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咲-Saki-でエロパロ

1 :名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 02:34:03 ID:W53BOlXV
関連
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咲【-Saki-】で百合萌え (レズ・由里萌え板)
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ヤングガンガンオフィシャル
http://www.square-enix.co.jp/magazine/yg/introduction/saki/
アニメ公式HP
http://www.saki-anime.com/

178 :名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 05:43:06 ID:HyRfC8OZ
中世の城を思わせるような古びた煉瓦で囲まれた部屋の中―――。
蝋燭が揺らめき、ぼんやりと鈍い明度を放っていた。
古めかしい格子の窓から見える冷たい夜空に時折、遠雷の稲妻が走る。

揺れる炎に浮かび上がるのは、豊かな金の髪を湛えた痩身の女、
相対して向かい合うのは、それより二回りは小さな体躯の少女。
短めにまとめられた、深く蒼い髪が緊張に揺れる。

「――それで、結局何が言いたいんですの?」
苛ついた様相を隠すことなく、端整な顔立ちを僅かに歪めて問いが
放たれた。問われた方はひと呼吸の間をおいて、意を決したように
口を開く。その表情は思い詰めた何かに染まり、強張っていた。

「……透華が衣を大事に思ってるのは、ボクだって痛いほど知ってる。
 こんなことを言うのは気が引けるけど、もう心に嘘はつけない」

透華、と呼ばれた者の眉が微かにつり上がる。

「なんでそこで衣の名が出てくるのか理解し兼ねるわ……」

「い、いや、だって……いつも透華は口を開けば衣のことしか……」

「はじめがそこまで聞き分けが出来てないとは思いませんでしたわ。
 あの子はわたくしの従姉妹。何よりも不幸な事故で身寄りがない
 ことだって分かっているでしょう!? 気にかけなくてどーするんですの!」

179 :名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 05:59:51 ID:HyRfC8OZ
語気が上がり、アンティーク調のテーブルの天板を強く打ち据える。
その音に首を竦めると同時に、蝋燭の炎も頼りなげに揺らめく。

今まではここで引いてきて、思いを飲み込んできていたはじめ。
しかし今日は違っていた。腹に力を込め、負けじと己の思いを吐露する。

「分かってる! それも分かってるよ!…だけど…ボクは透華のお付きの
 メイドなんだ! 単なるわがままだって思ってくれてもいい! ほんの
 ちょっと、ちょっとだけでいいから……透華がボクのことだけを見てくれる
 時間が欲しい……それだけ…なんだよ」

やっとの思いで告げられた言葉に、面食らったのは透華自身だった。

「な……、はじめ…あなたまさか……」
「……ごめん、呆れたよね…メイドの分際で主人に恋愛感情を持つ
 なんて、失格もいいところだ。…だけど、関係が壊れたって、
どうしても……伝えたくて……」

後半はもう涙声が混じり、俯いたはじめの目からは大粒の涙が溢れて、
乾いた煉瓦の床に悲しみの跡をいくつも刻んでいた。

「…言いたいこと、言えた、から…スッキリしたよ……これでもう、
 透華とボクの主従関係は終焉しちゃったけど………」
「ふざけないでくださる!?」

透華の声がはじめの声を遮る。

180 :名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 06:10:49 ID:HyRfC8OZ
部屋中に響くような怒号にも似た叫びに、泣き濡れた目を上げて
透華を見やるはじめ。その視線の先には、先ほどより怒りの色を
滲ませた主人の顔があった。

怒号が反響し終え、煉瓦に飲み込まれ切った頃、遠方の雷鳴が
静かに空気を震わせる。

「か、勝手に思いを告げて、勝手に自己完結して、勝手に
 消えようだなんて、専属メイド失格にも程がありますわっ!」

頭頂部の癖毛がぴん、と立ち上がり、透華の感情を声高に表す。
不機嫌絶頂の合図だ。はじめにはそれが分かっている。

「うん……そうだね。こんなダメなメイドなんて要らないって話だよね」
「だからそこですのっ!」
「……え?」
「だ、誰が要らないなんて言いましたのっ!?」

透華のその言葉が耳に届いても、いまいち伝わっていないはじめは
絵に描いたようにきょとんとしている。
その様子が、透華のさらなる不機嫌に上乗せされていくのだ。

181 :名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 06:19:45 ID:HyRfC8OZ
「わ…っ、わたくしは、その…ぅ、」

言い淀む透華に近づいて、じっと顔を覗き込むと、見る見る間に
透華の白い頬に赤みが差していくのがはじめにも見て取れた。

「は――――はじめが必要なんですのっ! 主従関係とか、
 そんなのを差し置いても……!」

静寂が、訪れる。

時間が止まってしまったかのように、空間自体が凝り固まる。

「え、ええええぇぇぇ〜っ!」

口火を切ったのははじめ。目を丸くして透華の顔を食い入るように
見つめるが、赤く染まった頬をごまかすように視線を逸らす。

「むしろ、わたくしの方が先なんですのよっ! あなたと初めて逢った
 時、か…ら」

2回目の驚嘆の声がはじめから発せられた。

182 :名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 06:31:35 ID:HyRfC8OZ
ヂヂヂ……と芯が焦げる音。

速く刻まれる、二人の心臓の鼓動すら耳に届く。

「その拘束具も、イカサマ防止以外の気持ちが入ってるなんて、
 そんな様子じゃ気づいてないようですわね……」

ヂャラ…と腕から伸びる鎖に目を落とすと、その意味合いに気づいて
はじめの頬も染まる。

「確かに…腕の自由を少し止めるなら、手錠型じゃなくても…
 …いいんだよね」

「はじめは鈍すぎなんですのっ! まったく、わたくしにここまでしゃべらせ
 ないと分からないなんて、鈍くさいにも程がありますわ!」
「…透華、ごめんね。」

上目遣いで見上げられるはじめの純朴な瞳に、透華の鼓動は
更に高まった。

「……ね? 抱きしめてもいい、かな?」
「な、なな、なにを言って…………!」

慌てる否定は、透華の照れ隠し。そのことは周知の事実。
構わずにゆっくりと身を寄せる。

「…あ。手錠したままだとハグ出来ないや……」

腕を伸ばせぬようにと拘束されることが仇となり、思いを遂げられない
事実が、はじめの顔を曇らせた。

「し、仕方ないですわねっ 特別、特別ですわよっ!」

覆い被さるように透華の腕がはじめの小さな体を捕らえる。


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