている
まるで何度も続けて果てているような感覚に酔いしれる
至高の快楽の後、全力で駆け抜けた徒労感がじわじわとリトの中に広がっていく
ララもリトの上で何度か弓なりになったあと、疲れ果てて放心したようにリトの胸に倒れ込んだ

163 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:55:20 ID:kIuk0T9B
シエン

164 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:56:05 ID:zWHpSL1/

「はぁ……はぁ、りと……」
「ララ、すごくよかった」
「うん……私も」

体は疲れていても自然に笑みがこぼれてしまう
互いを愛する気持ちが、またひと回り大きくなったような気さえする

「リト、つらくない?」
「ああ……ちょっと熱いけど」
「わ、ホント……熱出てきたみたい」

ララが心配そうにリトの額に手を当てる

「でも汗かいたからもう治りそうだよ」
「そっか。体、冷やさないようにしないとね」
「その点は心配ないだろ?」
「?」

首を傾げるララの首に腕を回し、抱き寄せる

「朝までララがそばにいてくれるんだろ?」
「……んもー。甘えてって言った途端にこれなんだから」
「イヤか?」
「全然っ♪」

今度はララがリトの首にもたれるように抱き着き、体全体で喜びを表す

「あ、そういえば」

じゃれ付いていたララがふと顔を上げた

「さっき私がイクとき、何か言わなかった?」
「……っと、それは……」

ギクリとリトが瞳を逸らす
言ったかもしれない、テンションがマックスの時にしか言えないような、破壊的に恥ずかしい台詞を
というか耳元で囁いたというのに、ララには聞こえていなかったのだろうか
ならば適当に誤魔化してしまえば

「確か、赤ちゃんがどうとかって」

……八割方は聞こえていたようだ
これでは誤魔化しようもない

「もう一回言ってほしいなぁ」
「……言わなきゃダメか?一回言ったんだし、もういいだろ」
「だぁめ」

つんっ
リトの鼻の頭を人差し指で可愛くつつくララ
そんなお姉さん的な仕草に男が弱いことなど、ララは知る由もないだろう
仕方ない、聞こえてしまっているなら一回も二回も関係ないだろうと、半ば開き直って溜め息をついた

165 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:57:00 ID:zWHpSL1/

「……ララの赤ちゃん、ほしいなって」
「私の赤ちゃん……?」
「ほら、オレたちって普通の恋人同士だけど、ただの恋人じゃないだろ?色々と覚悟してるとこもあるし」
「うん」
「だから、いつかはそんな風になるんだよなって思ったら……急に欲しくなって」
「赤ちゃんって急に欲しくなるものなの?」
「う……いや、もちろん今すぐってわけじゃないけど」
「……リトの赤ちゃん、かぁ」

天井を見上げながらララが呟く
子どもが欲しいという、ある意味プロポーズとも取れる言葉

思えばリトに近付いたのも最初は結婚が目的だった
お見合いが嫌で、王女としての運命から逃れたくて、身を呈して自分を助けてくれた少年に頼ってみようと思った
形だけでも結婚してしまえばそんな運命に束縛されることもなくなるのではないか、と
好きな子がいると聞いたときは、少しだけわがままに付き合わせてしまうことを申し訳なくも思ったけど

しかし、リトの咄嗟の一言でララは初めてにして最高の恋に落ちてしまう
後にそれが勘違いだとわかっても、リトへの恋心が揺らぐことは全くなかった
彼が本当に自分を理解してくれる優しい男性だということに変わりはなかったから
そして今は無意識に子どもが欲しいと口走ってしまうほど、心から自分を愛してくれている
そのことがララは嬉しくてたまらない

「ねぇ、リトは何人くらい子ども欲しいの?」
「え!?そ、そうだなぁ……」

昔のことに想いを馳せていたララが不意にそんなことを訊く
思いがけない質問にリトは声がひっくり返ってしまう

「男の子と女の子1人ずつ、2人はほしいかな……って何の話だよ!」
「名前は、かっこいいの?綺麗なの?それとも可愛いの?」
「男の子だったらやっぱかっこいいのが。女の子はララみたいに可愛い感じのかな。出来れば2人に由来する名前が……って、だから」

何の話だよ、そう尋ねようとしたリトがララを見ると、とてもご機嫌な様子でニコニコと微笑んでいる
幸せを噛みしめるような表情に、自然とリトの顔も綻ぶ

「そっかぁ。そんなにリトが欲しいって思ってくれてるなら、私がんばっちゃう♪」
「が、頑張るって……」
「……あ、リトえっちなこと考えてるでしょ」
「だっ……じゃ、じゃあ何を頑張るんだよ」
「リトと幸せになれるようにがんばるの。お料理も本格的に勉強して、掃除とか洗濯とか、あと子育ての本も読んで、それから……」

要するに花嫁修業らしい
最後のはさすがに気が早すぎるようにも思うが、思い立ったらすぐ行動に移すのもララの良い所だ

「もちろん、えっちなことだってがんばるよ?リトが喜んでくれると私も嬉しいもん♪てへへ」
「ララ……」

恥ずかしさを照れ笑いに交えながら明るい笑顔を見せるララ
きゅんと胸が熱くなるのを感じる
本当に、なんて可愛い女の子だろう
いつでもどこでも自分のことを純粋に想ってくれる健気さに、心の底から感激してしまうほどだ
この笑顔を守れるのは自分しかいないのだろうと、少しだけ自惚れてみたくもなる

「……オレも頑張るよ。ララに相応しい男になれるように」
「頑張らなくたってリトはいつも優しいし、私のこと幸せな気持ちにしてくれるよ?」
「それでもまだまだだよ。ララを見てるともっと頑張らなきゃって思う」
「私を……?」

166 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:57:33 ID:zWHpSL1/

不思議そうにリトの顔を見つめているララ
彼女は知らないのだ、自分がどれだけのエネルギーを与えてくれているのかを
その言葉や仕草のひとつひとつが今のリトを支えるのに欠かせない、重要な要素となっていることを

「うん。少なくともクリスマスに風邪ひいてダウンしてるようじゃダメだな」
「だ、だからそれは私が……」
「ララのことだけ考えて生きていくくらい、それくらいララのこと好きになるから……これからももっと」

きっと相手を想う気持ちではまだまだララに全然敵わないのかもしれない
ララの一挙一動にはいつも驚かされてしまうから
それでも、いつまでも負けているわけにはいかない
これほどまで魅力的なララが特に取り柄もない自分を愛してくれているというのに、それ以上に彼女を愛せないなど失礼にもほどがある
そんなことを言えばララは怒るかもしれないが

「リトがもっと好きになってくれるなら……ううん、そうじゃなくても、私ももっともっとリトを好きになるよ」
「おいおい、それじゃいつまで経っても追いつけないじゃん」
「いいじゃない……2人が愛し合ってるなら、どっちが上とか関係ないでしょ?」
「意外に負けず嫌いなんだよ」
「リトったら……ふふ」
「ははっ」

なんだか可笑しくなって互いに声を出して笑いあう
そんな幸せなやり取りをしばらく続けていると、次第に睡魔が襲ってくる
どんなに元気そうに振舞っていてもやはり体は疲れていたらしい
それを察したのか、ララはリトの頭を優しく抱きこんで眠りやすくしてくれる

「ありがと、ララ……」
「ん……ゆっくり休んで、リト」

抱きしめたまま、ララの唇がリトの額に軽く触れる
その瞬間にリトは確信した――何も心配することなどない、と
こんなにも愛に溢れたララのキス
きっとどんな子が生まれようと、このララに愛を感じないはずがない
いつも愛し合っている自分ですらその母性にくらくらしてしまうほどだ

「ララ……寝る前におやすみのキスしよ」
「うん、いいよ」

子どものような要求もあっさりと受け入れてくれる
リトがララを見上げるといういつもとは逆の位置関係で見つめ合っているといつしか距離はなくなり、唇が重なる
これから先、何千何万と重ね合うであろう唇に想いを込めて

「言い忘れたけどさ、ララ」
「うん?」
「メリークリスマス」
「……うん♪」

豪華な料理もケーキもないクリスマス
それでも2人にとっては、この短い時間に交わした言葉がかけがえのないプレゼントとなって胸に残る
それはこれからどんなに時間が経っても消えることはないだろう
心から相手のことを想った、嘘偽りのない純粋な気持ちなのだから

「メリークリスマス」

もう一度だけ優しく口付けを交わし、まどろみの中に意識を放り投げた

167 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:58:22 ID:zWHpSL1/

「ん……んん……んぅ?」

優しい陽射しの中でララが目を開ける
大好きな温もりを求め隣をまさぐるが、そこに彼の姿はない

「りとぉ……?」

眠い目を擦りながら上体を起こす
何も着ていない体に朝の空気は少しばかり冷たいが、リトが寝ていたと思われる場所はまだほんのりと暖かみが残っている
そこに顔を埋めると幸せな気持ちが胸の中に広がっていく

「リトのにおい……♪」

安心して再び眠ってしまいそうな心地好さ
目を閉じると意識が溶けていく

「……ハッ。だめだめ……起きて朝ごはんの用意しなくちゃ」

寸前で自分を律し、起き上がるララ
少し名残惜しいが下に行って彼を含めたみんなのために腕を振るわなくては
昨日は随分と早く寝てしまったため美柑がいつ帰ってきたのかはわからないが、物音が聞こえないということはまだ寝ているのだろう
となれば朝ごはんを作るのは自分の仕事だ

タンスから手頃な服を取りだし手早く着替える
最近では自分の部屋よりリトの部屋にいる時間のほうが長いため、ララの私物はほとんどがリトの部屋に置いてある状態だ
そんな状況がどことなく通い妻のようにも思え、勝手に緩んでしまう口許をなんとか正しながら部屋を出た

168 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 13:59:05 ID:zWHpSL1/

「リトはどこかなぁ……」

階段を降りてリビングやキッチンを見回るが、彼の姿はどこにもない
小さな不安が胸をつつく
彼が理由もなしに自分を捨てるようなことは絶対にしないとわかっていても、一緒にいないと落ち着かない
いつでも視界にいてほしいと思ってしまう
それほど彼に溺れてしまっていることが嬉しくもあり、時々困ってしまうこともある

「りと〜……」

泣きそうな声が冷たい室内に消える
寝起きに甘えられなかったこともあり、いよいよララの欲求は最高潮だ
そんな時、ふわりという感触とともにあたたかい温もりに包まれる

「えっ?」
「おはようララ」

気付いた時には愛しい彼の腕の中にいた
それだけでも十分すぎるほど安心するのだが、暖かさの原因はそれだけではない

「リト、これ……」
「クリスマスプレゼント」

驚いて固まるララの肩には、可愛らしいファーのついた白いコートがかけられている
まるで白雪姫のドレスのようなそれは、まさにお姫様であるララにはぴったりの代物だ
どう見ても簡単に買えそうなものではない
値段など聞かずとも、リトが相当に頑張ってくれたことは容易に想像できる

そういえばいつもよりリトパパの手伝いに熱心になっていたっけ
すぐに悟られてしまいそうなバイトを入れない辺りがリトらしい

「あったかい……」
「だろ?ふかふかしてそうな生地のを選んだからな」
「そうじゃないよ」
「え?」

169 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 14:05:05 ID:zWHpSL1/

コートをかけてくれたリトの手をきゅっと握る
驚かせようと寒い中待っていたせいか、その手はずいぶんと冷えてしまっている
それでもララにはとても温かかった

「リトの気持ちがあったかいの……」
「……オレはその言葉があったかいよ」

握られた手を握り返すと、ほとんど同時にララがリトの胸に飛び込んできた

「ごはん、すぐ作るね」
「へ?」
「だからその前に、ちょっとだけ……充電させてね」

昨夜とは打って変わって甘えモードのララ
どちらのララもとても魅力的で、いつまでも失わないでいて欲しいとリトは思う
背中に腕を回さず、リトの胸の中でシャツをキュッと掴むララがなんだか意地らしくて、とても可愛らしくて
気がつくと全力で抱きしめてしまっている

「いたいよぅ……」

嬉しそうに痛がるララ
もちろんその声に嫌がる様子は微塵もない

「いくらでも充電していいんだぞ。なんなら充電しながら稼働したっていい」
「だめだよ、リトは病み上がりなんだから……って、リト、風邪は?」

ララが顔を上げる
今朝初めて見た彼の顔はとても健康的で、昨日までの顔色の悪さは完全に消え失せている

「この通り、ピンピンしてるよ」
「みたいだね」
「ララの看病のおかげだな。適度な運動もしたし♪」
「て、適度かなぁ」

少し過激すぎたような気もする
しかし、大事なのはそこではなく、一日中ララと一緒にいられたということだ
ララを独り占めにできる権利が自分にはある、それだけで具合が悪かったことなど吹き飛んでしまう

「……そりゃ風邪も治るってもんだよな」
「え、なに?」
「いや、こっちの話」

「むー?」と、特徴的な口癖とともに首を傾げてみせるララ
ええい、どこまでも可愛すぎるやつめ
また抱きしめてしまいたくなるが、それではキリがない

「ララの朝ごはん食べたいな」
「うん♪すぐ作るから待っててね」

もう片方の本音で話を逸らされたとも知らずに元気いっぱいうなずくララ
それを見るだけで朝早く起きてよかったと思える
今日も最高の一日になりそうな気がする――そう思えてしまうリトだった


「……朝っぱらからイチャつかないでほしいわ」

実はララやリトよりも早く起きてトイレにいた美柑だが、リトとララのやりとりが始まってしまい出るに出られなくなっていた
そんなことを2人が知る由もなく
個室の中に空しい溜め息が響くのだった

170 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 14:08:47 ID:zWHpSL1/
以上で終わりです
遅筆すぎてクリスマスに間に合いませんでしたorz
あとまたタイトル付け忘れましたが、「ララのクリスマス」です
楽しんでいただければ幸いです
では、失礼します

171 :名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 14:16:56 ID:kIuk0T9B
超GJ!

172 :名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 13:07:29 ID:fD74u1SU
保守

173 :名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 11:36:31 ID:Y8AvlYVs
まうー

174 :名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 10:10:23 ID:Ch3l79y3
昨日販売されたのに、新作の読みきりで載ってるけど
短いスカートでパンツが見えるのと、服の上からおっぱい触るのは、残してあるのな。
で、その、男の子は、胸を揉まれた女の子から、胸を触ったことを理由に脅迫される。
と。


175 :名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 12:56:23 ID:Tp59Sqxf
完全にToLOVEるで培った成功体験だしな。
完全に彼の進む方向性が決まったでしょう。
SQでのコミカライズは、乳輪も乳首もしっかり描いているし。


176 :名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:18:09 ID:Q5yxT5E/
そういえば湯上りの女の子がいるね。
と言うか彩南の子が買い物に来てるね。まうまう だとか。原作からコミカライズするのに、問題なかったのかな?

それから、ふたかみだぶる、の女子制服が割と当たり前のブラウス・ブレザー・スカートなのが残念だ。
と思う。
例えば、ワンピースだとか、ジャンパースカートだとか、でも良いような気がする。
まねる必要は無いけど
乙女はお姉さまに恋をする、だとか、Kanon、だとか、ぬいぐるみっくす、等のような。
上下が繋がっていて、しかも通常で太腿くらいの丈だとすると
手を上げたり、飛んだりした時に、肩や腕に引っ張られて。。。。と言うことに成りますが。

177 :名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:53:47 ID:4nGoghO2
らら

178 :名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 00:42:58 ID:99plFvUR
test

179 :名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 02:16:00 ID:zlZg1akU
>>170
久々に覗いたら投下あったのか

ララの職人てのはいなかったから定着してくれると嬉しいなぁ

180 :名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 00:50:23 ID:rRJXLHKV
リト×ヤミ(不条理触手スライム陵辱スク水緊縛純愛ツンデレエロ)投下します

181 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:50:57 ID:rRJXLHKV
朝目が覚めると、結城リトはにゅるにゅるの液体生物になっていた。
(な、なんでーっ!?)
鏡に映った醜い自分の姿。トロトロと蕩けた、一定の形状を持たない黄緑色のゲル状の、
それでいてぷよぷよと僅かに弾力を残したスライムのような体。
どういうわけか視力・聴力・触感は残っていたが、このままでは満足に移動することも、
言葉を発することも出来ない。
(ま、またララがなんか……!?)
パタン!
部屋の扉を開き、ララが入って来た。スライムになったリトの体を見るなり、
「あーっ。スライム君だー。可愛いー♪」
にゅるにゅるのリトの体に顔をすり寄せて来たが、
「でもリト、どこにいっちゃったのかなー」
そう呟いて、あっさり部屋を出て行ってしまう。
(おいっ! こらっ! 待てぇっ!!)
そう思って見ても、にゅるにゅるの体ではどうすることも出来ない。
(ど、どうしよう、オレ……)
そこに……
スト。
(え?)
窓枠にヤミが降り立っていた。
(ヤミ……)
「……」
リトの醜い姿を見るなり、嫌悪感を剥き出しにした眼差しを浮かべ、シャキンと腕を鋭い刃へと
変化させる。今にも切り掛かって来そうな殺気がヤミの全身から放たれる。
(ま、待てっ! オレだ、オレ!)
リトが必死で念じると、リトの液状の体が……
「結城リト……?」
(あ……)
本来のリトの姿へと変形していた。

182 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:51:22 ID:rRJXLHKV
侮蔑に満ちた訝しげな眼差しでスライムになったリトを睨みつけるヤミ。
「相変わらず非常識な人ですね……。今度は何を企んでいるのですか?」
(な、なりたくてなったんじゃねー!)
言葉を発する事の出来ないリトは、液状の体を必死で変形させて申し開きしようとする。
ハッ、とため息を吐くヤミ。
「このままでは埒が明きませんね。ドクター・ミカドの元へ連行します」
(や、ヤミ……!)
ヤミがリトの体を持ち上げようとするが、ドロリとした液状の体はうまく運ぶ事が出来ない。
「仕方ありません。極めて不本意ですが、私の体に巻き付きなさい」
(えっ!?)
「ただし、少しでも私を侮辱するような真似をしたら、即座にあなたの核を破壊して殺します」
(ひ、ひいっ!?)
「ほら、はやく巻き付くのです」
促されたリトは、
(い、いいのかな……)
躊躇しつつも自らの体を変形させてヤミに巻き付き始めた。
にゅるにゅる……
リトの体が腕程度の太さを持つ触手に変形して、
ヤミの左足を足首からグルリと螺旋状に一回りして太ももに巻き付く。
「んっ……」
太ももに自分の最も忌み嫌うぬるりと濡れたゲル状の感触を覚え、
嫌悪感にヤミがゾクリと体を震わせる。
にゅるにゅるにゅる……
リトの液体状の触手がヤミのパンティに背面上部から侵入し、
「えっ……!?」
ヤミの尻の谷間をにゅるっと押し広げて股間をにゅるりと圧迫しながら
パンティの前面上部へと抜ける。
「んあっ!?」
ヤミの黒い戦闘服の内側を、こんにゃくのような濡れた感触を与える生暖かいリトの触手が
きめ細かな肌を舐めるようにズ、ズ、ズ……とまっすぐに昇って行く。
「はああ……あっ……」
触手はヤミのへその上に到達すると、尖った触手の先端がへそ穴をくすぐる様にツンツンとつつく。
「ひゃうっ! あっ……」
ヤミの体がピクンと反応し、小刻みにぷるぷる震え始める。
その瞬間、ヤミのけなげな反応に気を良くしたかのように触手の先端がピンッ! と一瞬硬直し、
(あっ!? か、体が勝手にっ……!?)
にゅるにゅるにゅるにゅる……
ヤミの肌を縦横無尽に這い回り始める。
「ひあっ!?」
ヤミは体をビクンと大きく仰け反らせる。
にゅるりとした触手は、ヤミの腰のくびれを回り込み、乳房に巻き付き、ワキをくすぐり……
「ああっ……あはあっ!?」
首に巻き付き、背筋をなぞり、尻から秘所を撫でて太ももを何度も回り込み……
「ひあんっ! あんっ! あんっ! ああああ……」
にゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅる……
リトの触手がヤミの胴体のあらゆる部分を舐めるようにぬるりとした粘液を残しながら蹂躙し、
複雑に互いに絡み合って行く。
「あっ……やめっ……やめなさいっ……結城リ……あっ……あはっ……あーっ……!」
全身をなめくじに這い回られるようなおぞましい感触に身悶え、
震える顔を紅潮させて口を大きく開き、床に倒れて手足をバタつかせるヤミ。
次第にヤミはその攻めを受け入れ、にゅるにゅるの触手に犯される感覚を愉しみ始めていた。
「あはっ……そんなっ……にゅるにゅる……だめですっ……結城リト………だ……だめっ……あはっ……」
その時、ようやくリトのにゅるにゅる触手の動きが止まった。
「はぁ……はぁ……」
汗を流して赤く染まった顔で、荒くなった呼吸を整えようとするヤミ。
そして、気が付くと……
「なっ……!?」
(なんだこりゃーっ!?)
ヤミの胴体ははいつの間にか……リトのにゅるにゅる触手によって亀甲縛りにされていた。

183 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:51:45 ID:rRJXLHKV
胴体をぬるりとしたゼリー状の感触を持つリトの触手ににゅるにゅる亀甲縛りにされたヤミ。
少しでも体を動かすとヤミの体の随所がにゅるっと締め付けられて……
「あはっ……!」
太ももから、股間から、腹部から、背筋から、乳房から、
ゾクリとしたなんとも堪え難い快楽と嫌悪感の入り交じった感触がヤミの体に広がって来る。
「あ……は……んあっ……」
ヤミの全身はゾクゾクと震え、内股気味の太ももを落ち着かなげにすり合わせている。
ぷるぷる震える手は触手に貼り付かれた股間を押さえ、
顔は紅潮して汗をタラタラと流し、ハァ、ハァと熱い吐息を断続的に漏らし続ける。
(な、な、なんでこんな……!? か、体が勝手に……!?)
触感が残るリトの体は、その全体でヤミの柔らかな肌を締め付けるなんとも言えない心地良さに
酔いつつも……
(こ、こ、殺される……)
その後に待ち受けるであろう自分の運命に恐怖していた。
「ゆ、結城リト……」
(ひ、ひえええっ!!)
しかし、ヤミの反応はリトの予想とは少し違っていた。
快楽に染まった震える声で、ヤミは……
「わ、私が巻き付けと言ったのですから、こ、ここまでは許します……」
(え……)
「んあっ……」
ヤミはピクン、と背中を仰け反らせた。
「はぁ……はぁ……」
ヤミの甘い吐息の音が室内に響き渡る。
「た、ただし……これ以上私の体を辱めるなら……ただではおきませんよ……」
(ヤミ……)
そしてヤミはなんとかトランスで羽を生やすと、窓から御門の家を目指して飛び立った。

「あっ……う、動かないで下さい……集中が乱れます……んっ……」
リトのにゅるにゅるの触手に巻き付かれているヤミは、
フラフラと頼りない様子で空中を飛行していた。
一方のリトも……
(す、すげえ……ヤミの体って、こんなに柔らかいのか……)
意識を集中すると、ヤミの股間を、太ももを、お腹を、自らの手で愛撫しているような感触を
覚えてしまう。思わず、ウネウネと触手を動かしてしまい……
「あっ……や、止めなさいっ……いっ……」
ヤミの体を刺激して、甲高い嬌声を上げさせてしまう。
(う、うわ……オレ、ヤミとセックスしてるみたい……)
それを意識してしまい、ドキドキしてくるリト。すると……
ジュワ……
「あっ!?」
ヤミの体に巻き付いていた液体状の触手が変化し始めた。
温度が上昇してその成分まで変化し、触れているヤミの黒い衣装がたちまちの内に溶かされる。
「な……なっ!?」
縦横に体に巻き付いた触手により、ヤミの衣装、さらにはパンティまでもが溶かされて……
ハラリ……
バラバラに寸断されて、空中を飛行するヤミの体から落ちてしまう。
「きゃっ!?」
いきなり胴体に身に付ける物を全て失い、腕に黒いバンドで止めた袖とブーツだけの姿になった
ヤミは慌てて秘所と乳房を両手で覆い隠したが、それによって集中が途切れ……
フッ……
「あっ!?」
トランスによって生やしたヤミの羽が消滅してしまい、上空から落下を始める。

184 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:52:12 ID:rRJXLHKV
「きゃあっ!」
(ヤミっ!)
危険を察知したリトは、直ちにその形を変化させ……
ぽよんっ!
落下するヤミの体の下部にクッションのような形になって貼り付き、
ヤミの体を地面に激突する衝撃から守った。
「結城リト……」
リトに守られたことを悟ったヤミは、裸のまま低反発マットのような感触のリトのクッションに
腰掛けて、じっとリトの体を見つめた。
「私を……守ってくれたのですか?」
すると、クッションからニョキっとリトの顔が生えて来て、ニッコリと笑った。
(無事で良かったな、ヤミ……)
なんとなくリトの言いたい事を悟ったヤミの顔が、ポッとほんのり赤く染まる。
「で、では、今回だけは、あなたの体を破壊するのは止めておきます。命拾いしましたね……」
(あはは……)
相変わらずのヤミの調子に、リトは苦笑いを浮かべていた。

しかし、まだ問題は残っていた。
リトに衣服を溶かされたヤミは、このままでは道を歩く事も出来ないし、
リトを体に巻き付けると先程のようにトランスが解けてしまうかもしれない。
そこで、解決策を思い至ったヤミだったが……
「し、仕方ありませんね……」
恥ずかしそうな表情でリトに言って来た。
「結城リト……あ、あなたが、私の衣服になるのです」
(えっ!?)
「あ、あなたの責任でこうなったのですから、当然あなたにはその義務があります」
赤らめた顔でリトを促すヤミ。
(そ、そんなこと言われても……いいのか、本当に?)
「さあ、はやく」
ヤミは裸に黒い袖とブーツだけを身に着けた姿で、スライムクッションのリトの前に立った。
(ええい!)
覚悟を決めたリトがズ、ズ、ズ……と体を変形させてヤミの体に纏わり着いて行く。
ペトリと股間に触れ……
「んっ……」
そこから、両側に広がってヤミの下腹部を前後から覆い……
「んあっ……」
しだいに広がって、ヤミの腹部を覆って乳房を包み……
「あ……はっ……」
肩に細い紐のように前後両側から伸びて、肩の上でピタリと貼り付いた。
ついに、リトは少し透けた黄緑色のスクール水着の形になり、ヤミの胴体を覆い尽くした。
「ふぅ……」
ヤミが一息ついて辺りを見渡すと、ゴミ捨て場に大きな鏡が置いてあった。
その前に立って、自分の姿を見てみる。
リトの体で出来た黄緑色のスクール水着を身に纏い、黒い袖とブーツを着けたヤミの姿。
「に、似合いますか? 結城リト」
(え!?)
スクール水着の腹部にリトの顔が現れる。
(うーん……手足に着けてるのはちょっと合わないような……)
リトは顔を少ししかめる。
「そうですか……」
ヤミはあっさり袖とブーツを外してゴミ捨て場に投げ捨てた。
「これで、どうですか?」
手を恥ずかしげに後ろに組んで、ヤミがもう一度尋ねてくる。
いつもにも増して幼い少女のように見える、裸足にスクール水着を身に着けたヤミの姿。
(おお! いいんじゃないかな……)
リトの感心した顔を見たヤミはポッと顔を赤らめ、
「い、行きますよ」
裸足のままスタスタと歩き始めた。

185 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:52:35 ID:rRJXLHKV
リトの水着を身に着けて裸足でスタスタと歩いているヤミ。
(おおお……ヤミの体の形が全部分かる……!)
ヤミが歩く度に水着が体にこすれ、リトは手でヤミの胴体をまんべんなく愛撫しているような
感触に捉われていた。
一方のヤミも……
にゅるっ……にゅるっ……
「んっ……」
体に貼り付いたぬるぬるした水着で乳房やクリトリス、尻穴までも舐められるようなその感触に、
少し内股気味に太ももを擦り合わせ、はぁ……はぁ……と息を荒くさせていた。
「ゆ……結城リト……私の体を……擦らないで下さ……あっ……あっ……」
ヤミの足がフラつき、道端の電柱にもたれかかってしまう。
「はぁ……はぁ……」
ヤミが息を整えていると、そこに美柑が通りかかった。
「あれ? ヤミさん。どうしたの、その格好」
「み、美柑……」
息を荒げ、顔を赤く染めながらヤミが美柑の方に振り返る。
すると……
「ヤミさん!? そ、それ……」
美柑が驚いた表情を浮かべ、ヤミの股間を指差している。
「え……」
ヤミが自分の股間を見ると、そこは……
「な!?」
あたかもそこにペニスがあるかのようにモッコリと盛り上がっていた。

「な、なんですかこれは! 結城リトっ!?」
驚いたヤミが声を上げる。
そのペニスは、ヤミの柔らかな体に体中を擦られたリトの欲望がそのまま具現化したものだった。
(や、ヤバイ……鎮まれ、鎮まれっ)
リトがそう思っても、いったん火のついた欲望は簡単に収めることが出来ない。
「結城リト!」
慌てたヤミがペニスを掴む。
(んあっ!?)
そのペニスはあたかも本物のような弾力と熱さを持ち、
リトに実際のペニスを掴まれたかのような快感を与えた。すると……
にゅる……
「あっ……」
ヤミの胴体をぬるぬると包む水着がキュッと締まり、ヤミの股間をグイグイ締め付けて、さらには……
「ひっ!?」
ヤミの割れ目をかき分けて、膣にまでにゅるにゅると触手が侵入していく。
「ひああっ!?」
快感のあまり嬌声を上げるヤミ。すると、ヤミの体を包む水着がビキニのように変化していき、
そのパンティの部分から触手が伸び出して……
ガッ。
「あっ!?」
ペニスを掴むヤミの手を上からくるみ、手をペニスから離れないようにしてゴシゴシと
強制的に手コキをさせる。

186 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:52:56 ID:rRJXLHKV
シュッ……シュッ……
(うあああっ!?)
それに興奮したリトが、さらに体を変化させていく。
擦られているリトのペニスの根本がヤミのクリトリスに吸い付いて、
擦られる度にクリトリスを引っ張って刺激を与える。
「ひっ!? ひあっ!?」
ヤミの乳房を包むにゅるにゅるの水着が吸盤状に変化してヤミの乳首をちゅうぅっ! と吸い上げ……
「んあっ!?」
膣に侵入した液状の触手は巧みに形を変えて、ヤミの処女膜を傷つける事なく子宮にまで到達……
「はあんっ!」
さらには尻穴からも液状の触手が侵入し、ヤミの直腸を押し広げて圧迫する。
「ひぎいっ!?」
全身をリトのにゅるにゅるの触手で犯されたヤミは……
「あっ……ああっ……結城リト……結城リトっ……」
上半身を大きく仰け反らせてあられもない嬌声を上げる。
ス……
触手がヤミの手から離れても、クリトリスに吸い付かれる快楽に取り憑かれたヤミは
手を止めることが出来なくなっていた。
「だ、だめ……こんなのだめです……結城リト……」
一方のリトも、ヤミの細くしなやかな手でペニスを擦られて、次第に射精の欲求を昂らせていた。
(うわ……だ……だめだ……もう、オレ……)
その時、
グン!
ヤミの股間に生えている触手ペニスが急に伸び、ヤミの唇を押し広げて口の中へと押し入った。
「んーっ!?」
そしてリトは……
(うわーっ!? ヤミに手コキされながら……フェラ!?)
ペニスの根本をヤミに上下に擦られながら、先端部は暖かいヤミの口の粘膜で愛撫される。
その異常な快楽に、リトはついに……
(で、出るっ!!)
スライムになってしまった体で、射精をしようと強く念じた。
その瞬間、ヤミのクリトリス、膣、直腸、乳首、その全てがリトの触手によって一斉に刺激され、
「んふーっ!!」
ビクンと体を大きく仰け反らせて地面に倒れ込み、ヤミは口にペニスをくわえたまま絶頂に達した。
そして、それと同時にもう一つの変化が起こった。
ボフン!
リトの体が爆発するように煙を上げる。
元に戻ったリトの体。そのペニスはヤミの口の中に突っ込まれ、そこに、
ビュッ! ビュッ!
「んーっ!?」
ヤミの喉奥を犯し尽くすように勢い良く精液を迸らせ始めた。
「うおっ! や、ヤミッ!!」
リトとヤミはシックス・ナインの体勢で交わり、リトの右手の指はヤミの膣に、
左手の指はヤミの尻穴に挿入されている。
ビュッ……ビュッ……
ヤミの口内へのリトの射精はしばらくの間続いた。

187 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:53:18 ID:rRJXLHKV
「ふぅーっ……」
リトはついに、ヤミの喉奥に全ての精液を出し終えた。
「り、リト……!?」
そばに立っていた美柑が震える声で話し掛ける。
リトはハッと気が付いた。
(お、オレ、元に戻っちまってる……)
それも、これ以上は考えられないほどの最悪のタイミングで。
「……」
ヤミはリトの腰をグイッと押し、自分の唇に突き刺さるリトのペニスを引き抜くと、
乳房と秘所を手で覆い隠しながらその場にペタリと女の子座りで座り込んだ。
リトはその前に座って慌てて言い訳を始める。
「す、すまん、ヤミ! わ、わざとやった訳じゃ……ひっ!?」
ゴゴゴ……
背後に修羅が浮かび上がるほどの強烈な闘気がヤミの体から発せられる。
そして、ヤミの髪が無数の拳、ナイフ、剣、ハンマー、ありとあらゆる武器へと変化し……
(お、終わった……オレ……)
リトは観念して目を閉じた。
すると……
ギュッ。
「いっ!?」
ヤミの拳がリトの頬をつねった。
「結城リト……」
「え……?」
名を呼ばれたリトが目を開くと、ヤミは頬を赤らめた上目遣いの恥ずかしげな表情で、
囁くように微かに呟いた。
「つ、次からこういう事をしたい時は、私に了解を取ってからにしなさい……」
「は?」
ポカーン、と開いた口が塞がらなくなるリト。
「今、なんて……」
カッ! ヤミの頬が真っ赤に染まって、再び闘気を放ち出す。
「あなた、耳は付いていないのですか……」
「い、いや! だ、大丈夫です! ちゃんと聞こえましたっ!」
リトは後ずさってヤミに謝る。
「では、結城リト。あなたに一つ、命令があります」
「え?」
「私をおんぶして、あなたの家まで運びなさい」
「は?」
リトが目を丸くする。
ヤミはまたポッと頬を赤く染めた。
「私はあなたのせいで腰が抜けて歩けないのです。しかもあなたのせいで衣服まで失った。
当然あなたには、私を安全な場所まで運び、衣服を与える義務があります」
「は、はあ……」
「だから、はやく」
そう言われて、リトはヤミの前で身を屈め、
「ん……しょ、っと」
一声かけて背中にヤミの体を背負った。
リトの裸の背中に裸のヤミのささやかな乳房の感触が伝わって来て、
(うわ……)
少し興奮を覚えてしまう。

188 :あけましてにゅるにゅる:2010/01/15(金) 00:53:37 ID:rRJXLHKV
「で、でも、オレたち裸なんだけど」
「大丈夫です」
ヤミが一声かけると、リトとヤミの体が丸ごとトランスで出来た大きなタオルに包まれた。
「うわ、さすが……」
「美柑、あなたの服は借りられますか?」
「うん。それは大丈夫だけど……」
「ありがとう。では行きましょう、結城リト」
リトはヤミを背負って、美柑と並んでテクテク歩き出した。
しばらく歩くうちにリトが気が付いた。
「あれ? こんなこと出来るんならお前、自分で服を作ったり出来るんじゃ……」
リトが声をかけたが、ヤミは、
「スー……スー……」
先程の触手プレイで疲労したのか、リトの背中で眠り込んでいるようだった。
「寝てるみたいだよ」
「ったく。仕方ねえなあ」
リトはフッと軽くため息をつき、またテクテク歩き出した。
背中のヤミは……
(まったく……相変わらず、鈍い人ですね……)
心の中でそう呟きながら、リトに抱き着いてる手の力を少しだけ強くした。
(終)

189 :名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 00:54:05 ID:rRJXLHKV
にゅるにゅるage

190 :名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 09:12:29 ID:x6k/Ixdk
にゅるにゅるぐっじょ!!

191 :名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 21:05:35 ID:N6te45pv
>>189
ジャンルなげぇww
GJ!
ヤミカワユすぎる…

192 :名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 23:57:56 ID:NQkzG8K3
>しばらく歩くうちにリトが気が付いた。
>「あれ? こんなこと出来るんならお前、自分で服を作ったり出来るんじゃ……」
>リトが声をかけた

え?
ヤミ自分の服を作れますから良いとしても、
そうなるとリト、キミは全裸で歩いて帰るツモリですか?
いくら彩南といっても全裸歩行は許されないでしょ?警察に?
ミカンが庇いきれるとは到底思えませんよ?


ってマジに突っ込んだら負けですか?

193 :名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 09:03:41 ID:EHgoR8dV
にゅるにゅるGJ

194 :名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 23:28:45 ID:tGE4c2aQ
やみ

195 :名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 03:29:41 ID:vprFY6dF
>>192
なるほど。では、こうですか?
『うっかりヤミに余計なことを言ってしまった為一人ぼっちで全裸で町中に置き去りにされたリト。
追いすがる警官から逃れるため段ボールに隠れていたところを散歩中の唯に発見され……』
うん。なかなかのハレンチラブストーリーになりそうですねw

では、新年の挨拶が終わった所で前スレの遊園地デートのつづきです
リト×唯(前半非エロ、後半本番シーンあり)
今度は超常現象は一切なし。リコも出ません
では、行きます

196 :2人:2010/01/19(火) 03:31:11 ID:vprFY6dF
遊園地でのデートでグッと近付いたリトと唯。
2人の距離はその後も起こった様々なトラブルを通じて少しずつ深まっていった。
しかし、まだ人前でお互いを『リト』『唯』と呼び合うのは照れくさいようで、
「いざという時のとっておきなんだから!」
という事になっていた。
ちょっとアブナい雰囲気になったことも度々あったのだが、
「こ、高校生がそんな事しちゃダメでしょ!」
という唯のこだわりもあり、キスより先の行為にはなかなか進展しなかった。
そんなこんなでしばらく時の流れた、ある晴れた日曜日のこと……

『この電話は、現在電波の届かない場所にいるか……』
携帯電話から冷たいオペレータの声が流れて来る。
プチッ、と通話を切って唯がつぶやく。
「まったく。結城君ってば何やってるのかしら……」
せっかくの日曜日だからリトと買い物にでも行こうかと2時間くらい誘いの台詞を考えて、
ドキドキしながらやっとの事で誘いの電話をかけたのにこの仕打ちである。
せっかくの努力を無にされた唯は、自室のベッドの上ではぁ、とため息をついた。
「あーあ。無駄骨だったのか」
「お、お兄ちゃん!?」
振り向くと、ドアの所にニヤニヤ笑みを浮かべた兄の遊が立っていた。
「ったく。あいつ、いっつもタイミング悪いよなあ」
「まったく、本当に。……って、あれ? お兄ちゃん、結城君と何かあったの?」
「え!? い、いや、オレは別に……お、お前のこと言ってんだよ!」
何か不自然に動揺した兄の様子が少し気にかかったが、今はそれよりもリトに腹を立てていた。
(ほんっとに。タイミング最悪……)
こんな晴れた良い日なのに。せっかく一生懸命誘いの台詞を考えたっていうのに。
(あーあ、こんなことならもっと早く電話するんだったかな……)
そう考えてみると、長い間躊躇していた自分が悪いような気もしてきて、
唯は少し自己嫌悪に陥ってしまう。
「残念だったな。じゃ、オレは出かけて来るから」
「どこ行くの?」
遊がニヤリと笑みを浮かべる。
「ちょっと街でブラブラしてから、夜は秋穂さんとデート」
「よ、夜に、デート!?」
そう言われた唯の顔が、カーッと赤くなっていく。
「お前何想像してんだ? ま、多分その通りなんだけどな」
「は、ハレンチなっ!」
「おいおい。愛する恋人同士ならフツーだぜ? ガキじゃねーんだからさ」
「あ、う……」
しどろもどろになってしまった唯に向かって、遊がウインクしながら告げた。
「お前も、そろそろ結城にオネダリしてみたらどうだ?」
「ええっ!? な、何言ってんのよ! 私達、まだ高校生なのよ!」
フッ、と遊が呆れるように腕を組んで見せた。
「今時そんなこと言ってるのお前くらいのもんだぜ。オレがお前くらいの頃はな……」
「お兄ちゃんみたいなドスケベと一緒にしないでっ!!」
唯が枕を取って遊に投げつける。
遊はそれを片手で軽く受け止めると、ヒョイっと唯に返しながら告げる。
「じゃーな。今日はオレ遅くなるし母さんもいないみたいだから、別に男連れ込んでも構わないぜ」
「な……」
唯の肩がプルプル震え出す。
「ハ……ハレンチなーっ!!!」
パタン。
いつもの唯の絶叫を軽くドアで受け流して、遊は古手川家の玄関を後にした。

197 :2人:2010/01/19(火) 03:31:41 ID:vprFY6dF
(まったくもう! お兄ちゃんってば、どうしてああなの!)
何度注意しても全く聞く耳持たない兄の性格に、唯はうんざりしながら街中を歩いていた。
『お前も、そろそろ結城にオネダリしてみたらどうだ?』
遊の言葉がどうしても耳から離れない。
(お、オネダリなんて、そんな……)
唯の頭の中にその光景が思い浮かぶ。

 唯は下着姿でベッドの端に腰掛け、目の前に静かに佇むリトを見つめていた。
 『リト……私、体が熱いの……』
 『唯……オレが鎮めて上げるよ……』
 唯の肩にリトの手がそっとかけられる。
 微かにピクンと震えた唯の肩は、なんの抵抗もなくベッドの上に横たえられていく。
 『唯……』
 あくまで優しく、慈しみに満ちた眼差しで唯の瞳の奥底を覗き込むリト。
 『リト……』
 唯の頬は朱に染まり、潤んだ瞳からはリトへの愛おしさが滴となって零れ落ちていた。
 『好きだぜ、唯……』
 『私も……好きよ、リト……』
 はぁ…… はぁ……
 互いの唇から溢れ出す熱い吐息を飲み込むように2つの震える唇は近付いて行き、ついに……

ボッ!!
唯の顔が真っ赤になり、唯は思わず両手で頬を押さえてしまっていた。
(な、何考えてるの、私ったら……)
ブンブンと頭を振って甘い幻想を追い払う。
(まったく……お兄ちゃんが変なこと言うせいで……)
そこでふと我に返り、周りの様子を確認してみた。
(ここは……?)
考え事をしながら歩いていたため、唯はうっかり日頃はめったに来ない歓楽街に迷い込んでいた。
まだ夕暮れ時なのでさほど活発になってはいないが、
周囲の店にはやたらに派手な電飾を施した看板や露出度の高い女性の写真が飾られ、
店の前に佇む黒服を着た店員が何やら通行人に誘いをかけている。
(こ、こんなハレンチなとこ……)
慌てた唯は踵を返して元来た道を戻り出す。その時、
(あ……)
あるホテルの看板が目に入った。
でかでかと『ご休憩4800円』の文字が書かれた派手な看板。
(これって……ラブホテル……?)
ふと、遊の言葉を思い出してしまう。
『夜は秋穂さんとデート』
ボッ!!
また唯の顔が赤く染まってしまう。
(お兄ちゃんって……こ、こういう所で……その……あんなこととか……)
そして、このホテルの中には今もそういう行為をしているカップルがたくさんいるのだ。
そう意識してしまい、さらに唯の顔が真っ赤になってしまう。
『愛する恋人同士ならフツーだぜ?』
脳裏に浮かぶ遊の言葉が唯の胸をどんどん高鳴らせて行く。
(私もいつか、こういう所に結城君と来るのかな……)
それは、遠い未来の話なのか? それとも……
その黒塗りのガラス扉の向こうに自分のまだ見ぬ世界の広がりを感じた唯の足は、
なんとも言えない不安を覚えてホテルの入り口の前で釘付けになっていた。
と、その時。
ギィ、と重い音を立てて扉が開き、中から一人の女性が姿を現した。
(え……?)
それは、唯の良く知っている女性だった。
「も、籾岡さんっ!?」

198 :2人:2010/01/19(火) 03:32:05 ID:vprFY6dF
唯に気が付いた里紗はニヤリと笑みを浮かべ、からかうような口調で話し掛けて来た。
「あーら、唯じゃない。こんにちは」
(な、なんでこんな所に!?)
いきなりの出会いに唯は一瞬動揺したが、すぐに正気を取り戻して声を張り上げた。
「も、籾岡さん! 高校生がこんなとこに来ちゃダメじゃないっ!!」
里紗が口の端を少し吊り上げて唯に告げる。
「あーら、ごめんなさいね。私のダーリンがどうしてもって言うから」
「な……!?」
唯の顔に動揺が浮かぶ。
(ダーリン……!?)
その言葉を聞いて、唯の脳裏にある光景が思い浮かんだ。
以前教室で、里紗がある男子にそう呼びかけてキスまでしていた事を。
(ま、まさか……)
そして黒塗りの扉が開かれ、そこから今唯が最も見たくなかった人物が現れた。
「籾岡っ!」
茶色のツンツン頭をしたその人物の顔を見た瞬間、唯の顔が真っ青になってしまう。
「ゆ……」
唯は驚きのあまり、その名前を最後まで呼ぶことが出来なかった。
(結城……くん!?)

唯の様子を窺っていた里紗がリトの方に振り返って告げる。
「あら、ダーリン♪ 待ってたんだから、もぅ……」
里紗はリトの腕にしがみついて、胸に顔をすり寄せた。
「お、おいっ!?」
(そ……そんな……)
その光景を見た唯の心の中で、ピシッ……と何かにヒビが入る音がした。
「ゆ……結城……くん……」
「えっ」
自分の名を呼ぶ声にようやく気が付いたリトが振り向くと、
唯はまるで化け物でも見たかのような茫然自失の表情でブルブルと肩を震わせていた。
リトが慌てて言い訳を始める。
「こ、古手川! ご、誤解だ! オレ達、別にそんなこと……」
そこに追い打ちをかけるように里紗が告げる。
「あーら、さっき私のこと、あんなに上手って誉めてくれたのに……」
(!!)
その言葉を聞いた瞬間。
(そんな……そんな……)
唯の心の中で思い描いていた甘い幻想がたちまち掻き消され、
裸のままで絡み合う淫らなリトと里紗の姿が取って代わっていた。
(うそ……うそよ……!)
唯はワナワナと肩を震わせ、目を見開いて里紗の顔を見つめた。
里紗は唯を見て勝ち誇ったように、唇を吊り上げてニヤリと笑みを浮かべた。
その冷酷さすら帯びた笑みを見た瞬間、
パキンッ……!!
唯の中で何かが粉々に砕け散る音が響き渡った。
もはや唯は耐え切れなくなり、瞳からとめどなく涙を流し始めた。
「お、おいっ!?」
慌てたリトが唯に駆け寄るが、唯は、
バシッ!!
「うっ!?」
辺りに音が響き渡るくらいの強烈な平手をリトの頬に叩き付けた。
震える喉から唯が声を絞り出す。
「結城君の……結城君の……バカっ!!」
唯は精一杯声を張り上げて叫ぶと、振り向いてリトの元からタッと駆け出した。

199 :2人:2010/01/19(火) 03:32:27 ID:vprFY6dF
(結城君の……バカ……バカ……!)
涙を流しながら全力で逃げ出すように走り続ける唯。
時折通行人にぶつかったりもするが、謝る余裕すらなく目を擦りながらただひたすら駆け続ける。
その後ろからリトが全速力で追いかけて来た。
「待てっ! 古手川っ!!」
「バカっ! 追いかけて来ないでっ!」
しかしやはりリトの足は速く、次第に2人の距離は縮まってリトの手が唯の肩にかかる。
「おいっ!」
数歩歩いて足を止めた唯が呟く。
「なんで……追いかけて来るのよ」
「なんでって、お前が誤解してるから……」
「何が誤解なのよ」
「オレ、お前が思ってるようなことしてねーんだって」
唯がクルリと向きを変えて問い正す。
「じゃ、何やったって言うの!?」
「オレ、あいつとあそこでカラオケしてたんだ。それだけだって」
(カラオケ……!?)
そう言われた唯が、唇をギュッと噛み締める。そして、
「そう……分かった」
そう言って、一瞬黙り込む。
ようやく安心したリトが、ホッとしたように顔をゆるめて告げる。
「そっか、分かってくれたか!」
しかし、唯の顔は微塵も笑ってはいなかった。
「結城君が私をバカにしてるって事が、ね」
「え!?」
パシッ!!
「うっ!?」
再び唯の平手がリトの頬を打った。目に涙を浮かべた唯が告げる。
「私があそこが何する所か知らないとでも思ってるの……」
「お、おいっ……ちょっと……」
「結城君のハレンチ! 不潔! 痴漢! スケベ! 結城君なんか、大っ嫌い!!」
「ま、待てったら!」
リトが唯の肩を掴んで唯を制止しようとする。
ところが……
「ちょっと、君! 止めなさい!」
いきなり何者かがリトの両肩を羽交い締めにした。リトが驚いて振り向くと、
「えっ!?」
それは偶然そばを通りかかった警官だった。
「ちょ、ちょっと! オレ別に何もしてないんです! こ、古手川! なんとか言ってくれ!」
一瞬驚いた表情をした唯だったが、いきなりアカンベーをしてタッと駆け出した。
「ちょっと署まで来てもらおうか」
「お、おいっ! 古手川ーっ!!」
唯はその様子を振り返ってチラッと見たが……
『あーら、さっき私のこと、あんなに上手って誉めてくれたのに……』
またさっきの里紗の言葉が思い浮かんでしまい、
(フンっ! あんなハレンチなことする結城君なんて、逮捕されればいいのよ!)
もう一度振り返ってタッと走り去っていった。

200 :2人:2010/01/19(火) 03:32:53 ID:vprFY6dF
そのまましばらく走った後、リトの姿がすっかり見えなくなった事を確認して唯は立ち止まった。
(まったく……あんなハレンチなこと……)
頭の中では、里紗とリトが裸で抱き合ってイチャ付き合う淫らな光景が……
(……ッ!)
唯は頭を振ってその光景を必死に頭から追い出そうとする。しかし、頭の中には……
『今時そんなこと言ってるのお前くらいのもんだぜ』
さっきの遊の言葉が浮かんでくる。
(私が……間違ってるって言うの!?)
頭の中の里紗が挑発してくる。
『あーら、唯。ボヤボヤしてたら、あんたのリトは私がもらっちゃうわよ? ウフフ……』
「や、止めてぇっ!!」
思わず、道端だというのにその場で叫び出してしまう。
驚いた周りの通行人達が唯に注目する。
(あ……)
恥ずかしくなった唯が顔を赤らめてその場を立ち去ろうとすると、
「あなた、古手川唯さん?」
「えっ!?」
いきなり名前を呼ばれた唯が振り返ると、そこには見知らぬ髪の長い女性が立っていた。

「初めまして。西連寺秋穂です」
「は、初めまして。古手川、唯です……」
秋穂と唯の2人は、秋穂の誘いで街中のとある喫茶店に来ていた。
(確か、お兄ちゃんの彼女の人よね……)
唯はまたさっきの遊の言葉を思い出していた。
『夜は秋穂さんとデート』
カッと唯の顔が赤くなってしまう。
「あら? どうしたの、唯さん」
興味深々の様子で秋穂が声をかけてくる。
「あ、秋穂さん、きょ、きょう、お兄ちゃんと、デートするって……」
「あー、知ってたんだ。まだ時間あるから。気にしないで」
唯は少し俯いてとまどった様子で秋穂に尋ねてみた。
「あ、あの、おふたりは、え、エッチなこととか……するんでしょうか……」
「ん? 気になる?」
聞き返された唯はますます恥ずかしくなって俯いてしまう。
その様子を見てクスリと笑った秋穂が答えを返す。
「答えはねー。分からない」
「え?」
意外な返答に唯は驚いて顔を上げる。
「私ね、いつも自分の思ったこと、好きなことをやるようにしてるの。
だから、もし今日遊君と会って、エッチしたいなと思ったらするんだろうし、
そうじゃなかったらしないかもしれない」
「え……でも……」
(さっきのお兄ちゃん、すごくやる気みたいだったけど……)
「んー? あ、そっか。遊君。やる気まんまんだった?」
唯の心の中を見透かしたように秋穂が告げた。
「ま、そこはね。男をうまく操縦するのが女のテクニックってものよ」
そう言って唯にニッコリ笑いかけて来る。
「へえ……」
唯は感心していた。
(このひと、すっごく大人なんだ……)
それに比べて自分は……。唯は少し引け目を感じてしまう。そこに秋穂が尋ねてきた。
「で、唯さん。今、悩んでることでもあるの?」
「え……」
唯は少しドキッとしてしまった。
「良かったら、お姉さんに相談してみない?」
秋穂にニッコリ笑いかけられて、唯は少し躊躇したあと、
「はい……」
小さく告げて、コクリとうなずいた。

201 :2人:2010/01/19(火) 03:33:16 ID:vprFY6dF
「フーン。ホテルで知り合いの女の子と、ねえ」
「で、カラオケしたなんて言うんです。まったく、人をバカにして……」
その言葉を聞いて、秋穂はあっけらかんと言った。
「ん? あるよ、カラオケ。最近のラブホには時々ね。知らなかった?」
「えっ!?」
唯が驚く。
(そ、そうだったの!? てっきり私、結城君が言い訳してるとばっかり……)
「ま、でも、だから本当にカラオケしたとは限らないけどね。
その状況じゃ、フツーはやっちゃってるでしょうね」
そう言われて、また唯ががっかりして肩を落とす。
(やっぱり……)
「フツーは、だけどね」
「え?」
そう言われて唯がまた顔を上げて秋穂の方を見る。
「結城君って子、ものすごく奥手なんでしょ?」
「え……? 結城君のこと知ってるんですか?」
「うん。春菜から少し聞いてるから」
「あ……」
(そう言えば秋穂さん、西連寺さんのお姉さんだったんだ……)
「なんか、色んな女の子から言い寄られてるのに、絶対手を出さないんだって?
今時珍しいよねえ」
「はい……」
そう言われてもう一度唯が考え直してみる。
(じゃ、やっぱり結城君、カラオケしか……)
その思考を遮るように再び秋穂が声を掛ける。
「まあでも、やりたい盛りの男の子でもあるわけだしねえ。んー、ビミョーよねー」
(うっ……)
何度も揺さぶられて、唯の頭はだんだん混乱してきた。
「それより唯さん。あなたはどうなの?」
「えっ?」
いきなり自分のことを聞かれて、唯はとまどってしまった。
「あなたは結城君とエッチしたいの?」
「ええっ!?」
慌てて唯が否定し出す。
「わ、私達高校生なんです! そ、そんな、ハレンチな事……」
「んー? 高校生とかって、そんなに重要なことなのかな」
「えっ!?」
秋穂はニッコリ微笑んで語りかける。
「決まりってのは、まあ大事なこともあるけどね。
でも、自分にとってそれより大事なことがある時は、私ならそっちを優先するな」
「それより大事なこと……」
「唯さんと結城君の気持ち」
「!」
唯は目を見開いて秋穂の顔を見つめた。秋穂はクスッと笑いを浮かべる。
「もし、唯さんがどうしても決まりを破りたくなった時は、『ゴメンナサイ』って言いながら
手を合わせて神様に謝って見るの。きっと神様はね、寝そべってテレビでも見ながら
『んー、別にいいんちゃう?』とかテキトーな事言ってるはずだから」
「そ、そんないい加減な……」
秋穂はまたフッと笑った。
「男と女はね。いい加減な方が上手く行くこともあるのよ」
その言葉は、唯の心にピンと響いた。
(いい加減な方が、上手く行く……)

202 :2人:2010/01/19(火) 03:33:38 ID:vprFY6dF
その様子を見た秋穂がクスリと笑みを浮かべ、スッと立ち上がって告げた。
「じゃ、私はそろそろ美容院の予約があるから」
そう言ってレシートを取ってレジまで歩いて行く。
「あ、私も自分の分は払います!」
「良いって良いって。唯さんは、私の未来の妹なんだしね」
「えっ……」
「じゃねー。頑張ってね」
秋穂はさっさと会計を済ませると、唯に向かって軽くウインクして店を出て行った。
店を出た秋穂は軽く舌を出して謝るような仕草をした。
(ごめんね、春菜。敵に塩を送っちゃったかな)
そして、軽く店の中を振り返る。
(でも、本当遊君の言う通りね。見てたら、ほっとけなくなっちゃうな……)
さっきの唯の頼りなげな顔を思い出してクスッと笑い、秋穂は雑踏の中に消えて行った。

喫茶店を出た唯は、今日の出来事を振り返るために町中から少し離れたとある河原に来ていた。
(久しぶりね、ここも……)
川を見つめながら腰を下ろす。
そこは、小さい頃唯が遊とケンカして家を飛び出した時に来た場所だった。
がむしゃらに走って来たために帰り道が分からなくなり悲しくなって泣いていた時、
探しに来てくれた遊を見た時のあの頼もしい顔は今でも覚えている。
(今は、あんなにハレンチな男の人になっちゃったけどね……)
クスッと笑ってまた川面を見つめる。
水面に映った、どことなく不安げな自分の顔。
今まで自分は『高校生だから』というルールの下に自分を抑え込んでいた気がする。しかし……
『高校生とかって、そんなに重要なことなのかな』
秋穂の言葉を聞いた瞬間、自分にとって絶対だったそのルールが、
もはや絶対なものでなくなった気がしていた。
(私の気持ち、か……)
昼間一度思い浮かべて、慌てて掻き消してしまった妄想をもう一度思い浮かべてみる。

 『リト、私、あなたが欲しいの……』

今まで妄想の中のリトはいつも唯に甘く優しく接してくれていた。
しかし、今度は少しだけいつもと違った。

 『唯、オレお前とセックスしたい』
 『え……』

おとぎ話の世界の王子様だったリトが、
淫らな欲望を持った現実の一人の男として唯に話し掛けて来た。
『セックス』。
『ハレンチ』というレッテルを貼り付けて、敢えて目を反らし続けていたその行為。
でも……
(結城君……私としたいのかな……)
そして……
(私は……結城君と……)
トクン、トクン、トクン……
胸の鼓動が速くなり、頬が熱を帯びて朱色に染まって行く。
『愛する恋人同士ならフツーだぜ?』
ふと遊の言葉が胸をよぎる。
(愛する、恋人同士……)
その時、唯はハッと気が付いた。
(私まだ、結城君に一度も好きって言ってない……)

203 :2人:2010/01/19(火) 03:34:01 ID:vprFY6dF
『好き』。
照れくさくて、恥ずかしくて、口に出来なかったその言葉。
それに……
(結城君も……)
あの告白以来、キスをしたりはしたが、リトは一度も自分のことを好きとは言っていない。
そもそもあの告白だって、本気だったかどうかは疑わしい。
その決定的な事実に気付いてしまった唯。
しかも……
『あら、ダーリン♪』
(!!)
唯は思わず目をつぶってしまう。
地面が急に無くなってしまったような不安な感覚。
(もし、結城君が籾岡さんのことが好きだったら……)
自分は……自分のこの気持ちは……一体どこへ行けばいいのだろう?
(イヤ……そんなのイヤ……!)
もう一度リトに会って確かめてみようか?
でも、もし、はねつけられてしまったら?
トクン、トクン、トクン……
もう辺りはすっかり暗くなり、唯の目に映る水面には夜空の星が映し出されていた。
暗く淀んだ水面の下は何も見る事が出来ない。
ちゃぷ……。
その水面下にある物が知りたくて、唯はそっと手を川に浸してみた。
その時だった。
ガサッ。
(!)
後ろで草を踏みしめる音がして、唯はビクンと体を震わせる。
(だ、誰……? もしかして、結城君……)
トクン、トクン、トクン……
唯の胸の鼓動が、速く、高くなって行く。
(ど、どうしよう……)
今リトと会ったら、自分は一体なんと言えば良いのだろう?
その答えが全く分からない唯は恐ろしくなり、後ろを振り返ることが出来なかった。
しかし。
次に聞こえてきたのは、唯が予想もしない人物の声だった。
「どうしたの、唯。こんなとこで」
(!!)
驚いて唯が振り返るとそこには……
「籾岡さん……!」
今唯が最も会いたくなかった、籾岡里紗がそこに立っていた。

(な、なんでここに……!?)
意表を突かれて唯は唖然としてしまう。
相変わらず、ニヤリと不敵な笑みを浮かべている里紗の顔。
(ううっ……)
今日、リトとラブホテルに入っていた里紗。
自分の心をズタズタにしてしまった里紗。
『あら、ダーリン♪ 待ってたんだから、もぅ……』
さっきの嬉しそうな里紗の顔が頭に思い浮かんで、
(……っ!)
ギュッと唇を噛み締めて、唯は立ち上がって歩き出そうとした。
「待ちなさいよ」
里紗が唯を呼び止めた。
「ちょっとおしゃべりでもして行かない?」

204 :2人:2010/01/19(火) 03:34:23 ID:vprFY6dF
唯と里紗は河原に並んで腰掛けていた。
(い、一体この人、何考えてるの……?)
また、自分をバカにしに来たんだろうか?
もしそうなら、怒鳴り付けてサッサと帰ってやろう。唯がそう思っていると、
「あれから、どうしたの?」
あっけらかんと里紗が声をかけてきた。
神経を逆撫でするような飄々とした様子に唯は少しカッと来て、震える声で叫んだ。
「あ、あなたには関係ないじゃないっ!」
その唯の剣幕を受け流すように、里紗がサラリと答えた。
「そ、ね。私には関係ないな」
「えっ?」
里紗のあっさりした態度に、唯は逆に驚いてしまう。
(か、関係ないですって……!?)
リトと一緒にラブホテルまで入っておいて。関係ないとはどういうつもりなのか?
胸の中に疑問を抱える唯をよそに、里紗が続ける。
「私、別にリトの事なんてなんとも思ってないし」
「え……」
また驚いた表情を浮かべる唯に里紗がニヤリと笑いかける。
「さっきのアレはさ、私が無理矢理あそこにリトを連れてってカラオケで遊んでただけ。
リトだってそう言ってたでしょ?」
「あ……」
(やっぱり、そうだったの……)
リトの言っていたことは本当だったのだ。それなのに……
(私ったら、結城君の言う事ちっとも信じようとしないで……)
唯はさっきの自分の態度を後悔し始めていた。
そんな唯を里紗が嘲り笑うような顔で見つめながら告げた。
「あんた達の焦ってる顔が見たくて、からかってただけ」
「な、なにを……」
「だーって、あんたもリトも、すっげー面白いんだもん。からかった時の顔。
あー、思い出しただけで……ぷ、あーっはっはっは!」
「な……」
自分が真剣に悩んでいるのに、冗談のように笑われた唯はカッとなって怒鳴りつけてしまう。
「ふ、ふざけないでっ!! 私がどれだけ……」
「はいはい。悪かった悪かった」
里紗は懐から携帯電話を取り出して電話を掛け始めた。
「あ、ダーリン? 私だけど。あんたのお姫様、返すからさあ。受け取りに来てくんない?
いやー、本当にワガママで扱いに困ってるのよ」
さらにカッとなって唯が里紗を怒鳴りつける。
「だ、誰がワガママですって!」
「そ、河原のそばの……分かる? じゃ、すぐに来てね。
あー、5分以内に来なかったら、唯、あんたと一生口聞いてくれないんだってさ」
「だ、誰もそんなこと言ってないでしょ!」
「んじゃね。バイバイ、ダーリン♪」
里紗は携帯電話の通話を切ると、立ち上がって唯に微笑みかけた。
「じゃねー、唯。お幸せに♪」
「そ、そんな、いきなり……」
さっき考えていた事の結論も出ず、心の整理も出来ていない。
そんな状態でいきなりリトと会わされてしまうなんて……。
そんな唯の動揺をよそに、里紗が唯の耳元に口を寄せて囁きかけてきた。
「じゃ、明日、今晩どうだったか教えてよねー。よっ、この色女っ」
「なっ……」
(こ、今晩っ!? い、いきなりなんて、そんなっ……!?)
唯の顔が紅潮し、たちまち耳まで真っ赤に染まってしまう。
「そ、そんなハレンチなことするわけないでしょっ!!」
「えー? ま、いっけどさ。じゃねー」
里紗は唯にそう告げると、手を振って颯爽と立ち去って行った。

205 :2人:2010/01/19(火) 03:34:46 ID:vprFY6dF
(な、何考えてるの、あの人!?)
里紗の考えが全く理解できず、唯は呆然と里紗の後ろ姿を見送っていた。
と、その時。
「古手川っ!!」
(!!)
里紗が去って行った反対側から、今度こそ唯の思い通りの人物がやって来た。

「ゆ、結城君……」
そう口に出した唯だったが、なかなか振り返る事が出来ない。
(ど、どんな顔で会えばいいの……!?)
トクン、トクン、トクン……
心臓が激しく鼓動を打っている。そんなことをしているうちに……
ザッ。
(!)
リトが唯の真後ろにまで辿り着いたようだ。
「ハァ……ハァ……」
どうやら里紗の電話を真に受けて、ここまで全速力で走って来たらしい。
荒い息を整え終えたリトが、唯の肩をガッと両手で掴む。
ビクンッ! 唯の体が反応する。
「古手川……」
そう言ってリトは唯の体を振り向かせようと手に力を込める。
リトに促されるまま、ゆっくりと振り向いた唯が見たリトの顔は……
(あ……!)
その全てが、幸せそうな笑みに満ちていた。
(結城君……!)
トクン、トクン、トクン……
もう唯の心臓の鼓動の速さは最高潮に達していた。
唯の顔はすっかり紅潮し切り、胸が高まり過ぎて声を出す事も出来ない。
そんな唯の顔を見てリトが告げた。
「良かった。オレてっきり、また怒られるんじゃないかと思ってたよ」
「え……」
ハッと唯が気が付く。
そういえば、唯とリトはさっき里紗のことでケンカ別れしたばかりなのだ。
ようやく少し落ち着きを取り戻した唯が、まだ顔を赤らめたままつぶやいた。
「さ、さっき、籾岡さんから聞いたから……」
「籾岡が?」
リトが不思議そうな顔をした。そして、少し考える素振りをした後納得したような顔をして、
「そうか……あいつ……」
遠くを見るような目をしてつぶやいた。そのリトの目を見た唯は、
(ムッ……)
何か、自分の知らないことを考えているような気がして、少し腹を立ててしまった。
「でも! なんでわざわざカラオケしにラブホテルに行く必要があるのよ!
カラオケボックスに行けばいいじゃない!」
「あ、ああ。あそこ、籾岡の知り合いのホテルで、安くなるってあいつが言ったんだ」
「ふーん、どうかしらね……。本当はハレンチなことしてきたんじゃないの?」
唯はまた波風を立てるような事を言ってしまう。
(ハッ! また私……)
すぐに後悔してしまう唯。

206 :2人:2010/01/19(火) 03:35:07 ID:vprFY6dF
しかし、リトの反応は驚く程冷静だった。
「してない」
「え……」
いつもと違うリトの口調に唯は驚いて声を上げてしまう。
「オレ……さ。お前がいるから」
「!!」
少し頬を赤く染めながら恥ずかしげにそうつぶやいたリトの顔を見た唯は、
カーッ!!
頭全体が沸騰したように熱くなり、そのままフラっと倒れそうになってしまう。
「おいっ!」
慌てて唯の体を抱き止めるリト。そして……
(あ……!)
抱きかかえられた唯の瞳にリトの顔が大きく映し出される。
(ゆ、結城君……!)
唯の世界がリトで埋め尽くされたまま、時間が止まった気がした。
トクン…… トクン…… トクン……
さっきまであんなに速く感じられた心臓の鼓動が、今はひどくゆっくり感じられる。
「唯……」
リトの口から『とっておき』の言葉が放たれた。
それは、唯の心の奥底に隠された秘密の宝箱を開く唯一つの鍵。
その箱に秘められた唯の一番大切な想いを乗せて、唯の震える胸が言葉を紡ぎ出す。
「リト……」
トクン……  トクン……
リトに抱きかかえられてから、もう一時間は経っただろうか。
そんな錯覚を抱かせるほどの濃密な時の流れの中。
2人は、互いの食い違った部分を全て埋め合わせるように、力いっぱい抱き合ってキスを交わした。

207 :名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 03:35:25 ID:vprFY6dF
つづく

208 :名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 00:11:33 ID:3Kt3DEHl
>>207
GJ!GJ!
続き待ってます!

209 :2人:2010/01/20(水) 00:42:18 ID:c3ikGD9y
河原での逢瀬を終え、唯はリトに家まで送ってもらうことになった。
腕を組んで寄り添いながら、街灯に照らされた暗い夜の道を歩いて行く2人。
プップー!
けたたましい音を立てて、前から一台の車が走って来た。
「うわっ」
その車を避けて、腕を組んだ唯の体を道の端へと押しやるリト。
(あ……)
唯とリトの肩が触れ合い、唯はピクンと震えてしまう。
「ったく、あぶねーな。大丈夫か?」
「う、うん……」
(大丈夫じゃ、ない……)
トクン、トクン……
肩から感じるリトの体温が唯の体に広がって、唯の体全部が熱くなっていくような気がした。
ス……
「唯?」
唯はそのままリトの肩に頭をもたせかける。
「……」
リトは少し顔を赤くして、そのまま無言でゆっくり唯の家へと歩いて行った。

2人はついに唯の家に辿り着いた。
「……」
「……」
玄関の前で向かい合ったまま、少し俯いて無言で佇む2人。
唯の胸が膨らみ、何かを口にしようとして息が止まる。
「……!」
喉まで出掛かった言葉が、深いため息と共にフゥ……と吐き出されて消えて行く。
(わ、私……)
唯はとまどっていた。
自分の胸の中にあるこの気持ち。
あと一歩で言葉に出来そうなのに、言葉にならない。
言葉にして良いのかどうかも分からない。
ふとリトの顔を見ると、自分と同じくらい頬を赤くして、
唇を落ち着かな気に開いたり閉じたりしている。
(結城君も……迷ってるの……?)
トクン、トクン、トクン……
少し離れた所にいるはずのリトの鼓動の音が唯の耳に届き、
自分の鼓動と共鳴し合っているような気がした。
そして、永遠とも思える長い間の後、リトがたどたどしく口を開いた。
「じゃ……またな、唯」
(え……)
リトがゆっくり振り返る。
(結城君……!)
リトが前に一歩踏み出す。
(あ……!)
リトの体が離れて行くに連れ、唯の胸に強い喪失感が広がって行く。
(いや……)
もう一歩、リトが前に歩く。
(だめ……!)
ドクン! ドクン! 
唯の胸の奥底から何かとてつもなく強い力が衝き上げ、魂を激しく揺さぶる。
全身がわななき、手足が落ち着かな気にブルブル震えていた。
さらに一歩リトが歩いたとき唯の震えは最高潮に達し、唯は腹の底から力いっぱい叫んでいた。
「結城君っ!!」
その声を受けたリトは雷に打たれたようにその場に停止した。
ゆっくりとリトが唯の方に振り返る。
そして唯は……ついにその言葉を口にした。
「今日……家、誰もいないんだけど……あ、上がって行かない……?」

210 :2人:2010/01/20(水) 00:42:41 ID:c3ikGD9y
(ふぅ……)
ザーッ……
熱いシャワーを体に浴びながら、ようやく一息ついた唯。
目を閉じてシャワーを頭から浴びると、水が長い黒髪を伝ってポタポタと床に垂れ落ちて行く。
体が暖まるまでシャワーを浴びて体の隅々までキレイに洗った後、
唯はキュッとハンドルを回してシャワーを止めた。
そして、カラカラ……と浴室の扉を開いて脱衣所に入って体を拭くと、
体にバスタオルを巻いて脱衣所の扉を開いた。
「あ、上がったわよ」
「そっか。じゃ、オレもシャワー借りるな」
バスタオルで身を包んだ唯の横を通って、リトが脱衣所に入って行く。
パタン。
脱衣所の扉が閉まり、中でガサゴソと音がし出す。
その様子を見て、唯は今頃になって冷静さを取り戻し始めていた。
(私……こんなハレンチな事……)
唯の顔は真っ赤になり、胸はドキドキしっぱなしになっていた。
さっきは衝動に任せてあんな事を言ってしまったが、実際の所全く覚悟は出来ていなかった。
(本当に、こんなことしていいのかな……)
今までの、風紀委員として守り続けて来た自分の固い信念。
学生としての本分。未成年者としての節度。
自分の行動は、それを全てぶち壊そうとしているのではないか……?
唯の胸に罪悪感が込み上げ、
(やっぱり、止めた方がいいのかな……)
そんな事を考えてしまう。
しかし、そこで先程の秋穂の言葉を思い出した。
『どうしても決まりを破りたくなった時は、『ゴメンナサイ』って言いながら
手を合わせて神様に謝って見るの』
(神様に……?)
ふと唯の目に、居間にあった大きな姿見の鏡が入って来た。
そこに映し出された自分の姿。
その『唯』は、ハレンチな事をしている今の自分を見て今にも叱って来そうな気がした。
唯は鏡に向かって手を合わせて謝って見た。
(ごめんなさい、いつもの私……。今日だけ、今日だけ私を許して……)
すると鏡の中の唯がニッコリ笑って語りかけて来た。
(うーん、しょうがないわね。今日だけだからね!
その代わり、いっぱい幸せになって来るのよ! 唯!)
唯は鏡の自分に向かってもう一度微笑みかけた。
(うんっ! 私、頑張ってみるね! 唯!)
と、唯がそんなことをしている時……
「何やってんだ、お前。鏡の前でニヤニヤして」
「ひゃっ!?」
シャワーを終えて出て来たリトにいきなり声を掛けられて、唯の体がビクンッと飛び跳ねる。
そして、ゆっくりとリトの方を振り返り、
顔を真っ赤に染めながら肩をプルプル震えさせてつぶやいた。
「み、見たわね……」
「え、え?」
意味が分からないリトがとまどっていると……
「ちょっとはデリカシーをわきまえなさい!!」
バチィ!!
「おぶっ!?」
何がなんだか分からないまま、リトは唯の平手打ちをくらってしまっていた。

211 :2人:2010/01/20(水) 00:43:05 ID:c3ikGD9y
「まったく! せっかくの初めての時だって言うのに! なんてデリカシーのない!」
唯はすっかりキゲンを損ねて、自室のベッドの端にそっぽを向いて座っていた。
未だになぜ唯が怒っているのか分からないリトだったが、とにかく謝っておくことにした。
「わ、悪かったよ」
そのいい加減な謝罪にますますキゲンを損ねた唯が、リトの方を振り向いて説教を始める。
「なにその態度! 大体ね、あなたっていつもいつも……っ!」
唯の説教は、リトの唇に遮られてしまう。
「ん……ふぅ……」
リトは唯に唇を重ねながら、両手のひらで優しく唯の背中を撫で下ろしていく。
そしてしばらくの後、
「ぷ……はぁ……」
2人は唇を離した。
2人の唇を繋いだ透明なツバの橋が、ツツ……と垂れ下がって2人の隙間に落ちて行く。
少し顔を紅潮させた唯が、ちょっと不機嫌そうなとまどった声でつぶやく。
「もぅ……。結城君ってば、卑怯なんだから……」
そう言われて少し笑みを浮かべたリトが、唯の体を覆うバスタオルに手を掛ける。
「!」
しかし、唯は手でしっかりバスタオルを押さえつけていた。
「唯?」
唯はじっとリトの顔を睨みつけていた。
「結城君、もしかして私の体が目当てなんじゃないの?」
「へ?」
「大体私、結城君にまだ一回しか好きって言ってもらってないし……」
「あ……」
そう言われたリトは何かを思い出したようにハッとした顔をした。
「オレ……お前に言わなくちゃいけない事があったんだ」
「え?」
急にそんなことを言われて、唯がとまどってしまう。
「以前プールでお前に告白したろ。あれって間違いだったんだ」
「え……」
「本当は、別の人に告白しようと思ってたんだ。ごめん」
一瞬唯は、リトが何を言っているのか分からなかった。
(そ、それ、どういう事……!?)
唯は呆然として、口をパクパクさせたままリトの顔を見つめた。リトはまだ言葉を続ける。
「あの時オレ、お前のことまだなんとも思ってなかった」
(え……!?)
『ナントモオモッテナカッタ』
リトの放ったその一言に、唯の心が粉々に打ち砕かれた気がした。
(そ……そんなのって……今さら……)
唯の顔が青ざめ、体がプルプルと震え出す。
「待てっ! 最後まで聞いてくれっ!!」
魂が抜け出そうになっている唯の体を、リトは必死で繋ぎ止めた。
「でも……その時がオレにとって、お前との始まりだったんだ」
一度言葉を切って、キッと真剣な目をしてリトは唯を見つめた。
「最初は、さ。お前に間違ってあんな事言っちまった責任感からだったんだ。
けどオレ、それからお前のことずっと観察して、一緒に遊んだりして」
リトの頬が少しだけポッと赤く染まる。
「お前のこと、どんどん気になって来て……」
(え……!?)
次々と唯に投げかけられる衝撃的な言葉。
さっき自分を絶望させるような事を言ったかと思えば、今度は希望を持たせるようなことを言う。
あまりの変化の速さに着いて行けず、唯は呆然とリトを見つめていた。
「だから……オレ、今初めて本気でお前に告白するぜ」
真剣そのもののリトの眼差し。その眼差しそのままの鋭い言葉が唯に突き刺さった。
「唯。オレ、お前のことが好きだ」
「……!」
唯は少し口を開いたまま、押し黙ってしまった。

212 :2人:2010/01/20(水) 00:43:28 ID:c3ikGD9y
しばらくの後、ようやく唯が口を開いた。
「私を……ダマしてたのね」
「すまん……」
リトが目を落とす。すると唯が、パシ、と軽くリトの頬を手で叩いた。
「え……」
「これは私をダマしてくれたことへのオシオキ。そして、これが……」
チュッ。唯は音を立ててリトの唇に軽くキスをした。
「!」
「あなたの、本当の告白への返事」
「え……?」
唯はニッコリ笑って言った。
「私だって、最初はおかしいと思ってたのよ。いきなり、結城君が私のこと好きだ、なんてね。
でも結城君、私とずっと付き合ってくれてるし。
今にして思えば結城君、私を傷つけないように気を使ってくれたのよね」
「……」
「ま、でも私の体が目当てなら、一々そんなこと言う必要もないよね」
「え……?」
「だから、もし今度の告白が本当なら、許してあげる」
「唯……」
「誓ってくれる? 本当に……本当に私のこと、好きだって」
「ああ。誓う」
「本当に?」
「本当だ」
「絶対?」
「絶対」
唯はじっとリトの瞳を見つめ続けていた。
その曇り一つない瞳の中にはウソの一欠片も感じられない。
そんな唯にリトが声を掛けて来た。
「じゃ、お前はどうなんだ? オレのこと……」
「バカね……」
唯はバスタオルから手を離し、リトの背中に手を回した。
パサッ、と軽い音を立ててバスタオルがベッドサイドに落ちて行く。
「私はずっと……あなたの事好きだったわよ」
そう言って頬を赤らめた唯を見てリトはニッコリと笑い、両手でグッと唯を抱きしめる。
2人は、互いの中身を求め合うように、深い、深い口づけを交わした。

リトは唯の体を仰向けにベッドの上に寝転がらせ、自分がその上に覆い被さった。
そのまま唯の体を両手で抱きしめ、何もせずにただ胸と胸、腰と腰をくっつけ合う。
(あ……)
唯も呼応するようにリトの体をただひたすら抱きしめた。
何のテクニックも無い、ただの抱擁。
しかし、それは……
(私……結城君と裸で抱き合ってる……)
何物にも代え難い安心感を唯の体に与えていた。
ただ心と心で繋がり合って、相手を感じ合う。
リトの鼓動が唯に、唯の鼓動がリトに伝わり、言葉もなく互いの全てを伝え合う。
2人が一つになる瞬間。
(ああっ……結城君っ……)
唯はさらに力を込め、リトの体をギュッと抱きしめた。

213 :2人:2010/01/20(水) 00:43:50 ID:c3ikGD9y
しばらくの抱擁の後、リトは唯から手を離して体を少し引き離した。
まだ互いの体の感触が残っている2人の体。
リトは右手で唯の股間に軽く触れてみる。
「あ……」
唯の秘所は既にリトを受け入れる態勢を整えるかのように濡れ始めていた。
スス……
リトの指先がその表面を軽く撫で擦りながら少しずつ昇って行く。
「あ……あ……」
手のひらが唯の下腹部に軽く触れ、中指の腹が唯のクリトリスに触れる。
「んっ……」
そこでリトは指を小刻みに回して唯のクリトリスを軽くこね回した。
「は……ん……!」
唯の体がピクリと反応する。そして、リトが再び下へと手をズラしていく。
リトの中指が唯の割れ目をなぞるようにススス……と降りて行き、
膣内に探りを入れるように指先を少しクイと折り曲げる。
「んっ……!」
そこはさっきよりもまた湿度を帯びていた。
今度は中指の付け根の少し膨らんだ部分でクリトリスを弄りながら手をクイクイと小さく回した。
「ん……はあ……」
少しずつ、少しずつ唯の秘所から愛液が分泌され、湿度が増して行く。
その湿度に比例するように、リトの愛撫も徐々に力を増して行った。
だんだんと力を込めて、人差し指・中指・薬指、三本の指をクイ、クイと曲げて
唯の秘所を刺激する。
「んっ……!」
唯の背中がピクンと仰け反り、シーツとの間に隙間が出来る。
その隙間にリトがスル……と左手を滑り込ませ、唯の乳房を自分の方に引き寄せる。
口を乳首に寄せ、チュ……と優しくキスをする。
「ん……」
唯が目を閉じてさらに上半身を仰け反らせる。
リトはさらに秘所への愛撫を続けながら、チュ、チュと何度も乳首へのキスを繰り返す。
「ふ……んっ……」
他人に乳首を愛撫されるのが初めての経験だったためか、
まだ唯は乳首への刺激を快楽として受け入れることが出来ていないようだった。
そんな唯の感覚を包み込む薄皮を一枚ずつ剥がし、次第に研ぎ澄まして行くかのように、
丹念なリトの愛撫が続けられる。
左手を脊椎に沿ってススッとなぞりながら這わせ、
「ん……ん……ん……」
唇で乳首をついばんで、少しチュウっと吸い取っては離し、
「んっ!」
右手の指をクイクイ秘所の割れ目へと押し込んでは手のひらを小さく回してクリトリスを刺激する。
「ん……はぁ……!」
その3点攻めを続けられるうち、唯はだんだんと自分に与えられている愛撫を心地良く
感じられるようになってきていた。
(なに、これ……結城君……上手い……)
唯は少しとまどいを覚えていた。
リトの経験は自分とそう変わらないものだとばかり思っていたが、
この熟練の手付きは相当の経験を積んでいるかのように思えた。
(はっ!? まさか……)
そこでその可能性に思い至り、唯はいきなりリトを制止した。
「ちょ、ちょっと! 止めて!」

214 :2人:2010/01/20(水) 00:44:12 ID:c3ikGD9y
突然唯に制止されてしまったリトは、意味が分からずに唯の顔を見つめていた。
「ど、どうしたんだ?」
唯は訝しげな顔でリトを見つめていた。
「なんでこんなに上手いのよ! あなた、初めてじゃないの!?」
「え!? な、なんでって言われても……」
どもってしまったリトに唯が疑いの眼差しで問いかける。
「やっぱりあなた、籾岡さんと……」
「それは無いって!」
慌てて否定したリトだったが、実は唯の疑いは半分だけ当たっていた。
(まさか、女になってる時に籾岡に仕込まれた、なんて言えないしな……)
リトの頬を冷や汗がツツ……と流れ落ちて行く。
「さっき誓っただろ。オレ、そんなウソを言えるほど器用じゃないから」
「ふーん……」
まだ唯の疑いは晴れ切っていないようだったが、急にフッと力を抜いて告げた。
「ま、いいわ。もしウソついてたら、後で針千本飲ませるからね」
「ははは……」
なんとなく、針を五百本くらいは飲まされそうな気がしてしまうリトだった。

リトは、
「ここも大分濡れて来たみたいだな」
そう言いながら、唯の秘所をスス……と手で撫でた。
「んっ……」
唯の体がピクンと反応する。
「じゃ、そろそろいいか?」
そう言いながら、唯の目をじっと見つめた。
「ん……」
唯がコクリと小さく頷く。
リトが腰を少し上げ、ペニスの先端をリトの愛撫で十分に濡れた唯の秘所に押し当てる。
生まれて初めてペニスの先端の柔らかい感触を秘所で感じ、唯は不思議な感動を覚えていた。
(これが、結城君の……)
リトが腰をグッと押す。すると……
「んあっ」
ペニスにぬるりとした膣の熱い感触が伝わり、リトが思わず声を上げてしまう。
(これが、唯の中……)
リトはさらにペニスを唯の膣内へと押し進めて行った。
「んあ……はっ……!」
初めて自分の体内に愛する人の一部を受け入れる悦びに、唯が歓喜の声を上げる。
(ゆ、結城君が……私の中に……!)
今まで頑なに守り続けて来た、優等生としての、風紀委員としての自分。
その自分の殻が今リトのペニスによって打ち壊され、秘めていた本当の自分が曝け出されるような、
そんな感覚が唯の中に生まれていた。
『自分にとってそれより大事なことがある時は、私ならそっちを優先するな』
(私の一番大事なもの……)
それは、
(結城君……!)
唯の奥底に秘められ続けていたその想いがリトによって暴かれ、
自分の心の全てが塗り替えられる気がしてしまう。
(ああ……私……私……!)
トクン、トクン、トクン、トクン……
その転生の時を、唯は心臓を目一杯高鳴らせて怖れ、そして待ち望んでいた。

215 :2人:2010/01/20(水) 00:44:35 ID:c3ikGD9y
リトのペニスが唯の膣内をこじ開けながら進んで行くうち、リトはそれに気が付いた。
(これ、唯の……)
処女膜。純潔の証。それを今、リトは自らのペニスで押し破ろうとしていた。
「唯、いいか?」
リトが唯に最後の確認を促す。一瞬唯が押し黙ってしまう。
処女の喪失。
それは唯にとって、ただの肉体の変化にとどまらない大きな変化を意味していた。
(もし、これが破られてしまったら……)
もう、自分は優等生の風紀委員の古手川唯でも、男を知らない子供でも居られなくなり、
そして……もうリトへの愛に躊躇しない、大人の女性へと生まれ変わる。
あの、秋穂さんのような。
その変化を自ら望んだ唯は、決然とした意思を込めて、
「うん」
強く、リトに頷きかけた。
その返事を見てニッコリと笑ったリトは、
グッ!!
腰を押して、一気に唯のそれを貫いた。
「いっ……!」
一瞬、ビクンッと唯の体が跳ねた後、唯の全身を真っ二つに引き裂くような激烈な痛みが貫き、
「いいいいいいぃぃぃーっ!!!」
唯は部屋中に響き渡る叫び声を上げた。

「だ、大丈夫か!」
あまりの痛々しい叫び声に、リトが慌ててペニスを唯の膣から引き抜く。
「いいいっ……」
唯はまだ痛そうな表情を浮かべていたが、それを必死で堪えて肩で息をしながら、
「だ……大丈夫っ……!」
なんとか声を張り上げてそう返事した。
「大丈夫って、お前……」
「私が大丈夫って言ってるんだから、大丈夫なのっ!!」
顔中汗だくになりながら、気丈に言葉を返す唯。
「だから、つ、続けなさいよっ!」
強引に唯がリトを促す。
(まったく、こいつは……)
唯の強情さに少し呆れながらもフッと微笑みを浮かべ、リトは手を唯の痛い部分の真上に当てた。
「え!? な、何を……」
リトはその部分を優しく撫でて、暖かい刺激を送ってやる。
「あ……」
その暖かい手の感触が体の中にまで染み渡り、唯の痛みが少し和らいだ気がした。

そうしてしばらくリトが唯のお腹を撫でて唯の痛みが少し収まった頃、
リトはもう一度ゆっくりとペニスを唯に突き入れた。
「んっ……!」
また唯の膣の内奥にズキンと痛みが走り、唯が顔を歪める。
心配そうな顔で、リトが唯を見つめてつぶやく。
「今日はここまでにしとくか?」
その瞬間、唯が言葉を返す。
「イヤ」
「は?」
呆気に取られるリトを、唯は強い意志のこもった目で睨みつけていた。
「私の大切な初体験を、こんな中途半端で終わらせられるわけないじゃない!」
そのゆるぎない意思にリトは苦笑を浮かべて、最後まで付き合うことを決めた。
「分かったよ。でもま、無理はすんなよ」
そう言って、また唯の痛そうな場所を手で撫で擦ってやる。
「結城君……」

216 :2人:2010/01/20(水) 00:44:55 ID:c3ikGD9y
そして、ゆっくりとペニスを引き抜き、また挿入する。
そんなことを何度も繰り返しながら、どれくらい時間が経っただろうか。
だんだんと唯はリトのペニスの感触に慣れ始め、普通に会話する余裕を取り戻していた。
「もう、痛くないか?」
「うん……そんなには」
しかし、まだ感じるのは痛みだけで、快感を得られるまでにはなっていなかった。
(これは、あそこだけでイクのはまだ無理かな……)
そう判断したリトは、ペニスを唯の膣に挿入したまま他の場所を同時に攻めることにした。
ス……。
リトの手が唯の豊満な乳房に回され、唯の乳首を両手の親指と人差し指でこね回す。
「ん……」
ピクン。唯の体が反応する。
「それ、良い……もっとして」
唯がオネダリを始める。それに促されるままリトが唯の乳首を攻める。
「ん……」
次第に唯の声のトーンが高くなり、息が荒くなり始める。
「あぁ……結城君……」
そこでリトは唯に囁きかけた。
「そろそろいいんじゃないか?」
「えっ……?」
「オレのこと、リトって呼んでも」
カァ……。唯の顔が赤く染まる。
「リト……」
リトはニッコリと笑って乳首への攻めを続ける。
「あぁっ……リト……」
『リト』。
そう口に出すことで唯はリトへの愛おしさを感じ、
自分を攻めているリトの指によりいっそう感じ入ってしまう。
「リト……リト……」
唯の呼び声が止まらなくなってきた。
だんだんと勃起してきた乳首にリトがさらなる攻めをくわえる。
「あ……!」
さきほどの唇での愛撫で徐々に性感覚を研ぎ澄まされてきていた唯の乳首は、
指による攻めの快楽を少しずつ受け入れ始めていた。
「あ……あっ……!」
リトは少し身を引いて唯の乳首を口に含むと、赤ん坊のように乳首をチュウッと吸い上げる。
「んっ!」
唇で乳首を引っ張られる感触に唯が目を閉じてピクンと反応する。
それをしばらく続けたあと、リトはもう片方の乳首もチュウッと吸い上げてやる。
「ん……んあっ……!」
もう唯の乳首はすっかり勃起してしまっていた。
(や……やっぱり上手い……)
巧みなリトの攻めに唯の息使いが荒くなってくる。

217 :2人:2010/01/20(水) 00:45:16 ID:c3ikGD9y
唯の感じている具合を見て取ったリトが、勃起した唯の乳首をキッと爪先で摘む。
「あんっ!」
ピクンッ! 乳首に走ったチクリとした痛みに唯の体が小さく跳ねる。
そのままリトは、クリクリと手を小刻みに動かして乳首を刺激し続ける。
「あ……ああ……あっ!」
少しの痛みを伴ったリトの攻め。
唯はだんだんと上半身を仰け反らせ、その攻めに翻弄され始めていた。
今度は乳首をギュッと強く握ってグイッと引っ張る。
「んっ!!」
もう一度爪先で摘み、キッと爪先に力を入れる。
「あいっ!?」
かと思うと唇でくわえてちゅうっ……と吸い上げながら、
舌先でペロリ、ペロリとねっとりと舐めて優しく愛撫し続ける。
「ん……んん……んはぁ……あっ」
感覚を研ぎ澄まされてからくわえられる優しく蕩けるようなリトの攻めに、
唯はすっかり酔いしれて頬を紅潮させて感じ入っていた。
その時、リトがつぶやいた。
「まだ痛い?」
「え……」
先程から感じていた膣の痛み。
それが、リトの乳首への攻めを受け続けている内、その快感と入り交じって、
さほど気にならなくなって来ていた。
「もう、あんまり痛くない……」
素直に唯が答える。
「そっか」
リトがニッコリ笑う。そして、
「じゃ、そろそろ動いてもいいかな」
そう言ってリトはさっきから挿入しっぱなしだったペニスをそろそろと動かしてみた。
「あっ……あ!?」
唯は、自分の感覚に驚いてしまっていた。
さっきから感じていたはずの膣内の痛み。
それが、リトに乳首を攻め続けられた事により、
まるで魔法にでもかけられたかの様に快感へと変えられてしまっていたのだ。
(こ、これって……)
唯は自分自身の感覚が信じられず、一瞬呆然としてしまっていた。
それを見て取ったリトがさらに腰の抽送を続ける。
腰をグイッと引き……
「んんっ……」
ズン! と突き入れる。
「あんっ!」
引いて……
「んあっ」
突く。
「あひいっ!」
その間にも乳首への愛撫は続け、絶え間なく唯の体内へと快楽を送り込む。
「ああぁ……」
それをしばらく続けるうち、唯はとうとうリトにペニスを突き入れられることを
心地良く感じられるようになってきていた。
「いいっ……いいのっ……リトっ……」
そう言われて、さらにリトは腰の動きを早くする。
パン! パン! パン!
リトの腰が唯の太ももに当たる音が唯の部屋に響き渡る。

218 :2人:2010/01/20(水) 00:45:39 ID:c3ikGD9y
「あっ……あぁっ……あんっ……!」
2つの乳首と秘所。3点から受ける快楽に唯は酔いしれ、嬌声を上げ始めていた。
「すごい……すごいっ……いいっ……ああっ……」
唯の顔が快楽で蕩け、背中は弓なりにグイッと仰け反り、
唇の端から涎がタラタラと流れ落ちていた。
「あぁっ……リトっ……リトっ……いいっ……あはっ……」
唯の手は快楽を堪えるためにギュッとベッドのシーツを握りしめ、
足はリトにさらなる挿入をせがむようにガバッとMの字に開き切っていた。
「ああっ……もっと……もっと……あんっ……あはぁっ……」
パン! パン! パン!
リトの腰が唯の太ももに叩き付けられ、ペニスが唯の興奮そのままに熱く唯の欲望そのままに
ヌチョリとぬめりを帯びた膣で押し包まれてぬるっと締め付けられる。
それと同時に睾丸が唯の白く張りのある瑞々しい太ももに何度も当たって柔らかく圧迫され、
リトの射精への欲求を徐々に高めて行く。
「くっ……」
赤く染まって快楽で歪んだリトの顔。
唯の声がさらに高くなる。
「んっ……ああっ……リトっ……リトっ……!」
唯の手がリトの背中をガッと掴み、自らの限界が間近であることをリトに伝える。
リト自身ももう既に限界が近付いていた。
「いっ……いくぞっ……唯っ……」
「来て……来てっ……リトっ……!」
そして、リトが大きく腰を引き、パンッ! と大きな音を立てて最後の一突きを唯に叩き込んだ。
「うっ!!」
それと同時に、リトのペニスから唯の膣内にとめどない精液が放出される。
ドピュ! ドピュ! ドピュ!
リトの熱い迸りを体の中心部で受け止めた唯は、
(出てる……私の中に出てる……!)
それに感動して、
「ああっ!」
声を上げて体をブルブルと震わせる。
ビクン! ビクン!
唯の膣内で、リトのペニスが脈打ちながら精を放って行く。
その快楽を示すように、唯の真上でリトは目を閉じて陶酔の表情を浮かべていた。

しばらくの後、射精が止まると、リトは唯の膣からスッとペニスを引き抜いた。
トロリ……と赤と白の混じった液体が膣から垂れ落ちて来る。
「ふぅ……」
リトは深いため息をついてから、ニッコリ笑って唯に囁きかけた。
「良かったか? 唯」
ところが、唯の顔はちっとも笑っていなかった。
「え?」
不安な顔をしてしまうリトに、訝しげな顔をした唯が告げた。
「私、中に出して良いって言ったっけ?」
「えっ!?」
唯の言葉にリトは動揺してしまう。
「さ、さっき、いいかって聞いたら……」
唯がリトをキッと睨んで言い返す。
「あれは、中に入れてもいいって意味! 出してもいいって意味じゃないわよ!」
「それに、『来てっ』とか言ってた様な……」
「あ、あれはその……ちょっと、夢中になっちゃってたから……」
ポッと頬を赤く染めてしまう唯。
「と、とにかく! こういうのは男の子がきちんと我慢しなくちゃダメなの!」
「えーっ!?」
リトの顔が青ざめて行く。
「ま、まさか、お前、その……」

219 :2人:2010/01/20(水) 00:46:04 ID:c3ikGD9y
「まったく! 今日が危ない日だったらどうする気だったのよ!」
「え?」
唯はようやくニッコリ笑って告げた。
「今度から、中に出す時はちゃんと私に聞いてからにするの。いい?」
「じゃ、今日は……」
「多分、大丈夫だと思うけど……」
フーッとリトは胸をなで下ろした。
「でも……もし出来ちゃってたら、責任取ってくれる?」
「えっ!?」
じとっと上目遣いでリトを見つめる唯。
一瞬、部屋がシーンと静まり返る。少し躊躇しながらリトがもごもごと声を出す。
「そ、その時はまあ……仕方ないけどさ……」
「きちんと責任取るのね?」
「ああ……」
その返事を聞いて、唯がニッコリと微笑んだ。
「よろしい。じゃ、後始末するわよ」
「えぇっ!? もうちょっと、余韻とか、そういうのを……」
「だめ! こんなに血が付いちゃって、すぐに洗わないと落ちなくなっちゃうじゃない!」
唯はベッドから下りてテキパキとリトに指令を出す。
「ほら! お風呂場にシーツを運ぶわよ!」
(なんでこんなに急がせるんだ?)
やたらと急かせる唯に疑問を感じつつも、リトは渋々従ってシーツを運び出した。実は唯は、
(は、はやく洗っちゃわないと、お兄ちゃんにバレちゃうじゃない……)
遊の『男連れ込んでも構わないぜ』という発言通りのことをしてしまった自分が、
恥ずかしくてたまらなかった。

2人で浴室でシーツを洗って洗濯機に放り込むと、
「ほら! 私シャワー浴びるから出てって!」
「お、おい!」
唯はリトの背中をグイッと押して風呂場から追い出して扉をピシャリと閉めた。
「ふぅ……」
秘所を少し片手で広げてシャワーを押し当てると、
中からまだ残っていた血の混じったリトの精液が染み出して来る。
(私、本当に、結城君と……しちゃったんだ……)
ようやくリトとの行為を終えた実感が湧いて来て、唯の顔が赤く染まってしまう。
秘所を洗い終えると全身に熱いシャワーを浴び、キュッとハンドルを回してシャワーを止めた。
「ふぅ……」
ようやく一息ついて、自分の下腹部にそっと手を当ててみる。
体の中に残る、まだモノがはさまっているような違和感。
(ここに、結城君のが入ってたのよね……)
そして、リトの生命の滴が自分の中に入っていた……。
唯の胸に、ほっとするような、暖かいような、不思議な感慨が満ちていた。
(もし、本当に子供が出来ちゃってたら……私、結城君と結婚するのかな……)
目を閉じると、その光景が頭の中に浮かんでくる。

 『ただいま、唯』
 『おかえり、パパ。ほら、パパにご挨拶しなさい』
 『まうー』
 『ばぶー』
 『ははは。お前達、今日も元気にしてたか?』
 『うん。パパに良く似て、元気な子に育ってるわよ』
 『おいおい。元気なのはお前の方だろ?』
 『まあ』
 アハハハ……。
 玄関に2人の親と2人の子供の笑い声が響き合う。

220 :2人:2010/01/20(水) 00:46:25 ID:c3ikGD9y
(もう、夢じゃないのよね……)
もうそれはただの妄想ではなく、そう遠くないうちにきっと実現するはずの未来なんだ。
そう感じた唯は満足げにクスッと笑って自分のお腹をゆっくりと手でさすりながら、
目を閉じて、今まで自分を支え、育ててくれた人達に感謝の祈りを捧げた。
(ありがとう……リコさん、秋穂さん、それに、お兄ちゃん……)
急に風呂場の外からリトが声をかけてきた。
「おーい唯、オレも一緒にシャワー浴びていいかー?」
(結城君ったら……)
もうこんな仲になったんだし。許してもいいかな? 一瞬そう思った唯だったが、
『男をうまく操縦するのが女のテクニックってものよ』
秋穂の言葉を思い出して、クスッと笑って声を上げた。
「ダメ! もうちょっとそこで待ってなさい!」
そしてもう一度ゆっくりシャワーを浴びて体を暖めると、しっかり衣服を身に着けて風呂場を出た。

リトがシャワーを浴び終えると2人は一緒に新しいシーツをベッドに敷き直し、
もう一度ベッドの端に座り込んだ。
リトが爽やかな声で唯に話し掛けた。
「ふーっ。やっちゃったな、とうとう」
「あ……」
そう言われてまた意識してしまい、唯の顔が赤くなってしまう。
そのままキッとリトを睨みつけた唯が告げる。
「こ、こんな事したからって、学校でハレンチな事しちゃダメだからね!
今まで通りにするんだから! いい!?」
「わ、分かってるよ」
「それと、この事は絶対他の人には秘密だからね! 特に籾岡さんには!」
「あ、ああ」
リトは唯に返事をしながら、
(こいつの事だから、きっとバレバレな行動しちゃうんだろうなぁ……)
明日いかにも起こりそうなその光景を思い浮かべて苦笑していた。
その曖昧な笑みを見た唯がさらにリトを睨みつける。
「なに変な笑い方してるのよ! 大体あなたね、私を……」
また始まりそうな唯の説教を遮ってリトが言葉を掛ける。
「それはいいんだけどさ、一つ大事な話があるんだ」
リトの真剣な表情に、唯が少し驚いたような顔を浮かべる。
「大事な話?」
(さて……)
リトは深呼吸して、頭の中でこれから始まる大仕事の計画を練っていた。
(どうやったら、唯に首を締められずにララと春菜ちゃんと籾岡の事を話せるかなぁ……)
(終)

221 :名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 00:46:48 ID:c3ikGD9y
これでこのシリーズの唯パートは終了です
ではでは

222 :名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 01:09:08 ID:tQjdHuqs
Sなララの話だれか投稿してくれませんか?
お願いします。

223 :名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 12:06:41 ID:eSaEIuJf
>>221
GJ!!!!!
とってもよかったです!
読み易いのと、表現力にいろいろ勉強させてもらいました
次にも期待しています!

224 :名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 23:45:17 ID:3d+uwRcm
>>221
す、素晴らしい…
GJです!
是非とも続けてください!!


225 :名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 17:05:07 ID:Vg78PFRq
乙でした!
続きが楽しみでしょうがないです。

226 :名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 17:15:49 ID:Dkddnc5x
乙ー

だが里紗はリトを「結城」と呼ぶ

227 :名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 05:04:43 ID:9IxNZ6N7
携帯規制解除で久しぶりに書き込める〜
改めて明けましておめでとうございます。
このスレに勢いがついてくれることを願う。

228 :名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 16:04:07 ID:q5/KIURM
もうすぐバレンタインだけど誰かバレンタインネタで投稿する人とかいないっすか〜?


229 :名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 04:47:53 ID:HyV8Xdl9
>>226
はい、おっしゃる通りです。で、このシリーズでは >>45 で呼び方が変わった事になってます
他にもリト→春菜、里紗→唯、秋穂→遊なども原作と呼び方が変わってますのでご了承下さい

では >>196-206 >>209-220 を里紗サイドから見た話を投下します
一応エロありですが、ちょっぴり切な系の話です

230 ::2010/02/03(水) 04:48:31 ID:HyV8Xdl9
『よう、里紗』
私の部屋のドアが開いて、あいつが声をかけて来る。
んー。もう朝なのかな。
まだ寝てたいよー。
『たく。何やってんだよお前。メシ出来たぜ』
メシ……か。
とりあえず私は、自分の食欲と睡眠欲、どっちが大事か考えてみる。
……。
ぐぅ。
『ほら、さっさと起きやがれって』
あっ。
あいつが私を約束された安眠の地から追い出そうとする。
やめろー。迫害だー。
うー、寒いよー。
ま、仕方ないかな。
精一杯あいつに文句の一つでも付けてやることにするか……。

「……」
起き上がると、そこはいつも通りの私の私による私だけの部屋だった。
私の貴重な布団を剥がそうとする不埒な輩なんてこれっぽっちも見当たらない。
ふう……。
(また、見ちゃったな……)
あいつの、リトの夢。
それにしてもまあ、なんでこんなに微妙な夢なんだろ。
なんつーか、キスする所くらい思い浮かべてもいいのにねえ。
なんで、こんなに普通な……。
……。
(普通、か……)
フッ、と口元から笑みがこぼれてしまう。
普通なんて……なんか、すっごいあいつらしいじゃない。
別にムチャクチャ色男でもなくて。
気が効くワケでもなくて。
ただ、ちょっと優しいだけ。
ほんの、ちょっとだけ……

 『お前、まさか本気で……』

……。
ダメだ、私。
あの時から、何かあったらあの時のキスのことばっかり思い出すようになっちゃった。
クスッ。
思わず笑いが出てしまった。
(この、私がねぇ……)
あんな、結城リトごときに、やられちゃうなんてねぇ……。
くすくすっ……。
私の体が勝手に笑い出しちゃった。
どうしてだろ、私。
どうしてこんなに、ウキウキしちゃってんだろ……。
(ま、仕方ないかな……)
私は、私をこんなにしちゃった張本人に、責任を取ってもらうことにした。
携帯の短縮ダイヤルを押して、受話器を頬に当てる。
トゥルルルル……。トゥルルルル……。トゥルル……

231 ::2010/02/03(水) 04:48:52 ID:HyV8Xdl9
『なんだよ』
コール10回と半分。ようやくあいつの声が聞けた。
「あーら、恋人をこんなに待たせるなんて。どういうつもり? ダーリン」
『だ、だからその呼び方は止めろ! ていうか、誰が恋人だ!』
はーん? 相変わらず、こいつと来たら……。
「あれー? 私のファーストキスを奪ったのは、どこの誰でしたっけー?」
『うっ……。あ、あれは、その、は、はずみで……』
ククク……相変わらず甘いねぇ……。
「ひ、ひどい……。私の一生に一度の大切な思い出を、はずみでだなんて……」
『えっ……』
「あんた、私なんて遊び程度の女だと思ってたのね……」
『そ、そんなことは……』
「いいよ。あんたがそんな事言うんだったら、エンコーでもしよっかな」
『はぁっ!?』
「だって、私ってその程度だって思ってるんでしょ?」
『な、何考えてんだ!? 止めろ、バカっ!』
おー。必死になっちゃってまあ。
「だって、あんたのせいじゃない……うっ……」
ちょっと泣き真似なんかしちゃったりして。
『おいっ! お、オレが、悪かったから! 早まるなっ!』
うふふ……。相変わらず、女の涙には弱いねえ。
「ぐすっ……。じゃ、今日映画に連れて行ってくれる?」
『う……わ、分かったよ……』
ふっ。チョロいもんよ。
「さーっすがダーリン! 話が分かるーっ♪」
『へ? お、お前……』
「じゃ、今日2時に駅前のファーストフードで。またね、ダーリン♪」
『お、おいっ!』
プチ。ま、首尾は上々だね。うふふ……
さて、ここからは恋する乙女の時間かな。
(あいつ、どんな色が好みなのかな……)
私は今日一番の大仕事をこなすために、クローゼットに向かってうーんとうなり出した。

232 ::2010/02/03(水) 04:49:15 ID:HyV8Xdl9
で、映画を無事見終わったんだけど……
「ふあああぁ……」
あいつが私の横で大あくびしてる。
せっかく、ムードたっぷりの恋愛映画だったのにねえ。
途中からグッスリ寝てるんだもん。こいつ。
まあお約束だし、一応聞いてみようか。
「映画、どうだった?」
あいつ、私にぜんっぜん気も使わずに、
「ダメ、オレあーゆーの。もっとバンバンバーン! ってのがいーな」
だって。ま、そんな事だろうと思ったけど。
「まったく。あんたもガキねぇ……」
呆れた声でそうつぶやいたら、あいつが、
「うるせーな。趣味じゃねーって言ってんだよ」
そんなフザけた事言って来た。
その時、私の心に何かが引っ掛かった。
(あれ?)
以前、どっかでこんなことが無かったっけ?
……。
あ、思い出した。
私がこの前してたモーソーと似てるんだ。
(また、よりにもよってこんなしょーもない……)
クスッ。
なんだか、可笑しくなっちゃって、
「あっ!?」
私なんとなく、あいつと腕を組んでみた。
「お、おいっ!?」
「うふふ。ダーリン♪」
頭を肩にすり寄せちゃったりしてー。
「うっ!?」
お。あいつの顔、ちょっと赤くなった。
これは、脈アリ、ってかー?

で、しばらく歩いてから、ちょっと提案してみた。
「ね。カラオケでも行かない?」
「カラオケねえ。オレ、そんなに歌知らねーぞ」
「いーからいーから。私、面白いカラオケ屋知ってるんだ」
「面白いカラオケ屋?」
「とにかく着いて来なって」
そう言って、あいつと腕を組んだまま『面白いカラオケ屋』まで歩いて行った。

「はい。到着」
「こ、ここって……」
やたらと派手でキラビやかな外装に、大きな文字で書かれた『ご休憩4800円』の看板。
まあ、見るからにって感じよねえ。
「ラ、ラブホじゃねーか!!」
お、さすがのこいつでも知ってたか。
「ここ、知り合いがやってるから安くしてもらえるんだ。ちゃんと中にカラオケもあるんだよ」
「こ、高校生がこんなとこ……」
「固いこと言わないで。さ、入った入った」
「お、おいっ!?」
なんだかんだで、私に押されるままにラブホに入っちゃうあいつ。
うふふ……。そういう押しの弱いとこ、好きよ。ダーリン♪

233 ::2010/02/03(水) 04:49:37 ID:HyV8Xdl9
「はーい、おばちゃん」
受付に座ってるおばちゃんに声をかける。
「なんだい、里紗ちゃんかい」
「へへへー。一部屋使わせてもらっていいかな」
鍵を受け取って奥を見ると、誘導灯が点灯した。
「へー……」
あいつ、なんだか感心してるみたい。
私達は二人でエレベータに乗って、降りてから鍵に書いてある番号の部屋まで歩いて行く。
ドアを開けて中に入ると、そこは雰囲気たっぷりの広くてゆったりしたベッドがある部屋。
すりガラスに仕切られたバスルームには広いお風呂があって、なんかエッチな椅子とかが
置いてあったりする。
「うわー……」
あいつが感嘆のため息を漏らしてる。
「あんた、こーゆーとこ、初めて?」
「うん……」
ま、そーだろーな。
ララちぃはなんとなくイメージに合わないし、唯なんかは絶対に
『私達、高校生でしょっ!!』
とか言って断るだろうし。
「さ、始めましょうか」
ま、カラオケがあるってのは別にウソじゃないし。
とりあえず、最初はここからかな……。うふふ……。

「おおーっ!!」
パチパチパチパチ!
ベッドに座ってるあいつが、私の歌を聞いて拍手する。
私が歌ったのは、最近流行ってる女の子の恋愛の歌。
もう大人になっちゃったOLっぽい女が、昔自分が女子高生だったころ、
好きな男の子と一緒に坂道を上って帰ったのを思い出すっていう、
ごくありふれた恋愛を描いた歌なんだけど。
最近私、なぜかこの曲が妙にツボにはまるんだ。
なんでだろ……。
ふとそんな事を考えてたら、あいつが私の歌をベタ誉めして来た。
「上手いなー、籾岡」
私はちょっと得意になりながら、ベッドに腰掛けてあいつにマイクを渡した。
「へへへっ。ま、未央と一緒にカラオケしまくってるからね。じゃ、あんたの番よ」
「うー。わ、笑うなよ」
「それはあんたの出来次第ねー」
クスッと笑いを浮かべる。
で、あいつが歌ったのは、お約束のアニソン。
おー、乗って来て、拳を握りしめて熱唱し出したよ、こいつ。
お、歌い終わったかな。
「おー、なかなかやるじゃん。良かったよ」
「そ、そうか」
あいつ、私のお世辞で気を良くしたみたい。
早速本をめくって、次の曲を探し始めた。
ま、これからかな……。

234 ::2010/02/03(水) 04:50:00 ID:HyV8Xdl9
で、二人でカラオケを何曲か、交代々々で立って歌ってるうちに、
だんだんとベッドの上で私達が座ってる位置が近くなってきた。
で、あいつが本を取ろうとする時を見計らって……
スッ。
「あっ」
二人の手が、グ・ウ・ゼ・ン触れ合っちゃった。
「す、すまん……」
あいつ、顔を赤くして手を引っ込める。
私、そこで……
「いいよ。あんたなら」
「え……」
引っ込めたあいつの手を追っかけてキュッと手を握りしめる。
「籾岡……」
あいつが私の方を見つめてくる。
「リト……」
じっと見つめ合う私とあいつ。
お、私ってば。
ちょっと胸がドキドキしちゃってるよ。
(よし。ここかな……)
私、もっと腰をあいつの方に近付けた。
バサッ。
音を立てて、ベッドの端に置いてある本が床に落ちる。
私の顔は、もう赤くなったあいつの顔のすぐ近くにある。
「ここが何をする場所か、知ってるでしょ?」
「も、籾岡……」
私、あいつにのしかかって、あいつの両肩を手で押さえて……
「うわっ!?」
あいつをベッドの上に押し倒しちゃった。

(この体勢……フフ、あの時と一緒ね……)
ベッドの上に私に押し倒されたあいつが寝転んでて、その上に私の体が覆い被さってる。
『あの時』はただのシャレだったんだけど、今は……。
「リト……」
「ああっ!?」
私、あいつの足の間に自分の太ももを差し込んだ。
うふふ。このために、今日は太ももがほとんど露出しちゃうミニスカにしたんだよね。
で、太ももをあいつの股間に当てて、
「あ、あっ!」
あいつのアレを、ズボンの上から太ももでこすっちゃう。
「も、籾岡っ!?」
ピクンッとあいつの体が反応する。
「リトぉ……」
甘ぁい声を出して、あいつの頬を手で押さえながら私の胸をあいつの胸に押し付ける。
「んっ……」
むー、微妙な反応。ちっ、ブラジャー越しじゃこの程度か。
ならば。
上に着てたブラウスのボタンを外して、ブラのフロントホックも外して、
「見て……」
ペロッ。
「!?」
うふふ……本邦初公開の大サービス! ……って言いたいとこだけど、
実は前に見られちゃってるんだけどね。お静ちゃんが暴れた時に。ちぇっ。

235 ::2010/02/03(水) 04:50:23 ID:HyV8Xdl9
「私のここ、すごく、ドキドキしてるでしょ……」
そんなこと言っちゃったりして。
ま、別にウソじゃないんだけどね……
「これ、あんたのせいで……」
「よ、よせっ!」
あいつが慌てて私から顔を背けた。
「そう同じ手に何度も引っ掛かるか!」
まあ、そう来るよね。それじゃ……
「じゃ、確かめてみる?」
私はあいつの右手を取って、
ピトッ。
「な!?」
私の左胸に押し当ててみた。
「あっ……」
ピクンと私の体が反応して、甘ぁい声を上げちゃってみる。うふふ……
「ほら……ほんとでしょ……」
トクン、トクン、トクン……
あいつの暖かい手の感触に、私の胸の鼓動が速まって行く。
(リト……)
お、私ってば、マジになりかけてるな。
だんだんと息が深くなってきた……。
「籾岡……」
「イヤ……」
ちょっと首を振ってみる。
胸もちょっとだけぷるん、と震えたかな。
「里紗、って呼んで……」
じっとあいつの瞳を見つめて、必殺の殺し文句をキメちゃう。
ゴクリ。
あいつがツバを飲み込んだ音が聞こえてくる。
ちょっと腰に体重をかけて、股間をあいつの太ももに押し付けてみる。
「んっ……」
むきだしになったおっぱいを、あいつの胸に押し付けてみる。
「あっ……」
あいつの頭の後ろに手を回して、もっとあいつに密着してみる。
「リト……」
はぁ…… はぁ……
少し熱くなった顔をあいつの顔に近付けて、じっとあいつの瞳を見つめる。
で、私のとっておきの必殺技を放っちゃおう。
「私、本気だよ……」

236 ::2010/02/03(水) 04:50:44 ID:HyV8Xdl9
ドクン! ドクン! ドクン!
トクン、トクン、トクン……
あいつの力強い鼓動と、私のささやかな胸の高鳴りが共鳴して、
二人でドラムの稽古でもしてるみたい。
「……」
あいつはじっと私の顔を見つめたまま、硬直しちゃった。
んー、このままじゃラチがあかないな。
「お願い……」
私、あいつの頭の後ろに回した手をスッと引き寄せて、顔をあいつの顔にもっと近付けてみる。
もう、私の鼻とあいつの鼻が触れ合う距離。
はぁ…… はぁ……
そこで一度止まって、あいつの反応を確かめる。
顔は赤くなってるけど、前みたいにイヤがって目を背けたりはしてない。
(イケる、かな……)
もう少し手に力を込めて、最後の……
「すまん」
私がフィニッシュブローを決める直前、あいつがいきなりスーパーガードを決めて来た。
私は動きを止められて、ちょっと下がってからもう一度あいつの顔を見た。
(え……)
さっきまでのドギマギしてる様子がなくなって、なんだか落ち着いた顔しちゃってる。
あ……これ、ヤバいな。
この展開は……
「どういう意味?」
あいつが、私の前で初めてってくらいクソ真面目な顔をして、キッパリと言った。
「今は、出来ない」

トクン…… トクン……
さっきまであんなに元気だった私の胸、可哀想にがっかりして弱々しくなっちゃってる。
「どういうことよ……」
あいつの顔を睨みつけて問い正す。
「あんた、私のことキライなの?」
「いや……」
あいつが首を振る。
「じゃ、いいじゃない」
「ダメだ」
あいつの意思は、どうやら固いみたい。
私、思わずカッとなって言っちゃった。
「私にキスまでしたくせに、今さらダメだって言うの?」
それでもあいつは首を振る。
「今は、ダメだ」
そして、私の目をじっと見て……
「オレ今、古手川と付き合ってるんだ」
「!!」
私が今、一番聞きたくない名前を私に向かって言いやがった。
ギリ……
私の口の中で、歯を噛み締める音がした。
「それで……」
「冗談だから」
「えっ?」
あいつが何か言おうとしたのを無視してそう言うと、
私はあいつの体の上からスッと体を戻して吐き捨てるようにもう一度告げた。
「さっき言ったこと、全部冗談だから。さっさと忘れて」
で、服装をさっさと整える。
「お、おい、ちょっと待て!」
あいつの声をさらに無視して、ツカツカと歩いてドアから出て行く。

237 ::2010/02/03(水) 04:51:06 ID:HyV8Xdl9
で、エレベータのボタンを押して、
「待てってば!」
あいつが私の肩に手を掛けて来たんで、私、振り返って告げた。
「バッグ」
「は?」
「忘れたから、取ってきて」
ビッとドアの方を指差す。
「わ、分かったよ……」
あいつが部屋に戻って私の『バッグ』を探しに行った。
で、その間にエレベータがやって来て、中に乗り込んでボタンを押した時……
「おいっ! お前、バッグなんて持ってなかったじゃねーか!」
今頃気付いたあいつがエレベータまで駆けて来た。
けど、もう遅い。
ガタン、とあいつの目の前でドアが閉まって、エレベータが下に降りて行く。
体に抜けるような例の感触を受けながら、私ウツムいてちょっと考えてた。
(結局、ああいうタイプに持ってかれちゃうんだ……)
フッ。
私、目をつぶりながら首を振って、可哀想な自分を鼻で笑っちゃった。
ガクン。
エレベータが1階に着いて、ドアが開くと、
「ぜぇ……ぜぇ……」
そこには肩で息してるあいつの姿があった。
どうやらエレベータよりも速く階段で駆け下りてきたらしい。
まったく、ご苦労な事で。
「ぜぇ……は、話を聞けって!」
まだそんな事言って来る。
私は受付のおばちゃんの方をビッと指差して、
「支払い、任せたから」
「へ?」
さっさとあいつの横を通り過ぎて外に出る。後ろから声がする。
「4800円だよ」
「えーっ! 負けてくれるんじゃ……」
おー。いつも未央とカラオケで遊ぶ時は負けてくれるんだけどな。
空気を読んでくれたか。おばちゃん、ナイス。
クスッと笑いながら外に出ると、そこに今一番見たくない顔があった。
「も、籾岡さんっ!?」
猫柄の乙女チックなバッグ抱えてる、あいつの一番の想い人が。

238 ::2010/02/03(水) 04:51:27 ID:HyV8Xdl9
しかし、考えてみれば絶妙のタイミングよね。これって。
私はニヤッと笑って、唯に話し掛ける。
「あーら、唯じゃない。こんにちは……」
唯ってば、なんかドギマギしちゃって……
「も、も、籾岡さん! こ、高校生が、こんなとこに来ちゃダメじゃないっ!!」
予想通りの言葉を口にする。私はニヤッと笑いながら唯に言った。
「あーら、ごめんなさいね。私のダーリンがどうしてもって言うから……」
「な……!?」
お、唯、ビビってるね。うふふ……。
そこにまた、絶妙なタイミングで……
「籾岡っ!」
支払いを済ませたあいつが私の所に駆けて来た。
私、あいつの方に振り返って、
「あら、ダーリン♪ 待ってたんだから、もぅ……」
あいつの腕にしがみついて、胸に顔をスリスリしてやる。
「お、おいっ!?」
で、チラッと唯の顔を窺うと……あらら。もう真っ青になっちゃってる。可哀想にねえ。
「ゆ……結城……くん……」
「えっ」
お、これは。
修羅場突入ー、の図。お、唯の肩がブルブル震え出した。
そこで、あいつが……
「こ、古手川! ご、誤解だ! オレ達、別にそんなこと……」
うふふ。言い訳は禁止よん。ダーリン♪
「あーら、さっき私のこと、あんなに上手って誉めてくれたのに……」
私の、カラオケをね。うふふ……
唯、もう真っ赤な顔して肩を震わせて……あらら、泣かせちゃったか。
「お、おいっ!?」
あいつが唯を慰めに行こうとしたんだけど……
バシッ!!
「うっ!?」
うわ。決まっちゃったよ。唯の必殺ビンタ。
「結城君の……結城君の……バカっ……」
唯、振り向いてタッと駆け出した。
「待てっ! 古手川っ!!」
タタタ……。
あいつも唯を追いかけて走って行った。

私、ラブホの前でまた一人になっちゃった。
「……」
何気なく空を見上げると、もう大分暗くなってきてる。
(帰るか……)
ま、ここから家も近いしね。
ふぅ……。
私は一つため息を吐き出して、ウツムキ加減で家まで歩き出した。

239 ::2010/02/03(水) 04:51:50 ID:HyV8Xdl9
私は今、自分の家の前に立ってる。
暗くって、誰もいなくって、ただいまを言っても誰も答えてくれない家。
「……」
私はなんとなくそのドアノブに触るのがイヤになって、
もう一度振り返って街に向かって歩き出した。

歓楽街はもう大分活発になって来てる時間。
色とりどりの悪趣味な光をまき散らしてる看板が目につく。
「へいらっしゃい、らっしゃい! いい娘いますよー!」
呼び込みの声が響き渡る。
オジサンの話によれば、この業界も大変らしいからね。
「いーじゃんか。行こうよ、な?」
「えー?」
どっかのスケベ男が女を必死に口説いてる。
まったく。世の男はみんなこうだってのに、あいつと来たら……。
でも。
だから、かもしれないんだけどさ。
今まで、私に言い寄って来た男達。
どいつもこいつもただエロい事したいって奴ばっかりで、
私の心なんかちっとも考えちゃくれなかった。
私が、どんな思いしてるかなんて、ちっとも……。
その時。
ガッ。
私の肩にどっかの変なオッサンが手を当ててきた。
「へへ……姉ちゃん。寂しそうにしてんじゃん。ちょっと遊ばない?」
振り返ると、いかにも酔っぱらいって感じの、ネクタイ外してヨレヨレの背広を着た
不細工なオッサン。
(サイアク……)
私はパシッとその手を振り払ってさっさと歩き出す。
「おいおい、つれねーじゃん。ちょっとお話しようよー」
まだ声をかけて来る。
あー、こーゆー手合いはちょっとでも相手するとしつこいからねー。無視無視。
「おいってば!」
ガッ。
また肩に手を掛けて来た。
(チッ……)
声でも上げようか?
そしたら周りから人が寄って来て、それもメンドクサイな。
今私、あんまり人と話したい気分じゃないし。
そんなことを考えてた時、
「おい、おっさん。イヤがられてるのがワカンネーのか」
急にオッサンの腕が体格の良い兄ちゃんにガシッと掴まれた。
「イテッ」
(ん?)
振り向いて兄ちゃんの顔を見てみる。
(へえ……)
結構イケてるじゃん。
それに、どことなくあいつに似てるし……。

240 ::2010/02/03(水) 04:52:13 ID:HyV8Xdl9
「さっきはどうも有り難う御座いました」
私はさっきの兄ちゃんと喫茶店に入ってコーヒー飲んでるとこ。
「気を付けろよ。夜はあんなのが多いからな」
「はーい」
おお、いつになく素直な私。ま、相手はイケメンだしね。うふふ……
「お前、高校生?」
いきなりお前呼ばわりか。ま、悪い気はしないけど。
「はい。彩南高校の2年です」
「へー! じゃ、オレの妹と同じじゃん」
「妹……さんですか?」
「古手川唯っていうんだけど。知ってるか?」
「!」
私の顔が強張る。
「はい。同じクラスですけど……」
じゃ、こいつって……
(唯の……兄貴?)
私のしかめっ面見て、兄貴がフッと笑いを浮かべる。
「あー、あいつまた、フーキフーキとか言ってんだろ? クラスから浮いてたりするだろ」
おお、なかなか鋭いじゃん、兄貴。
「あれがなきゃ、なかなかいい女だと思うんだけどなあ」
(いい女、ね……)
ま、そーだね。顔はともかく、スタイルじゃ私も負けちゃってるしね。
それに、あいつだって……。
「じゃ、そろそろオレも行くとこがあるから。気を付けろよ」
兄貴が席を立って伝票を取る。そこで私は、
「あの……」
「ん?」
唯の兄貴に聞いてみた。
「唯さんが……一人になりたい時に行きそうな場所とか、知ってます?」

「あ、本当に来てるな……」
私、あまり事情は説明しなかったんだけど、唯の兄貴は私を黙ってここまで連れて来てくれた。
街からちょっと離れた所に流れてる小さな川。その岸辺に唯、足を抱えて座り込んでる。
「じゃ、後は任せていいか?」
「はい。どうも有り難う御座いました」
私がお礼をすると、兄貴はケータイを取り出して喋り出した。
「あ、秋穂さん? え!? ちょ、ちょっと用事が……え!? 見てた? どこで?
えーっ!? ちょ、ちょっと待って! うわーっ! ま、待って下さいっ!」
なんだか女の名前を言いながら、ダッシュで駆けて行った。
ウフフ……イケメンも楽じゃないねえ。
そして私は唯の方に向き直る。
(さて……)

「どうしたの、唯。こんなとこで」
ビクッ。
私の声を聞いて唯が反応する。で、私の方に振り返って、
「籾岡さん……!」
私の顔見て怯えたみたいな顔して、立ち上がって逃げ出そうとする。
「待ちなさいよ」
珍しく真剣な顔して私、唯に声を掛けた。
「ちょっとおしゃべりでもして行かない?」

241 ::2010/02/03(水) 04:52:33 ID:HyV8Xdl9
私と唯は河原に並んで腰掛けてる。
唯はさっきから一言も口を聞かないんだけどね。
「あれから、どうしたの?」
唯、一瞬黙り込んだ後、震える声で、
「あ、あなたには関係ないじゃないっ!」
すっかり私のことカタキ扱いしてる。
あーあ。あいつ、言い訳下手だからなあ。
じゃ、ここはお姉さんが一肌脱いであげるとしますか……。
「そ、ね。私には関係ないな」
「えっ?」
「私、別にリトの事なんてなんとも思ってないし」
「え……」
ニヤッと笑って、私は続ける。
「さっきのアレはさ、私が無理矢理あそこにリトを連れてってカラオケで遊んでただけ。
リトだってそう言ってたでしょ?」
「あ……」
「あんた達の焦ってる顔が見たくて、からかってただけ」
「な、なにを……」
「だーって、あんたもリトも、すっげー面白いんだもん。からかった時の顔。
あー、思い出しただけで……ぷ、あーっはっはっは!」
「な……」
唯、カッとなっちゃって私に怒鳴り付けて来る。
「ふ、ふざけないでっ!! 私がどれだけ……」
「はいはい。悪かった悪かった」
私はケータイを取り出して、例の短縮ダイヤルを押した。
「あ、ダーリン? 私だけど。あんたのお姫様、返すからさあ。受け取りに来てくんない?
いやー、本当にワガママで扱いに困ってるのよ」
また唯が私に怒鳴って来る。
「だ、誰がワガママですって!」
「そ、河原のそばの……分かる? じゃ、すぐに来てね。
あー、5分以内に来なかったら、唯、あんたと一生口聞いてくれないんだってさ」
「だ、誰もそんなこと言ってないでしょ!」
「んじゃね。バイバイ、ダーリン♪」
プチ。通話を切って私はすっくと立ち上がって、ニヤッと唯に笑いかける。
「じゃねー、唯。お幸せに♪」
「そ、そんな、いきなり……」
私、唯の耳元に口を寄せてそっと囁きかける。
「じゃ、明日、今晩どうだったか教えてよねー。よっ、この色女っ」
「なっ……」
おー。唯ってば、もう耳まで真っ赤になっちゃって。
「そ、そんなハレンチなことするわけないでしょっ!!」
「えー? ま、いっけどさ。じゃねー」
私は軽く唯に手を振ってスタスタとその場を立ち去った。

242 ::2010/02/03(水) 04:53:22 ID:HyV8Xdl9
「ふう……」
唯と話してる時に作ってた笑顔。
でもダメだね。作り物ってのは長持ちしない。
一歩歩くごとに、だんだんと顔が下がって来て、ウツムイちゃうのが自分でも分かる。
(私って、いい奴じゃん……)
ほんっとにねえ。
恋敵相手にこんなに気を使ってあげるなんてねえ。
あはは……。
あんまり自分が良い奴過ぎて、笑いが出ちゃうよ。まったく。
その時、
「古手川っ!!」
遠くからあいつの声が響いて来て、一瞬足を止めてしまう。
「……」
立ち止まって、目を閉じてみる。
ヒュウゥ……
風が通り過ぎる音が聞こえた。
「……」
(帰るか……)
もう一度、目を開けてみた。
あ……。
目の前がニジんで、見えなくなってる。
なんでだろ。
急に目が悪くなっちゃったのかな。
ほんっとに、なんでだろ……。




243 :名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 04:53:40 ID:HyV8Xdl9
つづく

244 :名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 12:40:28 ID:jrIlFFk3
期待

245 :名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 16:58:17 ID:4YctX+k3
職人が来ていたとは

246 ::2010/02/04(木) 02:02:21 ID:tfEzBILE
 
 『んじゃね。バイバイ、ダーリン♪』

愛しのダーリンへの、最後の言葉。
明日からは、『ダーリン』から『結城リト』に逆戻り。
なんていうかまあ、短い夢だったよね。
あはは……。
暗い部屋のベッドの上で私、そんなつまんない事を考えてた。

 シン……

静かだな。ほんっとに。
静か過ぎて、色んな音が聞こえてきちゃう。

 トクン…… トクン……

淡々とした、鼓動の音。

 ブン……

台所から微かになり響く、冷蔵庫の唸り声。

 チッ…… チッ……

腕時計の秒針が、時を刻む音。
うるさいな、分かってるって。
私が、一人だってことくらい。

 ガバッ。

頭から布団を被ってみる。
でも、どんなに頑張ってみても、静けさは消えない。

 シン……

はは……。
やっぱり、ダメだね。
こんなの、好きになれない。
私、フツーの女の子なんだもん。
フツーにおしゃべりとかが好きなだけの。
それだけ、なのに……

247 ::2010/02/04(木) 02:02:48 ID:tfEzBILE
今朝、見た夢では。
この布団を奪って私をここから連れ出す、お節介な王子様がいたんだっけ。
フフ……。
なんてウブだったんだろ、私。
キスされたくらいで、イイ気になっちゃってさ。
私なんて、選んでもらえるワケないじゃん。
ウソをいっぱいついた悪い少年は、オオカミにも村人にもシカトされちゃって、
一人寂しく人生を過ごしました。おしまい。
はは……は……
 
 
 
「うっ……」
私の喉が、勝手に声を上げた。
私の瞳から、勝手に涙が溢れて来る。
「うっ……えっ……」
私の胸が勝手に震えて、私は身を丸くして縮こまる。
おかしいな。
このくらいの寂しさ、もう慣れっこのはずなのに。
どうして、今日は……
なんてね。ま、分かるけどね。
「リト……」
あーあ。
「リト……リト……うっ……」
こんなになるんなら、わざわざ譲ってあげなきゃいいのにねぇ。
こら! 情けないぞ、私! 泣くんじゃない!
「うっ……うっ……」
自分で決めたことなんだから、さ。もう、泣くのは止めようよ。
「……」
そうそう。
『籾岡里紗』はイジメられっ子じゃなくて、イジメっ子なんだから。
このくらいで泣いてたらカッコ悪いぞ。
ぐいっ。手で涙を拭う。
ふぅ……。
でも、ちょっと泣いてすっきりしたし。
これで、なんとか眠れるかな……
 
 ピンポーン。

「!!」
 
 
 
 トクン、トクン、トクン……

私の心臓が早鐘を打ち出した。

(今の……何?)
焦って時計を見てみる。
ママが帰って来る時間にはまだ全然早い。
一体、誰が?
(まさか……あいつ!?)

248 ::2010/02/04(木) 02:03:11 ID:tfEzBILE
一瞬そう期待して、すぐに冷静になってその可能性を打ち消す。
(いや、あいつ今頃、唯と一緒にいるはずだよね……)
なにしろ、自分がそう仕向けたんだから。
(大方、新聞の勧誘か何かか……)
でも……

 ピンポーン。

また新聞屋がチャイムを鳴らした。そして、
「おーい。いるんだろ! 返事しろよ!」
「!」
(あいつの、声……)

 トクン、トクン、トクン……

心臓の鼓動が、どんどん速まって行く。

(でも、なんで……)
ここにいるって事は、私の計らいを無視して唯を置いて来たってこと?
それとも、可哀想な私を慰めに来てくれたってこと?
(チッ……)
なんだか私、腹が立ってきた。
無視しよ、無視。
そしたら……

 カチャ。

あっ……。あいつ、勝手にドア開けて玄関に入って来やがった。
そういえば……鍵、掛けなかったんだっけ。
で、玄関の靴でも見てんのかな。
「ほら、やっぱり帰ってるじゃねーか。上がるぜ」
な、何勝手なこと言ってんの。このドロボー!

 スタ、スタ、スタ……

あいつが階段を上がって来る音がする。

 トクン、トクン、トクン……

(な、何勘違いしてんの、私……)
あいつ、私が好きで来てくれたワケじゃないのに。
なのに……なんで、胸のドキドキが収まらないんだろ……。

 カチャ。

私の部屋のドアを開ける音。

 パチッ。

私の部屋の電気が点く音。
そして……
「お前、何やってんだ?」
私の一番大好きなダーリンの声……。

249 ::2010/02/04(木) 02:03:33 ID:tfEzBILE
「何の用よ」
私、ミノ虫になったまま、布団の中から声を掛けた。
あいつが、ミノ虫の私に声をかける。
「とりあえず、そこから出て来いよ」
でも、私は……
「いやっ」
布団をギュッと掴んで引きこもる。
あっ! あいつも布団を掴んできた!
ギューッ、と引っ張られて……。
バッ。
私の布団、はぎ取られちゃった。
あ、これって……
(今朝の夢と、おんなじ……)
トクン、トクン、トクン……。
私のドキドキ、もう止まらなくなって来ちゃった……。

あいつがグショグショになった私の顔を見て目を丸くしてる。
「お前……泣いてたのか?」
「別に。ただ、急に私を無理矢理起こすバカがいたせいよ」
全然効かない強がりを言ってみる。
そしたらあいつ、フッと呆れるようなため息をつきやがった。
ムッ。ちょっとムカついてきた。
「だから、何しに来たのかって聞いてるのよ」
「ん? お前が誘ったんだぜ」
「なっ……」
(私が……誘った?)
まさか……!?
『リト……』
さっきの自分の声が頭をよぎる。
聞こえてた!? そんなはずは……。
私は頭を振って、キッとあいつを睨みつけた。
「さっきのは、冗談って言ったでしょ」
「いや、もっと前」
はあ!? 何言ってんだこいつ。
「ふざけないで。誰もあんたなんか誘ってないわよ」
「いや、確かに誘われたぜ」
「いつ!」
自分でそう言って見て、ハッと気が付いた。
(まさか……!)
あいつが、ポケットに手を差し込んでケータイを取り出した。
「あ……」
その画面に書かれてる文字。それは……

 『ダーリンへ 勇気が出たらいつでもおいで -リサ-』

私がシャレで送ったメール。そんなのを……
「まだ、持ってたんだ……」
あいつが少し赤くなって、照れたように頭をポリポリと掻いた。
「オレ……さ。あの時、本当はちょっとだけ、やってみたいかな、なんて思ってたんだ」
「は……」
私は可笑しくなって、ククク……と笑い出した。

250 ::2010/02/04(木) 02:04:16 ID:tfEzBILE
「なーんだ。あんたも一応、男だったんだ」
「だから、さ。やらせてくれよ! お願い!」
あいつが手を合わせて私にお願いするフリをして来る。
まったく。私に気を使おうなんて、100年早いんだよ。
ま、でも。ちょっとだけ、乗ってやろうかな。
「いいけど、一つ条件があるよ」
「なんだ?」
「私のこと、好きって言ってくれる?」
「え……」
(さて、どう来るかな……)
私はじっとあいつの顔を見つめた。
もし、あいつがウソついて、軽ーく『好きだよ』なんて言って来たら。
さっさと突き飛ばして、出て行かせよう。
「……」
あいつ、ちょっと黙り込んじゃった。そして……
「オレ、お前のこと良く分からなかったんだ」
そんなこと言い出した。
「いっつも冗談ばっかりでさ。何が本気か全然分からねー」
ま、そうかもね。あんたみたいな単純バカには難しいかな。
「でも、さ。オレやっと分かったんだ」
あいつが私をキッと見つめ返して来る。
「お前って、寂しがり屋だったんだな」
「な……」
あいつに言われて、また私の胸が……

 トクン、トクン、トクン……

止まらなくなっちゃった……。
「オレ、お前のそんなとこ、好きだぜ」

 ドキンっ!!

(あ……あ……あ……)
やられた……。
この私が……。
もう顔が真っ赤になって、あいつの事しか目に入らない……。
あ……。
あいつが、私の頬に手を触れてきた……。
で、ニッコリ笑って……

「好きだ、里紗」
 
 
 
ダメ……

私、トンじゃったみたい……
 
気が付くと私、あいつとキスしながら、あいつの体を両手で必死に抱きしめてた……



251 ::2010/02/04(木) 02:04:38 ID:tfEzBILE
そんでぇ、どうなったかって言うとぉ、ベッドの上で甘々タイムに突入〜、ってか?
うふふふふっ♪
「里紗」
生まれたままの姿のあいつが、生まれたままの姿の私の上から声をかけてくる。
「ダーリン♪」
ちゅっ。
あいつの頭を引き寄せて、アツアツのキス。
(うわぁ……)
私の頭、ポッと熱くなっちゃった。
あいつ、私を見てニッコリ笑って、
「好きだぜ、里紗」
あ……
キューン!
あ、あ、あ……や、ヤバいよ、これ……
胸がもう、ドキドキしまくって、幸せで幸せで、体がぷるぷる震えて、ああもうっ!
がばっ、てあいつを抱き締めて、きゅーっ、と熱ーいホーヨー。で、
ちゅっ。ちゅっ。ちゅっ。
ほっぺたに、首筋に、唇に、何度もキスの雨あられを降らせちゃう。
で、ちょっと顔を離して、またまた愛のコクハク。
「うふふっ。大好きだよ、ダーリン♪」
ちゅっ。
アツアツのキッスをもう一度。
あいつ、なんか呆れたみたいな顔して私に、
「おい、お前こんなキャラだったか?」
そんなアホな事聞いて来た。私、ニンマリして、
「ほんっとあんた、女心がちっとも分かってないねえ」
あいつのお尻に手を回してギュッとつねっちゃう。
「いてっ!? な、なにすんだ」
「バーカ」
まったく。あんたが私をあんなに焦らすから、こんなになっちゃったんだっての!
もしかして、こいつのテク?
……な、わけないよね。天然でやっちゃうから怖いんだ、こいつは。
このこのこの〜! オシオキしちゃうぞ〜!
ちゅっ。ちゅーっ。
「わ、わっ!」
あいつの首筋に跡が残るくらいのキッツーイキス。
これで明日、唯と会った時が楽しみだねえ。
うふふふふ……。

252 ::2010/02/04(木) 02:05:00 ID:tfEzBILE
で、ひっくり返って私が上になってあいつのアレの上に顔を持って来てぇ、
アレをつんつん突つきながら言ってみる。
「うふふっ。じゃ、これ舐めてあげよっか。ダーリン♪」
「えっ!?」
ちらっと見上げてみると、あいつちょっと期待してるみたいで顔を赤くしてドキドキしてる。
あ、アレがちょっとおっきくなってきた。
んふふ、かーわいいっ♪
で、ニコッと笑ってぇ、
「ぺろっ」
「うっ!」
あいつの体がビクッと敏感に反応して、おっ、またアレが少し大きくなった。
ほんっと、なんてかわいいんだ、こいつぅ!
じゃ、もう一回サービスしちゃう♪
「ぺろんっ」
「うはっ!」
おお、2回舐めただけなのに、ビクンビクン言ってもうすっかり大きくなっちゃってるよ。
しかし、これだけでかくなるんだ。さっすが男の子だねぇ。
で、上目遣いのチョーハツ的な眼差しであいつに言ってみちゃう。
「ほら、嬉しいでしょ? こんな美少女女子高生にフェラしてもらえるなんて、幸せだよねえ」
「あ、う……」
あいつ、ちょっと赤くなってるけど否定しない。おっ、それって……
「あ。あんたもしかして、私のこと美少女って思ってくれてるんだ」
「な、何言ってやがる……」
お、逆らうフリをしてるな。んじゃ、ちょっとつまみ上げて、
「ぺろっ」
「はうっ!」
また体が仰け反った。うふふ……体は正直だねぇ、ダーリン♪
じゃ、特別大サービスして上げようかな。
「ね、ダーリン。ケータイ貸してね」
そう言って、あいつのズボンのポケットからケータイを取り出してぇ、
自分に向けてカメラのレンズをセット。んで、
「私、籾岡里紗はぁ、ダーリンに永遠の愛を誓いますっ」
んなこと言ってニーッコリ笑って、
「ちゅっ」
パシャッ。
あいつのアレにキスしてる、私の愛の証を写真に収めた。
で、出来映えは……おお、これはなかなか。
ちょっと恥ずかしげに頬を赤らめた女子高生の私が、
キツリツしたあいつのぶっといアレの先っぽに、唇を押し付けて舌を絡めて熱ーいキス。
んー、その手の店に持って行けば高く売れそうだねぇ。うふふ……。
んで、あいつに見せびらかしてやる。
「ほら、ダーリンにプレゼント。明日から、これで抜いてもいいからね」
「ば、バカ、そんなの……」
で、ケータイを元のポケットに戻してご奉仕再開。
「ダーリン。好・き♪」
ちゅっ。
「はうっ!」
またアレに熱いキッス。んで、お腹の辺りに舌を這わせて、おっぱいをアレに当てて、
「ん……んあっ」
乳首をペロンと舐めて、クリクリと指で弄ってみちゃったり。
「ん、んっ」
おお、女になった時に調教した甲斐があったかな。随分感度が良くなっちゃってるよ。
うふふ、かわいいっ♪

253 ::2010/02/04(木) 02:05:21 ID:tfEzBILE
そのまま乳首をクリクリペロペロして、お腹を前後にズラしてアレをスリスリして、
「ん、んん……んあっ」
手をアレに当ててお腹ではさんで、柔らかくモミモミシコシコしちゃったり。
「う……ううっ……あっ……り、里紗っ……」
おーおー、女の子みたいに気持ち良さそうによがっちゃってまあ。
ほんっと、可愛いね。このダーリンは。
じゃ、私も楽しんじゃおうかなっ♪
「ね、ダーリン。一緒にしよっ」
そー言って、シックス・ナインの体勢に移行。
おお、あいつのアレが目の前に。それを口に含もうとしたら……
「はぁ……」
「んあっ!?」
あいつが私のあそこに熱ーい息を吹きかけて来て、私の体がビクンと震えちゃう。
で、私の太ももを手で抱え込んで、チロチロと舌先でクリトリスをイジって来る。
「あ……あぁ……んっ……」
うう……この、舌先でくすぐられるみたいな微妙な感触が、なんとも……
「んっ……あっ……」
うくく……こいつ、なかなかやるじゃない……。よーし、
パクッ。
「うっ!」
あいつのアレを唇にくわえてやった。んで、
じゅる……じゅる……
顔を前後させて、あいつのアレを唇の輪で締め付けながらしごいてみる。
「うっ……んあっ……」
へへん。どーだ、たまんないだろー。んんん!?
ピトッ。
「あっ……」
あいつ、私のあそこにピッタリ舌を押し当てて、
グッ……グッ……
顔を小さく回しながらグイグイあそこに押し付けて、
ザラザラの舌でクリトリスを舐め転がしながらあそこを刺激してくる……。
「んっ……あはっ……」
こ、これは、なかなか……ううっ……。
しかも、だんだんあそこがあいつの口で暖められて気持ち良くなって来て、ああっ……
「あっ……あんっ……」
うわっ。私、AVみたいな声出しちゃってるよ。くそー、それじゃ、必殺技!
モミ、モミ……
「はわっ!?」
お、あいつの動きが一瞬止まった。
さすがに、私みたいな美少女にフェラされながら、しなやかな指で玉を優しーくモミモミってのは
堪えるわよねえ? うふふ……
あっ!?
モミ、モミ……
「んっ……んあっ……」
こ、こいつ……私のお尻をモミモミして来やがった……。
し、しかも、
ス……
「あ……あ……あ……」
せ、背筋に沿って、指先をスーッてなぞって……ううっ、この微妙な感触……あっ、だめっ……
「ん……あん……ダーリン……んっ……」
うわあ、もうこりゃまんまAVだわ。じゃ、私もAV女優になり切っちゃおうかな。
ぱくっ。じゅるじゅる……。
「んっ……んあっ……り、里紗……」
おお、ダーリンの腰もちょっとぷるぷる震えて来た。
じゃ、いよいよ行きますかぁ。
ちょっとだけ、ドキドキしちゃったりして……。

254 ::2010/02/04(木) 02:05:44 ID:tfEzBILE
私、生まれたまんまの姿でベッドに横になって、ちょっと顔を赤らめちゃったりして、
「来て、ダーリン♪」
手を伸ばして、誘ってみちゃったりなんかして。
あいつも喜び勇んで、もうヌレヌレになっちゃった私のあそこにピトッとアレを当てて来た。
「じゃ、行くぜ」
そう言ってクッと腰を押し出して来る。私の中にググっとアレが入って来て、
「んっ……」
ズキッとちょっとだけ痛みが走ったけど、意外にあっさり奥まで届いちゃった。
「痛いか?」
あいつが私に聞いて来る。
ん、まあ確かに、痛いって言えば痛いんだけど……
「ううん。大丈夫」
なんとなく、そう答えてみた。
ま、実際こんな痛みなんて全然大したことないよね。
さっきまでの可哀想な私が感じてた、アレに比べればさ……。
「ふふっ……」
なんだか軽い笑いと一緒に、一滴だけ涙が零れ落ちた。
あいつ、それを指で拭い取って、
「やっぱり痛いのか?」
そんな事聞いて来た。私、クスッと一笑いして、
「バーカ」
って言いながらあいつにアッカンベーしてやった。
そしたらあいつ、またなんかヤレヤレって顔して、
「じゃ、行くぜ」
そう言って腰を振り出した。
「んっ……あっ……」
ふふ……。
まだ、痛いってだけかな。
でも、まあいいや。その分だけ、幸せがいっぱい伝わって来るから。
パン、パン、パン。
AVみたいな音がして、だんだんあいつの腰の動きが速くなる。
「うっ……くっ……!」
おお、あいつってば必死になっちゃって。
私のあそこって、気持ちいいのかな。
でも、こいつの気持ち良さそうな顔見てると、それだけでちょっと幸せな気分になるな。
あ、私もなんだか、胸の真ん中と腰の辺りがジンワリ暖かくなってきた……。
「あっ……リト……リト……」
「うっ……里紗……里紗っ……!」
お、あいつの腰がブルブル震え出した。
ズボッ。
あいつがアレを私から引き抜いた。
「いいよ。今日は、大丈夫な日だから」
「そ、そうなのか?」
「うん」
そう答えてやるとあいつ、もう一度私のあそこにアレを入れてまたパンパンし始めて、
「うっ……あっ……くっ……で、出るっ……うっ!」
ビュッ! ビュッ!
目を一瞬閉じて腰をブルっと震わせて、私の中にいっぱい精液を出して来た。

255 ::2010/02/04(木) 02:06:10 ID:tfEzBILE
「ふー……」
出し終わったあいつが、私の上で大きなため息を一つ吐いた。
で、私に尋ねて来る。
「どうだった?」
私はニヤッと笑って、答えて上げる。
「うふふっ。ダーリンの、ス・ケ・ベ♪」
ちゅっ。
またまた、ダーリンのお口にご褒美のキッス。
そしたらあいつちょっと苦笑いして、
「お前って、本当にキャラ変わったよなあ」
そんな事言って、私の横に体を下ろす。
私、ゴロンと転がってあいつの上に乗っかって、おっぱいをスリスリあいつに擦り付けながら
喉をゴロゴロ鳴らして甘えてみる。
「うふふっ。にゃーん♪ だってぇ、私ダーリンが大好きなんだもーん」
で、ニコッと微笑んで、ちょっと困った顔してるダーリンの唇にちゅ……て優しく愛のこもったキス。
ほんっとにねぇ。自分でも、ちょっと意外だな。
私、愛に目覚めちゃったのかなぁ。
なんか、ダーリンに尽くしてる、って思うだけで体がゾクゾクしちゃって、
嬉しくってたまんなくなっちゃうんだよね。
そっかぁ。私、尽くしちゃう系の女だったんだ。
それなら、私は私の望みを叶えるべく行動せねばなるまい! うふふふ……
「ね、ダーリン。コスプレとか好き?」
「え?」
私、あいつのアレをコスコスしながら言ってみた。
「私、裸エプロン付けて料理作るから、ダーリンが後ろから私に抱き着いて犯すとかぁ」
「え……」
お、あいつってば、ちょっと想像してアレが少し大きくなってきたみたい。うふふ♪
「それとも、制服着てフェラしてあげよっか。あ、どうせなら、今度学校のトイレでやろうか!」
「お、おいっ! そんなことしたら、古手川が……」
あー!?
なんでここでまた、唯の名前が出て来るかなあ。ダーリンのいけずぅ。
ぎゅっ。
「いっ!?」
アレをつねられて、あいつがちょっと痛そうな声を上げる。
んで、さっきから気になってたことをちょっと尋ねてみる。
「でもさ。良かったの? あんた、唯と付き合ってたんじゃないの?」
「あ、その事だけど、実はな……」

「へー! ララちぃがそんなことをねぇ」
話を聞いて、ちょっと感心しちゃった。
一夫多妻かぁ。さっすがララちぃ、進んでるぅ。
「お前、どう思う?」
「ん、いいんじゃない?」
あっさり答えてみる。
好きな人みんなと付き合う、かぁ。
正直言うと、ほんのちょっと妬けちゃう気もするけど。
ま、いっか。私、ララちぃも春菜も好きだしね。こいつも好きっつーのなら、それでもいいかな。
あれ? でも……
「唯はこの事どう言ってた?」
「え!? えっと、あの……ララと、春菜ちゃんのことは一応許可取ったんだけどさ……
お前のことは、その……ちょ、ちょっとだけ、言い出しにくかったっつーか……」
はーん? ってことは……
「じゃ、私とあんた、不倫ってこと?」
「え!?」
お、あいつがドキッとした顔してる。

256 ::2010/02/04(木) 02:06:34 ID:tfEzBILE
うーん、不倫かぁ。
ま、それもまた、なんだかイケナイ響きがあってドキドキして来るじゃない?
ニンマリと笑みを浮かべて、あいつのアレをコスコスしてみる。
「あっ……」
「ね、ダーリン。不倫の続きしよっか?」
「あ、う……」
言ってる間に、アレがどんどん大きくなって来る。
んー、さっすが血気盛んな男の子だねぇ。
せっかくだから、このまま私達のアツアツラブラブなとこ、ママに見せつけちゃおうかな。
一体、どんな顔するかな。うふふ……

そんで、次の日の朝。
私は意気揚々と学校にやってきた。
教室に入ったら、お! あいつと唯が、顔を赤くして見つめ合っちゃってる。
朝からアッツアツだねぇ、うふふ……
「はーい♪ お2人さん! 今日も仲が良いねぇ」
ビクッ!
見つめ合ってる2人が、私の方に振り向く。
「も、籾岡……」「籾岡さん……」
で私、あいつに近付きながら、ポケットに忍ばせてあるケータイのメール送信ボタンを押してみる。
ピロピロリン♪
あいつのポケットから着信音が鳴り出した。
「あ、ダーリン、メール来てるよ」
って言いながらあいつのポケットに手を突っ込んで、
「お、おいっ!?」
あいつに文句を言うヒマも与えずに、片手でパパパッとケータイを操作して唯に渡す。
「えっ!?」
おー。唯の顔、また真っ青になっちゃってる。
「ゆ、ゆ、結城君っ!? こ、これ、どういうことっ!?」
で、あいつもケータイを覗き込んで……
「え……あ!?」
目をまん丸にして驚いてる。
ま、そりゃそうだよね。
今、あいつのケータイに映ってるのは、私が昨日こっそり自分のケータイに転送して、
たった今メールで送りつけた、あいつの浮気現場の写真なんだもん。うふふ……
「お、お前……」
あいつがガンメンソーハクになって私の方を振り向く。
で、私はニッコリ笑ってぇ、
「うふっ。昨日は気持ち良かったでしょ? ダーリン♪」
そう言ってダーリンの顔を引き寄せて、唇にちゅっとキスして上げる。
「あーっ!!」
そんなアッツアツの私達2人の前で、唯が肩をブルブル震わせながらボーゼンとしてる。
「結城君……あなたって人は……あなたって人は……!!」
お、これは。唯火山、爆発3秒前です! 避難勧告が発令されました!
すぐに避難しなくちゃね。ダーリン♪
グイッとあいつの腕を引っ張って、そそくさと逃げ出してみる。
「こらーっ!! 待ちなさい、2人とも!!」
追いかけて来る唯の罵声をさらっと聞き流しながら、あいつの顔を覗いてみたら、
「ったく……お前なぁ……」
はぁ……とため息を吐きながら、呆れ顔で私の方を見てる。
ふふふっ。
私ほどの美少女と他の女に二股掛けようってんだから、覚悟は出来てるよね? ダーリン♪
「こらーっ! そこの2人、止まりなさいっ!!」
嫉妬に狂った婦人警官の叫び声を聞きながら私、
「うふふっ。愛してるよ、ダーリン♪」
ちゅっ! とダーリンのほっぺたに熱ーいラブリーキッスをしてあげちゃった♪
(終)

257 :名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 02:07:08 ID:tfEzBILE
うーむ、切な系になるはずが、なぜかデレリサにw
とりあえず17巻発売記念age

258 :名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 06:58:28 ID:AmBUpIVw
もうすぐバレンタイン

259 :名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 21:26:53 ID:ttIdva0i
>>256
遅ればせながらサンクス!
リサは好きなんだよ!ありがとう!

260 :名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 22:21:58 ID:spfZbj6X
リサ来たーーー!

GJ!!

261 :名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 06:21:48 ID:a4qvYQto
職人乙
そしてもうすぐバレンタインか。
リトと唯の人が投下してくれるのを勝手に期待しちゃってます。

262 :名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 03:33:04 ID:grI0AIGr
柚姉…じゃなくてリサが好きなんです。一番は美柑だけど

GJ!!ただnice boatだけは気をつけて

263 :名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 10:45:36 ID:2DiVp8jq
ぷぎゃあああああああああああああ

264 :名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 06:39:13 ID:TPiB2bRs
テス

265 :名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 05:31:35 ID:6lYlgLsN
バレンタインが着実に近づいてますぜ…

266 :名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 05:54:02 ID:fj5/+COL
バレンタインなのに投下なしか…

267 :名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 23:26:29 ID:HmV0fGSb
バレンタインといってももうネタにできそうな人が居ない

268 :名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 20:57:57 ID:+bhN6IyB
本編であれだけエロトラブルが発生してるのでたまには生理ネタとかあっても良いと思うんだ

269 :名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 21:09:49 ID:0yDp23O/
リサはぁはぁはぁ

270 :名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 21:15:07 ID:xAukfnpK
はぁはぁはぁ・・・酸欠・・・はぁはぁ

271 :名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 03:13:47 ID:Jj0Tyo7Y
んー、バレンタインネタはキャラスレで投下されてるみたいっすね

では、>>230-242 >>246-256 のつづきのリト×春菜投下します
ただひたすらリトと春菜がイチャイチャするだけの話ですw

272 :その日:2010/02/21(日) 03:14:16 ID:Jj0Tyo7Y
ここは、一体どこなんだろう。
私の周りは、上も、下も、右も、左も、みんなピンク色。
目の前では裸の結城君が、優しい奇麗な目でじっと私を見つめてる。
あぁ、見てるだけで吸い込まれちゃいそう……。
ス……
結城君が、手をそっと裸の私の肩に添えた。
手のひらの暖かさが肩から私の体に広がって、体が全部ジーンと熱くなって来る……。
『春菜ちゃん、好きだよ』
結城君の言葉が私の胸に届いた。
私の胸はふんわりと暖かくなって、トクン、トクンと少しずつ高鳴って、
その気持ちがそのまま唇からすっと出て来る。
「私も、好き……」
そっと、結城君の暖かい手が私の背中に回されて、私の体が結城君に包まれた。
トクン、トクン……
結城君の鼓動の音が聞こえて来る。
ここは、世界で一番安心できる場所。
いつまでもこうしていたいな。
いつまでも、ずっと……

「あ……」
目を覚まして辺りを見回すと、窓の外はすっかり暗くなってた。
(私、寝ちゃってたんだ……)
今日は日曜日で部活の練習も無かったから、お昼から部屋で本を読んで、
ちょっと疲れてベッドに横になったんだけど。
(また、見ちゃった……)
今まで、何度見ただろう。結城君と私の……
「……」
あ、ほっぺたが少し熱くなっちゃった……。
夢の中の結城君。
とっても素敵で、男らしくて、カッコ良くて、決断力があって、
いつもきっぱり私に告白してくれる。
思い出しただけで、胸がどんどん高鳴って来る……。
(結城君……)
寝返りを打ってベッドの横を見ると、
学校のみんなで温泉旅行した時に撮った写真が置いてある。
その写真を手に取って結城君をじっと見つめて、さっきの台詞を思い出してみる。
『春菜ちゃん、好きだよ』
トクン、トクン、トクン……
胸の鼓動がどんどん速くなってきて、
(あ……)
あそこが、ジュンって……
(やだ……)
恥ずかしくて、顔がもっと赤くなっちゃう……。
(確か今日お姉ちゃん、遅くなるって言ってたよね……)
じゃあ、ちょっとだけ、いいかな……。
ス……
右手をホットパンツの中に差し込んで、あそこを触ってみた。
くちゅ……
「あ……」
(私、濡れちゃってる……)

273 :その日:2010/02/21(日) 03:14:38 ID:Jj0Tyo7Y
カアァ……
顔がもう真っ赤になっちゃって、もっと胸がドキドキして来て、我慢出来なくなって……
ク……
「ん!」
中指の先でクリトリスにそっと触ったら、体がピクンとしちゃって……
クイ……クイ……
「ん……あ……はぁ……」
あぁ……あそこがジーンと暖かくなって、すっごく気持ちいい……。
写真を持ってる左手が、ぷるぷる震えて来た……。
『春菜ちゃん、気持ちいい?』
(うん……すっごく気持ちいいよ、結城君……)
あぁ、この手が結城君のだったら、あの告白が本物だったら……。
そう思ったら、私のあそこに沿って貼り付いた中指の動きが、だんだん激しくなってきて……
くちゅ……くちゅ……
「ん……ふっ……」
目をつぶって、背中を少し仰け反らせて感じちゃって……
「は……ぁ……結城く……ん……」
思わず名前を呼んじゃって……そしたら、
「おー、春菜君。今日も精が出るねえ」
「えっ!?」
いきなりドアのとこからお姉ちゃんが、ニヤニヤ笑いながら声をかけてきた。

「もうっ! 今日遅くなるって言ってたじゃないっ」
「あはは、ごめーん。春菜が一人エッチするって言ってくれてたら気を使ったんだけどね」
「うーっ!」
私ベッドの上で、顔を真っ赤っかにしてお姉ちゃんに向かって唸っちゃった。
まったくもう、なんでいつもお姉ちゃんには私の恥ずかしいとこばっかり見られちゃうんだろ……。
「で、結城君はまだ告白してくれないの?」
「うん……」
あの時の、結城君の言葉。
『古手川が許してくれたら、きちんと春菜ちゃんに告白しようと思う』
(本当に古手川さん、許してくれるかな……)
ちょっと不安になってきちゃう。
「そっか。それで春菜、古手川唯さん……って知ってるよね」
「え!?」
な、なんでいきなり……ま、まさか、私の考えてることそこまで分かっちゃうの!?
「唯さんと結城君がその……どういう仲なのか、知ってる?」
お姉ちゃん、いつになく慎重に聞いて来た。
「うん。付き合ってるんだよね」
「へ?」
あっさりと答えちゃった私に、なんだかお姉ちゃん拍子抜けしちゃったみたい。
あ、そう言えばこの話、お姉ちゃんにはしてないんだっけ……。

274 :その日:2010/02/21(日) 03:15:01 ID:Jj0Tyo7Y
「へー、そうだったの!」
「うん……」
私が結城君から聞かされたことを説明すると、お姉ちゃんいきなり笑いながら言って来た。
「なーんだ! 良かった良かった。そうならそうと言ってよね!」
「な、何がそんなにおかしいの、お姉ちゃん?」
やけにおかしそうなお姉ちゃんの顔を見て、私は怪訝な顔を浮かべる。
「そっか。じゃーね、春菜。もしかして今晩、お知らせが来るかもしれないよ?」
「えっ!?」
「だから、今の内にエッチの練習しといた方が良いかもね」
いきなりのお姉ちゃんの言葉に私、ちょっとびっくりして……
「そ、それどういう意味? お姉ちゃんっ!」
お姉ちゃんに聞き正そうとしたんだけど……
急に、お姉ちゃんの携帯電話の着信音が鳴り出した。
で、お姉ちゃん着信ボタンを押して……
「はい。あ、遊君? 今日は忙しいんじゃなかったの?」
私の前で会話し始めたんだけど……
「え? 用事って、女の子とデートすること?」
なんだか雲行きが怪しいみたい。
「ごめんね、私見ちゃったんだよね。美容院の中から」
も、もしかして、また浮気……なのかな?
「じゃねー。カッコ良くて女の子にモテモテのこ・て・が・わ・くん」
プチッ。
お姉ちゃん、あっさり携帯電話の通話を切っちゃった。
「え、えっと……お姉ちゃん?」
恐る恐る聞いてみたんだけど、お姉ちゃんなんかフッと笑って、
「ま、ね。私にも色々あるってわけよ」
そんなこと言って来た。
「ところで春菜。友達に、ウェーブのかかった茶髪のショートヘアで、
ちょっとくだけた感じの今風の子っている?」
「えっ!? えっと……それなら、里紗のことかな? でも、なんで?」
「その子も結城君と付き合ってたりする?」
「えっ!? そ、そういえば、そうなのかな……」
お姉ちゃん、ニヤリと笑って、
「ま、そんなとこだと思った」
って言った途端、またお姉ちゃんの携帯電話の着信音が鳴り出した。
「じゃ、ね。私もちょっと忙しくなってきたから。結城君のこと、しっかりね」
「お、お姉ちゃん!?」
「はい、私。今? 家にいるけど……」
お姉ちゃん、携帯で会話しながらスタスタ歩いて出て行った。
(え、えっと……)
良く分からないけど、とりあえず練習だけはしとこうかな……。

(うー……眠れないよぅ……)
お姉ちゃんの言ったことが気になって私、目が冴えて眠れなくなっちゃった。
ベッドの横に置いてある携帯電話が気になって気になって……。
(本当に、かかってくるのかな……)
胸がドキドキする。
でも、もし。本当にかかってきたら。
それは、私が中学校の時からずっと待ってた、結城君との……。
トクン、トクン、トクン……。
胸の鼓動が速くなっちゃってる……。
その時。
ピロリン、ピロピロピロ……
ドキッ!!
本当に、結城君の着信音が鳴り出した。

275 :その日:2010/02/21(日) 03:15:25 ID:Jj0Tyo7Y
ドッ、ドッ、ドッ……!
心臓が、もう痛いくらいに脈打ってる……。
私は恐る恐る携帯電話を手に取って、着信ボタンを押した。
「はい……」
『あ、春菜ちゃん?』
あ……!
明るい、結城君の声。
聞いただけで、私の世界に光が満ちて行く……。
『良かった。起きてたんだ』
「うん……」
結城君、ちょっと間を置いて、ゆっくりと言ってくれた。
『許してもらえたよ』
「え……!」
それって……ああ、ついに……!
あ……嬉し過ぎて、涙が出て来た……。
『それで、さ……。春菜ちゃん。明日の晩、空いてるかな?』
「うん……うん……!」
私、涙を流しながら大喜びで返事をする。
『じゃ、場所はどこがいいかな』
場所はもう、ずっと前から心に決めてた。
「結城君のお部屋で、いい?」
『オレの部屋? うん、いいよ』
あっさり聞き入れてくれる結城君。
私、嬉しくって、思わず携帯電話を持ちながらニッコリ笑っちゃった。
『じゃ、明日の晩。待ってるから』
「うん。またね」
プチッ。
携帯電話の通話を切った。
「ふーっ……」
大きく一回深呼吸する。
(ついに、その日が来たんだ……)
ずっと待ってた、私の、その日が……。
目を閉じると、今までの色んな出来事が頭に蘇って来る。
中学の時結城君を好きになって、高校に入ってからララさんと結城君と一緒に遊ぶようになって。
なんだか、いっぱいエッチな目にも会っちゃった気がするけど。あはは……。
でも、私が危なくなったらいつも、結城君が助けに来てくれて。
(結城君……)
それに、私がララさんに気持ちを打ち明けてから、
ララさんとの仲が壊れちゃうんじゃないかって、いっぱい悩んだけど。
今こうしてみんなが仲良く出来てるのは、ララさんのおかげなんだよね。
(ララさん……)
だから、私は初めての時は結城君のお部屋って決めてた。
結城君とララさんの思い出がいっぱいつまったあの部屋に、
私の初めての思い出も付け加えられたらいいなって、そう思って。だから……
(明日が、素敵な日になるといいな……)
でも……
(お、お姉ちゃんから教えてもらったこと、復習しとかなくちゃ……)
私は慌てて、机の奥にこっそりしまっておいた、お姉ちゃんの教えを書いた
秘密のエッチノートを取り出して、じっくりと読み始めた。

276 :その日:2010/02/21(日) 03:15:47 ID:Jj0Tyo7Y
「じゃね、春菜ちゃん。お大事に」
「うん……。ごめんね、結城君……」
結城君が手を振って、保健室を出て行く。
私、真っ赤な顔して保健室でお布団を被って寝てるとこなんだけど……
(もう……私って、なんてバカなんだろ……)
あれからずっとお姉ちゃんのノート読んで、興奮して眠れなくなっちゃって徹夜までしちゃって、
教室でフラっとしたところを結城君に運んでもらって……。
「はぁ……」
また、自己嫌悪になっちゃう……。
「どうしたの、西連寺さん」
御門先生が声を掛けて来た。
「その……ちょっと、徹夜しちゃって……」
「徹夜? 今日、何かあるの?」
「え……あ……」
私、ちょっと言葉を濁しちゃう。
そしたら御門先生クスッと笑って、
「でも、結城君とずいぶん仲良しになったみたいね」
「えっ」
カーッ!
私のほっぺた、真っ赤っかになっちゃった……。
御門先生またクスッと笑って、紅茶の入ったティーカップを差し出してくれた。
「これ、神経を休める効果のある紅茶だから。これ飲んでしばらく寝てなさい」
「はい……」
ティーカップを取って、フンワリとしたミントの香りのする暖かい紅茶を喉に流し込んだ。
(あ……本当に、気持ちいい……)
それを飲んだらなんだかすごく安らいだ気分になって、私すぐにぐっすり眠っちゃった……。

「春菜ちゃん?」
結城君の声がする。
「えっ……そんなこと……」
なんだろう。御門先生と言い争ってるみたい。
あっ。私のほっぺたに、結城君の手の感触。そして……
チュッ。
「!」
私が目を覚ますと、目の前に結城君の顔が……。
(私、結城君にキスで起こされちゃった……)
また、ほっぺたがカーッと赤くなっちゃった……。
スッと結城君が唇を離す。
「うふふ。眠り姫はお目覚めみたいね、王子様」
からかうみたいにニヤニヤ笑ってる御門先生。
「……」
「……」
私と結城君、2人とも赤くなったまましばらく見つめ合ってたんだけど、
結城君がギュッと私の手を掴んできた。
(あ……)
結城君の手、おっきくて暖かい……。
そのまま引っ張られて、私はベッドから身を起こした。
「か、帰ろうか、春菜ちゃん」
「う、うん」

277 :その日:2010/02/21(日) 03:16:10 ID:Jj0Tyo7Y
そしたら御門先生が、
「はい、これ上着」
そう言って私に制服のブレザーを着せてくれた。
「あ、ありがとうございます」
お礼を言ってる私の耳元にそっと口を寄せて、御門先生が小さい声で囁いた。
(じゃ、今晩は頑張ってね)
「えっ!?」
「春菜ちゃん?」
結城君が声を上げた私の方に振り返って私の顔を見てる。
「じゃ、お大事に」
御門先生のニッコリした笑顔に見守られて、私達は保健室を後にした。

(いよいよ……)
いま、私は結城君のおうちの玄関の前。あれから一度うちに戻って、
シャワーを浴びてから昨日選んだ下着に着替えて、ここまで来たんだけど……。
やっぱり、ちょっとドキドキしちゃって……
「……」
ゴクン、とツバを飲み込んじゃう。そして……
ピンポーン。
結城君のお家のチャイムを鳴らした。
『はーい!』
ドアの向こうで声がして、
ガチャッ。
扉が開いた。そして、
「春菜ちゃん!」
嬉しそうな顔をした結城君が、ドアの向こうから出て来てくれた。
「結城君……」
結城君、スッと私のほっぺたに手を当てて、
チュ……
優しく唇にキスしてくれた……。
(あぁ、結城君……)
何度しても嬉しい、結城君とのキス……。
しばらくそのままキスを楽しんでから、結城君がスッと顔を離した。
「じゃ、上がって」
「うん」
靴を脱いで、結城君のおうちに上がらせてもらった。
「シャワー浴びる?」
「ううん、さっき浴びて来たから」
ちらっと周りを見てみると、なんだか人が誰もいないみたい。
「他の人は?」
「あ、ちょっとララに話したら、なんだか気を使わせちゃったみたいで……。
今、この家はオレと春菜ちゃんだけなんだ」
「そう……」
いつもいつも私のことを考えてくれるララさん。
(ララさん、ありがとう……)
ちょっと微笑んで、ララさんに心の中でお礼を言った。

278 :その日:2010/02/21(日) 03:16:30 ID:Jj0Tyo7Y
「さ、入って」
「うん」
私、結城君のお部屋に入って、なんとなく部屋の中を見渡してみた。
(結城君のお部屋……)
男の子らしい、あんまり飾りっけのないお部屋だけど。
(ララさんと結城君、いつもここでどんな遊びしてたのかな……)
きっとララさんの事だから、すごい事をして結城君を困らせてたんだろうな……。
そう思ったら、なんだかクスッと笑いがこぼれてくる。
(ここが、私達の初めての場所になるんだ……)
素敵な思い出にしたいな……。そう思って私、ニッコリと微笑んでみた。
「え、えっと、上着、脱いでいいかな……」
「う、うん……」
結城君、恥ずかしがって後ろを向いちゃった。
私も結城君に背中を向けて、上着を脱いで畳んで机の上に乗せて、
2人でベッドの端に並んで腰掛けた。
「……」
「……」
私達、2人とも下着姿でちょっと赤くなっちゃって、じっと黙ってベッドの端に座ってる。
結城君は、裸にトランクスだけの格好。
私の下着は昨日一生懸命選んだ、
チョコンと赤いリボンをあしらって少しだけフリルの付いた白いパンティと、
それとペアになってる、真ん中のつなぎ目に小さな赤いリボンをあしらった白い花柄のブラ。
本当は私、もっと派手なのも持ってるんだけど。
でもきっと、結城君はこういう質素なのが好きなんじゃないかな。
そういう気がして、これを選んでみた。
「あ、あの、結城君……この下着、どうかな……」
結城君に聞いてみる。そしたら結城君、ニッコリ微笑んで、
「最高に似合ってるよ、春菜ちゃん」
そんな嬉しいことを言ってくれた。
(あ……)
なんだか、すごくホッとした……。
やっぱり、結城君にそう言ってもらえると嬉しいな……。
ポッ、と私の頬が少し赤く染まったみたい……。
でも私、なぜか靴下も履いてるんだけど。お姉ちゃんが、
『下着は脱いでも靴下は脱がない! そこにこだわる男の子、多いんだからね!』
って言ってたから。本当なのかなぁ?

279 :その日:2010/02/21(日) 03:16:51 ID:Jj0Tyo7Y
そんなこと考えてたら、
ガシッ。
結城君が私の肩を掴んで、私の顔を結城君の方に向けた。
(あ……)
グッと肩を握りしめて来る手からは結城君の意思の強さが、
いつもより鋭い眼差しからは結城君の真剣さが伝わって来る。
(とうとう……)
結城君が、その言葉を告げようとしている。
トクン、トクン、トクン……
胸の鼓動が、すっごくはやくなってきた……。
「春菜ちゃん……」
グッ、と私の肩を掴む結城君の手に力が込もる。
私、もう結城君の唇から目を離せなくなっちゃった……。
(結城君……)
トクン、トクン、トクン、トクン……
私はじっと結城君の顔を見つめながらその瞬間を待った。
そして、結城君の唇が微かに開いて……
「好きだ」
きっぱりと、そう告げた。
(え……)
一瞬私、結城君が何を言ったのか分からなかった。
嬉しくて、幸せで、でもそんな幸せを表すには言葉が少な過ぎて、だから私……
「いま、なんて……」
思わず結城君に聞き返しちゃってた。
「オレ、ずっと……ずっと春菜ちゃんのこと、好きだった」
(あ……)
ようやく、私の胸に結城君の言葉が染みて来た……。
(結城、君……)
私の体がブルブル震え出して、でも私……
「もう一回……言って……」
そんなことを結城君におねだりしちゃってた。結城君、ニッコリ笑って……
「オレ春菜ちゃんのこと、中学の時からずっと好きだった。
高校に入ってから、ずっと告白したいと思ってた。
いつもいつも、春菜ちゃんのことばっかり考えてた。
だから……何度でも言うよ。
春菜ちゃん、好きだ。好きだ。大好きだ」
(あ……あ……あぁ……!)
結城君が私のことを好きって……大好きって……!
(あぁ……ああぁ……!!)
私の胸が熱くなって、頭にカーッと血が昇って来る……。
全身がブルブル震えて、瞳からポロポロ涙が溢れ出して、結城君の顔が見えなくなっちゃう……。
「もっと……もっと言って……」
もう私、おねだりを止められなくなっちゃって……
「春菜ちゃんっ!!」
ガバッ!
結城君が私を抱きしめてくれて……
「好きだ! 好きだ! 大好きだ! この世の誰より、一番好きだ!
ずっと一緒にいてくれ! 好きだ! 大好きだっ! 春菜ちゃんっ!!」
強く、強く私を抱き締めながら耳元で何度も告白してくれた……。
私、もう……嬉しくって嬉しくって、たまらなくって……
全身が幸せに包まれて、体全部がブルブル震えて……
「あぁっ……あっ……結城君っ……結城君っ……結城……君っ……」
頭の中が真っ白になっちゃって……

280 :その日:2010/02/21(日) 03:17:14 ID:Jj0Tyo7Y
「気が付いた? 春菜ちゃん」
(え……?)
目を開けると、私の目の前に大きな姿見の鏡が置いてあった。
見ると、下着姿の私がベッドの端っこで結城君にもたれかかって座ってる。
背中から結城君の暖かい肌の感触や胸の鼓動が伝わって来る……。
(私、結城君の胸に抱かれてる……)
ほっぺたが赤くなっちゃった私の耳元に、結城君が囁きかけて来る。
「嬉しいよ、春菜ちゃん」
「え……?」
「オレの告白だけで、失神しちゃうなんて」
(あ……!)
そっか……
私、結城君に告白してもらって、嬉し過ぎて、幸せ過ぎて、気を失っちゃったんだ……。
恥ずかしくて、私の顔がカーッと赤くなっちゃう……。
ス……
「あっ……」
結城君が私のパンティに右手を当てて来た。
そのまま結城君、右手で私のあそこを暖めるみたいにじっとしてる。
(結城君の手……あったかい……)
だんだんと手の温度が私に伝わって来て、お腹の中にまで染み渡って来る……。
クイ……
「ん……」
ようやく結城君の右手がゆっくりと動き出して、私のあそこをパンティの上から弄って来る。
中指の付け根をクリトリスに当ててクリクリ転がして、エッチな唇もクイ、クイって押して、
あそこをマッサージするみたいに指を小さく回して刺激してくる……。
「は……ぁ……」
結城君の手に触られてる私のあそこから、ジーンって暖かい感触が広がって来る……。
クイ…… クイ……
それを続けながら結城君、私の耳元でそっと……
「春菜ちゃん、好きだ」
(え……)
甘い声で私に告白してくれて、そしたら……
「あぁっ……」
胸の真ん中がジーン……って熱くなって来て、体中にジンワリと熱いのが広がって行って……
「は……あっ……!」
私の体がぷるぷる震えて、目をつむって頭をブルブルッて小さく振って……
あぁ……体中が、結城君の暖かさに包まれてく……。
「はぁ……はぁ……」
私の息がだんだん荒くなって来た……。
目を開けてみると鏡に映ってる私、すっごく気持ち良さそうにポッと顔を赤く染めてる……。
結城君、私のあそこに当ててる手の力を少しずつ強くしてクイッ……クイッ……て揉み回しながら、
「春菜ちゃん、気持ちいい?」
私の後ろから囁きかけて来た。
「うん……すっごく……いい……」
(本当に、結城君すっごく上手い……)
あそこを触る手付きが、私の触って欲しいとこを全部分かっちゃってるみたいに、
すっごく優しくて丁寧で、力加減もちょうど良くて……。
ちょっと、ビックリしちゃうくらい……。

281 :その日:2010/02/21(日) 03:17:36 ID:Jj0Tyo7Y
「春菜ちゃん、大好きだよ」
また私の耳元で結城君が囁いて……
「はぁ……」
結城君の熱い息が、私の耳の奥に……
「はぁんっ……」
私、背筋がブルっとして、思わず目をつぶって体をぷるぷる震わせて……
はむ……
結城君の唇が私の耳たぶを啄んで……
クイ…… クイ……
あそこに当てた中指を少し曲げて、私のあそこをほじくるみたいに……
「ああ……あ……あっ……」
ス……
左手が私の頬をそっと撫でて……
ちゅ……
「んっ……」
私の耳に優しく口づけして……
「春菜ちゃん、すごく可愛いよ」
耳元でそんな嬉しいこと言ってくれて、私の唇に……
ちゅ……
優しくキスして、右手の中指を……
クイ…… クイ……
もっとパンティの上からあそこの中に押し込んできて、私もう……
「ん……んん……んん……」
結城君とキスしながら涙を流して、体全部をぷるぷる震わせながら感じちゃってた……。

「じゃ、春菜ちゃん。ブラ、外すね」
そう言って結城君、両手で私の背中のホックを外して、私の手からブラを抜き取った。
鏡には、おっぱいを丸出しにしちゃってる私の体が映ってる……。
(やだ……)
私、恥ずかしくって、胸を両手で覆い隠したんだけど……
「春菜ちゃん……」
結城君、両手の中指の先で私の脇腹をスーッ……となぞってきて……
「あ、あ、あ……」
すっごく気持ち良くって、手がぷるぷるしちゃって……
ちょっとだけできちゃった、胸と手の隙間に結城君の手が滑り込んで……
「あっ……」
私の左のおっぱいを右手で、右のおっぱいを左手で触って、私のおっぱいを体ごと全部抱え込んだ。
私の背中が結城君の胸にぴったりくっついて、結城君の胸の鼓動が背中越しに伝わって来る……。
(ああ……私また、結城君に抱かれちゃってる……)
結城君、親指と人差し指で私の乳首を優しくつまんだ。
「んっ……」
目を閉じて、ゆっくりと結城君の攻めを感じてみる。
私の乳首をクイッと引っ張って、キュウッとひねって……
体の芯がキュンってせつなくなって、あそこがジュンとしてきて……。
「あ……は……」
今度は、乳首の先っちょを人差し指の爪でカリカリってしてきて……
背中がブルブル震えて来ちゃう……。
「あはっ……結城君っ……」
ス……
「え?」
結城君が私の右手に触って来た。そして……
ピト。
「えっ!?」
びっくりして目を開けてみたら、私、結城君に自分のあそこを右手で触らされてる!?

282 :その日:2010/02/21(日) 03:17:57 ID:Jj0Tyo7Y
「ゆ、結城君?」
鏡に映ってる結城君、私の後ろでニッコリ微笑んで、
「春菜ちゃん、一人エッチ好きなんだよね」
「えっ!?」
ゆ、結城君がそんなこと……!?
「オレ、見たいな。春菜ちゃんが一人エッチしてるとこ」
「え……」
カーッ! 鏡に映ってる私の顔、真っ赤っかになってる……。
「そ、そんなの……」
「オレは春菜ちゃんのおっぱい弄ってあげるからさ」
結城君そう言って、また左手で私の乳首をクイッ、クイッてし始めた。
「あ……あんっ……」
「ほら、春菜ちゃんも」
クイ……
「あっ!」
結城君が私の右手を上から押して来て、私自分のあそこを弄らされちゃった……。
クイ…… クイ……
「や……やだ……だめ……」
何度も押されてるうちに私、だんだんいつも家でしてたのを思い出しちゃって……
クイ…… クイ……
「あっ……だ、だめぇっ……!」
自分で指をクイクイして、結城君に見られてるのに一人エッチし始めちゃってた……。
結城君が私の右手から手を離しても、もう私手を止められなくなっちゃって……
「いや……だめ……結城君……そんな……」
そしたら、結城君が私の耳元で……
「やっぱり。春菜ちゃんって、一人エッチ大好きなんだ」
そんなこと言いながら、私の乳首を両方……
キュ、キュ……
「んあっ!」
私、恥ずかしくって、気持ち良くって、頭をビクンッて後ろに仰け反らせちゃって……
「ああっ……結城君っ……!」
口をめいっぱい広げて、恥ずかしい声を上げちゃってた……。
結城君、また私の耳元で、
「パンティ、邪魔だよね」
そう言って、私のパンティに手をかけて、
「あ……」
私、おしめを替えられる赤ちゃんみたいに足を上げさせられて、パンティを抜き取られちゃった……。
「や、やだ……」
鏡には、裸に靴下だけ履いて、自分のあそこをいっぱい手で弄ってる恥ずかしい私が映ってる……。
そんな恥ずかしい私を、全部結城君に見られちゃってて……
「やだ……だめ……結城君……見ないでぇっ……」
恥ずかしくて、恥ずかしくて、たまらないのに……一人エッチが止められなくって……
そしたら結城君が……
「ふーん。春菜ちゃん、そんなにオレに一人エッチ見られて嬉しいんだ」
「えぇっ!?」
「だってほら、春菜ちゃんのあそこ、もうトロトロになってるよ」
そう言われて鏡に映ってるあそこを見たら、白いエッチな汁が分かっちゃうくらいにもう……
「そ、そんな……私……」

283 :その日:2010/02/21(日) 03:18:18 ID:Jj0Tyo7Y
「ほら、足を広げてもっと良く見せて」
「えぇっ!? そんなの……」
そんな恥ずかしいこと、絶対イヤなはずなのに……なぜか私……
ググッ……
「えぇっ!? そんな……そんなぁっ……!?」
自分で足を開いて、一人エッチしてるあそこを結城君に見せびらかしちゃって……
そんな恥ずかしいのが、ゾクゾクして、すごく気持ち良くって……
「だめぇっ……いやぁっ……」
もう私あそこがウズウズして、腰がブルブル震えて、我慢出来なくなっちゃって、とうとう……
ちゅぷっ……
「ああっ……!?」
あそこの穴の中に右手の中指を入れて、くちゅくちゅ弄り始めちゃった……。
「あんっ……あはんっ……ああんっ……!」
鏡の中で裸に靴下だけの私が、顔を真っ赤っかにして必死に中指をあそこにちゅぷちゅぷ入れて
一人エッチしてて、そんな恥ずかしい私の乳首を弄りながら結城君がすました顔で見てる……。
「ふーん。春菜ちゃんって、そう言う風に一人エッチするんだね」
「いやぁっ……見ないでっ……結城君……」
ギュ……
「あひっ!?」
結城君、私の乳首を両手でまた、今度はさっきより強く……
「あぁっ……ひあっ……ああんっ……」
私、太ももをブルブル震えさせて腰を高く上げちゃって、
結城君に乳首を弄られながらあそこに、人差し指と中指を両方入れちゃって……
ちゅぷっ…… ちゅぷっ…… ちゅぷっ……
「あっ……あはんっ……んああっ……」
一生懸命出し入れして、顔を真っ赤にしちゃって、そんなのを全部結城君に見られてて……
「良く見えるよ、春菜ちゃんが自分のあそこに指を突っ込んで一人エッチしてるとこ」
「だめ……言わないでぇっ……」
「ほんっとに、一人エッチオレに見られるの大好きなんだね」
「そんな……だめぇっ……」
「見せびらかすのが大好きな、オナニー娘の春菜ちゃん」
結城君に恥ずかしいこと言われるたびに背筋がゾクゾクしちゃって、我慢できなくなって……
「いやっ……あぁっ……」
グイ、グイ…… ちゅぷっ、ちゅぷっ……
すっごくエッチな音を立てて、結城君に見られながら一人エッチして、もう私……
「あぁっ……私……だめぇ……もうっ……」
背中をギュッと仰け反らせて、体中がブルブル震えちゃって……
裸のまま顔を真っ赤にして頭を振り乱して、口を開けっ放しにして涎をいっぱい飛び散らせて……
「あぁっ……結城君っ……私っ……私ぃっ……!」
何がなんだか分からなくなって、いっぱい大声を上げ始めて、そしたら結城君……
ちゅ……
「んーっ!?」
左手で私の頭を引き寄せて、唇にそっとキスをした……。
私、唇まで気持ち良くなって、頭の中が真っ白になっちゃって……とうとう、
「んんんーっ!!」
ビクンって体を大きく震わせて、また気を失っちゃった……。

284 :名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 03:18:35 ID:Jj0Tyo7Y
つづく

285 :その日:2010/02/22(月) 02:42:28 ID:0PeQokJK
気が付くと、私……ベッドの上で寝かされてて、私の顔を結城君が覗き込んでた。
「気が付いた? 春菜ちゃん」
優しい顔で、結城君が声を掛けて来る。
「春菜ちゃんって、恥ずかしいのが好きな娘だったんだね」
「あ……」
カーッ……
私の顔が真っ赤っかになっちゃう……。
「もう……結城君の、意地悪……」
結城君、そんな私のほっぺたにそっと手を当ててからニッコリ笑って、
「でも、すっごくエッチで可愛かったよ。春菜ちゃん」
そう言いながら私の唇にちゅ……と優しくキスをしてきた。
あ、なんだか誤魔化されちゃったみたい。結城君、結構プレイボーイなのかな……。

「じゃ、春菜ちゃん。そろそろいい?」
結城君が私に尋ねてきた。
それってつまり、本番ってことだよね……。
「うん……」
私がそっとうなずいたら結城君、
「よいしょ」
って言いながらトランクスを脱いで、私に覆い被さってきた。
私の真上で結城君、とっても幸せそうな顔でニッコリ微笑んでる。
その笑顔の暖かさが私にまで伝わって来て、私の胸もポッと暖かくなって来た……。
(結城君……)
結城君が私に優しく告げた。
「春菜ちゃん、好きだよ」
私もそれにお返事する。
「私も、好き……」
もう一度ニッコリ笑って、そっと優しいキス。
結城君、ちょっと身を起こして……
「んっ」
私のあそこに、もうすっかり固くなっちゃってるおちんちんを当てた。
(あ……結城君のおちんちん……)
おちんちんの先っぽの柔らかい感触が、私のあそこに伝わって来る……。
さっきあんなに一人エッチさせられたせいで、私のあそこすっごく濡れて、敏感になってて……
「あ……」
すっごく結城君のおちんちんを意識しちゃって、なんだか興奮してきちゃう……。
「行くよ」
結城君がちょっと真面目な顔になって私に言った。
「うん……」
私もそれに答える。
結城君、おちんちんを手に取って私のあそこを見ながら、
「んっ……」
私のあそこにグイッとおちんちんを押し込んで来た。
「あ……」
ぬるっとした感触の結城君のおちんちんが私の中に入って来て、
私のあそこが結城君のおちんちんの形に押し広げられてく……。
(結城君の、おちんちん……)
目を閉じて、おちんちんの感触をゆっくり味わってみる。
すごく固くって、熱くって……でも先っぽは柔らかくって、ちょっと出っ張ってて……
出っ張りが私のあそこの壁を引っ掻いて来て……
「んっ……」
ちょっと体がピクンと震えちゃう……。

286 :その日:2010/02/22(月) 02:42:50 ID:0PeQokJK
(私、結城君におちんちん入れられてるんだ……)
そう思っただけで、すっごく幸せで、嬉しくって、体がゾクゾクしちゃって……
「あぁっ……」
体がぷるぷるって震えてきた……。
ス……
結城君が私の両手を取っておっぱいに当てて、
(え……?)
目を開けてみたら、結城君ニッコリ笑って、
「春菜ちゃん。一人エッチしててもいいよ」
そんな恥ずかしいこと言って来た。
(あ……)
また私のほっぺたがカーッ、て赤くなっちゃった……。
それで、結城君に言われた通りに自分の乳首をキュッてしたら……
「あ……」
子宮がキュンってして、おちんちんを入れられてるあそこがジュンってして……
もっとおちんちんが欲しくなって……
「あ……あ……結城君……」
もっともっと乳首をクイクイして、いっぱい一人エッチし始めちゃった……。
もう私のあそこ、ジンジン疼いてたまらなくなっちゃって……
「結城君……もっと……もっと奥まで、入れて……」
結城君に、恥ずかしいオネダリしちゃった……。
そしたら結城君、
「行くよ、春菜ちゃん」
そう言って、グッと腰を押して……
「んっ!」
私の奥までおちんちんを突き入れた。
「あっ!」
あそこからズキッとした痛みが伝わって来て、ちょっと涙が出て来た。
「春菜ちゃん、痛い?」
そう結城君が尋ねて来たけど、私……
「ううん。すっごく、気持ちいい……」
首を振ってそう答えた。
この痛みは、結城君と私が一つになった証……。
(ああ……私、結城君と一つになれたんだ……)
そう思ったら、痛いのがすっごく幸せに思えて来て、嬉しくって、
胸を両手で抱え込んで幸せに浸ってた……。
「春菜ちゃん。おっぱいもっと弄ってみて」
結城君に言われて、目を閉じたまま乳首をいっぱいこねこねしてみる。
そしたら、ジン……って気持ち良いのが子宮にいっぱい伝わって、
柔らかい結城君のおちんちんの先っぽも私の子宮に当たってて、
私の体の真ん中から、ジワ……って幸せがいっぱい体中に広がってく……。
(ああ……すごい……気持ちいい……)
結城君に奥までおちんちん入れられながら、一人エッチ……。
今までしてきた、どんな一人エッチより気持ちいい……。

287 :その日:2010/02/22(月) 02:43:13 ID:0PeQokJK
ス……
「あ……」
結城君、両手で私の太ももの内側を、付け根のとこから指先でスーッ……て……
「はあ……あ……」
私、体をビクンってさせて、背中を仰け反らせちゃって、足がピクピクしちゃって……
ス…… ス……
「あぁ……あ……」
結城君の手のひらが、私の太ももを外側からなぞって……
指先をお尻の下に差し込んで、柔らかく指先を曲げて、ゆっくりとお尻の肉を揉みほぐして……
ス…… ス…… ス……
「あ……あぁ……あっ……」
手のひらで腰をさすりながら、指先を背骨に沿ってスーッとなぞり上げて……
親指を脇腹の表面に微妙に触れさせて、ゆっくりと、上へ、上へ……
「あぁっ……あっ……」
私気持ち良過ぎて、体がぶるぶる震えちゃって、手がおっぱいから離れちゃって、そこに……
チュ……
「あっ……」
結城君が、私の乳首にキスしてくれた……。
チュウッ……と吸って、歯でカリッと甘く噛んで、唇で吸いながら舌先でペロペロ舐めて……
反対側の乳首にも、おんなじ事をしてくれて……
「あはっ……結城君……だめ……そんな……あっ……」
ペロ……
「あ……」
結城君の舌の先っぽが、私の乳首からだんだん上に昇って来る……。
る…… る…… る……
「あ……あ……あっ……」
おっぱいを滑り降りて、仰け反ってる私の首筋を舐め登って、あごから唇に……そして、
チュ……
「ん……」
私の唇にキスをして、舌が口の中に入って来て、
チュウッ……て私の舌が吸われて、結城君の舌と絡み合って……
ぴちゃ……ぴちゃ……
「ん……ふ……」
私も夢中で結城君の舌を吸って、舐めて、絡ませて、
上のお口でも、下のお口でも、結城君と一つになって……。
ス……
(あ……)
結城君が私の手を取って、もう一度私のおっぱいに触らせて、
クイッ、クイッ……
「んっ……」
乳首をつまんでる私の指を、上から何度もつまんで来て、
私、結城君におっぱい弄られながら、自分で一人エッチしちゃって……
ス……
「あっ……」
結城君、私のクリトリスまで指で触って来た……。
(ああっ……結城君っ……)
おちんちんが子宮をグイグイ押して来て……
指がクリトリスをコリコリ弄って来て……
舌がお口の中をペロペロ舐めて来て……
乳首で一人エッチまでさせられて……
体中、結城君に気持ち良くされちゃって……とうとう……
「ん……ふっ……!」
背中を仰け反らせて、結城君とキスしたまま軽くイッちゃったみたい……。

288 :その日:2010/02/22(月) 02:43:35 ID:0PeQokJK
ぴちゃ……
結城君が唇を離した……。
「はぁ……はぁ……」
私、体中が気持ち良くてブルブル震えて、顔は真っ赤っかで、涙も汗もポロポロ流してて……。
「春菜ちゃん、気持ちいい?」
結城君がそう言いながら、グイッ、グイッておちんちんで子宮を押して来て……
「あっ……あっ……」
そうされる度、軽くイッちゃう……。
結城君、ニッコリ笑って、
「じゃ、行くね」
そう言って、腰を少し引いて……
ズンッ!
一気におちんちんを奥まで突き込んで来た。
そしたら……
ビリッ!
背筋から頭まで電流が突き抜けたみたいな衝撃が走って、私……
「あんっ!」
声を上げちゃって、軽くイッちゃったみたい……。
(すごい、これ……)
もう私の体、さっきまで結城君にいっぱい攻められたせいで敏感になり過ぎちゃってる……。
「あ……は……」
私、ぶるぶる震える手を乳首に当てて、自分でキュッとつねって……
「ん……はっ……」
口をはしたなく開いて、もっと気持ち良い声をあげちゃう……。
結城君、また腰を引いて、
ズンッ!
もう一度、奥まで突き込んで来る。
「んあっ!」
また私軽くイッちゃって、また乳首を弄って……
「あっ……」
体を震わせて、声を上げちゃう。
結城君もちょっとずつ興奮してきたみたいで、腰の動きがだんだん速くなってきた。
私の腰を両手で持ち上げて、一生懸命何度も腰を叩き付けてくる。
パンッ! パンッ! パンッ!
「んっ……あっ……はっ……」
もう私、イキっぱなしになっちゃってるみたい……。
体の中が気持ち良いのでいっぱいで、結城君のおちんちんの事しか考えられなくなってきて……
夢中で力いっぱい自分の乳首をひねって、もっと気持ち良くなろうとしちゃって……
「あっ……あっ……結城君っ……好きっ……結城君っ……大好きっ……あっ……あはっ……」
結城君の名前をいっぱい呼び始めちゃってた……。
「ああっ……春菜ちゃんっ……!」
「いいのっ……結城君、いいのっ……」
パンッ! パンッ! パンッ!
結城君も夢中になっちゃってるみたいで、何度も腰を叩き付けて来て……
その度にジン……ジン……って体の奥から気持ちいいのが広がって……
「もっと……良くなって……!」
「あっ……結城君……好きっ……好きぃっ……」
ガシッ!
結城君、急に前にのめって私の体に抱き着いて来て、
「ああっ……春菜ちゃんっ!!」
ズンッ! ズンッ!
思いっきり、はしたなく足をMの字に開いた私の奥の奥までおちんちんを突き込んで来る……。

289 :その日:2010/02/22(月) 02:43:54 ID:0PeQokJK
もう私、結城君のおちんちんの事以外、なんにも考えられなくて……
「あんっ……あんっ……結城君っ……!」
手を結城君の背中に回して爪を立てて、ギュッと一生懸命結城君の体を抱き締めた。
「春菜ちゃんっ……好きだ……好きだ……好きだっ!!」
結城君がおちんちんで私の子宮をズン! ズン! って突き上げながら、必死の顔で言ってくれて……
「あっ……結城君……大好きっ……大好きっ……大好きぃっ……!」
私も両手で一生懸命結城君に抱き着きながら、力一杯答えて……
そして、結城君の腰が小刻みにブルブル震え出して……腰を大きく後ろに引いて……
「春菜ちゃんっ!!」
ズンッ!!
私の子宮をグンッ! と突いて来る、最後の強烈な一突き。そして……
「うっ!!」
ビュッ! ビュッ!
私の中に、結城君がいっぱい射精して……
結城君の生命の熱さが私の体の奥に伝わって来て、私……
「あぁーっ……」
体中が幸せに包まれて……結城君の愛情に満ち溢れて……
爪をいっぱい結城君の背中に立てちゃって……涙をポロポロ流して……
体全部をブルブル震わせて……初めての結城君の愛の迸りを、私の子宮に受け入れた……。

「ふぅ……」
トス……
私の中に射精し終わった結城君、満足したみたいに力を抜いて私に覆い被さって来る。
「はぁ……はぁ……」
やっぱり、男の人って出しちゃうと、ずいぶん疲れちゃうんだよね。
(お疲れさま……)
ちゅ……
私、結城君のほっぺたにご褒美のキスをして上げた。
結城君、私の方を向いてニッコリ笑って、
ちゅ……
「ん……」
「ふ……」
もう一度唇を重ね合わせてゆっくりとキスをする。
ちゅぱ……
唇を離して、結城君が聞いて来る。
「どうだった、春菜ちゃん」
私、ニッコリ笑ってお返事する。
「すっごく、幸せな気分」
また結城君、ニッコリと微笑んで、
ちゅ……
三度目のキスをした。
そのまましばらく、結城君と唇を重ね合ったまま目を閉じて、
結城君との初体験の余韻を味わっちゃった。
ああ……私、すっごく幸せ……。
(このまま、時間が止まっちゃえばいいのにな……)

290 :その日:2010/02/22(月) 02:44:14 ID:0PeQokJK
ちゅぱ……
水っぽい音がして、結城君の唇が私から離れた。
そのまま2人でしばらくじっと見つめ合ってから、結城君が言った。
「さ、お風呂場に行って体洗おっか」
「うん」
「じゃ……」
そう言って、私のあそこからおちんちんを抜こうとしたんだけど、
「あ……」
私、思わず残念そうな顔しちゃって、そしたら結城君が……
「あれ? もしかして、抜いたらダメ?」
カアァ……
そんな恥ずかしい事言って来て、また私顔が真っ赤になっちゃって……。
「じゃ、このまま行こうか」
「きゃ!?」
結城君がおちんちんを私のあそこに入れたまま、お尻に手を当てて私の体を持ち上げた。
「じゃ、落ちないように掴まってて」
そう言われて私、結城君に両手と両足を絡ませてしっかり抱き着いた。

トン、トン……
「あっ……あっ……」
階段を下りる度に結城君のおちんちんが私のあそこを奥まで突いて来て、すっごく感じちゃう……。
そんな私を結城君がニヤニヤ笑いながら見つめてて……
(やだ……)
なんだか、すっごく恥ずかしい……。
「あ、そう言えば春菜ちゃん」
急に結城君、ちょっと不安そうな顔して、
「さっきオレ、中に出しちゃったけど、良かった?」
そんな事聞いて来た。
「うん。大丈夫だよ」
私はニッコリ笑って答えて上げた。
「あ、今日は大丈夫な日だったとか?」
「結城君ならいつでも大丈夫だよ」
「え?」
「いつ子供が出来ても、大丈夫だから」
「えーっ!?」
結城君ってば、顔が真っ青になっちゃってる。
あ……私の中に入ってるおちんちんが、ちょっと小さくなったみたい……。
「そ、それって……つまりその……」
「うふっ。冗談だよ」
結城君、ふーっとため息をついた。
「な、なんだ……脅かさないでよ、春菜ちゃん」
「うふふっ。ごめんね」
私、ニッコリ笑って少し謝って見る。
きっと、結城君なら責任取ってくれるよね。
本当に子供が出来ちゃってても……。

291 :その日:2010/02/22(月) 02:44:35 ID:0PeQokJK
ガラガラ。
お風呂場に着いて扉を開けて、結城君が私の体をお風呂マットの上に下ろしてくれた。そして……
ぬちゅ……
「ん……あっ……」
おちんちんを私のあそこから引き抜いた。
(あ……)
なんだか、ちょっと寂しいかも……。
「あ、いっぱい出て来たね」
結城君が私のあそこをじっと見つめて、そんなこと言って来た。
私のあそこから、私の血が混じった結城君の精液がトロトロって流れて来てて……
「あ……」
恥ずかしくて、また顔が赤くなっちゃった……。
「じゃ、洗ってあげるから後ろ向いて。あ、靴下も脱がなくちゃね」
言われた通りに私4つんばいになって結城君にお尻を向けて、靴下も脱がせてもらった。
(私のあそこ、結城君に見られてる……)
意識しちゃって、だんだんあそこが熱くなってウズウズして来る……。
結城君、シャワーをザーッて流して私のあそこに当てて来た。
「あ……は……」
あぁ……暖かいシャワーがあそこに当たって、ちょっと気持ちいいかも……。
ザーッ……
「は……ん……」
私、腕の力が抜けて、腰を上げたままクタッとなっちゃってた……。

結城君に洗ってもらった後、私結城君に向かってニッコリ笑って言ってみた。
「じゃ、今度は私がして上げるね」
結城君にはお風呂のへりに座ってもらって、私はその前に正座した。
私の目の前で、さっきいっぱい私を気持ち良くしてくれた結城君のおちんちんが、
すっかりおっきくなってピンっと立っちゃってて……。
(あぁ……結城君のおちんちん……)
私、なんだかおちんちんが愛しくなってきて……
ちゅ……
唇を少し窄めて、結城君のおちんちんにキスしてみた。
「うっ!」
結城君、気持ち良さそう……。
えっと、ここからどうするんだっけ。
『この傘の下みたいなとこほじくられると、気持ちいいらしいよ』
お姉ちゃんの教えを思い出す。私、手でおちんちんを少し引き寄せて、
舌を少し伸ばして先っぽをおちんちんの傘の下に当てて、
「う!」
舌の先っぽをくぼみに沿ってこそぎ取るみたいに動かして、ズズッと一周りしてみた。
「う、あ、あ……」
あ……結城君、すごく気持ち良さそう……。
(やっぱりお姉ちゃんの言ってた事、本当なんだ……)
さすがはお姉ちゃんだな……。
私、ちょっと感心してクスッと笑って、もっとお姉ちゃんの言った通りにしてみる。
ちゅ……ちゅ……ちゅ……
「うっ……う……う……」
いっぱい竿の所にキスしながら、舌の先っぽをおちんちんの裏側の筋に沿って
スーッと舐め下ろして行って、
はむ……
「うぐっ!?」
玉の入った袋を唇にくわえてみる。

292 :その日:2010/02/22(月) 02:44:56 ID:0PeQokJK
『玉をイジってあげると喜ぶけど、すっごく繊細なところだから。絶対力を入れたらダメだからね』
(大事に、大事にだよね……)
はむ……はむ……
「うっ……うわっ……!?」
結城君の玉を唇で優しく揉みほぐして、舌を使って、ペロ、ペロって舐めてみる。
うわ……結城君、目を一生懸命つぶって、気持ち良いのを我慢してるみたい。
おちんちんがもう、ギンギンに固くなっちゃってて、熱い感触が私の顔に伝わって来る。
うふふ……なんだか可愛いな……。
スリ……
「えっ!?」
おちんちんが可愛くってつい、右手で結城君のおちんちんをそっと手に取って、
おちんちんに顔をスリスリしちゃってた。
「は、春菜ちゃんっ……!!」
結城君、ちょっと驚いちゃってるみたい。
うふふ。じゃ、もっとやって上げるね。
スリ……スリ……
「はぁっ……はぁっ……」
結城君の息がすごく荒くなってる……。
あ……なんだかおちんちんがプルプル震えて、もう出ちゃいそう。
私、クスッと笑って、一度顔をおちんちんから離してみた。
「ふぅ……」
結城君、一息ついたみたいにホッとした顔してる。
うふふ、結城君。本番はここからだよ。
私、結城君のおちんちんを手でクイッと私の方に倒して、唇の先に力を入れてちょっと窄めて、
ちゅ……
「うっ!」
おちんちんの先っぽに唇を押し当てた。そして……
ズ、ズ、ズ……
「う、う、うぅっ……!!」
唇に力を入れながら、ちょっとずつ結城君のおちんちんを飲み込んでみる。
『簡単に飲み込んじゃダメだからね。
男の子はね、おちんちんで無理矢理相手のお口をこじ開けて犯す、って感じが好きなんだから』
お姉ちゃんに言われた通り、唇にはしっかり力を入れて結城君のおちんちんを締め付けてみる。
あ……私の唇、だんだん結城君のおちんちんの形に広げられてく……。
「あ……う……は、春菜ちゃん……!」
ん……おちんちんの傘のとこが、唇を通ったみたい。
もう少し唇に力を入れながらおちんちんを少し戻して、傘の根本をキュッと締め付けてみる。
「うはっ!?」
唇でおちんちんの竿を締め付けながら、もう少しおちんちんを飲み込んでみて、
だんだん唇の輪をおちんちんの下に降ろしてく。
「う……ああ……あっ……」
コツン……
あ……おちんちんが、口の上側の壁に当たったみたい。
でも……
ズ、ズ、ズ……
「え……ま、まだ!?」
もうちょっと、おちんちんを奥まで入れてみる。
あ……もうおちんちんが喉のとこまで来てる……。
ここからが、難しいんだよね……。
『ディープスロートって言うんだけどね。風俗嬢でもなかなか出来ないらしいから。
慣れてないと吐き出しちゃうし、ま、よっぽど相手を愛してないと無理よね』
ゴクリ。ちょっとツバを飲み込んじゃう。
きっと、大丈夫だよね。あんなに一生懸命練習したんだから……。

293 :その日:2010/02/22(月) 02:45:15 ID:0PeQokJK
鼻で息を大きく吸って、口から喉までを一直線にして体勢を整えて、
ズ、ズ……
「え……えぇっ!?」
(で……出来たよ、お姉ちゃん……)
とうとう、喉の奥まで結城君のおちんちんが入っちゃった……。
私の喉に結城君の柔らかいおちんちんの先っぽが当たってる……。
「ん……んぐ……」
喉を動かして、おちんちんの先っぽを締め付けてみる。
「は、は、春菜ちゃん……!!」
結城君、すっごく驚いてるみたい。
でも、これって息が出来なくて、ちょっと苦しいんだよね。
一度、おちんちんを口の外に出す事にする。
出す時も唇で竿を締め付けながら、ちょっとずつ……
ズ、ズ、ズ……ポン。
あ……おちんちんをいっぱい吸ってたせいで、唇が変な音立てちゃった……。
(やだ……)
なんだか、ちょっと恥ずかしい……。
ちらっと上を向いてみたら、
「はぁ……はぁ……はぁ……」
結城君、すっごく息が荒くなって興奮してるみたい……。
私ニッコリ笑って、
「結城君、好きなようにおちんちん動かしてもいいよ」
そう言ってもう一度おちんちんの先に唇を当てて、ズズッと中に入れてみる。
「は……春菜ちゃん……!」
そしたら結城君、もう我慢出来なくなったみたいで、立ち上がって私の頭をガッて掴んで……
ズリュッ!
「んっ!」
一気に喉の奥までおちんちんを突き込んで来た。
「あうっ!」
結城君が気持ち良さそうに声を上げる。
(あん……結城君、激しい……)
もう結城君、体が止められなくなったみたいで、
ズリュッ! ズリュッ! ズリュッ!
「んっ! んぶっ! ぶっ!」
私の頭を前後に振り回して、何度も私の顔に腰を叩き付けて来る。
あ……鼻が結城君のお腹に当たっちゃって、ちょっとツーンとして涙が出て来る……。
結城君もう夢中になっちゃったみたいで、一生懸命腰を動かして私の唇でおちんちんを擦って、
ズリュッ! ズリュッ! ズリュッ!
「春菜ちゃん! 春菜ちゃん! 春菜ちゃんっ!!」
何度も私の名前を呼んで、喉の奥までおちんちんを突き入れて来る。
(あぁ……私のお口、結城君のエッチなおもちゃにされてる……)
そう思ったら私、なんだか背中がゾクッとしちゃって、あそこがジュンってして来て……
ちゅく……
自分であそこを弄って、一人エッチし始めちゃってた……。

294 :その日:2010/02/22(月) 02:45:37 ID:0PeQokJK
「うわぁっ……春菜ちゃんっ! 春菜ちゃんっ!!」
ドピュッ!!
(あ……)
結城君が、私の喉の奥で精液を出し始めた。
「う……あ……」
ドピュッ! ドピュッ!
私の喉の奥に熱い感触が伝わって来る。
私、ちょっと結城君の腰を引いて、お口の中で精液を出してもらった。
ドピュ……ドピュ……
私の舌の上に、結城君の精液が出て来てる。
(ちょっと、苦いかも……)
けどこの味、なんだかエッチで興奮しちゃう……。
私、しばらく結城君のおちんちんをくわえたままじっとして、
初めての結城君の精液の味をゆっくり味わっちゃった……。

「ふぅ……」
出し終わった結城君、疲れちゃったみたいで、私の肩に手を置いて一息ついてるみたい。
そして、ゆっくりとおちんちんを私の唇からちゅぷ……と引き抜いて、
私の唇と結城君のおちんちんがエッチな白い糸で結ばれてる。
私、なんだかボーッとしちゃってたら……
トロ……
(あ……)
結城君の精液が、私のお口から垂れて来ちゃってた。
「は、春菜ちゃん……」
結城君が私のエッチな顔を見て、ちょっと顔を赤くしてる。
そう言えばお姉ちゃん言ってたっけ。
『男の子はね、精液を飲んで上げたらすっごく喜ぶから。
でも、ちょっと喉に絡まるから。やるんなら覚悟しといてね』
私、ニッコリ笑って、
ペロ……
舌で唇の周りに付いた結城君の精液を舐め取って、ゴクンと飲み込んでみた。
「は、春菜ちゃんっ!?」
結城君が驚いたみたいな顔してる。私、もう一回ニッコリ笑って言ってみた。
「うふっ。美味しかった。ごちそうさまでした」
そしたら結城君、
「うわ……」
なんだか呆れたみたいな顔して赤くなっちゃってる。
(あ、あれ? ちょっとやり過ぎちゃったかな……)
お姉ちゃんの言った通りにしたはずなのにな……。
私も恥ずかしくなって、ちょっと顔が赤くなっちゃった……。

「じゃ、ちょっと疲れたし。お風呂に入って休もうか」
「うん」
2人でバスタブの中に並んで浸かった。
結城君と2人で一緒にお風呂。
あぁ……すっごく暖かくて、気持ちいい……。
「久しぶりだね。こうやってさ、裸で2人並んで横に座るのって」
「あ……」
(そっか、私達……)
前にもこんな事があったんだっけ。ララさんの道具で真っ暗闇の場所にワープしちゃって。
「あの時話した事、覚えてる?」
「うん……」
『私も……お互いが信頼できる人と一緒になれたら……って思う……』
こっそり、私の秘密の想いを込めたその言葉。
(結城君、ちゃんと覚えててくれたんだ……)
ちょっと胸が暖かくなって、ジーンとして来ちゃった……。

295 :その日:2010/02/22(月) 02:45:56 ID:0PeQokJK
結城君がゆっくりと私の方に振り向いて、
「オレさ……春菜ちゃんのこと、世界の誰よりも信頼してるから」
そんな嬉しいこと言ってくれた。
私も結城君をじっと見つめて、ちょっとだけクスッと笑って、
「私も……結城君のこと、誰よりも一番頼りにしてるよ」
「春菜ちゃん……」
見つめ合ってる結城君の顔がだんだん近くなってきて、
ちゅ……
優しく私にキスしてくれた。
結城君、私の肩に手を当てて、
「あ……」
私の体をお湯の中で少し持ち上げて、私の腰を結城君の膝の上に乗せた。
(結城君……)
「春菜ちゃん、ごめんね。長い間、ずっと待たせちゃって」
結城君、私の胸をそっと手で撫でてきた。
「あ……」
私、結城君の手の優しい触り心地を胸に感じて、ちょっと声を出しちゃってた……。
「でも、なんだかオレ、バカみたいだな」
「え……?」
「こんなことなら、最初っから告白しとくんだったよ。
オレと春菜ちゃんって、本当は中学の時から両想いだったんだね」
そう言われて、私もちょっと可笑しくてクスッと笑っちゃった。
「本当だね」
でも、私は……結城君の方に顔を傾けて、今の気持ちを素直に結城君に告げてみる。
「でも私ちょっとだけ、結城君が今まで告白してくれなくって、良かったなって思ってる」
「え……」
結城君、ちょっと驚いた顔してる。
「だってそのおかげで私、ララさんに会えたから」
「あ……」
もし、私が中学の時から結城君と付き合ってたら。
きっとララさんとのことも、今とは同じにならなかったんじゃないかな。
「それに、古手川さんのことも……。もしあの時、結城君がああ言ってくれなかったら……」
私……思い余って、私達の友情も、暖かい空気も、みんなぶち壊しにしてたかもしれない。
「春菜ちゃん……」
私、もう一度ニッコリ笑って言ってみた。
「結城君が、ちょっと優柔不断な……でも、とっても優しい人だったから、
みんなが幸せになれたんだよね」
「えっと……それって、誉めてくれてるのかな?」
「うん。そうだよ」
結城君、照れたみたいにほっぺたを少し赤くして、頭をポリポリ掻いた。
「ありがとう、結城君……」
「あはは……」
結城君、ちょっとはにかんで苦笑いしてる。
「でもさ、春菜ちゃん。お礼ならオレじゃなくて、ララに言った方が良いと思う。
オレだって、ララと春菜ちゃん両方と結婚なんて、ララに言われるまで思いもよらなかったし」
そう言われて、私クスッと笑っちゃった。
「うん……そうだね」
そう言って、結城君の腰に乗ったまま目を閉じて、ちゅ……と唇を重ね合う。
誰かが幸せになれば、誰かが不幸せになる。
私達が当たり前と思ってたそんな悲しい決まりを、太陽みたいな笑顔で吹き飛ばしちゃうララさん。
なんだか、今もララさんが私達を見ながら、ニコニコ笑ってるような気がしてくる。
私、そのララさんの笑顔にむかって、こっそりお礼を言ってみた。
(本当に……ありがとう、ララさん……)

296 :その日:2010/02/22(月) 02:46:20 ID:0PeQokJK
それから2人で結城君のお部屋に戻って、汚れたシーツを新しいのと取り替えた。
「春菜ちゃん。そろそろ寝ようか」
結城君がそう言って、私にニッコリ笑いかけて来る。
「うん……」
私、結城君の手に引かれて、2人とも裸のまま一緒のお布団に入った。
結城君の横に寝そべって、顔をじっと見つめてみる。
結城君も、私の方をじっと見つめてる……。
「春菜ちゃん」
「結城君……」
ちゅ……
また結城君、私に優しいキスをしてくれた。
ちょっと赤くなった顔で、私に微笑みかけてくれてる……。
そこで私、今日最後にきっと言おうと思ってた事を口にしてみた。
「結城君、一つお願いがあるんだけど」
「何?」
「結城君のこと……リトくん、って呼んでもいいかな」
「え……」
あ、結城君、嬉しそうに驚いた顔してる……。
「もちろん! これからもよろしくね、春菜ちゃん!」
結城君が許してくれた。だから私……
「リトくん……」
初めてその呼び方を使ってみた。
「春菜ちゃん」
またリトくんが私を呼んでくれて、
ちゅ……
もう一度、さっきより少し熱くなった唇を寄せ合って、嬉しいキス。
そのまま2人で手足を絡めて抱き合って、目を閉じてゆっくりとリトくんの体の暖かさを感じてた。
(なんだか、夢みたい……)
昨日見た夢。
ピンク色で、幸せがいっぱいで、とっても素敵な夢だったけど……。
本物のリトくんは、もっと暖かくて、優しくて、だけど……
「春菜ちゃん」
「え?」
「あそこ、濡れてるね」
「あ……」
ちょっとだけ、エッチで……
「オレのおちんちん、入れて欲しい?」
カアァ……
私にもっと素敵な、ちょっとエッチな夢を見させてくれる……。
本当に、もう。
私がこんなにエッチではしたない娘になっちゃったの、リトくんのせいなんだからね。
(責任、取ってもらうからね……)
私ちょっとだけクスッと笑って、リトくんのおちんちんをキュッと手で握って、
「うふっ。リトくん、今夜は寝かせてあげないよ」
「え……」
ピトッ。
おちんちんを私のあそこに当ててみた。そして……
ぬちゅ……ず、ず、ず……
「んあっ……は、春菜ちゃん……」
「は……ん……リトく……んっ……」
リトくんの熱いおちんちんが、私のあそこに奥まで入ってく……。
今夜はずっと、夢の続きを見せてもらうんだ。
私達の体が蕩けて一つになるまで、いつまでも、ずっと、ずっと……
(終)

297 :名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 02:47:25 ID:0PeQokJK
というわけで、リトくんのララ(前スレ)・春菜・唯・里紗、処女4人斬りツアー終了です
最終回のハーレム設定に乗っかったかなり無茶な展開でしたが
まあ矢吹神に敬意を表してって事でw
ではでは

298 :名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 00:37:33 ID:TVhyvbwj
おつかれさまでした

第二段楽しみにしています

299 :名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 17:39:05 ID:+SRz9NTq
乙です。
リクとかできるなら毎日してるあいだに美柑にリトの子ができちゃってって話が

300 :名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 18:38:37 ID:D0bLUjQ6
ヤミのにゅるにゅると春菜のフェラがよかったなぁ

301 :名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 20:56:12 ID:dyO/4hLD


302 :名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 04:28:06 ID:flzPCYI6
保管庫が全く更新されてないけどどうなってんの?

303 :名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 20:39:47 ID:9kYX4OsM
リサーーーーー
うおおおおおおおおおおおおお

304 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 11:58:47 ID:wodMqeGn
リトと唯の人まだかな

305 :名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 12:21:31 ID:jSJhrUiR
>>295
遅ればせながら乙
こっちが先に復活したんだ・・

306 :名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 23:01:19 ID:5O217TaQ
リサリサリサ

出るぞーーーーーーーーー

307 :名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 21:19:25 ID:gec8BpQG
hhh

308 :名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 22:53:29 ID:7gK0bApF
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9995498
ジャンプも全部否定ってか…

309 :名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 15:20:38 ID:OdNYQaBL
とりあえずこういう動きはあった。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100315/trd1003150712002-n1.htm


310 :名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 22:30:38 ID:xTI0Pvg+
リサエロいよリサ

311 :名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 06:20:48 ID:6xRG3wKh
リトと唯の人まだかな〜

312 :名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 09:15:48 ID:YvYDrugr
唯唯うっせーよ
ただでさえ書く人いないのに更に書きづらくなるわ

313 :名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 16:01:50 ID:UcydatLg
保管庫更新されねえ

314 :名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 18:45:31 ID:qtwi6Y3k
告知しときます
長らく未完成で止まってた作品「イツワリとホンネ」を、やっと完成させましたので保管庫の方で更新しておきました
お暇で読んでやっても良いという方は読んでみてください

315 :名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 18:52:15 ID:LdO7o8qH
唯スキーの俺歓喜。これから読ませていただきます。

316 :名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 16:34:01 ID:vx8jGJd9
>>313
ここ保管庫の窓口だったんか

317 :名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 22:50:31 ID:wilb46qE
HHH

318 :名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 20:41:59 ID:qhDePcYH
保守

319 :名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 05:20:05 ID:2rVt+itb
age


320 :名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 04:19:46 ID:OmF49U8k
age


321 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 01:12:23 ID:QD5yKzgI
リトララでエイプリルフールネタです。
勢いで書いたので短いうえにエロも無いです。ただイチャイチャしてるだけです。

322 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 01:12:55 ID:QD5yKzgI
「む〜……」
「まう〜?」

真剣な眼差しで幼いセリーヌの顔を見つめるララ
そんな彼女を不思議そうに見つめ返すセリーヌ
学校から帰ってきてからというもの、ずっとこの調子だ
すっかり陽の落ちた結城家で、不思議なにらめっこが繰り広げられていた

「……何してんだ?ララ」

その様子をしばらく黙って見ていたリトが、ついに堪え切れなくなりツッコミを入れる

「何って……待ってるんだよ、光るの!」
「光るって、何が?」

本気でわからないといった顔でリトがそう返す
するとララははじめてセリーヌから視線を外し、少し憤慨したような、呆れたような瞳を向けた

「リトが言ったんだよ、セリーヌちゃんは年に一回だけお花を虹色に光らせるって!それが今日だって!だからこうしてその瞬間をずっと待ってるのっ」
「セリーヌの花が光る……?虹色……?……ああ」

何かを思い出したようにポンッと手を叩くリト
そういえば言ったかもしれない、そんなことを
本日4月1日、つまりエイプリルフールの朝っぱらに
思い出すと同時に、リトは驚いたようにララを見た

「って、お前それ信じたのかっ!?」
「?うん」

素直にこくんと頷くララ
しまった、とリトは思った
なんてことはない軽いジョークのつもりだったのだが、デビルークにはそういった風習が無いのかもしれない
いや、住んでいた星が違うのだから無くても当然だろう

「え……もしかしてウソだったの?」
「はは……悪い」
「ひっ……どぉ〜い!!」

ぷく〜っと頬を膨らませて抗議の態度をとるララ
悪いとは思いつつも、そんな愛くるしい姿を見ているともっと悪戯してやりたくなってしまう

「怒るなって。あ、ホラ!庭の木にパイの実がなってるぞ!」
「えっ、どこどこ!?」

リトが指差した方向をすかさず見るララ
しかし窓はすでにカーテンが閉まっており、外の様子などわかるはずもない
さすがのララもこれはすぐにウソだとわかったようだ

323 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 01:13:44 ID:QD5yKzgI
「んもう、もうっ」

ぽかぽかとリトの胸のあたりを叩くララ
もちろん全力ではなく恋人相手にじゃれる程度のものだが、地球人より数倍力が強いため結構痛い

「いてて、悪かったって!ごめんな。でも地球じゃ4月1日はウソついてもいい日なんだぞ」
「そんなの知らないもぉん……」

しゅんとして下を向くララ
珍しくララにしては本気で落胆している様子だ
余程セリーヌの花が光る瞬間を心待ちにしていたらしい

「セリーヌちゃんのお花が光るなんて素敵だな、綺麗なんだろうなぁって思ってたのに……」
「ララ……」

さすがにやりすぎたかもしれない
リトは心の中で反省するとともに、絵本の中のような内容を本気で信じてしまうララがとても純粋で可愛らしく思えた
低くなってしまったララの頭を少し強めにくしゃくしゃと撫でてやる

「り、りとっ!?」
「ホントにかわいーよなぁ、ララは」

満面の笑みを向けてそう言うと、ララは少しだけ赤くなった頬を膨らませた

「……もうウソついても騙されないもん」
「これはウソじゃないって」
「むー……」

顔を赤らめたままジトッとリトをにらみつける
どうやらかなり機嫌を損ねてしまったらしい

「わかったよ。じゃあ、これからオレが言うことは全部ウソだからな?」
「えっ……?」

一瞬、何を言っているのかわからないといった様子でリトを見つめ返すララ
するとリトはコホンと咳払いをして言葉を続ける

「オレ、ララのこと好きじゃない。可愛いとも思わない。大切だなんてこれっぽっちも思ってない」
「り、リト?」
「いつもそばにいたいなんて思わないし、け、結婚なんて考えたこともないっ」

マシンガンのように吐き出される言葉に、ララはキョトンとして聞き入っている
ウソだと宣言された言葉を一つ一つ変換していくと、徐々に頬の赤みが増していく

「え、あの、その……」
「……やっぱ、ムリだ」
「えっ?」

ポツンと呟いた一言に、ララが首を傾げる
どういうこと?そう尋ねようとしたとき、その体はすっぽりとリトの腕の中に収まっていた

「こんなこと言うのウソでも耐えられねーよ」
「り、リト……」
「態度だったら、ウソも何も無いだろ?全部ホントだ。だから許してくれよ……な?」

抱きしめる腕に力を籠める
頑固だったララもようやく観念したのか、リトの背中に細い腕が回される

324 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 01:14:09 ID:QD5yKzgI
「許してあげないもん……」
「えぇ……?じゃあどうしたら許してくれるんだよ?」
「うーそ♪リト引っかかったぁ♪」
「あ、こんにゃろっ」

ペロっと舌を出して微笑むララの腋に手を入れ、こちょこちょとくすぐる
こうなってしまうとさっきまでの不機嫌はどこへやら、ただのノロケ合いだ

「ひゃ、あははっ……だめぇ、くすぐったいよぉ!ん、ひゃう、あははっ」
「そんな声出すと向こうの部屋の美柑に勘違いされちゃうぞ?」
「だ、だってくすぐったっ……あは、うふふ、あはは……っ」
「仕方ないな」

わざとらしくやれやれと言いながら、リトが笑いすぎて苦しそうなララの顔に自分の顔を近づける
そして二つの唇が重なると同時に、くすぐっていた手を止めた

「んっ……はぁ」
「……止まったな」
「うん……リト、ねぇ……?」

くすぐられて涙が出るほど笑ったせいなのか、それとも別の理由なのか
潤んだ瞳でリトの顔を見つめた

「……ここじゃセリーヌもいるから、部屋行こう。今日は……ララの部屋にする?」
「どっちでもいいよ。リトの好きなほう♪」
「わかった」

ララの返事を聞いたリトは腰の辺りに手を回すと、ひょいとその体を抱え上げる
小柄でもやはり男の子なのだと再認識させられる

「えへへ♪」
「すっかり機嫌よくなったな」
「うんっ♪」

太陽のような笑顔を見せてリトの首に抱きつくララ
その輝きには微塵の曇りもない
もう少し不機嫌なララも見てみたかったけど……そうは思ったが、その言葉は胸の中に仕舞う
やはりララの笑顔に勝てるものは無いのだ

「ララ」
「なぁに?」
「……なんでもない。今日はララを怒らせちゃった分、いつもより頑張るからな」
「もう……リトのエッチ♪」

嬉しそうなララの言葉を胸に、リトは軽い足取りで階段を駆け上る
宣言した以上はしっかりララを満足させなくては――そう心に誓いながら

325 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 01:21:05 ID:QD5yKzgI
おしまいです。
どうしても幸せそうな二人を妄想してしまう毎日です。

326 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 07:27:34 ID:ndNSZKDe
GJ
読みながらずっとニヤニヤできるいい話だった

327 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 07:34:18 ID:1SGlDn8w


328 :名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 12:52:51 ID:BpeVsACe
おお、こいつはGJ!

329 :名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 22:08:20 ID:mELuOTTj
GJ!
そして保守

330 :名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 22:54:52 ID:lUHmEBSL


331 :名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 18:54:07 ID:kyQt3zgu
これはいいイチャつき

332 :名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 14:19:33 ID:/fNCkBZh
このスレ最高!!!!!
もっと書いて欲しいです!!!!!〜!!〜〜

333 :名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 01:45:11 ID:uTETbowy
保守

334 :名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 00:31:11 ID:XK7DW6WN
age

335 :名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 20:46:53 ID:RnUCfpJa
保守

336 :名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 21:28:15 ID:z5R21FJu
今思えば本当に何も残らない漫画だったな
エロだけか…

337 :名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 20:10:56 ID:74wFgmH9
ほっす

338 :名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 00:38:14 ID:/2XUl3Fq
パチュリーウッ


339 :名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 05:25:44 ID:xoZweBLU
保守

340 :名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 22:52:18 ID:AOHKb+4b
保守

341 :名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 00:47:52 ID:mfvsD2eH
保守

342 :名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:22:50 ID:90tqrpIP
久しぶりに作品投下。
保管庫にある「眠れぬ夜は君のせい」の続編です。
このスレが初めての方がもしいたら、そちらの方を先に読んでいただいた方がいいかもしれません。

343 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:26:16 ID:90tqrpIP
カチコチと時を刻む時計の針の音にも耳を貸さず、結城リトは眠りの闇の中から出られずにいた。

閉められたカーテンの向こうには既に朝の光が降り注ぐ街、その中では学生やサラリーマン、OLなどが学校や職場に向かって歩いている。

今日は平日なので本来ならば彼の姿もその中にあるはずなのだが…。
「うーん…」
―――― ふにっ ―――――

寝返りを打ったその先には少女の裸体。白く透き通る肌にピンクの長い髪、ララ・サタリン・デビルークが眠っていた。
寝返りを打った際、彼は彼女の柔らかな乳房を鷲掴みにしていたのだ。ぼんやりとしていた頭に体中の血液が集中し、昨夜の出来事が鮮明にフラッシュバックする。
そして…

「ううううううぅぅぅわああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

リトの悲鳴に結城家の屋根で合唱していた雀たちが一斉に飛び去って行く。その声に深い眠りの底にいたララも目を覚ました。
「んんっ…。リト?どうしたの?大声出して…」
彼女は目をこすりながら上体を起こした。
「えっ?いや…だって…」
リトが後に続く言葉を探し出せずにいると、ララはきょとんとした顔を彼に向けた。
「だって何?私たち恋人同士なんだから、こういうのってもう当たり前になったんじゃないの?」
「ええっ!!!???」
ララの台詞にリトは驚く。昨晩ララの想いを知り、そのまま彼女を抱いてしまったのだが、
やはりリトにはまだ裸のまま二人で朝を迎えるというシチュエーションに完全に慣れることは難しいようだった。
それに対してララはリトと結ばれた喜びからか、ニコニコしてさもこれが当たり前というような顔をしていた。


344 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:28:08 ID:90tqrpIP
あ…」
ふとララが何かに気づいたような声を上げた。
しかしそれも束の間、リトが疑問の声を上げる間も無く、ララはリトに抱きつき、彼をベッドに押し倒してキスをした。
しばしの沈黙が流れ、二人の唇が離れた。
「…どうしたんだよララ?」
「え?もちろんおはようのキスだよ♪ねえリトぉ…」
ララは上目遣いでリトに甘えてきた。そのまま彼の首に腕を絡め、自分の胸に彼の顔を埋めさせる。
「ちょっとララ…。朝からこれは…」
「えー?昨日はあんなにえっちだったくせにぃ〜」
ララの声にリトの顔はトマトのように真っ赤になる。
「ねえリトぉ…。ちょっとくらいいいでしょ?」
再びキスを交わす二人。ララはリトの口に舌を差し込み、そのまま彼の口内を味わう。
リトもそれに負けじとララの舌を押し返し、彼女の口内を味わった。

二人の唇が離れた時には、リトの肉棒が反応し始めていた。それに気づいたララがクスッと笑みを漏らす。
「リトってばやっぱりえっちだね。でもこれじゃ昨日の半分くらいかな?よーし、ちょっと待っててね」
ララはそう言うと布団の中に頭まで潜りこんだ。なにをするのかとリトが布団の中を覗くと、ララは顔を赤くして抗議した。
「リトはそのままでいて。絶対覗いちゃだめなんだから」
リトが言われたとおりにすると、肉棒の先に何か湿ったものが触れる感触がした。
『これってもしかして…』
リトは思わず布団を少しめくってみる。
その目に飛び込んできたのはララが自分の肉棒に舌を這わせている光景だった。
明るさの変化に気づいたララは再びリトに抗議する。
「もー、リトってば覗いちゃだめって言ってるのにぃ…。見られるの恥ずかしいんだからねっ」
さすがのララも自分がフェラチオをしているところを見られるのは恥ずかしいらしく、頬を紅潮させ、上目遣いでリトを睨んだ。と思ったらリトの手から布団を奪い取り、そのまま布団をかぶって隠れてしまった。
『やば…今のすごくツボに来たかも…』
先ほどのララの様子にすっかり興奮したのか、リトの肉棒に力が漲っていった。
「ララ、俺もうララの中に入れたい…」
その声を聞いたララは布団の中から顔を出した。
「うん…。いいよ。いっぱいしよ?」


345 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:30:44 ID:90tqrpIP
リトはララを抱きしめると、そのまま自分の下に仰向けに寝かせる。
ララの膣はすでに湿っており、リトを受け入れる準備は整っていた。
「なんだよ?俺のこと散々えっちって言っときながら、自分だって濡れてんじゃん。ララのえっち」
ララの入口で肉棒の先端を遊ばせながらリトは意地悪く言ってみる。
「私そんなにえっちじゃないもん…。リトが好きだからこんな風になっちゃうだけだもん」
ララが頬を赤く染めながら抗議してくる。それがかわいくてリトはララを抱きしめる。
「俺だってララのこと好きだよ」
「私のほうがもっと好きだもん」
「そうかなあ?俺のほうがもっともっとララのこと好きだと思うけどなあ」
「私のほうがもっともっともーっと好き」
そんな言いあいに二人は笑みを漏らす。そして唇を重ね、リトはララの中への侵入を試みる。
「あっ…ふあ…」
「痛いのか?」
昨日ララが痛がっていたのはリトも知っている。リトは彼女が痛がっているのではないかと思って声をかけた。
「ううん、違うよ」
ララは彼の言葉を否定する。目は潤み、少し乱れた吐息は彼の欲望をさらに煽る。
「気持ちいい?」
そう聞きながらリトは腰をゆっくりと前後に動かし始め、ララの膣内を刺激してやる。ララはしばし無言のままだったのだが…。
「あんっ…もうリトぉ…」
ララはリトの肩に手を当て、力を込める。その様子にリトは思わず腰の動きを止めた。
やはり痛みがあるのだろうか?
「やっぱり動かすと痛いのか?」
リトが尋ねるとララはふるふると首を横に振った。
リトがララの顔を覗き込むと、ララは恥ずかしそうに顔を反らした。
「なんだよ?言いたいことがあるなら言ってくれていいんだぜ?」
「うん…」
ララはそう言いながらも無言だったが、しばらくした後口を開いた。
「じゃあ、ちょっと恥ずかしいけど言うね?あのね、リト…」
「うん?」
リトは一瞬呆気にとられたような顔をした。


346 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:32:59 ID:90tqrpIP
「…もっと…強く突いてもいいよ…?」

なんだ、痛いんじゃなくて、もっと気持ち良くしてほしかったんだ…

「じゃあこういうのはどうかな?」
リトはララを抱きしめたまま反転し、ララがに自分の上に来るような体勢をとる。
「そのまま上体を起こしてみて」
ララはリトに言われたとおりに上体を起こす。
そしてリトはララを下から思いっきり突き上げた。
「ひぅっ…!?」
下から子宮を突き上げられ、ララの体に強烈な快楽が走った。
「あ…あ…リト…。奥まで届いてるっ…」
リトはララの様子を見て何度も何度も突き上げた。
彼女が倒れないように上体を支える。
「このままイくよ、ララ!」
「え?あっ?ああぁっ…!!」
深く突き刺さった肉棒からリトの欲望が溢れ出し、彼女の子宮へと入っていった。
「あっ…あぁ…」
リトの精液を一滴残さず子宮に入れようとララの膣内が収縮した。
力が抜け崩れ落ちる彼女の上体をリトは優しく抱きとめる。
リトは笑顔でララの顔を覗きこむ。
しかしララは少しだけふくれっ面をしていた。
「ララ…?どうしたの?」
確かに彼女は快感を得ていたはずだ。
彼にはなぜ彼女がこんな顔をするのかわからなかった。


347 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:37:03 ID:90tqrpIP
「…もう一回…」
「え?…今のはあんまり気に入らなかった?」
「…気持ちよかったけどぉ、イく時はリトにぎゅーってしてもらって、ちゅーってしてもらって、いっぱいくっついていたかったんだもん…」
ララはリトに抱きついたままベッドに仰向けになる。必然とリトがララの上に重なる体勢になる。
「リト、いっぱいぎゅってして?」
リトは再びララの中に肉棒を挿入する。
そのままララに口づけながら激しくピストンした。
先ほど出した精液が泡立ち、ララの膣内で極上のローションとなる。
重ねた唇の隙間から洩れる吐息に二人の理性が乗って体外へと出ていった。
「「はぁ…っ、はぁ…っ」」
二人の間から会話が消える。
それは二人がひとつになっている証拠なのかもしれない。
ララもリトもそろそろ限界が来ていた。
リトは最後に全身に力を込める。
唇、上半身、下半身が強く重なり合い、すべてが愛しい彼女とひとつに溶けあっていくような感覚を覚える。
同じような感覚を彼女も感じてくれているのだろうか。

射精しているリトの肉棒に絡みついていたララの膣壁の力が弱まる。
二度目の射精を終えたリトの肉棒がララの膣から引き抜かれた。
ひとつだった心と体がふたつに戻っていく感覚を覚え、リトは少し名残惜しさを感じた。


348 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:39:27 ID:90tqrpIP
「ねえリト?」
呼びかけてくる彼女の息はまだ荒い。
「うん?」
「私とひとつになってるって感じした?」
「うん…」
「私ね、リトとひとつになってるときも大好きだけど、そこから二人でふたつに戻る時も大好きなんだよ?」
今のリトに彼女の言葉の真意はわからない。
でも彼女が自分を大好きでいてくれることは確かだ。
二人は笑顔のまま優しく抱き合う。

―― きっと一人にひとつの心と体だから、大好きな人と二人でひとつになれて、二人でふたつの心と体だから大好きな人と寄り添い合い、支え合えるんだよね? ――

しばらくベッドの中でいちゃついていた二人だったが、ふとリトは時計に目をやった。
時刻はもう10時30分を過ぎていた。
「あーっ!?もうこんな時間なのかよ!?」
「あ〜、完全に遅刻だね〜♪」
「…おまえ、最初から時間に気づいてたろ?」
「だって起きた時にはもう9時過ぎてたし、今日はリトとずっと二人っきりでいたいな〜って…」
リトにはララのそんな台詞がとても可愛らしく感じられてしまう。
だが今彼女に甘い顔はできない。
「とにかく!今日はおまえのせいでこんなことになったんだからな!これからはもうちょっと考えてもらわなきゃ…」
「えー!?リトがえっちなのがいけないんでしょー?今日学校なのわかってて朝までえっちするんだもん」
「なにー?」
「それはこっちの台詞だもん!」

しばしの睨みあいのあとで二人はどちらからともなく笑い出した。
もしも次に同じようなことがあっても、これからずっと眠れぬ夜も起きれぬ朝も君のせいにして笑い合える仲でありたい。
二人は心の底からそう思った。


349 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:42:33 ID:90tqrpIP
「とにかく朝食にしようぜ」
二人はキッチンのテーブルの上にラップがかけられて置かれている料理の皿を目にした。
そしてテーブルの上にはリトの妹、美柑からの書置きもあった。
『もう二度と起こしにいかないから』
その字はかなり力を込められて書かれたようで、丁寧さもなにもあったものではく、美柑の気持ちがストレートに込められていた。
リトは美柑に自分とララが裸で眠っていたところを見られたのだということに今更ながら気づいた。
「ねえリトー、はやくご飯あっためて食べようよ~」
「…あぁ…」
「あれ?リト急に元気なくなったね?」
呑気なララに対し、今日美柑が帰ってきたらどんな顔をして顔を合わせればいいのかとリトの気は重くなっていった…。


350 :起きれぬ朝も君のせい:2010/05/05(水) 13:48:52 ID:90tqrpIP
これで終了です。

ちょっとバカップルっぽくなりすぎたかな?と思いましたが、この二人ならなんか許せる気がするのは私だけ?

前のと合わせて読んでいただけると嬉しいです。
では次があればまた。

351 :名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:49:01 ID:Xyz/xbNr
ふぅ

352 :名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:49:31 ID:Xyz/xbNr
っと賢者になったら乙忘れてた

乙GJだった!
久々のリアルタイム

353 :名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 14:37:48 ID:MxYaZFGc
>>350
GJ!! 美柑w

んで、part11の分の保管庫更新しましたので報告します
作者様はご確認を

つーか、このスレもう480KBっすね
次スレのテンプレどうします?

354 :名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 04:52:01 ID:bxZN1vsk
最高でした!


355 :名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 17:26:37 ID:UtCKEF6T
GJ!!
久しぶりの投下乙でした!
ララかわゆWW

356 :名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 00:46:29 ID:1W1Xv879
うむ

357 :名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 09:24:07 ID:nQPGXUDs
GJ

358 :名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 11:02:02 ID:EtyReGe/
俺も可愛いララが書けるようになりたい

359 :名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 19:39:35 ID:0VSYGjJH
頑張れ

360 :名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:16:12 ID:+JyT2kE3
ララェ・・・

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