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ケロロ軍曹でエロパロ 其の7

1 :名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 01:55:17 ID:rR6TfTz8
ここは吉崎観音先生原作、ケロロ軍曹のエロパロスレです。

前スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175052145/

過去スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1148168245/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137508734/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1107912133/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1096554294/

ケロロ軍曹でエロパロ
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1081179217/

*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.arings2.com/


56 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:30:14 ID:yawP5Frp
秋の指先が、ヌルヌルと絡みつく愛液を上手く使って、
久しぶりの異物の侵入に少し緊張気味の膣口をクニクニと揉み解していく。

「ああ…」

膣内にそろそろと侵入した指先が、膣壁をさわさわと撫でるように弄り始める。

「んァ…ッ!」

気がつけば、
赤く膨れて包皮から頭を出し始めた大き目のクリトリスに、シャワーの湯粒がバラバラと容赦なく当たっていた。

「こっちも…ッ」

女の部分の前端の、左右の小さな花びらが出会う場所にあるその淫芽を、
秋はクイッと曲げた指の関節を使ってグリグリと押しつぶすように刺激し始める。

「ひ…、あ…ッ!」

ほんの小さな淫芽からの甘い刺激が下腹部全体に染み渡り、自然に腰が艶めかしく蠢きだす。

57 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:31:04 ID:yawP5Frp
「あッ、ああッ…」

堪らなくなった秋は、シャワーヘッドを壁の保持具に掛けると、
両手の指を動員して、ブックリと膨れている淫芽を包皮の拘束から解放しにかかる。

淫芽が僅かに顔を覗かせているその周りの皮膚を、体内へと押し込むようにグイッと両脇へと引っ張る。

狭い穴から、ぷるんッ!と極小サイズの男の亀頭のような赤く腫れたクリトリスが顔を出した。

「んんッ…!」

少しの間をおいて、生臭い恥垢の匂いが秋の鼻をくすぐる。

下腹から続く湯の流れを利用して、完全に突出した淫芽を指でそっと摩って恥垢を洗い流す。
だが、そっとやっているつもりでも既に火が点いている女の中心はとても敏感になっており、
ささいな指の動きにも、腰が逐一カクカクと反応する。

「あんッ…」

綺麗に洗いあがった濃いピンク色の淫芽を軽く押し潰すようにぷにぷにと揉むと、
そこからの刺激がまず背骨を突き刺し、それはそのまま突き進んで脳天を直撃した。

「ああッ…、あああ…ッ!」

喉の奥から漏れる声を抑えられない。
それに比例するように淫芽を弄る指先の動きが、だんだんとせわしなさを増してくる。

「も…、もう…、ダメぇ…ッ!!」

全身を美しい桜色に上気させている秋の魅力的な肢体が、湯粒と湯気の中でぐうっと大きく仰け反る。

「ひあああッ!!」

きゅっと締まったウエストがぐいぐいと艶めかしく打ち振られたかと思うと、
次の瞬間、そこは激しくガクガクと痙攣し、秋は久しぶりの激しい絶頂にその身を委ねた。

58 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 00:35:49 ID:yawP5Frp
今回は以上です。

ギロ夏なのに秋ママ独りHですみません。

次回はギロ夏イチャイチャ展開突入を予定していますが、
投下時期は、今回同様少々お時間を頂く事になってしまうかもしれません。
真に勝手ながら、ご了承下さいませ。

59 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 01:46:19 ID:MTWaEv6o


60 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 07:33:43 ID:juzavGPc
なんですかこのエロカオスワールド(別名:桃源郷)は
永住しますね

61 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 18:09:45 ID:t5dxan7R
冬桃できますか?

62 :名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 02:16:22 ID:eVifv55x
>>58
GJ!

63 :名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 02:02:10 ID:U8zcevWY
保守

64 :名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 12:42:17 ID:om1YdNGO
>>61
同じく冬桃見たい。

65 :名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 02:32:51 ID:3c7BfclY
保守

66 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 00:41:48 ID:huCY9L6I
保守

67 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 21:26:47 ID:/hO+jyWH
前みたいな「沈黙の面接」とかそう言う
名作また見たいな〜
カンタンに言えばケロプルorガルプルでやってほしい

68 :bbbb:2008/08/04(月) 22:51:18 ID:/BxmnUc4
http://blog.shard.jp/erodoujin/Image/doujin1207_19.jpg こぴぺで

69 :名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 00:11:06 ID:IuyRIJ1i



70 :名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 01:10:13 ID:b5tdi8zs



71 :名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 01:57:11 ID:zSFK3/YJ
保守

72 :V3:2008/08/07(木) 21:29:51 ID:vnKteFze
http://www.758deli.com/
http://www.758sm.com/m/
http://nagoyadelie.blog112.fc2.com/

73 :名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 07:27:38 ID:AxKi6d2c
保守

74 :名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:00:36 ID:AsPQfX88
556のオナニー

75 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 00:47:13 ID:BFi/6OMa
>>74
激しいんだろうな…

76 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 17:00:09 ID:zw+nGRRt
いちいち大声出して状況説明して周囲にバレバレなんだろうな

77 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 18:32:21 ID:8cVUjXKd
そして近隣の人達に謝りまくるラビー…

78 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:16:51 ID:4gGnXk3F
>>77
「スミマセン、スミマセン、兄がマスばかりカイてスミマセン... 」
と連呼して謝りまくるワケか。
まるで羞恥プレイだなw

79 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 20:49:27 ID:Lq8/jKwq
>>78
556のって考えたくもねぇよw
556が女性キャラ犯しまくるエロ同人はあるけども・・・

80 :名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 22:22:35 ID:NI24CHL6
じゃあ556×カラーボックスで

81 :名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 03:03:38 ID:1xjy1E7K
ラビー!カラーボックスの新しい使い方を発見したぞ!!

82 :名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 07:39:50 ID:1hO15Tc5
よかったね、お兄ちゃん・・・

83 :名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 14:13:08 ID:guUjHuLU
>>81
ちょwww
こないだうちの方でラビーが結婚する話やって、
その時カラーボックスに空いてた穴から556がその様子を見てたんだけど、

まさか…その穴で…。

84 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:53:31 ID:LHT+gEta
おそらく、“H描写無し”の投下というのは、
このスレ始まって以来、今回が最初で最後だろうと思います。
今後の下地作り(伏線)とお考え下さり、温かく見守ってやってください。
この冬桃では、冬樹君と裏桃華をイチャイチャさせていきたいと思います。

85 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:54:47 ID:LHT+gEta
>>57の続きです。


>>61にリクを頂きましたので、構想の中にありました冬桃を先行制作・投下させていただきます。
このエピソードの時制はギロ夏イチャイチャの後となります。



郊外の高速道路をのんびりとした速度で流す桃華専用のパールホワイトのリムジンの中。

運転席からパーティションガラスで仕切られた豪華な車室には、桃華とポールとクルルの姿があった。

「で、クルルさん。私にとって、“とても重要なお話”とはなんでしょうか?」

桃華が座っている高級な布張りの座席のその横の、頑丈だが簡素な造りの補助席には、
にこやかにしてはいるものの決して警戒を解かない表情のポールが控えている。

「俺はお嬢さんに『二人きりでお目にかかりたい』って申し上げたはずなんだが…」

クルルは少々の非難が混るジットリとした視線を桃華へと投げるが、
それを受け止めた桃華は、ちょっと小首を傾げながら表面だけの微笑をクルルへ返す。
ポールの同席を許せということらしい。
クルルは、首と両肩を少し竦めた。

「まあいい。で、こういうのに興味はあるかい?」

クルルは何処から取り出したのか一枚のCD−ROMを中指と人差し指に挟んでそれを桃華に示したが、
その表面には、桃華の位置からもはっきりと分かるくらいの大きな字で『極秘・冬樹』と書き込まれていた。

それまで曖昧な微笑みを浮かべていた桃華の眼差しが、一瞬にしてその文字に熱く収斂する。
ポールとクルルは同時にそれに気が付いたが、しかし、どちらもポーカーフェイスに徹した。

「それは?」

ポールが発言の予兆として僅かに上半身を乗り出したが、それを制するかのように桃華が急いで質問を返す。
そのCD−ROMが冬樹に関係あるものであるということ、
或いは少なくともクルルが桃華にそういう風に思わせたがっているということは明白であった。
しかし、こういう心理戦の場合、相手の思惑に乗せられたらもうその時点で負けであり、
桃華としては、クルルの目的や真意が不明である今の段階でCD−ROMへの興味をあからさまにすることによって
クルル主導の会話に引き込まれるという状態だけは避けたかった。
そして、それを避けるには、まず相手に存分にしゃべらせてからその中にある矛盾点を追及するのが最上であった。
だが、そんなことは先刻お見通しのクルルは、その質問を逆用して桃華の興味を煽り立てにかかる。
クルルは、桃華の美しいアメジストの瞳にジトッとした視線を据えながら、ゆっくりと話し始めた。

86 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:55:44 ID:LHT+gEta
「このROMには、最新かつ詳細な日向冬樹のデータが入ってる」

「はい」

「アンタんとこに、『スーパーバーチャルシミュレーター』って奴があるだろ?」

「はい」

「このROMをそれにセットしてシミュを展開すりゃ、万事上手くいくって寸法なんだが…」

CD−ROMを摘んだクルルの手が、グイッと桃華の方へと突き出される。
桃華の細くて美しい指先が、それを受け取ろうとすっと伸びたその時…

「ご厚意は真に有り難いのですが、
西澤家も、そしてNPGも諜報部門を擁しておりましてな、独自に調査した情報を少々ながら持っておるのです」

桃華の親代わりを自負するポールの言葉が、CD−ROMの受け渡しを遮った。
ケロロ小隊は、桃華のイギリス留学話に絡んでの梅雄と彼が率いる特殊部隊の地下基地への侵入を体験しており、
その際、小隊は実質的に敗北を喫していたから、
クルルは西澤家の特殊活動部門の存在とその能力の高さを十分に知っていた。
そしてなにより、その時、ポールも共闘者としてその場にいたのである。
つまりこれは、クルルに対しての最大限の牽制なのであった。

「ですが、どうしても受け取れ、とおっしゃるなら致し方ございません。これは、このポールめがお預かりを…」

クルルが差し出すCD−ROMを無遠慮に鷲掴みにしようと伸ばされたポールの白手袋の指先を、
クルルは、CD−ROMを差し出しているその手をスッと引っ込めることで巧みに避ける。

「む!」
「まあ、待ちなって」

クルルが持ちかけた桃華への一方的な便宜供与に明らかな不安と不審を感じたポールは、
いささか強引かつ一方的に会見の幕引きを図ろうとしたが、それは敢え無く失敗した。

「『短気は損気』って言うだろ?」
「ほう…、この私めが“短気”だとおっしゃいますか?」

双方共に相当の抑制を効かせてはいるが、
その言葉や態度の端々には相手をして自らの意志に従わせようという強い意志が強く滲んでいた。
桃華としては、この二人を真っ向から対立させてはならないということは分かっているのだが、
しかし、ポールの行動はこの自分の身を案じてくれるが故であり、
だからといってクルルの目的や真意が読みきれない状況でその機嫌を損じれば、
さっきまでとは一転して、冬樹に関する最新で詳細なデータの提供を拒否されるかも知れない、
というジレンマの只中にあった。
また、この場でクルルからCD−ROMを無理やり奪っても無意味だろう。
結果が読めない交渉の場に『切り札』のすべてを持参するお人好しは居ないだろうし、
何より、それはただの一個の情報記録媒体であっていくらでも複製が可能なのであり、
本当に重視すべきは、
ケロロたちの基地のメインコンピュータの中にある元の、或いはもっと詳細なデータなのであった。
そうであるが故に、尚更、クルルと事を構えるのは得策とは言い難かった。

87 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:56:39 ID:LHT+gEta
「クルルさん。お話は大変有り難いのですが、
私たちは、どうしてクルルさんが突然そういうご提案をなさったのか、そのお気持ちを量りかねているのです」

今回を逃せばもう二度と訪れないであろうチャンスをものにするために、桃華は直球で勝負を挑んだ。
直截に問題の核心を突けば、隠し事があるほうの分が悪くなるからだ。

「あんたの親父さんと、差しで話をしてえんだが…」

クルルの言葉が終わらぬうちに、『そらみたことか』と言わぬばかりの勢いでポールが話しに割って入る。

「お嬢様。この話、お断りになられるのがよろしいかと存じます!」

再三のポールの介入に、不愉快さを顕にしながらクルルが声を荒げる。
「話しは最後まで聞きな!ケッ、全く…、年甲斐のねえ爺さんだぜ…」
「何と!少々無礼が過ぎませんかな?クルル殿…」
「無礼、か…」

クルルは、摘んでいたCD−ROMを座席の上に無造作に放り出すと、これまた何処から取り出したのか、
時刻と簡単なコメントがびっしりと印刷されたB5版程度の紙切れを、今度はポールに向けてゆっくりと差し出した。

「これ、何だろうな〜」

桃華の視線と関心は先ずはもちろん放り出されたそのCD−ROMに注がれたが、
その様子を看取したポールは、「動いてはなりません」という意味の視線を素早く桃華に送る。
それに納得した桃華は、
この緊迫した状況下で新たにクルルが提示した紙切れに興味を移し、それをそっと横から覗き込む。

「…!ポ…、ポールッ…!」

紙切れを一瞥した桃華は小さく悲鳴を上げ、その顔色からは見る見るうちに血の気が失せていく。
その様子に驚き、急いで紙切れに視線を落としたポールも、かなりの衝撃を受けた様子だ。

「はて…、それは何ですかな…?」

懸命に動揺を堪えつつしらばくれるポールに、クルルは容赦なく畳み掛ける。

「おいおい、『何ですかな?』はないだろ?ほれ、よく見てみなよ。そしたら思い出せるかもだぜぇ…」

それは紛れも無い、桃華の親衛隊が製作した冬樹をはじめとする日向家全員の行動記録であった。
そこには、起床から就寝までの全行動が分単位で詳細に記録されているだけでなく、
食事の内容やそれを食べる順番、学校での友人との会話の内容、
そして、あろうことか冬樹が自室のPCからアクセスしたサイトとその時間までもが記載されていた。

88 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:57:36 ID:LHT+gEta
「それは文章だけのバージョンだが、写真入のレポートも作られてる。そうだな?ポールさんよ…」

「う…」

「それ、全部アンタがやらせてるんだよな?」

「ううむ…」

「まさか、アンタの隣にいるお嬢様の御指示でこんな趣味の悪い“覗き”をしてるんじゃあないよなぁ?」

「…」

勿論、厳密に言えば桃華の直接の指示ではなかったが、しかし、桃華はこの活動に暗黙の了解を与えると共に、
その成果を積極的に利用して何ら憚るところがなかった。
だが、ポールとしてはそうした事情を説明することなど絶対に出来なかった。
もっとも、これらの情報は絶対的に信頼できる少数の諜報部員たちの手で完全に数値化された後、
西澤家のメインコンピュータに入力されてデータベース化された後に利用されるので、
収集した情報が漏洩して冬樹たちの名誉を傷付けるようなことになる心配は無かったが、
しかしそれでも、床下や天井に潜み、
高感度の集音マイクなどの情報収集用の特殊機器を使って長期かつ計画的に行われているこの隠密の活動は、
明らかに非合法であると同時に、それを行っているものの品性を疑わせるに十分なものであった。
それらの活動が桃華の暗黙の了解無しには決して行われるものではないということをクルルは百も承知していたが、
しかしそれでも、いや、そうであればこそクルルはポールをネチネチと追い詰めた。
ポールがその紙切れの内容に関して合理的な説明を行えないとすれば、
ポールに対するクルルの優位は計り知れないものとなる。
また、桃華が自分の黙認下でそれが行われたことを白状した場合、クルルの優位は更に揺ぎ無いものとなるだろう。

「俺が無礼者だってんなら、アンタは“ストーカー”だ。
無礼者は嫌われるだけで逮捕なんぞされやしねぇが、ストーカーは立派な犯罪だぜぇ。
このことを日向家の連中が知ったら、どう思うかねぇ。クックックッ…」

それだけは絶対に避けなければならない。
この場合、「マスコミにバラす」などと言われても地球の経済の半分を牛耳る西澤家の者にとっては痛くも痒くもなかった。
そんな“つまらない”記事を掲載・配信したものは、黙って干し上げるだけだ。
だが、我が家の中のみならず、
学校や勤め先での一挙手一投足までを大規模かつ継続的に盗み見ていた者を簡単に赦免する者がいるなどとは、
さすがの桃華にもポールにも容易に想像できなかった。

「しかし、その資料が当家の製作にかかるものであるという証拠は…」

必死に平静を装ってのポールの反撃−悪足掻き−に、クルルは溜め息混じりに「やれやれ」と呟くと、
またも何処からか数枚の写真を取り出し、それをポールの膝の上にバラっと撒くように投げ出した。

そこには、透明フード付きのヘルメットに防弾・防刃仕様の隊員服を着こんだ桃華の親衛隊員である吉岡平が、
くもの巣が張る狭苦しい縁の下や埃だらけの天井裏で悪戦苦闘しながら通信機材を扱う様子が、
その表情がはっきり分かるくらい鮮明に写っていた。

「(もはや、これまで…)」

追い詰められたポールは、
なるべくクルルの注意を引かぬよう注意しながら、さりげなく車内のバーカウンターににじり寄った。

89 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:58:36 ID:LHT+gEta
「いやはや、そこまでご存知だとは…。よろしゅうございます。
では、冷たいものでも飲みながら、詳しいお話を承ることと致しましょう」

神妙な言葉と共に、
ポールは高級材でカバーされた小型冷蔵庫の扉を静かに開けると、その中へと手を伸ばす。
その様子を、顔色を失ったままの桃華が思い詰めたような眼差しで眺めている。

冷蔵庫の中には、ソフトドリンクとそれを注ぐグラスが数個ずつ入っていたが、
それらが並べられている棚の更に奥には、緊急信号の発信ボタンが巧妙に隠されて取り付けられていた。
一度このボタンを押せば、
西澤家精鋭部隊の戦闘員を満載して付かず離れずの距離で随伴している黒塗りの大型ワンボックスカーが、
ものの数秒でこのリムジンのすぐ後ろにピタリと付くという算段になっていた。

慎重に伸ばされたポールの白手袋の指先が、もう少しでボタンに届くというその瞬間。

「高速に乗ってからずっと、この車の4、5台後ろを追尾してる黒くてデカいワゴン。
あん中には、この前、俺たちの基地に侵入した黒ずくめの鍵爪連中が山ほど乗ってるんだよな?」

土壇場でのクルルの直截な問いに、さすがのポールもついに開き直った。

「そうです!得体の知れぬ宇宙人からの不審な提案を、そのまま信じられるはずなどありませんからな!!」
「で、俺が妙なマネをしたら、あいつらに俺を始末させるってわけか…」
「クルル殿から桃華様にコンタクトが会った直後、
旦那様にお願いして本部の精鋭部隊から選り抜きを一個分隊ほど派遣していただいたのです。
いかなる手段を使おうともお守りすべきは、お嬢様お一人…」
「なら、そのスイッチは押さないほうがいいぜ」
「何をいまさら。侵略を事とする宇宙人でも、やはり死は恐ろしいのですかな?」

自らの逆転勝利を確信しクルルの向こうを張って皮肉っぽく口元を歪めてほくそえむポールに、
それ以上にヘラヘラとしたせせら笑いを浮かべたクルルが、大逆転の一撃を放った。

「いいか、爺さん。いま、俺たちの基地の自爆装置は、待機状態になってる。
で、俺の身体に埋め込まれてるセンサーは一定の信号を常時発信しているが、
一、死亡に伴う生体パルスの消失、二、身体への一定以上の物理的衝撃を原因とする神経パルスの異常、
三、極度の心理的動揺を原因とする血中のホルモン濃度の急激な変動、
のうちの一つ以上を感知すると信号の発信を停止する。
すると、それを感知した自爆装置がすぐさま起動するって寸法さ。
もちろん、意図的な妨害によって信号が受信できなくなった場合でも同様だ」

クルルは、まるで他人事のような調子でそう言うと、
『これがその信号の発信用のアンテナだ』といわぬばかりの手つきで
片方のヘッドホンを操作してアンテナをピンと一本突き出すと、
それを弄りながらクーックックックッと心の底から愉快そうに笑った。

90 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 01:59:25 ID:LHT+gEta
「爆発の威力は、地球人に分かりやすくいうなら、戦闘機で運搬・投下が可能な核兵器クラスってところだ。
基地は地下にあるから、当然、爆風は上の方へ抜けることになる。そして、俺たちの基地は、日向家の真下。
確か、冬樹は今頃、オカルト仲間とチャットで大盛り上がりのはずだったな…」

クルルの言わずもがなの説明に、桃華の顔色が蝋のようになる。

「おのれ…」

チリリリリン、チリリリリン、チリリリリン…

逆転勝利にニヤけるクルルを狩るものの目で睨み付け、握り締めた拳を憤怒で小刻みに震わせるポールの横で、
車室備え付けの優雅な形の自動車電話のベルが涼やかに鳴った。

「旦那様…!」

通常、この車にかかってきた電話は、まず助手席のSPが受け、それから車室の電話機へと転送する。
その手順を踏まずにいきなり車室の電話が鳴ったということは、
電話の主は、直通回線の番号を知っている者、すなわち梅雄以外では有り得なかった。
ポールは握り拳を解いて、受話器を取り上げ、耳に当てた。

「もしもし…」
『ポール、なかなか難儀をしているようだな』
「旦那様…」

もちろん梅雄は、今までの車内の会話をすべてモニターしていた。
ポールから精鋭部隊派遣の要請があった以上、これは当然の措置だった。

「いや…、その…」
『そこにいるクルルというのは確か黄色い固体だったな。電話を替わってくれ』
「しかし…」
『大丈夫だよ。久しぶりに面白い交渉が出来そうだ』
「はあ…」

梅雄からの直接の指示を受け、ポールは全く無表情な一使用人の顔に戻って丁寧にクルルへと受話器を差し出す。
クルルもそれを丁寧に受け取ると、ヘッドホン越しに耳に押し当てる。

「もしもし、そちらはNPG総裁、西澤梅雄様でしょうか」
『ああ、そうだ』
「自己紹介させていただいてもよろしいでしょうか?」
『うむ』
「自分は、ガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊作戦通信参謀クルル曹長であります。
直接お話しするのは、今回が初めてかと…」
『そうだな。で、私との一対一の直接交渉が望みだとか』
「はい。是非とも…」
『了解した。で、こちらからもいくつかお願いがあるのだが、聞き入れてもらえるかな?』
「はい」
『では、先ず一つ。自爆装置のリンクをなるべく早期に解除してもらいたい。
二つ。ポールたちの行った日向家に対する情報収集活動については、日向家の方々に内密に願いたい』
「了解いたしました」
『有り難う。では、我々が“差し”で話が出来るような環境を整えねばならんな。
秘密回線などの用意があれば、この場で差し支えない程度にそれを承ろうか』

世界の半分を統べる男と宇宙からの侵略者の交渉は、順調に始動した。

91 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 02:00:48 ID:LHT+gEta
西澤家。シミュレーター室。

広大な部屋の真ん中に設置された巨大なシミュレーターの前に佇む桃華とポール。

クルルから提供を受けたデータが入力されたスーパーバーチャルシミュレーターは、
今まさに計算の結果を弾き出そうとしていた。

「桃華様、私は未だにクルル殿の真意が…」

これが最後、とポールは桃華に疑念を伝えるが、桃華はそれににっこり微笑んで答えた。

「お父様が大丈夫とおっしゃったのだからきっと大丈夫です」

あの時、リムジンの中で行われたのはクルルと梅雄が直接交渉するための下準備に関する打ち合わせであり、
後に行われた両者の交渉の内容は桃華にもポールにも知らされなかった。
しかし梅雄は、クルルからもたらされる情報について『有効に使わせてもらったらどうか』と言ったし、
桃華としても、その情報の安全性と有効性にある種の確信を持っていた。
なぜといって、梅雄に紹介してもらう見返りに提供した冬樹のデータが役に立たなかったとなれば、
クルルは、桃華だけでなく梅雄の機嫌をも大いに損じる危険に直面するからだ。
それに、その気になればケロロたちは梅雄と直接コンタクトを取ることが可能なのであり、
それを考えれば、わざわざ桃華を間に入れたということには何か重大な意味が隠されているに違いないからだった。
そして、桃華にとってはこれが一番重要なことだったのだが、
クルルからの情報を有効に活用せよと言うことによって、梅雄は、桃華が冬樹に接近することに許しを与えたのだった。


シミュレーターが計算の終了をブザーで知らせた。

「では、行ってきますね」

桃華は、心配げなポールの視線を背中に感じつつ、シミュレーターの中へと消えていった。

92 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 02:01:35 ID:LHT+gEta
数十分後。
突然、シミュレータールーム内に警報音が響いた。

「何事だ!」

クルルが提供した情報に未だに信を置いていないポールが、苛ついた声を上げる。
すかさず、隣接する制御室の技師からスピーカーを通じて説明がなされる。

『桃華様ご自身により、シミュレーションのリセットおよびリスタートが行われました』

「うむむ…」

心中に盤踞するクルルへの苦々しさをそのまま表情に出しつつ、ポールは唸りとも溜息ともつかぬ声を漏らした。

『シミュレーター、リスタート!』

スピーカーからの技師の声と同時に冷却ファンの音を高鳴らせはじめたシミュレーターを横目で見ながら、
ポールは、厳しい声で指示を出す。

「桃華様の心身に過度の負担がかかっていると判断される場合には、シミュレートを強制終了するのだ。よいな!!」
『はい』

もちろん技師はすぐさま返事をしたが、
しかし、その後も数十分おきに数回に亘って桃華自身の手によるリセットとリスタートが繰り返され、
そして、制御室からの強制終了信号も、桃華自身の操作によって悉く退けられた。

93 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 02:02:36 ID:LHT+gEta
もう、とうに夕食の時間は過ぎていた。

シミュレーションルーム内には、メイド隊によって桃華の食事用のダイニングテーブルが設えられ、
ポールにもサンドウィッチなどの軽食が供されたが、もちろん彼はそれに手をつけなかった。
ポールは、早い時期から技師たちに命じてシミュレーター内の桃華の心身の状態をモニターさせており、
その結果によれば、桃華は大変に疲労してはいるもののその心身に病理学上の異常は生じていないという。

「桃華お嬢様…」

その内部での、
桃華の死闘とも呼べる程の労苦を全く知らぬ気なシミュレーターの静かな佇まいを見上げるポールの胸中に、
さまざまな思いが渦巻く。

やはり、あの宇宙人を信頼してはならなかったのではないか…
いや、桃華様ご自身のご意志でシミュレーションを繰り返しておられるのだから、
桃華様は、そこに何らかの意味や意義を見出していらっしゃるのだろう…
それにしても、これほどの時間がかかるとは、果たして…

その時。

『シミュレーションを終了します』

かすかなモーター音と共にシミュレーターの入り口が開き、そこから静かに桃華が歩み出てきた。

「桃華様ッ!」

桃華の下へと早足で近寄ったポールは、彼女のただならぬ有様に思わず絶句した。

桃華は、普段なら鮮やかな肌色で柔らかな微笑を絶やさない可愛いらしい顔を青白く強張らせ
その視線は定まらず、全身を脂汗でじっとりと濡らしていた。ポールへと歩み寄る足元も覚束無い。

「お嬢様…」
「ポール…。大変なことになりました…」
「何ですと!」

桃華の弱々しい返事に、ポールの目が一瞬にして『狩るものの目』へと変ずる。

「やはりあのクルルという者の言うことなど、信用してはならなかったのです…!」

ポールの激昂を宥め、そして、シミュレーターの中での出来事を説明しようと、
桃華は憔悴しきった顔をふっと上げ、腕を力なく伸ばすと掌をそっと彼の二の腕に当てた。

「そうではないのです…」
「しかし、その御様子は…」
「違うのです…。ですが…、私には…、余りにも…」

力無く俯き青白い頬を涙で濡らしながら呟く桃華の様子に、
ポールは上品な白手袋に包まれたがっしりとした握り拳をぶるぶると震わせる。

「あのクルルなる者…。かくなる上は、私がこの手で…!」
「そうではないのですッ!ポールッ!!」

桃華は悲鳴のような声を上げ、
さっと上げた顔をくしゃくしゃに歪めて半ベソになりながらポールの腕をゆさゆさと揺さぶる。

「ありとあらゆる方法を試しました…。お食事を食べさせてあげたり…、ペルーの遺跡で夕日を観たり
お風呂に無理やり一緒に入ったり、冬樹君の部屋に夜中に忍び込んだり…」

94 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 02:05:13 ID:LHT+gEta
ここで、ツッタカスッポコという暢気なBGMに乗せて桃華の回想が展開される。

『はい、あ〜んしてください。冬樹君!』
『いいよ、自分で食べられるから…』
『そ、そうですか…』

『夕日、綺麗ですね…』
『うん…、でも、国立博物館の特別展示、見たかったな〜』
『はあ…』

『ふ、ふ、ふ、冬樹君…、お、お背中、お流しします…』
『わあっ!だ、ダメだよ、女の子が入ってきちゃ!僕、もう上がるから、良いって言うまで、目、瞑っててくれるかな…』
『すみません…』

『だ、誰!?西澤さん…?西澤さんなの?どうしたの、こんな夜中に!』
『あ、あ、あの…、ふ、ふ、冬樹君と一緒に…、寝たくて…』
『僕のベッド、シングルだから一緒は無理だよ。僕、リビングのソファーで寝るから、西澤さんは僕のベッド使って』
『あ…、有り難うございます…』

「つまり、あのクルルという宇宙人からもたらされた情報は、何の役にも立っていないということではありませんか!」

桃華の回想に尚更いきり立つポールに、がっくりと肩を落とした桃華が首を左右にフルフルと力無く振りながら答える。

「いえ…、最後の最後で、大いに役に立ちましたわ…」


95 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/08/16(土) 02:06:04 ID:LHT+gEta
またもツッカタスッポコというBGMに乗せての桃華の回想。

『冬樹君…。その…、女性が苦手とか…、女性が嫌いとか…、そういったことは…』
『ないよ』
『では、今、お付き合いなさっている女性がいるとか…』
『いないよ』
『冬樹君は、私のことが御嫌いですか?そうでなくても、私のことを迷惑とお感じでしょうか?』
『全然そんなこと無いよ』
『では、私とお付き合いしていただけないでしょうか…?』
『うん、いいよ』
『えっ…?いいんですか!?』
『うん』
『…本当に…?』
『うん。これから、宜しくね』
『…はい』

「…ということは、つまり…」
「…はい…」
「直截な申し入れが、最も効果的である、と…」
「…そうなんです…」

この結果に、ポールは、うーむと腹の底からの唸りが混じった溜め息をつき、
桃華は、この結果を他者に告げたことで緊張の糸が切れたのか、へなへなと力なくその場にへたり込んだ

「お嬢様…」

ポールは桃華を優しく助け起こすと、そのままその手をとって、設えられているテーブルへと導いた。
席に着いた桃華の斜め後ろに着いたメイドが、冷たいお絞りをさっと差し出す。
アイスティーが作られ、それは運ばれてきたサンドウィッチと共に桃華に供された。

「ポールにも同じものを」
「かしこまりました」

桃華は身振りでポールにテーブルに着くように勧め、ポールは「恐れ入ります」と深々と一礼してその指示に従う。
桃華の白く細い指先が優雅な仕草でティーカップの取っ手を摘み上げ、そのまま口元へと運んでいく。
金の縁取りが施された白いティーカップの縁が、
ようやく血色を取り戻した桃華の愛らしい唇に軽く押し当てられる。

と、次の瞬間…

桃華はそのままティーカップをグイッと煽り、
細い喉仏をコクコクと鳴らしながら冷たい紅茶を一気に喉の奥へと流し込んだ。

「ぷはーッ!あー、生き返るゼ!!」
「お嬢様…!」

思わずハッと桃華の表情を窺うポール。
そこには、普段は可愛らしくカールしているこめかみの飾り毛をピンと立て、
眉と目を挑戦的にキリリと吊り上げ表情を引き締めた裏桃華の顔があった。
表のそれよりも明らかに逞しい手がスッと差し出すカップに、すぐにメイドがなみなみとアイスティーを注いだ。

「ポール…、早速、明日…、な!」
「承知いたしました…!」

不敵な笑みを浮かべる主に、老執事は丁重だが力強い言葉を返した。

96 :名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 02:07:19 ID:LHT+gEta
今回は、以上です。

97 :名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 09:59:17 ID:7tNT4TqU
GJ!
続きを期待しております!!

98 :名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 19:04:26 ID:u+X06UZw
保守

99 :名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 22:34:19 ID:lZuSeFJ/
続き気になる! なるべく早くイチャイチャさせてあげてください!
待ってます!

100 :名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 21:01:12 ID:uOdyH3Uj
保守

101 :名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 20:28:26 ID:oK2q7FXf
保守

102 :名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:37:31 ID:ZImS6hgQ
補修

103 :名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 15:37:16 ID:KHlua0Ao
保守

104 :名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 21:23:38 ID:ZqM3xXqx
hosyu

105 :名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 20:17:33 ID:U1tVPUDP
保守

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