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スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part4

1 :名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 09:49:21 ID:3TCslyrt
もしかしたらあり得たかもしれない物語。
ひょっとしたら辿り着けたかもしれない結末。
そうした幾つもの可能性が重なり合ってるのがSchool Daysです。
そこで、スクイズで可能だったと思われる展開を自由な発想でSSにしてみませんか。
もちろん、Over flow関連作全てが「あり得た可能性」に含まれるので他作もアリです。

(前スレ)
スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202532657/l50




2 :名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 09:49:50 ID:3TCslyrt
<言葉からのお願い>
次スレは980レス、480KB超えたら立ててくださいね。
あと荒らしは反応しないように。
あとこのスレはsage推奨ですのでメール欄にしっかりsageと入れてくださいね。
以上のことが守られない場合は鋸でお仕置きですよ。

3 :名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 13:05:59 ID:sIsKKOc6
>>1


4 :スクイズイフ:2008/02/26(火) 14:29:00 ID:6OdggU3H
SchoolDays-if6話i
加藤家〜
プールから帰ったら家にはお姉が1人、居間で寝ていた〜
可憐「ただいま〜」寝ていたお姉は目を覚ますとおかえりとまだ目が開ききってない状態で返事を寄越した
可憐「お姉〜こんなところで寝てると風邪引くって…」
乙女「もう〜わかってるわよ!」と言って立ち去ろうとしていた
可憐「そう言えばお姉〜ビッグニュースだよ!先輩に彼女はいませんでした〜」
乙女「嘘?本当に!」
可憐「うん〜本人に確認したから間違いなし!」
乙女「本人?」
可憐「確か髪が長くて胸が大きい人……そうそう桂さんだったかな〜彼女じゃないですよって言ってたよ〜」
乙女「………」
可憐「プールで偶然先輩が友達と来てて…でお姉の言ってた桂さんに聞いたらまだ先輩は誰とも付き合ってないって…」
乙女「嘘だね!!」と突然言うお姉〜
可憐「へ?…いやだって先輩も桂さんも他の人にも聞いたけど…」
乙女「隠しているのよ〜グルになって!」
可憐「え?!…そんな風には見えなかったけどなあ…」オドオドしながら答える
乙女「桂…………」
ブツブツ言いながら部屋に向かう

可憐《ああ〜まただよ…よくまあ懲りないなあ》
ふと思い出す〜あれは夏祭りの事、お姉は先輩と山県さんがアヤシいと言うので準備中も交代で山県さんを見張っていたのだが…
結局山県さんは先輩とは会わずにいた…では先輩は何してたかというと…
誠「え?…夏祭り?ああ〜確かあの時は準備終わったら速攻で帰って寝たよ…お前のとこの親父さんに捕まると酒飲まされるからな…」と先輩は言っていた…
結局、お姉の勘違いだったんだけど…おかげで全然夏祭り楽しめなかったのに…相変わらず変わらない…
もういい加減さっさと告白してくればいいのに〜困ったお姉…私知らないと〜

6話完

5 :スクイズイフ:2008/02/26(火) 14:34:49 ID:6OdggU3H
最近すっかりCパートの常連になった加藤家の姉妹でした〜

すっかり忘れていて急遽書きました〜ちなみに削ったのは乙女でした…

最初学祭前の前哨戦をやろうとして失敗〜乙女のみ削って正解でした
まあどんどん乙女には暗黒オーラを溜め込んで貰わないとね〜

6 :名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 16:33:35 ID:pUP90BQJ
>>1


>イフ
可憐も色々と引っ掻き回してくれますな

7 :みどりの日:2008/02/26(火) 23:59:58 ID:6sWM5T9c
秀作が続々投下されて、嬉しい限りです。

>>water氏
人の修羅場の何と楽しいことか。
と思ったのは、water氏の筆力が優れているからであって、
小生の心が荒んでいるからではない、と信じたい(苦笑)。
それはともかく、
自分がしてきたことを棚に上げての世界の猛口撃と、
それを痛烈に皮肉る言葉の一言のコントラストがいいですね。
続きを楽しみにしています。

>>スクイズイフ氏
表キャラの刹那言葉も魅力的ですが、
負けず劣らず、裏キャラの加藤家の人々がいいですね。
自業自爆なコミカルな立ち位置、別の意味でファンになりました。
楽しみにしています。

8 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:22:23 ID:1u2usncT
風邪を引いた………
唐突だが、風邪を引いてしまったのだ。
まぁ、熱はそれほどでもないが、体が滅茶苦茶だるい。
う〜……
といわけで、今日は学校を休むことに。
で、何故か………
「はい、誠くん♪体温測りましょうね」
何故か看護婦姿の言葉がいる。
言葉は嬉しそうに俺に体温計を手渡す。
体温が測れたことを知らせる電子音が聞こえる。
「なぁ……言葉、学校は?」
俺はもっともな質問を言葉に体温計を渡しながらぶつけてみる。
「何を言っているんですか?誠くんが一大事だというのに大人しく学校に行っていられるわけないでしょう」
言葉はさも当然というように俺に言う。
ここまではっきりいわれると逆に気持ちが良いな。
「そっか………ありがとうな………」
「そう思うんでしたら、早く良くなってください………」
言葉はそう言うと、俺の額に濡れたタオルを置いた。

9 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:22:45 ID:1u2usncT
ん………
ぴちゅ………ちゅく………
なんだか……口元が気持ちいい………
なんだ………?
「!?」
目を覚ました俺の目前では言葉の顔が迫っていた。
「ん〜♪」
言葉は目を瞑り、嬉しそうに舌で俺の口の中を犯している。
あ……マジで気持ちいい………
「んちゅ………」
このままされるがままでも良いんだが、反撃しないと……
そう思い、俺は言葉の頭を押さえ言葉の口の中に舌を侵入させる。
「………んちゅ………ちゅっ………」
言葉は特に慌てることもなく、舌を俺のに絡めてくる。
うわ………こうして落ち着いて感じてみると、本当に気持ち良いな………
しばらく言葉と舌を絡める。
そして、どちらからともなく唇を離す。
「はぁ………誠くん………」
言葉は色っぽいため息をつく。
言葉の舌が気持ちよくて俺の一部が大変なことになってる。

10 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:23:06 ID:1u2usncT
気づかれて………
「あ………誠くん………」
気づかれたか………。
「気持ちよかったんですか?」
言葉は頬を少し赤く染めて俺に問い掛ける。
「あ、ああ………いつもああする時は落ち着いてないから………こうしてゆっくりするのは初めてだったしね」
「もうちょっとしてあげましょうか?」
言葉は人差し指を自分の唇にくつけるようにして俺に問い掛ける。
「そうだな………」
俺が答えると、言葉は色っぽく微笑み俺に顔を近づける。
顔に垂れてくる自分の髪の毛を押さえ、俺と唇を合わせる。
何故かその時、同い年であるはずの言葉が俺よりも年上の女性に感じた。
そして、再び舌を絡め始める。
「ん………あむ………ちゅっ………」
眩暈がしそうなほど気持ちいい。
こんなに気持ちいいんだな………
俺は、無意識のうちに言葉を抱きしめていた。
不自然な体制だったが、今は言葉を抱きしめたかった。
次第に腕が疲れてきたので、言葉をベッドの中に引きずり込む。

11 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:23:41 ID:1u2usncT
「あ………もうっ……誠くんったら………」
ベッドの中で、組み伏せられた言葉はいつも以上に色っぽくて………
俺はそんな言葉の唇に自分のをくつけた。
言葉は仰向け、俺はその上にかぶさるようにしている。
「んんっ………んぅ………」
言葉は少し苦しそうにしているが、おとなしく俺のされるままになっている。
「ぷはぁ………はぁ………はぁ………」
唇を離すと、言葉は苦しそうに呼吸をする。
俺はその呼吸をするたびに上下する言葉の胸に顔をうずめた。
「あ………」
言葉は俺の行動に驚いたが、すぐに俺の頭を抱きしめてくれる。
「んんっ………誠くん………あっ……」
言葉の胸を服の上から咥える。
言葉は俺の行動に素直に反応する。
そして俺は言葉の服に手をかけた。
「あ………待ってください。自分で脱ぎます………」
言葉は俺の行動を制すと、自分で看護婦の制服に手をかける。
そして言葉は下着姿になった。


12 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:24:31 ID:1u2usncT
「言葉………」
「誠くん………」
俺はもう一度言葉と唇を合わせると言葉をゆっくりと横たえた。
今日の言葉はいつもと違い、ガーターベルトを着用していた。
しかし、そんなこととは関係なく、今日の言葉はいつもと違って見えた。
「言葉………綺麗だよ………」
俺は言葉の胸をゆっくりと揉む。
「ん……ああ………」
言葉の喘ぎ声を聞いていると、自制が効かなくなってくる。
フロントホックだった言葉のブラをはずし、その下から現れた乳房を口に含む。
「ああんっ!」
その瞬間、言葉の口から大きな喘ぎ声が出る。
俺はそれを聞いて嬉しくなり、言葉の乳首を口に含み舌で転がす。
「ひゃぅ………ま、誠くんっ………はぁん………」
言葉はシーツを強く握り、俺の愛撫を拒むことなく受けている。
「ふぅん……あん……」
言葉の胸は甘く、俺にとっては何よりも美味しかった。
しかし、俺はその胸から口を離すと、俺は言葉の下半身に目をやった。

13 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:24:54 ID:1u2usncT
言葉は太ももをぴったりと閉じていた。
俺はそのももにてを添えるとゆっくりと左右に開いていく。
「ああ………いやぁ………」
言葉は俺の行動をみて、自分の顔を両手で覆う。
開かれた言葉の足。
その付け根はすでにじっとりと潤っていた。
「言葉………濡れてるよ………」
「誠くんが………誠くんが優しくしてくれたからです………」
俺は言葉の言葉を聞いて胸が一杯になり、言葉のあそこに舌を這わせた。
「ああんっ!………ゆ、誠くん………だ、だめぇ!」
言葉は俺の頭に手を当て、どかそうとする。
俺は言葉の行動に素直に従い、一旦言葉から離れる。
「待ってください………いま、脱ぎますから………」
言葉はそう言うと、体を起こし、自分の愛液で濡れてしまったショーツを足から抜く。
そして、俺に見せつけるようにして足を開く。
「言葉………」
「誠くん………どうぞ……」

14 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:26:21 ID:1u2usncT
俺の理性は限界だった。
言葉にそう言われた次の瞬間、俺は言葉のそこにむしゃぶりついた。
「じゅるっ……ぴちゃっくちゅっ……」
「ひゃぁんっ……ああんっ………そ、そんなに激しくしたらぁ……」
言葉は俺の頭を押さえ、足ではさみ、快感に耐えている。
しかし、俺は言葉の声など聞こえていないかのように言葉の秘所を激しく攻め立てる。
「ま、誠くん………もう………ああっ………イっ………あああああああぁぁぁぁ……」
言葉はあっけなくイッてしまったようだ。
「はぁ………はぁ………」
言葉は四肢を震わせ、余韻に浸っている。
「言葉………気持ちよかったか?」
「はぃ………はぁ………あ……ごめんなさい、私だけ気持ちよくなって………」
言葉はそう言うと、俺をベッドに座らせる。
「誠くん………シテあげます………」
「こと………くぅっ……」
言葉は俺の足の間に跪くと、俺のをその口に咥えた。
「んっ………あむっ………ちゅっ……」
言葉は一旦口の中から抜くと、俺のを丁寧に舐め上げてくれる。
そして、根元の部分を手で押さえると再び口の中に含む。
「はぁっ………くっ……」
俺は腰を突き出しそうになるのを押さえるので手一杯だった。
そして、言葉は開いている片手で袋の部分を揉み解す。
「んんんっ………」
あっという間におれは達してしまった。
いつもよりかなり早い。
風邪のせいか、それとも言葉が上手くなったのか………

15 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:27:28 ID:1u2usncT
「んくっ……んっ………」
言葉の喉が上下に動く。
飲んでくれてるのか………?
「んん……ぷはぁ……」
飲みきれなかったのか、言葉の口から俺のモノに精液の橋が掛かる。
そして、息を整えた言葉は俺のを舌で綺麗にしてくれた。
そうしているうちに、俺のは再び元気になる。
「あ………また大きくなった………」
言葉は妖艶に微笑む。
「言葉………」
俺は言葉を押し倒した。

16 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 00:28:24 ID:1u2usncT
行為の後、俺は言葉と抱きあったままベッドで横になっている。
「誠くん………」
言葉は俺の名前を呼びつつ、俺に甘えている。
「言葉………何だか今日はいつもと違わなかったか?」
俺は疑問を口にしてみる。
「はい………誠くんを誘惑するにはああいう風にしたほうが良いのかなって………」
「………そっか」
俺は言葉を少しきつく抱きしめる。
「ん……」
「あ、苦しい?」
俺の問いかけに言葉は首を横に振る。
「ちょっと………驚いただけです………」
言葉はそう、俺に微笑む。
その笑顔はまるで天使のようで………
俺は言葉の唇に自分のを合わせていた。


END

17 :woodchuck:2008/02/27(水) 19:21:13 ID:SbYfprBf
<映画館にて>
________________________

出演:言葉(ことぴー) 世界 刹那 誠
場所:榊野ヒルズ映画館
時刻:金曜日の放課後
________________________

誠 :「週末なのに意外とすいてるなぁ」
言葉:「そうですね、まことくん ちょっと時間が早いですし、ここプレミアムシートですから」
世界:「全席指定だからちょっと高いんだよね」
刹那:「それにビジネスクラスみたいにちょっと広い」
言葉:「そうなんです ゆったりみるにはいいですよね」
  いつもの例によって真奈美さんからの譲りものだ

  既に言葉が誠の右隣を占めている
  ことぴーはこういうとき必ず自己主張をする
  いったいだれだ、自分が・・・といったら友達を失うなんて殊勝なことを言っていたのは

世界:「じゃぁわたしここ」とあっけなく左側に座る
   「刹那はわたしのとなりじゃないとね」」と私に誠の反対側を指定する。
  ちょっとむっとした。
  こういうときは互いに相談しあって席を決めるのが友情じゃないのか

刹那:「ああ、みんな荷物ちょうだい、ここに置いとくから」
  皆がなにも気に留めずわたしに手荷物を渡す
  わたしは世界に指定された場所に荷物を積み上げる
  そしてそのまま誠・言葉のいる奥に行こうとする
世界:「ちょっと刹那 ことぴーの横に行くの?」
  世界はちょっと寂しげに言う
刹那:「ちがうから」
  
   「え?」3人の声が揃った

「よっこいしょ ここでいいわ ね、まこちゃん♪」
膝の上にお尻を固定し、後ろを振り向きざまにまこちゃんにキスする


してやったりである

18 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 23:46:02 ID:KzkSX6Rj
「おはよう、世界。」
「世界、遅い…」
「おはよう、お寝坊さん。」
「おはよう、誠、母さん。」

ある朝、誠が台所に立って朝食を作ってくれていて、食卓にはお母さんと刹那がいた。
二人は食事が出来るのを心待ちにしているようだ。
挨拶を交わし、私が席に着こうとした時、誠が口を開いた。

「材料が足りない。」
「何の材料が足りないの?」
「カレーの材料だよ。」
「困ったわねぇ。買い置きしてたつもりなんだけど。どうしましょうか誠くん」
「そうだな。仕方ない、悪いんだが世界、カレーの材料が足りないから、ちょと死んでくれないか?」
「ハァ?」

誠のその言葉に私は耳を疑った。

「誠…あんた何言ってるのよ?」
「カレーの材料が足りないから死ねって言ってるんだ。ほら!」

誠は手に持っていた包丁をこちらに向かって投げてきた。

「ちょっと、誠!悪ふざけでも、度が過ぎるわよ!!」
「悪ふざけじゃない…。足りない材料…世界で補うだけ…」
「そうよ、世界。誠くんが朝食を作れなくて困ってるなら、死ぬのは当然でしょう?」
「せ、刹那……お母さんまで……何を言ってるの?」

三人と口元は微笑んでいるのに目は笑っていなかった。
肉食獣が獲物を睨んでいるような目を向けられ、怯えていると、その間に接近していた誠に包丁を振り下ろされた。
咄嗟に伸びた私の両手は誠の腕を掴んでいた。
誠の力に加減は無く、本気で私を殺すつもりのようだ。

「や、やめて…やめてよ誠!」
「つべこべ言わないで…とっとと死んで、世界。」
「避けるなよ!」

誠のもう片方の手が喉元へ伸びてきた。

19 :名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 23:47:10 ID:KzkSX6Rj
私は掴んでいた腕を離し、脇へと飛び退くと、近くにあった果物ナイフで誠に応戦した。
振り下ろされる包丁を寸でのところで果物ナイフで弾き返し、それを繰り返していたが、
何度目かに弾き返した時、切っ先が逸れた誠の包丁が、お母さんの喉元へ刺さった。
その瞬間、お母さんは車に轢かれる寸前の猫のような顔をして床に倒れた。
その際に包丁が抜け、傷口から大量に出血が始まり、見る見るうちに生気が失われていく。
そして、ついに絶命してしまった。

「あーあ、失敗か。しょうがない。世界の変わりに踊子さんを使うか。」

立ち尽くすことしか出来ない私に一瞥することなく、誠はお母さんの身体を起こすと、
お母さんの亡骸をテーブルの上に乗せて、残りの血を抜き始めた。




「───!!」




……また悪夢を見た。いや、見せられたというべきか。




カレンダーに視線を移すと、数年前、投身自殺した桂さんの命日だった。
時間は午前4時44分を過ぎたばかり。


……私の業が消えることは、一生無い。






20 :みどりの日:2008/02/28(木) 12:17:12 ID:Vh/yrFmH
>>8-16
妖艶な言葉。
テイストが変わるのも、また魅力的。
なぜ妖艶な迫り方をしたのか、どこで技術を仕入れたのかなど、
いろいろ想像が膨らみます。
GJ。

>>woodchuck氏(17)
氏の保管庫内の散るif設定を拝見した後だと、
なぜ「3人」なのか、なぜ「ことぴー」指定が入っているのか
がなどが分って、余計楽しめます。
あと、登場人物・場所等を前出しする書き方は、
多数の作品の中から特に気に入った作品を探し出す際に、便利そう。
こういう読者サービスは、重ねて嬉しいです。

>>18−19氏
自分には、こういう不条理作品がいまいち理解できませんでした。
が、好む人は好む「通」の作品なのかもしれません。GJ。

>>いたるSS氏
大変恐縮です。
(プレッシャーになってしまわぬ程度に)楽しみにしています。

21 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 12:37:45 ID:E9UgsefU
>>18-19
これって、踊子さんは本当に死んでるの?
ただ世界がそういう悪夢を見ただけなの?

22 :mark:2008/02/28(木) 17:20:18 ID:RZTsZbXd
前スレッドで最後に書いた短編の出来が個人的に納得いかなかったので、
改めて、永遠END後の誠・世界話を。前とあまり変わらないかもしれませんが(汗)
私が書くと、何でこうも暗く内向的になるんでしょう(苦笑)


「うわぁぁぁああああッッッ!!!」

な、何!? 誠の絶叫する声が聞こえた気がして、私は目を覚ました。

「はぁ…… はぁ……」
「誠? どうしたの……」

慌てて誠の顔を覗きこむが、暗がりでもわかるほど青ざめた顔色をしている。
真夏でもないのに、ひどく寝汗もかき、表情も険しい。
……でも、その理由はわかっていた。誠はまだ……

「なんでもないよ。夜中に大声出してごめん……」
「いいよ。……桂さんの夢を見たんでしょう?」

なるべく感情的にならないように、静かに誠に話しかける。

「……違うよ。あれはもう、過去の事だよ……」
「嘘つかなくていいよ。………私だって、今でもあの時の事を夢で見るんだから」

私と誠にとって、決して忘れる事の出来ない記憶を、8年前、桂さんに
焼き付けられた。あの時笑いながら落下し、次の瞬間、地面にぶつかって
頭が砕かれ、脳漿が飛び散り、首や手足が不自然な形で曲がり、でもあの笑顔の
まま、死んでしまった桂さん―――

「あの頃の私は本当に馬鹿で、自分の気持ちを素直に出せず、
 桂さんから誠を奪ってしまった。……それが、あんな結果になって
 しまって…… 私のせいで、どれだけ桂さんを傷付けたか、今でも後悔してる。」

「………世界のせいじゃないさ。俺が全部悪い。2人の気持ちを蔑ろにして、
 優しさに甘えて、言葉にも世界にも真剣に向き合わなかった。最初から
 きちんと人の想いに向き合っていれば、言葉が死ぬ事もなかった。恨まれて
 当然だよ。」

誠が自嘲するように、応える。
理由がどうあれ、最終的に自殺を選択したのは桂さんであり、それを愚かだと
批判するのは簡単だ。それは私が1度通った道でもある。
でも、どれだけそうしようとも、私達の罪は消えないんだ………

23 :mark:2008/02/28(木) 18:19:16 ID:RZTsZbXd
「あの日を境にして、誠の顔を見る事さえ辛くて、学校に通うのも
 憂鬱だった。……事あるたびにあの事を思い出して、自分の部屋で
 独りでよく泣いてたっけ。私の事を気遣って、クラスメートたちも慰めてくれたけど、
 それもかえって辛かった……」

自分は悪くない、勝手に自殺した桂さんの方が悪いんだと、そう思い込みたかった。
そうでないと、自分を保てなかったから。もちろんそんな事で私の傷が
癒えるわけなどなく、そんな自分の醜さも嫌になった。
そうして、高校を卒業する頃には誠とは完全に疎遠になっていた。

短大に進学し、表面的にはまだ何も問題がなかった頃と同じように
学生生活を送っていたが、ふとした瞬間に過去を思い出すのが怖く、
それを紛らわす為に、いろんな男性とお付き合いした。結果は言うまでもなく、
心に無駄に傷を増やしただけだ。

就職してからもそれは同じで、日々の忙しさに身を任せ、なるべく
何も考えないよう、誤魔化して生きていた。

そんな日々を送っていたある日、そろそろ携帯を買い換えようかと思い、
何気なしに見て、誠の電話番号とアドレスがまだ残っていた事を
思い出したのだ。

24 :mark:2008/02/28(木) 19:03:26 ID:RZTsZbXd
「初めは消そうと思ったけど、過去の事を思い出すのが辛いくせに、
 誠のメモリーを消すのは、それはそれで迷ってしまった。……ボタン
 1つで簡単に消せるのに、なんでだろうって………」

あの事実を受け止めるには、あの時の私には辛過ぎて、1度は捨てた誠への想い。
彼女の命日でのみ、わずかに関わりがあるだけの関係に慣れてしまっていた。
すでに終わった関係であり、再びどうにかなる事などないと、私自身が
そう信じていたのに。

「冷静に考えれば、誠と最後に電話やメールでやり取りしてから何年も
 経っているのだし、とっくに番号もアドレスも変えているだろう。
 もし通じても、向こうももう大人なのだから、彼女の1人くらい居たって
 おかしくない。……だから、軽い世間話だけするつもりで誠に電話したんだっけ。
 そしたら………」

「まさか世界から電話があるとは思わなかったよ。……学生の頃だったら、
 絶対に出なかったけど、話すだけならいいかと、久しぶりに世界と話した。」
「誠の声を聞いて、なんというか、色んな思いが湧き起こって………
 軽い世間話で終わらせるつもりが、いつの間にか現在自分がどういう思いで
 過ごしているのか、誠に話していた。」

そして、この電話が終われば、今度こそ2度と誠と関わりのない人生を送る
事になるという予感がした。………あれだけ避けていた存在なのに、それが
今度こそ無くなる。普通なら望ましい事のはずなのに。

私は時間の空いている日に会えないかとお願いした。当然誠は渋ったものの、
何とかOKをもらい、高校を卒業して数年ぶりに、
私は誠と再会する事となった。


25 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 19:17:34 ID:Ftl9BTHr
見るに見かねる状況で、改善の兆しも見えないようなので、少しお節介をしておく

書き手としての守らなければならない掟(基本偏)
・誘い受けはやめよう
 これに関しては当たり前のことなので特に言及する必要はないか
 このスレは誰も言わないみたいだし
・投下前後には宣言をしっかりとしよう
 他の書き手と投下が被るのを防止するためのもの
・投下は短時間で行うこと
 過度に時間が空くのはNG、ましてや一時間以上とかもっての外である
 読み手にとってもまた他の書き手にとっても迷惑極まりない
 対策としては、メモ帳などに書き込んでそれを一気にカット&貼り付けしていくのが一番
・コテ鳥つきで雑談に混ざるのはやめよう
 この場所特有の馴れ合いを嫌うことからによる
 このスレでは問題ないかもしれんが、よそでやれば袋叩きにあうことは必至
・投下時はもちろんメール欄に半角で「sage」と記入する
 どこのスレでもだがageるのは間違いなく嫌われる
 悪いことは言わないから守ろうね、でないと良作だったとしても評価の対象外となってしまう

一つでも該当する人は考えてみてくれ

26 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 19:48:55 ID:Z0GCmJCC
いわゆるひとつの仕切り厨?

27 :mark:2008/02/28(木) 20:28:51 ID:RZTsZbXd
「あの時は、世界と直接会うのは、これっきり最後にするつもりだった。
 ……言葉と過ごした記憶を忘れる事なんか出来やしないし、俺が
 幸せになる資格なんかないと思っていたし………」

「……そうだね。どんなに言い訳しても、桂さんを死なせてしまった原因は
 私達にあるもの。その事実に押し潰されそうになって、ずっと生きてきた。」

……でも。それでも私は誠を諦める事が出来なかった。桂さんが自分の
命を捨ててまで誠への想いを貫いたように、私にとっても、自分が本当に
愛する事が出来る男性は誠しかいないのだと、誠と再会して改めてそう
思い知らされたから。

そこから先の私の行動は早く、気がつけば、私は誠とともに同じアパートで
同棲をするようになっていた。もっと言えば、私が誠に一緒に住む事を
殆ど強引に承諾させたと言った方が正確だ。お互いに、経済的には既に自立
していたので、今更誰かから文句を言われる事もなかった。

「誠とこうして、同じアパートで過ごして言うのも変だけど、
 どうしてそこまでして、誠と一緒に居ようとするのか、時々わかんなくなる。
 肌を重ねている時だって、心が痛くなって、涙が出ることさえあるのに。」

しかし、私には桂さんと同じ愛し方は出来ないのだ。
自分の死をもって、誠への想いを貫くというやり方など出来ない。
私はそこまで純粋になれないし、自分の命が惜しい臆病者だから。

……なら、生きている私にしか出来ない事は何か。
共に寿命をまっとうするまで生き、誠との絆を少しずつ強くしていくという
地味で気の遠くなりそうなやり方しか、残されていない。

それは自分の罪と、桂さんの姿をした『悪夢』に耐え続ける
事も含まれる。それに私が向き合い続ける事などできるのだろうか……
そして、誠が耐え続ける事も。死んだ人間はある意味無敵だ。

誠への想いを抱いたまま永遠の存在となった桂さんに、誠が囚われ続ける限り、
私はあの時よりも深く、傷付くかもしれないのだ。
そこまでして私が欲しい愛とは、いったい何なんだろう?


いばらの道は続く。


『愛執』 完


28 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 21:59:38 ID:hpvTgwga
>>4
可憐っていい味だしますよね
そもそもの立ち位置もそうなんですが
美少女でそこに居るって部分が・・・個人的につぼです
乙女のよさを引き立てるし
乙女の語りの弱さを補足もするし
それを上手く生かした掛け合いは妙手だと思いました。

>>16
・・・
拝見して「言葉アンソロ買わなきゃ」って思い出しました
幸せ分補充感謝します。

>>18
自分のテイストに近いようでないもの
死ぬという言葉が無機質でぐさりとくると思いました
カレーというのもなんとも不条理
夢オチというのはわかっていても
そのなんとも知れない得たいの知れなさ
・・・狙ってらっしゃるとは思いますが・・・
うぅぅ表現できませんが雰囲気がありました。

>>27
基本路線として(完全に個人の好みですが)大好きな展開です
飲み込みきれない現実は現実のままに
世界がしっかりとした大人として登場しているところがとくに
先回と今回の改変・追加分からなんとなく『納得がいかなかった』部分が見えました。
それも踏まえて好みだけで言うと先回のほうがいいかなとあえて書きます
今回のほうが説明が加わり重厚ですが、先回のほうが「余韻」が強いかなと
でもこれも今回の追加分を見(て説明を見)た後だから言えることなんですが・・・



29 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 22:07:44 ID:hpvTgwga
>>25
連投してると連投や容量の制限でひっかかることが多々あります。
かといって書き手としては適当なところで後日というのも
「区切り」の観点から受け入れにくいところがあります。
結局、コテハンいれることで(題名でもいいですが)
専ブラ使えば抽出して連読できる・・・これで良いのでは?と思います。
実際わたしはそうしています。そして困ったことは無いです。
ROMしてた立場で言えばそれ以上は望めません。
いろいろな制限を受けて最終的な投稿者数が減るとしたらそれは寂しいと思います。
自分にかかる部分もありますがそれは言い訳はしません。
ただしルールというならテンプレに入れようとか
「建設的に」意見していただくほうがよいと思います。
一応ご意見のなかでテンプレにあったのはsageだけです。
馴れ合いについては皆が作品を批評し練り上げるという性質上
一定あるのがむしろ当然で、逆にそれがいらないなら
全く個人で別の場所でもよいのではないかとさえ思います。

30 :woodchuck:2008/02/28(木) 22:11:45 ID:hpvTgwga
好き勝手言ったあとですみませんが
予定した投稿をさせていただきます
先日までのシリーズとは全く別のものです
言葉が泰介に手篭め(・・にされた後のもの
特別室での覗きをしたあとのシチュエーションからです
_______

日が暮れるのが早くなっている
杏色にそまるホームで、電車を待つ
誠の脳裏には昼の特別室で見た、言葉のあの痴態が思い浮かぶ
繰り広げられるその姿の淫靡さとはべつに
言葉の表情は悲しみで満ちていた
最後のシーンも同じ、
誠には言葉が陵辱されているようにしか見えなかった

世界の元に走り
言葉を捨て去った自分が今更何を言うのか
誠は自問する
世界を愛しているはずなのに
なぜ言葉を気にする必要がある
…さらに自問する

言葉がホームに現れる
一瞬言葉の姿にたじろいだ誠だが
気を取り直して話しかける
そうでもしないと間が持たなかった

「やぁ 桂」
「(・・・)」
「泰介は優しくしてくれるかい?」
「(・・・)」
「桂さんの好みがまさか泰介だとは思わなかったよ」
じっと見つめる言葉、視線は誠からそれ、
そこに生気はあまり感じられなかった
一瞬、黒い力が宿り言葉がはなす

「べつに 好きじゃないです」
「澤永さん、いやらしいことばかりでイヤだなって思っています。」
誠には言葉の悲しみの表情が思い出される

「好きじゃないのに あんなことをしてるのか?」
覗いていたことを教えるような発言をする
言葉にこんな怒りをぶつけてどうしようもないとはわかっているはずなのに

「でも、わたしを好きだって言ってくれるから……。
 わたしが必要だって……言ってくれるから……。」
「それともまことくん……)」と言葉が言いかけたところで電車がホームに滑り込む



31 :woodchuck:2008/02/28(木) 22:28:24 ID:hpvTgwga
言葉は残りのことばを飲み込むとそのまま電車に乗り込む
言葉はただ静かに足を進める、機械的、そこに自分がいることを否定するように
誠は体をこわばらせ、言葉のせりふを呆然と聞いていたが
言葉の体が動いた瞬間、我に返って、
気がつくと言葉の手を引いてホームに連れ戻していた。

「どうしたんですか?まことくん」
言葉は期待と驚きにみちた表情で誠を見つめる
さきほどまでの生気のない瞳ではない。

「(・・・)」
返事ができない、なぜ自分がそんなことをしたのかわからないからだ
言葉はじっと誠の返事を待っている
なかなか返事ができない誠にかわって言葉が話し始める

「誠君のことはもう、しょうがないかなって…。
 もう諦めなきゃいけないのかなって、そう、、おもって……」
言葉が誠に私のことは心配ありませんからという意味の言葉を続ける
その言葉に反応して誠が言う

「大丈夫って 大丈夫なひとが あんな表情をするものか…」
誰でもない、その表情をさせたのはおまえだ・・と誠は自嘲する
今のおまえに何ができるんだ?さらに自分を追い詰める
「もう、わたしはまことくんにとっていらない存在ではないのですか?」
「そ、そんなことは・・・」
「でも西園寺さんを選んだんですよね?」
言葉を返せない

電車は時間をたがえずホームにやってくる
まばらな人を吐き出す
言葉はまた乗り込もうとするが誠が引き止める
さきほどの力よりもさらに力がこもっている

「い・いたいです まことくん」
言葉が手首に注意をとられたとき
さらに誠はちからをこめて言葉をひきよせ
強引にその顔を自分にむけると唇を重ねる
言葉はまったく抵抗しない
まことはあの光景への嫉妬の気持ち、言葉へ満足に説明できないもどかしさ
世界への後ろめたさ、そういうもの全てをぶつけるようにさらにむさぼる
その間、言葉は一切抵抗しない
でも自分から受け入れることもしなかった
誠はまるで人形にキスをしているような気分になり
やっと言葉を解放する



32 :woodchuck:2008/02/28(木) 22:29:42 ID:hpvTgwga
「まことくんは、こんな私にキスをしてくれるのですか?」

言葉の質問に誠は答えることができない
答えなんかない、全てが衝動なのだ 抑えきれない衝動
言葉を抱き寄せキスしたことを間違いとは思っていない
でも理由はわからない きっとまだ好きなのかもしれない
でも好きってどういう気持ちなのか もうわからない誠だった

「泰介とは別れられないか」

色々考えたはずななのに
口をついて出た言葉は陳腐なものだった
泰介と別れさせて自分になにができるかまで考えていない
でも別れてほしいからいう
実に子供だ、自分で自分を嗤う

「さみしいから」

言葉は文字通り寂しそうに答える
「わたしいつも一人でしたから」
目を伏せ消え入りそうな言葉で続ける
「最初は無理やりでしたけど 今でも無理やりですけど
 でも私のそばに居てくれるってひとほかにいないんです。
 西園寺さんとまことくんと3人のとき、とても楽しかった
 まことくんとデートしたとき幸せでした。」

「今は?」

「幸せなわけないじゃないですか」
言葉の口の端が少し上がる
笑おうと無理をしているのか
ちいさく震えているのがわかる

「ごめん」
「もう謝らないでください」
「わたしはまことくんが幸せなら・・・」
その言葉が引き金だった
改めて言葉を抱き寄せ前以上のちからで言葉にキスをする
言葉の台詞の最後はかき消されてしまった。
またひとつ電車がホームをあとにしていた。

_____




33 :名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 23:59:36 ID:Ftl9BTHr
>>25だけども、どうしても気になることを一つだけ言わせてくれ
本当は馴れ合いとかどうでもいいんだよね、スレそれぞれの空気みたいなものが
あるのでしょうがないって思うから

どうしても投下のスピードが気になるの

一時間も二時間もノロノロとしたスピードでスレを独占とかありえんでしょ
容量の問題とかじゃなくてさ
誤字脱字のチェックとかなら判らなくもないが、いくらなんでも遅すぎるだろ

それとも書きながら投下してるの?だとしたらそれはやめたほうがいい

34 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 00:04:24 ID:hpvTgwga
>>33
どうでもいいことを書くほうがどうかしている
あきれてものが言えない
投下スピードのことが言いたいならそういえばよい
で、思う
皆努力はしている
それで何の問題があるのだろうか

「書きながら投下」

それやってる人がいるのかどうかは知らない
文体を見る限りそういう方は居ても少数だろうし
また投下することを続けるうちに変わるだろう
読むひとが書く人を育てる
そういう長い目ってもてないものなんだろうか
それ「私の言いたいひとこと」ですわ

35 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 00:24:16 ID:s/H3PVgT
うーん・・・。>>25に書いてあることも正論といえば正論というか、エロパロ板全体での常識みたいなもんだから
これからはそれぞれ気をつけるって感じでいいんじゃないの。あんまり制約つけると一気に過疎化への道をまっしぐらだしさ。

つーか、言いたいことがあるんだったらそれをストレートにずばっと言えばよかろうて。

皆が皆投下に慣れているわけじゃないんだろう。前のやつも言ってるが長い目で見守ろうや。

36 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 00:33:57 ID:2/b5Tvw7
>>33
>スレそれぞれの空気みたいなものがあるのでしょうがないって思う
それなら放って置けばいいでしょう

37 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 00:39:55 ID:hQGCWxD9
すみません>>25で書かれてる誘い受けとはどういう事を指すのでしょうか?
ググッてみましたがBL関係の用語の様でイマイチ理解できなくて。

知らないうちにマナー違反を犯すのが怖いのでどなたか教えていただけませんか?

38 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 01:07:37 ID:++G26p5z
woodchuck様による言葉様幸せ補完を期待

39 :mark:2008/02/29(金) 01:24:59 ID:BOC0Yo3W
おっしゃる通り、かなりマナー違反してましたね……… 自分の事だ(大汗)
初代スレッドでも親切な方が、文章を早く打った方がいいと忠告
してくれましたが、結局直打ちスタイルのままで続けて、特に注意も
受けなかったので、今までそのままやって参りましたが、こうなった以上は
改めないわけにはいきませんね……

皆様はどうやって、そういった作業を行い、短時間で投下しているのでしょうか?
本当に無知ですみません…… 
スレッドの雰囲気を悪くするのは本意ではありませんので、必要なら
私が去ることも視野に入れます。

遅れましたが、私のせいで不快な思いをした人達と、他の物書きさんや読者さんには、
この場を借りてお詫びします。非常識でごめんなさい。

40 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 01:44:59 ID:TM8seW+k
>>25
仰ること、ごもっとも。
特に「不特定多数の掲示板だから、お互いが気持ち良い様に」
という趣旨は、何の異論もない。

ただ、一言だけ。
ちゃんと予めメモ帳等で完成させてから
時を置かずに連続投稿しても、
なぜか1時間程度のタイムラグが生じてしまう模様。
(例、拙作の3分割投稿時:22:09:45、22:10:27、22:11:44)
そういう不可解なこともあることだけは、どうかご理解いただきたい。


41 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 02:05:17 ID:s/H3PVgT
>>39
たびたび出てきているけど、メモ帳に書いて一括投下が一番だと思われる。
やり方を書いておくと、

PCのアクセサリにあるメモ帳を起動
      ↓
まずはそれにSSを書き込む
      ↓
完成したら左クリックでドラッグしていってある程度範囲を指定して、今度は右クリックする
その欄に出てくる切り取りを選択
      ↓
そうすると指定したところまで文章が消える。で、それをスレの書き込み欄にてっ右クリック
貼り付けという項目がある。それを選ぶ。そしたら書き込み欄にSSが貼り付けられる
      ↓
以上のような切り取り&貼り付けを繰り返していく
そして投下完了

これが一番簡単だと思う(早いし)。なんでも、もっともスタンダードな投下方法なんだとか。
まあ、終わったことはしょうがないし、一時間ぐらい前にも書き込んだけど、
これから気をつけるってことで空気を換えてやっていきましょうや。

42 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 02:16:26 ID:s/H3PVgT
書き忘れていることがあったんで、補足しておく。
1レスに書き込める限界は六十行だった(はず)。なのでその範囲で貼り付ける。でないと
書き込みエラーになっちゃうので。
ちなみにエラーになった場合は、書き込み欄をまず消す。それからメモ帳に戻って右クリックして
元に戻すを選択。
切り取った文章が復活するので、もう一回範囲を選択してやり直す。
これを何レスか繰り返し作業して書き込んでいって、投下を完了させるってことです。
言葉足らずで申し訳ない。それと連投スマン。

43 :みどりの日:2008/02/29(金) 12:27:43 ID:QdsHfeBv
精力的に投稿されているwoodchuck氏の
HP開設を祝う意味で、投稿いたしました。
氏の「散る言葉if」のアフター設定を拝借していますので、
そちらをご覧いただいてからですと、より楽しめるかと思います。

44 :みどりの日、2/4:2008/02/29(金) 12:31:37 ID:QdsHfeBv
――――――――――――――――――――――――――――――――
☆ side 言葉
 
言葉:「誠くん。最近、いまいち元気がない…。」

最近、ふと目を離すと、誠がウトウトしていることが多くなった。
1度の回数も減った。
大好きなピロートークのひとときに、寝ぼけられたこともあった。

理由は単純である。
平均すると3日おきにしか誠と一緒にいられないので、
皆、どうしても燃えてしまう。
誠は誠で、若さゆえに止まらない。
それを見越して金曜を「お休み」にしたのだが、
理論値と実測値の間には相当のズレがあったようだ。

言葉:「この生活は、誠くんの負担になっているのかな。
    無理、させているのかな…。」
(首を振って)
言葉:「うじうじたら、だめ。誠くんの体調管理も、彼女のつとめ。
    まずは食事から。がんばろう。」

言葉が立ち上がった。


(その日の晩)
言葉:「今日は私がお夕飯を作ってみました。
    一生懸命頑張りました。
    どうか召し上がってください。」

メニューは、レバニラニンニク炒め、しじみ汁、ひじきご飯だった。

誠は涙した。
正直、不味かった。
だが、そんなことはどうでも良かった。

料理の苦手な言葉が、手間のかかる料理に挑戦した。
一見してわかる、体調を気遣うメニュー。
しかも、普通の女の子なら嫌うであろう、臭いのつくメニュー。
見れば、白魚のような指には、やけどと切り傷の痕があった。

その晩、誠がしみじみと味わったのは、言葉の真心であった。

言葉も嬉しかった。
食べてみたら美味しくなかった料理を、残さず食べてくれた。
包むように両手を握って何度も「ありがとう、言葉」といってくれた。
そのひとときは、言葉の心のアルバムに深く刻まれた。

45 :みどりの日、1/4:2008/02/29(金) 12:34:48 ID:QdsHfeBv
誤って、1/4の前に、2/4を投稿してしまった。
申し訳ない。

――――――――――――――――――――――――――――――――
出  演:誠、言葉、刹那、世界
友情出演:踊子、真奈美
設  定:「共有生活」開始後しばらく
――――――――――――――――――――――――――――――――
 
☆ side 誠

誠は最近感じることがあった。
クラスの友人からどうも引かれている、と。

決して、嫌われているわけではない。
しかし、誠に話しかける人、特に女性陣が、
話を半ばで切り上げて去ってしまうような、
そんな感じがあったのである。


誠は気付いていないのだが、それには理由があった。
時間は、暫しさかのぼる。

――――――――――――――――――――――――――――――――

46 :みどりの日、3/4:2008/02/29(金) 12:36:16 ID:QdsHfeBv
☆ side 刹那  

ことぴーの日の翌日の誠がニンニク臭いことに気付いた刹那は、
言葉の考えを瞬時に理解した。
それだけでなく、さらにもう一歩先を読んだ。

刹那:「誠にニンニク臭がつけば、悪い虫が寄らなくて好都合。」
   「で、バイトは、歯磨きやブレスケアでどうにでもなる。」

こうして、刹那は、言葉・世界とも相談して、
料理に常にニンニクを入れることにした。
体調管理だけなら牡蠣など他の食材がでも良いのだが、
常に一石二鳥を狙うのが、策士の真髄。

刹那:「でも、誠がそれと気付いてしまったら、飽きられてしまう。
    気付かれないように、手を変え品を変えることが大事。」

刹那の愛の知恵絞りは、いましばらく続くようだ。

もっとも、もともと努力家の刹那にとって、
ニンニク料理の研究は苦ではなかった。
むしろ、刹那は楽しいひと時が増えたと喜んだ。それは…

刹那が台所に立った際、
誠が後ろからギュッとするひと時である。

――――――――――――――――――――――――――――――――
☆ side 世界  

世界はニンニクが嫌いだった。
もともと偏食の気があり、しかも、
ニンニク臭はバイトに支障をきたすという大義名分もあった。

が、刹那の説得により、世界はニンニク嫌いを克服することにした。
多分にノリに左右されるが、一度コレと決めれば真剣一路。
良くも悪くも、踊子イズムの継承者であった。
しかも、今の世界は、愛されている自信と、
恋人を奪われない安心感に満ちている。
出来ないことなど、ありはしなかった。

程なくして、世界はニンニク嫌いを克服した。
のみならず、ニンニク料理を得意料理の1つにしてしまった。
さらに、匂い消しのための歯磨きの習慣までつけてしまった。

ある晩、誠は、それと知らずに、
「最近、世界は歯も可愛い」と褒めた。
世界は、涙が出るほど嬉しかったという。

47 :みどりの日、4/4:2008/02/29(金) 12:37:14 ID:QdsHfeBv
☆ after all

結局、一言で言うと、誠が引かれているのは、
ニンニク臭さを振りまいていたからであった。

本来なら、光あたりが早々に指摘するところであった。
が、仮にもパティシエの娘にとって、
鼻がダメになることは大変なマイナスなので、
光は真っ先に誠を避けていた。

そのこともあって、誠が理由を知るまでには、
まだ暫しの時間を要するのであった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
☆ side 踊子
 (ラディッシュの店長室にて)

真奈美:「で、新企画が『ニンニク祭り』ですって?」
踊子 :「そう。やっぱり、時代はニンニクよ。
     世界も刹那もニンニク料理が上手になったし、
     これを戦力として活用しない手はないわ。」
真奈美:「あなた、ラディッシュをめし屋にする気?」

こちらの真剣一路は、方向が微妙な模様だ。

(終わり)
―――――――――――――――― 第X話  garlic days  ―――

48 :みどりの日:2008/02/29(金) 12:43:02 ID:QdsHfeBv
以上、お目汚し恐縮です。

なお、世界のニンニク嫌い等は、完全に拙作設定です。

最後に、今回は前回と異なり、甘さ控えめでお送りしました。
3人同時並行での「甘々」は、自分には無理でした。
期待していた方、すみません。
                    みどりの日
(追記)
>>mark氏
さほど深く考えずともよろしいかと。
一発退場に値するほどの酷いミスではないはずですし、
退場されるのは、25氏にとっても本意ではないと思われます。


49 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 20:13:54 ID:Ni9UQe/t
心の手紙




誠くん……どうしてなの……?
どうして、誠くんは、お姉ちゃんに冷たくなってしまったの?
お姉ちゃんは、いつも誠くんのことを、将来のことも含めて真剣に考えているんだよ…?
誠くんのおうちに電話してもいつも留守番電話で、携帯電話は通じない。
お姉ちゃんがメールを送っても、全然見てくれてないみたい。
学校で会ってもそっけない素振りなんだってね。
今では電車に乗る時間も、お姉ちゃんの乗る時間を避けるようになってるとか。

…誠くんは知らないの?

ううん、知っていても見てない振りをしてるんだね、きっと。
お姉ちゃんが、どんなに傷ついているかってことを。


もしかして、誠くんは他の女の子が好きで、お姉ちゃんのこと、もうどうでもいいっていうの?
昔はあんなに仲よさそうに付き合ってたのに……そんなの酷すぎるよ。
お姉ちゃんが、段々、心の知ってるお姉ちゃんじゃなくなっていく……
もう、耐えられないよ…


お願い、誠くん。


早く、目を覚まして言葉お姉ちゃんの元に返ってきてあげて…
正気に返って、お姉ちゃんを助けてあげて…






50 :名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 20:49:32 ID:S8qXsZDp
>>43
起(ことのは)承(せかい&刹那)
転(解説はさんで)結(ママ’s)・・・ぅ・・完全に飲まれてしまったのですが
それよりも
「garlic days」でやられました
この題がとどめです
2段落としは効きます 爆笑・・
エール、ありがとうございます。

>>mark氏
みどりの日さんと同じ意見です
昨夜は酒もはいっててちょっとエキサイトしました
ほかのかたがたにもあわせて謝ります おゆるしください

>>49
永遠にででてくる心ちゃんの絵と同じ切なさを感じます
その願いかなって欲しい・・・言葉信徒皆の願いですよね・・・
でもちょっとダメージがでかすぎ・・・



51 :woodchuck:2008/02/29(金) 20:50:59 ID:S8qXsZDp
>32の続きです

朝から泰介がうるさい
朝の一時間目体育のはずだったが中止になって自習なのだ
なにをするわけでもなく下らない話を続けている
自慢話だというのはわかるが内容まで聞く気は無い
昨日まで何もしらずに友人だと思っていた誠にとって
言葉から聞いた学校祭での出来事は耐え難いことだった
全部おれが悪いんだ・・・わかってはいたが腹立たしかった

「なにを難しい顔してるんだ?まことぉ さては西園寺とけんかでもしたのか?」
そういって人の肩をつつく、正直うっとうしい
誠の反応が鈍いことに文句を言いつつも上機嫌の泰介

「さぁこれから桂さんに会いに行って来るわ・・・」
泰介が席を立つ 合同授業だから4組も自習なのだ
「まことぉ お昼ごはんだけど今日はねぇ・・・」
となりに寄ってきた世界が話しかける
「ごめん ちょっとトイレ」
世界の話を途中でとめると誠は泰介を追いかける
昨日のあの光景が脳裏をかすめて落ち着かないからだ

案の定、泰介は言葉を半ば無理やり教室から連れ出そうとしている
泰介の表情は険しい
「なんで今日は嫌がるんだよ 昨日だって・・」
「こんなところで言わないでください」
「なんだってんだよ」
「(・・・)」
周囲は教室の入り口で繰りひろげられるこの光景を嘲笑の目で眺めている
誰も言葉を助けようともしないし泰介をとめようともしない
眺めて笑っているなかには加藤乙女の姿とその取り巻き3人の姿もあった

誠には学校祭の出来事が想像できた
それとともに怒りがこみ上げてきた
その場を離れると、言葉のもとに駆け寄り
その手を引き胸に抱きしめるようにして泰介との間に割ってはいる
そして振り向いて泰介に止めろと怒鳴っていた

「ことのは 嫌がってるだろ」
「おいおい誠、ひとの恋路をっていうじゃないか 嫌がってるわけじゃないだろ?」
見てみろといわんばかりに手を広げつつアピールする
そして、言葉のほうを覗き込んで言う
「ね、桂さん」自信満々である
観客の目は増えているがあざ笑うような白々しさはまったく変わっていない
ひとり乙女だけは悲痛な表情をしてこちらを見ていたが誠は気がつかない
「な、なんでここに伊藤が出てくるのよ・・・」乙女は動揺を隠せない


52 :woodchuck:2008/02/29(金) 20:51:55 ID:S8qXsZDp
泰介の問いかけに一瞬身をたじろがせた言葉だったが
ちいさく体を震わせると
「(いやです)」
とちいさくつぶやく
「そ・・そんなことはないよね?」
泰介は面くらったように改めて問い直す

「い・いやです」
今度はハッキリ言葉が泰介を拒絶する
誠はすでに言葉を解放していたが
言葉は誠の右腕にしがみつくようにして離れない
しばらく言葉と誠を交互に眺めていた泰介だったが

「そうか そういうことかよ」
と吐き捨てるように言うと
泰介は言葉を無視して誠を睨みつける
「おまえまだ未練があるっていうことか」
「違う」
「ちがわねーじゃないか 見てみろその手を」
言葉がしがみつく腕に優しく手を添えている誠
「おまえ西園寺はどうしたんだよ ちょっと目を離すとすぐこれか」
周辺を見渡すようにねめつける

そこへ世界が騒ぎを聞きつけて顔を覗かせる
「まこと…」
ふらふらと近づいてきた世界が泰介の前に出て誠を正面から見据える
「ねぇまこと・・・どうしたの?」
「(・・・)」
「まことどういうことかって聞いてるのよぉ!」
世界が叫ぶ

廊下での騒ぎを聞きつけた他のクラス担当の教師が遠くから叫ぶ
「おまえら授業中ダゾ 自習なら自分たちのクラスに戻らんかぁ!」
その声に引きずられるように観客が潮を引くようにして教室へ戻ると
さらにまだ動かない世界や誠たちに
「聞こえんのか 授業中だ!戻れ」と追い討ちをかける
しかたなしに教室へ帰ろうとする誠
言葉の手をはなすと「ぁ… 」と名残惜しそうな言葉の吐息が耳に残った
___________

教室へ戻ると
泰介は周囲のやつらにしきりに何かを話しかけているが
こちらは完全に無視する
隣の席にもどった世界が何かを聞きたそうになんどもこちらを見つめるが
これも相手にせず黙り込み、イヤホンをつけると窓の外を眺めた

「まこと……」
世界はか弱く一言いうと
あとは一切話しかけてこなかった


53 :woodchuck:2008/02/29(金) 20:52:25 ID:S8qXsZDp
放課になるのを待ち構えたように
泰介が誠のところへやってくる
誠はイヤホンを外さず目もあわせず無視を続ける
「おい 呼んでんだろうが!」
泰介が痺れを切らして誠のipodを引きちぎるかのように叩き飛ばす
ガシャっと鈍い音をさせて壁に叩きつけられ落ちる
「なにするんだ 泰介」
誠がカッとなって泰介を睨みつける
「生意気なんだよ おまえはよぉ」
観客の一人だった同級生の男が誠を睨みつけながら
落ちたipodを踏み潰すようにかかとを落とす

「色男はつらいよなぁ」
周囲から野次がこれでもかと浴びせられる
「西園寺は俺のもので桂も俺のものってか?」
「どうすんよ 西園寺、おまえの男こんなこと言ってるぞ」

目に涙をためた世界がじっとこちらを見ている
「なんとか言って まこと そんなこと無いよね?」
誠は返事ができない
「まことってば」
周囲の野次がさらに世界を傷つける
「黙ってればいい男は得だからな 西園寺遊ばれてるんだよ 可哀想にな
 俺たちで慰めてやろうか? はっはっは」

「うるさい!」世界はそうひとこと叫ぶと教室の外に飛び出していってしまう
世界の頬をあふれた涙が伝っていた。
遠巻きにみていた黒田と甘露寺が世界を追って出て行ってしまう。
世界を追いかけようと一歩進んだそのとき、柔道部に在籍している巨漢が誠の首を掴んで引き戻す
「おまえはまだ用が残ってるだろうが・・・」
「ほら 澤永、すきにしろや」
「お・ぉぅ」巨漢に話しかけられた泰介が返事をすると
誠が泰介の前に差し出される
泰介は誠の顔面といわず腹と言わずかまわず殴りつける
「友情を裏切る奴には罰が必要なんだよ 金輪際おまえなんか友達なんかじゃねーからな」
全く無抵抗の誠を殴り続けた後、最後に誠に唾をはきかけて泰介が立ち去る
「ほら、おまえに残った友達だよ」と
最後の一人が無残に壊れたipodを拾い上げると誠に投げつけて去って行った。
_________

54 :みどりの日:2008/02/29(金) 23:52:04 ID:V2aVmHL1
>>mark氏(愛執)
前作より、描写が詳細になった分、
纏わりつくような重苦しさが出ていいですね。
(暗い話は、とことん暗くてちょうどいい)

あと、タイトルの「愛執」ですが、
もし「哀愁」と掛けているとすれば、
なんとも素敵な遊び心であります。
GJ。

>>woodchuck氏
氏の作品にしては、打って変わって、重苦しい話ですね。
でも、この重苦しい分、リアリティが出て良いかと思います。
(例、澤永+他の男の嫉妬)
これ以上見たくないけど、続きを見たい。
二律背反とはこういうときの言葉ですね。
GJ。

55 :名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 01:29:19 ID:JII9sdka
>51-53
久方振りにレイパーへの殺意が増加した…。
しかし見事に腐った学校だ。

56 :名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 03:57:41 ID:9iuGHRu2
レイパーに死の鉄槌を!ついでにポニテのビッチにも制裁を!
こいつらは八つ裂きにしても飽き足らん。

57 :三人のダイエット:2008/03/01(土) 09:51:52 ID:UhRXlxzD
みどりの日さんから振って頂いた話の続きです。
今回のみの番外という事で。

三人のダイエット。

スポーツクラブにて。

「お姉ちゃん気合入ってるねえ。」

さっきから言葉はインストラクターに指示されたメニューを
懸命にこなしていた。

「当然でしょ。ちゃんとした目標があるんだから。」

言葉には以前の体重まで減量して婚約指輪を元通り指にはめる
という目標がある。
そのために心といたると三人でここ何週間かスポーツクラブに
通って減量の為にトレーニングをしているのだ。

「うーん、お姉さんがそんなに極端に太ってるとは思えないんだけどなあ。
 もう少しゆっくりしたペースでやったら?」
「そうもいかないんです。」

ここ最近の頑張りで言葉の体重は随分減った。
指輪自体はもう入るかも知れない。
でも目標まであと少し。

58 :三人のダイエット:2008/03/01(土) 09:52:24 ID:UhRXlxzD
ここまで来たら最後までやり遂げたかったし
夜の生活も最近の誠のペースにつき合わされると身が持たない。
だからトレーニングにも力が入る。

言葉はこの後もう1セットやればどの位絞れるだろうかと考えていたら
インストラクターからオーバーワークだからと止められてしまった。

3人はサウナに入った後恐る恐る体重計に載った。
「やったー!心お姉ちゃんやったよ!」
「私もだよ!」
心といたるは見事クリアしたらしい。
二人ともバスタオル一枚の格好で跳ね回っている。

でも言葉だけは1人浮かない顔をしている。

「お姉ちゃんは?」
「訊かないで!」

言葉は帰りの車の中でもムスッとしたままだった。



59 :三人のダイエット:2008/03/01(土) 09:53:15 ID:UhRXlxzD
誠と言葉のマンションにて。


「あと少しだったのに!やっぱり若い娘達みたいには行かないのかしら。」
「言葉は充分若いよ。それにずっと変わらずに綺麗だよ。」
そう言って誠は言葉を抱き寄せた。
「誠君、せめてベッドに・」
誠はキスで言葉の唇を塞いでそのままソファに押し倒した。
「言葉の髪からシャンプーのいい匂いがする。」
「もう・・知りません。」

2時間後。

「はぁはぁ・・今日はこのぐらいでいいかな。」
離れようとする誠を下から言葉が引き止めた。
「言葉?」
「さっき言いましたよね。あと少しって。」
「でも・・もうじゅうぶ・・むぐ」
今度は言葉が誠の唇を塞いで体勢を入れ替えて誠の上に跨った。
「誠君。明日はお休みですし私がいいと言うまでお願いしますね。」
上気した全身から色香を立ち昇らせて艶然と微笑む言葉は確かに美しかった。

でも誠は何かが終わった気がした。



60 :三人のダイエット:2008/03/01(土) 09:53:47 ID:UhRXlxzD
翌日、救急病院にて。


誠は激しい腰痛を発症して救急病院に担ぎ込まれた。
「あなた達は限度ってものを知らないの?」
真奈美がベッドに横たわる誠と付き添っている言葉に呆れたように言った。
言葉はかなり恥かしいらしく赤面したまま顔を上げる事が出来ない。
「すみません真奈美さん。うちのバカ息子がご迷惑をおかけして。」
看護師姿の誠の母が真奈美に頭を下げながらパシーンと誠の頭を叩いた。
「母さん痛いよ。」
誠の抗議はあっさり無視された。
「いえいえ、うちの娘こそ・・・」
「・・・・」
「・・」
おばさん達のこういう会話は一度始まると長い。
その間当事者の二人はずっといたたまれない様子だった。

いたるはそんな病室の様子を見てポツリと一言。
「おにいちゃん、かっこ悪い・・・」

End

61 :mark:2008/03/01(土) 10:42:27 ID:UeitJ4zk
色々考えましたが、もう少しだけこのスレッドに居る事にします。皆さん励ましありがとう。
また何か思いついたら書きますね。

>みどりの日さん

言われてみれば、愛執と『哀愁』ですね。コメントされるまで
気付かなかったです。タイトルをそう名づけたのは、大雑把にいえば、
文字通り愛に執着する事で苦しむ世界を示していますし、宗教的な範囲も
含まれますね。みんな愛に苦しんでるというか……ねえ?(特に言葉・世界・
乙女・刹那はそうかな?)PS2版の誠・世界も人生に深い影を落していますし、
別れても別れなくても、苦難の道ですね…… 世界が報われる日はくるのでしょうか?

>三人のダイエット

あくまで目標にこだわる所は、女の意地でしょうか。
確かに「アレ」はかなりの運動になるでしょうしね……
外野として見る分にはうらやましいと思いそうですが、誠は大変だ(笑)。

余談ですけど、言葉と世界もどちらかといえば、体型的には華奢な部類だと
思いますけどね。よほど不摂生な生活を続けない限り、急にボーンとなる
事はない気もしますが、やっぱり体重の増減は気になりますよね。ただ、急激な運動は
かえって身体にも悪いですし、食生活を見直して改めるのが1番だと思いますが。



62 :みどりの日:2008/03/01(土) 11:39:16 ID:suuyJYDJ
>>49
鮮血か永遠エンドの手前にこういう一人語りの演出があったら、
ラストシーンが一層「映える」でしょうね。
GJ。


>>いたるss氏(三人のダイエット)
爆笑しました。

実は、自分は、
「減量には成功したが、筋肉がついてしまって、
やはり指輪は嵌まらない」
というオチを予想していたのですが、
いい意味で、裏切られました。
しかも、
「救急病棟=誠母登場可能→おばさんの話は長い→当事者さらし者状態」
というコミカルな演出も、やられたって感じです。

あと、大きな声では言えませんが、
お布団シーンの表現も艶やかで大変結構であります。

「1+1」が4か5にでもなったようで、
話を振らせていただいた自分としては、
本当に嬉しい限りです。

63 :みどりの日:2008/03/01(土) 11:40:25 ID:suuyJYDJ
>>mark氏
続投されるようで、嬉しいです。

あと、言葉の急な体重増加は、仰るとおり、不自然です。
が、ばらしますと、
ダイエット承諾という結論と甘甘ピロートークシーンに
持っていくために、悩みつつもリアリティを後退させました。

指輪が嵌まらない程度には太らせないといけない、
でも、太らせ過ぎると元に戻らせにくいし、
殊更ぶよぶよになった言葉は想像したくない。
その悩みが「プラス7キロ」という微妙な数字の背景だったりします。

64 :名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 12:46:13 ID:+faC2VoC
駄目だこりゃ

65 :三人のダイエット:2008/03/01(土) 12:48:04 ID:UhRXlxzD
>>61-62
ご感想ありがとうございます。

>>61
言葉が本気になったらって感じで書いてみました。
まあ確かに誠は大変でしょうねw

>>62
私はエロシーンの描写が致命的に下手なので殆ど書かないのですが、
よく考えてみるとここは18禁板でしたね。
日頃の私は高速道路で40Kmで走ってるようなものですね。

今日は50Kmで走ってみましたw

66 :名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 15:51:27 ID:isNciOIC
言葉「カレーの材料が足りないんですけど、三馬鹿さんたち、ちょっと死んでくれませんか?」

67 :名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 20:26:16 ID:ODY7loRa
言葉が誠に大事にされて幸せそうにしているのを
見ると嬉しくて涙が出てくる・・・
職人さんたちありがとう。

68 :woodchuck:2008/03/02(日) 10:34:47 ID:7qvL2fJ+
3月3日の踊子さん
________________________

出演:言葉 世界 刹那 乙女 心 可憐 止(いたぅ)
場所:桂家 リビング・玄関
時刻:3月3日午前11時前後(今年なら2日)
________________________

乙女:「今日、伊藤っていたるを迎えに行ってるんだよね?」
言葉:「そうですよ 朝一番で出かけましたからそろそろこちらに戻ってくる頃です」
刹那:「いたるちゃん、まこちゃんと二人が大好きだけど、こういうのもきっと喜んでくれるよね?」
心 :「うん、きっと喜んでくれるよ!だって今日は『桃』の節句だからね」

桂家のリビングには『Girls Party!!』『いらっしゃい いたるチャン』の横断幕がかかり
中央には言葉と心の雛人形が2組ドーンと飾られている
テーブルには昨日の晩から泊り込んでいる世界・刹那・乙女・可憐の4人と
言葉・こころで作り上げたご馳走が所狭しと並べられている

可憐:「特製ももパフェも用意したし、まぁ完璧だね」
世界:「う〜ん なにやってんのよまことわぁ〜 みんな待ってるってのに」

    予定の時間を20分ほど過ぎる

    インターホンの音がリビングに響く
    全員総出で玄関まで迎えに出向く
    玄関の扉をあけ、止が小さな顔を覗かせる

一同:「きゃ〜かわいい! 」
乙女:「晴れ着を着せてもらったのね!」
言葉:「はい 母が昨晩、心の小さい頃の晴れ着を引っ張り出してましたから それですね」
心 :「うん 見覚えある いたるちゃんとっても似合ってるよぉ!」
世界:「あれ?そういえば誠ってひとりで迎えに行くって言ってなかったっけ? あいつ着付けまでできたのか」

止 :「こんにちわ このたびは・・およびいた・・だき・・ありがとうございます」
    途中かみながらもしっかり挨拶をこなし ぺこり、皆にむかって丁寧にお辞儀する
一同:「ようこそ、いらっしゃーい いたるちゃん!」

    止は満面の笑みで応える

言葉:「ところでいたるちゃん一人なんですか? まことくんはどこに?」
止 :「ううん いないよ! おうちまで迎えに来てくれたおねぇさんたちが、
    今日は『がーるず』の日だからおにいちゃん『も』ダメなんだって」
刹那:「お姉ぇさんたち? お迎え?」
止 :「うん ことぴのママとせかいねーちゃんのママときおうら(せっちゃん)のママだよ」
 
    全員が止の顔を見た後、はっとして互いを見つめる

世界:「もしかして 車でどっかいっちゃった?」
止 :「うん!」

   一足先に通りまで駆け出した乙女が大声でいう
   「ダメ もう影も形も見えない!」

言葉:「ダメです だれも携帯に出ません!」
一同:(・・・・・・・・・・・・・・・・・・) 了

69 :名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 10:41:23 ID:7qvL2fJ+
>>60
わたしはこの>60の出だしを見たとき
言葉が妊娠してて体重増だった・・・というオチを想像してました。
overflowに毒されすぎだと
少々反省しています
隅っこで首つってきますネ・・・

今日はイベントものなので
この時間に投稿しました
通常分はまた夜にでも来ます。

70 :mark:2008/03/02(日) 19:41:13 ID:4RHHgwah
今日は久々にギャグ話を。七海をいじる。

教室内

七海「はあ………」
誠 「何ため息ついてんだよ。甘露寺にしちゃ珍しいな」
七海「伊藤には関係無いよ。ほっといてくれるかな」

七海のそっけない返事に誠はいぶかしむが、これ以上聞いても無駄と
悟ったのか、しぶしぶ自分の席に戻る誠。

誠 「甘露寺のやつ、何かあったのか?朝からずっと元気ないみたいだけど」
世界「うーん…… ちょっと色々とね」
誠 「ひょっとして、女バスで先輩たちに何かされたとか?」
世界「そうゆうんじゃないんだけど…… ねえ?」

世界にしては歯切れの悪い返事だ。

誠 「まあ、聞かれたくない内容なら、これ以上は聞かないけどさ」
世界「そうしてくれると助かるわ」


放課後(世界・光・刹那・七海の4人だけ)

七海「私って、そんなに魅力ないのかな……」
世界「そんな事ないって。あれは100%向こうが悪いんだから」
光 「だってさあ。七海の気持ち知ってて、二股掛けてたんでしょ?
   おまけに小●生が本命だなんて、信じらんないよ」
刹那「……どうしてそこで私を見る」

七海の彼氏である華山院の浮気―― 彼が大変『個性的』な性格の人間である事は
世界たちも知っていたが、真性のロリコンな上、小●生と肉体関係を
持っていた事は、さすがの七海も想像外であり、ショックだった――
そう世界たちは思っていた。

71 :mark:2008/03/02(日) 19:44:49 ID:4RHHgwah
七海「……いや、浮気の事はもういいんだ」

七海が強がりを言っているとばかり思う、世界たち。

世界「今は私たちしかいないんだし、誰も茶化したりなんかしないよ。
   泣いたって、七海の事馬鹿にしたりなんかしないから」
七海「だから、私が悩んでるのはそういう事じゃないんだ」
光 「じゃあ何に悩んでるわけさ?どう考えても浮気は向こうが悪いし」
刹那(……何となく、話のオチが想像できるけど、一応聞くか)
  「七海の悩みは何なの?」

七海「……どうやったら、刹那よりも小柄な体型になれるか」
世界・光「はぁっ!?」
七海「要は自分も幼児体型になれば、先輩も振り向いてくれるかもしれないじゃん。
   でも、整形とかってお金が凄く掛かるし、年取って身長が縮むまでなんか
   待てないし……」
世界・光・刹那「…………」
七海「小●生のガキに負けるなんて、私のプライドが許さない!だから私は」

世界「ごめん。今日はバイトのヘルプ頼まれてるから、お先に失礼」
光 「私も店番頼まれていたの思い出したから、同じく」

急によそよそしい態度になり、教室を出る世界と光。

七海「なんだよまったく!人がせっかく悩みを打ち明けたのに、冷たいね」
刹那「………現実を見よう、七海」

72 :名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 20:00:41 ID:ZVepsBEW
>70-71
>刹那「……どうしてそこで私を見る」
その光景が目に浮かび、思わずふき出しました。

73 :名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 20:29:13 ID:lSWX8Ogc
世界視点で「永遠に」IF

私と誠は桂さんと話をした後、マンションを出た。
桂さんは最後に私たちを絶対に幸せにしないと言ってたけど、
どういう意味だろう?
桂さんの表情がいつもと違って、それが怖くて、
体の底から凍りつくような気がした。
誠はそんな私を気遣ってか手を繋いでくれている。
暖かくてホッとする。
桂さんが「幸せにしない」と言ってたけどそんなこと無いよね?
誠。

ヒュー…ガシャン

そんなことを考えていたら、後ろから突然ガラスの割れるような音がした。
私たちが振り向いたら…

誠「言葉ー!!」

桂さんが落ちてきた。

理由は分からないけど誠は桂さんの所へ駆け寄った。
多分、誠は優しいから桂さんに死んでほしくなかったんだよね?
これからも良い友達として仲良くしたかったんだよね?

そして…

グシャ

二人の頭がぶつかって……

世界「誠ー!!」

私は悲鳴を上げながらもどこか冷静に考えていた。
桂さんは誠をこうやって連れていくことで私と幸せにしないつもりなのかと。

でも甘いよ桂さん。
私は誠を諦める気なんて無いし、あなたに誠を譲る気もないんだから。
いますぐそっちにいくね。
誠は桂さんじゃ無くて私を選んでくれたんだから
私から奪おうなんて許さない!
勝手に連れていくなんて絶対に許さない!

END

74 :woodchuck:2008/03/02(日) 21:03:19 ID:N0PpkSXI
>>53の続きです

結局世界は午前中帰って来なかった
甘露寺はすぐに戻ってきたが、黒田も戻ってこなかった
授業中、窓際を通りがかった教師は、
誠の顔の腫れ・出血を見つけたが何も言わずに通り過ぎた

クラスは一見平穏を保っている
しかし泰介を中心にひそひそと話が続けられ
白い視線が断続的に誠に向けられ続けていた
誠はそれをずっと無視し続ける
となりの空席となっている部分に目を向けて一人考える

昼休み、結局世界は戻ってこなかった
遠くから聞こえる甘露寺と今戻ってきた黒田の話から
保健室で寝ているということはわかった
誠には保健室へいこうという気が生まれなかった
ふらふらと教室のそとへ出ようとすると
甘露寺に呼び止められる
「おい 伊藤」
無言で甘露寺のほうを振り向く
「世界を迎えにいけよ」
「そうよ 世界待ってるんだからね」
黒田も同調する

「関係ない」
ぶっきらぼうに言い捨てると誠は教室を出て行こうとする
「こら ちょっと待て」
強引に体をわってはいらせた甘露寺が前に立ちふさがる

「おまえ 関係ないってないだろ 世界のこと無視するきか」
「だからどうしたってんだ おまえらには関係ないだろ」
「黙ってきいてりゃ 世界はわたしらの友達なんだよ」
「知るか」
甘露寺の体を押しのけると誠は廊下を進む
_________

購買にでもいくかと思ってちらっと4組を覗くと
なかにはひとりぽつんと
正確に言えば周囲を取り囲むようにされながら
一人孤立して座る言葉の姿があった
それは先ほどまでの誠の姿そのままだった。

4組の連中と雑談している泰介の姿があった
誠の姿をみかけると周囲のものからも野次がとぶ
泰介はここぞとばかりに言葉に罵詈雑言を浴びせはじめる。

75 :woodchuck:2008/03/02(日) 21:04:12 ID:N0PpkSXI
「おまえあいつに何発させたんだ? おれを誘惑したこの胸でか?
 金持ちで淫乱で最高のセフレだったけどな あいつともそういう仲か?」

言葉はずっとうつむいたまま何も話さない
周辺には女生徒も含めて十数人は集まっている
誠と目が合うと乙女は顔を隠すようにしてその集団のなかに姿を隠してしまった。

「だまってないでどんなサービスしたんだか教えたっていいだろ?
 昼日中から空き教室でよがってるんだから何したかなんてすぐわかるけどな」

泰介がさらに言葉に罵声をあびせる

「今度は俺たちにもやらせろよ」と周辺の男どもがさわぐ
「いやぁねぇ 恥ずかしくないのかしら」と言葉を指差して女生徒が矯声をあげる

たまらず誠が教室の中に飛び込むと

「おっとナイトさまの登場か 二股かけて親友の女を持ち逃げする色男の登場だ」

泰介が周囲に目配せをして誠の前に立ちふさがる
「おまえ自分の彼女だった言葉に・・・」
言葉が続かない、拳を強く握り締めると泰介のこめかみめがけて殴りかかる
ちょっと体を引いて頬でその拳を受けると
「おまえみたいな優男のパンチなんて効くかっつうの
 さっき殴ったお返しだと思ってうけとってやるよ 暴行で訴えられたらかなわないからな」
周囲の男に体を支えられて立ち上がると泰介は言葉に向かって
「死ねよ この売女」と吐き捨てて出て行った。
_______

「ことのは大丈夫か?」誠はうめくようにそう呼びかけると
空席になっている言葉のとなりに腰掛ける
言葉はなみだをにじませながらじっと耐えていたのだ
机の下で皆にわからないように言葉の手を握り締める誠

「大丈夫です まことくんが来てくれるって信じてたから」

何度も何度も裏切り泣かせた誠を言葉はまた待っていた、信じていたという
か細い消え入るような声ではあったけど、凛とした声で言葉が言う
誠は泣き出しそうになるのをじっとこらえるよりほかなかった

「授業は一緒に受けられないけど、放課にはこられるだけは来るよ」

その言葉を聞いたことのはは目を潤ませて小さく何回も頷くのだった
お昼の時間も半分ほどになっていた
「ことのは 何か食べに行こうか・・・」
言葉は何も言わずただ誠の手をぎゅっと握ると一緒につれだって学食に向かった。
その姿を乙女は無言で歯噛みしながら見送った
「ど・・どうしよう」傍にいた3人組の一人がそう慌てながら乙女のほうを見て言うが
乙女は聞こえていないかのように無視して振り返ると、自分の席にさっさとついてしまった。
__________
(こちらで本日分終了です)

76 :名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 21:55:57 ID:m+KbvvSu
>>69
そういう落ちもありえましたねw
今度はそっち方向も・・・・
やっぱり他の方にお任せしますw

>>71
原作の先輩の妹に嫉妬するシーンを思い出して吹きましたw

>>75
この内容だと言葉に金までたかっていたようですね。
レイパーに思いっきり制裁を加えてやりたくなりますね。


77 :名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 22:12:32 ID:ZVepsBEW
>74-75
原作・二次創作含めて、ここまでレイパーを下劣に描ききった作品があったろうか。
他の人の作品にあった「全身生皮剥ぎ」を麻酔無しで執行してやりたくなる。
周りの他の生徒といい、見て見ぬ振りの教師といい、もうこの学校救いようがないな。
乙女は誠の前ではさすがに言葉に手出しする事はできないようだが…。

78 :みどりの日:2008/03/02(日) 22:25:33 ID:dhs+ZZUd
>>woodchuck氏
(3月3日の踊子さん)
タイトルに「踊子さん」とあるのに、踊子が出演欄にいない??
と思っていたら、こういうオチでしたか。
やられました。たしかに、看板に偽りなしですねw。

ところで、ママ’sはどこへ行ったのでしょうか。
やはり、3月3日だけに、桃のセック…
いえいえ、ここは紳士淑女の憩いの場でしたね。

(74−75)
リアルなスクールデイズだと、このストーリーが一番ありそう。
とてつもない後味の悪さだが、それはおそらく作者の狙い通り。
GJ。


79 :みどりの日:2008/03/02(日) 22:31:51 ID:dhs+ZZUd
>>mark氏(七海)
あはは、このキャラでギャグが成立するとは。
「……どうしてそこで私を見る」のくすぐりもいい。
GJ。

>>73
客観的にはバッドエンドだが、
当事者にとっては、この方が幸せなのかもしれない。
GJ。

80 :スクイズイフ:2008/03/03(月) 00:30:39 ID:TtdPYpnP
SchoolDays-if2.5話
委員会の仕事が終わり清浦さんと伊藤さんの3人でピュアバーガーに立ち寄った…
今まで学校帰りでこういった店に立ち寄る事はなかったけど…
誘われた時は驚いたなあ…けど初めて学校帰りに買い食いと言うのだろうか?〜誘われて嬉しかった…

清浦さんとはお互いクラス委員という事で見知った人で…
だから学祭実行委員の名目で男子クラス委員不在の事を相談した事が知り合いになったのがきっかけ…
それからは挨拶をするぐらいにはなったのだけど…
伊藤さんは清浦さんの男子クラス委員不在の為の代理だそうでこの人も清浦さん同様、親切にしてくれます

ピュアバーガーでの楽しい一時はアッと言う間に過ぎていき駅までの道すがら伊藤さんは榊野町に用があるらしく駅で別れる事に…
言葉「では清浦さん、伊藤さん〜今日はお疲れ様でした」
誠・刹那「お疲れ様〜」

1人電車の中でふと思う…もしさっき伊藤さんと2人きりで帰る事になったら…
嬉しくもあり緊張してアガってしまうかも〜それか気絶してしまうかも…さすがにそれはないか〜な?

伊藤さんは知っているだろうか?…いつも同じ時間に同じ電車でご一緒しているのを…
こんな偶然があるなんて〜信じられないなあ…しかも少し気になっていたから…なおさら…

何かつまらないと思ってた学校生活がこれからはすごく楽しいものになると思うと…嬉しい…
うん〜頑張ろう…仲良くしてくれるあの人たちの為に…自分の為に…
明日は朝会ったら…私から言おう…

言葉「おはようございます…伊藤さん」


2.5話「歩き出す言葉」完

81 :スクイズイフ:2008/03/03(月) 00:31:23 ID:TtdPYpnP
SchoolDays-if2.5話
「歩き出す言葉」をお送りします〜

ブログには0話1話1.5話と載せて2話を載せる前にと思い書いてみました

言葉の話はまだ書いてなかったので〜

まあちと忙しいのでちまちま描いてますが気長にやっております〜では

82 :スクイズイフ:2008/03/03(月) 00:44:24 ID:TtdPYpnP
>>70
七海〜そんなにいいんかいと思うほどに先輩ラブなのね〜
新たな一面ということで良い七海でした

>>74
泰介好き放題だなあ〜
散る言葉ifとは違いハードな話で新たな方向性に期待

しかし泰介って極端なヤツだよなあ〜良いヤツと悪いヤツ…まあ話的には悪いヤツが使いやすいからなあ〜

83 :water:2008/03/03(月) 01:47:22 ID:QlzM5+Fl
四話を投下する。

84 :water:2008/03/03(月) 01:47:45 ID:QlzM5+Fl
誠は光と共に朝早くから西園寺家へと向かっていた。休日なので二人とも私服姿であ
りぱっと見デートのように見えるが二人は決戦の地へと向かおうとしていた。光が誠
のほうを振り向く。
「世界の家かあ。よく考えてみたら私一回も行ってないのよね。」
「そうなのか?」
「うん。ちょっと遠いしね。大体私の家の方にみんな集まるし。」
「なるほどね。後、光の家のケーキ目的もあるんじゃないのか?」
「ああそうかも。一応売り物だからそんなには世界達にはおごらないけどね。」

誠達はマンションの階段を上り西園寺家のドアの前に立つ。誠はチャイムを鳴らそう
とするが躊躇して光に話しかける。
「ううー。なんか緊張してきた。」
「しっかりしてよもう。あんた男でしょう。」
光はドアの前でへたれている誠を叱責してくる。
「いや、また世界に怒鳴られたら近所迷惑じゃないかと思うんだ。」
「多分大丈夫…。刹那がいるから…。」
「清浦がうるさくなったら止めてくれるかな。」
「うん…。止めてくれると思う…。」

誠は光の様子がおかしいのに気付く。何か怖がっている感じだ。
「お前が怖がることはないと思う。世界が文句言ってくるなら俺だろうし。」
「いや…刹那の方…怖いのは…。」」
「清浦が怖いのか?よく分からん奴…。まあいいや。チャイム鳴らすぞ?」
「うん…。」
誠は覚悟を決めてチャイムを鳴らす。しばらく後にドアが開けられ世界の母親の踊子
の姿が現れる。踊子は誠の姿が視界に入り話し掛けてくる。
「あらあら、こんな朝早くにどうしたの?」
「ちょっと用があってきました。」
「今日はせッちゃんも朝早く世界に会いに来てくれてるし、何かあるの?」
「修羅場です。」
「はい?」

誠の言葉にしばらく踊子は呆気に取られた顔になるが誠の隣にいる光を見て事情を確
信したらしく一言だけいった。
「あまりうるさくしないでね?」
「分かりました。」
踊子は苦笑いしながらも誠と光を快く招き入れてくれ世界の部屋の前まで案内される。
踊子がドアをノックする。
「世界、誠君たちが来たわよ。」
「入ってもらってよ。」
踊子はドアを開け誠と光を部屋の中に入れそれを確認した後、部屋主の世界、既に来
ていた刹那、たった今部屋の中に入った誠と光に向かって話す。
「うるさくしないでね?」
踊子はそう言ってドアを閉める。ドアの向こう側からうるさくして隣の住人が苦情言
ってきたら対処するのは私じゃないのよもう…。やっかいなことになったわねとか言
っていたのを誠は聞き踊子さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

85 :water:2008/03/03(月) 01:49:34 ID:QlzM5+Fl
刹那が二人の方を見て話し掛ける。
「立ったままじゃ疲れるから、適当な所に座って。」
誠と光はじゅうたんの上に腰を下ろす。刹那が誠の方を見る。
「まず4ヶ月前に何があったかを話して?」
「去年の学祭から泰介と言葉が付き合いだしたことは知ってるよな。」
「うん。世界が教えてくれたし光がそれを聞いて落ち込んでたのは知ってる。」
「その時俺も落ち込んだんだ。言葉が泰介と付き合い始めたから…。」
刹那は誠の話を聞きしばらく考えまた話す。
「でもそのとき伊藤には既に世界がいたはず、どうして桂さんのことで落ち込むの?」
「好きだったからだろうな…。泰介に取られてそれが分かったんだ。皮肉なことに。
 でも世界との兼ね合いもあったから迷ってたんだ。そんなとき同じように光も泰介
 に言葉が取られてたことで落ち込んでたから二人で協力して取り返せるような作戦
 を考えたんだ。」
「作戦とは?」

刹那は誠の話を聞き質問をしてくる。光が誠の話に続けるように話す。
「私も桂さんに澤永取られちゃって…何とか取り返せないかなと思って、駅で誠と話し
 てた会話で桂さんが誠のこと好きなのは分かってたから。だからその…誠と共謀して
 後日桂さんの家でスワッピングをしたの。私達が好きな人と結ばれるように…。分か
 る?スワッピングって…。」
刹那と世界は無言でうなづく。光の話を聞きそれまで黙っていた世界が口を開く。
「でも澤永はずっと桂さんと付き合ってたぽいけど…。」
「澤永が行為を行なった後も桂さんに夢中だったから私がその時諦めたの。」
「それがきっかけで誠と関係持つようになったの?」

光は無言でうなづく。そこで話が切れたので刹那が誠に話し掛ける。
「伊藤もそのとき桂さんを諦めたの?」
「ああ。でも諦めたつもりだったのかもしれない。今までずっと尾を引いてたからな。
 最近になってからかな自分を取り戻したのは…。」
「ということは、今までずっとおかしな状況だったの?」
「ああ。光と関係持っててもそんなに世界に罪悪感は感じなかったし、光の方に目を向
 ける事もなかった。ただセックスに逃げてただけだ。光の他にも関係もってたし…。」

刹那と世界は誠の話に絶句する。詳しいことを話すのはこれが初めてなのだから無理も
ないだろうと誠は思う。
「誠はずっと桂さんのことで引きずってたから…。」
光は誠を気遣う。しばらく部屋の中に気まずい空気が流れるが刹那がその空気を破る。
「でも、伊藤は私に自ら関係を話してくれたよね。私たちが聞いて騒ぎになってからだ
 けど…。そのときにはもう自分を取り戻してたの?」
「ああ。もともと時期を見て話すつもりでいたから。」
「なるほど。遅かれ早かれこんな事態にはなったということか。」

86 :water:2008/03/03(月) 01:50:20 ID:QlzM5+Fl
刹那は誠の話を聞いて納得し、続けて話す。
「じゃあ今からならちゃんと世界の事を見てくれるよね。世界は伊藤のことが今でも大
 好きだから、ちゃんと見てくれるよね?」
「あ…いや…その。」
誠は光の方をチラッと見る。刹那はその誠のしぐさを見逃さなかった。
「伊藤は光のことが好きなの?」
「うう…。」
誠が光のことで躊躇ってるのを感じとった世界は誠の方を凝視して話す。
「誠は私のことが好きよね。光なんかに行かないよね。」
「……。」

誠は世界の威圧感に負け光の方を見ると何か訴えるような目つきで誠を見て話す。
「誠は私に一回も好きって言ってくれたことないよね。でも私の告白聞いたよね。私は
 あんたのこと大好きだから。誠は私のこと好き?」
「……好きだよ。」
「…えへへ。その言葉待ってたよ誠。」
光は頬を赤らめながら満面の笑みで誠を見つめる。それが癇に障ったのか世界が二人に
対して大きな声で怒鳴る。
「あんた達だけ幸せになろうなんて私は認めないわよ!!」
ドアの向こう側からああ…苦情が来るー、という踊子さんの声を誠は聞き取った。しか
し世界はそんなこと関係ないとばかりに怒鳴る。
「大体、光は誠のこと嫌ってた分際で今更しゃッしゃり出てくるのが気に食わないわ。」
「そりゃ嫌ってたけどね。最初の頃はなんであんな奴と世界が付き合ってるの?と思っ
 てたけど、もうその頃から時間が随分過ぎているわ。心変わりすることもあるわよ。」

光は冷静に世界の物言いに対して反論する。
「私を騙すために演技までしてそういうたちの悪いの私は嫌いだわ。」
「その点は見破れない世界が悪いとも思うけど。」
「なんですって!!」
世界が光の言葉に対して怒鳴る。ドアの向こう側からもう世界やめて…。ああ…ドアを
叩く音が聞こえるわという踊子さんの声を誠は聞き取る。世界はそんなこと知ったこと
ではないとばかりに今度は誠に攻撃する。
「どうして光とずっと関係持ったの。スワッピングの1回だけで別れることも出来たじ
 ゃない。」
「そうなんだけど…出来なかった。」
誠は世界に弱弱しい声ながらしっかりと話す。世界が再度怒鳴ろうとした瞬間、刹那が
世界をどすのきいた低い声で制する。
「世界黙って!!」

87 :water:2008/03/03(月) 01:51:03 ID:QlzM5+Fl
誠は刹那の冷えた怒りを間近で聞いて背中に寒気が走る。光も世界もその言葉を聞き怖
気づく。光の言ってたのはこのことだろうか?確かに怖い…。ドアの向こう側から何と
か帰ってもらったけど…それにしてもせっちゃんが本気で怒るのは随分久しぶりねと言
う踊子さんの声も誠は聞き取る。刹那が誠の方を振り向く。
「このままじゃ永遠に終わらない。もう伊藤にはっきりしてもらうしかない。」
「そうよ。誠が本当に好きなのは誰かを答えてくれればいいのよ。」
「うん。それがいいわ。」
刹那と世界と光が誠のほうを凝視して返答を待っている。視線だけで3人に殺されそう
な感じを受ける。誠は光の手を握る。
「光、俺と付き合おう…。」

光はしばらく固まっていたが笑みを浮かべて返答する。
「うん…。その言葉ずっと待ってたよ誠。私の体じゃなくて,私自身を見てくれる日を
 …ずっと待ってた。」
刹那は無表情で二人の会話を聞いていたが世界の方は収まりがきかなかった。
「ちょっと!!なんでこうなるのよ。私はどうなるのよ誠!!」
「世界…別れてくれないか…。」
「ええ?」

世界は誠に別れを告げられたことに信じられないという表情をする。刹那が誠の方を
見て話す。
「世界は、伊藤のことしか見れない。それでも光と付き合うの?」
「ああ…。」
刹那は諦めたような表情で世界の方を向く。
「世界…。他ならぬ伊藤が言ってることだから…。」
「そんなあー。」
世界は自分が振られたという現実に直面し目から涙が溢れ出す。刹那は誠と光の方を
見て言う。
「話はついた。もう帰っていい。私はこれから世界のケアをしなければならない。二
 人は邪魔。」
「ああ…。」
「うん…。」

88 :water:2008/03/03(月) 01:51:46 ID:QlzM5+Fl
誠と光は立ち上がり部屋のドアへと向かう。二人が部屋を出る途中に刹那から小さな
声でお幸せに…という言葉が発せられたが二人は聞き取ることが出来なかった。
居間では踊子が待ち構えており二人に向かって話し掛ける。
「うちの娘を泣かせるなんてやってくれるわね誠君?」
「ごめんなさい。」
誠はその表情からは機嫌がいいのか悪いのか分からない踊子に謝る。
「まあ、世界と二股掛けられるよりはましだけどねえ。振られたら振られたで世界は
 後に響くんだこれが…。」
「えっと…。」
「ああ誠君は気にすることはないわ。男らしく決断した結果だもの。後は世界の問題
 だからね。誠君は選んだその子を大切にしてあげなさい。」
「はい。」
誠はしっかり返事をし、光は二人の会話をじっと聞いていた。誠と光は西園寺家その
まま後にしマンションの外に出た後、光が話し掛けてくる。
「私たちもう恋人どおしなんだよね。体だけの関係じゃないよね。」
「ああ、恋人どおしだ。」
「じゃあさ…その。」
光は誠の眼を見て目をつぶる。誠は光の意図を感じ取り光の唇に自分の唇を軽く合わ
せ唇の感触を味わう。
「ん…。」
しばらくしてお互いの唇が離れ光が頬を赤らめて誠に話す。
「まだ時間たっぷりあるし、初めてのデートをしよ?誠…。」
「ああ、どこに行く?」
「歩きながら決めよ?」
誠と光はどこに行くか話し合いながらマンションを後にした。

89 :water:2008/03/03(月) 01:52:25 ID:QlzM5+Fl
刹那はついさっき修羅場の終焉を迎え、自分の胸の中で泣きじゃくってる世界の頭を
なでていた。
「世界、今日は思いっきり泣いていいから。付き添ってあげる。」
「うわあああん。」
世界の泣き声の大きさは増すばかりだ。まあ今回は仕方のないことだろう。何しろ伊
藤に振られたのだから…しかも友人の光に取られて…ケアをすると言ったがどうした
らいいのか見当もつかない。
「ふう…。まさか伊藤が光に行くとは…世の中本当に分からないもの。」

刹那は独り言を言う。伊藤と光が仲が悪いのは知っていた。だが今はどうだ。世界を
振ってついにカップルになってしまった。1年生の頃は考えられない組み合わせだろ
う。いや噂を聞いて関係がばれるまでか…私たちに分からないように演技してたのだ
から。そういうところは本当にしたたかだと思う。個人的には私も演技して騙したこ
とに関しては気に食わないが…。
刹那は今も泣いてる世界に話す。
「世界、大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ……誠のことが好きなのに…どうして光にいっちゃうのよぉ。」
「それは伊藤が決めたことだから。」
「どうして私を選んでくれなかったのかなあ?ねえ刹那?」

世界は自分の振られるところはまるで予想してなかったのかもしれない。だからショッ
クの度合いもまた大きいのだろうと刹那は思う。
「伊藤が好きなのは世界じゃなくて光だということ。だから選ばなかった。」
「誠は私のこと好きだと思ってたのに―。」
刹那は先の修羅場で話していたことで個人的に気になってた所を世界に話す。
「世界、今まで本当に気付かなかったの?」
「光のこと?」
「違う、伊藤のこと。伊藤がずっと荒れてたこと本当に気付かなかったの?」
「それは…その。」

刹那は世界の慌てふためく態度を見て全く気付いてなかったと確信する。
「世界は学校ではいつも伊藤のそばにいたはず。どこかで事前に伊藤の様子が変なのを
 察知して何かしらのケアをしてあげるべきだった。」
「……。」
「世界が全く気付かないから伊藤が光に行った。光は多分だけど伊藤のそういうところ
 しっかり見ていろいろ対応したんだと思う。それに比べて世界は何もしてない。」
「ははは…。光のうわべだけしか見てないってこのことか。確かに気付かなかったわ。
 私の敗因はこれか…。」

90 :water:2008/03/03(月) 01:52:58 ID:QlzM5+Fl
世界は刹那の話を聞いて泣きながら笑う。もう笑うしかないというところだろうか。刹
那は世界に話す。
「世界これからどうするの?」
「知らない。それは後で考える、とりあえず今日は…やけ食いでもしなきゃ気が治まら
 ない。お酒でもいい…とにかく気分を晴らしたい。」
「本来未成年は飲んじゃ駄目だけど…まあばれなきゃいい。」
「刹那も付き合ってよ。」
「今日は一日中付き合うといったはず。」
「じゃあ、買ってくるよ。」

世界が立ち上がってドアの方へと向かうがその前にドアが開かれ踊子が現れる。
「ちょっと待ちなさい。その顔で行く気なの?みっともない。顔がくちゃくちゃじゃな
 いの。酒を買ってくるなら私が買ってきてあげるわ。今日だけは目をつぶってあげる」
「お母さんが?」
「適当なおつまみもついでに買ってくるわ。寛容なお母さんに感謝なさい。」
「ごめん…。」
世界は踊子に謝罪をしそれを聞いた踊子は笑顔でうなづき部屋を出て行った。今日は大
宴会になりそうだなと刹那は思う。
「世界、明日学校だからあまりはめを外し過ぎないように。」
「うん。分かった。」

世界はそう言うがあまりあてにならないということはいつも一緒にいた自分がよく知っ
ている。明日学校に行けるだろうか?と刹那は少し不安になるが今日は世界にとことん
まで付き合おうと考える。
「まあいい…。今日は世界の慰めパーティーだから。」
「ありがとう刹那…。」
それから二人で話し合いが続くが踊子が家に帰ってきて部屋の中に入ってくる。
「じゃあ、ささやかな3人だけの慰めパーティーでもやりましょうか。苦情が来ない範
 囲でね、世界分かってる?大変だったんだからね。」
「うう…。お母さんごめん…。」
「まあいいわ。せっちゃんも一緒に付き合うわよね?」
「うん。大丈夫。」
こうして西園寺家では昼前であるにも関わらず宴が始まりそれは夜中まで続いたようで
ある。

91 :water:2008/03/03(月) 01:53:36 ID:QlzM5+Fl
一方、誠と光はお昼になりラディッシュで昼食を取っていた。光が向かい側に座ってる
誠に話してくる。
「食べたら本屋に行かない?」
「ああ、別に構わないけどなんか買うのか?」
「んー、ちょっと買いたいものがありまして―。」
「漫画か?」
「まあね。あとあんたが言ってたラノベもちょっと見てみたい。」
「分かった。付き合うよ。」

二人はラディッシュを後にし本屋へと向かうことにした。途中の道で誠が光の方を見て
話す。
「少女漫画でも買うのか?」
「うん。そうだけど…。誠見たいの?何なら貸してあげようか?」
「いや…俺は少年漫画のほうが好みかな。少女の方はどろどろしてて好きじゃない。」
「自分がどろどろしてたから実体験思い出すから嫌?」
「そうなんだが…。嫌な所ついてくるな光は…。」
「えへへ。ちょっと意地悪してみたくなった。前のお見舞いの仕返し。」
誠から見るに光はとてもご機嫌のようである。光とはベッドを共にしたことはあって
もデートは一回もないのでいささか新鮮な感じを受け誠も楽しくなってくる。
「ふう。とんだじゃじゃ馬を好きになっちゃったかな。」
「こら、誰がじゃじゃ馬だ。」

光は誠に向かって文句を言って来る。光の表情を見るに文句といってもきつい言い方で
はなく軽い突っ込みのつもりだろう。だから誠はそれに乗ることにする。
「ここにいるじゃん。俺の横に…。」
「むがー。あんたって奴は…本当に嫌なやつ。」
自分の言ったことに対して光はたいそうご立腹のようだ。誠はそんな彼女の怒りを静め
るためにこんなことを言う。
「じゃじゃ馬だけどかわいらしくて好きだよ。」
「ふ…ふええ?な…何言い出すのよもう…馬鹿。」
光は誠の突然の言葉に対応し切れず赤面して誠に文句を言った。誠がくすくす笑い出し
たのを見て光は恥ずかしくなったのか口篭もる。誠はそんな空気に耐えきれなくなる。
「黙られると俺も恥ずかしくなってくるから何か話してくれよ。」
「ふんだ。私を困らせるようなこと言う誠とは話さない。」

光は誠の方を見てそう愚痴り本当に話さなくなる。誠はそれを見て困ってしまい頭を掻
く。しばらくお互い黙ったままだったが唐突に光は誠に耳打ちをする。
「愛してるよ…誠。」
いきなり不意打ちを喰らい今度は誠が度胆を抜かれる番で体が恥ずかしさでどんどん火
照ってくるのが分かる。この子悪魔め、何を言いやがると言いたい気分になり光の表情
を見る。してやったりの顔を見て反論するきも失せる。光が誠の反応を見てくすくす笑
いながら話してくる。

92 :water:2008/03/03(月) 01:54:15 ID:QlzM5+Fl
「どう?びっくりしたでしょ誠。」
「ああ…。すごく。」
「ふふふ。でも今のは本当だからね?」
光はそう言って自分の手を握ってくる。誠は赤くなりながらも笑顔で手を握ってくる光
を見て自分も手を痛くしない程度に強く握る。
「あったかいね…。誠の手。」
「そうか?」
「うん…。あっ本屋が見えてきたよ?」

お互いの手を離し二人は本屋の中へと入っていく。まずは少女マンガのコーナ―に行き
いろいろ本の品定めをする。
「あ、これ最新刊出てるんだ、買っとこうッと。えっと他にはっと。」
光は本棚を見て買う本を選んでいるようだ。誠はその姿を見ていたがどうも少女漫画の
コーナーはいづらい。自分が男だからだろうか?光、早く終わってくれと目で催促する。
「誠?私はだいたい買うもの決めたからさ。」
「ああわかった。次はこっちに行こう。」

二人は少年漫画のコーナーに来る。誠は本棚を見て自分の持ってる本で最新刊が出てな
いかチェックをするが品切れで見当たらなかった。
「ちぇ、この本の最新刊売り切れかよ。ついてないなあ…。」
「じゃあ他のはあるんじゃない?」
「ああこれはあったな。これは買おうと。じゃあ次はラノベのコーナーに行くか。」
「うん。」
二人はラノベのコーナーに来て本棚の中にある小説の名前を見る。光が名前を見て誠の
方を見て話し掛けてくる。
「これ、4巻でてるよ?私はあんたに3巻まで貸してもらったけど結構面白かったから
 読みたいんだけど?」
「ああこれ最新刊だな。俺の後でいいなら貸すぞ?」
「ありがと。」
「じゃあ、会計を済ますか。」

二人はレジに行き会計を済まして外に出る。しばらく歩いて光は誠のほうを振り向く。
「あ、そうそう専属マネージャーは廃業ということでよろしく。」
「え?これからもやるんじゃないのか?」
誠がそういうと光が怒ったような口調で返答をしてくる。
「あんたは私の彼氏という自覚がないの?そういうのはもうやらないからね。」
「分かったよ。」
まあ恋人どおしになったのに女の子紹介されてもおかしな気もするのでまあ間違って
はいないかと誠は思う。

93 :water:2008/03/03(月) 01:54:54 ID:QlzM5+Fl
「次はどこに行こうか?」
「んーそうだねえ。ピュワバーガ―に行かない?」
「ラディッシュで食べたのにまだ食うのか光は…。」
「新発売のハンバーガ―をぜひ食べたいのよね。」
光はそう言うが、誠はラディッシュで食べたので腹はそれほどすいてはいない。光は
まだ食べたりないのだろうか?だから光に突っ込む。
「あまり食うと太るぞ?」
「まあ大丈夫でしょ、誠がいるし。」
「どういうことだ?」
「夜、誠と一緒に運動すれば体重は増えないということよ。」

光の言ってることが誠には分かってしまう。自分の体重が増えないために俺を利用す
るつもりらしい。そういうところは抜け目がないと思いつつ光の方を向く。
「俺の家に泊まるつもりか?」
「ん?そうだけど駄目?」
「いや、別に構わないけどな。」
誠はそう言って光の方を見る。ちょっと前は犬猿の仲だったのに今では誰よりもそば
にいる、そんな状況がおかしくなってしまい誠は笑みを浮かべる。そんな誠を不審に
思ったのか光は誠に話し掛けてくる。
「どうかした?誠。」
「いや、なんでもない。」
「変な誠…。」
誠と光は二人で仲睦まじく会話しながら町の中に消えていった。

さて場所が変わり本屋の女性誌のコーナでは女3人組が本を読んでいた。どうも誠と
光が本屋に来る前からここにいたらしい。
「ちっ。伊藤の奴、乙女に告白されたってのにいつまで寝取り女とちんたら遊んでるつ
 もりだ。」
「これじゃあ乙女がかわいそうだよね。」
「こうなるとうちらの出番じゃないの?。機会を見て潰そうよ。夏美ちゃん、みなみ
 ちゃん。」
「「そうね。」」
夏美、みなみ、来実が何か物騒なことを話していた。

 第4話「修羅場勃発・後半」 終

94 :water:2008/03/03(月) 01:59:13 ID:QlzM5+Fl
世界との修羅場はこれで終り。次は乙女達が出てくる。
んーちょっと光をデレさせすぎたかもしれないなあ。

95 :名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:12:53 ID:OtYpBGpr
このスレの保管庫ってないの?

96 :みどりの日:2008/03/03(月) 22:14:14 ID:tE0PVbZ6
作品を投下します。

○あるカップルの肖像 
______________________________

出演:言葉、誠
場所:誠宅、リビング
設定:芋エンドafter。同棲中。
______________________________

☆某日PM6時、
2人で買い物後、帰宅し、くつろいでいるところ。

誠 :「ふう、やっと落ち着いた。それにしてもいろいろ買ったね。」
言葉:「そうですね。」
(言葉、しきりに自分で自分の肩を叩く)
誠 :「ん? 肩こり?」
言葉:「そうなんです。普段からよく凝るんですが、
荷物を持った時は特に固くなるんです。」
誠 :「ああ、それなら、揉んであげるよ。」
    うわっ、何だこの固さ。」
言葉:「大体いつもこんな感じです。
    私、胸がこんなだから、肩がすごく凝るるんです。
    あ、もっと強くしてもらっていいですか?」
誠 :「たしかに、これは結構力を入れないと、ほぐれないなぁ。」
言葉:「あっ、そう。くうっ。
   (痛そうだけど気持ちよさそうな表情)」
誠 :「肩がこれだと、背中も固いんじゃない? 言葉、うつ伏せになって。」
言葉:「あ、はい。」

(言葉、うつぶせになる。
 誠、言葉の背中の上で中腰になって、背骨沿いと肩甲骨沿いを集中的にほぐす。)

言葉:「ああっ、そこそこ。くうっ。」
誠 :「ああ、やっぱり固いね。ほら、肩甲骨まわりとかガチガチだよ。」
言葉:「(とろんとした感じで)くふっ、ふうっ。」
誠 :「(言葉、本当に気持ちいいんだな。じゃ、もう少し頑張るか。)」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

97 :みどりの日、:2008/03/03(月) 22:15:22 ID:tE0PVbZ6
☆30分後

言葉:「ありがとうございました。
    それにしても、誠くん、マッサージ上手なんですね。」
誠 :「ああ、母さんによくやってるからね。」
言葉:「そういえば、看護師さんでしたね。」
誠 :「そうそう。で、看護師って結構体力仕事なのに、
    長時間労働で休みもあまり取れないから、いつもひどく凝るんだって。
    で、よくマッサージさせられたんだ。
    まあ、おかけで、肩凝りは上手くなったよ。」

言葉:「そうなんですか。
    ところで、さっきのマッサージですが、
    中腰でしてましたよね。
    私の背中に乗ってくれて良かったんですよ。」
誠 :「(若干うろたえ気味)
    ああ、そうだったね。」
言葉:「?? あの姿勢では、やりにくくなかったですか?」
誠 :「(目をそらしながら)
    まあ、そんなこと、どうでもいいじゃない。ははは。」

(言葉、一瞬はっとして)
言葉:「ご、ごめんなさい。ま、誠くんを困らせるつもりはなかったんです。
   (しょんぼりした表情で)
    詮索することじゃありませんでしたね。ごめんなさい。」

(誠、言葉の悲しそうな表情を見て、罪悪感を感じて)
誠 :「いや、謝ることじゃないんだ。
    ああぁ。もう正直に言うね。
    マッサージの時のあえぎ声で、反応しちゃったの。
    で、その状態で言葉の上に乗ったら、反応してるのがばれちゃうでしょ。
    ああぁ、もう、だから言いたくなかったんだよ。」
(誠、赤くなって頭を抱えて、そっぽを向く)

(言葉、一転して嬉しそうな、それでいて恥ずかしげな表情になって)
言葉:「誠くん、そうだったんですか。
    でしたら、今度は私が、誠くんを気持ちよくする番ですね。」

(言葉、誠の上に乗る)

誠 :「言葉?」
言葉:「いいんですよ。誠くんは頑張ってくれました。
    今日は私が、誠くんを気持ちよくさせてあげます。」
誠 :「あ、ありがとう。でも、せめてベッドに行かない?」
言葉:「くすくす。なんだか、いつもとは反対ですね。」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

98 :みどりの日、:2008/03/03(月) 22:19:41 ID:tE0PVbZ6
☆2時間後、ベッドの中

言葉:「誠くん。私、昨日まで、この胸が嫌いでした。
    肩は凝るし、男子からはいやらしい目で見られるし、
    女子からは睨むような目で見られたり…。
    なんで私だけこんな思いしなきゃいけないんだろうって。」
誠 :「…」
言葉:「でも、こんな胸でも、頑張って誠くんを喜ばせられるなら…、
    それでもいいと思えるようになりました。」
誠 :「そっか。
    まあ、そう思ってくれるのは嬉しいんだけど…、
    そういう考えは捨てよう。」
言葉:「??? どうしてですか?」
誠 :「俺は言葉の胸大好きだけど、それは、大きいからとか、
    そういう技があるからとか、そういうことじゃないんだ。
言葉:「でしたら…?」
誠 :「簡単なことだよ。
    言葉の胸。それだけで十分なんだ。
    触れるだけで、俺は今でもどきどきするし、
    俺だけが触れられると思うと、たまらなく誇らしく思う。
    それに、俺がさわって言葉が気持ち良さそうに鳴いてくれると、
    オトコとしてたまらなく嬉しくなるんだ。
    だから、頑張らなくてもいいんだ。
    そのままでいいんだよ。」

(言葉、ぱあっと花が開くような表情で、嬉しそうに抱きつく)

言葉:「誠くん、誠くん。」
誠 :「おいおい、言葉、どうしちゃったんだよ。」
言葉:「誠くん、誠くん。(頬すりすり)」
誠 :「うん。(よくわからないけど、まあいいか)」
(誠、左手で言葉を抱いて、右手で言葉のあたまを撫でる。)

(誠、とても穏やかな気持ちになる。
 だが、言葉に擦り寄られた体は、正直に反応してしまう)

言葉:「?? 誠くん、その…興奮…しちゃいました、よね?」
誠 :「(ばつが悪い表情で)いや、これは…、ね。」

(言葉、艶っぽく笑って)
言葉:「誠くん…、実は私も火がついちゃいました。
    もう燃やし尽くすまで、治まりそうにありません。
    誠くん、大好きます。(にこっ)」

(フェイドアウト)


☆さらに2時間後、PM10時半

誠 :「げっ、お米、炊けてないや。」
言葉:「ああ、買ってきた鯵、出しっぱなしでした。」

…お楽しみは計画的に。

――――――――――――――― 第x話 大きな胸の小さな思い ――――

99 :みどりの日:2008/03/03(月) 22:29:03 ID:tE0PVbZ6
>>スクイズイフ氏
直前の投稿作品が重い話だっただけに、
ほのぼの話は一層心地よい。
GJ。

>>water氏
踊子の動かし方がとても魅力的でした。
修羅場の重さとコミカルさとは両立できるのですね。
あと、光のてれ具合も見逃せない。
GJ。



100 :名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 00:06:17 ID:1smzEN4A
>>99
ほのぼのしてていいなぁ。
言葉のコンプレックスを誠が優しく解消してあげてるのがよかった。
オチもおもしろい。
言葉が幸せで何より。乙です!!

101 :woodchuck:2008/03/04(火) 09:23:19 ID:K0WTQC3r
学食に向かう途中、すっと誠の手を離した言葉が
手洗い場でハンカチをぬらすと舞い戻り誠の口元にあてる
>75の続きです

「まことくん 腫れてるから……」
「あ、ありがとう ことのは」
「私のせいで・・ わたしのせいで・・ ごめんなさい・・・・・・」
最後の方には嗚咽が混じる

「気にするな 言葉のほうこそ 迷惑かけてゴメンな」
「そんな迷惑だなんて…… わたし諦めてたから
 こんな風にもうまことくんと歩けないと思っていたから……」
誠の腕にしがみつく言葉の力が一瞬だけ強くなる

「なるべく 一緒に居ような」
おもわず話した誠に
見上げる言葉の口元が小さく揺れている

学食の券売機で言葉に何も聞かずに「とりラーメン」を2枚さっさと購入する
「ぇえ?」言葉が不思議そうにしている 「あ・・あのお金」
「これくらいは大丈夫だって」律儀な言葉に苦笑する誠
「でも…どうして…?」
「え、なにが?」
「私の好きなもの・・・・・・)」最後はまた消え入りそうにか細いこえ
「ぁぁあ、俺って桂マニアだから」ふっと笑いながら答える
「ぇ?」
「この学校で言葉のこと一番詳しいのは多分俺だよ きっと」
・・・といって「男では」と付け加える
そう、これは俺と世界のことだからな・・・
でも言って「しまった」と思いなおす
そんな誠の返事で頬を赤らめるも
それ以上言葉は追求してこなかった

「ぅ・・・ぃてぇ・・・」 
ラーメンの汁が
泰介に殴られてずたずたになった頬の内側に容赦なく沁みる
口の端も切れていて痛みはずっと続く

「だ、大丈夫ですか?まことくん…」
言葉が心配そうに覗き込む
「ちょっと大丈夫じゃないかも」と笑いながら言う
「でも急がないと午後の授業遅れちまうぞ 言葉」
「は、はい」
言葉も小さな一口のピッチをあげるが
たいして進まない
「ちょっともらうな」といって
言葉の器からすこし間引いてやっと時間に間に合った
________


102 :woodchuck:2008/03/04(火) 09:24:02 ID:K0WTQC3r
6限目の授業を終えてさっさと帰り支度をする
壊れたipodもカバンに詰め込み教室を出ようとする
「ま…誠、まってよ」世界が追いすがる
「ごめん 今日は一緒にいられない」
「明日はいいの?」
「わからない」
「そんな… ひどいよ誠…」
「ごめん」
「あやまってばかりだね」
「ごめん」
 ・・・
「だったら途中までいっしょに行く…」

断りきれず世界をつれたまま4組に向かう
言葉は帰り支度をすませてそのまま席に座って待っていた
周囲に人はいるが、誰も近づかないし話しかけもしていない
誠が傍に近寄ると言葉の頬が染まる
でもその向うにいる世界を見つけて戸惑いを隠せない
「西園寺さん……」
「や やだなぁ 緊張しないでよ 虐めたりしないし」
「そ、そんなこと」
2人して黙り込む
周囲が緊張しているのがわかる
「ちょ・・ちょっといいかな」
乙女が前に出てきて
世界の腕を掴むと教室の端に引っ張って行く
「世界、悪いけど先に帰るから」
「ま…待って、誠」

そういう世界に返事もせず
言葉を引っ張るようにして教室を出て行く
「い、いいんですか?まことくん」
「何が?」
「西園寺さんです」
「あいつは加藤に話があるって呼ばれてただろ
 それに最初から途中までついて行くって言われただけだから関係ないさ」
あえて「関係ない」と言う部分を強調して答える

大通りを2人であるく 誠も言葉も無言だったが
言葉はときおり手を誠のほうにむけて伸ばしたり引っ込めたりしている
「何をしているんだ 言葉」
そういうと誠は言葉の手をとり自分の腕にまわさせる
「まことくん……」
「これでいいんだよな」
「は、はい……」
顔をあからめて斜め下に目線をさける言葉

「わたし、こうしていていいんですか?」
意を決したように言葉が誠に聞く
「なにが?」
誠が一瞬語気を強める
「わたしは、まことくんの彼女でもないのに……」

沈黙が影をおとす


103 :名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 09:36:01 ID:K0WTQC3r
>>80
伊藤「さん」
そういえば澤永「さん」でしたよね
知り合いになるまえだとやっぱりそういう表現になるんだよな・・ と納得してしまいました。
文字だけの場合特に、こういう細かいところって重要ですよね

>>96
にひゃら っと・・・してしまいましたがな
あの、大きな胸の人は反対側の手で胸を持ち上げて肩のツボを押すと効くらしいっすよ
いやエロのためでなくって(笑

幸せ分補填は定期的に必要・・・ごちそうさまでした。





104 :スクイズイフ:2008/03/04(火) 12:55:46 ID:lS+vL8ys
>>103
言葉はどんなに親しくなっても心以外は呼び捨てはしませんからね〜サマイズはせっちゃんかな例外は

しかし澤永、乙女は良い暴走です〜まあ話を盛り上げるには仕方がないですが…徹底的にやってもらいましょう
次を楽しみにしてます

みどりの日さん
狙ってやってるわけではないけど…まあ癒されるなら本望です

105 :mark:2008/03/04(火) 20:04:55 ID:veSIFNvd
今日は特にひねり無しの、世界と光のおはなし。


12月26日 光の洋菓子屋にて


店の手伝いをしている光。そこへ世界がやって来た。

光 「いらっしゃいませ〜…って世界じゃないの。」
世界「こんちわ〜。さすがに今日は空いてるね。」
光 「クリスマスも終わったしね。ところで家に何の用なの?
   売れ残りのケーキ、タダで食べさせてくれってのは無しだからね」

世界「あははは、違うって。今日はちゃんとお客として来たんだから」
光 「そうなの?珍しい」
世界「これとこれと、それと、これもいいかな。忘れちゃいけないのが、
   苺とブルーベリーのババロアそれぞれ2つと、ショートケーキ2つ。あとは……」

店頭のケース内に並んだ何種類かのケーキを指し示す世界。

光 「おいおい、買ってくれるのは嬉しいけどさ。1人で全部食べる気なの?
   さすがにお腹がブヨっちゃうよ」
世界「そうしたいのは山々だけどさ、誠に協力してもらうから大丈夫よ。
   ババロアは全部私のだけどね。」

あ、そっか。誠は世界の彼氏だもんね。なら2人でケーキを食べても
おかしくないか。そう思う光。

光 「でも、だったら一昨日か昨日買いにくればよかったじゃない。
   私の友達という事で、特別に割引してくれるよう都合する事も出来たのに」
世界「実はね、クリスマスにケーキ食べられなかったのよ。失敗しちゃって。
   他の料理に気を使いすぎて、スポンジ焦がしちゃってさ……へへ」

クリスマス用の料理を誠に振舞う為、材料を買いこんで、昨日1日頑張っていたのだが、
ケーキだけ、スポンジの表面が焦げ、中身も半生な状態のまま焼きあがってしまい、
せっかくのケーキが台無しになってしまったのだ。その為、急遽ケーキだけ
光の店で買う事にしたのである。

106 :mark:2008/03/04(火) 20:12:33 ID:veSIFNvd
世界「生地の混ぜかたがまずかったか、オーブンの調節がうまくいかなかったか
   だと思うんだけどね。他の料理は上手く出来上がったから、ケーキ失敗は
   ちょっとヘコんだわ。」
光 「世界も甲斐甲斐しいじゃないの。やっぱ好きな男が出来ると、変わるもんかねえ?」
世界「光だって澤永がいるじゃん。私みたいにさっさと告白したらいいのに。」

光 「ううー。そうしたいけどさ、あいつ全然私の事興味ないしね。はぁ……」

ふかーい溜息をつく光。

世界「でも光の気持ちもわかるけどね。以前の私もそうだったし」
光 「ま、ぼちぼち頑張ってみますか。2月にバレンタインもある事だしね。
   ……えーと、全部で3230円になります。1個ぶんおまけしとくわ」
世界「さんきゅー光。じゃあお手伝い頑張ってね。バイバイ」
光 「バイバイ。ご来店ありがとうございました」

営業ではなく、素の笑顔で見送る光。
きっと誠か世界、どちらかの家でケーキに舌鼓を打つのだろう。
ひょっとしたら、お菓子より甘い一時も過ごすのかもね。

光 「おまけするの止めにすりゃよかったかな? 私も甘いな」


(おしまい)

107 :名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 22:33:10 ID:BqaGUlsZ
>102-102
乙。これから凄く楽しみでもあり、これ以上の嫌な展開は
見たくない気持ちもあり…。気になる。

108 :みどりの日:2008/03/04(火) 22:47:28 ID:12PFlMMw
>>100、103
ご感想、ありがとうございます。
喜んでいただければ幸いです。

あと、見返してみると、いくつか日本語を直し忘れた所がありました。
いっそ消去したい…(赤恥)。
ともあれ、寛容なスレの皆様に感謝します。

                    みどりの日 拝

109 :名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 22:57:10 ID:12PFlMMw
>>woodchuck氏(101−102)
前回に続いて、重苦しい展開ですね。
でも、「頂上の絶景を楽しむには、頂上に着くまで我慢して登れ」
という言葉もあるので、しばらく耐えます。
(読む立場で「耐える」というのも恐縮ですが。)
続きを楽しみにしています。

>>mark氏
なんでもない日常は、とても幸せなこと。
そんな作品ですね。
GJ。

110 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:03:57 ID:pPpD4fWi

「……私、二人は幸せになれないと思います。」
「言葉…!」
「二人を幸せになんか…しませんから…」
「何を…」
「だって……私は……ずっと…誠くんを好きでいますから……」
「桂、さん…?」




「……永遠に」




誠くんの家のベランダから投げた身体が自由落下していく。
地上へと落ちる須臾の間に、次々と現れては消えていく、誠くんに出会った日から今日までの日々の記憶。

今、私は走馬灯を見ている。
誠くんと一緒にいられた時間はとても幸せだった。
けれど、もうじき私は誠くんのいないところへと旅立つ。
けれど、私はずっと誠くんを見守るの。

だって…私は誠くんのことを……




ずっと…愛しているから…




「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」




西園寺さんの悲鳴が聞こえる。
割れた私の頭から零れ出る脳漿と血が地面に広がっていく。
地面にぶつかった瞬間の痛みは無くて、重たい衝撃が頭にあっただけ。
身体が落下していく最中に、私は全く恐怖を感じなかったし、感じる理由もなかった。
それどころか、身体が落ちていく間、私はとても愉快でたまらなかった。


(あ……)

視界に広がる形式が揺らいでいく。
それはまるで、映画が終わるときのように、景色が段々と暗くなっていく。

あぁ、私はもうすぐ…誠くんの永遠になれるんだ…
そう思うと、私は浮かべた笑みを絶やさずに入られなかった。

さようなら、誠くん……
…さようなら……さようなら……
私の…愛しい人…
誠くん…………さよう…………なら…………

111 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:06:06 ID:pPpD4fWi


……………………








「……?」

気がつくと私は真っ暗なところにいた。
自分が今いる場所が天国でもなければ地獄でもないことは分かる。
死後の世界に関する話や、そういった本はたくさん読んできた。
けれど、ここが死後の世界だとしたら、それらは想像上のものでしかなかったことになる。
死後の世界って何もない世界なんだな、と思う一方で疑問もわいてきた。

ここは本当に死後の世界なの?




歩こうとして、ふと、足元を見ると、自分が立っていることが分かった。
私は最期の瞬間、うつ伏せに倒れていたはずだったのに。
手を上に伸ばして、損壊して一部が失われた頭を触ってみる。


頭は何事も無かったように損下部部は復元されていた。
自分の現状が把握できない今、復元という表現が正しいかは分からない。
でも、とりあえず、そういうことにしておこう。


「……私は、死んだの?」




112 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:08:08 ID:pPpD4fWi
答える者はいない。
これから、どうすればいいかのか分からない。
けれど、この場に長く居たくはないと思った。
私は、暗闇の中を進み始めた。




「……何処に…行けばいいんだろう……」




歩く、


歩く、歩く


歩く、歩く、歩く、


歩いて、歩いて歩いて歩いて歩いて歩き続ける。




暗闇の中を歩く。
道標のない暗闇を歩く。
道なき道をただ歩いていく。
今の私にはそうすることしか出来ないから。


そうして、歩き続けて、どれほどの時間が流れたのだろうか?
時間の感覚も分からないこの暗闇の中で、私はいくつかの扉が並ぶ場所に辿り着いた。
真っ暗闇に存在する扉はまるで浮いているかのようで、どこに繋がっているのか見当もつかなかった。


「…………」



113 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:08:58 ID:pPpD4fWi


行く当てもなく、自分が元いた場所も分からない。
私は扉の一つに手をかけると、ノブをゆっくりと回して中へ入った。



『……助けてください……助けてください……』
「…………」
『……助けてください……助けてください……』
「……私は桂言葉といいます。……貴女は誰ですか?」
『……助けてください……助けてください……』
「質問に答えて下さい。あなたは誰なんですか?」
『……助けを求めている者です。助けてください……』
「貴女が助けを求めている理由は?何故助けて欲しいんですか?」
『私にはもうどうすることも出来ないのです……だから助けてください……』
「……全然、話になりませんね。」
『……助けてください……助けてください……』


私は扉を閉めて外に出た。
外は部屋に入る前と同じく真っ暗な闇。
扉の中にいた女性は助けを求めていた。
何を助けて欲しかったのか、或いは何から助けて欲しいのかは知らない。
ロクに会話することもなく部屋を後にしたが、分かったことがあった。

ここにある無数の扉は、誰かの記憶を閉じ込めたものであるということ。
さっき私が見たのは、誰かの記憶なのだと。


「もしかして…私も…いずれ…?」



114 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:10:13 ID:pPpD4fWi


答える者はいない。
辺りを見回しても扉、扉、扉……
扉だらけ。

同じような扉がいくつも並び、その数だけ記憶が封じ込まれている。
今の私にどう関係するのかなんて分からない。
それからも私はしばらく、扉の並ぶその場を歩き続けた。


歩いて進んでは扉が現れ、自分の後へと消えていく。


そのうちに、一つだけ形の違う扉が現れた。
それは他の扉よりも一回り大きくて、開けるのに幾ばくか力が必要に思われた。
私はその扉の先が気になったけど、暫く逡巡し、それから扉をゆっくり開いた。
扉は特別力を必要とすることなく開き、その先にはまた暗闇が広がっていた。
ただ少し違っていたのは、自分以外の何者かの気配があったこと。
その何者かは、私が顔を向けるよりも前に私に声をかけてきた。

……黒いマントに身を包んで、顔に仮面を被っていた。


「あなた、迷子ね?」
「…分かりません。ここは何処なんですか?」
「何処でもないわ。」
「あの部屋は?」
「今まで死んだ人たちの記憶を封じた部屋。」
「……私は死んだんですか?」
「死んだ。けど、肉体ではなく心が死んだの。」
「そ、そんな…。肉体が死んでないなんて、そんなはずない……」
「あの部屋は言わば心の墓。」
「…………」
「あなたの心も、きちんと埋葬しなければならない。」
「……私は、何処に行けばいいんですか?」
「あなたの部屋はあっち。けれど、あなたの心はまだ少し生きている。だからこうして彷徨っている。」


仮面を被った誰かは、そこまで言うと言葉を止め、懐から何かを取り出した。

115 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:10:53 ID:pPpD4fWi

「これをあなたにあげる」
「…これって……拳銃ですか?」
「そう。それを口に咥えて引き金を引く。それで全て終わる。
女の子の力じゃちょっときついけど、思いきり引けば大丈夫。」
「死んだらどうなるんですか?」
「この空間の住人になって記憶される。心が死ねばやがて肉体も死ぬ。
だけど、あなたの記憶は私が覚えててあげるから安心して。」
「…………」
「因みに、その拳銃には弾は込められていない。」
「え?」
「けれど、あなたが望めば何度でも弾は出る。気が変わったら、
その銃で私を殺しに来るといい。一番奥の部屋に私はいる。」
「…………」

それだけ言い残して、仮面を被った誰かは去っていった。
後のは私が一人残されて、辺りに静けさが戻った。


「……私は」




1.何者かを殺しにいく
2.拳銃で今度こそ本当に死ぬ

116 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:12:26 ID:pPpD4fWi
※説明
このネタはとあるフリーゲームのシナリオを元ネタにした作品です。
選択肢から、24時間後まで多かった方の項目を続きとして書きます。

117 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:25:08 ID:DIPmx9Ya
>>115
両方見てみたいけど、ここは1で。
続きがすごく気になる…。

結果はどうあれ楽しみにしてます!

118 :woodchuck:2008/03/05(水) 08:56:14 ID:Yp8ZRYe/
>>102のつづきです

しばらくして
「彼女ってなんなんだろうな…」
突然の誠の問いに言葉が躊躇する

「ぇ?」
「前に付き合ってたとき、言葉はおれの彼女だったんだよな?」
平然とはなしを続ける

「は、はい」
「あの時、こうやって腕を組もうとしたか?」
「え、いえ…」
すまなさそうな顔をして言葉が俯く

「今は組もうとしてくれたし、その…喜んでくれてるよな?多分」
「はい うれしいです」
じっと誠をみつめ答える

「今の方が彼女らしいとは思わないか?」
「(…)」
「でも彼女じゃないんだよな……」
誠は言葉とは反対のほうを眺め、通りを行きかう人を見ながらつぶやいた
世界のことを思い出しながら言葉の腕のぬくもりを再確認する
_______

「ちょっと あんた達どうなってんのよ」
乙女が世界に問いただす
「どうって・・・」
答えようも無い質問に苛立ち混じりで世界が問い直す
「せっかく桂にひどい目みせて溜飲下げてたところなに
 あっさり取り戻されてんじゃないわよ…
 こんなんだったら私が捕まえとくんだった…」
乙女は爪を噛みながら世界にあたる

「どういうことよ それ ひどいめって何よ」
「あんたはヘラヘラしてフォークダンス踊ってたんだから
 いまさら文句言うんじゃないわよ」
「だから何、貴方達何をしたっていうの?」
ちっ軽く舌打ちをすると乙女が吐き捨てるように言う
「澤永のバカに桂襲わせてやったのよ、
 あいつ伊藤に振られて呆然としてたからさぁ
 あっさり押し倒されてあとは好き勝手されてたわよ。いい気味だった。
 澤永あんまりえげつないから、
 私たちも最後まではみてないけどさあれは強烈だった」
乙女は醜さがにじんだ笑みを浮かべる

119 :woodchuck:2008/03/05(水) 08:56:37 ID:Yp8ZRYe/
「な、、なんてことを、、、それ、誠は知ってるの?」
「さぁ… どうだろね あの乳お化けがそれを伊藤に伝えられるのかな」
「でも、それを知ったら誠」
「知ったらどうだっていうのさ 伊藤が何かするとでも?」
「あなた、誠のことが好きだったんじゃないの?」
乙女がその言葉を聞くと同時にかっと目を見開いて世界をにらみつけた

「ふざけるんじゃないわ 
 ちょっと伊藤の彼女になったからって
 どいつもこいつもいい気になってんじゃないわよ
 あんた達が出てくる前から、小さい頃からずっと
 私は伊藤と幼馴染で何年も何年もあいつだけを見続けてきたんだよ
 そんな私に…」
世界の首元を締め上げるように乙女が詰め寄る
取り巻きの3人があわてて乙女の腕をはなそうとひっぱり
ようやく解放された世界
ごふっごふっと咳き込む

「… 悪かったわよ」
気おされた世界がそうつぶやくように乙女に謝った

「でも、それを知ったら誠は…」
もしかしたら戻ってきてくれないかもしれないと
世界はその先を口に出しては言えなかった。
________

しばらく腕をくんで緊張が解かれたのか
それとも以前の感覚をとりもどしたのか
電車に2人して乗り込んだあとは、言葉とたわいもない話をすることができた
言葉も誠もあえて学校の話題、世界の話題をさける
音楽の話で盛り上がったとき

「まことくん あのいつものアレは…?」
「あれ?」
という誠にイヤホンの仕草をする

「あ… あれ、修理に出してるんだ…」
とっさに嘘をついて口ごもる誠 
「そうなんですか…」言葉が考え込んでいる

昨日の帰り、誠は普通にそれを使っていたし
今日の朝だって言葉は誠と一緒にこそこなかったものの
いつもの電車、いつもの場所で壁にもたれて音楽を聴いている誠を見ていたのだ
言葉は世界に誠を奪われてからもずっと誠のことを見ていた
もう傍にはいられないと納得しなければいけなかったけど
それでも諦めきれずずっと誠のことを目で追いかけてきたのだ

120 :woodchuck:2008/03/05(水) 08:57:02 ID:Yp8ZRYe/
「そうですか… 今度同じ曲を私のにも入れてくださいね」
言葉の突然の申し出に誠は驚いた
「ぇ?言葉ってipodもってたっけ?」
「ぇぇ少し前に買ってもらったんです」
「そっか、俺のは古い奴だからな 今のはかなり使いやすいって聞いてる
 どう?使い心地いい?」
誠は話を逸らすことができたと思い、言葉に質問を続ける

言葉が買ってもらったのは誠と同じ古い型のものだった
お店でもいぶかしがられたが
言葉は連れて行ってくれたお父さんの勧めも店員の勧めも聞かず
カタログだけでしか会えなかった、古いタイプのそれを言葉は執拗に拘った
店員は奥にかえると必死になってパソコンとにらめっこし在庫を探している
ようやく隣県の田舎町にある在庫を探し当てて
「来週なら届きますよ」と言葉を喜ばせたのだった

「たまたまそれがありまして……」
言葉のことばに誠は「?」と思った
言葉の家はお金持ちでいくらでも最新機種を買える筈だし
この辺の店は全部回っていて、誠と同型のものは全滅しているのも知っていた
泰介にねだられて一緒に探し回った日を思い出す
発売当時かなりの人気で品薄のまま後継機種にバトンタッチしたものだからだ

「そうなんだ」
いぶかしげな誠の返事にこたえるように
「それに… 同じものなら誠くんにもしかしたら使い方教えてもらったり
 その同じ曲を入れてもらったりとか…できるかもなんて思ったから。」
そういって言葉は顔を俯く
「ああ構わないよ… 今持ってるなら預かるけど?」
言葉はカバンからそれを取り出すと
「それじゃぁ駅につくまで一緒に聞きましょう」といって
イヤホンの片方を誠につけた

言葉のipodからはおそらくクラシックのアレンジであろう
透明感あふれるインストゥルメンタルが流れてきた。
_______



121 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 09:03:31 ID:Yp8ZRYe/
>>116
わたしも 1 に

>気が変わったら、 その銃で私を殺しに来るといい。
こう書かれるとやはり気になる

>>105
ひねりなしと書いてくださってるのに
光・世界・ケーキ屋とみて
世界あてうま光セフレのルートを想像してwktkする鬼畜な自分がいる
アニメの描写のせいで世界は料理上手の印象が強いですよね



122 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 12:43:27 ID:uWLFdnaB
>116
自分はあえて2で。
終わりそうだけどこっちが凄く気になる。

123 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 13:34:53 ID:yPMm0a2h
>>116


あえて棘の道を。
両方気になるが結果がどちらでも読む。

124 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 15:39:03 ID:JG30dNrr
>>116
2に一票

125 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 21:23:17 ID:adJSH7F3
>>116
私も2に一票
欲を言うと両方書いて欲しいです…

126 :みどりの日、1/2:2008/03/05(水) 21:35:19 ID:MOlNUBoF
ショートストーリーを投下いたします。
職人さん達の大作の箸休めとしてどうぞ。


――――――――――――――――――――――――――――――――――
§ 榊野な日々

出 演:誠、言葉、世界、七海
場 所:榊野学園最寄り駅、AM8時
設 定:本編第1話開始直後。
     〜もしも、駅が通勤客等でごった返していたら。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
誠、言葉を携帯で撮ろうとする。
が、ラッシュアワーなので、うまく撮れない。

誠 :「(独り言で)
    この角度なら、えい。(ぴろろん)
    ああ、失敗だ。外れてるわ。
    よし、もう一回。うわっ。」
(撮ろうとした瞬間、サラリーマンがぶつかる)

誠が携帯を向けた方向には、たまたま世界と七海が歩いていた。
で、運悪く、七海は誠の行動に気づいた。

七海:「(独り言で)
    ああん? 伊藤の奴、あたしらを盗み撮りとはいい度胸だ。
    ちょっと絞めてやるか。」
世界:「え? 七海?」

七海、伊藤の方に歩いて行く。
七海:「おい、伊藤。」


127 :みどりの日、2/2:2008/03/05(水) 21:37:04 ID:MOlNUBoF
だが、誠は、言葉に夢中で、七海が近づいているのに気付かない。
誠 :「(独り言で)
    あっちゃぁ、甘露寺が写っちゃったよ。
    こんなもんいらないよ。
    消去、消去。」

七海:「な…。てめぇ。」
(ボカッ、バキッ)
誠 :「ぐはっ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆その日のホームルーム

担任:「えー、伊藤君は、1ヶ月の入院だそうです。」
世界:「七海。えーっと、朝のアレは、
    伊藤が隠し撮りしたから?
    それとも、迷惑そうに消去したから?」
七海:「(ばつが悪そうに)
    …ふん。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆3日後、榊野学園最寄り駅

言葉:「あの人…、今日もいない。どうしちゃったんだろう。
    こっそり目で追っていたんだけど…、
    迷惑だったのかな…。」

誠とクラスが違うため、入院の事実を知らない言葉は、
無駄に落ち込んでいた…。

(フェイドアウト)

――――――――――――――― 第x話 あなたがいない ――――――


以上、ショートストーリーでした。



128 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 21:52:11 ID:vTY8wKVI
>>116
自分は、1に投票。
ただ、分割投票できるなら、
6対4に分けたいくらいの僅差です。

129 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 21:54:22 ID:Vjtjtnyp
ワロタw

130 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 22:15:55 ID:lO1jpfIR
>>116
自分は1です。
ところで元ネタになったフリーゲーム
どんな名前で、どこでダウンロードできるの?

131 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 22:47:39 ID:Bon9wna0
>>116
色々迷ったが2を選ぶ

132 :名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 23:31:53 ID:pPpD4fWi
こんばんは。
アンケートのご協力ありがとうございます。
票は現在のところ2が多いようですね。
けど、両方のケースを書いて用意はしておきますが。

>>130
カードワースというフリーゲームのCASE:Bというシナリオが元ネタです
元ネタというよりも、作品を改めて見返すと、改変といった方が正しいかもしれません。
因みに、CASE:Bというシナリオは”EIJYU CASE”で検索に掛ければ、すぐに見つかると思います。

133 :名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 00:01:47 ID:D20yi9D+
>>132
遅くなったが両方頼むよ

どちらかと言えば2なのだが・・・



134 :名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 00:11:31 ID:T9Yh5j1/
>>133
明日が忙しいので、アップは後日にします。
とはいっても、金曜日にはアップできると思うので気長にお待ちください。
では。

135 :名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 00:25:03 ID:Ilg8YarB
>118-120
言葉の身に何が起こったのかを知った世界が
これからどう動くのかが興味深いです。

136 :woodchuck:2008/03/06(木) 21:36:18 ID:gnts2tU5
>>120の続きです

いざ駅につく段になったとき
誠がカバンにしまおうとおもって、
ちょうどその口を少しあけた
慌ててイヤホンをはずす言葉が
減速する電車のせいで、その誠にもたれかかってしまい
トンっと背中を押してしまう

その拍子に、帰り際一番最後に押し込んだあれが床に落ちてしまった。
言葉がそれを凝視する…
「まことくん…」
言葉のすまなさそうな瞳が誠を見据える
普通に壊れたんじゃないのは一目瞭然だったからだ

「あ、これね今から修理に出すって意味だったんだよ」
「まことくん、わたしには気を使わないでください…」
電車は既に駅にとまったあとで、扉が今にも閉まりそうなのを感じ
誠は言葉の手をひいてそのまま降りてしまう

「まことくん…」 とまどう言葉
「あれでおしまいなんて、さすがにあんまりだろ…」
・・誠がすこしおどけてみせる
「(…)」
「気にするなって」
「でも…」
「言葉がお尻で踏み潰したって顔してるぞ」少し余裕を持って話す
「そ、そんな」顔を一瞬赤らめるもすぐに沈うつな表情にもどる
「でも、気にするな おれは好きで今ここにいる
 壊れたのだって言葉のせいではない。絶対に違う」
「まことくん…」

もう一度言葉のipodをとりだし
さっきまでと同じようにイヤホンを1つずつ分けて耳につける
誠は電車の中で耳にしたあの曲まで戻してスタートさせる

「この曲気に入ったんだ、言葉みたいだなって」
「ぇ?」
「透明で気高い」
「そ、そんな…」
「良く似合ってるよ」
「でももう…わたしは、汚れてしまってる…」
「なんでそんなひどい事を…」
「でも…」
言葉は泣き出して止らなくなってしまった。
ついでだから送っていく
そういって誠は言葉の手をひき改札を抜けた。
________



137 :woodchuck:2008/03/06(木) 21:36:40 ID:gnts2tU5
通りをすぎ
住宅街にはいると児童公園がある
そこまでいくと誠はベンチに言葉を座らせる

「そんな言い方はするなよ」
「でも…」
「もう二度とするな」
「でも…」
押し問答になると思い一旦口を閉じる

「でもな 言葉は言葉だよ
 俺にとっての言葉は…なにがあっても透明で気高いんだ 
 それでいいじゃないか
 人の感想にけちをつけるのって『芸術』の鑑賞態度としてどうかと思う」
少しでも言葉の気持ちが軽くなればよい そう思って話を続ける
ひとしきり言いたいことをいい、
言葉がいう自己否定のことばを全部ひっくり返す
そして最後にこういった。

「たしかに言葉はおれの彼女じゃないかもしれない 
 だから本当はえらそうなことなんていえないんだろうけどさ
 でも自分の大切なひとを見ているのって悪いことじゃないだろ 
 だれも止めることなんてできないことだろ…」
誠は自分自身に言い訳でもするように言葉をつなげる

「いま俺はここにいて、いま言葉はここにいる
 それだけ ほかは気にするな」
ぎゅっと手を握り引き寄せ、肩を抱く。
それ以上はしない、でも手の力は緩めない。
言葉が落ち着き、何も言い返してこないことを確認して
あらためて言葉の家にむかうことにする。
言葉は公園をでてからずっと無言のままだ。

言葉の家のすぐ近くまで来たところで誠が言う
「そろそろ家だろ ここで見てるから家におはいり」
「ぇ?」
「男が家まで送ったらお母さんびっくりするだろ
 何かあったんじゃないかって…
 それに俺、心ちゃん苦手だから いや嫌いなわけじゃなくって
 好きなんだけどパワフルで押されまくるっていうか
 今相手をする元気が無いっていうか…」
「ごめんなさい…」
言葉は「元気が無い」という部分に反応しているようだ
「ちがうって 別に元気が無いわけじゃなくって…疲れた?」
「ごめんなさい…」
今度は「疲れた」という部分に…



138 :woodchuck:2008/03/06(木) 21:37:02 ID:gnts2tU5
「あぁもう!」誠はいきなり言葉を引き寄せると唇でその口をふさいでしまった
「ぇ?」解放された言葉は誠を見上げる
「だから恥ずかしいからもう帰る・・・な」
そういって手を大袈裟に振って言葉からはなれ、今来た道を引き返して行った。
言葉は何も言わずそっと背中を見送った。
_______

言葉は家にかえるとすぐにシャワーを浴びる
前はそんな習慣はなかったが、学園祭のあの日から身についた習慣
手をこれでもかこれでもかというほどに繰り返し洗う
体もありとあらゆるところまで指でかき出す、擦りつけ引っかくように
全身の皮膚を剥がすんじゃないかと思うほどに
ところどころ背中や腹部には自分の爪で引っかいた瘢がのこる

石ケンがしみていたいのか
涙が止らない
「二度というな」誠くんにそういわれたけれども、私は汚れてしまった。
一度だけじゃない、寂しさを紛らわすために何度も何度も・・
もう取り返しがつかないってわかっている…
誠くんにキスされた口唇も繰り返しあらう
次は誠くんを汚しちゃいけない、そう思うから
唇の端が切れてしまい
シャワーに血がにじむ
毎日こうやって洗わないともっと汚れてしまう気がするのだ
言葉は必死になって洗う 洗わないと、気が狂いそうになるから
いやきっと私はもう気が狂っている…。

服を着替えると自室にもどる
リビングにいる妹はまた私のことを「引きこもり」といって笑う
引きこもっていられたらどんなに気持ちが楽になるだろう
私はまた明日も学園にいく まことくんが望むように澤永さんとは別れた
でもまたあのいじめられる毎日が始まる
あろうことか今度は誠くんまで…
あの壊れたipodを思い浮かべる
あんなに気に入って使っていたものを私は…
ぎゅっと唇をかみ締める やっと止ったはずの唇からまた血がにじむ
ちょっとすえた味が口の中に広がる

まことくんにメールを送ろう
今日はまことくんにとても優しくしてもらった
嬉しかった、まことくんがわたしを一生懸命かばってくれた
あの人のとなりにまだ私の場所はあった
明日も優しくしてもらえるだろうか

もし優しくしてもらえるなら…
わたしは生きていける

139 :名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 21:41:56 ID:gnts2tU5
>>127
やっぱり 副題でわらわされました。
センスありすぎ

にしても甘露寺最強・・・

>>135
動くというか動かないというか動けないというか
このシチュだと刹那が居ないという悪条件が重なっていて
かなり世界にはつらい状況なものですから・・・

140 :名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 23:12:36 ID:ni5CpwFy
>woodchuckさま
言葉様が誠と幸せになりますように・・・(土下座


141 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:04:12 ID:OFwtQ5Gh
言葉様が幸せになれば他の奴らなんか、どうでもいいんです。(刹那は例外)



142 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:11:53 ID:EukRHS5e
>woodchuckさま
いつも楽しく?拝読させて頂いてます。毎回読み終わるたびに
続きが気になって仕方ありません。これからも頑張ってください。
>>141
まったくもって同意です。

143 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:19:36 ID:snhhVff1

>>woodchuck氏(136−138)
「言葉が壊れる前に、何とかして心のドアを開けたい。
でも、どうしてもドアの鍵穴が見つからない。」
というような緊張感・切迫感が出ていて、
いつも以上に読まされるものがありました。

ハッピー・アンハッピーどちらの展開であれ、
ますます楽しみです。

144 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:28:39 ID:mOC0yMzV
>>138
ブログのほうも更新されましたね 今から読ませていただきます
もう、「どうか、言葉様に救いを… お願いしますm(__)m」
という気持ちでいっぱいです…

145 :スクイズイフ:2008/03/07(金) 16:40:24 ID:ZBOSUN/T
SchoolDays-if3.5話
榊野町駅前〜光
澤永に謝りたくて…気が付いたらここまで付いてきてしまった…
私は物陰から謝るタイミングを完全に逃した状態で澤永を見ていた…
何故なら待ち合わせていたのか女の人と仲良く喋っている…大学生?社会人?
どちらにしても急に気持ちが落ち込んできた…
澤永にあんな親しげに接する人がいれば同世代の女なんて興味ないのは当たり前…
…気がつくと泣いていた…自分が情けないやらなんやらで〜
泰介「あ!!え!く、黒田?」驚いて顔をあげると澤永が…
さっきの女の人の後ろに隠れて驚いた表情でこっちを見ている…
光「あ…《やば!》」私は涙が止まらずどう答えればいいか〜おろおろするばかり…
??「黒田?」不思議そうに私を見る女の人…
光「あ、あの、さ、澤永ごめんなさい!」私はそれだけ言って逃げようとした瞬間〜
??「ちょっと待って!」私の手を掴んで言う…
??「黒田さん?って言ったかな…ちょっと付き合って〜」後ろの澤永が驚き顔で覗いていた

喫茶店〜
??「なる程〜泰介に謝りたくてここまで付いて来たと…」
光「はい…」何故か逆らえないまま女の人に事情を説明〜核心は隠したまま…
??「……泰介〜顔貸しな」と言って少し離れた所で話している
時々、え!?とかそれはないとかマズいよ〜とか…そして戻ってくると…
??「ちょっと私、用事思い出して1時間程抜けるから弟をよろしくね!」
光「へ?弟?って…」
美紀「あ〜いけない紹介がまだだったね〜こいつの姉で澤永美紀って言うのよろしく!」
光「お、お姉さん…何ですか?!」
美紀「よろしくね…じゃあね」と言って行ってしまった…
そして残された2人…いざ何を喋ればいいか判らず…時間だけが過ぎていく…そして…
泰介「じ、事情は判ったから…その緊張するな…ひ…光…」
光「…何ですと!」驚いて顔を見るとメニュー表で顔を隠しながらこっちを見てる
泰介「お、怒らないんだな…」ますます顔が赤くなっていく
泰介「え〜と…確か…携帯で…ひ、ひ、光の写真撮って…待ち受けにして良いか?」
見ると携帯がカメラ機能付き携帯電話になっていた…この前、機種変したと言う…
光「……」もう頭がパンク寸前…何が何やら…もう…

一時間程〜
美紀《さて戻るかな〜黒田さん初々しくて可愛いなあ…
泰介には勿体無いけどね〜上手くやれたかな?》

3.5話「ゆでだこ」完

146 :スクイズイフ:2008/03/07(金) 16:41:07 ID:ZBOSUN/T
3.5話をお送りします
光と泰介の話です
まあ使えるものは何でも〜と言うわけで姉、澤永美紀登場

まあすでに4話で結果はわかっていますが読んでない人のためにその辺はボカシたつもりです
どうかお付き合いください
ブログの方ではもう少し書き足す予定

で7話ですがあとはほんの少しですのでちょっと待っててください
まあ日曜日前後には載せる予定です〜
では〜

147 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 16:57:44 ID:IXe9W3wf
乙です
アニメでも姉がもうちょっと上手く立ち回れば、
レイパーは暴走しなかったんだろうけどねえ

148 :mark:2008/03/07(金) 20:19:29 ID:tphKN6R/
今日は前スレで書いたような後味悪い話を。3人組は「お前が言うな!」
と言いたくなるかもしれませんが、これ以上関わりたくないと思うのは、
案外リアルな反応でしょうね。(言葉・世界が電車死亡ENDで誠生存)

3組

世界の席に位置する机には、花瓶に入った花が添えられている。

「伊藤のやつ今日も休みかよ……」
「無理もないけどさ。でも、こっちも正直顔合わせたくないよ」

七海と光が、いつも世界の隣に座っているはずの誠が学校に来ない事に、
複雑な思いを抱いていた。

「桂も桂だけど、伊藤もちょっとひどすぎるよな」
「不幸な事故だとわかってるけどさ、世界と桂さん、どっちか
 はっきりさせないで、ずるずる付き合い続けてさ。挙句の果てに
 2人とも死んじゃったんだもん。伊藤が殺したようなもんだよ」

光が憤りを見せ、吐き捨てる。

「刹那もあれからずっと元気ないし。私は世界の身内じゃないから、
 お通夜しか出なかったけど、あんなに泣いてた刹那見たのは初めてだよ」

それでも告別式以外では学校を休まず登校し、気丈に振舞っている刹那だが、
陰のある雰囲気までは隠しきれず、光と七海は刹那に何も声を掛ける事が
出来なかった。

「誠って何気に厄病神なのかね?俺も桂さんが亡くなったって聞いた時は
 超ショックだったけどさー。………あーあ、俺も死のうかな」
「じゃあ今死ね。別にあんたなんか死んだって何とも思わないから」
「うわっ!?それマジひどくね?友達がいのない冷てー奴らだな」
「澤永は空気読まなさ過ぎ!少しは考えてモノを言えっての!」

澤永なりに暗い雰囲気を変えようとしたのだが、かえって光の怒りを買ってしまった
ようである。


149 :mark:2008/03/07(金) 20:22:40 ID:tphKN6R/
4組(放課後、来実・みなみ・夏美の3人だけ)

「………乙女のやつ、最近付き合い悪いよな。」
「そうだね。桂が人身事故で死んでからだっけ?」
「でも乙女ちゃんが気にする事ないんじゃないの?だって、
 何もしてないんだし」

来実の言う通り、事故死は気の毒だが、本来乙女が気にする事ではないはず。

「あの事故、伊藤が桂と3組の西園寺をホームに突き落とした…… なーんて
 噂もあるくらいだし。いま乙女が伊藤と懇ろになったら、それこそあらぬ噂を
 立てられるかも。」

夏美が小声で来実とみなみに話し掛ける。

「ちょっと話が見えないんだけど、どう言う事?」
「乙女は桂の事嫌っていたじゃん。で、伊藤をそそのかして、あの2人を事故に見せかけて
 殺させて、自分が傷心の伊藤を気遣うふりして後釜になろうと仕組んだ、なーんて
 根も葉もない噂でも立てられちゃ、たまんないっしょ」

「乙女ちゃんがそんな事するわけないじゃん。それこそいい迷惑だよ」
「別に噂が正しかろうが間違っていようが、どうでもいいのさ。問題なのは、
 それでこっちが少なからず巻添えを食うってこと。」
「……そりゃ確かに事故は気の毒かもしれないけどさ。でもそれと乙女とは
 何も関係ないじゃない。」

3人は言葉と世界の事故死が、思わぬ形で乙女や自分たちに飛び火するのを怖れていた。


「まあ、1番関わりたくないのは伊藤だけどさ。桂も伊藤なんかに関わらなきゃ、
 死なずに済んだかもしれないし」
「それ同感。桂も嫌いだったけど、ひょっとしたら伊藤の方が、マジで
 手におえないやつかもねー。」
「乙女ちゃんも厄介な男好きになっちゃったね。……乙女ちゃんにも言った方がいいかもね。
 もう伊藤とは金輪際関わらない方がいいって」


誠は人を不幸にする疫病神――(実は当たらずも遠からずなのだが)そんな認識が
広まっている事を、自宅に引きこもっている誠には知る由もなかった。

 完


150 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 23:09:57 ID:3Mxif5az
>>スクイズイフ様
うわっ、甘いのが来ましたね。
読んでいる方が痒くなるような。
でも、それがいい。
サブタイトルにも光るものを感じました。
GJ。

>>mark様
重いものを重く表現するのも、確かな文才。
しこたま後味悪いですが、GJ。

151 :woodchuck:2008/03/07(金) 23:33:39 ID:w3ZmKEyF
>>138の続きです


言葉を送り届け、原巳浜駅にひきかえす
西原巳駅をおりいつもいく量販店にたちよる
壊れたipodを差し出し修理を依頼するが
「これたぶんダメだと思うよ」という言葉に絶句する
「同じ型の中古があるから見てきたらどう?」といわれ
フロアをあがり中古品の棚をみると同じ型のものがあった 色も同じ

言葉の悲しそうな瞳が振り切れずにのこる
修理できなかったなんていったら悲しむだろうな…
誠は小遣いギリギリだったけれどもその品物を購入して降りる
修理依頼をキャンセルして、品物を受け取る

ふむ、家に帰ったらこれにもいれとくか
おそろいの曲を聴けばすこしは気分が晴れるかもしれない

帰宅直後に言葉からのメールがとどく
感謝のメール
控えめな言葉らしいことば遣い
でもことのはの気持ちが痛いほど伝わってくる
誠はipodの件を伝える 修理できるからと
明日から数日無しで暮らしておけばごまかせると思う

夕食時、誠の顔をみて母がいぶかしむ
「まこと どうしたの?その顔・・ 」
「ん? ああちょっとしたケンカだよ 気にするなって」
「そう、男の子だから仕方が無いけど 無茶はしないでよ」
「はいはい わかってるさ」
それ以上、母は何も言わなかった。
「ふむ… 」俺のほうをみて一人ごちている誠母だった。

夕食後、世界から電話がなる
着信名を確認してそのまま放置する
電話にでれば、また問い詰められるんだろうな… 
そう思うと誠は電話に出る気がしなかった
ほっといて欲しい。
やがて電話は音は鳴り止み、
暫くしてメールの着信を知らせる音がした。

就寝前にメールに適当に返信をいれる
最後にはもう寝るという一文をいれて以後の返信を断るようにした
世界はその返信をみてまた涙ぐむのだろうか怒り出すのだろうか
そんなことを考えながら誠はそのまま眠りについた
_______


152 :woodchuck:2008/03/07(金) 23:34:02 ID:w3ZmKEyF
朝はやく家をでる
最近の言葉のリズムを知らないから
昨日預かったipodを早く渡したかった
いやそれは口実で早く言葉に会いたかった
原巳浜駅で一度降りる
いつもの時間よりも30分以上はやい
まだラッシュのピークにもなっていないため
人の通りもスムーズだ 言葉とすれ違いになったこともなさそうだ
メールを送る

「原巳浜の改札の近くにいる 駅にきたら探してくれないか」

すぐに言葉から返信が届く
「すぐに行きます 待ってて」
相当慌ててるのかいつもの署名もなし
言葉はすぐに現れた10分もしない

「まことくん!」改札までまだ距離があるのに
大きな声で言葉が叫ぶ
誠は口に指をあてて静かにするようにジェスチャーで知らせた。

誠は言葉にipodをわたし
仲良く片方ずつイヤホンをつけて曲に聞き入る
そして誠は曲が代わるたび、その曲のはなしをする
どれも気に入った曲、
中には中学の頃コンサートにいったときに聞いた思い出の曲などもあり
それらを言葉に語って聞かせた
どの話にも言葉は目を輝かせて聞き、
それはどこから見ても普通の仲の良いカップルにしか見えなかった

その2人を遠巻きにして光と七海が見ていた
「あのやろう、世界をほっておいて桂と仲良くしていやがる」
「世界、どうしよう・・・」
2人の目はずっと誠と言葉を追いかけていた
________

4組に言葉を送り届ける
とくに机にも異変はなさそうだ
一回りして確認した後言葉と分かれる
「次は一限目の放課な・・」
言葉は小さく頷く



153 :woodchuck:2008/03/07(金) 23:34:24 ID:w3ZmKEyF
自分の席に向かう 世界はまだいない
でも誠の席には異常があった
机の上に思い切り罵倒する落書きがある
机の中に入れておいた教科書がぼろぼろにされている
あたりを見回すと泰介とその取り巻きがこちらを見てニヤニヤしている
あいつらか…
誠は表情を変えず平静を装う
掃除道具入れに向かい、雑巾をとりだし
机の上を拭き出す
そこへ世界が現れる

「なに これ?」
誠はこたえない
「まこと…」
世界が誠に語りかける
「まこと… 泰介たちなんでしょ?」
「証拠が無い」
「でも…」
「相手にしても何も変らないさ」
「まこと…もう止めなよ」
「なにをさ」
「桂さんのこと…」
「(…)」
「誠、今のままだと何もかも失う事になるよ」
「(…)」
「誠には私がいるでしょ?私が誠の彼女…」
「彼女ってなんだ?」
「彼女は彼女よ それとも桂さんが…」
「言葉とはそんな関係じゃない」
「じゃぁ…」
「おれもわからないんだ」
「なにが?」
「言葉を放ってはおけない」
「どうして」
「壊れそうだ」
「なぜそれを誠が気にするの?」
「わからない 気になるんだ」
「わからないなら止めなよ 私がいるよ」
「止めない」
「なんでわかってくれないのよ」
「わからない」
それっきり、その日の世界は話しかけては来なかった

154 :名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 23:42:48 ID:w3ZmKEyF
>>140-144 みなさま

ご感想ほかありがとうございます
ご期待に沿えればよいのですがちょっと微妙かもしれない部分が多々・・
とりあえず怒られないように続けます

>>145
いい澤永をみてほのぼの
誠じゃなく澤永と平和を築く光が個人的には好きです
誠が災いのもとの部分もありますが
悲劇の大半は野放しにされた泰介だという思い込みがあるからかもしれません

>>149
後味はたしかに悪い
L×H未プレイなので他の方の感想や記事からの情報しかないのですが
モデル自体(無邪気な夕日)相当なものと聞いているので
淡々とした描写がそれを想像させて本編を知らないものにも迫るものがあります

155 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 02:25:10 ID:TjRywGZE
>>115からの続きです。
>>116の選択肢は2です。




あの仮面の誰かに渡された券準は、リボルバーと呼ばれる回転式の拳銃だった。
映画やテレビで見たことはあるが、実物こうして見るのは初めてだった。
その実物を手にするのも使うのも。

「まさか、自害のために使うことになるなんて思ってもみなかったな。」

感心したように独り言を呟いて、手に握った拳銃を裏返したりして眺める。
そのうちに手の動きを止め、しばらく拳銃を見つめた後、私は徐に銃口を口元へと運び、そっと咥えた。
私は目を閉じて、拳銃の引き金を引こうとした。
けれど、すぐに口から離した。


「うぇ…」


舌を伸ばしてしまったせいで舌先が銃口に触れ、苦い鉄の味が口に広がる。
気をつけて引き金を引こうとして、もう一度銃口を咥えようとしたけれど、
興が殺がれてしまい、すぐに咥える気にはなれなかった。

外に出て記憶の扉を適当に開いて、時間を空けて挑戦しようとも思った。
しかし、余計に醒めてしまい、このまま家に帰りたくなりそうな気がしたのでやめた。
これでも一度は躊躇無く実行にした自殺したというのに。
ここにきてどうでもいい理由で機を逃すとは、やるせなさと自己嫌悪で頭を抱えそうになる。
過去を回想しようともしたが、目を閉じる刹那に、良い方法が浮んだ。


あの仮面の人物の元へ行こう。

156 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 02:25:32 ID:TjRywGZE
私は気を取り直して、拳銃を片手にぶら下げるように持つと、先ほど仮面の人物が去っていった方へ歩き始めた。
やはり道なき道を歩いたが、ここへ来たばかりのときのような不安はない。
寧ろ、この先にあの仮面の人物がいるという確信と、今度こそ誠くんの永遠になれるという期待からだろうか?
僅かばかりだが心が躍り、歩調も自然に早歩きになっていった。


間もなくして、視線の先に小さな変化が現れた。
暗闇ばかりだった空間に、小さな粒のような光りが見え、それは近づいていくたびに大きくなっていく。
足を止め、光りの発生源の下へと到着したときには、目の前にこじんまりとした扉があった。
どこかの家庭に一つはありそうな、部屋の出入り口のような扉が。
光りはその隙間から漏れており、扉の向こうに誰かがいる気配。
それはあの仮面の人物のものであると、疑ってかかることは無かった。

私は逡巡することなく扉を開けると、まるで自室に入るかのよう中へ入って扉を閉めた。
四方の壁と床と天井は白く、今しがた入ってきた扉がある壁以外には窓がある。
窓は両開きに開かれており、波が打ち寄せては引いていく音が聞こえてくる。
どうやら、窓の向こうは何処かの海辺に通じているらしい。


仮面の人物は、部屋の中央に立っていた。




「…また会ったね。」
「…さっきはどうも。」






157 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 02:29:18 ID:TjRywGZE
仮面の人物は現れた私に驚くことも不満もない。
ただ、部屋の中央に立って、私を見つめているだけ。

須叟、沈黙があった。

部屋に漂うのは自分の小さな息遣いと、窓の向こうから聞こえる波の音。
沈黙を先に破ったのは相手だった。

彼か、彼女か。

とかく仮面の人物は今更のように私に尋ねた。


「その銃…もしかして、私を殺しに来たの?」


私はそれに否定の返事を返した。

「そう。なら、早くその銃をあなたに使うといい。ここで私が見ていてあげる。そして、ずっと覚えていてあげる。」

仮面の人物は安堵も何も言葉に含めることなく言った。
私は仮面の人物に見守られながら、ゆっくりと手上げて、銃口をこめかみに当てた。
私は口元を会釈するようときのように笑みを浮かべると、引き金に指をかけた。
これで失敗することはない。もう大丈夫。

この人が見ていてくれる。
この人が覚えていてくれる。
私は今度こそ本当に誠くんの永遠になれる。

そして、私は指に力を込めて思い切り引き金を引いた。


バン!


まるで、かんしゃく玉が破裂したような音を立てて銃弾が発射された。
銃弾が私の頭を貫通するのは刹那の間だった。
視界が揺らぎ、がくんと私は地に倒れ込む。

突き飛ばされて倒れそうになった身体を、支えようとする時と同じように、
片足が前に出て、それから崩れるようにして身体が地に横たわった。
出血する感触はなかったが、白塗りの部屋と仮面の人物が見えなくなって、波の音が遠ざかっていった。


視界が暗くなり、音が何も聞こえなくなって、やがて全てが闇に閉ざされた。




私、誠くんの永遠になれたのかな?






158 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 02:30:03 ID:TjRywGZE
1は気が向いたら、後日投下します。

159 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 20:45:37 ID:2yLJuAzN
>>158
正直難解でした
1.の投稿を見せていただいてもう一度考えてみたいです
お待ちしています


160 :woodchuck:2008/03/08(土) 20:48:42 ID:2yLJuAzN
>>153の続きです

その日も毎放課、言葉の席に通い詰める
言葉の席に近づく誠に周囲から誰からともなく罵声が浴びせられる
どれも似たような文句であり、
その顔ぶれは昨日泰介と話をしていた連中だった。
言葉に向けては
女生徒たちからこれ見よがしに色々な悪口がささやかれる
でも、言葉と2人机の下で手を握り
朝の続きで音楽の話などしながら時間ギリギリまで2人ですごす
それをずっと繰り返すのだった。

お昼もふたり
たまに学食で
たいていは校外まで出かける
かなり時間はロスするけれども
誰の目も気にすることなく2人で食事をするにはそれが一番だった
そんな2人を世界はただじっと見詰めるだけだった

それから暫く、断続的なイジメが続いた
直接的なもの・暴力的なものは無い
持ち物がなくなったり汚されたり
靴の中に画鋲が入っていたり、
およそイジメで行われる類のものすべて
誠は言葉の周囲で起きるそれを確認してから言葉を案内し
自分のそれは言葉に気づかれないように自分で処理した

その大半を世界は見ていた
世界は誠に直接何かをいうことはなく
毎日一回、夜にメールを寄越す
その日あったこと、感じたこと、誠にほんとうは聞いてもらいたかったこと
いつもの短いメールではなく殆ど手紙とでも言うような長いメールをよこす

誠は寝る前のひと時その長文を読む
世界の気持ちはわかったが
その気持ちにこたえることはできなかった
今言葉をもう一度手放したらどうなる?わかりきったことだった。
そして短いメールを返す
学校で毎日会い、席が隣同士、一番近い距離にいる同級生の彼女
その彼女とのつながりはそのメールだけとなっていた。
________



161 :woodchuck:2008/03/08(土) 20:49:05 ID:2yLJuAzN
学校での虐めは教師がみているまえでも続いていた
事なかれの教師は
何も見なかった聞かなかったという表情で通り過ぎていく
言葉と誠は2人とも完全に孤立していた
でも2人きりの時間をあえて楽しむようにしていた
それが周囲の怒りをさらに増させる結果となった

事件が起こったのは体育の授業
男子は校庭でサッカーを女子はテニスコートでの授業だった
誠は心配しながらテニスコートの言葉を思いやる
「おい そこの色男、ぼけっとしてんじゃねーぞ」
本来は味方チームであるはずの男が誠の顔面めがけてボールを蹴る
サッカー部のその男の蹴りは正確だった。
誠の顔に直撃し誠がその場に崩れ落ちる

「ナイス!ヘディング」
それを見ていた泰介がヘラヘラ笑いながら声をかける
周囲にいた連中もゲラゲラ笑いながら誠を取り囲む
「くそっ」誠は立ち上がり何も勿ったかのように授業を受ける
このときも担当の体育教師は何も言わない
誠と目が合っても逸らすだけ
なにも助けにならないことを誠は再確認する
「俺だけでも何とかしないと…」

そのときテニスコートから言葉の声と思われる叫び声がする
「きゃぁあ・・」悲鳴に似た声

誠はその声にいてもたてもたまらず
テニスコートまで駆け出す
後ろからは泰介はじめ3・4組の男たちの罵声が飛び交っていた
担当の教師は「こら伊藤、授業に戻らんか」と形だけの声を上げていた

テニスコートにたどり着くと
言葉が頬に赤い瘢をつけて座り込んでいた
目の前にはラケットを握り締めた加藤乙女と甘露寺
そばにいた世界に状況を聞くが世界は目を合わせずに
すっと黒田のいるほうに向かって歩いていってしまう。
「おい 世界」

目の前に甘露寺が立ちふさがる
「おまえ何世界のこと呼び捨てにしてるんだ?
 もう彼女でもなんでもないんだろ」
「(…)」
「お前の女はそこに転がってる牛女なんじゃないのか?」
「甘露寺・・・」
「おーこわぁっ」甘露寺が手をひらひらさせながら一旦その場を立ち去る

162 :woodchuck:2008/03/08(土) 20:49:28 ID:2yLJuAzN
誠は座り込んでいる言葉の手を引き立ち上がらせると
言葉に怪我が無いか体のまわりを確認する
「おあついですねぇ」と周囲の女生徒が矯声をあげて冷やかす
「なにがあったんだ?」言葉に確認する
「その、ボールがいきなり横から飛んできて」

「なに伊藤、私が何かしたというの?」乙女が震えながら伊藤をみる
(ど・・・どうしてここまで伊藤がくるのよ・・・)
「おまえは昔から運動神経だけは抜群だったからな」
「ふふん わかってるじゃない」
(自分でも強がっているのがわかる どうしよう・・・)
「そんなお前が、サーブミスして真横にいる言葉に当てるなんてな」
「ミスなんだから仕方無いわよ?・・・」
(ぁぁぁ・・・もう・・・)

じっと乙女を睨みつける誠、乙女の瞳には黒い感情が渦巻いている
でも伊藤にそれを見せたくは無い、じっと乙女は耐えていた
なおも誠の乙女への詰問が続いていた

「おれは心底お前を見損なったよ」
「な・・ なんでわたしがそんなこと言われなきゃいけないの!」
ずっと我慢をしていた乙女が
その一言に怒りをあらわにして誠を見返す
それでもそれ以上はなにも言えずにいる
押されっぱなしの乙女を援護するように甘露寺が口を挟む
「そんなところにぼーっと立ってる奴が迷惑なんだよ 鈍いくせに」
周囲の女生徒達は甘露寺の言葉にニヤニヤして反応している

誠はそのまま担当の女教師のところまでいくと
「先生、こういうイジメを授業中に放置していていいんですか?」と正す
「イジメじゃないって彼女たちもいってるじゃない」と冷笑してかえす
「そ、そんな」
「とにかくイジメはないのよ」
「桂さん、怪我をしたなら保健室へいきなさい 
 伊藤くん、貴方暇そうね、だったら連れて行ってあげてもいいわよ」
他の女生徒たちと同じように白い目で誠をみる
「わかりました…失礼します」
誠は言葉の手をとり保健室に向かう

「まことくん… ごめんなさい…」今にも消えいりそうな言葉の声は
最後は涙で震えていた
「言葉、今は泣くな
 泣くなら2人きりのとき、いくらでも泣かせてやるから な」
誠は言葉の手を引く力を強めた。
言葉のために強くなりたかった。


163 :woodchuck:2008/03/08(土) 20:49:49 ID:2yLJuAzN
_______

誠につれられて保健室へ行く言葉
誠は言葉をベッドに寝かせると保健の先生を呼びに職員室へ向かう
そのとき言葉はこみ上げてくる悪心にびっくりして
口をふさいで流し台に向かう
「うぅ……ゲッ……うぅ……ゲッ…」
続けざまに何度も吐いてしまう
「ぁああ・・・」そのまま膝が崩れるようにしてへたり込んでしまう
「ぁははは・・・そういえば生理が…来てない」
ぽろぽろと涙がこぼれて落ちる
「どうして… どうして… せっかくまことくんが傍にいてくれるというのに」
自分の体が恨めしかった
自分は汚い、汚れてしまった まことくんは否定してくれたけど
今度ばかりはもうダメ…
体の奥まですべて汚されてしまった…
言葉は呆然としてわれを失ってしまった
誠が保健の先生を連れて現れたのも知らず
そのまま床に座り込んで泣き続けた

事態を理解できなかった誠は
ボールの当たり所が悪かったのかと焦った
保健の先生は「桂さん…」と一言声をかけて背中をさするのだった
頬を簡単に冷やして、内出血が無いことを確認した保健の先生は
念のため脳振盪のことを考えてベッドに横になるように言葉に勧めた
言葉は勧められるまま横たわると誠はわきに付き添って手を握った

「貴方たちが今噂になってる一年生のカップルってわけ?」
保健の先生が聞いてくる
「噂は僕らにはわかりません。その噂が聞ける場所にはいないですから」
暗にイジメが繰り広げられていることを肯定するように誠が返答する
「そう、彼女とても具合が悪そうよ 付き添って帰ってあげてね」
「まずは家に連れ帰りなさい」
・・・私が許可しますからといって職員室へ戻ろうとする

「先生!」
「なーに」
誠は意を取り直して聞く
「イジメにあってるのはどうすれば良いと思いますか?」
「私に手助けができればいいけど…とにかく桂さんのお父さんに相談なさい
 あなたのお母さんは看護師だったわよね?お母さんにも相談するの」
「え?どうして僕らの親のことを…」
「担任じゃないけどね
 気になる生徒のことくらいは調べるのが教師なの」

誠は職員の中にもこんなひとがいるのだと嬉しくなった
でも力がない彼女にはどうしようもないことなんだろうなと肩を落とした
去り際の「ごめんなさいね」という言葉が胸に引っかかった。

164 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:44:45 ID:qkz//lCA
>160-163
乙です。
あああ、この学校、もう本当にダメだ…orz
女教師なんか、見て見ぬふりどころか実質イジメに加担してるじゃないか…
この状況で意思を貫ける誠って、本当に強いよ。

165 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:52:53 ID:KP97FvJl
>>160-163
いつもお疲れ様です。これは普通に小説にできるレベルの代物ですね。
本当関心します。ただ、言葉の妊娠は・・・orz

166 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 23:31:14 ID:FxZv2BwE
>>woodchuck様(160-163)
架空話のはずですが、架空話とは思えない重厚感を感じます。
果たしてどういう結末になるのか、楽しみにしています。



167 :名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 23:47:33 ID:ctvYA3Hx
こういうイジメはスル-放置な癖に、被害者側が
報復反撃したらなんで処罰されるんですかね?
コレ本当ににおかしい、イジメてた側のそれまでの
非道な振る舞いに対する処分はどうなってるの?
しかも被害者側が勝ったら今度は危ない狂人扱い。
そこまで追い詰めたの誰だと思ってるんだ?

168 :みどりの日:2008/03/09(日) 00:36:30 ID:r4kjpGWz
作品を投下いたします。
ショートコメディです。
お楽しみいただければ幸いです。

169 :みどりの日、2/4:2008/03/09(日) 00:39:31 ID:r4kjpGWz
☆ case1 言葉

誠 :「ああ、会社に行きたくない。
    このペースじゃ、今月の残業120オーバーだよ…。」
言葉:「誠くん、本当に辛そうですね。
    でも、あと10日で締めですから、
    どうかそこまで頑張って下さい。
    そうしたら、必ず、お休みをいただきましょう。
    でも、それ以前に、
    できることなら、私が代わってあげたいのですが…。
    (辛そうな表情で。)」
誠 :「ありがとう。仕方ない。行ってくるよ。」
言葉:「はい。どうかお気をつけて。」
(誠、出勤。)

言葉:「誠くん、辛そうだな…。
    せめて、お夕飯は、誠くんの好きなものを揃えよう…。」

…派手なことは何一つないが、
確かにそこには、静かな気遣いがあった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
☆ case2 世界

誠 :「ああ、会社に行きたくない。
    このペースじゃ、今月の残業120オーバーだよ…。」
世界:「えぇ、休むの? もう少し頑張ろうよ。
    ほら、頑張ってくれたら、サービスしちゃうからさ。」
誠 :「…サービスって、普段と変わらないじゃないか。」
世界:「(焦って)えーと、えーと。
    じぁ、締めまで乗り切ったら、特別サービス。
    じゃーん。親子丼だよ。これは見逃せないよね。」
誠 :「(やはり誠の性根はアレなのか。)
    ええ? マジ? それなら締めまで頑張るわ。
    行ってきます。」
世界:「行ってらっしゃい。」
(誠、出勤。)

世界:「はぁ。誠の出社拒否は防げたけど…、
    お母さんの説得なんて、できるかなぁ。無理だよなぁ…。」

…誠の動かし方は上手。
しかし、深く考えずに空手形を切ってしまう悪い癖は、
どうやら、治っていないようだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

170 :みどりの日、1/4:2008/03/09(日) 00:41:55 ID:r4kjpGWz
…また、1/4が書き込まれていない。
自分のミスなのか、設定不良なのか…。


―――――――――――――――――――――――――――――――――
§ 榊野な日々 2

出演:誠、言葉、世界、刹那、光、甘露寺他
場所:榊野学園某所。  
設定:三角関係前の平和な日々。
   誠、テレビカメラに向かって、研究発表。
―――――――――――――――――――――――――――――――――


誠 :「皆様こんばんは。伊藤誠です。
    早速ですが、私の研究結果を発表いたします。
    テーマです。」

《近未来シミュレーション:あの娘との結婚後。
     〜 もしも誠が出社拒否症状に陥ったら》

―――――――――――――――――――――――――――――――――

171 :みどりの日、3/4:2008/03/09(日) 00:42:40 ID:r4kjpGWz
☆ case3 刹那

誠 :「ああ、会社に行きたくない。
    このペースじゃ、今月の残業120オーバーだよ…。」
刹那:「確かに、辛そうだね。
    でも、ここは踏ん張り時。」
誠 :「そんな他人事のように言うなよ。」
刹那:「他人事? じゃあ、休んでもいいよ。
    繁忙期に休んで、マイナス査定。遠くない将来リストラ。
    私と子供、寒空の下で空腹に耐える日々。
    でも、まこちゃんには、他人事なんだよね。」
誠 :「ぐっ。」
刹那:「一方、今頑張ってくれたら、3食屋根つきと、
    私のせくしーさーびす付き。
    そういえば、まだスクール水着は捨ててなかったかな。
    さて、どうする?(にっこり)」
誠 :「うぅ、刹那には敵わないな。仕方ない。行ってくるか。」
刹那:「うん。まこちゃん、愛してるよ。
    (にっこり)」
(誠、出勤。)

刹那:「さて、そうはいっても、体調回復は急務。
    今日の夕食は、鰻か豚肉で組み立ててみようかな。」

…まさに飴とムチの使い手。
しかし、こめられた愛は、海よりも深い。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
☆ case4 光

誠 :「ああ、会社に行きたくない。
    このペースじゃ、今月の残業120オーバーだよ…。」
光 :「ダメったらダメ! さっさと行く!」
誠 :「でも、さすがに辛いんだけど…。」
光 :「うっさい。あんたがけだものだから、
    稼がないといけないんでしょうが。
    (親指で子供部屋を指さす)
    わかったら、さっさとコレ持って行く!」
(光、弁当箱を渡す)

誠 :「(あれ、今日の弁当箱、いつもより大きい。)」
光 :「(若干赤面して)
    た、倒れたりしたら、承知しないかんね。」
誠 :「(一瞬ニヤリとした後、もとの微笑みに戻って))
    ああ。じゃ、行ってくるよ。」
光 :「行ってらっしゃい。」
(誠、出勤。)

光 :「ああ、あれ、絶対気付かれたよな。恥ずかしいったらありゃしない。
    でも、それで誠の元気が戻るなら、まあいいか。
    さて、あとはスタミナメニュー。」

…言葉だけ聞くとまるで悪妻だが、
ホントのところは、当人間では伝わっているようだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

172 :みどりの日、4/4:2008/03/09(日) 00:43:23 ID:r4kjpGWz
☆ case5(何かの間違いで)甘露寺

誠 :「ああ、会社に行きたくない。
    このペースじゃ、今月の残業120オーバーだよ…。」
甘露寺:「(くっ、この手は使いたくなかったが…、
      今日の伊藤はさすがに辛そうだ。
      仕方ない…。)」
    「(いたるの声真似で)
      おにーちゃ、今日いちにちだけ、がんばろ。」
誠 :「(何が起こったかわからない様子で)
     はぁ??」
甘露寺:「ぐっ、い、伊藤は妹の頼みなら、
     何でも聞くんじゃなかったのか?」
誠 :「(思わず笑って)
    ぷっ。だからって、コレか?
    まあ、いいもの見たから、それに免じて会社行くわ。
    行ってくるよ。」
甘露寺:「おう。」
(誠、出勤。)

甘露寺:「くはぁ。もう死にたい。明日からどうすりゃいいんだ。」

…身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もある??

―――――――――――――――――――――――――――――――――


誠 :「えー、以上ご覧いただいたように…ぐはっ。」
ボカッ、バキッ、メキッ。
(誠、現れた女性陣により、袋叩きにあう。)

甘露寺:「てめぇ、あたしのことを何だと!!」
光 :「きいっ、なんであたしが、伊藤なんかと!」
刹那:「……何がスクール水着だ。」
世界:「私、こんなアホの子じゃない!
    それに、お母さんまでって。誠の人でなし!!」
乙女:「そうよ、天誅よ。思い知れ!!」

(脇で見ていた言葉、加藤の存在に気付く。)
言葉:「あれ? 加藤さん。
    加藤さんについては、特に何も言われていないようですが?」
乙女:「そうよ!!
    何も言われていないことが、許せないのよ!!」

全員:「(生暖かい視線で)
     …『天誅』って、100%私怨じゃんか。」


(フェイドアウト)

―――――――――――――― 第x話 innocent truth?! ―――

173 :みどりの日:2008/03/09(日) 00:44:07 ID:r4kjpGWz
勢いだけで突っ走りました。
お目汚し恐縮です。        
                   みどりの日

174 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 00:49:28 ID:LOa3iaj9
Nice report.


175 :みどりの日:2008/03/09(日) 00:58:03 ID:r4kjpGWz
>>(155−157)様
「私、誠くんの永遠になれたのかな? 」
何度読んでも切ないです。
選択肢1も、楽しみにしています。

>>woodchuck様(160-163)
今回の描写も鬼気迫るものが感じられました。
GJです。
good・badいずれの結末であれ、続きを楽しみにしています。


176 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 10:17:56 ID:Edwz2XuB
>160-163
乙。ストレスで生理が止まっただけと思いたい…。
この話は(二人が酷い目に遭うから)嫌いだし、嫌だけど、
話の流れや構成が面白くて読まずにはいられないです。
早く幸せな二人を頼む。

177 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 10:27:51 ID:ptMplQSN
>>163
鬱展開だけど原作と違って言葉だけがイジメを
受けてる訳ではないからマシかと思う〜

前向きに動こうとする誠に期待ですね。

178 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 13:22:13 ID:tb9q0FRu
相変わらず読むに耐えないSSばかりですね
お前らそろそろSS書くの止めたほうがいいよ

179 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 15:10:28 ID:hjGlfU1X
読むに耐えないものをきちんと読む
究極のマゾ戦士登場

180 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 16:27:36 ID:AgmDYVnj
ショートネタI

ある夜、リビングの食卓で寛いでいたときのこと。
別れたはずの世界から電話が掛かってきた。
不覚にも、俺は買い物帰りの言葉からの電話だと思って、その電話に出てしまった。

『誠、久しぶり…でもないか。ところで、今暇でしょ?』
「…ところでって何だよ。今、忙しいよ。」
『隠さなくたっていいじゃない。』
「本当に忙しいんだ。これら言葉が帰って来る。」
『本当に?』
「本当だ!あ、今言葉が帰ってきた。じゃ、切るからな。」
「嘘は良くないわよね。」


世界の声が真後ろから聞こえた。

181 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 16:43:19 ID:SMuWnzib
>>178
お前みたいなやつに限って自分ではまともに作品書けないんだろ?

言うだけのものを書いてみろよ。

182 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 19:03:37 ID:AIW+CApi
>180
首筋ならぬ腹の辺りがヒンヤリと…どこから入ってきたんだ、世界…
楳図かずお氏の「こわい本」に通ずる怖さですね。

183 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:39:12 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話a
学園前駅〜ホーム
いつものように電車が着くと誠と言葉さんが降りてくる…
事故でもない限りは決まった時間で電車は着く為、大体決まった時間に待ち合わせてる…
刹那・世界「おはよう」いつものようにホームで待ってて挨拶…
誠「おはよう…って…あれ刹那…」
言葉「おはようございます〜刹那さん、リボン止めたんですか?」
刹那「うん…どうかな?」リボンを外して後ろの髪の毛をアップして髪留めで止めているようだ
誠「へえ〜似合ってるよ…《髪を上げると何か印象が変わるなあ〜》」
言葉「刹那さん似合ってます」
刹那「ありがとう…」少し照れながら言う…

誠「そういや〜世界心配したぞ〜連絡取れなくて…バイトだったんだって?」
世界「ははは…そんなとこ…」
言葉「もう少し早く連絡できればよかったですね〜ごめんなさい」
世界「ううん〜こっちこそごめんね…せっかくプールに誘ってくれたのに連絡返さなくて…」しかし…
刹那「( ̄ー+ ̄)フッ」
本当の事を知っている刹那は失笑する…
世界『ぎゃあ!刹那!お願いだから本当の事言わないで!』と小声で言う…
刹那『まったく見栄っ張りなんだから…』お酒飲んで怒られたぐらい何でもないのに…と小声で返す
誠「ん?何だ?」
世界「あ〜ああ何でもない何でもないよ!」

刹那「そう言えば止ちゃんは昨日お父さんの家に帰ったの?」
誠「ああ〜今日母さんと一緒に病院に行ってから送ってくって言ってたよ」
言葉「何かお身体が悪いのですか?」刹那も心配そうな顔をする…
誠「ちょっと気になる事があるから検査するだけって言ってたから大丈夫だよ…」それを聞いて安堵する刹那達…
世界「え〜とイタルちゃんって誠の妹だったよね…」
刹那「うん、可愛いよ…止ちゃん〜今度誠の家に来るときは世界も一緒に遊ぼう…」
言葉「その時は心も止ちゃんと遊びたいって言ってましたから連絡下さいね」
誠「おう〜また連絡するよ…止とも約束したしな」刹那、言葉はそれを聞いて喜ぶ中…
世界《……何…あれ?…何か…あれ?》突然の違和感に戸惑う世界…
世界《………何か…おかしい…でも具体的に何がと言うと…あれ?》1人頭の中でその違和感の理由を考えるがわからない…
ただ…明らかに金曜日と今の違いだけは何となくわかった世界であった…

3組教室〜
教室に着くといつもの面子が集まり主に刹那の髪型に話題が集中していた

184 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:39:47 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話b
学校廊下〜誠
学祭準備週間が始まって3日目…3組の喫茶店の準備は順調〜刹那の立てた計画の元、それぞれの予定を消化している…
で…その刹那は日曜日に止にリボンをあげた影響か〜髪型が変わり髪留めで左側の髪を束ねてアップしている…
まあ廻りからは好意的な反応だし似合ってるからいいのだが…
別に問題が発生した…本来、接客部門を纏める役の世界が今日は休みと言う事…
と言うよりこの3日間まともに学祭準備に参加してない

事の起こりは火曜日…その日の世界はいつもの世界ではなかった〜まあ簡単に言えば…避けてると言えば分かり易い〜
月曜日は普通に接していただけに急によそよそしくなった印象が強い…
今まであれほど刹那の席にきていたのがまったく来なくてしまった…
刹那に聞いても刹那自身も身に覚えがないらしく…
しかしそれを世界に問いただす時間がないまま学祭準備に奔走する事に…
そしておかしいと言えば言葉もおかしいのである…
月曜日の朝、通学時に会った時は普通に話もして途中刹那とも合流した時も仲良く登校したのだが〜
火曜日からまったく朝も休み時間、下校時も会う事がなくなったのである〜
…世界の事もあって何か違和感が…その後、メールも電話すら繋がらない状態に……
4組に行って取り次いでもらおうとも考えたが…この時期の他のクラスの教室は出し物の秘匿性もあり閉鎖的で入ることもままならないのである…
結局会わないまま…2日が過ぎてしまった…がちょうど4組を出ようとする知り合い発見〜
誠「あれ?加藤〜久しぶり!」
乙女「あ!!……伊藤…」何か驚いている様子…?まあいいや〜次いでに言葉の事でも聞いてみるか〜
誠「どうだ?そっちの準備の方は〜進んでるか?」
乙女「う…うん〜まあ順調…かな?」
誠「ん?何だよ〜かなって学祭準備してないのかよ?」
乙女「あ〜うん!順調だよ」
誠「それなら良いけど〜まさか実行委員1人にやらせて遊んでるかと思ったよ」
乙女「…そんな訳ないじゃない…」
誠「だよな〜加藤はお祭り好きでよく親父さんの手伝いしてるしなあ」
乙女「ま、まあね〜」
誠「ところで桂さんは中にいる?」
乙女「………」
誠「加藤?」
乙女「…私、今から女バスの方へ行くから…急いでるの〜じゃあ」と言って走り去っていく
誠「加藤?《何だアイツ…》」
話の途中で去っていく加藤…仕方無く仕事に戻るが…

185 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:40:27 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話c
3組教室〜刹那
学祭準備週間が始まって4日目…何とか学祭準備は問題なく順調に事が運ばれている…
喫茶店のケーキは光の協力もあって原価割れしないギリギリのラインで黒田洋菓子店から安く仕入れる事が決まっているし…
母さんの協力を経て紅茶などの飲み物も安く仕入れる事も決まっている〜
後はクラスの人達の担当の割り振りが当日のタイムスケジュールにうまく予定通りにいくかが問題…
そして今日も休んでいる世界の事を思い出す…水曜日休んでいる世界のお見舞いに…忙しい中だったが誠に後を頼み家へ行ったが…

世界の家〜刹那
チャイムを鳴らし暫し待つ〜玄関が開き…
刹那「おばさん…こんにちわ…世界のお見舞いにきました」
踊子「あ〜ら、せっちゃん〜いらっしゃい…あら舞そっくりの髪型…やはり親子ね…似合うわよ〜あ…あがって」
刹那「ありがとう…はい…失礼します…世界どんな感じですか?」
踊子「う〜ん…あれは3かな〜」
刹那「え…3ですか?」
踊子「まったく成りだけは大きくなっても中身は全然弱いから困るのよね…」と溜め息をする…
刹那「とりあえず行きます《3か…またやっかいな…》」世界が引き籠もる度合いを数字に例えて言う…
1は愚痴を聞くだけで収まる事が多い
2はいじけて我が儘が追加される
3は…何を言っても聞かない〜一番厄介で過去5回程これになって苦労した記憶がある…
世界の部屋に通されベッドで眠る世界のもとに…
刹那「世界…起きてる?」返事はない
刹那「……」返事を待つが…一向に起きる気配もない…
3の状態の時は2の状態と違い話を返さない為、下手に回りくどくやっても逆効果〜
世界には通用しない事は長年一緒にいたから判るのである…
だから待つしかない…向こうが思ってる事を言うのを…
しかし結局、全く口を開かない為、部屋を出る事に…
思ったより深刻な為、溜め息を一つ…
刹那「はあ…」
踊子「お疲れ様〜せっちゃん…お茶でも飲んでって〜」
刹那「はい…」
踊子「まあしばらく放っておいた方が世界の為だと思うから〜気にしないで良いわよ…」
刹那「はあ…」
踊子「ずっと、せっちゃんに甘えてきたツケを…今あの子は支払わなくてはいけないのかもね〜」
刹那「……」そう言われると何も言えない…それは以前から感じていた事だから…
結局、原因が判らないまま学祭前日になってしまった……

186 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:41:05 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話d
世界の家〜世界
刹那が部屋を出た後、溜め息が出る…
世界『はあ…どうしよう…』

わかってしまった…あの違和感が…金曜日と月曜日の違いが……
4人でいる時、刹那、言葉さんと私はお互いに誠が好きでありながら今の状況を壊したくないから…
誰も誠に本心を言わない〜いつの間にか語らずともそんな雰囲気が約束を交わした訳ではないのに流れていた…

だけど…誠と刹那に会った雰囲気が金曜日と月曜日では変わっていた〜
それまでは刹那も照れるのか誠と話をする時、何処か遠慮がちに接していた…
誠もそれは同様な空気が感じられたけど…今はお互いに気付いてる訳ではないけど遠慮が無くなっていた…
この2日間の間に壁みたいのが無くなっていたと言えば分かり易いかもしれない〜
そして言葉さんも同様で以前と違って積極的に話に加わっている
でも言葉さんから感じられたのは刹那とは違って誠と刹那を信頼している…友情〜と言えば良いのだろうか?
今までも何処か遠慮がちだった言葉さんとは明らかに違っていた…諦めたのだろうか…誠を?
話を訊こうにも言葉さんとの携帯が繋がらなくて…1人でそんな事を考えていたら何時の間にか悩んでいる…
刹那に聞けば一番手っ取り早いのだろうけど……聞けない…どんな顔して話せばいいの?
下手に聞いてお互いの気持ちに気付いたら…


私…最低だ…今の関係から誰が誠と恋人になったっていい…そう感じたから楽しくできていたのに…
いざ実際に目の前で起こっている事実を認められない…
どうしたらいいんだろう…どうしたら…

187 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:41:41 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話e
3組教室〜刹那
学祭準備週間が始まって5日目…すでに準備が終わっていて遅れ気味なのは給仕係を残すのみ〜
明日はもう学祭1日目…母さんに頼んでラディッシュで使っている接客マニュアルの一部を使用して光を中心に接客の練習をしてもらって…
自分は他の仕事をこなしつつその接客の練習に加わる…
しかし世界の休みがきっかけではないとは思いたいがここ最近、欠席者の数が増えてしまって…今はまだ人数が足りてるが何か不安がよぎる…

3組教室〜夜
外はすっかり暗くなっていて明日から学祭の為、学校に残っている生徒も少ないようだ…
3組の生徒も誠、刹那、七海、光、泰介を残るのみ…
七海「じゃあ刹那〜今日はこれで!女バスの方へ寄ってから帰るよ…また明日ね!」
刹那「…うん…七海ありがとう…おやすみ…」
光「私達も明日のケーキの準備あるからこれで…帰るね!」と言って泰介の腕を掴んで引っ張る〜
泰介「誠、委員長また明日〜って光、引っ張りすぎ!」と言って廊下へ消えていった…
誠「相変わらず仲良いな〜あの2人」
刹那「まあ…ハメ外さなければ良いけど…」
誠「ん?…何のこと?」
刹那「澤永は明日のケーキ搬入の為に今日は光の家にお泊まり…」
誠「な?!マジか?」
刹那「うん…光から聞いた話だと光の両親が澤永の事、気に入ってるみたいで最近はバイトもしてるみたいよ」
誠「へえ〜全然知らなかった…まあ最近あんましつるまないからなあ〜」
刹那「羨ましい?…」
誠「え……ああまあそれは〜彼女いないから…想像つかないが…」
…と言って腕を組んで想像してるようだ…顔が何故かニヤニヤしている…
刹那「何、想像してるんだか?〜両親いるんだから想像しているような事あるわけないでしょ…すけべ…」
誠「何だよ〜想像してるって!俺は〜な、何も…エッチな事を想像なんかしてないって…」
刹那「…じゃあ何、想像してたの?」
誠「…いや…その…何だ…普段どうしてるのかな〜と…キスとかいろいろ…」
刹那「……」
誠「……何だよ…」
刹那「目がエロ〜い…誠のスケベ!」
誠「ぐっ…」
刹那「( ̄ー+ ̄)フッ」
誠「うう…もうさっさと片付けて帰ろうぜ…」
刹那「うん!」
誠《まったく相変わらず頭が上がらないな…でも一緒にいると楽しいや…》

片付けしながら…ふと誠はある事を刹那に提案をする…

188 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:42:16 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話f
4組教室〜言葉
学祭準備週間が始まって5日目…やっと最終日…何とか明日までには間に合いそうだけど…

月曜日…帰る間際に携帯電話が使えない事に気付き最初はバッテリー切れかと思ったけど…
携帯ショップに持って行くと原因不明との事…バッテリーを換えてもパソコンに繋げても起動せず…
仕方なく預けて修理に出したけど携帯電話が無くなって気付いてしまった事がある…

以前は殆ど使わなかった携帯電話…でも今は刹那さんや世界さん…誠くん達との電話やメールが…
今はどれだけ支えになっていたか…判ってしまった〜
たった4日間…連絡が取れないだけで私は寂しさを感じる程に辛い…
そしてこういう時に限って学祭準備の仕事が忙しく3組が遠く感じられて…
こんな事なら携帯電話番号やメールアドレスを控えておけばと後悔している…
家の電話番号も聞いてないし…もしかしてメールや電話が繋がらなくて心配してるだろうか?

乙女「桂!シーツは何処にあるのよ!」
言葉「あ…今取りに行ってきます…」
乙女「もう〜しっかりしてよね!!」聞く前に教室を後にする…
夏美「乙女も上手いよね〜桂のヤツ使うの…」
みなみ「あれじゃあ忙しすぎて休む暇もないよね…まあ私達が見張ってるから無理だけど…」
来実「いい気味だよね〜他人の男に粉かける暇もないし…」
乙女「まあうまくいったよね〜後は学祭で…」

4組教室〜夜
学祭準備会、職員室、倉庫室など巡る間しく動いて気がつけば夕方…
教室に戻ると誰もいなくなっていた…しかしまだ手付かずの場所もあったので作業を続ける…
結局1人で作業して終わったのは9時頃…先生からも早めに帰るように言われつつ後はゴミを片付けるだけ…
明日にしようかとも思ったが…明日、加藤さん達に文句を言われるのも嫌だったからそれだけを片付ける事にした…

外は完全に真っ暗…まだ教室には一部の生徒が残っているらしくまだ所々明るい…
そう言えば誠くん達はもう帰ったのだろうか?
気になってゴミ捨て場へゴミを捨てた後、帰り道に1年3組の教室を通ったが真っ暗だった…
今更ながら自分の要領の悪さに落ち込む…

教室に戻ると荷物を持ち鍵をかけようと机へ向かうと…

ガタン!

あれ?もう誰もいないはずなのに?…奥から音が…
私は音がした方へ行く…そしてカーテンを開けるとそこには…
言葉「え?!………」

189 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:42:54 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話g
3組教室〜夜
片付けしながら…誠はある提案を刹那にする
誠「そう言えば帰りにさ〜4組に寄ってかないか?」
刹那「言葉さんのところ?」
誠「うん…最近会ってないし連絡とれないし…この時間なら言葉だけ残ってるかも…」
刹那「いいよ〜じゃあ片づけ終わったら行こう…」
誠「ああ」

片付けは30分程で終わり鍵をかけて4組へ2人は向かった…

4組に着くとすでに真っ暗…
誠「帰ったのかな?」
刹那「あれ?まだ鍵開いてるよ〜」と言って扉が開く〜
誠「中にいるのかな?入ってみるか…」と言ってライトを持って中に入っていく…
刹那「大丈夫かな?」恐る恐る付いていく
中は電灯が点いていなくてしかも窓も閉めてある〜お化け屋敷だから当然なんだが…
誠「お〜い言葉!」
やっぱりいないか?戻るか〜そう思い引き返そうとすると…
??「キャ…」ドサッと言う音が聞こえた…すぐそちらに行くと…
カーテンの奥で倒れてる刹那を見つける
誠「大丈夫か?」
刹那「暗くてよく見えなかった…ごめん」
誠「ほら掴まって…って…あれ…何?ここ?」俺は左手を差し出しながらふと今いる部屋に驚いた…
誠「《ベッドに服を掛ける家具にティッシュ箱に蓋付きゴミ箱?》なあ〜
刹那ここは一体…何だ?」と周りに気を取られ刹那の手が掴まったと思ったら引っ張られバランスを崩して…

誠「うわー」ドサッ
刹那「キャ!」倒れてしまった…

誠「イタタ…ごめん…周りが気になって…つい…え?!」刹那に覆い被さってしまった…
誠「ごめんすぐ退くから!」って言って起きようとすると…手に何か柔らかいものが…
誠「《まさか…これってオッ、オッ、オッパイ?!》ああ〜」
すぐ目の前に刹那の顔が…薄暗い中落としたライトに照らされてお互いに動けず固まっていた…
誠「…」
刹那「…」
手も放そうとするが離れない…下手に動くと壊してしまいそうな…不思議な感覚…
しかも刹那からは何もリアクションがない…刹那も俺と同じでパニクってるのか?
女の子とここまで顔を近づけたのは初めてか…不意に良い匂いが鼻腔をくすぐる…
そして下半身に熱いモノが集中しはじめるのを感じ始めた…
誠「《マズい!俺なに考えてるんだ?》」意志には反してぐんぐん熱が籠もっていく〜
刹那「…あ」ヤバい下半身が堅くなったのに気付いたか?〜でも動けない…
しかしカーテンが開いて突然ライトが…

190 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:43:31 ID:xrgcoys4
SchoolDays-if7話h
ピュアバーガー店内〜
夏美「しかし乙女も凄い事知ってるよね〜携帯電話があんな方法で使えなく出来るなんて…」
みなみ「あれじゃあ男に連絡できないし…笑っちゃうよね〜」
来実「でもあの方法知ったら番号の控えしとかないといけない気がしちゃう〜」
乙女「まあおじさんに聞いた話だったから半信半疑だったけどね〜
あれだと携帯ショップ程度のところじゃ直せないし…
原因も分からないから〜桂を孤立させれるし…」
来実「これで学祭も安心して誘えるね〜」
乙女「う…ん…そうだね…」
みなみ「大丈夫だって乙女に誘われて断る男なんていないって〜」
夏美「そうそう〜」
来実「乙女ちゃん頑張って!」
乙女「うん…」

夏美「そう言えば学祭には来るの来実のカ・レ・シ〜」
来実「うん来るって言ってたよ〜」
みなみ「休憩所は使う?」
来実「う〜んどうかな?…彼ってマニアックだからなあ〜」
夏美・みなみ「《ロリコン?》マニアックって…どんな?」
来実「ん〜と…言葉責めとか〜制服プレイやよく100均とかで買ったパンスト破るのが好きかな〜」
乙女「…《うわ…やだ!》」
夏美「…《ロリでマニアって…》」
みなみ「…《そんな彼氏は嫌だなあ〜》」
来実「どうしたの?みんな?」
何でもない〜と3人は言いつつ…マニアックな男だけは彼氏にしたくないと心に誓うのであった…

7話「前夜祭(すれ違う想い)」完

191 :スクイズイフ:2008/03/09(日) 21:44:10 ID:xrgcoys4
7話をお送りします〜
果たして微妙なすれ違いを再現できたかは…自信がありません
ごめんなさい

前夜祭があると言うことはまだあるわけです〜
果たして書ききれるか自信はありませんが…
最後までよろしくです

にしてもやはり初SSは難しいです…結末はもう考えてはいますが…どこらで切れば良いか〜悩みます

では〜

192 :名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 22:34:34 ID:/7TY6KOQ
>>169-172
普通だと乙女のところを七海で難しいつなぎを見事にして
乙女がかわいい・・・
(カードゲームの)UNOでしてやられたときの脱帽感に似てます
でも結婚しても「伊藤」なのか・・・七海(笑
個人的には刹那お持ち帰りしたい
>174さんにならって  
 
         Nice report.

>>180
後ろの正面、古典的な落ちなんですけど「〜わよね」に殺気が殺気がぁ…
あのIが気になります @〜Hって既出なんでしょうか
だとするととても損(見てないので)してる気分が…

>>183-191
ここから世界の怒涛のまくりは期待しちゃダメ・・・なんだろなきっと・・・
乙女って悪巧みしてるのが光るってのがとても GJでした
>どこらで切れば良いか
でも見てるほうは全部って言っちゃいますよ、うん


193 :woodchuck:2008/03/09(日) 22:41:56 ID:/7TY6KOQ
>>163の続きです

誠は言葉をつれて電車にのった
最初ボールが当たったショックで無口なのかと思ったが
どうもその様子は無い
でも、深く追求して言葉がさらに傷つくのをおそれて無言で付き添う
言葉のカバンからipodをとりだしいつものように2人で聞く
言葉の目はうつろなままだった
ゆっくりと歩いて原巳浜の坂を上っていく
言葉は誠にしがみついて歩く
いつもよりも言葉を軽く感じ不安を覚える

「なぁ言葉、今日はお母さん家にいるのか?」
言葉が首を横に振る
間の悪いことに言葉の両親、妹の心ちゃんも留守にして出かけているらしい
あの広い家に言葉ひとりなのか…
誠は心配だったが口に出せずにいた
いっしょにいようか…そういいかけて口を閉じる

「あの 大丈夫ですから」
言葉は誠にそういうと門を閉じひとり家に入って行く

「言葉! 夕方また電話するから」
そういって言葉の家を後にするが、なんだか胸騒ぎがしていたたまれない
そのまま帰らず、先日言葉と一緒に座ったベンチのある児童公園に行き
缶ジュースを買うと一息で飲み干す。
しばらくここで時間をつぶすか そう思い横になる。
ぁそういえば…言葉のipodもったままだったと思い出し
それを取り出して耳に当てる。言葉のイメージの曲を繰り返し聴く。
そうだ、やっぱり言葉はこのイメージだな… 
なんとなく眠たくなり少し寝てしまう。
・・・・・
少し寒気を感じて目覚めると
メールの着信があったばかり
言葉からだった。
________

言葉は家にかえるといつもとおなじ、シャワーを浴びる
今日は浴びながらお風呂にお湯をいれて体を横たえる
ドロのように重たく感じる自分の体

「まことくん… 私が死んじゃったら悲しむだろうか
 私がいなかったら誠くんがイジメに会うこともなかった…
 誠くんはこんな私でも傍にいてくれた
 汚いといったら言葉は言葉と言ってくれた
 でもね、まことくん… わたし体中を汚されちゃった…
 もう手遅れだったみたい・・・」

194 :woodchuck:2008/03/09(日) 22:43:20 ID:/7TY6KOQ
さっきまで感じていた誠の腕の暖かさを思い出して
ぎゅっと抱きしめる

「もう私だめになっちゃったな…
 そういえば 誠くん家についた頃だろうか
 夕方になったら電話するって言ってた それを最後の…
 最後の記憶にしたい あのひとの声を…最後に」

体をいつも以上に洗う、せめて死ぬときは綺麗でいたい
わたしはもう綺麗じゃないけど少しでも…
背中や足、ところどころ沁みるところがあるけど構わず洗う

自分の姿を姿見でみるのもしない
見たくなかったから
そしてリビングに向かうと
果物ナイフと母が使っている不眠症のクスリを探す
これくらいあればいいかな…
適当に全部シュリンクをあけ取り出しておく

時計をみる
5時を過ぎていた
もうそろそろ誠くんから電話があるだろう
何を話そうか
最後にかわす、いとしい人との会話
絶対明るい話題がいい
最後のお話、私の最後の記憶だから
彼の中でも綺麗な記憶で残っていたいから…
その前にメールを送っておこう
さっき私のことをほんとうに気遣っていたひとのことを想う

「さきほどはありがとうございました。お風呂にはいってさっぱりしたら
 ちょっと気分がよくなりました。心配かけてごめんなさい。
 もう気分がよいのでお電話も大丈夫です。         言葉  」

発信してから準備を携えてもう一度お風呂にはいる準備をする
_________

言葉の気分がよくなったとメールを読みすこし安堵する
でも胸騒ぎがなくならない
その場から電話をかけてみる
言葉はことのほか明るい声をだしている
安心していいのか?
自分に質問をするが答えは出ない
言葉は自分が習ってきた習い事の話を一生懸命している

195 :woodchuck:2008/03/09(日) 22:43:53 ID:/7TY6KOQ
「それ面白そうだ、今度教えてくれないかな?」
何気なくいった一言に反応が落ち込む
やはり反応が変だ
電話の向うはずっと水音がする

「言葉? この音は何?」
「ぇえ シャワーの音ですよ うるさかったですか?」
「いや またお風呂に入ってるの?」
「ほかにすることもなくって」少しはにかんだ返事はいつもの言葉だった
ちょっと咽喉が渇いたのでお水飲みます、ごめんなさい」
といって言葉の声が遠くなった。
ゴクゴクと音が聞こえるとても長い

「すごく沢山飲むんだね… それってダイエットかなにかなのか?」
「ぇ?違いますよ わたし太ってますか?」
「いや… 普通に飲むにしては多いかなと思って」
「そ・そんなに大きな音がしてましたか?
 恥ずかしい、忘れてください まことくん」
「い・いやそれは構わないんだが」

じっと耳をすませながら話をつづける
聞き逃しそうなくらい小さな音だったが
向うでカランという固い音が聞こえた。
同時に「うっッ」といううめき声も
これも押し殺したようでとても小さい。

「言葉?」
「なんでもないです 足躓いちゃいました」と言葉がこともなげに言う
「そうか…それならいいけど」
「それより、もっとお話しましょう」

電話の向うでは言葉が楽しそうな話を続けている
でもいつもと違って自分の耳には何も入ってこなかった
胸騒ぎがどんどん大きくなる
誠はいつしか携帯を握り締めて言葉の家に向かって走り出していた。
息を切らして門の前につく 
携帯電話の向うではまだ言葉が楽しそうに話し続けている
おかしい
おれはずっと返事なんてしていない 
言葉は気がついていないのか…

構わず門を乗り越える
セキュリティが作動してもおかしくないはずなのに
物音ひとつしない
そのまま玄関に向かうが施錠されていてあかない
急いで裏に回りこむ

196 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 17:06:49 ID:kpHLuZcd
SSの投入を話の途中でやめる場合は本文の最後に
「続く」とか入れたほうが良いですよ。

次に投入しようとしてる職人さんが判断に迷う事になりますので。

197 :water:2008/03/10(月) 18:14:31 ID:ImsEoxP+
5話を投下。

198 :water:2008/03/10(月) 18:15:01 ID:ImsEoxP+
光は結局昨日は誠の家に泊まりそして朝はそのまま誠と一緒に学校へと向かう。自分の教室に
入り二人はそれぞれ自分の席に座る。光が誠の方に顔を向ける。
「今日は何か人が少ないね。」
「確かに…まあぼちぼち集まってくるだろう。」
誠は回りを見渡した後、光に答える。
「誠と一緒に登校したのって初めてだよね、今日が…。」
「そうだな、初めてだな。」
今までは、自分が乗る電車をずらして登校したり体育の着替えでキスマークがばれないように
素早く着替えたり隠せない場合には仮病で休んだり、学校で仲悪く振舞ったり、関係がばれな
いようにいろいろ策は立てたがもう世界との決着はついたのでそんなことする必要はない。こ
れからは誠の彼女として付き合っていけるのだなと思うと光は嬉しくなる。

「ちょうど席も隣だし…。結果的には良かったのかもね。世界との折り合いつけたのって…。」
「そうかも…。授業中も話せるしな、この距離なら。」
「えへへ。いろいろ密談しようね誠…。」
「先生に怒られない範囲でな。ばれたらしゃれにならんからな。」
「分かってるって…。」
光は誠にそう答えるが一歩間違えたらとてつもなく気まずいことになっていた。もし誠があの
とき世界を選んだ場合、席が隣だと相当まずいことになる。こうして和気藹々話せることなん
てまずない。そうなると誠が私を選んでくれたことと席が隣になったのは、何か縁があったの
かなと思う。

光が、机の上に放置したままそのままだった鞄を開け教科書とノートを取り出し机の上に置く
「誠、一時間目は物理で良かったっけ?」
「ああそれで合ってるぞ。」
「誠は物理得意なほう?私は苦手の部類だけど…。」
「まあ得意な方かな。」
光は誠のそれを聞き分からない時は誠に質問しようと考える。もともと私よりは頭がいいから
他の教科も難なく教えてくれそうな気がする。まあそれより頭がいいのが私の前の席にいるが
今はまだ来ていないようだ。
しばらく誠と話をした後、少し眠そうな言葉が登校してきて自分の席に座る。光は言葉の眠そ
うなしぐさが気になッて話し掛ける。
「どうしたの桂さん、ものすごく眠たそうなんだけど。」
「ええ…。ちょっと昨日夜通し電話してたもんで…。」
「ふーん。」
光は言葉が眠そうにしている理由を聞き納得する。
「黒田さん、誠君の彼女になったんですよね…。」
「ええ!!」
光は言葉が既にその情報を知っていることに驚き声が少し大きく出てしまう。言葉は光の悲鳴
に少し驚くしぐさを見せる。

199 :water:2008/03/10(月) 18:15:24 ID:ImsEoxP+
「桂さん、どこでその情報を?うぅ…、何か恥ずかしいなあ。」
「女の勘ですよ…。」
光はそれを聞き言葉が誠のことを好きだったのを思い出し言葉に気まずそうに話す。
「私、誠と付き合うことになったけど…。」
「ああ…私のことは気にしないでください。大丈夫ですので。」
言葉は光が何を言いたいのかが表情から分かったのか光が言い終わる前に話してきた。
「いいの?」
「西園寺さんと話し合いをした結果そういう事になったのでしょう?私の介入する余地なんか
 最初からないじゃないですか。」
「……。」
「黒田さん、誠君とお似合いですよ…。」

言葉は笑顔で光にそう話す。しばらく置いてきぼりにされていた誠が自分達の会話に割って入
ってくる。
「光と言葉、なんか仲いいよな。」
「んー、何だろうな。ちょっと悩み相談を桂さんにしたのがきっかけかな。」
「ですね。」
光の言ったことに言葉も賛同する。周りを見るといつのまにか教室にクラスメイトが入ってき
たようで騒がしくなってるようだ。そして先生が来てホームルームが始まる。
「じゃあ出席をとるぞ。」
出席番号順に順番に呼ばれ返事をしていく。最後の人までまわり先生が出席簿に書き込みクラ
スメイトに向かって話す。
「今日は、清浦、西園寺が欠席か。澤永は…また遅刻か。今日は特別な連絡事項はないのでし
 っかり授業を受けるように。」
先生はそう言って教室を出て行った。光は誠が携帯をいじっているのを見て何か良からぬこと
サイトでも見ているのかと思い込み誠に突っ込む。
「なーに?アダルトサイトでも見てるの?」
「そんなもん見てないって、メール打ってただけだ。」
「メール?誰によ…。」

200 :water:2008/03/10(月) 18:17:09 ID:ImsEoxP+
光は問い掛けるが誠は黙ったままなので不安になる。誠が自分を無視してメールを打っている
ので何かあったのかと思ってしまう。
「ちょっと聞いてるの?」
「ああ…。聞いてるよ大丈夫…。」
「なんかあったの?」
「なんでもないよ。」
誠の表情見るとどうもなんでもないような感じには見えないが、深く突っ込むのは今は止める
ことにする。光は話題を変えて誠に話す。
「それよりも昼休みは食堂で食べるよね。お弁当作ってきてないし。」
「ああ…。」

誠は力なく返事をする。うーん朝までは元気だったのだがどうもメールを見たあたりから挙動
不審になっているようだ。授業中にそれとなく聞いて見ることにしようと光は考える。
そして一時間目の担当教師が来て騒がしかったクラスが静かになり授業が始まった。光は誠の
方を振り向く。
「メールの相手ってお母さん?」
「いや違うよ…。」
「じゃあ澤永?」
「ああ…そうなんだ…ははは。」
「ふーん。」

誠は光との会話を終え授業に集中しだした。光はそれを見て自分も前に向き誠のさっきからの
様子を見て考える。
あからさまに怪しい。自分に聞かれて都合が悪いことと言うと…女がらみが妥当な線だろう。
犯罪に手を染めるとかは誠の性格上まずないし、そのことは今までもずっと一緒にいた自分が
それを良く知っている。しかし女関係となると誠は本当にぐたぐたなのもよく知っている。こ
こは自分が上手く立ち回らねばいけないだろう。せっかく晴れて恋人になれたのにあっさり乗
り替えられたら私の立場がないからだ。
光は授業をしっかり聞きつつ頭の中で誠の浮気対策のいろんなパターンを考えるという器用な
ことをやっていた。それは次の授業の時も続けて行なわれ昼休みまでにはいくつかのパターン
が光の脳内から導き出されるが誠は知る由もなかった。

201 :water:2008/03/10(月) 18:17:56 ID:ImsEoxP+
昼休み、学食を食べに教室から出る生徒、自分の鞄から弁当を出して友人と集まって食べる生
徒とまちまちだったが、光と誠は食堂にいくため教室の外へ出る。そこで待ち構えていたかの
ように声が掛けられる。
「先輩。お弁当一緒に食べませんか?」
可憐が誠に声をかける。可憐の後ろには顔が同じ二人の少女がいた。光はその少女二人には
見覚えがあった。名を二条一葉、二葉といいかつて誠に紹介したこともある。マネージャー
の時ならともかく恋人になった今では個人的にはもう関わりたくない相手だ。二人の前にい
るツインテールの子は知らないがおそらく一葉、二葉の友達だろう。3人への牽制の意味も
こめて誠の腕に自分の手を絡める。
「これから誠と一緒に食堂に行くから。」
光はそう言って3人に自分たちの恋人ぶりを見せつけた。だが可憐は全く動じず、光をまる
でいないかのように無視して誠に話す。
「先輩行きましょうよ。」
「ちょ、ちょっと…。」

光は誠の横にいる自分を無視して勝手に話を進めている可憐に腹を立て少し大きな声をあげ
てしまう。誠も可憐の積極的な行動に困っている様子で言葉が出ないらしい。
「お姉が待ってますから。早く行きましょう?」
「いや俺は…。」
誠はようやく絞り出すように声を出すが可憐は怯まないどころかさらに拍車をかける。
「ほらほら、時間は貴重ですよ。早くしないと昼休み終わっちゃいますよ。」
可憐は誠の自分が絡めていない方の手を引っ張って催促してくる。光はそれを見てこれはま
ずいと思い可憐に言う。
「あのさ、悪いんだけど、私と誠付き合ってるのよね。だからそういうことやられると困る
 んだけど…。」

光は可憐にそう言うが可憐本人からは返事が来ず、予想していない別方向から返事が返って
きた。
「黒田、そのことについてちょっと話があるんだけどさ。」
光は声のした方向を見るとそこには夏美、みなみ、来実の3人がいた。体育の時に一緒にな
るので顔は知っているが実際に話し掛けられたのはこれが始めてである。だから初対面の人
に話されたごとく緊張してしまう。
「話って何よ。」
「ああ、伊藤、私たちはこの子とちょっと話をするからその子と一緒に行っていいよ。」

夏美が誠の方を見て話す。それを聞いた誠は光の方を振り向く。
「なんかこいつらがお前に話があるみたいなんだが…どうする?」
「うーん。すぐ終わるんでしょうね。」
「それはあ、あんた次第だよ。」
来実が悪戯した子供のごとくにこにこしながら光に話す。
「ほら、黒田先輩話があるらしいし。いきましょ?先輩」
可憐は誠の手を引っ張る。光は誠と一緒に食堂で食べたかったが3人が話があるというので
名残惜しそうに誠の腕から自分の手を離す。光から解放された誠はこちらをちらちらみなが
ら可憐達と一緒に向こうに行ってしまった。光はそれを見送り夏美達の方を振り返る。

202 :water:2008/03/10(月) 18:18:38 ID:ImsEoxP+
「で?話って何よ?」
「ここじゃなんだから、ちょっとついて来てくれる?」
夏美は光にそう促す。この時点の光には3人にどす黒い悪意があることにはまったく気付か
ずただ言われるままに3人に付いていった。人の気配がない体育倉庫までたどり着き中に入
る。4人が入った後みなみがドアを閉め、夏美が敵意丸出しで光を睨んで話す。
「あんた伊藤と付き合ってるんだってね。」
「そうよ…それが何?」
光は夏美の質問に特にひねりもなく正直に返答をする。それを聞いた夏美はさらに機嫌を悪
くしたようで舌打ちをする。みなみは我関せずと夏美の後ろでメールを打ち始め、来実は体
育で使うマットに座ってにやにやとこちらを見つめている。光はやばい雰囲気を今更ながら
察知するが体育倉庫に連れ込まれた以上手遅れだと認識する。光は慎重に言葉を選ぶ。

「私が誠と付き合うとなんか不都合なことがあるの?」
「ああ、あんたみたいな性悪女が伊藤のそばにいると、伊藤を本当に好きな奴が迷惑するっ
 ていうことだ。」
夏美は間を挟まず即答する。光は夏美の理不尽な物言いに言葉が出ない。
「その子は恋愛に関しては奥手な子でな、今まで思いを秘めててずっと言えなかったんだ。
 でも、先日やっと告白をした。今は伊藤の返事を待っている状態だ。だからおまえに付き
 まとわれると伊藤もその子も迷惑するんだよ。」
光は誠から告白のことなど一言も聞いていないので夏美の言っている事など分からなかった
がどうにも夏美の言ってることが気に食わないので反論する。
「黙って聞いてれば…なんで私が誠に付きまとってるようなことになってるわけ?私と誠は
 お互い認め合った恋人どおしなのよ。あんた達みたいな部外者に文句言われる筋合ないわ」
「黙れ!!寝取り女が!!」

夏実が体育倉庫いっぱいに響き渡るような大声をあげ光は怖気づく。来実はのんきに夏美ち
ゃんノリノリだねと言ってにこにこしながらこちらを見守ってるし、みなみは相変わらず我
関せずとメールを打っている。この空間内には光の味方はいない。
「西園寺から奪い取ったくせに、よくそんな大層なこと言えるもんだわ。私は男に媚びを売
 るようなどっかの胸でか女も嫌いだが、お前みたいな平気で人の男を寝取るような奴はも
 っと嫌いなんだよ。」
夏美はそう言って光に近づき、光の制服の襟首を手でつかみ光を自分の方へと引き寄せよう
とする。光は咄嗟に声を出す。
「やめて、離しなさいよ。」

光はそう言って体をよじらせて抵抗するが夏美の握力が強く手を振りほどくことが出来なか
った。それでも光は大人しくなることはなく精一杯の抵抗をする。
「くっこの。離せ。」
「ちっ、抵抗するね。仕方ない…大人しくさせるか。」
「えっ?」
光がそう言うと同時に頬にパーンという渇いた音が響き、その後に頬からじんじんと痛みが
出てくる。夏美に頬を張られたので光も切れてしまい夏実の頬に自分も仕返しをする。
「いったいわね!!この。」
「残念…。当たらなかったわね。」
光の手は夏実の頬には届かず手によって防がれてしまう。夏実が凶悪な笑みを浮かべる。
「頬を張るっていうのはね…こうやんのよ。」
夏実は1回目とは比べ物にならない程の力で光の頬を張り、光はその衝撃に体をよろめかす。
光は力押しでは勝てないと悟り、これ以上張られるのは嫌なので抵抗するのはやめ、殴られ
た頬をさすりながら夏実に文句を言う。

203 :water:2008/03/10(月) 18:19:28 ID:ImsEoxP+
「そりゃ、世界から寝取ったから自分が悪いのは自覚してるわ。でもなんでそれであんた達
 に文句言われなきゃならないわけ?関係ないでしょうが!!」
光の物言いには動じず夏美が返事をしてくる。
「言わなかったか?私は寝取り女が嫌いだって…。そんなのに友人の好きな人が取られるな
 んて我慢できないんでね。」
光は夏美の言い分を聞くがそれだけで頬まで張られる理由がわからない。夏美の後ろの方で
メールを打ち終わったみなみとマットから降りた来実の話し声が聞こえる。
「夏美ちゃんの親しくしてた先輩が後輩に寝取られちゃったからさかうら…」
「しっ!!」

来実達の話を聞いて光は納得した。要するに自分が誰かに寝取られた立場だから寝取り女は
全て敵ということなのだろう。自分が夏実の親しい先輩を寝取ったわけではないのに腹いせ
の対象にされてこっちはいい迷惑だ。光はその場にいる3人に向かって話す。
「あんたらが誰の味方をしてるのかは知らないけどさ。私はやすやすと誠を渡さないから。」
「な…。」
夏実は光の話を聞きさらに頭に血が上ったようで言葉が発せられないようだ。光は夏実の一
瞬のスキを見逃さず夏美の横を通り抜けこの場から離れるため急いで倉庫のドアに向かう。
「付き合ってらんないわ。早く誠の所に行かないと…。」
向かう途中で足に何かが引っかかり勢いもあって派手に転ぶ。光に足を引っ掛けた張本人の
来実が話し掛けてくる。
「あららー、転んじゃったねえ、痛そうー。」
「……どこまで私の邪魔したら気が済むの?」
「どこまでって、伊藤から身を引けばすぐにでもやめてあげるけど?……多分ね。」

来実は憎たらしいほどの満面の笑顔で話す。光は両手を使って起き上がり来実達を見る。夏
実や来実はにやにやしながらこちらを見ているし、みなみはまたメールを打ち始めたようだ。
「なんで私がこんなめに…。」
光は来実たちに聞こえないように自問自答する。世界との修羅場も終わりこれからは誠と普
通に付き合えるそう思っていた。でもそれは早くも打ち砕かれようとしている。3人はおそ
らく私が身を引かない限り面白おかしく私を苛め倒すだろう。でも私は…屈しない。あの誠
が私を好きって言ってくれたから…そう思うと光は勇気が出てくる。

204 :water:2008/03/10(月) 18:20:13 ID:ImsEoxP+
「確かに私は悪い女かもしれないわ。でもさ、堂々と私の前に出てこず仲間を使ってこうや
 って他の女がくっつくのを妨害するのがいい女とも思えない。そんな子にみすみす好きな
 誠を渡すつもりはないわ。」
光が3人に向かってはっきりと答える。夏実はそれを聞き何も言えなくなり悔しそうに唇を
かむが来実はくすくす笑い出す。
「な…何がおかしいのよあんた。」
「いや…もうあまりにも面白くてさ。すごい必死なんだもんあんた。ねえみなみちゃん?」

光は今まで一度も会話に参加してこなかったみなみの方を注目する。みなみは携帯を開きな
がら口を開く。
「確かに。でもこれ聞いた後でも強気でいられるかしら。たった今着いたんだけど読むわね。
 伊藤と付き合うことが出来るかもだって。」
みなみは携帯の画面を見ながら話す。光はそれを聞き心が押しつぶされそうになる。メール
の内容をそのまま読んだのだろうが、今の自分には効果は絶大でさっきまでの強気はどこか
に飛んでしまい誠への不信感、その他諸々負の感情が沸沸とこみ上げてくる。それを知って
か知らずか来実が追い討ちを掛けてくる。
「わお!!すごいな。あれそうなるとあんたは遊ばれてただけなのかな?残念だねー。」
「そんなの嘘だわ…。」

光は言い返したがさっきまでとは違い明らかに声に覇気がない。夏実と来実がみなみの擁護
をする。
「ちょっと、みなみが嘘つくはずないでしょ。」
「そうだよ。みなみちゃんは真実しか言わないのよ。」
それを聞き光は黙ったままだった。
「じゃあそういうことだから、もう伊藤にちょっかい出すなよ?だしたらどうなるか想像つ
 くだろ?」
夏実は脅迫めいたことを言い残して来実やみなみと一緒に体育倉庫から出て行ってその場に
は光が残される。
「誠の…馬鹿。一日で裏切るって…どういうことよ。信じられない…。」
光はそう言って体育倉庫の外へ出て誠を探さずに教室の方へと戻った。目にはほんの少し涙
が浮かんでいた。

205 :water:2008/03/10(月) 18:20:55 ID:ImsEoxP+
少し時間をさかのぼり誠は可憐達に連れられて普段使われてなくて人の気配がない理科室の
前まで来ていた。誠が可憐達の方を向く。
「こんな所に連れてきてどういうつもりだよ。てっきり俺は食堂に行くとばかり思ってた。」
「まあまあ、先輩そう怒らずに。」
「そうですよ。乙女先輩待ってるんですから。」
「伊藤先輩、私がドア開けますね?」
可憐、一葉、二葉が誠になだめる言葉を言う。二葉がドアを開き誠の方を見る。
「ではここから先は伊藤先輩だけで行って下さい。」
「はあ?」
誠が呆気に取られた表情で二葉達を見る。表情を見るに大真面目のようだ。誠は明らかに何
かあると思いつつも中に入る。理科室には可憐達のいった通り乙女がいた。後ろのドアが可
憐達によって閉められ、部屋には誠と乙女だけになる。

「加藤、こんな人気のないところに呼び出して何か用か?」
「告白の返事…聞いてないから。」
「あ…そういえばそうだったな。」
誠は乙女の言葉を聞いて気が付く。世界達の修羅場で問題を後回しにしていたがこちらの解
決はまだしていなかった。だとしたらここに呼び出されるのも分からないでもない。食堂だ
と誰が聞き耳立てているか分からないからだ。誠は乙女にはっきりと返事をする。
「加藤、悪いんだけど俺、光と付き合っていく事にしたから。」
「え…。そうなの?」

乙女は話を聞き驚いた後落ち込んだ表情を見せる。
「じゃあ、私は今までどおり友人でいろってことなの。」
「ああ…できれば…。」
「そんなの出来ないよ…。今までは言わなかったから友人としてやってこれたけど伊藤に告
 白した今、また良き友人としてやってけるかどうか自信ない。」
乙女の言葉を聞き誠は解決の手段が思いつかず困ってしまう。誠が黙ったままなので乙女が
続けて話す。
「伊藤は私を受け入れてくれないんだ…。そうだよね。私は全然女っぽくないもんね。」
乙女はそう言って落ち込み出す。二人ともしばらく黙っていたが誠が乙女に話し掛ける。
「俺は…もう決めたんだ…だからその…加藤の気持ちには答えられない。」
「そう…。」
誠はそう言って乙女を見る。全然納得していないようだったが誠は無視して理科室を出る。
理科室の前には可憐達もいたがそれも無視して食堂へと向かう。食堂に着きあたりを探すが
光の姿はない。しばらく待った後、誠はメールを光に打ち食事をしずに教室へと戻った。

206 :water:2008/03/10(月) 18:21:32 ID:ImsEoxP+
誠が教室へ戻ってくると光は既に席に着いておりどことなく危険な雰囲気を漂わせていた。
それが自分に向けられているのも知らず誠は光に話し掛ける。
「光、話が終わったなら食堂に来てくれよ。探したぞ?」
光は誠の顔を一度見たあとそっぽを向く。誠はそれを見て光が怒っているのを感じる。
「どうかしたのか?すごい怒ってるようだけど?」
「自分の胸に聞いてみなさいよ!!」
誠は光のそれを聞き驚く。しばらく考えるが怒っている理由が全く分からないので光に聞く
ことにする。
「俺が何かしたのか?分からないんだが…。」
「あんた告白されたんでしょ?誰かは知らないけどさ…。」
「う…。」

世界との修羅場でごたごたしていて光には全くそのことについてはしゃべっていないので光
がその事実を知っていることに誠は驚き、そして気まずくなる。光は誠の反応を違う方向に
解釈したのか、別のことを言ってくる。
「その子を本命にして、私はまたセフレにする気なの?馬鹿にしないでよ。どうせさっきま
 で会ってたんでしょう?その子と…。」
「ぐう…。」
誠は確かに乙女に会っていたが告白に関してはきっぱり断ってきたから問題はないはずだ。
なぜか光は誤解をしているようなのでしっかり正してあげることにする。
「そのことに関しては会ってきちっと断ってきたから…だから怒るなよ…な?」
「どうだか…二人で示し合わせてんじゃないの?」

光は冷静さを欠いているようで全く話を信用しない。今までの誠の浮気癖を考えると無理も
ないかもしれないが今回に限ってはしっかりけじめをつけた。だから信用してくれないのは
誠にとってもつらく精神的にもまいってくる。
「少し落ち着いて聞いてくれよ。」
「伊藤と付き合えるかもって聞いたんだもん。私とも付き合ってるからこれって二股ってこ
 とでしょ?」
誠は光から見当違いのことを言われ頭が混乱する。
「それ誰から聞いたんだよ…。」
「小泉さん達よ。」
「そいつらのことを信用するのか俺よりも…。」
「だって…誠、女の子にだらしないし…。」
誠はそれを聞いて心が痛む。今までがそうだったので正論を言われてしまうと何もいえない。
「それに誠、朝メール見てたでしょう?女の子と連絡とってたんじゃないの?」
「確かに女の子だがあれは世界からのメールだ。加藤じゃない。」

207 :water:2008/03/10(月) 18:22:49 ID:ImsEoxP+
光は一瞬呆気に取られた顔になるがすぐに話し出す。
「世界からのメールならそう言ってよね。勘違いしちゃったじゃない…。」
「悪い…。」
「それと加藤って4組の加藤さん?加藤さんと誠会ってたの?」
「ああそうだけど。」
光はしばらく考えた後誠に向かって話す。
「うー。なんか頭が混乱してる。何が真実で何を信用すればいいのか分からないよ。」
「俺のことを信用してくれよ。出ないと俺もつらい。」

誠は光の胸内に届くか分からないがしっかりと言う。それを聞き光は頷いてくれどうやら信
用してくれたようで誠はほっとする。
「ごめん…ちょっと倉庫でいろいろあって余裕が無くなってたかもしれない。」
「何を言われたんだよ。」
「寝取り女って…。」
光をよく見ると頬が少し腫れている。
「これ殴られた跡だろ。朝には付いてなかった。あいつらだな?」
「うん…。」
誠はそれを聞き怒りが込み上げてくるのを感じる。
「ちょっと文句言いに行くから光も来い。」
「いいって…別に。寝取り女なのは事実だし…。」
「しかし…。」
「それよりも、食堂に行こ?途中で邪魔されたから結局食事とってないのよね。」
光は誠に食堂へ行こうと促すが食堂へ行く途中で昼休みの終わりのチャイムがなってしまい
結局行けずじまいだった。光はがっかりした様子だったがこれからいつでも行けるよと言っ
たらそうねと笑顔で答えてくれた。そんな光の表情を見て誠は癒されるが何か得たいの知れ
ない大きなものが影で動いているようなそんな不安をもちつつあった。

乙女は放課後になり鞄に教科書を入れ帰り支度をしていた。誠に断られたこともあり午後の
授業も落ち込んでおり夏美達が心配そうに寄ってくる。
「乙女、上手く付き合えそうなんじゃなかったの?」
乙女は力なく首を振る。夏実は話が違うと思ったのかみなみに話し掛ける。
「みなみ、あんたメールでは上手く付き合えるって言ってなかった?」
「ごめん…あれ嘘。黒田を追い詰めるために言ったことだから。」
「あのねえ…。まあ聞いた後の黒田の様子を見ると効果てきめんだったようだけどさ。」

夏実はみなみの言い分に呆れて答える。来実が乙女に話し掛ける。
「乙女ちゃん諦めちゃうの?」
「いや…諦めない。」
乙女は力強く答える。今までも誠に違う女がくっつきそうになったとき自分は妨害してきた
中学では、山県、去年の学祭では、桂、今回はデマを流して誠の関係を混沌とさせた。しか
も今回は自分も告白した。だから今回は意地でも誠のことを狙っていく。今までのずっと誠
を遠めで見守ることしかできなかった弱い自分と決別するために…。
夏実達はお互い話し合った後、乙女に話す。

208 :water:2008/03/10(月) 18:23:30 ID:ImsEoxP+
「気に入ったよ乙女。あんたが諦めないって言うのなら私たちも全面的にバックアップする
 わ。」
「乙女ちゃんかっこいい。惚れていい?」
「いや、それはちょっと…。」
乙女は苦笑いで来実の誘いをやんわりと断る。みなみがしばらく乙女達に話す。
「でも実際どうする?昼休みみたいな荒っぽい手はそう使えないし。」
「うーん。黒田ってしゃべる方だしあまりやるとなあ…先生に言われそう。」
夏実がそう言って困惑した表情を見せる。来実も元気なさそうに答える。
「違うクラスだってのがネックだよねえ…。やっぱり。」

乙女達はどうしたら上手く事が運ぶか考えていた。しばらく考えていると乙女に声がかけら
れる。
「お姉、帰らないの?待ってるんだけど…。」
「ああ、ごめん。今日は部活休みの日だから一緒に帰る約束してたんだっけ。」
「一体、何話してたの?」
乙女があまりにも教室から出てこないので可憐が痺れを切らして教室まで入ってきたらしい。
「伊藤のこと…。」
「ああ…。お姉残念だったね…。」
「残念じゃない。まだここからよ。」
「お姉…。あまり無茶なことはしないでよ。昼休みも伊藤先輩と黒田先輩引き剥がすのにか
 なり強引な手段を使ったんだからね。」

可憐は心配そうに乙女に話す。可憐の心配をよそに乙女は全員に聞こえるように話をする。
「あの二人、忌々しいことに席が隣なのよ…。3組に用事があって1回行ったんだけどさ。」
「うーん。相当厳しいねえ。」
夏実がそれを聞いて困ったしぐさを見せるが乙女は表情を変えずまた話す。
「でも桂がすぐ近くの席にいるのよね。もしかしたらこれが使えるかも…。」
「どういうこと?」
可憐が自分の姉がまた良からぬ事でも考えたのかと不安そうに聞いてくる。

209 :water:2008/03/10(月) 18:24:17 ID:ImsEoxP+
「桂をうちらの内通者にすればいいのよ。幸いなことに黒田とちょっと仲いいみたいだし…
 あの子うちらには絶対逆らえないしね。」
「「「ああそれいいかも」」」
夏実、みなみ、来実は乙女の提案に賛同する。乙女は席を立って3組の方へと向かう。こっち
のクラスのホームルームが遅かったこともあってか3組の生徒は軒並み帰った後だった。教室
の中を覗くと誠も光もいない。一緒に帰ったのかは知らないがとりあえずは保留して言葉を探
す。言葉は日直をやっていたらしく、黒板をクリーナーで綺麗にしていた。乙女は教室の中に
入り言葉に話し掛ける。

「桂、ちょっと話があるんだけどいいかしら?」
「は…はい。何でしょうか?」
言葉は苦手意識もあってか恐縮しながらも応答する。
「あんた黒田と仲いいよね?」
「え…ええ。席が近いのでよく話しますが…。」
言葉は小さくなりながらも正直に答える。
「あんた、黒田からいろいろ情報聞き出して私に報告してくれない?」
「な…?」
さすがの言葉も呆気に取られて何も言えないようだ。まあこの態度も当然だろうなと乙女は思
う。要はスパイみたいなことをしろと言っているのだから。乙女は続けて話す。
「それと、伊藤と黒田が仲違いするようなことをしてくれないかしら。例えば体で誘惑すると
 かさ。あんたの得意分野でしょ?」
「私がそれをやって何か得をするんですか?それにそんなことしたくありません。そんな裏切
 り行為みたいなこと…。」

言葉は乙女に向かって怖がりながらも乙女に聞き取れるように話す。
「いいからやりなさい。あんたに拒否権はないわ。」
「知りません…。自分でやってください。」
「言うようになったわね…桂のくせに。」
乙女は今まで言うことを聞いていたかつてのクラスメイトが言うことを聞かなくなっているこ
とに苛立ちを覚える。
「あんた、覚えときなさいよ…。」
乙女はそう捨て台詞をはき3組の教室を出て再び4組の方へと戻り夏美達と合流する。
「桂に反対されたわ。腹立つわね。」
「嘘。乙女が言って反対されたの?」
夏美がびっくりする。
「自分で何とかするしかないわね。こうなったら…。」

そう言って乙女達は家に帰ることにしそのときの話題も誠と光の仲違いさせる策やら乙女が
上手くいく策を話し合っていた。ただ一人可憐だけそんな4人を不安そうに見ていた。
「なんか…なんか間違ってる気がするよ…お姉…。」
可憐は前で話している4人に聞こえないように独り言を言う。
「ううん。お姉が頑張ってるんだ。私がここでへこたれてちゃ駄目だ。」
可憐は姉の非常識に見える行動を積極的な行動ゆえと解釈し自分を強引に納得させた。

 第5話 「加藤の乱」 終

210 :water:2008/03/10(月) 18:28:56 ID:ImsEoxP+
ここで終。コピペをミスって2行空きとかありますがすみません。

ここから乙女が見境なくなってきます。
次は本編か1.5話みたいな番外編を投下する予定。

211 :water:2008/03/10(月) 18:37:06 ID:ImsEoxP+
自分の見返したら2行空きなんかなかった…何やってんだ俺。

>>woodchuck氏
個人的に原作より鬱展開ですが続きが楽しみです。
>>スクイズ氏
このままで行くのか、また人波乱あるのか楽しみです。

212 :スクイズイフ:2008/03/10(月) 20:46:44 ID:yIMJliod
waterさん>
うわ〜この加藤良いなあ、俺もこれ位の加藤を
描きたいなあ〜
見境なくなるか〜楽しみだ・・・しかし世界らは酒飲み過ぎて
来れなかったか〜

勿論加藤ともう1人が誠をプッシュしますw
やはり波乱があってのスクイズ〜だけど描ききれるか;

woodchuckさん>
ブログの方見てるけどついここでも読んでしまう〜
鬱展開ですが〜楽しみにしてます

みどりの日さん>
まあ結婚しても名字で呼ぶ夫婦もいるからね〜
でも乙女は何処まで弄ってもよしで使いやすいねw

213 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 20:50:38 ID:yEHc/ccI
>>196
メール欄

214 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 22:17:13 ID:FFuTbuZh
>>198-211
3馬鹿と加藤姉妹の暗躍にwktk
キーになる言葉の動きに注目でしょうか
光のけなげさがさらにさらに強まってるとかんじました



215 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 22:19:26 ID:kpHLuZcd
>>213
普通に書きゃいいと思うけど。

下げないだけで怒り出すやつもいるしこのやり方で下がるならいいけどね。

216 :woodchuck:2008/03/10(月) 22:27:40 ID:FFuTbuZh
桂家はバスルームが大きなはめ殺しガラスで囲われている
贅沢な家だと先回きたとき思った
そこまでいけばわかるはず
庭の木を踏みつけてさらに裏手にまわる
曇ってしまってよくわからないが言葉の姿だろう、
バスタブに横たわっているのがわかる

・・・! バスタブから伸びる手の先がまっかになっている
よく見ると床の部分も… 風呂場に赤い色なんてありえない
誠はとっさに庭の造作のひとつを抜き取ると、
バスルームのとなり、
庭への出口になっている扉の窓ガラスをわり無理やり家に入る
空いている窓をさがすなんて悠長なことをしている暇はなかった。
手を突っ込み鍵を開けてそのままバスルームまで進む

言葉はまだ元気に話していた
顔じゅう涙でぐちゃぐちゃにして・・・
傍には小さな果物ナイフが
出窓部分にはコップと飲み残した錠剤が散らばっていた
「ことのは・・・」
誠も涙声だった
あわてて言葉をバスタブから引き上げると
口に手を突っ込んで舌の奥を押さえる
たまらず言葉がゲェッーと吐き出す仕草をする
まだなかには固形の錠剤も多くある
これなら大丈夫かもしれない
そう思った誠はさらに心を鬼にして
言葉の口にシャワーを当てて水をがぶ飲みさせる
同時に左手を確認する。常日頃母に聞いていた確認をした。
傷は浅かった。出血は結構あったが筋もきれていないし
動脈の損傷も考えられなかった。
こちらは大丈夫そうだな。
問題はこちら・・・
水を飲ませてまた口の中に手を突っ込む 何度も繰り返す
言葉が「まことくん?」「くるしい…」といっているのに
気がつくまでかなり時間がかかった。

その声に気がつくと同時に
「あ・・救急車・・・」
誠は冷静になり救急車を呼ぼうとする
それを言葉が手を差し出して止める
「もういいんです これ以上辱めないで…」哀願する

「本当に大丈夫なのか?」
ちいさく頷く 体が冷えてしまっている
誠は言葉の体をタオルでふきとると
抱っこをして彼女の寝室まで連れて行く
部屋にあった言葉のハンカチを裂いて傷を押さえるように巻く
階下を物色すれば救急用品くらいあるとは思ったが
言葉をひとりこの部屋に残すのは不安だった
________


217 :woodchuck:2008/03/10(月) 22:28:08 ID:FFuTbuZh
最初、誠の手をなんども確認しなかなか落ち着かなかったが
言葉は変わらず傍におれがいるので安心したのか疲れたのか
そのまま寝息を立てはじめた
表情はとても疲れきっていた
青白く、元々の白さもあってかとても弱弱しかった。

涙の線がいくつも伝う言葉の頬をなんどもなでる
片手は言葉の手を離さない
さっきはかなり冷えていたけれども体温も戻っているようだ
脈も普通に触れるし呼吸も安定している
よかったなんとか大丈夫のようだ
それを確信すると
一気に緊張が解け、昼からの疲労が一気に感じられるようになった
言葉の手を握りながらいつしか誠も前に伏せて眠ってしまった。
_______

ふと気がつくともう真夜中になっていた
寝ていたはずの言葉は
シーツだけを巻きつけた体のまま
柔らかな手で俺の髪をずっとなでていた
握った手は今も離していない 
「ぁ・・・まことくん」
目を覚ましたおれに
すこし頬を赤らめた言葉が呼びかける

「言葉、大丈夫か」
「はい…」
言葉は一瞬顔を曇らせた後返事をした
言葉が元気でいてくれたことを心から喜んだが
それと同じくらい気になっていることがある。

「ことのは…」
何もいわなくともわかったのだろう
言葉は顔を伏せてちいさくつぶやく
「ごめんなさい・・・」

おれは体を起こすとシーツごと言葉の体を抱きしめる
言葉の柔らかな体が誠の腕と胸で押しつぶされそうになる

「見つけたときは俺のほうが死ぬかと思った…
 乱暴なことしてすまなかった」
背中をなでながら話す
「できれば理由を… 教えてくれないか…」
言葉は無言で嗚咽するように肩を揺らしている
暫くことのはの背中を見つめる
誠は目の前のもやがすーっとひいていくような感覚を覚える

「いえないか…」
ことのははそれに答えずじっと俯いている
二人とも無言のまましばらく抱き合ったままいた。

218 :woodchuck:2008/03/10(月) 22:28:32 ID:FFuTbuZh
その力を不意に誠が緩めると言った。
「じゃぁしかたがない いっそ一緒に死のうか」

「ぇ・・?」
驚いたのかことばを聞き取れなかったのか
言葉の表情に焦りのいろが浮かぶ
構わず話し続けることにする

「言葉には俺に言えない死ぬべき理由がある
 今この場で無理やり約束させたって、
 その理由が変らなければ、
 きっと言葉はいつかまた死ぬと言い出す

 そのときもまた
 俺がここにいられる保証は無いよな・・・

 俺のいないところで言葉にしなれる
 そんなの許せると思うか?
 許せるわけないじゃないか・・・
 それくらいならいっそ一緒に死んだ方がいい…
 不思議に思うかもしれないけど・・・そう思うんだ」

言葉の目をじっと見て言う。
自分でも一番の優しい表情をしたつもりだ。
言葉は何も言わない
誠はもう一度言葉を強く抱きしめなおし
頬にそっと口付ける

ここでふと時間を思い出す。
じっと考え込んでいる言葉をそのままにして
携帯電話を確認する
誠の母からの着信が多数・・・
仕方なしに母親に電話をいれる。
電話の向うで凄く怒っているのがわかるが
あえて無視して言うべきことだけいう

「わるいけど今日は帰らない、明日も帰らない、
 明後日の夜か月曜日の朝には一度家に戻る
 心配だろうけど・・・心配するなっていってもダメか・・・
 小言は帰ったら甘んじて聞く それまではほっといて欲しい
 信頼を裏切ることはしないから」

電話の向うでは母さんが騒いでいるが
かまわず無視して電話を切る
さらに念をいれて電源もオフにする

「ということでとりあえず死ぬのは月曜日以後にしてくれ
 母さんの小言をきくと約束しちまったからな
 それまでにしないといけない理由があるなら考慮はするが…」

そういうと言葉が泣きながら笑う
「まことくんったら…」
言葉の顔に普段の生気がよみがえっていた。

219 :woodchuck:2008/03/10(月) 22:28:55 ID:FFuTbuZh
俺にしがみつきながら言葉はゆっくりと話し始めた
「まことくん… まことくんは今日明日私といてください
 明後日の日曜日は両親が戻りますから私一人になりません。
 自宅へお帰りください。
 それで………その後は西園寺さんのところへ帰ってあげて…」
「なっ・・・」
「わたし誠くんには・・・ふさわしくありません・・・」
「まだそんなことを言っているのか?
 それに言葉のほうだろ?彼女じゃないって言ったのは。
 だからふさわしいもふさわしくも関係ないはなしさ」
「そんな詭弁じゃ誰も説得できませんよ まことくん…
 まことくんは西園寺さんを放っておいて私のところにいます
 私はそうやって大事にされるのにふさわしくありませんってことです」

「どうして?」
「わたし汚れてしまいました。」
「だからそれは二度というなって…」
「あの時とは話が違うんですよ」
「ぇえ?また泰介になにかされたのか?」
「そんなこと… もしそうならその場で舌を噛んでいます」
「じゃぁ…」
「妊娠… 妊娠してしまったみたいなんです」
「ぇ?」
「もう私はあなたにふさわしくありません
 助けてもらったときにはもうダメだったみたいです。」

涙で濡れた瞳でおれを見つめる言葉
優しく慈愛に満ちている
俺が憧れた存在、透明で気高い言葉がそこにいる

「そんなこと 関係ない…」
おれは夢中になって言葉を押し倒していた
「ことのは… その… 証明してもいいか?」
「ぇぇ?」
「言葉は汚れてなんかいない!」
おれはそう繰り返しながらベッドに押し倒した言葉の体中にキスしていた。
怪我をした左手の手首以外すべて…

驚く言葉をそのままにし
体を唯一覆っていたシーツを剥ぎ取ると
さらに唇で全身に口付けを続けた
夢中になって続けたが、すぐに気がついた。
言葉の体には無数のすり傷があったのだ。
全部手の届くところ、擦り傷、こすったあと。

直感的におれは気がつく、言葉の心の傷…
気がついた後も涙を流しながら証明を続ける

「ま、まことくん・・・」
言葉は一切抵抗をしなかった。
そのままおれを受け入れ、最後は自分から迎え入れてくれた。
何度も何度も言葉の名前を呼び続ける
何度も何度も言葉の体の上を往復する

220 :woodchuck:2008/03/10(月) 22:30:00 ID:FFuTbuZh
本日分これで終了です
>216-219は>195の続きでした。

221 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 22:33:04 ID:FFuTbuZh
>>212
そうです、そうです
その男っぽい七海が妹口調になるのがまたいいんですよ
(昨日の記載は+評価での記載のつもり、言葉が足りなかったかも)
この七海の配置はみごとだと思います。

>>215
行制限がきつくってぎりぎり収めた結果だったんですが
不評なんで変えますネ
ところでメル欄にsage入ってるとさがったままなんじゃないですか
一応確認はしておきました

222 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:08:16 ID:L8HSPV4e
>>192
過去ログからの転載になりますが…
@〜Hは下記作品です。

@語り手:誠
 世界と別れて二ヶ月が経つ。
学校で聞いた噂では、世界は最近、家に帰っていないらしい。
自室のベッドの上で横になりながら、そんなことを聞いたのを思い出した。
どうしても気になり、机の中にしまっていたメモ帳を引っ張り出し、世界の携帯へかけてみた。
言葉の手前、携帯のメモリから世界の電話番号を消していたのだ。

ピロロロロ……

世界の携帯の着信音は、家のリビングから聞こえてきた。


A語り手:誠
 メールの着信音が鳴った。
確認してみると、ついさっき別れ話をした言葉からのメールだった。

『誠くん、上を見て下さい?』

顔を上げると、こちらに向かって飛び降りてくる途中の言葉の姿があった。


B語り手:???
 ある夜、歩道橋を歩いていると背後に人の気配を感じた。
振り向くと、そこには、鋸を構えた見知らぬ少女の姿が。
首筋には、いつまにか鋸の刃が宛がわれていた。

「……す、すみません、人違いでした。」

そういうと少女は、鋸を離し、どこかへ去っていった。

223 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:09:24 ID:L8HSPV4e
C語り手:???

 ある夕方、海岸での散歩の帰り道。
後を振り向くと、そこには包丁を構えた少女が。

「……あ、人違い」

少女は踵を返すと、脱兎の如く去っていった。


D語り手:泰介
 ある夕方、海岸での散歩の帰り道。
後を振り向くと、そこには包丁を構えた女が。
よく見ると、学園を退学して失踪していた西園寺だった。

「…さ、西園寺…?」
「人違い…だけど、お前も死ね!」
「がぁっ!」

十分後、俺は死んでしまった。


E語り手:世界
 嫉妬に狂って誠を殺した私。
その後日、桂さんから荷物が届いた。
大きな箱だった。
添えられた手紙にのタイトルには、プレゼントとある。

「西園寺さんを決して許せませんが、一度はあなたに感謝したのも事実ですから……」

中には、誠の首から下の遺体が詰め込まれていた。

224 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:11:11 ID:L8HSPV4e
F語り手:誠
 ある日、学校から帰って家に入ると違和感を感じた。
何故か身体を警戒心が包む。
部屋の様子を見渡した限り、別段、変化らしき変化はない。
疲れてるだけだ。気のせいだ。

そう思っていた数日後。
妙な息苦しさで夜中に目が覚めた。
…リビングから物音が聞こえる。
静かに起き出して、そっと扉を開けると、隙間から覗いて音の発信源を目で探る。

「───!」

そこには、フランスに行ったはずの世界が、冷蔵庫を漁っている姿があった。


G語り手:世界
 その日、朝目覚めると、きちんと締まっておいたはずのダンベルが枕元にあった。
おかげで、寝返りを打った拍子に頭をぶつけてしまった。
誠と桂さんのことでショックを受けて引き篭もって、数日目のことだった。

「なんで勝手に移動してるのよ。出した覚えは無いのに…」

後日、夜中に人の気配がして目が覚めた。
その直後、後から”ボスッ”と、ベッドの上に重たいものが落ちる音が。

「また……また出来なかった……」

背後から聞こえた声には聞き覚えがあった。
ダンベルを落としていたのは、お母さんだった。


H語り手:誠
 ある日、電車に乗っていたときのこと。
俺は、乗車口付近で立っていて、窓の外の景色を見ていた。
電車が地下鉄に入って、景色がトンネルの壁に変わったとき、
あの日、自殺して死んだはずの言葉の姿が窓ガラスに映っていた。
言葉は反対側の乗車口に立って、俺に微笑みかけていた。

(言葉!?)

俺が気付くと同時に、言葉はこちらに歩み寄ってきた。
慌てて反対側の乗車口に振り向くが、そこには誰もいない。

(何だ…ただの幻か…。疲れてるんだな、俺)

そう思って再び窓ガラス視線を移した。



そこには、ガラスの向こうで頭から血を流して微笑む言葉の姿があった。

225 :名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:15:26 ID:FFuTbuZh
>>222
お手数かけて済みませんでした
ホラー&パロの数々ありがとうです

226 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 01:11:59 ID:z6pmxTob
>222-224
個人的に一番怖いのは8番目ですねぇ。よりによって…
7番めは光景を想像すると笑えますが。

227 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 02:32:09 ID:98NSiRsD
拝啓 西園寺さんのお母様へ

突然のお手紙をお許しください。
私は西園寺世界さんと同じ学園に通う、一年三組の桂言葉と申します。
西園寺さんのクラスの、隣のクラスに籍を置いています。
私には伊藤誠くんという、西園寺さんの紹介で出会った彼氏がいるのですが、
先日、西園寺さんから、彼女が誠くんの子供を妊娠しているという話を聞きました。
私はそれを聞いた時、それは何かの間違いで、西園寺さんが誠くんの気を引くために、
わざわざ教室で他の生徒がいる前で言った嘘だと思っていました。
私は西園寺さんが、自分が誠くんを紹介しておいて、裏では身体を使って誠くんを誘惑するなんて酷い人だと思いました。
ですが、今は過ぎたことと受け止めるしかありません。
西園寺世界さんは、私にとって初めて出来た親友だと思っていたのに、こんな形で裏切られるなんて、夢にも思っていませんでした。

私は西園寺さんが言った妊娠が、事実かどうか分かりませんでしたが、誠くんの彼女は私です。
誠くんの性格を逆手にとって誘惑した西園寺さんが悪いのであって、彼女が妊娠したのは彼女自身の責任です。
だから私は、責任を彼女自身で取らせるために、病院を紹介することにしました。
ただ、私から直接言っても聞く耳を持つとは思っていませんでしたので、誠くんを通じて紹介しました。
するとどうでしょうか。




あろうことに、西園寺さんは、誠くんを……誠くんを……




私の誠くんを……奪ったんです……




この世から……




永久に……





私は誠くんの無念を晴らすべく、西園寺さんの妊娠の事実を確かめるべく、
私のこの手で、直接彼女の妊娠を確かめることにしました。

228 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 02:33:45 ID:98NSiRsD
誠くんの携帯電話で屋上に西園寺さんを呼び出した私は、彼女に病院に行ったかを尋ねましたが、
屋上に現れた彼女は私に「私が紹介した病院には行きたくない」、「私だって誠の彼女になりたかった」などと罵声を浴びせてきました。
誠くんの気持ちを知らない彼女に、私は最後に一目、誠くんに会わせてあげようと思い、鞄に入れて運んできた誠くんに会わせてあげました。
誠くんの姿を見た彼女は、その場で口元を押さえて嘔吐を堪えていました。
私はいよいよ、西園寺さんを解体するべく、鋸を取り出しました。

少々予想外のことに、西園寺さんは誠くんを殺めた包丁で抵抗しようとしました。
しかし、自分で申し上げるのも難ですが、居合いの免許皆伝を持つ私相手に、素人が勝てる道理はありません。
呆然とする西園寺さんの首筋を鋸で引き裂き、出血性ショックを与えると、彼女の身体を仰向けに倒し、彼女が持ってきた包丁でお腹を引き裂いてあげました。
そして、中を確認してみたところ、中には誰もいませんでした。
こうして彼女の妊娠は嘘だったと証明されたのです。


どうか、西園寺さんのお母様においては失望されることはありませんように。
私は決して、西園寺さんの存在を端から否定していたわけではありませんでした。
彼女は己の業によって死んでいったのです。




長い手紙になりました。
この手紙もそろそろ締めくくらせていただきたいと思います。


西園寺世界さんのお母様に最高の感謝と不敬を込めて。






229 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 10:21:37 ID:Yfdac09P
>>228
(((゜д゜)))ガクブル


230 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 11:28:03 ID:8Yubv9av
>woodchuck氏

本気で泣きそうだ…
妊娠フラグなんて1番嫌な展開だし。
ただ別に悪心=悪阻=妊娠ケテーイというわけではないからまだ期待してる…
精神的なものから来る悪心で勘違いするケースが多数あるから、希望はまだ……(´;ω;`)ブワッ

231 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 20:10:52 ID:603ZkFHb
>woodchuck氏
乙。
妊娠しても誠が中にいる子供ごと愛してくれるならまだ救いはある…かも
だが、レイパー他に鉄鎚を下されないと溜飲が下がらないお!


232 :woodchuck:2008/03/11(火) 20:50:50 ID:tfiZyJv9
>>219の続きです

もう空が白みかけている

「言葉、すこし眠りたい」
「はい」
「起きたら 食事をして・・・
 未来の相談をしよう」

「未来?ですか」
「ぁあ 俺たちの未来だ」
「まことくん…」
「今なら泣いていい いくらでも泣いていいから」
「はい・・・」

言葉は俺の胸にしがみついて泣いた
最初のうちは背中をなでていたけど
途中で意識をなくして眠ってしまった

目を覚ます
傍には言葉がいた
寝息が整っている
ベッドから抜け出る
迷ったが起こさないようにしようと思い
そっとつかまれた腕を離す
言葉が目を覚ます
「いやです 黙ってはなれるなんて…」
言葉が涙目になりながら訴える
言葉の顔には普段の気配が戻っていたが
普段とは違いとてもはかなく、よわよわしかった
その姿はとてもひとりで置いていけるようなものではなかった。

「じゃぁ一緒に行こうか」
しかたなしに手をつないで階下へおりる
トイレまで一緒についてくるのはなしだと思ったが
間を取ってドアの前で待つこととする
言葉もドアの前にいるようだ
そんな短時間でも誠がそばにいないと不安
それを全身で表していた。

2人で台所に立つ
言葉が自由に材料を使って良いという
すごい材料がいっぱいあった
有り合わせと思ったがかなり豪勢な朝ごはんになってしまう
「う〜ん 夕飯食べてないからこれくらいでもいいか」
言葉と2人ゆっくり食事をとる
ときどき指をからめキスを交わす
時間がどんどん過ぎて行く
__________

233 :woodchuck:2008/03/11(火) 20:51:22 ID:tfiZyJv9
2人で入浴してひとしきりいちゃつく
むしろその存在を確認するような行為だった
言葉がお風呂の始末をしているあいだ
…おれは割った窓ガラスの処理をした。
途中なんども言葉はおれの名前を呼び、居場所を確認する
言葉に用意してもらった板を運び
空いた部分にはめ込んでおく
時間を見ると、もう昼過ぎになっていた
ひとしきり片付けもすんだので
リビングで約束どおり話し合うことにする

「言葉、ご両親に打ち明けよう」
「ぇえ? ダメに決まってます」
「なぜ?」
「とても厳しい父に知られてしまったら…」
「お父さんは言葉のことをとても愛してると思う
 愛している娘の窮地に何もできないとしたら
 その方をお父さんは悲しむと思うよ」

以前訪れたときの言葉の父親のことを思い出す
俺には厳しかったけどとても優しい目をして家族を見ていた
あの人なら信頼できる きっと信頼できると思う
言葉は無言で考える
「誠くんがいいとおもうなら」
最後は任せてくれることになった

「それと、お父さんに話してから病院へ行こう」
「(…)」
「おなかの子供には可哀想だけど、
 生まれるべきじゃないと思う」
この世に受けた生に生まれるべき、
生まれるべきじゃないなんていうのは傲慢だ
この事件に巻き込まれるまで、打ちひしがれる言葉を見るまで
誠は普段そう思っていた。でも、今このときになって考えを変えた。
「おれが背負う、その子への気持ちはおれが背負うから
 言葉、無理を考えちゃだめだ。
 その子はまたきっとどこかで生まれるチャンスにめぐり合うから」
輪廻転生なんて非科学的と考えていたが
言葉を説得するために使えるものは使う
今のおれには言葉さえ幸せになってくれれば
ほかはもうどうでも良いことだった。

言葉は返事をしなかった
ただ黙って俯き涙を流すだけだった
隣にすわり無言でぎゅっと抱きしめ続けた。
おれはこのとき、言葉とこの先ずっと一緒にい続けようと心に決めた
世界のこと、決着をつけないといけない
あのテニスコートで黒田の背中に隠れた世界の顔を思い出す
土曜日の一日、日曜日の朝まで、日曜日の夕方ぎりぎりまで
食事と入浴以外はずっと言葉を抱きしめ続けた
まるでこの日が来るのが遅すぎたと
これからそれを取り戻すかのように。

234 :woodchuck:2008/03/11(火) 20:51:44 ID:tfiZyJv9
言葉が洗って乾かしておいてくれた衣服を身につけ
2人が身だしなみを整え終えたころ
言葉の両親とこころちゃんが帰宅した
急な親類の用件だったようで
かなり疲労の色がみえたが
出迎えた俺の姿と言葉の様子
家の中の空気の違いで
ただ事ではないことをすぐに理解してくれた
お母さんがこころちゃんを連れて二階へ上がり
しばらくして降りてきてから話を始める

言葉はおれが語る内容を
ひとつひとつ頷きながら聞いていた
お父さんは最初とても狼狽して
明らかに表情が固かったけれども
途中からは
しっかりとした大人の表情で最後まで聞き届けてくれた
そして最後に「ありがとう 伊藤くん」と言ってくれた

言葉は俺の隣でただじっと涙を流していた。
お母さんがやさしく抱きしめている。
お父さんは俺と言葉に休んでいるようにというと
しばらく書斎にこもって色々と連絡をしていた。
そして今から警察へ被害届けを出しにいく事と
明日隣県までいき診察を受けるとはなした。
遠い病院というのはもちろん
言葉の未来への配慮なのだろう。
そして今から出かけるから
一緒について行ってやってくれないかと頼まれた。
望むところだった。ずっと言葉と一緒にいたい、
い続けると先ほど誓ったばかりだ
言葉はみちすがらずっと俺にしがみついている
それを見た助手席のお母さんの真奈美さんが
「ホントにもう…」と優しく微笑んでいた。
________

________

本日分の投稿終了です

>230さま>231さま
コメントありがとうございます
このペースですと
今週中には投稿完了するはずですので
それまで何か書くと
ネタバレしそうですので
どうかお許しください


235 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 21:24:03 ID:M/keyvGK
調子に乗って1本書いてしまった作品があるのだが
投下してもいいだろうか

236 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 21:48:14 ID:603ZkFHb
>woodchuck氏
乙。やっとほっとして読める展開に…。
二人のいちゃつき&誠の決心で、これからどうなっても見届ける覚悟が出来た!
頑張って下さい

>235
いいから早く投下するんだ。話はそれからだ

237 :名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 23:34:54 ID:1MNwrTWY
>>スクイズイフ様
刹那、かわいいです。
話の方も、サマイズの爽やかさに、スクイズの奥深さが加わって、
一層いい感じになってきましたね。
続きを楽しみにしています。

>>woodchuck様
既にブログの方で最終話まで拝見してしまったのですが、
何度見ても心の震えを禁じ得ません。
特に、病院行きを説得するシーンは秀逸でした。

>>water様
スクイズイフ氏も仰っていますが、
乙女の大胆な動かし方、いいですね。
「加藤の『乱』」が、ご『乱』心に見えましたw。
続きが楽しみです。

>>180、222-224様
怖がった方がいいのか、笑った方がいいのか、
悩ましいひと時でしたw。
GJ。

>>235
千客万来。
他の方々も、大多数は同意されると思われます。

238 :みどりの日:2008/03/11(火) 23:35:41 ID:1MNwrTWY
荒らし対策の巻き添えでアク禁を受けていたため、
返事が遅くなりました。すみません。

>>174、192・221、212の皆様

ありがとうございます。
楽しんでいただければ幸いです。

それにしても、乙女・七海は意外と使いやすいですね。
デレ、ツン、ダーク、オチ、どれでもいける万能選手でした。

239 :235:2008/03/12(水) 01:58:04 ID:wd/dP3Jt
投下します
初書きな上に国語の成績はすこぶる悪い人間の書いたものなので
読みにくいかもしれません

あと、最も重要な注意ですが
純粋なスクイズの話ではありません
ご了承ください

240 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 01:59:06 ID:wd/dP3Jt
煙が昇っていく。
天へ。高く高く。

彼女は炎を見つめていた。いや、眺めていたと形容するべきか。
その瞳から彼女の心を察することはできそうにない。どこか魔性じみた
『黒』を湛え、それだけである。
「いまさら、何を言っているんでしょうね、誠くん…」
日は沈みかけて、あたりに夜の気配が漂い始めた。


夜の訪れとともに彼女は街へ出かける。まだ少女の面影すら見せる若い体は、
不逞の男たちには甘美な銘酒にも等しい。彼女を遠巻きに眺めていた男たちの1人が
興味深げに近寄ってきて言う。
「どうしたんだい、お嬢ちゃん?迷子かな。」
無論、そうでないことは彼も知っている。彼女が沈黙を守っていると案の定お構いなしに言葉を続ける。
「もしヒマなら俺たちにつきあってくれない?君みたいな可愛い子と楽しく遊びたいんだ。」
こんな言葉を掛けられれば、普通の女性は一刻も早くその場を立ち去ろうとするだろう。
しかし、彼女は違った。男たちの姿を一瞥し、数秒の思考。
そして彼女は頷いた。黒髪が夜風に揺れる。
すんなりと承諾した彼女に男たちは面食らったが、彼女の体に対する興味の前にはそんな考えはすぐに消えた。
彼女はこれから自らの身に起こることを知っている。だが、愛する人を失った彼女にはもはや関係の無いことであった。


伊藤誠が殺害され、彼の交友関係を調べた警察はすぐに容疑者を絞り込んだ。

西園寺世界

彼の友人であり、周囲からは恋人と目されていた女子生徒である。事件の少し前に行方を晦まし、
現在も行方不明。しかし、事件後に母親と接触、自身の貯金をすべて引き出していることから
状況的に彼女は限りなくクロである。警察の捜査によって関西方面へ向かう新幹線に搭乗したということだけは
確認できたが、その後の足取りは途絶えている。そして事態は進展しないまま半年が経過し、
当事者以外は事件のことを忘れ去っていった。

241 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 01:59:37 ID:wd/dP3Jt
北九州、かもめ市。中規模な地方都市である。
郊外には高度成長期の遺産のビル群が立ち並び、再開発も始まっている。
男たちは彼女を再開発地の一角、かつてはボウリング場などが入っていたアミューズメント施設の廃ビルに連れて行った。
落書きが壁紙にすらおもえるコンクリートの柱、むき出しの鉄骨、焼き焦げた痕。荒れ放題である。
「なんでこんなとこ来たんだよ。」
男の1人が悪態をつく。
「ここにはまだちょっとした施設が残ってるんだよ。」
別の男がそれに応える。さらにもう1人が続ける。
「ああ、あそこか。あの子はもったいなかったよなぁ。」
始めに言葉を発した男は何のことか判らず少し不機嫌そうになる。そんな他愛の無い会話が終わるころ、その『施設』は見えてきた。
かつてそこがどのような目的で使用されていたのかは伺うことは出来ない。そこにあったのはおおよそ廃墟には不釣合いな
豪華なベッド、それに本格的な撮影に使うようなライトやその他撮影器具。一見して何らかの撮影現場だったのだろう。
「ずいぶんと楽しそうな所じゃない。」
彼女の言葉に動揺は見られない。そんな彼女の言葉に応えて、
「そうだろう。たっぷり楽しもうぜ。」
卑下な笑みを浮かべて男が言う。その言葉を皮切りに彼女と男たちの目合う夜が始まった。

数時間後、あたりには朝の空気が漂い始め、烏が甲高く声を上げる。行為に疲れ果てた男たちは皆眠りについている。
彼女は1人目覚め、そそくさと服を着替え、そして男たちの持ち物をあさり始める。慣れた手つきで彼女は財布を見つけ
紙幣だけを抜き取り、立ち去ろうとした。
「おい!何やってんだ!」
気がついた男が声を荒げる。しかし、彼女はそれにも臆しない。それどころか手元から1本の包丁を取り出し、男に突きつけた。
「わたしの体で楽しんだ分の報酬よ。」
「何だと…」
男の体が緊張する。だが、丸腰である以上腰は引けている。それを彼女は見逃さない。
「わたしは人を殺したことがあるのよ、半年ぐらい前にね。いまさらあなた1人殺したってなんとも思わない。ためらいなく殺せるわ。」
普通ならこのような言葉をいくら口にしても意に介されないが、彼女は違った。
威圧感。殺気。場数を踏んだもののみが発することのできる独特の気。うわべではない、本物の殺気はその男を怯ませるには十分すぎた。
男が気圧され、半歩下がる。瞬間、彼女はその場を走り去る。男は追いかけようとするが、彼女の殺気から反応が遅れる。
気がつけば、彼女の姿は何処にもなく、薄暗い廃墟の静寂ばかりが残っていた。


彼女は逃げた。必死に、がむしゃらに。逃げたかったのは警察からか、それとも現実か。手持ちの金は瞬く間に底をつき、彼女は
体を売ることを選んだ。愛する人にだけ捧げるはずだった体。しかし、愛する人がいなくなってしまったとき彼女は自分の体に対する
価値を喪失した。もはや、体は道具でしかなくなり、彼女は生きていくためにそれを使うことを選んだ。
適当な男を引っ掛けては売春を繰り返す。金を払いそうにない奴には強盗まがいの事だって躊躇わない。
荒んだ毎日の連続。いつしかそれが彼女には当たり前になり、背徳感や罪悪感は消えていった。

242 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 02:00:05 ID:wd/dP3Jt
いつもと同じはずだった。しかし今日は違う。彼女は大柄の男たちに囲まれ、追い詰められている。
凶器の包丁は叩き落とされ、彼女の遥か先に転がっている。男たちの風体からしてただですむことでないのは明白であり、
彼女には焦りと後悔の表情が表れる。打開策を考えようにも、1度混乱した思考は落ち着くこともなくただ彼女の危機感を煽るのみ。
――そのとき――
新たな人の気配。男達の奥からそれは来た。
年は中学生ぐらいだろうか。小柄な体、幼さも滲ませる顔、透き通るような銀髪、ほの暗い黒色の服と帽子それにマント、
手には不釣合いなほど大きな杖。異彩を放つ姿。
「ボクはその人に用事がある。」
落ち着いた声が響く。男たちは、
「邪魔するんじゃねえ!俺たちはこいつの始末で忙しいんだよ!」
声を張り上げ益々血気盛んになる。少女は懐から何かを取り出して構える。
銀色の銃。銀髪とともに闇の中で輝きを放つ。
「ボクの仕事を邪魔するなら容赦はしない。」
「そんなおもちゃに…」
――銃声――
銃弾は男達の足元に着弾し、薬莢が落ちる音が響く。男たちはそれが本物の銃だと思い知らされ、動揺する。
「もう1度言う、ボクの仕事の邪魔をするな。」
何の感情の変化も感じさせない言葉は完全に男たちを圧倒し、数秒後には男たちはその場から逃げていった。
少女は彼女の前に立ち、何かを鞄から取り出した。
「手紙…?」
真っ白な封筒に灰色の切手、他には何も書かれていない。
「シゴフミ、死後の世界から届く手紙。差出人は伊藤誠、宛先人は西園寺世界。」
少女は手紙を差し出す。
「何の冗談?もしかして警察?」
世界の反応は当然だろう。自分が殺した人間から手紙が届くなどありえない話なのだから。
「ボクはただの配達人。手紙を渡すことだけが仕事。」
世界は手紙を受け取った。ともかく、目の前の少女からは敵意が感じられなかったし、誠からの手紙ということに興味を引かれたからだ。
「あなた、名前は?」
立ち去ろうとする少女に世界は尋ねた。
「フミカ。」
一言だけ言ってフミカは去っていった。

243 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 02:00:39 ID:wd/dP3Jt
手紙の封を開ける。中には便箋が1枚入っていた。
「…!」
ずいぶんと崩れた汚い文字で手紙は綴られていた。その文字は世界には見覚えがあった。
授業中にノートの端で繰り返した筆談。そのとき何度も見た誠の字である。
世界は心のどこかで確信する、これは本当に誠から届いた手紙だと。そこからは無我夢中、必死に手紙を読み始める。

数分後、世界の両頬を涙が濡らしていた。
「誠…ごめん…ごめんね…」
その涙は後悔か、感謝か。世界の心は揺れ動く。誠は世界を心から心配していたこと、世界を恨んではいないこと、世界への謝罪。
手紙からひしひしと伝わってくる気持ち。
世界は駆け出していた。向かう先は駅、戻るために。警察に逮捕されることは承知の上であるが、今の世界には関係なかった。
ただ謝りたい。直接声が届かないなら、せめて彼の墓前で謝りたい、と。
急ぐ、急ぐ。赤信号を待つ時間がとても長く感じられた。今ほど空を飛びたいと思ったこともなかった。
「また赤信号…」
世界には待つことがこの上なく苦痛となった。車が来る気配は無い。世界は車道に飛び出し、最短距離を急ぎ…

唐突だった。角を曲がってきた車に世界は跳ね飛ばされた。数十メートルは跳ね飛ばされ路上には血溜まりができる。
猛烈な激痛、遠のく意識。
「誠…」
思い浮かぶのは愛した人の姿。死を迎えつつある世界は、それでも救われた気持ちを感じていた。
最後の力で手紙を握り締める。薄い便箋1枚、汚い字で、世界の皮脂と血でグシャグシャになった手紙。
しかしそれは彼女に残された『最後の』、そして『最期の』温もりとなった。

244 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 02:01:06 ID:wd/dP3Jt
晴れた日の昼下がり、とある墓地にて。1人の少女が熱心に墓参りをしている。
きれいに掃除され、瑞々しい花が手向けてあり、線香の煙が立ち昇る。
彼女は毎日ここに来る。供え物に手製のレモネードを置き、花は枯れないようにしばしば取り替える。
「……」
彼に心の中で語りかける。しばらくの佇み、沈黙。そうして彼女がその場を立ち去ろうとしたとき、
少女―フミカ―がそこにいた。
彼女もフミカの異質さに訝ったが、向こうはそんなことには構わずに鞄から取り出す。
「シゴフミ、死んだ人間が最後に残す言葉。差出人は西園寺世界、宛先人は桂言葉。」

「要りません。」
言葉が即答する。しかし、フミカは詰め寄って
「シゴフミを渡すことはボクの仕事だ。渡すまでは帰れない。」
手紙を差し出す。重たい空気がその場を満たし、どちらも黙り込んでしまう。

「受け取ればいいんですね。」
先に言葉が口を開く。
「受け取ってしまえばその手紙をどうしようとも私の勝手ですよね。」
フミカに問いかける。
「そう。ボクの役目は渡すことだけ。それ以外には関わらない。」
それを聞いて、言葉は手紙を受け取る。そしてそれを、蝋燭の火に当てた。
「別にこうしても問題ないんですよね。この手紙は私のものですから。」
手紙は燃え、少しずつ灰になっていき、煙が立ち昇る。
いつのまにかフミカの姿は消えていた。

死人は正直だ。死人の思いは純粋で澱みが無い。
生きている人間は澱んでいる。これほど不完全でエラーのある生物はいない。
死人の嘘の無い純粋な思いも生きている人間には伝わらないこともある。
生きているということはそれ自体がフィルターを纏っていることだ。

世界の思いはそのフィルターを通り抜けることができなかった。

END

245 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 02:03:13 ID:wd/dP3Jt
以上です
要はスクイズ×シゴフミですね

スクイズでの死と組み合わせたくなっちゃってつい書いちゃいました

お目汚し失礼

246 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 02:28:37 ID:6YGzfZZk
両方のコラボがいい感じに出来てて上手いですね。
キャラの行動も心情的にはありえる感じがするし、それでいて嫌味でなくそれぞれのキャラらしさが
書かれてるのってスゴイな・・・。

247 :スクイズイフ:2008/03/12(水) 02:47:38 ID:abNNpM7V
>>235
最近1話見て視聴しようと思った矢先にこれはなかなか・・
誰でも考えそうでなかなかやれない・・・我が子で妊娠してないEND後の
後日談って感じか?(アニメ?)

刹那へのシゴフミも見たいような・・・気もするw

248 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 03:16:17 ID:Xh7hj4bv
>>245
>国語の成績はすこぶる悪い人間
あの、年いくつですか?
エロパロ板は18歳以上からなのですが・・・(18でももちろん高校生はダメ)
ちょっと気になった次第でして・・・もうすぐ春休みも近いし
18歳以上の方でしたら、ぶしつけなことを聞いてしまってごめんなさい

肝心のSS自体は面白かったです。元ネタはわかりかねますが

249 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 03:37:55 ID:wd/dP3Jt
>>247
「我が子へ」のその後を想定してます
本当は妊娠していて子どもをトイレで処理しちゃう場面も考えてましたが
話がわき道に入りそうなのでカットしました

250 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 08:29:00 ID:J3PM75Y9
言葉の踊子さん宛ての手紙は恐怖の一言に尽きるな…
踊子さんが読んだらどんな反応をするんだろうか?

251 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 10:40:15 ID:oNOpUnqU
>>249
まあ妊娠がなくても痴情のもつれでありそうだし…
まあ「我が子へ」で妊娠前にブヨブヨ発言聞いて殺すルート〜
「歪んだ三角関係」とかの後日談で「死後文」とか?
勝手にタイトル考えたスマン…

252 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 11:09:23 ID:Njo/56gP
>240-244さま

原作を良く知らないのでお聞きしたいのですが
シゴフミというのは
何通送る(相手は何人まで送る)ことができるのでしょう
それが1通かそれ以上かで感想が変わるところがありまして
もしご存知でしたら是非

それとはかかわりなく
世界、言葉の行動からわかる感情の動きが
リアルでとても迫るものがあり引き込まれました

>>227-228さま

覚醒(直前)後の言葉が何を考え何を思っていたのか
「、中を確認してみたところ、中には誰もいませんでした」このあたりは
狂気の中ですがそれでも読み取れる部分でガクブルでした


253 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 14:30:11 ID:D1xzSsN/
>>252
シゴフミは誰か1人にだけ送るはずです
もっともアニメしか見て無いのでよくわかりませんが

254 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 14:42:29 ID:Njo/56gP
>>253
そうなんですか ありがとうございます
だとすると、最後に送る相手として
選ばれた世界には本望だったんじゃないかと
選ばれなかった言葉に想いが無いわけじゃないですけど
少なくとも最後に思いを伝えたい、
伝えるべき相手として世界にも存在場所があったわけですから

255 :mark:2008/03/12(水) 19:29:51 ID:jXL5Wy2B
最近ネタが思いつかず、さぼり気味でした…… 言葉・心姉妹のある日常を。


「心、御飯だから降りてきなさい。」
「今忙しいから後にしてよー。」

言葉が心の部屋にやってきて、夕食を食べるように言う。

「忙しいって、漫画なら後で読めばいいじゃない。」
「だって、これ卯月ちゃんから借りた新刊だもん。早く読みたいんだ」
「ダメ!早く降りてきなさい。御飯冷めちゃうから」
「ちぇー。お姉ちゃんのイジワル」

しぶしぶ読みかけの漫画を閉じ、言葉と一緒に階下に降りる心。

夕食は言葉・心の2人だけ。両親は共に仕事で忙しく、2人で食べる事も
珍しくない。もっとも、両親が揃うとテレビを見ながら御飯を食べる事が
出来ないので、意外と気楽な面もあるのだが。

昨日母親が作ってくれたおかずの残りと、御飯と味噌汁を加え、夕食としての
体裁は整った。いただきますをして、言葉は静かに黙々と、心はテレビの
バラエティ番組を見ながら箸をすすめる。

「ほころへおねえひゃん(ところでお姉ちゃん)」
「食べ物を口に入れたまましゃべらない。どうしたの?」
「以前はまったく料理しなかったのに、最近はお母さんがいる時でも
 料理するようになったね」

「そりゃあ、自炊くらい出来ないとみっともないし。まだまだ
 お母さんの腕には及ばないけどね」
「うっそだー。誠君が遊びに来た時に、手作り料理を振舞いたいから、
 練習してるんでしょー。」
「なッ……!? こら!大人をからかうんじゃないわよ」
「お姉ちゃんは高校生じゃない。まだ二十歳じゃないよ」

ああ言えばこう言う。



256 :mark:2008/03/12(水) 19:32:29 ID:jXL5Wy2B
夕食の後片付けが終わり、お風呂の準備だけして、自分の部屋に引き上げる言葉。
宿題はすでに終わらせたので、自由に時間を過ごすことが出来るものの、読書するには
自室にある本は全て読み終えてしまい、テレビを見るにしても、この時間では
興味の持てる番組はやっていない。さて、どうしたものか。

「………電話、してみようかな?あ、でも、誠君がお休みしていたら
 迷惑だろうし……」

誠君の携帯への電話なら、誠君のお母さんがいたとしても、内容を
聞かれる事はないだろう。すでに彼が休んでいる事も考え躊躇したが、この時間なら
多分まだ起きている。思いきって掛けてみよう。
別にやましい内容のお話をするわけじゃないんだから。

PRRRRRR………

「もしもし、伊藤ですけど」
「夜分恐れ入ります。……桂です」
「なんだ、言葉か。どうしたの?言葉から電話してくるなんて珍しいな」
「ええ…… その、誠君がどうしてるかなって…… お忙しいのでしたら、
 ごめんなさい」
「いいよ。どうせ家には誰も居ないし、ちょうど暇してたところなんだ」

257 :mark:2008/03/12(水) 19:36:51 ID:jXL5Wy2B
(中略)

言葉は誠との電話に夢中になり、心の呼ぶ声に気付かない。

「そうですか。……ええ、私もそうしたいと思っていたんですよ。……はい、
 ……はい。わかりました。じゃあ、今度の土曜日に。……ええ。
 当日は何か作っていきます。……遠慮しないで下さい。私は誠君が喜んでくれる
 事が何よりの幸せなんですから。……はい。……はい」

心がドアを開けて、言葉の部屋に入ってきた。

「お姉ちゃんー。お風呂空いたから、次入ってよ」
「え!?ちょ、ちょっと待ってよ。今話し中、いえすみません。妹に呼ばれただけです。
 ……あ、そうですね。はい。では、明日また学校で。詳しい事は明日話し合いましょう。
 では、おやすみなさい」

誠との会話が終わり残念がる言葉。それを見てニヤニヤする心。

「もう!部屋に入る時くらいノックしてよね。いつも言ってるでしょ」
「ノックなら何回もしたよ?誠君との電話に夢中で気付かなかったのは
 お姉ちゃんじゃない」
「あ、あんた聞いてたの!?」
「うん。お姉ちゃん誠君とラブラブで羨ましいな〜。デートの約束してたんでしょ?」
「こ、心には関係ないわよ。お風呂入ってくるから」

これ以上この場にいると、根掘り葉掘り聞かれると思ったのか、慌てて話を強引に
打ちきり、どたどたと着替えを持って浴室へ急ぐ言葉。

「自分だって、人の事いえないくせに。でも、お姉ちゃんいきいきしてるなあ……」


願わくば、この平穏がずっと、続きますように。

(おしまい)

258 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:53:00 ID:Njo/56gP
>>234の続きです

届出を出す間、取調室の廊下でまつ
言葉と言葉の両親、合流した弁護士は取調室へ入っていく
30分ほどして誠も呼ばれる
そして言葉がされているイジメの内容についての質問をいくつかされ
調書に署名をする
暴行の件は誠は知らないため聴取もされなかった
全てが事務的に淡々と進められる

言葉は案外しっかりしている
誠のほうをむき何度も強くうなずいていた。
言葉の両親に自宅まで送られる
そこで真奈美さんが一緒にマンションに来てくれて
誠母に状況を説明しお礼を述べて帰る

自宅で一息ついた誠は改めて母親にわびる
「母さん、すまなかった・・・ あの時は詳しいことも言えなかった。
 心の余裕もなかったし言葉のことが気になって
 ・・・ほんとすまなかった。」
「おまえって子は…」
真奈美さんの説明を聞いた後だったのであまりしつこくは聞かれなかった
「でも、、おまえ付き合ってた子いたでしょ?どうするのよ」
痛いところをつかれた
「いや、もう見捨てられたよ」と苦笑いをする
あのテニスコートでの世界の姿を改めて思い出す
「たぶん愛想が尽きたんだろうな」
それもまたよしだろう、もう言葉と一緒に進むって決めたんだから
世界には謝るだけ謝るしかない
_________

今日は一人で登校だ
言葉はご両親と病院へ出かけている
午後には学校に到着して
そのまま校長に報告することになると言っていた
誠は今日は言葉を守るリスクをとらなくてもよい
机の落書きも消さずに放置しておく
一応、携帯電話で写真だけ撮っておくか(笑
言葉の両親や母さんに話をしたためもあってか
なんだか今日はやけに余裕があるきがする

259 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:53:22 ID:Njo/56gP
朝近寄ってきた泰介が
「なににやついてるんだよ!」と足元をけりつけてくる
これもついでに携帯に録画しておく
好きにすればいい、全部が証拠にかわるだけだ。
休みごとに入れ替わり男どもがよってきては悪態をついてくる
中には誠の教科書などを投げ捨てたりするものもいる
その全てを無視して平然と席についたままでいる
これくらい、
言葉がいじめられていない安心感の代わりなら安いものだな
誠はそう思う
午前中、あいかわらず誠の周囲は冷めた空気が流れている
昼休みに入ったとき、
隣の世界がじっと動かないのをみて話しかけてみる

「西園寺・・・」
あえて世界とは呼ばない
むっとしたのか顔を向けても返事をしない
「そろそろ愛想が尽きただろ?」
「誠・・・」やっと返事が聞けた

「この前のテニスコートの事件のとき、無視し通りすぎただろ」
「・・・」
「それでかまわない。あの時 縁が切れたと思ってるから」
「・・・」世界は目に涙をためて誠を見つめる
「それでいいよな?」
しばらく世界が無言のため
誠は視線を外に向けて意識から世界を外す

「まこと桂さん以外はなにも要らないっていうの?」
「まこと・・ そんなにレイプされた女のほうがいいの?」
「ぇなんだって?」
話しかけられて意識を戻す

「そんなにめちゃくちゃに犯された女のほうが
 いいのかって聞いてるのよ!」
いきなりの暴言に少々戸惑うが
誠は黙って席を立つ

もう被害届もだしたんだ
いづれ皆に知れることだ、取り繕う必要もないだろう
世界の発言を聞いた周囲の者が大きくざわめくのがわかる
誠はそれらはあえて無視する

「西園寺 おまえがなぜそれを知っているかは聞かないけど、
 これでもうお別れだな」

誠はそれ以上は何も言わず席をたつ
世界が後ろで叫ぶのがわかったが
何を言っているかはわからなかった
いや何を言っているか興味がなかった

260 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:53:43 ID:Njo/56gP
昼食をとりに校外のコンビニまで出かける
ひとりだから誰が何を言ってこようが問題はなかったが
せめて食事くらいは静かなところで食べたかったのだ
近くのベンチで一人食事をしていると携帯電話がなった
言葉からだ。

「あの・・・ まことくんですか?」
「なんだい言葉、おれの携帯にかけたんじゃないのか?」
「もう・・・まことくんはイジワルです。」

こんな場面で言葉に軽口を言う自分が不思議に感じられた
報告を聞くのが怖い?それもあったけれど
世界のことふっきれたことが大きいのかもしれない
携帯電話の示す時間を見てふと気になる

「それにしても・・その…早くないか?」
手術をする、中絶といえども手術だ。
そんなに早く終わるものではない

「あ・・・その・・・あれなんですけど・・・」
「ん、なんだい?」
「あの・・・妊娠・・・ してませんでした。」
「ぇえ? 本当か?」
「嘘なんてつきません・・・」
最初、言葉の言っている意味をはっきりと理解できないでいた
(妊娠・・・ してませんでした。)何度も反芻する
ようやく意味するところが理解できたときには
その場で大きな涙をながしてぼろぼろと泣きはじめていた。

「ぁ あぁあぁ… よかった・・・ よかった・・・」

通りがかる人たちが何事かと誠をじろじろと見ながら通り過ぎる

「おしっこの検査をしても妊娠反応はなくって・・・」
電話の向こうでは言葉が一生懸命検査の内容などを話している
正直、これ以上普通に話を続ける自信はなかった
手足まで震えているのがわかる
「言葉、元気に戻っておいで 学校で待ってるから・・・」
涙が止まらず、まともにしゃべることができず
やっとのことでそう言うことができた。
語尾はほとんどかすれて
言葉にきちんと通じたかどうかあやしいくらいだった

「はいぃ!」言葉からの返事がしっかりと聞こえた
よかった・・・本当に・・・よかった。

261 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:54:06 ID:Njo/56gP
診察で生理が来ないことも話した
精神的に追い詰められた状況だと
生理が止まることもよくあることなんだそうだ
またあの嘔吐も精神的なものか脳震盪の可能性もあるとのことだった
念のため、頭部CTもとったが出血など異常も見られず
午前の段階ですべて完了した
2時くらいには学校に着くということだった
________

もうすぐ着くと誠の携帯電話にメールが届く
誠は授業中のため、返事はしない
「1年3組澤永泰介君、伊藤誠君、 至急職員室まで来て下さい」
・・・と異例の放送がかかる
授業中に生徒個人を呼び出す放送など珍しい
教室中が何かを感じたのかざわついている

「ちっ 何でこんな奴と・・」泰介が俺にあたる
「さぁな 行けばわかるんじゃないか?」わざと教えない
「おまえが先にいけよ」と早くもしり込みをしているようだ

「後ろめたいことでもあるのか?
 言葉の両親が今日来るって言ってたけどな」
「ぇえ?!」
一気に泰介の顔が青ざめる
かまわず残してひとりで職員室に向かう
泰介がとぼとぼと後をついてくる

来賓室にはすでに言葉、
言葉の両親と昨日あった弁護士さんが到着していた
入室するなり、言葉のお父さんが
「伊藤君すまないね 詳細は言葉から聞いていると思う、安心してくれ」
・・とだけ言った
泰介は言葉の両親と目も合わせず、
そのまま隣室・校長室へつれられていく
担任と学年主任が後に続く

しばらくして校長と担任が戻ってきた
「澤永くんに話を聞きましたが
 彼の認識とは相当にずれがあるようですね」
鷹揚な言い方で校長がまず話し始める
言外に「そんな非行事実は無い」とでも言うようだ。

「そうですか」 弁護士が答える 
「ならば正式に告発し捜査してもらうよりほかありませんね」
あっさり学校側の対応に見切りをつけた発言になる
このあたりはやはり交渉を本業とするものの物言いだと思う

262 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:54:27 ID:Njo/56gP
「それは困る 彼は普通の学生だ
 そんな不確かなことで大事にされたら
 彼の人生に傷がつくでしょう・・・」
慌てて校長が交渉の位置につく形となる
「もう既に彼によって傷つけられたものが居るのは
 お構いなしなんですかな 校長先生」
言葉の父がそう質問する
「いやそういうわけではありませんが、
 それが事実と決まったわけではありませんし・・・」
と言葉を濁す
校長は防戦一方だ
「それでは押し問答になるだけでしょう、
 こちらはこちらの方法でさせていただくことにします」
・・・と弁護士さんが強い口調で切り上げる

「いや、何もしないといっているわけでは・・・」
教頭はそういうと慌てて席をたち、
弁護士さんと言葉の父の前に立ちはだかり
席を立たせないようにしている

「あの、しばらく調査のためにお時間を頂くわけには・・・」
校長が声をあげる
「ですが、こちらでは3組4組と
 クラスぐるみでイジメも行われているそうで、
 あまり悠長なことは言ってられないんですがね」
言葉の父がそんなことをいうと
「そ・・・そんなイジメなんてないですよ」
うちのクラスの担任が必死に否定する
いじめられている本人の前で
よくそんなものが言えるものだなと呆れる

「あの・・・」俺が口を挟む
「これ今日言葉がいなかったんで
 撮っておいたんですけど見ますか?」
・・・と携帯電話を差し出す
「携帯電話は校則違反です・・・」
担任が取り上げようとするのを弁護士さんが制する
「見せてもらえますか」
「はい これで再生できます」
おれは担任の言うことを無視して
弁護士さんに携帯電話を渡す
さきほどの泰介の映像がでてきて
他のクラスメイトも何人か登場する
「りっぱなイジメとしか見えませんが・・・」
もう一度再生し、周囲に見せながら弁護士さんが発言する。

263 :woodchuck:2008/03/12(水) 20:57:02 ID:2JY3box7
「でもこれは言葉さんへのものじゃないですし・・・」
さらに取り繕おうとする担任
おれはこんな奴に面倒見られていたのか
とおもうとちょっと腹が立ってくる
「先生、みっともないですよ」そう俺が口を挟むと
「なんて失礼な!」
そういって席をけって出ていってしまった
「どちらが失礼なんだか・・」
言葉の父が校長先生に向かって言う
あまりのことに、校長は顔色をなくしている

「とにかくこちらでも調査してみます。
 そうだこれから緊急の全校集会を開きましょう 教頭!」
校長は表ざたにならないように必死である
何度も何度も言葉の両親を説得している

結局全校集会を受け入れることになった
おれと言葉と言葉の両親、弁護士さんは
そのまま講堂のバックヤードにすわり会の進行を見守ることになった
もともと休みだったことと言葉がいると
素直な意見が出ないかもしれないなどと校長が理由を言っていた
居ても居なくても素直な意見などでるわけがないのに・・・
誠はさきほどの泰介の逃げっぷりから
証拠が今後もでてこないことを危惧して一計を案じた。

おれが言葉を守らないと・・・

__________
__________

本日分終了です
ちょっと長くなりましたが切りのいいところということで
妊娠部分については
途中でみなさんに完全に予言されてしまい焦りました(ははは・・・です

                     woodchuck

264 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 21:03:10 ID:2JY3box7
>>255
まだ付き合いはじめのころのイメージでいいんですよね?
家での心相手のフランクな言葉や
ところどころに出る付き合いの初々しさがいいです
そこに言葉特有というか言葉らしい誠への「遠慮」などが
くわわって雰囲気でてます
続きの土曜日のデート・・・期待していいのでしょうか
(ご予定が無ければリクエストということで)


265 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:00:54 ID:nTE+Xawn
>>263

期待〜。
言葉様が幸せになれますように。
しかし、世界が怖いwww

266 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:07:07 ID:fAjaZtBl
>>263
GJ!
しかしまぁ、なんで学校ってトコは
被害者守らず加害者守るかねぇ…
被害者が攻撃側に転じたら守らない癖に

267 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:26:43 ID:fwWK7lf1
>>(240−244)様
GJです。
普通、クロスオーバー作品は、
原作のテイストが変質してしまい違和感が出てしまうのですが、
246氏も仰っているとおり、
これは違和感なく深みある作品になっています。
着想と描写力に拍手を。

>>mark様(255−257)
いいですねぇ、こういうほのぼのとした日々。
自分も土曜のデートを期待します。

>>woodchuck様
改めて読み返してみると、世界の描写もいいですね。
離れていく心をなんとか繋ぎ止めようとするけど、
そうした行動は、客観的には自爆でしかない…。
なんとも不憫でなりません。


268 :スクイズイフ:2008/03/12(水) 22:39:39 ID:oNOpUnqU
SchoolDays-if4.5話
学校内食堂〜昼休み
乙女からのメールで呼び出されて例の休憩所の相談かと思ってたら…
食堂へ来て開口一番に言われたのが…
七海「え〜伊藤の彼女が桂かだって?…うーん最近学祭関係で一緒とは聞いてるけど…」
乙女「そうなんだ…」
七海「うん?何…まさか乙女が好きなヤツって…」
乙女「う…うん…」
七海「…まあ〜人の好みはそれぞれだし〜とやかく言わないけど…
伊藤…ねえ〜何であんなにモテるんだろう?」
乙女「まあ〜昔から結構…ね〜」
七海「苦労してるんだね…」
乙女「はっはっは…はっ…あ…うう…」
七海「告白はしたの?…」
乙女「…まだ…」
七海「いつもの根性で当たって砕けろ!ぐらいで行けば…まあそれができれば苦労しないか…」
乙女「うん…」
七海「…まあ〜友達2人がいる手前ハッキリとは応援できないけど…
もし伊藤が乙女を選んだら良いね〜頑張んな!」
乙女「ありがとう…七海…」
七海「でも乳牛女には負けるな!…アイツはその気もないのに
男を虜にする魔性の女だからえらい迷惑だし!」
乙女「何か…昔あったの?」
七海「友達がね〜告白して断られる理由が大体乳牛女が絡むのよね…
男ってああ言う大人しくて胸でかい女好きだから…」
乙女「だよねえ〜…《七海もやられた口かな?》」
七海「まったく〜刹那も世界も人が良いからなあ…はあ……」
乙女「それだけ聞ければいいよ〜ありがとう」
七海「まあ伊藤の彼女になったら〜休憩所使ってみれば?」
乙女「え?!さすがにそれは…」
七海「まあ〜それか誘ってエッチして既成事実作って彼氏にさせるとか〜」
乙女「最後の手段で考えておく…七海は先輩誘う気満々ね〜」
七海「当然!こんなチャンス逃したら…《もう随分エッチしてないし…》
あ…はははみっともないとこ見せたね〜」
乙女「何か彼氏がいても苦労するのね〜」
七海「うう…それは言わないで…泣けてくる…」
そのまま七海と昼食を食べて話は部活での先輩の悪口や次の練習試合の事で盛り上がっていた

昼休みも後10分程で終わる…七海はさっき教室に戻っていった…
私は1人歩きながら考える…七海の話では伊藤を好きな子は七海の友達2人と桂…
山県は完全に除外〜友達の方は同じクラスで今だに手が出せないと言う事は…
問題にならない〜とするとまずは伊藤から桂を離さないと…その為には…

4.5話「無垢なる愚者」完

269 :名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:46:54 ID:6I7e/YhT
>>263
興味深く読ませてもらってます。
誠の言葉を守る策もそうですが、爆発した世界が誠に刃を差し向けるのか気になります。

270 :スクイズイフ:2008/03/12(水) 22:49:11 ID:oNOpUnqU
4.5話をお送りします〜
タイトルはまあ自分が乙女に対する思っていること
実際そんなに悪い奴ではないけど〜まあ馬鹿だとは思うw

さて8話は乙女の斜め上で展開予定〜では

271 :名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:21:35 ID:JbNbhrRz
>woodchuck様
>「そんなにめちゃくちゃに犯された女のほうが
> いいのかって聞いてるのよ!」
あああ、世界、完璧なまでの自爆…
動くべきときに動かず、こんな時になって致命的な大暴言。
焦るあまりだろうけれど、自分で誠との縁を全部引きちぎってしまった…

272 :名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 04:05:14 ID:2BSNjYNw
レイパーが大嫌いな反動か、妙なものが出来上がった。キャラも違えばこの展開もありえないとは思うのですが、そこは勘弁して下さい。


 「…まことくん」
 幸せそうに言葉が微笑みながら、擦り寄ってくる。背に手を回して優しく抱き締めれば、嬉しそうにより一層密着してきた。
 複雑そうな顔をしているだろう自分の顔を、言葉は不思議そうに見上げてくる。
 それに気付いて無理に笑みを作れば、言葉も笑う。幸せそうに、嬉しそうに。
 だから、自分は笑い続けるしかない。
 「…言葉、今、幸せか?」
 「はい、もちろんです。だって、大好きなまことくんとこうしていられるのですから」
 「…そっか。俺も幸せだよ、言葉」
 あいつはこんな喋り方してたっけ?…ああ、言葉が幸せならそれでいいか。
 どうせ認識出来ていないのだから。
 俺は誠じゃないのに、そう思い込んで。俺が何したって、何を言ったって、俺を俺と認識する事はない。
 「まことくん、まことくん、まことくん………」
 それは呪いの様に続く。
 瞳から消えた光は、未だ戻らない。壊れた笑みも、壊れたレコーダーの様に繰り返されるあいつの名前も、終わる事なんてない。
 「だいすきです、まことくん………」
 「………ああ、俺もだよ、言葉………」
 俺も壊れる事が出来たら、幸せになれるだろうか?
 もうこの世にいないあいつは、こんな俺達を哀れだと思うのか、それともあの世ってやつで笑って見ているのか。
 「………死人にゃ勝てねーってか………」
 「………まことくん?」
 「…ああ、なんでもないよ、言葉」
 安心させる様に笑う。笑い返してくれる言葉の目には、あいつの姿が映っているのだろう。
 それでもいい。俺は、あいつの代わりになろう。
 俺が壊れるその時まで。俺が死ぬ、その時まで。或いは………
 「………愛してるよ、言葉」
 「うれしいです、まことくん………」
 俺がこのひとに殺される、その時まで。


ぶっちゃけこれくらいの精神的苦痛を味わいやがれ!!という気持ちで書いた。統合性とか無視して。今は反省している。
…いくら壊れても言葉がレイパーを誠と取り違えるなんてある訳ないよなぁ…。
しかしこれでは言葉も可哀相だ。ごめんよ…。
お目汚し失礼しました〜。

273 :名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:46:10 ID:be9H78vm
>>268
邪魔することにかまけて自分を売り込めない
乙女らしさ満開なんですが
乙女が自分からいったらやっぱりダメだったのかと
いつも思ってしまいます
胸が無いからダメなのかな〜せっちゃんはOKだったのに〜

>>272
泰介よりも言葉のほうがより深く傷ついているように見えてしまいますが
心が壊れるとこういう「身代わり」ってのはありだと思います
ある意味自殺エンドよりもやるせないですね


274 :woodchuck:2008/03/13(木) 20:54:07 ID:be9H78vm
>265の続きです

型どおりの集会がはじまる
冒頭、教頭から校長がマイクを受け取り
集会の趣旨をはなす
学園祭のときに不適切な行動がなかったかどうか
その後の学校生活でイジメなどないかどうか
もとよりその場で証言が得られるとは
大人たちは誰も思っていなかった

あくまでも生徒全体への牽制のつもりだけ
当然のように会で発言するものはおらず
教頭がマイクを受け取り壇上へ向かおうとする
校長はしてやったりの顔をして満足げである
そのまま終了になるかと思われた・・・


こんなチャンスを見送っていいわけが無い
突如、俺はマイクを教頭から奪うと壇上に駆け上がって叫ぶ

「おい加藤乙女!
 1年4組加藤乙女!! おまえに聞きたいことがある!」

泰介に言うでもなくあえて乙女に向かって叫ぶ
泰介に言ったって聞くわけは無いだろう
あの小心者が逃げに回ったら
とことん逃げに徹するに決まっている
乙女を選んだのにはそれなりの勝算があった。
下では他の教師が壇上に駆け上がろうとしているが
あの保健の先生が
階段のところで手を広げ阻止してくれている

3組4組の半数以上の生徒が誠にむけてブーイングをする
「引き摺り下ろせ!」
「二股の裏切り者の言うことなんて聞く必要なし!」
「おりろ!」「おりろ!」・・・
(こいつらさっきまでイジメは無いことにしようとしてたはずなのにな…
 これだけのブーイングでそれもないだろう…)
誠は興奮はしていたが
頭は冴えていると自分で思い苦笑いした
(これからが勝負だ・・)

275 :woodchuck:2008/03/13(木) 20:54:29 ID:be9H78vm
それらのブーイングをマイクの音声で制する
「おい そこに居るだろ 加藤乙女、おまえだ!」
もう一度、壇上から指をさす
状況から乙女が言葉レイプの首謀者だと思われたうえ
乙女がいろいろな場面で言葉につらく当たるのを見ていたし
この前のテニスコートでの実行犯も乙女だった
元々あいつは激高しやすいうえにすぐに緊張する性格・・・・
こんな場で名指しされたらどういう反応をするかなんて
小さい頃から見知っているからわかりきっている
それを熟知していたからあえて乙女を選んだ
話題もあえて乙女の苦手な話題を使うことにする
「おまえは誰か人を好きになったことがあるか!」

突然の質問に乙女が真っ赤になる
純情な乙女、誠自身は男友達のように扱ってきたが
それは周囲の一致した評価であり、
誠もそれは理解していた
もう一度聞く

「おまえは誰か人を好きになったことがあるか!
 って聞いてるんだよ」

「なにふざけたこと言ってるの!」乙女が叫び返す
ここまでは上々だ。乙女が無視して黙ると打つ手がなくなる
_________

「そっかおまえのような奴が好きになっても
 誰も振り向かないだろうとおもってな!」
「な・・」
乙女の顔面が一気に蒼白になってくるのがわかる
誠はさらに煽る
「おまえの流儀は同級生を襲わせ、
 イジメをして追い込むことらしいからな 違うか!」
「そんな女に好かれた男はいい迷惑だろうよ 
 俺はそんな女の相手は・・・・・」

「・・・・死んでもゴメンだ!・・・・」

そこまで言うと乙女の表情が大きく歪むのがわかった
予想外に大きな反応だが
ともかくは大きく動揺しているのは間違いが無い
さぁこれからだと思ったとき
背後から足音が近づくのがわかった。
あれと思い振り返ると ん? 言葉が駆け上がってくる
よくわからないままぼーっとしていると
言葉がおれのもつマイクを奪い取り
手で覆い隠すようにする
ワーンというハウリング音が会場に響く
「まことくん 言っていいことと悪いことがあります!」
あの日々が始まってからはじめて言葉にきついことを言われた
目はすぐく真剣で、さっきまでのよわよわしさなど微塵もなかった

276 :woodchuck:2008/03/13(木) 20:54:51 ID:be9H78vm
なっ・・・おれは言葉のためにやってるんだぞ
一瞬目を閉じもう一度言葉を見直すと
先ほどの勢いは既に掻き消え泣いている
まるで幻でもみていたのか
またいつもの弱い涙をためた言葉がそこにいた。
(な・・・なんなんだ?)
言葉はマイクをしっかり手で握って音を拾わないことを確認すると
「(加藤さんの好きな人はあなたなんです まことくん・・・)」と告げ
そういうとそのまま俺にしがみつく
「な・・なんだって」あまりの発言に声を失う
そんな俺達にお構いなしに会場内では何かが進んでいる

乙女が涙ぐみながらなにかはなしている
「(そ・・そんなんだから・・・ 
 いつも私は邪魔をしなくちゃいけなかったのよ・・・」
「いつだってあんたは
 私のことなんて見てくれなかったじゃない・・・」
「伊藤のバカ・・・ なんで私はいつもこうなるのよ・・・」
それを見ていた取り巻きの一人が慌てて口走る
「そ・・そんなことはない 
 乙女は別に伊藤のことなんて好きじゃない
  嫉妬なんてしていない!」

先ほどまでさんざん俺にブーイングをしていた連中が
今このとき完全に沈黙した
2年生3年生はじめ3・4組以外の一年生もみな
乙女たちと3・4組の連中を静かに白い目で見ている
乙女はその場でしゃがみこみ、
唇を震わせながら壇上を見上げ、叫びはじめる。

「桂が伊藤と付き合ってるって言い張るから、
 伊藤は相手にしていないって言ったのに
 それでも付き合ってるって・・・生意気に言い張るから・・・
 だから痛い目に会えばいいと思って言っただけよ
 そこの澤永はバカだからそのまま真に受けて桂に襲い掛かったのよ!」
その発言に
周囲が色めき起つのがわかる

その発言に顔色を失った男が叫ぶ
「なにをバカなこといってんだよ そんなの嘘にきまってるだろ!」
泰介がさらに大声でわめくが誰も聞く気配は無い
2年3年の集団は黙って事の成り行きを見つめている

「嘘だ 嘘だ 加藤てめぇなに嘘ならべてんだよー」
つかみかかろうとする泰介を一部の3組の男が抑えようとするが
それにもかまわず進もうとしている

277 :woodchuck:2008/03/13(木) 20:55:14 ID:be9H78vm
その騒ぎに気がつかないのか乙女は話し続ける
「そんな目にあった女がまだいい訳?
 なにがいいのよ?
 散々おもちゃにされた女のどこがいいのよ?」
「なんで一度くっついた女を捨ててまで
 そいつの元に戻ったりするわけ?
 信じられない!」

皆が沈黙した静寂のなか乙女の最後の声が響き渡る
泰介が乙女のそばまでたどり着いたときには、
乙女はもう何も話していなかった。
乙女の近くで力なくうなだれる泰介の姿があった。

言葉が震えながら俺の手にしがみついている
おれは言葉の頭を優しくなでてからもう一度マイクをもって話す
「加藤乙女、これまでおまえのことを
 ずっと幼馴染で親友だと思ってた。
 でも今日これを限りにおまえとは友達でもなんでもない
 その告白は最後のプレゼントとしてありがたく受け取ることにする」

好きとか嫌いとかもうそういう問題ではなかった
人として乙女のやったこと、その引き起こした結果は許せなかった
言葉に乙女の気持ちを伝えられたばかりではあったけれど
その許せない気持ちをなしにすることは出来なかった。
その言葉をきいて、乙女はその場でどっと泣き崩れた
乙女を囲んだ3人組が必死に泣き止ませようとしている

「3組、4組の全員にいう。おれはこれからも全力で言葉を守る。
 おまえらにはこれ以上絶対に言葉を傷つけさせない
 おれはもうそのためには手段を選ばない
 こうやって壇上から言うのもそのひとつだ。
 やれるものならやってみろ。
 俺の人生すべてかけておまえら全員追い込んでやる」

そういってそばに居た言葉を引き寄せ抱きしめる
あまりの光景に誰も声が出ない
おれは言葉の肩をだきながら階段をおり
そこにいた保健の先生に会釈をすると
バックヤードにいた言葉の両親と弁護士さんに頭をさげる

「大事にしてしまい済みませんでした」
言葉のお父さんから言葉ごと強く抱きしめられた
マイクを差し示し、「これ返してきます」というと
校長のところへ行く
これが最後の仕上げだ。
スイッチをあえてonにする。

「校長先生、マイクをお返しします。
 事実関係は今お聞きいただいたとおりです。」

そういって頭をさげてからマイクを渡すと
言葉の待つバックヤードまで急いで戻る
会場のどこからともなく拍手が始まりすぐに会場全体に広がっていった

278 :woodchuck:2008/03/13(木) 20:55:38 ID:be9H78vm
以上で本日投稿分および本編部分の終了になります
次回、ちょっと長いエピローグを投稿して全編終了の予定で居ます

世界さんですが
直前で引導を渡された形になっているうえに
この会場での誠の「言葉専守宣言」によってもう復縁の目はないと判断した
そういうつもりでいます

279 :スクイズイフ:2008/03/13(木) 22:23:32 ID:mEqybNB8
>>273
多分可憐と同じで好きと言っても相手にされないとか〜
名字通しで呼び合う誠と乙女の関係って以前書いた4話のように険悪な仲だった名残かなと…
乙女は世界と違って人に厳しく自分には甘いではないかと〜

いよいよラストですね〜しかし刹那がいないと世界はダメダメだなあ〜

280 :名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:54:58 ID:kfZsSRUl
>>スクイズイフ様(第4.5話)
「無能で怠惰な士官は連絡将校でいいが、
 無能で勤勉な士官は銃殺以外ない。」(ハンス・フォン・ゼークト)
ここの乙女・七海を見て、思い出した。
鏡を見るのがちょっと怖いが、GJ。

>>272
後味悪いけど、GJ。
ただ、この澤永は、後悔と罪悪感らしきものを感じている点で、
まだマシかもしれない。

281 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:42:12 ID:yyUHVx7N
>>278
全体的に原作とキャラ違いすぎるため、キャラの名前を変えてオリジナルとして書いた方が良かったと思います。
特に澤永は自覚なしでレイプするが、それ以外は馬鹿だが基本的には良い奴だろうし、あそこまで外道ではない。
それにここまで外道なら光は彼を好きなったり、結婚したりしないと思います(付き合っている彼女くらい大切するだろうし)、
正直、キャラ叩きがやりたいだけとしか思えない。
また、周りを低くして山を高く見せているように感じる。
>「そんなにめちゃくちゃに犯された女のほうが
> いいのかって聞いてるのよ!」
このセリフは誠に正当性を持たせるために言わせたとしか思えない。
世界がもう終わっている判断しているなら誠に謝らせて決着にすれば良いだけのことで、
わざわざ他を低くして持ち上げる必要はないと思います。
大人も当然馬鹿じゃないため、現実で勝手に壇上に上ったらしたら即効で退場させられます
(他の先生が足止めしているにしても、いつまでも黙って聞いているわけがない)。

誠について
不幸な結末を迎えたヒロインが出てくる作品の二次創作でありがちだが、そのヒロインを救いたいあまりに
主人公がステレオタイプの万能ヒーローになってしまい、そのため、同姓同名のオリキャラと化すことがよくあります。
この場合もよくあるステレオタイプの万能ヒーローになってしまっているため、オリキャラとなっていると思います。

282 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 02:16:02 ID:0zzaii/k
>>281
言っていることのほとんどは、基本的に同意だ

>>澤永について
自分にも澤永は原作とキャラがあまりにも違いすぎているように見えていたので、
自分だけ考えていることではなかったんだなと、安堵に近い感情を覚えた
ぐらいだよ
そうだよな、基本的に気の良いバカなんだよ、澤永ってやつは

>>壇上について
これについてはあくまでもSSだからとして割り切るべきだろう
創作ってのはこういう場面はあって当然
プロが書いたものならまだしも、素人が書いたSSなんだからと思って流すべき

>>誠について
これはまあしょうがないかと思うが
二次創作ってのは得てしてこのようなことは起こりうることだし、大目に見ようぜ
とも思う
こうでもしないと、原作通りの誠だったらなにもせずに世界とよろしくやってました
で、壊れた言葉は鮮血の結末通りの展開に・・・って話にしかならないだろ
まあ、オリキャラ化しているってのは頷かざるを得ないがな

283 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 02:25:43 ID:L5rGguhq
>>278
言葉が誠の物言いに怒るシーンはなんかいい感じ。凛々しい言葉は好きです

で、久しぶりに思ったのは誠氏ねと。お前が言うかとw
いや、言葉のために頑張るのはわかるんだけどね

284 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 02:39:23 ID:nEw+KTiC
woodchuck俺は好きだぜー。今一番このスレで楽しみにしているw

285 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 04:11:01 ID:Mfl17rAJ
>>281
レイプしてる時点で人として終わっていると俺は思う。
まあ感じ方は人それぞれなんだし、キャラ救済型のファンフィクションでそういうこと言うのは野暮なんじゃないか?

少なくとも俺もこの作品楽しませてもらったよ。

286 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 08:56:27 ID:dgIvnS7+
285氏に同意。

たしかに、原作と比べて、キャラの色彩が変わっている。
そこは281氏等の仰るとおり。

でもさ。
いいじゃない。1つの可能性として。
そういう設定・演出なんだと一旦受け入れてみると、いろいろ楽しめる。
「ああ、この設定は、こんな結末への布石かも?」とか。

むしろ、大らかでない批評をしてしまうと、
職人が静かに去っていってしまう。
それは、スレにとって大きいマイナス。

実際、1本でも書いてみると痛感するのだが、
原作のテイストを守りつつ、見せ場を設け、
他の職人さんの秀作と被らないようにオリジナリティを出すことは、
それはそれは難しいとです。

どうしてもイヤ?
大丈夫。読み飛ばす権利もある。

大人気なくマジレスしてすまん。

287 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 11:02:53 ID:nEw+KTiC
>>281
>特に澤永は自覚なしでレイプするが
原作の方でしっかり自覚している描写がありましたよ?(世界に、言葉とどうやって付き合ったのか聞かれたときに黙って誤魔化したシーン)
あれを見たからこそ、俺は澤永が好きくないのです。ゲスすぎるし、ヤツは十分外道。
だから
>それ以外は馬鹿だが基本的には良い奴だろうし
ってのが、ぶっちゃけ分からん。『基本的に』ってなんだ?
基本(外面)は良いヤツかも知れないが、上にも書いたようにヤツの本性はただの外道だと思うんだが。
まぁ元々外道の多いスクイズで(ry

だから俺は普通にwoodchuckのSSの澤永は有り得ると思ったぞ?
誠や他のキャラですら(でもやはり特に誠が)分岐ルートによって性格が全く違ったりするんだから、同じ血を引いた澤永だって例外ではないんじゃないか?

というか、何故今更woodchuckのSSになって>>281がそんな事を書いたのかが疑問。
キャラの性格の違いや有り得ない設定なんて、他のSS読んでも同じだろうに

288 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:24:17 ID:+KSmkJ+L
まあまあ、言いたいことはわかるし俺も大体は同じ意見だが、とりあえずこれでも飲んで落ち着け( ・∀・)っ旦~

289 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:26:18 ID:u+SOqiYe
澤永は馬鹿なだけでまだ救いようがある奴だとは思う
まぁwoodchuck氏が書き辛くなるし熱くなるな

290 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:42:01 ID:/J7fHVx0
二次創作の設定が原作とズレるのはむしろ当然だから言うだけ野暮だと思う。
これはないわと思うならスルーすればいい。

それを承知であえて野暮を言うと、やっぱり澤永は外道でしょう。
モラルに欠ける描写もバカな部分も原作にふんだんにあったしね。
ただ、イジメの指揮が出来るほど人望があるような奴にも見えないけどなw


291 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:47:27 ID:nEw+KTiC
>>288
すまん、もらうぜ
>>289
それは困るな。すまん。楽しみにしてるからな

292 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 18:52:02 ID:IjXEUek8
澤永ねぇ・・・・・・
外道って言う程のものではないだろ。バカでガキなだけで
少なくとも行動に悪意は無いと思うし
その後の行動で台無しだけど言葉助けようとしたりイイヤツには違いないし
そもそもこの作品のキャラは状況とちょっとした選択の違いでイイ事もすりゃ悪い事もするし
言葉だって持ち上げられてるけど結構問題行動してるだろ

293 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:57:04 ID:68njaPob
なにはともあれ、レイプするやつを擁護する人の精神が理解できない
恋人がもしレイプされてもそんなこといえんのか?

まあ二次創作とは話が別、というのは同意だ

294 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:58:22 ID:egdlVAe5
ぇえ・・・(ちょっと固まる)
↑というのが現状ですが

>>288 ぼくにも下さい(w

ご感想ありがとうございます
とりあえず賑わって嬉しいというのでお茶を濁させてください
言い分はチラシの裏にでも書くとして
(賑わいがカオスに変わりそうなんで・・・)
予定だけ済ませます
さっそくエピローグ投稿します



295 :woodchuck:2008/03/14(金) 20:00:09 ID:egdlVAe5
(エピローグ)

処分は即日発表された
澤永泰介  放校(退学)
加藤乙女  停学(無期限)
小渕みなみ 停学(無期限)
森来実   停学(無期限)
小泉夏美  停学(無期限)
甘露寺七海 停学(1ヶ月)
ほかイジメに加担したと判明したクラスメイト 停学(2週間)
3・4組の半数以上が停学
・・・という学園始まって以来という大量処分になった。
事が露見したあとの校長ほか学校側は、
桂・伊藤両家に対する火消しに躍起になった
通常は考えられない教師側の処分もおこなった。
イジメを放置した3・4組の担任は解任、副担任の担任昇格
翌年春の移動でともに遠方に転勤した。
左遷人事でよいのだろう。
体育の教師2名は臨時教員だったため
そのまま契約解除、自動的に退職
集会のあと一度も顔をあわすことなく彼らは去っていった。

教頭ほかを壇の下で食い止めてくれた
保健の先生は何もお咎めがなかった。
それだけが気がかりだったから安心した。
今でもときどき言葉とふたりで保健室に顔をだす。
なにもしないけど、お茶を飲ませてくれる。
そしてときどき一緒に昼食をとる。

甘露寺以外は警察からの事情聴取もうけ
泰介はそのまま家庭裁判所の審判をへて
少年鑑別所へいったというがその後は不明だ
甘露寺は停学あけしばらくはおとなしくしていたが
思うところがあるらしく2年にあがるときに自主退学をした
乙女とほか3人は2ヶ月で停学がとかれ復学するも、
停学前にくらべあまり周囲とはかかわっていない様子
乙女は部活も辞めてしまった。
時々帰りの電車で一緒になることはあるが、
俺から話しかけることは無い。
目が合ってもおれは完全に無視している。
言葉にもなにも話してこなければ嫌がらせなども無いという。




296 :woodchuck:2008/03/14(金) 20:00:32 ID:egdlVAe5
西園寺はあの全校集会の日からまったく登校せず、
二学期終了と同時にフランスへ行った
世界がフランスへいくことを言葉の母より教えられた俺達は、
けじめをつけるため空港まで出向いた
そこには学園祭終了直後に引っ越した清浦の姿があった
世界を迎えに来たらしい。
フランスでは同居すると聞いた。
出発口で待っていた俺達を見つけると
清浦は歩み寄り
「世界のことを任せた結果がこれ?」と俺に詰問した
そして思い切りおれをひっぱたくと
「伊藤だけは許せない」といって出発ゲートをくぐっていった。
世界はそんな清浦を泣きながら止めようとしていたのだが
俺と目が会うとその手をはなした。

「西園寺・・・ いや世界」
「世界、すまなかった。おれは世界のことが好きだった。
 世界と一緒にいるのは楽しかった。
 あの時までずっと一緒にいるんだと思ってた。
 でも傷ついている言葉をみたとき、
 言葉をほっておけないと思う自分にきがついた。
 言葉を不幸なままにして自分が幸せになることを受け入れられなかった。
 言葉が大切だって気がついたんだ。
 同情かもって思ったこともあるけど、今は違うってはっきりいえる。
 おれには言葉が必要なんだ。」

正直に言った なんてひどい男だろうと自分でも思ったが
それが考え抜いた最後の結論だったんだ。
二人とも好きだがどちらが大切かと聞かれたら言葉だった。
それだけの話だ。
残酷だけれども最後まで嘘を突き通すわけにはいかない。
世界は涙に濡れた目でこちらを一瞥すると、
軽く首をふってそのまま出発ゲートの向こうに消えた。
その後おれと言葉が世界と清浦に再会するまでに5年。
それはまた別の話。

あの全校集会のあと
俺も言葉も二度と嫌がらせをうけることはなかった
どちらかというと腫れ物をさわるような扱いで
結局は以前と同じように周囲から浮いてはいたが
そんなことは俺達二人にはどうでもいいことだった。



297 :woodchuck:2008/03/14(金) 20:00:54 ID:egdlVAe5
毎放課ごとにおれは言葉の元へ通い、
朝夕の通学は一緒、昼ごはんは3組で一緒に食べた。
窓際の席が気に入っていたし、そこに座る世界はもう居なかったから。
俺達はそのまま2年に進級して同じクラスになった。
きっとそれも学校側の配慮なんだろう。
教室は変わったが窓際最後列に俺達は相変わらず座り、
ほぼ二人だけの学校生活を送っている
クラスメイトがいるにはいるが
別にだれだかは気にならないし相手もきっと気にしていないだろう
俺には言葉がいればそれでよかったし、
言葉もそう思ってくれているはず
世界も清浦も泰介も甘露寺もいない
・・そんなのは俺達に一切かかわりがなかった。
二人ですごす平穏な学生生活、重要なのはそれだけだ

変わったことといえば毎日言葉と一緒にいて
普通に勉強していたものだから俺の成績が上がったことくらいか
もしかしたら言葉と同じ大学を目指せるかもしれない
放課後も週の半分は桂家に泊まっている。
それと2年にあがるとき、正式に俺達は婚約をした。
高校を卒業したら大学にいくが、
そのときは結婚式を済ませてから行く予定だ
そのため浪人はできない、
いまは二人で結構必死に勉強している。
もちろん恋人同士のするべきこともきちんとしている。
言葉の両親、母さんからは
「婚約してても子供作っていいわけじゃない」と釘を刺されているけど
もし仮にできれば産むと言葉は言っている。
俺もそうすれば良いと思っている。

2年になると新一年生が来るわけだが
その中に乙女の妹の可憐とその幼馴染二条一葉・二葉がいた。
彼女達は俺の幼馴染でもある
入学早々、俺の姿を見つけると近寄ってきていった
「先輩、おねぇのこと許してあげてくれませんか?」
おれは相手にしない。

「ねぇ先輩、おねがいだから・・・」
なおもおれの服の袖をつかんで言う
隣に居た言葉がおれに話を聞いてやってくれという表情をする
あの全校集会のときもそうだったが
言葉は乙女にはなんだか甘い気がする、気のせいだろうか

298 :woodchuck:2008/03/14(金) 20:01:17 ID:egdlVAe5
「わかった 話だけは聞こう」
可憐たちはあの事件以後の乙女の様子を滔々と語って聞かせる
そして俺達が新一年生のあいだで評判になっているとも言っていた
去年の全校集会の一件はそれぞれの口の端に上っているらしい。
ひとしきり話を聞くが興味の無いことは覚えていないので割愛する。
でもこれだけは答えておかねばならないだろう・・と思い口を開く

「おれはもう乙女に他意はないよ でも新しく友人になる気も無いんだ」
もう友達ではない、だから許す許さないの感情も無いし
これから先再び友達にするつもりも無い…もって回っているが
簡単に言うと、俺にはもうどうでもいい存在なんだというのは伝わったのだろうか

可憐と二条姉妹はびっくりして聞く
「誰とも友達にならないの?」

ゆっくりと言葉と向き合う
「あぁ 俺には言葉がいる」
俺を見ながら言葉がうなずく
俺たちの間には何人も踏み込むことはできまい
おれは言葉の腰に手を回すとぐっと近くまで引き寄せた。

・・・聖域 / 彼女だけの彼 彼だけの彼女 おわり・・・
_______________________

以上で終了となります
ご一読くださりありがとうございました

               woodchuck 拝

299 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:23:40 ID:ixzbQPBR
>>293
別に擁護はしてないよ
行為自体は許されないだろうし
ただまあ別にそんな悪人じゃなかろうが出来心で罪は犯す事もある
当然その中には出来心じゃ済まない事もある
極端な善人悪人なんて世の中そうは居ないって
そんな中で澤永は許せない事をしたけどそれさえ無かったら割と良い奴だってだけ


300 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:28:58 ID:L5rGguhq
>>298
ハッピーエンドのようで何か違う、どこか淋しい感じがしました
でも二人にとっては幸せなのかな。後半は誠の方がヤンデレに近いのかも
楽しませてもらいました。お疲れ様でした

301 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:50:31 ID:UT15rt9e
誠がヤンデレ化www

言葉「すいません。私、お見合いで知り合った人と結婚することになりました。」

誠「言葉!何でだよ、俺のこと好きじゃなかったのかよ言葉!」

言葉「すいません誠君。さよなら」






誠「言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉言葉………」



302 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:16:40 ID:68njaPob
wwそれもまたいいかもしれん

303 :名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:18:22 ID:X/BL7KTj
>>298
お疲れ様。

意見をひとつ。
>>278だからこそ何かしら誠や言葉に対する反抗があるのではないかと思っていた。
猟期エンドかどうかはともかく、世界の誠への執着心がその程度のことでは終われないのが
原作、TVアニメやL×Hからも明白なことかと。

あくまで参考程度として見てくれれば。

>>300
最後まで読んだ結果、二人にとっての学園内での理解者は保健の先生しかもう居ないと予測。

304 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:17:17 ID:EKLNJTB9
>woodchuck様
最後のシーンでは誠の方により傷ましさを感じました。
言葉を護る為にクラスのほぼ全員(及び4組の連中)からの陰湿な攻撃と
学校側の悪意すら感じる救いがたい無能ぶりと保身に直面し続け
(最後の大量処分も、結局上層部の保身のための辻褄あわせに過ぎませんよね)
非常に深刻な人間不信、というより言葉や身内以外の他者に対する
底知れぬ絶望と諦観に陥ってしまったように感じました。
多分誠は、「友情」というものを最早一切信じられなくなっているのでしょうね。

>290
レイパーにカリスマは無くても、扇動する位の力はあったのでしょう。
もともと3組の男子連中には女にモテる優男の誠に対する漠然とした嫉妬心があった所へ
レイパーが煽って火をつけた。そして一気に爆発した、と。

305 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 04:52:12 ID:nJN0iDr9
世界は身ごもらされなきゃ末期的執着心を発揮しないんじゃね?

【罠・(空想)妊娠→誠の拒否】
モ・世界の特殊効果・ひきこもりによる沈静効果が(体内に子供を抱えることで)反転する。
魔・刹那の慰めの沈静効果も弱まるが、次のターンまでに使用しない場合次のターン無条件でモ・世界はヤンデレ化する。

これがなかったらひきこもって刹那に慰められてパリにいって乙だろうし。 多分

306 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 06:01:33 ID:O2xiyaW4
>woodchuck氏
乙。ある意味幸せでほっとしたような…
個人的に世界との再会後が気になるので、また書いてホスィ

307 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 07:06:44 ID:CxeozOmN
>>305
世界は孕みが無くても言葉を襲った。
たとえそれが誠と結ばれた後でも。

308 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 07:12:33 ID:CxeozOmN
>>たとえそれが誠と結ばれた後でも。
世界が誠と結ばれた後でも邪魔者(言葉)を排除するために襲った。

309 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:30:52 ID:gY75GVCa
エロゲはハ-レム基本だから「主人公以外の男は→
ライバルになりえない水準で1人、
無害空気や完全味方でもう一人くらい」
とかの制限あるから、悪役やらせる場合、
どうしても無理がでるんだよなぁ…
かといって、モブレベル超える新キャラ使うと
もう別物語になるし…

310 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:09:07 ID:lu8CLGk/
性格基本設定=行動
ではなく
性格基本設定×シナリオ環境因子=行動

その行動が基本性格上ありえないと判断するには
シナリオの環境因子を細分化して判断する必要が有る
あと性格基本設定自体も完全固定ではなく
実は幅を持ったものであるという認識も必要
優しい性格だからといって
常に優しさを前に出す人間はいない(いても少数)
だから泰介=常時悪というのもなりたたないし
誠が常に言葉をまもったりするとも限らない
刹那がいる世界と刹那がいないときの世界
さらには刹那に裏切られたと感じた後の世界では
別人であってあたりまえ

311 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:18:37 ID:CE++8xTx
窓辺に立って言葉は外の景色を見ていた。
誠との愛の営みを終えてくつろぎのヒトトキといったところなのだが。
 言葉 「誠くん。」
窓の外を見ながら言葉が誠を呼ぶ。
 誠「何?」
ベッドに入っていた誠が言葉のもとに歩み寄る。
 言葉 「見てください、誠くん。」
言葉が外を指指す。
 誠「おわっ。真っ白・・・」
外は白銀の景色に変わっていた。
 言葉 「ホワイトクリスマスに・・・なりましたね。」
 誠「そうだな。でももう25日になっちまったけどな。」
今日は12月24日、クリスマスイヴ。世間の恋人達はこうなる事を少なからず願っていたはずだ。
誠と言葉もまたそうなることを願っていたが天気予報では気温こそ低いものの雪にはならないだろうとのことだった。
 誠「今年は降らないって言ってたのにな。天気予報。」
 言葉 「そうですね。奇跡でも起きたのかも知れませんね。」
言葉の口から思わぬ言葉がでる。
 誠「あぁ。そうかもな。俺達の願い・・・届いたのかもな。サンタに・・・」
 言葉 「・・・」
そういやさっきサンタのカッコをして夜の営みをしていたのだが・・・
 言葉 「誠くん。それなら私がサンタの格好したのも無意味ではなかったかもしれませんね。」
 誠「言葉サンタのプレゼントって事?」
何処か露点のずれた会話になってきている。誠は話を戻そうとする。

312 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:20:02 ID:CE++8xTx
 誠「まぁそれはさておき。良かった。ホワイトクリスマスになってさ。」
 言葉 「あ、流しましたね。あっさりと・・・」
 言葉 「でも、良かったです。こうして誠くんといっしょにホワイトクリスマスを過ごす事が出来るなんて。」
 誠「そうだな。去年のことを考えるとまるで嘘のようだもんな。」
言葉と本当の恋人になってからまだ1年経っていない。
というより出会ってまだ1年経ってないのだが。
それなのにもう何年も一緒にいるような感覚すら感じている。
 誠「そういや俺、まだ言葉にクリスマスプレゼント渡してなかったね。」
夕方貰った言葉からのプレゼント。それは誠が前から欲しがっていた言葉の持っているものとおそろいの時計。
言葉のとは色違いではあるが以前からおそろいの時計をしたがっていたのだ。
それはもう意外な誠の一面であったわけで、可愛いところもあるものだ。
 誠「それでね。そのプレゼントなんだけど・・・」
誠はカバンのところへ行き中から何かを取り出した。
 誠「目を・・・閉じてくれないか?」
突然の言葉に行動が止まる。
しかし言葉は一呼吸置いて誠の言葉に従い目を閉じる。
 言葉 「・・・ん・・・」
誠が言葉に近づく。
そのまま言葉の左手を持ち上げた。
すす〜っと薬指に何かはめこまれる。
言葉の心臓の鼓動が早くなるのが見ている誠にも伝わってくる。

313 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:21:38 ID:CE++8xTx
 誠「目、開けて良いよ。」
その言葉でゆっくりと目を開ける言葉。
目を開けた先には・・・
誠の顔があった。何処か照れている感じのする誠の顔が。
何となく想像はしていたけれど目線を左手に移してみる。
 言葉 「あ・・・ま、誠くん?」
言葉がその左手にはめられたものを見て驚く。
 誠「あ、あぁ・・・べ、別にそんな深い意味はないぞ。」
慌てて照れ隠しをする。誠の顔が見る見る赤面して行く。
 誠「ただな、ただ・・・これからもずっといっしょにいようという思いをだな・・・」
言葉の顔も赤くなっている。まるでやかんのお湯が沸騰するかのように。
 誠「その・・・思いを表わそうとしたら指輪がいいかな〜と思ったわけで。今すぐ結婚しようとかそういうわけじゃ・・・」
 言葉 「け、けっこん・・・・・・ボンッ」
言葉の頭がオーバーヒートした。
 誠「落ちついて。ほら深呼吸。」
すーはーすーはー・・・
 言葉 「・・・お、落ちつきました。」
もう一度しきり直して言葉に答える。
 誠「俺、君と・・・言葉といつまでも一緒にいたい。傍にいたいという願いを込めてだね・・・」
一度大きく深呼吸する。自分を落ちつかせて言葉の続きを語り出した。
 誠「言葉と一緒に幸せになりたい。これからもずっと俺の傍にいて欲しい。」
言いきった。思いの丈を言葉にさらし出した。
何と答えて良いかわからず言葉は黙ったままだ。
しかし誠の言葉を否定すると言う意味で言葉が出ないのではない。
嬉しくてどう返事して良いのか途惑っているのだ。
 誠「あ・・・の。言葉?」
言葉の目から涙が零れていた。顔は泣いているというよりむしろ笑みが零れているのに。

314 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:22:32 ID:CE++8xTx
 言葉 「うぅっ・・・えぐっ」
 誠「な、何故に泣く・・・」
 言葉 「うぐっ・・・だって誠くんがそういうこというからですよ。」
涙をふき取り答える。
 言葉 「えぐぐっ、何て答えて良いのかわからない。わからないけど今の私の気持ち・・・」
誠に抱きつく。言葉の心臓の鼓動が誠に伝わる。
ドックンドックン・・・
 誠「言葉・・・?」
その激しい鼓動を誠は感じ取っていた。
言葉なんて要らなかった。ただその言葉の表情と行動をみれば返事を聞かなくてもわかっていた。
誠はそのまま言葉を抱きしめた。もう君を放さないといわんばかりに。
 私を・・・誠くんの傍にいさせてください。
 いつまでも・・・何があっても私は誠くんの傍を離れません。
 私は誠くんのことを愛しています。今も・・・そしてこれからも・・・
 だから・・・これからも二人で歩んで生きましょうね。
 ねぇ・・・誠くん・・・

315 :名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:23:33 ID:CE++8xTx
10日後・・・

 言葉 「そういえば私・・・もう結婚できる歳ですよ。」
あの夜の誠からのプレゼントのはまっている左手を見ながら言う。
2年生とはいってもあと1ヶ月ちょっとすれば17歳。もうすでに結婚できる歳にはなっている。
 誠「そ、そうだな。」
照れ笑いしながら答える。だけど何処かもどかしい。
 言葉 「卒業までは結婚なんて考えてませんけどね。」
ドキッとする。誠の心臓が破裂するのではないかというくらい鼓動する。
 誠「え゛?」
今度は誠が何て答えて良いのかわからなかった。
 言葉 「だって・・・卒業式には・・・」
 言葉 「卒業式には『桂言葉』で出たいですから・・・」
 言葉 「ここまで育ててくれた家族のためにも私は桂の姓を名乗って卒業したいんです。」
まるでそれが家族へのせめてもの恩返しだというのであろう。
言葉の精一杯の気持ちだった。
 誠「あ、そういう事か。そうだな。俺もその方が良いと思う。」
 言葉 「ワガママ言ってごめんなさい。それとそのワガママを聴いていただいてありがとうございます。」
 誠「謝らなくていいよ。卒業式楽しみだな」
 言葉 「はい・・・でもその日だけは誠くんじゃなくてお父さんやお母さんに甘えますよ?」
 誠「あぁ。わかってるよ。」
それ以上誠は何も言わなかった。
言わなくても言葉の気持ちが伝わってきたからだ。
数少ない言葉と家族との想い出になるのだから・・・

 言葉 「それじゃぁあそこに入りませんか?」
言葉の指差したお店は学校帰りにウチの高校の生徒がよく出入りするお店だ。
 誠「ああ。入るか。」
そしていつも通りの二人に戻って行く。

でも確かに歯車は回っていた。誠と言葉の物語の歯車が・・・

END

316 :名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:38:58 ID:wocrJFBZ
>>311
うっわあぁーーー  いい
これは良い言葉(&誠)ですね
幸せに溢れています・・・GJ

317 :名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:50:59 ID:7brT3AMz
>>311

微妙にぎこちないやり取りから、幸せムードに昇華するのが良いね

ギャルゲーでバトルロワイヤルな
ギャルゲロワ2ndが明日からスタート、さてどういう結果になるか
あと、エロゲロワ3rdはサマイズ仕様(ことぴーせっちゃん)
で参戦みたいだね

318 :名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:51:55 ID:7brT3AMz
スマン。あげてしまった…

319 :名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:28:09 ID:Rm4xFs8n
>>(311-315)様
じんわりと優しい気持ちになれる。
GJ。


320 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:14:25 ID:SxrGsTj6
作品を投下します。
若干重いと感じる話かもしれません。

321 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:28:07 ID:SxrGsTj6
書き込みができないので、中止します。
すみません。

322 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:29:42 ID:SxrGsTj6
再投下。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
§ 後夜祭、if

出 演:誠、言葉、世界、乙女、泰介、他
場 所:榊野学園、後夜祭
設 定:散るルート
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
☆榊野学園内、PM5時

誠、世界を迎えに行く途中。
その時、誠の携帯が鳴る。誠、反射的に取る。

誠 :「はい、伊藤です。」
言葉:「(くぐもった声で)
    やぁぁ……けて……まこ…くん…」
誠 :「言葉? 言葉か?」
言葉:「…まことくん…助けて…」
誠 :「言葉? どうした? どこにいるんだ?」
澤永:「(くぐもった声で)
    無駄だよ、桂さん。催しの終わった4組の教室なんかに誰も来るもんか。
    それに、誠はどこかでよろしくやってるだろうよ。」
誠 :「(泰介? なぜ泰介が? 
     いや、ともかく、4組の教室か!!)」

誠、4組の教室へ走る。
3分後、教室到着。
入口をふさぐようにして立っていた乙女と3人組を押しのけ、部屋の奥へ飛び込む。

誠 :「言葉!!」
言葉:「ま、まことくん。」
泰介:「よう、誠。遅かったな。」
誠 :「ことの、は?」

誠が驚くのは、無理もなかった。
なぜなら、2人ともベットに普通に座っていたから。
一切、着衣に乱れのない状態で。


323 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:30:43 ID:SxrGsTj6
☆10分前、「休憩室」

泰介:「桂さん、俺、俺、桂さんのことが。」

泰介、言葉を押し倒す。

言葉:「え、ちょっと…い、いや。」
泰介:「好きだ、好きなんだ。」
言葉:「いや…助けて…まことくん…」

泰介は、その一言を聞いて、ピタリと動きを止めた。
怯えた目、凍りついた表情。そして「…助けて…まことくん」。
どう見ても、「嫌よ嫌よも好きのうち」ではない。
泰介は、自らの認識が完全に間違っていたことを悟った。
そして、それを知りつつ、好きになった人を襲えるほど、
泰介は落ちぶれてはいなかった。

泰介:「…桂さん、申し訳ない。俺が…悪かった。」 
言葉:「…?」
泰介:「馬鹿なことを吹き込まれて、それを真に受けてしまった。
    俺が馬鹿だった。どうか許してくれ。」
言葉:「…は、はい。」
泰介:「そんな怯えた顔しないで……って言っても無理か…。
    ともかく、もう絶対に襲わないから。」
言葉:「…」
泰介:「ところで、さっき言っていた『まことくん』ってのは、
    3組の伊藤誠のこと?」
言葉:「……はい。」
泰介:「(誠、あいつ世界とつきあっていたんじゃなかったのか?)
    あいつ、彼女いたはずだけどな? たしか同じクラスの…」
言葉:「そんな。私が誠くんの彼女です。」
泰介:「(あいつ、二股かよ。)
    それじゃあ、確かめてみよう。
    この携帯で、誠に助けを求めるんだ。さっきのように。
    もし、誠が来なかったら…、
    少なくとも、彼氏彼女の関係は…諦めるしかないね。」
(泰介、携帯を操作する。)


324 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:32:01 ID:SxrGsTj6
☆PM5時10分、休憩室

泰介:「というわけで、誠が想像したようなことは、全くない。
    誠を呼ぶための、いわば狂言だ。」
誠 :「…冗談にしては悪質すぎるんじゃないか?」
泰介:「いや、全くの冗談というわけではないんだ。
   (泰介、言葉の方を向いて)
    あ、話の内容が込み入るんで、桂さんは一旦外してもらっていい?
    誠。屋上でいいか?」
誠 :「ああ。
    言葉、ちょっとその辺で時間を潰しててもらっていい?」
言葉:「はい。」

言葉は別の教室に行き、誠と泰介は屋上へ行く。
教室を出る際、乙女ら4人組とすれ違う。

泰介:「綺麗なのは、顔だけだったようだな。」
誠 :「…!!! 
    乙女、見損なったよ。」

乙女は泣き崩れるしかなかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆同時刻、 校庭、キャンプファイアー会場そば

キャンプファイアーが始まった。
何人かのカップルが、炎のまわりで幸せそうに踊りだす。
そんな中、あきらかに違う空気を纏ってたたずむ人がいた。
西園寺世界である。

(世界を遠巻きに見ながら)
女子1:「あれ、あの子、こんなところに1人?」
女子2:「ってことは。捨てられた?」
女子3:「一方的な勘違い、って線もあるよね。」
女子1:「ま、どっちにしても、みじめよね。」
女子2:「ああはなりたくないって感じ。」

世界:「誠…。
    来て…くれるよね?
    だって……好きって……言ってくれたもの…」

325 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:32:58 ID:SxrGsTj6
☆PM5時15分、屋上

泰介:「俺は、状況を全部知っているわけじゃない。
    何がいいか悪いかもわからん。
    でもな、誠。1つ言えることがある。
    原因はお前だ。」
誠 :「俺が?」
泰介:「そうだ。
    どうやら、西園寺だけでなく桂さんも、お前と付き合っているつもりらしい。
    西園寺の気を引き、桂の気も引き…。お前はそれでいいかもしらん。
    だが、相手はどうなるんだ?」
(校庭のキャンプファイアー会場を指差す)
   「あそこを見てみろ。世界だ。
    あいつが待っているの、お前なんだろ?
    でも、あれじゃ、どう見てもさらしものだ。
    あそこの奴らなんか、露骨に指さしてるぜ。」
誠 :「…」
泰介:「一方、言葉は、あの時、必死にお前の名を呼んでたぜ。
    『誰か助けて』じゃなく『誠くん助けて』だ。この意味はわかるよな。」
誠 :「…」
泰介:「今回焚き付けられたのは、たまたま俺だった。
    焚き付けたのは、たまたま脇の甘い加藤だった。
    だが、『次』がないと言い切れるか?
    今の状態のままで、お前の目は届くのか?
    それとも、知らぬが仏でよろしくやるのか?」
誠 :「俺は…。」
泰介:「ま、あとは自分で考えるこった。
    だが、どんなに頑張っても、掴めるのは1つだろうな。」
誠 :「…ああ。」
泰介:「経験もないのに講釈たれて悪かったな。
    さ、行った行った。」

(誠、屋上から去る。)

326 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:33:30 ID:SxrGsTj6
☆数分後、屋上

(ベンチに仰向けにもたれて)
泰介:「はぁ、俺、何やってるんだろう。
    こんなことしたって、桂さんが俺のこと見てくれるわけじゃない…。
    骨折り損のくたびれ儲け…か。」

(一連の事情を物陰から聞いていた光が、非常階段から歩いてくる。)
泰介:「ああ、光か。かっこ悪いところ見られちまったな。」

(光、泰介の隣に座り、強引に泰介を膝枕する。)
光 :「ご褒美。」
泰介:「んあ?」
光 :「ご褒美。
    良いことをしたのに、アンタ、泣きそうな顔してるから、ご褒美。」
泰介:「…俺、そんな泣きそうな顔してるか?」
光 :「見てない。アタシ、何も見てないし、何も聞いてない。
    でも、今日のアンタは頑張った。
    誰も見てなくても、アタシが褒める。」
泰介:「(膝の上から光を見上げて)…。」
光 :「か、勘違いしないでよね。
    ご褒美よ。
    それ以上の他意はないんだからね。」
泰介:「…ま、そうだよな。」
光 :「(つぶやくように)桂のことは見えるくせに…。」
泰介:「ん、何か言ったのか?」
光 :「…何でもない。」
(泰介、ふと気がついたように)
泰介:「なんか、今日は光が可愛く見えるな。夕暮れの逆光のせいか?」
光 :「(真っ赤になって)ふん。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆同時刻、無人の教室

(両手を見つめて)
誠 :「掴めるのは1つ…か。
    言葉…、見ているだけでドキドキした。いるだけで、その日の景色が違って見えた。
    世界…、隣にいるだけで安らいだ。一緒にいると、いつも元気になれた。
    俺は…。」

(BGM:あなたがいない)

―――――――――――――――――――― 第X話 ふたつとひとつ ―――――

327 :みどりの日:2008/03/17(月) 01:34:27 ID:SxrGsTj6
以上です。お目汚し恐縮です。

ご覧のとおり、今回のifは、
泰介が芋エンドのような周りが見える性格だったら、です。
お楽しみいただければ幸いです。
…主演の性質上、需要があるか微妙ですがw。

328 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:45:24 ID:XBlqi3vA
>>116
の1を選択したケースです。


あの仮面の誰かに渡された券準は、リボルバーと呼ばれる回転式の拳銃だった。
映画やテレビで見たことはあるが、実物こうして見るのは初めてだった。
その実物を手にするのも使うのも。

「まさか、自害のために使うことになるなんて思ってもみなかったな。」

感心したように独り言を呟いて、手に握った拳銃を裏返したりして眺める。
拳銃は傍目から見れば、モデルガンと言われれば信じてしまうほど現実味がない。
こうして手に持って重みを感じることで、はじめて本物だと実感できた。
けれど、それでもまだ足りない。これが本物の拳銃であることの証明が。
私はそれを満たすべく、趣味で読んでいた本の内容を思い出しながらリボルバーの
弾倉を開放する。
横方向へずれた弾倉の中には、あの仮面の人物が言った通り、弾丸は装填されて
いなかった。
ならば、引き金を引いても弾丸は出ない。それが道理。
つまりは、私は死ぬことは出来ない。本来ならば。
だが、仮面の人物は、私が望めばいくらでも弾丸が出ると言っていた。


「……本当に?」


呼吸を一つ。
私は仮面の人物が去った方向とは逆を向いた。
テレビや映画の見よう見まねで銃を構えると、引き金にゆっくりと指をかける。
狙い定める先は何処までも広がる闇。
指に力込め、引き金を引き絞る。




バン!




手に伝わる痺れと、耳に響く乾いた音。
銃口からは硝煙が上がり、弾丸が装填されていないはずの拳銃からは弾丸が発射された。
この銃が本物であることと、あの人物が言っていたこはこれで証明された。
あとはこれを自分に向けて使うだけだ。
それで私は誠くんの永遠になれる。
私は銃口を自分に向けると、引き金を指にかけて、もう一度引き絞ろうとした。

だけど……

その時、私の中に小さな疑問が沸いた。
これで本当に私は死ねるのだろうか?と。
あの仮面の人物が言っていた言葉が、頭の中で反芻する。


そうだ…あの人は確か…

329 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:46:41 ID:XBlqi3vA
拳銃を片手にしっかりと持ち、先ほど仮面の人物が去ったほうへ向き直り、真っ直ぐに歩く。
道はなく、どこまで歩いても闇が続くばかりだったが、やがて視線の先に小さな変化が現れた。
暗闇ばかりだった空間に、小さな粒のような光りが見え、それは近づいていくたびに大きくなっていく。
足を止め、光りの発生源の下へと到着したときには、目の前にこじんまりとした扉があった。
どこかの家庭に一つはありそうな、部屋の出入り口のような扉が。

光りはその隙間から漏れており、扉の向こうに誰かがいる気配がした。
それはあの仮面の人物のものであると、疑ってかかることは無かった。
私は逡巡することなく扉を開けると、まるで自室に入るかのよう中へ入って扉を閉めた。
四方の壁と床と天井は白く、今しがた入ってきた扉がある壁以外には窓がある。
窓は開かれており、両開きのようだ。

……波が打ち寄せては引いていく音が聞こえる。
どうやら、窓の向こうは何処かの海辺に通じているらしい。

仮面の人物は、部屋の中央に立っていた。

「…また会ったね。」
「…さっきはどうも。」

仮面の人物は現れた私に驚くことも不満もない。
ただ、部屋の中央に立って、私を見つめているだけ。


須叟、沈黙があった。



330 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:47:21 ID:XBlqi3vA
部屋に漂うのは自分の小さな息遣いと、窓の向こうから聞こえる波の音。
沈黙を先に破ったのは相手だった。


彼か?

彼女か?


とかく仮面の人物は今更のように私に尋ねた。

「その銃…もしかして、私を殺しに来たの?」
「そうですよ。」

私はそれに肯定の返事を返した。




「心が死んでも、肉体が一緒に死ななければ意味がないんです。
あなたは心が死ねば肉体もやがて死ぬといった。けれど、その
保証はどこにあるんですか?」

そこで言葉を切って、私は銃口を仮面の人物に向けた。
仮面の人物は抵抗する素振りも、避けようとする素振りも見せない。
引き金に指をかけ、引き金を引き絞り、弾丸を発射する。




バンッ!






331 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:47:55 ID:XBlqi3vA
弾丸は仮面の人物の額に命中し、その真ん中に小さな穴が開いた。
次いで亀裂音を鳴らして罅が生じ、罅は瞬く間に仮面全体に広がっていく。
蜘蛛の巣に似た模様が縦横無尽に走り、小さな破砕音を鳴らして砕け散る。
仮面の下の顔を確認しようとした瞬間に、今度は空間自体に罅が入った。
仮面同様、蜘蛛の巣に似た罅が空間に走り、瞬く間に空間全体に拡がっていく。
先ほどまで聞こえていた波の音は消え失せ、今は小さな亀裂音が何度も音を立てる。

やがて、亀裂音が止んだのと同時に罅だらけの空間は霧散した。




…………




気が付くと、私は榊野町駅前にいた。
私は飛び降りた瞬間と変わらず、制服を着ていた。
周りの人々は、私を一瞥して去っていく人と、一瞥もしないで去っていく人だけ。

「あれは……夢じゃなかったの?……私、まだ…生きてる……の?」

手に何かを握っている感触に気付き、その手に視線を移す。
手には、あの拳銃を握ったままだった。

「…………」

私は弾丸を三度発射しようと、銃口をこめかみに当てて引き金を引き絞った。
弾倉が回り、カチッと乾いた金属音を鳴らして静止する。
拳銃から弾丸は発射されなかった。


カチッ

カチッ

カチッ

カチッ

カチッ

カチッ

332 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:48:47 ID:XBlqi3vA
何度も引き金を絞った。
弾倉が一周した。
弾丸は発射されなかった。
弾丸が発射されることを望んでいるのに。




「私、死ねないんだ…?」




心に空虚が広がり、埋め尽くしていく。
私の最後の決意が水泡に帰した。
私は誠くんの永遠になることすら出来なかった。


私は…私は……私は…………私は……


………………わたしは……ワタシハ…………watashiha…………




「死ねないんだ、私…。うふふ…そう、そうなんだ…?死ねないんだ…?……ウフフフ……あはっ!あはははは…!あはははははははははは!」

333 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:49:28 ID:XBlqi3vA
涙が止まらない。
涙を止められない。
笑いが止まらない。
笑いを止められない。

「あの、誰か私を殺してくれませんか?誰か私を殺して下さい!誰か!!」


『ねぇ、あの子おかしいんじゃない?』
『ありゃヤク中だろ。クワバラクワバラ』
『あの女ヤベェ。目が合う前に行こうぜ。』
『警察呼んだほうがいいんじゃない?』


自殺しても死ぬことが出来なかった。
道行く人に私の願いは聞き届けられなかった。
私は誠くんの永遠になることが出来なかった。
涙はただただ溢れ、それは止まることを知らなかった。


       助けて



              助けて



助けて
                        助けて



        助けて












                  助けて!!












334 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:49:55 ID:XBlqi3vA
お目汚し失礼。
投下は以上です。

335 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 02:09:24 ID:cW3gKMGv
>>322-327
レイパ-にこんくらい常識があればよかったのに…

ただ、それぞれの名前呼び方おかしいな
泰介は言葉や世界や光を名前で呼ばんだろ
誠もこの時点じゃ乙女の事、加藤と呼ぶだろ

336 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 02:12:20 ID:cW3gKMGv
>>328-333
なんか選択肢といい、内容といい
かまいたちの夜とかのホラ-系サウンドノベルみたいだなぁ…

337 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 07:39:10 ID:R8F1jbIa
>>335
きちんと読もうよ
読む側は読むだけなんだからさ

338 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 12:20:11 ID:68JkebGp
age

339 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 12:28:16 ID:KavhVvV5
>みどりの日氏
GJ!こういう展開だったらいいのにな…orz
つーか、コトに及ぼうとして泣き叫んで嫌がってたら普通引くだろjk。
続き楽しみにしてます。あと、光が凄くイイ!萌えた。

340 :スクイズイフ:2008/03/17(月) 13:15:59 ID:H2pdDx49
>>327
まあ普通泣き叫ぶ女を嫌よ嫌よも好きとは…思わないよな〜
レイプに喜び見いだす男ぐらいだよなあ〜
泰介はまさに喜び見いだすヤツなんだよな〜

ご苦労様でした


8話後ちょっとだけど…次スレ前に間に合うか〜頑張ります

341 :名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 14:09:31 ID:fWT15bzt
>woodchuck氏
マジに妊娠してなくて良かった(´;ω;`)ブワッ
学校側の対応って実際にあるから最悪だよなー
「彼だけの彼女」っていう題の部分が好きだw

>みどりの日
最初本気で慌てたんだがwwww
まんまと罠にひっかかったよ

342 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 01:19:53 ID:TA1BrFnP
>みどりの日様
ああ、泰介がこういう「主人公に苦言を呈する親友」だったら
ファンも今よりずっと多かっただろうなぁ。
偽言で泰介自身をも嵌めようとした事になる乙女に対して
「綺麗なのは、顔だけだったようだな。」 と言い放つあたりカッコ良過ぎ。


343 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 01:28:36 ID:BzctvytA
>>322
どっかで見たシーン・・・
って違うじゃん!

ほんとこういう「いいやつ」なら
全力で応援したくなるよなぁ
泰介がいい男なのはもちろん
光がツンが加わってさらにいい女に・・・
主役を食ってます 間違いなく

>>328
こちらはさらに難解なストーリーなのですね
自殺行為そのものが「脳内」だと仮定しないと>333が成立しない以上
先回投稿された分の「真実」がより不気味に感じられます
生きた屍のような言葉を想像してしまいました

お二方、力作 乙でした

344 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 13:25:23 ID:6yM9bq9K
ショートネタJ
語り手:誠

ある日、心ちゃんから電話があった。
先日、言葉に別れ話をしたが、せめて最後に自分の料理を食べて欲しいという。
世界の同伴を条件に同意すると言ったが、言葉は聞き入れてくれない。
仕方なく、これで最後ということを条件に食事会に出席することに。
世界には電話でそのことを話し、何とか説得して納得してもらった。

食事会にはすき焼きが用意され、心ちゃんが配膳をしてくれた。
言葉の姿はなく、心ちゃんに聞いたところ、気分が優れず部屋で横になっているとのこと。

「お姉ちゃんが一生懸命作ったんだよ。味わって食べてね。」

心ちゃんの笑顔が胸を締め付ける。
復縁を期待しているのだろうか?


食事が終わったあと、部屋にいる言葉に最後に会って欲しいと言われた。
ベッドで片寝で背を向けている言葉の顔を見ようと、奥に回り込むと、
言葉は腹に穴を開けて死んでいた。
腹の中には一切れ紙があり、俺宛てにこう書かれていた。


私のすき焼きは美味しかったですか?




その後、誠は発狂して自殺する。






345 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:02:00 ID:faoeAJmF
ガクガクブルブル・・・なんちゅう怖い物を見せてくれるんや・・

346 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:41:12 ID:6yM9bq9K
次のターゲットは三馬鹿娘です。

347 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 19:35:24 ID:FTwOr59x
>>344
断章のグリム思い出した

348 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 20:18:50 ID:803omsfJ
2行目で読めるから
構成には気を使うべきかも
自分の料理→・・・・
手料理→あとから腕を吊って表れるバージョンとかもだけど

とはいえ
ガクブルれべるはかわるところ全くなし
GJ

349 :mark:2008/03/18(火) 21:31:35 ID:BKaAbRCi
リクエストにお応えして、誠・言葉のデート編を。(場所は完全に自分の趣味です)


電車に揺られながら、目的地を目指す誠と言葉。

「誠君と2人で都内に行くのは初めてですね。いつもはあまり遠出する事は
 ありませんでしたから」
「そうだな。ヒルズ近くにショッピングモールや色んな施設があるから、
 遠くに出張る必要性はあまり感じなかったしな」

土曜休みを利用して、思いきって東京の街へ行こうという事になり、
こうして朝早く2人で待ち合わせ、電車に乗ったのだ。
当初は渋谷や原宿など、明らかに若向けの街に行く予定だったのだが、もう少し
落ち着いた街に行きたいという言葉の提案があり、リクエストに応えようと
したものの、なかなか良さそうな場所が思いつかず、意外と悩んだ。

そうこうしている内にアナウンスが聞こえ、電車が停まり、誠と言葉は駅を
降りる事にした。

「ここが吉祥寺か。初めて来たけど、やっぱり榊野ヒルズより規模も
 人の出入りも段違いみたいだな。言葉は人込みとかは大丈夫?」
「ええ、大丈夫です。1人だとちょっと不安ですけど、誠君が一緒だから
 平気ですよ。それでは、行きましょうか」

まずは、近くにあるデパートに寄る事にする。

「さすがに俺の小遣いじゃ買えない物の方が多いな。……なんか気に入った物はあった?」
「うーん…… 個人的に好みなものは色々あるんですけど、自分に合うサイズがなくて……
 洋服はまたの機会にした方がいいかもしれませんね」
「そっか。じゃあ別の売り場に行こうか」
「ええ」

洋服選びにはどうしても難儀する。もともと買い慣れておらず、母親任せな事も
多かったのだが、(言葉がファッションに無頓着という意味では断じてない)
やはり身体の一部分が目立つ為に、せっかく気に入ったアイテムがあっても、
断念せざるを得ない事も少なくなかったのである。
結局、デパートでの買い物は見送る羽目になった。

しかし、買い物だけが目的で遠出したわけではなかったので、それほどがっかりはしていなかった。
むしろ言葉にとっては、これから行く場所で誠と過ごす時間の方がずっと重要であった。

350 :mark:2008/03/18(火) 21:32:58 ID:BKaAbRCi
井の頭公園


「綺麗ですね………」
「実際にこうして見ると、感想を述べるのもおこがましいというか……」
「1度来たかったんですよ。でも1人だと中々踏ん切りがつかなくて。……こういう自然の
 多い所って、大好きなんです」

言葉がいつになく饒舌になり、誠に話し続ける。
この公園へ誠と訪れる事こそ、今日のデートでの最大の目的であったのだ。
紅葉にはまだ先だが、それでも都心でこれだけ自然豊かな公園は中々あるものではない。
あまりこういった事に関心の薄い誠も、さすがに気に入ったようであった。

ゆったりと公園内を散歩する誠と言葉。
大道芸人の芸を見ては立ち止まり、アマチュアの若きアーティスト(?)の怪しげな
展示作品を見たり、露店で売っているアクセサリーを見て、安物の指輪を2つ買って、
ペアリングだと楽しんだり………

「そろそろお昼ですね。あそこのベンチが空いていますから、そこで休憩しましょう」
「ああ。じゃあ俺は飲み物を買ってくるから。言葉は何がいい?」
「私は緑茶でお願いします。売り切れているなら、他のお茶で構いませんから。
 よろしければ私も一緒に行きましょうか?」
「そこまで気を遣わなくてもいいよ。すぐ戻るから、言葉は待ってて」
「わかりました。では、誠君のおことばに甘えて」

しばし1人になり、近くの池を見つめる言葉。
桜の木が生い茂り、春になったらさぞかし綺麗だろうなと思う。
水鳥が何羽か飛び交い、遠くに目をこらすと、ボートを漕ぎながら景色を満喫している
様子の人間も見える。

(あとで、一緒にボートに乗ってもらえるかお願いしてみようかな?)

もちろん誠が疲れているのなら、無理にお願いしようとは思わないが、
好きな男性と2人きりで過ごせるシチュエーションとしては、なかなか理想的だ。
夢見がちだと言われればそれまでだし、そういう自覚もあるのだけど。
でも………

「お待たせ。はいお茶」
「え?あ、ありがとうございます誠君」
「どうしたの?なんか落ち着かないようだけど」
「いえ、何でもありません。では、お昼にしましょうか。今日はおにぎりを何個か
 作ってきました。誠君のお口に合いますかどうか自信ないんですけど……」

(続く)

351 :mark:2008/03/18(火) 21:39:09 ID:BKaAbRCi
中途半端ですが、一旦切ります。実在の場所出すのはやっぱ反則かな……
言葉は確か自然の多い所は好きだったんでしたよね?
アニメ4話で、練習として世界が近い場所に誘いましたが、覗き見小学生Nice(笑)。
上手く書けるかどうか…… 情事はありませんよ(苦笑)

352 :名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 22:27:38 ID:usSSHEBZ
>>(328−334)様
選択肢2の方がマシと思える不条理さ。
でも、この不条理さ・重苦しさが、
言葉badシナリオだと合ってしまうから不思議。
GJ。

>>ショートホラー様(344)
うわっ、めっさ怖い。
しかも「永遠に」として十分成立する。
GJ。

>>mark様(349−350)
ああ、こういう穏やかな時間、いいですね。
おかわりーw。
あと、原作と矛盾しない限り、実在の場所でも何ら差し支えないかと。
すべてifですから。

353 :名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 03:17:38 ID:ToOB3LsG
>>351
イイヨイイヨ 続きにwktk

354 :woodchuck:2008/03/19(水) 09:08:05 ID:BJGCehU9
愛と誠 (2)←気にしないでください業務用数字ですw
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「おいおい 誠、これ読んでみろよ 姉ぇちゃんの知り合いに借りたんだけどさ・・・」
こいつは澤永泰介、学園入学初日に友達になった
まだ入学1週間もたっていないが、なんだか昔からの親友のようだ
ちょっと騒がしいし落ち着きがないのが難点だがひとは悪くない
でもこれは・・・知ってて狙ったんじゃないのか


「じゃーん「愛と誠 全16巻」古いが名作だぞ
 苦難を乗り越え純愛成就 泣けるだろ・・・いやむしろ泣け!」

無視しよう、無視すれば次の話題に進むだろ

「愛といえば・・・うちのクラスにもいたな
 よしこれを機にお知り合いになるとするか」
 おーい山県! これ見たことあるか?」

バカ、空気嫁って・・・ なんでこういう場面で話を伸ばすんだ

「ぇ?」
ちょこちょことした歩みでこちらにくる
あいかわらずかわいいじゃねーか、ちくしょー
「ぁひさしぶり まこと」
「やぁ 山県・・・」
「(…)」


「あれ?おまえら知り合い? もう隅におけないねぇ コノコノ」
「そ、そんなんじゃねー」
「(・・・)」
「これだよ、これ・・・」
愛も題名を目にして目を点にしている
「(・・・)」
「なんだよ おまえら乗り悪いなぁ・・・」
おれらがノリ悪いんじゃなくって
おまえが空気読めてないだけなんだよ このバカ

「ん… 用がないなら、もう帰るね」
「ぁああちょっと山県さん!」
「ぁぁ またな 山県」

「…もう愛って呼んでくれないのかな…」

(続くかも)
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先日はお騒がせしました
今はネタぎれのため
チョイねたで顔見世にきました woodchuck

355 :名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 09:12:27 ID:BJGCehU9
>>349
リクエストにこたえてくださりありがとうございます!

地名ですが
田舎者のわたしには
どちらにしても同じだったりしますが
吉祥寺と見て「吉情事」と変換してしまう私のIMEはお役に立つかもしれません(笑
ボートデートは外すことができない神配置です
その辺でもだえてる輩も居ると思いますが
踏み越えて続編おねがいします 楽しみに待ってます

356 :名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 18:11:34 ID:teH42730
いたるSS書いてるものです。

たまにこちらに作品を投下しようと思っているのですが
今ブログに書いてる方でいっぱいいっぱいで余裕が無い状態です。

ブログ拍手の時のコメントでリクエストを何件も頂いていますが
お答えできず申し訳ありません。

ただネタは何本かあるので今週の週末辺りに1つくらい投下できればと思っています。

357 :名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 22:19:40 ID:vLcyq8R7
>>woodchuck様(354)
ちょ、おまっ。
コーヒーこぼした。
GJ。

>>355
その合いの手にも、GJあげよう。

>>いたるss様(356)
お待ちしています。

358 :water:2008/03/20(木) 00:13:07 ID:po59abtH
本編六話投下。

359 :water:2008/03/20(木) 00:13:39 ID:po59abtH
誠と光が付き合うようになって1週間が過ぎたが、体の繋がりはともかくとして恋人とし
てはあまり発展することはなかった。朝は乙女や可憐、二条姉妹などに高確率で駅のホー
ムで会ってそのまま学校まで登校、光がその時いても無理矢理割り込んできて二人の会話
を邪魔される。昼は食堂に行くと夏美達が目を光らせているので教室でお弁当を食べるこ
とを余儀なくされ、放課後も何かしらと邪魔され誠も光も学校での居場所が狭くなってる
ことにストレスを感じていた。

誠は今日は珍しく登校途中に誰にも会わずに教室に入って席に座る。既に登校していた光
は携帯を見ているようだったが誠が登校してきたのを見て話し掛けてくる。
「今日は誰かに会った?」
「いいや、誰も…。平和なもんだよ。」
誠は朝の登校は主に乙女か可憐たまに二条姉妹と話すのがここ最近の毎日の日課だ。光は
誠の家から出ようが電車で誠に会おうがこの4人がいると割り込まれて会話に参加できな
い。誠は乙女達と話しているのを見て悔しそうにしてる光の姿を見て心を痛めていた。
「なあ、乗る電車のことなんだが二人で変えないか?このままじゃろくに会話ができない
 し。」
「うんそうだね。いっつも、いっつも邪魔してくるし。」

光はやはりご立腹の様子で怒った口調で誠の意見に賛同する。光はそのテンションのまま
続けて話してくる。
「なんか、うちらの行動を監視されてるみたいですごい気持ち悪いのよ。小泉さん達は誠
 と一緒にいるとやたら睨んでくるしさあ。」
光は怒りを隠さないままそうはき捨てる。夏実達に光は頬を殴られたのを誠は知っている
のであまり夏実達に近づかないように光に言ってはあるが二人でいるとやはり睨んでくる
のが誠にも分かる。
「あいつら、いっぺんきつく言っといた方がいいな。」

誠はいつか時期を見て夏美達と話すことを決心する。光は怒りは収まったのか口調を和ら
げて話してくる。
「今日のお昼はどうする?私、お弁当作ってきたけど。」
「ここで食べようか。俺も作ってきたから。」
「誠、食べる時少しおかずの交換でもしない?」
「交換か…面白そうだな。」
「決まりね。」

光は誠が話に乗ってくれたようで一安心したようだ。食堂で食べることがなくなって教室
で弁当を食べるようになった二人だが、二人とも料理は上手なので家で一緒に作ったりお
かずを交換しあったり、お互いのことを話したりと昼休みは二人にとっては絆を深める貴
重な時間になっていた。しばらく誠達は二人で仲良く話し合っていたが唐突に声をかけら
れる。
「二人とも仲がいいですね。おはようございます。」
二人は声を掛けられた方を向き声をかけた人物が言葉だということに気付く。
「桂さんおはよう。」
光は元気に挨拶を返す。それを聞いて会釈をした後言葉は自分の席に座る。教科書やノー
トを机の下に入れ後ろを振り向く。

360 :water:2008/03/20(木) 00:14:17 ID:po59abtH
「あの…二人にちょっとお話ししたいことがあるんですが…。」
言葉が少し声の調子を落として二人に話し掛けてきた。
「何?話って?」
誠は言葉に聞くが様子からしてあまりいい話ではないことを感じ取ることが出来た。
「お二人が交際してることを妬んでる人がいるらしくて…。」
「はあ…。小泉さん達でしょ。分かってるわよ…。」
光が分かりきってるとばかりにうんざりして答える。ここ最近居場所が狭くなっているの
は大半が乙女達のせいであり直接の被害は今のところはないが誠は何か嫌な感じが脳裏に
よぎる。

「言葉…。もし何か気が付いたら俺に話してくれ。何かあったら手遅れだからな。」
「えっと、加藤さんが二人のことをいろいろ嗅ぎまわってますよ。」
「加藤か…俺は断ったはずなんだけどな…。」
誠は理科室の出来事を思い出しながら答える。記憶が正しければ乙女とは友人として付き
合っていくと決めたはずで電車内で話すのもあくまで友人としての付き合いであって他に
何もないはずである、少なくとも自分にとってはだが…。
「おそらく彼女…誠君のこと諦めてないと思いますよ。」
「それは…何となくわかる。」

乙女とは友人として付き合っていくと言った手前あからさまに避けることも出来ず、かと
いって必要以上に仲良くすると光の機嫌が悪くなるので正直誠は乙女との接し方に困って
いた。
「加藤、中学の頃はあんな積極的じゃなかった気もしたんだがなあ。どうしちゃったんだ
 ろ?」
「引っ込みがつかないのかもしれません。私こそ今ではこうして二人を祝福していますが
 いろいろ吹っ切って立ち直るのは随分かかりましたから…。」

誠はそれを聞き何も言えなくなる。
「それに…西園寺さん…学校には来ているようですけどあれから誠君達、西園寺さんと話
 したことありますか?」
言葉は二人に向けて聞いてくる。
「ううん、話してない。気まずくて話せないよ…。」
光が言葉どおり気まずそうに言葉の質問に答える。それを聞いた後誠は顔を世界の席の方
へと向ける。世界は既に登校しており刹那と話の真っ最中であった。あれから世界は自分
達に関わってくることはなく細々と日々を過ごしているようだ。自分のしたことの代償と
して光・世界・刹那の友人関係を壊してしまったことに対し申し訳なく思う。誠は言葉達
の方へと顔を戻す。

361 :water:2008/03/20(木) 00:15:12 ID:po59abtH
世界もそうだが清浦ともほとんど口を聞かなくなっちまったからな。まあ俺が悪いんだ
 が…。」
「あんただけが悪いわけじゃないよ。私も悪いし…でもね、誠が恋人になってくれたから
 私としては満足かな。」
光がはっきりと言う。光は友人の世界より自分の恋心を優先したことに対しては後悔して
いない様子だ。
「そうか…。俺も光を選んだこと自体は後悔はしてない。」
「ならいいじゃん。世界達のことでうじうじ悩んでてもしょうがないわよ。前向きに考え
 なきゃ。」

誠は光のそれを聞き幾分気が晴れる。
「しかし、加藤さん達はまた別問題だよねえ。ねえ誠?」
「うう…。そうだな。」
誠は気まずそうに答える。光は体だけの関係だった頃とは違い乙女達には敵意剥き出しの
ようだ。あの当時なら進んで俺に乙女達を紹介したかもしれない。事実可憐の友人の二条
姉妹は紹介された覚えがある。ただ恋人になった今は邪魔者扱いらしい。まあ殴られたり
二人の会話の邪魔されたら嫌って当然なのだがマネージャーとしてそばにいた頃と比べる
とギャップがあるので思い出すと誠は少しにやけてしまう。

「ちょっと、何笑ってるのよ。ちゃんと加藤さん達の解決もしてよね。」
「解決っていうか、解決してるはずなんだがな…。断ったから…。」
誠は腕を組んでそう答える。光もそれを聞きまた悩み始める。そうやって二人が黙ってし
まったので言葉が輪に入るように話してくる。
「加藤さんは西園寺さんとは違いますからね…。注意した方がいいと思いますよ。特に黒
 田さんはね…。」
「何で俺じゃなくて光なの?」

誠は不思議に思ってそう聞くが言葉はそれ以上は言いたくないのか言ってはこなかった。
「まあ何にせよ。まだ問題は残ってるのよね。はあ…。」
光は溜息をつく。しばらく3人は会話をしていたが担任が教室に入ってきて教室のざわめ
きがなくなりそれにともない3人も会話をやめる。そして担任がホームルームを始め連絡
事項を言い出席を取った後教室を出て行く。誠はまた一日が始まるのかと思いながら一時
間目の教科書やノートを鞄から出した。

362 :water:2008/03/20(木) 00:15:52 ID:po59abtH
乙女は女子更衣室で体操服に着替えていた。4時間目は体育館でバスケットボールの授業
があり3組4組の女子が更衣室に来て友人達と世話話をしながら服を着替えている。乙女
もその例に漏れず夏美達ととりとめのない話をしていた。
「乙女はバスケ部員だからそこのチームは強そうだよね。」
「そうかも。だけど七海のいるチームの方が断然強いと思う…。」

乙女は夏実の問いかけを否定する。七海は特待生でありその分バスケの実力では自分など
比べ物にならないが体育の授業でやる分には自分は経験者なのでやったことのない子にと
っては相対的に上手いと思われるのかもしれない。そう考え少し優越感に浸りながら体操
服に着替えていた。同じ更衣室で意味ありげな声が聞こえてきたので乙女は耳を澄ます。
「ふえー、これは何?何が入ってるの?」
「ちょっと…。嫌、揉まないでください。」
乙女が遠目から見ると光が言葉の胸を触っているように見えた。しばらくその光景を見つ
める。
「私もこれくらいあればなあ…。」
「でもこれ肩がこるんですよね…。」
「巨乳ゆえの悩みか…。私には永久に分からないわね。」
乙女は二人の会話を聞きながらも着替えを終り同じく光と言葉を遠目から見ていた夏実に
話し掛ける。
「夏実、着替え終わったからそろそろ行かない?」
「ああそうだね。みなみ、来実そろそろ出ようか。」

夏実の合図を聞きみなみや来実が乙女達の元に集まってくる。乙女達は一緒に体育館へと
向かった。4人でとりとめのない話をして時間をつぶしているとチャイムが鳴り授業が始
まる。
「えー、今日は2面コートを使って試合を行なってください。試合を行なっていないチー
 ムは練習か審判をするなどをしてさぼることのないように…。」
体育教師の指示を聞き、チームごとにまとまって女子は動き出す。乙女のチームは初めは
審判なので得点板などの必要なものを体育倉庫から持ってくる。特に時間を使うことなく
準備が整いボールをあげるのを合図に試合が始まる。乙女はバスケの経験を生かしながら
要所で的確に笛を鳴らし試合をスムーズに進める。一つ目の試合が終り次は自分達の番な
のでコート内に入る。そのとたん違うコートの方からきゃあっっと声がしたので声のした
方に乙女は顔を向ける。

「あんた…今わざとでしょ…。」
「違うよー。パスミスだってばぁ。」
光が頭を抑えながら来実に抗議をしている。来実の投げたパスがどうやら光の頭に命中し
たようで光は激昂しているようだ。反面来実は必死に弁明しているが声の口調からすると
反省の色があまりなく本当にわざとやったように見える。
「試合だからボールが頭に当たることくらいあるだろ。そのくらいでぐだぐだ言うなよ。」
来実のチームメイトである夏実が来実のフォローをする。
「おい、小泉その言い方はないだろ。森、光に謝まんな。」
そのコートの審判をやっていた七海が二人を叱る。

363 :water:2008/03/20(木) 00:17:02 ID:po59abtH
「分かったわよ…。ごめんなさい…。」
来実が謝罪の念が全くこめられていない謝罪をする。光はそれを聞き不満そうだがチーム
メイトや七海に配慮したのか大人しく引き下がった。乙女は自分の方に視野を戻し、今行
なわれようとしている試合に集中した。試合が始まり乙女はドリブルで軽快に相手を抜き
シュートを何本かいれてチームに貢献する。チームメイトがバスケ部員じゃないのでレベ
ルの差に多少戸惑ったがなんとか勝って乙女は満足げな表情を浮かべる。試合が終りまた
審判の番になる。

「乙女、今度は審判私がやっていい?乙女は今の試合で活躍してたから得点でもやって休
 んでてよ。」
チームメイトのみなみが乙女に申し出をしてくる。
「いいけど…反則とか分かる?」
「大丈夫、大丈夫。」
「そう?じゃあお願い。」
乙女は素直に審判をみなみに譲り得点板の方へと向かう。対戦カードは光達のチームと夏
実達のチームのようでさっきのいざこざがあったせいか険悪なムードが漂っている。その
空気が拭い去れないまま試合が始まる。そして少し時間がたちトラブルが起きる。
「痛っ。」
光がボールで突き指をしたようで指を抑えている。光は苦痛で顔の表情を歪めその場で立
ち尽くし夏実を睨みつけるが夏実はどこ吹く風だ。
「今のもパスミスなの?だとしたら随分強いパスね、誰も取れないわよこんなの…。しか
 も何で敵の私にパスするの。」
「力加減とコントロールを間違えたのよ。」

夏実は光に弁明するがわざとらしいことこの上ない。夏美と光の位置を見てもパスミスと
しては不自然で故意に当てたと言った方が妥当だろう。それは誰が見ても明らかだったよ
うで光のチームメイトも光の加勢にまわる。
「小泉さん、今のは…わざとじゃ。」
言葉が夏実にやんわりと文句を言う。
「違うつーの。あれはパスミスだって。つーか桂が何で出てくるわけ?」
「お友達ですので…。」
「友人ならお前が守ってやればいいだろう。お前がとろいから黒田が怪我するんだ。」

夏美が無茶苦茶な台詞を吐く。言葉が夏実の言い分に呆気に取られるが、光は言葉を大丈
夫だからと制して乙女を見る。突然光ににらまれ乙女は緊張する。だがすぐに夏実に顔を
戻して話す。
「どうせ加藤さんの指示でしょう。分かってるんだから。」
「違うってば。」
夏実は必死に弁明をする。乙女は昼の食堂や放課後も可能なかぎり邪魔をするように夏実
達に言ってはあるがバスケボールを黒田に当てろという指示は出してないので今回は完全
に濡れ衣だ。だから乙女は表情は変わらないながらも心の奥底では緊張が高まる。
「じゃあなんだって言うのよ。」
「別になんだっていいでしょ…。」
「ふんっ。」

364 :water:2008/03/20(木) 00:17:57 ID:po59abtH
光はそう言って夏美と会話を打ち切り言葉と話し出す。乙女はそれを見て考える。
短い期間だが伊藤と黒田を電車内で邪魔したりして分かったことだが伊藤はどうも私は本
当に眼中にないのか私と話していても目では黒田を追っている。それを見ると本当に腹が
立ち何で私を見てくれないのよと何度も思った。だが自分は一度告白して断られている。
だからいさぎよく伊藤や黒田の幸せを願うのが真っ当な友人なのかもしれない。でも自分
にはそれはできないようでだから邪魔をする。嫌われるかもしれないけど…もしかしたら
振り向いてくれるかもしれないから…。乙女はやすやすと引き下がって知り合いの伊藤の
恋を応援するほど大人ではなくもはや引っ込みがつかない状態になっていた。

「伊藤…あんたが振り向いてくれさえすればいいのよ…。」
乙女は小さく独り言をつぶやく。ふと見ると光のチームメイトの世界と刹那が話し合って
いたので聞き耳を立てる。
「光痛そう…。さっきも頭に当てられていたし。」
「そうね。まあいい気味だけど。」
「世界…。」
世界の言葉に対し刹那が気まずそうな様子を見せる。
「やっぱりまだ光のこと恨んでる?」
「当たり前よ。私はあの子を許さない。」
「でも友達のはず。」
「あんな子、友達でもなんでもないわ。」

世界は冷ややかに遠目から光を見つめる。刹那はそんな世界を見て溜息をついていた。乙
女はそれを見て今回の騒動で世界・光の友情が完膚なきまでに砕け散っていることを肌で
感じ取る。今やっていることを思い出し明日は我が身と考えると身震いがした。しばらく
試合が中断していたがみなみの合図により試合が再開し時間が来て試合が終わる。その後
も試合が行なわれやがて授業が終り乙女は再び更衣室に戻ってくる。
「ふう。今日はシュートの切れがよかったわね。」
「そうだね。得点の八割は乙女が稼いでたからね。」
みなみが乙女を褒め称える。その直後乙女は自分の携帯の着信音を聞く。着替えから携帯
を取り出し開いて画面を見ると可憐からメールが届いていた。
(伊藤先輩が体育で負傷して保健室に行ったのを見たので報告。行って介抱してあげれば?)
                             (by可憐)
乙女はそれを見て抜け駆けのチャンスだと思い友人に断って急いで服を着替え保健室へ向か
った。

365 :water:2008/03/20(木) 00:18:40 ID:po59abtH
誠は体育のサッカーの授業で足を挫いて保健室で湿布を保険の先生に貼ってもらっていた。
「あ、いたたた。」
「特に骨に異常はないみたいだけど痛みが引くまでここでゆっくりしていっていいわよ。」
誠は保険の先生の好意に甘えしばらく保健室で休むことにする。足の痛みが湿布によって
冷やされなくなっていくのを感じる。誠は暇つぶしに先生と話すということもなくじっと
痛みが引くのをいすに座って待っていた。突如ドアが開かれる。
「先輩…足大丈夫ですか?」

可憐が保健室に入ってきて誠を気遣う。誠はどこからその情報を聞いたのか分からなかっ
たので突然の登場に驚いたが気を取り直して可憐に返事をする。
「ああ特に問題ない。ただ少し足は痛むけどな。ところでどうしてここに?」
「ちょっと抜け駆けを…ああいやいや…。」
可憐は訳のわからないことを言っているので誠は深く考えずに流すことにする。
「昼休みだしな。俺はしばらくここにいるつもりだけど、可憐はどうするんだ?」
「えー、じゃあ自分は先輩とちょっと二人っきりの気分を味わおうかなっと。」
誠が保険の先生が何か苦情でも言わないかと思ったが書類を書いているようでこちらには
見向きもしない。可憐は誠のそばに寄ってくる。
「二人で話すのは久しぶりですね。」
「まあ確かに…。いつもは姉とセットだもんな。」
「セットって取ってつけたような言い方ですね。酷いです。」
「悪い…。」

誠は可憐に謝罪をする。可憐は落ち込みもせず間髪入れずに話し掛ける。
「先輩、もし良かったらでいいんですが今度の休み一緒にプールに行きませんか?」
「いや…行けないだろ。光が怒る。」
「怒りませんよ。だって黒田先輩って他の女の子と先輩を平気で寝させる人でしょ?だか
 らちょっとの浮気くらい大丈夫ですよ。」
「それはそうかもしれないが…待て、お前がなぜそれを知ってる…。」
誠は光の斡旋業を可憐が知っているということに驚く。
「一葉と二葉は私の友達ですよ?そこまで気が回りませんでしたか?」
「……。」

誠は絶句する。可憐は続けて話してくる。
「聞いたときはマジ切れしちゃいましたけどね。でも、ネタには使えそうかなって。」
「どうするつもりだ…。」
「私と一緒にプールに行ってくれれば何もしませんよ?」
可憐は子悪魔な笑みを浮かべ誠を見てくる。
「分かった…行く。」
誠は可憐の脅迫じみた誘いを断ることが出来ず承諾してしまう。可憐はそれを聞き嬉しそ
うにしゃべる。
「今度の休み楽しみですね。」
「ああ、楽しみだな。」

誠は燃え尽きた戦士のように抑揚のない声をあげる。また保健室のドアが開かれ今度は乙
女が入ってくる。
「伊藤、怪我したって聞いたけど…。」
「ああ、足を挫いただけだ。大丈夫…。」
「そう…良かった。」
乙女はほっと安堵の息をつく。可憐が乙女の方を向く。

366 :water:2008/03/20(木) 00:19:27 ID:po59abtH
「今度の休み都合つくよね。先輩と一緒にプールに行くんだけど…。」
「え?プールへ?うん都合つくけど…いいの伊藤?」
乙女が信じられないような目でこちらを見てくる。乙女から見ると彼女がいるのに自分達
とプールに行くのは良いのかという事でびっくりしているのだろう。
「ああ都合つくよ。」
乙女は半信半疑だったが誠の返事を聞き嬉しそうな表情を見せる。そして誠が光をどうご
まかそうか模索中にまたドアが開かれる。現れたのは光だった。
「誠、澤永から足を怪我したって聞いたけど…。」
「ああ大丈夫。足を挫いただけだから。」
「そう…大事にならなくて良かったわね。で、何で加藤さん達がいるわけ?」

光は可憐と乙女を見て話してくる。可憐は乙女に耳打ちしその後誠に向けて話す。
「じゃあ先輩、私達はこれで…。」
可憐はそう言って乙女と一緒に保健室から出て行く。それを見届けた後誠は光を見る。
「すまんな。わざわざ来てくれて…。」
「ああーえっと…うん。心配だったから。」
光は照れながらしどろもどろに返事をしてくる。誠は光が指を抑えてるのに気付く。
「指、どうかしたのか?」
「バスケの授業でちょっと突き指しちゃって…。」
「そうか。だったら保険の先生に見てもらえよ。ちょうどいるし。」

誠の言葉を聞いていたのか保険の先生が光の元へとやってくる。
「どれ…見せてみて?」
光は手を差し出す。保険の先生がしばらく目で見た後応急処置をしてまた持ち場に戻って
書類を書き出した。
「ありがとうございます。」
光はお礼を言う。誠はその光景をみてほっとする。それを不思議に思ったのか光が誠に話
し掛ける。
「どうかしたの?」
「いや、折れてるんじゃないかと思ってな…。」
「大げさね、指を突いただけよ。まあそれでも地味に痛むけどね。」

367 :water:2008/03/20(木) 00:20:16 ID:po59abtH
光は心配するなとばかりにしっかりと誠に返事を返し元気な様子を見せる。
「でもお前、店の看板娘なのに指を怪我して大丈夫か?」
「うーん。大丈夫だと思う…。」
光は少し迷いながらも答える。
「あまり無理するなよ?」
「うん…。分かった。ありがとね誠、気遣ってくれて…。」

誠は光が微笑みながら言葉を返してきたのを見た後乙女達のことを話そうかどうか迷う。
だが光が間を挟まずに続けて話をしてくる。
「あんた、今度の休みあいてる?良ければうちの店に来て手伝って欲しいんだけど…。ほ
 ら…その…親にも紹介したいしさ。」
光は赤くなりながらも誠にしっかりと伝える。誠は話のタイミングの悪さを感じ困ってし
まう。
「都合…悪かったかな?」
光が誠の様子を見て尋ねてくる。
「ごめんな。ちょっと用があって…。」
誠は光に悪いと思いながらも断ることにした。
「そう…。じゃあ次の機会にするね。」

光は誠に断られしょげてしまう。誠はそれを見て心が痛む。だが可憐の表情を思い出すと
行かなければ何かされるような気がしてしまう。だから誠は心の中で光に謝りつつ今度の
休みは乙女達に同行することにする。決して自分から進んでいくわけではないということ
を自分に何度も何度も言い聞かせた。
やがて二人が保健室から姿を消し部屋には先生一人が残される。
「複雑な関係ね。どうするつもりなのかしらあの子…。」
先生は書類を書きながら今はもういない誠に向けて呟いた。

 六話 「屈した誠」

368 :water:2008/03/20(木) 00:23:10 ID:po59abtH
ここで終り。あと2,3話くらいで収めるつもりだがはたしてうまくいくかどう
か…まあ頑張ります。

369 :名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 02:46:52 ID:rJGTLG4Q
誠の女心に対する鈍感っぷりと見通しの甘さを
改善しないとどうにもならんな〜
スクイズの場合、察しよくて機転きく
役に立つヒョウヒョウとした中立キャラがいないからな〜

370 :名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 21:41:43 ID:AV9yFxVN
>>water様(第6話)
うわっ、可憐が黒い。しかも強力。
彼女の地位と引き換えに白くなった光で太刀打ちできるのか?
続きが楽しみです。


ところで、ここにお越しになる職人さん達のうち、
ブログ等で作品を公開されている方は、
woodchuck氏と、いたるシリーズ氏以外に
いらっしゃったでしょうか?

371 :誘導告知(アニメ本スレ):2008/03/21(金) 09:58:08 ID:tYhVmypm
School Days スクールデイズ 田中の骨折392箇所
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1206060885/l50

前すれあらしに沈められたので

372 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:34:08 ID:ZYYtLgbY

俺は今、当て所なく彷徨い町を歩いている。
発端は数日前…

俺の自称マネージャーこと黒田光が、乙女の取り巻きの小渕みなみ、
小泉夏美、森来実を紹介し、彼女らと肉体関係を持ってから数ヶ月。
学校では表向き、世界の彼女として振る舞っていた。
しかし、その裏では、光と小泉たちとセックスに耽る日々を続けていた。
薄氷の上に成り立っている均衡だったが、それはある日、世界から学校の教室、
それも他のクラスメイトが大勢いる前で告げられた妊娠によって、唐突に終わった。

乙女から見切られ、光と小泉たちには距離を置かれ、学校では陰口を叩かれ、世界からは認知を迫られた。
自分の優柔不断が、事実から逃げに逃げた結果がもたらした結果とはいえ、俺は本当に疲れてしまった。


辛い。

寂しい。

癒されたい。

慰めて欲しい。


携帯電話で関係を持った女子達に連絡を取ろうとしても、誰も電話に出ようとしない。
世界は妊娠を盾に俺に認知を迫り、今この時、俺の家で夕飯を作っている。
当の俺は今、榊野町を当て所なく彷徨い歩いている。
家から、学園から距離を取ることで、少しでも責任の重荷から解放されたかった。
誤魔化しにしか過ぎないが、人込みの中にいるだけでも少しは気持ちが楽になった。
求めているものまでは、手に入りはしないのだけど。

「子供、か…」


373 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:37:42 ID:ZYYtLgbY
子供を作ってしまったことの責任の重さ。
それは、俺には耐えがたかった。
歩む足を止め、夜空を見上げて大きく息をつく。
息は白いもやとなって宙に掻き消えていく。
いつの間にか降り始めた雪が頬に落ちて、その冷たさを肌に伝える。

今の俺に対する女子たちの冷たさとどちらが冷たいだろう。

半ば、寂しさを紛らわせるために榊野町まで足を運び、彷徨ってみたが、寂寥感は募る一方。
かといって家に帰れば…




「ハァ…」

待ち合わせスポットにある銅像の台座に腰掛け、顔を俯かせる。
ため息もこれで何度目だろう。
このまま何処か見知らぬ土地にでも行ってしまおうか。
自分の事を誰も知らない土地で、何かもやり直せたらどんなに楽か…
心の拠り所ない今、俺にあるのは、何もかも投げ出して逃げたいという気持ちだけだ。


無意識のうちに取り出した携帯電話を開き、待ち受けに設定していた画像をじっと眺める。


画面の中央に写る女子、桂言葉…




学園入学後、自分が一番はじめに好いた相手。
世界の仲介を経て付き合い、別れた相手。

374 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:40:14 ID:ZYYtLgbY
あれからしばらく、意識することもなかったが、今になって彼女が気になった。
自分の我侭に振り回してしまった彼女。言葉とは酷い別れ方をした。


今頃、言葉はどうしているのだろうか?

俺を恨んでいるだろうか?


携帯電話を捜査する手が自然と言葉へ連絡を取ろうとする。
電話帳から言葉の電話番号を選び、発信しようとするた。
───その時だった。


「誠くん…?」


……その声は、俺のすぐ前から聞こえてきた。
顔を上げ、声のしたほうにゆっくりと視線を向ける。
そこには、今しがた待ち受けで眺めていた言葉の姿があった。


「来てくれたんですね、誠くん…」
「言葉…どうしてここに?」


俺は信じられなかった。
あまりのことに、携帯電話の待ち受けから言葉が出てきて、俺の前に現れたんじゃないかとさえ思った。
けれど、そんなことはあるずはなく、俺の前にいる言葉は本物の言葉だった。

「だって、誠くん、約束してくれたじゃないですか。クリスマスは一緒に…」

覚えのない約束だった。
だが、言葉の口から告げられるその約束を聞いているうちに、何故ここに彼女が現れたのかが分かってしまった。




彼女の精神が壊れてしまっていることを…





375 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:46:27 ID:ZYYtLgbY
……事の重大さにようやく気付いた。
自分があの均衡の上にいたとき、言葉が苦しんでいたことに気付かなかった。
言葉の気持ちを全く考えず、言葉が精神崩壊を起こしてしまったことにも。

「言葉…俺…!」

言葉を抱きしめると、そっと「好きだ」と告げた。
そして誓った。もう二度と言葉を離さない。一生言葉を大事にすると。

「誠くん……」

言葉が俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
もう他に誰も要らなかった。
俺には言葉さえいればいいと心底思った。
その後、二人で俺の家に帰って、世界には別れを告げた。
だが、それで全ての事態が丸く収まったわけではなかった。




俺と言葉が寄りを戻し、世界に別れを告げたことは、すぐに学校で噂になった。
世界が世界の友人の誰かに話をしたのだろう。
別れを告げた翌日から、学校では俺が子供が出来た途端に世界を捨てたとか、
言葉が俺を誘惑して世界から奪っただとか、陰口も以前の比ではなかった。
特に、距離を自ら置いたはずの光や小泉たちに至っては、掌を返したように陰から攻撃してきた。

376 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:53:03 ID:ZYYtLgbY
俺のことを学年中に「女を妊娠させて捨てる最悪な男」、
言葉のことは「清純な振りをして男を誘惑して、今度は誠の番」などと噂をし、
全校生徒だけでなく、教師たちからも冷たい視線を向けられるようになった。
同じ教室で、隣の席にいる世界からは毎日のようにプレッシャーをかけられ、
教室で俺に話し掛けて来る奴は誰もいなくなっていた。
言葉はもっと酷く、小泉たちに教室の隅でいびられ、それに乙女まで加わっているらしい。

自分が強く言えた立場じゃないのは分かっている。
けれど、このままじゃ居場所が完全になくなるのも時間の問題だった。
俺に全ての原因があるとはいえ、これ以上、言葉を巻き込んでしまうわけにはいかない。
俺はどうすればいいのだろう…




数日後、言葉と屋上に出て二人で昼食を一緒にしたときのことだった。

「誠くん、加藤さんと黒田さん、小泉さんたちと寝たそうですね。」

食事が終わった後、言葉から唐突に告げられた。
俺はそれに何も言えず、ただ黙り込むしかなかった。
何を言われるのかと身が竦んだが、それとは裏腹に、言葉は怒りを見せることなく、優しく言葉を続ける。

「聞いたときはショックを受けましたけど、別に怒ってないですよ。過ぎたことですし、誠くんは最後に私を選んでくれたんですから。」
「……そう言ってもらえると助かる。でも、俺…言葉にも迷惑かけて…」
「…私のことは大丈夫ですから、気にしないで下さい。それより、誠くん。今日は誠くんの家に寄ってもいいですか?」
「俺の家に?」
「はい。私、誠くんのためにお料理の勉強したんです。それで誠くんに、私の作った夕飯を食べて欲しいなって思って…」
「そ、それはありがたいけど…いいの?」
「勿論です。美味しい料理、作りますから。それに、明日から二日間、学校はお休みですし…」
「言葉…」
「嫌なことは、美味しい食事で忘れましょう。」
「ありがとう、言葉…」

その時、こんなに優しい言葉を、どうして俺はあの日、一方的に酷い別れを告げてしまったのだと思った。
そんな俺の心情を表情を見て読んだのか、言葉は俺の頬を両手で抱えると、そっと唇を重ねてきた。
言葉に応えるように、俺は言葉の背中を抱きしめて、しばらく言葉とキスを続けた。



その日の夕方、周りのことは意識せずに言葉と一緒に学園を出て、東原巳の俺の家に向かった。
最近は、一日のうちの十時間近くしか家を空けてないのに、まるで三日は帰っていないような感覚が続いている。
玄関の鍵を開けて家に上がるまでの短い間さえ、十秒にも満たないことなのに、一連の動作に六十秒も掛かってる気がする。
言葉と靴を脱いで家に上がり、リビングまで移動すると、今朝方消したはずの暖房のスイッチが入ってた。
誰かがいるのだろうかと辺りを見回し、声をかけるも、俺と言葉以外に人の気配は無い。

377 :名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:55:41 ID:ZYYtLgbY
よく見れば、リビングのテーブルの上には書置きが置かれ、母さんが昼間に帰ってきていたことが分かった。
今月分の生活費を振り込んでおいたこととと、食材を補充しておいたことが書かれ、妹のいたるが近いうちに泊まりに来ることが最後に書かれていた。
一緒に見ていた言葉は、いたるのことに興味を示し、俺は今度、いたるに会わせることを約束した。

自室に入って鞄を置いて着替えると、言葉は早速、夕飯の準備に取り掛かった。
言葉はキッチンの戸棚を空けると砥石を取り出し、包丁を研ぎ始めた。
そこで、ハッ、と気付く。数日間に怒涛の如く押し寄せた事態の数々に疲弊し、その倦怠感から、暫く自分で料理をしていなかった。
料理をしている自分が、包丁が錆びていることにも気付かない。
もし言葉があの時現れなかったら、自分はどこまで退廃的になっていたのだろうか。
ふと、行き場を失ったゴミの山が家中を埋め尽くして、母に叱責されても何も言えないでいる自分を想像し、鳥肌が立った。




「ごちそうさまでした。」
「お粗末さまでした。」

言葉の作ってくれた夕飯は、今まで食べた料理よりも美味しかった。
人の心の暖かみや手作り料理の味を、長いこと忘れていた気がする。
今日ほど食事中に涙を流しそうになった日はないと思う。
言葉の作ってくれた食事を全て平らげ、その様子を見た言葉は、とても満足そうに微笑んでくれた。

片付けは言葉と二人で一緒にし、一段落したところで、居間に移動。
二人で、食後の口直しに用意された三色団子を食べ、お茶を飲みながら談笑。
会話の内容は学校の事とは関係ない話しをし、学校でも言葉が言ったとおり、嫌なことは忘れて二人の時間を過ごした。


普段、何気なくしていると思っていた会話が、とても新鮮に感じられる。
当たり前だと思っていたことが、とても大事なものなのだと、改めて気付く。


会話に夢中になってどれくらいが経過したか、途中で、疲れと満腹感からか瞼が重くなってしまった。
時計を見れば、会話を始めてから十五分しか経っていない。

「誠くん、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、言葉。少し、眠くなったみたいだ。」
「歩けますか?」
「歩けるけど…なんかこのまま眠りたいくらいだ…」
「誠くん、それだけ疲れてるんですよ。無理をされても困りますから、私が運んであげます。」
「す、すまない、言葉…」

気遣いに甘えて言葉に肩を貸してもらい、自室に向かう。
言葉の言うとおり、俺は本当に疲れていたみたいで、緊張が解けてどっと疲れが押し寄せたらしい。
ベッドに横になって枕に頭を預けると、俺はすぐに眠りに落ちた。


「ゆっくり、休んでください。誠くん…」


その刹那、言葉に頭を撫でられたような気がした。

378 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 00:06:19 ID:4cL3d2RF
それから翌日。
言葉とゆっくりと家で過ごしていたが、四時過ぎに言葉は買い物に出かけ、俺は留守番をしていた。
二人で出かけるつもりだったが、俺の体調と気分が優れないことに言葉が気遣ってくれて、昨日と同じく、俺はそれに素直に甘えていた。
特に何をすることもなく、五時なってテレビをつけ、適当にチャンネルを回してニュースにチャンネルを変えたとき、ニュースの内容に俺は目を疑った。




『本日、正午過ぎ、榊野学園前で、数人のバラバラ遺体が発見されました。遺体は三人のものであることが判明しており、
それぞれの身元は、小渕みなみさん、小泉夏美さん、森来実さんで、全員、榊野学園に通う女子生徒であるとのことです。
また、学園の校庭中央には三人の首が串刺しにされて置かれており、串の先には”三馬鹿団子”と書かれた紙が貼られ、
その傍には同じ学園に通う女子生徒三名の写真が、ナイフで顔を貫かれて置かれていたとのことです。現在、警察では、
猟奇嗜好者の犯行と見て捜査をし、写真に写る生徒の身元の保護を急いでいます……』




「……な、何だよこれ。どういうことだよ!?」
「ま、誠くん、大丈夫ですか?」
「あ、言葉…気付かなくてごめん。お帰り。」
「はい、ただいま。…あの、誠くん、急に大声を出してどうしたんですか?」
「それが、今ニュースで…」
「ニュース?」

視線をテレビに戻した時、ニュースは他の内容に変わっていた。
他のチャンネルをリモコンで映し、三回目で、先ほどのニュースを流している別の局の番組が映った。
トークの途中にニュースを展開する番組だったが、伝える内容は、先ほどの局と大差はなかった。


「これ、私たちの通う学園の…」


言葉はしばらく、口を閉じるのも忘れてテレビに目を釘付けにし、ニュースが終わるまでそのままの格好だった。

379 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 00:07:09 ID:4cL3d2RF

「怖いですね…。」
「まさか、こんなことが起きるなんてな……。あ、手伝うよ。」

言葉は荷物をテーブルの上に置き、中身を出し始めていた。
俺はそれを手伝うべく、一緒に袋の中身を出して、種類別にテーブルに区分けして置いていく。

「あれ?言葉、これは?」
「それですか?新しく買った包丁です。切れ味がよくて、ほら、ここに穴がいくつか開いてて、切った食材が刃に残りにくいんですよ。
こっちのはセラミック製で、お値段は少々高いんですけど、丈夫で錆びないですし、とても長持ちするんです。それに、私の家でも
使ってますし。これで誠くんとお揃いです。」
「そっか。今まで使ってた包丁は?」
「…すみません。昨日の料理で駄目にしてしまって…。誠くんには悪いと思ったんですけど、処分させて頂きました。ごめんなさい、断りもなく勝手なことを…」
「いいんだよ、気にしなくて。俺、ずっと自分ことも疎かになってたから、言葉のおかげで助かったよ。」
「誠くん…。そう言って頂けると助かります…」
「それじゃ、出した荷物を片付けようか。」
「はい。」


それから、何事もなかったように俺たちは、昨日約束したとおり二人で夕飯を用意して、二人で食事をして、時間を過ごした。










その後、世界と乙女は謎の死を遂げ、光は重体で病院に運ばれた。
光は何者かに襲われたショックから記憶喪失となり、学校が終わった後の泰介に、毎日、つきっきりで看病を受けることに。
事件は犯人が見つからないまま数年が経ち、迷宮入りとなった。






380 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 01:07:10 ID:9mR+MBZd
>>379

このあと誠と幸せに暮らしたんだよな…多分。
どんなかたちでも言葉様が幸せになってくれれば俺も幸せです。GJ.

381 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 01:28:30 ID:wtoD6hUD
>>372-379
最後は急展開でしたが、
おおよそTV12話+LH「暗躍」の言葉版といった感じでしょうか。

382 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 01:47:15 ID:iTU7CppT
>>379
GJ!言葉様怖いよ…
でもやっぱり一番魅力的なキャラだなぁ

383 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 19:49:53 ID:o1L9vzxM
>>368
乙です
これまでのかなり動きの激しかった展開にくらべて
動きが静かな分、水面下で動くいやなイメージを強く感じました
じわじわと進む雰囲気がありました
ひとつだけあげると
誠が可憐の言葉に屈して光に内緒にする部分のくだりは
もう少し説明が欲しかったです
光はもちろん経緯を知ってますし
その前の部分でかなり乙女-誠のことについて
かなり光がけばだっていたのを誠も知っていたわけですから

>誠の女心に対する鈍感っぷりと見通しの甘さ

これで説明できてしまう話ではあるのですが
個人の感想ということで

>>372
あまり解説されることの無い誠の感情が表に説明されていて
頷きながら読み進めました
まさか最後がそう締めくくられるとは

・・・・誠がどう思ってたか
そこまでの圧倒的な説明にくらべ
そこだけ(わざと)ぼかされているところがまたなんとも

乙でした


384 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 21:48:11 ID:USrIyuIP
久しぶりになりますがいたるSS投下します。

最近余裕が無くてなかなか書けませんがこれからも週末辺りに
1作品投下を目標にやっていきます。

385 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:49:03 ID:USrIyuIP
いたると心のダイエットの続編です。

いたるの休日。


桂家にて。


「ええ!?三人とも来れないの?チケットの期限は明日までだよ!」
「(ほんとにごめん。追試なんだ。誰か代わりの人と行って来て)」

「全くもう!」
受話器を置きながらいたるは怒っていた。
「どうしたの?いたるちゃん。」
風呂上りの心が髪を拭きながら訊ねた。

「聞いてよ、心お姉ちゃん。
 学校の友達と明日遊園地に行く約束してたんだけど残りの三人に用事が出来て、
 このままだとチケットが無駄になっちゃうの。
 折角福引で当てたのに・・・」
「いたるちゃんは行けるんだよね?」
「1人で行くなんて寂しすぎるよう!心お姉ちゃんはどう?」
「私?明日は卯月ちゃんとの用事が入っちゃってるなあ。
 お姉ちゃん達に聞いてみれば?」
「うん。じゃあそうするね。」


386 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:50:02 ID:USrIyuIP
誠と言葉のマンションにて。


「もしもし、あらいたるちゃん。」
「(お姉さん明日暇?)」
「え?丁度誠君と明日どこに出かけるか話してた所ですけど。」
「(丁度良いや!遊園地行こう遊園地。)」
「遊園地ですか?」
「(うん!明日期限の・・・・・・)」

言葉は受話器を置くと誠に告げた。
「誠君、明日の行き先を決めました。」
「おっどこかな?」
「いたるちゃんと3人で遊園地に行きます。」
「遊園地?珍しいな。一体どうしたんだ?」
言葉はいたるから聞かされた事情を誠に説明した。
「たまにはいいかもな。」
「そうですね。」


遊園地にて。


遊園地に着くといたるは早速ジェットコースターやフリーフォールの様な
激しいアトラクションを楽しそうに次々とこなしていった。
言葉も同様なのだが誠はバイキング辺りで気分が悪くなってベンチに寝込んでしまった。


387 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:50:52 ID:USrIyuIP
遊園地内ベンチにて。


「おにいちゃん大丈夫?」
「大丈夫ですか?誠君。」
膝枕をしている言葉も心配そうだ。

「なんで二人ともそんなにタフなんだ?」
「お兄ちゃんがだらしないのよ!」
「ある程度回復したし激しいやつじゃなかったら行けそうだ。」
そういって誠はムクリと起き上がった。
「じゃあゆっくりと歩いて回れる所があるのでそこに行きましょう。
 私の好きな映画をモデルにした場所があるんです。」
「ああそうしようか。」


388 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:51:25 ID:USrIyuIP
ホラーハウスにて


言葉に連れて行かれた先はホラーハウスだった。
施設に入った途端に横の扉が音を立てて開いてSWAT隊員が顔を出した。
ゾンビが出てくると思っていた誠は不意をつかれてすごく驚いた。
先に進むとゾンビの集団が出てきて誠を引き釣り倒した。
映画のように臓物を食われるような事は無かったけれど
特殊メイクをしたゾンビが何体ものしかかってきたから
館内に誠の悲鳴が轟くことになった。

一方言葉は三人の中では一番目を輝かせて喜んでいた。
ゾンビ役の一人を捕まえてメイクにかかる時間や脅し方を質問していた。

フラフラになった誠が壁にもたれかかるとそこはエレベーターの扉になっていた。
誠が不思議に思って上りボタンを押すと突然戸が開いて
中から10数体のゾンビが飛び出してきた。
再び誠の悲鳴がとどろいた。

そこから先殆ど歩けなくなった誠は言葉といたるに肩を担がれて階段を上って
壁に半分埋まったヘリコプターの中に入った。
英語で何回死んだとアナウンスが流れて入った方と反対側の扉が開いた。
そこが出口だった。


389 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:52:09 ID:USrIyuIP
再び遊園地内ベンチにて。


ホラーハウスに入る前と同様誠はベンチに寝込んでいた。
「誠君本当にごめんなさい!」
「いや・・言葉といたるが楽しんでくれたならいいよ。
 だから二人で廻ってくるといいよ。」
「誠くん・・」

いたるはそんな二人をじっと見つめていた。

自分が小さかった頃の事を思い出したからだ。
面会日以外にいたるが家出をしたときはいつも誠が遊んでくれた。

誠はいたるを本当に可愛がっていたから時々遊園地に連れて行ってくれた。
でも高校生の小遣いではかなり経済的に厳しかったらしく
いたると遊園地に行った翌日は言葉とのデートを誠は電話でよく断っていた。

『お兄ちゃんにはいつも迷惑かけてたんだね。ごめん。』
いたるが空を見上げていると日も暮れかけていた。

「私は誠君といますからいたるちゃん1人で行ってらっしゃい。」
「いいよ、ここにいる。
 それより落ち着いたら三人で観覧車に乗ろうよ。」
「それなら大丈夫そうですね。」
「ああそうだな。」


390 :いたるの休日:2008/03/22(土) 21:53:13 ID:USrIyuIP
観覧車にて


なんとか誠の調子が戻った頃にはすっかり日も暮れていた。
三人は観覧車の前に並んでいた。
「夜景が楽しみですね。誠君。」
「そうだな。これなら大丈夫そうだし。」
誠と言葉が乗り込んだけれどいたるが乗ってこない。

戸が閉まって誠と言葉が窓の外を見るといたるが笑顔で手を振っていた。
「どうしたんだあいつ?」
「変ですね?」
すると誠の携帯のメール着信音が鳴った。
誠が確認するといたるからだった。

”私は先に電車で帰るね。パレードもあるそうだから夫婦水入らずで楽しんでね”

誠も言葉も顔を見合わせていたけれど折角なのでいたるの申し出を受ける事にした。


桂家にて。


いたるは心へのお土産として遊園地のマスコットキャラのぬいぐるみを買って帰ってきた。
そして今土産話をしながら一緒に夕飯を食べていた。
「誠お兄ちゃんも災難だったね。でもいたるちゃんいい事したね。」
「たまにはね。」
「今度は私も一緒に行くよ。バンジージャンプが楽しめる所があるんだ。
 お姉ちゃん達も誘って行こうよ。」
「うん。」

End

391 :名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 22:24:56 ID:GVLVlOGf
>>(372-379)様
TV12話の設定だと、
さすがに無傷でのハッピーエンドという訳にはいかないでしょうね。
怖いけどGJ。


>>いたるss様(385-390)
いたるの回想シーンがいいですね。
背中が語る男の美学、に通じるものがありましょうか。
それにしても、「次は、バンジージャンプ」とな。
大丈夫か誠?
ともあれ、GJ。

392 :名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 00:13:48 ID:fYyrCQ1l
>>390
ああ、和みますわ…
殺伐とした話も好きだけど、ほんわかまったり話も大好きです
GJ!

393 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:33:14 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話a
学校内調理室〜3組喫茶店
光「ケーキセット2とコーヒー、紅茶のオーダー入ったよ〜」
誠「さっきのババロア、チーズケーキ…モンブランもだったか?」
刹那「ケーキセット1と紅茶で300円になります…
あ、いらっしゃいませ〜山県さんお客様を案内して…」
山県「あ!?はい〜い、いらっしゃいませ〜!席はこちらへ…」
誠《朝から3組の喫茶店は忙しく…
まあ〜お陰で昨日の出来事を思い出す暇もなく…気が付けば休憩時間になっていた》
刹那「誠、光…交代時間だから休憩取って…」
誠「ああ〜わかった…さて少し廻るかな…」と伸びをする…
光「刹那も休憩取れば?私は泰介が戻ってからにするから…」
泰介はマヨちゃん着ぐるみを着て外で宣伝している…
刹那「う〜ん…学祭委員が1人は残らないとマズいかも知れないから…
山県さん代わりに休憩入って…」
愛「え!?…あ〜うん…じゃあ休憩するね…」

廊下に出るとふと昨日の事を思い出す…
誠《さすがにあんなの見たら軽蔑するかもな〜》
昨日の夜、4組の謎のベッドの上で刹那を押し倒してるのを見た言葉は…
言葉「え!?……」
ライトを持ちながら見てはいけないもの見てしまった…
そんな表情の言葉が立っていた…
誠「あ…言葉…その…あの…これは…」つい慌てふためく…
言葉「…うっ…」突然呻くとその場から離れていく…
誠「言葉!待ってくれ!違うんだ!」俺は必死に追い掛ける…
出入口で鞄を持って出て行く言葉に出くわす…
必死になって言葉の腕を掴む!
しかし次の瞬間…俺は一瞬だったが何をしているか判らなくなっていた…
そして…急に左頬に痛みが走った…どうやら言葉に叩かれたようだけど…
気が付けば言葉はいなくなっていた…
その後、刹那が機転を利かして4組の施錠を言葉の代理でしたり〜
そして帰り際、刹那に謝るが〜
刹那「うん…大丈夫だから気にしないで…」
とそれより言葉に説明しないと…と気にしていたが…
誠《俺が会いに行っても…口聞いてくれるかは…》
刹那は任せてと言い〜しばらくは顔を合わせない方が良いかな…と
とりあえず飯を食べに行こうと歩き出すと…
?「誠…」呼び止められる…
誠「山県…」
愛「愛…だよ〜2人の時は…」
誠「そうだったな悪い〜愛」
愛「うんそれでいい」
誠「休憩か?一緒に行くか?」
愛「うん」

394 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:33:48 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話b
学校内〜誠、愛
校門前の露天で俺は焼きそば、愛はクレープを買って中庭で食べる事に…
食べながら学祭の感想や接客は向いてないだの…他愛ない話をしていた…
愛「誠…」
誠「ん?何だ?」
愛「私は誠の事好きだよ〜今でも…」
誠「う…その話は…止めてくれないか〜もう終わった事だ…」
愛「終わってない〜まだ終わってないよ誠…」
誠「…今更そんな事言われても〜困る…大体、愛があの時、他に好きな男が…」
愛「いない」
誠「え?!」
愛「私は誠の事しか見てなかったよ…」
誠「ええ〜だって愛は…あれ?じゃあ何で?あれ愛が好きなのは俺?」
愛「うん…そうだよ」
誠「だけど加藤が言ってた…あれ?じゃあ加藤が嘘ついたのか?」
愛「…うん…」
誠「うわ〜アイツ非道いな…何で嘘なんか…」
愛「誠のせいだよ…」
誠「へ?俺のせい?何だよ〜それ?」
愛「…」
誠「…」
しばらく無言で時が流れる…
誠「まあ加藤が何でそんな嘘なんかついたのかは判らないけど…
愛の事…その〜好きだった人…としか今は見れない…」
愛「今、誠が好きな人って…清浦さん、西園寺さん?〜それとも…桂さん?」
誠「…愛には…関係ないだろう…」
俺はそう言って立ち上がると愛の元を去っていく…
愛「誠…」涙流しながら誠を見つめていた…

誠《加藤のヤツ、何で嘘なんか付いたんだ?…俺のせい?…訳わかんないぜ…》
少し早いけど教室に戻りながら〜愛の事、加藤の事を考えていた…

来実「乙女ちゃん!乙女ちゃん!〜伊藤来たよ!」
乙女「う、うん…行ってくる」
夏美「頑張れ!乙女!」
みなみ「乙女なら大丈夫!自信持って!」
調理室に入る手前で…
乙女「伊藤…」と声をかける…
誠「え?!…加藤…」
乙女「ちわっす〜元気?」
誠「……」
乙女「ん?どうかしたの?」
誠「加藤…あのさあ…」
乙女「う、うん何?」
誠「《あ〜もう時間ないか…》
いや何でもない〜用がなければ俺、行くぞ!」と言って立ち去ろうとすると…
乙女「え?!ちょっと待って伊藤!」
誠「何か用か?」
乙女「《あれ何か怒っている?》
あ〜あのさあ後でも良いから時間があったら一緒に学祭廻らない?」
誠「…《さっきの件聞いてみるか…》
分かった〜次の休憩時間にでも良いならこっちから連絡するけど?」
乙女「うん〜わかった!待ってるね…」
誠「ああ」と言って足早に去っていく…

395 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:34:26 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話c
学校内調理室〜3組喫茶店
誠「ただいま〜」
刹那「おかえり…あれ〜まだ休憩時間あるよ…どうかした?」
誠「う、うんちょっとな…あ〜山県少し遅れるかもしれないぞ…」
刹那「そう…」
泰介達は休憩中らしい〜大分客足も落ち着いた事もあって暇になったようだ…
誠「じゃあ刹那も休めよ〜俺が見ているからさあ…」
刹那「うーん明日の発注の件もあるし〜十分休んだからからいい…」
誠「そうか…」
刹那「誠…どうかしたの?」
誠「え…何が?」
刹那「う〜ん…そこに座ってちょっと待ってて」
と言い厨房へ向かう…
誠「?」
刹那「はい〜これ飲むといいよ…」と言って紅茶を勧める…
刹那「中身はハーブティーだから安心して…これ飲めば少しは落ち着くよ」
誠「あ…ありがとう…」
刹那「ゆっくり飲んでていいから…お客さんも少ないし…」
そういうとお客が来て接客に向かう…
誠《気使わせたかな?でも何かありがたい…今は…》
飲みながら刹那の気遣いにさっきまで荒れてた心が治まっていくのを感じた…

あれから少しは落ち着いたのか〜刹那のおかげで落ち着いて作業に没頭できた…
泰介「おう〜交代だ!誠〜」と言って戻ってきた…
誠「あ〜もうこんな時間か…わかった〜
そう言えば何処か面白いところあったか?」
泰介「う〜まあ特には…普通…」
誠「普通か…まあそんなもんか〜じゃあ頼むわ〜」
泰介「おう〜楽しんでこい!」厨房を出ると…
誠「あれ?刹那がいない?」
七海「刹那なら学祭委員会から呼び出されたみたいだよ」
誠「そうか〜じゃあ休憩するわ〜」
七海「乙女とデートだろ〜頑張んな!」
誠「はあ!?甘露寺なに言ってんだよ!アイツと俺はそんなんじゃないぞ!」
七海「あ…わかったわかった…わかったから行ってきな〜」
誠「あ…ああ…」
七海「行ってらっしゃーい〜《あの反応じゃ…乙女無理かも…》」
七海「さて〜乙女一歩リードかな?…うーん刹那、世界ゴメン〜」と両手を合わせて謝るが…
刹那「何がゴメンなの?」と後ろに立っていた〜
七海「うわ〜刹那…お、おかえりー」
刹那「で〜何がゴメンって?」
七海「え…何か言ったかな?〜空耳じゃない?」
刹那「アヤシい…」ジィっと七海を見る刹那…
七海「…《うう…》」
刹那「まあ良いけど…誠は休憩?」
七海「ああ〜今行ったよ…」
携帯で加藤に連絡して待ち合わせて合流する事に…

396 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:34:59 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話d
学校内屋上〜誠、乙女
刹那の気遣いのおかげで加藤と落ち着いて接する事ができた…
加藤に連れられて色々引っ張り回されたが…
久々に昔を思い出していた…中学のあの頃を…
加藤も同じ気持ちなのか〜中学の悪友として過ごしていた頃を思い出していた…
乙女「楽しかったよね〜中学の頃は…」
誠「ああ…そうだな〜あの頃は男も女も関係なくみんなで遊んでたなあ〜」
乙女「う、うん〜そうだね…知ってる?池田と冷泉って今付き合ってるんだよ…」
誠「マジか?うわ〜全然知らなかったよ…そうか〜会いたいなあアイツらに…」
乙女「今度さあ〜みんなで会おうよ…」
誠「…」
乙女「うん?どうしたの?急に黙っちゃって…」
誠「加藤…お前さあ…何で山県の事、嘘付いたんだ?」
乙女「嘘って…山県…な、何だったかな〜それ?《え?!今頃何でその話題?》」
誠「卒業間近の頃に山県には好きな男がいるって嘘だよ!」
乙女「う、嘘じゃあないよ!や、山県から聞いた話だし…
山県から聞いたの?《やば!山県のヤツ…》」
誠「ああ〜そう言ってたぜ…」
乙女「山県の勘違いじゃない?私は山県がそう言ってたのを聞いただけだし…」
誠「そうか…まあそれならそれでも良いけどな〜今更な話だし…」
乙女「…」
誠「さて…そろそろ戻るわ〜じゃあまたな…」
乙女「え?!ちょっと待ってよ!伊藤!」
誠「まだ何か用あるのか?」
乙女「ゴメン…伊藤…ごめんなさい…嘘ついて…」
誠「やっばりか…何でそんな嘘付いたんだよ〜加藤…」
乙女「だ、だって…だって…私…私…伊藤の事…好きなんだよ!」
誠「はあ?…加藤…お前…じゃあ〜嘘付いたのは…」
乙女「他の子に伊藤を取られたくなかったのよ!」
誠「そういう事なのか〜俺の事…」
乙女「ずっと中学の頃から…好きなの…だからお願い〜伊藤…」
誠「ありがとう加藤〜その…お前がそんな風に俺の事、思ってくれてたの知らなくて…」
乙女「い、伊藤…そ、それじゃあ〜」
誠「ゴメン…」
乙女「え…」
誠「俺、鈍感だから気がつかなくて…加藤の事、傷付けたみたいだな〜
でも俺〜お前の気持ち、受け取れない…ゴメン」
乙女「何で…何でなの?」
誠「俺〜好きな子が…いるんだ〜だからゴメン」
乙女「嘘だと言ってよ!伊藤!」
誠「ゴメン」
加藤の泣く声だけが辺りを支配していた…誠はただそれを見ている事だけしかできなかった…

397 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:35:50 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話e
学校内屋上〜誠、乙女
俺は泣いている加藤を置いて立ち去ろうと階段に向かうと…
乙女「待って…伊藤!」と言って腕を掴む…
誠「加藤…」
乙女「最後にお願いがあるの…もう彼女にとか言わない〜だから…」
少し考えたが…
誠「ああ判った…いいよ」
乙女「うん…ありがとう」
そう言うと俺の腕を掴み階段を降りて4組の前まで来る…
誠「《このまま行くと〜言葉と鉢合わせか?》おい加藤〜俺、ちょっと…」躊躇していると…
乙女「こっち…」と言って言葉がいるであろう入口とは別入口から教室へ…
薄暗い中、加藤に連れられて見慣れた場所に着く…
誠「ここは…《昨日、刹那を押し倒したところか…》」
乙女「入って」
誠「ああ」
中に入ると昨日と同じだった…ただ少し変わったかと思われるのが…
音楽が常時流れていた…
誠「おい、加藤〜ここって一体何なんだ…」と後ろから抱きつかれる
誠「加藤!お前何やってるんだ?」後ろにいる為、表情がわからない
乙女「伊藤…お願い…抱いて…」
誠「ちょ!ちょっと待て…
お前〜何言ってるんだよ…冗談は休み休みに言えよ…」
乙女「冗談じゃない!本気だよ…私…」
誠「…加藤…」
乙女「私だって女の子なんだよ!見て伊藤…」
俺から離れるとベストを脱ぎ捨てリボンを外して…
ワイシャツのボタンを外し始める…
誠「や、止めてくれ!加藤!〜俺は!」
と突然カーテンが開く!
カップルらしい男女が入ろうとして立っていた…
誠「ごめん!加藤!」俺はそう言うと逃げ出していた…
加藤が名前を言っていたようだが…俺は振り切っていた…
受付にいた言葉がいたが通り過ぎていく…
言葉「あ…何で…誠…くん…どうして?か、加藤さん…え?」誠の後を追うように…
乙女「伊藤!…何で…何で…」出入り口で躓くとと泣き出す…
言葉「加藤…さん…一体どうして…」
昨日に続き何が起きているのか把握できない言葉は加藤さんに近づくと…
夏美「乙女!」
みなみ「乙女…」
2人のいつもの顔ぶれが加藤さんに寄って…
夏美「桂!乙女に何した?」
みなみ「そんなの放っておいて行こう!夏美!」加藤さんを肩に抱えて行こうとする…
夏美「ちっ!乙女…大丈夫?」同じく反対側で肩に抱えて歩き出す…
言葉「何がどうなって?《誠くん〜昨日は刹那さん…今日は加藤さん…休憩所でいったい?》」
遠ざかっていく3人を見ながら考える…

398 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:37:10 ID:vMJqti1h
SchoolDays-if8話f
学校内調理室〜3組喫茶店
刹那「誠…」振り向くと刹那が立っていた
刹那「手伝う…」そう言うと横にきて手伝い始めた…
誠「あ…ここはいいよ…他の仕事を…」
刹那「もうみんな片づけて帰ったよ…だから手伝う」
誠「う…悪い〜」バツが悪そうに苦笑いを浮かべていた…

2人で片づけたおかげであっと言う間に終わった…
誠「…助かったよ…」
刹那「うん…」そのまま鞄の所に戻って帰り支度を始めるが…
ふと誠を見ると床に座って塞ぎ込んでいた…
刹那「誠…どうしたの?」近くまで寄って問い掛ける…
誠「ちょっと…な…今日は色々な事がありすぎて…」
刹那「…」
誠「俺…どうしたらいいか判らなくて…」頭を抱え込みながら…
刹那「私で良かったら聞く…」誠の前に座る…
話すべきかを悩んでもいるのか…暫く待つ事に…
刹那は何も言わず待っていた〜催促もせずに…
そして誠も少しずつだが語り始める…

中学の頃、山県と付き合う寸前までの関係だったが…加藤の嘘により駄目になった事〜
そして山県は俺の事がまだ好きだと告白〜でも断った事…
加藤へ何故嘘をついたかを問い正したら…
俺が好きで他の子に取られたくなくて…でもその想いも断った…
更に最後の願いで抱いて欲しいと頼まれたが〜逃げ出した事…

誠「俺、知らなくて…そんな風に思っていたなんて…
知らない間に2人を傷つけていたなんて…もっと早く知っていたら…
もっと気をつけていたら…2人を傷付ける事はなかったのか…」
刹那「…」
誠「あの時加藤が抱いて欲しいと言った時…
もし逃げなかったらあのまま抱いたのか?
そしたら加藤は傷付かなかったのか?」泣き始める誠…
刹那はそんな誠の頭を抱き締めて言う
誠「刹那…?」
刹那「難しく考えすぎ〜今は…泣いた方がいい〜
頼りない胸だけど貸してあげる…」
そう言うと優しく頭を抱き締める…
誠は刹那に抱き締められながら〜ただ泣いていた…赤子のように…

どれだけ泣いたのか…気がつけば辺りは暗くなっていた
刹那「落ち着いた?」
誠「ああ…ありがとう…何か混乱してたみたいだ」
刹那「誠の選択は間違ってないと思う…だから自信を持って…」
誠「何かこの前から格好悪いところばかり見せてるな〜俺って…」
刹那「私は誠のそういう姿を見ると安心するけど…」
誠「何だよ〜それ?」
刹那「うーん…秘密」悪戯ぽく笑う刹那であった

8話「学園祭」前編

399 :スクイズイフ:2008/03/23(日) 14:37:51 ID:vMJqti1h
8話をお送りします〜
が長すぎのため前後編で分けます〜

では…また後編で〜

400 :名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 18:09:03 ID:VVrtRbVG
>>391-392
ご感想ありがとうございます。

のんびりと続けて行きますのでよろしければまた読んで下さい。

401 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:03:06 ID:YMbQ8VAZ








待つ身は辛い。

それは、男にも女にも当てはまることだと思う。

あれから五年という歳月は、とても長く、辛く、苦しいものだった。

けれど、それももうじき終わりを迎える。もう耐える必要がなくなる。

今まで静かに待って耐え忍んできたのは、今日この日のため。




そう…もうじき終わる…




最後の夢を見せた後に。










榊野学園を卒業してから数年後。
俺は、高校を卒業して、世界と二人で東原巳のマンションに住んでいた。
所謂同棲だが、完全に二人きりで暮らしているわけではなく、以前と同じく、家には妹の止が時々訪ねてきたり、母さんが帰宅していた。
また、同棲すると同時に入籍はしたが、式はまだ挙げていない。
世界の母親である、踊子さんに挨拶をした際、挙式代は自分たちが出すと誓ったから。
同棲前、世界の家に挨拶に行ったとき、俺は世界の母親の踊子に気に入られたらしい。
話がとんとん拍子に進んでしまい、高校卒業と同時に挙式というところまで話が進んでしまった。
俺も世界もそれはそれで喜ばしいことだったが、挙式の話を告げたのはその時だ。

学生を終えて様々な変化があって、あっという間に成人から数年が経った。
その中で自分にとっての大きな変化は、社会人になったこと、世界と二人で暮らすようになったこと、それに伴って生活スタイルがかわったこと。

402 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:06:46 ID:YMbQ8VAZ
バージンロードを一日でも早く歩けるように、少しでも収入が高い職業をと思って俺が選んだ就職先は、IT企業だった。
それまで家で使う程度だったパソコンに仕事でも触れるようになって、今まで以上に勉強する機会が多くなったりと苦労は多い。
大変だが、一人前のエンジニアを目指して何とか毎日を送っている。
世界は家のことがあるので、パートとしてラディッシュで勤務を続けている。
学生時代と違って皿を全く割ることはなくなり、アルバイトの纏め役をやってたりして、店では店長を務める母親を助けている。

私事の面では、同棲する前は一人なのをいいことに、服装や生活態度に関して人目を気にしないでいた。
今は、家の中でもそれとなりに気を遣うことが多くなり、それは言うまでもなく、世界と一緒に生活しているからなのだが、
慣れないうちは無駄に神経をすり減らしたり、窮屈さを感じたりした。同棲して三ヶ月も経った頃には自然と慣れていた。


ピロロロロ…


「ん?メールか…」


着信音に気付いて携帯電話を開く。
メールの送り主は親友の澤永泰介からだった。

高校卒業以来、当時の同級生の殆どとは連絡が付き難くなってしまったが、泰介とは今も時々、連絡を取り合っている。
メールの内容は、今度、四人で会わないかということだった。
俺と世界と泰介と、泰介の恋人である言葉とで、榊野町に集合して町を散策すると言うものだった。
どうやら、計画を提案したのは言葉らしい。
世界に話を振ると、喜んで賛成してくれて、俺は泰介に週末に会おうという内容のメールを送信した。
数分後、泰介からの返信メールの内容を確認すると携帯を閉じた。

403 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:10:50 ID:YMbQ8VAZ
ゴロリとベットに寝転がって天井を見上げて、高校時代を思い出す。
泰介と言葉が付き合い始めて、そろそろ五年目になる。
かつて、俺は、世界の仲介で言葉と付き合っていたことがあったが、色々あって、俺が最終的に選んだのは世界だった。
それまでに何があったか多くは語らないし、どんなに親しい人間にも語りたくはない。

そう言えば、今でこそ澤永と付き合っている言葉だが、俺と別れた当時は暫く復縁を迫っていた。
それが、どういう経緯があって泰介と付き合うことになったかは、結局、二人の口から語られることはなかった。
全く気にならなかったと言えば嘘になるし、理由を尋ねてみようと思ったことは何度かあった。
しかし、俺と言葉の関係は過去のものとなり、その時は既に、俺の側には世界がいた。
根掘り葉掘り聞いて勘違いが生じたりして、それで余計な問題が起きたりするもの困る。
何より、あれこれ詮索するのも野暮だと思った俺は、二人の経緯ついて考えることを放棄した。


思考を中断して壁に顔を向け、カレンダーに視線を投げると、約束の日まで四日ある。
しばらく着ていなかった余所行きを引っ張り出して、世界と一緒に何を着ていくか決めようと思い、ベットから降りた。




そして、約束の日。

榊野町の待ち合わせ場所に到着した。
仕事で来ることが多くなったこの町だが、私事で来るのはしばらくだ。
駅前の広場は休日だけあって、人の多さは平日の比ではない。
人込みを掻き分け、腰を下ろせる場所を探して並んで歩く。


「待ち合わせ場所はここだったよね?」
「あぁ、駅前のこの広場だよ。」


二人で決めた服は、余所行きとは違う、普段着ない私服だった。
出発前に世界がウエストを随分気にしていたが、取り越し苦労に終わり、それもあってか妙に上機嫌。
待ち合わせ場所には約束した十五分前に到着し、泰介たちが来るまでオブジェの台座に腰掛けて待つことにした。

404 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:12:37 ID:YMbQ8VAZ
冬がもうじき終わろうとしているためか、行きかう人は上着を着ている人が少ない。
それでも、夜の空気はまだ冷たく、俺達は夜に備えて薄い上着を羽織っている。
周囲に、自分たち以外に上着を着ている人はいないため、二人にすぐに見つけてもらえるだろう。
念のため、メールが届いていないかをチェックしようと、胸ポケットの携帯電話に手を伸ばす。
すると、すぐ近くから声がかけられた。

「よう、誠、西園寺。」
「こんにちは。誠くん、西園寺さん。」
「よぉ、泰介。元気そうだな。言葉も久しぶり。」
「こんにちは。久しぶりだね、桂さん。澤永。」
「お前らも元気そう何よりだ。」
「早速だけど、これから移動しないか?」
「さんせー。誠どっかいいとこ知ってるのか?」
「あぁ。休憩にも食事にもうってつけの店がある。付いてきてくれ。」
「頼もしいや。そいじゃ、案内頼むぜ。」
「こっちだよ。」


半年振りの再会。
澤永も就職の道を選んで、今は中小企業の営業マン。
言葉は家を出て澤永の家で、若き主婦として毎日を送っている。
挨拶が済むと、人込みを避ける為に、俺がこの町に来た時によく利用する喫茶店に移動することにした。




移動先の店の場所は歩いて五分程度。
俺と泰介、世界と言葉でペアを組んで雑談に華を咲かせつつ、店に到着する。
店員の案内でグループ用の席に着くと、早速、メニューを開いた。
全員、食事を済ませていなかったため、軽食を摂る事にし、第二の雑談タイムを展開。
そこで、俺は驚くことを聞かされる。

405 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:14:23 ID:YMbQ8VAZ
数年単位で会わなかったわけでないから、大きな変化はないと思っていたのだが、
言葉がおめでたで、改めて言葉の姿を見るとその兆候が確かに現れていただ。

「私はさっき、桂さんから聞いちゃった。」
「そういや、言葉と一緒に歩いてたもんな。」
「俺もこれで、一時の父となるわけだ。」
「もう話しはしてあるのか?」
「はい。私の両親にも澤永さんのご両親にも、既に。」
「名前はもう決めてるの?」
「い、いやぁ、それがさ、大事なことだから、言葉と慎重に話し合って決めることにしてるんだ。」
「つまりはまだ決めてないってことか。」
「そういうお前らはどうなんだよ?」
「お、俺たち?いや、ま、その…入籍はしたんだけど、子供はまだ…」
「挙式も自力でするって、誠と私の親に言った手前もあるから、落ち着いたらかな。エヘヘ…」
「でも、西園寺さん、前に子供が出来たって…」
「そのことなんだけど、実はな…」
「わ、私の勘違いって言うか、想像妊娠だったって言うか……」
「そ、そうだったんですか…。何か、聞いちゃいけなかったですね…」
「ううん、気にしないで。それよりも桂さん。妊娠おめでと。」
「お、おめでとうって、あまり言われると恥ずかしいです…」
「父親の俺としては元気な男の子が欲しいが、女の子もってとこでな。」
「そう言えば、子供は、一姫、二太郎が理想的なんだよな。」
「なんだそりゃ?女の子一人に男の子二人が理想ってことか?」
「それはよくある誤解ね。子供は最初は女の子で、次が男の子がいいって意味よ。」
「詳しい説明は帰ったら説明してあげますよ。」


それから雑談に興じ、軽食が来たところで雑談は一時中断になった。
食事が終わった後はまた雑談し、お腹が落ち着いたところで市内散策を開始。
テレビで紹介されていた店を回り、何年か振りにゲームセンターに入ったりもして、高校時代に戻った気分で時間を満喫。
気が付いた時には、空には夜の帳が降りはじめていた。

「もうこんな時間か。あっという間だったな。」
「何だか、待ち合わせてから二時間しか経ってない感じだぜ。」
「でも、楽しい時間ほどあっという間に過ぎるって言うじゃない。」
「こういう感覚も、学生時代以来ですね。」
「ホントだね。」
「時間が時間だし、夕飯はどうしようか。さっきの店にいく?」
「そのお誘いは嬉しいんですけど、今日は私、懐妊記念にご馳走を作るつもりなんです。」
「へぇ、凄いじゃないか。」
「本当は、お二人を誘いたかったんですけど、今日は私と澤永さんの二人きりって決めてたので。ウフフ…」
「この幸せ者め。」
「よせよ、照れるじゃねぇか西園寺ぃ。」
「言葉がそう言うなら仕方がないな。ここで解散しようか。」
「あぁ。」
「今日は本当に楽しかったよ。二人とも、ありがとう。」
「こんなんでよけりゃ、いつだって誘うさ。」
「忙しくなるから、また暫く会えなくなるけど、今度会うときまで元気でな。」
「お前らこそ元気でやれよ。」
「それじゃ。」

駅のホームで解散し、澤永たちは葵町方面、俺たちは東原巳方面の電車に乗って家路に着いた。




「ただいま。」
「たっだいまー…って、今は誰もいないんだった。」

406 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:18:36 ID:YMbQ8VAZ
私と澤永さんが家に到着したのは、駅で解散してから三十分後のことだった。
家には私と澤永さんの二人で住んでおり、私が家に入った当時は、澤永さんのお姉さんが一緒に暮らしていた。
けれど、私たちに気を遣ってか、私が家に入ってから数ヵ月後、家から少し離れたマンションへと引っ越していった。

家に上がり、部屋に入って荷物を置くと、休憩を挟んだあとに私は夕飯の支度。
誠くんたちにお話したとおり、記念に用意する食事なので、支度には少し手間が掛かる。
夕飯が出来上がるまで、澤永さんはテレビを見たり新聞を読んで待ってくれている。
待たせてごめんなさい、澤永さん。お腹が空いているのに我慢させてしまって。

あっ、だけどその分、腕によりをかけた美味しい料理をご馳走させていただきますからね?

それから、いつもより長い時間をかけて私が用意した夕飯は、全て澤永さんの好物。
ご飯は魚沼産のお米、味噌汁は山形から取り寄せた天然醸造味噌、オカズは私の自家製キムチ。
他にも、そのキムチを使って作った海鮮チゲに、八戸漁港から取り寄せた烏賊を揚げたイカリング…
食卓に着いた澤永さんは、目の色を変えて食事をあっという間に平らげてしまいました。




「くぅ〜、美味かったぁ〜!!ご馳走さまでした!!」
「お粗末さまでした。はい、お茶です。」
「ありがとう、言葉。」

お茶は私の家で懇意にしている農家から取り寄せた高級玄米茶。
いつもと違うお茶で、独自のトッピングもしてるんだけど、澤永さん、気付いてるかな?

「あれ?このお茶、いつもと違う?ん…」

気付いてくれたみたいです。




そして、変化が現れたみたいです。








「な、なんか…身体が変…なんだけど…」
「ウフフ…動けないでしょう?」
「言葉…?」

澤永さんの顔から笑顔が消えて、何かに怯えるような表情に変わる。
今の澤永さんの顔、とてもいい顔をしてますよ。

407 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:30:35 ID:YMbQ8VAZ

「こ、言葉…これ……どういうことなんだ…?」
「どういうこと?自分の胸に手を当てて考えたらどうですか?とは言っても、今は身体が動かせませんでしたね。」
「……これ、何かの冗談なんだよね?今日は記念日だって言ってたし、何かドッキリみたいな……」
「記念日ですよ。私が本来あるべき道へ進む一歩を踏み出す記念日。この日を選んだ理由は、ちょうど五年前の今日、あなたが私を無理矢理犯した日だから。」
「……!!」
「私が恨んでないなんて本当に思ってたんですか?忘れるなんて思ってたんですか?
あれから毎日、私は毎晩のようにあなたに犯された時のことを夢に見た…。怖くて、
逃げ出したくて、目が覚めて夢だって分かっても、身体に震えは止まらなくて……。
言葉で言い表せないくらい、私はあなたが許せない…」
「だ……だったら…なんで、俺と…」
「誠くんの気を引くためです。それ以上でもなければ、それ以下でもありません。
だけど…誠くんは…戻ってこなかった。誠くんは西園寺さんを選んでしまった…。
だから、せめて、ここで終わりにしたいんですよ……」
「い、いやだ……」
「そうそう。さっきの一姫ニ太郎の意味ですが、子供を持つなら、一番目は女の子で、二番目は男が良いということです。
女の子の方が男の子よりも夜泣きが少なくて、病気にもなりにくいのが一般的で、女の子の方が比較的、母親の手助けを
早くからしてくれるので、女の子を最初に産むと理想的な育児が出来る、という意味で良いとされたんですよ。それに、次に
男の子を産めば、子供を育てることには慣れがあって、余裕もありますし。……お話はここまでです。私が味わった苦しみ、
倍以上にししてお返しします。覚悟してください。」








それからすぐに、澤永泰介は、言葉の知り合いである、医師免許を剥奪された名医の手に渡る。
裏社会で密かに名が知られているというその名医は、かつて、言葉が中絶を施してもらった医者の弟だった。
言葉は世話になった医者を通じて知り合い、事前に打ち合わせをして家に潜伏してもらっていたのである。
言葉の痛切なる訴えを聞いた名医は、これを真摯に受け止め、澤永と同世代の脳死した女性の肉体を使い、
澤永の身体を可能な限り、女性のものへ作り変えてしまった。
手術後に目覚めた澤永は、自分の身体に起きた変化に悲鳴を上げ、発狂し、舌を噛んで自殺しようとした。
しかし、その場で直ちに命を取り留められた。

死ぬことも許されず、澤永はニヶ月もの間、厳重な監視下に置かれて生活することを余儀なくされ、
身体が肉体的に馴染んだ頃、複数の男達に強姦される。
その場には言葉も居合わせ、順番待ちをしている男に理由を聞かれたとき、

「自分の倍以上の苦しみを味わう姿を見ないと気が治まらないから」と答えた。


更にその後、澤永は、名医の助手が女性浮浪者から買い取った戸籍を宛がわれ、別人にされた後、遠くの地に強制的に放り出された。
せめてもの情けなのか住居は用意されていたが、それから三ヵ月後、澤永は自殺した。
言葉はその後、男児を出産し、誠と名づけて溺愛する。






408 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 03:12:02 ID:Kdylp7DM
ガクガクブルブル

409 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 12:40:34 ID:WZrIuVfa
言葉様の本領発揮ですか
こういう復讐もヤバいな。怖すぎる…

410 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:19:38 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話g
学校内調理室〜3組喫茶店
落ち着きを取り戻し…
誠「なあ…刹那」
帰り支度をする2人は後は施錠するだけとなったが…
刹那「何…?」
誠「今から言葉ところに行かないか?
昨日の事と今日の事、謝りたくて…
でも俺だけだと〜色々…な〜」
刹那「うん…判った〜行こう…」
言葉さんがかなり混乱しているのは間違いないから…
事情を説明すればきっと分かってくれるだろうし…

学校内〜4組お化け屋敷
4組に着くと昨日と同じく〜すでに中は暗く扉も閉まっていた…
しかし扉に手を掛けると普通に開いた為、まだ言葉が残っているようだ
誠「まだいるな〜帰ってくるまで待つか?…下手に動いて昨日の二の舞は嫌だしな〜」
刹那「うん…」
とりあえず扉を開けて中で待つ為、中に入ると…音楽が聞こえてくる
誠「あれ…この音楽は…《例の場所か?何で今頃?》」

刹那「まだ言葉さん以外いるのかな?」
誠「じゃあ〜やっぱり廊下で待つか?」
2人で外に行こうとすると…

??「…メテ…サイ…スケ…ヤ…ダレ…」
微かに音楽に隠れて聴こえて来る女の子の声…
誠「何だ?」
刹那「言葉…さん?かな?」

??「…オネガ…ヤメ…タスケ…キャア……コトクン!」

誠「ま…まさか…言葉?」そう言うと駆けだしていた…
刹那「誠!」
カーテンの前に着くと躊躇せずに開ける…そしてそこには…


5人?…加藤とその友達3人と明かに学校の者ではなく私服の男がベッドの上で…
もう1人誰かいる?…言葉?…か?
加藤がこっちに気付いたようで最初は怯えた顔だったが
こっちに気がつくと安堵の表情になったが…再び顔が崩れて〜
突然抱きついてきた!
加藤「ち、違うの…そんなつもりはなかったの!
ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!」
誠「加藤?!離せ!離すんだ!」加藤は身体が強張っているのか…
全く離す気配がない!
他の女子達も脅えているのか〜3人で抱き合いながら動かない…
言葉「ヤメテ!」と絶叫に近い声で叫んでいる!
誠「言葉!」しかし加藤が離さない為、動けない!
男は全然こっちに気がついてない…聞こえてないのか?
しかしますます声は悲痛な叫びとなっていく…
それに反比例するかのように男の下品な笑い声が耳につく!
誠「コトノ…」もう一度名前を叫ぶ!
その時!

今、思い出しても本人は上手く行き過ぎたと言うだけ…
多分同じ事は二度とできないと…

411 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:20:15 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話h
学校内〜4組お化け屋敷
俺の後ろから何かが通り過ぎて…男の後頭部にキックが炸裂!
男は何が起きたか判らないまま脳震盪を起こしたのかもしれない
気を失ったのか前のめりになると下半身が上がって…
キックしたヤツは反動で後方へ飛んで左足が着地!
その時、初めて蹴ったヤツが刹那だと気付いた!
そして着地と同時に今度は股間に向かって蹴りを入れた!
男「グッギャア!!」既に意識を失った状態での急所攻撃〜
股間を抑えながら声にならない叫びをあげるとベッドから落ちていった…
そしてそこには…
制服を切り刻まれ下着も露わな言葉が…
怯えているのか…必死に身体を震わせていた…
その瞬間…俺の中の何かが切れた感じだった
気がつけば加藤の頬を叩いていた…
誠「お前!な、何やってるんだ!」初めて叩いてしまった〜女の子を!
乙女「うう…うわあああ…」
加藤は叩かれて更に泣き崩れた
3人の友達も気がつけば既に消えていた…

刹那「誠!上着貸して!」
刹那は何時の間にか言葉を起こしにかかっていた
俺は慌てて上を脱いで渡すと刹那は素早く言葉に着せて
『大丈夫だから』とか『まず服を着替えないと』など宥めながら…
刹那「誠…手を貸して」一度加藤を見たが刹那の
手伝いをする為、言葉を起こすのを手を貸す

3組教室〜
今週体育がない為、一度も着なかったジャージがあるのでそれを代わりに着替えさせる…
刹那「桂さんの荷物、取ってきて…」
誠「ああ〜わかった」まあ俺がいては着替えられないだろうし…

4組教室〜
教室に入ってさっきの場所に戻ると既に男の姿はなく乙女だけが今だに残っていた
誠《逃げたか…流石にあれを食らったら悪さはできないだろうな》
鞄を探して4組の鍵も悪いとは思ったが鞄から取り出すと…
誠「加藤」と声をかけるが返事がなくまだ塞ぎ込んでいた
誠「加藤!聞こえるか?」少し強い口調で話すとやっと顔を上げた
誠「教室は鍵かけるから一緒に来い!事情を聞きたいから…」
乙女「う…うん」
自分の鞄を取りに行かせた上で2人で出ると教室を施錠する

3組教室〜
教室に戻ると刹那は何処かに携帯電話で話をしていたようだ…
誠「4組鍵かけたぞ〜で…鍵どうするんだ?」
刹那「私が預かる…後で先生には事情を説明しておくから」加藤を連れてきたのを見ながら…
刹那「誠、言葉さんを家まで送るから手伝って…」と…

412 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:21:34 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話i
ふと気になっていた事を聞く…
誠「刹那〜先生には言わなくていいのか?」
刹那「先生には後で連絡する…他は言葉さん次第…」
誠「わかった〜あと送ってくのならタクシーでも呼ぶか?」
刹那「言葉さんの家、知ってる?」
誠「あ…行った事ないから判らないな〜さすがに」
刹那「原巳浜駅まで行く頃には多分判るから〜とりあえず学園前駅に行く」
誠「判った」
さっきみたいに手を貸そうと誠は言葉を手を取ろうとした時!
言葉「イヤー!」と手を払われ、また身体を震わせる…
誠「《そうかさっきは茫然自失だったからか》
マズいな〜拒否反応か…さすがに刹那1人じゃ無理だな…」すると刹那は立ち上がって…
刹那「加藤さん…今回の一件は後で説明して貰うとして…
今は手を貸して欲しい〜」
壁にもたれて座っている加藤は…
乙女「…う…うん」俺の顔を見て暫くして答える

通学路〜学園前駅へ
俺は自分、刹那、言葉、加藤の鞄を持って…
2人は言葉を支えながら駅までの道を歩く…
みんな無言で歩くが駅に着くと…
世界「刹那!誠!」と駅前に立っていた〜
誠「何で世界が?」
刹那「来ないと絶交って電話したから〜」
誠「…そうなんだ〜」
刹那「友達が大変な時にズル休みは許さない…後頼んでおいたから…」
誠「何を?」世界のところまで行くと…
世界「はい〜コート持ってきた…母さんのだから多分大丈夫だと思うけど〜」
刹那は言葉にそれを羽織る…
刹那「ジャージで電車乗るよりは良いかも…」
加藤に代わり世界が言葉に肩を貸して鞄を加藤に渡す…
電車に乗ると時間帯的に座れたのがラッキーだった〜
人も少なかったから言葉もパニックを起こさず原巳浜駅に着く…

改札を抜けて駅前に出ると刹那は携帯電話を見てメール確認後〜
電話する…
刹那「場所は大体判った…加藤さん代わって〜」
誠「場所判ったのか?」
刹那「母さんに言葉さんの家と電話番号聞いた…」
誠「何で刹那の母さん知ってるんだ?」
誠「それは後で説明する」

携帯電話のナビでも見ているのか刹那の後を付いていくと段々大きな家々が表れてくる〜
刹那「後、次の角曲がって…」曲がって坂を上がると人が立っていた
刹那だけ先に着くと挨拶と電話の件とか言っている…
桂母「皆さん初めまして言葉の母です〜
わざわざありがとうございます…言葉大丈夫?」
とりあえず家に入れて貰う…

413 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:22:12 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話j
桂言葉の家〜
俺と加藤は玄関に残り桂母、刹那、世界が言葉を2階の言葉の部屋へ…
誠「その…加藤…さっきはいきなし叩いてごめんな〜
ちょっと興奮して〜その…」
乙女「伊藤は…悪くない〜悪いのは…私だから…」
誠「言葉の母さんに事情…話せるよな?」
乙女「うん…」

それから暫くして3人が戻ってきて…
桂母「さあさあ皆さん…お二人も上がって下さい〜」
居間に通されるとお茶の用意をしてるようで〜
その間に刹那からの説明で言葉には薬を飲ませて落ち着かせた事…
外傷は擦り傷ぐらいで軽傷で済んだ事…
さっきの質問で刹那の母さんが言葉の母さんと知り合い〜
世界の母さんも同様らしく〜とそんな話をしていると言葉の母さんが…
桂母「まあこんな形で会うなんて驚きだけど〜
娘と仲良くして貰って嬉しいわ…
娘も大事には至らなかったようで本当にありがとう」とお辞儀する…
誠「いや〜そんな…全部この事態を収拾したのはセツ…」
刹那「みんなの協力あってこそです…」と刹那は説明を省く〜そして…
誠「加藤…何があったか〜教えてくれないか?」
乙女「うん」と言うと何が起きたかの説明が始まった〜

時間は遡って…保健室に連れられて怪我の治療をした後…
夏美「…アイツがやっぱり原因じゃないのかな?」
みなみ「原因?」
夏美「だってアイツが絡むと大体の男は〜って乙女が言ってたよね」
乙女「中学の頃の話だと…そうらしいけど…」
夏美「乙女の好きな男だってそうじゃないのかな?」
乙女「…」
夏美「とにかく桂とは会わせないようにしないと〜」
みなみ「放課後、桂…締める?」
夏美「それがいいかもねえ〜」
みなみ「でも…言う事聞かなかったら?」
暫し考えると…
夏美「そう言えば来実はまだ彼氏といるのかな?」
みなみ「多分…」
夏美「協力頼むか〜あんまし気が進まないけど…」
みなみ「協力頼むって…まさか…」
夏美「ははは〜さすがにそこまでやれないよね…だから……」

4組お化け屋敷〜放課後
桂しか残ってないのを確認して話を切り出す…
乙女「桂…話があるんだけど…」
夏美、みなみの3人で桂に話しかける
桂「あ…はい何でしょうか?」
乙女「…伊藤と絶交して欲しいんだけど!」
言葉「…え?!?…な、何を言ってるんですか?…加藤…さん…?」
乙女「だから…友達付き合いを止めてくれないって〜言ってるのよ!」

414 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:22:50 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話k
突然の加藤の発言に言葉は嫌悪感を表した…
言葉「そんな…嫌です…何で…そんな事を言うんですか?
…絶交…だなんて…」
今まで乙女達はここまで桂が抵抗したのを始めて見たのかもしれない〜
しかし売り言葉に買い言葉…乙女も負けられなかった
乙女「正直、別にあんたにどんな噂だろうがどんな男と付き合おうが興味ないし…
好きにすればいいと思ってたけど…伊藤の事となると話は違う…
あんたが伊藤と一緒にいるのも嫌だしましてや友達だなんて…
嫌なのよ!大体誠くん誠くんウザいんだよね…」
言葉「そんな事…加藤さんには関係ないです…誠くんの友達だからって…」
乙女「うるさい!別にこっちはお願いしてる訳じゃない…
絶交しろ!って言ってるんだよー」
言葉「…嫌です…」ときっぱりと答える…
夏美『ここまで抵抗するか…やはり保険をかけておいて正解か〜』
みなみ『そうだよね〜』
とやり取りを見て小声で話してると…
来実「お待たせ〜ごめんね…待った?」
夏美「グッドタイミング〜」来実の後ろから見慣れない男性が入ってきた…
言葉「え!?」明らかに学校関係者でないのはわかった…
乙女「さて桂…もう一度聞く〜絶交してくれない…
さもないと…二度と人前に出られない状態にするけど…」
言葉「……」加藤の言う意味が判ると桂は脅えていた…
乙女「どうするの?早く答えなさいよ!」
しかし…
言葉「嫌です!」きっぱりと拒否する…
乙女「…《何でコイツここまで抵抗するの?でもこっちも引けない》じゃあ後は任せた〜来実」
来実「うん任せて〜ダーリン…頼むね!『あくまでもふりだからね!』」
と彼氏に小声で言う…
彼氏「わかったよ〜さてえ〜と言うこと聞くなら…
手荒な真似はしないが…」と言って近づく…
桂は身の危険を感じたのか奥に逃げていく…
みんなも後を追うと〜休憩所へ逃げ込む桂…
男も後を追って中に入ると…
ボカッ!
彼氏「ぐはっ!」
カーテンを開けると桂は何かの棒を腰に携えて構えてる…
来実の彼氏は桂の攻撃を食らったのか〜頭を抑えて呻いている
乙女「《何…桂が何かやったの?》」
言葉「これ以上近付くなら容赦しません!」
剣道?とにかく桂は何かをやっているのは明白だった…
夏美「何かヤバくない?」
みなみ「うんうんヤバい感じだよねえ〜」
来実「ダーリン!大丈夫?」と言って駆け寄ろうとした時…

415 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:23:24 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話l
来実「キャ!」と言って突き飛ばされた!
彼氏「ウルサいんだよ!黙ってろ!!」
突然喋り方や顔付きが変わった〜
彼氏「油断したぜ〜へえマニアックなのやってんなあ…」
ズボンのポケットからナイフを取り出す…
乙女「ちょ、ちょっとあんた何するのよ!」
さすがに刃物沙汰はまずいと思い指摘するが…
彼氏「黙ってろアホが!」と一蹴される
乙女達4人はその豹変ぶりに驚くばかり!
夏美「ちょっと来実!どうなってんのよ?あんたの彼氏!」
来実「何か完全に切れてるかも?」
みなみ「ねえ〜マズくないマズくない?」
乙女「…《どうしよう〜》」
そんな事を言ってるうちに男が動く!
桂も動く!

しかし桂が放ったと思われる一撃は意外な形で終わりを告げる…
男は頭を腕で固めながら突っ込んで行った
桂はいつの間にか腰に持ってた棒を振るっていたが…
パキッと言う音で折れる!
言葉「あ!」折れるとは思わなかったのか〜驚く桂…
彼氏「このアマ!!」髪を掴み引き摺る
言葉「キャア!」そのままベッドに倒される
彼氏「刃物でもないのに居合いやってアホか!!
覚悟しろよ!テメー」ベッドに押し倒して服を引きちぎる!
言葉「やめて!やだ!触らないで!」もがく桂…
彼氏「ヒャハ!泣け鳴け!!オラよ!」顔に平手打ち〜それでももがく桂
乙女「もうやめて!もうそれ以上は…」しかし男は止まらない…
乙女達はただ見てる事しか出来なかった…


乙女「その後、伊藤達が来て助けたんです…」顔を伏せて…
乙女「ご、ごめんなさいごめんなさい…こんな事になるなんて…」泣き出す乙女…
桂母「事情はわかったわ…加藤さん〜とりあえず連絡先…
そうね〜できればわかる範囲内で良いからこれに書いてくれるかしら?」
乙女は自分と3人の友達の連絡先を書いた
その間に
誠「刹那…先生に連絡はどうする?」
刹那「今から連絡する」
桂母「清浦さん〜後で先生にお話いいかしら?」
と言って電話機を渡して刹那と桂母は今回の一件を報告と予定を決める

明日刹那、誠は7時に学校で先生と事件の説明の為、立会をする〜
言葉は病院へ検査…4組の生徒は該当者4人以外は学校に来て参加する…
しかしお化け屋敷は明日出品禁止…暫く4組は閉鎖…
と言う事が決まった

桂母「皆さん〜今日はありがとう…言葉とまた仲良くしてあげてね〜」
長い1日が終わろうとするしていた

416 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:24:00 ID:DO2OaXrC
SchoolDays-if8話m
原巳浜駅で刹那達と別れた後、心配で加藤を家まで送る事に…

しかし言葉の家からここまで加藤は何も喋らない…
俺も何も言えなかった…
加藤の家に着くと…
乙女「ありがとう〜送ってくれて…」
誠「ああ…」
乙女「じゃあ…おやすみ…」暗い顔で家に入っていく…
誠「おやすみ…」
最後は挨拶だけして別れた…
誠《何か疲れた…帰ったら速攻寝よう…明日も早いし…》
誠の長い1日が終わった…

加藤家〜
可憐「あ〜おかえりお姉!〜今日はどうだった先輩と?上手くいった?」
しかし乙女は何も言わずに部屋へ行ってしまった
可憐「お姉…《ああ〜あの様子だとダメぽいか…まあ明日は行こう!》」
お姉から今日は来るなと言われてたから…明日こそは先輩と会おうと誓う可憐であった


8話「学園祭(前編:彼女達の誠 後編:女の戦い)」完

417 :スクイズイフ:2008/03/24(月) 16:26:56 ID:DO2OaXrC
8話後編をお送りします〜

まあ何というか…
刹那万能に使いすぎたと反省します〜

でも誠にはあれは無理だと思うし〜サマイズのイメージでつい刹那のキックに幻想を…

まあ澤永が光とカップルだとレイパーとして使えないから来実の彼氏を使いました〜
男キャラの少ない作品だからこの辺もお許しを〜
あと言葉の居合いも刃物であれば勝ち目もあったかもしれないけど…
剣道でもない限りは辛いかな〜

ではまた

418 :名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 23:47:06 ID:u6SgR08l
>>スクイズイフ様(第8話)
黒い当事者なしで、もつれる話というのは、ある意味とても珍しい。
(乙女の黒さも、他の話と比べると、格段に薄い)
…と思ったら、後半で黒い人出てきた…。
まあ、ゲスト出演者だから、員数外ということで。
ともあれ、続きが楽しみです。
(付記)ここの刹那は、一家に一台ぜひ置きたい。

>>(401-407)様
世界sideのほのぼのさと、言葉sideの冷たさとのコントラストが、
余計怖さを引き立てる…。
GJ。

419 :名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 08:44:20 ID:/7cedNjM
エロゲはハ-レム基本で男キャラ極端に少ないから
一人に何役もやらせないといけないから、
誠とレイパ-の性格行動幅が広くなり過ぎて
無理が出たり不自然になりがちという欠点が
あったが、こういう形で分散するのは良い
好例と言える。本来居てもおかしくないキャラ、
ありえる範囲やスクイズ世界観壊さない程度なら
ジャンジャン活用すべきだな

420 :名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 02:13:26 ID:42kEewKW
lhはボロクソ言われてるがね

421 :名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 20:26:25 ID:Bh0olgKT
>>420
あれはキャラ設定無視しすぎだと思う

422 :スクイズイフ:2008/03/26(水) 20:59:37 ID:0e4MNjuH
>>418
そうですね黒くないですね〜原作やアニメだと言葉ははっきり誠の恋人と言い〜
ある意味乙女を傷つけて誠が来なくても頑なに主張する(実際は正しいけど)
だからあそこまで黒乙女が来るんですが…
こっちはあくまでも友達…だけど情報によって魔性の女扱いにしてますから〜
不安要素は排除…まああと告白して振られてるのもあるから元気がないと…

>>419
誠、泰介以外でレイパーで使えそうな男…
カサノイン先輩、田中、来実の彼氏、止、瞬…消去法で来実の彼氏に決まりました〜

423 :名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 21:05:46 ID:e7IKIri4
>>422
あとね松平と遠山は使えると思う

424 :名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 23:57:50 ID:G6GpPatU
>>421
一部経緯が無視されているのであって、キャラ設定は何らおかしくはない

425 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 09:20:23 ID:xGn/CPt4
非現実型や違う世界な話はダメだと思う

怪物・妖怪・幽霊・魔法・超能力・霊界
・異世界・未来・過去・奇跡・
裏闇社会・外国・外国人

426 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 09:24:07 ID:98kxIk0L
気に入らないのはNGにいれて飛ばしてください
お願いですから

427 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 09:50:36 ID:yKSOKY7m
>>425
お前だけの感性でものを言うなと何度いったら

書きたいものを書けばいいよ
注意書きがあれば、OKだとおもってる。

428 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 11:15:52 ID:vnDYP0+I
でも魔法がダメだとマジカルネタは禁・・・・・ありえねぇ

429 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 14:45:01 ID:bLsdcnJK
マジころネタはありだよな
タイムスリップネタとか人格交換なんかも面白い

430 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:20:30 ID:GtXGF2kW
バッドエンドで死んだキャラが逆行したりとかも面白そうだ。

431 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 20:19:29 ID:oSCEPsTg
>>424
人殺してのほほんとしてる黒世界は無いと思う
良くも悪くも臆病な子だし

432 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 22:07:22 ID:NuFY0ier
ショートネタK

?月 n1日
今日は、誠くんと二人きりになった記念第一日。
こうして誠くんを胸に抱きしめて、静かに海を流れる舟の上で揺られているのって、とても幸せ。
けど、そろそろ夜になるから中に入らなきゃ。
お母さんから作り方を教えてもらったホットレモネード、一緒に飲みましょうね。

誠くんは自分で食事が出来ないため、私がこうしてホットレモネードを飲ませてあげるの。
でも、口から飲んですぐに首の下から溢れちゃう。
それも仕方ないですよね、首から下は置いてきちゃいましたから。
あ、お夕飯……は、作る材料持ってきてなかったんだった。

?月 n2日
朝、誠くんの目が乾いていたので、お水で濡らして潤いを与えてあげました。
でも、お話できた頃のようにはならないんです。
髪の毛が少し抜けやすくなってきたので、抜けた分を接着剤でくっつける。
肌にも赤い斑点が浮んできた。お化粧して、隠してあげないといけませんね…

?月 n3日
誠くんの顔が崩れ始めた。臭いも酷い…
せっかく二人きりになれたのに、誠くんが崩れちゃう。
芳香剤で臭いを消して、粘度で崩れた部分を補修して…
あぁ、駄目…どんどん崩れちゃう…!
液状化した組織が粘度を流しちゃう!!
嫌だよ!誠くん!私置いていかないで!

?月 n8日
誠……くん……は…………もう…………直せ…………な………い…………………………
私も……限…界……。食事…………取れない……………………体……
……栄養…………眠ってる…時間…………長く………………底…………尽い……た…………
……………………誠くん……………今…………側に…………い………………き……ま……す……




433 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 23:10:33 ID:fmbYnzZt
>>432
よりによって、nice boat後ですか。
バイオハザードのような徐々に崩れていく恐怖感が、何とも…。
GJ。


434 :みどりの日:2008/03/27(木) 23:11:16 ID:fmbYnzZt
こんばんは。作品を投下いたします。

435 :みどりの日:2008/03/27(木) 23:21:59 ID:fmbYnzZt
なぜか書き込めないので、一旦中止します。

436 :みどりの日、1/4:2008/03/27(木) 23:22:44 ID:fmbYnzZt
再投稿です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○あるカップルの肖像 

出 演: 誠、言葉、他
場 所: 土曜日の桂邸
設 定: 芋エンドafter。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

順調に交際を重ねる二人。
お互いとくに何の不満もなかったのだが、
言葉はせめて食べられるぐらいには料理上手になりたいと思っていた。

そうしたこともあり、今日のデートは、桂邸での料理教室となった。


誠 :「じゃあ、今日はロールキャベツに挑戦してみよう。」
言葉:「ロールキャベツですか。」
誠 :「うん。材料費もかからないわりに、意外と簡単で美味しいんだ。
    それに、作り置きできる料理だから、ご家族と時間が合わなくても、
    美味しく食べられるでしょ。」
言葉:「そうですね。
    現に、今日は父も母も遅いみたいですし、
    心も、今日は習い事で遅くなるって言ってましたし。」
誠 :「そっか。
    じゃあ、美味しいロールキャベツを作って、
    みんなをびっくりさせよう。」
言葉:「はい。」
誠 :「じゃあ、まずは、キャベツ茹でるんだ。言葉、やってごらん。」
言葉:「でも、私がやって…爆発とかしませんか?」
誠 :「爆発? ぷっ。大丈夫だよ。
    料理のコツは、レシピを守ること、それだけなんだ。
    ほら、俺が言うのもなんだけど、
    数学だって、公式と例題を覚えれば、そうそう大外しはしないでしょ。」
言葉:「そういえば、そうですね。」
誠 :「じゃあ、やってごらん。」
言葉:「はい。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

437 :みどりの日、2/4:2008/03/27(木) 23:23:19 ID:fmbYnzZt
☆30分後

誠 :「で、トマトピューレ、ケチャップ、塩、砂糖を入れて。」
言葉:「ふんふん。」
誠 :「で、最後に味をなじませるために、弱火で煮込めば、完成だよ。」
言葉:「なんだかわくわくしますね。」
誠 :「えーっと、あとは待つだけなんだけどさ、
    でさ、待ってる間、言葉の部屋に行きたいかなー、なんて。」
言葉:「え?」
誠 :「(歯切れの悪い調子で)
    そのー、なんていうか、エプロン姿の言葉、いつもより可愛く見えて、さ。」
言葉:「そ、そんなにエプロン、似合ってますか?(ぽっ)」
誠 :「うん。
    だから、その…、言葉もたべたいなって。」
言葉:「(真っ赤)
    …もう、そんなおねだりは反則です。
    (でも、満更でもない様子)」
誠 :「ありがとう。(誠、火を消す)
    じゃ、行こうか。」
言葉:「(こくっ)」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

438 :みどりの日、3/4:2008/03/27(木) 23:24:54 ID:fmbYnzZt
☆1時間後、再び台所    

誠 :「うん、いい感じに味がなじんでるな。」
言葉:「完成ですね。」
誠 :「うん。意外に難しくなかったでしょ。」
言葉:「そうですね。
    でも、うまくいったのは、誠くんが手助けしてくれたからです。」
誠 :「そう?
    じゃ、復習も兼ねて、盛り付ける間に、作り方をおさらいしてみよう。」
言葉:「まず、キャベツを茹でて、芯の厚みをそぎ落とす。」
誠 :「そうそう。それから……」
言葉:「……そのあと、鍋にトマトピューレ等を加える。」
誠 :「で、最後に、味をなじませるために…」

(誠たちの背後から)
心 :「1時間のえっち!」

誠 :「(驚いて)
    こ、心ちゃん? いつの間に。」
心 :「へへーん。お姉ちゃん達が部屋にこもってる間に、帰ってきてたんだよ。」
言葉:「か、帰ったら、ちゃんと挨拶ぐらいしなさい!!」
心 :「えー、心、ちゃんと『ただいまー』って挨拶したよ。
    聞こえなかったんなら、それはお姉ちゃんたちのせいだよ。」
誠 :「で、でも、ほら。挨拶ってのは、人に聞こえないと意味がないんだから、
    僕らが聞こえなかったってことは、挨拶したうちに入らない…ってのは。」
心 :「(逆さかまぼこ目で)
    ふーん。じゃあ、心が帰ったとき、お姉ちゃんの部屋まで行って、
    もう一回挨拶した方が良かったのかな?
    うん、今度からは、必ずそうしよう。」
誠 :「ぐっ。」
言葉:「(赤くなって)心!!」
心 :「そうだ、誠くん。折角だから、心にもお料理教えてよ。」
言葉:「心はあっちに行ってなさい。また宿題が出たんでしょ?」
心 :「お姉ちゃん。心は、誠くんに頼んでるんだよ?
    それに、宿題なら、お姉ちゃんたちが何かしている間にもう済ませちゃったよ。
    静かに宿題してお姉ちゃんたちの邪魔をしなかったんだから、
    褒めてくれても罰はあたらないんじゃないかな。(にっこり)」
言葉:「(ぐっ)……」
心 :「それに、『お二人の共同作業』は、もう済ませたんだから、心も入っていいでしょ?」
誠 :「(さらに真っ赤)そ、それは、三人でするものじゃありません。」
心 :「(にやついて)
    あれー? お姉ちゃん、顔真っ赤にしてるけど、どうしたの?
    二人でお料理することは、そんなに恥ずかしいことなの?」
言葉:「心!!!」
誠 :「(これ以上心ちゃんに喋らすと、何を言われるかわかったもんじゃないな。)
    (笑って)わかった、わかった。
    まだ、材料もあるし、心ちゃんも一緒にやろうか。」
心 :「やったー。誠くんは話がわかるねー。」
言葉:「(赤くなりつつ、誠に向かって)
    そんなことを言うと、また心が付け上がります。」
誠 :「まあ、いいじゃないか。
    (アイコンタクトで)埋め合わせはするから、ここは折れて。」
言葉:「(小声で)もう、誠くんは心に甘いです。」
心 :「へへーん。誠くんは心の味方なんだから。
    (心、誠の腕に抱きつく)」
言葉:「心、離れなさい。それじゃ、誠くんが料理できないでしょ。」
心 :「あー、お姉ちゃん、焼きもち焼いてる? 」
言葉:「心!!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

439 :みどりの日、4/4:2008/03/27(木) 23:25:29 ID:fmbYnzZt
☆2時間後、桂邸から最寄り駅までの道のり

誠 :「なんか最後の方はドタバタしたけど、今日は楽しかったよ。」
言葉:「そういってもらえると、私もとても嬉しいです。」
誠 :「俺さ、実は、料理を楽しいと思ったことは、そんなにないんだ。」
言葉:「そうなんですか?」
誠 :「うん。
    そりゃぁ、それなりに上手くできるけど…、
    基本的に一人で作って一人で食べるって感じだったから…。」
言葉:「そういえば、誠くんの家は…。」
誠 :「そういうこと。
    だから、今日みたいに、わいわいする料理はとても楽しかったよ。」
言葉:「(強めに腕を組んで)
    あの、誠くんさえ良ければ…
    これからも今日みたいに一緒にお料理しませんか?」
誠 :「ありがとう。
    こちらこそ、今後ともよろしく。」
言葉:「はい!」


(フェイドアウト)

―――――――――――――――――――――― 第x話 幸せのレシピ ―――――

440 :みどりの日:2008/03/27(木) 23:26:06 ID:fmbYnzZt
以上です。お目汚し恐縮です。
今回は、OVA発売記念ということで、心ちゃんも登場させてみました。
お楽しみいただければ幸いです。
では。


441 :名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 23:58:19 ID:W6IvFmvK
>440
GJ。

確かに作るのも食べるのも一人だけだとどんなにうまくできた料理でも味気ないもんだよな。

442 :名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 14:47:17 ID:y/dYglW5
>>425
>>431
別に金貰って商業活動やってるわけじゃないんだし
作者が書きたいものを書けばいいと思う。

嫌なら読むな

というのが基本スタンスだ。

L×Hがあれだけ叩かれたのはまがいなりにも公式な商品だから。
金を貰うと言う行為はそれだけリスクや背負うものがついてまわる。

もしここの作品が気に入らないならそれらの作品が目に入らない位の
良い作品を作って投入してくれ。

443 :woodchuck:2008/03/28(金) 18:00:20 ID:eR/Retct
 アニメ本スレ400到達

「まことくん アニメ本スレが400になりましたよ すごいですね」

「ん? もうそんなに行ったんだ 確かに凄いけど、
 アニメだと俺達もう死んでるんだから話しかけちゃだめだろ 言葉」

「そうよ・・・ 私だってあなたが凄いことして大変なんだからね、もう・・・・」

「それは西園寺さんが悪いんであって、わたしだけのせいじゃありませんよ」

「っていっても俺も言葉があそこまでするとは思ってなかったなァ
 まぁ今となってはどうでもいいけどさ」

「そうね・・・・ ちょっと油断したわ 次こそは・・・」

「それ・・・ ないから 世界、次なんてのは無い おそらく 絶対」

「ぇえええええ・・・・・・ わたしは次の準備考えてたのに・・・・」

「いや あのメールトラップ&背面刺突にまさる準備ってそうはないだろ」

「・・・・・・・あるかもしれないじゃない」

「・・・・・・・」

「私こそ 次は負けませんから」

「いや 言葉、あれはお前の勝だから 普通に考えて」
____________

「ねぇ・・・・ おかあさん・・・・」
「な〜に こころ」
「おねぇチャンの位牌がゆれてるんだけど」
「ま そういうこともあるかもね」


おめでとうございます。

444 :名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 20:55:42 ID:jmt5U8X+
>「ま そういうこともあるかもね」

あるあr……ねーよ

445 :名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 22:21:52 ID:HOPF1ijL
>>woodchuck様(443)
全員死亡からどう締める? と思ってたら、うまい締め方があったものです。
GJ。


446 :woodchuck:2008/03/28(金) 23:39:42 ID:6OTERbxq
>>443後半改変ver2

____________

「ねぇ・・・・ おかあさん・・・・」
「な〜に 」
「まだ内緒なの?」
「だからね 次のチャンス、あなたは隠し玉なの・・・」
「ぇぇぇぇえええええ・・・そろそろパパに会いたいよぅ」
「ダメ、ママ一人じゃ勝てないんだから」


本スレ過疎ったので隙見て投下

447 :名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 15:12:51 ID:8PO6UPTK
ショートネタL
語り手:世界


誠が桂さんに別れ話しをした数ヶ月後、私の携帯に一通のメールが送られてきた。
タイトルには私と誠の結婚を祝福する旨が記されていて、差出人は桂さんだった。

メールの内容は、結婚祝にと今夜、食事会を開くから来て欲しいとのことと、既に誠は了解済みで、後は私の返事待ちであることが書き連ねられていた。

……桂さんとの問題は決して円満に解決したわけじゃなかった。
なのに何故こんなメールが送られてきたのだろう?
どういうことか聞いてみようと誠に電話したが、電話は繋がらない。
桂さんにもかけたが結果は同じ。私はただ夜を待つしかなかった。




そして、夜。
絶対来ることはないと思われた桂さんの家の前に私は立っていた。
中に人がいることは家の明かりと気配で分かったが、何故か寒気が肌を包む。
引き返そうかと思ったが、ここまで来た以上、今更そうはいかない。
呼び鈴を鳴らして名前を告げると、すぐに桂さんが出迎えた。
桂さんは、何事もなかったかのような笑みを浮かべて私を家の中へと案内する。
玄関には誠の靴が置かれていたため、やはり誠は来ていた。
桂さんは居間への移動中、家族は出払っていることを告げたが、笑みを絶やさず淡々と語るその様子が不気味だった。

居間につくと誠の方から声をかけられ、私は隣に座るように言われて腰を下ろした。


「よかった。来てくれたんだね。」
「来てくれたんだねって、どういうことなのか説明してよ。桂さんといい誠いい、何か変よ?」
「それが、その…言葉が許してくれなくて…」
「それって、あの時のこと?」
「それもそうなんだけど、今日来てくれなかったら、結婚を許さないって言うんだ。」
「何それ。私達の結婚のこと、何処から漏れたのかしら…」
「分からないけど、人づてに聞いて知ったらしいんだよ。それで、世界が留守の間に家まで来て…」
「桂さん、直接言いに来たの?」
「あ、あぁ…。世界が出かけて帰ってきたんだとばかり思って、油断して扉開けたら…」
「……もういい、分かった。それで、今日の食事会のことなんだけど」
「言葉が手料理作ったから食べて欲しいって。俺達の結婚を祝福するって言ってた。」
「誠も同じこと言われたんだ。私のところにはメールでだったけど…」

話をしてる最中、桂さんから声が掛かり、私たちはキッチンへ移動することになった。
そこには桂さんが用意した食事がテーブルの上に並んでおり、桂さんが私達が席に着くのを待っていた。


「どうぞ。丹精込めて作ったお赤飯です。遠慮せず召し上がって下さいね。」


448 :名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 15:16:50 ID:8PO6UPTK
ショートネタL:>447の続き


用意された席に置かれたご飯は、確かに赤飯だった。
けれど、それは口にしてすぐに吐き出してしまった。
妙にパサパサするご飯で、小豆ではない、鉄の味…。
すぐにご飯を赤くしてるものの正体に気付いた私は、席を立って悲鳴を上げた。

「い、嫌あぁぁぁ!何よこれぇ!?」
「何って、お赤飯ですよ。私の血で作ったお赤飯。ほら、まだこんなにありますから食べてください。」
「嫌よ!!絶対嫌!!」
「食べてもらわないと困るんです!!私の流した血が無駄になるんです!!」
「ま、誠!帰ろう!」

慌てて誠を立たせようとした私だったが、誠へ顔を向けた私は息を呑んで足を退いた。

「全部食べろよ世界!食べないと言葉が許してくれないんだ!俺、世界と結婚できないんだ!」
「何言ってんのよ誠!それ桂さんの血が混じったご飯なんだよ!!誠、正気なの!?」

誠は私の声を無視して赤飯を食べ続け、それを見ている桂さんは恍惚とした目をしていた。
その場の空気に耐えられなくなった私は、誠を残したまま、桂さんの家から誠のマンションではなく自分の家へと逃げ帰った……





数日後。
誠から桂さんの家でのことを謝罪するメールが届いたが、追伸を見て私は目を丸くする。

『この前は本当に悪かった。あれから俺、言葉の赤飯全部食べて、何とか別れることと世界との結婚を許してもらえたよ。
 追伸:この前の赤飯、世界、食べられなかったみたいだから、今度は俺の血で作ってみた。食べやすいようにおにぎりに
 しておいたから。玄関のドアノブかけておいたよ。』

外に出てノブを確認すると、コンビニ袋がかけられており、中には赤いおにぎりが三つ入っていた。




誠の身に一体何があったのか…?


私にはもう分からない……




それから後日。
私は誠と別れ、婚約を破棄した。
今、私は一人で、新天地で社会人として暮らしている。






449 :名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 16:09:21 ID:eddi/Cvw
>>444
昨日はお返事できなかったので,
そういうノリ突っ込みでご覧いただけると本望です。
所詮「お笑い」ですから。

>>445,444
ver2のほうは、本スレの流れ見る限りちょっとまずそうなんですが,
これも「ネタ」ですので、そういう目で見てやってください。
次の記念回に忘れていなければ続くかもです。

>>447
不条理です。とても不条理。
血というものはとても忌避感を出すもので、口にするというのがなんとも・・・。
これが世界の見た夢なら、「夢の解釈」として別のものがあるのですけど、
後味の悪さを狙ったとしたら、目的は余裕で達成していると思う。

450 :mark:2008/03/29(土) 20:16:56 ID:McJI+5qV
前回の続きを。破滅を選んだワールドの言葉や世界も本当はこういう幸せが欲しかったんでしょうね……
大幅に遅れてすみません……


「ふぅ、ごちそうさま。サンドイッチもいいけど、おにぎりもおいしかったよ」
「そうですか。塩加減とかはきつかったりしませんでしたか?」
「ううん。塩も丁度いいし、梅干もシャケも昆布の具も絶妙かな」
「ありがとうございます。頑張って作った甲斐がありました」

嬉しそうに話す言葉。初めてサンドイッチを作った時のような無様は
もう晒さない。本人が思う以上に、言葉は料理が上達していた。しかし、おにぎりを
作った事はあまりなく少し不安だったのだが、素で喜ぶ誠の顔を見て、
それも解消した。

「さてと、この後はどうするかな。どこか別のお店にでも行く?」
「そうですね………」

(公園に誠君と一緒に来れたのは嬉しいけど、ボートに乗ってほしいとまで
 お願いするのは、やっぱりワガママかな?誠君だって他に行きたい所も
 あるだろうし……)

明日は日曜日なので、時間の心配をする必要はあまりないが、高校生の
身分では、そう何回も都内へ遠出できるわけではない。
頼むなら今日しかないだろう。

「あの、誠君…… もう少しだけ公園を見て回りたいのですが、よろしいですか?」
「ん?それは構わないけど、何か見たいものでもあるの?」
「ええ、ちょっと……」

(何ではっきり言えないんだろう…… 別に初めてのデートじゃないのに)

こんな時に引っ込み思案な自分が恨めしい。どうしてはっきりと言えないの。
内心やきもきした想いを抱えながら、再び誠と公園を散歩する言葉。


451 :mark:2008/03/29(土) 20:20:19 ID:McJI+5qV
1時間後

「さすがにそろそろ公園を出てもいいんじゃないかな?いくら明日も休みとはいえ、
 他の所をまわる時間がなくなっちゃうよ」
「ええ、そうですね……」
「せっかく遠出したんだから、もっといろんな所へ行こうよ。もちろん言葉が
 気に入りそうな場所は押さえてあるから」
「……ありがとうございます」
「どうしたの?心なしか元気がないように見えるけど」
「いえ、そんなことありません。ちょっと歩き過ぎて疲れちゃったかな……」

全く疲れていないわけではないけど、咄嗟に嘘をついてしまう言葉。

「そっか。なら、少し休憩してから出よっか」
「はい、どうもすみません」

そう言い、ボート乗り場近くにあるベンチに座る事にした。
相変わらずゆったりとした時間を過ごしているが、これ以上理由をつけて公園に
とどまるのは無理そうだ。
誠は言葉を気遣って休憩しているつもりだから、遅くとも20分くらいで
切り上げる事になるだろう。

ボートに乗ってくれるよう頼める最後のチャンスだ。でも、
誠に本心を気付いてもらいたいという気持ちと、自分ではっきり言わなければ、
でも断られたらどうしようという気持ちが交錯し、言葉は誠に何も話せなかった。
誠はそんな彼女の様子を、単に疲れて無口になっているとだけ思っているらしく、
単純に言葉を気遣うだけであった。

時計の針は粛々と刻む。

「もう、十分かな?足の疲れもとれたと思うけど」
「あ……、はい。付き添って下さってありがとうございます」
「それじゃ、行こ」

そう言いながら誠はベンチを立ち、言葉も遅れて立つ。
それとほぼ同時に、隣のベンチに別のカップルが座り、彼らの雑談が
聞こえてきた。


452 :mark:2008/03/29(土) 20:21:29 ID:McJI+5qV
「ねえ、後でボートに乗りましょうよ」
「えー。この前も乗ったばかりじゃん。腕が疲れるからパス」
「ぶーぶー。(彼氏の名前)は根性ないね〜」
「オレを勝手に根性なしにすんなよ(彼女の名前)。わかったわかった。
 後で乗ろうぜ」
「ホント?やったー」


(文句を言っている割には嬉しそうだな……)

「言葉」
「あ、すみません…… 勝手に立ち止まったりして。行きましょう」
「ひょっとして、言葉もボートに乗りたいのか?」
「え?どうして……」
「何だか視線が池というか、ボートを見ているようだったからさ。それに、
 今のカップルの話、俺にも聞こえたし」
「はい…… 誠君と一緒に、ボートに乗りたいです。……でも誠君、
 他にも寄りたい所があるんでしょう?」

ボートに乗る事は、元々予定に入っていない。ここで自分のわがままを
通したら、自分だけが楽しいデートで終わってしまうのではないか?
内心誠がうんざりして白けてしまうのではないか……

「いや、いいよ。一緒に乗ろうぜ」
「でも…… 本当にいいんですか?他の所へ行くのも楽しみにしていたのでは
 ないですか?」
「他の所へは、また今度寄ればいいさ。それに、言葉にいつも気を遣わせて
 自分だけ楽しむのはフェアじゃないし」
「誠君……」
「だから、一緒に乗ろう?な?」
「……はいっっ!」

嬉しそうに言葉が誠に応える。
そして、その足で貸しボート乗り場へ行き、誠と言葉は、手こぎのボートで
幸せな時間を過ごす事になった。



453 :mark:2008/03/29(土) 20:22:31 ID:McJI+5qV
「ごめんなさい。私のわがままに付き合わせてしまって…… でも、
 嬉しいです」
「それは言いっこなしだって。こういうのも、立派なデートだもんな。
 考えてみたら」
「もっと早くに勇気を出して、誠君にお願いすればよかったですね。くすくす」

タイミングを合わせて漕ぐのに戸惑いはしたが、どうにか慣れ、
2人の乗るボートは木々の近くをゆっくり移動していた。

「時折別のボートが通りかかるけど、カップルらしき人がちらほら居るな」
「ですね。私と同じように、恋人との優しい時間をこうして過ごしたいと思って
 いるのでしょうね……」

ありきたりと言われればそれまでだ。しかし、誠・言葉にとっても、この時間は
優しく穏やかであり、何にも変えられないものであった。

「誠君。少しだけ動かないでくれませんか?」
「ん?どうしてだい?」
「肩の後ろ近くに葉っぱがついています」
「ああ、それなら自分で取るよ」
「誠君はオールを動かし続けて腕が疲れているのでしょう?私に取らせて下さい」
「わかった。じゃあ、お願いするかな」

ボートが傾かないよう、ゆっくりと誠のそばに寄る言葉。
そして………



夜の桂宅

「それでお姉ちゃん、誠君のくちびるを奪っちゃったんだ。お姉ちゃん大胆〜」
「ちょっと!奪ったなんて人聞きの悪い事言わないでよ。あれはその、お互いに
 どきどきしたというか、間近でそういう雰囲気になったというか……」
「でもキスしたんでしょ?いいないいな〜」
「むう……」

「言葉もそんな年頃になったのね…… 私もお父さんと付き合い始めた頃を思い出すわ」
「お母さんまでもう……」

幸せ気分でデートを終え、自宅に帰った言葉は、妹の心から質問攻めに遭い、
さらに早く帰宅した母親に、今日の件を知られる羽目になったのであった。
妹や母親のはしゃぎぷりに迷惑しつつも、孤独にすごしがちだった以前とは違う、誠と
穏やかな日々を過ごせる事に、言葉は喜びをおぼえるのであった。

(これからも、誠君とずっと一緒に過ごしたいな……)


(おしまい)


454 :名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 23:28:48 ID:1/i0q+BX
>>ショートネタL (447-448)様
…夜食のおにぎり食えなくなった。どうしてくれる?(苦笑)
ともあれ、GJ。

>>mark様(450-453)
互いを気遣える余裕のあるデート。
こういう話はとてもいいですね。
GJ。
(追伸)
手漕ぎボートでよかった。
もし、足漕ぎのスワンボートだったら、何かの罰ゲームだw。


455 :名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 16:48:58 ID:F1iGLVGx
>>450
もどかしい もどかしすぎる
もどかしさで死ぬ

どう考えても恋愛ベタな言葉
それにゆっくり付き合う誠
いいよねぇ・・・・コレ って感想が終わってしまうんですが
すみません 余韻楽しんでます(ありがとうございました)

456 :名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 19:42:51 ID:boXs4z2F
>>450
乙です。
こういうSSは何度見ても和みます。
いつもいつもお疲れ様です!

457 :名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 21:46:21 ID:MLwEs9LH



458 :名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 10:25:22 ID:RcC3+oX4
hosyu

459 :名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 23:56:29 ID:RYXZwaSp
補習

460 :名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 23:59:46 ID:Bc1qs72U
kousinn kita


461 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 00:48:13 ID:DzaGJl1G
ショートネタM
語り手:誠


「私、もう誠しかいないんだよ…?」
「…俺には、言葉がいる。俺の気持ちはもう揺るがない。これからは言葉だけを見るって誓ったんだ。」
「私、誠くんのこと、これまでのこと許すって決めたんです。たくさん傷ついたりしましたけど、それでも私……誠くんのこと愛していますから……」
「…ま…まことっ……まこ…とぉ……!」


それは、言葉と一緒に駅のホームへと向かうため、階段を下りている最中に思い出した二週間前の出来事。
揺れる気持ちに決着をつけるため、言葉とこれからを生きていく覚悟を新たにするために、俺は放課後の
学校の屋上に世界を呼び出し、言葉立会いの下、世界に別れを告げた。
既に親しくしていた友人とも疎遠になって、幼馴染であり親友である刹那とも離れ離れになっていた世界。
世界が俺しか頼れる相手がいないというのは本当だったが、俺には言葉がいるから、俺に世界を支えることは出来なかった。
あれから世界は登校拒否し、その結果出席日数が足りなくなったために留年が決定した。
そんな俺の顔色を心配したのか、横を歩く言葉が顔を覗き込んで声をかけてきた。

「誠くん、どうかしたんですか?」
「いや、急にこの前のことが頭に浮んで…」
「…そうですか。」

何か別のことを言って誤魔化したほうがよかったのかもしれない。
気まずい雰囲気が流れ、今まで夕飯のおかずについて話していた言葉の口が止まる。
流れを変えなければと思い、思考を巡らせていた時、俺の携帯電話が鳴った。

ホームに降り立つと同時に電話を取る俺。
先ほどのこともあって少し慌てていたため、液晶の相手の名前を確認もせずに取ったが、電話の向こうから聞こえる声で、電話の主が誰かはすぐに分かった。

『誠…出てくれてよかった。』
「世界…どうしたんだよ?二週間も学校休んだりして。もう学校じゃお前、留年確定だって言われてるぞ?」
『留年、か…。そうだよね。今回が初めてじゃないし、出席日数やばかったのに追い討ちかけたら、そうなるよね……』
「…西園寺さんですか?」
「…あぁ。でも、すぐに切るから。」
『誠、桂さんと一緒なんだ。そっか…そうだよね…』
「なぁ、世界。何の用なんだ?」
『…どうしても最後に確かめたくてさ。もう一度。……私たち、本当にやり直せないの?桂さんじゃなきゃダメなの?』
「世界…。学校で言ったとおりだから。俺は、言葉好きだ。……言葉は許してくれたんだ。こんな弱くて、フラフラとしてばかりの俺を……」
『わ、私だって…!』
「俺は、言葉のことが好きだから…」
『どうしても、諦められないよ……。私、誠のことを愛してる…。』
「世界…」
『私には…もう誠しかいないの。私、誠がいないと生きていけないの…。やり直したいよ……誠ぉ……』
「……駄目だ。何度も言うけど、俺には言葉がいる。俺は言葉が好きだ。だから、もう…世界のことを支えることは出来ない。」
『……まこ…と……うぅ…っ!』
「……じゃ、切るから。」
『それなら最後に一つだけお願い…一つだけ…』
「…なんだ?」
「まことぉー!!かつらさあぁぁぁ!!ん」
「えっ?」
「えっ?」

たった今まで電話の向こうから聞こえていた世界の声がすぐ近くで聞こえた。
二人同時に顔を上げて向いた先は正面にある反対側のホームで、そこには、携帯電話を握り締めて、制服姿で立っている世界の姿があった。
世界は俺達が姿を認めたのを見ると、線路に降り立ち、こちらに向かって手を振って声を上げた。


「忘れないでえぇぇぇー!!」



462 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 00:52:03 ID:DzaGJl1G
そう叫んだ瞬間の世界の顔は、始めて会った気と同じように輝いていた。
両目から涙を流して、満面の笑みを浮かべるその表情があまりにも眩しく思えた。
だから、俺たちは……反対側のホームに電車が滑り込んできて、世界が電車の下に消えるまで我を失っていた。




───キキィィー!!グキャッ!!




電車のけたたましいブレーキ音と、蟹を踏み潰したような生々しい音が聞こえた瞬間、俺たちの記憶は途絶えた。








……それからのことは、よく覚えていない。
俺と言葉は気がついたとき、駅員の詰め所にあるベッドに横になっていた。
駅には警察やその関係者が来ていて、大きな騒ぎになっていた。
目が覚めた俺たちは駅員から事情を聞き、俺たちが気絶してから二時間経っていること、世界が電車に轢かれて即死したこと、
世界の遺体は原型を留めていないこと、世界が亡くなる直前まで通話していた相手が俺たちだと警察に特定されたことを聞いた。
どうやら、俺たちが榊野学園の制服を着ているということと、事故当時、周囲にいた多くの人の証言で関係者と特定されたらしい。
俺たちは横になったまま警察に事情聴取を受けたが、その時に驚くことが判明した。
───言葉が記憶喪失になっていたのだ。

言葉は俺が話しかけても、俺が誰か分からず、駆けつけた家族のことさえも分からず、すぐに病院に運ばれていった。
俺もついていこうとしたが、俺は事情聴取が残っていたために、言葉の救急車に同伴することは出来なかった。




……それから一週間後。
どんな聴取を受けたかは語りたくない。
心身状態はショックからまだ抜け切っていなかったが、言葉は俺より事態が重かった。
まず、家族のことは思い出したが、事故のショックで、榊野学園入学以来の記憶が全て抜け落ちていた。
入学式以来の記憶がなく、俺のことも世界のことも覚えておらず、自分のクラスの担任の名前を思い出せなかった。
言葉の母…真奈美さんを通じて聞いた、言葉の担当医の話しによれば、この先記憶が戻る見込みはないとのことだった。
もし記憶が戻るようなことがあっても、それは本人にとって辛い記憶を喚起するだけのものとなってしまい、このまま忘れていた方が言葉のためなのだという。
さらに、言葉が元の学生生活に戻るには、代替記憶を催眠療法を用いて移植し、新天地へ越して新たな学校に入らねばならないと聞かされた。
それは、俺が言葉と復縁する可能性は皆無という意味でもあった。

463 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 00:52:54 ID:DzaGJl1G
───それから更に一週間後


「誠くん…。がこういうのはどうかと思うけど……あの子のことは忘れて、前に進んでちょうだい。」
「真奈美さん……」
「…私も辛いの。ついこの前まで笑ってたあの子が、人形みたいになって…慣れ親しんだ土地とも離れなければならない…。正直、私も主人も信じられなくて…」
「…俺が、俺が悪いんです!言葉があんなことになったのは、全部…俺が優柔不断で…!」
「自分を責めちゃ駄目!」
「!!」
「…終わってしまったことと割り切れれば、どんなに気が楽でしょうね。でも、どうにもならない…。あなたはあなたの道を進んで。言葉のためにも…」
「……は…い…」
「……お母さん。お父さんが出発するよって。」
「ごめんなさいね、心。今行くって伝えて。」
「あと、誠くんにも伝言。」
「俺にも…?」
「……言葉と仲良くしてくれてありがとうって。」
「…そうか。ありがとう。」
「それじゃ、私たちはそろそろ……」
「分かりました。皆さん、どうかお元気で……」
「……バイバイ、誠くん。」
「バイバイ……心ちゃん。」

俺は言葉の家が引越しする噂を聞いて、遠くからそれを見ていた。
最後までそうするつもりだったが、出発前に真奈美さんに姿を見られて、先ほど経緯に至る。
言葉は最後まで車の中から姿を見せることはなく、去っていった。
右手には、ついさっきまで言葉たちが暮らしていた豪邸。
人気のない豪邸からは表札が取り除かれ、近々、売家の看板がかけられることだろう。








これが、俺と言葉の関係の終焉。
あれから十年が経つが、世界が最期の瞬間に浮かべた笑みは今でも脳裏に焼きついたまま。
引っ越した言葉がどうなったか、俺に知る術はなく、今何処で何をしているのか全く分からない。
俺はあれからも榊野学園に通い続け、なんとか卒業して、何となく看護士になった。
学園生活時代は周囲の視線や陰口、そういったものは飽きるほど浴びたが、一ヶ月もすれば気にならなくなっていた。
いや、そういったものに晒され続けたために、感覚が鈍感になっただけなのかもしれない。
言葉と分かれてから俺は、誰とも付き合うことはなく、それでも余計な揉め事を回避したくて、結婚相手もいないのに薬指に指輪を填めた。

「……」

世界の墓に水を掛け、花を添えて手を合わせる。
ここには俺以外に、世界の母である踊子さん、世界と幼馴染で親友だった刹那、友人の黒田光や甘露寺七海も来ているようだ。
それらは、墓に添えられた供物やメッセージカードなどで判別できたが、一度も彼女らと墓地で出くわしたことはない。
例え出くわしたところで、話すことはないし、かえって気まずくなるだけだから、会わないでいるほうが助かるのだが。




季節は春を迎えたが、外の風は冷たい。
俺は一人墓地を後にし、日常へと帰っていく。






464 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:00:45 ID:85cKZXdp
>>461
寝る前に立ち寄ったのですが・・・

永遠にの世界バージョンですよね
あの薄氷を踏むような関係
どう転んでもおかしくない関係
これもひとつの未来(永遠にもこちらも見たくはないですが)なんだと
考えさせられました
やっぱり重苦しいです

力作乙でした

465 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:53:50 ID:8n5o9BzV
>461
言葉の記憶を破壊し去ってしまった分、原作の「永遠に」よりキツい…。

466 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 10:53:01 ID:dPBrcSXI
こういうの見ると、二股END「二人の恋人」が
正しいのではと思ってしまう

467 :名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 12:48:28 ID:04TBC2yQ

>>ショートホラー様(461−463)
最期に向けられる顔が憎しみの顔というのも辛いが、
笑顔というのはもっと辛い。
そう感じずにはいられませんでした。
後日談の重さ・リアルさも秀逸です。
GJでした。


468 :名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 13:04:07 ID:xKHVW8Zn
ショートネタN
語り手:光


ある人物の証言のもと、桂さんと世界の子供の父親が泰介であることを知った私。
犯した過ちは清算しなければならない。
私は某公園で私と桂さんと世界の子供が一同に集まる日を狙って首輪を用意した。

子供たちが桂さんと世界の母親から死角になった時、私は二人に隠れて子供たちに首輪をかけさせると、子供たちは綺麗なプレゼントだと喜んだ。
ところで、この首輪の紐はピアノ線で、三つとも私の車に繋がっている。




子供たちと桂さんと世界の母親の死角に止めてある私の車。
私はそれに乗り込むと、頃合いを見計らって車を急発進させた。






469 :名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 13:55:51 ID:i+LaXJou
いやさらにシュールさが増してますね
でも子供は可哀想かな
むしろ泰介を3枚におろして子供にわけろと・・・

470 :名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 23:44:17 ID:7bZYMmHG
>>ショートホラー様(468)
これはまた後味の悪いものを…(いい意味で)。
光自身は何も悪くなかっただけに、どうにもいたたまれない。
GJ。

471 :名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 09:21:23 ID:yeVBkgSt
hosyu

472 :woodchuck:2008/04/06(日) 12:13:57 ID:Ui7oZNww
お花見
_________________________

出演: 誠 いたぅ 言葉 心 その友人's 真奈美 その旦那
場所: 桂家 リビングと庭
特殊表現: ありません
_________________________


日曜日のちょっと遅い朝、愛しい人からのコール

「言葉、今日はどうしたんだい?」
「(お花見ですよ)」
「お花見?」
「(はい)」

花見と聞くと
加藤の親父さんに無理やり引っ張り出される
ここ数年の光景を思い出しあとずさりする・・・・

「おれ未成年だし・・・・」
「(・・・・・・・・ふふ(笑 何をいってるんですか
 それにまだお昼じゃないですか)」
「そ・・・ そうだな」
「(お茶でお花見ですよ お団子も用意しましたから
 もしご都合がよければお母さまも・・・・)」
「ぁ・・・・母さんはちょっと出かけてるんだ朝から
 でも妹が・・・いたるがいるんだけど・・・・」
「(いたるちゃんがいるんですか?
 なんでもっと早く教えてくれないんですかもう)」
電話口ですねている言葉の表情を想像する

「いや 昨日の晩急に駄々をこねてさ・・・」
「いたぅ 駄々なんてこねてないもん!!」
「(ぁ・・・いたるちゃん!)」
「いたるはいいからさ・・・・ その連れて行ってもいいかな」
「(もちろんです いたるちゃんの着物も用意しなくちゃ・・・)」
「ぇっ?」
「(お着物ですよ まことくんもちょっとだけおめかししてきてくださいね)」
「あ・・・ぁぁ ネクタイいるかな?」
「(いえ、ジャケットにパンツ、靴だけで・・・・)」
普段誠の服装に何も言わない言葉がいうんだからなぁ・・・
誠もそれなりに考えることにする
「わかった」
「いたぅも?いたぅもおでかけ?」
「ぁあ」

473 :woodchuck:2008/04/06(日) 12:14:34 ID:Ui7oZNww
細かな時間を打ち合わせて電話を終える
あんまり時間が無いな・・・・
いたると一緒にシャワーを浴び着替えて
軽く食事をとってから出かけることにする

「いたる? そろそろでかけるよ」
「う〜ん 待ってておにいちゃん」
「何してるんだ?」
「絵を描いてるの」
「誰の?」
「おねーちゃんと心おねーちゃんと・・・」
「そ・・・そうか」
「持っていくのか?」
「うん!」

__________

インターホンを鳴らすと
玄関まで進めといわれる
ドアを開けるとそこには大輪の・・・・・
いや言葉と心ちゃんがいる

思わず声を失う

「えっへぇ・・・・すごいでしょ お兄ちゃん」
最近心ちゃんは俺のことを
「まことくん」と呼ばずに「お兄ちゃん」と呼ぶようになった
まだ時々は「まことくん」のままなんだが・・・
いたるから呼ばれる「オニイチャ」とはちょっと違ってくすぐったいが
言葉にそういうように言われたらしい・・・・

「・・・ 2人ともとっても綺麗だ」

言葉は顔をあからめて俯いている

「それ以上いうとおねえちゃんこのまま固まっちゃうからさ
 それくらいで上がってきて お兄ちゃん」
「あぁ・・・」
「いたるちゃんはこれからお着替えだよ」
「おきがえ?」
「うん お姉ちゃんたちとお揃い、着物に着替えるの」
「やったぁ!!」
「ありがとう、心ちゃん・言葉」
「いいんですよ 心のお下がりでごめんなさい」
「そんなこと・・・ いたるが本当の妹になったみたいでうれしいよ
 いたる・・・・ いつも寂しい思いしているからさ」
「・・・・・(コクリ」

474 :woodchuck:2008/04/06(日) 12:15:07 ID:Ui7oZNww
いたるは心ちゃんに連れられてすでに姿がみえない
玄関をあがるといつも以上に清楚な言葉がすぐ目の前にいる
思わずぎゅっと抱きしめる
「ダメですよ まことくん 着物が乱れてしまいますから」
そういって裾を直す言葉がとても艶かしくて・・・・
思わずキスをしてしまう
「ぁ・・・・」

その時廊下の角からいたるが転んで倒れるのが目に入る
「ぁ・・・いたるちゃん まだ早いって・・・・」
「いったぁーーい」
涙目のいたるだったが心ちゃんを追いかけて今度こそ姿が見えなくなる

「もう・・・ まことくんったら」
「ゴメン・・・」
「あとできちんとしてくれたら許してあげます」
そう真っ赤な顔をして言うと
さっとリビングに行ってしまう

「ぁ・・・ 待ってって」
「待ちません」

「いらっしゃい 誠くん」
「おぉ来たか・・・・」
「はい、お邪魔します 今日はお誘いいただいて」
「挨拶はいいから こっちに座りたまえ」
「は・・・ はい」

「お父さん! 今日はお酒はダメですからね」
「なんだ 花見なのに酒がダメとは・・・・」
「お茶会なんですから」
「まぁ 後からな 誠くん」
「は・・・ はぁ・・・・」

どうやら午前中にご両親の仕事の関係者のお茶会があったらしく
お父さんはもう少しほろ酔い状態だった
桂家にはお父さんの書斎の縁側に面した庭に大きな桜の木があり
今が満開、見ごろなのだ
そこに露天の茶席が設けてあり
すでに心ちゃん、卯月ちゃんほかお友達数人(中には男の子も・・・)
言葉と心ちゃんの間にいたると準備ができていた

「わたしはここで続きをしているからな 若い者で楽しんでおいで」
といいながらソファで体勢が崩れそうになるお父さんを真奈美さんが支える
「まったくもぅ 言葉の彼や心の友達がいるっていうのにねぇ」
俺に向かって優しく微笑みかけてくれる
「あの・・・ いたるのこと、ありがとうございます」
「いいのよ いたるちゃんかわいいわ まるで心に妹ができたみたいって
 みんなで喜んでいるの 特に心がね嬉しそうなの・・・」
「はい・・・ とっても優しくしていただいて ありがたいです」
「・・・・・ はい あなたももう行きなさい 皆が待ってるから」

475 :woodchuck:2008/04/06(日) 12:15:33 ID:Ui7oZNww
誠が列に加わると
慣れた手つきで心ちゃんと言葉がお茶をたてていく
いたるは正座になれていないせいか落ちつかなげだ
察した言葉がちいさなクッションをだしていたるの膝の間にいれてくれる
「(内緒なんだけど わたしもよく使うの)」
いたるはそれをきいて安心したのかにっこり笑って座りなおしている
「(ありがとう 言葉)」
言葉は何も言わずに目だけで返事をする

皆が順にお茶をのみ、お団子をたべ・・・ 形だけすぐに終えると
やっと団欒の時間だ
第一声が心ちゃんの一言

「お兄ちゃん 玄関での続きしたかったらしてもいいよぉ!!!」

あまりの一言に言葉も俺も顔を真っ赤にして慌てる

「オニイチャ チュッチュしてたよね」
いたるが口を尖らせて心ちゃんの方に向く

「チュッチュ????」卯月ちゃんの横にいた大輝くん?という男の子が色めく
「まだお前には早い!」思わずおれがそう叫ぶと
「ふーーーーーーん」と心ちゃんが大仰に言う
「そんなことしてたんだ お兄ちゃん達 リビングにはお父さんもいたのに」

あぁこんなことならお父さんと一緒に酒でも飲んでればよかったと後悔しかけたが
横にいる言葉のたおやかな姿をみて「まっいいか」と思わず口にする

「イタタタタタ・・・」

言葉に足の甲をつねられた
「よくなんかありません」
結構本気で怒っていた
__________

お開きになったあと
心ちゃんと友人たちは近くの友達の家に遊びに出かけるのだという
「お兄ちゃん いたるちゃんも一緒に連れて行っていいかな?」
いたるは?と見ると心ちゃんの服の裾を引っ張るように持ち
すっかり馴染んでいた

「迷惑じゃないなら・・・」
「うん いたぅちゃんとするもん」
「いいのかな?」
「大丈夫 任せておいて!」

そういうと潮が引くように皆が出かける
真奈美さんはというとやっとのことでお父さんをベッドに運んだらしく
リビングで休憩中

476 :woodchuck:2008/04/06(日) 12:16:12 ID:Ui7oZNww
「わたしの事はいいから ちょっと休ませて」
「おかあさんここで寝ると風邪引くわよ」
「だってお父さんお酒くさいんだもの・・・・」

いそいそとタオルケットをもってくる言葉

「ぁぁ ありがとうね 言葉」
「うん」
「あと、着物、皺になるから脱いでいいわよ」

そう言って意味ありげに俺のほうを見る真奈美さん
「もう彼には十分に見てもらえたんでしょ?」
そういって言葉に微笑みかける
「もう・・・ おかあさんったら」
「惚れ直した?」
俺にも同じように微笑む
思わず

「はい」

と答えてしまったものだから
言葉がそこで完全に固まってしまう

落ち着いた言葉と
一旦ふたりで廊下にでる

「あの 着替えますから もう少しリビングで・・・」

ちょっと申し訳なさそうな言葉がかわいらしい
言葉の姿をあらためてじっくりと見た後思い切って言う

「あのさ・・・ それ、そばで見てたらダメかな?」

「ぇ?・・・・ ぇええええ!・・・・・」
思わず言葉の口をふさいで声を押さえる

__________(続・・・・・・くかな?)

終了です
キャラすれに「甘い生活」のひとつが引用されていたので
あわせて書いてみました
和服、言葉、脱ぐ・・・ここまで揃えてここで終わるか(笑

ということでひさしぶりに失礼しました。 woodchuck

477 :名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 22:11:17 ID:efSf7q/6
>>woodchuck様(お花見)
ほのぼのした、それでいて凛とした美しさ、堪能しました。
いい空気になるとつい調子に乗るのも、誠らしくて良かったです。
GJでした。
(追記)
>和服、言葉、脱ぐ・・・ここまで揃えてここで終わるか
同意。
特殊表現突入でも、未遂終了でも、一興だったのにw。


478 :名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 14:00:43 ID:zcShAjHb
GJ!
シュールな作品の後にほのぼのとした一品だったので癒されました。


しかし最近人少ないなあ……

479 :名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 19:16:42 ID:x+Ku/vDK
燃料供給が全然無いから仕方が無い。
そもそも、このような状態でここまでスレを伸ばせている事実自体が
充分驚異的な話だよ。

480 :名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 22:57:35 ID:4oNUK/uU
久々にいたるSSを投下します。

今回は前後編構成の前編を。

今ブログに書いてるやつで大変ですが出来る限りこちらも続けたいと思います。

481 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 22:59:17 ID:4oNUK/uU
いたるの休日の続編です。

いたるの思い出(前編)。


病院にて。


「はあはあ、言葉いたるは?」
「さっき担ぎ込まれてまだ目が覚めていません。」
誠はいたるが学校で頭にボールをぶつけられて病院に担ぎ込まれたと
連絡があったので飛んできたのだ。

「いたる、いたる、しっかりしろ。」
誠は寝ているいたるを揺り動かした。
「落ち着きなさい誠。MRIでも異常はないし
 後は目が覚めるのを待てばいいだけの状態なんだから。」
この病院の看護師である誠の母がそう言って誠をなだめた。
そんな誠の肩に言葉がそっと手を添えた。

それから30分くらい経っただろうか。
「うーん。」
と声を上げていたるがようやく目を覚ました。
そして誠を見つけると
「お兄ちゃん。」
と言って抱きついてきた。
それだけじゃなくて誠の胸に頬擦りまでしている。

ここ数年のいたるは言葉や心に対して同じ様な行動を取ることはあっても
兄の誠に対してはそんな事はしなかった。
だからそこにいた全員が唖然となってしまった。
でも誠の母は職業柄落ち着いて医師を呼んだ。

482 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:00:07 ID:4oNUK/uU
「お兄ちゃん、ここどこ?」
「病院だよ。いたるが頭にボールをぶつけられて気絶したって聞いて飛んできたんだ。」
「ボール?」
といたるは首をかしげた。
「覚えてないのか?」
「うん。」
いたるがそう言った途端に面会時間終了のアナウンスが流れた。

「母さんいたるを頼むね。」
「ここは病院よ。誰に向かって物言ってんの?」
「ごめん。いたる明日も来るからゆっくり休むんだぞ。」
「お兄ちゃんどこか行っちゃうの?」
「ああ俺は帰るけど。」
「やだやだ。いたるを置いてっちゃやだあ。」
とまた誠に抱きついて放そうとしない。
「大丈夫だよ母さんがいるから。」
「そうですよ。いたるちゃん。」
言葉がそう言うといたるが不思議そうな顔をして言葉を見た。
そして信じられない事を言った。
「お兄ちゃん。この綺麗なお姉ちゃんだあれ?」


医師が全員に落ち着くように言ってからいたるに質問を始めた。
「お名前はいたるちゃんでいいのかな?」
「うん。そうだよ。」
「今何歳?」
「6歳。」
「ええっ!」
誠が思わず声を上げて誠の母は深刻な表情になり
言葉は両手で顔を覆って俯いてしまった。


483 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:00:41 ID:4oNUK/uU
どうやらいたるは6歳まで記憶が戻ってしまったようだ。
当時の舌足らずな口調では無いものの見せる表情や
仕草は6歳の頃のいたるそのものだった。
医師からはケガそのものはコブ程度で済んでいるので命に別状は無い。
現状についてはとりあえず2〜3日入院させて様子を見ると言われた。


帰りの車中で。


「参ったなあ。いたるのやつまさかあんな風になっちゃうなんて。」
「・・・・・」
「言葉?」
信号待ちで誠が助手席の言葉を見ると、言葉は声を殺して泣いていた。
「いたるちゃん・・・うっうっ。」
言葉にとっていたるはもう1人の大事な妹だ。
とてもよく懐いてくれてたし言葉もよく可愛がっていた。
そんないたるだったのに今のいたるからは自分の存在が消えている。
それはとても悲しくて辛い事だった。


484 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:01:23 ID:4oNUK/uU
一週間後病院にて。


いたるの症状はコブが引っ込んだくらいで他は変わりなかった。
誠達が見舞いに行くといたるは無邪気に喜んで甘えてきた。
そんな状態だからいたるの学校には理由を話して
同級生達に現状を知られないようにした。

いつもの生活に戻せば記憶が戻るかもしれないと医師に言われたので
いたるを桂家に戻そうとしたけれど今のいたるには心や真奈美達の記憶が無い。
仕方が無いので誠の母のマンション(誠の実家)に連れて行くことになった。


誠の実家にて。


誠の母は留守がちだし誠も四六時中ついているわけにもいかなかったので
言葉も一緒に誠の実家で生活する事になった。
そして今日がその一日目。

「お兄ちゃんお腹空いた。」
「何が食べたい?」
「ハンバーグ。おにーちゃんのハンバーグ♪」
「わかったハンバーグだな。」
誠がハンバーグを作ったらいたるは本当に嬉しそうに食べていた。
でも昔と同じ様に手掴みも交えて食べたので服が随分汚れてしまった。
「あーあ。随分汚しちゃったなあ。
 俺が後で洗濯するから言葉はいたるを風呂に入れてやってくれないか?」
「わかりました。」

誠が自室でいたるの現状を知らせるために桂夫妻へメールを書いていると、
「あっダメです!いたるちゃん!」
と言う言葉の声と廊下をドタドタと走る音が聞こえたと思ったら
ドアがバンっと開く音とともにいたるが部屋に飛び込んできた。


485 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:01:53 ID:4oNUK/uU
「お兄ちゃん、シャンプーハットと魚釣りセットが無いよお。」
「今そんなものあるわけない・・」
と言いながらドアの方向へ振り返った誠は固まってしまった。
いたるは何と全裸だったからだ。

今のいたるの中身は6歳でも体は16歳の少女そのものであり
しかも同年代の娘より目立つスタイルなので実の妹とは言え
誠も目のやり場に困ってしまう。
「い・いたる裸でうろついちゃだめだ!」
誠は赤面しながら必死に目をそらした。
「なんでなんで?それよりお兄ちゃん一緒にお風呂!」
そう言って誠の腕を引っ張る。
「だめだ。」
「やーだ一緒にお風呂!」
「だめだって。」
「うわーんお兄ちゃんのイジワルー。」
そう言っていたるは泣き出した。
誠は本当に困り果ててしまった。

暫く呆気に取られて一連の様子を見ていた言葉が慌てて部屋に入ってきた。
そしてバスタオルをいたるの体に素早く巻きつけると
「いたるちゃん。誠君は忙しいから私と一緒にお風呂に入りましょう。」
と穏やかに説得した。
「本当?」
「ええ。」
「わ−い一緒に入ろう。」


486 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:02:34 ID:4oNUK/uU
風呂場にて。


10年前と同じ様にいたるは言葉がとても気に入ったらしくてこの一週間でよく懐いていた。
だから風呂にも喜んで一緒に入った。
「お姉ちゃんやさしいから好き。」
「そうですか?」
「うん。」
「ありがとうございます。」
そこでふと思い出した。
10年前もいたるは同じ様に言ってくれた。
今と同じ様な表情で。
記憶をなくす前もいたるは自分に言ってくれた。
”おねーさんやさしいから好き”

同じ好きでも意味が違っていた。
10年間の付き合いを通しての”好き”がそこにあった。
いたると自分が共有してきた時間がそこにあった。
言葉はそっといたるを抱きしめた。
いたるは無邪気に「キャハハ。」と笑った。

前編End

487 :いたるの思い出(前編):2008/04/08(火) 23:06:37 ID:4oNUK/uU
後半はいつとはお約束できませんがそのうち投下いたします。

488 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 00:46:42 ID:uxmZEb8d
誠の心配
言葉の深い愛情がすごく感じられて
いたる愛されてるなぁってなんだか和みます
・・・・本当は心配しなければならないのだけど
命に別状ないってわかってるからでもありますが


本論とは別に
性的虐待後の幼児退行のようにも思えて
止だし
止だし
止だし・・・あかん 寝ます



489 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:14:54 ID:/A3Yc2/w
投下しようか迷ったが…


今日は、妹のいたるが成人を向かえる日であり、いわば一つの記念日。
いたるが無事に大学に入学してから、二年が経った。
俺は言葉と心ちゃんと一緒にいたるの成人式に付き添っていた。
会場で四人並んで記念写真を撮影すると、言葉と一緒に暮らしてる東原巳のマンションへ帰宅。

その日は四人で夜遅くまで談笑していたが、時計が十時を回り始めた頃、心ちゃんが帰宅しなければならなくなった。
心ちゃんを実家まで送っていくことになったが、時間が時間なため、安全を考慮して、車で実家まで送っていくことにした。
しかし、言葉が送迎を買って出て、更に今日から三日間は実家に泊まると言った。

「積もる話もあると思いますし、たまにはいたるちゃんと二人の時間を過ごしてください。」

言葉なりの気遣いなのだろう。俺はそれに素直に甘えることにし、玄関先までいたると一緒に二人を見送った。
出発間際、明後日の正午近くに帰ってくるといい残すと、言葉は心ちゃんと一緒にマンションを出た。
言葉たちが実家へ帰り、家には俺といたるの二人が残され、しばし、いたるの幼い頃の話に興じる。
つまりは、俺の高校時代の話などに花を咲かせ、久々に兄妹二人きりの時間を満喫した。




気が付けば時間は零時を回り、日付が変わっていた。
いたるは大学の冬休み、俺は会社の有休のため、今週一杯は休みだ。
つい遅くまで話しこんでしまったが、休み中にルーズな生活に慣れると休み明けが辛くなるため、そろそろ寝ることにした。
言葉が帰って来るのは三日後の正午過ぎ。
日付を跨いでいるから、正確には明後日の正午過ぎだが、それまではいたると二人で買い物にでも出かけたりして、兄妹水入らずで時間を過すのも悪くない。

「お兄ちゃん。」
「なんだ?」
「あの、あのね…。今日は、一緒に寝てもいいかな?」
「え?」
「偶にくらいいいでしょ?久しぶりに昔みたいに…」
「俺たちもう、いい年した大人だぞ?」
「駄目なの?」
「うーん……」
「おにーちゃと一緒に寝たいよぉ。」

490 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:17:58 ID:/A3Yc2/w
幼い頃の呼称で俺を呼ぶいたる。
そういえば、いつの間にか、お兄ちゃんって言えるようになったんだったな。
おにーちゃ、おにーちゃって、昔はよく呼んでたのに。
昔の呼び方で俺を呼ぶいたるの声に、懐かしさが込み上げてくる。

「…そうだな、偶にくらいならいいか。」
「えへへ。ありがとう、おにーちゃ。」
「それじゃ、寝る準備するか。」
「うん。」

口調だけでなく、身振り素振りまで昔に戻っている。
ただ一緒に寝るだけのことなのに、こんなに喜んでくれるとは。
成人したとはいえ、まだ心は子供のままなんだなと思いつつ、いたるを伴って洗面所に向かった。




その日、俺はおかしな夢を見た。
学生時代の俺と幼い頃のいたるが見知らぬ公園にいる。
俺はロープが張られた遊具を上っている最中、どういうわけか両手両足がロープに絡み、身動きが取れなくなった。
困ったことに、このロープ、どう足掻いても外れず、俺は遊具に拘束されてしまったのだ。
そこへいたるがやって来て、ロープを解いてくれるのかと思いきや、こちらに笑みを向けてじゃれてくる。
俺は恥をしのんで、いたるに助けを求めようとする。
しかし、何故か声が出せず、俺はいたるの遊び道具にされる始末。

そこで夢は醒め、目にはいつもの見慣れた部屋の天井が映り、背中にはベッドの布地の感覚が蘇った。
身体はすっかり寝汗をかいて、シャツと下着が濡れていた。
このままだと寝つきが悪いため、一度着替えようと身体を起こそうとしたが、それが出来なかった。
耳慣れない金属音と、両手首と両足首にある何かに遮られた。
一体何が起きたのかと、右手の手首に視線を向け続けていると、目が慣れて次第にあるものが見えてきた。




……手錠だった。

491 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:20:38 ID:/A3Yc2/w
警察が犯罪者を逮捕する時に使うのとは少し違う、恐らくはできのいい玩具らしいのだが、それが両手首と両足首を拘束していた。
声を出そうとして口を動かすと、声も出せないことに気付いた。
口には何かがはめられており、耳に何かが引っ掛けられている感覚がする。
その時点で、自分が置かれた状況を把握した俺は、身体を揺さぶって拘束を解こうとしたり、口を塞ぐ何かを外そうとしたりしたが、無駄だった。
隣で一緒に寝たいたはずのいたるの姿はなく、首は自由に動かせたので部屋の様子を伺ってみたが、部屋の何処にもいたるが居る気配はなかった。

その時、俺はいたると一緒に見ていたテレビのニュースの内容を思い出した。


中国系の窃盗グループが、高いところだから安全という心理を逆手にとって、
集合住宅の施錠の甘い上階を狙って犯行を繰り返しており、油断した民家は
金品を奪い取られ、若い女性に至っては性的暴行を加えられているニュース。

寝る前に窓や玄関の施錠はしっかり確認し、安全を確認した上で就寝したのだが、万が一ということもあり、焦燥感が募り始めた。
金ならいくらでもくれてやるから、せめて、いたるには手を出さないでくれ…!

そう思っていた時、突然、部屋の明かりが点灯した。


部屋のドアが開き、人影が部屋に入ってくる。
ガチャリと音を立てて扉が閉められ、暗がりの中でも後手に扉が閉じられたことが分かった。
顔の輪郭が動きいてこちらを向き、人影はこちらへと歩み寄ってくると思いきや、部屋の明かりのスイッチパネルのほうへと歩き、部屋の明かりを点灯した。
暗闇に慣れていた目が、光量が突然増したことで反射的に目を閉じさせる。
目に染みるような痛みが走り、目をガードしようとして上がりかけた腕が手錠で支えて手首にも痛みが生じた。
人影がこちらに歩いてくる足音が聞こえ、ベッドの横に人の気配が感じ、自分を見下ろす視線を感じる。
目が明かりに慣れ始めると、人影の正体を突き止めるため、ゆっくりと目を開けていく。目を閉じていても埒は明かないし、ここで怯えている場合ではない。
自分の命が惜しいくないといえば嘘になるが、何より、今はいたるのことが心配だ。

目を開ききり、恐る恐る気配の元へと顔を向ける。


そして、視界に映った人影の正体に俺は目を疑った。

492 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:22:03 ID:/A3Yc2/w

「エヘヘ、びっくりした?おにーちゃ。」
「……!?」

そこにいたのは紛れもなく、妹のいたるだった。

「い、いたる……お前、無事だったのか!?」
「無事って何のこと?それよりお兄ちゃん、すごい汗かいているよ。」

質問に対して、何も動揺を見せることなく答えるいたる。
俺のこの状態を見ても、汗を指摘する以外、特に何も語ろうとしない。
いたるは無邪気な笑みを浮かべ、俺を見下ろしている。
こうなるともしかしたら、いや、他に考えられない。
俺はいたるに聞いてみることにした。

「な、なぁ…いたる。」
「なぁに、おにーちゃ。」
「俺を……俺をベッドに拘束したのは……」
「……エヘヘ。」
「や、やっぱり、そうなのか…?本当にそうなのか!?」
「そうだよ。いたるだよ。いたるがおにーちゃの自由を奪ったの。」
「そ、そんな…どうしてこんなこと…いたる…」

その質問には答えず、いたるはベッドの縁に腰掛けると、俺の上半身に倒れこんで身体を預けてきた。
いや、ただ預けてきたわけではなく、いたるは自分の胸を宛がうようにしてきた。
年相応の、それでも言葉にもう少しで届きそうな大きさの胸の感触が、二人の着衣越しに胸板に伝わってくる。
俺はいたるに、すぐに行為の中止と拘束の解除を訴えたが、いたるは俺の言葉を無視して俺の体のあちこちを弄り始めた。
その手の動きはぎこちなく、くすぐったくて身体を捩じらせたが、ある部分に手が触れたときに俺は身体を浮き上がらせてベッドに落とした。

「おにーちゃのオチンチン、大きくなってる…。いたるの手、気持ちよかったの?」
「馬鹿なことを言ってないで、さっさと止めるんだいたる。今止めれば、このことは忘れてやるし、怒らないから。」
「おにーちゃはいたるのことが嫌いなの?」
「そうやって俺を困らせることを言わないでくれ。頼むから、今すぐ止めてくれ。手錠も全部外してくれ!」
「…嫌だよ。だって、いたる、やっとおにーちゃと一緒になれるチャンスができたんだもん…」
「一緒になれる?何を言ってるんだよ?」
「いたるね…おにーちゃのこと、大好きなの。……一人の男の人として。」
「…やめろ、いたる。そんなことはいけない!そんなことしたら、お前の大嫌いな親父と一緒になっちゃうんだぞ!」
「違うもん!いたるはお父さんなんかと違って、性欲の解消がしたくてエッチするんじゃないもん!」
「いたる!!」
「いたる、ずっと、すっと……おにーちゃのこと好きだったんだよ。でも、いたるは小さかったし、
おにーちゃには付き合ってる人がいるし、だから、色々と諦めてたの。」
「……」
「でも、いたる、大人になったし、こんなに大きくなったし。ほら、おにーちゃは、大きなおっぱい好きだよね?
いたるだって、頑張って牛乳飲んだりして大きくしたんだよ?」
「よせ…いたる…。今ならまだ間に合う。このことは誰にも言わないし、怒らないから……
俺が大好きだって言うなら、俺の言うことを聞いてくれよ!」
「…おにーちゃ、やっぱりイたるのこと嫌いなの?」
「違う、違うんだ…そういう意味じゃないんだ…」
「いたる、もう我慢できないの……ん……」
「や、やめろ…やめてくれよ…いたる!」

493 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:22:36 ID:/A3Yc2/w

腰を捻ったりして抵抗を試みたりもした。
けれど、四肢を拘束された状態である上に、いたるは俺の身体上に横になって身を預け、俺が抵抗しようとすれば身体を噛んだ。
俺に残されていた僅かな自由が奪われ、残る自由は口を動かせることのみ。
そんな俺を見て、いたるは脚を曲げて股の間を圧迫して寝巻き越しに分身を刺激し、萎えかけているそれを再び勃起させようとしてくる。
自慰も言葉との情事も久しく、妹とはいえ異性に刺激されると、俺の分身はあまりにも素直に反応して硬度を増し、寝巻きを押し上げていった。
いたるの行為を拒絶する言葉とは裏腹の事態に焦燥感が募る一方で、いたるは満足そうに微笑んで身体を起こしていく。
そして、身体を後にずらして腰に跨り、後手に分身を弄って反応を伺ってきた。

「う…くっ…」

実の妹が相手なのに、俺はいたるの愛撫に快感を感じ、分身を萎えさせることが出来なかった。
心では拒否していても身体は正直とは言ったもので、抵抗もままならないまま、いたるにされるがままにされてしまう俺。
それから、どれくらい撫ぜられ続けたか、不意にいたるの身体が腰から離れた。
いたるが考えを改めてくれたのかと期待してみたが、その期待は寝巻きがトランクスごと掴まれて下ろされ、分身を露出させられたことで打ち砕かれた。


・・・
以下、いたるサイド


おにーちゃは、まだ抵抗してるみたいだけど、私には分かるの。
もう、おにーちゃは我慢の限界なんだって。
大人の男の人は定期的に射精しないと身体に毒だって本で勉強したし、
おにーちゃはしばらく、自慰もしてないし言葉さんともエッチしてないから、とても苦しいはず。
ほら、私がオチンチンを少し撫でただけで気持ちよさそうな顔してる。
実の妹が相手だからって、遠慮なんかしなくていいんだよ?
私はおにーちゃのこと大好きだから、おにーちゃに初めてを捧げたいの…♥




つづく?

494 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 01:44:36 ID:v3FC21HT
なんだこれwktkが止まらないんだが。
こういうのもいいな〜
密かに誠といたるの組み合わせもいいかとおもry



495 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 12:08:26 ID:oTq/fslA
>481-487
いたるSSの神乙。
ブログでも頑張ってください。wktk

>489-493
こちらもこちらでイイ!小悪魔いたる萌え。
続きwktk

496 :名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 22:06:25 ID:V46lYVYK
>>いたるss様(いたるの思い出)
文章では表現しにくい時の流れを、同じ言葉を使うことで表現する。
この魅せ方はとても上手いと思いました。
GJ。

>>(489-493)様
設定の意外さに驚愕。
あかんと思いつつも、こんなのもありかと思う自分もいる。
GJ。

497 :次すれ:2008/04/10(木) 16:10:42 ID:SmEOeHJF
スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207811343/l50

480KBオーバーとなったので次スレ立てました
長編系のご投稿にはお気をつけください


498 :名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 17:35:49 ID:GJKtbIKM
>>497乙!



499 :いたるの思い出(前編):2008/04/11(金) 22:45:05 ID:A0tK2dFM
>>488
>>495-496
ご感想ありがとうございます。

今ブログの方で山場の一つを作ってるので続きは気長にお待ち下さい。

>>497
乙です。

500 :名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 23:39:57 ID:+4ZUUIyb
        _,..、.へ、.,_
      /~      \
     /      _,..、-ーゝー-、、.,
    /     _/:::::::::::::::;;〉、::::::::::`ヽ、
    j   ,/彡-ー''^~フ^ハ:::ヾ''ヽ::::::::::ヽ
      ,,/~::::::::::::::::/::::::/:::::l::::::ヽ::::::`ヽ、::ヽ
    /:::::;;;;/`:::::::::':::::::::::::::::':::::::::`:::::::::::`ヽ:i
   /:::::;;/;"´::::::,、::::::::::|::::::::::::::::::,、:::,、:::::::::::::::ヽ:i
   レ''",/::::::::::/::::::/::::|i:::::::::::::::::ハ:::::i`、::::ト::::::ト:ヽ
    ,/::::::;'i::::|::::;;/l:::/|:::!:::::::!:::ノ i::::| `、::|ヽ:::|::::i
    i:::::/i::::::;l:::;へ,!;| !::i:::::::!;/ u,|:::i  ヽi |::::ト;::ト,
    !:::ノ/:::/ |ノ   ! _ノ\;:::::iヽ、_ /  |;リ  !:;i リ 〉 まったく、私の友達は使えないヤツばっかだな。
    !::j ヾ:|_/リ   ●   ゙;リ   ●    リ_,,.ノ;:|  
    レ   リ,`、      (__人__)     u ,/:::::::| |:|
      /;/!::i` 、,    ` ⌒´     /::::::::;:;| i:j
      i:; i:/|:::/|`゙ー 、 ___  ,   ~:::::::::::::i!::!! リ
      リ リ⊂⌒ヽ /       ヽ /⌒つノ|ノリ
          \ ヽ  /        ヽ /
            \_,,ノ      |、_ノ

501 :名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 23:40:37 ID:+4ZUUIyb
             ,:'⌒ヽ
            入___人
         / l   l \
    r、r 、/  ,l     !  \ ,.-,-、
   (\\\/'´l      !´ヽ///)
    (\`     ,l >     !    ´/)
    \     l '`´゙ヾ'´ ,、 l    /
     `┬lルンノソヾリノソノ ))i┬´
.         \''v(i ゚ヮノil、ヮ゚ |l/
           /i~Y~つ⊂允つリ
        ヾ.l__ハ_!(〈|_ヽ> ))
          |__l_j`´ しヽ.)

    ここは恋人未満禁止です

        _,..、.へ、.,_
      /~      \
     /      _,..、-ーゝー-、、.,
    /     _/:::::::::::::::;;〉、::::::::::`ヽ、
    j   ,/彡-ー''^~フ^ハ:::ヾ''ヽ::::::::::ヽ
      ,,/~::::::::::::::::/::::::/:::::l::::::ヽ::::::`ヽ、::ヽ
    /:::::;;;;/`:::::::::':::::::::::::::::':::::::::`:::::::::::`ヽ:i
   /:::::;;/;"´::::::,、::::::::::|::::::::::::::::::,、:::,、:::::::::::::::ヽ:i
   レ''",/::::::::::/::::::/::::|i:::::::::::::::::ハ:::::i`、::::ト::::::ト:ヽ
    ,/::::::;'i::::|::::;;/l:::/|:::!:::::::!:::ノ i::::| `、::|ヽ:::|::::i
    i:::::/i::::::;l:::;へ,!;| !::i:::::::!;/ u,|:::i  ヽi |::::ト;::ト,
    !:::ノ/:::/ |ノ   ! _ノ\;:::::iヽ、_ /  |;リ  !:;i リ 〉  何か凄く気になるお
    !::j ヾ:|_/リ  o゚⌒   ゙;リ  ⌒゚o    リ_,,.ノ;:|  
    レ   リ,`、      (__人__)     u ,/:::::::| |:|
      /;/!::i` 、,    ` ⌒´     /::::::::;:;| i:j
      i:; i:/|:::/|`゙ー 、 ___  ,   ~:::::::::::::i!::!! リ
      リ リ リ !:::::::;/,ヽレ~ヽ,`゙iヽ、::::::::::ノ|ノリ
           `゙;/:|_ノ メ-  ト、_|::::/ヾく
           ,/ }::|ゝ、_ノ`ト--' ,|::く  `ヽ,
          ,/ |::`丁 ̄ ̄丁´::::::|`゙丶、..,_`メ、
        /!_,,,..イ:::::::|::::::::::::::::|::::::::::|    ~゙゙´
       "ー'~  /:::::::|::::::::::::::::::ヽ;::::::|
            /`tーイ-t-t--t-t-イ´ト


502 :名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 23:41:13 ID:+4ZUUIyb
                   ,,rケ   [゙l, ,ャ, .,    ┐      ,.'!,'フ
                  ilf″ト    |.,,,,,r*'゙l、゙l     .'l,,,  'L   .゙l ″
                   ゙ヘト    .l    .゙l |,、    .|゙'!i、 .゙l,   .゙l
                 | i、   |    ゙L.|.゚L   亅 .,|,,,,.゙l、  .゙l .l
                    |,!   .〕.,,,,,,,,,,,,_.〔〕 │  .,,,/'“゛.゙l、]゙l,  .|.、゙l
                    ケ   |    ゙゙『` |  .,i",,,,-―'ll"|│ .l゙ ‖
                 │   .| ーァ冖'ヽ  | ,i″ .(コ )) キ ,] .|  ..l` パリで新しいイケメンをGet♪
                 ]    | .゙⊇ ))  ,lr″   ~゚‐'i′,F| .〕 ゙l | ,,,
                 | |   |.i、 ゚゙~'   .^      .,r'r, l゙rl,ii,  . .「 ゙|
                 | .|    |.,]i、           |  ゙l‘'″l  /  ,!
                 | {    ] .゚'i,,    -ー'     .|  .゙l,  'i、 ,i´ ,l゙
                 | .|  1  .|  ゙''=,,_      _,z'~L  ゙l l.. ,l゙  .,i´
                    }.|、.ル .|、,,  .~゙''m,,,,,v・'" |.,,_゙l,  .ト,,__,l゙  .,i´
                 L|゙l,.| ゙l、 ゙l |.ヒ  .,,,、 |     .,レ.゚"L   `  ,l゚,,
                  ┐゚!ly゙゙l, .゙l, .゙l,r'" .'ヒ    .,r'"  ,l゙`     .レ`~'L
                  ゛ .゙″゚!i,,゙l,j″  ゙l  ,r″ .,,i″     /°  ゙゚ュ
                   ,┴,r'"゙,!爪---, ゙l..,l二,,,,,,,,,,〔 `゙゙゙゙゚'''┐.ト  .,,r" ,l′
                  ,i" ,i´ .,i´,ト  .ヽ゚i、/  、 .|     〕〔_ ,i´  | ゙l
                 ,,i´  i .ト .l、   .,,|、.〔 i ̄  .゙l,. `゙゙゚"'''″ ‘`゙l,,,v!,√.|,
                 ,「   ,| ,l" ,l゙  .‐'" ,l゙ .=Rー  j゙ヘ--・'" .ヽ,_  ,,,l″ .| ゙'┐
                 |   | .,i´ ~゙゙''=,_,r'l|,,i、 ゚l,,,,,,,,,,,_,l゙  ゙l,ヽ,,、  `゙,i ̄  ./  |

503 :名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 12:14:50 ID:AkRsH/sX
::::::::::::|:::::/ __/斗''" i:/   !    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
::::::::::::|::/  /´   /    |   | 
ヘ:::::::::N ((  ̄ ))     |   | Hey!Hey!
. ∧:::::!  `  ̄ ´      |   |
/ |:::`:ト            |  <  (次すれでもよろしく)
 l:::::i:!        _      !    |
 !::::从      W ̄ ̄ ̄|   |
/::::::::::::\    |′     |   |
:::::::::::::::::::::>   ゝ     |   \_____________
   コ ト ノ ハ サ マ

504 :名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 05:13:20 ID:UynHvmks
            ,. -─-  、   __
           /:::::::::::::::::Mv:::::X´  `ヽ、
       __♂:::::::::::/|:::/::|  ト、::::::' ,.   ヽ
   /´   ♀:::,'::/:/ ::/ ::/ ー|:ト,::|:〈_`'   `
  /       |::::|:/:/ :/ /    __レ:v:::::`:ヽ
  {     ノ::::::::i:,イ,z==、  〃 ゙̄Y)rv^ヽ:j 
  丶    ,イ::ノ::::::::ハ    r― ┐  ノ/ヾ丿リ   心も、スーパー弟ターイム!
     (( |:/|:_n:;ゝ.ム   ゝ__ノ ィ〈  ]:i 
.       リ(_》_¨ `〉ミ≧≦彡 ./  ` 
          リ `ヽ_ ノ>,8.<> /
.             ,|〜´ b|`〜ト、
              |,   b|  ,|
             /`7┬┬┬ヘ\
            く._/_ / _.L._|_,V
             _ _ ノ  /.|  /
           /λ_  / |  /
           レ´ `¨´ λ /
                 じ´ 



      _サガルオンナノマネナンテトオリマセン
     '´  ,、 ヽ
    リノソノ )) i , '´/ ̄ヽ  
     |l、-゚ |l⌒゚i ((ノノ゙リj゚゙⌒ソンナツメタイオネエチャンモダイスキダヨ
     iく フつノi(|>ヮ<ノリ っ
    (( 〈|_ヽ>)(( /)亦iラソ   ズルズルズル
      しヽ.)  Uヾ/つつ))))))))
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

505 :名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 05:14:02 ID:UynHvmks
    /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : : |: : :|: : : : :|: : | ,: : : ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.: :: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!jニニコ| :/ |:./iニニV: |.: : : | V
  < : _: : : / 〈fエ:エi |/  レ fエエ) |:./ヽ: : |
  <:: |. 小{              レ{: :.|ヽ:| 
   厶ヘ ハ キラーン  >     {ハ/ V
      \_!   ☆          !       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ     !ー―‐r   /         言葉は可愛いな・・・俺の宝物だ
      ___,r| \  `ー―'  /        \
    /:/::::| \  ヽ _ ̄ ィ ´             (⌒)
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、       ノ ~.レ-r┐、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、  ノ__  | .| | |

          ゙,゚´ ̄ .ヾ
         リiミ〈」i」i」リ   イカリングチャクラム!
          ゙'(!´∀`ノ"
          ◎⊂)允i.つ ◎
             く/_lj〉             
              (し' 

      _   
   .'´/ ,、ヽ  ではそれでお料理を・
   i (ノノ"))i      
   li l|゚ ヮ゚ノl|  ◎ ◎       
   リ./)允io━ヽニニフ
   ((゙く/_lj〉))    彡
     ~し'ノ

     モグモグ
     >              _
   ,''´ '`´ ゙ヾ         '´  ,、 ヽ
  ル ンノソヾリ゙         リノソノ )) i お味はどうですか?
  ''v(i!゚д゚ノi  ウマー     |l、ヮ゚ |l i 誠くん・・・
   ('/っ=◎)        ⊂i允(つリ
 ̄ ̄ ̄ \◎/ ̄ ̄     (( 〈|_ヽ> ))
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      しヽ.)

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