ビッチな娘が一途になったら
- 1 :名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 05:37:39 ID:QXUKzZxo
- 男を取っ替え引っ替えしてる女の子、モテまくりで男を下にみてる女の子
そんな娘が一人の男にマジ惚れしてしまう、そんな話はどうだろう?
自分の男性遍歴を知られて嫌われるのを心配したり。
奉仕させる側だったのに一生懸命奉仕したり。
「○○はモテるもんな」なんて意中の男に言われて
好きなのはあなただけよアピールしちゃったり。
- 314 :名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 02:24:27 ID:t2kvZe1J
- ワイキキビーチ
- 315 :名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 03:44:42 ID:p+X4vlyV
- おいおいまだかよ
- 316 :名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 03:41:42 ID:udt2p3jY
- おいおいまだかいな
- 317 :名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 03:50:26 ID:TnY4UlYm
- P4の海老原あいってのが、割といいかんじでした。
- 318 :名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 17:33:34 ID:VXaxTvaz
- そろそろ第三の書き手も現われていいんじゃないかと
- 319 :名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 21:25:40 ID:VXaxTvaz
- よーし、こうなったら久々になんか書くぞー
↓が
- 320 :名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 00:14:23 ID:iFltxhTd
- よーし、かくぞーw
- 321 :1/2:2008/10/30(木) 23:47:53 ID:iFltxhTd
- 街中のとある噴水の前。私を含め、三人の女子高生がいた。
「ほら、来たよ来たよ、早く行きな!」
私はそう言って、馬鹿女の美咲をはやしたてた。ひげ面のオヤジが、目印を持っているのが見えたからだ。
私の女友達である和葉は、そのやり取りを、やや冷やかに見つめている。
「い、嫌、やっぱり行きたくない・・」
美咲は予想通りというべきか、必死に抵抗する。
「おら、今更嫌がってんじゃねーよ。あ、そうだ、パンツここで脱いでいって。ノーパンで行くって言っておいたから」
美咲が嫌がるのも無理はなかった。なんせ相手は見ず知らずのオヤジ。出会い系サイトで呼び出した、明らかな下心をもった男だ。
しかしそんなやつに美咲をぶつけるからこそ、反応が面白そうだと思い、私は嫌がる美咲をここまで連れてきたのだ。
「や、やだあ!パンツ引っ張んないで!」
「いいから脱げっつってんの!」
痺れを切らした私が美咲のスカートの中に手を突っ込んだ時、私の肩を誰かがつかんだ。
「んー?」
てっきり和葉かと思って振り返ると、そこには予想だにしない顔があった。
「何してんだよ、美咲に」
「沢長くん!」
私が名前を思い出す前に、和葉が叫んでいた。
沢長君?何でこんなところに?
「樹村さん、これどういうこと?」
明らかに怒った様子で私を見つめる沢長君に、私は言葉が出なかった。
『いやー、美咲に出会い系の男と無理矢理会わせようとしてました、理由は単に興味本位で』
と言ったらさらに怒るだろうということだけは分かった。しかしだからといって、代わりに何を言うべきか、全く頭に浮かんでこなかった。
「・・良い、私が説明するから、あっち行こユキ君」
美咲はそう言って、沢長君をどこかへと引っ張って行った。
私と和葉は、二人が視界から消えるまでただ茫然と立ち尽くすだけだった。
- 322 :2/2:2008/10/30(木) 23:49:40 ID:iFltxhTd
- 「ねー、やっぱやりすぎだったよあれは。美咲マジ泣きしてたじゃん」
帰り道、和葉が自分の爪をいじりながら言う。
「シャレにならなそうだったじゃんあれ、あんたもパンツ脱がすとかさー、いきすぎ」
私はその言葉を黙って聞いていた。
美咲は馬鹿だ。行動や性格が、馬鹿だ、と思う。
その馬鹿さを私は普段からからかったし、文字通り馬鹿にした。
今日もいいところに連れてってあげるよと言って誘い出し、途中でネタばらしして反応を楽しんだ。
知ってからはものすごく嫌がっていたが、それでもなんとか引っ張っていった。しかしクラスメートの沢長クンのおかげで、計画は中止になった。
「そりゃあたしも美咲はからかったりしたけどさー、今日のはちょっと引いたわー。ねえ、マジで行かせる気だったの?」
「・・んなわけないじゃん」
と、一応言っといたが、自分でもよく分らなかった。あのおっさんに引き渡した後、連れ戻すことなんて私はしただろうか?
「ところでさ、あの沢長君って、もしかして美咲と付き合ってんの?」
極力何気ない風を装って私は聞いた。
「え?あー、知らない。クラスじゃ仲良い感じだったけど、そこまでは」
沢長君は、私の知りうる限りでは、最もできた人間だ。
イケメンで、かといって派手すきず。成績も優秀で、運動神経も良い。
誰に対しても分け隔てなく明るく、やさしく。それでいて気弱ではなく、言うべきことははっきり言う。
暗い奴、浮いてる奴に対しても、見下した態度をとらない。
てっきり、そういう性格の延長線上で、美咲にも話しかけているのかと思っていた。
「でも、あの二人なら釣り合ってないよね、美咲が人よりちょっとだけ良いのなんて顔だけだし・・」
私は笑みをひきつらせながら言う。しかし私の内心は和葉には丸分かりだったようだった。
「明日でも聞いてみたら美咲に。明日はガッコー休みだから美咲に聞くしかないし」
「え、な、何それ。別にあたしそこまで興味ないし」
「もろばれだって、ついでにあやまっといたら」
何もかもお見通しの和葉に、私は何も言えなかった。
- 323 :2/2:2008/10/30(木) 23:53:20 ID:iFltxhTd
- 書くぞーとっいってしまったので書きました。続きはまた明日以降で。
すいーつと香辛料の続き待つ間の中継ぎになれたら嬉しい。
- 324 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 00:23:55 ID:HVOr60PF
- ありがたやありがたや・・・・・・
- 325 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 01:37:22 ID:qmwWG3iU
- >>323
頼んだ。
- 326 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 03:35:30 ID:DLMinzo5
- 香辛料待ちだったのにもう一つ待たないといけなくなったじゃないか
- 327 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 10:17:47 ID:3IKccToc
- >>323
おお新しいのがきてる!GJ!面白い出だしです。
自分も個人的トラブルがもう少しで解消しそうなので、終わったら遅れまくりのスイーツと香辛料書かせていただきますm(__)m
- 328 :1/3 昨日の続きでございます:2008/10/31(金) 23:18:52 ID:e6Y7sKb7
- 初めて美咲と会ったのは三か月前だ。
「山星美咲でーす、美咲はー、明るさだけは誰にも負けないので、よろしくお願いしまーす」
これが、美咲が私のクラスに入ってきた時の自己紹介だ。
高校生でこれはひどい、と思った。最初はネタか何かかとも思ったが、違った。話せば話すほど、抜けた頭と性格が明るみになっていった。
そのせいで美咲はクラスで少し浮いていた。
といっても誰も話しかけないというほどではないし、それなりにはうまくやっているのだが、やはり浮いている感はあった。しかも性質の悪いことに、本人はそれに気づいていなかった。
しかしだからこそ、私はそこに目をつけた。うまくいけば、きっと面白いオモチャになると思ったのだ。
最初は親しげに話しかけた。
そして少しずつ優位に立っていき、言葉の端々で馬鹿にした。
上手く操ることができるようになると、遊びと称して色々と命令した。命令とは言っても、本当にチンケなことではあったが。
そして昨日、そろそろ大きな事をと考え、出会い系で男を呼び出した。
最初は美咲に出て行かせて、笑ってすますだけと考えていたが、実際に来ているのを見ると、思った以上に高揚してしまい、凄いことをやらせたくなった。
- 329 :2/3:2008/10/31(金) 23:19:47 ID:e6Y7sKb7
- 「・・真美ちゃん・・何?」
電話越しに、美咲のしずんだ様子が伝わってくる。
「うん、いや昨日はやりすぎたかもしんないと思って」
こう言っておかないと、さすがに今後は完全にガードを固くしてしまって、言うことをきかなくなるだろう。
「・・・私、すっごくいやだったんだよ?」
「うんごめんごめん、もうしないからさ。ねえねえ、どっかで会わない?ちょっと聞きたいことあって」
美咲が答えるまでに、妙な間があった。
不審に思い、私が何か言おうとした瞬間、美咲が言った。
「・・・何か、あるの?」
「うん、実はさ、えーと」
さらっと本題を言い出せない自分が、ちょっと恥ずかしかった。
「あのさ」
「うん」
「美咲って今カレシとかいるの?」
また沈黙があった。
「うん」
うんと答える直前、フッ、という美咲の吐息が聞こえてきた。それが何を意味していたか、私は一時間後に知ることになる。
- 330 :3/3:2008/10/31(金) 23:21:00 ID:e6Y7sKb7
- 私は今、美咲の家の前まで来ていた。詳しいことを聞くために直接会うことにしたからだ。
美咲は一人暮らしだ。両親に仕送りをしてもらっていると聞いたことがある。
その親がそこそこ金持らしく、美咲はアパートではなくマンションに住んでいた。
ピン・・ポーン、ポーン、というチャイムを鳴らし、携帯の時計を見る。まだ午前十時だ。さっきの寝起きのような声からすれば、すっぴん状態で出てくるかもしれない。
そう思いながらドアノブを見ていると、予想とは違った相手が現れた。
「えっ」
上半身が薄いシャツ一枚で、髪も濡れていたから誰だか一瞬わからなかった。が、すぐに名前が浮かんできた。
「沢長君?なんで・・」
その格好は、まるで今自分の部屋から起きてきたかのような、ラフさであった。
「何でって・・あの、樹村さんこそどうして?」
あっけにとられ、私は何も言えない。
何も言えないまま、ただ眼だけを動かした。
視線の先に、美咲の姿があった。
ベッドの上で、何も着ていない上半身を、薄めの布団で隠していた。
その口元が、フッ、と笑った。
あの時聞いた美咲の吐息が、鮮明に蘇ってきた。
- 331 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 23:26:10 ID:e6Y7sKb7
- 今日は以上です。読んでくれてありがとうございます。感想もかなり嬉しかったです。
香辛料さんも感想ありがとう。もう耳にたこできるぐらい聞きあきた言葉かもしれないけど、続き待ってます。
- 332 :名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 09:07:05 ID:GkbAolb7
- >>331
GJ!どんな展開か読めなくなってきました!
- 333 :名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 13:44:04 ID:BSmGsdJh
- オラわくわくしてきたぞ!
ぐっじょ
- 334 :名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 00:52:43 ID:9v/nnqek
- gjとかなら良いけど
ぐっじょ、と書かれると擬音みたいで嫌だな
しかも男から聞こえる大量の粘着質な・・・
- 335 :名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 22:22:20 ID:XREqQpfB
- どんなイチャモンだよwww
- 336 :1/4 330の続き:2008/11/05(水) 21:54:24 ID:+vAeburM
- 翌日、学校は休んだ。家から出ることさえ面倒な気分だった。
学校や和葉には体調が悪いから休むとだけ伝えた。
ぼんやりと、部屋の中を見渡す。
普段はせまいと感じるこのワンルームが、今はやたらと広く感じた。
連絡をしていない美咲の顔が思い浮かぶ。
そういえば以前、美咲が好きだった相手と付き合ったことがある。素知らぬふりして。美咲がどんな顔をするか見たかったから、ただそれだけのために。
予想通り、美咲はまるで魂が抜け出たような顔で驚いていた。
「ごめーん、知らなかったの」
そう言って、白々しくしたりしてみた。
まあ、好きでもなんでもない男だったのでその後すぐに別れたが。
それ以降、美咲はそいつにすっかり近づかなくなっていたが、てっきりまだいくらか未練があるものと思っていた。それなのに。
それなのに、もう気持ちを切り替えていたなんて。
それもよりにもよって、その相手が沢長君なんて。
「くそ・・」
知らず知らず、呻きが漏れる。
もう人眠りしようかとベッドに横たわったとき、不意に、ブザーが鳴った。
最初は新聞勧誘か何かだと思い、無視を決め込もうかとも思った。しかし、
「真美ちゃーん、開けてよー」
という聞き覚えのある声がしたために、私は改めて選択を迫られた。
- 337 :2/4:2008/11/05(水) 21:55:52 ID:+vAeburM
- さんざん逡巡したあと、仕方なく私はドアを開けた。
「あは、やっぱりいたー。ねえ真美ちゃん、体調悪いんだって?」
美咲はいつもどおり笑顔だった。そしてその笑顔に、黒いものを感じているのは決して私の被害妄想ではない。
「ねえねえ、元気になるものたくさん持ってきたんだよー」
そう言って美咲が出したのは、栄養補助食品や、果物だった。
「・・ねえ美咲、あんた沢長君と付き合ってるんだね」
「え、うんそうなの。えへへ」
いらっ、とした。体内の血液が沸騰したかのようだった。よっぽどその顔にパンチしてやろうかと思った。
こんな女に沢長君が、という思いが改めて湧いてくる。
自分はビッチの部類に入る女だ、と思う。
男に飽きては自分勝手に捨てたこともあったし、モテナイ男子を告白と称してからかって、どっきりでした、なんて遊びもした。そして美咲をいじめたりもした。
しかしそんな自分なのに、唯一汚れていない時間があった。
沢長君と話してる時、まるで自分がまだ幼いころのように、無垢で素直な人間でいられるような気がした。
まるで初恋のように、頭の中がぼーっとしてしまい、それでいて全神経を集中させてその人との対話をするような感覚。
いわば、心の聖域。
その聖域が、何故だか自分が見下している奴に横取りされる。その「汚され感」は、とうてい許容できるものではなかった。
- 338 :3/4:2008/11/05(水) 21:57:31 ID:+vAeburM
- 「ふーん、そうなんだー」
心の中では荒れ狂いながらも、私はなんとか美咲と会話を続けた。
「あ、このサンドイッチ美味しいんだよー食べてみて」
美咲がカツサンドを差し出す。
朝からまだ何も食べていない私は、そのまま流されてそれを食べてしまう。
瞬間、吐き気がこみ上げた。やばい味に酷い匂い。
食べるべきではないものを食べてしまったという事が、瞬時に理解できた。
「きゃはははっ!きったなぁい!きったないもの食べた真美ちゃん!」
美咲の、人が変わったような突然の笑い声。私は口元を抑えながら、その続きを聞く。
「あはは、真美ちゃーん、私が本当に馬鹿だと思ってたの?ずーっとやられてるだけだって?
沢長ユキ君てさー、案外簡単だったんだよ、真美ちゃん。がばがば真美ちゃんみたいな子は嫌いだろうけどさ。きゃははは!」
信じられない言葉の連続だった。
美咲は、私のさせていたことの真意も、そして恋心もすべて知っていたというのか。気付かない振りをしていただけだったのか。反撃の機会を、ずっと待っていたというのか。
- 339 :4/4:2008/11/05(水) 21:59:03 ID:+vAeburM
- 「てめ、調子に・・うぐっ!」
殴りかかろうかとしたが、吐き気がこみ上げてきたために、私は立つことすらできなかった。
一体何を口に入れてしまったのだろうか。目の前が暗く、ゆらゆらとする。
「毒もちょっとあるらしいからね、くすくす」
「うっ!」
頭が、今度は後ろ側へと倒れこんでしまう。美咲が笑いながら私の頭を蹴りとばしたからだ。
「真美ちゃーん、じゃあねー」
言いたいことを言い、やりたいことをやったというように、美咲は私の部屋から出て行こうとする。
朦朧とする意識の中で、私はその後ろ姿に向かって何とか声を振り絞る。
「さ・・沢長君は、私が好きだと知ってて・・?」
「そうだよ、誰かさんにされたことを仕返ししただけ。文句はないでしょう?
飽きたらあげても良いよ。いくらぐらいかな、五万ぐらいで譲ってあげてもいいよ」
実際に蹴られた時以上に、頭に衝撃があった。
私はそれ以上喋ることすら出来ず、そのまま意識を失った。
美咲が笑いながら、部屋を出ていくのが見えた気がした。
- 340 :名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 22:02:49 ID:+vAeburM
- 今日は以上で。小出しなうえに、遅くて申し訳ないです。
- 341 :名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 22:23:16 ID:R9VFPauM
- GJ!美咲こえぇ!
- 342 :名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 23:53:40 ID:ABlcMXjL
- GJ!
両方がビッチだったから、どっちが正ヒロインなのか分からないところが良いな
まあ流れ的には真美か
だが俺はあえて美咲派で行かせてもらう
- 343 :名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 22:56:31 ID:D+yTWnU+
- 僕は真美ちゃんo(^-^)o
つーかマジでどうなるんだw
- 344 :名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 00:46:38 ID:GhtgyQcc
- うーん、続きが木になる木
- 345 :名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 02:29:59 ID:En0cOKVC
- スレタイ読んだ時のイメージでは、エロゲみたいな性欲過多で
男がいないと生きてけない系や、惚れた男に振り向いてもらえず
他の男たちに慰めを求めるヒロインが多いのかと思ってた。
そういうのも好きだが、思った以上に純情なヒロインたちが可愛くて
いい意味で予想外でした。投下主さん方乙です。
- 346 :名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 03:12:48 ID:UGb/H3Q5
- すっかり過疎
おわったな
- 347 :名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 03:28:51 ID:uUy6CLVu
- お前の存在が終わってんじゃね?
- 348 :名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 10:26:26 ID:ILPaKZzf
- いろんなスレにあらわれる終焉クンです
ほっとくと次のスレに旅立つので、関わないようにしてください
- 349 :スイーツと香辛料 9章「肯定による改心」5:2008/11/12(水) 08:14:37 ID:LCmam1N/
- 椅子を後ろ足でけとばすように立ち、店を飛び出した。
「葉子さん!」
啓君の声をふりきって外に出て、人目のつかない路地に飛びこんだ。
「痛い」
イタイよわたし。悲しい。どうして啓君を惹きつけようとするとこんなことになるんだろう。恥ずかしい。何この格好。帰りたい…
突然両肩をうしろからつかまれた。声を出してしまう。
「見つけた」
啓君が息切れしながらそう言った。びくっとしたわたしを逃がさないように後ろから抱きしめられた。
「あっ…」
痛いくらい強く抱きしめられる。啓君らしくない。わたしは別の意味であせりはじめた。
「コ、コーヒーがついちゃうよ」
「いいよ」
そう言ってもっと強く密着してきた。いや、いいよっていわれても。
わたしはしばらく身じろぎしていたが、あくまでわたしをつかまえてはなさない啓君に負けて、力を抜いた。倒れるようによりかかる。
啓君はわたしが力を抜いたのを見てほっとしたように両腕をゆるめた。
「葉子さんがこのままいなくなっちゃうかと思った」
- 350 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 08:17:30 ID:LCmam1N/
- 今の連載(?)と仲良く並走するように(^^)、でもまた小出しですいませぬ(*_*)個人トラブル解消!少し疲労回復させたらこれ書ききらねば…
- 351 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 08:22:53 ID:qN0gHs9g
- 乙!
葉子さんに萌え死にそうになりました!
- 352 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 18:48:42 ID:920L8wRF
- きてる!おつ!
小出しの書き手ってどうしても途中でいなくなったりするものだけど、ちゃんと書いてくれる書き手は珍しい
- 353 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 21:43:07 ID:LCmam1N/
- 「……」
「よかった。火傷とかしてない?」
「大丈夫…」
「しみになっちゃうかな」
「け、啓君、その…」
「帰るか…服を買おうかな」
「啓君、あの、これ」
そういって今もわたしの体にぴったりまわされてる腕をさした。
「うん」
そういうものの、啓君はまったくはなしてくれる気配をみせない。
「は、はずかしくない?」
「ううん」
「そ、そう…」
どうしたのだろう、今日の啓君は……。わたしは戸惑いつつも体をもっとあずけて、テンパっていた自分がおちついてくるのを感じていた。
「葉子さんは、いや?」
「ううん…そんなことないけど」
くるり、と啓君がわたしを正面にむかせた。とっさのことだったのでまっすぐ啓君と目が合う。
一瞬わたしの息がとまったすきに啓君は今度は正面からわたしを抱きしめた。
「ありがとね」
「え、えっと?」
「色々気をつかってくれて」
「……」
「そのせいですごい負担かけさせちゃって…」
「それは…わたしが」
「ごめんなさい。そのおかげで葉子さんが好きってあらためてわかった」
「えっ…」
「あと、その…」
「……?」
「よ、葉子さんが、その、僕のことが好きなのもわかった」
息をのんだ。今度は自分から啓君を見つめる。
そのまま長い時間がすぎてから、わたしは笑って啓君の胸に顔をうずめた。
「わかった?」
「うん、ちゃんとわかった」
「啓君も、わたしのこと好き?」
「好きです。本当に好き」
わたしは胸の中でうごかない。このままでいたかった。
- 354 :スイーツと香辛料 9章「肯定による改心」7:2008/11/12(水) 21:45:56 ID:LCmam1N/
- 「ごめんね。葉子さん」
「なにが?」
「僕がまえにギャルがどうとか言ったからじゃない?今日の…」
「あ、うん、いや…」
「あの時は、僕が、ええと…間違ってた!」
「え?」
「葉子さんとか友達の人とか、なんていうか綺麗な感じで華やかで―変とかっていう人もいるかもしれないけど―
今思うと、そういう人にちょっと憧れてたんだと思う」
「……」
「でもそんな人は、僕とかを下に見たりするんじゃないかなとか、そんな風に思ってて…」
それは、本当だ。わたしは……。
「でも、葉子さんが一緒にお店いってくれるようになって、その、つきあって、
今日とかこんな風に気をつかってくれて……自分の偏見だったな、って」
「見た目が似てても、皆が同じなわけではないとわかってたんだけど、
葉子さんで本当に実感した」
「……」
「だから、ごめんね。ありがとう。……大好きです」
啓君がゆっくりと、でも普段にないくらい饒舌に話すのをきいている間わたしはいたたまれない気持ちでいた。
涙が啓君の服をぬらしている。
「ごめんなさい……」
「うん?」
「わたしは、全然そんな風にいってもらえるような子じゃなくて!全然わたしは……!」
耐えきれず叫ぶように話すわたしの唇に啓君がひとさし指をあてた。
「え?」
「大丈夫。わかってる。葉子さんはそんな風にいえるひとだよ」
穏やかな笑みで啓君はそういって、…キスをしてきた。
はじめての―はじめてだったのだ―啓君の感触に、わたしは驚き、…やがて目をとじた。泣きっぱなしだったけど。
啓君の言葉はわたしがいわなきゃいけなかった。
彼みたいな人を、どうしてわたしはあんな風にみて、あつかってきたのか。こんなに自分を幸せにしてくれる人だったのに。
わたしが本当に「変わった」のはこの時だったと思う。
そのキスのあと、どうなったのかは、言わない。
9章終。10章「一週間」に続く。
- 355 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 21:48:45 ID:LCmam1N/
- やっと9章終わりました。長々延ばしてすみませんm(__)m
あと2章!終章はエピローグみたいなものだから次書けば終らせられる。これで燃えつきますm(__)m
- 356 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 22:15:13 ID:fd0cQeR0
- テラ萌ゆす!
良質すぎる。
- 357 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 22:26:49 ID:920L8wRF
- くっそおおおばかっぷるめが!
最高です
- 358 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 23:00:46 ID:Aua/Z4gF
- なんという僥倖
待ち続けたかいがあったというものだ!
- 359 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 23:06:52 ID:dhJZ1OI/
- こんなとこで何やってんですか武士道さん
>>355
気長に待っとります
- 360 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 12:53:36 ID:f27uPjFS
- もはや彼女はビッチなどではない乙女だ
とか言う流れかこれはww
- 361 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 16:24:31 ID:x6KJZCNn
- ぎゃあああちくしょう啓君が憎い…ッ
- 362 :名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 04:21:45 ID:f+tjqtKU
- スイーツ楽しみすぎて風邪引いた
- 363 :名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 16:01:35 ID:i9hVe88e
- 久々に見たらきてやがった!!
GJ
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