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ケロロ軍曹でエロパロ 其の7

1 :名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 01:55:17 ID:rR6TfTz8
ここは吉崎観音先生原作、ケロロ軍曹のエロパロスレです。

前スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175052145/

過去スレ
ケロロ軍曹でエロパロ 其の5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1148168245/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137508734/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1107912133/

ケロロ軍曹でエロパロ 其の2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1096554294/

ケロロ軍曹でエロパロ
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1081179217/

*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.arings2.com/


2 :1:2008/06/17(火) 01:57:24 ID:rR6TfTz8
前スレ落ちたのでたてました。

3 :名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 13:40:55 ID:rR6TfTz8
保守

4 :名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 21:34:57 ID:njbUk45/
ほしゅあげ

5 :名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 13:30:12 ID:R1UqkS8h
保管庫、ケロロのみの独立ページができてたのな
保管庫管理人GJ!

6 :名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 18:09:58 ID:3dC/yUN5
ほんとだ。保管庫管理人さんGJ!
ということで喜びの保守あげ。

7 :名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 18:11:36 ID:3dC/yUN5
ごめん、あげてなかった…

8 :名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 02:30:50 ID:/MjSFVXO
1乙
前スレ落ちてたのな

9 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:51:29 ID:Kua0Xt85
>>690の続きです



「ん…ッ」

夏美が目を覚ます。
ぼんやりと見上げる視線の先には、
ついさっき本当に心が通じ合うようになったばかりの大好きな男の優しい笑顔があった。

「夏美」
「ギロロ…」

気分はとても安らいでいたけれど、しかし、身体中は違和感だらけだった。
そう、リビングのソファーにギロロと並んで座った状態で、
ギロロの胸元に縋り付くように抱きついたまま眠りに落ちたので、体中が凝ってしまっていたのだ。
それはギロロも同じで、
そんな夏美の眠りを妨げぬようにとその身体をちょうど良いと思われる角度のまま支え続けたために、
かなりの負担が両腕と腰にかかっていた。

「ふぁ…。ごめん…」
「気分は、どうだ?」

ちょっと首を傾げながら優しい眼差しで夏美の瞳を覗き込むようにしながら問いかけてくるギロロに、
夏美は柔らかく微笑みながら素直に本音を漏らす。
「うん…、ちょっと、身体、痛いかも…」

夏美の言葉に、その体に無理がかからないように細心の注意を払いながら、
ギロロは、自分の胸元に縋り付いた状態の夏美がソファーから立ち上がるのを上手に補助する。

「ありがと…」
「すこし、ストレッチをしたほうが良かろう」
ギロロがソファーから立ち上がりながら提案すると、夏美は嬉しそうに頷いた。
「うん!」
「では、指を組み合わせて、腕をぐっと上に伸ばしながら背伸びをするように全身を伸ばす…」

夏美は、ギロロの実演付きの丁寧な指導に素直に従う。
大好きな男に体を絡めて寝て、更に起き抜けにその男と一緒にストレッチとは、
いかにもスポーツ万能の夏美らしい素敵な“恋愛初イベント”となった。

10 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:52:39 ID:Kua0Xt85
ストレッチを一通り終えたところで、
夏美はギロロの前にサッと回りこむと、彼の腕にそっと掌を当てながら一心に顔を見上げて話しかける。

「ねえ」
「ん?」
「お夕飯、一緒に作ってくれる?」
「もちろん手伝うのはかまわんが、俺は余り料理はしたことが無いし、器用でもないぞ」

「傍にいてくれるだけでいいから…」

顔をポッと赤く染めて俯いてしまった夏美の頭上に、ギロロの優しい声音がフワリと降ってくる。

「ああ。夏美が望むなら…」

「ありがと!」

夏美は一瞬にして太陽のような笑顔になる。
それを見て、ギロロもとても嬉しくなった。

キッチンに移動した二人は、早速、料理の準備に取り掛かる。

「じゃ、これを着けて」
「うん」

ギロロのがっしりとした体躯と戦闘服には冬樹用のエプロンは少し小さめで余りに家庭的だったが、
しかし、そのアンバランスさが夏美にはとても好ましいものに感じられた。

ガスレンジとまな板の前に夏美が立ち、ギロロはシンクでの洗い物と食材の移動を担当する。
ギロロがいつケロン人姿に戻るか予測が付かない以上、
彼に刃物や火や熱湯を扱わせるわけにはいかないのであった。

「タマネギはね、こうして飴色になるまで炒めてから入れると、コクが出るのよ」
「ほう…、そうなのか…」

二人は、ごく自然に体を寄せ合いながらフライパンを覗き込む。

ふっと顔を上げた夏美が、夢見るようなうっとりとした眼差しで、
自分のすぐ隣に立ってフライパンを覗き込んでいるギロロの精悍な顔をそっと見上げた。

「ねえ、ギロロ…」

甘い声で呼びかける夏美に、ギロロは慈しみ深く微笑みながら返事をする。

「ん?どうした」

夏美は、もう、ギロロの表情を確かめるためにそれをチラチラと盗み見る必要は無くなった。
この自分が呼びかければ、大好きな男から素晴らしい笑顔がいつでも返ってくるようになったのだ。

また、体格の地球人化はギロロの意識にも大きな変化をもたらした。
今まではいつも見上げていた夏美を今度は見下ろすようになったことで、
ギロロにとって、夏美は、上位或いは対等な存在から保護の対象へと変化した。
一方、ギロロの顔を見上げるようになった夏美も、
ギロロのことを、自分よりもあらゆる意味で“大きな存在”だと認識するようになっていた。

夏美を“護りたい”ギロロと、
そんなギロロに“護られたい”夏美、という理想的な組み合わせが生まれつつあった。

11 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:54:22 ID:Kua0Xt85
「あのさ、この間クルルが言ってた『アニマ』と『アニムス』って言葉の意味、調べた?」

「いや、クルルに訊ねるのは癪だし、
ケロロに調べてもらおうと思っていたのだが、いろいろバタバタしていたので、あいにく未だだ」

「あのね、冬樹から聞いたことがあるんだけど、
『アニマ』っていうのは、男の人にとっての『理想の女性』で、
『アニムス』っていうのは、女の人にとっての『理想の男性』なんだって…」

「ほう…」

「それでね…、今のギロロの姿が…」

「今の俺の姿が…?」

「…あたしの…」

「夏美の…?」

「…『アニムス』なの…」

「ん…?え…!?…なっ!!」

きわめて初歩的な三段論法に気が付いたギロロが、耳の先までを見る見る真っ赤に染め上げて俯く。

夏美は、たおやかな手つきでフライパンの中のタマネギをゆっくりとかき混ぜながら、
そのヘラの先を見詰めたまま、とても優しい声でギロロに語りかける。

「地球人の姿になっても、顔の傷、あるでしょ?」

「ああ…」

地球人化した後も、うっすらとではあるがはっきりと残っている左頬の縫い傷の跡。

超井の頭公園での“初デート”のとき、
飛び切りの美少女−夏美−と美丈夫−地球人ギロロ−という組み合わせは周囲の注目を集めたが、
しかし、そんな無責任なギャラリーのうちの一部は、ギロロの顔の傷に気付いたような素振りだった。
もし、この傷跡が夏美にとって負担になっていたら申し訳ないことだとギロロは思った。

12 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:55:16 ID:Kua0Xt85
「あたし、嬉しかった…」

「えっ?」
夏美の意外な言葉に虚を突かれたギロロは、全く無防備な声を上げてしまった。

その声に一拍遅れてゆっくりと顔を上げた夏美は、
ちょっと潤んだ眼差しを、
軽い唸りと共に熱気を吸い上げているレンジフードのフィルターのあたりに彷徨わせながら呟く。

「あたし、ギロロのこと…」

「?」

「傷跡も、何もかも、あたしはギロロの全部が好きなんだってことが分かって、ほんとに嬉しかった…」

「夏美…」

ギロロの胸の奥が、ズキンと甘く痛む。
思わず夏美の肩先を抱こうと手を伸ばしかけたが、
今、夏美がかき混ぜているフライパンの横の大きめの寸胴鍋には熱湯が滾り、
その中ではニンジンとジャガイモが激しいダンスを踊っていたから、
夏美の安全を第一に考えるなら、この場での強い抱擁は諦めざるを得なかった。

「お料理が終わったら、ね」

ギロロの切なげな様子に気付いた夏美が、その顔をそっと見上げながら優しく微笑みかける。

「あ、ああ…」

己の切ない心の内を大好きな女に見透かされてしまった歴戦の勇士は、
顔を真っ赤にしてドギマギしながら所在無く視線を泳がせるしかなかった。

13 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:57:07 ID:Kua0Xt85
ピンホーン!ピンポーン!
玄関のチャイムが鳴った。

「ただいまー」

図書館から冬樹が帰ってきた。

「冬樹、お帰り!」
「お帰り。研究は順調か?」
リビングに入ってきた冬樹に、
夏美とギロロはお互いにさっと離れるでも照れるでもなく、寄り添った姿のまま振り返って声をかける。

「ただいま…」
そんな二人の余りの違和感の無さに、冬樹のほうが気恥ずかしくなって少しばかり赤くなってしまった。

帰宅早々見事に当てられてしまったが、しかし、冬樹は二人の様子をとても好ましいものとして歓迎した。
確かにギロロはケロロ小隊の中では一番声高に実力での任務の遂行−地球侵略−を主張する“武闘派”だが、
『任務か夏美か』の二者択一の場面では必ず夏美を選択するということを冬樹は良く知っていた。
その意味では、逆に、パートナーである小雪は夏美にべったりであるものの、
ケロロ小隊から半分独立したような立場で独自の道徳律に従って地球を愛しながらも、
『武力を用いずに行うケロン軍の勢力拡大』を『理想的な侵略』と定義するドロロの方が、
万一の場合には夏美に−そして地球に−とって大変危険な存在となる可能性があった。
そうであれば、冬樹にとってのギロロは、
もし、ケロン人と地球人の利益が真っ向から激しく対立した際に大切な姉を託せる唯一の存在となるはずだ。

冬樹は、この二人の関係を静かに、しかし、しっかりと応援することに決めた。

そうした訳で、いつものように冬樹はその場での一番無難な話題を探す。

キッチンにはタマネギを炒めた香ばしい甘い香りが満ちており、
ガスコンロの上には根菜を煮ている寸胴鍋。そして、食卓の上にはカレールーの箱。

「カレーだね!」
本当にお腹が空いている冬樹は、思わず嬉しい声を上げた。

「そうよ!沢山作るから、いっぱい食べなさい!」
「伍長が手伝ってくれたの?」
「ああ、大したことはしてないが」
「ううん、とっても助かるよ。よかったね、姉ちゃん!」
「な…!こ、こら、冬樹!」

さすがの夏美も、冬樹のこの言葉に頬を染めながら唇を尖らせたが、
ギロロは、姉の傍にこの自分がいることを冬樹が肯定的な目で見ているということを感じ取った。

14 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 22:59:33 ID:Kua0Xt85
「もう!余計なこと言うと、食べさせないわよ!」
「えー、食事を与えないのは“虐待”に該当するよー」

キッチンに明るい笑い声が満ちる。
と、そこへ、今日の“影の主役”が登場した。

「盛り上がってるところへ、水を差してやりにきたぜ〜」

クルルが、キッチンのドアをゆっくり押しながら入ってきた。

「あら、今日はカレーにしようかと思ってたんだけど…」
夏美は両手を腰に当ててクルルと向かい合うが、その表情はとても穏やかだ。

「変なことを言ったりしたりすると、シチューに変更しちゃうわよ!」

「あ、ああ、それだけは勘弁してください!」

クルルのコミカルな口調の悲鳴に、また、キッチンが暖かい笑い声に包まれた。

「素直でよろしい。いっぱい作ったから、沢山食べなさい!」

「じゃ、しっかりと出発前の腹ごしらえをさせてもらうぜ」

「え?『出発前』って、どっかへ出かけるの?」
「ああ、地球の南米地域にな」
夏美の問いにクルルはさらりと答えたが、この『クルル』と『南米』の組み合わせに食いついたのは冬樹だ。

「何しにいくの?」

クルルによれば、南米の古代の空中都市の交通手段であった『天の浮舟』の原動力は特殊な電磁波であり、
その発生装置は南米大陸の西側の海底にあって、それは今も不安定ながら機能し続けているものの、
もう寿命が近いこともあって時々暴走状態に陥り、
その結果として発生するのが『エルニーニョ現象』と『ラニーニャ現象』だという。

クルルの瓶底メガネをじっと見詰めながらその言葉に聞き入っている冬樹の瞳は、爛々と輝いている。

ここに、クルルの止めの一撃。

「で、その電磁波の発生装置のエネルギー源やら構造やらを調べに行くんだが…」

15 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:01:45 ID:Kua0Xt85
「?」

ここでクルルは、
もうワクワク・ドキドキに耐えられないという表情で自分の顔を凝視している冬樹から目線を外し、
夏美に許可を求めた。

「弟を借りてぇんだが、いいか?」

「えっ!?」
夏美と冬樹は、同時に驚きの声を上げた。

クルルは、数値の計測や分析だけなら自分ひとりで十分なのだが、
南米の『空中都市伝説』の謎に十全に接近するためには、
是非とも、それを良く知る現地人−つまり地球人−の意見を聞く必要がある。
そこで、“現地人”代表としての冬樹の知識が必要なのだという。

「ダメよ!」
その場の誰もが当然のように予想した、その通りの夏美の一言。

だが…

この言葉に一番落胆したのはもちろん冬樹だが、しかし、一番動揺したのは、誰あろう夏美自身だった。
何のことはない。
この夏美の拒絶は、ケロロたちとの永い付き合いで習い性となった、いわば反射的なものであったからだ。

16 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:02:29 ID:Kua0Xt85
「えー!」
今度はクルルと冬樹のコンビが、揃って不満の声を上げる。

「(うーん…、頭ごなしに『ダメ』は、ちょっとキツかったかな…。あたしがギロロと仲良くしてるのに、
冬樹には『クルルと遊びに行っちゃダメ』って言うのも、ちょっと気が引けるわ…。
それに、クルルにはこれからもいろいろと世話になるだろうし…。そうよね、ここは一つ…)」

夏美は、威厳を保つためにわざともったいぶった態度でクルルに問う。

「冬樹が危ない目に遭ったりはしないんでしょうね?」

「モチコース!」

「『南米大陸を侵略であります』とか言わないわよね?」

「あくまでも調査だけだ。今回は…」

「『今回は』って何よ!」
と、夏美はまたしてもうっかりとクルルの言葉に反射的に噛み付いてしまった。
だがしかし、ここで夏美はアクロバティックな発想で対話の破綻の危機を乗り切る。

「冬樹!」

「は、はい!」
夏美の本心を知らぬ故に話の行く末に気が気ではない冬樹は、緊張して素っ頓狂な声を上げる。

「もしクルルが妙なまねをしたら、すぐにアタシに知らせるのよ!いいわね!!」

夏美は、冬樹をクルルに対する“お目付け役”に任命した。
もちろん、“お目付け役”たる者、監視対象の行動に逐一目を光らせねばならない。
頭の回転が速い冬樹は、一瞬にしてそれがどういう次第になるのか察した。

「え!?う、うん!了解!!」

そう、冬樹はクルルを監視するために彼と一緒に南米に“行かなければならなくなった”のだった。

こうして八方丸く収まったところでちょうどタマネギの色味も良い頃合いとなり、
夏美はカレーの仕上げに入った。

17 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:03:38 ID:Kua0Xt85
「いただきます!」

一同の楽しげな食前の挨拶がダイニングに響く。

一口目を慎重に味わった冬樹は「とっても美味しいよ!」と素直な感嘆の声を上げ、
一方、クルルはただひたすらにパクついている。
夏美は、冬樹の反応に嬉しそうに礼を言いつつクルルに「もっと味わって食べなさいよ」と小言を言い、
ギロロは、そんな食卓の様子を幸せそうに見渡している。

「おかわり!」
「えー!もう食べちゃったの?ちゃんと噛んでる?」
「噛んでますとも!で、おかわり!」
「はいはい」

クルルが差し出す皿を夏美が受け取った、その時…

キッチンのドアが、ゆっくりと開いた。

ピタリと会話が途絶え、一同の視線がドアに集まる。

「…ただいまであります…」

現れたのは、すっかりやつれ果てたケロロだった。

「ボケガエル…、あんた…」

夏美は、思わず驚愕の呟きを漏らしてしまった。

いつもなら小憎らしいほどぷくぷくしている頬はゲッソリとこけ落ちて頬骨が突き出し、
目の下にはくっきりと青黒いクマが出来ている。
肌は、汚れてはいなかったけれど、いつもの艶が全く失せてしまっていた。
そして、食卓に歩み寄る足取りは、相当に重かった。

「軍曹…」
「ケロロ…」

心配そうに呼びかける冬樹とギロロに、
ケロロは力の無い目を向けると、ポツリと一言願い事をする。

「冷たいものを一杯、貰えるでありますか…」

18 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:04:32 ID:Kua0Xt85
冬樹がコップに麦茶を注ぎ分け、丁寧にケロロの目の前に差し出した。

「ありがとうであります…」

みんなが心配そうに見詰める中、
ケロロはぎこちない手つきでコップを受け取るとそれを一気にグイッと煽る。

空になったコップを持ったまま暫くの間ケロロはボーっとしていたが、
力の無い目で壁にかかった時計を見上げ、気の抜けた声でギロロとクルルに告げた。

「一時間後に、第六会議室に集合であります…」

ケロロはそのままふらりと回れ右をすると、
夏美がカレーを勧めるのを「帰りの船内で済ませてきたから」と丁寧に断り、地下の基地へと戻っていった。

「軍曹、だいぶ疲れてるみたいだったね。大丈夫かな…」
ケロロのことが心配で堪らない、といった表情で冬樹がギロロを見る。

「ああ…。あの様子だと今までずっと一週間以上も本部で油を絞られたようだな。
ま、それはこちらの事情だが、しかし、アイツには十分休養をとるように勧めてみる」

「うん…」

軍本部からケロロに加えられた叱責なり叱咤なりの原因は地球侵略の遅延が原因に決まっていたから、
いくらケロロの有様が気の毒過ぎるとはいっても、
まさかそれに「うまくいくといいね」とか「応援してあげる」などと励ますわけにも行かなかった。

ケロロの登場によってすっかり重苦しくなってしまった場の雰囲気は、
彼が去った後もそのままそこに居座り続けた。

19 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:05:42 ID:Kua0Xt85
一時間後、ギロロたちは地下基地の会議室に集合した。

ケロロは、モアの献身的とも言える補佐を受けながら会議を主催したが、
その目も当てられぬ憔悴振りにタママもドロロも驚愕し、
タママは、桃華に頼んで自分でも滅多に食べられない外国の菓子を沢山送り届けることを、
ドロロは、小雪と一緒に気力体力回復の霊薬を製作して届けることを、それぞれ約束した。

会議そのものは別段内容といえる内容は無く、
度重なる侵略日程の遅延に、軍本部は非常な不快感を持っていること、
とにもかくにも、一刻も早く地球を制圧せよとの厳命、
そして、軍本部としては『ケロン軍による地球の制圧』に関心があるのであって、
それは『ケロロ小隊による地球の制圧』と必ずしも同義ではない
−つまり、交代要員の派遣がありうる−との軍幹部の意向がケロロから伝えられただけであった。

「以上であります。では、解散…」

モアに支えられて会議室から退出するケロロの弱々しい後姿に、小隊全員、かける言葉もなかった。

もちろん、この会議の内容は夏美たちには内密にされたし、
そして、会議の散会後、クルルが密かにケロロの元を訪れたことを、他の小隊員は知らなかった。

20 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:06:31 ID:Kua0Xt85
ケロロの部屋。
卓袱台を挟んで小声で話し合うケロロとクルル。

「クルルから予め聞いていなかったら、我輩、今頃、銃殺場の露と消えていたところであります…」

「ああ、無事で何よりだ。で、連中は本気なのか?」

「本気も本気。恐ろしいほどでありました…」

日向家を含めた基地全体に
盗聴・盗撮網(?)を張り巡らせている張本人であるクルルまでもが小声で話さなければならないほど、
事態は深刻であった。

ケロロによれば、
今度の作戦が失敗したその時は、“方面軍司令官の署名入りの命令書が届く”とのこと。
『命令書』とは、もちろん、ケロロ小隊の地球戦域からの撤退命令書のことである。
つまり、今度の作戦がケロロ小隊にとっての文字通りのラストチャンスとなるのだ。

「大丈夫でありましょうか…。
もし夏美殿とギロロにばれたら、我々二人とも、銃殺よりも酷い有様になることは確実であります…」
疲れ切ったケロロが、頼りなげな呟きを漏らした。

「隊長、『毒を食らわば皿までも』って地球の諺、知ってるか?」
クルルが、ケロロを宥めるように真面目な口調で答える。

「一応…」

「OK。俺だって、まだ死にたくはねぇからな。とにかく、俺を信じろよ。
俺が今まで肝心なところでしくじったこと、あったか?」

「それは…」

「じゃ、俺は今から日向弟を連れて、南米地域へ“遊び”にいってくるぜ。
いいか?くれぐれも弱気に流されるんじゃねぇぞ。前進あるのみってヤツだ」
普段の彼からは想像できないようなポジティブなことをいいながら、クルルはドアへと歩いていく。

「了解であります…」

クルルが出て行ったドアが閉まりきるのを確かめると、
ケロロは、いかにも大儀そうに溜息を付きながら絨毯の上に仰向けに大の字に伸びてしまった。

21 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:07:29 ID:Kua0Xt85
「おじさま!入ってもいいでしょうか?」

せわしなくドアをノックする音と共に、モアの切羽詰った呼び掛けが聞こえる。

「モア殿、お待たせしたであります…」

ケロロの優しい声での返事が終わらぬうちに、
勢いよく開いたドアから、クルルとの密談の間ケロロの部屋から退出を命じられていたモアが、
自分自身の心配事でもそんな顔はしないだろうというほど心配そうな面持ちで駆け込んできた。

「おじさまッ!」

ゆっくりと上半身を起こしかけているケロロのすぐ横にペタリとヘタリ込むように座り込んだモアは、
ケロロの両肩先をそっと掌で包み込むようにして支え、彼が身を起こすのを補助する。

「お身体、大丈夫ですか?」
「心配かけて、すまんであります…」

切なさを堪え切れないモアの問いかけに、ケロロは力の入りきらない微笑をモアに返した。

「偉い人に叱られたのですか?」

「ん〜…」

返答しにくい質問に思わず口篭るケロロの様子に、モアの顔色がさっと失せる。

「ごッ、ごめんなさいッ!お仕事のことに口を出したりして…」

「いいんであります…」

肩先を包んだままのモアの優しい手に、ケロロはそっと自分の掌を被せた。

「あっ…」

モアの頬がいつもの血色を取り戻し、そして、そのまま恥ずかしげな桜色に染まっていく。

22 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:08:32 ID:Kua0Xt85
「モア殿は、いつも優しいであります…」

「おじさまッ!」

心配と気恥ずかしさで不安定な煌きを放っていたモアの美しいアンバーの瞳に、
見る見るうちに涙が溜まっていく。

「おじさまが居ない間…、モアは…、寂しくて…、寂しくて…」

「モア殿…」

「やっと帰ってきてくださったら…、とても、お疲れの様子で…。
モアは…、心配で…、心配で…、もう…、もうッ…」

モアは、可愛らしい頬を次々に伝い落ちる涙で濡らし、ヒックヒックとしゃくり上げながら、
細くて長い腕をそっと伸ばして少し軽くなっているケロロをひょいと持ち上げて膝の上に乗せ、
ふっくらと愛らしく膨らむ両胸の谷間にケロロの頭を埋め込むようにして、
その全身をきゅっと抱きしめた。

「おじさま…。こんなに軽くなってしまって…」

ケロロの体重の減少をありありとその手と膝の上に感じたモアが、悲しげに呟く。

23 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/06/19(木) 23:09:18 ID:Kua0Xt85
次の瞬間…

「おじさまッ!」

モアは、胸に抱いたケロロの頭をそっとそこから離して優しく腕に抱きなおすと、
力無くモアの顔を見上げるケロロのまん丸の目を、涙に濡れた瞳で軽く睨み付けた。

「はい…、何でしょ…」

「モアに寂しい想いをさせた罰です。このまま、私に抱っこされていてください…!」
普段のモアに似つかわしくない『罰』という言葉と、
この自分の体をとても愛しげに抱く彼女の腕の温もりに、ケロロは抵抗の意志を放棄した。

「了解であります…」

モアは、再びケロロの頭を自分の胸元に愛しげに抱えると、
背中を少し丸めながら、まるで赤子を抱きしめるように、彼を抱く腕にそっと力を込めなおす。

モアの甘い香りと温もりと、胸元のフワフワとした柔らかさ、
そして、その腕に込められた優しい力がもたらすちょうど良い包まれ感がとても心地いい。

なんともいえない安心感に、ケロロの意識がすっと遠のいていく。

「…」

「…、あれ…?おじさま…?」

いつしかケロロは、モアの優しい腕に身体を預けたまま、
プカプカと呑気な鼻提灯を出したり引っ込めたりしながら、安心しきった呆け顔で眠りこけていた。

24 :名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 23:12:12 ID:Kua0Xt85
今回は、以上です。

全然エロくなくて、すみません。

25 :名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 02:14:44 ID:XzBL8tqR
だんだんとエロい事になるのだと期待している。

26 :名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 17:45:55 ID:Fe9MMWtP
俺ギロ夏派なのにモアケロにまで開眼しちまったじゃねーか!


27 :名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 07:43:10 ID:cP1MdVdT
小雪×桃華が好きなんだけど何でだろ…絡み皆無なのに

28 :名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 12:13:51 ID:b8KGP+GW
>>27
アニメじゃたまに絡んでるような 自分もそのカプ好きだ

29 :名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 19:03:28 ID:cP1MdVdT
>>28
同志がいて嬉しい。ありがとうですぅ

30 :名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 12:48:43 ID:74/0kH8Z
貧乳カップル愛好者の集合所はここですか?

31 :名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 04:53:14 ID:HF6hDuBy
ひんぬーから地球外生命体まで、幅広くお待ちしております

32 :名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 20:54:53 ID:Oa1GUM9x
山奥の小屋にモモッチ閉じ込めて二人きり。
外ではドロロが小屋の周りに何かを出して他人に気付かれないようにする。
中では小雪ちゃんが半無理矢理ハァハァ(でも同意)

もしくは雪山の小屋で裸で暖めあう二人。
みたいなの書こうとしてるけど小雪ちゃん口調わからん…

33 :名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 14:49:12 ID:pWl6UdCe
そういえばモモッチって小雪ちゃんの事なんて呼んでるの?

34 :名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 21:17:42 ID:ewY+za7n
>>33
冬樹と同様、「東谷さん」じゃないの?

35 :名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 07:36:09 ID:RL+7+I1h
静かだな…
ちょっとあげよう

36 :@:2008/07/01(火) 21:06:57 ID:IK3tlue9
冬樹×アリサなんてどうだ?

37 :名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 02:26:26 ID:tJLVsGgD
保管庫読んでから、ギロ夏の続きをwktkしながら待ってます

38 :名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 23:27:36 ID:7ARl3WFk
作品待ち保守

39 :名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 21:58:16 ID:VMRtRH40
保守

40 :名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 08:07:32 ID:hF9J9tqR
保守です

41 :名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 08:33:01 ID:Pxrlw/lY
なんという過疎
寂しいなあ

42 :名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 18:41:15 ID:Cjg6vp63
ギロ夏書きのお方が帰ってくるまで待ってる。というわけで保守。

43 :名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 13:46:35 ID:JekNHxdJ
暇なんで替え歌を

恥ずかしい染みのちり紙を捨てたら勿体無いんです♪

44 :名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 02:06:59 ID:Vf+UVG8f
一昨日の放送のギロ夏見てこのスレ来ちゃいました

45 :名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 16:34:56 ID:c/gpFTHU
ギロ夏待ち保守

46 :名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 00:17:57 ID:yawP5Frp


47 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:20:27 ID:yawP5Frp
すみません、さげ忘れてしまいました。

大変お待たせいたしました。ギロ夏の続きを投下させていただきます。

48 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:21:46 ID:yawP5Frp
>>23の続きです



「冬樹〜。出発は8時半だぜぇ」

「うん、わかった!」

「帰りはいつ頃なの?あんまり遅くなっちゃダメよ」

「おいおい、俺たちゃ小学生かよ。行き先は南米だぜ!ま、明日の今頃には帰れるとは思うが…」

リビングでの今日これからの行動予定の打ち合わせが終わった。
夏美は洗い物に取り掛かり、冬樹は持参したい文献を探しに二階の自室へと足取りも軽く上がっていく。
クルルが告げた出発時刻までには、まだ少々の間があった。

「夏美、洗い物なら、俺が…」
皆がそれぞれの場所へと向かったのでリビングのソファーに一人取り残されたギロロが、夏美に声をかける。
ギロロはまだ地球人姿だった。

「すぐ終わるから。そしたら、そっちへ行くわね!」

夏美は、泡だらけの手と皿をシンクから出さないように気をつけながら、
きゅっと首だけ器用に捻ってギロロを振り返ると、軽くウインクする。

「あ、ああ…」

顔を真っ赤にして目線を当て所も無く泳がせるギロロの初々しい様子に、夏美は思わずクスッと笑った。

49 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:23:03 ID:yawP5Frp

暫くして、シンクで水が流れる音が止んだ。

「お・ま・た・せ…!」

スリッパを可愛らしくパタパタと鳴らしながら、洗い物を終えた夏美がソファーに近づいてくる。

そんな夏美の可愛らしい顔からギロロは真剣な視線を外すことなく、また、その熱い視線に夏美も応えて、
二人の間に微妙な視線の絡みあいがうまれる。

「ウフフ…」

夏美は柔らかく微笑みながら、ギロロが腰掛けているところからほんの少し離れたところにちょこんと腰掛け、
そして、テーブルの上のテレビのリモコンを取り上げると、少し音量を上げた。
テレビでは人気のあるお笑いバラエティーが放映されていたが、夏美が今、その番組に興味を持っているとは思えない。

画面の音量の表示バーがふっと消えるのを確認すると、夏美はかろうじて聞こえる声でギロロに話しかけた。
そう、夏美が音量を上げたのは、ギロロとの会話を秘匿したいがためだった。

「さっきの…、約束…」

「?」

怪訝そうな視線を返すギロロに、
夏美は、少し視線を下へと落とし、頬の辺りをちょっと薄紅に染めて、言葉を繋ぐ。

「熱いお鍋が火にかかってたから…。火傷したらさ、大変じゃない…」

そう、夕飯の支度の冒頭で、夏美の言葉に感動したギロロは彼女を抱擁しようとしたが、
コンロ上で沸騰している鍋を危険と見てそれを中止し、
それに気付いた夏美は、料理が終了した後での抱擁を約束したのだった。

もちろんギロロも、『熱いお鍋』のフレーズを聴いた瞬間にその次第を思い出した。
ギロロの耳が、その先端までカッと赤くなる。

「え…、あ!ああ…。ふ、不要なリスクは、慎重にこれを避けねばならんからな…。
と、と、特に、そ、それが…、た、た、た、『大切な存在』の安全にかかわるときには、だ…」

照れ隠しのためにわざわざ小難しく遠回しな言葉を選んでいるが、
その割にそれがすんなりと出てこないところはギロロらしいご愛嬌である。

50 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:23:50 ID:yawP5Frp
「ありがと…!」

洗い物で頼りなくふやけてひんやりと冷たくなった夏美の指がギロロの造りの良い手の甲にそっと触れる。
そして、それはそこに浮き出ている筋を辿りながら指へと辿り着くと、ゆっくりとギロロの指に絡まり始めた。

「夏美…」

ギロロの切ない呼びかけに、夏美は、言葉ではなく熱く潤み始めた上目遣いで応える。
ソファーの座面の上では、今の二人の視線と心の有様を表すかのように、指同士がきつく絡まりあっている。

「でも…」

夏美の言葉にギロロはふっと顔を上げ、指先の動きを止めた。

「ん?」

「続きは、冬樹たちが出かけたら…、ね…」

動きを止めているギロロの指先を、夏美は『隙あり!』とばかりきゅっと握り締めた。
その“続き”なるものの行き着く先が何処になるのかは明らかではなかったが、
しかし、そうであったが故に、ギロロは首から上を真っ赤に染め上げて俯く他無かった。

「な…!う、う〜ん…」
「フフフ…」

そんなギロロの様子がとても好ましく、
夏美はわざと下からギロロの顔を覗き込むようにしながらにっこりと微笑みかける。

51 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:24:36 ID:yawP5Frp
ピンポーン!ピンポーン!

「えっ!」
「誰だ?」

こんな時間に、そしてこんな体勢をとる中で突然鳴った玄関チャイムに、
思わず夏美はギロロに縋り付こうと身を寄せ、ギロロは、そんな夏美の肩先に手を添えそうになる。

「ただいまー!」

玄関から聞こえてきた声の主は、この家の主人、秋だった。

「ママだわ!」
「ちょっ、夏美!待て…」

表情をぱっと明るく変えた夏美はソファーから身軽に立ち上がると、
驚き慌てるギロロをよそに、指を絡めたままの彼の手を引っ張って、秋を迎えるために小走りで玄関へと向かう。
恥ずかしいなどと躊躇っている場合ではなかった。
『絶対この人!』という男を見つけて、そしてお互いに気持ちをしっかりと確認しあったからには、
一秒でも早くも秋に報告して二人の仲を認めてもらう必要があった。
そして何より夏美は、大好きで大切な母・秋に対して誠実でいたかったのである。

二人が玄関へと出ると、秋が、この時期のバイク乗りが否応無しに着ざるを得ない長袖ジャケットを脱いだところだった。
汗を含んで素肌に纏わり付く薄手の白いTシャツから立ち上る濃くて生々しい秋の匂いが、玄関に満ちてくる。

「お帰りなさい、ママ!」

「あ、秋…。お…、お帰り…」

ライダーブーツを脱ごうと足元に視線を落としていた秋がギロロの声に気付いてヒョイと顔を上げた。
そして、玄関マットの上に手を繋いで並んでいる夏美と見知らぬ若い男性の姿を発見し、たちまちその目が点になる。

52 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:25:47 ID:yawP5Frp

「!?」

さすがの秋も、『息を呑む』との表現どおり、暫く呼吸を失念してしまった。
もっとも、夜、年頃の娘が待つ自宅に帰ったところ、その娘が全く見知らぬ男と手を繋いで自分を出迎える、
という状況に遭遇すれば、普通の母親なら悲鳴を上げていたかもしれなかった。

「あの…、夏美…。そちらは…、どちら様…?」

「ギロロ…」

恐る恐る尋ねる秋に、夏美は頬をポッと紅に染めてもじもじと恥ずかしがりながらも、
それでもギロロと絡めた指を解かずにはっきりと言ってのけた。

「ギロちゃん…、なの?」

秋は、目をまん丸に見開いてギロロの顔を覗き込む。
なるほど、美男といっていい整った顔の左側にはギロロの特徴である縫い傷がある。

「ああ。驚かせて、すまん。確かに自分はギロロ伍長だ」

少し落ち着きを取り戻し興味津々といった表情で顔を覗き込んでくる秋の視線をこそばゆく感じながら、
ギロロもきちんと返答した。

「ママの探し物を手伝ってくれたの、このギロロなの…」

地球人の、それもこれだけの偉丈夫ならば、日向魔窟のダンボールの小山も物の数ではないだろう。

「ふ〜ん…、なるほどね…」

秋はまだ完全に驚愕から解放されてはいなかったものの、夏美とギロロの間に存在する只ならぬ雰囲気に、
彼女は我知らずニヤリとしてしまうのだった。

「ママ、お帰り!」

この時、夏美とギロロにとって心強い援軍が到着した。
クルルに同行するための支度を整え、リュックを担いだ冬樹が二階から降りてきたのだ。
冬樹は、玄関の人間模様が微妙な状態に陥っていることを素早く見てとると、
いかにも嬉しそうに小走りにギロロに近づき、
とても親しげに彼の腕に自分の腕を軽く絡めながら満面の笑みで秋に話しかける。

「凄いでしょ?この人、伍長なんだよ!軍曹が変身させたんだ!!」

これらの様子を見て、聡明な秋は大まかながらも事態の概要と本質を悟った。

53 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:26:30 ID:yawP5Frp
「事情は大体分かったわ。お風呂に入ってご飯を頂いたら、ゆっくりお話しを聞くわね」

ライダーブーツを脱いだ秋は、ニヤニヤ、いや、ニコニコと夏美たちに微笑みながら廊下に上がる。
と、この時、秋は冬樹の肩にリュックがかかっているのを発見した。

「あら、冬樹はお出かけなの?夜の外出は余り感心しないわね〜」

「え…、あ!こ、これは…」

秋の言葉に、冬樹は思い切り慌ててしまった。
「今からクルルと二人で南米に行く」などといえば、
「宇宙人と子供だけで南米に行かせられない」とかなんとかストップがかかる可能性があったからである。

その時、廊下の床面が小さく開き、そこからウィーンという微かな唸りと共にクルルがせり上がってきた。

「あら、クルちゃん!」
「冬樹にオカルトの知識を借りたくてな。今から俺ん所に来てもらうんだ。
そんで、その代わりに俺が冬樹の宿題の面倒を見るってわけだ。Give and Take!」

宿題のことは初耳だったものの、
クルルの、出かけるとも出かけないとも言わない上手い説明に、冬樹も一生懸命に「うん、うん」と頷いてみせる。

「冬樹、クルちゃんに宿題全部やってもらっちゃダメよ」
「あははは…」
「ま、持ちつ持たれつってことで。クックックッ…」

「じゃ、お風呂をいただくとしますか!」

秋はニッコリと皆に微笑みかけ、
それを合図に、夏美とギロロはカレー鍋を温め直すためにキッチンへ、冬樹はクルルについて地下基地へと向かった。

54 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:27:53 ID:yawP5Frp
「ふぅ〜、やっぱり、生き返るわね〜」

湯気に霞む洗い場の中。

一糸纏わぬ秋が、その豊満な肉体をひっきりなしに降り注ぐ熱いシャワーの湯粒に晒していた。

「ギロちゃんが、人間の姿にねぇ…」

湯の滴る白くたっぷりとした乳房を、秋自身の掌がゆっくりと撫で上げる。
それは掌からの圧迫を素直に受け入れ、ふよふよとその形を変えていく。

「ケロちゃんの星の技術って、凄いのね」

掌を離すと、湯によって桜色に染まりつつある熟れ切った乳房は、ぷるるんっ!と元の形に戻った。

「それにしても、ギロちゃん、なかなか格好良かったわね…」

乳房を解放した掌は、鳩尾、わき腹、臍の周辺を撫で回すと、
湯の流れに従って下へと流れる黒々と茂った恥毛へと辿り着いた。

「ふぅ…」

湯のせいでほんのりと薄紅に染まった白い指が、豊かな茂みをそっと掻き分けるように湯で濯ぐ。

この時期、ライダーは股座に大量にかく汗に悩まされる。
特に女性の場合には、穿いているGパンなどに失禁のそれに似た大きな滲みを作るほどにもなる。
だから、清潔を心掛けるとすれば、嫌でもこの箇所を洗わないわけには行かないのだ。

秋は、少し腰を落として股をちょっとだけ開いた。
恥毛に隠された秘裂に導かれるようにして、あっという間に湯が秘所に回りこんでくる。

55 : ◆K8Bggv.zV2 :2008/07/23(水) 00:28:40 ID:yawP5Frp
「…」

湯の滴る秘花に細い指先がそっと近づき、そして、黒い巻き毛が密生する大きな花びらに触れた。

「んッ…」

秋は壁の保持具からシャワーヘッドを外すとそれを秘裂に近づけ、
そして、ヘッドを上向きに返してそこから噴出する湯粒を直に秘所へと吹き付ける。

「…ふっ」

こうしているあいだにも、秋の指先は大きな花びらの上をゆるゆると這い回っていたが、
その動きは、恥毛に染み込んだ汗を濯ぐのが目的なのか、
それとも、花びらに性的な刺激を与えようとしているのか、定かではなくなっていた。

「夏美と…、あ…ッ、ギロちゃん…か…。んッ…」

やがて、大きな花びらを弄っていた指先はそこから離れて花びらと花びらの間を満遍なく濯いだ後、
小さくて薄い花びらへと辿り着く。

指先が、小さくひらひらと頼りないそれをそっと優しく摘むように摩りながら、表面のベタつく汗を濯いでいく。
だが、汗のベタつきがすっかり洗い流されてしまってからも、指先はその動きを緩めなかった。

「はァ…」

汗を流したばかりの秋の艶やかな白い肌は次第に紅に染まり、
シャワーが直接当たっていない背中には再び汗の玉がキラキラと浮かび始めた。

「こんなことするの、ほんと、久しぶり…」

艶っぽい秋の呟きが、シャワーの音に溶けていく。

無毛の小さな花びらを弄り終えた指先は、今度は、秋の女の中心へと辿り着いた。

赤く熟れた膣口は、既に汗とは全く違うヌメリを緩やかに滴らせていた。

「んん…ッ」

指先が、一瞬の躊躇の後、その熱くヌメる秘穴にヌプッと差し込まれる。

「くッ!」

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