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■ 巨乳小学生をテーマにしたエロパロ その二 ■

1 : ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 19:02:08 ID:XMMusYVp
巨乳小学生をテーマにしたエロパロを書きましょう!

前スレ
■ 巨乳小学生をテーマにしたエロパロ ■
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176647931/

保管庫
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/contents/original15.html


2 : ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 19:06:27 ID:XMMusYVp
申し訳ありません。
国境地帯3をあと1レスだけ残した状態で、前スレが512KBを超えて書き込み不可になってしまいました。
まさか、誘導すらできなくなってしまうなんて……。

なんとかスレ立てまではできましたが、困惑しています。
どうすればいいでしょうか……。

3 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 19:17:27 ID:v8yVkwuz
お疲れさま…
まずはテンプレ張って…
その後「国境地帯3」をこのスレに最初から書き込みなおすと良いと思うよ。
(前スレ落ちて読めない人も出てくると思うから…)

4 : ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 19:22:47 ID:WuCXMpbm
>>3
了解です……。
もう少ししたら、国境地帯3の最初からの張り直しを始めたいと思います。

あと、テンプレで他に必要なものは何かありますか?


5 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 19:56:48 ID:e+hGsYnu
特に何もテンプレについて要望などがなければ、
20時30分から再度投下したいと思います。

6 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 20:00:58 ID:WrAOzT1J
まさかの容量オーバー 
どう考えても追撃隊はハブられる予感w

7 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 20:08:18 ID:ISNN6zGJ
>>5
特にないと思うから続きカモーン

8 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 20:30:23 ID:LUSx6hd1
新スレ立てたって「エロパロ板総合情報室 8号室」に報告する奴初めて見た

9 : ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:30:31 ID:bvFA0Sz5
前スレでは途中で終わってしまったので、これから投下再開します。
千晶と明の話三つ目、『国境地帯』の三回目です。

なお今回からようやく、ややソフトなエロ場面に入りはじめます。
今回のエロ自体はごくソフトな、このシリーズで従来並み程度のものですが、
展開が若干人を選ぶ可能性があります。

念のため、ネタバレを本編投下後のあとがき部分に入れておきますので、
不安な方は先にそちらを参照していただいてから、
本編を読むか否かを考えていただいたほうが良いかもしれません。

それではテキストで37KBほどで、次から投下を開始します。

10 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:31:11 ID:bvFA0Sz5
○8
「あ、……上がって……」
「お邪魔しまーす!」
 おずおずと案内する歩美に続いて、千晶の元気良い挨拶が作倉家の中に響きわたった。
 作倉家は閑静な住宅街の中にたたずむ、谷川家や八坂家とそう大差ない一戸建てだった。
 自宅の玄関口でスリッパに履き替えながら、歩美は来客用の上品なスリッパを靴箱から出し、膝を突いてそっと千晶に差し出す。千晶は頷きながら脱いだ靴を揃え、きょろきょろと家の中を見渡した。
 やはり内装の印象も千晶や明の家と大差ない、清潔な中流風である。しかしその屋内には今、人の気配はまったく感じられなかった。
 その千晶の疑問に先んじるように、歩美が口を開く。
「家族はいま、誰もいないの。お父さんもお母さんも仕事だし、今日はお兄ちゃんも大学だから」
「お兄さん?」
 歩美の何気ない説明に、しかし千晶は耳をひくつかせて勢いよく食いついた。すかさず目を輝かせて歓声をあげる。
「作倉さん、お兄さんいるんだ? いいなーっ!」
「……そ、そんなにいいものじゃないよう……カッコ良くもないし、ぐーたらだし、いろいろ変なこと手伝わせられるし……」
「どうして? 羨しいよっ。ボクは一人っ子だったから、家族に男の兄弟がいたらきっと毎日もっと楽しかっただろうなあ、って思うもん」
「千晶くん……」
「でもボクの場合は、近所に友達がいたからいいんだけどね」
 本当に楽しげに、無邪気そのものの笑顔を向けてくる千晶に一瞬、歩美は声も失ってじっと見惚れた。
 その千晶が急にはっとする。
「あ、前――」
「え?」
 そうして千晶に視線を奪われながら進んだその一歩で、彼女は上がり口の角に頭をぶつけた。前髪の裏、頭の中に火花が飛び散る。同時に大きく突き出した胸もぶつかって、その肉のクッションで弾き飛ばされるように後ろへよろめいた。
「あううっ……!」
「だ、大丈夫?」
「あ、へ、……平気っ。私は、平気だからっ!」
「そう……?」
 慌てて咄嗟に言いつくろいながら、心配そうに駆け寄って覗きこんでくる千晶から視線を振り払い、歩美は恥じらいに頬を赤らめて大股歩きで廊下を進んでいく。やがて引き戸を開いて、その前で立ち止まった。
「こ、ここ。何にもないけど……座って、ゆっくりしてね」
「うん!」
 千晶が通されたのは、ダイニングと一繋がりのリビングになっているらしい一室だった。歩美はテレビの前のテーブル周りに大きなクッションを二つ引き出し、リモコンで冷房を操作しながら、額の汗を腕で拭う千晶に微笑みかけた。
「いっぱい汗かいちゃったね……。んと、今タオルと何か飲むもの持ってくるね。待ってて!」
「そんなに気を使わないでね。飲み物は水でいいよ――あっ」
 パタパタと走り去る歩美を見送ったと思った次の瞬間には、汗で滑ったのかなんなのか、視界の向こうで派手に転倒する音が聞こえた。
 とはいえすぐに起き上がったらしく、またパタパタと足音を響かせはじめたので追いはしなかったが。千晶は苦笑しながら、クッションに軽く背中を預けようとした。
 しかし千晶はその途中で、思い切り汗かいちゃってるから、べったりできないなと思いとどまる。それで背中をつけずに座り込むだけに止めたが、それでもここに来て、今まで溜まった疲れがどっと噴き出してくるのを千晶は感じていた。
 昨日の今日だもんな……東小と公園で戦争して、明と二人でシバケンの兄貴をやっつけて、夕立に降られたと思ったら、明にお風呂で裸を見られちゃって……いろいろあって。
 その後はお父さんにも今までのことをぜんぶ話して、百貨店ではじめてブラジャーを買って。
 それで今日は朝から委員長と悶着起こして、体育倉庫で喧嘩して、クラスのみんなに事情を説明した挙げ句、放課後になったらこれだもん。すごい密度だ。
 元気と活力には人一倍の自信があるさすがの自分も、いささか疲労が溜まりきっていることを自覚して、千晶はまず張りつめた脚を伸ばすと、片脚ずつのマッサージを開始した。
 しなやかに筋肉のついた脚を両手で強弱をつけながら揉みほぐすうち、盆に二人分のジュースとデザート、それに二枚のタオルを載せた歩美が戻ってきた。

11 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:32:32 ID:bvFA0Sz5
「ごめんね千晶くん。急だったから、何にも用意できないけど……」
「そんなに気を使ってくれなくていいのに」
 千晶は苦笑しながらも、ひんやりとグラスにいっぱいの水滴をまとったオレンジジュースより、まずはタオルを手に取った。
 すでに逃避行の熱は冷めはじめ、部屋にも冷房が効きつつある。何より先にこの全身へ噴き出した汗を拭かなければ、ひどい風邪を引いてしまうだろう。
「んっと……じゃあ作倉さん、ここでボクの体、拭かせてもらっていいかな?」
「う、うん。どうぞ、使って!」
 歩美の許可を取ると千晶は彼女に背を向け、いよいよブラウスのボタンを外しはじめた。
 白い布地はたっぷりと汗を吸って肌に貼り付き、今や千晶が身につけているGカップのブラジャーと、それが包みこむ自己主張の激しい身体の曲線をくっきりと浮かび上がらせてしまっている。
 ボタンを外し終えて上体の肌から濡れそぼったその布地を引き剥がすと、それだけで不快感が大きく減じられて、千晶は深く息を吐いた。
 さらにハーフパンツに手を掛けて引き下ろしながら脚を引き抜くと、千晶は大人向けの白いフルカップブラジャーと水縞模様のショーツというアンバランスな下着姿になって、テーブル上のタオルを後ろ手に取った。
 そして作倉歩美は自らも厚手の野暮な上着を脱ぎながら、そんな千晶の後ろ姿に見惚れていた。ほう、と感に堪えずに息をつく。
 同じ性別、同じ学年。そして自分と同じように、望むと望まざるとに関わらず、女の脂肪をその一カ所にたっぷりと蓄えてしまった、早熟しすぎた二つの乳房に悩まされているはずなのに、こうして見る千晶の裸身は歩美のそれとは大きく趣を違えるものだった。
 日々の激しい外遊びのなかで自然に鍛えられ、幼い細さを残しながらもよく引き締まった四肢には、贅肉の甘みはひどく乏しい。せいぜい腰に多少のまろみを感じさせる程度である。
 しかし、そんな中性的な趣すらある四肢とは裏腹に、その胸には透き通りそうなほどの汗に濡れたブラジャーに包まれながら、重たげな小学生離れした二つの巨乳が確かに息づいているのだった。
(千晶くんの身体、すごくきれい……やっぱり素敵……私なんかとは全然違う……本当に、かっこいいな……)
 互いにほんの数歩の距離で背中合わせに、自分もベージュの下着姿の半裸を晒しながら、歩美は何度となく背中越しにちらちらと千晶の様子を窺っていた。
 しかし歩美はやがてそこから、器用に背中を拭こうとしていたはずの千晶の姿が不意に消え去ったことに気づいた。
 いない。
「えっ、――ひゃうっ!?」
 どこへ――混乱した歩美は次の瞬間、突然の感覚にその全身を凍結させた。
「すごーい……作倉さんの胸ってボクのより、もっとおっきいんだ……」
「ちっ……千晶、くっ……!?」
 何を、と咄嗟に言おうとしたが、最初に振り向いていたのと逆側の頬に彼女の息吹を感じて、歩美は耳まで赤くなりながら、ただその場に立ちすくむしかなくなっていた。
 作倉歩美の胸から大きく前へ、上へと張り出し、ベージュの巨大なブラジャーをその内側からみっちりと満たしながらも、さらに窮屈そうにしている爆乳を左右のその頂から、千晶は両手いっぱいに包みこもうとしていた。
 千晶は両手の五指を大きく広げて、ブラジャーのカップへ浅く食い込ませている。
 しかし千晶が手にしているのは歩美の乳房全体ではなく、あくまでその尖端付近の一部に過ぎない。だからといって、つまんだりしているわけでもなかった。
 理由はごく単純に、歩美の乳房があまりに大きすぎるからだった。まだ幼い千晶の掌では、その全容を包み込むためにはまったく手の大きさが足りていないのだ。
 だが仮にこれが千晶でなく一般的な成年男性であったとしても、結果は大して変わらなかったかもしれない。それほどまでに、歩美の乳房は大きかった。
「すごい、こんなに……作倉さんのオッパイって、こんなに大きかったんだ……」
「ちっ、千晶くっ、だめ……あああっ!」
 歩美の肩へ顎を乗せるようにして覗き込みながら、千晶はその両掌でブラジャーの中に、歩美の爆乳を思うがままに変形させていってしまう。
 歩美はか弱い抗議の声を上げようとしたが、背後から覆い被さられるように迫られ、カップ越しとはいえ千晶に両の掌で探るように乳房をまさぐられてしまうと、切なげな甘い悲鳴を上げながらわずかに身をよじるだけで精いっぱいだった。
 しかし欲情からではなく、純粋で無邪気な興味から歩美という同い年の少女の乳房を捏ねまわす千晶は、それがひどく性的な責めと愛撫になってしまっていることに気づいていない。

12 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:33:25 ID:bvFA0Sz5
 だが途中で何かに気づいて、千晶は自覚のない攻撃を止め、その瞳を瞬かせる。
「ん? これって……?」
 歩美の乳房を包み込んで支えるブラジャーの、そのカップの裾野に上から指を差し入れる。たっぷりとした歩美の乳房を支えてぴんと十分に張った布地を、少しだけめくり上げた。
「二枚重ね?」
 目を丸くして千晶は呟く。前髪に隠れがちな表情を困惑と羞恥、そして喜悦でひどく混乱させながら、ようやく歩美が回答した。
「う、うん。わたしの胸、あんまり大きすぎるから……普通のブラ一着だけだと、すぐに揺れて痛くなっちゃうの。……だから、こうやって、二着重ねて……」
「あ、……そっ、そっかー! 一枚だけで揺れるなら、二枚重ねにすればよかったんだっ!!」
「あんっ……う!」
 そのコロンブスの卵というべき発想に千晶は刮目し、外側の一枚目のブラジャーをめくっている右手と異なり、まだ歩美の乳房を包んだままの左手に思わず力を入れてしまう。
 千晶が意図せぬその刺激に歩美は顔を逸らして喘いだが、すぐに圧力も弱まり、その手も離されてしまう。
「あっ――」
 もう、終わりなの……?
 乳房を責めたてた千晶の気まぐれな指遣いは、やはり気まぐれな唐突さで幕を閉じた。
 歩美は思わず熱い喘ぎ声をあげそうになったが、なんとか理性を保つと、肩に顔を乗せる千晶へ問いかけた。
「だ、だからね……えっと。その、……わたしも千晶くんの胸……ちょっと、触ってもいい?」
「? うん。いいよ」
 背中の千晶にあっさりと快諾されて、歩美はゆっくり向き直った。
 今まで背中に推し当てられて潰れていた、自分のそれよりは幾分小振りだが、それでも十分すぎるだけの質量を備えた張りの強い乳房が、白いブラジャーに包まれながら形良く整えられたままプルンと揺れた。
「じゃ、じゃあ……わたしも、千晶くんの、胸に、……触る……ね……」
「ん」
 声と指とを細かく震わせながら、歩美は広げた両手を笑顔の千晶の胸へ伸ばした。
 楕円の半球のやや下側から、その誇らしげに膨らんだ左右の重量を支えるように、両掌でそっと包む。
 歩美のそれよりは小さくても、なお彼女の掌には十分に余る千晶の乳房が、ブラジャーの中で歩美の手指に圧される。カップの構造が持つ最初の抵抗強度を歩美の握力に崩されると、千晶の巨乳はその内部から形を変えられていった。
 その歩美の十指の侵入を感じて、千晶が眉をぴくんと跳ねさせる。
「んっ……」
(ああ、……これが、千晶くんの……)
 汗を含んだブラジャーはその水分を通して、千晶のきめ細かなみずみずしい肌と、柔らかくも張りの強い、指を押し返してくる誇らしげな乳房の肉感を伝えてくる。
(わたし、触ってる……千晶くんのおっぱいを両手に包んで、揉んでるんだ……)
 その全体を、容赦なくまさぐりたい。二つの丘の頂に埋もれているはずの赤い宝石を剥き出しにして、この指先で襲撃したいという衝動を抑えながら、歩美は千晶がそうしたように、カップの端っこを少しだけめくりあげた。
 汗ばんでみっしりと水滴をまとった乳房の裾野から、封じられていた汗が体温の熱気を伴いながら沸き上がってくる。
 これが、千晶くんのにおいなんだ……
「ん、作倉さん、……どう……?」
 陶然たる想いに囚われ、目の前の夢のような情景の甘美さに浸りながらも、千晶の呼びかけと視線にすんでのところで押しとどめられ、歩美ははっと我に返った。
「あっ……ん、うん……。これだけ大きくて重たくなってるのなら、千晶くんも、二着重ね着にするといいと思うよ。それなら走ったりしても、今よりは暴れなくなると思うから」
「そっかー……やっぱり、いろいろ工夫しないと駄目なんだねー。これから暑くなって、洗濯するぶんも増えるから……もっといっぱいブラジャー買っておかないと駄目なのかなぁ」
 うーん、とその乳房の前に両腕を組んで千晶が唸る。ものすごく居づらそうな顔の父親に連れていかれたデパートの女性用下着売場で見かけたブラジャーの値札を思い出す。
 お小遣い、減らされちゃうかも……

13 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:35:34 ID:bvFA0Sz5
 千晶が嫌な想像に傾きかけて渋面を作った時、彼女はじっと自分を見つめる視線を感じて顔を上げた。
「ん……作倉さん、なに? どうかした?」
「え……? あっ、ああ!!」
 前髪の奧から千晶を凝視していた歩美が、不意に呼びかけられて慌てふためく。千晶はそんな彼女の視線が自分の胸に集中していたことに気づいて、ああ、と苦笑した。
「あー……そっか。そういえば、作倉さんにはなんにも説明してなかったね。ボクの、この胸のこと」
「う、……うん。わたしも、今日千晶くんのことを見て……いきなり急に大きくなってて、すごくびっくりした。……どういうことなの?」
「去年ぐらいからボクの胸、急に膨らみはじめたんだ。
 どうすればいいのか分からなくて、今までは無理矢理押しつぶしたり、体の線が出にくい服を着たりして隠してたけど、結局こんなに大きくなっちゃったし、もう夏だし……どう頑張っても、これ以上は隠しきれないって分かったから。
 だから今日から苦しい思いまでして無理に隠すのはやめて、自然に暮らすことにしたんだ」
「そうだったんだ……あ」
 落ち着いた千晶の話に頷きながら、歩美は何かに気づいて声をあげた。
「じゃ、じゃあ。去年のあのとき、千晶くんが、わたしを助けてくれたのは、ひょっとして――」
「……うん。見かけたのは遠目からで、本当に偶然だったけど――胸のことでいじめられてたキミが、なんだか他人事とは思えなくて。
 だからボクはそんなことで人をいじめる奴らが許せなくて、それであいつらをやっつけたんだ」
 それから表情を翻し、千晶は歯を見せて笑った。
「それにそもそもボクは、ああいう大勢で弱いものいじめする奴らが大っ嫌いだったからね」
「そうだったんだ……」
 微笑みながら、歩美はその自らのひどく重たげな胸の膨らみを、下から支えるように両腕で抱いた。簡単に紅潮しきってしまいそうになる顔を逸らそうとするかのように呟いた。
「……ま、待ってて。またマンガとか持ってくるね」
「うん」
 部屋の隅から汗で濡れたブラウスを掛けるハンガーを持ち出して渡し、歩美は二枚重ねたベージュのフルカップブラジャーと、同じくベージュのショーツという下着姿のままでひとり自室へ走った。
 階段を上がってドアノブを回し、部屋へ飛び込むと内側から鍵まで掛けて、歩美は弾む心臓を無理矢理落ち着けようとするかのように、先ほどまでの逃走時よりも激しく息を荒げた。
「はあ、はあ、はああぁ……っ。ど、どうしよう……わたしの、こんなに……もう、こんなに大きくなってきちゃってるよう……」
 その息づかいで大きく波打つように揺れる、歩美の胸に息づく二つの爆乳。
 グレープフルーツはおろか、それこそゆうにメロンさえも包み込めるかに見えるそのブラジャーのカップが、今はそのレースの布地をきつく張りつめさせて、着用者自らと同様に悲鳴を上げていた。
 歩美の胸の高鳴りも知らずに、突然後ろからの奇襲でぎゅうっと握りしめ、容赦なく揉みしだいてきた千晶の手指。その気まぐれな動きは、まるで彼女の意志を無視してこの肉体を蹂躙し――リョウジョク、しようとするかのようだった。
 いま、カーテンを掛けられたままの、昼なお薄暗い歩美の子ども部屋。
 親でさえそうそう立ち入りを許さないこの部屋には、いくつか秘密の箇所があった。
 そのひとつ――ベッド下の引き出し。そこには歩美の兄の収集品からあるものはこっそり、またあるものは交渉の末に集めてきた、何冊かのマンガ本が入っている。
 といっても、いま歩美の本棚に堂々と立ち並んでいるような、普通の週刊誌や単行本の類ではない。
 総じてぺらりと薄く、そのわりに表紙と内容に過激な性描写をちりばめられたそれらの本は、いわゆる十八禁同人誌と言われる代物だった。
 その中で痴態を繰り広げるのは、いずれもその胸へ十分以上に大きな乳房を備えてしまった美少女たちだ。
 出会ってすぐ、まだ千晶の本当の性別を知らなかった頃、ひとり自分を慰めるとき、歩美はそれらのヒロインを自分に、その相手を千晶になぞらえていた。
 不埒な妄想を弄ぶ自分の汚らわしさを嫌いながらも、快感を覚えたばかりの幼い本能はそれに逆らいきれず、歩美は何度も自涜を重ねた。
 そのときと同じことがいま、自分の身体に起こっている。他ならぬ千晶自身の手で火を付けられて、起こされてしまっている。
 歩美はおもむろにシャツをたくし上げると、自らの乳房を包むブラジャーのカップの上縁に手を掛け、そのまま剥き下ろした。
 ブラジャーの強固な圧迫から逃れ出ようとしたかのように、圧倒的な質量を備えた二つの爆乳が弾けるように転び出た。

14 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:36:08 ID:bvFA0Sz5
「どうしよう……もう、こんなに大きくなっちゃってる……」
 内から沸き上がる熱をその全体に帯び、堅く張りつめてツンと上を突き上げようとしている歩美の爆乳。
 極度の興奮によって充血したその乳房はすっかり堅く張りつめて、普段は乳輪の中に埋もれているその尖端までもがぷっくりと顔を出そうとしていた。
「……あっ、あああっ……千晶くん……千晶くん、千晶くん、千晶くうんっ……」
 千晶くんに抱かれたい。
 何度も盗み見てきた兄のいやらしいマンガ本の中の美少女たちのように、千晶くんと身も心も無茶苦茶に乱れた挙げ句、熱く激しく結ばれたい。
 そんな欲望も、一年前のあの日からいくらもしないうちに明らかになった千晶の本当の性別という事実で、一度は断たれたはずだった。
 しかし、千晶が同じ女子であったという現実をもってしても、歩美の強い想いを断ち切るには至らず、かえってその情熱と欲望を別の方向へと進化させたのだ。
 ブラジャーから剥き出しにした白い乳房を右手で交互に揉みしだき、ショーツから熱い液体が伝い落ちていくままに左手で陰核をいじり回す。
「千晶くん……千晶、くんっ……! あっ、あ、あああ……っ」
 そうして何度めかの高ぶりに達したのち、歩美はうっすらと濡れ光る手をショーツの内側から目の前に引き出した。
 虚脱したようにのろのろとした動きでティッシュを引き抜き、その手を拭き取ると、彼女は素早く本棚のマンガを物色して部屋を閉ざし、再び階段を下りていった。
「千晶くん、マンガ持ってきたよ! ……どうしたの?」
「…………」
 なおも冷めない熱を抱えながら、歩美が少年マンガを何冊も抱えて居間へ戻ると、千晶はリビングの片隅で目を丸くして、壁に架けられた何枚もの絵やポスターを見上げていた。
 それらは東小学校での課題として出された、防犯や環境保護、それに動物愛護といったキャンペーン向けのポスター。それに図工の時間に描かせられたであろう、写生や人物画の類だった。
 生き生きと活写された動物、燃え立つように鮮やかな生命感に溢れた自然の緑、整然としていながらも、今にもすべてが動き出すような臨場感に溢れた構図。
 まさに小学生の域を超えた技術と感性の冴えで、それらはことごとく小学校や市の優秀賞に輝き、県や全国での受賞にまで達した作品も少なくなかった。
「す、すごいね……これ全部、作倉さんがひとりで描いたの……!?」
「え……? あ、ああ……うん。……いちおう……」
「むちゃくちゃ……無茶苦茶うまいよ! こんなに絵の上手い子、西小になんか一人もいない!」
 表情を溢れる興味と感動に輝かせ、千晶はまっすぐに歩美を見つめてくる。自分だけに向けられるその熱い瞳に、歩美はそのまま自分が溶けだして、かたちのない熱いスライムになってしまうかのような感覚に襲われた。
 しどろもどろになって応答もできなくなってしまっている歩美の、その腕に抱えられた少年マンガの単行本に千晶は注目した。
「んっと……あ。それ、リッターxリッター?」
「え、……う、うん」
「リッターxリッター! あれ面白いよね、ボクもすっごい好きなんだー!」
 リッターxリッターは、週刊少年誌で連載中の冒険マンガである。偉大な騎士(リッター)であった行方不明の父の背中を追って、自らも騎士を目指す少年が騎士団の試験を受けて叙任され、仲間たちと駆け出し騎士として世界を冒険する物語だ。
 ちなみに今はさる王国を乗っ取った異形の騎士王とその邪悪な騎士団を討ち果たすため、仲間の騎士たちとともに潜入してようやくバトルが始まったところなのだが、作者が異常に遅筆で休載が多く、連載は遅々として進んでいない。
 それはともかく、いま小学生たちにかなり人気のマンガであることは間違いないのだった。
「そうだ。んっと、作倉さん……ゾン描ける? ゾン!」
「えっ……ゾン?」
 ゾンはリッターxリッターの主人公の、小柄な少年騎士だった。
 歩美が戸惑っている間に、千晶は部屋の隅から裏面の白いチラシとペンを目敏く見つけて持ってくる。期待に輝く瞳で、千晶は歩美を見つめていた。

15 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:36:39 ID:bvFA0Sz5
「え、えーっと、……う、うん……描いてみるね」
「ホントにっ!? ありがとー!!」
 大げさに見えるほどにはしゃぐ千晶を見ると、歩美もまた自分の胸が高鳴ってくるのを感じていた。リビングのテーブルに腰を下ろし、チラシの裏にペンを走らせはじめる。
 それを脇から千晶が覗きこんではいたが、絵を描いている歩美は完全にその世界へ没入していて、それで集中力を紛らわされてしまうようなことはなかった。
 そして、一気に描き上げる。
「うわああぁぁ……!」
 耳元で響く千晶の声が、現実世界へ戻ってきた歩美の魂を揺さぶる。その反応が想像できず、歩美は怯える瞳で横目をやった。
「すごい……かっこいーーー!!」
 スーパーのチラシを握りしめ、千晶は震える声でそれを見つめた。
「すごい。作倉さんって学校の絵だけじゃなくて、マンガもすごい上手に描けるんだ……!」
「そ、……そんなこと、ないよう……」
 惜しみない千晶の賞賛に、恥じらいながら肩を竦める歩美。
 しかし歩美の描いた少年騎士ゾンは、原作で描かれている特徴のポイントを的確に押さえながらも、歩美自身による独特のアレンジを加えられた見事なものだった。
「えっと、じゃあ、えっとね! 次はキリアと、あとそれから、ユプーお願い!」
「う、……うん!」
 請われるままに、歩美はペンを走らせた。主人公ゾンの親友であるクールな少年騎士や、圧倒的な膂力を振るう異形の騎士三人衆の一人などを次々に描き出していく。
 歩美の筆で生き生きと、目の前に蘇っていくリッターxリッターのキャラクターたち。
 描き進めるうち、やがて二人はリビングの床にクッションを出して寝そべり、次々に描き上げていく歩美の筆致を千晶が熱心に観察していた。
 楽しげに、そして熱心に覗きこみながら、不意に千晶が歩美に尋ねた。
「んっと、……作倉さんは、誰が好きなの?」
「へ?」
 その質問を横から受けて、しかしすぐには言葉の中身が理解できなかった歩美は、次の瞬間に真っ赤になった。
「ちっ、ちちち千晶くん!? そ、それって、どういう――」
「ん?」
 千晶は予想外の反応に目を丸くしたが、次の瞬間には、何事もなかったかのように真意を告げた。
「もちろん、リッターxリッターのキャラ! ボクはゾンがいちばん好きなんだ。主人公だし、仲間思いのいい奴だし、どんなピンチでも諦めないし!」
「あ、ああ……そっち、なんだ……」
 あらぬ想像を働かせた自分を戒めながら、歩美が自分の意見をまとめようとしたとき、それに先んじて不満げに千晶が言った。
「けど、明の奴はキリアのほうが好きだって言うんだ。確かにキリアはボクもそんなに嫌いってわけじゃないけど、でもそんなにカッコいいかな?」
 ぴくん、と。
 その名を聞いた瞬間、歩美の筆が僅かにブレて、綴っていた輪郭に小さな歪みを作った。
「……、あ……」
「ん?」
「あの、……千晶、くん。……明くん、って、いうのは……」
「え? ああ」
 千晶ではなく、まっすぐに向かった紙面だけを見つめながら、歩美は千晶に尋ねてきた。その表情は千晶からは死角になって見えない。
 しかし千晶は屈託もなく、前置きも無しに会話に登場させてしまった人名を説明した。
「明はね、八坂明っていうんだ。ボクの一番の親友で相棒。家がすぐ近くで、保育園に入るより前からずっと一緒に遊んでたケンカ仲間の幼馴染みで、今も同じクラス。昨日東小と公園で戦争したときも、今日もさっきまでいっしょに公園下に新しくできたコンビニに居たんだ」
「……、そう」

16 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:37:12 ID:bvFA0Sz5
 また歩美の筆が、新たなキャラを一体描き上げる。しかし彼女はそこでいったん筆を止め、歩美は黙りこくったまま、隣に寝そべる千晶を見つめた。
「……ねえ。千晶くん……」
「ん?」
 精気の輝きに満ちた無邪気な瞳が眩しい。歩美はその光に怯みながらも、それでも意を決して、千晶にそっと問いかけた。
「千晶くんは、……その、明くんのことが、……好き、なの?」
「え……?」
 純粋に、質問の意味が理解できない。
 千晶はそんな表情で、顔全体に困惑を貼り付けて戸惑ったが、しかし、次の瞬間には、どうにか答えを用意していた。
「あ、ああ……うん。好きか嫌いか、って言われたら、うん、まあ、好きだよ」
「――そういう、曖昧なことじゃなくて」
「え?」
 胸の下に抱きかかえるクッションごと、身体の位置と向きを直して歩美は千晶に迫った。
 千晶の方でもその正体は理解できずとも、歩美の瞳に宿る真剣さだけは感じ取って、口をつぐんだ。
 部屋から音が消える。
 壁掛け時計の秒針だけが時間を刻んでいく中で、千晶は得体の知れない気配に戸惑い、歩美はとうとう胸の内側から飛び出してしまったその思いを扱いきれず、どう手綱をつけるべきかを必死に探す。
 だが、先に沈黙に耐えきれなくなったのは歩美の方だった。意を決して行動に出る。
 ペンを離して千晶の手を手に取り、瞳の奧を覗きこむようにして歩美は尋ねた。
「ねえ、千晶くん。千晶くんはその、八坂明くんのことが、男の子として……恋人として、好きなの?」
「……え?」
 鳩が豆鉄砲でも食らったような顔になって、千晶はそのまま黙って考え込んだ。
「こ、……コイビト……? う、うーん……なんだろう……ボクはそういうのって、よくわからないんだけど……」
 ――そもそも男女の仲とは、恋愛とは、いったい何なのだろう?
 わからない。
 生来そうしたもの全般に対して興味が薄く、また実生活でも漫画などのフィクションの分野においても、ほとんどそうした要素に触れることなく育ってきた千晶は、歩美からのその質問にひどく混乱する。
 ましてやこの十年間、今までもずっと変わることなく続いてきた自分と明の関係に、そんな得体の知れない要素が持ち込まれることになるとは思わなかった。
 だから千晶はひどく曖昧な思いのまま、その率直な胸のうちを言葉に曝した。
「んーと、……ボクと明は、たぶんコイビトとか、そういうのとは違うと思う。明はいちばん大事な友達だし、ボクがケンカするときも、ほかに何して遊ぶときも、明と一緒にいて、一緒にするのが一番楽しい。どんな秘密だって、いっしょに分かち合える」
「え……、え……? じゃ、じゃあ……千晶くんにとって、八坂くんって――」
 しかし千晶が語る明の話は、歩美の抱える概念からは大きく中核を外して、四方八方へ乱れ飛んでいた。千晶が感じている明との友情は、彼女の理解を超えてしまっていた。
 しかし同じく混乱しながら言葉を探す千晶も、何が自分の思いを一番的確に表しているかを探しだし、それを口にした。
「一番の友達だけど……でもボクにとっての明は、コイビトとかいう特別なものじゃないよ。……うん。だからボクと明は、コイビト、っていうんじゃないと思う」
「そ、……そ、そうなんだ……」
 それでもその否定の言葉を聞いて、歩美はどうにか安堵する。笑顔と同時に、眦に薄く涙が浮かんだ。
 良かった。
 谷川千晶にとって最も身近な男子、八坂明。
 彼こそは彼女に思いを寄せる歩美にとって最大の障害であり、いちばん近くで千晶の笑顔を独占する、憎き恋敵だと思っていた。
 一度の会話を交わしたこともないのに、ずっと敵視してきたその少年が実は恋敵でもなんでもなかったと知って、歩美は全身にみなぎっていた敵意と緊張が急速に弛緩していくのを感じていた。
 そんな歩美の内心を知ってか知らずか、千晶は何気ない調子でさらに続けた。
「うん。ほんとはね……ボクのこの胸のことも昨日、明に裸を見られちゃったのがきっかけなんだ」
「え?」
 歩美は一瞬、自分が何を言われているのか、千晶が何を言っているのか、理解することができなかった。

17 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:37:40 ID:bvFA0Sz5
 そんな歩美の混乱をよそに、千晶はなおも話し続ける。
「昨日、東小とのケンカのあと、ひどい夕立に降られちゃって。急いで帰ったんだけど、家は鍵がかかってて入れなくなっちゃってたから、明の家でお風呂を貸してもらったの。そのとき明に、ずっと隠してきたボクの裸を見られちゃったんだ」
「みられちゃった、って……」
「いきなりのことだったから、ボクも明も、最初はすごく混乱したけど。でも、明は言ってくれた。もう苦しい思いしてまで、無理にこの胸を隠すことなんか無いって。明日学校で変なこと言ってくるような奴らがいたら、ボクと一緒にやっつけてくれる、って」
 朗らかに千晶は微笑み、力強く拳を形作る。
「ボクの身体はちょっと変わっちゃったけど、明は今までと何にも変わらない。ボクの一番の友達なんだ」
「……そ、……」
「ん?」
 しかしにわかに震えはじめた、歩美の瞳と口許に気づいて、千晶は小首を傾げる。
「そんなの……そんなのあるはず、ない」
「え?」
「男子が、……男子なんかがそんなこと言って、優しくしてくれたりするはずなんてない! あいつらって、あいつらって凄くスケベで、いやらしくて、いつも変な目でわたしのことを見てくるんだもん!」
「さ……作倉さん……?」
 態度を急変させ、ひどく興奮しはじめた歩美に千晶は戸惑い、わずかに身を引く。しかし次の瞬間にはそんな彼女に対抗しようとするかのように、千晶も口を開いていた。
「明はそんなんじゃないよ! 確かに男子はオッパイが好きで変なのも大勢いるけど、明は違う。少なくともボクには違う! いつも一緒にコンビで息を合わせて戦うから、昨日だって明にはボクのオッパイも触らせてあげたけど、全然変な感じにならなかったもん!」
「さ、触らせて……って、……え、えええ……っ!?」
 まったく予想外の爆弾を叩きつけられて、ただ呆然と歩美はうめいた。
『恋人ではない』と千晶自らが断言した、八坂明。しかし彼は風呂場で千晶の裸身を目撃し、あまつさえ男子の身でありながら、その乳房を触ることさえ許された、というのだ。
「そ、そんなの……そんなの嘘! わたしがこの胸のことでどんなにいじめられて、嫌な思いをさせられたときだって、男子は誰も助けてくれなかった!
 ニヤニヤしながら無神経な目でジロジロ見てきて、いつもわたしはすごい嫌だった。男子ってそんな奴らばっかりだもん! その明も、きっと千晶くんの胸を変な目で見てるに決まってる!」
「なっ……」
 嵐のような感情の爆発で突然に打ちつけられるが、千晶はそれに怯むよりも、はるかに強く反発した。
「どうしてっ! どうして作倉さん、そんなに明のことを悪く言うの!? 何にも知らないのに、一度も会ったことも喋ったこともないのに!」
「ち、千晶、くん……」
 敵意に近い強烈な感情を叩き返されれて、今度は歩美が怯んだ。千晶の瞳は、歩美が憧れたその瞳は今もなお強い意志の光をたたえて、歩美の答えを待っている。
 歩美はその力には逆らえず、しかし胸の中で今や強大な嵐となって渦を巻くその感情を抑えることもできなくなり、そして、最後にそれを口にした。
「わたし……わたし、千晶くんのことが、好き」
「えっ?」
「千晶くんのことが、わたしは一年前のあの日から、ずっと、ずうっと好きだったの。男子なんかじゃ駄目なの。女の子同士でもいいの。だから……だから千晶くん、お願い。わたしの、……わたしの恋人に、なってください」
「そ……それは……」
「明くんじゃなくて、お願い……千晶くん、わたしと……」
 歩美が肘で大きく身体を寄せてくる。思い詰めた瞳で間近に見つめ合い、熱い吐息も互いの素肌に感じる距離で、二人は息を呑んでいた。
 予想だにしなかった飛躍。
 身を投げるような思いでその告白を口にした歩美を前に、千晶はひどく戸惑い、意志の力に満ちていた瞳も泳がせて、そして最後に、視線を落としながら小さく呟いた。

18 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:38:13 ID:bvFA0Sz5
「ご、ごめん……。作倉さんの言ってること、やっぱりボクにはよく分かんないや……」
 男女の仲も理解できず、またろくに親しい女子もいなかった千晶にとって、それはあまりにも理解に困難でありすぎる概念だった。
 すでに内心では、薄々と予測できていたその答え。それを受けて歩美は完全に凍りつき、また千晶の方もどうすればいいか分からず、戸惑いながらただ黙り込んだ。
 幼い二人だけのその空間を、再び長い空白が押しつぶしていく。
 互いがそれに耐えきれなくなってしまう寸前になってようやく、歩美の震える声が、その沈黙を切断した。
「か、身体……冷えて、きちゃったね」
「え? ……ああ、うん」
 確かに時計を見れば、作倉家に入ってからすでに一時間近くの時間が流れていた。絵描きに熱中するあまり二人ともすっかり時間を忘れていたが、冷房はすでに室内へ行き渡り、身体の熱もとうに冷めている。このまま下着姿の半裸で居続ければ風邪を引いてしまうかもしれない。
「……待ってて。いま、暖かい飲み物……紅茶か何か用意するから」
「……ん、うん」
 歩美はすっくと立ち上がり、振り返りもせずに隣のダイニングへと姿を消す。それをどこか釈然としない表情の千晶が、寝そべったままで見送った。
 盆の上から空になったグラスを流し台に置いて、かわりにティーカップとティーバッグを歩美は黙々と用意していく。
 手が震えて、カップとカップが、カップと盆が乾いた音を立てた。
 すぐに荒くなってしまいそうな息を、熱くなった目頭から零れ落ちそうな涙を、必死で抑えながら、歩美は紅茶を用意した。
 負けた。
 一年間、ずっと暖めてきた、何度も励まされてきたこの想いが、あんな子に……あんな男子なんかに、負けてしまった。
「……千晶くん。砂糖、入れたほうがいいかな?」
「あ、……う、うん。お願い!」
 もう何もかも、終わりなのだろうか?
 陰鬱な思いのまま、歩美は戸棚を開けて角砂糖を探す。そしてその途中で、それの存在に気づいた。
「これって――」
 それは、白い小さな紙袋だった。市民病院の名前と連絡先が印刷されている。見覚えがあった。以前風邪を引いたときに服用した薬の残りだ。
 薬らしくない奇妙な甘さと、服用後すぐに眠くなってしまったその即効性を歩美は思い出す。そして思い出して、それに気づいた。
 いま彼女が取りうる、新たな行動の選択肢が加わったことに。
 ……千晶くんがわたしの想いを受け入れてくれないのなら、受け入れたくなるようにしてあげればいい。
 八坂明みたいながさつな男子なんかより、わたしの方がずっといいって分かってもらえれば、きっと千晶くんもわたしが好きになる。わたし抜きでは、いられなくなる。
 だから、……それを千晶くんに、教えてあげる機会のためなら……そのためなら。
 でも、だけど……。
 葛藤の末、歩美はその白い小さな紙袋からその薬を取り出した。
 一瞬の躊躇の後、多めの角砂糖もろともにそれをティーカップの中の熱湯へ溶かしこむ。歩美は盆を抱え、千晶が待つリビングへ向かった。

19 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:38:41 ID:bvFA0Sz5
○9
「よう……生きてるか……?」
「……なんとかなー……」
 必死の逃走劇の末、かろうじて怒れる追撃者の魔手を逃れた千晶追撃隊の生き残りたちが、三三五五とその公園に集まりはじめた。
 いつもの遊び場になっている公園へ、誰が示したわけでもないまま誰からともなく自然に集結し、あとは携帯電話のネットワークがそれを補完した。
 川を強行渡河したもの、生け垣の中へ潜ってすり抜けたもの、ドブを突っ走って逃れたもの。ひどく濡れたり汚れたりした靴が、彼らの苦闘を語っていた。
「ちっくしょう……それにしても千晶の奴、いったいどこへ消えたってんだよ?」
「気味悪ィよな……まるで煙みたいに消えちまうなんてよ」
 自分たちの庭と自負する校区内で、こうも容易に出し抜かれたことに、少年たちは不審そうに顔を曇らせる。
「なあ。気味悪いと言えばよ……」
 だが、その中でずっと押し黙っていた一人――千晶と最初に遭遇し、いきなり殴り倒された男子が、俯き加減に言い出した。
「いきなり何を言ってるのか分からねえだろうし、最初は俺も何を見たのか分からなかった……頭がおかしくなりそうだったが……」
「は?」
「なんだ? いきなりどうした?」
 急に深刻そうな顔で、しかし、どこか頬を上気させながら言い始めた彼に、全員からの不審げな注目が殺到する。
 そして、言った。
「谷川千晶のやつ……今日いきなり凄ェ巨乳になってやがったんだよ!!」
 一瞬の空白が、公園の空を通り抜ける。
「はっ……きょっ、きょ……」
「巨乳ううう? あの千晶がああああ??」
 話にならないという風情で、皆が一斉に呆れかえった声を上げた。気の毒そうな目で首を振りながら一人が呟く。
「お前なあ……どんだけ溜まってるんだよ。いくらなんでもヤバすぎるだろそれは。いいから今日はもう帰れ。そこの水道で頭冷やして、さっさと家で抜いてこいって」
「ちっ……ちげーよ!! ボール入れてるとか風船や果物とか入れて遊んでるなんてそんなチャチないたずらじゃねえ、もっとリアルで重くて柔らかそうなものの片鱗を見たんだ! 俺は確かに、谷川千晶の巨乳を目撃したッ!!」
「いやだから、んなもんイタズラだって。千晶って明とつるんでしょうもないことするの好きじゃん」
「白昼夢だろ。今日特に暑いしな」
「逃げ水が見えるぐらいだしな」
「信じろよッ!! お前らなにか、俺のこの目が信じられねえってのか!?」
「ふーむ……」
 気の毒そうな視線の中、一方的に白熱していく言い争いを眺めながら、最初に千晶を追っていたグループの一人が、千晶の正面から現れて挟み撃ちにしかけたグループの連中へ尋ねた。
「お前らはどうだったんだよ? 俺たちは背中しか見てないから結局分かんないけど、お前らは千晶を正面から見たんだろ?」
「ああ。――そういえば確かにあいつ、胸を押さえながら走ってたような気も……」
「だろっ!?」
 賛同者の出現に、聞き耳を立てていた目撃者が息を切らして振り返った。爛々と輝きながら執拗に同意を求めてくるその目に思わず半歩引きながら、別の一人が意見の後段を引き継いだ。
「い、いや……でも結局、けっこう遠目から、しかも走りながら見ただけだしな……はっきりとは。ただ単に、買い物袋か何か抱えてるだけだったかも」
「あー、……そう言われるとそうかも……」
「つうかよー……やっぱこんなの、考えるまでもねえだろ……どうやって一日で、あの洗濯板がそこまで成長すんのよ」
 彼らが谷川千晶と交戦し、苦汁を飲まされたのは昨日の話だ。自分たちと同い年少女の乳房がたった一日で爆発的に膨らむなど、すでに分別の付きつつある六年生たちには容易に信じられることではなかった。
「だからっ! 俺は本当に見たんだってばよ!!」
「あのさー、それとは関係ないんだけど……」
 それでもあくまでムキになって、いっこうに自説を曲げようとしない仲間に辟易しながらも、皆の背後に隠れるようにしていた一人の小柄な少年が、おずおずと手を挙げる。
 彼は千晶と歩美が排水溝から脱出したところを目撃した、あの少年だった。

20 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:39:10 ID:bvFA0Sz5
 だが彼が二人の決定的な目撃情報を口にしようとした瞬間、すっかり頭に血が昇っていた目撃者が喚き散らして威圧する。
「うるっせぇよ健吾! てめぇ調子乗ってんじゃねえぞ、人が話してんだから聞けよこのタコ!!」
「うあっ……」
 殺気を伴う異様な視線で睨みつけられながら煽られて、健吾と呼ばれた小柄な少年は青くなって黙り込む。彼はもともと気が強い方ではなく、グループ内での発言力にも乏しかった。
「あー、もう。分かった分かった……」
 そのまま健吾に噛みつきかねない勢いの彼を押さえて、リーダー格の一人が冷静に話を切り出した。
「とりあえず、今は千晶の巨乳うんぬんの話はいったん脇に置いといてだ。とにかくあいつを捜索しようぜ。
 まだ遠くまでは行ってないかもしれないし……昨日の今日で俺らの校区を堂々とうろつかれてたら、あんまりにもみっともなさすぎる。それに本人を捕まえれば、その話だってハッキリするわけだしな。お前もそれでいいだろ?」
「ああ、……それなら文句ないぜ」
「よし。じゃあそれぞれ受け持ちの地区を割り振って探しにかかろうぜ――連絡を密にな!」
「おうっ!!」
 そして東小勢の生き残りは再び、千晶捜索作戦へ向けて再始動した。自然にグループが分かれると、それぞれに次々と受け持ちが割り振られていく。
「ところで、健吾」
 その割り振りの途中で仲間に声をかけられて、むくれっ面で黙りこくっていた小さな肩がびくりと震える。
「お前さ、さっき何か言おうとしてなかったか? 何だったんだよ」
「……いや、別に。……何でもねーよ……」
「? そうか」
 ぷいとそっぽを向くようにした健吾に、彼もそれ以上には追及しようとはしなかった。そのまま友達のところへ行ってしまう。
「……馬鹿にしやがって」
 誰に対するでもなく、彼はぽつりと小さく呟く。
 状況を決するほどの重要情報を握っていた自分に対する、いつもの調子でのぞんざいな扱いと、それに何も言おうとしなかった仲間たち。
 あまりに軽んじられている自分の状況を再確認して、彼の中に怒りが静かに燃えたぎる。
 だが同時に、彼はその最善の発散方法をも認識していた。
 谷川千晶は、作倉歩美と一緒にいた。
 この意味不明な組み合わせは、それこそさっきの千晶巨乳説にも負けず劣らず頓狂なものだったが、とにかく今は自分だけがこの情報を握っている。不愉快にも発言の機会は押しつぶされたが、その事実だけは変わっていない。
 ならば、やるべきことは一つしかない。
 この情報を元に千晶の首根っこを押さえるという大手柄を挙げ、自分の実力を皆に見せつけてやるのだ。そうすればもう、今までのような適当な扱いは出来なくなるだろう。
「ようし。それじゃ行くぞお前ら!」
「おうよ――谷川千晶、生きて俺らの校区を出れると思うなっ!!」
 公園に怪気炎が立ち上がり、彼らは再び公園を発った。指示と確認の声が飛び交う中、健吾もまた、捜索隊の一人となって町へ散る。
 とはいえ、自分一人ではとうてい千晶の相手など出来そうにない。手柄の鍵となる連絡手段、携帯電話を握りしめながら、健吾は決定的な瞬間を押さえたとして、誰にどのように切り出して情報を伝えるべきかを必死に考えていた。
 健吾はそうして必死に考えていたので、自分の後ろから誰かが近づいていたことにも、思い切り羽交い締めにされる瞬間までまったく気づかなかった。
「っぶ!?」
 悲鳴も上げられないまま物陰へ連れ込まれ、そこでようやく耳元に囁かれる。
「よう、お前ら……なんだか、ずいぶん楽しそうなことやってるじゃねえか」
「ほっ、……ほはへは!」
「うるせえよ、黙ってろ。俺がいいって言う以外声出すなって」
 聞き覚えのある声――谷川千晶と並ぶ最大の強敵のその囁き声に、冷たい戦慄が背筋を突き抜けていく。
「じゃあ、まず聞こうか。千晶が――谷川千晶が今どこで、どうしてるのか」
 せいいっぱいにドスを利かせた声で、八坂明は相棒の行方を詰問した。

21 :国境地帯3 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:39:36 ID:bvFA0Sz5
○10
「あ、あはっ……あは、あはははははっ……」
 作倉家のリビング。
 冷房の強度をいくぶん弱めたその部屋で、作倉歩美はひとり立っている。
「お、教えて……わたしが千晶くんに、教えてあげるね……」
 そして眼下でクッションに横たわり、安らかな寝息を立てている少女を歩美はじっと見つめていた。
「あんなバカで乱暴な男子なんかより、わたしの方が……わたしと一緒にいるほうが、千晶くんをずうっと幸せに、……ずっと気持ちよくさせてあげられるんだ、って……」
 膝を折り、まったく無防備にさらけ出されてしまっている肌と肌とを近づける。触れ合わせる。
 ずっと夢にまで見てきたボーイッシュな少女のまったく無防備な寝顔に頬を寄せながら、歩美は陶然と微笑んでいた。

22 :国境地帯3 投下終了 ◆selJPZyjjY :2008/07/02(水) 20:41:25 ID:bvFA0Sz5
今回は以上です。
冒頭で触れたネタバレ要素は、
『千晶に失恋した歩美が、思わず紅茶に風邪薬を混ぜて眠らせてしまう』
でした。
属性としては、百合+監禁NTR未満のなにか、といったところでしょうか。

ようやくお膳立てもすべて整い、次回はいよいよ本格的な(?)エロ場面に入ります。それでも本番はないわけですが。
次回もこの続きですので、この路線でもよいと言う方はお待ちいただければ幸いです。

無鉄砲なSS投下で無用の混乱を引き起こしてしまい、申し訳ありませんでした……。

23 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 20:56:33 ID:WrAOzT1J
なんという生殺し感…… 

24 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 21:59:37 ID:74z119G9
>>8
そうかい?
結構見掛ける光景だけどな。

この板では容量満タンにつき終了って、他の板ではあまり見掛けないことが起こりやすいからね。

25 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 23:56:10 ID:rV/p1rvO
GJですた

委員長交えての疑似3Pネタを書きかけてたがやらんでよかったわ……

26 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 00:21:53 ID:unYXa6CX
新スレ&投下乙

27 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 00:32:48 ID:gaCwbZIn
GJ!!
作品展開といい、新スレ移行といい、興奮の夕べでした。

28 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 11:27:51 ID:dOqapRFa
>>25
なぜ 凍結した

29 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 12:19:25 ID:gaCwbZIn
つか、外伝書き手は、明と東小が全員補導されるSS急いで書いてくれw

30 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 19:22:38 ID:V9v5ngSM
GJ
そして冨樫乙w


>>29
抗争が激化してるおれの方では組み込むことは可能

明やシバケン達が数日不在にそれぞれの学校の女子生徒たちが第3、第4勢力の学校にりょうじょ・・・いや、いかがわしいことをされるというストーリーが出来上がってるよ
頭の中で


さてと、寝るかな

31 :名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 20:18:50 ID:5yCsak5H
>>29
国境地帯の不確定要素である明と東小追撃隊さえ排除されれば、
歩美がこのまま思う存分に千晶の身体を弄んで調教開発やりたい放題ということなのかーーー!!

32 :◇SDS:2008/07/06(日) 03:22:57 ID:fX4yLvus
投下です
少し過去の千晶たちの話。超微エロです。

33 :銀杏の木の下で1:2008/07/06(日) 03:24:22 ID:fX4yLvus
告別式が終わっても6年3組のほとんどは帰宅せず、「先生の木」の周りに集まっていた。
学校のすぐそばに流れる川の高い土手。そこに立った大きな銀杏が「先生の木」だった。

「…きれいな顔だったね。先生の死骸…。」
泣きはらした目でマリが言う。
「…遺体ね。マリ…。」
千晶が、涙を拭いて応える。
黙って佇む男子たち。
それぞれが昨年の担任であった矢崎真教諭との別れを抱えきれずにこの木の下に集まっていた。



あの春の終わり、八坂明は、この木の下で矢崎に見送られ、自らの潔白を証明する為に走り出した。

「知らねーよ!!」
5年生になってすぐに明は、万引きの容疑をかけられ、訳の解らぬまま、「青少年健全育成センター」の殺風景な一室に座らされていた。
「…被害を受けた店は、たしかに君が出て行った直後に…
「だ、か、ら、知らねーって言ってんだろ!!」
押し問答は2時間近く続いていた。



34 :銀杏の木の下で2:2008/07/06(日) 03:25:22 ID:fX4yLvus
二人の補導員と明の苛立ちが頂点に達した時、5年3組担任である初老の美術教師、矢崎真が厚いノートを片手に入室してきた。
「遅くなって申し訳ありません。調査結果と担任としての所見を簡単に述べさせて頂きます。」
異例の事らしく、補導員が顔を見合わせる。
しかし彼らはすぐ、矢崎真の「簡単」の凄さに舌を巻く事になった。
「まず盗難品のゲームソフトですが、これはロールプレイングゲームというジャンルのもので、八坂明がこのジャンルにあまり興味がなかったという証言が…。」
バラバラとノートを開く。
「同級生約80人中17人。あった、という証言が0です。」
明がノートを覗くとびっしりと友人の名前と「経験値とかめんどくせー。」「格ゲー以外はゲームじゃねーよ。」等、自分が発したらしい言葉が書かれてあった。
…ついこないだ「テレビゲーム」で将棋が出来ることに驚いていた先生がここまでどうやって調べたんだろう…


35 :銀杏の木の下で3:2008/07/06(日) 03:27:04 ID:fX4yLvus
明の驚きは終わらなかった。
「…そして八坂明の親しい友人でこのソフトを持っている者が4名。
うち2名に八坂明は現在ソフトを貸しています。つまり…」
矢崎は明の忘れている事実まですらすらと語った。
これだけの調査を一晩でしたのだろうか?
「…中古販売には保護者同意書に印鑑が必要です。しかし…「…つまり彼の所持金は、預金残高プラス…」
「…現在の中古買取の相場は…」
途中から補導員はメモすら止め、茫然と矢崎の説明に聞き入った。
「…最後に担任としての所見を申し述べます。」
矢崎はノートから顔を上げ、毅然として言った。
「彼は窃盗行為は行っておりません。」

明は矢崎に伴われ、晴れやかな顔でセンターを出た。
「先生、あれ全部たった一晩で調べてくれたのか!? 」
「岸や谷川も、みんな手伝ってくれた。ちゃんと礼言うんだぞ。」
「わかってるって!!」
「…だが昨日から話を聞いた全員がな、『八坂明はそんなことはしない。』とはっきり言った。これは、大したもんだな。」
「ま、人望って奴かな?」


36 :銀杏の木の下で4:2008/07/06(日) 03:28:07 ID:fX4yLvus
そして2人は、あの銀杏の木の下で別れた。
「それじゃ先生は学校に戻るが、ひとつだけ聞きなさい。
君は、身に覚えの無い災難に遭った。
そして君は考えれば判る質問にも、『知らねぇ』と答え続けた。それじゃ駄目だ。」
矢崎は厳しい顔で続けた。
「知れ。知ろうとしろ。世の中には知りたくない事や、知りたくても…知れない事もある。」
矢崎は川の流れを見つめ、遠い目になった。
「…でも、知ろうとしろ。これを怠ると…後悔する事になる。」
明には矢崎の話の全ては理解できなかったが、怒りと混乱で心を閉ざしていた自分を恥じた。
「行きなさい。明日はご両親と一緒だ。一生懸命考え、思い出して、本当の事を話しなさい。」
明は決然と矢崎に頷き、自分に戦いを告げて走り出した。


37 :銀杏の木の下で5:2008/07/06(日) 03:29:11 ID:fX4yLvus
「…ハゲ校長が代わりに死ねば良かった…」
マリらしい悲しみの表現に級友達は寂しく笑う。

あの日、マリは復讐に燃えてこの木の下で、落ちた実を一心に拾い集めていた。
放課後、6年生の女子二人組に呼び出されたマリは、体育倉庫で散々痛めつけられた。千晶戦での敗北以来、こんなことが続いている。
なんとか逃亡し、仕返しの方法を考えつつ通りかかったこの土手で、異臭を放つこの木の実を発見した。
朝一番に登校し、この臭い木の実をあのブサイク共の机にギュウギュウに詰めてやる。
くさいくさいと泣く二人の姿を想像しながら、マリは熱心に実を拾い続けた。

パンパンに詰まった紙袋を両手に提げ、立ち上がったマリは河原にしゃがみ込んでいる担任の矢崎に気付いた。

「銀杏か…。若いのにマリは美味いものよく知ってるな。」駆け寄って来たマリに矢崎は言った。
「ギンナン?…食べれんの? これ。」
矢崎は怪訝な顔で答えた。
「知らないで集めてたのか? …まあいい。ちょっと待ちなさい…。」


38 :銀杏の木の下で6:2008/07/06(日) 03:30:04 ID:fX4yLvus
パチン!!
矢崎の起こした小さな焚き火の中で、銀杏の爆ぜる音がした。
「熱いから気を付けてな。あまり食べると腹をこわす。」
「うわ! へんな味。…でも嫌いじゃないかも。」
受け取った銀杏をむちむち食べながらマリが言った。
「先生は何してたの?」
「…ああ、娘の…命日でな。十二歳だった。ここで、見つかったんだ。」
矢崎の視線の先に一束の花があった。
「ああ。戦争。」
さすがに矢崎は苦笑した。
「おいおい、先生そんな年じゃないぞ。でも、もう二十年経つ。生きていればマリのお母さん位の年かな。」
「なんで死んだの?自殺? 他殺?」
不躾けにマリが尋ねる。
「『本人の不注意による事故死』だ。
実際、何も、何も解らなかった。私達はその結論を受け入れた。」
「ふうん。ま、わかんなきゃ、どうしようもないよね。」

矢崎は低く同意した。
「そう、どうしようもない…」

そして花の前で手を合わせるマリに矢崎は言った。

「ありがとう。ところでマリ、宮田桜を知っているか。」
「うん。登校拒否でしょ!?」

39 :銀杏の木の下で7:2008/07/06(日) 03:31:03 ID:fX4yLvus
宮田桜。しくしくと泣き続ける彼女に、岸武志が声をかける。
「もう泣くな。桜。先生悲しむだろ。」
岸が佇んでいるのは、ちょうどあの朝、矢崎がマリを連れて彼女の前に立った場所だった。

「ね!! 先生。この子、毎朝ここまできて、また家に帰るんだよ。」
マリが得意げに言う。
慌てて逃げようとした彼女を、豹のごとく敏捷にマリが捕らえる。

矢崎は優しく尋ねた。
「桜。誰か君をいじめるのか? 何か学校に来たくない理由があるのか?」
桜は首を横に振った。
いじめが原因で転校して来た彼女は、度重なる矢崎の訪問にもかかわらず、ほとんど登校していない。
些細な失敗から、ここでもまた、いじめの標的になるのではないか、 自分は常に同級生を失望させ、蔑まれる存在ではないか?
桜の心は、そんな恐怖に満ちていた。

矢沢は続けた。
「マリは知ってるね。彼女が君を守ってくれる。少し乱暴だが…とにかく、先生に約束してくれた。」

桜がおずおずとマリを見上げると、マリは冷たい目で桜を見ながら言った。


40 :銀杏の木の下で8:2008/07/06(日) 03:32:00 ID:fX4yLvus
「でも先生、この子が学校に来ないと、話になんないよ。 見たところ、来る気ゼロだし。」

…やっぱり無理だ。学校なんか…
情けなさに桜が目を伏せ、縮こまっていると、銀杏の木から、するすると一匹の蜘蛛が降りてきて、桜の肩にとまった。
何気なく桜はそっと蜘蛛をつまみ、下草の中に離した。
「あんた!! 蜘蛛さわれんの!? 」
だしぬけにマリが大声を出す。
「…うん。」
「毛虫怖くない!? ナメクジは!?」
質問の意図が解らぬまま桜は答えた。
「…大丈夫と、思う。」
マリの目がらんらんと輝く。
「よおし!! ナイスだ登校拒否!! ついて来い!!」

問題児のマリだがただひとつ、全生徒の模範と言えるほど熱心に取り組んでいるものがあった。
それは高学年の生徒が課外活動として行う学校菜園だった。
しかし、マリの熱意にも関わらず、五年三組の活動意欲は低かった。
やれ虫が怖いだの、服が汚れるだのと言って逃げる女子、五分とまじめに作業をせずに遊び呆ける男子。



41 :銀杏の木の下で9:2008/07/06(日) 03:32:59 ID:fX4yLvus
マリの大切な畑は、この役立たずなクラスメイト達のせいでこの夏も、他のクラスに比べて、全く貧弱な収穫しか上げる事が出来なかった。
しかし、これから苗付けをする冬野菜は違う。
宮田桜という貴重な労働力をフルに使って、里芋を、白菜を、他のクラスの倍、いや三倍収穫するのだ。
鼻息も荒く、マリは桜のランドセルを掴んで学校に連行していった。

「おい登校拒否!私が守ったげるから、しっかり働くのよ!!」
見慣れないクラスメイトの登校に、当然教室じゅうの好奇の視線が集まったが、桜が再び登校拒否を始めては大変と、マリは番犬のように桜を守った。
あるとき桜の消しゴムを勝手に使った高橋はマリに便所モップで追い回された。桜のブルマ姿をじろじろ見たという理由で、岡田は眼鏡を池に捨てられた。

休み時間にはひそひそと熱心に肥料の時期を相談し、放課後遅くまで畑仕事に汗を流す桜に、いつしか「農奴」というあだ名がついたが、そのうちに桜のいる教室に違和感を抱く生徒は、クラスに一人もいなくなっていた。

42 :銀杏の木の下で10:2008/07/06(日) 03:34:05 ID:fX4yLvus
そして今では桜を笑うものもいない。

「ねぇ桜、今日はマリもいないし、一緒に図書館いこうよぉ。」
そんな声を聞くたび、宮田桜は矢崎とマリ、そして立派に育った野菜たちに感謝するのだった。

五年三組の畑が、他のクラスの三倍の収穫を上げた日。
矢崎はマリと桜が机の上へ誇らしげに積み上げていった泥だらけの作物に目を細めていた。

しかし彼女達の努力の結晶である収穫物の下には、彼の体調不良に関わる深刻な検査結果通知が置かれていた。




43 :銀杏の木の下で11:2008/07/06(日) 03:35:32 ID:fX4yLvus
宮田桜を慰める岸の穏やかな声を聞きながら、千晶はじっと水面を見つめていた。
あの日のように魚が跳ねる。

矢崎と千晶の秘密。親友の明にも話していない秘密はこの木の下で始まった。

矢崎が体調不良で休職したのは、千晶達五年三組の生徒が無事進級して、六年生徒になった春の事だ。
下校途中、千晶は、銀杏の木の下でカンバスに向かう矢崎を見つけて駆け寄った。
「先生!!」
「千晶か。みんな元気にやってるか?」
そう尋ねる矢崎の顔は、終業式の時より明らかにやつれている。
千晶は悲しみを見せないよう明るく答えた。
「うん!! みんな元気だよ!! 先生も調子良さそうだね。 何の絵?」
ニコニコと覗きこんだ千晶の笑顔が凍りつく。
悲しい絵だった。
対岸の桜並木も、山も川も、全てが生命に溢れる春のなかで、カンバスの中だけが、絶望的な悲しみをたたえていた。
「…寂しい川だね…」
かろうじて千晶がそういうと、矢崎はずいぶん小さくなった声で答える。



44 :銀杏の木の下で12:2008/07/06(日) 03:36:31 ID:fX4yLvus
「そうか…。先生にだけ、こう見えるのかな…。」
「…マリに聞いたの。先生の娘さん、ここで亡くなったって…」
魚の跳ねる音がした。
「晶子…といった。あの子を忘れないように、私は暇さえあればここに来ている。」
「自分の子供のことは絶対忘れないよ!!」
千晶は母のことを考えながら、祖父といってよい年齢の元担任を諭すように言う
「だけどね、千晶。人間の記憶は、いつか終わる。遠からず…私が死んだら、あの子のことを知っている者は世界中で、妻だけになる。そして…。」
「先生は死なないよっ!!」
千晶が大声でさえぎった。
「死ぬもんか!! ボクには解る!!」

沈黙の後、口を開いた矢崎の声は教師としての響きを失くしていた。
「早く… まだ、間に合ううちに、晶子のことを、私が知っていたあの子の全てを、せめて絵の中にでも残したいんだよ…。」
千晶は潤んだ瞳でもう一度、矢崎が描いた絶望の景色を見た。
「…一人じゃ淋しいよ。出来上がるまで、ボクも一緒にいる。」

再び穏やかな水面に魚が跳ねた。



45 :銀杏の木の下で13:2008/07/06(日) 03:37:34 ID:fX4yLvus
それから病状の悪化に伴い、河原に姿を見せる事もなくなった矢崎を、千晶は度々見舞いに訪ねた。
訪れる度に、絵の具の匂いの立ち込める薄暗い矢崎の書斎には、完成した油彩画が所狭しと並んでゆく。

「千晶ちゃん、来てくれたの!!」
今日も訪れた千晶を矢崎夫人はいつものように迎え入れた。
「ちょうど起きたところよ。さあ。」

三輪車にまたがった幼い少女、赤いランドセルの後ろ姿、まるで大きなアルバムのような矢沢の書斎の中央に、未完成のカンバスに向かう、憔悴した矢沢の姿があった。

「あなた。千晶ちゃんよ。」
「…ああ…」
もはや千晶にも彼の死期がそう遠くない事ははっきりわかる。
おそらく遺作となるであろうカンバスを、千晶は矢崎に寄りそって見つめた。

まるでこの書斎のようなほの暗い背景。精緻に描かれた画面の中央に、ぽっかりとぼやけた、空白のような裸体があった。
幽霊のようなその空白を見つめ、矢沢はぜいぜいと苦しい息遣いで、独り言のように千晶に語りかけた。



46 :銀杏の木の下で14:2008/07/06(日) 03:38:32 ID:fX4yLvus
「…思い出せない…あの子の、最後の…姿が。」
絵筆を握りしめた震える指。
「…難しい年頃だ、という言葉に逃げていた。最後に一緒に風呂に入ったのはいつだったか?
どんな男の子が好きで、どんな未来を夢見ていたのか?
私は、何も知ろうとしなかった…あの子が、逝ってしまった後も…」

すすり泣く矢崎に掛ける言葉は思いつかない。
しかし千晶は、今、晶子と同じ思春期の心と体を持つ少女として、自分ならこの作品の、いや矢沢の心の悲痛な欠損を埋められるのでは、と考えていた。
千晶がその思いを矢沢に伝えようとした時、千晶の後ろに佇んだ矢崎夫人が、まるで千晶の心を読んだように、彼女に懇願した。
「…千晶ちゃん、お願いします。この絵の為に、あなたの体を見せてあげて。あなたは晶子に…」
矢崎が苦しげに遮った。
「馬鹿を言いなさい。昨今の教育現場は児童との…」
「そのときは。」
矢崎夫人の声は微塵の迷いもなく部屋に響いた。
「そのときは、私が命に代えて、あなたと千晶ちゃんを守ります。」



47 :銀杏の木の下で15:2008/07/06(日) 03:39:30 ID:fX4yLvus
全てを脱ぎ去った千晶は躊躇なく矢崎の前に立った。

大人の入り口に佇む不安と、それを圧倒する希望に満ちる凛とした面立ち。
幼さのなかに力強さの芽生え始めた肩から背中のしっかりした線。
そしてはちきれんばかりに成長を遂げつつある、至高の曲線を描く豊かな乳房。
画家矢崎真の卓越した技量は、残り僅かな生命の残り火を糧に、驚くべき繊細さと大胆さを駆使してカンバスの上に、思春期の輝く美しさに溢れた愛娘の姿を蘇らせていった。

「…少し、疲れたよ。」

矢崎が安らかな表情で筆を置いたとき、千晶の肩にそっとローブが掛けられた。
「ありがとう、千晶ちゃん。本当にありがとう。」

千晶を抱きしめた、小刻みに震える矢崎夫人の腕の中で、千晶は束の間、矢沢晶子になって両親の為に涙を流した。


五年三組学級委員長、国東真琴が沈痛な声で千晶に矢崎の訃報を伝えたのは、それから数日後の事だった。




48 :銀杏の木の下で16:2008/07/06(日) 03:40:30 ID:fX4yLvus
千晶は自分に問いかける。
矢崎の言ったように人はいつか記憶の彼方へ何も残さず消えるのだろうか。

矢崎の子供達は今、春の日差しの下で大きな銀杏の木を見上げていた。

それが問いに対する答えだと気付いて、千晶は涙を拭いて微笑んだ。


END




49 :◇SDS:2008/07/06(日) 04:09:35 ID:fX4yLvus
投下終了
御大の国境地帯3みたいなエロを書きたい今日この頃。
シバケンもまずまず進行中です。

50 :名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 08:09:18 ID:HmH82CK4
全然関係ないことナンだけど
液晶の調子が悪いらしくてさ、
画面が曇ったり歪んだりしてるんだわ…
……あ、鼻水でてきた……

51 :名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 16:55:52 ID:3uJclKzT
>>50
液晶曇るくらいなら有りそうだが、歪むのはヤバそうだな。
買い替え時じゃないか?

52 :名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 22:14:52 ID:Mo1mFXqF
9年前のパソコンで夏になると一瞬で落ちる時はかえかけどき?
ほす

53 :名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 15:04:49 ID:da1XP6n1
9年前か、それは替え時じゃないか
ほす

54 :名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 15:48:58 ID:LU/njfVg
9年前て、前世紀の遺物じゃないか

55 :名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 16:55:20 ID:eqZztI5P
>>54
確かに間違いではないなw

56 :名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 18:42:25 ID:QOYdkd7u
GのJだ!!

57 :名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:40:16 ID:/bIF48yi
保守

58 : ◆selJPZyjjY :2008/07/19(土) 10:40:14 ID:J4+6nMKO
主プロバイダが規制解除されたので、確認兼ねて保守カキコ。
先日、メタボ対策啓蒙のためか『1kg大の体脂肪』なるモデルが展示されているのを見ました。
本当にちょっと両手に余りそうな大きさでしたね。
千晶たちは大変そうです、いろいろと。

本格エロ場面突入の国境地帯最終回の執筆は、ようやく折り返しに突入しました。
登場時期は確約できませんが、今月中に投入できればと思います。


59 :名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 17:40:05 ID:EF19/LGy
>>58
頑張って下さいね。

60 :名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 20:47:15 ID:bAgdzVI8
期待してます。

61 :名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 09:46:04 ID:3Kj99HRB
ttp://www.3bs.jp/healthcare/adult_disease/w60912.htm
これか……?

これで両手にあまりそうって……大変だな

62 :名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 21:02:50 ID:u1jEmt4W
肉でいうところの脂身1kgだからな

63 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 00:21:09 ID:SO/Otty1
圧縮寸前警戒中保守

>>61
実物見るとけっこう大きいよ。
ってかおっぱい1キロって、どこからどこまでのことなのかなー。


64 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 08:38:04 ID:hM1ufRqK
圧縮って怖いの?
何したらいい?

65 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 09:29:57 ID:rX5lPl0D
あと五つぐらいスレが増えると圧縮がかかって、たくさんのスレが落ちるらしい
ここは大丈夫そうな気がするが、不安なら雑談なり、過去作の感想なり書き込むとよろし
初代スレの歩美ちゃんはセックスしてました、は厨二邪気眼エロスかわいかったなあ
……って、そういえば国境地帯の爆乳娘も歩美ちゃんか……

参考
エロパロ板総合情報室 8号室
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196954194/


66 :◇SDS:2008/07/25(金) 22:41:21 ID:TClCuIxk
保守投下。

67 :『splash!』1:2008/07/25(金) 22:42:28 ID:TClCuIxk
山の麓の小さな小学校。
前を流れる浅い谷川の河原を歩いて、私たちはいつも下校する。
「つ−か、俺が出りゃ、一位間違いないって。」
川に石を投げ込みながら、勇太が言った。
「他のメンバーにもよるでしょ?」
私はまだ冷たい川の水に足を浸しながら応える。

昨晩テレビで放送していた、『小学生30人31脚』の話だった。
「力抜いて俺についてくりゃ、楽勝だよ。」
「…ま、うちの学校じゃ無理だね。」

過疎の村の分校。全校生徒は二十人しかいない。今年ついに、新一年生は入学しなかった。
六年生は私と勇太、それから今、ばたばたと河原に降りて来た彩乃の三人だけだ。
私達は兄妹、いや三つ子のように、ずっと一緒に過ごしてきた。

「やってみるか?」勇太が言う。
「日菜、何の話?」
彩乃がせっかちに尋ねた。
「二人三脚。」私は答える。「じゃなくて…三人…四脚か。」

目新しい遊びもない最近、私と彩乃には、もう勇太のサッカーの相手は無理だった。
すぐに私達は座り込んで、勇太を真ん中に互いの足首を結んだ。




68 :『splash!』2:2008/07/25(金) 22:43:28 ID:TClCuIxk
「せーの!!」
一歩踏み出した途端に思いきり転んだ。
「いてててて!!」「バカバカ!! お前らは右足からだ!!」

もう一度立ち上がって、ぐらぐらと歩く。
「1、2、1、2」勇太の大きな歩幅に驚いたが、振り回されるように、なんとか前進し始めた。
「よおし、いけるぞ!!」
勇太は歓声を上げたが、私は三十人で走る事を考えてクラクラした。

「勇太!! 河!! 河!!」
目前に迫った河の流れに彩乃が叫ぶ。
調子良く加速していた私達には、停止も方向転換もできなかった。
「ええい!! 進めぇ!! 」
勇太の号令で、私達はざぶん、と浅瀬に飛び込んでゆく。

「きゃあああ!!」

ヌルヌルした川底の石で滑りながらも、呼吸の合ってきた私達は、ざぶざぶと河の中を走り続けた。
「勇太!! ここでコケたら、溺れちゃうよぉ!!」
全身びしょ濡れで私は叫ぶ。『小学生三人が入水心中』。今の私たちには笑えない冗談だった

「止まるな!! 向こう岸まで、つっ切るぞ!!」





69 :『splash!』3:2008/07/25(金) 22:44:23 ID:TClCuIxk
私と彩乃は勇太にしがみついて、なんとか対岸にたどり着いき、荒い息でへたり込んだ。
汗が額を伝う。先週思い切ってショートにしておいて良かった。

「死にそぉ…」
「でも、面白かったぁ…」
ふうふう言いながら、足首の紐を外そうとしたが、水を吸った布紐はきつく食い込んで締まり、解くことが出来なかった。
靴もランドセルも、鋏の入った裁縫袋も向こう岸だ。

「…もう一回やるのぉ…」
彩乃が泣き声を上げる。

その時、今いる河原から山道を少し上がれば、私のお婆ちゃんの納屋があることに気付いた。鋏や鎌がある筈だ。
二人に話すと、すぐ賛成したので、私達はまた号令を掛けながら、アスファルトの細い山道を登り始めた。




70 :『splash!』4:2008/07/25(金) 22:45:16 ID:TClCuIxk
「あちちちち!」
裸足に灼けたアスファルトが熱い。

ようやく納屋にたどり着き、勇太はガラガラと錆びた鉄扉を開いた。

薄暗い納屋のなかはひんやりとして、雑然と農機具や古い家具が置かれている。蝉の声だけが、細く響いていた。

「よし!! ハサミ発見!!」
三人で慎重に移動し、剪定鋏で足首の紐を切る。
勇太の足が私よりずっと大きいのにふと気付いた。

「寒いね。」
綾乃が言う。日陰では、濡れた服が重く冷たい。
「そうだ!! 二階に古着があると思う。」
狭くて登りにくい階段を登って、さらに薄暗い二階に入ると、畳張りになった小さな部屋があった。
そこで私たちは、思わぬ懐かしい友達にばったりと再会した。
「グーちゃんだ!!」三人が同時に叫ぶ。
幼かった頃の四人目の友達。私と綾乃の患者さん、勇太のプロレス相手と、忙しく過ごしてきたクマのぬいぐるみのグーちゃんは、この納屋で静かに休んでいた。

「…こんな小さかったんだ、グーちゃん。」
「俺、運ぶのに苦労してた…」





71 :『splash!』5:2008/07/25(金) 22:46:10 ID:TClCuIxk
私達とグーちゃんは、しんみりと再会を懐かしんだ。
朝から晩まで、いくら遊んでも時間が足りなかったあの頃。
喧嘩ばかりしていたけど、三人が三人でいることに、何の疑問もなかった。

いつからだろう? 何の隠し事もなかった私達が、時々互いに目を伏せるようになったのは。

三人ともその理由はよくわかっていた。だからこそ、勇太と私と綾乃は、常に一緒にいた。

「クション!!」
綾乃が大きなくしゃみをした。
「風邪引くな。早く服捜そうぜ。」

捜すまでもなく、部屋の四方に窓まで塞いで置かれた箪笥の中は、全て衣類だった。

古ぼけたデザインの三着をめいめいに引っ張り出し、勇太が隅にあった衝立をヒョイと部屋の真ん中に置く。

「この衝立、ずっと日菜ん家の玄関にあったよね。」
「勇太この虎の絵が怖くて、いつも縁側から遊びに来てたんだ。」
「…ごちゃごちゃ言ってねーで、とっとと着替えろ。」

綾乃がさっさと裸になって、体を拭き始めたので、私もぴったり張り付いたタンクトップを苦労して脱ぎ捨てた。





72 :『splash!』6:2008/07/25(金) 22:49:36 ID:TClCuIxk
最近綾乃の胸は、また大きくなった。
長い髪を拭くたびに揺れる乳房を何げなく見ていると、綾乃が私に言う。
「何?」
「ううん。」
また目を伏せ、あわてて体を拭く。
下着を脱いで、ふと顔を上げると、衝立の向こうから勇太の濡れたTシャツが飛んで来て、私の顔にべちゃりと当たった。
「ちょっと、何すんのよ!!」

Tシャツを拾って投げ返すと低い衝立越しに、裸の勇太と目が合った。

「でけー乳!!」
「ば、馬鹿!!」

私があわててしゃがみこんだ時、だしぬけに綾乃が衝立を突き飛ばし、震える声で叫んだ。

「私のほうが…大きいもん!!」

三人がずっと避け続けてきた瞬間。
蝉の声だけが、大きく響く。

耐えきれない空気の中で私は恥ずかしさも忘れて立ち上がった。

「なんで…なんで三人なんだろ…」

そして綾乃が勇太に飛び付いて泣きだした時、私の目からも堪えきれない涙が溢れだし、気が付くと、私も勇太の胸に飛び込んでいた。

ぎゅっと受け止めてくれた勇太の優しい腕の中で、私と綾乃は泣き続けた。





73 :『splash!』7:2008/07/25(金) 22:50:25 ID:TClCuIxk
大好きな勇太。大好きな綾乃。そして私。
誰も誰かを選べるはずがなかった。一人は残されてしまうのだ。まるでグーちゃんのように。

二人の大きくなってしまった乳房を、大粒の涙がポタポタとつたう。
「…勇太を独り占めにしたい自分が嫌い…」
独り言のように私が呟くと、綾乃が続ける。
「先を越されないかビクビクしてる自分も大嫌い…」

「…でも、私は…」
そして、私と綾乃の唇が、絞りだすように同じ言葉を発した。
「…勇太が好き…」
口に出した瞬間、まるで魔法の言葉のように、ずっと張り詰めていた三人のわだかまりが消えていく。
二人の体温と、安らぎが全身を包んだ。
「…俺、どっちも大好きだ。」
ずっと知っていた答え。
でも、今、私たちには充分すぎる答えだった。

「…だから、そろそろ離れろ。」
勇太がそっぽを向いて言う。
「いやだ!!」
私と綾乃は、駄々っ子のようにぐいぐいと勇太にしがみついた。

「…離れろって!! あのなぁ… 男はなぁ… 」
勇太が涙目で言う。
「…勃っちまうんだよ!!」




74 :『splash!』8:2008/07/25(金) 22:51:08 ID:TClCuIxk
私と綾乃は赤くなった顔を見合わせ、そろそろと勇太がしっかり押さえている場所に目を落とした。
「…見ても、いい?」

はだかんぼで遊ぶのは何年振りだっただろう。
「…ヘンな形…」
「おまえらだって、変な形だ。」
見せっこして、触りっこした私たちは、お互いの体の変化に驚いた。

「…綾乃、こっち…」
「…ん…」
「あ!!駄目駄目!!」
「勇太。勇太…」

グーちゃんが見ていた。きっと呆れているだろう。

誰にも言えない悪ふざけを終え、私たちは格好悪い古着を着てグーちゃんにお別れを言って納屋を出た。

「また来るね。グーちゃん。」

外は暑く、眩しかった。
蝉の声がまた押し寄せてくる。
裸足で河原まで降りると、勇太が言った。
「橋まで歩くの、めんどくせーな…」
「また川渡る気!?」
文句を言う間もなく、勇太はまた冷たい水に駆け出した。

「ああん!! 待ってよぉ!!」

私と綾乃は、急いで後を追いかける。
私たちはそれぞれ自由に走れた。

でも、水飛沫を上げ、三人で寄り添って走り続けた。


END


75 :『グーちゃんの独り言』:2008/07/25(金) 22:52:09 ID:TClCuIxk
久しぶりに顔を見たと思ったら、また喧嘩して、泣いて、仲直りか。三人とも、変わってないよ。
日菜がショートにしてる位か。あ、勇太のあの傷は結局、跡残ったんだな。

あーあ、早く服着なきゃ、風邪ひくぞ。でも、なんか妙な雰囲気だ。そんな年になったんだなぁ。

触ってる…
やっぱりこんな時でも、綾乃のほうが積極的だ。ま、あの尖った唇は「日菜には負けないぞ。」って時の癖だけどね。
そうそう、仲良く触りなさい。

…でも、二人とも、お尻大きくなったなぁ。…丸見えで、こっちが恥ずかしいけど。そう、僕はいいから、勇太に見せたげな。

あーっ!! そっと触れよ勇太!! 贅沢なんだぞ、並べて鑑賞なんて。まだ子供の癖に。

こらこらこら、なんで日菜の方を先に吸う!! 綾乃からだろ普通。特に綾乃は拗ねやすいんだから。
…でも、ほんとに、どっちもいいおっぱいになったなぁ…

そろそろ服着なきゃ風邪…わっ!! 飛ばすな!!
ちゃんと箪笥拭いて帰れよ。また…来いよ。





76 :◇SDS:2008/07/25(金) 22:55:26 ID:TClCuIxk
投下終了

77 :名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 05:58:03 ID:AX+yS+EH
>>76
GJ!!
朝一番にいいもの読ませてもらったよ。続編希望。

78 :名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 09:47:26 ID:ykloyEO1
ぜひ続編を!

79 :名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 06:50:25 ID:vKeBZBiG
朝保守

80 :名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:23:41 ID:XVWjLxbl
圧縮回避保守

81 :名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:52:22 ID:r1mE+4oA
保守age

82 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 10:01:13 ID:KyEbtlLQ
hosyu

83 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 11:20:48 ID:CVj/qaKD
圧縮嵐は去ったみたいよ。
なんとか生き残ったね。
これからもここが良スレでありますように。


84 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 22:57:31 ID:Q7ANqeh3
千晶待ってるよ。

85 : ◆selJPZyjjY :2008/07/31(木) 23:44:27 ID:AJJ4jiJc
楽しみにしてくださってた方々、申し訳ありません……国境地帯3、やはり今月は無理でした。
今週末に勝負をかけてみますが、まだ遅延する可能性もあります。
遅筆で申し訳ありません。今しばし、今しばしお待ちくださいませ……。


86 :名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 21:53:45 ID:5VIxyJuF
<<85
ゆっくり待ってます。

87 :名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 22:07:16 ID:2I85biTg
保守

88 :名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:20:04 ID:x7B3SLMB
保守

89 :名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 02:14:55 ID:6A8qHCTd
保守

90 :◇SDS:2008/08/10(日) 01:24:18 ID:HMP8HkEO
投下です。
前作の続きです。


91 :『夏の大三角』1:2008/08/10(日) 01:25:58 ID:HMP8HkEO
「…じゃあ日菜、すぐ帰ってくるから、待っててね。」

よそいきの夏服に麦わら帽子の綾乃は、バス停まで見送りに来た私と沙智に言った。

夏休みの恒例で、綾乃は二泊三日、従兄の家を訪ねる。
今年は、勇太と私を二人にして出かけるのは、不安でしょうがなかったらしく、今朝突然、五年生の沙智が綾乃の見送りに、私を誘いに現れた。
綾乃が留守中の、私と勇太の監視役という訳らしい。

「気をつけてね。 行ってらっしゃい。」
私と、後ろにぴったりと張り付いて離れない沙智は、手を振って陽炎の中に消えるバスを見送った。

「…ねえ日菜ちゃん、なんで髪切ったの? 」
沙智が、お目付役らしく意味有りげに尋ねる。

彼女は分校に六人いる五年生のリーダー格で、最近何かにつけて私達上級生の事に首を突っ込みたがる。
特に色恋沙汰には興味津々な年頃で、綾乃はそこに目を付けて、私と勇太の監視役に抜擢したのだろう。
私と綾乃を恋仇だと思っている彼女は、さぞ意気揚々と引き受けたに違いない。




92 :『夏の大三角』2:2008/08/10(日) 01:27:04 ID:HMP8HkEO
日焼けした沙智のにやにや顔を睨んで、ぶっきらぼうに答える。
「暑かったからよ。」

振り返らずてくてく歩いて地蔵橋まで来ると、下の川で勇太と下級生の男子が泳いでいるのが見えた。
「あっ!! 勇太君たちだ。 私も川で遊ぼっと!!」
沙智はうれしそうに駆け出していった。
別に綾乃の留守に勇太といちゃいちゃする気はなかったが、橋の上から勇太たちを見ていると、なんとか沙智を出し抜く方法を考えている自分に気が付いた。


「なぁんだ。日菜ちゃん、来たんだ。」
午後になって暇を持て余し、水着で河原に降りた私に沙智が意地悪く言う。

「うるさいな。私の自由でしょ。」
私は沙智のほうを見ないで答え、ぷかぷか浮かんでいる勇太のところへ泳いでいった。

「勇太、綾乃がね、見送りに来ない!!ってぶつぶつ言ってたよ。」
「…昨日まるで一生の別れみたいに大騒ぎしたから、今日はもういいかな、って思ってさ。」

泳ぎながら話す私達を、沙智は岩の上からじーっと監視している。





93 :『夏の大三角』3:2008/08/10(日) 01:28:02 ID:HMP8HkEO
「何なんだ?沙智は。」
勇太も気付いていたらしい。

「知らない。好きなんじゃないの。勇太の事。」
「馬鹿。でも、あいつ、五年生にしちゃ、いい乳してるよな。ひひ。」
「勇太のエッチ!!」
わざと遠慮せずにばちゃばちゃとふざけながらふと振り返ると、いつの間にか河原に上がった沙智は、なにやらメモを取り出して熱心に書き込んでいた。
あわてて私も河原に上がり、逃げ出した沙智を追いかける。
「ちょっと、沙智!!待ちなさい!! なに書いてるの!?」

「別にぃ。日菜ちゃんに関係ないもん。」
この間まで『日菜ちゃん、オシッコ』などと世話を焼かせていた沙智が生意気に胸を揺らして逃げ回る。
周囲の下級生が訳も解らずにはしゃいで後を追ってくる。

うだるような暑さの中、追いかけっこは続いたが、結局沙智を捕まえられないまま、四年生のカオルのお母さんが持ってきてくれたアイスにみんなで飛びついて、その日の攻防は終わりを告げた。





94 :『夏の大三角』4:2008/08/10(日) 01:28:59 ID:HMP8HkEO
次の日、プールでも沙智に散々尾けまわされた私と勇太は、耳をつんざく蝉の声の中、それでも並んでいつもの河原道を下校していた。

後ろから聞こえる聞こえよがしの大声はもちろん沙智のものだ。

「…ま、アベックってのは、たいがい、そういう事すんのよ。」
四年生たちが興奮した声で尋ねる。
「で、でも、それは大人の話だろ!?」

「馬鹿だねー。最近じゃあ、そうねえ、六年生位なら普通にやるんだよ。」

振り返ると男子下級生の刺すような視線が私のお尻に集中している。

明日から水着のまま帰るのは止そうと思い、大きな溜め息をついた。

しかし、沙智の嫌がらせを気にも止めず、先日、本校で決めたシュートの話を得意げに続ける勇太の横顔をちらりと見ると、胸がキュンと高鳴った。

綾乃の留守中に一度だけ、ギュッと抱っこしてもらおう。

綾乃が沙智なんか抱き込んだ罰だよ、と自分に言い訳をしながら歩いていると、突然、だいぶ後ろに離れていた沙智たち下級生の方から悲鳴とざわめきが上がった。




95 :『夏の大三角』5:2008/08/10(日) 01:30:09 ID:HMP8HkEO
カオルが血相を変えて駆け寄ってくる。
「勇太くん!! 大変だよ!! 沙智ちゃんが…」
勇太が踵を返し、飛ぶように走る。私も後を追った。

下級生たちが騒然と見守る中、沙智は泣きじゃくりながらばたばたと転がり回ったいる。
勇太が素早く抱き起こし、大声で沙智に尋ねた。
「どーした沙智!?、どこが痛い!?」
「…背中!! 背中がいたいよお!!」
勇太はすぐスクール水着の背中をずり下ろして言った。
「ムカデだ!! でけぇ!!」

うかつに藪にでも入ったらしい。

「まだケツの辺りに居る。俺がハタくから、お前は一気に水着降ろせ!!」

「うん!!」

作戦を理解した下級生たちも、蜘蛛の子を散らすように周囲から避難した。

「せーの!!」

私はまだ濡れている水着の肩紐をしっかり握って、思いっきり下げた。
灼けていない白い背中とむっちりしたお尻が露わになる。

毒々しく青黒いものが、沙智のお尻の割れ目に逃げ込もうとしたとき、勇太のタオルが一閃し、それは宙を舞ってぽちゃりと渦巻く川の流れに落ちた。





96 :『夏の大三角』6:2008/08/10(日) 01:31:05 ID:HMP8HkEO
「ふえぇん…日菜ちゃん、いたいよぅ…」
泣き続ける沙智の背中には、ぽってりと大きな腫れが出来ている。
水筒の氷で冷やして脂汗を拭いてやると、不意にこの生意気な妹分がたまらなく可愛くなった。
泣き虫だった小さい頃の綾乃を思い出したからかも知れない。
「大丈夫だよ。すぐ病院行くからね!!」
「沙智、おぶされるか!? 日菜、手伝え!!」

沙智の汗でひかる乳房がペタッ、と勇太の灼けた背中にくっつき、それを見ると、こんな時なのにおへその辺りがキュン、と疼いた。

勇太と私は沙智を背負って疾走した。
運動会で本校の生徒の度肝を抜いた私達の駿足は健在で、途中で製材所のトラックに拾ってもらうまで駆けて、駆け続けて沙智を病院まで無事送り届けた。

家の近くまで送ってくれた製材所の人にお礼を言って車から降りるともう陽は落ちており、勇太と私はぶらぶら歩いて、いつもバイバイする街灯の下で佇んだ。
「…点滴、一時間半位って言ってたから、そろそろ終わったかな?」

「…うん、そーだな。」





97 :『夏の大三角』7:2008/08/10(日) 01:31:54 ID:HMP8HkEO
「…明日、綾乃帰ってくるね。」

私の言葉に頷いてから、勇太は街灯を見上げて呟くように言った。
「…日菜、今晩『星座調べ』の宿題、一緒にやんねーか?」


その夜私はお風呂を済ませ、宿題と少しの後ろめたさを抱えて、勇太の家を訪ねた。

「ばーちゃん寝てるから、静かにな。」「おばさんは?」
「親父と夜釣りに行ってる。」

エアコンの音だけが軽く響く勇太の部屋には、星図と宿題のプリントが散らばっていた。
ベランダに出て、おざなりに星空を見上げたあと、部屋に戻った私たちは、星図の上に頬杖をついて座り込んだ。

「ええと、こと座とはくちょう座と…わし座の…」

「…夏の大三角か。」
「…なんか、私たちみたいだね。」

二人でクスクス笑ったあと、勇太の手が、ゆっくり私に触れる。
「…ん…何?」

キョトンと勇太を見つめる、少しずるい私を、彼は黙って抱き寄せた。

「ん、ん…」
二回目のキス。
初めての二人きりのキス。

唇から全身に切ない疼きが広がり、私は火照った胸を勇太にぎゅっと押し付けた。




98 :『夏の大三角』8:2008/08/10(日) 01:32:45 ID:HMP8HkEO
「…明かり、消そうよ…」

勇太と一緒に居たくて、泥んこで木に登り、ボールを追いかけ続けてきた私。

もしいつか、勇太が私を要らなくなっても、そんな日菜が本当はずっと女の子だったことを覚えていて欲しくて、私は勇太を誘った。


仄かな光の下、勇太の舌が、敏感に尖った私の乳首を乱暴に吸う。

「ひゃ…あ…」

蕩けそうな快さは全身に飛び火してちろちろと燃え上がり、その中でいちばん敏感な場所に勇太の唇が触れたとき、私の恥じらいは弾け飛んだ。

「ひあ…ぁ…勇太!! 勇太!!」

散らばった夏の星座の上で、私と勇太は、恥ずかしいことをいっぱいした。


気が付くと、二人は荒い息でぐったりと倒れ込んだまま、まだジンジンする体を寄せ合って、眠りこんでしまっていた。
時計をみて飛び起き、勇太に囁く。

「帰らなきゃ。…ね、私、上手だった?」
「ん… 全部、絞り出された。」

「馬鹿!! 馬鹿!!」

また少しじゃれ合ってキスしてから、足音を忍ばせて勇太の家から出た。





99 :『夏の大三角』9:2008/08/10(日) 01:33:37 ID:HMP8HkEO
「途中まで送る。」
そう言って聞かない勇太と並んで歩く。
「エッチなこと言っちゃ嫌だよ。」

「あれ、アルタイルだよな。」
寄り添って星空を見上げるのも、少しロマンチック過ぎて恥ずかしかった。

「彦星だね… 綺麗。」

そう答えてさらに顔が火照ったとき、勇太がためらいながら言った。

「…四年生のとき劇やっただろ…。」

学芸会で七夕の劇をした。私の配役は『牛』。織姫はもちろん綾乃だった。

「…考えたら、俺が牛の役やって、お前彦星やったら良かったんだよな…ごめんな。」

「ううん、彦星は男の子じゃなきゃダメだよ。」

そう言ってピョンと勇太から離れた。私の家はすぐそこだ。
髪を伸ばして綾乃になろうとしたあの頃。
でも今は、私が私で幸せだな、と思う。
「おやすみ!! 明日、綾乃迎えに行こうね!!」

振り返ってそう叫び、星明かりの下を思い切り家まで駆けて帰った。


END

100 :◇SDS:2008/08/10(日) 01:34:33 ID:HMP8HkEO
投下終了

101 :名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 03:18:13 ID:L3pi/ZWD
うーむ……GJだが勇太テメコノヤロw

102 :名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 21:14:17 ID:vygGb+cv
今回もGJ
相変わらず懐かしくなるような子どもの頃の雰囲気を描くのが上手いですな
わけもなく草深い山奧へ分け入りたくなってしまいましたぜ


103 : ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:45:18 ID:GVaGVx+7
国境地帯最終回が完成しましたので、投下させていただきます。
今回は、あくまで『私的には』エロ重視です。
属性としては、監禁、NTR、レイプ、寸止めです。
例によって本番はありません。

それでは、テキストで53KBほどで、次から投下を開始します。

104 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:45:45 ID:GVaGVx+7
○11
「くぅ……すぅ……んん……すう……」
 びいいいいっ、と作倉歩美はガムテープを長く伸ばした。
 彼女の目の前には、谷川千晶が寝息を立てている。熊のクッションにもたれ掛かり、まるで無防備な下着姿のまま眠る千晶は、いま歩美の子ども部屋にいた。歩美が千晶を起こさないようにしながら、苦心の末になんとか二階まで運び上げたのだ。
 そして子ども部屋は今、ドアだけでなくその雨戸とカーテンを閉ざされて、外界から厳重に隔離されている。その防音性がかなりのものになることを、歩美は今までの生活で知り尽くしていた。
「……ごめんね、千晶くん……」
 今は意識を夢の世界に置く少女に呼びかけながら、歩美はその両手首、両足首に何重もガムテープを巻きつけていく。両手は手首の位置で左右を合わせて拘束しつつ、万歳させるように頭上へ伸ばしたうえ、さらにベッドの支柱へと、側柱に引っかけながら縛り付ける。
 両足は大きく左右に開かせ、それぞれをテーブルの脚と床とにガムテープで固定した。
 剥がすときに千晶の肌を痛めないよう、それらのガムテープと肌との間にはまず紙を巻き付け、テープが直接肌に触れないようにしておく。
「これなら、痛くない、……よね?」
 未だ安らかな寝息を立てる少女の頬へと頬を寄せあいながら、歩美は自らの手で拘束したその五体を見渡した。
「ごめんね、千晶くん。でも、ガムテープで痛くなったり、気持ち悪くなったりする前に、ぜんぶ終わらせてあげるから。……千晶くんが、わたしのことを好きになってくれたら、みんな、解いてあげるから……」
 ゆっくりと静かに、しかし少しずつ呼吸を荒くしはじめながら、歩美の手指が千晶の肌を這う。
 並外れた瞬発力を生み出す太腿から、腹筋の存在を感じさせながらも白くすべやかな白い胴を経て、歩美の指先は千晶のしなやかな身体で豊かに発育した乳房を包む、白く濡れたブラジャーに行き着いた。
「女の子の身体のことは、同じ女の子がいちばんよく知ってるの。どうすれば気持ちよくなれるのか、どうすれば気持ちよくしてあげられるか……。わたしはそれを勉強してきたし、練習してきたもん。
 バカでスケベな男子なんかじゃ、ただ自分勝手に乱暴にするだけ。だけど、わたしなら……わたしなら、千晶くんを……」
 相変わらず眠りの世界にある千晶の姿は、今やさながら囚われの美少女といった趣で、それが歩美を余計に興奮させた。
「じゃ、じゃあ……千晶くん、……いくね……」
 荒い息遣いのまま小声で語りかけながら、ついに歩美の十指がすべて、千晶の乳房を包んで守るGのフルカップの上端にかかった。
 汗でしっとりと肌に張り付いていた布地が、ささやかな抵抗だけを残してこじ開けられる。巨乳の質量を受けてつんと張りつめた布地と肌に隙間が開けられ、歩美の両手指がゆっくりと侵入していく。
 心臓の跳ねる音が、やけに大きく聞こえる。やっと冷房の効きはじめた部屋で、掌からいっぱいに千晶の体温を感じる。
「ああ……」
 歩美はそのまま、外側の両小指を器用に使って肩紐をずらしていく。
 ゆで卵から大きく殻を剥くように、千晶の乳房から白いブラジャーを剥き取ろうとした瞬間、極限まで敏感になっていた歩美の五感の一つが、聴覚がなにかを捉えた。
「――!?」
 びくりっ、と背筋を跳ねさせて、数秒をかけながら、歩美はゆっくりと背後を振り向く。
 だが、少年マンガの美少年キャラクターのポスターが貼られたドアには、何の動きもない。気配もなかった。
 だが次の瞬間には歩美はその音の正体と、そして再びそれが鳴らされたことに気づいていた。
「――よ、……呼び鈴……!?」
 慌てふためいて千晶のブラジャーから手指を引き抜き、歩美はひどく狼狽えながら立ち上がる。
 この状態で不確定要素は抱えられない。訪問者が何であれ、とにかく、行って確かめなければならない。
 引ったくるように部屋着の下を取ると、よろめきながら足を通した。しかし上着は探しても見つからず、タンスから適当に小さな白いシャツを引き出して頭から被る。
「んっ……!」
 古いものだったのか小さめで、特に胸周りをきつく締め付けてくるそれを、ともかく一気に引き下ろして着た。できるだけ静かに部屋を出ようとして、歩美は部屋の隅に積んであったマンガ本の山に爪先をぶつけて崩してしまった。
「あぅっ……!」
 直接の痛みとその失態に、泣きそうな顔になりながら振り向いて、千晶の寝顔に異変がないことをそっと確認する。そして歩美は今までとは違う理由で早鐘を打ちはじめた心臓に急かされながら、今度こそ慎重に階段を下りて玄関へ向かった。

105 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:46:35 ID:GVaGVx+7
「……せーん。すいませーん……誰か、誰かいませんかー……」
 一階に降りたとき、そこで聞こえてきたのは子どもの呼び声だった。急な家族の帰宅やその他の大人の訪問ではなかったことに安堵しながらも、ともかく歩美は息を殺して覗き穴から相手を見る。
「えっ……」
 そして、絶句した。
「すいませーん……。谷川千晶が、こちらに遊びに来てませんかー?」
 玄関の向こうで呼び鈴を押していた少年はあの、歩美の憎き恋敵――八坂明だったのだから。

○12
「すいませーん。誰か、誰かいませんかー?」
 何度も繰り返し呼び鈴を鳴らし、時には戸を叩きもしながら、八坂明は諦めることなく作倉家への呼びかけを続けていた。
 コンビニ開店セールからの帰路で突然姿を消したきり、いっこうに戻らない千晶を追って潜入した東小校区。
 そこでは昨日一戦交えたばかりの東小児童多数が殺気だった様子で走り回り、さながら戒厳令の様相を呈していた。
 息を潜めながらその動向を窺い、そこで見つけたのがあの異様な公園の集会だ。
 遠方からでは十分に立ち聞きすることもできなかったが、千晶が追われていること、まだこの辺りにいるらしいことぐらいは、彼らの行動と切れ切れに聞こえる声から確認できた。
 それで明は潜みながら機会を窺い、うかつにも単独行動を取った東小の一人を、与し易しと踏んで捕らえたのだ。
 そして物陰に彼を引きずり込み、ちょっとした拷問技術を駆使した尋問の末(そのへんの側溝で見つけた、ぶっさいくなカエルの威力は絶大だった)に、明はその情報を獲得したのだった。
 谷川千晶は作倉歩美と一緒にいる、と。
「作倉歩美、か……。確かに東小に根暗な感じの、すげー胸でかい女子がいる、ってのは聞いてたけど……」
 情報源にしたその少年は踏ん縛って物陰へ転がしたまま、東小の厳重な千晶捜索網を何とかかいくぐり、明はようやくその少女の自宅へたどり着いたのだ。
 今の作倉家には人の気配もなく、車も車庫から出たままのようで、少なくとも大人の家族はいないようだった。
「ったく、千晶のやつ……東小に、いつの間にこんな友達作ってたんだ?」
 いつ周囲に現れるか知れない東小勢の気配を油断無く警戒しながら、明は首を捻って考え込む。
 いや、しかし……千晶の前からの友達、という線はないはずだ。
 もし前から千晶がその作倉歩美という女子と友達だったなら、大きく膨らんでしまったその胸の話などは一番の幼馴染みであっても異性である自分にではなく、同性である彼女としていればよかったはずだ。それなら最初から一人で思い悩む必要などもなかったはずである。
 だとすればいったい、どこが二人の接点なんだ?
「すいませーん。すいませーん、こちらに谷川千晶がお邪魔してませんかー……」
 いつ周りに現れるか分からない東小の追っ手を警戒しながら、いっこうに答えのない作倉家の静けさに、明は情報の真偽を疑いはじめた。
 しかし二人は親しげに話しながら、視界の外へ消えていったという。千晶がちょっと道を尋ねて、というような感じではなかったらしい。
 それに片や東小の仇敵たる谷川千晶、片や東小のちょっとした有名人である作倉歩美という二人の組み合わせでは、あの健吾とかいう東小の男子がちょっと見間違ってしまった、というような可能性は相当に低い。
 つまり、……どういうことなんだ?
「は、はーい。……いま、開けまーす……」
「へっ?」
 ぐるぐる渦を巻き続ける思考の中で、引き際を見定めはじめようとしたそのとき、唐突な返事とともに玄関の引き戸が開いた。
「……どなたですか?」
「えっ――」
 明は思わず、目を丸くしながら息を呑む。
 怪訝そうな声と探るような目で明を出迎えたのは、長い黒髪を乱雑に伸ばした、自分と同い年ぐらいの少女だった。その前髪は長く伸びながら乱雑に額へ散って、その表情の多くを隠してしまっている。
 だがそんなことよりも明の目を釘付けにしてしまったのは、何よりもまずその白いTシャツの布地を突き上げるように張りつめさせている、巨大な胸の膨らみだった。

106 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:47:17 ID:GVaGVx+7
 明らかにサイズの合っていない小さなTシャツの布地は、ほとんど限界近くにまで伸びきっており、その内側にブラジャーの輪郭と模様を透かしている。
 さらに窮屈なTシャツの中できつく押しつぶされてしまっている乳房は、その露わな胸元に深々と乳肉の盛り上がる、深い陰影の谷を刻んでしまっていた。
 そして何より、そもそもの表面積が足りないものを無理に着ようとしたせいで、Tシャツの下端はとても腰まで届いていない。裾が浮いてしまっている。
 そのために顔を出した白くて柔らかそうなお腹とへそ、胸とは裏腹に細い腰回りが、その爆乳が備えるインパクトを数倍にも高めるほどの、鮮烈なコントラストを生成してしまっていたのだった。
「…………!!」
 明はそのあまりの視覚的インパクトに、思わず全ての言葉を失い、一瞬の間、ただ口ごもって立ちすくむだけのデクと化した。
 その一瞬に機先を制して、歩美が叩きつけるように冷たく言葉を吐いた。
「すいません、どなたですか? 西小の人? 何の用ですか……わたし、あなたなんか知らないんですけど」
「え……いや、そのっ」
 思わず歩美のそのはちきれそうな胸と、まったく無防備で白く柔らかそうな腹へ貼り付けてしまっていた視線を無理に引き剥がし、慌てふためきながらも、弁明するように明は言った。
「お、俺は西小六年の八坂明。千晶……えっと、谷川千晶っていう俺の友達が、さっき東小の校区に『すぐ戻る』って言って入ったっきり戻らなくて、行方が分からなくなってるんだ。そしたらなんか、東小の奴らが大勢で千晶を捜し回ってるらしくて。
 俺たち、東小の奴らとはしょっちゅう戦争してるだろ? それで一人じゃ危ないからって、千晶のことを探しに来たんだけど、そしたら、お前と――いや、ええと、作倉歩美さんと千晶が一緒に歩いてるのを見た、って言う奴がいて……」
「知りません」
 ぴしゃり、と歩美は明の鼻先に言葉を叩きつける。
 だがその内心、タイトなTシャツにきつく締め付けられた胸の奥では、激しく心臓が跳ね回っていた。
 あのとき――男子たちの追撃をまいて家へ戻る途中、誰か、自分たち二人が一緒にいるところを見た子がいたのだ。
 目撃者は誰だ。千晶くんを敵視している東小男子たち、あの悪童どもの誰かか?
 いや……だとしたら、連中の気配が近くにないのはおかしい。連中がこの話を――千晶くんの居所を知ったのなら、さすがに家へ乗り込んでまでは来れないにしろ、ただちに遠巻きな包囲ぐらいはしているはずだ。だが、そのような気配もない。
 のこのこ出てきた八坂明を捕まえて、様子見のための観測気球に仕立て上げてきたというようにも見えない。彼の態度は自然すぎる。
 そうであるならば、そもそも連中も敵視している八坂明の元に情報が流れ、そして真っ先に動いたのがその八坂明であること自体、まだ東小の男子たちがこの件を知らないということの傍証になってはいる。
 だが二人を目撃したというのも、あの状況から考えれば、きっと東小の生徒だろう。その目撃者は何者なのか。このままそいつから、あの悪童たちにその情報が流れてしまう可能性はないのか?
 なにか、なにか手はないか。こいつをさりげない言い訳で追い返すとともに、その情報だけを引き出せるような。
 あと少し、あと少しなのに。あとほんの少しだけで、この胸に抱いた想いを遂げることが出来るというのに、どうしてこうも邪魔ばかりが入るのか。
 歩美の表情を隠す暗幕のように隠して垂れ下がる前髪の後ろで、煮えたぎるように心が揺れる。
 だが歩美が必死の思索と激情に揺れ動いている間、明のほうも、ただ彼女が意図せず露出させてしまったその肉体の魅力に圧倒されているだけではなかった。
 彼女の肩越しに、作倉家の屋内へと目を走らせる。裸で並んだ履き物のなかに見慣れたものはなかったが、代わりに靴箱の棚の一つが少しだけ空いて、そこからバスケットシューズらしき靴の一部分がわずかに覗いていた。
 ――千晶の靴だ。
 客観的な断定は出来ない。だが直感した。その軽快さと運動性を千晶が大いに喜び、買ったばかりの頃はしきりに自慢していたその靴のことを、明は忘れていなかった。
 だから確信して、決断した。
「ねえ、作倉さん。あれ、何……?」
「え?」
 明が作倉家の奧へ視線を向け、彼女がそちらを向いた瞬間。
 明は猛然とその右足を引き戸の隙間へ割り込ませてこじ開け、同時に肩からの体当たりで歩美の身体を突き飛ばしていた。

107 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:48:09 ID:GVaGVx+7
「きゃあっ!?」
 万全を期すため、わずかに身を沈めた低い姿勢から仕掛けたその体当たりは、肩から歩美の乳房を押しつぶしながらその胸板へと突き刺さり、少女の小さな身体にたたらを踏ませて壁へ叩きつけた。
「あうっ……!」
「ごめん!」
 女子にいきなり実力を行使してしまったことに小さな罪悪感を覚えながらも、明はそのこじ開けた隙間から、一気に作倉家の内部へ侵入した。
 突き飛ばされてよろめく歩美も転倒にまでは至らないのを見届けつつ、明は下駄箱の戸を手の一閃でさっと素早く払いのける。
 吹っ飛ぶように開いた引き戸の奧から千晶の見慣れたバスケットシューズが全容を現したときには、明はもう自らの靴を素早く脱ぎ捨てて、作倉家へ上がり込んでいた。
「あっ、あんた! なに考えてんの!? やめてよっ、勝手に人ん家入らないでよ!!」
「千晶! 千晶ーっ!!」
 もう間違いなかった。理由も状況も分からないが、とにかく千晶はこの家にいる。
 ようやく体勢を立て直した歩美が玄関から追ってくる頃には、明は千晶の名を喚き散らしながら一階をぐるりと駆け巡り、階段の前にたどり着いていた。
 そしてその階段前には息を上げ、顔面を真っ赤に染め上げた、作倉歩美が立ちふさがっている。その上気しきった頬と乱れた黒髪からは、まさに鬼気迫る勢いの双眸が明を射貫くように見据えていた。
「帰って! 出てってよ、あんた今すぐうちから出てってよっ!!」
「やっぱりお前だったのか。お前、千晶をどうした!?」
「うるさいっ!!」
 歩美はかっと目尻に涙を見せながら、その質問にも答えることなく身体ごと、自分より大柄な明めがけて襲いかかった。
 だが明は無言のまま前へ踏み込み、そしてバスケのフェイントの要領で、掴みかかってきた歩美に指一本も触れることなく抜き去る。
 明へしゃにむに飛びかかろうとしてかわされた歩美がフローリングへ転倒する音と悲鳴が聞こえたが、今度は明もそれを無視して、一気に二階へ駆け上がる。
 千晶を呼びながら、明は次々に部屋の戸やドアを開けていった。一階よりずっと狭い二階で、明はすぐにその部屋を探り当てた。
「千晶っ、……!?」
 叩きつけるようにドアを開けたと同時に、明は声を失って立ち尽くした。
 カーテンと雨戸の閉められた薄暗い部屋の奧に、白い影が浮かんでいる。
 ブラジャーとショーツだけを身体に残して白い半裸を晒す、まるで無防備な下着姿の千晶が、両手両足をガムテープで堅固に束縛されたまま、その歩美の子ども部屋らしい一室の奧で拘束されていた。
「……こっ、……これ、は……なんで……、千晶が、……こんな……」
 あまりに常識を越えた目の前の光景に、一切の思考能力を奪われながら明はうめく。
 だが千晶に意識はないらしいものの、その双眸は伏せられたままで、安らかな寝息らしきものも聞こえてくる。
「くぅ……すぅ……」
「ち、千晶っ……」
 ひとまず千晶の無事を喜びながらも、明はあまりに倒錯した眼前の情景に、無意識下でひどく興奮させられてしまっていた。
 それでも、もやもやと下腹に溜まっていく重い欲望を必死に押さえ込みながら、唾を呑んで、明は親友を助け出すべく歩を進めた。
「千晶、大丈夫か……? いま……今、助けてやるからな」
「……ん、……すう……」
「千晶……」
 熟睡してしまっているのか、明の呼びかけにも、千晶は小さく目尻をわななかせるだけで、明確な反応を返さない。
 だが拘束具は手錠などの手の込んだものではなく、あくまで単なるガムテープらしい。ならば歩美の机からハサミかカッターを拝借しようと、明は歩美の勉強机を物色した。
 しかし、ハサミなどの役立ちそうな刃物はなかなか見つからない。舌打ちして机の上の雑多なものを払いのけながら、それでも何かの足しにはなるかと何かの鍵をポケットへ入れた。
 早鐘を打つ心臓を抱えながら勉強机を漁っていたとき、ふっと明の背筋へ、不意に氷柱が撫ぜたような寒気が走った。

108 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:48:51 ID:GVaGVx+7
「え」
 そのとき何が起こったのか、明はすぐに理解することが出来なかった。
 体の中で爆発でも起きたかのように、すべての筋肉が意志に反して跳ね上がる。
 明は自分自身の筋力で吹っ飛んで、みぞおちを派手に机の角へ叩きつけると、そのまま床へ崩れ落ちた。
 身体のあちこちを強打したはずだが、そんな痛みよりも何よりも、言葉にならない衝撃が全身を貫き、麻痺させてしまっている。
「――う、……あ、っ……!?」
 立ち上がることさえ出来ない鈍痛の中で明は、何か黒い小さな箱を必死に両手で握りしめながら突き出している作倉歩美の姿を、見た。
「はぁ、はぁ、はぁ、はああぁ……っ。あ、あんたなんか。あんたなんかに……あんたなんか、あんたなんか、あんたなんかに……」
 いよいよ乱れきった長い前髪の下から呟く歩美の瞳は、もはや尋常ではない気配を宿してはいたが、そこからの歩美の行動は迅速だった。
 その黒い小箱――兄の部屋の隠し場所から持ち出してきたスタンガンを脇に置くと、歩美は再びガムテープを取り出し、今度はそれを明の手首へ直に巻き付けてきた。
 ろくに抵抗の力も出せず、ただ全身を無闇に揺すって抵抗を試みる明を、歩美はその上へどっかと直接腰を下ろして、その太股と体重をフルに使って押さえ込んでくる。
「あ、う、あ……ち、畜生……お前、お前やめろよ……畜生、やめろよ、やめろよ、このぉっ……」
 そのまま力の入らない両手両足を厳重に拘束されてしまうと、今度は後ろから歩美に抱きかかえられながら、明はずるずると床を引きずられていく。
 冷房の効いた部屋の中で、背中に感じる歩美の体温と、きつく潰れたままの張りつめた巨大な肉塊の感触が、何もかも思い通りにならない体の中で、唯一股間に血液を集中させ、意志と無関係に膨張させた。
「うう……ん……っ……」
 だがそのとき、千晶が今までとは異なるうめきとともに、薄目を開いたことに歩美は気づき、部屋から明を放り出す途中で凍りついた。
 それは、その千晶自身も同じだった。しかし作倉家のリビングで一気に意識を失い、目覚めた瞬間に親友の異様な姿を目にさせられた千晶の驚愕は、歩美のそれよりも遙かに大きかった。
「えっ……? あ、明……? 明――明っ! どっ、どうしたのっ、あうッ!?」
 混乱する記憶の中から意識を取り戻すと、千晶はまず目の前で拘束されている明の姿を認識して、歩美の不審な動きに気づくより先に動こうとした。
 しかしその途中で両の手首足首を厳重に拘束するガムテープに阻まれて、まったく身動き出来ずに、千晶はその場でもんどり打った。
「えっ……!? 明……やっ、やだ。やだ、何これっ……明、明っ! え、――さ、作倉……さん……?」
 覚醒直後の混濁から覚めて、千晶はようやく歩美の姿を認識する。
 見知らぬ一室で拘束された四肢、歩美と明、繋がらない二人の間を結びつけようと苦慮する千晶の思考をよそに、もう完全に開き直った歩美が明の身体を後ろ手に壁へガムテープで縛り付けて、千晶へ向き直った。
「――おはよう、千晶くん。よく眠れた?」
「眠れた、って……作倉さんっ、これ何? なんなの? これは、ボクは、どうして――どうして、明がっ!?」
「落ち着いて、千晶くん」
「ち……、千晶……っ」
 厳重に拘束されたうえ、今もなおまったく力の入らない身体の明が悲痛にうめく。その明の前を遮るように進み出ながら、歩美が千晶の前で膝を突いた。耳元でそっと呟く。
「千晶くんが……千晶くんが、いけないの」
「えっ……?」
 歩美からの突然の言葉を理解できず、千晶は戸惑う。だが歩美はそれに構うことなくその両手を、白いGカップに包まれながら、胸板からツンと上向きに突き上げられた乳房へ寄せた。
「作倉さ……作倉さん? な、なにを……あっ、ひゃうっ!」
「千晶っ!?」
 千晶の悲鳴と明の叫びの下で、歩美の十指がカップの白い布地を巻き込みながら、みずみずしい張りのある巨乳へと食い込んでいく。
 しかしそれは決して、ただ欲望に赴くままの力任せな蹂躙などではない。
 弾力に富んだ乳肉がゴムまりのように指を押し返してくるのを楽しみながら、カップの中の乳房を握りつぶすのではなく、歩美は強弱をつけて巧みに、やわやわと乳肉をほぐしていくかのように揉んでいく。
 ふたつの乳房を包んで守る布地越しにそれぞれの尖端を探り当てては捉え、蛇のようにくねる人差し指の頭と腹で、何度も繰り返し掠めていった。
 それはまさしく愛撫と呼ぶにふさわしい、繊細で淫靡な指遣いだった。

109 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:49:39 ID:GVaGVx+7
「やっ……やああっ、ふううぅ……っ。な、なに、これえ……作倉さん、何するの、やめて……お願いだから、こんなの、もう、やめてぇ……っ!」
 あっという間に頬を薔薇色に上気させられ、しかし抵抗も逃れることも出来ずに、千晶はただ束縛の中で虚しく身体を揺すった。しかしその動きさえもまた胸に跳ね返り、咎めるように歩美の爪が揺れ動こうとする乳房の頂で、布越しに軽く乳首を掻いた。
「ああぁッ!!」
 その瞬間、ガムテープに拘束された四肢が暴れる。悲痛な、しかし甘さのかかった声で千晶は喘ぎ、ボーイッシュなショートカットの髪を跳ね上げて、いやいやをするように首を振った。
「ちっ、千晶……千晶っ……。くっ、くそっ、やめろよ。お前、お前なに考えてるんだよ! ふざけんじゃねえ、今すぐ千晶を離せっ!」
「気持ちいい?」
 未だ治まりきらない電撃の麻痺の中、それでも明は弱々しい声を張り上げ、必死に非難の声を上げる。しかし歩美はそれを無視して、乳房の肉を捏ね回す手はまるで止めずに、千晶の耳元で囁いた。
「ん……もうこんなにいっぱい張ってきちゃってるね。千晶くんの胸って、やっぱりすごく感じやすいんだ。……ブラジャー、きつくなってきちゃったでしょ?」
「え……? な、なに――」
 言いながら、歩美はその右手を左乳房から離す。途絶えた愛撫に息をつこうとした千晶の目の前で、その歩美の人差し指と中指がカップの間で、フロントホックをそっと挟んだ。
「楽にしてあげるね」
「や、やめっ――」
 目を見開いた千晶のとっさの懇願を無視して、歩美の二指がくるん、と回った。
 負荷の方向を変更されたフロントホックの金具は、ただそれだけで左右相互の束縛から解放された。そして支えを失った二つのGカップは、内側から押し出してくる圧力にあっさりと負けてしまう。
「ああッ!!」
 いっそ小気味良いほどの勢いをつけて吹き飛ぶブラジャーの下から、千晶の双乳が弾けるように飛び出した。
 拘束からの自由を味わおうとするかのように、まろび出た二つの乳房はぷるぷると数秒やわらかそうに振動したあと、形良い上向きのままで、その左右に中央の守りをあっさりと突破されたカップをむなしく従えて静止する。
 しなやかに鍛えられた千晶の胸板からは、二つの巨乳もその重量を健やかな土台でしっかりと支えられていた。四肢を拘束されながら、それでも必死に逃れようと身をよじる千晶の胸を反らせた姿勢が、その大きさに負けない美しさを余計に強調させてしまっている。
「あ、……ああ……す、すごい。すっごく、きれい……おいしそう……。これが、千晶くんの……」
 ブラジャーという邪魔者を左右に排除して、今や完全に無防備な状態で目の前に剥き出された千晶の巨乳を、歩美はすぐには触れようとせず、間近から熱を帯びた視線でじっくりと舐め回すように観察した。
 熱い陽の光にさらされてきた健康的な四肢と異なり、今まで布地の下へ厳重に包み隠され、守り抜かれてきた千晶の乳房は、雪のように白い。その芳醇な白さの頂に息づく桜色の乳首は、まるで柔らかな大福餅に彩りを添える一粒の苺のようだった。
 その歩美の息遣いが、揉みほぐされていっぱいに充血し、ひどく敏感になってしまっている乳房へ直にかかって、千晶は悲痛に身をよじった。
「やっ、やああぁっ……やめてよ、やめてよ作倉さん……どうして……どうして、ボクにこんなことするの……!?」
「ち、千晶っ……」
 親友の窮地にどうすることも出来ないまま、部屋の反対側で怒りと情けなさにうめきながら、しかし明は鮮烈な興奮に欲望をぐちゃぐちゃにかき乱されていた。
 自分が今の千晶の乳房を生で見るのは、もうこれで三度目だ。昨日の風呂場、そして今朝の体育倉庫。
 しかし結局それら二回は、あくまで単なる事故のようなものでしかなかった。しかし今回のこれは明確な、千晶の肉体に対する欲望に基づいた行動の結果なのだ。
 千晶はこの作倉歩美という東小の女子に、今、リョウジョクされようとしているのだ。
「くそっ、やめろ……やめろよお前! お前、なんでこんなことするんだよっ!」
「どうして……って?」
 たっぷりと実りながら前へ、上へと突き出された千晶の巨乳をその目で存分に堪能しながら、歩美は横目で明に答えた。

110 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:50:21 ID:GVaGVx+7
「それは千晶くんのことを、わたしがいちばん気持ちよく、幸せにしてあげられるってことを教えてあげるため。わたしは知ってるの。どうすれば女の子の身体が、この胸が気持ちよくなるのか。
 ――ねえ、千晶くん。もう、すごく気持ちよくなってきちゃってるでしょう?」
「……そ、……そんなこと、……ない……もん……」
「嘘ばっかり」
「――ひゃんっ!!」
 気高い宝石のような千晶の乳首へそっと息を吹きかけて、歩美は笑った。
「そして、八坂明。わたしがこの場から、あなたを排除しなかった理由は二つ。ひとつはこうやって、千晶くんを本当に幸せにしてあげられるのが、自分じゃなくてわたしだって、あなたに教えてあげるため」
「なん……だとぉ……」
「そして、もうひとつは――」
 言いながら、歩美は腰を上げた。
 千晶を置き去りにして、まっすぐ明の方へ歩いてくる。
「な……なんだよっ! やんのか、てめぇ、俺とやろうってのか!?」
「あ、明っ!」
 やる、ったって何をだ――一瞬おかしな方向へ飛びそうになった思考を振り払って、明は近づいてくる歩美をきっと睨み据える。
 しかしそんな明の自制をよそに、歩美はその目の前で腰を折ると、いきなり明のズボンに手を掛けた。
「なっ!?」
 目を白黒させる明に構わず、歩美は明のベルトとズボンのホックを外し、さらにズボンとトランクスの内側に指を掛ける。
「やっ、やめろ! おいお前バカなに考えてるんだ、やめろ、やめろって!」
 そして歩美はズボンを下着ごと、一気に足首近くにまで引きずり下ろした。
「わーーーっ!!」
「――えっ……」
 そして、歩美と千晶の乳房には及ばずとも、やはり小学生離れした威容を誇る明の男根が、歩美の目の前へ躍るようにして飛び出した。
「うわあ……っ」
 まさに剛直と呼ぶにふさわしいそれの出現に一瞬、歩美は色を失って息を呑む。そのグロテスクさを直視し続けることができず、しかし完全に目を離してしまうこともできずに、顔は背けながらも横目で何度もちらちらと盗み見た。
 しかしすぐに気を取り直して、歩美は千晶の方へ向き直りながら言い放った。
「どう、千晶くん? 男子ってみんなバカでスケベで、こういうふうなの。こいつもそうだった。大事な相棒の千晶くんがわたしに捕まって、無理矢理こんなことされてるのに、そんなのぜんぜんお構いなしなの。
 千晶くんのみたいなきれいでおいしそうな胸を見ちゃうと、どんな男子でもこうやって、ちんちんが大きくなっちゃうの。
 ……こんな大きくて太くて堅いので、無理矢理わたしたちの、あそこの中に入って、……セックス……しようとしてるの!」
「……あ、……明……?」
「…………」
 千晶と自分自身の窮地。そんな時にも関わらず、完全に勃起しきってしまった陽物を千晶の目の前に見せつけられて、今度は明が色を失う番だった。
 そして千晶にとって、これほど屹立した状態の明の男根を見るのは初めてのことだった。
 千晶は驚きと戸惑いに激しく揺れる瞳で明とその分身を交互に凝視し、それから、どこか悲しげなしぐさで目を伏せた。
「不潔だよね、男子って。女の子を優しく、気持ちよくさせてあげることなんかまったく考えずに、ただ自分さえよければいいだけなんだもん。結局、この子もそうだったってこと」
「ち、千晶……」
 違うんだ、ホントに違うんだよ、これは――そんな明の思いは言葉にならず、異様な雰囲気の中でその男根はますます堅く反り返っては天井を指してしまう。歩美はそんな明から汚いものでも見るような目で視線を切って、ふたたび千晶の元へ向かった。
「だから、……ね? 千晶くん……」
 言いながら、歩美はTシャツを脱ぎはじめた。はちきれそうな爆乳を締めつけるそれを脱ぎ去るのに四苦八苦しながら、それでもやがてきっかけを掴んで、一気にシャツを脱ぎ捨てる。
 二重のブラジャーに包まれた爆乳が束縛を逃れて、カップもろとも弾んで揺れた。
 その左乳房を覆うベージュのカップの内側へ、歩美は右手を滑り込ませて下側から乳肉を掴む。同時に左手でカップの上端を掴んで下ろす。
「うふふ……。千晶くん、わたしのおっぱいも、もう、こんなになっちゃった……」
 二枚重ねのカップを同時にずり下げると、その内側から左の乳房がたぷんと飛び出してきた。

111 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:51:01 ID:GVaGVx+7
 その真っ白で巨大な乳肉の尖端は、五百円玉よりなお一回りも大きく、熟れた苺のように真っ赤な乳輪の中心で、半ばまで埋もれている。
 いわゆる陥没乳首であった歩美のそれも、興奮とともに少しずつ顔を覗かせようとしているのだった。
 凛として形の整った千晶の巨乳より、なお一回り以上も大きい歩美の爆乳は、実にIカップにまで達していた。それがさらに膨張している。
 自ら露出させたその左乳房は十一歳の、溢れるほどの若くみずみずしい精気に満ちてはいたが、さすがにその巨大すぎる自重は支えきることが出来ずに幾分やわらかく崩れて、今は下へ除けられたカップの下半球へもたれるように形を保っている。
 その両乳房にそっと両手を添えて、歩美は千晶の真正面で腰を落とす。張りの強い上向きの千晶の乳房に向けて、両手の支えで導きながら、歩美は自らの爆乳を寄せていった。
「じゃあ、いくよ。千晶くん……」
「えっ……!? ん、あっ!」
「くっ、んっ……」
 接触の瞬間、千晶の背が再びびくん、と跳ねて、それがかえって彼女の巨乳と歩美の爆乳を互いに深くめりこませあう。
 ブラジャー二枚重ねのままの歩美の右乳房はカップの輪郭で千晶の左乳房へ刺さり、逆にお互い剥き出しになっている反対側は、張りのある千晶の右乳房が柔らかな歩美の左乳房へと食い込んだ。
 近づいていく二人の少女の間で、みるみる圧し潰されていく四つの乳房。その鮮やかな変形の中で、形を保ちきれずに溢れていく乳肉に隠されてしまってはいたが、互いの乳首も真正面から触れ合っていた。
 乳房の中でもっとも繊細で敏感な部分が、たがいに押し合い、擦れあう。摩擦していく。
「なっ、何、これぇ……へん……こんなの、変、だよう……やめて、やめて作倉さん……ボク……このままじゃボク、おかしくなっちゃうようっ……!」
「ああ、千晶くん……千晶くん、おっぱいもツンとしてていっぱいに張ってて、きれいで、凜々しくて……すごく、すごく、素敵っ……」
 必死に身をよじって逃れようとする千晶と、自らの爆乳に手を添えて導き、またもう片腕でそれを追いながら抱き寄せようとする歩美のせめぎ合いは、激しく乳房を変形させ、そして乳首を何度も擦り合わさせた。
 それはあたかも一回り以上大きい歩美の爆乳が、千晶の巨乳を呑み込んでしまおうとしているかのようだった。
 真正面からその質量と弾力で圧し合い、互いに見事に変形しながら、歩美の爆乳はその柔肉の内部へと千晶の巨乳を包み込み、あるいはその逆側ではカップごと、圧倒的な質量で千晶の乳房を押し潰してしまっていた。
 厚い乳房の壁を通して、互いの鼓動が二人に伝わる。体温の熱のなかで捏ね回されつづけた二人の乳房はじっとりと汗を帯びて、濡れそぼりながら、その頂を堅く尖らせていった。
「ん……もう、十分かな……。千晶くん……いくね……」
「え……っ?」
 不意に歩美が身体を引いて、その爆乳に圧迫されていた乳房が自由を取り戻す。得体の知れない感覚に弄ばれ、意識を火照らされた千晶は、腰を床につけて姿勢をさらに低くした歩美に気づいた。
「――いただきます」
「な、なにを――ひゃうぅっ!?」
 歩美は言うが早いか顔を寄せるや、千晶のしこり立った右の乳首を唇の中に包んでいた。さらに力強く吸いたてて、千晶の巨乳の半ば近くまでを口いっぱいに頬張ってしまう。
「ああぁーーーっ!!」
 乳房を、他人の口に含まれる――初めて経験する異常な事態に、千晶は身を反らせて叫んでいた。
 すべやかできめ細かな千晶の肌は日焼けを知らず、しっとりとして柔らかく、今はいっぱいに汗を含んでいる。
 その清純な白さが唾液のぬめりに浸食され、別の生き物のように動く腔内に絡め取られていく。歩美は口の中で乳房全体を圧迫しながら、その汗を容赦なく吸いたてた。
 ぶちゅるるるるるぅっ、と歩美の口腔と千晶の乳房のわずかな隙間から、異様な音が響きわたった。
 それはまるで本当に千晶の乳房から溢れんばかりの母乳が噴き出して、歩美がそれをちゅうちゅうと呑み干しているかのようだった。
 胸にむしゃぶりつく歩美を見下ろしながら、千晶は泣きそうな声で懇願した。
「ちがう、ちがうもん、やめて、やめてえぇ……ボクの、ボクのおっぱいお母さんのじゃないもん……ふくらんでても子どものだもん、どんなに揉んでも吸っても、お乳なんか、ミルクなんか一滴も出ないんだもん……だから作倉さん、やめてえぇ……」
 千晶の懇願にも関わらず、歩美はそのまま十数秒にわたって千晶の巨乳を味わい続けた。

112 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:51:56 ID:GVaGVx+7
 ちゅぽんっ、と音を立て、唇から唾液の糸を引きながら口を離して、歩美は言った。
「……ん、おいし……。どう? 千晶くん。おっぱい気持ちよかったでしょ? 撫でたり揉んだり擦ったり……おっぱい気持ちよくするにはいろんな方法があるけど、おっぱいはやっぱりこうやって、吸うのがいちばん気持ちいいでしょ」
 歩美にとって、自分の爆乳を自分で吸うことなど造作もなかった。剥き出しのままの左乳房をおもむろに手に取ると口許にまで持ち上げ、自らその尖端を口に含んで乳肉を吸う。そしてそこから口を離すと、自らの唾液に濡れた乳首を、千晶の顔の前へ突き出した。
「千晶くん。吸って」
「……あ、……あ……あああっ……」
「わたしのおっぱいも、吸って」
 乳房を直に吸いたてられてしまったことで、全身をデタラメに駆け巡る快感に意識を乱され、返事もままならない千晶の口へ、歩美は身体ごと左乳首を押し込んだ。片手を千晶の後頭部にやって支える。
「う、うむうっ!」
 千晶の口腔内を犯すように、歩美の乳房がいっぱいに満たす。千晶は最初のうち、口で息することが出来ずに苦しげにしていたが、やがて諦めたのか、歯を立てるようなこともなく、歩美の乳房を吸いはじめた。
「んっ……あ、あうう……っ!」
 千晶の舌が、歩美の白い爆乳を縦横に嬲っていく。乳肉が吸い出されていくような快感の中で、千晶が苦し紛れに動かした舌が、歩美の乳首を捉えていた。
「んあひうぅっ!!」
「うむうっ!?」
 その快感にびくんっ、と歩美の背中が跳ねて、千晶の腔内へさらに強く乳肉が押し込まれる。思わずむせる千晶に、歩美は構わず身体を寄せた。
「んっ、んむぅっ……あむっ、んむううううううっ!!」
「あっ!」
 びくん、と急な痛みに背中を跳ねさせ、歩美が一気に身体を引いた。その乳房には千晶の歯形が残っている。
 顎が外れそうになるほど大きな歩美の爆乳を奧まで押し込まれ、鼻呼吸だけでは耐えきれなくなった千晶が、けほけほと涙混じりの顔で咳き込む。その口許から、歩美の乳房についた二人の汗と唾液が混じり合いながら、糸を引いて滴り落ちた。
「ち、千晶……、だ、大丈夫か!?」
 親友のいよいよ苦しげなその姿に、溜まらず明が声をあげた。
 しかし一瞥くれた歩美は不敵に嘲笑するだけで、千晶もその股間で前よりもいっそう堅くそそり立ってしまっている明の男根から目を反らしてしまう。
「千晶……違うんだ。違うんだよ……これは……これはそうじゃなくて、俺は……」
 悔しさと情けなさばかりが、焦燥感の中で渦を巻く。
 何が、俺がいっしょにやっつけてやる、だ。
 千晶は今こんな女子なんかに、ずっと思い悩んできた胸をおもちゃにされている。いいように弄ばれて、どうすることもできずに、ただ辱められている。
 こんなとき俺が、他の誰でもなく俺が、俺のこの手で、あいつを助けなきゃならないのに。約束したのに。
 しかし四肢の拘束は堅く巧妙で、明の力ではどうにもならない。それでも諦められず、明は必死で足掻く。
 足掻き続けて、それも体力を無駄にするだけの徒労に終わりかけたそのとき、必死の動きでくねらせた明の腰から、ズボンのポケットから何かが落ちた。
「あれ? ――これって、まさか」
 それはギザギザのついた大きめの、歩美の勉強机から物色してポッケに入れておいた、あの鍵だった。
 歯形をつけられた乳房を撫でさすりながら、歩美が呟く。
「千晶くん……わたしのおっぱい、噛んじゃったね」
「けほっ、えほ……っ。…………、えっ……?」
「痛かったよ。じゃあ、……おしおき」
「え……な、なに……っ!?」
 艶然と微笑みながら、歩美は恐怖に顔を歪める千晶の乳房へと再びその唇を寄せた。今度は乳房全体を腔内へ頬張ろうとするのではなく、ごく先端だけを咥える。
「はう……っ!!」
 歩美のざらりとした舌先が千晶の乳首を捉え、乳輪の周辺部を集中的に責めあげた。乳房の峰をその頂へ向けて、螺旋を描きながらなぞり上げるように舌を走らせ、堅く突き立った乳頭の感触を確かめたのち、歩美は前歯の間にそれを挟んだ。
 不吉な予感が千晶に走り、上気した顔を青ざめさせる。

113 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:52:28 ID:GVaGVx+7
「や、やめて……っ」
 しこり立った千晶の乳首を、歩美の甘噛みが圧し潰した。人体の中でもっとも堅い上下の前歯が、その間にもっとも敏感な乳首をたやすく潰していく。
「あっ! あはあぁっ! いや! いや! いやあああぁぁぁーーーっ!!!」
 歩美の愛撫でさんざ敏感にさせられたその乳頭に対する一噛みは、千晶に鮮烈な痛みと、それに倍するえも言われぬ快感をもたらした。
 その快感の正体が理解できず、得体の知れないそれに恐怖して、なおも逃れようと千晶は足掻く。
 歩美は最初の餌食にした乳首から口を離し、そうして揺れるもう反対側に狙いを移した。乳肉を乳首へと絞り出すように舌と口とで存分に責めたてたのち、カリッ、と、またしても乳首を噛んだ。
「アアーーーッ!!!」
 熱く悲痛な絶叫をその喉から迸らせたのち、千晶はどこか果てたかのように、がっくりとうなだれた。歩美はそれにも気づかずになおも千晶の乳を責めなぶり続けていたが、やがて顔を上げ、満足そうに呟いた。
「ふふっ……。イッちゃったね。どうだった、千晶くん? すっごく……気持ちよかった、でしょ?」
「……、ふ……ふあぁ……ふあああああぁ……ぅっ」
 心ここにあらずといった表情で、部屋の対角線上にいる明よりももっとずっと遠くを見つめながら、千晶はもう、歩美に答えられるだけの余力を残してはいなかった。
 その縞模様のショーツは股間の部分がぐっしょりと濡れて、明の位置からでもはっきりと分かる染みを作ってしまっていた。
 歩美はそんな放心状態の千晶の後ろへ、彼女の両腕を吊り上げているベッドの支柱の横へ回った。片手で後ろから千晶の乳房を包み、やわやわと優しく揉みながら、もう片手を千晶の顎へやって、その顔を自分へ向けさせる。
「これでわかったでしょ……? 千晶くんにとって、あいつとわたし、どっちと一緒にいるほうが幸せになれるか。
 ねえ、千晶くん。わたし他にもたくさん、千晶くんをもっと気持ちよくさせてあげられる方法知ってるよ。だから……ね? 千晶くん、……あいつじゃなくて……わたし、と……」
「……あ……あっ、あああああ……あっ……」
 歩美はそう呟きながら、瞳の焦点の合っていない千晶の唇へと、自らの唇を寄せていく。
(わたしたちの、ファーストキス……)
 もはや抵抗も、逃れようともしない千晶の、その唇を心もろとも奪い取ろうと、歩美がそっと目を閉じたそのとき。
 ガムテープの引き裂かれる音が、妙に大きく部屋に響きわたった。
「……えっ」
 今度は、歩美の心臓が凍りつく番だった。
 一体どうやったのか、理由は分からない。理由は分からないが、とにかく千晶同様四肢をガムテープで縛って拘束していたはずの八坂明が、なぜか後ろ手にしていたはずの両手に自由を取り戻して、今や両足を拘束するガムテープを破き捨てようとしていたのだから。
「ど、……どうして…………あっ!」
 目の前の現実を理解できなかった歩美の動きは大きく遅れ、とにかく主導権を取り戻そうとして再びスタンガンのもとへ駆け寄ろうとしたときには、明がずり下ろされたズボンとトランクスもろともに両足の戒めを解いて、一気に立ち上がってくるところだった。
「いっ、いやっ、これで、これで――あうっ!!」
 歩美がスタンガンを拾い上げた瞬間、強い力が歩美を強引に振り回した。
 背後から歩美を追った明が、力任せにブラジャーの背中のバンドを掴んだのだ。明はそのまま馬鹿力で歩美の身体を引きずり寄せ、その手をはたいてスタンガンを叩き落とした。
「あっ、ああっ!」
「てんめぇ……この野郎おおぉっ!!」
 鬼気迫る明の形相に呑まれて、歩美が色を失って後退る。踵を返して逃げようとした彼女の、一番手近な部分を明は掴んだ。
 すなわち、その胸から大きく突き出した二つの爆乳を包んで守るべき、ブラジャーのその中央を。
「おらあぁっ!!」
 それで再び彼女を引き寄せようとした明の行動は、しかし思わぬ要因で失敗した。最初に馬鹿力で引っ張ったときに無理の来た歩美のブラジャーが、二度目の過負荷に耐えきれず、金具を弾き飛ばして剥がれてしまったのだ。
「いやあーーーっ!!」
 ぶちいっ、と音をたてながら二枚重ねのブラジャーが一気に両方むしり取られ、一切の支えを奪われたIカップの爆乳がふたつ、異常な重量感とともに虚空へ放り出された。乳暈が縦横に赤い軌跡を残しながら、白い巨峰の頂点で何度も揺れ弾む。
「てめぇ! んの野郎、待てよらあぁっ!!」
 怒りと凶暴な衝動のままに吐き捨て、明は爆乳を両手でかばいながら逃げる歩美の背中を追う。しかしブラジャーを身代わりにされる格好になった明はその場でつんのめってたたらを踏み、その間に歩美は外へ逃れてドアを閉めた。

114 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:53:33 ID:GVaGVx+7
「クソッ!」
「あ、……あ、明……」
 弱々しい声で呼ばれて、明は自分が千晶のすぐ側にまで来ていたことに気づいた。明は無言で、千晶の両手を戒めるガムテープだけをたった一度の動きで破り捨てると、放心状態の彼女を置いて、再び足音の方向へ歩美を追った。
 廊下に飛び出せば、ちょうど歩美の後ろ姿が角の向こうへ消えるところだった。
「待てやぁーーーっ!!」
 どこかの部屋に逃げ込んだ歩美が必死に絞めようとするドアを、明は施錠の寸前に引っ張った。ドアノブを介して互いの力がせめぎ合い、しかし、それは見る間に明の優位へ傾いていく。
「いやっ! いやあっ! 来ないで! お願い、こっちに来ないでぇっ!!」
「うるせえぇーーーっ!!」
 ついに身体ごと力を込めて、明は歩美からドアを引き剥がした。勢い良く開いた部屋へなだれ込んだとき、明は歩美がその部屋のベッドの下から何かを取り出そうとしているのを見た。
 今度はその肩を猛然と掴んで、明は歩美の身体を向き直らせた。
「やああぁぁぁっ!!」
「うっくっ!?」
 肩を掴まれた歩美は泣き叫びながら、必死で身体ごとぶつかってきた。さすがに明も吹っ飛ばされて壁に背中をぶつけ、その間に歩美はベッドの下から出した箱を開け、何かを出そうとしていた。
「させねえってんだよ!」
「やあっ!?」
 再び彼女の肩を掴むや、駆け寄る勢いのままで放り投げる。もうショーツ以外に身に帯びたものもない歩美の身体がベッドの上に転がり、バウンドする身体ごと、その爆乳を派手にぶるぶると振動させた。
 そのままそれ以上抵抗できないよう、明は全身で歩美の上へ四肢を封じながら馬乗りになる。
 そしてそのとき恐怖に歪んだ歩美の眼前に突きつけられたのは、あの小学生離れした、明の凶悪な男性器だった。
「ああ……い……いやっ……!」
 それでも抵抗を試みつづける歩美を押さえこもうと、明の身体が密着してくる。腕で腕を、脚で脚を押さえつけようとする明の身体は急速に接近してきて、やがて腰と腰とも密着し合った。
 愛液に濡れて半ば透けかけた歩美のショーツに、明の穂先が接触する。堅い肉槍に女の部分を掠められ、さらに狙いすましたかのように洞窟の入り口へ槍の穂先をあてがわれ、歩美は完全な絶望に染まった。
 このまま、今わたしが必死に押し退けようとしている男子が腰にもう少し力を入れたら、確実に、こいつはわたしのなかに入ってくる。
 たった一枚のショーツなんてなんの守りにも慰めにもならない。そんなもの、ガチガチになってるこいつのちんちんで布ごと簡単に押し破られて、わたしの一番奥まで、圧し広げられながら突き入られてしまう。
 レイプ……されるんだ、わたし。
 それを認識して、歩美の瞳から、そして全身から抵抗の力が急速に抜けていった。
 余力を得た明はつんのめるようにしながらも、自分の内側に駆けめぐる凶暴な力と衝動のはけ口を、千晶と自分をこうも弄びつづけた挙げ句、今や目の前に組み敷かれた半裸の爆乳女子に求めた。
 力を失った両腕を片手でまとめて手首の位置で拘束し、両足の間を割って腰を進める。
 空いた片手が行き場を求めて宙にさまよう。握り拳は作らずに指を開いたまま、組敷かれて水平方向へ広がっても、なお巨大な標高を誇る白い爆乳と、今や歩美に残る最後の砦と化したショーツの間でゆらゆら揺れる。
「今まで、よくもやってくれたな」
 怒りを込めた言葉が、熱い吐息とともに歩美の裸身にかかる。
 そして明の幼い本能はついに、その手をショーツに掛けさせた。歩美がさっき明にやってみせたように、その布切れはいとも簡単に引きずり下ろされ、女の部分を曝してしまうだろう。
「……いや……」
 なおも迷いつづける間、いよいよ我慢できなくなった明の男根が、濡れたショーツの布越しに歩美の秘裂を擦りつけはじめた。少しずつ、少しずつ明の男根と歩美の秘裂を隔てるショーツの布地がずり下げられていく。
 それが完全にめくり上げられた瞬間、その決定的な破滅は訪れるのだ。
 きゅっと目を閉じて歯を噛みしめ、間もなく襲ってくるであろう壮絶な激痛を思って、歩美はベッドで身体を縮こまらせた。

115 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:56:04 ID:GVaGVx+7
 そして、明が宣告した。
「行くぞ」
「イヤアアアァァァァアァァッ!!」
「やめて、明っ!!」
 歩美が絶叫し、明が腰を押し進めようとした瞬間、部屋に侵入してきた誰かが明を後ろから抱き止めた。
 両腕を明の胸に回して、思い切り強く抱きしめられる。明の背中で柔らかくも弾力のある、二つの肉塊が一気に潰れた。
 はじめて背中で味わう二つ同時のその感触、その頂でしこり立つ突起の鮮烈な刺激による不意打ちに、明は為す術もなくその場で達した。
「うくっ――」
「ああぁっ!!」
 びゅうううっっ、と勢いよく明の精液がその鈴口からほとばしり、歩美の顔から乳房にかけてを一気に汚す。
「ひあっ!? えっ、えほ、えほおっ!」
 その白く粘ついた生臭い液体が口にまで入り、歩美はむせながら、自由を取り戻した両手で顔を覆った。
「……ち、……ち、千晶……?」
「ごめん……ごめん、明。でも、もういい。もういいよ」
 二つの巨乳を明の背中で押し潰していることにも構わず、歩美と同じようにショーツだけを穿いた半裸の千晶は、すぐ真横で呟いていた。
「助けてくれてありがとう、明。でも、もういいんだ。作倉さんに、そこまでひどいことなんかしなくて」
「ひ、ひどいこと、って。そんな。千晶、俺はただ、こいつを――」
 言いながら見下ろして、明は唾を呑んだ。
 ブラジャーを力ずくで引きちぎられて奪われ、支えも守りも失って放り出された爆乳。
 濡れたショーツは完全に引きずり下ろされてしまう寸前で、歩美は暴力によって白い芳醇な裸身を曝され、そして最後にその処女さえも、このベッドの上で明に貫かれて散らされようとしていたのだった。
 若さゆえに今なお堅く張りつめている明の男根から、並外れた勢いで熱く迸った精液。
 それは歩美の女体の広い範囲を汚して、うつむく彼女の心身がもう完全に明に屈服させられてしまったことを、何より如実に物語っている。
 もしもこの精液があのまま、貫いた歩美の中で爆発してしまっていたら。
 自分が彼女に何をしようとしていたのか、何をしてしまったのかをそのとき初めて理解して、明は思わず口をつぐんだ。
「くっ……うっく。ひっく、うっ……ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
 上半身全体に明の精液をぶちまけられたまま、歩美は両手両腕でその顔と胸を隠して、ひとり嗚咽を漏らしはじめた。
 今や完全に無力となった少女のその姿に、明の胸に渦巻いていた凶暴な衝動もどこかへ行ってしまったのを感じていた。
「千晶が、そう言うんなら……俺は別に、もうどうだっていいけどさ」
 誰とも視線を合わせずに吐き捨てながら、背中に当たるぱつんぱつんに張った二つの巨乳とその尖端、熱い体温と荒い呼吸、そして高まったままの鼓動を感じて、明はじっと動けずにいた。
 長い空白の後、千晶がようやく明の背中から離れた。
「……ねえ、作倉さん」
 顔を隠して嗚咽しつづける少女に、千晶は淡々と告げる。
「いきなりあんなことされて、ボク、すごくびっくりした。もう、ボクに……あんなこと、しないでね」
「……うっ、えっく、うっ、ううっ、……う、うん」
「今日はもう、ボクたちも帰るから……。その前にガムテープとか、散らかしちゃったものだけ片づけていこう、明」
「あ……ああ。そうだな」
 言いながら、途中でなぜか千晶が自分の方を見ようとしていないことに気づいて、ふと見下ろした明は吹き出しかけた。
 先ほどに比べればだいぶおとなしくはなったものの、依然として大きくなったままの分身が剥き出しで前へ立ち上がっていたからだった。
「あぐっ……」
 半裸の女子二人の前で急に恥ずかしさがこみ上げてきて、明は思わず股間で手を隠す。
 隠そうとしたときにはじめて、雨戸や暗幕で完全に閉め切られていた最初の部屋と異なり、白いカーテンだけが降りているベッドの横の窓を意識した。
 そして、それに気づく。
 二階のその部屋から見える住宅街のそこかしかに、同い年ぐらいの男児たちが散らばって、物陰からこちらのほうを窺おうとしていることに。
 囲まれている。

116 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:56:48 ID:GVaGVx+7
○13
「……なあ、健吾――……本当に間違いなく、ここなんだろうな?」
「ああ。絶対そうだって、間違いないって。千晶と明は――少なくとも明は絶対に、ここにいる!」
「本当かよ?」
「健吾の言うことだしな……」
「信じろって! それともお前らなにか、俺がお前ら騙すためにわざわざ自分で自分を縛り上げた挙げ句、一人で物陰に転がってたとでも言うのかよ!?」
「ふうむ……」
 作倉家を包囲するように集結した、東小の悪童たち。彼らはみな未だ半信半疑というような顔をしながらも、情報源となった健吾発見時の状況を思い出して、作倉家へ再び注意を戻した。
 単身東小校区内へ乗り込んできた谷川千晶を追って、潜入してきたその相棒、八坂明。
 ペアで無類の破壊力を発揮するあの二人に揃われてしまったのだとしたら厄介だが、さすがにこの人数差はひっくり返せまい。昨日の恨みを晴らすには、確かに絶好の機会だった。
 それに、妙なことを言う奴もいる。
「やっぱりな。俺は最初からそう思ってたんだよ。今日からいきなり巨乳になっちまった千晶の狙い、それが作倉の家だったんだよ。小学生離れした巨乳同士、なにかと仲良くしとこうってわけだな」
「はいはい」
「いいからお前は濡れタオルで頭冷やしとけって。テレビでやってたけど、熱中症ってこえーんだぞ」
 昨日戦ったときには普通のぺた胸男女だった千晶が、今日はいきなり作倉歩美にも負けないほどの巨乳に化けていたと言い出す奴まで現れたのだ。さすがにただ夏の熱気にやられただけの見間違いだろうが、一応はこちらの真偽も確かめておきたい。
「……しっかし、ぜんぜん出てこねーな」
「この大人数だし、囲んでるの気づかれたんじゃね? ……家族いないみたいだし、ちょっとこっちから仕掛けてみっか?」
 さすがに痺れを切らしはじめた何人かが言い出したとき、作倉家玄関の戸が開いた。
「――なっ……!?」
 それを目撃した東小男子、十数人が驚愕した。
 現れたのは情報通り、八坂明と谷川千晶。そしてブラウスを着た千晶の胸は、やはり巨乳としか言いようのない、アンバランスなまでの膨らみを実らせていたのだった。
「…………、なっ……」
「なんだあ、……ありゃあ……!?」
 ぽかんと口を広げ、物陰から出てきながらそれを凝視する男子たち。包囲網の別の箇所にいた連中も、彼らの異様な態度に気づいて合流してきては、ことごとくその千晶の胸に目を白黒させていた。
「……あ、あははははは、は、は、は……! な? やっぱりそうだったろ? 俺の言ったとおりだったろ? 谷川千晶、すんげえ巨乳になっちまってただろ!?」
「おいおい」
「嘘だろ……」
 度肝を抜かれるとともに、そのはちきれそうな乳房の魅力に釘付けにされる悪童たち。唾を呑みながらも、彼らは作倉家の門前にぞろぞろと集まって、道路と庭で西小の二人と対峙した。
「よう、明に千晶。お揃いで、俺たちの町にいらっしゃい」
「昨日はよくもやってくれたな!」
 口々に威勢のいい文句を並べながら、しかし彼らの大半はその視線を千晶の胸へと集中させてしまっている。二人とも、今さらこいつら相手に説明するのも面倒くさいので黙っていた。
「千晶。いけるか?」
「うん、大丈夫。楽勝だよ」
 そう言う千晶の横顔を見て、明は弱気を面に出さないようにしながらも敵を見渡した。
 歩美があの状態では、あのまま作倉家にこれ以上留まることは出来なかった。家族が帰ってきて事情を聞かれれば、非常にややこしいことになるのは目に見えていたからだ。
 また電話だけ借りるなどして、西小から援軍を動員するのも、時間と地理の関係から難しい。といって、家族に迎えを頼むなどというのも論外。それは東小から敵前逃亡するのにも等しい行為だと二人は考えていた。
 ならばやはり、自力での正面突破しかない。
 しかし、出来るのか?
 今の、疲れた二人で。準備万端、周囲の地理を知り尽くしながら待ちかまえる十数人を相手に、さんざん感じさせられてしまった巨乳を持て余している千晶と二人で、それを突破することなど本当に可能なのか。
 その巨乳をブラジャーだけで押さえる状態の千晶と組んで戦ったのは、今朝の体育倉庫での一件だけだというのに。

117 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:57:28 ID:GVaGVx+7
 作倉家の門を挟んで、二人と東小勢は対峙する。
 国境だ。
 この境界線を超えた瞬間、戦闘が始まる。
「千晶」
「明」
 互いのその名を呼び合いながら、戦闘へ向けて心と体を切り換えていく。二人は高揚していく心身を感じながら、その門から飛び出して最初に叩くべき場所を必死に探した。
 作倉家の門に手を掛ける。自然な動作で押し開きながら、開戦のタイミングを全身全霊で測り取ろうとしていたとき。
 脈絡もなく背後で、作倉家玄関の戸が開いた。
「えっ……」
「作倉、さん……?」
 そこに現れたのは今日、千晶を導いて助けたときの格好の作倉歩美だった。
 彼女の表情は前髪の奧で恐怖と緊張にひきつってはいたが、それでも唾を呑んで、門の方へ歩きだしてきた。
「はァ……? おいおい、今さら何の用だよ、おっぱいデブ!」
「何しに来たんだー? まーた俺たちにオッパイ触ってほしくて出て来たのかー?」
 数を笠に着て、千晶と明に対する勝利をも確信した悪童どもが、口々に歩美を罵る。
「しっかし、今日はホントに驚いたよな。まさかおっぱいデブが、千晶と明を家に呼んで一緒に遊んでたなんてなあ。こいつぁとんだ裏切り者だな!」
「あー。そうだよな、これは。俺ら東小に対する、ハイシンコウイってやつだよな……!」
 キシシ、と小賢しそうな笑い声が伝播する。
 悪童どもの囃したてる声は大きくなるばかりで、それに明と千晶も、次第に表情を険しくしていく。
 今の時間は通行もなく、作倉家に家族もいないことを見越したのか、悪童どもの態度もどんどん大きくなっていった。
「おい、裏切りおっぱいお化け。お前、ここで裸になってみせろよっ」
「あー! それ、いいっ」
「勝手に敵に内通した裏切りもんだもんなぁ。それぐらいやってもらわないと、割に合わないよなあ」
 理不尽な要求を身勝手に並べ立てながら、悪童どもがはやし立てて笑い転げる。
 その悪意に、千晶野瞳にみるみる怒りが宿っていく。明も同じだった。
 あの作倉歩美という少女が、別段好きというわけではない。だが人間として、目の前の連中を決してこのまま許しておいてはならないと、二人の中のなにかが強く命じていた。
 明と千晶、どちらから示したというわけでもなく、二人は歩を進め、笑い転げる連中の土手っぱらへ、きつい一撃を見舞ってやろうと前進しはじめたとき。
「うるさいッ!!!」
 突然頬を、巨大なはたきで張り倒されたように。
 その大声が、その場の全員の動きを止めた。
「――ちっ、ちっ、ちっ――千晶くんは……千晶くんはわたしの、わたしの本当のお友達なの! あんたたちなんかと違う、わたしの本当のお友達なのっ!!」
「作倉、さん……?」
 そのまま、歩美は千晶と明の二人の間を猛然と通り抜けた。門を開けて、胸を張り、肩を怒らせながら、威風堂々と悪童どもの真正面に立ち、再び、歩美は叫んだ。
「わたしの友達がっ。わたしの友達がわたしの家に遊びに来て、いったい何が悪いっていうの!? ふざけるな!! ここはわたしの家だ! わたしの友達の邪魔する奴は、全員ただじゃおかないからなっ!!」
「……えっ、……あ……」
 しん、とその場は、それきり嘘のように静まり返った。
 今までどんなにいじめても、情けなさそうな顔をして、じっと耐えているだけだった根暗な女子。そんな少女から予想外の反撃を受けて、悪童どもは戸惑い、互いに視線を交わし合った。
「な、なあ……」
「ど、どうする……」
「ど……どうする、たって……そんな、お前……」
 決まってるだろ、と言おうとした少年も、歩美から凄まじい眼力で睨みつけられて、言葉を失って黙り込む。
 もう何年も前から胸ばかり太って動きの鈍い、友達なんか全然いなくて、取り柄といえばせいぜい絵が上手い程度の女子。
 敵に回したところでどうということなどあるはずのない少女を前にして、しかし東小の男子たちは一歩もその場を動けずに、ただ立ちすくむことしか出来なかった。

118 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:57:58 ID:GVaGVx+7
「――作倉さん」
 そんな歩美の背にかかった少女の声が、ぴくんっ、とその背を大きく跳ねさせた。威圧的な眼力が弱まり、怯えに似た弱い光を伴いながら、歩美の視線が千晶を見た。
 千晶はそんな歩美の横を通り抜けながら、くる、と振り向いて告げた。
「見送りに来てくれて、ありがとう。――じゃあ、またね!」
 ばっ、と千晶は元気良く右手を振り上げ、頭の上で、何度も振った。
「あ、ああ。じゃあな、作倉。――また」
 出遅れた明が小走りに千晶の後へ追いつきながら、歩美に手を振っていく。
 誰一人、二人に手など出せなかった。
 ゆっくりと、堂々と歩いていく二人が目の前を通り抜けていくのを、その進路上にいた東小の全員が黙ってよけた。
 そのまま二人の背中が小さくなり、曲がり角の向こうに見えなくなるまで、十数人の悪童どもは誰もが無言のまま、それを見送るしかなかった。
「……バイバーイ。バイバーイ!!」
 二人の姿が完全に見えなくなったころ、ようやく歩美が手を上げ、その方向へ向かって何度も何度も、激しく振りつづけた。
 彼女の耳からはずっと、千晶が最後に残した言葉が消えることはなかった。
 またね。


119 :国境地帯4 ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 17:58:48 ID:GVaGVx+7
○14
「……なあ。千晶――」
「ん?」
 陽の傾きはじめた、東小校区の外側近く。
 何となく決まりの悪い明は、ずっと千晶の後ろを歩いていた。いちおう後方警戒のためだと自分に言い聞かせてはいたのだが、あそこに集結した東小勢は、結局追ってこないようだった。
 歯切れ悪く呼んでも振り向いてくれない千晶に、あの異様な時間と空間の中で、剥き出しにされた自分の男性を見せつけられて目を逸らした千晶を思い出させられて、明の胸に重たいものが溜まっていく。
 耐えきれなくなって、明は言った。
「千晶。……ごめんっ」
「何が?」
 相変わらずそっけない声に、明の背筋が泡立つ。
「いや、……だから……。俺……お前と昨日、約束したのにさ。お前の、その胸のことで変なこと言ったり、何かしようとしたりする奴が出てきたら、俺がお前と一緒に、やっつけてやるって約束したのに。それなのに……」
 千晶は作倉歩美に四肢の自由を奪われ、思うがままにその乳房への凌辱を許してしまった。それどころか、自分はその凌辱される千晶の姿を見て、あんなに勃起してしまった。しかも、それを見せつけられてしまった。
 言い訳のしようもない。自分は千晶という無二の親友の危機に勃起してしまった、どうしようもない男なのだ。
「うう……わっ!?」
 足元を見ながら歩いていたせいで、気づくのが遅れた。急に立ち止まってこちらをじっと見ていた千晶の胸に自分の胸をぶつけて、明は思わず弾かれながら後退った。
「うーん……今日はボク、すっごくびっくりしちゃったな」
「え?」
「明のおちんちんがいつの間にか、あんなに大きくなっちゃってたなんて」
「うっ……」
 今度はその言葉で後退る明に、千晶は優しく微笑んで、言った。
「ボクのこれとおんなじだね、明!」
 微笑みながらブラウスの布越しに、千晶は自分の乳房をイタズラっぽく両手で持ち上げ、柔らかそうに揺らしてみせた。
「明は男なんだからさ。そのおちんちんがあんなに大きくなっちゃったのも、自然で、普通のことなんだよ」
「千晶……」
 それは昨日、明自身が千晶へ言った言葉だ。
 それを素直に返してくる千晶の性別を超えた度量に、明は得体の知れない、しかし暖かな思いがこみあげてくるのを感じていた。
「でも、明。明のもそんなに大きくなっちゃうのに、ボクのブラジャーみたいに、固定してくれる下着とかって、付けなくてもいいの?」
「へ?」
「それってケンカの時とか、動いて邪魔になったりしないの? 痛くない?」
 ごくごく自然な興味と心配の入り交じった瞳で、千晶は明の股間をじっと見つめていた。
 お前は何を言っているんだ?
 その無垢な瞳を見返しながら、明はその言葉と、今の千晶に態度が意味するものを必死に考え、そして一つの結論に至った。
「あ」
 おそらく千晶は、勃起という男性器のメカニズムと生態を、じゅうぶん理解していない。
 彼女の巨乳が約一年という長い時間をかけてあの大きさに成長したのと同じように、明の男根も、普段から常にあの大きさのままになっているように成長したのだと、千晶はそう思っているのだ。
 そうとしか考えられない。そういえばこの数年間、明も千晶に男根を見せるようなことはなかった。
 昨日の風呂場で最後にぶっ倒されたときに見られたかもしれないが、あのときも明の逸物はすでにガチガチだった。
 彼女は明のそれの、普段の大きさを知らなかったのだ。
「あー、もう! 今日は本当にくすぐったくって、おかしくなっちゃいそうだったよー。手でこちょこちょするのはともかく、舐めたい吸ったりするのは作倉さんもやりすぎだよね。ボク、胸はすごく弱いのに……」
「…………」
 暑さのためではない汗を全身から噴き出しながら、どこか遠くを見つめて硬直している明に、無邪気な笑顔で千晶は言った。
「ねえ、明。……また作倉さんと遊ぼうね!」
「あ、……ああ。そう、だな……」
 そして、二人は歩き出す。
「ねえ、明の下着もどっかで見てく?」
「はあ?」
「明のあれって、何カップだろ。えっと、あれぐらいだと……Eカップ、ぐらいなのかな?」
「…………」
 見当違いの言葉を並べる千晶の横で、明は黙って歩いていく。
 国境地帯の向こう側、西小校区は、もうすぐそこだった。

120 :国境地帯4おわり ◆selJPZyjjY :2008/08/11(月) 18:01:14 ID:GVaGVx+7
投下終了です。

次は図書室で委員長が出てくる話か、出張していた担任の先生が暴れる話か、
プールに行ってみる話か、いろいろ案だけはありますが、いまひとつ方向性が定まっていません。
形になったものから出していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは。

121 :名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 18:10:21 ID:gTLr9KW8
乙!乙でございます!!selJPZyjjYさん。
何ヵ月後でも良いのでいつまでも待ってます。

122 :名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 18:55:35 ID:gTLr9KW8
そして保管庫の方にお願いですけど千秋の3サイズ表も資料として乗せてくれたら見やすいです。
千秋 Gカップ  147cm B89位
真琴 Cカップ  160cm B82位
歩美 Iカップ  143cm B96〜102位?

明  147cm 男性器10〜20cm?

と気がついたのですが、詳しく歩美のバストCMと明のペニスの大きさをデータの参考程度で教えてもらえませんか?

123 :名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:31:08 ID:eMdX7Jeh
次回作、首を長くして待っております。GJ!!

124 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 00:23:41 ID:/CjuMWEx
GJです
これは待っただけの甲斐があるわ

125 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:02:11 ID:c9LWIYv8
投下お疲れ様です! 千晶はとても寛容ですねー。

>>122
の男性器のデータに笑ってしまったw

126 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:11:47 ID:0uQANj+B
明、これはキチンと男の性についてアレせんといけませんよ
東西対抗の勝利のためにも

まあ、西も親分が元ジュニアアイドルとでアレですか?

127 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:15:56 ID:0uQANj+B
あ、東だな……

しかし、この町の遺伝子はけしからんですな

128 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 10:59:24 ID:BT9I/ega
なんて文量だぜ。凄すぎる。
しかし明はエアー射精がお得意ですな。DMC!DMC!

129 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 04:50:03 ID:px/SWgbH
明以外の男子でまともな性格の奴ほとんどいないな
考えてみれば女子も

130 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 07:29:15 ID:5TlnRj8f
>>129
まともな性格、ってどんなん?
小六ならあんなもんじゃなかろうか

しかし、女子も全滅なんか?w

131 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 11:50:20 ID:wj0wBzqM
>>129
歩美はまだともかく、千晶や真琴も駄目なん?
よかったら教えて

132 :◇SDS:2008/08/13(水) 23:00:25 ID:7ndqxzp1
『国境地帯』完結、クラクラきてしまい、近々投下予定のシバケン外伝の続き、大幅加筆修正中です。
どうしてもこの大作とリンクさせたく、プロローグですが投下します。

133 :『つなぐもの』:2008/08/13(水) 23:01:40 ID:7ndqxzp1
静かな図書館の一角。
今、作倉歩美の前には、東小を統率する同級生、恐るべきシバケンが座っている。
歩美の瞳は、以前の彼女とは違う、毅然とした明るい光をたたえて、彼を見つめていた。

「…色々聞いてるが、もし、俺があの西小の二人をぶっ殺すって言ったら、テメェは俺の敵か、味方か?」
歩美はここに呼び出されて初めて、静かに口を開いた。

「…敵。」
シバケンはすっ、と立ち上がり、この少女がまるで生涯の仇敵であるかのような凄みのある表情で再び尋ねた。

「…敵か?」
この凝視に耐えられる者は東小には誰一人いないだろう。

しかし歩美は、シバケンとの会話はおろか、クラス中の誰の目も見て話せなかった歩美は、真っ向からこの凶暴な男子の瞳を見据え答えた。
「そう。私の敵。」
補食獣のようなシバケンの表情が徐々に、奇妙に人を魅きつける笑顔に変わる。
「…それじゃ、俺らは同類だ。」
奇妙な論理に歩美は思わず首を傾げた。
「守りたい友達がいる。 闘いを恐れない。そして…」

思わず歩美は続く言葉を待つ。




134 :『つなぐもの』:2008/08/13(水) 23:02:32 ID:7ndqxzp1
「…弱虫だった。」
理解できず歩美はついに自ら問いを発した。
「…どういうこと?」
「つまり、俺らは友達になれるって事だ。」
歩美の脳裏に、あの日以来の釈然としない同級生の様子が蘇る。
よそよそしく遠慮がちになったいじめっ子たち。
全てがこのいじめっ子の頭領の、何らかの意図による指示だとすれば合点がいく。
そしてその意図とは、歩美の二人の友、西小の筆頭たる千晶と明に対する利害に関する事に違いない。
そうでなければ、いじめこそしないものの、まるで虫を見るように歩美を眺め続けていたシバケンの『友達になろう』の言葉はお笑い草だった。
彼女の心に怒りすら湧いてきたとき、その思いを見透かしたようにシバケンが言った。

「弱虫は怒れない。しかしもう、俺たちはそうじゃない。」
彼の支配力に対する不穏な動きは歩美の耳にも入っていた。彼はその力を保持する為、西小との窓口を欲しているのか?
再び彼は微笑んで言った。




135 :『つなぐもの』:2008/08/13(水) 23:03:29 ID:7ndqxzp1
「友達は友達に、何も強制できねえ。ただ話を聴いてもらうだけだ。その話を、別の友達に話すかは、そいつの判断だ。」
歩美の憶測は当たっているようだった。
しかし、と歩美は思う。
例え相手がこの『東小の魔王』であっても、この詭弁で、意のままに利用されるのはまっぴらだ。
安っぽい『保護』などを代償として投げられたら、席を蹴って帰ってやろうと思った。

すっ、とシバケンの手が歩美の手元に伸び、彼女がシバケンを待つ間に開いていた、表紙の黄ばんだ『銀河鉄道の夜』をたぐり寄せた。

「『カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。』」
シバケンは、その一節を諳んじると、背表紙の裏の貸出欄を開き、歩美の前に置いてこの古びた図書館から立ち去った。
貸出欄に数年前の日付で、か細く震える幼い文字で書かれた、シバケンの名前があった。

歩美はしばらくじっとその文字を見つめ、やがて立ち上がると書架に向かい、自分が読んだ本、興味を持った本全ての貸出欄を開いた。

その全部に彼の名前を見つけ、作倉歩美は、静かに最後の本を閉じた。





136 :◇SDS:2008/08/13(水) 23:06:51 ID:7ndqxzp1
本編は前作同様、白瀬紗英視点です。
いつもながら、Seljpzyjjy様に感謝します。

137 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:50:24 ID:hIkXowTw
かんとりーろーど♪wwwww

…すまん、悪気はないんだがあんまし照れ臭いんで茶化した、いい意味で。

つまりあれだ、GJ!

138 : ◆selJPZyjjY :2008/08/14(木) 20:11:49 ID:R30YZfAx
>>122さん
小学生って、もうちょっと細長い感じかな……? とも思いはじめたので、ちょっと微修正してみます。
相変わらずこの手の数字には疎いのでよく分からないところが多いのですが、

千晶 150cm B88G 
真琴 162cm B83C
歩美 144cm B94I

ぐらいでしょうか?

明  148cm 長さは……うーん……。
ほぼ大人並み、ってところですかね。12センチくらい……?

>>SDSさん
今回もさっそく外伝ありがとうございました。オリジナルともども期待してます!
歩美は明のことはまだ心底からの友達認定出来ているかは微妙かもしれませんが、千晶のためなら何でもするでしょうね。
ところで私の方の次回作で、大西真理と岸武志の二人を登場させたいんですが、よろしいでしょうか?
二人は明たちの隣の六年四組、真理の胸はDくらいで想定していますが、いかがでしょうか。
お返事お待ちしてます。

139 :◇SDS:2008/08/14(木) 21:29:05 ID:RWbQoDB2
>>138
光栄です!!宜しくお願いします。


140 :名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 22:35:24 ID:39TbdHg1
えと、なんつったっけ?こーゆーの
シェアード・ワールド小説?

141 :名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 11:12:26 ID:tvUr7z8E
hosyu

142 :◇SDS:2008/08/20(水) 22:45:01 ID:CimgllaZ
シバケン投下

143 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:46:07 ID:CimgllaZ
夏休みが終わり、涼しい朝が続いている。

『紗英へ 今夜も遅くなります。』

登校の支度をしていると、ダイニングテーブルの上に母のメモと、片付けた筈の花火大会の写真があった。母が出したのだろう。

ゴトーにユマにエリ、そして、手を繋いで写っている私と健太。

藍色の浴衣の私は、不思議な表情で微笑んでいる。
そして健太。再開した柔道の練習で怪我した鼻に、ベッタリ大きな絆創膏を貼った彼は、頑固そうなへの字口で、こちらを睨んでいた。

ふと気付くと、私は写真と同じ笑顔を浮かべていた。

鼻の怪我などお構いなしに、健太は今頃、朝の練習に汗を流しているだろう。

そして授業のほとんどを居眠りして過ごし、そのうえ放課後は、歴代シバケンが一人稽古に汗を流したトタン葺きの『稽古場』へ飛んで帰り、また練習に明け暮れるのだ。

『獲りたいタイトルがあるからな。』

それが彼の私への、ぶっきらぼうな説明の全てだった。




144 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:46:52 ID:CimgllaZ
私のせいで周囲からとやかく言われる最近、淋しいとは決して口に出さないよう気をつけている。

でも、稽古場の明かりを見る為に、夕暮れの薄暗い路地を自転車で走り抜けるのは、母の知らない私の大事な日課だった。

毎日の練習で打ち身と捻挫だらけの体で登校し、たまの休みには西小の生徒と喧嘩して、俺は欲張りだから、まだ時間が足りねえとぼやく、それが私の大好きなシバケンだ。


朝礼で、担任が健太の欠席を告げた。

本当は決して頑丈ではない彼の体を心配していると、ゴトーが深刻な顔で近寄ってきた。

「おい紗英、学校終わったらすぐ、ケン捕まえてくれ。」

携帯も自宅もつながらないという。

「…何か、あったの?」

「ああ、大戦争になるかも、だ。二組の片岡大基って知ってるか?」

片岡大基。シバケンと反目する派閥の一人だった。

『女で腑抜けた』シバケンに、最近露骨に敵意を剥き出し始めた片岡は、校内、校外を問わず、次々とトラブルを起こしていると聞いている。




145 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:47:35 ID:CimgllaZ
「あのバカ、共建グラウンドで暴れて、西小の生徒に怪我させやがった。所長さんカンカンで、無期限使用禁止だ。当然、西小の奴らもブチ切れて、東を皆殺しにするって騒いでる。」

共建グラウンドは、ある企業が所有する立派なサッカー場で、西小のサッカー少年達が苦労して使用許可を得た施設だ。
寛大にも西小の生徒は東小の生徒にも門戸を開き、そこは両校の対立は棚上げの場所として、喧嘩は絶対のタブーとなっていた。

「俺たちゃ、逃げてる片岡捜すから、お前はなんとか、ケン捕まえてくれ。なんとかみんなでまとまらなきゃ…」

坊主頭の普段は陽気なゴトーが眉間に皺を寄せて言う。

「嫌な喧嘩になるぞ…」


もし健太の欠席の理由が体調不良なら、と思い、私の心は重く沈んだ。しかし、誰かが健太を引っ張り出さなければならない状況で、私はしぶしぶその役目を受け入れた。

「…わかった。ゴトーも気をつけてね。」




146 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:48:16 ID:CimgllaZ
今日はTシャツに膝丈のデニムを着ていた。
戦闘服としてはまあまあだ。

髪は休み時間にでもマナに編み込んで貰おう、そう考えて、トラブル慣れした自分にふと驚いた。
『逃げるとき掴まれないようにして下さい。』

ヘアメイクの酒井さんにそう頼んだら、どんな顔をしただろうか。
無表情な私を、一生懸命笑わせようとしてくれた酒井さん…

下校時間、すでに教室は騒然としていた。 桜井が駆け込んで来る。

「…片岡のヤロー、当分欠席だとよ!! 剛、大介!! 奴の家張ってこい!! ゴトー!! ちょっと来てくれ!!」

すでに下校路で、小競り合いが始まっているという。

私も覚悟を決めて、与えられた任務の為、学校を後にした。

途中、何度か見知らぬ小学生と出くわし、ドキリとしたが、なんとか稽古場までたどり着き、元気な健太の姿を見つけたとき、安堵のあまり力が抜けた。




147 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:49:07 ID:CimgllaZ
「健太!! 何してんの!! 」

稽古場のどこからかホースで水を引き、パンツ一枚でザブザブと頭から水をかぶっている健太に叫んだ。

「おぅ紗英か!! 大学から上の兄貴帰ってんだ。 みっちり鍛えてもらうから、明日も学校休むぜ。」

「…もう、知らない!! 学校大変なんだよ!!」


体を拭き、服を着ながら私の話を聞いた健太はしばらく考えて口を開いた。

「あのな紗英、ゴトー達に、『しばらく適当に待ってろ』って伝えといてくれ。ちょっと行ってくる。」

「行くって、どこへ!!」

止める間もなく、健太は自転車に跨り、片手を挙げると走り去った。

「待っ…」

とっぷりと日が暮れても、誰とも連絡はつかないまま、私は眠れない一夜を過ごした。




148 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:52:04 ID:CimgllaZ
「『適当に』ってなんだよ!! そんなだから片岡みたいなヤローがのさばってくんだよ!! マジ腑抜けたのか!? アイツはよぉ!!」

歯切れの悪い私の報告に、ゴトーはグリグリと目を剥いた。

「ちょっと、紗英のせいじゃないでしょ!?」

みんな庇ってくれたが、返す言葉も無く、うなだれていると、ひょっこり健太が教室に現れ、当たり前のように自分の席に着いた。

その普段と変わらぬ様子を不安げなクラス全体が注視する中、沈黙を破りゴトーの怒号が響く。

「シバケン!! 話は聞いてるよな? みんなオメーが仕切るの待ってんだよ!!

健太は眠そうに相棒を見た。

「…もう片付いた。昨日の晩、西小の八坂と一緒に共和建設の所長んとこ行って、今回だけ大目に見てもらえる事になった。それで西小も納得した。」

ワッ、と教室に歓声が上がる。私もホッと力が抜けた。

しかしゴトーは表情を変えず低く尋ねた。

「…トンズラこいた片岡はどーする?」

「大基か。ほっとけ。」

シバケンの答えにゴトーが再び吠えた。



149 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:53:22 ID:CimgllaZ
「オメーやっぱ腑抜けたな!! 飛んでって西小にワビ入れて、張本人の片岡にゃお咎めなしかよ!! へっ、東のシバケンが聞いて呆れるぜ!!」

黙って聞いていた桜井が口を挟んだ。

「ゴトー、ちょっと言い過ぎだろ。ケン以外、誰が西にこんな話通せる!? 見事な幕引きじゃねーか。 …それに、ケンに仕切り振ったの、俺達だぜ!?」

普段は無口な桜井のこの言葉を皮切りにクラスは騒然となった。
健太は全く意に介さず、いつものように、ぐうぐうと居眠りを始めたが、桜井とゴトーの口論は、あわや殴り合い寸前まで発展した。

ただみんなが怪我をしないことを願う私は、間違っているのだろうか。
ついこの間の花火大会を思い出して、涙がこみ上げる。

周囲の喧騒をよそに私はひとり、あの暑く賑やかな夜に帰っていた。



みんな気まずいまま迎えた放課後、いそいそと稽古場に向かう健太に続いて、みんなぽつり、ぽつりと帰ってゆき、なぜかゴトーと私の二人が、西日の射す教室に残った。




150 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:54:25 ID:CimgllaZ
「…悪かったな、紗英。お前関係ねーのにな。」

「ううん。でも健太、最近変わったかもしれない。柔道一直線、って感じで。ゴトーは悪くないよ。」

「ケンと俺は、ずっと一緒にやってきたんだ。アイツが柔道で、怪我とか問題起こすのとかヤバいんなら、一言、『任せるぜ。』って言ってくれりゃあ俺は西小でも片岡でもブッ潰すんだ。それに…」
彼は微笑んで続けた。

「…年中包帯だらけの彼氏じゃ、おまえかわいそうだしな。」
私も微笑むと、ゴトーはもう一度呟いた。
「…俺たちゃ、ずっと一緒にやってきた。」


けたたましいベルの音が下校時間を告げる。


蝉の声もすっかり聞こえなくなったひとりの帰り道、今夜は帰れないと母からメールが入った。

父と別れ、こちらに引っ越してからも忙しく飛び回り、やっと今月、服飾デザインの会社を立ち上げた、私の目標でもある母。

『…モデルなんて母さんみたいにすぐ落ち目になる。紗英はもっと大きな仕事をするんだ。』

しかし私の目は、ずっと母の背を追っていた。



151 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:55:11 ID:CimgllaZ
父の取ってくる『今しか出来ない』仕事に押し潰され、学校にもいけず、眠れず、怯えて、とうとう『使いものにならない』ほど身も心も壊れていた私。

悪夢でしかなかった『仕事』は、今の母との暮らしの中で、少しずつ、颯爽とステージを歩く母に憧れていた、幼い頃の夢の形を取り戻していた。

こちらへ移ってからも、母の手伝いを兼ねて、裁断や縫製といった服飾の勉強はずっと続けている。
そして今、始めたばかりの母の事業に、私のモデル復帰がどれほど必要か、母の机に山と積まれた書類や、何十件も溜まった留守電から、私はよく解っていた。

決してそれを言い出せない母。
そして私は遠からず、復帰を申しでる決意を固めていた。

帰宅して宿題を片付け、ひとりでもやもやしていると、たまらなく健太に会いたくなった。少しだけ、稽古場に行ってみよう。

ゴトーと仲直りもして欲しかった。

早く、あの夏の日々のように、みんなで思いきり騒げるように。




152 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:56:35 ID:CimgllaZ
夕闇のせまる路地を自転車は音もなく走り、今や通い慣れた稽古場が見えてきた。
薄暗く静まり返った稽古場のガラス戸は少し開いており、我慢できず覗きこんだ私の目に、狭い土間の上でくの字に倒れ、低く唸っている健太が飛び込んだ。

「健太!! 健太!!」

あわてて抱き起こし、動転した声を掛けると、健太は腫れぼったい目をうっすらと開き、朦朧として呟いた。

「あぁ…眠れねぇんだ… 暑いのに、寒い。 おかしいなぁ…」
彼はびっしょり汗を浮かべて震えていた。全身の打撲や筋肉の腫れで、体温が調整出来ないのだ。


『…ごめんなさい…ごめんなさい…』
膝を抱え、惨めに繰り返すかつての私の姿が蘇り、動悸が早くなる。

『あなた!! この子はダンスやアクションの経験が全くないんです!! もう…』
朝も夜もわからない眩しい照明。ただ時計の中だけにある終わらない時間。もう、笑えない…

そして、今の健太そっくりに震える私を抱えて、スタジオを飛び出した母。




153 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:57:22 ID:CimgllaZ
あの夜、私を安心して眠らせてくれたのは…

「健太、動ける?」
擦り切れた畳まで重い彼を運んで柔道着を脱がせ、意を決して、私も全て脱ぎ捨てた。

また少し大きくなった胸を触ってみる。
それはひんやりと冷たかったが、健太の首筋に触れるとすぐに熱を帯びた。

それから母がそうしてくれたとおり、包むように彼の裸身をしっかりと抱いた。

こわばった健太のからだがぶるっ、と痙攣する。
彼をここまで駆り立てる柔道とは、一体彼の何なのだろう?

「大丈夫。大丈夫だよ。」

二人の体温が同じになるように、彼の鼓動に耳を澄ませながら、私を導いてくれた背中を強く、強く抱いた。

深い安堵のなかで、どれくらいそうしていただろう。

「健太?」
震えは止まっていた。
そっと覗きこむと、健太は規則正しい寝息を立て、幼児のようにすやすやと眠っている。


『…もしもし、白瀬といいます。忘れ物を届けに来たら、健太君が…』

迎えがくる前に稽古場を出た。少し寒かった。



154 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:58:31 ID:CimgllaZ
「…結局、どーやって八坂を引っ張り出したんだよ。」

数日後、教室で健太とゴトーは、もう屈託なく話していた。男の子は結局、こういうもののようだ。

「俺だって、八坂の弱みのひとつやふたつ、握ってるって事よ。」
いひひひひ、と健太は笑った。きっといやらしい事に違いない、と私は思った。

「そういや、こないだ、稽古場で居眠りしちまった時、激エロな夢みてさぁ…」
猥談に花を咲かせる健太たちの傍ら、私達女子は、もう少し高尚な会話をしていた。

「じゃ、ステージ復帰決定!? すごい!!」

「うん…お母さんの事務所零細だからね。手伝わなきゃ、お小遣いも貰えなくて。」

娘として、白瀬環の初仕事の力になる事に決めたのは、つい昨日の事だった。

「でも、まだ怖いんだ… 脚が震えてコケるかも。」

「何言ってんの!!
それに、あんた明日も舞台だよ。」

『読書感想文コンクール』の授賞式の事だった。




155 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 22:59:17 ID:CimgllaZ
授賞式は西小で行われる。先日の事件もあり、ブーイング覚悟で行けと、みんなに意地悪を言われていた。


「最悪、袋叩きも考えられるが、気を付けて行って来い。」
次の日、まだバカなことを言っているクラスメートに送られて、私達を乗せたマイクロバスは、敵地西小に到着した。

露骨な敵意の視線を向けてくる西小の生徒。紺ブレザーの附属小。茶色はどこの制服だろうか。

賑やかな授賞者の控え室で、私は意外な人物に再会した。

「国東さん…だったよね。」

「あなた…尾ノ浜の…」

「白瀬です。あのときは、ごめんなさい失礼なこと言っちゃって。」

「ううん、あの時は、なんて怖い人だって思ったけど、白瀬さんの作文読んで、ほんとに同じ人かって不思議だった。金賞おめでとう。」

それから彼女とたくさん話した。 すぐに仲良くなった。

「…でね、白瀬さんの出てるファッション誌友達に借りたの。 白瀬さん、毎回のコラム真面目に書いてるよね。面白いし。」

「毎回、あれ楽しみでじっくり書いたなぁ…」




156 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 23:00:08 ID:CimgllaZ
やがて、授賞式が始まり、またね、と言って国東さんと別れた。
授賞式で、刺すような西小の視線を浴びると、私は反射的に、居丈高で傲慢な白瀬紗英に変身していた。『シバケンの彼女』はオドオドできないのだ。


「国東さんって覚えてる? 尾ノ浜で会った西小の…」

駄々をこねて連れ出した公園で、私は健太に尋ねた。

「ん…ああ。」

「昨日表彰式で会ったんだよ。彼女銀賞だったんだ。私、東小じゃ四年振りの金賞だよ。すごいでしょ。」

「そっか…」
健太は雲のない空を見上げて答えた。

「…おまえ国東に勝ったのか。俺、この前、兄貴の道場について行ってさ。その国東に投げられた。油断してた。負けた。」
それきり口を開かない健太に、ちょっと腹を立てた。少しくらい誉めて欲しかった。

「柔道と読書感想文は関係ないよ。」

自分の声の冷たい響きにあわてた。違うよ。私の言いたいのは…

「そーだな。関係ないよな…試合近くてさ。ちょっとピリピリしてた。すまねぇ。」

「…私も、ごめんなさい。」




157 :夏の終わりに:2008/08/20(水) 23:01:53 ID:CimgllaZ
「おまえも、もうすぐ仕事復帰だろ? しっかりやれよ。…応援にゃ、行けねぇけどな。」

「ちょっと母さんの仕事、手伝うだけだよ。…でもときどき、すごく怖くなる。」

「馬鹿いうな。紗英はすげー奴だ。三段岩からも飛べるしな。」

「で、おっぱい丸出し。」

二人で声を出して笑った。涙がでるくらい笑った。

「さぁて、練習いくかな。」

まだヒーヒー言いながら、健太が歩き出す。

「待って。」

誰もいないのを確認して、健太の背中に、またぎゅっと抱きついた。

「…土間で寝ちゃ駄目だよ。」

私の囁きに、健太はピタリと固まった。
「…夢、だった、よなぁ…」

目を閉じて私は答える。

「さあ、どうなんでしょう?」

「お、俺、ちょっと走ってくらぁ!!」

健太は私を振りほどいて、バタバタと駆け出した。
クスクス笑いながら、何故か少し切ない気持ちで、小さくなる健太の後ろ姿を見送った。

突然の強い風が、木立をざわざわ鳴らし、見上げた空はどこまでも高く見えた。


END



158 :◇SDS:2008/08/20(水) 23:02:39 ID:CimgllaZ
投下終了です。

159 :名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 23:44:17 ID:tqr6GtXa
エロいなぁ……
ボーイミーツガール&ガールミーツボーイって感じ。

ズッコケの表表紙裏みたいな絵地図が欲しいっす

160 :名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 00:05:58 ID:vQfzc+zo
いつもながら小学生らしいみずみずしい世界観が素晴らしいですな
GJですた
次回も期待してます

161 :名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 11:01:47 ID:SjZ4BWRd
GJ!です。

162 :名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 06:33:27 ID:nOhGOHAI
GJ!!!!

しかしシバケンの顔はラオウみたいなんじゃないかとときどき思うね
あとモメ事の納め方とか上にいる者だからこその対応とかよかった
下にいるものは好き勝手いえるけどやっぱそこんとこは器の違いかな
シバケンかっけ〜

紗英もなんか自分が何をすべきかとか考えるようになってきてるとこに少しづつだけど自信とプライドがでてきてるね
そのうち姐さんとか呼ばれそうだねw

本当にGJでした

163 :名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 07:58:49 ID:i6kDLQG6
hoshu

164 :◇SDS:2008/08/30(土) 22:02:47 ID:DyENxU8C
投下です。連投申し訳ないですが保守代わりに。

165 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:04:44 ID:DyENxU8C
「『…そして半球の中心、恥じらう彼女の可憐な乳首は…』
ねぇ…まだ読むの!?」

桐也の膝の上で、恥ずかしさに頬を赤らめ尋ねる沙耶は、えくぼの可愛い小学六年生だ。

同級生の桐也は沙耶の持つ本の背表紙を眺めながら意地悪く答えた。

「まぁだ。」

ここは沙耶の部屋。少し前まで、二人は対戦パズルゲームの勝負をしていた。
敗者は勝者の膝の上で、本を読んであげる、という罰ゲーム付きの勝負だ。

そして、いつものごとく、あらゆるゲームやクイズに恐ろしく長けた桐也が勝利し、負けた沙耶はピョンピョンと無邪気に本棚の前で尋ねた。

「えーと、どの本がいい? これとか面白いよ。」
沙耶の家に、桐也が遊びに来るのは付き合って初めてだった。
桐也は、沙耶が一目惚れした優しい微笑を浮かべ、ポケットから一冊の文庫本を取り出すと、学習机の椅子に腰掛けて言った。

「ほら、こっち向いて膝に座れ。」
沙耶はすぐ抗議の声を上げたが、桐也が提案した罰ゲームのルールに間違いはなく、しぶしぶ桐也の膝にまたがると、文庫本を受け取った。




166 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:05:49 ID:DyENxU8C
「え!!」

開いた本のタイトルに沙耶は目を疑った。

『続・幼乳陵辱』

…どう見てもいかがわしい小説だ。断じて小学生女子が朗読するものではない。

「ち、ちょっと桐也!!」
「約束だろ。ちゃんと読んで。」

付き合ってまだ日が浅い二人だが、この手の悪戯は桐也の得意技だ。
惚れた弱み、もあるが、こんな恥ずかしい意地悪を、沙耶は正直、なぜか嫌いではなかった。


そして今、沙耶は向かい合って桐也の膝に座り、彼の耳元で卑猥な文章を、蚊の鳴くような声で囁き続けている。

「…『彼の舌は凛々と尖った乳首を執拗に…舐め…』」

文中の淫らな情景が鮮明に沙耶の脳裏に浮かぶ。
彼女の目は徐々に潤み、声は切なげな響きを帯びてきた。
密着した部分が奇妙に熱い。

突然、桐也は軽い沙耶を膝に載せたまま、脚をぐい、と組んだ。

「ひゃあっ!!」
悲鳴で朗読を中断した沙耶は、ぶるぶると桐也の胸に頬を当てた。
ピンで前髪を上げた額に、うっすらと汗が滲んでいる。

「どーした?」

「べ、別にっ!!」




167 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:06:35 ID:DyENxU8C
グッ、と桐也の膝がまた動き、沙耶は必死に声を殺した。

「ほら。続き。」

しかたなく沙耶は、荒い吐息で続きを読み上げる。乳首が痛いほど硬くなっているのを感じた。

「『彼…女の乳首…は唾液でヌラヌラと…』…」
沙耶の腰はいつの間にか無意識にもぞもぞと前後していた。下着のなかが尋常ではなく濡れている。
夏物のスカートの生地は薄い。もし桐也にバレたら…

「お前、なに動いてんの? もしかしてコーフンしてるとか?」

ギクリとする指摘に沙耶は狼狽しつつ首を横にぶんぶん振る。

「そ、そんなことないよっ!!」
沙耶は深呼吸して全身に力を込め、朗読を再開した。

「…『無…毛の濡れた秘唇は…淫らに潤み…』」
我慢出来ず白いニーソックスのつま先がうねうねと動く。
また、じわ、と溢れるのを感じた。

迫り来る限界に、思わず沙耶がすがるような視線を桐也に送ったとき、彼はあっけらかんとした声で沙耶に言った。

「あ、俺、塾行ってくるわ。」



168 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:09:08 ID:DyENxU8C
「へ!?」

安堵感と、相反する激しい渇望が沙耶を混乱させている隙に、そそくさと桐也は沙耶を膝から降ろし、さっさと彼女の部屋を出て行ってしまった。
パタン。

しばらく茫然とした沙耶は、やがて仰向けにバッタリとベッドに倒れこむと、脚をバタバタさせて桐也を罵った。

「バカバカバカ!!桐也のド変態!!」

叫びつつも彼女の手は、形と大きさには自信のあるツンと張った胸をゆっくりと包んでゆく。

「は、う…」
うっすらと汗ばんだ白い乳房と、桜色の尖った乳首をそっと撫でさすると、全身に快楽の波が駆け巡る。それを追って彼女の右手は下着のなかに潜り込んだ。
そこは、自分でもギョッとするくらいぬるぬると濡れていた。

「あぁ…ぁ…桐也の…バカ…」
抑えきれぬ欲求のままに彼女の指は自らの敏感な芯を激しく弄ぶ。

「あ!! あ!! 」
ちゃぷちゃぷと音を立てて指に絡む雫は尽きることなく、沙耶はまだ数えるほどしかない自慰の経験で最大の絶頂を、桐也の名を呼びながら何度も味わった。



169 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:10:12 ID:DyENxU8C
『…ああ…下着、替えなきゃ…』

長く、少し淋しい余韻のなか、沙耶がぼんやりそう考えたとき、玄関でチャイムの音が響いた。

もちろん両親は不在だった。恨めしげに慌てて着衣を整え、冷たく貼り付く下着を我慢して玄関を開ける。

そこには笑顔の桐也が立っていた。

「塾、明日だった。」

沙耶は複雑な動揺を懸命に隠そうとして無理に笑い返す。

「あ!! あ、そう…じゃ、上がる?」

何故かにこやかな桐也の様子に戸惑いながらも、沙耶はあいまいに微笑んだまま、ぎくしゃくと彼を玄関から招き入れた。

「何か飲む? コーラか、お茶。」

「あ、いいよいいよ。」
嫌な予感がする。また何か、狡猾で陰険で、そして気持ちのいい意地悪を考えているに違いない…。
確かに桐也はモテた。
しかし、並みいるライバルを抑え、やっと彼を射止めて今日まで、あまりに気まぐれで風変わりな彼に翻弄され過ぎてはこなかったか?
沙耶はあわよくば反撃の機会を狙い、ことさら何気なく、桐也と並んで廊下を歩いた。




170 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:11:12 ID:DyENxU8C
パタン。

再び沙耶の部屋に戻った二人はベッドに並んで腰掛けた。

「な、沙耶。」
来た。桐也の仕掛ける罠に乗るまいと、沙耶は身構えた。もうゲームはしない。クイズもしない。

…なんでこんな奴、好きになってしまったんだろう…
彼女は明らかに何かを企んでいる桐也のにやにや顔を見て、口をへの字に曲げて彼を見据える。

「何?」
ここでいつも、意表を突かれるのだ。

「指、見せてみ、右手の、中指。」

「へ!?」

例によって桐也の意図を把握出来ないまま、沙耶はぼんやり右手の中指を見た。

『あ!!』
湿っぽくふやけたその指を見た途端、恐慌が沙耶を襲い、またもや自分があっという間に桐也のペースにはまったのを悟って悲鳴を上げた。

「いや、いやああっ!!」
平然と桐也が尋ねる。
「なんで?」

「な、なんでもないよ!!」
「じゃ、見せろ。」

「やだっ!! 絶対にやだっ!!」

「なんで?」

沙耶はまた袋小路に追い込まれたのを悟り、耳まで赤くしながらぶるぶると黙秘した。





171 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:13:12 ID:DyENxU8C
「ふうん。」

桐也はベッドから立ち上がり、そっぽを向きぎゅっと右手を握りしめる沙耶を見下ろして言う。

「じゃ、俺の推測言うおうか。」

「…」

何も答えられず沙耶は恥ずかしさに顔を伏せた。

「推測その1…」

「わああああっ!!」
たまらず沙耶は飛び上がって桐也の前に座り込み、慈悲を請う潤んだ瞳で彼を見上げる。完敗だ。

しかし全てを白状するか、開き直り、ふやけた中指を丹念に調べられる羞恥に耐えるかの決断は沙耶にはつけられず、彼女はそのまま、無言で悶えに悶えた。

「…じゃ、もう何も聞かないでやる。ただし…」
やっぱり… 沙耶はガクリと頭を垂れる。今度はどんな辱めが待っているのだろう。

「立って。」
桐也の指示に、沙耶はふらふらと従った。

「これで、目隠し。」
またもや彼のポケットから魔法のように一枚のバンダナが現れる。

バンダナを手にとり、不安げな沙耶に桐也が言った。

「大丈夫。触ったりしないから。」

観念した沙耶は、桐也に背を向け目隠しを任せた。自分の動悸がやけに大きく聞こえる。




172 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:14:17 ID:DyENxU8C
「…じゃ、言うとおりにしろよ。」

闇の中で沙耶は考える。
桐也は約束を破ったことがない。触らないで何をされるのだろう? …いっそ、無理やり胸を揉まれたりするほうが、どれだけ楽だろう… 
先ほどの破廉恥な文庫本を思い出し、また乳首がキュンと疼いた。

「…沙耶の前に、もう一人の沙耶が立っています。
目の前の沙耶の頭はどの辺り?」

不可解な問い。しかしもう憶測も止め、素直に沙耶は左手を上げて指さした

「…この…辺?」
「よし。次、おへそは?」
「…ここ」

不安のなか、この謎めいた儀式は不思議な恍惚を沙耶に感じさせ、彼女はやっと乾いた下着が再びかすかに濡れているのに気付いた。

「…じゃ、沙耶のあそこは?」

少し躊躇して、ゆっくりと指を降ろす。

「ひゃあああ!?」

突然、沙耶の指が生暖かいぬめりに包まれた。
あたかも自らをまさぐったかように、そこは沙耶の指をぬめぬめと咥え込み、締めつける。


「ああ!! あ、あ!!」
沙耶の唇から明らかに驚きとは違う長い喘ぎが洩れ、膝がかくかくと震えだした。




173 :「リスキー・ゲーム」:2008/08/30(土) 22:16:18 ID:DyENxU8C
紛れもない暖かい肉の潤い。
沙耶はその淫靡な感触に痺れたように動けなくなった。

「…桐…也…」
内股を熱いものが伝う。
またもや訪れた、先刻以上の激しい昂まりに、沙耶の口から小さな喘ぎがせわしなく漏れる。

「あっ!! あ、あ…」

やがて、ぬるりと沙耶の指を解放した桐也の唇が低く問いを発した。

「どうだった?」

もはや止まらない疼きのなか、沙耶はうわずった声で答える。

「…ぬるぬる、ぬるぬるだった…」

「じゃ、本当の沙耶のあそこは?」

沙耶の唇は今や従順に真実を告げる。

「…ぬるぬる… 私も、ぬるぬる…」

そして暗闇の中で、沙耶の腕は桐也を求めてぎこちなく伸びた。

「…桐也…あたし、あたし…」

虚しく空を掴む動作を繰り返す沙耶の耳に、パタン!!とドアが閉まる音が聞こえる。

「ああ!! 待って…」

慌てて堅く結ばれた目隠しを外すと、ヒラヒラとバンダナから一枚の紙が舞い落ちた。

『本日ここまで』

茫然と座り込んで、沙耶は泣きそうな顔で、また呟いた。

「…桐也のバカ…」



END


174 :◇SDS:2008/08/30(土) 22:38:13 ID:DyENxU8C
投下終了

175 :名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 23:23:45 ID:x8pcMB/y
GJ!!
同級生じゃないほうが好きかな

176 :名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 01:14:35 ID:MW0vrevz
小6のくせにどんだけマニアックなんだ こいつw

177 :名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 16:01:47 ID:/fnWdjQc
焦らし系いいなぁ……ワロテしもたw
GJ!

178 :◇SDS:2008/09/03(水) 22:12:12 ID:71DFpjcH
『リスキー・ゲーム』の続きです。




179 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:13:25 ID:71DFpjcH
「なあ沙耶、お医者さんごっこしようぜ。」

桐也らしからぬ、あまりの直球勝負だった。
沙耶はがく、と崩れ落ち、それから立ち上がって桐也から離れると、愛らしい顔を精一杯険悪に歪めて答えた。

「い・や・だ。 絶対にイヤ!!」

土曜日の午後、沙耶の両親は家を開ける。水入らずのデートに出かけるのだ。
それに合わせ沙耶と桐也も土曜日は沙耶の部屋で少し淫靡な午後を過ごすのが最近の二人の週末だった。

「馬鹿なこと言ってないで、明日の予定考えようよ。…先週の水族館、楽しかったな…」

「…お前、おっぱい触られたり、変なモノ入れられるとか、いやらしい事ばっかり、想像してないか?」

「あ、あ、あんたね…」
どう反論するか、言葉に詰まる沙耶に、桐也は沙耶のベッドでクルリと器用に前転して言った。

「俺が患者さん。」

桐也はそのままベッドに寝そべる。

「医者っても、『心療内科』ごっこかな。沙耶が先生で、俺の心の声を聴くんだよ。」

沙耶は片眉を上げ、猜疑心丸出しの表情で、ベッドに接近した。

「…信用しないけど、とりあえず勝手に喋ってみたら?」




180 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:14:54 ID:71DFpjcH
「オッケー。」

桐也は患者らしく目を閉じ、胸の上で手を組むと静かに話し始めた。

「俺の初体験は、四年生の時だった…」

沙耶の疑惑の眼差しはその一言で、たちまち驚きと怒りのそれに変わり、彼女は涙目で桐也を襲う。

「てっ、転校してくる前ね!? 誰と!? …桐也のスケベ!! 裏切り者!! バカ…」

ぐいぐいと首を絞められながらも、桐也は表情を変えず、重い口調で絞り出すように呟いた。

「…姉ちゃん…だった…人だよ。」

ピタリと動きを止めた沙耶は、ゆっくり桐也から手を離し、彼の端正で静謐な顔を見つめた。

「…お姉、さん?」

しばらく桐也を見つめた沙耶は、やがて椅子を運び、さながら精神科医のようにベッドの傍らに座ると、静かに促した。

「…話してよ。全部。」
桐也は目を閉じたまま、、淡々と語り始めた。


「…姉ちゃんっても、ほんとの姉弟じゃない。
おふくろの再婚相手の子供で、俺より一つ年上だった。
有季、って名前で、無口だけどニコニコしてて、色白で…そんな…姉ちゃんだった。」




181 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:16:33 ID:71DFpjcH
「…おふくろが再婚したのは、俺が四年生になったばかりの春で、相手の男は、酒呑みのろくでなしだった。
ま、おふくろも、売れっ子キャバクラ嬢って奴で、似たり寄ったりだったけどな。そんで、俺達のマンションに転がり込んだのが、その『武雄さん』と、娘の姉ちゃんだった。」

沙耶は桐也の家族についてほとんど知らなかった。 何度か訪ねた彼のマンションでも家族にあった事はない。

沙耶は静かに話の続きを待った。

「…すぐに『武雄さん』とおふくろは、やれ金だ、女だ、ってくだらない喧嘩ばっかりするようになって、学校から帰っても、二人の顔を見ることはあんまりなかった。
姉ちゃんだけが、いつも申し訳無さそうに、いつも遠慮がちにリビングに座ってた。学校? 行ってなかったよ。」

「しばらくは俺も、自分の家なのに、居心地悪くって、姉ちゃんに邪険にしてた。でも、俺がゲームやってるのとかじっと見てたり、なんか、可哀想になって、声掛けるようになった。
ま、俺も、ぶっちゃけ淋しかったんだ。」

外は、小雨が降り始めていた。沙耶はカーテンを閉めると、再び椅子に戻った。




182 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:17:51 ID:71DFpjcH
「ある日、学校から帰ると、なんかいい匂いがしてて、テーブルにご飯が並んでた。
おふくろが出勤前に並べる、いつものデリの料理じゃなくて。姉ちゃんが作ったっていうんで驚いた。
俺、焼き魚や味噌汁なんて、『お婆さん』しか作れない、って思ってたんだ。

旨かったよ。俺が喜んで食ったら、姉ちゃんもニコニコ嬉しそうだった。
おふくろは店に出る夕方ギリギリまで寝てるし、『武雄さん』は金をせびりに来る以外、ほとんど寄り付かない。
俺と姉ちゃんは、その…生まれて初めて、家族、って感じになった。」

「…それで、その、お姉さんと…?」

沙耶が口ごもりながら、おずおずと尋ねると、桐也は苦笑いして続けた。
「まあ待てよ。確かに一緒の布団で寝るようにはなった。でも布団のなかで、俺は毎晩、姉ちゃんのしてくれる、おはなしに夢中だった。

姉ちゃん、本が好きで、童話とか冒険の話、動物の話なんかを俺が眠るまで、優しい、低い声で話してくれた。
俺は、風呂上がりでいい香りのする、姉ちゃんの大きなおっぱいに顔をくっつけて、おはなしを聞きながら毎晩眠った。」



183 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:19:18 ID:71DFpjcH
沙耶は、いつもの快活さを無くして桐也の話に耳を傾け、複雑な表情で床を見つめている。

「…ある日、俺少し熱があって、学校早退して家に帰ると、『武雄さん』の靴が玄関にあった。

口もききたくなかったし、俺はそっと自分の部屋にすっ込もうとして、大変なもの見ちまった。

姉ちゃんの…泣き声みたいな変な声が、奥の部屋から聞こえて、てっきり親父に怒られてるのかと思って覗きに行ったんだ。 そしたら…な…」

桐也が目を開いて、沙耶を見上げると、沙耶は先を促すように、目をそっと閉じた。

「…姉ちゃんが、自分の父親に…犯されてた。
あの…男が、ばかでっかいモノ、姉ちゃんに咥えさせたり、柔らかいおっぱい、ちぎれるほど握ったり、姉ちゃんを…無茶苦茶にしてた。
…姉ちゃんは、時々我慢出来なくて、呻き声上げてたけど、必死に我慢して、奴のするがまま耐えていた。
俺は、腰抜かしたみたいになって、動けなかった。でも、ひどい格好で責められ続ける姉ちゃんを見てると、腹が立ってきた。」

沙耶の瞳から、涙が流れた。同性の、しかも同世代の、惨い陵辱の情景に涙が止まらなかった。




184 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:20:35 ID:71DFpjcH
「…もう、やめとくか?女の子の聞く話じゃねーな。」

ごろりと桐也は赤い目の沙耶に背を向けた。

「…ううん…お姉さん、かわいそうで… それから?」

「…ん…まあ、腹がたった。クソ親父にも、何故か姉ちゃんにもな。

あの男が姉ちゃんを上に乗せて、『しっかり動け!!』ってポカリと頭を叩いたとき、俺は奴を殺してやろうと思って、武器を探した。
…すると、部屋の隅に、姉ちゃんの服が、きちんと畳んで置いてあるのに気付いた。姉ちゃん、几帳面だったからな。

下着と靴下まで畳んで、そっと、置いてあった。
それを見ると、俺、泣けてきて、動けなくなった…」

背中を向けた桐也の顔は、涙に濡れた沙耶の瞳には見えなかった。

「…その夜、そしらぬ顔で、姉ちゃんの作った飯食って、いつも通り、姉ちゃんと布団に入った。何も言わなくても、お互いに解ってた。

『…見たんだね…』

真っ暗な中で姉ちゃんが呟いた。

『汚いよね… あたし。』
やがて、姉ちゃんの肩が小さく震え出した。

「…もう…やだ…。もう…やだよぅ…」



185 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:21:33 ID:71DFpjcH
「突然、姉ちゃんに世界で一番近い人間は、俺だって気付いた。…その時、俺は姉ちゃんを守ろうと決めた。」

沙耶は椅子から立ち上がり、壁を向いたままの桐也の背中に触れ、そっと寄り添った。

「…次の日から、俺は学校に行かなかった。アイツが姉ちゃんに指一本触れられないように、ずっと姉ちゃんと一緒にいた。
おふくろは睡眠薬で、昼間は殺しても起きないし、『武雄さん』が現れても、姉ちゃんは俺のそばを離れなかった。ずっと二人きりだった。

アイツはどんどん不機嫌になっていったけど、おふくろの手前、俺には手を出せない。

…でも俺たちは少し、調子に乗り過ぎた。

『有季!! 学校の手続きに行くぞ!! 支度しろ!!』

ある日、そう言って、あの男は姉ちゃんを連れ出そうとした。 どうせ、どっかで姉ちゃんを玩具にする気に決まっている。
引きずられて行く姉ちゃんと二人で、大暴れして抵抗した。それで、おふくろとも破局寸前だったアイツはブチ切れたんだろう。

ボッコボコだった。
殴られてる途中で、意識まで飛んじまってた。」



186 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:23:00 ID:71DFpjcH
「…気がついたら、姉ちゃんが泣きながら、氷であちこち冷やしてくれてた。「ごめんね、ごめんね。」って。

でも俺は安心した。姉ちゃん、連れて行かれてなかったから。

安心したら、急に…その、勃っちまった。 姉ちゃんがズボンまで脱がして、冷たい手であちこち触るせいだった。

でも姉ちゃんは驚かないで優しく撫でながら、ケガひどいから、動いちゃ駄目だよ、って言って、あっという間に、その…処理してくれた。


それから…姉ちゃんは俺のものになった。

最初は…まあ、ちょっと触られたら、出ちまったけど、だんだん、辛抱できるようになって、ま、その、最後まで、出来るようになった。

『…気持ち…悪くない?私なんか…』

姉ちゃんは、よくそう尋ねた。

そのたびに俺は、そんな馬鹿なこと言えないように、滅茶苦茶におっぱい揉んで、突いて突いて、突きまくった。
…くたくたになって眠り、目を覚まして、枕代わりのおっぱいを見ると、また欲情して… 姉ちゃんは、何度でも、俺を受け入れてくれた。

しばらく毎日、そうやって過ごした。お互い、離れられなかった…」




187 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:24:07 ID:71DFpjcH
沙耶は、溢れる感情の渦にめまいすら感じながら、この告白を聞いていた。同情、嫉妬、悲しみ、そして…
とにかく、話が終わるまで、何も考えられない。
最後まで聞こうと、沙耶は黙りこんだ桐也に問いかけた。

「…それから、どうなったの?…」

桐也の声が、沙耶の知るのんびりしたいつもの調子に戻って答える。

「えーと。どうだっけ…ちょっと待って。」

のっそりと座り込んで、ごそごそとポケットを探り、彼は一冊の文庫本を取り出した。

『新・幼乳陵辱』

「えーと、えーと…」

パラパラと頁をめくる桐也に、沙耶の怒りはじわじわと臨界点に近づく。
「…桐也…くん? まさか全部、そこからの引用…」

殺気すら放ちながらゆらゆらと立ち上がる沙耶の横を、ベッドから跳ね起きた桐也は風のように、ドアに向かって逃走した。
「じゅ、塾へ行ってくるっ!!」

「桐也のバカぁ!!」




188 :『リスキー・ゲーム2』:2008/09/03(水) 22:25:21 ID:71DFpjcH
煮え立つ怒りに沙耶は、彼が逃走したドアに向けて投げつけようと、桐也の使っていた枕をぐい、と掴んだ。

しかし、その枕がしっとりと濡れているのに気付いて、沙耶は再びめまいに襲われながら、もう一度、小さく呟いた。

「…桐也の、バカ…」


END

189 :◇SDS:2008/09/03(水) 22:28:00 ID:71DFpjcH
投下終了

190 :名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 01:41:58 ID:KhNTnnqP
この街、巨乳小学生と性欲をもてあます男子しかおらんのかw

GJですた

191 :名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 10:26:53 ID:BDTuvoOq
全部ひとつの街ってわけじゃないだろw
しかし、オチは読めた……桐也の性格からして読めたのだが、でも、面白かった……
くやしい……でも(ry

192 :名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 09:28:13 ID:mcvprt7K
保守

193 :名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 10:41:59 ID:mXPXo1h0
巨乳小学生の妹が欲しい保守

194 :名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 15:19:02 ID:/4lK2zhg
胸が膨らみ始めたくらいの妹が居るなら
イタ気持ちいいくらいの力で毎日揉み解してやれ。あっという間に巨乳になるぞ。

195 :名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 17:43:52 ID:uPLQfnrz
国境地帯の作倉歩美には、ダメ大学生っぽい兄貴がいたな。
エロ同人誌小学生の妹に渡すなよ……

196 :投下準備 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 10:52:41 ID:wI84L/1F
 千晶と明の話、四作目の第一パートが仕上がったので投下します。
 例によってまだ今回はエロ無し。テキストで23KBほどです。

197 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 10:56:45 ID:fm1/WjqM
○1
「みんな、おはよーっ!」
「おう。明に谷川、おはよー」
「谷川さん、おはよー!」
 西小学校、六年三組の教室。いつも通りの時刻にいつも通り二人で登校してきた谷川千晶と八坂明は、クラスメイトたちと挨拶を交わしあいながら席へ向かった。
 その豊満な曲線を初めて露わにしてしまった昨日の登校時にはさんざ目を引き、教室中から男子たちの露骨な欲望の視線をすべて集中させてしまった千晶の胸。
 しかし昨日繰り広げた一連の大騒動とその事後処理の甲斐あってか、今朝の教室において彼女を迎えるそれは、さほど不快なものではないようだった。
 むろん周囲から興味や憧憬の視線が、今日も相変わらずTシャツの布地を巨大な質量でツンと突き上げてしまっている、二つの隆起に注がれてしまうのを完全に無くすことは出来ていない。
 しかし、皆はもう知っていた。そのまったく小学生離れした圧倒的な存在感の巨乳を備える少女は、あくまでも今までと変わらないあの谷川千晶であり、明朗闊達な自分たちの友人であるという事実は何ら動かない、ということを。
 そうした認識があの大騒動の前後を通じて徹底されたことで、千晶にとっても昨日ほどの不快さは与えられてはいないようだった。
 また、彼女は他にも対策を講じてきている。
 今日の千晶の服装はいつものハーフパンツに、正面にプリントが施されたTシャツ。その胸を飾る黒を基調にした洒落たプリントは大きく、かつ厚手で、汗に濡れても下着の線をそう簡単には透かさない。
 それにその下、乳房自体を直接包むブラジャーについても、今日の千晶は改良を加えていた。運動に伴う巨乳の揺れと弾みを少しでも抑えるため、二枚重ねにしてきたのだ。
 昨日出会った東小の爆乳少女、作倉歩美から学んだ教訓である。これで注文しているスポーツブラジャーが届くまでの間、千晶は体育の時間やその他の遊び、喧嘩の類を間に合わせるつもりだった。
「どう、明? 防御力も機動力も、これでだいぶ上がったよね。もう昨日みたいな失敗は繰り返さないよ!」
 今朝の出会い頭にはその場でくるりと身を翻し、大きく突き出した乳房を昨日の揺れ幅よりはいくぶん小さく、しかし確かに柔らかそうにたゆんと弾ませながら、両拳を力強く握りこんだ千晶はそう笑ってみせたものだった。
 確かに巨乳解禁初日となった昨日、初めての不慣れな服装で過ごした一日は万事が散々だったと明は思う。
 一日にして急膨張したようにみえた千晶の胸をイタズラだと誤認して、学級委員長の国東真琴が千晶の巨乳を鷲掴みにした。しかもそれが本物だったことでパニックに陥り、一気にブラウスを引きちぎるように脱がせてしまった。
 前をボタンで留めるブラウスなどという、取っ組み合いのことなど何も考えていないような防御力不足の上着など着てきたからだが、何もかもが準備不足だった昨日の時点ではやむを得ない選択だったらしい。
 乳房の存在を隠すためにきつく締め付けて押しつぶすのを止め、素直にブラジャーの中でそのままの形と大きさを保たせるようにしたことで、千晶の体型は激変した。
そのため胸周りは実に20センチ近くも大きく前へ張り出して、今までの夏物衣料はほとんど使えなくなってしまっていたのだ。
 それで母の遺品のブラウスを押入の奧から急遽引っ張りだしてきたのだったが、いかんせん、やんちゃな悪ガキライフを漫喫中の千晶にとって、あれは脆弱すぎる衣服だった。あの有り様では、東小との戦争をはじめとする戦いの日々には使えないだろう。
 それに普通のブラジャーだけでは乳房の揺れを抑えきれず、千晶が全力疾走すれば激しく波打って邪魔になり、また、激しい格闘戦を展開するときには乳房から丸ごと外れて、その本丸を剥き出しに放り出してしまいさえもした。

198 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 10:57:19 ID:fm1/WjqM
 そんなわけで昨日の夜も千晶は父親と買い物に出かけ、毎日二枚重ねにするための追加のブラジャーや夏物の上着をあれこれ買い足してきたのだった。
 二枚重ねのブラジャーに、厚手のプリントを正面に大きく施したTシャツ。今度こそその堅牢な守りを得て、いささか自己主張の激しすぎた千晶の巨乳も、今日はだいぶおとなしい風情で静かに息づいている。
「どうかな、明。これで胸を苦しくしないままで、また一昨日まで以上に戦えるようになったんじゃないかなっ?」
「まあ、そうかもしれんけどな……」
 自信満々に鼻息を荒くしてみせる千晶を前に、うーんと唸りながら明が言った。
「ま、まだ何もかも二日目だしな。いろいろ試行錯誤しながら、今後も逐次やり方を考えていこうぜ。必要なことがあれば俺も何でも協力するし、他にも頼める奴らはいるしな」
「んー……そうだね。じゃあ明、今日の放課後あたりさ、またいろいろ実験してみようよ? スパーリングとか、今の状態でどれだけ戦えるかも知っておきたいし」
「ああ、そうだな。それならそれで、場所と面子をどうするか――」
 考えながら千晶に言いかけて、明が自分のランドセルを席へ下ろそうとしたその時。
 脱靴場へと続く階段の方から凄まじい勢いで駆け上がってきて、さらに猛然と廊下を爆走する上履きのけたたましい足音が、教室の外から響いてきた。
 その勢いのまま叩きつけるようにして、隣の六年四組で扉が開く。
「大西真理復ッ活ッッッ」
 そして脈絡もなく、その突入者が壁の向こうで大声で叫んだ。
「大西真理復ッ活ッッッ」
「大西真理復ッ活ッッッ!」
 一人で同じ科白を何回も叫び続けながら、声の主が四組をドタバタと駆け回る足音ばかりが壁越しに三組へ聞こえてくる。
 明と千晶が同時に、かなり嫌そうな目で互いの顔を見合わせた。
「大西真理復ッ活ッッッ」
「うるせー鬼マリっ!! 病み上がりの朝からわけわかんねーこと叫んで暴れてんじゃね、ぺごらっ!?」
「大西真理復ッ活ッッッ!!」
 勇敢な誰かが暴徒の前に立ちはだかろうとして、あっさり殴り倒されたらしい。派手な打撃音と転倒音とともに、隣室じゅうを縦横無尽に駆け回る足音がなおも続いた。
 そして一通り六年四組に騒音と奇声をまき散らした後、彼女は蹴飛ばすように扉を開けて、六年三組に突入してきた。
「大西真理、復ッ活ッッッ!!」
「いや、もう十分分かったからさっさと帰れよ」
「帰れ、帰れー」
 汗に濡れたストレートヘアの黒髪を跳ね上げさせ、息を荒げながら突入してきたその女子に、明と千晶は揃って冷たい視線と言葉をぶつけていた。

199 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 10:58:44 ID:fm1/WjqM
○2
 西小学校六年四組、大西真理。
 その荒い気性と喧嘩っ速さから鬼マリとも呼ばれる彼女は、千晶と明にとっては幼稚園以来の幼馴染みである。幼馴染みではあるのだが、その関係は千晶と明のようなきわめて友好的なそれとはまったく異なる。
 真理は特に千晶との間で、もはや宿敵とも言える長年の敵対関係にあった。
 理由はよく分からない。単に相性の問題か、過去に関係を決定的にこじらせてしまうような偶発的な何かがあったのか、同じく悪ガキ男子的なメンタリティを共有する少数派の女子同士として、激突せざるを得ないのか。それはもう今となっては、本人たちにすら分からない。
 だがいずれにせよ、誰にでも分かることが一つ。
 谷川千晶と大西真理は水と油。取扱注意、混ぜるな危険。
 とにかく一触即発なのだ。この二人を一緒にさせたまま放置しておくと、ほとんどの場合は喧嘩が発生する。しかもお互い、西小が誇る最高級の戦力なのである。それは壮絶な戦いで、そう簡単に止められるようなものではない。
 だから西小の総力を挙げて東小と雌雄を決さんとしたあの公園戦争当日の朝、真理が高熱を出して病欠したことを聞いたとき、皆は密かに安堵した。
 彼らは真理という強大な戦力が欠けることより、その強大な戦力が敵前で、千晶相手の潰し合いをはじめる可能性を危惧していたのだった。
「まあ、別にいいや……。真理、もう熱はいいのかよ。お前が二日も休むなんざ滅多ないよな」
「ははっ! あんなショボい風邪で、この私がそう何日も止められるかよ! 風邪ごときは気合いと根性だけで治す! 九度の熱でも景気付けに腕立て50回こなしてやったぜ!」
「ンなことしてっから治り遅ーんだよ!」
「ねえ、やっぱりキミってバカでしょ?」
「抜かせ! とにかく私は治った! 風邪との戦いに勝った! 大西真理、復ッ活ッッッ!!」
「だからそれはもういいっつってんだろがアホ真理!!」
「さっさと帰れ!!」
 二人からの罵声を浴びながらも、真理が得意げにTシャツの腰へ両手をやって偉そうに身体を反らせば、その胸には布地を突き上げる二つの膨らみが誇らしげに重く弾んでみせている。
 かつて三組の国東、四組の大西と密かに言われていたように、大西真理は凶暴な女悪ガキであると同時に、西小を代表する巨乳少女でもあった。
 そして何事にも厳格で、決して無闇には肌を曝そうとしない国東真琴と異なり、真理は奔放――というか、むしろ万事が適当でがさつな性格だった。
 体育の着替え時間などではまったく何の遠慮もなく、四組の男子クラスメイトたちの前でその早熟な乳房のきわどい姿を平然と曝け出していた。
 キツくつり上がってひどく勝ち気な印象を与える目、赤い唇から威嚇するように飛び出す肉食獣のような犬歯、肩より長く伸びたストレートの黒髪、すでに160センチを超える国東真琴ほどではなくとも、11歳にして155センチに迫る長身。
 そして何よりもその胸に実りを結んだ、手のひらいっぱいほどの大きさもあろう二つの乳房。
 そうした野生的な美貌の片鱗を見せはじめている真理の無遠慮な半裸は、男子たちの度肝を抜いて羨望や欲望の的にされてはいたが、真理本人はほとんどそうしたことに気を回さなかった。気づいてすらいないこともあった。
 さすがに自分を無遠慮にジロジロと見ている奴がいようものなら、真理も鋭い視線で睨み返しながら一気に距離を詰めて向かっていくのだが、それだって本人の言葉を借りるなら、『なにガン飛ばしてくれてんだよ?』というだけのことである。
 胸を見られること自体には大して頓着していないらしい。
 真理も数年前から次第に大きく膨らんできた乳房の存在については何とも邪魔だなと苦々しく思っていたし、毎朝付ける下着が一枚増えたことについても鬱陶しがっていた。
 だが逆に言えば真理にとって、自分の胸で急激な成長を見せはじめた乳房の存在など、その程度のものでしかなかったのだった。
 少なくとも今日、この日までは。

200 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:00:13 ID:fm1/WjqM
「……うん?」
 反らしていた胸を戻しながら、何かに気づいたように真理が呟く。目を瞬かせ、彼女はじいっ、と千晶を見た。
 より正確には、千晶のTシャツを自分のそれより一回り以上も大きく派手に押し上げている、その胸の内側に詰まった何かに。
「ああ、このパターンは……」
 危機を予測した明が動くより早く、真理が無遠慮に、しかし獲物を狙う蛇のように素早く容赦のない動きで手を伸ばした。
 しかし真理の手が目標へ届く寸前、待ちかまえていた千晶の前拳がパンと軽やかにそれを跳ね返し、本人も間合いを切って後方で身構えた。
 昨日の対真琴戦からの教訓か、この展開を予測していたらしい千晶が、つまらなさそうにフンと鼻を鳴らす。
 にも関わらず、真理は伸ばそうとしていたその掌をその場で意味もなく数度開閉させ、千晶の胸を見て、千晶の顔を見て、明の顔を見て、自分の胸を見て、最後にまた千晶の胸を見た。
 気抜けした声で呟く。
「何それ?」
 呆気にとられて呟いた真理に、千晶はただフンと鼻息を鳴らしてそっぽを向くだけで、何も答えようとはしなかった。そうするうちに真理もまた、千晶ではなく明の方に視線を戻した。ぽかんとしたまま、しかし何かを目で訴えている。
 ひょっとして、これは俺の仕事なのか?
「あー、その。これは、実はな……」
 千晶と違って真理から特別に敵視されているわけではない明は、その場の空気を読むと渋々前に進み出て、千晶の事情を説明した。
「ウッソだぁー。そんなこと、あるわけないじゃーん」
「いや、だからな……」
 最初は笑い飛ばそうとした真理だったが、明だけでなく千晶本人、そして周囲の三組クラスメイトたちの態度と反応を見るうちに口許の笑みが薄れていき、最後には完全に消えた。
「え……? じゃあ、千晶……アンタのそれ、マジで、去年からずっと……?」
「こんなことなんかで嘘ついたりしてどうすんのさ。真理と違って、ボクはそこまで幼稚じゃないですー」
 憮然としたまま口を尖らせ、挑発するように言ってみせる千晶。しかし真理はあまりのことに、再び半分魂が抜けたようになってしまっていた。
 真理の脳裏に去来するのは、例年の身体測定。
 小学校低学年までは大差なかった、真理と千晶と明の身長。しかし中学年に入る頃、そこには明らかな差が生まれはじめた。
 真理が一頭地を抜いて伸びはじめたのだ。せいぜい同級生たちの平均ぐらいでしかない明と千晶を差し置いて身長を伸ばした真理は、身体測定の度に得意満面で千晶を上から見下ろしてやったものだった。
 以来、千晶への体格的優位は、真理にとって自尊心を構成する主要な柱の一つとなっている。
 負けた?
 別にどうでもいい一カ所でのこととはいえ、この私が身体の大きさで、千晶に負けた?
 さらにじいっ、と真理は俯いて、自分の胸板からTシャツの布地を突き上げる二つの脂肪塊を見下ろす。
 確かに、何の役にも立たない代物である。
 無駄に重いし、揺れるし、動きの邪魔になるし、何も下着を付けずにいると、先っぽが布地に擦れて痛くなるし。
 真理はその存在を疎ましく思い、なんとか小さくできないものかと策を巡らせたこともあった。しかしそれらは効果なく、いま現に結果としてあるのが真理の胸に育ったその巨乳である。
 今まではただの邪魔者だった。周りの女子たちを見渡しても、全然ない奴の方が多いのに、なぜ自分だけこうなるのかが分からなかった。
 その存在はただ疎ましいだけで、実力伯仲する千晶との戦いにおいて、不本意なハンデとして存在しているものだったのだ。
 だが、今。
 それと同じものが、あの千晶の胸にある。しかもなぜか、自分のそれより一回りも大きな威容を誇りながら。

201 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:01:04 ID:fm1/WjqM
 つまり、……これは、あれか。
 今までの一年間、千晶は自分のそれよりもずっと大きく膨らんでしまった乳房の存在に悩まされながら、それでもなお、自分と互角に戦い続けていたと、そういうことなのか。そうなのか。
 この胸の大きさで不本意なハンデを負わされていたと思っていた今までの自分の方が、実は逆に、千晶のほうにハンデを付けられた状態で今まで一年、やっと互角に戦えていたというのか。
「…………」
「……あっ! おお、いたいた――」
 そのとき再び三組の扉が開き、一人の少年が姿を現した。落ち着いた怜悧な雰囲気を漂わせるその少年は、西小最強の三人が異様な雰囲気を漂わせながら集まっているその空間に、物怖じする様子も無しに近づいてきた。
「ん? おう、岸! おはよっ」
「あっ! 岸、おはよー!」
「おはよ、明、千晶。昨日は放課後も大変だったんだってな?」
 表情を完全に消して黙り込んだまま、お地蔵さんのようになっている真理以外の二人と朗らかに挨拶を交わしながら、岸と呼ばれた少年は爽やかに笑ってみせた。
「へっ……なーに。あんなもん、俺らにとっちゃ全然たいしたことねーよ。なあ千晶?」
「うん、楽勝っ!」
「二人で敵中大突破かよ。連中の校区で十人以上に囲まれたって話じゃねえか? まったく、一昨日のシバケン兄貴の退治といい、お前ら二人の仕事にゃ畏れいるぜ」
「まあね」
「まあな!」
 揃ってまんざらでもなさそうな二人と笑みを交わすと、岸は石像と化したままの真理に振り向いた。
「さてと。じゃあ俺はこのバカ持って帰るわ。朝のHRまでに座らせとかないとな」
「あー……。大変だな、学級委員長」
 同情するようにしみじみ明が呟くと、いや、別に俺も嫌々やらされてるってわけじゃないからな、と岸は軽く笑い飛ばしてみせた。
 岸武史は六年四組の学級委員長であり、東小との戦争のような事態になれば、西小側のブレーンとなって働く男である。
 成績優秀、読書を趣味として博識であるだけでなく機知に長け、なおかつ世渡りや人の心にも巧みな男。にもかかわらず、決して嫌みな印象を残させない。
 ともすれば何事に対しても力押し一辺倒となりがちな明や千晶、真理たちにとって、岸はまさになくてはならない存在であった。
「職員室から戻ったら、こいつが登校早々あっちこっちで奇声上げながら大暴れしてるなんて聞いたからさ。四組の俺が収拾せにゃあいかんだろうよ。おい真理、帰るぞ」
「…………。……ない……」
「……あん? なんだって?」
 俯いたまま何かを呟いた真理に構わず引いていこうとして、岸が彼女の右腕を掴む。
「認めない……認めないッ!!」
「おあ!?」
 力任せにいきなり岸を振りほどいて、真理は火でも付けられたかのように前進、一気に千晶の前へ出てきた。そのまま右腕を振り上げるや、千晶の鼻先へ人差し指を槍のように突きつけ、叫ぶ。
「谷川千晶ッ! 今日という今日こそは決戦の日だ! 積年の大根、今こそここで晴らしてくれる! 私と決闘しろッ!!」
「え?」
「なっ……」
「何ぃいいいーーーっ!?」
「え……ダイコン……?」
 何の脈絡もなく突然叩きつけられた挑戦状に、教室じゅうがざわめいた。決闘? あの因縁の二人が今日、ついに正面衝突するのか?
「は、……はあああああ!? 決闘!?」
「て、てめー……決闘とかって、正気で言ってんのか真理!?」
 呆れ返って明が叫び、机に腰をぶつけていた岸もまともに食ってかかる。
「私抜きで勝手に東小と戦争おっぱじめやがって、それでたまたま手柄挙げながら勝てたからって、アンタのそのムカつく態度が気に喰わん。今ここでまとめて決着つけてやる――かかってきな、千晶!」
「んなバカな理屈があるかよ!?」
 病欠した真理抜きで公園戦争に踏み切ったのは、確かに明や千晶、岸らの判断によるものだ。何しろ総力戦だし、皆の予定と都合というものがある。
 真理一人の都合のために西小のみならず東小へ開戦予定を遅らせさせることなど、とうてい出来ようはずがなかったのだ。言いがかりにもほどがある。

202 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:01:46 ID:fm1/WjqM
 いきなり何を言い出すんだこいつはという目で、明と岸が真理を見ている。確かに真理抜きで戦争を始めて終わらせてしまった以上、どこかで必ず絡んでくるだろうなとは予測していたが、まさか千晶相手の決闘を希望してくるとは。
 真理は気まぐれな暴君だったが、これはさすがに予想の斜め上だった。
「お、おいっ……谷川と大西、あの二人、マジで今からやんのか!?」
「こいつはすげぇ……西小最強生物決定戦だな!」
 無責任な連中が好き勝手なことを言い出して、教室の空気をさらに加熱させる。誰もが一気に沸点を振り切った教室の中で、千晶だけがしごく冷静に見える冷ややかな瞳のまま、真理にあっさりと答えてのけた。
「決闘? いーよ。やろうよ。真理とボクのどっちが強いか、この際はっきりさせちゃおうよ」
「ちっ、千晶! でもお前っ」
「いいの。黙ってて明」
 目を剥いて制止しようとする相棒を押し退け、千晶は真理の目の前へ進み出ながら、前後の拳を胸の高さに構えてみせた。
「どうする? どうせやるんなら早い方がいいよね。今からここでやっちゃおうか」
「へ、へ、へぇ……! 逃げ出さないなんて関心だね、千晶。……それじゃあ本当にここで一番強いのは誰か、あんたにじっくり教えてあげるよ……!」
 牙のような犬歯を大きく剥き出しにして、しなやかな猫科の肉食獣のように真理が笑った。千晶は一歩も引かずに黙ってそれを見返している。
「な……何をバカなこと言ってるんだよお前ら! もう先生来るぞ、ホームルーム始まるだろが!」
「関係ない。その前に終わらせる」
「そう。私がアンタをブッ倒してね!」
 足を使って身体全体でリズムを取りはじめた真理のストレートヘアが風を孕んでふわりと広がって弾み、千晶が足で周りの椅子や机を押しやって戦場の環境を整えながら、次第に呼吸を整えていく。二人とも、すでに完全な臨戦態勢だった。
「おいおい、おいおいおいおい……」
 この二人に本気で暴れられたら、引き離しながら押さえ込むには自分たちだけでは心許ない。
 そう思って明は同級生たちを見渡したが、彼らは未曾有の対決を前に完全に手に汗握る観客モードに入っているか、二人が今まで振りまいてきた暴力のことを思い出して恐怖と嫌悪で逃げ腰になっているか、のほぼ二種類しかいなかった。
「つ、使えねえ……どいつもこいつも、ホンット使えねえ……」
「しょうがねえだろ……怪獣大決戦だぞ、これ。たいていの奴にゃ敷居が高すぎるだろ」
 痛恨の思いとともに愚痴を吐き出しながら、明は岸と目線を合わせる。半歩引いたところから情勢を見極めようとしていた岸も、ここで腹を括ったらしかった。
 鎮圧のための援軍は無し。すでにお互い出来上がってしまっているこの二人を、自分たちだけで止めるしかなかった。はっきり言って分が悪すぎたが、これとて友の務めである。いきなり一時限目から臨時学級会などまっぴら御免だ。
 ひゅっ、と風を切るように呼吸が鳴る。
 獲物へ襲いかかる寸前の虎のように、真理が重心を沈めながらバネをためた。その第一撃をくぐり抜けながらカウンターを狙える位置を探りつつ、千晶がリズムを合わせはじめる。
「こうなりゃしゃあねえ。俺ら二人で行くぞ、岸」
「いや……待て、明」
「?」
 いよいよ戦いの気配が最高潮に達しようとしたその瞬間、明は岸へ目配せをくれようとして、それに気づいた。

203 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:03:44 ID:fm1/WjqM
 そして、目を見張る。
「あれ?」
「んぐぁっ!?」
 いきなり蛙の潰れたような声を上げて、真理が突然後ろから絞め上げられながら宙に手足をバタつかせはじめたのだ。慌てふためいて真理が喚く。
「な、なんだテメー! は、離せっ、離せよ、このっ!!」
 だが、しなやかな長身の真理がいくら力強く身をよじって暴れても、音もなく彼女の背後へ忍び寄っていたその影は、まったく身じろぎもしないのだった。
 落ち着き払った声が、背中から問う。
「ねえ、大西さん。もうすぐ朝のHRの時間なのに、これはいったい、何の騒ぎ……?」
「お、お前っ……お前、国東真琴っ!?」
 袖無しベストとブラウスにブラジャー、三枚の布地を通してなおも確かな乳房の存在が二つ、肩の後ろで潰れている。
 教師以外でこれだけの胸と背丈、そして関節技の実力を備える女子は一人しかいない。
 さすがに動揺の叫びを上げ、それでも逃れようと全身の力で暴れる真理へ、彼女を巧みに拘束する三つ編みと眼鏡の大人びた長身の美少女、国東真琴は力の入れ方を変えた。
「教室で騒がない」
「あうぐるえぎえわっ!?」
 途端に関節へひしげるような痛みが走って、それこそ怪獣じみた悲鳴を上げながら真理はたまらず力を抜いた。
「やれやれ……サンキュな、国東。助かったわ」
 この間に千晶が真理への攻撃を強行しないよう牽制しつつ、進み出た岸が真琴に礼を述べた。
「ううん岸君、大したことないよ。でもここから先は、私だけだとなんだから」
「ああ。悪いけど国東、コレ四組まで一緒に持って帰ってくれるか」
「うん、分かった」
「ちょっ!? あんたら、何勝手に話進めてんのよ!? 千晶! おいコラ千晶っ、てめぇ何とか言えこの!!」
「じゃあ、岸君」
「はい、しゅっぱーつ」
「私の話を聞けえーーーっ!!」
 真琴と岸が両脇から抱える形の二人がかりで、真理はずるずると引きずられながら三組から排除されていく。さすがに真理もこれには抵抗できず、恨みがましい視線と罵声を吐きながら、やがて三組から廊下へ姿を消し、さらにその気配も四組へと消えた。
「あの鬼マリに気配も気づかせず、有無も言わせずに一撃で仕留めるとはな……」
「やっぱ西小最強生物はウチの委員長ってことで決定なのか……?」
「昨日だってあいつが精神的に凹んでなけりゃ、俺ら六人まとめて一気にやられてたよな……」
「…………」
 どうでもいい下馬評がひそひそと続く中、真理の強制室外退去・四組送還後しばらくして真琴だけが一人で戻ってくると、明は安堵の息をつきながら微笑んで礼を述べた。

204 :決闘少女空間1 ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:04:19 ID:fm1/WjqM
「いやー……ホント助かったぜ委員長。ナイスタイミング」
「べ、……別に私は、八坂くんにそんな風に言われるようなこと、してないから。学級委員長として、当然のことをしただけ」
 なぜか明から目を逸らそうとするかのようにして、先ほどまでの凛とした勇ましさが嘘のように、真琴が斜めに向き直る。だが明はなお朗らかに笑って、彼女に謝辞を述べた。
「んなこたねーって、流石だよ。やっぱうちのクラスは、委員長が頭でねーとまとまんねーよ」
「……そ、そう……かな……」
 明から視線を逸らしながらも、どこか恥じらうように口ごもる真琴。そんな彼女に対して、明は相棒に同意を求めた。
「な、千晶!」
「…………」
 明が笑って振り返り、真琴がほんの微かに寂しげな影をよぎらせながらその先を見ると、谷川千晶はどこか不満げな表情のまま、窓の外の風景を見ていた。明が苦笑する。
「千晶ぃー。いつまでヒネてんだよ? らしくねーぞ。アホ真理ごときに売られた喧嘩をあんなに安く買うなんて、お前らしくもねえ。どうしちまったんだよ?」
「…………。別に」
「……?」
 彼女の反応が理解できず首を傾げる明に、千晶は吐き捨てるように言った。
「真理との決着は、いつかは必ずやろうと思ってることだったもん。さっきあそこで始められるんなら、ボクは全然それで構わないと思ってたから。それだけ」
「お、お前なぁ……」
 少しは周りの迷惑も考えろよ、と言いかけて、明はその言葉を途中で呑んだ。よく考えてみれば、千晶ほど周りの連中のことに気配りと優しさを向けられる人間が、同級生の中に何人いるだろうか?
 確かに千晶と真理は、今までも何度となく派手に激突してきている。その勝敗もその時によって様々で、完全な決着がついているとは言えない状況だったが、確かにそれはある種の儀式として、二人にとっては定期的に必要とされているもののようにもみえた。
 そういえば最近、二人のそうしたs正面衝突はしばらく起こっていなかった。お互い何かとフラストレーションが溜まっている状態で、特に千晶はあの胸がらみでの心労もいろいろあった。真理相手に思い切り暴れてすっきりしたい、という気持ちもあったのだろう。
 ならばここらで、派手な決闘をさせてやるのも友情のうちか。
「あ、そうだ」
 そんなことを考えていた明にとって、どこか面白くなさそうにしていた真琴が急に挟んできたその言葉は、まさに寝耳に水となった。
「藤原先生が、谷川さんに話があるって。朝のホームルームは自習にするから、今すぐ第二会議室まで来てほしいんだって」
「へ……?」
 突然出てきた担任教師の名前に軽く心臓を跳ねさせながら、明と千晶はぎこちない動きで互いの顔を見合わせた。

205 :投下終わり ◆selJPZyjjY :2008/09/18(木) 11:08:16 ID:fm1/WjqM
 今回は以上です。
 おそらく今回も国境地帯に引き続き合計三部、または四部構成ほどになってしまうかと思われますが、気長にお付き合いいただければ幸いです。

 また今回登場した大西真理と岸武志は、SDSさんに書いていただいた外伝から登場させていただきました。
 二人の描写に当たり、多くの部分を私のつたない想像で補うことになってしまいましたが、もし不具合などありましたら、どうかご指摘お願いいたします。

 最後のエロは、前回ほど濃厚なものには出来ないと思いますが……。それでは。


206 :名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 22:36:26 ID:GE6zEhC0
GJ!!
続編待ちます!!

207 :名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 23:56:27 ID:Oviv+wgt
GJはやく続きがみたいものです

208 :名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 10:13:34 ID:nu8nBnRF
マリと委員長に激しいエロ希望。

209 :名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 11:53:48 ID:BhPZ/YPM
GJ!!

210 :名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 21:22:31 ID:Y2Mb50eb
GJだからage

211 :名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 21:30:49 ID:Y2Mb50eb
そういえばみんなは国境地帯のキャラクターで誰が好きですか?
自分は谷川千晶が大好きです

212 :名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 04:21:33 ID:qNfq5pap
ゴトーだね


活躍の場をあげて

213 :名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 08:42:28 ID:NGpGRXlO
真理が好きになってきてしまったかもしれん……

214 :名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 10:45:51 ID:xbzLsfpJ
(……言えない。元気っ娘巨乳とかヤンレズ巨乳とか記号で見てるから好きな特定キャラがいないなんて)

215 :名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 11:11:29 ID:dxwSbHbT
委員長と紗英。

216 : ◆selJPZyjjY :2008/09/23(火) 12:50:57 ID:tYizf9CZ
そろそろ現行のシリーズ各話と登場人物紹介みたいなの、あったほうがいいでしょうかね?


217 :名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 00:34:59 ID:kunP5lnL
当然、バストサイズは必須。

218 :名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 01:47:36 ID:zeA5qsUP
そうですね
あると整理できるって感じですかね
名前が出てる者はしてほしいですね

219 :名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 02:31:54 ID:7hoVfVhX
もちろん数字も含めた形でより詳細にな
出来れば3サイズ辺りを全部入れてもらえるともっといいんだが

220 :名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 21:48:55 ID:TjGshAnj
>>211です。皆さんご協力ありがとうございました

221 :◇SDS:2008/09/26(金) 01:10:50 ID:gczAIajq
紗英、真理に関しては『デカい』としか決めてません。得意な方決めて下さいね。


222 :名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 02:27:54 ID:GzgIYf0b
おっと
里沙はどうなんだぜ?

223 :名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 08:52:52 ID:gczAIajq
腹責めスレで迷子になってますw

224 :名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 09:57:42 ID:gczAIajq
ごめんageた。

225 : ◆selJPZyjjY :2008/09/26(金) 09:59:48 ID:gDnsWvft
決闘少女空間2を書き進めつつ、登場人物紹介とエピソード紹介を準備しています。
具体的な数字については小学生グラビアアイドルの3サイズをぐぐってみたりして、参考資料収集中です。
Gカップの千晶でバスト84〜85センチぐらいが妥当かな?

とりあえず、まずは私自身の書いた四作に関して、その登場人物と各話紹介を書いていきたいと思います。
人物である程度詳細に書き記すのは、ヒロインで谷川千晶、国東真琴、作倉歩美、それに今回拝借した大西真理。
男子では八坂明と岸武志で、合計六名について扱いたいと思います。
大西真理と岸武志の二名については、あくまで私個人としての解釈ということになりますが。

白瀬紗英や嶋野理沙に宮田桜、シバケン・ゴトー・大西慎也、矢崎先生については、
まだ私の中で消化し切れていない部分が大きいこともあり、今回は簡素に触れるのみにさせていただこうかと。
……SDSさんに書いていただければ……

>>SDSさん
今回初めて鬼マリと岸君をお借りしましたが、動かし方はこんな感じでよろしかったでしょうか?
可能な限り原作のイメージは尊重したつもりですが、私の作風の中で動かしやすいように動かしてしまったため、だいぶ変化した可能性も……。
あと岸君はなんとなくスポーツグラスとか似合いそうなんですが、そういう小物とかはないでしょうか?
お返事お待ちしてます。

226 :名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 18:12:38 ID:pSoUZNXe
>>223 あんたクロスオーバーの鬼やw

227 :◇SDS ◆cStOEcFYHc :2008/09/26(金) 22:22:04 ID:gczAIajq
>>225
『決闘少女空間』次回にワクワクしています。

真理と岸に関しては見事に動かして下さっており、むしろもっと無茶してもらっても良いと思っています。属性付加はご自由に。

とりあえず私のキャラクターに関して制約は全く無いのですが、個人的に真理の濡れ場は是非濃厚お願いしたいなあ。と。
外伝、分校三人組、桐也の話と、いっぱい書きたい話はあるのですが、多忙の為進んでいません。ダイジェストも含め、なんとか時間作って…と考えております。

…大西慎也って誰?と
一瞬思ってしまいましたw


228 :名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 05:39:25 ID:B89We0+y
バストサイズも気になるけど身長も気になるな。アンダーとの差がどうあるにしろ
体格が重要だとおもふ。

昔のエロコミはロリ巨乳が量産されてしょぼかったけど、最近の
成年コミックはロリと巨乳が調和してるからよかよか

229 :名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 22:31:55 ID:Jhygcpuv
原作に興味を持ったんですが、それについて教えて下さい。

230 :名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 22:41:54 ID:q+Id22UW
>>229
原作てなんの? 千晶?

231 :名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 22:50:11 ID:Jhygcpuv
国境地帯などには原作は無いのですか?新参なのでよく分からなくて

232 : ◆selJPZyjjY :2008/09/27(土) 23:23:01 ID:Plo2F1UU
>>231
国境地帯や決闘少女空間など、千晶と明の話(シリーズ通しての名称はまだありません。考えないと……)は、
いちおう私のオリジナルということになります。

前スレの過去ログはもう見られないようですが、
過去作については↓の保管庫で見られるようになっておりますので
(SS保管人さんありがとうございます)、ご利用いただければと思います。
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/contents/original15.html

233 :名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 21:50:53 ID:J8xw8d3z
>>232すごいですね…ここまで考えられるとは…

234 :名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 00:06:07 ID:almdmenu
ごめんね今日俺運動会へ行ってきた。
…凄かった。



235 :名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 00:14:27 ID:tspOTijP
通報しますた

236 :名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 01:12:01 ID:QynWAy2S
>>234
何がすごかったのか
話しはそれからだ

237 :名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 14:18:49 ID:almdmenu
>>236
いやその、まあ主に高学年リレーにおける「揺れ」とか、組立体操における裸足の脚線美とか…

>>235
父兄だ。父兄。



238 :名無しさん@ピンキー:2008/09/30(火) 22:57:19 ID:kZCzOqnJ
保守上げ

239 :名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 13:44:25 ID:6zpqqKy3
age

240 :名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 23:34:36 ID:H9hqU3FH
ほす

241 :名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 16:06:02 ID:RnJxhm2I
hosyu

242 :名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 23:00:27 ID:RnJxhm2I
age

243 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 09:30:32 ID:Lg69BMm7
ほしゅ

244 : ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:17:29 ID:xHfpvvdz
 千晶と明の話に関する、登場人物・各作品紹介記事を用意してみました。
 登場人物の詳細な解説については本編で登場した面々と、SDSさんから出していただいた大西真理・岸武志の二名のみとさせていただきました。
 その他、外伝からも可能な限りの登場人物を拾ったつもりですが、登場回数の少ない人物についてはカバーし切れていませんので、ご容赦ください。

245 :■作品別主登場人物出演リスト ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:18:22 ID:xHfpvvdz
○本編(◆selJPZyjjY)
・夕立(※名無しさんXさんによる別バージョンあり)
 谷川千晶、八坂明
・はじめての日(※名無しさんXさんによる別バージョンあり)
 谷川千晶、八坂明、国東真琴
・国境地帯
 谷川千晶、八坂明、作倉歩美
・決闘少女空間
 谷川千晶、八坂明、大西真理、国東真琴、岸武志

○外伝(◇SDSさん)
・はじめての夏
 白瀬紗英、シバケン、ゴトー、岸武志、国東真琴
・S.O.S
 大西真理、大西慎也、谷川千晶、八坂明、岸武志
・タイトル未定!!
 岸武志、嶋野理沙
・銀杏の木の下で
 谷川千晶、八坂明、大西真理、宮田桜
・つなぐもの
 シバケン、作倉歩美
・夏の終わりに
 白瀬紗英、シバケン、国東真琴、ゴトー

246 :■本編各話紹介・通常版 ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:19:10 ID:xHfpvvdz
○夕立
 校区境界近くに新装開店したコンビニの縄張りを巡り、高台の公園で西小と東小、市内の小学校の悪ガキ同士の総力戦が展開された。
 そこで西小側のエースとして大活躍するボーイッシュな少女・谷川千晶とその幼馴染みの親友にして相棒・八坂明。
 二人は東小側が投入した規格外の切り札・屈強な柔道選手の中学生であるシバケンの兄貴をも、その見事な連係攻撃で撃破、最終的な勝利を西小にもたらす。
 しかし直後、突然の夕立が勝利を祝う間もなく皆を解散させてしまう。
 明も千晶と一緒に慌てて自宅へ帰り、明は無人の自宅で父親の写真週刊誌を見つけて巨乳グラビアアイドルの水着姿にフィーバーするが、そこへずぶ濡れの千晶が訪ねてくる。
 千晶はやはり留守になっていた自宅に、鍵を見つけることが出来ずに入れなかったのだ。明は風邪を引かせないために彼女を風呂場に叩き込むが、直後に自らも悪寒を感じて、慌てて入浴しようとする。
 幼馴染みの千晶とは何度も一緒に風呂に入ったことがあり、気にする必要などないと思ったのだ。しかし浴室の千晶はなぜか強く反対し、それを気にせず押し入った明は、そこに想像を超えたものを見てしまう。

○はじめての日
 公園戦争と、浴場での事件の翌朝。無二の親友である明に受容されたことで自らの変化を受け入れ、それとともに生きる決心を固めた千晶。
 彼女はブラジャーを買い揃え、なおかつ思い切って夏にふさわしく涼しいものの、身体の線が出てしまうブラウスで登校する。
 しかし不安を胸にしながら登校した千晶を待ち受けていたのは、同級生たちの戸惑いと、学級委員長・国東真琴の手荒い歓迎だった。
 一日にして膨張したようにも見える千晶の胸を悪質なイタズラと誤認した真琴は、朝の教室でそれを鷲掴みにしてしまう。しかも彼女はさらにそれが本物の乳房だったことに動揺し、ブラウスのボタンを飛ばして千晶の巨乳を教室中に曝してしまったのだ。
 大混乱に陥る教室。それでも千晶は気丈にこらえて皆に一通りの説明を行うが、周囲から集まる異質な欲望の視線に恐怖する。
 明は千晶を連れて教室から一時脱出するが、その間にいつも真琴に煮え湯を飲まされている悪童たちが、集団で彼女の責任を責め立てて体育倉庫へ連れ出していってしまう。
 体育倉庫で執拗な言葉責めを受ける中で、次第に自分の隠された本心に気づいていく真琴。自らの弱さと罪を知った真琴は悪童たちの無体な要求に応じ、その衣服を脱ぎ捨てていく。

○国境地帯
 同級生たちに昨年いじめられていたところを、千晶によって救われた東小の内向的な爆乳少女、作倉歩美。彼女はその後もひたすら、千晶のことを想い続ける日々を過ごしていた。
 放課後にコンビニで買い食いした後、何者かの視線を感じて東小校区へ単身侵入した千晶は、そこで東小男児らに発見され、徹底的に追撃されてしまう。
 しかし、そこで窮地に陥った千晶に抜け道を示し、その身を挺しながらともに脱出を果たしたのは、あの作倉歩美だった。
 彼女は千晶を自宅へ誘い、その想いを遂げるべく遂に告白するが、まだ恋愛感情というものを理解できない千晶からの返事はにべもなかった。
 悲しみに沈むあまり、歩美は千晶を紅茶に混ぜた風邪薬で眠らせるという暴挙に出る。監禁した千晶に何事かを行おうとしたとき、千晶を捜しに来た明が作倉家を訪問する。
 明は応対に出てきた歩美を怪しんで内部へ突入、千晶を発見するが、背後からの一撃で倒され、拘束されてしまう。
 歩美はそんな明の眼前で、ようやく目を覚ました千晶の身体をひどく淫靡に弄んでいく。

247 :■おまけ・エロ紹介 ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:20:32 ID:xHfpvvdz
■エロ場面中心でみる、本編各話のあらすじ
(※どの話でも、本編中には本番行為はありません)
○夕立
 それまでずっと自分が巨乳であることを隠していたボーイッシュ少女・千晶が、無二の親友であり相棒でもある幼馴染みの少年に風呂場で裸を見られてしまう。
 葛藤の末、明は千晶から許しを受けて、その巨乳を触らせられる。興奮した明は親友の巨乳をいいように揉みしだき、友情に縛られた理性と青くたぎる欲望の間でせめぎあいながら、最後は後ろから彼女の腰に射精してしまう。

※名無しさんXさんの外伝では、合意の末に和姦で中出しまで達してます。

○はじめての日
 千晶が普通のブラジャーを着けて初登校した翌朝、彼女は学級委員長の国東真琴によって、衆人環視の教室で半裸に剥かれてしまう。
 ショックで茫然自失した真琴はそのまま悪ガキどもに体育倉庫へ連れ込まれてしまい、言葉責めの中で自らの邪悪さに気づいて心を折られた彼女は、罰を求めて自ら服を脱いでいく。

※名無しさんXさんの外伝では、真琴が悪童どもの射精の的にされて白濁まみれになってます。

○国境地帯
 東小の根暗な爆乳少女・作倉歩美は、ずっと想いを寄せていた谷川千晶が自宅を訪れた折りに告白するが、断られてしまう。
 歩美は千晶を眠らせて拘束し、助けに来た明も拘束。動けない彼の目の前で自らの爆乳を操りながら、千晶の巨乳を淫らに弄んでいく。
 しかし最後には自由を取り戻した明に逆襲され、反対に半裸でベッドへ組み敷かれて犯されそうになってしまう。

248 :■外伝紹介(◇SDSさん作) ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:21:23 ID:xHfpvvdz
○はじめての夏
 東小学校六年一組へ転校してきた、元モデルの美少女・白瀬紗英。彼女はそこでシバケンと呼ばれる少年と出会う。
 過酷なモデル業と家庭の不和に疲れきっていた彼女を、ぶっきらぼうに、しかし力強く迎え入れるシバケンたち。夏の浜辺での海遊びを通じて、次第に心を通わせていく二人。
 あるとき、紗英はシバケンの意外な弱さと、それを克服するための強さを知る。
 二人だけで西小勢力下の浜辺へ向かったとき、二人は西小勢に囲まれてしまう。危地を切り抜けるため、紗英が取った方法とは。

○S.O.S
 西小学校と大西家の暴君、鬼マリこと大西真理。彼女は今日も弟の慎也を蹴散らし、家へ遊びに来る明や千晶の受け入れ準備をしようとするが、全裸で転倒した彼女は、そのまま腰を抜かして動けなくなってしまう。
 動けない真理の元に集まる、彼女に恨み重なる慎也の仲間たち。裸体を責めなぶるのみに飽きたらず、彼らは真理攻めのための最終兵器を投入する。
 気絶した真理が目覚めたとき、弟たちはすでに逃げ去っていたが、股間にだけは申し訳程度に古いハンカチが掛けられていた。そこへ谷川千晶が到着するのだが。

○タイトル未定!!
 山奥の村から家出し、岸武志のもとへ転がり込んできた彼の幼馴染み、嶋野理沙。
 実は彼女が並外れた空手使いだったことを知った岸は、No.1を目指せる力を求めて彼女に教えを乞う。
 空手をはじめとして、男の子同然に育てられてきた自分の現状を嘆いていた理沙は困惑するが、想い人でもある岸の頼みは断れず、彼に教えることになる。
 しかし思考の隙を縫って、岸の蹴りが理沙の胸に直撃してしまう。岸は苦しむ理沙の服を脱がし、なんとか解放しようとするが。

○銀杏の木の下で
 千晶、明、岸、真理、桜たちが去年属していた五年三組の担任、矢崎教諭が亡くなった。告別式を終えて、彼らの胸に去来する想いとは。

○つなぐもの
 千晶と明の二人と、自宅前で東小勢に囲まれた大騒動の後、図書館で対峙する歩美とシバケン。一冊の本を媒介にして、二人の間で交わされるもの。

○夏の終わりに
 モデル業復帰へ向けて再び動きはじめる紗英、そして柔道のタイトルを目指して激しく練習に打ち込むシバケン。
 そんな中、東西両小学校にとっての中立地帯だった共建グラウンドで、シバケンに反目する男子・片岡大基が西小生徒に怪我をさせるという事態が生じる。
 一気に各地で緊張が高まるが、いっこうに動こうとしないシバケンに不満が高まり、紗英にシバケン探しのお鉢が回る。紗英は柔道場でシバケンを発見するが、特訓に熱中する彼は紗英に対しても取り合わない。
 しかしその翌日、シバケンはすでに西小の明を巻き込んで共建側と交渉し、事態を解決させてしまっていた。それでも片岡の処遇を巡ってクラスは揉め続ける。
 紗英は皆が元通りの関係に戻ることを強く望むが、そんな中、彼女はあの柔道場で、ボロボロになって倒れたシバケンを発見する。

249 :■本編登場人物紹介1 ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:25:08 ID:xHfpvvdz
 谷川千晶、国東真琴(委員長)、作倉歩美

○谷川千晶
 西小学校六年三組。八坂明の近所に住む十年来の幼馴染みで、常に彼と行動をともにするボーイッシュな少女。
 五年生の秋頃から急激に乳房が成長し始めていたが、周囲に親しい女性がいなかったために彼女はひどくそれに戸惑い、縛り付けて潰すことで頑なにその存在を隠していた。
 しかし公園戦争後に夕立に降られてずぶ濡れになり、帰りに借りた八坂家の風呂場で明に裸身を目撃されてしまったことをきっかけに、夏に向けてその存在を無理に隠し続けるのを止めることを決断し、試行錯誤の日々に挑む。
 運動神経抜群で喧嘩も恐ろしく強く、単身でも西小学校で最強クラスの戦闘力を誇るが、さらに十年来の幼馴染みにして喧嘩友達の親友である明との連携することによって、屈強な中学生をも圧倒するほどの絶大な破壊力を発揮する。
 各種スポーツ、イタズラや喧嘩などの荒っぽい悪ガキ男子的な遊びを好み、首までどっぷり男の子社会に漬かって育ってきたが、その性根は意外に心優しく、特にいじめなどの不正義に対しては敏感に反応する。
 髪型はショートカットで、目が大きく精気に満ちた可愛らしい顔立ち。バスケットシューズやハーフパンツをはじめとする活動的な衣服を好む。小六女子の平均程度の身長に、アンバランスなGカップの巨乳を有する。
 明に対しては最高の相棒・親友として絶大な信頼と友情を感じているが、まだ本人が恋という概念に目覚めていないためか、異性としては見ていない。
 身長148センチ、86-58-79。Gカップ。

○国東真琴
 西小学校六年三組。警察官の娘で柔道教室に通う、生真面目な学級委員長。
 厳格な家庭に育ちながらも両親を敬愛しており、秩序に対する信頼感が強い。その長身から繰り出す柔道技と強靱な腕力で、圧倒的な実力をもって次々に西小学校の問題児たちを鎮圧していく、悪童どもから畏れられる存在。
 一方で早い段階から胸が膨らみはじめており、小学校四年生の段階でAカップのブラジャーを着用していた。その胸に視線を寄せてくる男子や男性を不潔と蔑む一方で、強い自負感を覚えてもいた。
 160センチを超す長身で、三つ編みにまとめた髪と眼鏡がトレードマーク。冷静沈着で眼差しも凛として強く、大人びた印象を与える顔立ちのため、実年齢よりもだいぶ年上に見えることもある。
 衣服はブラウスに袖無しベストを重ねてスカートを履くなど、落ち着いた女性的なものを好む。
 千晶との誤解に基づく体育倉庫での一件以来、八坂明の存在を強く意識するようになった。
 身長161センチ、80-60-82。Cカップ。

○作倉歩美
 東小学校六年一組。小柄な身体に並外れた爆乳を備えた、陰気で地味な腐女子予備軍。
 そのあまりに大きすぎる胸を的にされる、地味で内気ないじめられっ子だった。
 しかし五年生の時にクラスメイト男子のいじめから助けてくれた谷川千晶に一目惚れし、千晶が女子だと分かったあとも密かに、そして一方的に想い続ける。
 体力や運動センスは乏しく、自らの容姿を飾ることにもほとんど興味を見出してはいないが、その一方で卓越した美術的センスを有し、学校課題の図工作品からマンガ絵に至るまで、見事な筆致で描きあげる。
 怪しげな趣味を持つ大学生の兄がおり、絵心をもって時折それに協力する傍ら、見返りに様々なものを得ている。
 もともと引っ込み思案な性格と、早くからあまりにも大きくなり過ぎた胸のために、周りから心ない扱いを受けることが多く、そのためにますます内に籠もりやすい性格となっていった。
 髪は胸にまで届くほど長いが乱雑な伸び方で、前髪は目にかかって表情を隠すようになってしまっている。
 その下に隠された素顔は外界への恐怖と警戒心が先立っていることが多いが、体型と裏腹に幼くもつぶらな瞳が愛らしい。私服も地味な色調のスウェットやジャージなどで、色気のないものが多い。
 学校での友達はほとんどいなかったが、千晶・明との一件以降、次第に変わりはじめる。
 身長143センチ、90-56-86。Iカップ。


250 :■本編登場人物紹介2 ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:27:45 ID:xHfpvvdz
 大西真理(鬼マリ)、八坂明、岸武志

○大西真理
 西小学校六年四組。野生的な美貌の片鱗を覗かせはじめている、鬼マリとあだ名される西小学校と大西家の暴君。
 短気で粗暴なうえに喧嘩っ早く、そのうえ大雑把かつ意地悪。しかも負けず嫌いで、幼少時から今に至るまで、周囲にとっての台風の目となり続けてきた。
 八坂明や谷川千晶とも幼馴染みに当たるが、特に千晶との間で強烈な敵対関係にあり、壮絶な死闘を何度となく繰り広げてきている。
 家庭でも三歳年下の弟である慎也を奴隷同然にこき使うなどの暴君ぶりを発揮する。
 その一方で古い物を大事にする、課外活動の学級菜園の活動を熱心に行う、などの風変わりな趣味も有し、それらに関する集中力でも並外れたものを発揮する。
『細身の長身にストレートヘア、吊り上がった黒目がちな瞳に、笑うと目立つ鬼のような犬歯。千晶とはまた異なるボーイッシュさを持っている。
 しかし千晶と同じく、バストは見事な急成長を見せ始め、ものぐさな彼女は日常生活においての色々な不便に立腹していた。』(この段落のみ、初登場の外伝『S.O.S.』より引用)。
 身長157センチ、81-59-80。Dカップ。

○八坂明
 西小学校六年三組。イタズラと喧嘩をこよなく愛する、西小学校の悪ガキ連中のリーダー格。
 近所に住む幼馴染みの谷川千晶を分身同然の相棒とし、西小トップクラスの悪ガキ男子として縦横無尽に冒険の日々を過ごしてきた。しかし最近は性の目覚めに伴い、女性の豊かな胸に対して強い関心を抱くようになっていた。
 基本的に、とにかく楽しい遊びを探し回ってはすぐに飛びつく単純明快な性格だが、千晶や岸、真理といった身近な仲間たちの行動を自分の内心に照らし合わせて自省し、その上で明確な方針を打ち出して行動することが出来る。
 また意外にも屁理屈の才能があり、即興でその場をしのぐ適当な誤魔化し、言い訳の腕は岸も一目を置くほど。
 ゲームはRPGよりも格闘ゲームのような直感的な物を好み、およそ何事にも負けず嫌いだが、食事に関してはゆっくり味わうタイプで、早食い競争のようなタイプの勝負ごとには関わらない。
 千晶と異なり、元気に跳ねた短髪がトレードマーク。
 身長147センチ。

○岸武志
 西小学校六年四組。腕っ節もさることながら、主にその知謀によって西小悪童勢の中核を担う、欠くべからざるNo.2的ポジションにある。
 六年四組では学級委員長を務め、明や千晶たちと一緒にさんざん暴れているにも関わらず、成績も優秀で教師たちからの信頼も厚い。
 世知に長けて世渡りも上手いからだが、それでいて仲間に疎んじられるようなこともないのは、仲間のための献身を惜しまないその性格と、高い洞察力を活かした普段からの活躍、公平さに対する独特のバランス間隔に拠るところが大きい。
 とはいえ彼としても今の副官的ポジションに満足しているわけではなく、機会を見つけては頂点を目指すための切磋琢磨を惜しまない。
 母の郷里へ帰省する度に一緒に遊んでいた幼馴染みに、遠縁の親戚でもある嶋野理沙がいる。
 スポーツグラスを掛けた理知的な風貌の長身で、身長155センチ。

251 :■外伝登場人物紹介 ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:29:08 ID:xHfpvvdz
○白瀬紗英
 東小学校六年一組。
 六歳から雑誌モデルを務め、主要キャストでの映画出演経験もある実力派だったが、過密スケジュールで疲れ果ててしまい、そのことがきっかけとなって両親は離婚。母親に引き取られて東小学校に転校してきた。
 そこで出会ったシバケンに惹かれて付き合いはじめ、また服飾デザイン会社を建てて独立した母の仕事を手伝うべく、モデル復帰を決意する。
 ストレートヘアに国東真琴以上の長身で、なおかつモデルには不向きなほど豊かな胸、そして芸能界の第一線で洗練された美貌を有する。

○嶋野理沙
 山深い村の小学校に通う少女。岸武志の遠縁の親戚であり、岸が帰省する度一緒に遊んでいた幼馴染み。
 男子を待望していた父親に幼い頃から男子的な遊びを叩き込まれたほか、空手を学ばせられ、郡大会三年連続一位で猿飛理沙のあだ名を受けるまでに上達する。
 しかし彼女自身はそうした自分自身の環境に辟易し、もっと女の子らしい環境に憧れながら、岸武志に好意を寄せている。
 ポニーテールに関西弁、健康的に焼けた肌が特徴。

○宮田桜
 西小学校六年四組。
 元はいじめが原因で西小学校へ転校してきた不登校児だったが、五年生の時に担任だった矢崎教諭に引き合わせられた真理と学級菜園の世話を通じて打ち解ける。
 かつていじめられていた経験からひどく他人を恐れていたが、虫は怖がらない。
 また地道な努力を厭わない性格で、真理と一緒に学級菜園に精を出す姿から『農奴』などとも呼ばれていたが、次第に周囲にも溶け込んでいった。

○健太(シバケン)
 東小学校六年一組。東小のリーダー格。
 幼い頃は病気がちで虚弱な体質で、今でも喘息を患っているが、『シバケン』のあだ名を無事引き継いで強かった兄たちに追いつくべく、必死に強くあろうとしてきた。兄弟同様に柔道を習っており、国東真琴と同門。
 全体に口数が少なく、刈り込んだ髪に太い眉、鋭い目つきという外見通りに質実剛健。趣味は読書。
 この夏を通じて、白瀬紗英と交際するようになる。

○ゴトー
 東小学校ではシバケンに次ぐ実力者で、普段は陽気だがかなりの武闘派。シバケンの幼馴染みであり親友。坊主頭。 

○片岡大基
 東小でシバケンに反目する派閥の一人。

○矢崎教諭
 千晶、明、真理、桜が五年生だったときの担任教師。
 物静かながらも思慮深く情熱のある教師だったが、病のため亡くなる。

○大西慎也
 西小学校三年生。大西真理の弟。
 普段から大西家の暴君である姉の真理によって友人もろとも痛い目に遭わせられ続けていたため、姉に対する反撃のチャンスを狙っていた。

252 : ◆selJPZyjjY :2008/10/03(金) 21:30:16 ID:xHfpvvdz
とりあえず、こんな感じで一通りまとめてみました。
そういえば本編も、もうテキストで250KBを突破しましたね。
千晶と明の話は、話も世界もびっくりするほど広がってきました。
決闘少女空間が完結する頃には、もう立派に文庫本一冊分になっていそうですね。

最近読みはじめた方で過去作にも興味を持たれた方、
そろそろ作中世界を整理したい方など、
参考にしていただければ幸いです。

決闘少女空間も、次回執筆は順調です。
近いうちにお目にかかれることと思います。それでは。

253 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 22:03:50 ID:FGK9fKRR
手が込んでいますな。
個人的には舞台は現代というよりも戦後とかの街も人心もまだ荒れていて
米兵でも下手に入れないような三国人のスラム化した地区すらある
場所みたいな匂いがする。

254 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 22:27:42 ID:1QgOi6en
すげぇ… すげぇよ。
エロパロ板一次でここまでやるか…

255 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 22:32:59 ID:pr63n3yE
歩美 身長と胸いいな。 しかしここまで設定があるとは
凄すぎるぜ

256 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 22:59:46 ID:Lg69BMm7
>>252
乙です
エロもさることながらこのシリーズは話しが面白いと思ってます

自分の解釈では90年代初期くらいかと勝手に思っています
とゆうのも自分とこもけっこう低学年から上級生と争ったり派閥同士の喧嘩してた時期だったので
ただエロはまったくなかったですがw
エロ本を仲間たちと山とかしげみに探しに行くくらいでしたね
そんなんでなにか近いものとゆうかひかれるものがあります
これからも投下を楽しみにしています

257 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 23:25:03 ID:aufSZwvy
上げ

258 :名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 23:25:42 ID:P+981vJw
>>253
そんなとこにコンビニがあるかい

おまえ、三国人言いたいだけちゃうんか

259 :◇SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/04(土) 07:18:02 ID:UCBiM2f3
外伝のSDSです。
まとめ、感服致しました。簡潔かつ正確な内容に、ご苦労が偲ばれます。多忙、外伝ゆえの構成上の問題、スレタイに忠実でありたい… 等の理由で少し筆が止まっておりますが、必ず本編に恥じない東小を描き切りたいと思ってます。
長文の書き手レス、失礼しました。



260 :名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 10:46:17 ID:cO9Ultet
age

261 :名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 14:01:29 ID:WlHNvkyd
たまには調教のよって快楽におぼれる女の子の話が見たいがそうそう上手くいかないか

262 :名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 00:33:09 ID:3nofTtJ+
それよりたまにはラブラブな話が見たい

263 :名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 07:35:16 ID:9Ec3r3UX
保管庫で一気にROMてきました!!
面白杉です!! 「sos」なる外伝様の作品
のみ見当たらないですが、何故でしょうか?

264 :名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 10:13:50 ID:p6ZBwfUy
ところどころ日本語がおかしいようだが…
とりあえず『外伝』というのは、本編のサイドストーリー全般のことを指す言葉のことね。
HNとかじゃないよ。

>>263が読んだのは、千晶の話ってことでいいの?
それなら確かに、S.O.Sは収録されてないね。なぜだろう。

265 :名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 16:11:46 ID:9Ec3r3UX
SDSさんの書いた,マリの出てる[S,O,S」の事です。
外伝紹介でどうしても読みたいのですが・・・

266 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/05(日) 16:51:39 ID:DycKHIju
…ややこしいHNとタイトルすいません。保管庫には無いようなので、過去ログ当たって貰えれば、と思います。


267 :名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 18:56:28 ID:Os4MljTm
ここではお初。
ここはエロ重視じゃないからすごく書きやすそう。

このシリーズ、すごい。
俺も何か書いてみよう、って気にさせてくれた。

268 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 09:49:55 ID:L+hZIJzz
ほしゅ

269 :名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 01:45:23 ID:K4fSagqF
ほしゅう

270 :名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 21:05:57 ID:r/E+3oS5
保守

271 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/10(金) 22:45:12 ID:0RgKUe8i
投下です。

272 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:46:06 ID:0RgKUe8i
トラブルは前触れもなく訪れる。
すこし肌寒い朝、仕事で二日ぶりに登校した私を迎えたのは、騒然とする同級生達と、身に覚えのない自分のヌード写真だった。

「ちょっと紗英!! これ…」

教壇に集まったクラスメートのなか、エリがおずおずと私に一枚の写真を手渡す。
そこには一糸まとわぬ裸身をロープでがんじがらめにされた、虚ろな表情の私が写っていた。

「…黒板に、貼られてた…」

うわずったエリの声。
しばらく呆然とする私に、クラス全員の複雑な視線が集中する。
動揺を見せないよう、深呼吸して、たどり着いた推論を口にしたとき、眠そうな健太が教室に現れた。

「…ネットで流れてるアイコラだと思う。すごく良く出来てるけど、私はこんな仕事してないよ。」

「…あ? なんの話だ。」

私の釈明を聞き、きょとんとする健太に、ためらいつつ写真を差し出すと、彼は片眉を上げて顔をしかめ、吐き捨てるように呟いた。

「…下らねえ悪戯だ。」

未だざわつく教室に、姿の見えなかったゴトーとユマが息を切らせて駆け込んで来た。手には何枚かの同じ写真が握られている。

「…とりあえず、全部、回収したと思う。あ、紗英、あんた大丈夫!?」




273 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:48:05 ID:0RgKUe8i
どうやら他の教室にも、貼られていたらしい。
それより、私の言葉を微塵も疑わない健太や、駆け回って写真を回収してくれたゴトー達の気持ちにジンとなった。

「ありがと、みんな。」

「…あんた、意外とタフね…」

疚しい事がないのに泣いたりするのは嫌だった。呆れたように言うユマに、私は笑顔で応えた。

「…昔は泣いたけどね。もう、アイコラは慣れたよ。」

メソメソしても犯人を喜ばせるだけだ。それに、こんなことで健太に迷惑はかけられない。

「誰の仕業だろ…」

私の呟きに、黙って鋭い視線を周囲に配っていた健太が低いうなりで応える。

「クラスの奴じゃねえ。」

これだけ怒りを露わにする健太は珍しかった。

「…気にしないで。…私、平気だから。」

ただでさえ揉め事の多いときだ。これ以上…
ふと、これが私だけでなく、健太に対する攻撃でもある可能性に思い当たった時、ジリジリと始業を告げるベルが鳴った。

逆に健太を宥めながら、出来るだけ平然と昼休みまで過ごしたが、廊下を歩く度に突き刺さる視線と囁きにはさすがに参って、給食が終わってから、一人で屋上に上がった。



274 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:49:33 ID:0RgKUe8i
「図工室にも、一枚。」

ぼんやりと校庭を眺めていると、不意に後ろから聞き慣れない女子の声が聞こえ、振り返ると、
同じクラスの作倉さんが立っていた。ひらひらと例の写真を手にしている。
これまで、無口であまり目立たない彼女とは、ほとんど会話を交わしたことが無かった。

「…落ち着いてるね。ま、心配しなくても、『お姫さま』は、みんなに守って貰えるもんね…」

棘のある口調に少しムッとして私は黙り込む。彼女は淡々と続けた。

「…いいよね。綺麗な人って。辛い事なんかあるのかしら?」

皮肉な微笑み。
そんな彼女の態度に朝からの怒りが爆発し、気がつくと私は、肌身離さず持っている一枚の写真を突き付けて、作倉さんに詰め寄っていた。

「…これが誰か解る!?
これが、一年前の、どん底の私!! お姫さまでも、綺麗でもない、辛いことばっかりの白瀬紗英!!」

…不眠症で充血した虚ろな瞳、歯並びが悪いと抜歯されて腫上がった頬、そしてストレスで抜けた髪…
父親も見限った、『使いものにならない』白瀬紗英の写真。



275 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:52:11 ID:0RgKUe8i
両親が離婚したとき、転校したとき、何回か姓を変えられる機会はあった。
しかし、健太と出会えた新しい私は、この写真の中の惨めな白瀬紗英を捨て、早川紗英になって彼女を忘れることがどうしてもできなかった。
だから、私はずっと同じ白瀬紗英。
辛かった季節を越えて、あの夏やっと健太のもとへ辿り着いた白瀬紗英。

「…ごめん、作倉さん…そんなアイコラよりこの写真のほうが、絶対人に見せるの嫌だったのに…何故だろ。可笑しいね…」

八つ当たりを詫びると、作倉さんは黙って踵を返し、歩み去った。
その寂しげな後ろ姿は、どこか、私と似ているような気がした。




276 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:54:27 ID:0RgKUe8i
…そして『時間』は容赦なく、未熟な私達に深刻な決断を迫る。
放課後の教室にゴトーがもたらした知らせによって、事態は急転した。

「…あの写真、大基の仕業だ。あいつとつるんでる二組の奴を締め上げたら白状したよ…」

片岡大基。
東小の危険分子である彼の動きに一番過敏にだったゴトーが、なぜか重い口調で私たちに告げる。
健太は無言で椅子から立ち上がり、おそらく大基の元へ向おうと歩き出した。

「待ってくれ!!」

ゴトーは扉に立ちはだかり、苦しげに言い添える。まるで、自分の罪を告白するかのように。

「…あのな… あいつ、ずっと昔から紗英の…ファンだったって…」

刹那に冷たく、やりきれない想いが、じわじわと体を這い登ってきた。

「…やきもちの暴発か…」

桜井の呟き、そして沈黙。
それぞれに恋の苦しみを抱え、そしてその痛みをよく知っている桜井が、ユマが、エリが、静かに席を立ち、無言で教室から姿を消す。

「…ケジメはつける、って大基は俺に約束した。な、ケン…も少しだけ、待ってやってくんねーか!?」

健太がゆっくりと腰を降ろした。
やりきれなさと、ゴトーの優しさに涙が溢れた。



277 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 22:56:04 ID:0RgKUe8i
しかし、長く待つ必要は無く、すぐに私達一組の教室に片岡大基の使者が訪れ、健太と大基の一対一の勝負を申し入れると、巻き添えを恐れるようにそそくさと去っていった。

「…紗英、ゴトー、付き合ってくれ…」


人気の無い旧体育館の裏が二人の戦場だった。いつもの取り巻きもいない大基は、張り詰めた表情で、健太を待っていた。
「…よぉ大基。能書きは無しだ。とっととケリ着けようぜ?」

片岡大基は私の姿に少し青ざめたが、健太の言葉に低くおぅ、と応え、拳を固めて健太に挑んだ。無造作に大基の攻撃をかわし続ける健太は全く表情を変えずに、じりじりと大基を追い詰めて、
難なく優勢にたった健太の容赦ない猛攻は、私には目を覆いたくなるものだった。
満身創痍の大基はそれでも立ち上がり、再び倒れるまで全身で健太の殴打を受け止めた。

「…しっかり、見といてやれ。」

ゴトーの厳しい口調に、なんとか瞳を上げる。
すでに勝負とは言えない凄惨で一方的な健太の攻撃に、片岡大基は紙のように舞い、息も絶え絶えに力なく崩れ落ちた。

「…十年早ぇよ。大基。」

そう言うと健太は、もう動けない大基に背を向けて歩き出す。

「行くぞ!! 紗英。」



278 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 23:00:41 ID:0RgKUe8i
大基に駆け寄るゴトーの気配を背後に感じながら、私は健太の後ろ姿を追う。
振り返ってはいけない。絶対に、振り返ってはいけない。
それだけを心で呟きながら、私はただ、健太の背中だけを見つめて涙をこらえ、背筋を伸ばして歩き続けた。
校門を出たとき、健太がそっと、まだ血の付いている手を差し出す。
たまらずすがりついたその腕は、いつものように優しく、暖かかった。



279 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 23:02:09 ID:0RgKUe8i
「…兄貴の、暇つぶし。私の名前は出さないで。」

「え!?」

次の日の朝、言葉の意味がさっぱり判らず目を丸くする私に、作倉さんは封筒を手渡し、上履きに履きかえてそそくさと教室に入った。

封筒の中身は二枚の写真、私の潔白を証明する、アイコラの素材になった二枚の写真だった。
ようやく元の体に戻れた私は、和服でススキの原っぱに物憂げに立っていた。
そしてもう一枚、裸で縛り上げられた見知らぬ少女の写真を見て、健太はみんなにこう言い放った。

「…紗英の乳は毎日俺が絞ってるからな。こりゃあ別人の乳だ、って一目で解ったぜ。」

性懲りもなくまた猥談を始める男子を睨みつけてから、私は大切な六年一組の仲間を眺める。
相変わらず作倉さんはつまらなそうに、窓の外を見つめていた。
でもその日の授業中、一度だけ偶然目が合った作倉さんは、確かに前髪の間からチラリとつぶらな瞳を覗かせ、一瞬だけニッと、私に微笑んだ。



280 :『秋風のなかで』:2008/10/10(金) 23:03:56 ID:0RgKUe8i
『私の造る服は薔薇。そしてサエは薔薇の棘』

マルセル・ゾエは私をそう評した。

「…誉めてんのか、貶してんのかわかんねえな…フランス人ってのは。」

これは、およそ似合わないファッション誌を眺める健太の感想。
『稽古場』でこうして、身を寄せ合い話す時間を持てるのは久しぶりだ。

「…ゾエってね、エッセイも書いてるんだよ。」

ナチス占領下のフランスの田舎町を私たちみたいに駆け回った少女時代の回想記は私の愛読書だ。憧れのゾエの「アジア」コレクションで働けたのは、未だ夢のようだ。
この仕事の成功で、私はやはり服飾の道を歩むことに決めた。
ちゃっかり老後にはエッセイを書くことも。

「…そろそろ帰れよ。」

彼の言葉に私は黙って畳を見つめる。

「…うん。じゃ、抱っこ。」

ようやく最近、健太は素直に抱きしめてくれるようになったが、相変わらずのぎくしゃくした抱擁に、つい悪戯心が芽生えてしまう。

「…噂になってる、西小の巨乳さんと私、どっちがおっぱい大っきいんだろ?」

「馬鹿。」

懲らしめるように健太は、窒息する程強い力で私を締め付ける。

再び時は冬に向けて、慌ただしく進み始めていた。


END



281 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/10(金) 23:06:40 ID:0RgKUe8i
投下終了

282 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 01:20:46 ID:j4a3IGpx
GJです
しかしエロにも色々ありますね
はっきりしたエロとほのぽのとした淡い雰囲気のなかにもエロがある
楽しめました

ゴトーいいやつですね
大基はゴトーに恩ができ素直にシバケンに従えなくてもゴトーを介して協力してくれるパイプ役に
他に危険分子がいるかはわからないが着実に団結にむけ進んでいる
来るべき西小との全面抗争に向けて
他にもチラッとでてきた他校も気になる
やっぱり群雄割拠なのか
楽しみです

283 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 07:15:37 ID:6YfDIEYm
作倉…活躍してやがる!
GJ以外の言葉をかけられないじゃないか

284 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 07:37:21 ID:A/++2yMD
GJ!!

285 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 11:39:48 ID:31p+4FNx
…男臭っ!!



286 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 20:36:17 ID:qGlEoFPP
GJです! 今度の展開が楽しみですが、西、東のネタ合わせは、書き手さん同士であるんですか?

287 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 23:28:27 ID:AISkRkMX
GJ

288 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 23:41:41 ID:4kVjEnqa
こんな駄作が投下されるようになってから、だんだん巨乳と関係無くなってきたな。

289 :名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 23:43:12 ID:1OjkmJsh
GJですた

>>288
ではさっそく巨乳と関係ある名作を投下よろ


290 :名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 01:26:40 ID:xwcpjaa9
GJ
よかったです


>>288
でかい口叩くくらいだから駄作ってのじゃないの投下すんだろもちろん
一週間以内な
バックレんなよ

291 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/12(日) 02:05:11 ID:tftHcD+C
いいねえ。GJ

>>287
>>288
どーせバックレるに決まってっから。気にしないほーがいい。
この板において、これを上回る小説を書ける人なんていない。それくらい素晴らしいもん。
別の板で投下してる俺だけど、これには絶対かなわないし。

292 :名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 03:22:20 ID:LC2zWhZG
エロ分をやや薄めて代わりに友情描写を濃くすれば
『夏休みの課題図書(高学年向け)』として行けるレベル。

シリーズタイトルが欲しい所だな?

293 :名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 15:45:42 ID:/nFogpCf
>>289-290
釣られすぎ。
勝手に揶揄するキチガイなんて放っておけば?

294 :名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 16:43:01 ID:yQ9ESK7p
age

295 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/12(日) 16:58:41 ID:wBUqwD9+
…私見ですが、『決闘少女空間』っていいタイトルですよね。
selJPZyjjY様のシリーズタイトル決定後、末尾に東小の『E』を付けて拙作タイトルにしたいと思っています。



296 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/12(日) 21:20:28 ID:/77rj5VF
ここの小説が気に入って、便乗して投稿。
(もちろん西小東小シリーズとは関係ない小説を書いた。)

題が決まっていないが、とりあえず適当につけてみました。
また題名は変更するとは思います。
レベルの違いが西小東小シリーズと比べ歴然なのですが、
まあたまには全く違う小説も悪くはないんじゃないかとも思ったり。

…なに?そんなことない?その通りなんだけどね;

297 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:21:07 ID:/77rj5VF
4年生になった小さな野球選手は、待望のリトルに入る事が出来る。
ただ、それらの選手がすべて男の子と言うわけではない。
中には、リトルに入って野球をする女の子もいる。

「中沢さんが、あたしの胸に触ろうとしてばっかりで…」

…だが、女の子と言うだけでぶつかる壁もある。
監督室にいるこの女の子も、その一人である。

「…あー、まあ、そういう事もあるんじゃないか。」
「酷いです、ここに入って1ヶ月、ずっとなんですよ?
 ほかの皆さんだって!」

そしてこの女の子は、とりわけ壁が高かった。
小学5年生にしては信じられないくらいの、あまりにも大きな巨乳。
それゆえ、年頃の男子の性的な嫌がらせを受けたり、いやらしい目で見られるわけである。

「…それに、1回くらいわたしの投球を見てくれたって…
 この間だって、全員に対して行われたはずの実力テストで、わたしだけ見てもらえなくて…」
「しょうがないじゃないか、女の子なんだから。
 女の子は男の子にかなわないのは、わかりきってるんだから。」
「1度だけ、1度だけでも見て下さい!」

そして、女の子と言うだけで、野球選手として監督から疎遠される。
たとえ、どれだけの実力を持っていたとしても。

「まあ、いいから、その話は。
 それより、もうすぐ7時だ、みんなも帰るころだ。そんなことより、私の『相手』をしてくれ。」
「え…あ、相手って…」
「さあ、一緒に楽しもう。」

監督が椅子から立って、女の子の方に歩み寄る。
女の子は、まだ性的な知識はあまり持っていない。

…だが、自分の胸が大きい事。おっぱいについての知識くらいなら、10歳並みにはある。
そして、監督のいやらしい目つき、雰囲気で、

…細かい事は分からなくても、これから恐ろしい事が起こる事を、彼女は察知できた。
その恐怖心から後ずさり、そして壁にぶつかり、追い詰められた。

「さあ…」
「いやああああああああっ!」

298 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:22:09 ID:/77rj5VF
…。

「おかえり…理奈(りな)?」
「はあ…はあ…」
「ど、どうしたんだ、理奈?何かあったのか?」
「ご、ごめんなさい…」

今までの事を話した。
泣きじゃくりながら、父親にすべて話す。
監督が理奈に対し性的関係を求めてきた部分に対しては、流石に父親も驚きを隠せなかった。

「それで壁に追い詰められて、足元にボールがあって。
 怖くなって、監督に向かってボールを思い切り投げたの…」
「そうか、怖い思いさせたな、怖かっただろうな。」
「ごめんね、せっかくパパが紹介してくれたリトルなのに、
 もう、あのリトルにはいけない…」
「気にするな、理奈は何も悪くない、監督が悪いんだ、ボールを投げて、正解だったよ。
 もうあのリトルにはいかなくていいから。パパが明日言っておくから。」

仮にこのことを裁判で訴えたとしても、証拠不十分で何も起きないだろう。
むしろ、濡れ衣を着せられたと監督がおおっぴらに言ってしまえば、本当に彼女はどこのリトルにも入れなくなる。

「ごめんね、これで何度目だろ、
 パパにせっかくリトル紹介してもらって、そのたびにすぐにやめてしまって…」
「理奈のせいじゃないんだ。
 また、パパがリトル探してやるからな。」
「うん、ありがと。
 やっぱりわたし、野球がやりたい…」

どうやら、巨乳が原因でリトルの入退団を繰り返してきたようである。
ただ、唯一の救いは、彼女の野球に対する思いが消えていないこと。
父親は、理奈が野球をやめるようすがない事だけは、ホッとしていた。

…もちろん、好きでもない男、それも中年男に処女を奪われなかったことにも。

「…パパ、またキャッチボールして。」
「ああ、もちろんだよ。ごめんな、ずっと辛い思いばかりさせて。」

庭にはブルペンが建っている。
実はこの父親、高卒でキャッチャーとして2年だけプロ野球に在籍していたことがある。
戦力外を受けて、不幸せにするわけにはいかないと当時付き合っていた彼女と別れたのだが、

別れを切り出したときに妊娠している事を告げられ、
生まれてくる子の事だけは責任をとることを約束し、出産後に別れた。
その生まれてきた子が、この理奈である。(時々2人とも母親と会っているらしい。)

「おっしゃあ、ナイスボール!」
「えへへ、ありがと。」

わが子可愛さでも、お世辞でもない。
野球が好きなだけある。理奈のストレートは、本当に速いのだ。

チャンスをもらえないだけで、仲間や監督が巨乳目当てであるだけで、
実力だけならトップクラスなのである。

299 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:22:46 ID:/77rj5VF
…。


「はっ…はっ…」

住宅街を1人の少年が走っている。
ジャージ姿で、黙々とランニングを続ける。

ふと、躍動感のあるミット音が聞こえてきた。

(…なんだ?)
「パパ、もう1球!」
「よっしゃ!」

どうやら親子のキャッチボールである。
しかも、ピッチャーが女の子である。
そのあまりにも痛快なミット音につられて、庭のブルペンが見える位置まで足を運ぶ。

(…速い!)
「おっしゃ、ナイスボール!」
「うん、ありがと!」
(110は間違いなく超えているぞ!?)

そのピッチングに惚れた。
女の子に惚れたわけでも、巨乳のせいでもない。野球選手として惚れた。

「…でも、女の子だから、どれだけ頑張っても、認められないのかな。」
「そんな事はないぞ。」
「でも、女の子だからって理由で実力を見てもらえないし、…おっぱいをエッチな目で見られるし。
 …いろんなリトルに行って、やめてしまって、…今日もそうだよ。」
「気にしなくていい。
 また、新しいリトル探して、入ればいいから。」
「うん。」

少女の事情を、柵越しからきいていた。
そして、思った。

(こいつ、これだけの速球なのにどのリトルにも認められてなく、所属してもいないのか!?)

チームのエースを獲得できる、チャンスだと。

300 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:24:03 ID:/77rj5VF
…。


「そろそろあがるか。」
「うん、パパ。ありがとうね。」
「またリトル探してやるからな。がんばろうな。」
「…つぎは、いいリトルがといいな。」

カコン

「…何の音だ?」

ふと、音のした後ろの方を振り向く。すると。

カコン

「だれだ、石を投げるのは!」
「…僕です。」
「何者だ。」
「娘さんに用がある。…あなたにも聞いてほしい事です。」

柵越しに、少年の姿が見える。
だが、暗くて顔はよく見えない。

「えっと、誰?」
「…さあな。君が女の子ピッチャーだな。」
「う、うん…」
「今、どこのリトルにも入ってないらしいな。」

聞いてたんだ、と思い、うつむく。
その様子を見ながら、話を続けた。

「…あの川の河川敷のグラウンドに、リトルチームがある。
 来い。」
「え…。」

理奈に差し出された、救いの手、願ったりかなったりの手。
だが、今までと同じじゃないのか、という不安もあった。

「不安か?今までと同じかもしれないという、不安が。」
「そ、そんなんじゃ…あるかも。」
「ま、見に来いよ。
 うちの荒くれやんちゃ坊主ども、異性とかなんざ知ったこっちゃないし。」
「…でも、なんでわたしのために?」
「簡単な事だ。
 …お前が、欲しい。それだけだ。」

そう言い残して去っていった。
結局、顔はよく見えなかった。明日河川敷に行けば、会えるのだろうか。


…。

301 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:25:50 ID:/77rj5VF
「ここね…あ、あった!」

いつもよく見る近所の川だったが、不思議とそのチームやグラウンドの存在には気づかなかった。
5,6人の子供が、楽しそうに野球をしている。

「楽しそうにやってるけど…でも、本当にこれ、リトルのチームなのかな…?
 子供会とか、リトルじゃない少年野球もいろいろあるし…」

リトルチームはスポンサーがいることも多く、ほぼ例外なく設備が整っている。
が、このチームはどう見てもボロのグラウンドに薄汚れたユニフォームや道具で練習している。
練習の雰囲気もどこか違う。普通は監督の指示で決められた練習を厳しい雰囲気のもとでさせられるが、
このチーム、子供たちだけで自由に楽しそうにノックをしている。

…そもそも、リトルは2,30人は普通いるが、このチームは9人にも満たない。あまりにも少なすぎる。
これが本当にリトルのチームなのだろうか。

(でも、今のところ行くあてもないし、ここで野球ができるのなら…
 うん、まずは聞いてみようっと。)

河川敷に続く石階段を下ると、すぐ横のベンチにだれか座っている。
間違いなく大人なので、おそらくこのチームの監督だろう。ただ笑いながら選手の練習を見ている。

「あ、あのー。」
「…あ、俺の事呼んだ?
 てか君、どこかのリトル?練習試合の申し込み?」
「あ、わたし、どこのリトルにも今所属してないんです。
 このユニフォームは、以前在籍したリトルのもので…」

振り向いた監督。かなり若い。20代半ばだろう。
理奈は以前在籍したリトルのユニフォームを着ていたので、練習試合の申し込みと間違われた。

「こ、ここにリトルがあるって聞いたんですけど…
 …本当にここってリトルのチームなんですか?」
「はは、悪かったね、設備はぼろぼろ、チームは弱小、人数ギリギリだから、そう思うのも無理ないわな。」
「あ、す、すみません!」
「いやいや、仕方のない事さ。
 でもね、彼らは、俺が何も言わなくても、自分たちだけで率先して練習しているんだ。
 それに対して、俺は何も口を挟む必要はない。こんな監督、リトルの監督らしくないわな。」

そう言って朗らかに笑う。
とりあえず、ここがリトルのチームだという事は間違いない。

302 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:27:00 ID:/77rj5VF
「俺の名前は中井。明るく楽しくをモットーに、このリトルチームを作ったのさ。
 優勝を目指す、なんてことより、明るく楽しく、ね。」
「はあ…。」
「女の子だけど、ユニフォーム着てグローブを持ってきてるって事は、選手志望かな?」
「あ、はい!ピッチャーをやりたいんです!」

今までの監督は、こっちからしつこく言わないと、マネージャー扱いしていた。
だが、この監督は最初から選手として見てくれている。それだけでもうれしかった。

「そうかい。そういえば、誰にこのチームの事聞いたんだ?」
「あ、えっと、暗くて顔も見えなかったし、名前も言ってなかったけど、
 …なんか寡黙な人でした。」
「ああ、あいつか。名前を言わないなんて、奴らしいな。
 奴の紹介なら、君は見どころのある選手のようだね。」
「あ、あの、奴って一体…?」
「おーい、悪いが集まってくれー!」

完全無視された。
全員がぞろぞろ集まってくる。…合計、たった8人。理奈を入れても9人ぎりぎり。
だがその中に、昨日の男の子らしい子は見えなかった。

(ん?別のリトルのユニフォーム…スパイか?)
(んなことよりみろよ、すげ…なんだあの胸…)
(揉んでみてえな…吸ってみてえな…)
(しかもカワイイ…)

ひそひそ声が聞こえる。
聞き取りにくい声だったが、過去にも同じ事が何度もあり、こういう事には敏感だった。
いやらしい目で見られているのも感じる。ここでも同じなのかな、嘆く。
だが、それは杞憂に過ぎなかった。

303 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:28:20 ID:/77rj5VF
「今日からウチに入る事になった…名前は?」
「え!?も、もうこのチームのメンバー扱いですか!?」
「そのために来たんだろう。何寝ぼけた事言ってるんだい。
 ていうかね、うちは人数ギリギリなんだ。入ってもらわなきゃ困るんだよ。なあみんな。」

大爆笑が起こる。

「監督、強引すぎだぜ!」
「らしいっちゃらしいけどな!」
「新入り、あきらめた方がいいぜ、うちに興味持ってきた以上、監督はもう逃がしちゃくれねえよ!」

何が何やらもうわけがわからない。
だが、1つだけわかったことがある。
…ここの選手は、年頃の男の子である以上、確かに性に対する興味はあるみたいではある。

だがそこには、自分を選手として見てくれる、確かな仲間意識があった。
その証拠に、(性的なものではない事で)自分をからかっている。
初対面時のいやらしい目だった最初を除けば、仲間と分かれば自分を仲間として見ている目をもっている。

確信を持った、ここならやれる、と。自然と笑顔になった。
今まではこんなことなかったのに。男の子の前で笑顔になれるの、いつ以来だろう。

「わたしの名前は、野村理奈(のむら・りな)です!よろしくお願いします!」

「よろしくぅ!」
「いよっ、新入り!仲良くやろうぜ!」
「これでお前、ラリナが入ったからレギュラー陥落だな!」
「なにぃー!?」

あらら、喧嘩が始まっちゃった。…ん?ラリナ?

「ちょ、ちょっと、ラリナって?」
「え?のむ・らりな、だろ?名前。」
「いや、き、切るところが違う…」
「え?そうなの?ま、いいや、いいんだってこれで!ニックネームって事でいいだろ?」
「ラリナ!ラリナ!ラリナ!」

ラリナの大合唱。もはや仲間を通り越している。
確かにこんな形を自分は求めていたのだが、流石にこれには戸惑った。だが、もはや逆らう術はないようである。

(ま、いっか…)

304 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:30:02 ID:/77rj5VF
「そういえばさ、ラリナ。なんでこんな弱小リトルを選んだんだ?
 てか、知名度も低いのに、よくここがわかったよな?近所なのか?」
「あ、えーと…」
「ああ、土生の紹介でここに来たらしい。」
「あ、兄貴の!?」

一同がどよめく。
突然、選手の一人が目の色を変えて理奈の前に飛び出してきた。

「あ、あの、俺!」
「…な、なんですか?」

今までの場合、このシュチュエーションでは巨乳目当てで付き合いを求める先輩選手ばかりだった。
いやらしい目が見え見えだったので断ったのだが、この大柄な少年の目にはそんな様子はない。

「俺の名前は山下力(やました・ちから)です!ら、ラリナ姉さんと呼んでいいですか?」
「…はい?」
「この山下力、土生のアニキの一番弟子です!
 その兄貴が認めたという事は、相当の実力者、ぜひ、下においてください!」

どこかおかしい、このリトル。
監督も含めて、変わり者が多すぎだ。

「…ぐおっ!?」

山下の頬に、グーパンチが飛んできた。
山下が吹っ飛び、今度は山下よりも小柄な少年が目の前に現れる。

「お、おいらの名前は橡浦隼人(とちうら・はやと)!姉御と呼ばせてください!
 橡浦隼人こそ、あんちゃんの最強の子分です!」
「んだと橡浦!このチビ!」
「山下、てめえのようなデカブツ、暑苦しくてたまんねえんだよ!」

目の前で火花が飛び散る。
理奈は、ただ呆然と眺めるしかなかった。

305 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:31:16 ID:/77rj5VF
「と、とにかく、俺たちに、ラリナ姉さんの球を見せて下さい!」
「あんちゃんが認めたんだ、姉御はすごい球を投げるんですよね?」
「へ?」

他の連中も理奈がすごい球を投げるものと思っているらしい。
それほどまでに土生と言う少年は慕われているのだろうか。

「あ、で、でも、もし期待に応えられなかったら…」
「そんなわけ、あるわけがないじゃないですか!」
「あうう…か、監督…」
「気にするな。仮に期待に応えられなくても、勝手に期待するこのガキどもが悪い。
 とりあえず、投げてくれないかな?君の球を見せてよ。」

初めて、自分の球を見てもらえる。
周りの期待こそ気になるが、これほどうれしい事はなかった。
急ぎ足でマウンドに向かう。キャッチャーが装備を付け、ミットを構えた。


(初めて…野球選手として、リトルでプレイできるんだ…よし!)

左手でボールを握り締め、大きく振りかぶる。
そして、左腕がうねる。

次の瞬間、キャッチャーの後方にあるフェンスが、カシャンと音を立てた。

「…へ?」
「な、なんだよ、今の速さ…」
「あいつ、捕れてねえじゃん…」
「お、お前がやってみろよ、絶対にとれるわけがないだろ!」

密かに、監督はスピードガンでスピードを計っていた。

(118!?アップなしでこれか!?)

小学生6年男子で、全国トップクラススピードが125くらいと言われている。
7キロは結構差があるが、アップをしていないうえ、理奈はまだ小学5年生、しかも女子。

理奈にも驚いた。自分はこれだけの球を投げられるのか、と。
父親こそ平然と取っていたが、自分の球はこんなにもすごいのかと。自信になった。

「す、すげえよ、ラリナ!」
「でもよお…これ、だれが取るんだ?」

みんなが顔を見合わせる。
誰かがこの球をとらないといけないのだ。となると、当然この2名が名乗りを上げる。

306 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:34:15 ID:/77rj5VF
「ラリナ姉さんの球をとれるのは、がっちりとした体のこの俺、山下力だ!
 ラリナ姉さん、俺に投げ込んでください!」
「馬鹿言うなこのデクノボー!反射神経抜群のこの俺、橡浦隼人に!」

また喧嘩。
慌てた理奈は、こう提案する。

「あ、ありがとね、二人とも。わたしの球をとるって言ってくれて。
 とりあえず、捕れたほうがわたしのキャッチャー、ってことにしない?」
「「じゃあ、俺が先に!」」
「あうう…じゃ、じゃあ、先に名乗りを上げた山下君からでいい?」
「いえーい!おまえは指くわえて見てるんだな!
 俺が取れてお前は取れないから、お前の出番はまったくねーぜ!」
「なんだと!?姉御、容赦なくこいつを豪速球で捻じ伏せてください!」

やれやれ、と思いつつ、装備をつけた山下に対し、豪速球を投げ込む。
案の定、

「ぐああっ!」

捕れない。
もう1度、と催促され何球か投げ込むが、結果はやはり同じ。

「けっ、だから捕れないと言っただろーが!俺に代わりな!」
「うるせえ!どーせお前も捕れねーよ!」

意気揚々と装備をつけてミットを構える。だが、やはり捕れない。
山下同様何球も催促するが、結局捕れなかった。

「やっぱダメだ、俺たち全員、取れっこないよ…」
「無理だ、速すぎる…」

全員理奈の速球に歯が立たない。
これではいくら気に行ったチームでも、意味がない。
やはりもっと強いチームに行くべきなのか、この素敵なチームを涙をのんであきらめてでも。

307 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:35:30 ID:/77rj5VF
「やっぱり、土生さんにしか、この球はとれないよ。」
「そうだな。土生さんなら、この球をとれる。」

土生?
さっきから、その名前が何度か挙がっているけど…

「えっと、その土生さんは、いつ来るの?」
「いつもは時間通りくるんだけど、今日は日直で居残りしてますよ。
 そろそろ来ると思います。」
「土生さんは、ウチ一番の実力者ですよ!」

山下と橡浦が、口をそろえてそう言った。
…そして、噂をすればなんとやら、である。

「あ、来た!」
「土生さん!あなたが紹介した女の子が、来てますよ!」


…階段を降りてくる少年が一人。
その落ち着いた、物静かな雰囲気、間違いなく昨日声をかけてくれた、あの少年。

「…そうか。」
「土生さん、さすがですよ、こんなすごいピッチャーを連れてくるなんて!」
「…たまたまだ。」
「なんですけど、あまりにすごい球なんで、俺たちじゃ無理なんです。」
「…分かっていたことだ。」

全員がその台詞に唖然とした。
よーするに、最初から自分がキャッチャーをするつもりだったらしい。
無言でプロテクターとレガース、マスクをつけ、構える。

「あの、…昨日は、どうも。」
「…。」
「あの、わたしに、何か、言う事とか、その…」
「…何を言えばいい?」
「…いえ、なんでもないです。」

確かに何も言う義務はない。だが、何か言ってほしい、と思う願望も自然だと思う。
とはいえ、土生は聞き入れてくれそうにもない。泣く泣く投球フォームに入る。

(ううう…なんか調子狂うなあ。)
「…。」
(ええい、とにかく、投げればいいんでしょ、投げればあ!)

やけくその全力投球。
…次の瞬間、乾いたミット音。

「…。」
「と…とった…」
「土生の兄貴、捕ったぜ!」

歓声が上がる。みんなが土生によってたかる。
理奈も感動して土生のもとに駆け寄った。

308 :迷わずストレート!:2008/10/12(日) 21:36:38 ID:/77rj5VF
「す、すごい!完璧に取った、すごい!」
「…捕るだけで、精一杯だ。」
「もう、照れなくていいって!」
「…。」
「あ、いや、なんでもないです。」
「監督。俺、今日からサードからキャッチャーにコンバートします。」

どうやら、本職はサードの様である。
キャッチャーでないにもかかわらず軽々と捕っている、という事実に、再び驚かされた。

「ふーん?好きにすればいいよ。」

そして、コンバートという重要で大事な事を適当に受け流す監督に、三度驚かされた。


「それじゃあ、野村。今日から…これ、背番号1だ。」
「あ、…え、いいんですか?」
「いいも何も、うちのエースはお前で決定た。
 …このゼッケンは使い回しなんだが、ずっとこの1番は、」

少し監督の様子がしんみりしている。
まわりを見ても、すこし選手たちがおとなしくなっている。

「新たな、持ち主にふさわしいエースを、待っていたんだ。」
「え…それって、どういう…!?」

どう言う事、と聞こうとしたその瞬間、右肩に手を置かれた。

「は、土生君?」
「…。」
「え、えっと…。」
「聞くな。」


こうして、理奈の新たなる野球ストーリーが、幕を開けた。

309 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/12(日) 21:38:25 ID:/77rj5VF
とりあえずここまで。
じき続きを投下することになるでしょう。

西小東小シリーズと比べて、決定的な違いは心理模写ですねえ…
短くまとめているのに内容が濃いですもん。
俺の書く小説はどれもこれも長ったらしい…

努力してるつもりでも、治りません。=努力してないってことだけど。

310 :名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:32:44 ID:747EVQYt
GJ!
エロとは無関係に先が気になるw
もちろん、土生の兄貴が理奈をどうみるのか期待してます

311 :名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:39:33 ID:Y758bDtJ
GJ!!
シチュはまさにストライク!! 次回に期待してます。ラリナのルックスもっと知りたい。

312 :名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 22:38:21 ID:qRzYS8zS
GJなんか新しいすげエ新しい

313 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/13(月) 22:43:09 ID:7HXkr/zl
某板と違いエロ要素なくても何にも気にしないでくれるのはありがたい限り。
とりあえず続きを投下です。

>>311
西小東小シリーズ同様登場人物設定はあったほうがいいか。
問題はバストサイズだが…
最高球速と同じ、と言うのも考えたが、それは流石にとんでもなさすぎる。
素直に西小東小シリーズを参考にすればいいですね。

314 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:44:15 ID:7HXkr/zl
「おーい、そろそろ練習終わるかー?」

時計を見て、そろそろ頃合いと判断した監督がそう呼びかけた。
理奈と土生のバッテリーが投球練習を、他の連中は守備練習に時間を割いた。

「ど、どうかな、今日の投球は。」
「…チェンジアップは今日覚えたばかりだ、これからじっくりコントロールしていけばいい。
 少しでも変化していた、それだけでも収穫だ。」
「あ、ありがと。」

あいかわらず寡黙な口調の土生。理奈は変化球を持っていなかったため、
とりあえず速いストレートを生かし負担の少ないチェンジアップを覚える事にしたらしい。

監督のところまで行くと、監督に呼ばれた。
他の連中に聞かれないように、小さめの声でしゃべる。

「ところで野村。お前のユニフォームを用意してやらなきゃいけんが…」
「あ、そういえばそうですね。」
「…こういうのもなんだが、その、なんだ。お前の…その胸のせいで、サイズが合いそうなのが今の地点でない。」

普通のサイズのユニフォームの場合、当然理奈が着れるわけがない。
胸の分だけどうしてもきつくなってしまう。
今日理奈が着てきたユニフォームも、理奈の身長よりふた回り大きなサイズである。

だが、光陵リトルのユニフォームは当然必要になるし、
そもそも違うリトルのユニフォームをいつまでも着用するわけにはいかない。

「とりあえずユニフォームを特注しておくから、しばらくはそのユニフォームで練習してな。
 …あと、こんな事聞くのセクハラかもしれないけど、ピッチングの時に、
 胸が邪魔になったりとかしない?こう、ピッチングの動作の時に激しく揺れ動いたりとか…」
「あ、大丈夫です。特注したスポーツブラつけてるんで。
 これで胸をがっちり支えて、動きをセーブしてますから。」
「そうか。それなら、何かしてやる必要もないな。」

いろいろ気を使ってくれる監督である。
そうこうしているうちに、

「監督、もう帰っていいすか?」
「おーう、そんじゃあ解散だ。」

橡浦がせかし、解散命令が出る。
すると、赤星がこんな事を言い出した。

315 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:44:48 ID:7HXkr/zl
「よーし、今日はラリナの歓迎会だ!
 土生さん、ラリナを例の場所に連れていってもらえませんか?俺たちは買い出しに行ってくるんで。」
「…ああ。」
「?
 土生君、例の場所って?」
「…あいつらの憩いの場だ。ついてこい。」

土生と理奈が他の連中と別行動する事に。
しばらくついていくと、だんだん人気のない場所に差し掛かり、

「ここ、どこ?」
「…山のふもとだが。それがどうした?」
「な、なんでもないです。」

右側には山林。しばらく道路を進むが、突然山の方に歩を進める土生。
理奈もそれについていくと、獣道のような道に差し掛かり、そして、

「あ、すごい。秘密基地?」
「…リトル伝統の基地だ。」

ボロボロの木の低いテーブル。雑多なものが所狭しと置いてある。
雨をしのぐトタン屋根もあり、周りは木で囲まれているので暴風で飛ばされることもなさそうだ。
床は段ボールなので土の上に座ったり寝転がったりする羽目になる事はない。

「このノートは?」
「…それか。後で説明する。適当に読んでいろ。」

テーブルの上に、『俺たちの仲間』と題されたノートが置いてある。
そこに何かの名前が書かれている。おそらくはOBの選手だろう。変なコメント付きで。
ノートの罫線を無視してごちゃごちゃに書かれている。

『俺が最強!坂本裕也』
『エースは俺だ!三宅哲史』
『4番は任せろ!4番サード、村田修一』

…もはやだれが歴代のエースで誰が4番か分からない。だって全員がそう主張してるもん。
誰が活躍して誰がベンチで…いや、みんなエースで4番気分にこのノートで思い込んで浸ってるのかな。
よくわかんないや。

316 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:46:03 ID:7HXkr/zl
書かれているページの中で最後のページを開くと、土生や山下、橡浦の名前もあった。
3人とも出しゃばったコメントをしている。今在籍している他の6人も同様に。

…だが、その9人のコメントの上部が、塗りつぶされていた。
はっきりとはしないが、他の選手のコメントのスペースから考えて、4,5人分ほど黒く塗りつぶされている。

「ねえ、これって…」
「…なんだ。」
「なあに、これ。黒く塗りつぶされているのは…」
「…俺たちの歴史を、抹殺したものだ。」

言っている意味がよくわからない。
詳しい事を聞こうとしたが、土生はそれを許さなかった。

「…その部分についてこれ以上聞くな。もちろん、あいつらに対してもだ。
 いいな。」
「う、うん。…わかった。」

さらに周りを見渡してみると、1枚の写真を見つけた。

(この写真…)

15人ほどの集合写真。
その中には、今いるメンバーも何人か含まれていた。知らないメンバーもいた。

(これは…土生君?)

土生の姿もあった。
だが、その表情は、非常に豊かなものだった。
とても明るい、今の土生からは考えられない笑顔。

(過去に、いったい何があったの?)
「…何を見てる?」
「あ、ううん?なんでもないの!」
「…そうか。」

慌てて写真をポケットに隠す。
土生も気付かなかったようで、一安心した。

「土生さん、ただいまー!」
「今日は姉御の歓迎会だー!
 ほら、弁当にお菓子ですぜ!」
「ラリナ姉さん、どのジュース飲みます?」

コンビニでいろいろ買ってきたようである。
過去に何があったのか気にはなったが、今は、楽しいひと時を満喫しよう、そう思った。

天井にぶら下げている懐中電灯の明かりのもとでの宴会。
いろんな話をしたり、一発芸をしたり。おなかも満腹になり、時計を見ると9時を回っていた。
それに気付き、みんな慌てて帰り出す。その様子にクスッと笑いながら、理奈も帰路についた。

317 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:47:04 ID:7HXkr/zl
「ただいまー。」
「ずいぶん遅かったな、どうだった?」
「うん、すごく楽しかった!ここなら楽しくやれるよ!」
「そうか。(この様子なら、本当に問題はなさそうだな。)」

帰るやいなや、風呂場に走っていく理奈。
あれだけ楽しそうな理奈を見るのは久しぶりだったので、心の底から安心した。

湯気が立ち込める浴槽に体を沈める。
透き通った水面の下には、たわわに実った2つの巨乳。

(いままでは、このおっぱいに、たくさんの男の子が嫌がらせをしてきたけど…
 もう、そんな事はないんだ。)

巨乳であることを恨んだことはない。
そんな事をしたら自分を生んでくれた、今は別々になっている母親を恨む事になってしまうと思っているからだ。
それでもやはり、巨乳が原因で今まで自分に大きな壁が出来ているのは悲しかったが、

でも、今はそんな事はない。
年頃ゆえに流石に性的な興味は持っているとはいえ、だれもそれで嫌がらせをしては来ない。

(これからは、どんどん野球を楽しんで、どんどんみんなと仲良くなって…
 …恋も、するのかな。
 その時は、この巨乳も役に立つのかな。や、やだ、あたしったら…)

野球が、楽しい。今のメンバーとの野球が、死ぬほど楽しい。
まだ1日だけだが、これからの事を思うと、わくわくしてしょうがなかった。
うーん、と伸びをする。お風呂のお湯がこんなにも気持ちいいのは、久しぶりだった。

318 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:48:12 ID:7HXkr/zl
次の日も、その次の日も、快速球を投げ続けた。
ピッチング練習では心地よいミット音を鳴らせ(チェンジアップはひどい有様だが)、
シート打撃では山下と橡浦以外はバットに当てることすらできなかった。

バシィン!

「…。」
「え、えと、どうかな?」
「…悪くない。」

土生は、相変わらずの調子だが。
だが、土生に球を受け続けてもらううちに、日に日になにかが強くなっていった。

(なんだろ、このドキドキ。)
「…どうした?」
「う、ううん!なんでもないよ!
(ど、どしたんだろ。土生君を見ると、なんかこう…)」

土生を見ると、恥ずかしくなる。
それは間違いなく恋愛感情なのだが、理奈はそうだとは分かってはいない。
ピッチングについての話し合いの時も、うつむいてばかり。

(…俺の前だと、うつむいてばかりだが…?)

土生もその様子に疑問を持った。
日を追うごとにうつむき加減は大きくなり、口籠るようにもなってしまった。

(なんでだろ。
 なんで、土生君の前だと、こんなにも恥ずかしくなるんだろう…)


ある日の事。
練習も終わり、さあ帰ろう、と思ったとき。

「…あれ?どこへ行くの?」
「え?あ、いや…ラ、ラリナは先帰ってて!」

土生以外の9人の男子が大慌てで逃げていく。
興味津々な女の子ならば、こういうときは気付かれずについていくのがセオリー。
追っていくと、見覚えのある場所に。

(ここって…秘密基地?
 どうしてここに…ん?)
「すげえな、これ。」
「へっへー、俺が拾ったんだ!」
「ナイス、赤松!」

9人が輪になって座り、何かを囲んでいる。
気になり、そっと近付く。

319 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:48:52 ID:7HXkr/zl
「何してるの?」
「わっ!あ、姉御!(か、隠せ、早く!)」
(?…何か隠した?)
「ら、ラリナ姉さん、俺たち、なにもしてませんから!なーんにも知りませんから!
 行こうぜ、橡浦!」

雪崩を撃つように去っていった。
何かを隠したあたりを理奈があさると。

(…古雑誌?これかな?
 立てかけてあるけど…!!!??)

捕りだしてみると、それはいわゆるエロ雑誌。
ページを開くと、裸かつ理奈には劣る巨乳の女性が映っている。

「な、何これ…いや、こんなのを読む年頃なんだよね…
 …でも、この姿をあたしと合わせて、読んでるのかな…」
「それは、ない。」

後ろから声がする。
慌てて背中に雑誌を隠す。

「は、土生君?どうして?」
「…気になったから、来た。隠しても無駄だ。まあ、どうでもいいことだがな。」
「うう…」
「だが、1つだけ言っておく。断じてあいつらはお前と写真の女をつなげて考えたりはしない。
 …あいつらは、『裸の女』に興味をそそられるだけだ。」
「え…。」
「お前を傷つけるような事を思っちゃいないってことだ。
 …その雑誌を見ながらお前を想像してるなんてことはない、安心しろ。」

そう言って去っていく。
…はずだったが、理奈が呼びとめた。

「ねえ!」
「…なんだ。」
「そ、その、土生君は、女の子の裸に、興味あるの?」
「…いまからここでヌードショーでも行うのか?」
「ぜ、全然!」

どーも話がかみ合わない。
それでも、聞かないと気が済まない。

「ど、どうなの?」
「…ある。興味はある。悪いか?」
「ぜ、全然。
 こ、こういう本も読んだりするの?」
「…あいつらにたまに見させられたりもする。」
「そ、そう。」

320 :迷わずストレート!:2008/10/13(月) 22:49:24 ID:7HXkr/zl
…やはり話しづらい。
だが、勇気を持って、一番聞きたかった事を聞く。

「あ、あたしの裸、見たい!?」
「…。」
「えっと、その。(い、言い間違えた!見たい、じゃなくて、見てみたい、だったかな?あれ!?)」
「…。」

気まずい。
ただただ気まずい。

「…。」
「ご、ごめんね、変な事聞いて!それじゃあ」
「雑誌を貸せ。」
「へ?」
「…貸せ。」

言われるがままに雑誌を貸した。
2,3秒ほどパラパラと見て、そして閉じて投げ捨てた。

(な、何がしたいの?)
「…悪い。」
「え…きゃあっ!」

理奈に抱きつく土生。
いきなりの事に混乱する。

「…え!?(ぼ、ボタンを…外して…)」
「…見たい。」
「な、何を!?」
「…裸。お前が、見たいか、って聞いた。」
(う、嘘!?はわわわわ…)

興味本位で尋ねただけだったが、まさかこんな事になるとは思わなかった。
何が何だか分からず、

「ごめんっ!」
「!」

逃げ出してしまった。
土生に対して、怒りとか、そういう感情はない。
…むしろ、別の感情が芽生えていた。裸を見てほしいのは本当だったから。

土生は、いつもの通り無表情で、追いかけたりせずに逃げていく理奈を目で追い続けた。
姿が見えなくなると、土生もゆっくりと秘密基地を後にした。

321 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/13(月) 22:51:11 ID:7HXkr/zl
第2部投下完了。
…特に他に何も書くことはないです。

322 :名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 23:05:03 ID:Y758bDtJ
まずはGJ!!
微エロはおkだが、本作には汗と土にまみれたユニフォームの濃密なエロスを激しく希望!!



323 :名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 00:50:28 ID:ZPxnLxI7
そういや、前スレで各作品巨乳キャラで野球を!!って話題あったなGJ


324 :名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 19:22:57 ID:COZSmaer
>>313

>問題はバストサイズだが…
>最高球速と同じ、と言うのも考えたが、

将来は、100マイルの速球を武器にメジャーで活躍するんですね。

325 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/14(火) 23:00:32 ID:q/ta7Wh4
>>324
西小東小シリーズ同様、多分時は進みません。
仮に夏、秋、と過ぎて行っても次の年も小5のままです。
そこそこ続けていきたいので。
すなわち、西小東小シリーズの世界とリンクすることもできる。

ちなみに、最高球速は小学生なので125くらい。
バスト125なんていくらなんでもおかしすぎる。

一息ついたら追加投稿します。

326 :名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 23:39:35 ID:scaaG2pT
>小学生なので125くらい
ねーよwww100でも相当速いぞ

327 :名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 15:56:44 ID:2487gk5H
>>325
125wwwwww
小学生でそんなん投げれるわけねーよwwww

100でも小学生は出ない。

328 :名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 17:00:58 ID:BlHxXUJf
ミラクルジャイアンツ童夢くんの通常ストレートが110kmで十分早いだったかな?
サンダーバキュームボールなら300いくから問題ないぜwwwwwwww!!

329 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/15(水) 20:13:06 ID:jr5qc1cs

確かに小学生100km投げれるのはすごいし、速い。
(ちなみに俺は計ってもらうと90弱。)
だが、それはあくまで常人レベル。

リトルなら110以上投げられる投手は結構いる。
日本最速なら125までいく様子。

まあ、何が正しいかなんてわかることではないので、
設定としては「日本トップクラスくらいでとにかく速い」…なら問題はなかろう。

330 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:17:15 ID:wlWD/pIY
次の日も当然、練習はある。理奈も土生も、いつも通りにグラウンドへ行った。

だが、あのような事があれば、次の日以降練習に身が入らないのは当然の流れ。
ブルペンで数球投げると、土生がマウンドへ向かっていった。

「…調子が悪いな。」
「え、そう?あ、あはははは、ごめん。」
「…ストレートにキレがない。チェンジアップはいつもよりさらに滅茶苦茶だ。」
「あ、あはは、きょ、今日は調子悪いのかもー?(なんで平然としていられるんだろ…)」

いいボールを投げられない。しゃべり方を見ても誰の目から見ても明らかに理奈の様子はおかしい。
それはあのような事があれば当然なのだが。
にもかかわらず土生はいつもと変わらず無表情。
だが、実際には土生も相当ドキドキしていた。監督以外はだれも見抜けていないが。

「おーい、土生!」
「…はい。」
「あいつらにノックを撃ってやってくれ。理奈は少し休憩だ。疲れもたまってるんだろう。」

最近は監督も下の名前で呼ぶようになった。
練習に口出ししない監督だが、珍しく練習内容を指示した。
土生はうなずくとホームベースの方に向かっていく。理奈は監督のいるベンチに腰掛け、うつむく。


「何があった。」
「え?はい?」
「理奈はもとより、土生の様子もおかしい。喧嘩でもしたのか?」
「え?は、土生君の様子が、おかしいですか?」
「ああ。いつものあいつじゃない。見ていれば分かる。」

流石、と言ったところだろうか。土生の事を完全に理解しているのだろう。
理奈はだれの目から見ても様子が変なのは明らかなのだが。

「へ、へえー。な、何か悪いものでも食べたんですかねえ?」
「声が上ずってる。その様子じゃ、何か知ってるみたいだな。」
「い、いえいえいえ!そ、そんなことありません!秘密基地では何も起きていません!」
「…。」

モロ口走ってるじゃねえか。そうツッコみたくなった。だが、あえて何も言わなかった。
秘密基地で何をしたかまで口を滑らせなかったのは幸いだろう。

331 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:18:27 ID:wlWD/pIY
「…あ、あの…」
「ん?」
「こっちも、何かあったんですか?って聞きたいんですけど…
 過去に、このチームに、土生君に何かあったんですか?って…」
「…詳しく聞かせてもらおうか。(というより、このことを話すためにここに呼んだんだけどな。)」

背番号1を渡されたとき妙に全員しんみりしていた事。
写真にあった、今では考えられないくらいの笑顔の土生の事。
ノートのページの一部が、選手の誰かが書いた場所が黒く塗りつぶされていた事。

「ある程度は想像できているんじゃないのか?このチームの影に。」
「え…」
「いいさ。いずれは説明しなきゃいけないからな。
 土生が2年前に、ここにふらりと姿を見せた事があったんだ。」


…。

「おや、誰だい、君は?」
「…土生、翔平です。小学3年生です。」
「リトル入団希望かい?(あれ、でも小学3年って事は、まだ入団はできないはず…)」
「俺、親に捨てられました。」

その一言に、衝撃を受けた。
誰だって衝撃を受けるのは当たり前だが。

「手紙があって、親がごめんねって置き手紙だけ残して。
 数日後に引き取り手が来るとは思いますが、それまでは何にも当てがないんでね。
 さまよっていたら、楽しそうな場所があったんで。」
「ここが、楽しそうって感じた?」
「…野球、嫌いじゃないし。みんな笑顔で楽しく野球やっている。
 もっとも、俺が野球したところで、万年ベンチ入りすらできませんけどね。」
「やっていくかい?」
「え?」

…。

「なんの考えもなくただ誘ったんだ。
 少しでも楽しさを分けてあげたいと思ってね。そしたら…」

332 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:19:37 ID:wlWD/pIY
…。

「すごいな、あいつ…」
「ああ、やっぱり空振りは多いけど、当たったら飛ぶな…パンチ力は年上の俺たち以上だ。」
「守備でもエラーばかりだけど、たまにヒット性の鋭い辺りを捕っているし…うおっ!」

ジャストミート。
大きく弧を描いた打球は、推定飛距離100mオーバーの特大弾。
その感触と飛んで行く打球に、気持ちよさを覚えていた。

(すごい…打球を飛ばすツボを持っている。
 いや、そんなことより、さっきまであれだけ暗い顔をしていたのに、今はあんなに楽しそうに…)

…。

「俺は決めたんだ、この子に賭けてみようって。
 数日後引き取り手である親戚が来るって聞いて、強引に俺が土生の引き取りを希望したんだ。」
「ええ!?」
「どうやら向こうも、土生の引き取りは嫌がっていたらしい。喜んで土生を譲ってもらった。」
「土生君は…」
「あいつもそれでいいって言ってくれたんだ。
 とにかく野球ができるのが嬉しかったんだろうな。」

親戚の住んでいるところはここよりもずっと遠い町にある。
ずっとここで野球をやりたい気持ちが、監督の引き取りを決断する後押しとなったのだろう。

「もともといい物を持っていたんだ。すぐにあいつの野球の腕はメキメキと上がった。
 当時から弱小だったこともあるが、夏にはあいつはレギュラークラスまで上り詰めていた。」
「え、でも、3年生は大会には…」
「だから残念だったよ、あいつを出せなくて。
 でも、その年はいい4年生達が入っていてね。ほとんど素人だったけどいいものを持っていた。
 そいつらも土生同様すぐに野球が上達して、レギュラーになってチームを引っ張った。」

4年生たちがメキメキ腕をあげて頭角を現し、レギュラーになった頃に土生が入ったらしい。
ゆえに土生も、その4年生たちに憧れ、尊敬していた。

「そして土生も4年になり、今年はいけるって雰囲気があった。俺もそう感じてた。
 だから本気で優勝を狙うと公言した。
 そこで俺はいろんなリトルチームが集まる夏の合同合宿に参加することにしたんだ。
 グラウンドを借りて練習したり、気軽に他のチームと練習試合を組めるんだ。…それが失敗だった。」
「え?」

333 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:20:12 ID:wlWD/pIY
…。

「おっしゃああっ!」
「ナイスバッティング、白濱さん!」

土生が笑顔でハイタッチで出迎える。4番の一振りで3点を先行した。

「最強だな、俺たち!」
「1番二岡、2番土生、3番エース西村、4番白濱、5番新井!最強だなこの打線は!」

敵チームも唖然としていた。

「な、なんだ、確か去年も2回戦負けの弱小だったはずだ…
 ええい、打て!打線だけのチームなんだ、絶対!」
「ストライーク!バッターアウト!」
「え…」

うなる快速球。理奈と負けず劣らずの快速球。
監督はまっすぐに絞れと指示するが、

「ストライーク、バッターアウト!」
「か、カーブ…」

ブレーキの利いた、大きなカーブ。
練習試合は連戦連勝。全員が大きな希望を持っていた。
…だが、それらの練習試合を見ていた、一人の男がいた。

…。

「強豪チームの監督から、選手に直接オファー?」
「電話で、うちに来ないか、と言われたらしい。設備やメンバーを餌にな。
 そのチーム、結構暗い噂が立っていたが、その監督は選手にこういったらしい。」

『監督にもちゃんと話はつけてある。安心していい。
 よりいい環境で野球をした方がためになるから、将来のためにも新天地に移籍しなさい、と監督も言っていた。
 他の4人も監督にそう言われて移籍を決断したよ。』

「そんな…そんな事言ってませんよね?」
「もちろん俺はそんな事を言っていない。だがすでに土生以外の4人は移籍し終わっていた。
 1度でも会えばその監督が嘘をついていることに気がついたろうが、
 移籍を了承してから数十分後にすぐに連れて行かれたらしい。
 そのチームは遠くの町にあってしかも全寮制だから、今も連絡がとりようもない。」

おそらくこの時に学校も転向させたのだろう。
ウソがばれないように徹底している。

「当然土生にも電話が着ていたが、流石に向こうも俺が同居しているのは想定外だったらしい。
 電話をした当時俺も家にいたから、すぐにおかしいことがわかった。」

334 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:20:44 ID:wlWD/pIY
…。

「監督、…(略)…ってことをそのリトルの監督が言っていたんだが、本当なのか?
 本人が近くにいるから確認するって言っておいたけど。」
「移籍?…何の事だ?」
「え?」

もう少し詳しく話すと、話の食い違いが鮮明になった。
話を聞く限りでは、他の4人にも話が行っている。すぐに連絡をとり、事の矛盾を伝えようとした。だが、

「もう、…行ってしまった?」
「はい、電光石火の様に連れて行かれて…連絡もとりようがないんです。
 中井さんがいいと言ったときいて、私どもも安心して…」

親たちから勝ち取った信頼が、こんな形で裏目に出るとは思わなかった。
ここまで強引に連れて行かれそうになったら、普通とりあえず止めようとする。
だが、『中井監督の了承を得ている』の言葉が、印籠のような役割を果たしてしまっていた。

…結局、4人とも手遅れだった。
そのチームそのものに連絡しても、「ウチは知らない」の一点張り。
結局、土生以外の主力4人以外は全員失ってしまった。

土生のオファーもあれから来ない。「本人が近くにいる」と言ったおかげで、矛盾がばれると思ったからだ。
真相を知る選手が入団し真相をほかの4人に知られたら、獲得に失敗したも同然だからだ。
だからこそ、迅速に土生や監督と4人を強引に隔離する手段に打って出たのだろう。


「…すまないな、土生。俺がこんな頼りないばっかりに。」
「あのチームが悪いだけです。せっかく、今年はいけると思ったのに…」

土生が涙を流す。
だが監督は意外にも冷静だった。

「まあ、もともとウチは優勝より、野球を楽しむのがモットーだ。優勝する気はあまり無い。
 そんなチームにいても、確かに実力のあるあいつらのためにはならないだろう。
 確かに俺から向こうのチームにそう言ってはいないが、あながち間違いでもないしな。」
「なっ…!?」
「それであいつらが大成するなら、それもまたいい。
 もうあのチームの入団は無理だが、お前も別のチームに言ったらどうだ。
 俺に遠慮するな。引き続きここで暮らして、強豪の中で自分を磨けばいい。」

土生が下を向く。
ごめんなさい、俺も移籍します、と言うと監督は思っていた。だが、

335 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:21:59 ID:wlWD/pIY
「ふざけるな!俺はここに残る!」
「土生…だが、それではお前のためにはならない。遠慮するなって言って」
「そんな問題じゃねえ、遠慮でも何でもねえ!
 身寄りのない俺を、どん底だった俺を監督は救ってくれた!
 何より野球選手として、俺をここまで育て上げてくれた!
 光陵リトルで育った以上、俺はここで野球をやる!俺が優勝させる!このチームを!」

そう言ってバットを手に部屋を出ていった。
監督は、ただ呆然と土生が出ていったドアを見続けていた。

…。

「じゃあ、ノートに塗りつぶされていたのは…」
「その4人の名前だ。西村、白濱、二岡、新井。
 チームの恩を裏切った以上、チームからその過去を抹殺する意味でやったことだろう。」
「…土生君があんな性格になったのも…」
「親に裏切られ、仲間にも裏切られた。ああなってしまうのも当然だ。
 ここにいても腐ってしまうだけなのに。あれから何度か、ここを去っていいんだぞと言っても。
 俺はここに残ります、の一点張りだ。」

相当監督を慕っている証拠だろう。
自分の選手生命うんぬんより、違う何かを重んじているのは間違いない。

「だからこそ勝たせたいんだが、結局その年の秋の大会は1回戦負け。
 土生は5打数5安打4打点と縦横無尽の活躍だったが、他がな…
 あそこまで言ってくれてる以上あいつに勝たせてやりたいが、言っちゃ悪いがこのメンバーでは無理だ。
 優勝、優勝と叫んでも、橡浦、山下はともかく他の連中にそれは酷だ。
 だからチーム方針を野球を楽しむという、元の方針に戻した。土生もそれでこのチームを見限ると思ったんだが。」

それでも土生はチームに残っている。
チーム内で、特に同い年なのに橡浦や山下が彼を兄貴分として慕っているのは、実力だけではなく、
自分たちを見捨てずにチームに残ってくれたからだろう。
土生も仲間のために優勝したいと強く思っている。

「本当は俺も優勝したい。とにかく土生のために。
 そして、わずかにその可能性が生まれた。」
「え?」
「理奈…頼む。あいつらを勝たせてやってくれ。
 おまえは、直球だけならかつての西村より速い。県内でもトップクラスだ。
 …そして、土生の、あの頃の明るかったあいつを、取り戻してくれないか。」
「取り戻す?」
「あのころの明るいあいつが戻れば、そして優勝目指すぞと大声で言ってくれれば、
 チームの士気も高まる。確実にチーム力は上がる。
 …頼む。今それが出来るのは、お前しかいない。」

黙々とノックを撃ち続ける土生。
その体から伸びる影法師が、妙に切なく感じた。

336 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:23:22 ID:wlWD/pIY
以前の土生に戻ってほしいのは理奈も同じこと。とにかく、話さないと始まらない。彼を家に呼ぶことにした。
ついでに理奈の父親にも土生を紹介しておきたかった。
ただ暗い性格なだけで人嫌いと言うわけではないので、土生も理奈の誘いを受けてくれた。

「ただいまー!」
「お、今日は早いな。…そっちの子は?」
「…おじゃまします。土生です。」
「そうか、君がね。いつも理奈から話は聞いているよ。とにかく上がりなさい。」

居間のソファーに体を置く。
理奈の父親は茶と菓子の準備をしている。手慣れたものだが、ある理由があった。

「…電話だ。もしもし。
 あ、はい…そうですか、すぐ行きます!」

あわてて用意した菓子を持ってきつつ。
その様子を見て、理奈には大体の察しが付いた。

「すまないが言ってくる!マークした外国人がマイナー落ちした!」
「あはは、はいはい。行ってきて。うまくいくといいね。」
「ああ、それじゃ!」

荷物を持って飛び出してしまった。
土生はポーカーフェイスの中で、唖然としていた。

「…悪いが、どう言う事か説明してくれるか?」
「いやー、あたしのパパ、プロ野球チームの3A外国人獲得の担当スカウトなんだ。
 駐米スカウトが別にいるからあたしのパパは日本で活動してるんだけどね。
 でもさっきの様に事態が変われば、すぐに飛んで行くわ。多分数日は帰ってこないよ。」
「…シーズン中でも外国人獲得は行うからな。」
「ちなみに、ラミレーズやルウィズも、パパの担当なの!」
「ラ、ラミレーズにルウィズ!?片や去年の打点王、片や去年の最多奪三振…」

珍しく表情を変えて驚いた。やはり野球少年だけあって、その言葉に驚くのも無理はない。
パパの仕事が理奈にとっても誇りだった。胸を張る。

「えへへー、すごいでしょ。今日は出前ね。何か頼もうか?
 …ていうか、今日はちょっと話があるの、長くなるから、晩ご飯は食べていって。」
「…わかった。監督にもそう言っておく。」

電話を交互に使い、監督に伝言をし出前も取った。

337 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:23:55 ID:wlWD/pIY
…そして再び座ると、理奈はうつむいた。
これから話す、土生のつらい過去の事を考えると、こうなるのも仕方ない。

「…話って?」
「うん、話すね。あのノートの事、そして秘密基地で見つけた写真の事…」
「…話すなと言っただろ。」
「全部、監督から聞いた。」
「!」

真相を知られた以上、さすがに理奈の言葉を無視するわけにもいかない。
とにかく、理奈が監督から聞いた事を、全て聞き終えた。

「…その通りだ。」
「うん…。」
「で、それがどうした?」
「え?」
「その話は本当だ、それに間違いはない。…で、それで俺にどうしろと?」

確かに、真実を確かめるだけでは、何の解決にもなっていない。
一瞬戸惑ったが、監督から言われた昔の土生を取り戻す、と言う事を思い出した。

「昔の…以前の明るい土生君に、戻ってほしいって…」
「!
 …バカバカしい。おそらく監督の差し金だろう。」
「…。」
「違うって言うのか?」

少し考えた。
そのままうんと言って、土生が納得するはずがないと。

本気で土生に元に戻ってほしい。覚悟を決めた。

「違うわよ。」
(雰囲気が変わった?)
「…確かに監督からすべての事を聞いた。そして、あたし自身が土生君が元に戻る事を望んだ。」
「理奈自身が、か?」
「望んじゃ、迷惑だったかしら?」
「…。」

まさかこう切り返してくるとは。
監督に頼まれたと言われたら即座に帰ろうと思っていた。
…だが、理奈の目は本気だ。本気で俺を元に戻そうと思っている。…なら、

「元に戻ったところで、なんになる?」
「みんな喜ぶよ、昔の、明るい土生君に戻ってくれたって!」
「それで俺はまた誰かに裏切られるのか?」
「!」

俺は裏切られ続けた人生だった。
親に裏切られ、仲間に裏切られ、…そして、お前がこのチームに来た。
…なんで理奈をチームに呼んだんだ、俺は!?

338 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:24:26 ID:wlWD/pIY
「俺は親と楽しい生活を送っていた。
 別に金持ちとかそんなんじゃなかったけど、親と一緒にサッカー選手目指してたからな。」
(そんな過去もあったんだ…)
「…だが、倒産かなんかでいろいろあって、見捨てられた。
 その生活が楽しかったからこそ、見捨てられたんだ。」
「それで、監督に拾われて…」
「ああ、監督やあの4人、その他の奴とやる野球は、最高だった。
 本当に最高だった、楽しかった。なのに…」

何熱くなってるんだ、俺は!?
感情を殺す、って決めたじゃないか!もう2度と、あんな目に合わないように…

「また見捨てられた、チームごとな!
 そして俺は気付いた。人間、誰だって裏切る。」
「そんな…」
「俺は決めた。俺だけは、何があっても誰も裏切らねえ!
 そして、誰かが裏切る事を、いつも覚悟しておこうってな。」
「まさか、感情を殺した理由って…」
「ああ。
 いつまた裏切るかもしれないなんて思ってたら、明るくなれるわけないだろ。」

…ここまで深く傷ついている土生君を、あたしが元に戻せるの?
監督はあたししかいないって言ってたけど、むしろ土生君と会ったばかりのあたしに一番可能性はないような…
…もう、無理だよお。

「…もういいか?」
「あ、あともう1つ!」
「ん?」
「えっとね、怒っちゃいないんだけどね。
 …その、なんで、あたしのおっぱい触ろうとしたの?」
「!」

…あれ、黙っちゃった。まあ、当たり前か。

「…ごめん。」
「う、ううん、別に謝らなくったっていいの!
 …でも、どうしても理由を…!」

あ、あわわ!涙を流し始めちゃったよ!
どどど、どうして?どうして!?

「い、いいんだって、ね?おっぱい見たいって言ったのはあたしなんだから!」
「…理奈を、俺のものにしたかった。
 その豪速球も、ふかふかのその胸も。俺のものにしておきたかった。それだけだ…」

あ、あたしを、土生君のものに?
それって、もしかして…
…そうか、わかった!土生君が感情を殺している理由が!

339 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:25:22 ID:wlWD/pIY
…。言っちまったな。
これで俺は変態扱いされてもしょうがない、か。
あーあ、また俺は、仲間を失ってしまうのか…今回は裏切りじゃなく、自業自得だがな、まだマシか。

…り、理奈!?

「な、何を…」
「え?見れば分かるでしょ?服を脱いでるの。
 あたしのおっぱい、興味があるんでしょ?」
「ば、馬鹿!確かに興味があるとはいったが…」

な、なんなんだ!すぐに止めねえと!
…で、でも、やめろって言えない、なんでだ…?

「ふふ、真っ裸。おっぱい丸出し。」
「な、何を、理奈…」
「そんな事言ってる割には、視線はこっちに釘付けじゃない。」

だああっ!そうだ、まずは後ろを振り向かねえと!
…く、首も、動かない…体が、動かない!後ろから押されている感覚だ…

「ようやく、分かったの。土生君の心の中。
 土生君は、覚悟を決めてるから、感情を殺してると言った。でも、本当はそうじゃない。」
「な、何が…」
「土生君は、怖がっている。」
「!?」

ふ、ふざけるな!
俺は、裏切られたから、裏切られたから覚悟をきめて…俺は…

「本当に覚悟を決めているなら、あたしの事も諦めている。
 あたしがどこかへ移籍してしまうかもしれないって事を、諦めてる。」
「そ、そうだよ!」
「でも、そうじゃなかった。でなければ、土生君はあたしを自分のものにしようとなんてしない。
 おっぱいが欲しいなんてエッチな考えじゃなく、ただただ、あたしを手放さないために。
 どこかへ行ってしまう前に、自分のものにするために。」
「う、うるさい!」
「そうしようとした土生君の根底にあった感情は何か。
 それは決して、覚悟というものではない。」
「や、やめろ…やめろおっ!」
「翔平!」

パシン!

340 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:27:27 ID:wlWD/pIY
土生の体が、凍りついた。
その眼だけが、ただただ理奈を見つめていた。
すぐに理奈は表情を和らげる。

「覚悟を決めるってのは、これから生きていくうえで、とても大事なこと。
 でもね、あたしには、もっともっと、大事な事があるの、なんだと思う?」
「…。」
「それはね、自分に正直になるって事。」
「!」
「自分に正直になれなかったら、今のチームメイト達も、本当の意味で土生君についてきたりはしない。
 慕う気持ちは本当だけど、みんな以前の土生君の方がいいと思ってる!」
「以前の…俺…」
「自分に、正直になって、ね?
 土生君の根底にある感情は、なあに?」
「知っている、くせによお…」

上半身裸のまま、理奈が両手を広げた。
その、大人のグラビラアイドルのそれをも大きく凌駕する巨乳が、土生を受け止めようと待ち構えている。

「おいで、…受け止めてげる。
 あたしのおっぱい、好きにしていいよ。」
「…理奈あっ!」


胸の谷間に、土生の顔が飛び込んだ。巨乳が土生を包み込む。
背中に手をまわし、がっちりと理奈を抱きしめる。

「そうだよ!怖かったんだよ!
 せっかくいい仲間が出来たのに、理奈が他のチームに連れて行かれるかもと思うと、怖かった…
 …毎日、おびえてた。お前を連れてくるんじゃなかった、とすら思うようになったんだよ!」
「辛かったよね、苦しかったよね。ごめんね。…きゃっ!」

理奈も土生を受け止めて謝る事しかできなかった。
土生が理奈の乳首にしゃぶりつく。無我夢中で巨乳を揉む。

「…もう、甘えんぼさん。
(そっか、親に会えないから、人恋しい性格でもあったんだ。かわいいなあ♪)」
「どこにも、行かないでくれ…
 もうこれ以上、大切なものを失いたくない、理奈だけは絶対に手放さない!」
「土生君…」
「親なんかより、あの4人なんかより、ずっとずっと大切な…女の子なんだよ!」
(え…)

さっきも理奈を自分のものにしたいと言っていた。だがそれは、どちらかと言えば捕手としての土生の想いだった。
今度は違う。はっきりと「女の子」と言った。

「そ、それって…」
「俺は…」「土生君…」

341 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:28:32 ID:wlWD/pIY
こういうときは、必ず邪魔が入るのがお約束である。

ピンポーン。

「理奈ちゃーん?出前持ってきたよー。」
「あ。」

完全に忘れていた。
理奈は行こうと思ったが、まず服を着なきゃいけない。

「えっと…」
「俺が行く。もう涙は止まってるし、大丈夫だろ。
 …っと、金を…」
「あ、大丈夫、そのまま行って。」
「え!?」
「いいからいいから。そのまま受け取ってきて。
 …あたしはずっと、ここにいるから。」

そのほほ笑みは、安心感を与えた。土生もその言葉の意味はきっちり理解している。
だが、疑っているわけじゃない、それでも、理奈がどこかへ移籍しないとは限らない。
移籍せずとも、仕事柄、転校なんてことは十分に有りうる。

不安を胸に、玄関の扉を開ける。『野球軒』と書かれた制服を着た中年の男がいる。
おそらく中華料理かなんかの店の名前だろうが、このネーミングはまずいだろう。

「理奈ちゃ…君は?」
「同じ野球チームのものです。ちょっと今取り込み中で、俺が出てきました。」
「ああ、そうかい。じゃあ、君にこれ渡しておくね。」

よいしょと岡持を渡される。思い出したように尋ねてみる。

「えっと、お金は…」
「ははは、いつも通りツケでいいよ。今回も親父さんのスカウト出張だろ?
 …って、君は何も知らなくてもおかしくはないか。」
「一応理奈さんの親父さんの仕事の事は聞いています。」
「ああ、それなら話は早い。よーするに常連さんなんだよ。
 スカウト業は1年通して忙しいから、よく家を空けるんだ。
 で、そのたびに理奈の食卓を頼むって言われてね。もう完全に常連だよ。」

確かに、そういう事情があればツケが通用するほどの常連にもなるだろう。
だが、常連になっている理由は、それだけじゃなかった。

342 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:29:03 ID:wlWD/pIY
「ウチは球場の横で店開いてるんだけどね。
 プロ野球の関係者である以上、当然球場に出入りするだろ?昼時とかはいつも贔屓にしてもらってるんだ。
 それに、チームの成績はウチの売り上げにも影響する。
 親父さんがラミレーズにルウィズ、他にも沢山いい選手連れてきて、ウチも助かってるよ。はっはっは!」

なるほど、それで『野球軒』か、
…いや、それでもそのネーミングは何とかしろ。

「…しかし、理奈ちゃんも偉いよ。
 生まれてすぐ両親は離婚して、まだ小さいころから、仕事の関係で家を空けることが多くて。
 わたしもできる限りの事はしているつもりだけど、相当苦労しているよ。
 今回も、多分寂しい想いをしているだろうね。」
「…。
(おれは、わがままだったのかもしれないな。両親に捨てられたけど、理奈と比べると大したことないじゃないか。)」
「それに、…あのおっぱいのせいで、友達もできなかった。
 親父さんからいろいろリトルの事とか聞いていて、こっちも辛くなったよ。
 友達の家に遊びに行くような事もなく、親父さんがいなければ本当に一人ぼっちだよ。」
「そう、なんですか…」

土生もうつむいた。店員が慌てる。
ちなみに、理奈はと言うと。

「っくしょん!…遅いなあ…
 何してるんだろ。まあいっか。」

自分の噂をされてるとは、露知らず。


「おっとごめんよ、しんみりさせちゃって。
 でも、そんな中で、泣き言ひとつ言わず、本当に強いよ、理奈ちゃんは。
 それに、君のような素晴らしい友達が出来た。」
「え?」
「ずっとリトルのチームでいじめられてたんだ。だけど、ようやくいいリトルに入る事が出来たみたいだね。
 だって、今まででは考えられないもん。同じチームの選手を家に呼ぶなんて。
 本当にチームと選手を気に入っている証拠だよ。」
「そう…なんですか。」
「君はその理奈ちゃんに気に入られている、いいかい、理奈ちゃんの事、大事にするんだよ。
 芯が強くて、優しい。彼女は本当にいい子だ。こんないい子、本当に他にどこにもいないよ。
 君が理奈ちゃんを大事にする限り、理奈ちゃんも君に、チームに応えてくれるよ。」
「は、はい!」
「おっと、料理が冷めてしまう。さあ、理奈ちゃんに料理を届けてあげて。」

そう言ってバイクに乗って、去っていった。
その時、1つの決断を下した。

343 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:29:43 ID:wlWD/pIY
「もう、遅いよ〜!」
「はは、悪い悪い!」
「…雰囲気、変わったね。」
「ああ、理奈の言う通り、以前の俺に戻れそうだ。…決めた事があるから。」
「え?なになに!?(あ、愛の告白かなあ♪)」

岡持を机に置き、すうっと息を吸い込んだ。

「さっきの理奈への返答。ずっとここにいるって言った事に対する返答。
 理奈に自分に素直になれって言われたけど、それと同じくらい大事な事を、誓ったんだ。」
「うん、聞かせて!」
「俺は、…人を信じてみる!そして…」

恥ずかしいのか、うつむく。
数秒間下を向いていたが、理奈は微笑みながら土生の口が開くのを待った。そして、

「何があっても、理奈を信じる!」
「…。」

嬉しかった。自分を信じてもらえた。
嬉しさのあまりしばらく言葉が出なかったが、顔には嬉しさがいっぱいにじみ出ていた。

「…うんっ!あたしは、ずっとこのチームに、土生君のそばにいるよ!」
「よーし、今日はめでたい日だ、出前の料理で、宴会と行くか!」
「ジュース!おかし!すぐに用意するー!」


冷蔵庫のジュースやら、冷凍食品やら。すぐに食べられそうなものを手当たり次第あさって。
宴会に夢中になっていたら、気付いたら午後9時。

「やべっ!気付いたらこんな時間か!
 悪い、すぐ帰る…って、後片付けをしなきゃな、かなりゴミ出ちまった…」
「ねえ、もうこんな時間だし、いっそのこと泊まっていかない?
 …ううん、泊まってって。お願い。」
「え!?」
「…監督だっていいって言ってくれるよ。」

断るべきだと思った。だが、なぜか断れない。
あの出前の人の言葉を思い出していた。父親が出張のたび、寂しい思いをする。
気付いたら電話の前に立っており、勝手に指が動く。

344 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:30:54 ID:wlWD/pIY
(おお、こーんな時間までどーこほっつき歩いてんだお前はー。
 …ああ、まだ理奈の家?ひとつくらい連絡入れろよ〜。)
「すみません、で、今日泊まっていくことにします。」
(おー、そうか。まー構わんさ。明日は土曜日だしな。
 理奈の親御さんによろしく言っといてくれ。)
「え!?あ、ああ、はい、分かりました!では!」

一瞬慌ててしまった。今は家に理奈しかいないが、普通に考えれば理奈の親がいると思って当然だろう。
理奈しかいないことがばれると面倒だと一瞬で判断し、なんとかその場を取り繕って電話を切る。


「…とりあえず、OKもらった。」
「うん!初めてかなあ。パパ以外の人と一緒に一晩過ごすの!」
(言い方に語弊があるから、そんな風に言わないでくれ。)

寂しい思いをしなくて済む。正直それが嬉しかった。
でも理奈は優しい性格。決してその事情を口に出したりはしない。


「それじゃ、一緒にお風呂にはいろ?」
「ああ…ええっ!?一緒に!?」
「いいじゃない、さっきあたしのおっぱい見られちゃったんだし、
 おまけにあれだけ激しく揉まれて飲まれちゃって、もう隠すものなんてないんだしさ♪」

顔を真っ赤にし、下を向く。
だが、不運な事に、それをうなずく行為と勘違いされ、

「よーし、今から湯を沸かしてくるねー!」
(え!?ちょ、おまっ、待っ…)

声が出ない。理奈は風呂場に行ってしまった。
…波乱づくめになるであろう一夜が、幕を開けた。

345 :迷わずストレート!:2008/10/16(木) 01:32:06 ID:wlWD/pIY
投下完了。
一応次回で終わり。シリーズは続ける方針ですが。

西小東小シリーズとのリンクを本気で考え始めてたりしてる俺です;
原作者が何か言ってこられなければ始まりませんが。

346 :名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 08:43:25 ID:Tiw1NGjg
GJ!!
……ますます微エロスレになっていくね
でも面白いから次回期待


347 :名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 01:40:31 ID:5z4eGh2+
広島ファンだったのか中の人

ラリナが巨乳美少女だったことをちょっと忘れながら読んでました。

348 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/18(土) 01:59:24 ID:IgArzcAw
あれ?何で広島ファンだってことばれた?
小説内ではラリナパパの所属球団が特定の球団ならないように
工夫して有耶無耶にしたんだが…

まあ、ルウィズは確かに広島のルイスが元ネタですが、
ラミレーズは巨人のラミレス。
2人とも投打での助っ人最強クラスの選手としてモチーフにしたまで。

なぜ俺が広島ファンだと…

349 :名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 11:38:57 ID:nLE0h1cR
>>348
俺は>>333見てそう思ったよ。二岡、西村(巨)、白濱(広)は広陵卒だし新井(神)も去年までいたしね。

350 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/18(土) 21:21:04 ID:HzEXVwE0
>>349
あ…そういえばそうか。ちなみに新井は広島商業で
二岡、福原(神)率いる広陵と激突して勝ったことがある。
なお、当然光陵リトルの名は広陵から取っている。
2003年の選抜優勝バッテリーと、光陵を裏切ったって事で広島の裏切り者、
あとは広陵出身で有名選手を1名引っ張ってきた。

また、土生、野村(ラリナの事)、橡浦、山下、中井監督は
2007年の甲子園準優勝時のメンバーから名前をとった。

そろそろラストを投下しようっと。

351 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:12:08 ID:rJxrM2Hd
投下開始

352 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:13:05 ID:rJxrM2Hd
街外れの廃ビル。
埃っぽい一室で、沙耶はぐったりと桐也を待っていた。
涙に濡れた頬は青ざめ、口の中は血の味がする。
僅かに身じろぎした沙耶を再び藤田は足蹴にした。

「動くなって言ってんだろーが!!」

彼女を拉致し、酷い暴行を加えている二人は、沙耶と同じ附属小学校に通う同級生の藤田と矢口。
二人とも今日まで話したことも無かった。

「…さっさと録っちまおうぜ、いつも通りによ!!」

沙耶を拉致した手際の良さにも関わらず、二人は緊張し、焦燥している。こんな無茶をする以上当たり前なのだろうが、黙々と沙耶の衣服を引き剥がす彼らの顔もまた蒼白だ。

「いやあっ!! 桐也!! 桐也!!」

「うるせーよ!! 桐也ならすぐ現れるからよ!!」
ブレザーが引き剥がされ、ブラウスのボタンが弾け飛ぶ。
黙々とビデオカメラを廻す矢口の前に、沙耶の小柄だが女らしく成長しつつある肉体が露わになってゆく。
朦朧とする意識のなかで、沙耶は彼らの意図をぼんやりと考えた。こんな事をして、彼らがただで済むわけがない。
たとえどんな姿を録画されても、沙耶は彼らを告発し、裁きを受けさせる決意を固めていた。




353 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:14:32 ID:rJxrM2Hd
しかし、はたして何故、桐也がここに来るのだろう?

「いや… いや…」

弱々しく抗う沙耶のブラジャーが毟り取られ、汗ばんだ乳房が露わになった。
藤田は無言で沙耶の背後に回り、両手で激しく沙耶の豊かな双球を揉みしだく。
桐也の甘美な技巧とは程遠い、乱暴で粗野な責めに沙耶の顔は苦痛に歪んだ。

「や、めて…」

千切れんばかりに変形する幼い乳房。
明らかな悪意を込めて、藤田の指先が小さな沙耶の乳首をぎゅっと抓った。
「痛いっ!! やめて、やめてぇ…」

カメラは舐めるように悶える彼女の姿態を収めてゆき、二人の少年は息を荒げて沙耶にさらなる屈辱を強いた。

「…脚、押さえろ。」

華奢なふとももは屈強な腕により容易に固定され、ひくひくと剥き出しになった部分にレンズが迫る。

「いやあぁぁ!!」

「たまんね。ぶち込んで撮るか!?」

「その前に咥えてる顔だろ。」

幼く敏感なあらゆる急所を容赦なく蹂躙され、か細い泣き声を上げる続ける彼女の唇に、凶悪な猛りが迫ったとき、ギィ、と壊れたドアが開き、藤田と矢口がビクリと動きを止めた。

「…来たな。」



354 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:15:56 ID:rJxrM2Hd
「桐也!! 助けて!! 助けて…」

部屋に足を踏み入れた桐也は、沙耶の無残な姿にもあまり驚くことなく、低い声で二人の同級生を見据えて言う。

「…お前ら、どういうつもりだ?」

体格も優れ、附属小の六年生の中でも幅を利かせている二人が、転校してきてまだ日も浅い桐也に対し、怯えたように目を伏せて応えた。

「…見ての通りだ。いつもの、お前のやり方だよ。」

「沙耶、大丈夫か? すぐにケリ付けるからな。」
経緯が飲み込めない不安げな沙耶をちらりと眺めて優しく桐也は言うと、じりじりと退いてゆく藤田と矢口を嘲笑った。

「これが俺のやり方!? じゃ、ここからどうするつもりだ?」

言葉に詰まる二人に桐也は続ける。

「お前らじゃ無理だよ。ここからが一番、難しい。」

「…だから、こんなことしてまで引き止めてんだよ!! …リーダー。」

話の見えない沙耶は困惑して桐也を見つめる。やり方…リーダー…
彼らは一体何の話をしているのだろう?



355 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:17:13 ID:rJxrM2Hd
藤田は思う。この類の乱暴や、盗撮は誰でも出来る。補導され、人生を棒にふる覚悟があれば。
しかし、窮地に立って半狂乱の少女達を宥め、脅し、ついには屈服させて意のままに操り、更なる犠牲者を引きずり込ませる桐也の巧妙な手腕があれば、絶対の安全圏から思うままの退屈しのぎが出来るのだ。

「…『沙耶の裸をばらまかれたくなければ…』か? だからお前らはその程度なんだよ。『リスク』を解っていない。」

藤田と矢口は顔を見合わせ、言葉を詰まらせる。『課外授業』の頭脳たる桐也を再び仲間に引き戻す為、二人が考えていたことは、まさにその程度だったからだ。

桐也はゆっくり沙耶の傍らにしゃがみ込むと、丁寧に乱れた着衣を直してやる。

「…桐也、一体…」

「大丈夫。大丈夫だから。」

落ち付いた声はいつもの桐也と変わらない。土曜日の少し淫靡な駆け引き、日曜日のお出かけ。
当たり前の日常が沙耶にはひどく遠く思えた。

「…『女に腑抜けた』って訳か!? オメー程の奴がよ!!」

藤田の言葉に、矢口が意地悪く付け足す。

「…盗撮して、女脅して、その女に別の女撮らせる。天才だぜ。桐也はよ。」



356 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:19:19 ID:rJxrM2Hd
「…嘘。桐也… 嘘でしょ…」

桐也は沙耶に応えず、立ち上がって二人に向き合った。

「…『ゲーム』はそんな単純なもんじゃねえ。知ってるだろ?」

彼らは再び顔を見合わせる。
桐也の狡猾さは完全な『安全装置』にあった。
彼らが盗撮した少女達の卑猥な映像は、全て一つのファイルに収まって、あるパソコンに疎い初老の男性教師のハードディスクの奥に眠らせてある。
更衣室やトイレに彼らが設置した隠しカメラが万一発見されれば、少女の筆跡で用意された手紙が男性教師の淫行を当局に告発し、さまざまな証拠がごく自然に浮上する、という手筈だった。
桐也が周到に準備しているそれら無数の『安全装置』があってこそ、何不自由ない富裕な家庭を持つ佐野や小沢は安全な退屈しのぎを満喫してこれたのだ。

「…あの老いぼれは毎日自分が爆弾の前に座ってることを知らねえ。 それから、お前らも、な。」

桐也の言葉に、佐野と小沢はごくり、と喉を鳴らした。
ハッタリは桐也の十八番だ。
しかし、彼らの人生を破滅させる装置を、眉一つ動かさず仕掛けられるのも、間違いなく桐也なのだ。



357 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:21:09 ID:rJxrM2Hd
桐也は沙耶を守るように彼女の前に立ち、沈黙した二人に冷たい声で告げた。

「俺は俺の勝手で抜ける。気に食わねえなら遊んやるぞ!? 始めるか? 俺との『リスキー・ゲーム』を!?』

沙耶が見上げる桐也の表情は、沙耶が心を奪われた魅力的な微笑をたたえたままだ。
壊れそうな心で、沙耶は彼から目を反らせた。


ゴン!!

矢口が、汚い床にビデオカメラを投げ捨てる音。

「…言うとおりにするよ…また、面白いことやるとき、声掛けてくれよな…」

藤田が悄然と呟いて、二人は桐也に背中を向けた。
沙耶を立たせながら桐也が去り行く二人を見ずに言う。

「…片岡大基はもう使えない。東小攻めは当分休め。」

「…わかったよ。桐也。」

そう答えて二人が去った後、無表情に佇む沙耶に、桐也は落ち着いた声で語りかける。沙耶には見慣れた横顔。
しかし別人の横顔。

「…そういう事だ。憎んでくれていい。でも…
お前と一緒だと、本当に…本当に楽しかった。」

もう、桐也を信じる拠り所は沙耶にはない。たった今の一幕ですら、彼の『リスキー・ゲーム』ではないという保証がどこにあるのだろうか。





358 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:22:48 ID:rJxrM2Hd
だが、血の気の失せた表情で、沙耶は黒く渦巻く罪の中心に佇んだ加賀桐也の姿をじっと見つめた。
そして自らの魂が、すでにその渦の中で溺れているのを沙耶は静かに認め、ズタズタに傷ついた心と身体で、崩れるように桐也の胸に飛び込んだ。

「…桐也の…バカ。」


END

359 :『リスキー・ゲーム3』 ◆cStOEcFYHc :2008/10/19(日) 09:23:51 ID:rJxrM2Hd
投下終了

360 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/19(日) 18:50:34 ID:H5BRUg5a
>>359
なんか、すごいですね、いつ見ても。
よくこんな奥深い小説が書けるものです。奥深すぎて理解しにくい(ぁ

とりあえず負けじと投下。今回がとりあえず最終回。

361 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:51:20 ID:H5BRUg5a
…土生は一足先に湯船につかっていた。

(どど、どうすりゃいいんだ?
 そうだ、あいつが来る前にサッサと上がろう…)

と思うのだが、体が動かない。
土生の理性とは裏腹に、完全に理奈を待つために湯船にその身を置いていた。

(い、いいじゃないか、誘ってきたのは向こうからなんだし…
 だ、ダメだ、すぐに上がらないと…)
「湯加減どう?」
「どわああっ!」

擦りガラス戸の向こうに理奈の色付きシルエット。
もう理奈との混浴は避けられない。時すでに遅し。

「何驚いてるのよ。一緒にお風呂入る事に決めていたじゃない。」
「いや、それはそうだがな、その…!!」

ガラス越しの理奈の姿。
ガラガラガラ、の音と共にその目にはっきりと映った。
土生は見まいと思うのだが、視線をそらそうとするのでやっと。

「何目をそらしてるの?そんな事しなくたって、堂々と見ていいんだから。」
「…。」
「はあーあ。えいっ!」

土生の顔のまん前に胸を持ってくる。両手で両胸を寄せて上げている。
性的魅力抜群。土生はちらりと見ては目線をそらし、ちらりと見てはそらし。
理奈はその様子を楽しみつつ、

「しょーがないなあ。とりあえずさ、いったん浴槽を出て。」
「あ、ああ。」

風呂場から出してくれる、と思い、ホッとしつつ浴槽を出る。
もちろんこれは土生の勘違いに過ぎないのだが。

362 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:52:27 ID:H5BRUg5a
「ちょっと待ってて。」
「え?」

理奈はすっくと立ち上がると、ボディソープを多めに手に流し込む。
手の中いっぱいのボディソープを腹に、脚に、もちろん巨乳には一段と念入りに、大量に塗りこむ。
塗りこむたびに、やわらかく大きな彼女の胸はたゆたう。

…土生は理奈がやりたい事に気付いた。逃げようとしたが、一歩遅かった。

「わわっ!」
「つっかまえた♪こらっ、翔、逃げるな!」
「しょ、ショウ!?」
「翔平の翔。これからは、そう呼んでいい?
 …土生くんじゃ、みんなと同じになっちゃう。2人の時だけ、でいいから。」
「…わかったよ、好きにしな。
 って!いいから離せ!」
「嫌だ!
 秘密基地のエロ雑誌に、巨乳で男の人の体を洗うシーンがあったもん!」

体を上下に小刻みに揺らす。
巨乳が土生の背中に擦りつけられる様に当たっている。ボディソープのおかげで効果も倍増。

「あたしね、このおっぱいのせいで、今まで苦しい思いをしてきた。
 だからこそ、あたしは、このおっぱいを好きになりたいの!
 そのために、あたしはこのおっぱいで、翔を気持ちよくさせてあげたいの!」

好きな人とのエッチ。それが、自分の巨乳が役立つとき。
胸が大きい事を、長所だと思いたかった。だから、巨乳だからこそ出来そうな事を、土生に施した。

「う…あ…」
「今度は前かな?逃がしはしないよー?」
「り、理奈…」
「ん?」

流石の土生も、性欲には勝てなかった。
自分に正直になれ、理奈が行ってた言葉を、心の中で自分への言い訳にした。

「ぜ、全身を、頼む…
 そ、その…おっぱいで、俺の体を全部洗ってくれ…」
「うんっ!」

土生をイスに座らせる。まずはもう一度背中を念入りに洗う。
柔らかい胸と、コリコリと固さを主張する乳首とのコントラストが絶妙だった。

「どう?」
「…理奈の胸、大きい…」
「ありがと。」

お次は正面。真下に理奈の胸が見える。
改めてその大きさを再確認し、率直に感想を述べた。

363 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:53:05 ID:H5BRUg5a
「…脚、開いて。」
「え、…いや、その流石に、パイズ…」
「太ももとか、ふくらはぎとか洗わないと。」
「え?あ、ああ、そうだな、ははは!」
「…翔、エッチな事考えてた。嬉しいな。」

顔を真っ赤にして下を向き、おずおずと脚を開く。
理奈の巨乳が太もも、ふくらはぎを包み、手で陰茎を扱く様の如く巨乳を上下させ洗っていく。
ふくらはぎはもちろん、理奈の巨乳は太もも周りすら1周していた。

「よし、とりあえず全身完了!」
(ふう、流石にパイズ…)
「一部を除いて。」
「リもやんのかあっ!」
「…嫌?」

不安そうな顔をする。
流石にその顔を見せられ、断るわけにはいかなかった。

「…頼む。もうこうなったらやれるだけやってくれ。」
「うんっ!」

最高の快感だった。
上下するたびに、快楽が襲う。

「り、理奈…」
「これもあのエロ雑誌に載ってたやつ。きもちいい?」
「ああ…だ、出しても、いいのか?」
「ダメ。」

え?
いや、普通出してもいいって言わないのか?ていうか、このままだといずれ出ちゃうんですけど!

「うふふ。嘘だよ。一杯出してね。」
「あ、ああ…うくっ!」

安心した瞬間、ふっと気が抜けた。一気にこみあげてくる。
それを察知した理奈が。

「ん!」
「な、飲むきか!?」
(コクリ)

胸で挟みながら亀頭を口にくわえる。
チロチロ舌で先っぽを刺激したその瞬間、

「んんんんんっ!」
「うあ……っ!」

…。

364 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:53:39 ID:H5BRUg5a
「いっぱい出たね。」
「その大量の精子を全部飲むお前もすごい。」
「えっへへー。」
「自慢をするな、自慢を。」
「でも、ずいぶんたくさん出たね。…ひょっとして、オナニーもしたことない?」
「してたら、もっと我慢出来てるぜ。」

クスッと笑う理奈。
やれやれという表情の土生だが、何を思ったか理奈の両脇を抱えあげた。

「え?」
「よっと!」

くるっと理奈の体を半回転させ、土生と反対側の方向に体の正面を向けさせる。
そして土生の膝の上に、理奈を座らせた。

「何なに?…きゃっ!」
「お返しだ。おとなしく揉まれろ。」

背後からの乳責め。2つの巨乳が鷲掴みにされ、土生の思い通りにぐにゃぐにゃと形を変える。
乳首をつまむと、コリコリした感触。だが、

「…あれ?」
「ん?どうしたの?」
「いや、なんかこう…おっぱい触っているのに、理奈の様子が変わらないなって。」
「ふーん、あたしが、息を荒げたり、いやん、とか言うと思ってた?」
「な、なんで?」
「…へたくそ。」

プライドをずたずたに引き裂かれた。
目の前にあったシャワーのスイッチの出力を最大にする。

「きゃああっ!つ、冷たいっ!」
「もう許さねえぞ!風邪でも引きやがれ!」

土生が理奈の体を両腕でがっちり捕らえる。それでも何とか土生の両腕から逃れシャワーの雨から逃れようとするが、
土生はシャワーの本体を持って、理奈に追い打ちをかける。

「つ、冷たいっ、冷たいっ!」
「日本男児を愚弄したその罪は許すまじ!」
「何それ、何時代?江戸?縄文?旧石器?きゃはははははっ!」
「うるさい、とにかくお前は死刑決定だ!はははははははっ!」
「あははははっ!」

シャワーと一緒にじゃれあう2人。これをバカップルと言わずに何と言おう。
…だが、この2人、まだお互いの事を好きだと告白していなかったのだが。エッチまでしておきながら。
そして、お互いに自分の事が好きなのかどうか、心の中で不安に思っていた。

…答えはもう見えているだろうに。

365 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:55:15 ID:H5BRUg5a
「ふー、いい汗かいた後のお風呂は気持ちいーねー。」
「どー見ても馬鹿の極みだがな。」
「そーだね。でも、風呂に入るまではあんなに嫌がってたじゃない、混浴。
 …やっぱり、翔、エッチだ。」
「好きに言ってろ。もう何を言われても焦りはしないさ。」

お互いが向き合うように湯船につかっている。
今は疲れ果ててお互いの裸を見る余裕もない。ただのんびりと目を合わせて雑談を楽しんでいる。

「…ねえ、お願いがあるんだけど。
 その、パパ、まだ当分帰ってこないの。」
「そして友達もいなかった理奈にとっては、親父さんがいない間、本当に1人ぼっちだった。」
「え…?」
「監督もいいって言ってくれるだろ。
 理奈さえよければ、親父さんがいない日は、いつでも喜んで泊まりに来るさ。」
「ほんと…?明日も、明後日も、その次も?」
「おいで、理奈。」

ゆっくりと土生に寄り添う。
温かい湯の中で、永遠ともいえる時間を、2人は抱き合っていた。


ちなみにその時間は正確には30分ほどだったらしい。現在午後10時。

「…なんで男物の服があるんだ?親父さんの昔のか?」
「まさか。これ、あたしのだよ。」
「はあ!?」
「昔ね、二年くらい前かな。野球やってる男の子に交じろうと男の子用の服と下着一式そろえたの。
 初日にすぐにばれちゃったけど、…こんな形で役に立つとは思わなかったかな。」

男の子になろうとしたのもいい思い出と取っていた服だったが、まさか使う事になるとは思わなかった。
理奈は土生よりわずかに背が高い。
当然2年前の理奈よりは土生のほうが背が高いが、当時の理奈より大きめの服を買っていたおかげか、

「うん、ピッタリ!ちょうどいい!」
「…同い年の理奈のお下がり着る事になるとはな。日本男児のプライドが、ズタズタだ。」
「だーかーらー、日本男児って、何時代の話よ。
 氷河期?ジュラ紀?恐竜時代?」
「…。」

どこまでさかのぼれば気が済むだろう。下手したらビックバンまでタイムスリップしそうだ。
そんなこんなで眠気が来たので、寝ようという事になった。明日は土曜日。寝坊大歓迎。

366 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:55:57 ID:H5BRUg5a
「で、おそらくこれはダブルベッドを意味してるのか?」
「いや、ここは普通にあたしの部屋。なんであたしだけの部屋にベッド2つつける理由があるのよ?
 ベッドが置いてあるのはここと隣のパパの部屋だけだし、ここに連れてくるのは当然でしょ?」
「親父さんの部屋で勝手に寝るわけにはいかねえからな。」
「まあ、2階建ての一軒家に2人しか住んでないから空き部屋も数部屋あるし、
 別に、そこに布団を用意…したくないなあ。」
「理奈?」

理奈がうつむく、表情も暗い。土生と一緒に寝たいから。
今まで父親がいない夜は寂しい思いをしていたが、今日は土生がいる。
その土生が別の部屋で寝たら、部屋の中で一人ぼっちなのに変わりはない。せっかく土生がいるのに、意味がない。

「いいじゃない、一緒にお風呂に入ったんだから、一緒に寝たって問題ないでしょ?
 その…またおっぱい触っても、いいからさ…
 …でも、やっぱりあたしと寝るの、やっぱり」
「嫌とか言うなよ。」
「!」
「一緒に寝なきゃ、泊まりに来た、意味がないからさ。ダブルベッド、大歓迎。」

理奈を寂しがらせるわけにはいかなかった。
ふと、理奈から涙がこぼれる。今まで他人に見せなかった自分の辛かった思いが、ついに溢れ出した。

「…よかった…本当に、よかった…」
「おいおい、泣くな泣くな。…そんなに一緒に寝たかったのか。
 理奈に大事なのは、辛い事を1人で抱え込んで思いつめるな、ってとこかな。」

そっと体を寄せて、よしよしとなでてやる。
そのままゆっくりとベッドの方へ移動し、2人とも腰掛ける。

「明日も練習あるよね?」
「ああ、明後日はいつも通り休みだ。」
「ふーん…ね、明後日はどこか行かない?パパからお小遣い貰ってるから。」
「へえ、いいのか?」

理奈は笑って頷くと、そのままベッドの上に寝そべった。
土生が掛け布団をかけてやり、自分も潜り込む。理奈の右肩と、土生の左肩が密着する。

(うずうず…)
「どうしたの?」
「やっぱり、このまま寝られそうにないわ。心臓のバクバクが止まらん。」

土生が理奈を抱き寄せた。
はちきれんばかりの理奈への想い。抱かずにはいられなかった。
そしてパジャマのボタンを片手で器用に外していき、器用に乳首を口に含んだ。

「んく…ちゅく…」
「もう…ミルクなんて出ないのに…」

返答がない。
何を言われようとも、関係ない。心臓の鼓動が激しいのは、ただエッチな事がしたかったから。
理奈に巨乳を好きにしていいと言われた以上、ためらう理由などなかった。

(翔…あたしの事、好きなのかな…)

367 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:57:01 ID:H5BRUg5a
そんな土生が愛しかった。
土生は当分巨乳に吸いついているだろう、飲み終わる前に、こっちが寝てしまいそうだった。
…だから寝る前に、思いきって聞いてみた。

「翔…あのね…」
(こく…こく…)

しばらくためらっている。だが、意を決して、

「あたしの事、好き?」
(こく…こく…)
「おっぱい飲んでいいからさ、…答えて。
 あたしは、翔が好き。翔は、あたしの事、好き?」
(こく…こくり…)
「…え?」

もうすでに土生は眠っていた。これでは答えようがない。
だが、意識は失っていたが、母乳は無意識に飲み続けている。

「…エッチ。エッチな夢見てるのかな。あたしのおっぱいを飲む夢を。
 夢の中で、現実と同じことやってるよ、もう。」

しばらくして、理奈も眠気が来た。
おそらく理奈も、土生に母乳をあげる夢を見るのだろう。
そう思いつつ、土生に一言だけ残して、眠りについた。


「おやすみ。」

まだ恋人同士でなくてもいいや。その想いを残して、理奈の意識も暗闇へ吸い込まれていった。

368 :迷わずストレート!:2008/10/19(日) 18:58:33 ID:H5BRUg5a
投下完了。
このスレにしてはかなりエロ度は高い方か。

369 :名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 20:22:16 ID:Q3LhcwaE
>>368
………ふぅ。


さて第二部はまだかな? 中学生編。

370 :名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 23:53:21 ID:rfc45cJd
エロ度はどんぐりの背比べじゃね
ストーリーに凝ってるかぎりエロくするのは難しい
俺はただの読者だからこの感想が気に入らないならプゲラして軽く流すといいよ

371 :名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 23:57:07 ID:G57PuT7F
>>368
GJ!
まだ恋人同士でなくてもいいやとか言ってるけど、やってることもろ恋人同士だぞww

ってかこのスレはもともとエロ度はそこそこ高めだったよ。
最近の良作連載が微エロなだけかと。


先生!二人が恋人になった後のエロ甘話が読みたいです!!



372 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 01:50:38 ID:OCOvZNjp
>>369
ふと気になったんだが、巨乳小学生として登場したキャラが成長して中学生以上になった場合、
それもこのスレで取り扱ってもいいネタなのか?


373 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 02:37:14 ID:kCczu8Qi
>>359
GJですた。
しかし、黒幕キター……ここでシバケンシリーズに絡めてくるかw
次の展開、いったいどうなることやら。楽しみに待ってますん。

374 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 02:42:43 ID:WPEyfe8y
よかった。非常によかった。
だがパイズリ描写がスルーだったのが非情すぎるぜ。

375 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 02:57:46 ID:kCczu8Qi
>>372
もしもそういう要望が書き手のほうから出た場合、
次スレからはスレタイを巨乳小・中学生スレに改題してみる……とか?
中学生は別として(ロリスレという前例がある。あっちは小・中混成)、
高校生以上はちょっとスレチな気もする。
しかし中学生には無い、小学生ゆえの味わいというやつもあるだろうし……さて。
どうなるかね。

376 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 06:49:22 ID:5UqtCpd1
>>359
GJ!!
なんか腹黒いやつがでてきましたな
頭のキレるやつっぽそうでなかなか尻尾をださなそうな
まさに黒幕
これはいろんなとこに手をのばしてそう

377 :名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 10:18:38 ID:UwNlmKTi
>>375
そういう場合は、別ジャンルとしてスレ分岐したほうがよくない?
あまりスレの縛りを変えてしまうのはよくない気がする
小学生だからいいんだって人も多かろうし
話が進んだ結果スレの趣旨にあわなくなったので続編は別スレで連載されたって作品も多いから
特定作品の連載のためにスレ自体を改造するのはやりすぎかと

378 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/20(月) 12:26:07 ID:veFr/4Sn
『巨乳中学生に関するエロパロ』ですか…
時間軸の問題も併せ、拙作は極力本編シリーズに沿って進行したいと考えています。

保管人様
常に迅速なSS保管有難うございます。さて今回、selJPZyjjY様著作の『設定資料集』が私の作品として収録されており、申し訳ありませんが、お返しして頂けるよう、宜しくお願い申し上げます。


379 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/20(月) 15:20:13 ID:veFr/4Sn
…連レスすいません。
『リスキー・ゲーム3』後半の『佐野と小沢』は『藤田と矢口』の間違いです…。
恥ずかしい…

380 :名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 17:48:42 ID:t7uwZzr8
考えてみりゃ漠然としてるようで、かなり縛りのキツいスレだよなw

381 :名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 03:43:52 ID:cV4NxwHH
そうだよな。胸はでかいが身長はほどほどにしてほしいとか
思ってるけどとても言えないよ。

382 :名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 15:14:15 ID:IxQkjaKr
署名TVの政治・政策カテゴリに
児童ポルノ関連の署名が二つあり
http://www.shomei.tv/
目標一万。協力求む。

紙の署名もお願いします
http://www.savemanga.com/

383 : ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:33:16 ID:j3OtfxTm
前回から一ヶ月以上空いてしまいましたが、決闘少女空間の第二回を投下します。
今回はテキストで18KBほど。例によって微エロです。

384 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:34:12 ID:j3OtfxTm
○3
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
 第二会議室には、最初から妙に重苦しい空気が充満していた。
 小ぎれいに片づけられてがらんとした空虚な印象を与えるその一室で、外からの光を背負いながら部屋の奥に座る教師と、その向かいに座る児童が一人。面接か何かの配置に近い。
 その担任教師に呼び出された女子児童、谷川千晶はどこか落ち着かないそわそわとした態度のまま、ただ無言で対面に座る教師からの言葉を待ち続けていた。
 ちら、と千晶は横目で壁時計を観察する。まだ自分がこの部屋へ入ってきてからたったの三分しか経っていないことに千晶は驚き、次にこの三分間、ずうっと無言のままで黙りこくってしまっている、目の前の担任教師へ視線を向けた。
「あのー、……藤原先生……?」
「…………」
 さすがに沈黙に耐えかねた千晶が呼びかけても、担任教師はひどく難しそうな顔で目線を半ば伏せたまま、微動だにしない。
 再び言いづらい空気を感じて、千晶はその場に肩を狭めて萎縮した。
 なんだろう。……ものすごく、居づらい。
 確かにいつも喧嘩やイタズラのことがばれる度、先生に呼び出されて何度も怒られてはいたけれど、今回のそれは、何だか別種の居づらさを感じてしまう。
 千晶がもじもじとパイプ椅子の下で足を動かし、意味もなく天井の模様や本棚に並ぶ書名を確かめはじめた頃、まるで彫像のようだった担任教師が、ようやく彼女に言葉を発した。
「――谷川さん」
「あっ。はいっ?」
 大粒の瞳を瞬かせ、慌てふためいて千晶が答える。
 しかし初めての言葉を千晶が受け取り、それに対して何らかの言葉を返す前に、担任教師は猛然と席を立っていた。そのまま決然たる意志を秘めた力強い足取りで、まっすぐ千晶のほうへ向かってくる。
「え……? え、え、え……っ?」
 ぞわり、と背筋に総毛立つものを感じながら、窓からの逆光に浮き上がりながら近づいてくる担任教師に、千晶は戸惑いの瞳を向ける。しかし、逃げることは出来なかった。相手は同輩の悪ガキなどではなく、自分たちの担任教師なのだから。
 きゅうっと身を縮めながらも着席したまま待つ千晶の背後で、担任教師は足を止める。
「せ、せんせ……っ、きゃうぅっ!?」
 そしてそのまま一気に後ろから担任教師の両手が伸びて、有無も言わせずに千晶の左右の乳房を鷲掴んだ。
「あは、あぁっ……っ!」
 ぎゅうぅっ、と握りつぶそうとするかのように、十の手指が乳肉を犯す。
 突然の展開に思わず甘い悲鳴を上げて、千晶の背中がびくんと跳ねる。その動きはそのまま千晶の胸へ跳ね返り、千晶の巨乳全体を掌握せんとする教師の手指へ、乳房の肉とその頂をいっそう強く食い込ませてしまう。
 教師はそんな千晶の巨乳を両手でしっかりと揉み掴んだまま、下半分から支えるように持ち上げた。その左右で1キロほどにもなる重量の負担を、ブラジャーからその両手に移し変えることで、じっくりと重さを量りとっていく。
 そして、その小学校六年生にあるまじき圧倒的な質量を文字通りに教師の手中へ掌握すると、今度はその手指に再び圧力を加えてきた。
 厚手のTシャツと二枚重ねのGカップブラジャー、カップの形を整えるためのワイヤーを含んだ合計三枚の布地が教師の手指に巻き込まれ、みっしりと張りつめた乳肉のみずみずしい弾力によって抵抗されながら、しかし深々とその内側へと沈みこんでいく。
 その柔らかな変形が限界に達する寸前、教師が力を抜くと、その十指はブラジャーのカップの中で元の美しい形を取り戻そうとする巨乳の弾力に押し戻されていった。
 しかし千晶のみずみずしい乳肉がその形を復元させる寸前、再び教師の握力が襲いかかる。何度も何度も、ぎゅうっ、ぎゅむうっと、千晶の乳房を変形させていく。

385 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:34:44 ID:j3OtfxTm
「あッ……あっ、あああ……ッ……。せん、せ……せんせい、だめぇ……やめてぇ、そんなふうに、ボクのおっぱい、さわらないでぇ……あ、ふぅ……ぅッ」
「…………」
 千晶の唇から弱々しく、熱のこもった悲鳴が切れ切れにほとばしる。しかし担任教師が千晶の懇願に答えて、その凌辱の手を止めることはない。
 両乳房の実りをそのふもとと下半球から支えようとする教師の掌から少し離れて、左右とも人差し指と中指の付け根付近のやや上に、千晶の乳首が位置していた。
 むさぼるように千晶の乳を揉みしだき、捏ね回す教師の掌は、三枚の布地越しに次第にその敏感な尖端を刺激し、硬く大きく尖らせつつあった。
 その左右に尖る鋭い頂へ触れられずに済んでいるのは、千晶の乳房があまりに大きく、そのために下から支え持とうとする教師の掌に全容を握られずに済んでいるからに過ぎなかった。
 もしも少しでも乳房の握りを変えられてしまえば、千晶ははしたなくも堅く尖り立ってしまったその尖端の存在を教師に知られてしまうだろう。
「やっ……や……やだあぁ……っ」
 混乱と恥辱の中で、噛み殺すようにか細い悲鳴が千晶の唇から掠れて漏れる。しかし、その懇願が教師の耳へと届くことはなかった。
 まだ壁時計の針は九時を指してもいない。この一室にも朝の爽やかな光が射し込み、学校中の教室で始業前のホームルームが行われているその最中、谷川千晶は担任教師の手によってその発育しすぎた乳房を蹂躙され、思うがままに変形させられてしまっていた。
 だが今回やはり、担任教師のその行動はあまりに大胆不敵に過ぎた。
「千晶っ!!」
「谷川さんっ!?」
 バン、と会議室のドアが開き、室内の異常を察した二人の児童が飛び込んでくる。
 六年三組学級委員長の国東真琴と、谷川千晶の幼馴染みにして無二の親友、八坂明だ。
「なっ――」
「そんな……」
 そこで二人が目撃したのは、椅子に座らされたまま背後から両の乳房を握りしめられ、いいように捏ね回されてあられもなく喘ぐ千晶と、彼女を抱え込むようにしながら、両手でその瑞々しい巨乳を無造作に弄ぶ担任教師の姿だった。
 担任教師と親友、同級生による、決してあり得ないはずの光景を直視して、二人は言葉を失って立ち尽くす。
 それでも一瞬の躊躇の後、八坂明が前へ進み出た。思いの丈を一気に吐き出す。
「なっ、何やってるんですか……藤原先生えええええええ!!」
「や、八坂くん、国東さん……!? い、……いや。その、……実際に目で見てみたら、この手で確かめてみたくなっちゃって、……つい……っ」
「つい、じゃないでしょう、先生……」
 自分でも身に覚えのあるその経験を追想しながら、国東真琴が息を吐く。
 そこでようやく千晶の両胸から離した両手をあてどなく虚空へさまよわせながら、六年三組担任教師、藤原通子は我に返ったように頬を真っ赤に染めた。

386 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:35:33 ID:j3OtfxTm
○4
「うん、……うん。それはやっぱり本当に、谷川さんのからだの成長の証なのね。ううん……ごめんなさいね、いきなり乱暴なことしちゃって」
「い、いいえ……も、もう……ボクも、気にしてないです……」
「…………」
 今度は千晶の左右両後ろに明と真琴が立ち、両者を隔てる長机もないまま、藤原通子は自らの教え子、谷川千晶と間近な距離から向かい合っていた。
「谷川さんの胸がいきなり、こんなに大きくなっちゃったなんて他の先生から急に聞いたから、先生もびっくりして、すっかり気が動転しちゃって……ごめんなさいね、谷川さん。胸、痛くなかった? いきなり触られて、嫌じゃなかった?」
「う、ううん……ぜんぜん大丈夫、です……」
 千晶は椅子に座ったまま、しかし若干その胸を両腕の奧へかばおうとするかのように引き気味な姿勢で、自分たちのクラスを担任するこの女性教師を見つめている。
 藤原通子、26歳。今日も白いブラウスと清楚なスカートに身を固め、いくぶん癖のある明るい髪をボブカットにした彼女の雰囲気は穏やかかつ上品で、決して相手に嫌な印象は抱かせない。
 全般におっとりとした性格だが芯は強く、総じて細やかな心遣いをみせる女性であるため、児童からの人気は決して低くなかった。
 そんな教師だった藤原通子だが、さすがに出張でほんの一日空けた間に突然、ボーイッシュでやんちゃな教え子だった谷川千晶がこれほどの巨乳少女になっていたという事実は、さすがに想像力の限界を超えていたらしかった。
(あー……通子先生、テンパってんなー……)
 そんな担任教師の現状を、あくまでも冷静に明は評価する。
 だいたいデリケートな思春期の性に関わるこの問題に関して話し合う場で、幼馴染みの大親友とはいえ、男子である八坂明を場の流れからそのまま同席させてしまっている時点で、彼女の混乱の深さが知れようというものだった。
 そんな通子に対して、事態に関する一通りの説明を終えた真琴が、最後にクラスの現状を報告する。
「先生。谷川さんのこの件については、昨日の段階ですでに谷川さん自身からクラス全員に対する説明がなされたほか、自習時間中に設けた臨時ホームルームでの討議で、皆の認識は固まっています。
 谷川さんはもうその胸の膨らみを無理に押しつぶして隠したままの不自然な服装ではなく、今後は自然なスタイルで生活する。私たち同級生もその事情を認識して、谷川さんと今まで通り自然に接していく、というものです」
「フフ……フフ、そう……ありがとう、国東さん。あなたはいつも、とっても優秀な委員長さんですね……」
「はあ……」
 心ここにあらずという仕草の通子を前に、真琴もさすがに釈然としない風情で小首を傾げる。
 要するに、担任教師である彼女自身がこの件に関しては最後尾にいたという事実を追認しているに過ぎないのだが、微妙に目が遠くばかり見ているようにみえてしまうあたり、本当に納得してくれているのだろうかと不安になる。
 これではどちらが教師だか分かったものではないのだが、実際に藤原通子の特徴は、国東真琴の隣に並んだときこそ実に顕著に現れる。
 藤原通子の身長は、たったの150センチでしかない。千晶や明を含むたいていの児童より、かろうじてほんの少し高い程度だ。
 本来は気性も穏やかなために、全体としてはいくらか落ち着いた印象が加味されてはいる。
 しかし、顔立ちも整ってはいるものの、それは美人というよりは可愛いといったほうが適切な部類のそれであり、つまるところ、童顔だった。
 そして最後に止めを刺すのが、その著しく起伏に欠ける慎ましやかな胸である。
 要するに11歳の女子児童である国東真琴と、26歳の担任教師である藤原通子が並んだ場合、まったく初対面の人間には、どちらが教師でどちらが児童なのかを言い当てることは相当に困難。そういうことなのだった。
 そして今日あらたに、その乳房の発育において、谷川千晶が藤原通子と決定的な、圧倒的な大差をつけてしまったことが明らかになった。
 自分の身体の貧弱さは今までも理解していたこととはいえ、ここに来て、発育の良い教え子たちにこうも圧倒されてしまうとは。
 人間は外見ではない、本当に大切なのは人間の中身なのだと、児童たちのみならず自分自身に対してもいくら言い聞かせていたといっても、通子はとても心穏やかにしてなどはいられないのだった。
 今も両の掌へ鮮烈に残る、教え子、谷川千晶のたわわに実ったその乳房。その質量はいったい、自分の胸の何倍に達しているのであろうか……。

387 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:37:17 ID:j3OtfxTm
「おっきい、すごい、収まりきらない……やわらかくって、むちむちしてて……なのにあんなに張りが強くて、ぱつんぱつんで、指の隙間から溢れてこようとしてて……」
「…………」
「…………」
 俯きながら自分の乏しい両胸を両手で鷲掴み、その存在を確かめるように精いっぱいに乳房の肉を全体から掻き集めながらブツブツと何か呟き続ける担任教師の前で、
当事者の千晶が椅子の上で萎縮し、委員長の真琴もすっかり困惑してしまっているのを見て取って、明がおずおずと通子に呼びかける。
「あの……せんせ? せんせーい?」
「……あ? あ、ええ……ああ、おほん」
 それでなんとか教師としての意地と矜持を取り戻したか、幾分わざとらしい咳払いの後、藤原通子はその口許にいつもの優しい微笑みを取り戻しながら、言った。
「ん、んっと、……谷川さん。今まで、本当にごめんなさいね。先生、谷川さんが女の子の身体のことで、そんなに苦しんでたことに気づいてあげられなくて」
「そ……そんなこと、ないです。ボクも勝手に怖がって、一人で閉じこもって考えてたから……。もっと早くに、先生に相談しておけばよかったと思います」
 本当にそう思ってんのか……?
 親友のどこか強ばった横顔を胡散臭そうな横目で見る明をよそに、通子ははにかむように微笑んだ。
「と……とにかく、先生の方でも、これで事情は分かりました。これからは谷川さんのその胸のことを考えながら、授業と行事をやっていきます。谷川さんと相談しながらやっていきたいと思いますから、何か気になることがあったら、積極的に先生のところに来てくださいね」
「はい。――よろしくお願いします!」
 それでも真摯な表情で語りかけてくる通子を前に、千晶も緊張を和らげながら答えてのけた。
 もともと藤原通子は決して悪い教師ではない。確かに今までは千晶や明の仕掛けるイタズラやあちこちの喧嘩の件で怒られることが多く、二人にとっては国東真琴同様に苦手とする相手だったことは確かだ。
 しかし、二人は影で担任教師の指導に対してそれなりに愚痴りながらも、一方ではその裏表のなさやクラスメイト全員に対する細やかな気遣い、常に公平さを重んじる態度には素直に好感を覚えてもいた。
 去年の担任だった矢崎教諭ほどではなくとも、まあそれなりには尊敬に値する大人。それが二人の藤原通子教諭に対する認識であった。
 まあ、こういう状況ではおそろしくテンパるみたいだけど。
 教師たちの行状を採点する心の通知書に新たな一行を付け加えながらも、明は担任との面接が無事に終わりつつあることに胸をなで下ろそうとしていた。
「先生、ありがとうございました!」
「ええ……。じゃあ国東さん、先生はまだ一時限目の用意があるから、谷川さんたちと先に教室へ行っていてね」
「分かりました。自習を続けます」
 千晶が朗らかに席を立ち、真琴が力強く頷きながら指示を反芻する。
「じゃあ、俺たちはこれで――」
 明が第二会議室のドアに手を掛け、退出しようとしたとき、通子ははっと息を呑んだ。思い出したように、呟く。
「そうだ。八坂くん、谷川さん、ちょっと待ちなさい」
「……はい?」
「?」
 急に呼び止められて、不自然な姿勢で明が止まる。
 まだ何かあるのだろうか? 真琴と千晶の視線が妙に張りつめた藤原通子の表情に集まったとき、担任教師はその腰へ両拳を当てて、今までとは少し違うトーンで話しはじめた。
「あなたたち……一昨日も東小の子たちと、また大勢で喧嘩したそうですね?」
「…………」
 途端にばつの悪そうな顔で、千晶と明が視線を交わす。このままいつものお小言タイムに突入だろうか?
「幸い、怪我人は特に出てないそうですし、親御さんからの苦情も特には上がっていません」
「おお」
 思わず口に出して呟いた明を、通子の鋭い視線が刺した。それで明は黙り込むが、あれほど大規模な戦争でけが人も苦情もないとは。
 常に戦況の全般を見渡しながら行う岸のバックアップはやはりたいしたものだとしきりに感心する明をよそに、通子は意外な方向へ話を振った。
「ただ……今回問題にしたいのは、その喧嘩そのもののことではありません」
「へっ?」

388 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:37:59 ID:j3OtfxTm
 拍子抜けする二人に構わず、通子はちらと真琴に視線を向けた。
「……国東さん。先生はもう少し、谷川さんとお話があります。八坂くんと一緒に、先に戻っていてください」
「え」
「わかりました、先生」
 どうして、今頃になって――
 反駁しようとする明の肩に手をやって、真琴が彼を導く。明は最初抵抗しようとしたが、自分の目を見ながら外へ促す真琴を前にして、おとなしく彼女に従った。
 会議室の扉が閉まる。
 再び一対一になって閉ざされた部屋で、廊下を行く二人の足音が十分遠ざかったのを聞き届けたのち、ようやく通子は口を開いた。
「谷川さん。その胸の存在を押しつぶして隠さず、普通にするようになってから、その……、男子や男の人たちから、谷川さんのことを見る目が今までと、ちょっと変わったと感じませんでしたか?」
「…………」
 千晶は答えず、ただ胸元へやった手をきゅっと握った。
「谷川さんのその胸は、その、男の人たちにとって……たぶんクラスの男の子たちにとっても、すごく魅力的で……だから、それに変なことを――いやらしいことをしようとする男の人たちも、世の中にはたくさんいるんです。それは分かりますね?」
「……はい」
 考えながら答えた千晶に、通子は頷くと、なおも続けた。
「谷川さんが女の子だからとか、そういうことで言うんじゃありません。ただ、乱暴な喧嘩のほかにも、いろんなスポーツとか、谷川さんが楽しいと感じられる遊びは、たくさんあるはずです。
 ……これからも喧嘩のような危ないことを続けていると、谷川さんは今までよりもずっと、ひどいことをされやすくなるんじゃないかって……。先生は、それが心配なんです」
「…………」
 黙りこくったまま、俯き加減にそれを聞く千晶に、通子は明るく声色を変えて歩み寄りながら、励ますように言った。
「谷川さん。谷川さんが今回、胸の膨らみを無理に隠すのをやめてくれたことを、先生はとても嬉しく思います。これから少しずつ、新しい遊びや楽しみ方を覚えていきましょう。ね? ……先生も、協力しますから。
 だから、谷川さん。喧嘩は、これで最後に――」
 千晶の手を取ろうと、通子は近づきながらそっと手を伸ばす。
 しかしその手が触れ合う寸前、千晶は唐突に素早く後ろへ跳ねて距離を開き、そのまま乱暴に後ろのドアを開けると、ほとんど全速力で廊下を駆けていってしまった。
「たっ、谷川さん! 待って――待ちなさい!」
 慌てて通子が会議室から顔を出すが、ヒール付きの靴ではとても千晶の後は追えず、曲がり角の向こうに消えた彼女の背中をむなしく見送るだけだった。
「……谷川さん……」
 通子は扉を掴んだままでしばらくその場に佇み、やがて深いため息をついた。
 闇雲に走る千晶が息を切らせながら角を曲がって駆け抜けると、その後ろでで、掃除ロッカーの陰から誰かがひとり追ってきた。
「千晶! 千晶っ!」
 明は真琴に頼んですぐに帰らず、近くで様子を窺いながら千晶のことを待っていたのだ。
「千晶――どうかしたか?」
「……っ、あ、明……っ」
 千晶はすぐに行き足を落とした。わずかに濡れた千晶の瞳が自分を見て、明ははっと息を呑む。
「どうした、千晶? まさかまた、先生に何かされたか……?」
「うっ……ううん。ううん、そうじゃない。そうじゃないよ、明……」
 弾む胸と心臓を押さえながら、千晶は明に歩み寄る。そして立ち止まった明が何か考える前に、彼女は明へ身体ごと叩きつけるようにして抱きついてきていた。
「ちっ……ち、ち、ちっ……千晶っ……?」
「…………」
 立ったまま真正面から抱き合いながら、二人は壁際へもたれて足を止めた。背丈はほんの少しだけ千晶が高い。耳許にかかる息が熱い。

389 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:38:39 ID:j3OtfxTm
 通子による愛撫の余韻が残る大きな胸の膨らみが、三枚の布地越しとはいえ明の胸板でまともにぎゅうっと潰れる。
 その柔らかさと弾力、そして布越しになお存在を主張するコリッとした尖端の堅さが、明の心拍数を一気に跳ね上げさせる。
 しかし千晶の突然の行動も、そうして押し潰された肉の壁の向こうから響く心音の激しさを感じるにつれ、明は目の前で強ばって震える千晶の真意を理解して、そっとその背に両手を回して優しく抱いた。
「――落ち着いたか?」
「ん……」
 その千晶の心音が十分に落ち着いた頃、明はそう声をかけた。
「何があったか、わかんねーけど……そういうの、おめーらしくねーぞ」
「ん……」
 乱暴な言葉とは裏腹に、優しい口調で語りかける明に、千晶はその耳許で囁いた。
「ねえ、明……」
「ん?」
「明は……明はずっと、ボクと一緒だよね? 離れていったり、置いていったりしないよね?」
「い、今さらなに言ってんだよ……。当たり前だろ、そんなの?」
 言いながら、明は自分を力強く抱きしめて密着する千晶の背中へ腕を回して、そっと優しく腰を叩く。自分からも軽く抱き寄せてみせた。
 汗に濡れたボーイッシュなショートカットの髪とシャツが放つ熱気、そして千晶の洗い髪から漂うシャンプーのにおいを感じて、明は得体の知れない甘いうずきを感じた。
 疾走してきて熱の塊のようになってしまっている千晶を、明は二人の汗に濡れながら、そのままで受け入れる。
「俺は俺だし、お前はお前だ。今までずっと、俺たちこうやってきただろ? 心配すんな。俺はここにいる。お前抜きで、どこにも行きやしない」
「ん。ん……」
 どんなにきつく抱きしめて形が潰れても、二枚重ねのGカップという枠の中で形と厚みを保ち続ける乳房の向こうで、とくん、とくん、と千晶の音が少しずつ、少しずつ落ち着いていく。
 とっくに一時限目の始まっている校舎の片隅、掃除ロッカーの陰での抱擁が、本当はどれだけの時間の出来事だったのか、明にはわからない。たぶん千晶にもわからないだろう。
 いずれにせよ、それは始まりと同様に、突然に終わった。
 夏の朝の熱気のなかで、同調していく心音とともに、身体の輪郭をなくして溶け合っていくかのようだった二人は、どちらからともなく、ほとんど同時に少し離れた。
 ほんの半歩の距離から離れて互いの顔を見ると、千晶の表情からはもう、恐れや寂しさのようなものは消えていた。目尻に光るものだけはまだわずかに残ってはいたが、千晶はすぐにそれを腕でぬぐい取って消した。
 それからいつも通りの、あどけない笑顔でほほえむ。
「行こっ。明」
「あ、――ああ」
 千晶に手を引かれるまま、授業中の廊下を二人は走った。

390 :決闘少女空間2 ◆selJPZyjjY :2008/10/22(水) 20:41:30 ID:j3OtfxTm
今回は以上です。

レス返し失礼します。

>>286さん
基本的にネタ合わせと呼べるものは、このスレで表に出ているものがすべてです。
水面下での活動なんかはやってませんよー。

>>SDSさん
シリーズ統一タイトル、なかなか良さそうのが思い浮かびません。
いちおう私の執筆端末内では、
ファイル名が夕立4-2.txtとかになっているのですが、
これもないな……と思うので、まだもうしばらく練らせてください。

しかしお互い世界観を共有してはいますが、
扱う題材や作風などはだいぶ異なっているようなので、
東小シリーズは独立したタイトルになってもいいような気もします。
時系列も、こちらが六月上旬ぐらいで停滞している間に、
紗英さんたちのほうは十月ぐらいまで行ってしまったようですし。
こちらは決闘少女空間の後も、プール開きや合宿などの
夏系のネタ構想が押しているので、
明と千晶は当分の間、夏休みの向こう側には行けそうにありません……。
トロい作風で申し訳ないです。
桐也も参戦してきた東小戦線の行方、楽しみに待ってます。

あと次回、宮田桜をお借りしてよろしいでしょうか?
着やせする感じの、地味な癒し系巨乳少女として登場してもらおうかと思うのですが。

>>暴風ボートさん
新作投入GJでした!
迷わずストレート! は単品で十分に作品として成立しているように見受けられますので、
無理に拙作とリンクさせる必要もないかと思います。
千晶や明も運動神経はいいでしょうが、野球は本業ではないですし。
私の貧弱な想像力では、せいぜいリトルリーグの助っ人に駆り出される程度の展開しか思いつきません……。

とはいえ何か良いインスピレーションを得られて、
その活用に拙作とのリンクが有効とお考えなら、
ご自由にリンクしてください。

391 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/22(水) 21:16:53 ID:eu9ZmH3m
書き込めるかな?

392 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/22(水) 21:19:54 ID:eu9ZmH3m
↑失礼しました。
規制くらってて書けなかったもので。

>>390
暴風じゃないです;
他のサイトでは違うHN使ってますが、
結構、風、と間違えて書く人もいるので慣れっこですが;

助っ人とかはないです。単に世界観を共有したいだけです。
少し巻き込む可能性もありますが…
つまり、西小東小地区での物語の1つ、という事です。
そういえば、西小と東小の学校の正式名称って決まってるんですか?

393 :名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 21:27:24 ID:NHZk03Cx
GJ!!
少し肌寒いけど次回まで全裸で待機!!



394 :名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 01:28:44 ID:PGI4YUq1
♪身体中の曲線を 併せてどんな隙間さえ 無くして抱き合う 情熱なんて壊すほど
の前段階なのね千晶と明

このあたりのビミョー感がたまらんのですよ

395 :名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 07:24:44 ID:96HQQ9WY
GJ!!

396 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/23(木) 12:21:37 ID:eBjA8ILp
>>390
すみません、GJの一言を完全に書き忘れていました。
毎度お疲れです。
この掲示板の代表作として小説書く前から見てました。
(一応シリーズ読破したものの一人です。)

>シリーズ統一タイトル、なかなか良さそうのが思い浮かびません。
あんまり深く考えなくても、
これだけの小説が書ければいいのが思い浮かぶと思いますよ。

「決闘少女空間」とか、飾り気のない言葉が好きそうなので、それを考えると…
俺が思いついたいのは、「夕立戦線」…まあ、決めるのは俺じゃないけど。
戦線、ってのは悪くはないとふと思って書きこんでみました。

397 :名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 21:20:19 ID:O7tvZ3up
通子センセイ(*´Д`)

398 :名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 22:48:51 ID:mCLfbDZ5
いかんな 何故かこのスレだと胸揉んでるだけの描写でも使える雰囲気がする。
これで先生が男だったらやっちまうとこだった。
まあどっちでも最初の描写だけでいけそうだぜぃ。

399 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/24(金) 00:46:27 ID:OUJIYShZ
GJ!!であります。

>>390
宮田桜については、どうぞ宜しくお願いします。…ルックス、決めてなかった…


400 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/25(土) 23:48:34 ID:KXyC/152
投下開始

401 :リスキー・ゲーム4:2008/10/25(土) 23:50:03 ID:KXyC/152
〇『堕落の章』

国東真琴は今や、自分の意志で白く艶やかな自らの乳房を揉みしだく。
その指先は堅くそそり立った薄紅色の先端をクリクリと弄び、忙しない喘ぎを発しながら、眼鏡越しにもの欲しそうな視線を調教者に送る。
そして、調教者の手がゆっくりと真琴の乳房に伸びると、彼女は名残惜しげに両手を胸から離し、しかし期待にうち震えながら、柔らかく巨大な二つの肉塊をその手の前にぷるん、と突き出した。「…あ…ふぅ…」
切なげな吐息。常に理知的なその瞳も、今や抑えきれぬ情欲に妖しく濡れ、しなやかな力を秘めた肩は荒い呼吸に合わせ大きく上下している。
調教者の指は意地悪く真琴のピンと勃起した乳頭をごく微かにつまみ、もどかしげに体をくねらせる真琴を焦らすように弱く弄んだ。
「……あ、ああ……」
人差し指と親指が、緩慢な速度で真琴の乳首を引っぱる。 弾力に富んだそれは徐々にピンと伸びてゆき、乳房全体がさらに淫らな円錐形を形作る。
「あ、ふぅ……ッ」
明らかに喜悦の声と判る、真琴の声。滑らかで重量感のある二つの円錐は、乳首をつまむ指先の気まぐれ通りに寄り添い、そしてでたらめに離れてゆく。
「ひあぁ……あッ」



402 :リスキー・ゲーム4:2008/10/25(土) 23:53:49 ID:KXyC/152
11歳にして、これほどのたわわな果実と感度を備えたこの堕ちゆく優等生は、すでに清楚でいささか野暮ったい白いショーツの中を既にびっしょりと濡らしていた。
調教者の指先は突如つまんだ乳首を離し、そして、ぶるるん、と瞬時に本来の形状に戻った双球の中心、あたかも丸く小さなスイッチのように岐立した乳頭を、人差し指でゆっくりと押しこみ、尖りつつ柔らかなその二つの充血した突起は、
従順にクラス一を誇るきめ細かな白い乳肉に、ずぶずぶとめり込んでいく。
「ひあ、ああああッ!!」乳房に半ば埋もれた男の指先が、快感の中枢を内側からグリグリと抉り、真琴はこの閉ざされた部屋中に、はしたない喜悦の声を響かせた。
「ふうぅ……ん……気持ち……いい……」
しかし真琴の切なげな呻きは長くは続かない。
調教者は指を乳首から離し、調教の成果を確認するように腕を組んだ。
この仕草が次のステップへの合図だと覚えている、優秀な女子児童である国東真琴は、定められた手順通りに調教者に小さな声でさらなる責めを求める。
「……が、我慢出来ません……ここが、もう……」





403 :リスキー・ゲーム4:2008/10/25(土) 23:55:08 ID:KXyC/152
真琴は唯一身に付けていたショーツの湿った部分をもどかしげに撫でまわし、調教者の表情から許諾の色を素早く読み取ると、いそいそと自ら最後の着衣を脱ぎ捨てた。

一糸纏わぬ真琴の立ち姿は逞しく、美しい。しかし計測された数値には現れない幼さと瑞々しさは、一層この欲情した優等生を、狂おしいまでに美しく見せている。
『……私、おかしくなってる……なにが……変なのかしら?』
脈略のない思考のなか、真琴の一部が危機を叫んでいる声が遠く聞こえる。しかしめくるめく快楽の渦のなかで、彼女の意識は更なる快楽への渇望に支配され、その声に応える気配はない。
『……ええと?……もう、いいや……』
理性をキッパリと捨て去った真琴は、調教者の次なる指示に従い、仰向けに横たわり大きく太腿を広げる。次いでその中央、びっしょりと潤い、光沢を放つ内部をも、自らの指先で躊躇せず露わにした……



404 :リスキー・ゲーム4:2008/10/25(土) 23:56:38 ID:KXyC/152
「…なんなのよ、これ…」

原稿用紙から怒りに燃える瞳を上げた栗本沙耶は、鼻歌混じりに自分の部屋を整理する桐也を睨みつけた。

「名作だろ? 未完で終わっちまうけどな。」

桐也を『叩き直す』事を決意した沙耶は、彼の悪行の数々を洗いざらい白状させ、手元に残っている各種の記録媒体を全て破棄させた。
被害にあった少女達の苦悩の日々を想うと、張り裂けそうに胸が傷んだが、今後桐也にその頭脳を酷使させて、彼女達に一日も早い平安を返そうと沙耶は固く心に決めていた。

「…そもそもクニサキマコトって誰!? まさか実在の人物!?」

「…西小の六年生。こないだの『読書感想文コンクール』で、俺を差し置いて銀賞穫った奴だよ。」

「…それでこんな下らないもの書いたの!?」

「明らかに俺のほうが出来が良かった。…ただ、つまんねえ『今年の課題図書』で勝負しなかったのが敗因かな。」

「桐也のバカ!! 『心を入れ替える』って約束したのに…」

跪いて涙ぐむ沙耶を慌てて抱き起こし、桐也はあたふたと弁解する。

「す、すぐ処分する!!…だってそれ書いたのだいぶ前だし、西小に流す計画も中止したよ!!」




405 :リスキー・ゲーム4 SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/25(土) 23:58:43 ID:KXyC/152
目を閉じ、俯いたまま沙耶は桐也に尋ねる。

「…金賞は?」

「へ!?」

この健全な六年生女子の代表のような、屈託のない外見の少女は、相手の一語一句を聞き逃さない習慣を、不本意にも最初の交際相手である桐也から学び取っていた。

「…『国東さん』は銀賞でしょ。どうせ金賞の人にも何か企んだんでしょ?」

「…東小のタカビーデルモ女。でも喜べ、『アイコラ大作戦』は見事に失敗した!!」

「桐也。」

深刻な声。
びくりと彼は、沙耶に向き直る。

「手を出して。」

「え!?」

「…いいから。」

おずおずと桐也が差し出した右手に、沙耶はホットパンツのポケットから出した、三色の紐を括りつけた。

「…藤田君達に破られた私の服と下着で作ったの。悪いことをしたくなったら、これを見て私を思い出して。桐也は生まれ変わるんだよ…」


普段より早く沙耶が帰ったあと、桐也はいつものように、明日の土曜日の約束をしなかったことに気付いた。
それからしばらく、加賀桐也は、じっと手首の紐を見つめ続けていた。


END



406 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/26(日) 00:00:14 ID:KXyC/152
投下終了


>>selJPZyjjY様、真琴の無断使用、平にご容赦の程を!! 次回エロ無しなので、つい…





407 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/26(日) 00:41:59 ID:gQRRsgxx
GJです。

野球をよく見てるからか、2004年のプロ野球再編問題で
12球団を表す、12色の紐を結って作った何かを思い出すな…

408 :名無しさん@ピンキー:2008/10/27(月) 22:25:42 ID:j1obBy3D
age

409 :名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 22:40:59 ID:k9bEHmfM
保守

410 :名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 22:08:39 ID:nQUF0+do
投下開始

411 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:09:52 ID:nQUF0+do
「さっさと歩きなさいよ!!」

亜沙美とマユに両脇を抱えられ、泣きそうな表情で『横穴公園』に連行されてきた少女は、ちょうど大西慎也と同じ三年生位の、セミロングにリボンが似合うおとなしそうな少女だった。

「慎也、外で見張ってるのよ。」

四年生の亜沙美は慎也に命じながら、意気揚々と、この公園付近で捕らえた『スパイ』を『横穴』に引きずり込む。
てっぺんで纏めた癖のある髪。気の強そうなその顔立ちは、かつてこの公園の主であり、いまも亜沙美たちが崇拝する慎也の姉、『鬼マリ』を彷彿とさせた。

東西小学校の国境地帯付近にあるこの『横穴公園』には、名称の由来である大きな円筒の遊具、通称『横穴』が横たわっている。
その内部は雨風を凌げる上に、潜り込んでたむろするには絶好の広さである為、昔から西小中学年児童の格好の溜まり場になっていた。
しかし、激化する東小とのコンビニ争奪決戦がクライマックスを迎えるこの日、この小さな『横穴公園』には、三年生の慎也とマユ、そしてリーダー格である四年生の亜沙美の三人だけしか残っていなかった。

『…バンの奴、千晶ちゃんの前でいいとこ見せようと思って…』



412 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:10:56 ID:nQUF0+do
現在、この公園の西小児童を統率している五年生の『バン』こと坂東宗介は、この三人を残した全戦力を連れて高台付近の戦闘に参加しており、留守を命じられた亜沙美は、この大切な『横穴公園』を軽視する高学年の男子達を恨んでいた。

『…バンの奴、マリちゃんが来たら、言い付けてやるんだから…』

心の中で呟いて、亜沙美は薄暗い『横穴』のなか、捕らえた少女への尋問を開始した。

「あんた、東小よね!? 偵察に来たんでしょ?」

「…違うよぅ…」

「嘘。覗き込んでたじゃない!!」

少女を後ろ手に押さえつけていたマユが、にやにやしながら亜沙美に言う。

「アサミちゃん、こんな時、映画だったら裸にして、鞭でピシッとか叩くんだよね!?」

横穴から響く物騒な声に、慎也はぎょっとして中を覗き込んだ。
密着した三人の様子はよく見えないが、亜沙美の低い囁きと、少女のすすり泣く声が聞こえてくる。

「…痛いでしょう?
白状しないと、もっと痛いことするよ?」

柔らかい内股をぎゅうぎゅうと抓られ、声を殺して泣きながらも、なかなか口を割ろうとしない東小の少女に業を煮やした亜沙美は、横穴の入り口で立ちすくむ慎也を大声で呼びつけた。



413 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/10/30(木) 22:11:01 ID:gzH6tuHv
リアル投下遭遇

俺はいつ投下しようか…

414 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:12:51 ID:nQUF0+do
「…慎也!! 押さえるの手伝って。 マユ、この子のおっぱい出して。」

「出たぁ!! 亜沙美ちゃんの必殺技!!」

無邪気に騒ぎながら、マユは少女の片腕を背中に捻り上げ、彼女の白いTシャツを首まで捲り上げる。

「…止め、て…」

涙を湛えてもがく少女の胸が慎也の目に入った。すでにしっかりと膨らんだ真っ白な乳房が、もがく度にふるふると、プリンのように揺れていた。その先端は未だ形を成さず、ただうっすらと淡い桃色に染まっている。

「…何見てんのスケベ。早く腕押さえて。」

良心の呵責に苛まれながらも、慎也は少女の背後に回り、恐怖に強張った二の腕を遠慮がちに掴んだ。

「…いや… 許して…」

剥き出しの胸に亜沙美の非情な指が迫り、程なく悲鳴と共に少女の体がビクン、と反り返る。

「ひぃ!!… 痛い…よぅ…」

慎也が恐る恐る肩越しに覗き込むと亜沙美の指先は、少女の小さく可憐な乳首をキリキリと捻り上げている。
激しく身悶える少女を哀れに思いながらも、慎也は反射的に彼女を捕らえる腕に力を込めている自分に気付いてうろたえた。

「い…痛ぁい!!」

悲痛な叫び声と共に、ガクリと少女が首を慎也の肩に預ける。拷問の小休止だ。



415 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:14:12 ID:nQUF0+do
ぐったりと弛緩した柔らかい体が慎也に凭れかかり、荒い吐息をつきながらぶるぶると震える。
慎也もまた、罪悪感と不思議な恍惚の間で少し身震いを覚えた。

「…はぁい。休憩終わり。」

亜沙美の無情な宣告。
再び訪れる苦痛への恐怖で、少女の体が硬直しつつガクガクとまた震える。
そして、慎也が彼女を救う術を模索する間もなく、拷問は淡々と再開された。

「…どうなの!! あんたスパイなんでしょ!?」

無垢な乳房を容赦なく責め苛む亜沙美もまた必死だった。
『横穴公園』は頻繁に東小の侵略を受けている場所であり、六年生ほど小遣いを貰っていない彼女達にとって、近くに駄菓子屋があり、清潔なトイレもあるこの公園は、新装開店のコンビニなどよりも遥かに重要なのだから。
早くこの捕虜の口を割らせ、増援を呼ばなくてはならない。

「痛い… 痛いよぉ…」

激痛にポタポタと涙を流す少女の横顔を見て、慎也は、このままでは濡れ衣であっても、苦しまぎれに自白してしまうのではないかと心配になってきた。
彼が勇気を振り絞って、「…可哀想だよ。止めようよ…」と、蚊の鳴くような声を発したと同時に、亜沙美の大声がそれをかき消して横穴に響いた。



416 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:15:50 ID:nQUF0+do
「…強情な子ね。マユ、パンツ脱がしなさい。」

すこしの沈黙のあと、少女はわあっ、大きく嗚咽し、さすがにマユと慎也が互いの顔を見合わせたとき、突然外から大勢の足音と怒号が響き、『横穴』の四人は反射的に首をすくめた。

「逃がすなァ!!」

争う物音。そして聞き慣れたバンの怒声。どうやら東小の襲撃ではなく、高台からの戦線がこちらに移動してきたらしい。

「…ゴトーだあああッ!! 気を付けろォ!!」「撤収!! 撤収だぁ!!」

高台での決戦に勝利した西小横穴部隊による残敵の掃討、と亜沙美は瞬時に判断し、ニヤリと笑い『横穴』を飛び出す。

「慎也!! その子見張っといて!! マユ、来なさい!!

ゴオォォン!!

取り残された二人は、しばらく茫然と見つめあっていたが、誰かが『横穴』に飛び乗った轟音に驚いた少女は、思わず胸をはだけたままで慎也に飛びつき、慎也も彼女をしっかりと受け止めた。
ふに、と密着したすべすべの乳房と、気が遠くなりそうな女の子の匂い。
生まれて初めての胸の高鳴りに慎也は一瞬、外界の喧騒を忘れそうになったが、やがて彼はきっぱりと命令違反を決意し、少女の手を握って言った。

「…行こう。」



417 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:17:21 ID:nQUF0+do
少女は無言で頷き、慎也の手を握り返す。どこへ行くかは慎也には分からない。ただ、この少女を安全な場所へ、それだけを考えながら、彼は握った手に力を込めて『横穴』を飛び出した。

「ここから先は追うな!! 岸くんの指示だぞぉ!!」

乱戦が続く背後にそんな叫び声を聞きながら、散り散りに敗走する東小の軍勢を避けつつ、二人は夢中で走り続けた。

…どれくらい走っただろう、急に曇りだした空の下、慎也と少女は東小の勢力下である、静かな商店街の手前で立ち止まった。
そして、ゆっくりと繋いだ手を離し、息を整えて向かい合う。
ただ黙って立ち尽くす慎也に、初めて小さな微笑みを見せて、少女は小さく呟いた。

「…ありがと…」

慎也がぎこちない笑顔でもどかしげに頷くと、彼女はスカートを翻してくるりと彼に背を向け、一度だけ振り返ってから、商店街の中へ走り去って行った。
その姿をじっと見送る慎也の額にポツリ、と一滴の雨の雫が滴り落ちた。
次の瞬間にはもう、名前も聞けなかった少女の後ろ姿は、激しく降り始めた夕立にかき消されて、ずぶ濡れの慎也には見えなくなっていた。


END


418 :『夕立 バージョンSDS』SDS ◆cStOEcFYHc :2008/10/30(木) 22:20:40 ID:nQUF0+do
投下終了です。


419 :名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 23:43:46 ID:XrGl96st
>>406
GJでした。桐也がこの先どう立ち回っていくのかが気になりますね。
翻弄していた今までと打って変わって尻に敷かれ気味というか、なかなかいいカップルが成立しているようで。

>>418
ちびっこ軍団てのもいいですな。
レギュラーの六年生たちとはまた違った目線の高さで世界を見てるんでしょう。
しかし、まさか大西慎也にまた出番があるとは思わなかったw

420 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 13:11:53 ID:n2IeBkMN
GJ!!

421 :名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 22:39:32 ID:PhC3FhTZ
GJ
こういう他校と争ってるのって男だけの世界だったりするのに女子も混ざってやりあってるがすごく新鮮に感じます

慎也はおとなしいコかな?これからどの先輩の背中をみて成長していくのか
また他校のだれかに憧れたりもしくは利用されたり
だれの影響を受けるかによって西の後の世代を担うか下っぱで終わるか
慎也の成長も楽しみです

422 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/01(土) 19:52:14 ID:6qNoc47T
>>418
お疲れです。

戦争で一番迷惑を被るのは国民、兵士ではない。
小型とはいえ、それが垣間見える話でした

さて、俺も投下します。

423 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/01(土) 19:52:51 ID:6qNoc47T
>>418
お疲れです。

戦争で一番迷惑を被るのは国民、兵士ではない。
小型とはいえ、それが垣間見える話でした

さて、俺も投下します。

424 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:53:48 ID:6qNoc47T
ふと目を覚ます。
そっか、翔と寝ていたんだっけ。でもあいつはいない。先にリビングに行ったのかな。
時計を見ると…うん、こんな時間に目を覚ますって事は、

「おはよー。」

すぐにこいつに会いたかったんだ、ってとこかな。

「って、何してるの?」
「…それはこっちのセリフだ。」

あれ。また口調がおとなしくなってるよ。
まあ、以前の翔に戻った、なんてことは絶対にないと思うけど。

「…胸丸出しで、何をしたいんだ?」
「え…はわわわっ!」

ちょっと、パジャマのボタンが外れて、左の乳房が!丸見えじゃないの!
こいつ、人のおっぱい吸っといて、しまっておこうという気配りはないわけ!?気配りは!

「もうっ!ちゃんと元通りにしといてよ!おっぱい吸うのは構わないからさ!
 …で、何してるの?」
「いや、飯を作ってるだけ。
 監督が夜遅くまで帰らないことも多いから、自炊は慣れてる。
 もっとも、冷蔵庫にあるありあわせのものしか使ってないがな。」

ソーセージにスクランブルエッグ。大好きなイチゴジャムが添えてある焼きパン。そして緑豊かなサラダ。
嗚呼、お父様がいない時に、目を覚ました時にこんなにも素晴らしい朝食が置いてあるのを想像できるでしょうか?

「…出来た、食え。」
「ちょっとお!なーんかテンション低くない!?昨日より以前の翔に戻ってるよ!」
「…戻っちゃいない。俺は、熱いころの俺に戻った。お前のおかげでな。」
「どーこが!人がせっかくこんなに素晴らしい朝食に感動してるってのに!
 せっかくの嬉しさも半減」
「理奈のために作ったんだ、食え。」

…。
ああもう!なんでこう掴みどころがないのよ、こいつは!

425 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:54:39 ID:6qNoc47T
「いただきまーすっ!ったく…」
「不機嫌になるんなら、料理を口にしてからなるんだな。」

なーによ!スクランブルエッグなんて、どんなに絶妙な焼き加減でも所詮材料は卵!
おいしくなりっこなんて…

「…。」
「牛乳、砂糖。絶妙な加減が分かってなけりゃ、卵の本当の味は引き立たないぜ!」
「…!」

こ、こいつ…
にんまり笑って、あたしを見て…あー!してやられたー!

「ひゃははははっ!
 その間抜け面が見たかったのさ!あー、笑い堪えてた甲斐あった!」
「ま、間抜け!?せめて驚いた顔って言いなさい!」
「理奈の驚いた顔は、間抜け顔なんだよ!一緒の事さ!」

ええい、もうゆるさないんだからっ!必殺、ぐるぐるパーンチ!
…こ、こいつっ!いとも簡単にあたしの肩を掴んで止めて…

「リーチが違うんだ、届くわけないだろ。」
「むー!うるさいうるさいうるさいっ!」

あー、なんなのよこいつ!おとなしいままにさせとけばよかった!…きゃっ!
い、いきなり何するのよ!背中に手を回して抱きしめて…

「その間抜け顔が、一番可愛いんだけどね。」
「〜〜〜っ!」

あー、うー、にーっ!
…もう、なんなのよ、なんで許す気になっちゃうのよ…ん?

「ねえ、あたしの椅子のコップにはジュースが注いであるけど…」
「ん?」

あたしの食器と思ったのだろう。片方の席には可愛い食器ばかりが並んでいる。
事実あたしの食器なんだけど。
一方、隣の翔の席には普通の食器。あたしもパパも両方使うんだけどね。だから間違った選択なんかじゃないんだけど…

「翔の席。コップ置いてないよ。」
「うん?もうドリンクは用意してあるから。」
「え?どこに?」
「ここに。」

指差した場所。
おっと、そういえば文句を言った身でありながらまだおっぱいをパジャマの中にしまってなかったっけ…え?

426 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:55:32 ID:6qNoc47T
「ちょい、ちょいとー!?」
「おっぱいを服にしまわずに出してるって事は、飲んでほしいって事だろ?
 …ま、そうでなくても最初からおっぱい飲むつもりだったけどね。」

はいー!?いや、そりゃおっぱい飲むのはまあいいとして、牛乳の代わりとしてですか!?
ていうか、あたしと翔の席、隣同士で、向い合わせじゃない事に少し違和感を感じてたけど、
よく見るとその隣り合った席の距離もやたらと近くありません!?

「さ、食べよー!」
「こらー!」

結局、あいつの思う通りになった。
机の上に左胸を置かされ、度々食器を置いては乳房を持ち上げて乳首をくわえてこくこく飲んで。
本当にドリンクを飲む感覚で、喉を潤すために飲んでた感じ。しかも、

「理奈。おっぱい。」
「え?」
「おっぱい。持ち上げて飲ませて。」
「…。…はい。」

あたしにおっぱいを持ち上げて飲まさせるように指示。妻に「お茶。」って言う夫の様に。
キー!何なのよこいつは!

…でも、なんで反抗しなかったんだろ。何で「やだ。」って言わなかったんだろ。

「こく…こく…」
(…もう。)

本当においしそうに飲むなあ。いろいろムカつくヤツだけど、それだけは嬉しい。
…多分そのせいかな。断らなかったのは。おいしそうに飲む姿見たいから。
おっきいおっぱいでよかった。好きな人が、あたしのおっぱい気にいってくれるから。

…のはずだったんだけど。

「ごちそーさまー。…ふう、のど渇いたな。冷蔵庫のジュースでも飲むか。」
「ちょっとおー!?」


喉かな土曜の朝でした。

427 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:56:03 ID:6qNoc47T
「少し腹ごなしするか?着換えろ。」
「え?」

先日届いた数着のユニフォーム。
昨日来たのはちゃんと洗濯に出して、新しいのに袖を通す。翔は半袖半ズボンのまま。
そして向かった場所はあたしの家のブルペン。…初めて翔と出会った場所。

言葉のキャッチボール劇場の、始まり始まり。

「今日は練習何時から?」

シュッ。パシッ。

「1時。」

シュッ。パシッ。

「じゃあ、お昼までは一緒にいられるね。」

シュッ。パシッ。

「悪いが、荷物とか取りに一旦帰らないと。ここから監督の家まで、結構かかる。」

シュッ。パシッ。

「そっか。今持ってるの、昨日の汚いユニフォームだけだからね。」

シュッ。パシッ。

「で、練習終わったら着替えとか洗面用具とか荷物持ってまたこの家に戻ってくる。」

シュッ。パシッ。

428 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:57:19 ID:6qNoc47T
「うん。あ、座ってくれる?」

ビュッ。バシッ。

「肩が出来たのか。そうだ、あと、この服も今日は借りておく。」

シュッ。パシッ。

「その服、あげるよ。どうせあたし、もう着れないもん。」

ビュッ!バシッ!

「そうだな。ズボンはともかく、シャツは今の理奈にとってはブラとしてしか機能しそうにないし。」

シュッ。パシッ。

「あはは、そういう使い道があったね。」

ドウッ!ドゴン!

「そういえばさ、俺たち起きてまだそんなに経ってないんだけど。」

シュ。パシ。

「それが、どうしたってのよっ!」

ドオウッ!

「そんな速い球、起きたばかりで捕れるかあっ!」

ズドオオオンッ!


喉かな土曜の朝でした。
今日も泊まりに来てくれる、そんな嬉しさを心に秘めながら、土曜日の朝は過ぎていきました。

429 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:57:59 ID:6qNoc47T
「おーう、遅いぞ、土生。」
「すみません。全員来てるみたいだな。」
「昨日はお泊まりは楽しんできたか?…って、どうしたんだ、その大荷物は。」
「あの、監督…折り入って頼みたい事があるんですが。」

数日の間理奈の家でお世話になる事になったのですが、許可をもらえませんか。

「ああ、そう。構わんよ。それで家からこれだけの荷物を取ってきてたんかい。」
「帰った時には、もう監督はいなくって…」

あっさりOK。話の分かる監督だ。

「とりあえず、適当に好きに練習してくれ。」
「そうですか。それじゃあ、好きにさせてもらいます。」
(ん?それってどういう…)
「全員集合!」

大声を張り上げる土生。
それを聞いたチームメイト達。即座に土生のもとへ駆け寄る。

「俺は昨日、理奈に説得されてな。やる気を出せって怒られた。」
(土生さんを怒った?)
(ラリナの奴、やるなあ。)
(さっすが、姉御!おいらの姉御なだけあるぜ!)

当然、理奈が顔を赤くしてうつむいたのは言うまでもない。

「で、てめえらにひとつ言っておく。
 …この秋大会、死んでも優勝するぞ!」
(おおっ!)
(兄貴が!昔の兄貴に戻った!)
(土生さん!やる気になったんですね!)
「てめえらはハッキリ言って、弱い!橡浦と山下、理奈以外は、戦力にならねえ!
 赤松!さっきの練習でのエラーの連発は何だ!」
「す、すみません!」
「てめえらを、秋大会までの4ヶ月で、徹底的に鍛え上げる!
 優勝なんて無理だ、できっこない、なんて思っているやつは、今すぐここから立ち去りやがれ!」

チームメイト達がざわめく。
なんだなんだ、どうした、いったい何があったんだ、そんな感じ。

430 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:58:37 ID:6qNoc47T
「お、俺たちはいつだって優勝を夢見て」
「夢見るだけか白井!現実にするんだろうが!
 そもそも夢見るとか言いながら、腑抜けたプレーしかしてないだろうが、
 そんなんで優勝できると思ってんのか!」
「あ、いや…」
「ちょっと思うだけなら誰だってできる!
 だがな、本当に優勝する気があるヤツが、あんな間の抜けたプレーができると思うか!」
「は、はい!」
「いいか、所詮練習は週5日、平日3時間、土曜日6時間、それをたった4ヶ月だけだ!
 その程度の時間ぐらい、てめえらだって全力出せるだろ!死ぬ気で練習するぞ!」

土生の変貌ぶりに驚きつつ、全員がやる気を出した。
俺はやるぞ、土生さんについていきます、次々そんな声が聞こえてきた。


5時間後。午後6時。

「なあ、土生。いくらなんでもやりすぎじゃないのか?」
「こんな事で…へばってたら…ゆ、優勝なんて…」

土生も相当へばっている。
だが、理奈、橡浦、山下は立っているのがやっと、他の連中は立ち上がることすらできない。

「ちょっと、しょ…土生君、もっと投げさせてよ、あたしずっと素振りとランニングばかり…」
「投げ込みはし過ぎると肩を壊す!そんな事より下半身強化だ!
 てめえら、いつまで休憩してるつもりだ!グラウンド10周行くぞ!怠けるな!」

よたつきながら土生が走りはじめる。
やれやれといった表情で理奈が付いていき、橡浦と山下が必死に後を追う。

土生のこの練習姿勢があるからこそ、全員が泣き言ひとつ言わずに土生についていくのであろう。
口だけではなく、誰よりもメニューをこなしている、そんな土生の言う事なら、誰もが納得してついていく。

431 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:59:17 ID:6qNoc47T
帰り道。
当然土生は理奈の家に泊まるので、理奈と一緒に帰路についている。

「だ、大丈夫?」
「なあに、あの程度の練習でばてるような俺じゃ…」

理奈の家にしばらくの間泊まる為、衣服などの大量の荷物を持っていく必要がある。
その重さは、練習疲れどころではないその身には堪えるであろう。

「持とうか?」
「…自分のことくらい、自分で…」

なんとかたどり着いた。
最後は理奈に肩を貸してもらったが、意地でも荷物だけは最後まで自分で持ちきった。

「ただい…だ、大丈夫!?」
「すまん、風呂を頼む…マジですまん。」

玄関でぐしゃっと潰れる土生を見ながら、大急ぎで風呂の湯を沸かした。
この状態では料理も作れないだろう。今日も出前である。

「ふー……。」

生き返る。本当に生き返る。
よたよたの足で風呂場までたどり着き、理奈のおかげで湯気の沸きたっている風呂に身を沈める。

「ふー……。」

我ながら無茶をしたものだ。
だが、あれくらいしないと、本当の勝利は手に入らない。

「…ん。」
「あれ、今日は驚かないのね。」
「驚く元気もない。」

裸姿で風呂場に入る理奈。
理奈も相当疲れており、すぐに浴槽に身を沈めた。

「んー…あったまるね。」
「…。」
「ちょっと!?寝たら溺れるよ!?」
「はっ!?あ、ああ…」
「心配ね…おいで。」
「…え?」

理奈が土生の背中に手をまわし、抱き寄せる。

「理奈?」
「これなら溺れないでしょ?」
「…おっぱい。」
「え?もう、エッチ…はい、どーぞ♪」

理奈が巨乳を持ち上げてやると、すぐに乳首をくわえ、出ない母乳をコクコクと飲みはじめる。
おっぱいを本当においしそうに飲むその姿は、理奈を幸せにし、病みつきにさせた。

432 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 19:59:49 ID:6qNoc47T
「野球軒でーす!理奈ちゃーん!」

出前のおじさんが呼ぶ声。
店長ではあるが、理奈の注文を受けた場合はたとえどんなに店が忙しくてもかならず店長がやってくる。
ゆえに、理奈にとっては「いつものおじさん」として馴染みが深い。

「はーい!」「どうも。」
「あれ?君は今日もいるのかい。2人分って聞いてはいたけど、まさか今日も君とはね。」
「ええ、しばらく理奈の家に厄介になる事になったんで。」
「そうかいそうかい。理奈ちゃんも、寂しい思いをしないで済むね。」
「はい!」
「2人分って聞いてまたお友達連れてきたと思って、理奈ちゃんが寂しくないと思うとおじさん嬉しくてね。
 今日はおまけでいろいろ作ってきたから、たくさん食べられるぞ。
 それじゃあ、おじさんは店が忙しいから、じゃあね!」

大急ぎで帰っていく。どうやら店は繁盛しているらしい。
おそらくは今日地元開催されているプロ野球で、地元のチームが勝ったからだろう。


「こりゃあうめえや!」
「ほんと!おいしーい!」

中華料理屋なのに、サラダやオムライスもある。
もちろんこんなメニューは中華料理店である野球軒にはあるはずがないのだが、
無理して2人のために手元にある材料で洋食を作ってくれたのだろう。

「そういえば、明日一緒にどこか行くって言ってたよな。…もぐもぐ。」
「うん!行きたいところがあるんだ!翔と一緒にデート!…もぐもぐ。」
「デートって…まあ、男の子と女の子が一緒に出かけりゃ…もぐもぐ。」
「でね、どこ行くと思う?きっと気にいると思うんだけど…もぐもぐ。」
「さあ…全く想像がつかないなあ。どこ行くんだ?理奈。…もぐもぐ。」
「それはね…球場!デーゲームのプロ野球見に行こうよ!…もぐもぐ。」

食べながら喋るのは、行儀が悪いのでやめましょう。

433 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 20:00:22 ID:6qNoc47T
理奈の部屋。
他にも空き部屋はあるのだが、理奈の希望で土生の荷物はすべてここに置くことに。
部屋そのものも結構広く、勉強机も中央の丸机なので一緒に勉強できる。
ベッドだけは狭いが、彼らにとっては逆に好都合である。

「宿題?」
「ああ。やっておかないと…」
「はあーあ、あたしのもやらないとなあ…ん?ちょっといい?」

ふと、土生のランドセルを見る。
ランドセルをめくると、学校名が書いてあった。

『東条小学校5年2組 土生翔平』

「え、えっと…も、もしかして翔って、東小!?」
「え?あたりまえじゃないか。俺の住んでるあたりは、東小かもう1つ近くにある小学校に行くのが普通さ。」
「…こ、ここのエリアがどんな場所か分かってるの?」
「知るかよ。俺は別に連中の争いになんざ興味はねえ。
 初めて会ったときも、平気でここまでランニングしてたじゃねえか。」

平然と言ってのける。
理奈は驚いていたが、理由はこういえば分かるだろう。

「こ、このあたりは西小のエリアよ!?わかってるの!?」
「だな。」
「だな、って…」
「東小という理由で、俺が嫌いか?」
「そ、そんなんじゃないけど…このあたりにいたら危険なんじゃ…」
「なあに、逃げ切ればいいだけじゃねえか。喧嘩こそそこまで得意じゃないが、
 鍛えてるんだ、スタミナは段違いだぜ。橡浦には及ばねえが足だって相当早いんだ。」
「…。」

理奈の所属するクラスは、西浦小学校、通称西小の5年1組。
東小と西小はお互いテリトリーなどで対立関係にあり、激しく争ってケンカしている。
もっとも、それについては読者の諸君もよく知っていることだろう。

「…巻き込まれないでよ。」
「心配するなよ。東小の頭のシバケンさんって人に俺達が野球やってることを伝えたら、
 西小には手を出さないように言っておく、万が一巻き込まれるような危険な情勢になったら、
 野球グラウンドまで護衛をつけるって。」
「そうなの?」
「ああ。
 シバケンさんも柔道やってるらしくて、体育会系が問題起こすのがまずいって事を分かってくれててさ。
 それに、西小の頭は馬鹿な奴じゃないから、関係ない奴を巻き込むことは、ないだろうって。」

ほっと一安心。
ちなみに、橡浦、山下、黒田も東小、赤星、青山、青野、白井は東小の近くの小学校。
赤松は同じ西小にいたのだが、1つ学年がしたという事もあり理奈がリトルに入ってしばらくして知った。
東小の近くには野球グラウンドが無く、少し遠いが河川敷のグラウンドまで来て練習しているのである。

「ねえねえ、一緒に宿題やろ?」
「好きにすればいいさ。」

すぐ横で宿題のノートを広げ、軽く寄り添いながら勉強を始める。
…理奈はお世辞にも頭は良くなく、成績優秀の土生に質問攻めをしていた。

434 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 20:00:58 ID:6qNoc47T
「もうちょっと自力で解けよ…」
「いやあ、頭のいい人が隣にいると、便利だねえ♪」
「おかげで、こっちの宿題は捗らなかったがな。」
「まあまあ、お礼にほら。おっぱいあげるから機嫌直して。」

ベッドの中で不満をぶつくさ言う土生を、理奈がなだめる。
お互いがくっ付いて寝る、幸せな時間。

「今日は眠い。お休み。」
「あれ、おっぱい飲みたいんじゃないの?」
「明日早めに起きないと、球場の席とれねえぞ。」
「あ、そか。明日は8時には起きようね。」

二人とも目を閉じ、黙り込む。疲れているのですぐに寝つけるだろう。

(ん?)

理奈の胸に何かが触れる。
と思った次の瞬間には、ボタンが次々外れていく。巨乳がぐにゃぐにゃと変形していく。

(…ばか。)

乳首の濡れる感触を楽しみながら、眠りについた。



次の日。
早めに朝食をとって、9時ごろには出発した。

「どうやっていくんだ?」
「そこのバス停からバスに乗るの!」

バス停でしばらく待つ。
バスが来ないかな止まっていると、別の何かが近付いてくる。

「…やばいっ!あの人、西小のボスなの!」
「!」

朝からランニングをしている。
おそらく喧嘩のために鍛えているのだろうか。

「す、すぐ隠れよう!」
「…いや、この近くに隠れる場所はない、逃げたら不審に思われて、追いかけてこられる可能性もある。
 ここはやり過ごした方がいい。」
「う、うん。」

西小のボス―八坂明が、段々と近づいてくる。そして、

435 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 20:02:33 ID:6qNoc47T
「ん?あ、君はうちの5年生の。」
「え?あ、はい、ど、どうも!」

巨乳のせいか割と知名度は高いようである。
もっとも、明の幼馴染、千晶の気にかかる存在として、存在を伝えられたとみた方がいいだろうが。

「なに?驚いたような顔して。」
「い、いいええ!ど、どうぞランニングの続きを。」
「どこへ行くんだい?」
「ええ、っと、そのお…」

「野球場ですよ。プロ野球見に行くんです。」

話に割って入る土生。
これ以上理奈に話を続けさせるとまずい事が起こる可能性もある。

「君は?」
「理奈の友達ですよ。これから一緒に野球を見に行くんです。」
「…でも、君は西小では見ないね…このあたりに小学校は西小しかないし、
 このあたりに住んでいる子はみんな西小に通うはずだよ。」
「それがどうかしましたか?俺がこのあたりに住んでいないとでも?」
「…。
 そういう事か。野球が好きってことは、野球をやっているのだろう。
 そして、野球をやるためにここにきている…のかな?」
「さあ?」

理奈がドキドキしながら2人のやり取りを見ている。
だが、流石は土生。少々のことで動じるような事はない。

「聞いているよ。東小から、何人かこのあたりまで足を運んで野球をしているやつがいるとか。
 シバケンから聞いた、と言えば分かるかな。」
「へえ、そうなんですか。」
「そして、君がその中の1人。もしかして、チームの中じゃ一番うまいのかい?」
「何を話してるかさっぱりわかりません。」
「大丈夫、うちの生徒に敵意持って喧嘩しない奴は、襲わないさ。
 君たちは西小と喧嘩するためじゃなく、野球をするために来ているのだから。
 安心してくれ、君たちに手は出さない。」
「…理奈、あのバスか?」

バスがこちらへ向かってくる。『球場経由』と書かれている。

436 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 20:03:17 ID:6qNoc47T
「…あ、う、うんうん、そう、そうあれあれ!乗ろう?土生君!」
「ああ。」

バスのドアが開く。
だが、バスが出発する前に、一言言われる。

「でも、個人的には東小には敵意を持ってる。
 東小の行いによっては、場合によっては、頭に血が昇ってシバケンとの約束を忘れて、
 襲わないと約束した、その東小の野球少年と言えどボコボコにしてしまうかもね、土生君。」
「…。」

バスが発車した。
直後、理奈の頭を軽くチョップ。

「あうっ。」
「馬鹿、相手に簡単に情報を漏らすな。
 俺の名前、バレてしまっただろ。」
「ご、ごめん…」
「まあ、ひとまずは大丈夫、だと思うけどな…」

バス停では、明がバスを見送っていた。

「土生君、か。さあて、ランニングの続きっと!」
「おーい、明ー!」
「ん?千晶!」
「はあ、はあ…追いついた…ボクと一緒にランニングしよ!」
「…面白い奴に出会った。千晶が言っていた、野球をやっている巨乳の女の子。
 おそらくチームメイトだが、そいつの彼氏が、東小の奴だった。そいつに出会ったよ。」
「えっ?
 …もしかして、シバケンが言っていた…」
「ああ、確かに東小の野球少年の話は聞いていたが、まさかその巨乳の女の子と関係してたとはねえ…
 しかも、俺の強さを知っているはずなのに、あのふてぶてしさ…」

バスは、曲がり角を曲がって、視界から消えていった。

437 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/01(土) 20:04:51 ID:6qNoc47T
とりあえず投下終了。

世界観を共有するって言いましたが、こんな軽い感じでかかわる程度のことです。
どうせならその方がここの住人にとってわかりやすいと思って。

438 :名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 09:49:27 ID:IbP9c6tT
GJ
いきなり明くん登場とは迷わずストレートだw

439 :名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 06:06:15 ID:1VeOuh/R
>>夕立 低学年乳責め続き読みたい。  >>迷わずストレート  東条小ワロタ

440 :名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:32:11 ID:3QohMSQQ
ほしゅ

441 :名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 15:23:26 ID:xcJUu4jN
あげ

442 :名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 21:40:50 ID:sn+8cde0
保管庫の更新、止まっちゃった……?

443 :名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 22:04:21 ID:bq9NK+kE
>>442
半月くらいか…
結構投下続いてるしな。

444 :名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 19:07:34 ID:soq+PC7p
保守

445 :名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 17:37:53 ID:oQz0WXEK
おっぱい保守

446 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 22:07:12 ID:WAiZf38d
投下まだかな…

447 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 22:24:35 ID:iNnFA9LK
むしろ今までの密度が異常

448 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/11/15(土) 23:20:59 ID:lPCzL80M
投下開始

449 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:22:10 ID:lPCzL80M
まだ先日のコンビニ決戦大敗北の痛手を引きずり、暗く沈んだ東小六年一組の休み時間。
打ちひしがれる男子達に追い討ちをかけるように、通称『ヒステリック・グラマー』軍団、ユマ、エリ、マナの投げる凶器と化した教科書が容赦なく降り注いでいた。

「バカ!! 死んじゃえ!!」 「役立たず!! 弱虫!!」

「アブねーだろこらぁ!!」

飛び交う教科書のなか、ひときわ暗い表情でピクリとも動かず、机に突っ伏したままの桜井にむかって、楽天家ゴトーが少し低い声で囁いた。

「…ケンだけどな、何とか入院は免れた、って、正智さんが言ってたよ…」

コンビニ決戦を前に喘息の発作で倒れたシバケンに代わり、東小の指揮を執ったのはゴトーだった。
シバケン病欠を隠し通したゴトーの意を汲んで参戦してくれたシバケンの兄、正智すら敗れる結果に終わった戦いだったが、ま、今度があるさ、と、ゴトーはいつまでも悩まない。

しかし、虚ろな瞳の桜井は、ほえ〜、と間の抜けた返事を返し、相変わらず茫然と宙を見据えたままだ。
東小の悪ガキのなかでは、比較的クールな二枚目で通っている桜井が、今回の敗北にここまで落ち込むとは、ゴトーには少し意外だった。



450 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:23:33 ID:lPCzL80M
「…栞ちゃんのおっぱいがよぉ…」

宙を睨んだ桜井慎之介は突然そう叫び、ゴトー達はおろか、『ヒステリック・グラマー』達までが教科書を投げる手を止めて、彼を注視する。

「…あー もしもし、桜井君?」

恐る恐る声を掛けるゴトーの姿は、桜井には全く見えていない。

「…あれほど、『お兄ちゃんが帰ってくるまで、お部屋で遊んでよーね』って言ったのに…」

「…な、なんの話?」

ユマの質問に、頭を抱え込んだ桜井はぼそぼそと続ける。

「…昨日、妹の栞ちゃんと風呂に入ったら、栞ちゃん、おっぱい隠してんだよ… ああ、そんな年になったんだな…と思いながら、体洗ってやる時に…」

「…ちょっと待て。オメーの妹、もう四年生じゃなかったか?」

「…キモっ… 桜井キモッ!!…」

ドン引きする周囲を無視して桜井は苦悩に満ちた顔で語り続けた。

「…乳首が、栞ちゃんのピンク色の乳首が、紫色に腫れてんだよ… 仰天して栞ちゃんを問い詰めたら、どうも昨日の喧嘩の最中に、西小の奴に捕まったらしくて… ちくしょう…」

桜井家の性倫理はさておいて、流石に『ヒステリック・グラマー』達にも、聞き捨てならぬ話だった。



451 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:25:18 ID:lPCzL80M
「ち、ちょっと、具体的な犯人とか判んないの!?」

「バッキャロー!! 栞ちゃんはデリケェトな年頃なんだよ!! 男の俺が、そんなこと根掘り葉掘り聞けねーだろ!!」

ゴトーが、困惑した顔でユマを見た。今のシバケンに持ち込める類いの話でもない。

「…判った…栞ちゃん何組? 私、昼休みに事情聞いて来たげるわ…」

『ヒステリック・グラマー』筆頭、沢田由麻。辛辣な性格だが、姉御肌で顔も広い。
彼女は、下級生が落ち着いて話せる場所を思案しながら、桜井慎之介にそう約束した。


そして、ユマの行動は迅速だった。
給食が終わった後、中庭の池で並んで鯉にパン屑をやりながら、桜井栞からほぼ全ての経緯を聴きだしたユマは、桜井兄妹に西小への報復を約束し、
残りの休み時間を、後にクラスメートとなる白瀬紗英がグラビアを飾るファッション誌の占いページを眺めて過ごした。

(…11月生まれ。『ビーチは憎いアイツのモノ!! 運命の出逢いがあるかも』…そういや、シバケンも11月生まれか…今年も、尾ノ浜は西小のものってことね…。)


452 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:27:04 ID:lPCzL80M

『…知らないわよ!! …何で私が、亜沙美の保護者じゃあるまいし…』

数日後、旧敵である沢田由麻からの突然の電話に、西小の『鬼マリ』こと大西真理は不機嫌の絶頂で吼えた。 

『…でも横穴公園なら、あんたの子分でしょ!! その亜沙美って子を責任持って連れてきなさい!!』

敵対校とはいえ、六年生が他校の四年生に制裁を加えるには手順が要る。
実行犯の四年生と共に、西小リーダー格の一人であるマリを引っ張り出そうとしたのはユマの賢明な判断だった。

『知るかぁ!! ガキの乳首なんぞ、百均で替わり買ってこぉい!!』

マリとユマは昔、そろばん塾で激しく火花を散らした仲だ。鬼マリのこの反応を読んでいたユマは、おごそかに切り札を出した。

『…ふうん、そう。その亜沙美ってチビだけじゃなく、実はあんたの弟も関わってるんだけどね。じゃ、『いじめSOS』通して話そうか?」

マリは電話口で絶句した。
『いじめSOS』。市内の学校全てのいじめ問題に対処するその機関は、徹底した調査と融通の利かなさで、魔女狩りのように恐れられている。
マリの耳にも、くだらない誤解や誤報で大変な目に遭った児童の話は入っていた。



453 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:28:57 ID:lPCzL80M
他校児童への性的暴行。弟の慎也の名前が出れば最後、姉のマリにも大事な夏休みを棒に振る程の、身に覚えのない緻密な取り調べが行われるに違いない。
そして、関連して表面化する『東西公園戦争』の問題。
この終わりなき闘いの正当性は、父兄や教師には未来永劫、絶対に理解されないのだ。

『…慎也くんは普段、東小に関して、どんな風に大西さんに話していましたか?』

そんな馬鹿げた質問が、幾千も真理の脳裏に浮かぶ。
悪くすれば八坂明や岸武志も参考人として召喚され、その恨みは当然、大西姉弟に向かうのだ。

『…判ったわよ… 明日の放課後、『横穴公園』でね!!』

クラクラとめまいに襲われたマリは、彼女にしては驚異的な忍耐力で、しぶしぶと迷惑な戦後処理に同意したのだった。



翌日の放課後、マリは怯えきった亜沙美を従えて、事件現場の『横穴公園』に立っていた。
とり逃した弟の慎也のことを考えると、再び腸が煮えくり返る思いがしたが、まあ、慎也の料理は二の次だ。

「マ、マリちゃん…」

蒼白な亜沙美の視線の先に、二人の東小女子児童の姿が見えた。




454 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:30:37 ID:lPCzL80M
落ち着いた物腰。長めの黒髪をカチューシャでまとめた理知的な広い額。
マリがついに一度も勝てなかった算盤の天才、東小の沢田由麻が、セミロングの清楚な下級生の手を引いて、『横穴公園』に姿を現した。

「…よおデコっぱち!!
久しぶりね。」

居丈高に先制攻撃をかけたマリを無視して、ユマは俯いた栞に確認する。

「…栞にイジワルしたのは、あの子かな?」

コクリと頷いた栞に微笑むと、ユマはその笑顔をゆっくりと亜沙美に向けた。

「…あんたが亜沙美? …いまから栞とおんなじだけ、痛い目に合わせるから、覚悟しなさいね。」

事務的なユマの口調の恐ろしさに、亜沙美は声も出せず、涙ぐんで後ずさる。

「ち、ちょっと待ちなさいよ!! あんたー」

無視されたマリが吠えた。
「この子も反省してるから連れて来たのよ!! そのへんを考えて…」

『鬼マリ』にしては驚くべき平和的発言を、ユマは再び黙殺する。

「『目には目を』よ。さ、早く来なさい。」

無表情に迫り来るユマを前にして、亜沙美は身も蓋もなくマリの背中にしがみついて号泣した。

「やだぁ!! マ、マリちゃん!! 助けて!! 助けてぇ!!」




455 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:31:47 ID:lPCzL80M
…こんな時、交渉に長けた岸がいれば…
マリは切実に悔やんだが、先日の風邪による戦線離脱をはじめとする権威の失墜を考えると、これ以上の失態は周囲に見せられない。

「…判った!! ユマ、判った!!」

マリは背後に亜沙美を庇い、声の限りに叫んだ。

「…後輩の罪、即ち先輩の罪!! 私の乳を思う存分ツネれ!!」

ユマの目がスッ、と細くなる。この考えの読めない表情に、マリは常に翻弄されてきた。
いつかきっと、泡を吹かせてやるとマリが心に誓ってきた表情。

「…あんたのデカい乳は抓り甲斐ありそうね… でも…」

「いいやツネれ。今ツネれ。すぐツネれ!!」

「…ま、まぁ待ちなさいよ…」

やけっぱちで詰め寄りながら、ふとマリの直感はユマの魂胆を悟った。
ユマは暴力が苦手なのだ。
その証拠に決して戦場に出ることがない彼女は、芝居じみた駆け引きで西小と、マリの謝罪を取りたいだけなのだ。



456 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:33:40 ID:lPCzL80M
ユマの冷静な表情に隠れた動揺を確信したマリはさらにゆさゆさと豊満な胸を旧敵の目前で左右させる。

「ほれほれ、ツネれ!!」

「あ、あんたね…」

しかし、躊躇は見せられない。
栞が見ているのだ。頼りになる最上級生として、マリごときに遅れをとるわけにはいかなかった。
ユマは覚悟を決めて呟く。

「…出しなさいよ。」

マリも後には退けない。くるりと周囲を見回してから、決然とTシャツの裾に手をかけたマリに、突然、ユマは不思議な親近感を覚えた。
二人の六年生を見上げる栞と亜沙美の表情には、後悔と、紛れもない二人に対する畏敬の念が浮かんでいる。
マリも、そしてユマも、決して彼女たちの尊敬を裏切ってはならないのだ。

「…あんたバカ? ここで出されても困るわよ。」

ユマが視線で示す先、事の発端である横穴を振り返ったマリは、無言でユマを睨みながら、窮屈そうに横穴の中に潜り込んだ。
懐かしい暗闇。何度か二人はそろばん塾の帰り、並んでこの中で過ごした事があった。
もう何年も前、彼女たちがまだ、外に佇んでいる亜沙美と栞くらいの頃…



457 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:37:02 ID:lPCzL80M
あれから時は過ぎて、嘘みたいに大きくなったマリの胸を向かい合って眺めたユマは笑いだしそうになった。

…何やってんだろ、私たち…

危うく「終わったふりしよ。」と、言いそうになりながらマリの顔を見る。
しかし、彼女は大真面目に深呼吸して目を閉じ、七分袖のタイトなTシャツを一気に捲り上げた。
露わになったグレーのスポーツブラは見事なマリのバストを窮屈そうに包んでおり、蒸し暑い『横穴』の中で、谷間を伝う汗に湿っている。

「…さっさとやってよね…。」

さすがに頬を少し赤らめながら、マリは潔くブラジャーを外し、ユマが唖然とする程のたわわな乳房をグッ、と突き出した。

…迷わずストレート…

昔と変わらないマリに苦笑いしながら、ユマは観念して、その薄紅色の先端にゆっくり指を伸ばす。

「…んっ!!」

指が乳首に触れた瞬間、思わずマリが漏らした切なげな吐息に、ユマは慌てて指を引っ込めた。

…女の子同士、女の子同士…
不合理に高鳴る胸を抑え、ユマは自分に言い聞かせながら、再びマリの乳首に震える指を寄せる。

「…は、早くやんなさいよっ!!」




458 :『夕立 バージョンSDS』2:2008/11/15(土) 23:39:02 ID:lPCzL80M
マリの鋭い目が微かに潤み、触れた乳首がツン、と尖る。

今やギュッと目を閉じたユマは、意を決して何度か指先に力を込めるが、それはマリにとって、痛みにはほど遠い緩慢な性的刺激だ。

「…は、早く、やって…」

『あ…あ…』

生殺しの責めに、胸を揺らし悶え始めたマリの為と、ユマは歯を食いしばって、ようやく入る限りの力を、グイ、と爪に込めた。

「ひゃあ!!」

マリの短い悲鳴。
ガクリと肩の力を抜いたユマの全身はじっとりと汗に濡れ、放心した顔はかっかと火照っていた。


「…栞ちゃん、ごめんなさい。」

素直に頭を下げた亜沙美は、まだ少しトロンとしているマリを心配そうに見上げる。

「…じゃ、またね。デコっぱち。」

「うん。そのうち、また…」

栞と亜沙美は照れたように握手すると、互いの頼もしい守護者に寄り添って、『横穴公園』を後にした。

おわり

(本事件の重要な関係者でありながら、女々しくも逃亡した大西慎也についての顛末は、本スレッドの主旨から大きく逸脱する為割愛する。)


459 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/11/15(土) 23:41:30 ID:lPCzL80M
投下終了


460 :名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 00:49:32 ID:A245lfCy
いかん もう誰がどんな目にあってこんな状況になったかわからんぞ。

461 :名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 04:15:33 ID:DGjEi+s5
SDSさんの文章変わった?なんとなくそんな気がした

462 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/11/16(日) 07:06:48 ID:1owUaqsZ
>>460
>>461
ご指摘感謝して、肝に命じます。投下前に気付くべきでした。




463 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:22:45 ID:tCbW02DJ
>>459
GJです。
大西が出てこないのは意外でした。恋が芽生えると思い込んでたので。

…なにやら何かをパクられた気がするのは気のせいじゃないですよね?
もっとも、パクられるのは大いに結構なのですが。
小説の題名は適当に考えたけど、そこそこ悪くない題だったみたいですw

久々に投下。
投下だけならいつでもできたんだが、こう投下がないと…やりづらくて(ぁ

464 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:23:23 ID:tCbW02DJ
少ししてバスが到着する。
降りると、朝9時半にもかかわらず結構賑わっていた。

「さあてと、席とってこなきゃ♪」
「いやいや、まだ開場時間は…」
「開場時間までにここに着くために、早く来たのよ!ついてきて!」
「おいおい!どこへ…」

球場の周りを走っていると、入口があった。
入場門ではなく、弁当などの販売物の輸送のための通用門であろう。

「お、おい、勝手に入って…」
「いいのいいの!」

勝手に通用門に入る。当然業者に見つかるが、

「おお、理奈ちゃん、来たのかい。」
「はい!」
「今日は男の子連れて?熱いねえ!」
「も、もう!席とってきますっ!」
「ははは、行って来い!」

何もお咎めなし。
土生は目を白黒させている。

「…なんで!?」
「パパがスカウトの関係で、野球軒以外にも、球場関係でいろいろ知り合いがいるの!
 …わあっ!」
「こりゃすげえや…」

国内では数少ない天然芝の球場。
数年前にできたばかりの野球場で、大リーグを意識した左右非対称の球場である。

「初めてきたけど…すげえな。」
「あたしも今シーズンは初めて。行く暇がなかったし。」
「で、どの席を取るんだ?」
「ふふ、それはね…」

2人がいるのは外野席。そこを翔けていくと、2人席がいくつか並んでいる場所に着いた。

「ここ!ここがあたしのお気に入り!」
「この2人席?」
「うんっ!いつもはパパと一緒に見に来てたり、1人の時には小さい子供と一緒に応援してるんだ!
 …今日は翔と、二人っきり♪」
「…ん!あれはラミレーズ!」

465 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:24:39 ID:tCbW02DJ
開場時間の前は、ホームチームの練習時間。
目の前ででのんびりストレッチをしている外国人がいる。

「ラミっちー!」
「お、おい!失礼だろ!」

ラミレーズが振り向く。
すると、その陽気な顔で笑いながらこっちへ向かってきた。

「ハーイ!ボインチャン、オゲンキデスカー!」
「うん、ラミっち!
 ごめんね、今年はあんまり時間がとれなくて…」
「ノンノンノン!キニシマセーン!
 パパカラ、ボインチャンノコト、イロイロキイテマース!
 …OH!モシカシテ、ソノオトコノコガ、イッショノチームのベースボールボーイ!?」
「うん!そうなの!
 これからは、翔と一緒に来ることも増えると思うよ!」
「ソウデスカー!
 デワ、ワタシモモットホームランウチマース!」

やり取りに唖然としている土生。
とりあえず、すごく仲がいいのはよくわかった。
一般に知られていることだが、ラミレーズが日本語が堪能だという事も。

「今日はルウィズが投げるんでしょ?絶対勝てるよね!」
「ワタシモソウオモイマース!ルウィズニモキイテミマース!REWIZ!」
「…What?」

少し遠くにルウィズがいる。
ルウィズが理奈の姿を確認すると、走って向かってきた。

「Hello Rina!
…Oh,the boy friend is that baseball kid!?」
「Yeah!」

ラミレーズとルウィズが何か話している。

「ペラペラペラ…」
「ペラペラペラ…」
「シンパイムヨウ!キョウモワタシノピッチングデ、
 ボインチャンニ、ショウリヲプレゼントスル、トイッテイマース!」
「あはは、がんばってね、ルウィズ!」
「Yeah!」
「ソウデスネー、オヒル、ヤキュウケンデ、オゴリマショー!」
「ほんと!?」
「え、で、でも試合時間やミーティングは…」
「ハヤメニゴハンヲタベレバ、ダイジョウブデース!
 カイジョウジカンノ、11ジニ、ヤキュウケンデマチアワセデース!」

お昼までごちそうになる事に。
とにかく、理奈の球場と選手のコネは、すさまじい。

466 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:28:05 ID:tCbW02DJ
「ところで、ラミレーズに、ボインちゃんって呼ばれてるのか?」
「うん、まあね。
 昔はリナだったんだけど、胸がどんどん大きくなっていくころには、ボインちゃんって呼ばれて。」

ラミレーズは来日9年目。理奈が2歳のころからの知り合いである。
巨乳でいじめられていた頃でも、ラミレーズになら巨乳の事を取りざたされても傷つくことはない。
自分の事を、父親の次に知っているからである。
ルウィズは去年日本に来たばかりだが、理奈は昨年も何度も球場に足を運び、やはり親しい間柄。

いずれにせよ、自分たちをスカウトしてくれた人の娘である。
ラミレーズもルウィズも、過去ラリナパパにスカウトされた外国人達も、皆理奈によくしてくれていた。
ラリナパパは人柄がよく、いい外国人を連れてくることも手伝って、
同期入団の選手をはじめ、元先輩選手たちなどの日本人選手の人望も厚い。
当然理奈の事もよく知っており、やはり理奈によくしてくれている。チームの選手全員と友達のようなものである。


…だからって、

「選手のミーティングを野球軒を貸し切ってやるってどう言う事だー!?」
「ははは、気にしない気にしない。」

なんと野球軒の店内の半分を貸し切って、ミーティングが行われることに。監督のアイデアらしい。
題して、『理奈ちゃんとボーイフレンドのためにも絶対に勝つぞ決起集会』との事。

「ほら、食べなよ!」

隣にはチームの監督、野々村監督。もちろん逆隣りには理奈。目の前にはプロ野球選手全員集合。
なんだこれは。夢でも見ているのか。

「は、はあ。いただきます…」
「おいしーい!」

理奈は食事が進んでやがる。
…いや、こんな異様な状況で何平然としているんだお前は!

「大丈夫大丈夫、あたしが球場に来たら時々ある光景だから。」
「マジか!?」

とりあえず、目の前に並んだ中華料理を食べることに集中しよう。
でないと精神が持たない。マジでクラクラしそうだ。

「デワ、ミナサン、
 ボインチャント、ボーイフレンドノタメニ、カチマショー!」
「おーっ!はははっ!」

ウーロン茶で乾杯している。
いや、ヤル気だしてくれるのは嬉しいが、なにもここまでしなくたって。

結局、理奈が選手たちと楽しく雑談しているのを眺めているのが精いっぱいだった。
話しかけられても相槌。いや、失礼なのは分かっているけどね。
でもしょーがないじゃん!この状況で明るく振る舞えって方が無理だろうが!

467 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:30:18 ID:tCbW02DJ
外野席に戻ると、とっておいた席に座る。
ここでも知り合いがいた。

「お、理奈ちゃん、久しぶりだねえ!」
「はい!ごめんなさいね、今シーズンあまり暇がなくて…」
「なあに、これからもどんどん来てくれよ!」
「はいっ!」

どうやら応援団の人とも仲がいいらしい。
まあ、選手たちと仲がいいのと比べれば比較的まともな関係か。

「そっちの男の子は?」
「一緒の野球チームなんです!今のチーム、すっごく楽しいんです!」
「そうか、ようやくいいチームに巡り合えたんだな!」

すると。
理奈は椅子の上に立ち上がり、

「みなさーん!ご無沙汰でーす!理奈でーす!
 今シーズンはちょっと忙しくて今日が初めてですが、これからはどんどん足を運ぶのでよろしくでーす!」
「いよっ、待ってました!」
「我らが盛り上げ隊長!」

…何これ?
理奈の奴、盛り上げ隊長までやってるのか?

「今日は、一緒のチームの土生君にも来てもらいましたー!」

うおっ!手首をつかむな!そして俺まで椅子の上に立たせるな!

「ヒューヒュー!」
「いいねえ、ボーイフレンドかい?」

なんだなんだ、俺まで巻き添えか!
って、さっきの選手の時といい、俺はボーイフレンド扱い?まだ告白してないのに!
てか理奈!顔を赤らめるな!勘違いされっぞ!

「それじゃ、みなさーん!
 スタメンも発表されたことなので、応援歌の練習、いってみよー!」

結局。
試合開始前にすべての体力を使いきった感じだ。

468 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:40:18 ID:tCbW02DJ
「なーんか、試合開始からずっと大人しいね。」
「お前のせいだ。」

現在4回の表。流石に相手チームの攻撃時は応援は中止。
ちなみに、試合展開はと言うと。

「でもさ、やっぱりみんな凄いよね。3回までに一挙12点!ラミレーズはホームラン2発に5打点!
 ルウィズは今のところパーフェクトピッチング!」
「…そりゃあ、あんなミーティングするくらいだから、理奈が来ると燃えるんだろ。」
「えへっ、あたし、勝利の女神かな?」

…うん、マジでそう思う。
てか、お前のおっぱいの影響で燃えてるんじゃないのか?みんな…とすら思う。

「…攻撃時もさ、これくらいのんびりと観戦する気とかは?こんなに暑いんだし…」
「何言ってるの!精いっぱい応援しなきゃ、せっかく来た意味無いじゃない!」
「…。」

今は5月の下旬だぞ…しかも今年は猛暑って言われてるし、今日も夏日だ。
その元気、どこから降ってわいてくる…


結局、試合が終わるまでおとなしくしていた。もちろん理奈は応援に大忙し。
やれやれ、こんな一方的な展開なら、応援しなくたって勝つだろうに。
18−0。結局ラミレーズは7打点の大活躍、ルウィズもノーヒッターとまではいかないものの2安打無四球完封。

「あー!楽しかったー!」
「やっぱ、野球観戦はのんびりとするに限るな。」
「むー!あんなテンション低かったら、せっかく来た意味無いじゃないのよ!」
「で、どこへ向かっているんだ?」

バス停とは反対方向に歩く2人。どうやらまだ帰る気はない様子。

「えへへ、それはねー。すぐそこなんだけど。」
「…まさかまた選手たちと打ち上げ?」
「ううん。それも良かったんだけど、明日からチームがロードに入るの。
 移動時間があるから、私たちと食事する時間は残念ながらないってさ。」

内心ほっとした。
あんなわけのわからない無礼講はもうごめんだ。

469 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:41:27 ID:tCbW02DJ
「だから、代わりにこんなものもらったの!」
「…なになに、『ホテル・グランドロイヤルディナー券2名様』…だって。」
「うん!」
「…いやいやいや、そりゃ問題なく食べられるだろうけどさ!
 俺たちまだ小学生なのにそういう高級ホテルでディナーなんて、慣れてないしまずくないか!?」
「ダイジョブダイジョブ。
 球場の近くだからパパが時々連れていってくれるし、そのおかげで店の人に顔覚えてもらってるから!」

よーするにそのホテルでも常連と言いたいわけか。
ホテルだから流石にツケは効かないだろうが、お食事券さえもらってれば行けるというわけか。恐るべし。


「いらっしゃいま…あれ、理奈ちゃん!」
「こんにちはっ!」

入口で客を誘導するウェイター。
普段は敬語を使うのだろうが、理奈の事はよく知っているおかげで慣れた口調。

「あれ、お父さんは?そしてこの子は?」
「うん、またスカウトで出張。なんだけど、今は土生君がいるから寂しくないんだ!」
「君が?こんにちは!」
「ど、どうも。」

こちらの身長に合わせてかがんで話している。

「えっと、お父さん無しで来るのは初めてだろうけど、お金はある?」
「あはは、さすがにツケが効かないことくらいわかってますよ、はい、タダ券ですっ!」
「はーい、じゃあ、ついてきて。」

非常になじみやすい口調。堅苦しくないので、非常に精神的に楽である。
素晴らしい夜景が見える席に案内してくれた。この店の一番の席らしく、理奈もお気に入りである。

次々運ばれてくる料理を平らげながら、話に花を咲かせる。
町の建物の明かりがイルミネーションの様で、2人を楽しませる。

「いいか、チェンジアップを投げる時は、手の方を見るな。
 握りなれてないから手の方を見ないとうまく握れないんだろうが、それじゃあ相手に投げる球種教えてるようなもんだ。」
「う、うん。」
「そして、投げる時にひじが下がってる。あれじゃあストライクゾーンには入らない。」
「は、はい。」

ただ、野球の話に花を咲かせていた。
もうちょっと普段の生活での他愛のない話をしようよ、とも言い出せない。
微妙な感覚の中、デザートまでフルコースを完食する。(店側が小学生に合わせて料理の量を調節してくれていた。)

「ふったりっとも♪」
「あ、はい。」

先ほどのウェイターさん。
料理を次々運んできてくれていたが、先ほどデザートを完食し、

「足りた?」
「あ、はい、ごちそうさまです。」
「おいしかったです、それじゃあ帰るか、理奈。」
「あ、ちょっと待って。…2人とも、まだ食べられる?」
「「え?」」

470 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:42:11 ID:tCbW02DJ
ガラガラガラ。何かが運ばれてくる音とみて間違いないだろう。それもとても大きな。
それが、こちらに向かってくるという事は…

「なななあああっ!?」
「ケーキ!?」
「いやいやいや!デカイ!デカすぎる!」
「これ、食べてみて。店の新作なの。」
「無理だあああああっ!」

どうやら、結婚式場から新しく、ウェディングケーキの作成を頼まれたらしい。
近々、結婚式場から関係者が来て、ケーキを試食するという。その試作品らしい。
うまくいけば、大型の顧客が出来るというので、ぜひとも気心の知れた理奈に見てもらいたかったらしい。

結婚とは無縁の小学生に意見を求める事自体は少々ズレている気がしないでもないが。
そしていつの間にか、シェフやスタッフの一部も集まってきた。

「はい、ナイフとフォークとお皿。好きな大きさにカットしてみて。」
「君たちの意見を聞きたい。思った事をそのまま行って欲しい。」
「は、はあ…」

とりあえず、土生が右手でナイフを持つ。
そして切ろうとしたとき、その右手に別の右手が添えられる。

「…何をやってるんだ?」
「えへへ♪気分がでていいじゃない?」
「馬鹿言うなああっ!」

シェフやスタッフが拍手をしてくる。周りのお客さんもこっちを笑顔で見ている。
なんだこれは!あれですか!神に愛を誓う儀式の一環ですか!?


「おいしーい!」
「…ああ。」

結局2人で一緒にケーキを切らされ。周りから確実に変な勘違いをされ。
いや、ケーキはうまいんだけどね。

471 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:43:13 ID:tCbW02DJ
「でも、なんていうか、こう…」
「うん!」

さっとメモ帳を取り出すシェフ。あんたらここまで子供の意見に真剣になる必要あるのか?

「飾り気がありすぎるのはよくないにしても、なんかこうシンプルすぎるような…
 少し見て楽しませる!って感じにしてもいいかも。」
「ふむ!なるほど!我々にはなかった視点だ!」
「あと、味は問題ないんだけど、舌触りが…
 スポンジがなんかこうパサパサで…」
「うん!ではスポンジをもう少ししっとりさせてみよう!我々にはなかった視点だ!」

さっきから担当のシェフだろうか、がうるさい。
うまいじゃん、これでいいじゃん、これ以上何が気になるって言うんだ!?

「あ、そうだ。うちの新作のデザートも味見してくれない?」

まだあんのかあ!
糖尿!俺たちの糖尿の心配もしてくれ!

「大丈夫、デザートは別腹だから♪」

お前はテレパスか!俺の正当な意見に反対するな!
そしてウェイター!その言葉に乗せられるな!笑顔で運んでくるなぁー!


…今日一日。常識なんてものは全く通用しない世界がある事がわかった。
ああ、口が砂糖だらけ、胃が油だらけ、ケッコー毛だらけ猫灰だらけ。

「…気分悪いの?」
「アタリマエダ。」

バスに揺られながら帰宅。
もうすぐ着く。ついたら思いっきり休もう。でも、明日は学校か…
いつもはすぐに着くけど、今は理奈の家に住んでいるから西小地区からかなり歩いて通わなきゃいけない…

「楽しかった?」
「理奈がたのしければ、それでいい…楽しかったけど、正直ここまで疲れるとは思わなかった。」
「それはね、思いっきり楽しんだって言う、裏返しなんだよ!」

…それは違うという事を信じたい。
あ、バスが着いた。

472 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:47:12 ID:tCbW02DJ
「着いたー!」
「…理奈。少し黙ってろ。」
「ど、どうしたの?」
「少しは周りを見ろ。」

道の両側に、それぞれ3人立っている。明らかな敵意を土生に向けて。
夕日は赤く少年たちを照りつける。現在6時半。

「何の用だ。司馬。」
「土生!シバケンさんをそそのかして、西中の女にうつつを抜かし、誑かされて!
 懲らしめに来たんだよ!」
「な、なんなのこの人たち…」
「自称、シバケンさんの一番弟子を名乗ってる、司馬ってろくでもねえ奴さ。そして司馬の悪ガキ仲間たち。
 ちなみにみんな俺と同い年ね。」
「悪ガキだとぉ!?それはどっちの話だ!」
「…はあ。ん?」

司馬のグループが6人。おかしいな、一人増えている…
ん、見慣れない女の子が…おとなしそうな子。

「新しい仲間か?」
「あ?ああ、ユキか、新入りらしいぜ。
 こいつも含めて、今日こそお前をぶっ倒す!」

シバケンの弟子を名乗っておきながら、喧嘩専門でもない俺に負けてるからな、司馬は。
しかし、いつもは怠慢挑んでくるのに、今日は6人がかり…

賢くなったといえばそうだが、ちょっと厳しいか…シバケンさんや西小の頭…

「だ、ダメだよ理奈、翔は」
「黙ってろ!」
「…え?」

俺達が野球をやっていることは校内ではチームメイトとシバケンさん、ゴトーさん以外は知らない。
逆を言えば、俺が体育会系で、喧嘩をしてはいけない、という弱みをこいつらは知らない。
危うく理奈が口を滑らせるところだった。

(弱みを握られたら、こっちからは手が出せないからなあ…)
「ふん、おっきな胸に惑わされて、か…」
「それがどうした。」
「性根の腐った奴は…こうだよ!」

こっちへ走ってくる。しゃーない、どうにかたちまわって、隙を見て逃げ…
…え?

473 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:48:47 ID:tCbW02DJ
背後から高速で土生を横切る何か。突然の事に土生をおびえさせた何か。でもどこか見慣れた何か。
そして土生に、一瞬で理奈の仕業によるものと分からせた、何か。

「し、司馬!?」
「大丈夫か!?」
「汚ねえぞ、硬球を使うなんて!」
「…理奈…。」
「先にやってきたのはそっちでしょ!土生君を襲う奴らは、あたしが許さない!」

理奈が土生の背後から投げたボールが、司馬に直撃。
全国レベルのその速球が腹部に直撃して、平気なはずがない。気絶している。

「…なんだとお!?」
「きゃっ!」

お返しと、奴らが理奈に硬球を投げ返す。
当然グローブをはめているわけもなく、グローブなしで全力で飛んでくるボールは怖い。

理奈にとっては。

「なっ…」
「その程度のちょろい球、素手で十分だ。」
「翔、ありがと!」
「ほらよ、さあ、もう一発投げ返せ。」
「うん!さあ、次はだれが餌食かしらね!」
「く…覚えてろよ!」

司馬を引き摺りながら一目散に逃げていった。ふう、とりあえずこれで大丈夫か。
理奈だって、一瞬のうちに何球も投げられるわけじゃない。構わず全員総攻撃されたら、おそらくやられていただろう。

「ふう、これで安心だね♪」
「…だが、バットもボールも、武器じゃないって事は忘れるなよ。」
「うん。…あれ。」

よく見ると、約1名残っている。さっきからおとなしくうつむいていて、
司馬が攻撃命令を出した時も、一歩も動いてなかったっけ。
そういえば司馬が、名前も言っていたな…ユキちゃん、だっけ。

「…あんた、逃げないのか?
 俺は別に追い打ちをかけるつもりはない。」
「…ごめんなさい…」
「気にするな、お前は何もしていない。お前は俺を襲おうとはしなかった。」
「そうじゃないんです…実は…」

474 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:54:29 ID:tCbW02DJ
…。

「魚雷はどこだ!確かこのあたりに…」
「奴を血祭りにあげて、シバケンさんに認めてもらって…ん?いた!」
「待て!誰かと話しているぞ。」

(野球場ですよ、プロ野球を見に行くんです。)

「土生のクソ野郎だ!あの野郎、どうも嫌な奴と思っていたが、西小と組んでやがったのか!」
「…あの女は?…あ、一緒にバスに乗ってった。」
「お、女…あの野郎、俺はまだ…じゃなくて!女にうつつを抜かしやがって…」
「と、とにかく今は魚雷を…まずい、隠れろ!」

千晶が明を見つけて走ってこっちに来た。
流石に2人相手には分が悪い。

(…面白い奴に出会った。千晶が言っていた、野球をやっている巨乳の女の子。
 おそらくチームメイトだが、そいつの彼氏が、東小の奴だった。そいつに出会ったよ。)

「お、おい、聞いたか今の!
 あの女、千晶の知り合いって事は、おそらく西小の奴…」
「あの野郎、西小と組んで、西小の女まで…ええい、許さん!
 野球を見に行くってことは、夕方ごろには戻るはずだ!そこを待ち伏せだ!」

幸いな事に、『土生本人が』野球をしている、という部分は聞かれていなかった。

…。

「ほー。それで?君も一緒にそいつらと行動してたわけか。」
「い、いえ、違いますっ!たまたま、その時その様子を見ていて…」
「で、仲間に加わった、と。」
「は、はい。西小と通じるのが許せないって言ったら、簡単に仲間に入れてくれました…」

もちろんそれは単なる口実。
ユキの狙いは…

「土生さんに襲いかかる瞬間に寝返って、あの5人をやっつけて、土生さんを助けようとしたんですけど…」
「勇気が出なかった…と。
 そりゃあ、男子に立ち向かって返り討ち、…は怖いわな。」
「いえ、…返り討ちにあうのは構わないんですけど、戦うのが怖くって…」

同じことでは?と突っ込みたかったが、次の一言で納得した。

「相手を壊してしまうかもしれないと思うと怖くって…」
「壊す?傷つけるじゃなくて?」
「空手4段なんで…」
「!!!??」

そういうことか。
多分、俺がやばくなるくらいまでボコボコにされるくらいでないと助けてくれなかっただろうな。

「と、とりあえず、その気持ちは受け取っておくよ。
 それじゃ明日、学校で。」
「はい、それじゃあ…」

とてとてと去っていく。
あんな気弱で華奢な美少女が、とても空手4段とは思えない。

475 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:55:40 ID:tCbW02DJ
「あら、ここにも気弱で華奢で美少女の剛腕投手がいるじゃない。」
「…どれも当てはまらないと思う。」
「にーっ!」

気弱ではない、あれだけの巨乳なら本体がどうであろうと華奢とは呼べまい。
本体は華奢かもしれんが、それでも俺より背が高い相手を華奢といいたくはない。
それに、普段チームメイトだから美少女という意識も…
あれ、俺何顔赤くしてるんだ、こいつはかけがえのない絆で結ばれた、仲間…

うーん、そう思いたいが、恋愛意識はぬぐえんな、やれやれ。

「どうしたの?」
「いや…帰ろうぜ。」
「うん!」

そういえば、ユキちゃん、だっけ。あの子もかなり胸がデカかったなあ…
もちろんトップレベルの巨乳を持つグラビアをも凌駕する理奈にはかなわないにしても、

…それでもグラビア並みにはあったなあ。

「…目が怪しい。」
「え?」

…。


「…を…ですってぇ?」
「あ、ああ…」
「うわ、翔、変態だあ…」
「う、うるさいなあ、無理にとは言って…」
「じゃあ着替えてくる―!」

思いっきり乗り気じゃねえか。
さあて、こっちは一足先に…

「今日でこの風呂に入るのも3日目か…
 いつまで住むことになるのやら。」
「お待たせー!」

こいつの裸は何度も見ている。母乳だって何度も飲んでる。
でも…やべえ、直視できねえ。

476 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:56:40 ID:tCbW02DJ
「なーに目線反らしてるの?水着着て来いって言ったの、そっちじゃない!
 やっぱ、学校じゃあスクール水着強要されるけど、あれきつくって嫌。ビキニがいっちばんいい!」
「と、とりあえず、入れ。」

あー、巨乳グラビアが目の前にいるよ。
水着の方がそそられるって青野が言ってたけど、よーく分かった気がする。

「…ペロリ。」
「いや、水着を剥がなくてもいい。」
「あれ、そう?
 …見えそうで見えない、ぎりぎりの場所まで…」

すると胸を突き出して、乳首が見えるぎりぎりの場所まで水着を剥ぐ。
そして谷間を見せつけて、体を左右に揺らして巨乳をプルプルと揺らす。

…ああ、我慢ならん!

「きゃっ!」
「じっとしてろ!(カプ!)」
「…もう、ビキニの意味がないじゃん…」

いいんだよんなこたあ!
巨乳グラビアアイドルの乳首を拝んで、好きなように弄ぶ。ああ、優越感!


野球軒に出前を頼んで、今日も来てもらった。

「あれ、理奈ちゃんは?ていうか君、今日もいるの?」
「しばらく厄介になるって、昨日言ったはずですけど…」
「ああ、そうだったね。理奈ちゃんは?」
「風呂に入ってます。ちょっと出てこれる状態じゃないかと。」

あれだけディナーを平らげて、自分でマジで嫌になるくらいデザート食べさせられたのに。
いざ家に帰って風呂からあがると、不思議と何か食べたくなった。
多分、砂糖の甘さにごまかされて、あの時は満腹だと思いこまされていたんだろう。

「それじゃあ、おじさんは店の方があれだから、これで。」
「ありがとうございました。」

ちなみに、理奈はもう風呂からあがっている。
ではなぜ出てこれないか?答えは簡単さ。

477 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:58:12 ID:tCbW02DJ
「おまたせ。」
「ありがとー。…ねえ。」
「ん?」
「いつまであたし、この恰好のままいなきゃいけないの?」
「今晩はグラビア公開観賞会といきますか。」

そう、理奈は風呂から上がった後もずっと水着のまま。もっと理奈の地肌を、生の母乳を見たい。
だったらいっそ裸じゃないのかって?水着の方が、おっぱいの形がいい感じじゃん。

「じゃあ、明日は生クリームつかったグラビアでもする?」
「…それも秘密基地のエロ本ネタか?やれやれ。…ん?」

確かに、何か軽いものを、と言った上で注文はした。
だからって、注文したものにプラスして、さらになんでイチゴのショートケーキのおまけ!?
もういいよ、食い飽きたよ、甘い物は!

…!

「えへへー、ちょうどいいね!」
「え!?ま、まさか!」
「…後ろ向いてて。」

やる気か!本当にやる気か!
ていうか、水着の紐をほどき始めた!後ろ向かねえと!
マジでどう考えても小学生のやる事じゃない。

「どうどうー?ねえ、感想は?」
「…スバラシイトオモイマス、ハイ。」

やべえよ、片言になってるよ、俺。いや、そうならない方がおかしいか。
だって見て下さいよ!この仰向けになっている理奈を!
信じられないくらいの巨乳の頂上に、乗っているものを!

「理奈を、食・べ・て?」
「…。」

乳輪を隠すようにホイップクリームがデコレーションされ、乳首の部分にイチゴをトッピング。
そして、俺がまだ見ていない、もう1つの大事な場所には、スポンジ部分がうまい事立てかかっている。

見事に、際どく、隠している。
このぎりぎりを生み出した理奈の技術こそが、芸術じゃないのか?
…と、自分の欲情をごまかそうとしたところで、効果なし。

「ねえ、早くぅ。」
「…。
(ちがうだろ、この物語の趣旨が!これが巨乳でいじめられていた少女の姿か!?)」


さあ、あなたなら、どうする?

1、寝る。
2、イチゴとクリームとスポンジ部分だけを器用に食べる。
3、スポンジは拾い上げて食べて、イチゴとクリームは乗せているものも含めて丸ごと食べる。
4、全部食べる。

478 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 04:58:53 ID:tCbW02DJ
「なーんて感じで。翔の心は大混乱。
 必死になって目をそらそうとするも、あたしの魅力に打ち勝てず…」
「なーに考えてんだ、お前。」
「あーっ!ケーキが!ケーキが!勝手に食べれられてる!」

イチゴのショートケーキをさっさと口に運び始めた。
理奈のたくらみは表情ですぐにばれたらしい。

「なにするのよ!イチゴ食べちゃったら、イチゴ半分に切ってあたしのおっぱいの上に…」
「…ケーキ食えば、ケーキグラビアできなくなるしな。
 ホテルでデザートたらふく食ったから、ホントは食いたくないけどよ。」
「むー!あたしがせっかく…」
「見たくない。」

ばっさり切り捨てる。

「じゃ、じゃあなんであたしに水着のまま…」
「恥ずかしそうにしてる顔を、見たいだけだ。
 理奈自身が望むエッチな事は、理奈自身はほとんど恥ずかしがらないからな。」
「ひ、ひどーい!」
「…そうしないと、俺が持たない。」
「え?」

とたんに、土生が暗い顔になる。
まるで、そう。過去の裏切りの連続により、心が枯れ果ててしまった、あの時の様に。

「…俺はずっと、キャプテンとして、そして望んではいなかったものの、橡浦、山下といういい子分にも恵まれ。
 心は荒んでいたが、仲間には裏切られたが、それでも残りの仲間は裏切らなかった。
 俺を慕ってくれた、だから理奈が来たあの日に、繋げる事が出来た。」
「う、うん。」
「でもよ、…なんだ、俺がこうやってチームの中心にいられるのは、こう…」
「4人の退団があったから?」
「…ああ。あの4人がいなくなったから、俺はお山の大将でいられる。
 別にお山の大将を嫌ってるわけじゃない。もちろん、何かが原因でお山の大将の座から降りてしまっても、それも構わない。」
「…何かが原因って、あたし?」
「あ、いや…」

土生が目をそらす。
ナンバー1の座が危うい、それは理奈のせいだ、…なんて風に思われたら、お互いに苦しい。

479 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/17(月) 04:59:30 ID:tCbW02DJ
「なーんてね、仮にそうだったとしても、翔はそんな風に思ったりはしないよ。」
「…ああ、済まない。ただ…
 ナンバー1の座から降りて、それで気付かされたことがあったのは、否定しない。」
「気付かされた事?」
「俺は…情けなくなった。
 だから、少しでも、少しでも理奈が怒ってくれるように、俺は…」

土生が、泣きはじめた。胸の柔らかい感触に浸りながら、理奈に心を開いたあの時以来。
…そして、また再び、あの柔らかい感触が土生に届いた。

「…!」
「泣きたいときは、いつでも泣いていいよ。
 受け止めであげるから。あたしのこの巨乳が、好きなのなら。」
「…ろ。」
「ん?」

土生のその表情は、泣きながら、確実に怒りへを変わっていった。

「やめろっ!」

理奈の腕をふりほどく。その反動で理奈がバランスを崩し、尻もちをついた。
唖然とする理奈。怒りは感じない。焦燥感が支配していたから。

「…。」
「わ、悪い、理奈!ご、ごめん…」
「う、ううん、ごめん、神経逆なでして、心を抉って…」
「…飯、食べないか?冷めてしまう。」
「あ、うん!そうだね!」

気まずさをしまいこむために、出前の料理に体を向けた。
慌てるように箸を持って、一口。

「おいしいね!」
「ああ。」

流石は野球軒店長。一口で客を魅了する。
そして2口目を理奈が口に運ぼうとして、

「…理奈は強い、そして、…俺は弱い。」
(…翔?)

土生が聞こえないようにするつもりでぼそりと言った一言。理奈の耳には届いていた。
そして何より、理奈という存在が、新たに土生を苦しめる原因になっていることを確信した理奈。

蛇の解毒剤を作るのは蛇の血清。その知識がない理奈でも、無意識にそう感じていた。

480 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/17(月) 05:17:07 ID:tCbW02DJ
投下終了。
…名前のところに題名を書くの完全に忘れてた…
>>464から最後まで全部迷わずストレート!『いつものストレート』…ってことで;

481 :名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 05:23:17 ID:YAcrHQvV
RealTimeGoodJob
すげー、すげーー!
つか、ラリナ、おまっ、どんだけコネもってるんだwwww

こんなにコネもってる友人が居たら、(というかムードメーカーいたら)
惚れ込んでるわ


482 :名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 12:23:05 ID:dHwu/e7u
GJでした!!
…他所に比べて、投下数は安定してる、と思うけどなぁ


483 :名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 23:29:34 ID:Gfwd64/W
こんな状況下なら野球にはまる(やる、じゃなく見るだけでも)子供も多いような。

いや、それ以前にこの街には少女の乳房に影響を及ぼす何かがある!

484 :名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 01:12:57 ID:EWoIOjrc
>>459
GJですた
東小側の描写も回を追うごとに精緻になってきてますね
ついに女子にもスポットが当たり始めましたか

しかし、慎也の華麗なスルーには吹いたw

485 :名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 07:20:09 ID:Fe5mAz6/
GJ!ところで
つ母乳だって何度も飲んでる。
これって、実際は出ないけど授乳プレイしているという解釈でいいですか?

486 :名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 10:02:30 ID:QimfkBWw
>>483
『何か』って、

「…主任!! 給食にπーo2を混入した小学校のデータが出ました。」

「よしよし。ふふ、…デカくなってるなぁ… よし、次は幼稚園だ山田君!!」

とか?


487 :名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 10:39:37 ID:nwVtsw96
それでも基本的に大多数はぺったん子なんだぜ…
あと十五年ぐらい遅く生まれたかった人とかもいそうな感じだが

488 :名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 01:52:51 ID:pqHddw9x
>>486
白瀬さんの例もあるから、昨今人為的に、と言うよりも巨乳Xファクター発現要素が
水に空気にとけ込んでるのかもしれない

489 :名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 09:51:02 ID:fZ6NXFNJ
ウルトラマンの怪獣は何故、日本ばかり襲うか、みたいな話だww

490 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/21(金) 06:19:07 ID:HewjLWaT
>>481
同感。
明るくて、ルックスよくて、優しくて、顔も広い。
こんな子は日本中どこ探してもいない。
>>483
いっその事この町の名前決めてもいいのでは?
この掲示板のすべての小説の共通舞台。悪くはないかと。

>>485
本人に「プレイ」をしているつもりはないでしょうね。
たんに甘えるためのエッチにすぎませんから。

>>486
パワポケ10では、
薬品を生徒に飲ませることで、ごく一部の生徒が
特別な能力を得ることができる…なんてのがありましたが。

>>487
俺の場合はその半分かな。
あんまり遅く生まれても、いいことばかりではないと思うけど。

>>489
ウルトラマンも日本しか守ってくれないから、ちょうどいいと。


と言うわけで投下。前回の続き。


491 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:19:57 ID:HewjLWaT
あれから4日が経った。理奈の父親は一向に帰ってこない。相変わらず土生との共同生活。
(まだ恋人同士ではないので、あえて『同棲』とか、『新婚生活』とか言うのは避けておこう。)

「…つ…」
「つ?」
「疲れたよー。」
「なーに言ってんだこの馬鹿。あんな程度で疲れてどーすんだ、理奈。」
「翔がなんでそんなにも疲れてないのかが不思議だよ。」

玄関に到着するやいなや、ばたりと倒れこんだ。
今日も3時間、野球漬け。たまったものではない。半端ない練習量なのである。

「お風呂沸かして―。」
「ったく…世話が焼ける。」

乳酸が筋肉を支配している理奈と違って、土生はさほど息が上がっていない。
率先して家の事をするのは疲れてない方、と決めているので、

…これで4日連続土生、という事になる。

「とりあえず湯は入れ始めたから、リビングで休もう。」
「うん。」

ユニフォームを脱ぎ、びしょびしょのインナーウェアを洗濯籠に放り込む。
お互い下着姿の相当ラフな格好でテレビ画面に向かうのだが。

今日はろくなテレビ番組が無い日だったっけ。

「行け、電撃だ!」
「やったー、直撃よ、アシュの勝ちだわ!」
「サンキュー、メイ、ダウン!これであと1つで…」

10年以上続いている子供向け長寿番組。関連ゲームも爆発的な売り上げを見せているらしい。
もっとも、この2人にはこの番組の良さは分からないらしい。

492 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:21:05 ID:HewjLWaT
「あ、消した。」
「見てたの?」
「お前の巨乳をな。」
「…。」

こういったやり取りにももう慣れた。明日で、土生がこの家に住み込んで1週間になる。
土生の理奈への扱いの悪さは、いまだ治ってない。
冗談の悪口を言うのはたびたびで、ドリンクが飲みたいと言っては理奈の巨乳にしゃぶりつく。
別に嫌ではないのだが、

土生がそのような事をする原因がどうしても気になる。ただ、その理由が分からない以上どうしようもない。
どうにかして土生をやりこめようと考えるだけで精一杯。もちろんそんな努力は無駄なのだが。

「お風呂入ろ?」
「ああ。ただ、きょうは風呂の湯あふれるかもな…」
「なんでよ。お風呂の湯入れすぎた?」
「今日突然増えた理奈の体積で水かさが増える。」

必殺ぐるぐるパンチはあえなく止められた。


「ふんふんふーん♪」
「…。」

先に体を洗った土生が湯船につかって、楽しそうに体を洗う理奈を鑑賞中。
ヌード、と行きたいところだが、まだ体に泡が残っており、大事な部分ははっきりとは見えない。

洗面器から湯が滝のように流れ落ち、泡が消え去ると乳首がしっかりと見える。
…何を思ったか、突然湯船から立ち上がった。

「どうしたの?」
「…。」

ボディソープを手に溜め込む。
そして理奈の背後に立ち、揉みしだく。

「…。」
「どうしたの?」
「…反応がない。」
「いや、そりゃ気持ちいいけどさ。…喘がなきゃいけないものなの?」
「言うつもりがなくても、体が勝手に反応し、喘ぐものだ。」
「だったら、あたしは何もしなくたっていいじゃん。」
「ああ…だが。」

乳首をつまみあげる。だが、反応はない。

「なんで理奈の体が反応しないかって言ってるんだ!」
「そんな事言われても…」

怒りにまかせて、シャワーの出力を最大にした。
逃げようとする理奈をとらえて、水責めを敢行。

「きゃははははっ!だから、冷たいって!」
「お前のその体に、お仕置きしてやる!」

いつもこんな感じで、お風呂タイムは過ぎていく。

493 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:21:41 ID:HewjLWaT
「はあ…」
「そう沈まない。ほら、おっぱい飲む?」
「いらない。」
「いつも勝手に飲むクセに、あたしがおっぱいあげる、って言ったときには拒否するんだから。
 そんな調子だと、いつかそっちから求めてきても、拒否するかもしれないよ。
 何の断りもなくしゃぶってきたら、叩き倒しちゃうかもね。」
「…。」

突然涙ぐんでしまった。
冗談のつもりで言ったのに。

「ちょ、ちょっと、こ、こんな軽い冗談で泣かなくたっていいでしょ!?」
「泣いてなんかない…畜生。」

堪えていたが、我慢の限界に来ていたのだろう。
理奈に抱きついて、おっぱいをしゃぶりはじめる。

「意地張るよね。なんでだろ。」
「こく…こく…」
「意地張ってたら、おっぱい飲んでないか。でも、普段からあたしに意地悪してほしくないなあ。」
「…嫌だ。」
「なんで?」
「…もっともっと、強くなる。野球で、絶対に優勝する。」
「…。」

どこかずれているような気もする返答。
でも、野球で勝ちたい気持ちは、一緒だった。

「…うん、がんばろ、翔。」


とはいったものの。
やはりもう少し練習メニューの改善を提案したいのは確かだった。

「遅れてるぞ理奈!
 ほかの連中、女子にすらついていけねえのか、情けねえぞ!」
「お…男も女も、関係ないでしょ?土生君。」
「黙って走れ!関係ないのなら、俺に後れをとるな!」
「はーい…」

金曜日。明日は週末だというのに、そんな嬉しさがどこかへ吹っ飛んでしまった。
監督を見ると…ありゃ、居眠りしてるよ。助けてよ、監督…

「サボるな!」
「はーい。」

494 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:22:42 ID:HewjLWaT
バッティング練習でも、細かいところまで注意が行く。

「橡浦!上体が突っ込んでる!」
「す、すみません。」
「いいか、もっとこう…」

そこまで上体が突っ込んでいるわけではない。
だが、どんなに細かい改善点も、見逃さない。自分の持っている技術を、叩きこむ。

「赤松、バントはそうじゃない、こうだ!相手の球を、怖がるな!
 てめえらには、打撃力が決定的に不足している、大会までには、とても間に合わない!
 だから、点を取るのは、橡浦、俺、そして山下!俺たち3人で何とかする!」
「はい!」
「俺たち3人しか打てない以上、3人だけでは取れる点には限界がある!おそらく1点、多くて2点だ!
 その得点を、理奈が死ぬ気で守り切る!
 いいか、お前らが出来ることは、ランナーが出たら確実にバントし、相手に少しでもプレッシャーをかけること!
 そして、確実かつ、広範囲を守れる守備力を身につけること!」
「はい!」

橡浦が出て、土生と山下で何とか橡浦をホームに返す。理奈で最少得点を守り切る。
そのために、残りの選手が出来ることは、出来ることを確実にこなす。これに尽きる。

「出来ることだけでいい、確実にこなせ!そして、鉄壁の守備を身につけろ!」
「はい!」

理奈が豪速球を投げ込む。全員頑張ろうとはしているが、バントでも空振りかファールチップばかり。
打者に厳しい声を飛ばすが、理奈も例外ではなかった。

「理奈!体が開いている、それじゃコントロールは定まらない!」
「う、うん!」

素振りをしているのは橡浦と山下のみ。この2人にだけは、打撃技術を教えている。
この2人は、自分の能力以上の事をやってもらわなければ困るし、それが出来る可能性を秘めている。

「お前らはあいつらと同じ扱いじゃない。
 いいか、確実に出来ることだけ確実にすればいい、なんて甘ったれた考えを持つな。
 お前らは、打つんだ、いいな!」
「はい!兄貴!」
「OK、あんちゃん!」

チームの方向性が、まとまった。
監督は薄目を開けて、ゆったりと微笑んでいる。

495 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:23:56 ID:HewjLWaT
次の日の土曜日。
今日もくたくたのぼろぼろで帰路に着くのだが。

「ねえ、もうちょっと練習のメニュー何とかならないの?」
「…。」
「ねえ!」
「しゃべれるくらい体力余ったから、もうちょっと練習メニュー増やせってか?」
「…。」

何を言っても無駄である。
怪我とかそんな問題じゃなく、ただ疲れる。本当にもう勘弁してくれ。

「…なんだ?」

ふと横を見ると、いつもの公園が見える。
しかし今日はなんだか騒がしい。

「おーおー、なんだか大戦争が起こってるらしいな。」
「またなんかいろいろやってるねえ。
 …あ、不意打ちだ。しかもあの人西中のボス…」

女子を囲んでいた男子たちに割って入り、助太刀する明。
疲れていたので、公園の入り口付近、その大戦争を見つからない位置でゆっくり観戦する。

「…ん?誰かが来るぞ。」

必死になって戦場から公園の入り口に向かって逃げ出すカップル発見。
いかにも戦いの役に立ちそうにない男子と、胸を抑えながらそれについていく少女。

「…こっちに来るね。」
「とばっちり喰らう。隠れてろ。」

逃げ出す謎の2人組。
結局こいつらは誰なんだ…ん?なんかあっちも大きな高校生?と西のボスと…女の子?
2人がかりでも勝てるもんなのかねえ。

この様子は『夕立』及び『バージョンSDS』参照。


「…お、終わったようだな。」
「東小の皆、全員逃げてっちゃった。」
「さあて、いい休憩になった、行くか。」

ちなみにこの時、明に見つかってはいたのだが、

「あ、あいつ…」
「どうした?」
「おお、岸。無事だったか。いや、東小の野球少年があそこにいたから…」
「東小!?すぐに追い打ちを…」
「待て待て。深追いはまずい、今日はこの辺でいいよ。」
「そもそもあいつ、野球するためにこのあたりに来てるだけで、戦争参加者じゃないからなあ。
 関係ない奴を追いまわす必要はない。」

兵法にのっとった岸と、事情を知っている明に制され、追い打ちは免れた。

(でも、いつまでこのあたりにいるつもりなのかな?…土生君。)

多少は回復した体をすっくと立ち上がらせ、安住の地、我が家へ。
…と、そう簡単に事は運ばなかった。

496 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:24:44 ID:HewjLWaT
「…ちっ、司馬か。」
「か、隠れよ!」

周りを見渡してみても、家の塀で並んだ1本道。
隠れる場所などありはせず、あえなく見つかった。ちなみに今日は5人組、あのユキちゃんはいなかった。

「急げ、横穴公園で、みんなが俺たち援軍を待ってる…あ、土生!」
「…なんだよ。早く援軍に行くんだろ?」
「え?でも、戦争はもう西の勝利に終わったよ?」
(この馬鹿…)

援軍に駆け付けるため急いでいる司馬。土生に構っている暇がない以上、
戦争が終わっていることがばれなければ何もされないはずだったのだが。

理奈がまた余計なひと言。

「なにい!?くそ、手遅れだったか…」
「だったらせめて、こいつらをメタメタにしちまおう!ついでに女の方は後でまたたっぷりと…」
「え…た、たっぷりって…」

何となく理奈にその意味はつかめていた。
セクハラを数多く受け、ましてや強姦されかけたことすらあったのだ。恐怖心がよみがえる。

「さあて、今日は負けねえぞ、おまえら、ボールさえよければ、こいつは怖くねえ!」
「ちい。しゃあない。
 …なあ、さっきから俺たちの帰り道、ずっとついてきてるんだろ?
 怖いのは分かるけど、助けてくれないか?」
「はあ?お前、何いってるんだ?やっちまえ!」

5体2。数で圧倒的に優勢の状態で、襲って…
…いや、襲われた。


「ぐはっ!」
「お、おまえはユキ!ぐほっ!」
「えいっ、たあ!」
(まったく、さっきからこいつ、俺たちの後をついてきてよお…
 あんまりいい気分はしなかったが、ストーカーを許してやったんだからこれくらいはしてもらわねえとな。)
「しょ、翔…この子がいるの、知ってたの?知っててああ言ったの?」
「ああ、最初から気付いてた。ったく…」

当然理奈は気づいていなかったらしい。
おっと、その間にも格さんと助さんが敵をばったばったと…って、1人しかいないか。

「に、逃げろ!」
「覚えてろよこの裏切りもの!」

横穴公園の後に行われたミニ戦争は、東小援軍が散々な敗北を喫した。

497 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:25:14 ID:HewjLWaT
「…ちっ、司馬か。」
「か、隠れよ!」

周りを見渡してみても、家の塀で並んだ1本道。
隠れる場所などありはせず、あえなく見つかった。ちなみに今日は5人組、あのユキちゃんはいなかった。

「急げ、横穴公園で、みんなが俺たち援軍を待ってる…あ、土生!」
「…なんだよ。早く援軍に行くんだろ?」
「え?でも、戦争はもう西の勝利に終わったよ?」
(この馬鹿…)

援軍に駆け付けるため急いでいる司馬。土生に構っている暇がない以上、
戦争が終わっていることがばれなければ何もされないはずだったのだが。

理奈がまた余計なひと言。

「なにい!?くそ、手遅れだったか…」
「だったらせめて、こいつらをメタメタにしちまおう!ついでに女の方は後でまたたっぷりと…」
「え…た、たっぷりって…」

何となく理奈にその意味はつかめていた。
セクハラを数多く受け、ましてや強姦されかけたことすらあったのだ。恐怖心がよみがえる。

「さあて、今日は負けねえぞ、おまえら、ボールさえよければ、こいつは怖くねえ!」
「ちい。しゃあない。
 …なあ、さっきから俺たちの帰り道、ずっとついてきてるんだろ?
 怖いのは分かるけど、助けてくれないか?」
「はあ?お前、何いってるんだ?やっちまえ!」

5体2。数で圧倒的に優勢の状態で、襲って…
…いや、襲われた。


「ぐはっ!」
「お、おまえはユキ!ぐほっ!」
「えいっ、たあ!」
(まったく、さっきからこいつ、俺たちの後をついてきてよお…
 あんまりいい気分はしなかったが、ストーカーを許してやったんだからこれくらいはしてもらわねえとな。)
「しょ、翔…この子がいるの、知ってたの?知っててああ言ったの?」
「ああ、最初から気付いてた。ったく…」

当然理奈は気づいていなかったらしい。
おっと、その間にも格さんと助さんが敵をばったばったと…って、1人しかいないか。

「に、逃げろ!」
「覚えてろよこの裏切りもの!」

横穴公園の後に行われたミニ戦争は、東小援軍が散々な敗北を喫した。

498 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:26:18 ID:HewjLWaT
「まあ、…何と言うか、助かったんだが…なんでついてきた?」
「そうよ、ストーカーなんて…」
「いや、あの…ばれないと思ったんで…」
「えっと、そうじゃなくて、理由を聞きたいんだけど。
 助けてもらった身としては、今更ストーカーがどうのこうの言うつもりはないから。」

うつむいたまま、何も話さない。
土生には見えていなかったが、頬が鮮やかな紅に染まっていた。

「お、おふたりは、その…」
「ん?」
「あ、えっと、その…」
「何がなんだって?」
「ご、ごめんなさいっ!」

すたこらさっさと逃げて行く。結局、何が何だか分からなかった…
…と、土生の肩に何か命中する。

「…なんだ?」
「もしかして、雨?」
「まずいな、空が…ひと雨きそうだ、大急ぎで帰ろう。」

その頃、明や千晶、そして先ほどのカップルもずぶぬれになっていた。
明や千晶がこの時裸の関係になったのは周知のとおりである。

そしてこの2人はと言うと。

「どうにか間に合ったか…」
「そだね。」

家の中からどしゃ降りの外を眺めている。
こんな状態で出前を出すのも気が引けるが、そうなると飯はどうしよう。

「何か冷凍庫になかったかなあ…ねえ、翔、何か作ってよ。」
「ん?ああ、じゃあ風呂を沸かしておいてくれ。」
「はーい。」

慣れた手つきで料理を作っていく土生。
それを楽しみにしながら、風呂の準備を進めて行く理奈。

「出来たぜ。」
「速いねー、相変わらず。」
「3時間くらい煮込まなければならない料理の方が良かったか?」
「…そういう意味じゃないから。」

食事を済ませると、風呂に入る。
今日は練習が厳しかった。一段と気持ちいいはずである。

「先入ってるね。」
「ああ。…。…?」
「どしたの?」
「いや、別に。」

体のどこかが、変な感じがする。
何と言うか…変に軽い。

499 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:26:54 ID:HewjLWaT
「ふー…気持ちいいなあ!」
「入るぜ。」
「うん。」

分身はすっかり勃っているものの、理奈の裸を見るのもすっかり慣れた。
だが、理奈の方はというと。

「…どうした?」
「なんか、また傷が増えている気がする。」
「そうか?怪我しやすい体質なのかもな。」

そんなわけない。理由はただ1つ。
土生は誰よりも練習に全力を出し、妥協や甘えがない。それだけである。
心のどこかで甘えのある選手は、体に傷を負ったりはしない。

スポンジにボディソープをつけて、洗っていく。
…その時、異変が起きた。

「…あ。」

スポンジを落としてしまった。
やれやれと思いつつ拾い上げるためにスポンジに手を伸ばす。
…だが、腕が持ち上がらない。

「…く、なんだよ…」
「ど、どうしたの!?」
「…腕が上がらない、曲がらない…」
「そ、そんな…」
「気にするな、感覚がなくなっているだけだ、すぐに元に戻る。…うっ。」
「だ、大丈夫?」
「なあに…しびれる感覚が、多少つらいだけだ…」

水音とともに、理奈が浴槽を出て、スポンジを拾い上げる。
そして、優しく土生の背中を洗い始めた。

「り、理奈!?」
「あたしが、洗ってあげるね。」
「いや、いいって!すぐに腕は元通りに…」
「我慢しないの!もっとあたしを頼っていいんだから…」

そう言われると言い返せない。
理奈の想い、そしてその声が愛しい。

「翔が疲れてることにも気を配らずに、料理を作らせたあたしにだって…
 だから、せめてこれくらいはさせてよ!」
「…。ああ、わかった…。」

沈むような声の土生。
…どこか理奈の心遣いを嫌っているようにも見える。

500 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:28:29 ID:HewjLWaT
「いつもいいように意地悪されてるからね、だから何となくこうしてあげるのは嬉しいな。」
(…もう充分、普段からしてるじゃねえか…)
「何か言った?」
「いや。」
「そう。…そういえば、翔は今、腕が動かせない。」

体をほぼすべて洗い終わったとき、彼女はまだ洗っていない部分がある事に気がついた。
その凶器ともいえるものに対し、無意識のうちに避けていたからであろう。

「な、なんだ?(声が…何か企んでるような…)」
「すなわち…あたしに、反抗できない!」
「…。お、おい…」

理奈が土生の真正面に座った時に、そのたくらみに気がついた。
理奈が軽くスポンジで胸を洗い、ボディソープをつけて滑りを良くする。

「いただきまーす!はむっ!」
「や、やめろっ!」
「やめないよーん!」

おっぱいで土生のモノを一口で飲みこんだ。
そのまま上下に動かしていく。
普段からおっぱいを見せたりと巨乳においては積極的にエッチをするが、下半身ではほとんどエッチをしない。

パイズリも最初に風呂に一緒に入った時以来だったし、理奈の秘所はいまだ土生には見られていない。
さすがの理奈も下半身には、ある程度の抵抗感があり、いつもいつも、とはいかなかった。

「あ…」

腕だけでなく、下半身もしびれてきた。
もはや土生は左腕以外完全に封じられたも同然。

「そろそろいきそうかな?それじゃ…」
「あっ!」

お湯を陰茎にかけてあげる。
すでにカチカチに固まり温度もあがっていた陰茎が、熱いお湯をかけられさらに反応する。

「り…理奈…だ、出したい…」
「うん、わかってるよ。んむ…」

口の中に入れて出し入れする。
さほど激しくはないものの、既にさっきからのパイズリのおかげで効果抜群。
それでも速度がゆっくりなのでなかなか出ない。

「理奈…も、もう…」
「ん!」

理奈が土生を楽にするために、スピードを上げる。
その緩急をつけた攻撃に、土生はあっさり陥落した。


「んんっ!んぐ!んんっ!」
「…っ!」

2度目の射精の味も、理奈にはやっぱり苦く感じた。

501 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:29:16 ID:HewjLWaT
理奈の助けを借りながら浴槽に入る。
腕はまだ治らない。

「腕、大丈夫?」
「…。」
「顔、真っ赤だね。」
「…うるせえ。」

体を浴槽にしっかりと沈めて落ち着きたかったが、腕がまともに動かないので気を抜けない。
その様子を理奈が察知して、

「!」
「これで沈まないよ。」

理奈が抱きしめる。
ふかふかのおっぱいに包まれる。
だが、土生はその柔らかい感触に気持ちよさを感じることはなかった。

…ただただ、自分が情けなかった。そして、涙した。

「しょ、翔!?」
「…なんでだよ…」
「な、何が?」
「…俺はさ、…仲間に慕われてはいたけど、ずっと孤独だった。
 でも、理奈が来てくれて、180度変わった。」
「ありがと。」
「…でも、今までチームで一番だった俺の前に、急に強い奴が現れて、
 今までにない、感覚を味わわされた。」
「それって、やっぱり…」

土生に突き飛ばされた。
その理由を、ついに知る事が出来る。そう思った。
土生の苦しみを、分かってあげられる、と。

「…やっぱり、俺より野球のうまいやつがチーム内にいる事を、心のどこかで憎んでいた。
 ずっと俺が一番だったから、だから憎んでいた。…こんな事思ってちゃいけないんだけど。」
(な…なんて言えばいいんだろ、あたし…)
「…でも、自分の本当の心に気付かせたのは、…それも理奈、お前だ。」
「ど、どういう事?」

ドキッとした。やばいと思った。
土生に怒られる、叱られる…何か悪い事したっけ。理奈の記憶の引き出しを目まぐるしい勢いで開けていった。

502 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 06:29:49 ID:HewjLWaT
「…あの時。理奈に心を救ってもらって。
 心の底から、思い切り泣けるように、おっぱいで受け止めてくれて。」
「翔…」
「いつも、風呂に入る時も、寝るときも、おっぱい飲ませてくれて、甘えさせてくれて。
 どんな時でも、包み込んでくれて。」
(…親と早くに生き別れたから、甘えんぼさんなんだよね…)
「そのうえ、野球の腕でも負けてて…俺は…」

土生が苦しんでいたその理由。

「ずっと、理奈に対して劣等感を抱いて、これからやって行かなきゃならないのかって…」
「!」
「いつもお前に意地悪していたのはそのせい。すこしでもその劣等感から抜け出すためにやってたこと。
 …でも、所詮何の効果もない。そんな事をしても、理奈に勝っていることにはならない。」
「翔だって、十分すごいって、あれだけ打てて、守備もうまくて…」
「理奈と比べたら、全然だ!俺なんか…」

県内のリトルでもかなり評価の高い土生。
なのだが、土生は全く理奈には野球の腕では敵わない…そう感じていた。
いくら理奈がそれを否定しても、効果はない。

「俺なんか、全然だ!」
「…。」
「ずっと、理奈に、守られて、その苦しみが、女のお前なんかに…わかってたまるかよ!
 …こんな腕…こんな動かなくなった役立たずの腕…」
「しょ、翔!?まさか!」

右腕を振り上げる。もう感覚は元に戻っていた。
そして土生が目を向けた先は、…浴槽の淵。

「要らねえんだよ!」

自分への怒り、そして悔しさ。
野球選手の資本ともいえる体を、自らの手で壊す。

「…!」
「や…やめて…」

理奈が両手で右手首をつかみ、辛うじて最悪の事態は避けた。
…そして、思わず理奈も手が出た。

「つっ!」
「馬鹿!」

パシンという音。
土生は、ただ呆然としていた。

「…俺は…俺はどうすりゃいいんだよ…」
「そんなの知らないわよ!少なくとも、大事な手を、壊すべきじゃない!」
「…そうだけど…そうだけど…」

土生がまた涙を流す。
…そしてついに理奈がキレた。

503 :迷わずストレート!『いつものストレート』:2008/11/21(金) 07:00:48 ID:HewjLWaT
「ぐあっ!」
「…。」

さっきの平手打ちじゃない。
平手打ちも少し痛かったが、土生が心配ゆえの平手打ち、大した威力はない。

…だが、今度は本気で殴った。叩いたのではなく、殴った。
土生への怒り、いらつき。豪速球を生み出すその左腕からの一撃の威力は、生半可なものではない。

「…つっ…く、口の中切れたじゃねえか、いきなり」
「何がいきなりよ。
 自分の弱さを人のせいにして押しつけて。本当にそれでもプライドがあるの?」
「う、うるせえ!」

先ほど平手打ちをした、翔の心配をしていた理奈とは違う。
心の底から怒り、土生に対して冷徹に当たる理奈。今まで誰にも見せた事のない、凍り付くような表情。
そのあまりに背中を凍りつかせる表情に、三度涙を流す。

…だが、理奈は容赦ない。

「はっ、そんなんなら、別のもっと弱いリトル、いや、子供会の野球チームにでも入ったら?
 そんなんで泣くなんて、片腹痛いわね!」
「な、なんだと!?」
「呆れた!そんな事で涙流すのが、優勝目指してる奴のやる事!?」
「ぐ…」

以前土生がチームメイトに言った言葉、それをお返しされた。

「そんなにあたしに負けているのが悔しいなら、あたしに勝てるように強くなりなさいよ!
 その程度の強さしか無くて、優勝なんてできると思ってんの!?…いや、優勝する気があるの、の方がいいか。」
「この…!」

理奈を殴ろうとした。だが、手が動かない。
痺れているからではない。理奈の圧倒的な何かに、完全に怯まされる。

「ふうん、翔でも、悔しいと思う事があるんだ。
 そうね。悔しいのなら、今から野球で勝負しない?」
「…しょ、勝負…」
「逃げる?」
「ああいいだろう、やってやろうじゃねえか!」

土生が勢いよく浴槽を出て、体を拭くのもそこそこに風呂場を出て行った。

「…さあて、あたしも行かなきゃ。」

504 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/21(金) 07:01:35 ID:HewjLWaT
投下完了

朝っぱらからこんなもの投下するのもなんとも言えない気はするが

505 :名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 08:28:16 ID:FlO4r8ly
リアルタイム投下!!
朝からGJです。(^O^)/

506 :名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 11:21:32 ID:1MWy1zgL
GJ!!賑やかでいい。

507 : ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:41:04 ID:6IbOcU3p
一ヶ月ぶりに書き上がりましたので、決闘少女空間の第三回を投下します。
今回はとうとう微エロすらなくなってしまいました。
申し訳ありません。苦手な方はスルーしてください。
それではテキストで16KBほどで、次から投下を開始します。

508 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:42:37 ID:6IbOcU3p
○5
 黒板を叩くチョークの音だけが、授業中の教室に反響している。
 担任教師・藤原通子を再び迎えた六年三組は、簡単なホームルームの後、何事もなかったかのように通常通りの授業に復帰していた。
 その過程で通子は一度だけ谷川千晶の件に触れ、皆に事情を確認するとともに念を押したが、朝一番にはクラスメイトたちと朗らかな笑みを交わしあった千晶も、今の通子とは目を合わせようとすることはなかった。
 それに気づいた真琴が気遣うような視線を千晶と通子の間に往復させる中、通子は何気ない風を装い、いつも通りに授業を進行させていく。
 自習課題の確認、不明点の質疑応答に始まり、淡々と進んでいく授業の中で、谷川千晶は窓際の席に掛けたまま頬杖を突いてただぼうっとしたまま、窓の外に広がる青空の下の風景だけを見ていた。
「千晶……」
 そんな相棒の姿を、隣席の明がじっと見つめている。
 今朝のあの突然の抱擁のあと、教室に戻ってから、千晶は明とさえも視線を交わそうとしていなかった。この授業中、小声で何度か呼びかけても答えようとしない。
 教科書とノートだけは机上に開いてはいるが、千晶がそこにシャーペンを走らせた形跡は全くない。ノートの今日の日付のページはまっさらなままだ。
 頬杖をつく千晶はいつもと違って背筋をしゃんと伸ばしておらず、半ばその上体を机にもたれ掛からせるような格好になっている。
 それでTシャツの厚手の布地を押し上げる乳房は二つとも机に載せられて、その重量を千晶の肩や背中に掛けるブラジャーのバンドとストラップから、机の上へと移していた。
 平たい机上で柔らかそうにいくぶん潰れ、Gカップの器の中で形を崩されている千晶の胸に気を取られながらも、明はその外向きの横顔の方に視線を釘付けにされていた。
「じゃあ、この問題を解いてもらいます。たにが――」
 千晶一人を除いて、次第に授業がいつも通りのリズムを取り戻していく中、黒板から振り向いた通子は、そのままの自然な流れに乗ったかたちで千晶を指そうとした。
「…………」
 だが頬杖を突いたまま、うつろな瞳で窓の外を見つめ続ける彼女の気配に直面すると、通子は途中まで出かけたその名を呑んだ。
「えっと、じゃあ……八坂くん!」
「――へっ? お、……俺!? えっ、ええと――」
 慌てて明が教科書とプリントをめくり、授業内容を追いかける。千晶にすっかり気を取られていた明は授業内容などほぼ完全に上の空で、とうてい答えられるような状態ではなかった。
 両拳を腰に当てつつ、通子が胡散臭そうに眉をひそめる。
「……八坂くん。先生の授業、ちゃんと聞いてましたか……?」
「えっ……え、いや、ええと、……その……」
「…………」
 口をもごもごと動かしながら、通子の視線に押されてじりじりと下がる明。こういうとき、普段なら陰に陽にと真っ先に助け船を出してくれるはずの千晶は相変わらず虚ろなままで、親友の窮地にもぴくりとも動こうとしない。
 さすがの明もこのときばかりは機転を利かせ切れず、ただ泡を食いながら担任教師からの次の一手を待ち受けていたとき、通子は不意に矛先を転じた。
「……ふう……しょうがないですね。それじゃあここのところ、国東さん!」
「はいっ」
 淀みない返事とともに教室の向こう側で真琴の長身が立ち上がり、すらすらと明快に答えを述べた。通子がふむ、と頷き、朗らかな笑みとともに彼女を讃える。
 そのまま授業の焦点は二人を離れ、再び淡々と進行していった。
 助かった……。
 いつも明たちの悪童グループをマークしている通子にしては妙に引き際が鮮やかだったのは、明に釘を刺しつつも、今の千晶にはまだ触れたくないという通子の意識の現れなのだろうか。
 ちらりと一瞥くれた真琴に向かって、明が片手で拝むようにして謝意を伝える。真琴は軽くため息をつき、授業へ意識を戻していく。
 そして明は、また千晶をじっと見つめる。一連の事件にもほとんど反応を示さないまま、千晶はただ外の世界だけを見つめ続けていた。

509 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:43:53 ID:6IbOcU3p
○6
「ふぅ……」
 牛乳パックを開いて小さく折り畳みながら、給食を採り終えた明は息をついた。
 給食の内容に不満があったわけではない。六人前後で構成される班ごとに机を合わせながら取る西小学校の給食でも、千晶はほとんど無言のままだったからだ。明のみならず、誰もまともに声などかけられなかった。
 結局午前中の間、千晶はずっとこんな感じで過ごした。明も手は尽くしたし、通子の方でも何とか千晶との接触を図ろうとしたようだが、それらもすべて不発に終わっていた。
「千晶ー。俺、便所行ってくるわ」
「……ん」
 いたたまれない気分になって、明は席を外すことにした。やはり気のない返事を寄越されながらトイレへ向かう明の背後で、数人の男子が目配せを交わしあう。
 そして意を決したその一人が教室を出て明を追い、朝顔小便器の隣に並んだ。
「……よお、明」
「……あんだ、カンチ?」
 その男子生徒――昨日の朝は大っぴらに公園戦争の自慢話をしすぎて真っ先に国東真琴に鎮圧され、その後の体育倉庫でも千晶の人間酸素魚雷でやはり真っ先に制圧された、
六年三組の切り込みバカ一号・カンチこと高橋貫一は、周りに誰もいないことを一応確認すると、何気ない風を装って話しかけてきた。
「谷川さー……どうしちゃったの、あいつ? 何があったのか知らんけど、今日……沈みすぎじゃね?」
「…………」
「そりゃああいつも、胸のこととかでいろいろあんのかもしんないけど……昨日とか今日の朝とかはさ、まだあんな風じゃあなかったよな。なあ。……やっぱりあいつ今朝、通子先生となんかあったのか?」
「…………」
「なあ……」
 しかしいくら話しかけてもまるで答えようとしない明に、カンチも嘆息する。馬鹿も馬鹿なりに途方に暮れるのだ。
「なあ、明。昨日の朝のこととかは、やっぱ俺らもアホだったって思うよ。でもな、それはそれとして……やっぱりお前も谷川も、俺らの仲間なんだよ。
 だから、その……同じクラスでああやってずっと凹んでられると、俺らもだんだん気が滅入ってくるっつうか……。ああ、とにかく。何か俺らに、出来ることとかってねえの!?」
「……悪ィな、カンチ。今は、まだ……そういうの、何にも無ぇんだ」
「あ……明っ」
 目も合わせずにボタンを押して便器を流すと、明はものをしまい込んでチャックを上げる。洗面台へ向かう明をカンチも追った。
「……、ん……?」
 洗った手から水滴を払い落としながら教室へ戻る途中、明は六年三組へ向かう長身の女子の後ろ姿を見た。
 健康的に焼けた素肌をTシャツと、ジーンズを腿の上の方で短く切ったホットパンツから伸びる四肢に晒しながら、周囲を圧する偉そうな大股でずかずかと歩いていく彼女は、忘れたくても忘れられない。
「何しに来たんだ、あいつ……?」
 怪訝に呟く明をよそに、ガラリと大きく戸を引いて、大西真理は四時間ぶりに六年三組へ侵入した。

510 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:44:24 ID:6IbOcU3p
○7
「…………」
 大西真理はその長身で威風堂々と闊歩しながら、しかし同時に鋭い目つきで素早く教室じゅうを見渡して、脅威の有無を確認した。すなわち担任教師の藤原通子と、それに学級委員長の国東真琴である。
 真理はあらかじめ、その二人が廊下から職員室の方向へ向かったことを確認してはいた。
 だが真理にとって最大の脅威となる二人が不在であることを肉眼で実際に確認すると、彼女は満足げに鼻を鳴らしながら目的とする相手の元へ向かった。
 幼馴染みの宿敵、谷川千晶の元へと。
 あまりにも迷いのないその堂々とした直進に、周囲の連中も果たしてこれを止めるべきか迷うも果たせず、真理はあっさりと窓際の千晶の席へと到達した。
「げえーっ! 鬼マリ!?」
「あの女、今度は何しに来やがった……!?」
 同級生たちが固唾を呑んで事の成り行きを見守る中、真理は肩に掛かるストレートの黒髪を手でさっと払いのけながら、いつもの不遜な邪悪さで言葉を投げた。
「ふふっ、千晶ぃ。今朝はずいぶん危ないところを、余計な邪魔に助けられたね?」
「…………」
 その長身からのし掛かるように影を落として、標的を捉えた真理は得意げに笑みを浮かべてみせる。
 しかし当の千晶は相変わらず、目の前に迫る真理にもまるで頓着しようとしないまま頬杖をついて、まるで彼女の存在などないかのように窓の外の風景だけを眺めていた。
 真理の方もそんな千晶の態度に全くお構いなく、突如として左の掌へ右の拳を鋭く打ち込み、鮮やかな破裂音を教室中へ響きわたらせてみせた。
「さあ、今回は邪魔する余計な取り巻きどもも無しだ! 仕切り直して西小学校最強生物決定戦、今度こそ本格的におっぱじめるとしようか!」
 真理の啖呵におおッ、と教室中の観衆がどよめく。
 そのざわめきを背中へ受けながら、早くも盛り上がり最高潮へ達しつつある真理をよそに、千晶は不機嫌そうに頬杖をついたまま、ぼそり、と明後日の方角へ呟いた。
「……るさい」
「何?」
「……うるさい、真理。邪魔だ。ボクは真理なんかに構ってられるほど暇じゃないんだ、あっち行け」
「ハァ……? あんたに無くても、こっちにあるんだっつーの!」
 不意に跳ね返ってきた挑発に青筋を立てて言いながら、真理が近くの椅子の足を蹴飛ばす。乱暴な音に喧噪が高まり、二人を取り巻く空気の険悪さがいっそう増していく。
「ちょっ、ちょっと……何でこんな時に、藤原先生も国東さんもいないわけ!?」
「職員室の方に用事があるって言ってたから……二人とも、しばらく戻らないかも……」
 教室のあちこちで悲痛なうめきが飛び交う中、それすら燃料にするかのように、二人の殺気が燃え上がっていく。
「…………」
 教室の扉に背中を当てながら、明はそんな二人の姿をただ黙って見守っていた。室内で急激に高まっていく緊迫をよそに、自分自身はまったく動こうとしていない。
「よっ」
「?」
 そんな明が、肩を叩かれて振り向いた。

511 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:45:02 ID:6IbOcU3p
「岸? それに――」
「へへっ」
「押忍」
「俺らもいるぜ、明!」
 明は目を丸くする。そこに集まっていたのは岸武志をはじめとして、西小学校の悪童たちの主力をなす精鋭のメンバーたちだったからだ。
 六年一組や二組の連中から五年生まで、戦力的にみて西小学校の上位十傑に入るであろう連中が、岸を含めて五人も揃っている。
「……なんだなんだ、雁首そろえて。お前ら、いったいどうしたんだ?」
「あのバカ女が今朝のままじゃあ収まらないのは見えてたからな。仕掛けるとしたら放課後まで待たずに昼休みに来ると踏んで、あらかじめ援軍を根回ししといたのさ」
「今朝はまた、ずいぶん難儀だったらしいな明」
「だがいくら谷川と大西でも、このメンツで一斉にかかればさすがにおとなしくさせられるだろうよ!」
「岸……。ったく、お前って奴は……」
 大きく息をつきながら、明は岸の洞察力と行動力、そして人望に半ば呆れ、半ば改めて感嘆した。
 真理の性格と状況からその行動を予測し、そのうえで予期される最悪の事態を回避するため、自らの力不足までも認めながら、最善の布石を打つことができる。そしてその方針に、皆を賛同させて動かすことまでもできるのだ。
 まったく、大した奴だよ――思わず苦笑しながら、明は自らの参謀格をしげしげと眺めなおした。
「それじゃあ、明。いい加減、連中熱くなって来ちまってるみたいだし――そろそろ行くか?」
 率いてきた四人からも頼もしげに頷かれながら、岸が明に突入のタイミングを問いかける。
 しかし明は難しそうに眉をしかめて、彼らの動きを制した。
「いや……待て、岸。お前らも、ここを動くな」
「……は?」
「な……なんだそりゃ? 明、真理に堂々と好き勝手させる気かよ?」
 豆鉄砲でも食らったようだった悪童たちが、不平を並べながら明に喰ってかかる。
「勘違いすんな。別に奴らに好き勝手させようってわけじゃねえ。ただ――」
 明は扉の陰からわずかに顔を出して、二人の様子を窺い続けている。
 暴君の本領を発揮して燃え上がる真理を相手にまずは口喧嘩で火花を散らしながら、千晶の口元に、ひどく攻撃的ではあってもいつもの精気を感じさせる気配が蘇りつつあるのを。
「…………。お前らは来るな。ここで待ってろ」
「な――」
「あ、明……!?」
 戸惑い続ける岸たちを置いて、明は教室へ足を踏み入れた。
 個々の戦闘力だけで言えば、千晶も真理も明と互角以上のものがある。ましてやただ正面からぶつかって相手に勝つだけが目的でなく、あくまで穏便に両者を引き離さなければならないというこの種の任務ならば、さらに困難さは激増する。
 だからこそ、岸も多勢の卑怯を承知でこの精鋭部隊を編成してきたのだが、明はそうして岸が入念に築いた優位をすべてなげうち、ただ単身でその鎮圧に向かおうとしていた。少なくとも、彼らからはそう見えた。

512 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:46:07 ID:6IbOcU3p
 遠慮もなしに、身構えるでもないままに明は二人の元へ近づき、そしてぶっきらぼうに呼びかけた。
「よう、真理。お前、そんなに千晶とやりたいのか?」
「ああん……?」
 声をかけられて、初めて真理が振り向いた。切れ長な瞳は燃えさかる怒りの炎を宿し、攻撃的な犬歯と合わせて、その大人びた美貌は何とも剣呑な光を放っていた。
 しかしそんな真理にも臆すことなく、明はしゃあしゃあと言ってのける。
「だが、今は止めとけ。バカ正直にこんなところで真っ向勝負されたんじゃみんな迷惑するし、三組も四組もまとめて説教HRじゃたまったもんじゃねえだろう」
「やかましい! ンなもん私が知るかッ!!」
「…………」
 明の分かり切った正論に真理が怒鳴り散らし、千晶の方も口元に昇りかけた熱をゆっくりと冷まして、元の無気力な無表情へ戻りはじめる。
「話は最後まで聞けよ、真理。何も千晶とやるな、たぁ一言も俺は言ってねぇぞ」
「何……?」
 そんな二人を前に、明は不敵に破顔した。
「千晶の相棒の俺が公認する。真理と千晶、お前ら決闘しろ。そして、他の奴らは誰もそいつを邪魔しない。この俺がそうさせない。委員長も先生も、俺が責任持ってうまいことあしらってやるからよ」
「…………!?」
 自信たっぷりに言い切ってのけた明に、真理も千晶も、岸が連れてきた鎮圧部隊も、早くも避難を始めていた同級生たちも、教室の皆が目を白黒させて明の顔面を注視した。
「よく考えてみろよ、真理。このままここで半端におっ始めたって、いい感じに盛り上がってきたところで、どうせ委員長や先生たちに止められちまうんだぞ。
 ……それだったら邪魔の入らないところで、徹底的にやりあってみたほうがいいんじゃねえのか?」
「…………。それは、……まあ……、確かに……」
「…………」
 真理がいったん下がったのを見届けて、明は次のカードを切る。
「だがな、真理。決闘というからには、やはり準備期間が必要だ」
「はぁ……!? ふざけんな! 私は何日も待つ気なんざねえぞ!」
「人の話は最後まで聞けよ、真理」
 あくまで真摯な瞳のまま、明は真理に説いた。
「別に明日明後日にしようって話じゃない。ちゃんと今日じゅうにやらせてやるよ。そいつは責任持って俺が仕切るし、立ち会う。だからな、真理。ここは俺に免じて、いったん下がっといてくれや」
「…………」
 そのTシャツを大きく押し上げる胸の真ん前に両腕を組みながら、真理は押し黙る。千晶も横目で真理と明を見つめている。
 明を数秒睨み続けた後、真理はようやく答えを出した。
「……最大限譲ってやって、今日の放課後までだからな。それまでに、明。ちゃんと段取りしとけよ」
「おう。任せとけ」
「……ふん。ちょっとだけ命拾いしたね、千晶」
「帰れ、バカ真理」
 お互い目線もろくに合わせないままの、その軽口の応酬が昼休み最後の小競り合いとなった。
 真理は長い脚で大股に歩いて三組を出、なぜか廊下で雁首を揃えたまま腑に落ちない表情をしている鎮圧部隊の連中をギロリと眺めると、どこかへ階段を下りていった。
 そして六年三組に、再び平和が戻った。

513 :決闘少女空間3 ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:46:45 ID:6IbOcU3p
「明……」
 姿を現した岸が、困惑気味に明を呼ぶ。明は無言のまま、自分に対しても視線を向けようとしない千晶を置いて教室を出て、外の連中と顔を合わせた。
 誰もが納得できないという顔をして、明を一心に見つめている。大きく息を吐き出しながら、明は若干疲れ気味に説明した。
「……というわけで、真理は千晶と決闘させる。当の本人がやる気なんだ、周りが迷惑被らないようにだけしとけばやらせない意味もないだろ。後は俺が責任持つよ。んじゃ、そういうことだから。はい、解散」
 明は一方的にそう言い切って、ぱん、と両掌を鳴らしてみせる。これでおしまい、とでも言うかのように。
 しかし、それだけで納得させられる面々でもなかった。
「な……」
「なんだそりゃ!?」
「結局真理の好きにさせるってのかよ!?」
 対千晶・真理戦という過酷な、しかし同時に心躍る任務に備えていた緊張とわき上がる興奮の双方に肩すかしを食らわされて、四人が明に食ってかかる。
 しかしそれに対しても、明はあくまで木で鼻を括るような態度を崩さなかった。
「くどい! やつらの処遇は俺が決めた! 文句がある奴は俺んとこへ来い! いつでも相手になってやる!」
「…………」
 西小最精鋭の面々を前にしても、明の態度には一片の揺るぎもなく、終始堂々としたものだった。そのあまりの開き直りに、一度は詰め寄ろうとした面々も次第に言葉を失い、やがて所在なさげに互いの間で視線をさまよわせはじめた。
「……分かった。明」
 そんな沈黙を破ったのは、やはり岸武志だった。
「とにかくもう、やっちまったもんはどうしようもないからな。千晶と真理は今日決闘する。そして明が、そいつに対して全部の責任を負う。そうなんだな、明?」
「ああ。その通りだ」
「そうか。――だそうだ、みんな」
 自ら召集した鎮圧部隊に向き直り、岸はリーダーに代わって皆に詫びた。
「せっかく集まってもらったのに、済まなかったな。また今度頼む、みんな」
「岸……」
「武っちゃん……」
 旗揚げ人が真っ先に矛を収めたのを見て、鎮圧部隊も渋々の体でそれに続いた。
 まだ十分以上の残り時間がある昼休みに、一人が消え、また一人が消えて鎮圧部隊が姿を消すと、その廊下に残るのは岸と明の二人になった。
「……悪かったな、岸」
「ああ、お前は悪いな、明」
 今度は堂々と明を非難してみせながら、しかし岸は鮮やかに微笑んでみせた。
「で、それがお前の判断なんだろ? 俺たちのその場のメンツより、あいつら二人をぶつけ合わせることを、今、それで得られるものを優先するって」
「…………」
「悪党だな、お前は」
 掲示板にそっと背中を預けながら、明は答えようともせずに、千晶が今も見つめているはずのそれとは反対側の風景を眺めていた。
「ふん……。お前のそういう理詰めじゃないところ、俺はそんなに嫌いじゃないぜ」
 そして岸は踵を返し、背中越しにその手を振った。
「また今度、埋め合わせろよ、明」
「――おう」
 岸の気配が四組へ消え、教室や廊下や校庭のそこいらじゅうで遊び、騒ぎ散らしている児童たちの喧噪の中で、明はずっとそこで一人立ったまま、外の風景を眺めていた。
「……よし」
 しかし、やがて意を決する。
 明は敢然と身を翻し、教室へ戻ると、相変わらず一人のままの千晶の席へ詰め寄った。頬杖の手指で顔の下半分を隠し、無感情な目だけで見上げてくる千晶の、その右腕をはっしと掴む。
「行くぞ、千晶」
 まだ昼休みは十五分以上残っている。力強く、八坂明は宣言した。
「特訓だ!」

514 :決闘少女空間3おわり ◆selJPZyjjY :2008/11/24(月) 13:47:23 ID:6IbOcU3p
今回は以上です。
最初に今回の決闘少女空間は四回程度と宣言しましたが、
また例によって、さらに一回か二回程度は延びてしまいそうです。
エロ場面兼最終回は、おそらく次々回の第五回、
あるいは、下手をすると第六回にまでずれ込んでしまうかもしれません。
申し訳ありません。

>>暴走ボートさん
申し訳ありません、HN誤認、たいへん失礼しました。
通しタイトルはまだ未定ですが、夕立はゆうだちって読むんだな……というのを外国人が、
夕立→ユウダチ→友達
という妙な誤解をしていた、というのを見てはっとするものがあったので、
やっぱりこの方向で行くかもしれません。

迷わずストレート!のほうにも、うちの連中を出していただいてありがとうございます。
土生やラリナと話す明が大人びていてびっくりしました。
アホなあいつも下級生が相手だと、こういう風になるのでしょうか。
私の中では、明や千晶は東小との戦争もその他のことも、
敵意というよりは基本的に遊び優先、面白いからやっている、というイメージでした。
戦争自体、どっちかというとお祭り感覚というか……
新鮮な切り口を提供していただいて、ありがとうございました。

>>SDSさん
宮田桜については、次回でお借りする予定……です。
ひょっとしたら、やっぱり出番が吹っ飛んじゃうかもしれませんが……。

あと、真理のスポブラGJでした。
決闘少女空間のラストでも、真理にはスポブラで活躍してもらう、
というのがエロネタのコアでしたので……。

それでは、来月の今頃までには次回をお持ちしたいと思っております。

515 :名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 16:04:03 ID:5fwFvTAE
GJ!!
千晶復活&爆乳バトル、とりあえず半裸で待つ!!

516 :名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 16:23:46 ID:1UeKRKoJ
GJ!! エロお預けでも面白い!

517 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/24(月) 18:53:51 ID:wXsZvvsb
>>◆selJPZyjjYさん
お疲れ様です。

>敵意というよりは基本的に遊び優先、面白いからやっている、というイメージでした。
え、マジ!?
次以降は軌道修正しておきます。
楽しんでいる、と言うのはある程度感づいていましたが、
いろいろなごたごたがあったんで敵意もあったと思ってました。
でなければこんなに対立することはない…とも思ってたのですが…

>アホなあいつも下級生が相手だと、こういう風になるのでしょうか。
そこまでアホですかね?明。千晶ならともかく。
そちらの物語の主人公を持ち上げるのを意識したからかな?
どちらにせよ作者が明をアホと言うのならアホなんでしょう。
せっかく物語の登場人物を使わせてもらう以上、
性格設定は極力そちらに合わせねばなりませんね。

518 :名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 10:55:03 ID:HT19gl78
GJ!!

519 :名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 15:50:55 ID:dRGS4+V/
GJ!!ですが


岸×明という電波が止まりません

520 :名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 15:55:35 ID:dRGS4+V/
スレ違承知で

是非

521 :名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 17:24:40 ID:qnUGxRiz
腐れババァども巣から出てくんな。

522 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:42:09 ID:0yE1GAdJ
GJ!!

>>518
普段なら大好物だが
ここでは明×千晶が見たい

523 :522:2008/11/26(水) 01:43:48 ID:0yE1GAdJ
ゴメン間違えた

>>518じゃなく>>519

524 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 09:29:48 ID:Ps+E8Xq3
>>521
>>522
釣られ杉w
しかし、こんな学校の設定充実して来ると、女教師や、ショタ系シチュへ、転用しやすいのは事実。

525 :名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 07:44:13 ID:avCW1Mx9
保管庫更新!!


526 :名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 16:16:42 ID:khx3R94W
新スレッド作っときました。

■ 巨乳小学生をテーマにしたエロパロ その三 ■
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1227770145/l50

527 :名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 16:36:31 ID:UOoDI9EO
GJおもしろいですね
自分も敵意をもって戦争してたと思ってましたね
初めはおもしろ半分でもだんだんマジになってくるし仲間がやられたり縄張り争いが絡んでくるなら尚更だと

528 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/11/27(木) 22:02:36 ID:avCW1Mx9
本スレ最後の投下開始


脈絡なく時系列とキャラクターを散りばめ過ぎた前作を反省。当分紗英の話と『リスキー・ゲーム』に集中しようと思います。

『東小シリーズ』タイトルまだ浮かばず、本作も暫定タイトルになっています…



529 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:04:44 ID:avCW1Mx9
食欲の秋。
コンビニの肉まんを求めてわざわざ西小エリアまで遠征に行く健太達を見送り、ダイエット中でぐう、と鳴るお腹を抱えて家に帰ると、ポストに一通の私宛ての手紙が投函されていた。
見覚えのない几帳面な文字。差出人の懐かしい名前に、しばらく我を忘れて立ちすくむ。

芹沢綾女

芹沢綾女。『驚異のEカップ小学生!!』として青年誌のグラビアを飾っていた彼女は、かつての私の友達と呼べる、数少ないジュニアモデルの一人だった。
同い年だが、私とは正反対の明るく天真爛漫なキャラクターと驚異的なバストが売りだった綾女。胸を締め付ける複雑な想いに封筒をぎゅっと握りしめたまま、私の心は東小に転校するずっと前、彼女と過ごした短い春の日々に帰っていた。


初めて彼女と出会ったのは、まだ五年生になったばかり、と言っても、仕事で殆ど登校できない私が、皮肉にも文芸雑誌のグラビア撮影の為、山奥の廃校に何時間も車に揺られてたどり着いた時だ。
まだ肌寒い春の空気の中でスタッフと離れ、寂しげに佇む木造の校舎を、たまらなく切ない気持ちで見上げていた私に、後ろから大きな声で挨拶してきたのが綾女だった。


530 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:06:35 ID:avCW1Mx9
『おはよーございまーす!!』

色白で健康的な肉付きに人懐っこい童顔。
いささか子供っぽいボブカットは発育のよい彼女には少しちぐはぐで、それがかえって彼女の暖かい魅力を引き立てていた。
確か二人での撮影と聞いていたのを思い出し、挨拶を返してそそくさ立ち去ろうとした、あの頃の人見知りな私を彼女は逃がさなかった。

『待ってよお!! B級まっしぐら!! だけど、私、いい仕事するよ!? 芹沢綾女、十歳 本名同じ 身長…』

容姿から所属事務所まで、ちらちらと値踏みし合うジュニアモデル同士の関係に慣れていた私は、彼女の身も蓋もない自己紹介に戸惑ったが、
仕方なく彼女と並んでブランコに腰掛け、彼女の陽気なお喋りを聴いているうちに、ふとなぜか、長い間眠っていた空想癖が、春風に運ばれたように、ふと蘇っていた。

…山奥の分校のたった二人の同級生。仲良しで、ライバルで…好きになる男の子は…

気ままに想像の翼を広げられなくなって、どれくらい経っていただろう。

『…こんな学校に、通えたらなあ…』

屈託のない笑顔でブランコを漕ぎながら、彼女は私と同じ夢想を、しんみりした口調で呟いた。



531 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:08:09 ID:avCW1Mx9
『…綾女ちゃん、小学校行ってる?』

仕事以外のことで人に質問するのは、その時本当に久し振りだったと思う。

『全然。行っても浮いてるし、周りは陰口ばっかり。』

あの頃は私も同じように思っていた。与えられるだけの仕事、軋みを上げる家庭。そして友達のいない学校。
その真ん中で、自ら作った垣根の高さに気付いていなかった私。
でも、あの花曇りの午後、確かに私は知り合ったばかりの綾女と友達になって、こんな小さな分校で思いっきり遊び、勉強できればいいと、心の底から願っていた。


そして、そんなささやかな希いは、時として叶えられることもある。
スケジュールのトラブルで、カメラマンの到着が大幅に遅れると連絡が入り、私と綾女は歓声を上げた。
車で仮眠を始めたスタッフに鍵を借りて校舎に入り、埃っぽい廊下をバタバタ走って階段を駆け上がると、すぐにずっとこの学校の生徒のような気分になった。

『…一時間目!! とりあえずホームルーム!!』

『遅刻でーす!!』

適当に飛び込んだ教室には、机がたった三つ。綾女は笑って言った。

『あはは。一人欠席。先生も休みだね。』




532 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:09:27 ID:avCW1Mx9
二人で黒板に『日直 白瀬紗英 芹沢綾女』、そして大きな字で『自習』と書いた。

それから私達は、日が落ちるまで学校中を探検して遊んだ。
古ぼけた講堂の床を軋ませてドッジボールをして、黴っぽい図書室で、空想の男の子にラブレターを書いた。
そのときの出鱈目なボーイフレンドの名前は、たしか『遼』だったと思う。健太、ごめんなさい。
それにしても、友情の芽生えは、どこか恋に似ているのだろうか。間近で微笑む綾女を見ている私の胸は、ずっとドキドキ高鳴り続けていた。


『…それでね、その子が機材の下敷きになったスタジオでね…』

うす暗い音楽室で、綾女が語る業界の怪談に息を殺して聞き入っていると、ぎしぎしとドアが開いて、私のマネージャーの真田さんが現れた。

『わっ!?』

飛び上がった私たちに真田さんは、カメラマンの到着が明日に延びたこと、今晩は近くに宿を手配したことを告げた。

『…じゃ、すぐ出るからね。』

再び私は心の中で歓声を上げ、ウキウキと綾女を見たが、彼女は少し不安げに眉を曇らせていた。後で聞いたことだが、綾女の撮影延長と宿泊に関して、金銭的な問題が出たのだという。



533 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:11:01 ID:avCW1Mx9
民宿までの車中、綾女は目を伏せて、じっと大人の話を聞いていた。
そういう事に関わりを持たなかったあの頃の私は、窓の外を流れる山の夕暮れを少し眠たげに、ぼんやりと眺めていた。


『川でも撮影? 地蔵橋から下流は深いから、行っちゃいけないよ。』

人の好さそうな宿のおじさんと、他にお客さんもいないのんびりした雰囲気。自習の後は修学旅行気分だ。
食事と、明日の打ち合わせが終わり、真田さんとスタッフ達は、囲炉裏を囲んで賑やかにお酒を呑み始めた。

『綾ちゃん、温泉、温泉!!』

私たちはばたばたと食事を終え、上の空で段取りを聞き流して、一目散に駆け出した。目的は民宿に着いた時から気になっていた『露天岩風呂』だった。

『…うわあ、紗英ちゃん、川が見える!!』

『明日、あの川へ裸足で入るんだよね…』

鬱蒼とした山々と夜空に包まれ、ひんやりと澄んだ空気のなか、もうもうと湯気を上げる岩風呂はは確かに風情たっぷりだった。
でも、私がもっと驚いたのは、厚手のパーカーに隠されていた綾女の巨大な胸だった。
ほんのりと朱に染まった、駝鳥の卵のような見事な乳房は、形よく並んで谷間を作り上げ、熱い湯の流れの中で柔らかく揺れていた。


534 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:12:52 ID:avCW1Mx9
声もなく呆然と眺めていると、綾女はぷるん、と胸を突き出して笑った。

『…商売モンだからね。凄いでしょ!?』

その頃から少し膨らみつつあった私の胸など、比べものにならない圧倒的な迫力にため息をついていると、綾女はぽつりと、寂しい眼差しで私に言った。

『…今日はほんとにありがとう。紗英ちゃんのお陰で、こんな楽しい一日を過ごせた。』

『何言ってるの。お互い仕事でしょ!?』

『…結局、私の宿泊費ね、紗英ちゃんの事務所が出してくれたんだ…』

契約。事務所。そんな言葉に関わることなく、自分が一番不幸だと思っていた傲慢な私。
周りを見て、聞き、学ぶべきことは沢山あったのだ

『…この仕事で、私は紗英ちゃんのオマケなんだよ。しかも補欠の補欠。ほんとはもっと格上の子が来るはずだった…』

綾女は寂しげに微笑んで呟きながら、ずっと握っていた紐のようなものを私に見せた。

『…水着だよ。ほら、こんなに細い… いつもの、私の撮影衣装。』

彼女の大き過ぎる胸を覆うには、余りにも小さい、まるで眼帯のようなビキニ。

何も言えず、ただ差し出した私の手にすがりつき、優しい瞳を潤ませた綾女は声を殺して泣いた。



535 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:14:45 ID:avCW1Mx9
『…私がこんな水着でヘンな雑誌に出なきゃ、みんな食べていけないって… でも、恥ずかしい… 恥ずかしいんだよぅ…」

遠い山の杉並木がざわざわと鳴る。
暗く、深い深い山奥の夜、裸のまましくしくと泣く二人の少女はちっぽけかもしれなかった。

一人じゃない。一緒に苦しみ、支え合える友達ができた… あのとき、綾女を膨らみ始めた胸にギュッと抱き締めながら、私は無邪気にもそう信じた…


湯上がりの火照った体を浴衣に包み、私たちが枕を並べた部屋からは、まだ咲かぬ桜の大木が見えた。

『…桜、見たかったね…』

綾女の柔らかな胸に居心地よく凭れ、忘れていた深い安堵の中で私は呟いた。闇に映える満開の桜が瞼に浮かぶ。

『咲いたら、きっと見にこよう。同窓会だね。』
私の髪を撫でながら綾女は静かに答える。きっと彼女の瞼にも、私と同じ眩しい桜色が広がっていたと思う。

『約束ね…』

いつか桜舞い散る春、あらゆる苦しみから自由になった私たちが再会する日を心に描き、綾女と私は約束の唇を、そっと重ね合った。



536 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:17:54 ID:avCW1Mx9
遠い春の夜から戻った私は、震えつつ手にした封筒を見つめる。
…もうひとつ、苦い思い出を封じ込めた心の封筒を開かなければ、まだ私は、綾女からの手紙を読むことは出来なかった。

あの仕事が終わった後、再会を固く誓って別れた私たちは、時々電話で励まし合いながら、再び日常に戻っていた。作られた『白瀬紗英』と『芹沢綾女』の息苦しい日常に。
時々、コンビニの本棚の成人誌のコーナーで、扇情的なコピーと並んでいる綾女の水着姿を目にしたが、彼女と私が、電話でその話題に触れることは一度もなかった。
心なしか明るさを失っていく綾女の声を案じても、なかなか顔を合わす機会は持てず、やがて、彼女からの連絡は途絶えがちになっていった。
私もますます過酷になる仕事に疲れ果てて、あの夜、胸に描いた満開の桜をいつしか見失ってしまっていた。
厳しくても楽しかった服飾関係の仕事は次々と父に取り上げられ、替わりに押し付けられる、騒がしく脈絡のないテレビやイベントの仕事がバリバリと魂を削ってゆく。
あの頃、もはや私は迫り来る限界に向かって、機械仕掛けのようにギクシャクと稼働している人形に過ぎなかった。




537 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:20:27 ID:avCW1Mx9
暑苦しいネルシャツ、蒼白い顔を隠すニットキャップと眼鏡。
最後に綾女と会ったとき、とぼとぼと大型書店の中を歩いていた私の姿だ。
壁一面のコミックや文学書に囲まれていると、ほんの少しだけ不安やめまいから解放される。
だから私は、僅かな時間があれば、よく本屋に逃げ込んでいた。

「リッター×リッター」の新刊を見つけ、その病的に繊細な筆致にしばし見入っていると、突然、店内放送が芹沢綾女の名前と、写真集発売記念握手会の開始を告げた。

『こんにちわぁ!! 綾女でぇーす!!』

聞き覚えのある声に、急いで書店の片隅のイベントスペースに急ぐ。
久しぶりに見る綾女が愛想よくサインや握手を求める客に対応する姿が見えた。少し痩せたようだった。

…綾女、頑張ってたんだ…

にわかに弾んだ心のままに握手会の行列に並んで綾女と話す順番を待ち、やがて私は大胆過ぎる衣装を着けた綾女の前にたどり着いた。

『綾女!! 久しぶり!!』

上気した笑顔が私を見つめる。彼女はただニコニコと、感情を映さぬ瞳を私に向け、荒い吐息で手を差し出した。

『…綾女?』

営業用の笑顔。せわしない呼吸と汗。私を忘れたのだろうか?
慌てて帽子と眼鏡を外した。



538 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:22:04 ID:avCW1Mx9
『綾女、紗英だよ!?』

『…サエ?…サエ…』

虚ろな瞳で私の名前を呟いた綾女は、やっと不気味な違和感を感じ取った私の手首をグイと掴み、耳をつんざく金切り声を張り上げた。

『みんなぁー!! 私の友達のサエだよー!! 白瀬紗英ちゃんだぁー!!」

彼女の冷たい手が、驚く私を無理やり引き寄せ、アクシデントに驚いた客がざわめく。

『白瀬紗英!?』 『何!?スペシャルゲスト!?』 『握手できんの!?』

騒然となった一角で、どっと押し寄せる観衆に揉みくちゃにされながら、綾女はケラケラと耳障りな声で笑い続け、
やがて従業員に引きずられて行った私が、事務室で厳しい叱責を受け始めても、何事もなかったかのように、写真集のセールストークを甲高い声で続けていた。


ようやく私が我に返ったのは、駆けつけてくれたマネージャーの真田さんの車の中だった。

『…綾女が…綾女が…』

憔悴し、涙ぐむ私に、真田さんは慎重に言葉を選びながら答えた。

『これは…憶測だけどね…スポーツ選手のドーピング、は知ってるね?合法的な薬物でも…』

憶測など決して口にしない真田さんの話を、後部座席で虚脱した私は半分も聞いていなかった。



539 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:24:23 ID:avCW1Mx9
『…とにかく、綾女ちゃんとは、しばらく距離を取ったほうがいい。あの様子じゃ、もう…』

私の知っている綾女はもういなかった。二人だけの分校も、桜の下の同窓会も、全てが儚い春の夢だった。
仕事も、綾女も、そして自分自身もどうでもよくなって、涙すら枯れた。いっそ壊れてしまえば、父が愛想を尽かして放り出したくなる程に壊れてしまえば楽になれる…

私の虚ろな笑い声に、真田さんが車のハンドルを指が真っ白になるほど握りしめたのを、ぼんやりと覚えている。

…どれくらい経ったのだろう。
静かな車内に、携帯電話がの着信音が響いていた。
のろのろと耳元に運ぶと、綾女の取り乱した声が聞こえた。

『紗英ちゃん!? 私!! 話があるの!! さっきは…』

疲労感で唇すら重い。


『…ごめん…とても…疲れてるから…』

もはや全ては、何の脈絡も持たず崩れてゆく。

『逢いたいの!! 紗英ちゃん!! 紗英…』

力の入らない右手から、携帯電話がするりと滑り落ちた…



綾女と私の繋がりは、これを最後に途切れた。
ずっとしまい込んで鍵を掛けていた、棘のような苦い記憶。




540 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:25:49 ID:avCW1Mx9
そして今、瞬く間に過去と向き合った私は、綾女の現在と向き合う決意をして、静かに封筒を開いた。

何枚かのしわくちゃの便箋に殴り書かれた、幼稚園児の戯れ書きのような読み取れない記号の羅列に首を傾げる。
はっきり読めるのは、便箋に青く印刷された、『青少年こころの医療センター』の文字だけだった。
不安に震える手で便箋の束から皺のない、封筒と同じ筆跡の一枚を見つけた。

『拝啓 突然手紙を差し上げる失礼をお許し下さい…』

読み進むうち、震えは全身に広がってゆく。心療内科医からの手紙は、心を病んで入院中だという綾女の現在を淡々と綴っていた。

『…同封したのは、貴女に宛てた彼女の手紙です。ご返信をお待ちしています。』

もう一度、しわくちゃの便箋をじっと見つめる。そして、弱々しく、あちこちに記された『サえ』『さヱチゃン』の文字を見つけた私は崩れるように座り込み、顔を覆って泣いた。  
…最後の電話。他人に拒絶される事を何より恐れていた私が、他ならぬ綾女の、唯一の友人が必死に伸ばした手を、邪険に振り払っていた…



541 :『秋風のなかで』2:2008/11/27(木) 22:27:44 ID:avCW1Mx9
身を灼くような後悔の激痛と、今、笑顔と温もりに溢れ暮らす自分の後ろめたさに、涙はいつまでも止まらなかった。

(…ごめんなさい…綾女…ごめんなさい…)


週末の健太の試合。明日の調理実習。決まりそうな『サンベリーナ』の仕事。
あたふたと幸せな暮らしを送る私が、どんなに泣いても悔やんでも過去は何ひとつ変わらない。
でも、現在は?そして、未来は…
まだ終わってはいない。何ひとつ、終わってはいない。

(…綾女、すぐ行くからね。 待ってるんだよ…)

躊躇している時間など無かった。あの日の約束はまだ果たされていないのだから。
先日フリーマーケットで見つけ、健太達に笑われながら買ってしまった大きな革のトランクに身の回りのものを詰める。
急いで明日のスケジュールを白紙にしたら、すぐに出発だ。

突然私に降り注いだ、暖かく眩しい夏の光のように、四季は誰にでも喜びと痛みを運んで巡る。

あの大きな桜の木は、きっと穏やかな春の日差しの下で、私と綾女の同窓会を待っていてくれている筈だ。


END



542 :SDS ◆cStOEcFYHc :2008/11/27(木) 22:30:28 ID:avCW1Mx9
投下終了
遅ればせながら、新スレ立て乙です!!


543 :暴走ボート ◆z95s/qs7OM :2008/11/27(木) 23:06:29 ID:siXb8YfE
>>541
いいですねえ、深いですねえ。
同窓会ですか、いい響きです。
俺は小学校の同窓会に唯一出席しなかったらしく(ドウデモイイ)

あれだ。
SDSさんと◆selJPZyjjYさんは深くて趣のある話。
俺のは文章の拙さをにぎやかさとエロっぽさでカバーした、
無味乾燥な話。
まあどうしても登場人物の設定を語る上でそうせざるを得ないのですが。

俺のはお話で、お二人のはどちらかって言うとエピソードですね。
エピソードは、なかなか作って書けるものじゃないです。


…さて、俺はどっちのスレッドに投下しよう。

544 :名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 01:39:52 ID:Oulg/0Ri
GJ
ていうかすごい
なんかこういう文章がSDSさんらしさが出てるというか
よかったです

545 :名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 05:00:15 ID:NJP/e21G
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
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|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
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           从  iヽ_)//  ∠    再  開 !!!!
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______人/ :/´Д`)::   (     _ノ _ノ^ヾ_) < へヽ\
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|_|_| 从.从从:/ |__|::レ:/      ___/ヽ、_/
|__|| 从人人从 ..|__L_/      .( ヽ     ::|
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     ノ')/ノ_ら      ∧_∧       | いきなり出てくんな!!
      、)/:./、      ( ´Д`)      | ビックリしたぞゴラァ!!!
     )/:./.:.(,. ノ)    `';~"`'~,.       \   ________
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_____ 从\、,. ,; .,、∴';. ・  ( _ノ~ヾ、ヽ
|__|_ _(_:..)ヽ:∴:@)       ノ(゚Д゚ #) )
|_|__|_人):|:・:::∵ヽノ)    (_(⌒ヽ''" `ー'
||__|  (::()ノ∴:・/|::|( \    \ \) )        _
|_|_| 从.从从:/ |__|::|ノ   \  ミ`;^ヾ,)∃        < へヽ\
|__|| 从人人从 ..| /:/ _,,,... -‐'''"~   /ー`⌒ヽ、  (( (゚Д゚llソ |
|_|_|///ヽヾ\ ./:/ _ \        /     /T;)   /~  ̄__ イ
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             ´⌒ソノ`

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